[go: up one dir, main page]

JP2009105621A - プログラム、画像処理装置およびカメラ - Google Patents

プログラム、画像処理装置およびカメラ Download PDF

Info

Publication number
JP2009105621A
JP2009105621A JP2007275027A JP2007275027A JP2009105621A JP 2009105621 A JP2009105621 A JP 2009105621A JP 2007275027 A JP2007275027 A JP 2007275027A JP 2007275027 A JP2007275027 A JP 2007275027A JP 2009105621 A JP2009105621 A JP 2009105621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
image height
height
aberration
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007275027A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4983541B2 (ja
Inventor
Tsukasa Murata
司 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2007275027A priority Critical patent/JP4983541B2/ja
Publication of JP2009105621A publication Critical patent/JP2009105621A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4983541B2 publication Critical patent/JP4983541B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Studio Devices (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)

Abstract

【課題】 像高に依存する収差を補正するときに、画欠けや画角の減少を抑制するための手段を提供する。
【解決手段】 プログラムは、データ読込部および演算部を有するコンピュータに対して、以下の各ステップを演算部にそれぞれ実行させる。入力ステップでは、撮影光学系を介して撮像された画像のデータを、該画像の撮像時における撮影光学系のデータとともにデータ読込部から演算部に読み込む。関数決定ステップでは、演算部が、像高に依存する収差を補正するための補正関数を決定する。像高決定ステップでは、演算部が、各々の値が異なる第1基準像高および第2基準像高をそれぞれ決定する。変倍率演算ステップでは、演算部が、補正関数に対して第1基準像高および第2基準像高を用いて、像高に依存する収差の収差量に応じた画像の変倍率を求める。画像補正ステップでは、演算部が、像高に依存する収差の補正を画像に対して行う。さらに、画像補正ステップでは、演算部が、上記の変倍率を用いて画像の変倍処理を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮影光学系を介して撮像された画像に対して、像高に依存する収差の補正を実行するプログラムおよびその周辺技術に関する。
従来から、電子カメラ等で撮像されたディジタル画像に対し、光軸中心からの距離(像高)に依存する収差(歪曲収差や倍率色収差)の補正を行う画像処理装置が公知である。一例として、特許文献1には、画像の歪曲収差を補正する撮像装置の構成が開示されている。
特許第3035416号公報
ところで、歪曲収差や倍率色収差の収差量は像高によって変化し、これらの像高に依存する収差を補正した後の画像では外縁が直線にならない。そのため、像高に依存する収差を補正した画像に対して適切な変倍処理が行われないと、補正後の画像において画素の欠損(画欠け)が生じる場合がある。また、逆に補正前の画像を全て残したい場合に、画像の一部が補正後になくなって画角が減少することもある。なお、特許文献1では、上述の画欠けなどを抑制するための変倍率の決定方法については言及がなく、これらの問題についての改善が要請されていた。
本発明は上記従来技術の課題を解決するためのものである。本発明の目的は、像高に依存する収差を補正するときに、画欠けや画角の減少を抑制するための手段を提供することにある。
本発明の一の形態に係るプログラムは、データ読込部および演算部を有するコンピュータに対して、入力ステップ、関数決定ステップ、像高決定ステップ、変倍率演算ステップ、画像補正ステップを演算部にそれぞれ実行させる。入力ステップでは、撮影光学系を介して撮像された画像のデータを、該画像の撮像時における撮影光学系のデータとともにデータ読込部から演算部に読み込む。関数決定ステップでは、演算部が、像高に依存する収差を補正するための補正関数を決定する。像高決定ステップでは、演算部が、各々の値が異なる第1基準像高および第2基準像高をそれぞれ決定する。変倍率演算ステップでは、演算部が、補正関数に対して第1基準像高および第2基準像高を用いて、像高に依存する収差の収差量に応じた画像の変倍率を求める。画像補正ステップでは、演算部が、像高に依存する収差の補正を画像に対して行う。さらに、画像補正ステップでは、演算部が、上記の変倍率を用いて画像の変倍処理を実行する。
上記の一の形態において、収差量は、上記の関数における第1基準像高から第2基準像高までの最大値または上記の関数における第1基準像高から第2基準像高までの最小値であってもよい。
上記の一の形態において、第1基準像高は、画像の縦方向の像高および画像の横方向の像高の少なくとも一方を用いて決定されてもよい。または、第1基準像高は、画像の縦方向の像高および画像の横方向の像高の少なくとも一方と、画像を撮像した撮像素子のサイズとに基づいて決定されてもよい。
上記の一の形態において、第2基準像高は、最高像高であってもよい。または、第2基準像高は、画像の縦方向の像高および画像の横方向の像高の少なくとも一方と、画像を撮像した撮像素子のサイズとに基づいて決定されてもよい。
上記の一の形態において、像高に依存する収差は、歪曲収差および倍率色収差のうちの少なくとも1以上を含んでいてもよい。
上記の一の形態において、像高に依存する収差は、撮影光学系の特性を示すレンズデータと、画像撮像時における撮影光学系の焦点位置および焦点距離のデータとに応じて決定されてもよい。
上記の一の形態において、画像補正ステップにて、演算部は、画像の補間処理をさらに実行してもよい。このとき、演算部は、補間処理のアルゴリズムに応じて変倍率を修正してもよい。
ここで、上記の一の形態のプログラムを記憶した記憶媒体や、上記の一の形態のプログラムを画像処理方法として表現したものや、上記の一の形態のプログラムを実行する画像処理装置や、上記の画像処理装置を備えたカメラなども、本発明の具体的態様として有効である。
本発明では、補正関数に対して第1基準像高および第2基準像高を用いて収差量に応じた画像の変倍率を求め、この変倍率を用いて画像の変倍処理を実行する。これにより、像高に依存する収差を補正した後の画欠けや画角の減少を抑制でき、好ましい画像を得ることができる。
<実施形態における装置の構成の説明>
図1は、一実施形態である画像処理システムの構成例を示している。図1の画像処理システムは、レンズ交換が可能な一眼レフレックス型の電子カメラ1と、画像処理装置2とで構成されている。
まず、電子カメラ1の構成を説明する。電子カメラ1は、レンズユニット11と、カメラ本体12とを有している。上記のレンズユニット11は、電気接点を備えたマウント13,14を介してカメラ本体12に交換可能に装着される。そして、カメラ本体12とレンズユニット11との接続時には、マウント13,14の電気接点による電気的な接続が確立する。
レンズユニット11には、レンズ側のマウント13、撮影光学系15、レンズマイコン16、絞り(不図示)が収容されている。簡単のため、図1のレンズユニット11では撮影光学系15を1枚のレンズで表す。また、レンズマイコン16は、不図示のエンコーダによって、撮影光学系15の焦点位置(合焦先の被写体までの距離)および焦点距離を取得する。そして、レンズマイコン16は、マウント13の電気接点を介してカメラ本体12に対してデータの出力を行う。
一方、カメラ本体12は、カメラ側のマウント14と、ミラーボックスユニット17と、撮像素子18と、AFE19と、画像処理部20と、メモリ21と、記録I/F22と、外部I/F23と、制御部24およびバス25とを有している。ここで、画像処理部20、メモリ21、記録I/F22、外部I/F23、制御部24はそれぞれバス25を介して相互に接続されている。また、マウント14の電気接点およびミラーボックスユニット17は、それぞれ制御部24と接続されている。
ミラーボックスユニット17の内部には、回動可能に軸支されたメインミラー17aが配置されている。このミラーボックスユニット17は、メインミラー17aの駆動によって、ファインダ光学系(不図示)に光束を導く観察状態と、撮像素子18に光束を導く退避状態との切り替えを行う。
撮像素子18は、撮影光学系15を通過した光束を光電変換して、被写体像のアナログ画像信号を生成する。なお、撮像素子18の出力はAFE19に接続されている。
AFE19は、撮像素子18の出力に対してアナログ信号処理を施すアナログフロントエンド回路である。このAFE19は、相関二重サンプリングや、画像信号のゲインの調整や、画像信号のA/D変換を行う。なお、AFE19の出力は画像処理部20に接続されている。
画像処理部20は、ディジタル画像信号に対して、各種の画像処理(色補間処理、階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス調整など)や、画像の圧縮伸長処理を施す。また、メモリ21は、画像処理の前工程や後工程で画像のデータを一時的に記憶する。
記録I/F22には、記憶媒体4を着脱自在に装着できるコネクタを内蔵している。そして、記録I/F22は、コネクタに装着された記憶媒体4に対してデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記憶媒体4は、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカードなどで構成される。なお、図1では記憶媒体4の一例としてメモリカードを図示する。
外部I/F23は、無線または有線の通信回線3を介して、画像処理装置2とのデータ送受信を実行する。
制御部24は、電子カメラ1の統括的な制御を行うプロセッサである。例えば、制御部24は、記録画像の撮像に関する各種の処理を実行する。なお、制御部24は、後述のプログラムの実行により、記録画像の収差補正処理や画像変倍補正を実行させることも可能である。
ここで、記録画像を撮像するときの電子カメラ1の動作を簡単に説明する。制御部24は、レリーズ釦(不図示)の押圧に応じて、メインミラー17aを退避状態にするとともに、撮像素子18を駆動させて被写体を撮像する。記録画像のデータは、AFE19および画像処理部20で所定の処理が施される。
一方、記録画像の撮像時において、制御部24は、記録画像の撮影条件のデータ(レンズユニット11の種別、撮像時における撮影光学系15の焦点位置および焦点距離)をレンズマイコン16から受信する。そして、制御部24は、記録画像のデータと上記の撮影条件のデータとを対応付けして所定のフォーマットで画像ファイルを生成する。また、画像ファイルには、撮像素子18のサイズを示す情報や記録画像のサイズを示す情報も含まれるものとする。なお、上記の画像ファイルは、制御部24によって記録I/F22を介して記憶媒体4に記録される。
次に、画像処理装置2の構成を説明する。画像処理装置2は、例えば、フォトレタッチ用のアプリケーションプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータであって、電子カメラ1から取得した記録画像のデータに画像処理を施すことができる。
この画像処理装置2は、記録I/F31と、通信部32と、記憶部33と、CPU34とを有している。記録I/F31、通信部32、記憶部33はそれぞれCPU34と接続されている。また、画像処理装置2には、操作部35およびモニタ36が接続されている。
記録I/F31は、記憶媒体4を接続するコネクタを有している。そして、記録I/F31は、コネクタに接続された記憶媒体4から上記の画像ファイルを読み込む。また、通信部32は、通信回線3を介して接続された電子カメラ1とのデータ送受信を実行する。
記憶部33には、上記のアプリケーションプログラムと、レンズユニット11の種別ごとに生成されている収差情報のデータ群とが記憶されている。なお、記憶部33には画像処理後の記録画像のデータを記録することもできる。
ここで、上記の収差情報は、一例として、レンズユニット11の歪曲収差および倍率色収差のそれぞれを、撮影光学系15の焦点位置および焦点距離の関数で近似したときの関数情報で構成される。なお、各々の収差情報は、レンズユニット11の製造者によって撮影光学系15の設計データや実測データに基づいて予め生成される。
CPU34は、上記のアプリケーションプログラムを実行し、記録画像のデータの収差補正処理や画像変倍補正に伴う各種の演算処理を行う。また、操作部35は、アプリケーションプログラムに関する各種の操作入力をユーザーから受け付ける。モニタ36には、CPU34の制御により、アプリケーションプログラムによる操作画面や、画像処理前後の画像を示す表示画面などが表示される。
<実施形態における収差補正処理の説明>
次に、図2を参照しつつ、本実施形態における収差補正処理の一例を説明する。なお、以下の例では、画像処理装置2のCPU34がアプリケーションプログラムを実行することで記録画像の収差補正処理を行う場合を説明する。
ステップS101:画像処理装置2のCPU34は、補正対象の記録画像のデータを含む画像ファイルを電子カメラ1から取得する。S101において、電子カメラ1と画像処理装置2との間での画像ファイルの受け渡しは、通信回線3を介したデータ通信または記憶媒体4の授受によって実現される。
ステップS102:CPU34は、画像ファイル(S101)に含まれる撮影条件のデータに基づいて、像高に依存する収差を補正するための補正関数を決定する。具体的には、まず、CPU34は、レンズユニット11の種別に対応する収差情報のデータを記憶部33から読み出す。そして、CPU34は、上記の収差情報と、撮像時の焦点位置および焦点距離とを用いて補正関数を決定する。
ここで、理想像点の像高をY、実際の像点の像高をY0とすると、撮影光学系15が画像に与える歪曲量Dは下式(1)で表わされる。
D=100×(Y−Y0)/Y0 [%] … (1)
上記の歪曲量Dは、レンズユニット11(撮影光学系15)の種別によって異なり、同じ撮影光学系15であっても、画像撮像時の焦点位置および焦点距離に応じて変化する。また、歪曲量Dの画像上での分布は、一般に、下式(2)のように像高比r(r=像高/最高像高)のみの関数で十分良い近似を得ることができる。
D≡ar4+br3+cr2 … (2)
上記の式(2)の各係数a,b,cは、レンズユニット11の種別に対応する収差情報のデータと、撮像時の焦点位置および焦点距離とが決まればほぼ一意的に決定することが可能である。したがって、CPU34は、画像ファイルの撮影条件のデータによって補正関数に係る各係数を決定できることが分かる。
Figure 2009105621
但し、上記の例では歪曲収差の補正についてのみ言及しているが、倍率色収差についても同時に補正を行うことが可能である。例えば、像高比rでの緑(G)画素に対する赤(R)画素のズレ量を歪曲収差量と同様に求めたものをδDR(r)とするとき、R画素の歪曲量DR(r)は下式(4)のように定義できる。同様に、像高比rでのG画素に対する青(B)画素のズレ量を歪曲収差量と同様に求めたものをδDB(r)とするとき、B画素の歪曲量DB(r)は下式(5)のように定義できる。
R(r)≡D(r)+δDR(r) … (4)
B(r)≡D(r)+δDB(r) … (5)
上記のように倍率色収差は、歪曲収差の場合と同様の処理で補正できることが分かる。簡単のため、本実施形態の例では歪曲収差の補正を中心に説明するが、特に断りのないかぎり、CPU34は、歪曲補正として歪曲収差の補正と倍率色収差の補正とを同時に行うものとする。
ステップS103:CPU34は、像高に依存する収差(歪曲収差、倍率色収差)の収差量に応じて画像の変倍率を求める。
図3は、記録画像に歪曲補正を施した状態を模式的に示している。なお、図3は、簡単のため、記録画像を上下左右に4分割したときの右上部分のみを示している。
記録画像に対して歪曲補正を実行した場合には、補正後の画像の外縁は直線とはならない。したがって、例えば、歪曲補正を実行したときに何ら変倍処理を行わない場合には、画像が足りずに画素の欠損が生じたり、逆に必要な部分がカットされることとなる。そのため、歪曲補正と同時に画像の変倍処理を行う必要が生じる。
Figure 2009105621
例えば、通常の樽型や糸巻型の歪曲収差の補正の場合、図3に示す点A,B,Cで得られる歪曲量で変倍率を求めるとよい。具体的には、樽型の歪曲収差の補正において、補正後の画像で画素の欠損をなくすときには、画像の縦または横の中央部での歪曲量(図3の点Aまたは点Bでの歪曲量)を用いればよい。
Figure 2009105621
同様に、糸巻型の歪曲収差の補正において、補正後の画像で画素の欠損をなくすときには、画像の隅部での歪曲量(図3の点Cでの歪曲量)を用いればよい。
Figure 2009105621
しかし、陣笠型などを含めたときの一般的な歪曲補正の場合には、補正後の画像の外縁がより複雑な形状をなしうる。したがって、式(6)、式(7)によって変倍すると画素の欠損が生じうるため、より高精度の変倍率の決定が必要となる。
(変倍率を決定するアルゴリズムの一例)
ここで、補正後の画像で画素の欠損をなくす場合について、CPU34による変倍率の決定方法のアルゴリズムを説明する。具体的には、図3において画像の伸縮量を変分Lで表すとき、CPU34は線分ACと線分BC上でのLの最小値を求め、この最小値をなす部分で画像の変倍率を決定すればよい。ただし、図3の例では、Lはx軸方向およびy軸方向に正の向きをとる。そして、補正後の画像のサイズが元の記録画像のサイズよりも小さくなる場合には、Lの値は負の値をとるものとする。
いま、線分AC間でのLの変化を考える。画像の横方向のサイズをXSIZEとし、画像の縦方向のサイズをYSIZEとしたとき、線分AC間でのLの値(LAC)は下式(8)で表すことができる。
Figure 2009105621
なお、上式においてRmaxは、記録画像を撮像した撮像素子18の最高像高を示している。
一方、線分BC間でのLの変化を考える。このとき、歪曲補正後の画像と元の記録画像との縦横比を一定にするという制限を加えると、線分BC間でのLの値(LBC)は下式(9)で表すことができる。
Figure 2009105621
式(8)、式(9)からLの値が最小となる場合を求めるために、CPU34はさらに以下の演算を行う。まず、CPU34は、画像の横方向の像高と縦方向の像高(XSIZE/2RmaxとYSIZE/2Rmaxとの値)とを比較し、小さい方の値を選択して像高比rSとする。そして、CPU34は、下式(10)によって変倍率のパラメータであるDαの値を求める。なお、式(10)は、記録画像を撮像した撮像素子18の最高像高と、撮影光学系15のイメージサークルの半径とが一致する場合(最高像高での像高比rが1となる場合)に適用される。
Figure 2009105621
また、記録画像を撮像した撮像素子18の最高像高が撮影光学系15のイメージサークルの半径よりも小さい場合には、CPU34は式(10)によらずに以下の要領でDαの値を求める。
ここで、撮影光学系15のイメージサークルの半径をRlenzとし、撮像素子18の画素ピッチ(相互に隣接する2つの画素の中央間の距離)をlsen、撮像素子18の横方向画素数をXPIC、撮像素子18の縦方向画素数をYPICとする。このとき、CPU34は、下式(11)によってDαの値を求めることができる。
Figure 2009105621
なお、撮像素子18の最高像高が撮影光学系15のイメージサークルの半径よりも小さくなる場合としては、以下のような場合が考えられる。第1の例は、撮像素子18の大きさがそもそも撮影光学系15のイメージサークルの半径よりも小さい場合である(図4(a)参照)。第2の例は、撮像素子18の最高像高が撮影光学系15のイメージサークルの半径と一致するが、記録画像が撮像素子18の部分領域の画像に相当する場合(クロップ撮影の場合)である(図4(b)参照)。
(変倍率を決定するアルゴリズムの別例)
次に、式(8)から式(11)を用いたアルゴリズムの別例として、元の記録画像の全範囲を歪曲補正後になくならないようにする場合(画角の減少をすべて防ぐ場合)を説明する。この場合には、CPU34は線分ACと線分BC上でのLの最大値を求め、この最大値をなす部分で画像の変倍率を決定すればよい。ただし、この別例の場合には、補正後の画像には画素の欠損が生じ、補正後の画像には黒い縁がつくことになる。
具体的には、CPU34は、像高比rが1となる場合において、式(10)の代わりに下式(12)を適用してDαの値を求める。また、記録画像を撮像した撮像素子18の最高像高が撮影光学系15のイメージサークルの半径よりも小さい場合には、CPU34は、式(11)の代わりに下式(13)を適用してDαの値を求める。
Figure 2009105621
本実施形態の画像処理装置2では、CPU34はデフォルトの状態においてLの最小値からDαの値を決定する。なお、CPU34はユーザーの指示に応じて、Dαの値を決定するアルゴリズムを変更することができる。
ステップS104:CPU34は、像高に依存する収差の補正と画像の変倍処理とを同時に実行する。具体的には、CPU34は、S103で求めたDαの値を用いて、下式(14)で歪曲補正および変倍処理を実行する。
Figure 2009105621
ここで、CPU34は、画素の欠損がないように変倍率を決定する場合において、補間処理のときに必要となるリングピクセルの分を予め考慮して変倍率を修正してもよい。このとき、CPU34は、各々の補間処理のアルゴリズム(補間時に参照する画素の範囲)に応じて変倍率を以下のように修正する。
例えば、Cubic補間の場合、CPU34は下式(15)のようにDfacを定義する。
Figure 2009105621
また、Linear補間の場合、CPU34は下式(16)のようにDfacを定義する。
Figure 2009105621
そして、CPU34は、式(15)または式(16)で定義したDfacを用いて、上記の式(14)を下式(17)のように補正する。なお、変倍のときには画像の縦横比を一定に維持する必要から、上記のDfacの値は画像の縦方向または横方向のいずれか小さい方のみを適用すれば足りる。
Figure 2009105621
上記の処理を実行すると、補間に用いるリングピクセルが画像の外縁に確保されるため、補間処理のときに画像の外縁部の処理で条件分岐が不要となる。その結果、補間処理の処理速度が向上し、本実施形態における歪曲補正の所要時間をより短縮できるようになる。
ステップS105:CPU34は、歪曲補正後の画像のデータ(S104)を記憶部33などに記録する。以上で、図2の説明を終了する。
以下、本実施形態の作用効果を述べる。本実施形態の画像処理装置2では、画像の歪曲補正を行うときに、補正関数の所定区間内における画像の伸縮量の最大値または最小値を求め、この最大値(または最小値)をなす部分で画像の変倍率を決定する。
したがって、本実施形態の画像処理装置2では、撮影光学系15の歪曲収差の振る舞い(樽型、糸巻型、陣笠型)に依存せずに、仕様に応じた正確な変倍率を求めることができる。
図5は、本実施形態での変倍処理の一例を示している。図5の例では、陣笠型の歪曲収差のある元画像を補正した場合の例である。ここで、補正後の画像で画素の欠損をなくすように変倍率を決定する場合、CPU34は、画素の欠損がなく、かつ画角の損失が最小限となる変倍率を求めることができる。すなわち、この場合には、歪曲補正後にユーザーが別途トリミングを行う必要のない画像となる。
また、元の記録画像の全範囲を歪曲補正後になくならないようにする場合、CPU34は、補正後の画像につく余分な黒い縁を極力少なくすることが可能となる。なお、本実施形態の画像処理装置2は、樽型や糸巻型の場合にも上記と同様の効果を得ることができるのはいうまでもない。
<実施形態の補足事項>
(1)上記実施形態において、電子カメラ1の制御部24にプログラムを実行させて、記録画像の収差補正と変倍処理とを電子カメラ1のみで実現するようにしてもよい。また、上記実施形態では、歪曲補正および画像の変倍をプログラムによってソフトウエア的に実現する例を説明したが、これらの構成をASICなどを用いてハードウエア的に実現しても勿論かまわない。
(2)上記実施形態のS102では、CPU34は撮影条件のデータに基づいて補正関数を決定する例を説明した。しかし、本発明では、CPU34は、操作部35からのユーザーの入力に応じて補正関数を定義するようにしてもよい。この場合には、レンズマイコン16を搭載していない旧式のレンズユニットや、他のメーカーのレンズユニットを用いた場合にも対応することが可能となる。
(3)上記実施形態の例において、CPU34は、歪曲収差の補正と倍率色収差の補正とを独立して行うようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、画像処理装置2の記憶部33に収差情報のデータを予め格納する構成を説明したが、例えば、撮影時にレンズユニット11のレンズマイコン16に収差情報のデータを出力させて、画像ファイル内に収差情報のデータを格納してもよい。なお、上記実施形態では、電子カメラ1が一眼レフレックス型の場合を説明したが、電子カメラ1はレンズ一体型(いわゆるコンパクトタイプ)の構成であってもよい。
なお、本発明における多くの特徴点および利点は詳細な説明から明らかになるであろう。それは、請求の範囲が、本請求項の精神と権利範囲を逸脱しない範囲で、実施形態における特徴および利点にまで及ぶことを意図するものである。さらに、当該技術分野において通常の技術を有する者は、あらゆる改良および変更を容易に思い付くことができるはずであり、本願における発明性のある実施形態の範囲をここに説明・表現された構成に限定する意図はない。したがって、本発明の範囲は、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物によることも可能である。
一実施形態の画像処理システムの構成例を示している。 本実施形態における収差補正処理の流れの一例を示している。 記録画像に歪曲補正を施した状態を模式的に示している。 (a):撮像素子の大きさがイメージサークルの半径よりも小さい場合を示している。(b):撮像素子の最高像高がイメージサークルの半径と一致するときに、クロップ撮影する場合を模式的に示している。 本実施形態での変倍処理の一例を示している。
符号の説明
1…電子カメラ、2…画像処理装置、3…通信回線、4…記憶媒体、11…レンズユニット、12…カメラ本体、15…撮影光学系、16…レンズマイコン、18…撮像素子、22…記録I/F、23…外部I/F、24…制御部、31…記録I/F、32…通信部、33…記憶部、34…CPU

Claims (11)

  1. データ読込部および演算部を有するコンピュータに対して、
    撮影光学系を介して撮像された画像のデータを、該画像の撮像時における前記撮影光学系のデータとともに前記データ読込部から前記演算部に読み込む入力ステップと、
    像高に依存する収差を補正するための補正関数を決定する関数決定ステップと、
    各々の値が異なる第1基準像高および第2基準像高をそれぞれ決定する像高決定ステップと、
    前記補正関数に対して前記第1基準像高および前記第2基準像高を用いて、前記像高に依存する収差の収差量に応じた前記画像の変倍率を求める変倍率演算ステップと、
    前記像高に依存する収差の補正を前記画像に対して行うとともに、前記変倍率を用いて前記画像の変倍処理を実行する画像補正ステップと、
    を前記演算部に実行させることを特徴とするプログラム。
  2. 請求項1に記載のプログラムにおいて、
    前記収差量は、前記関数における前記第1基準像高から前記第2基準像高までの最大値または前記関数における前記第1基準像高から前記第2基準像高までの最小値であることを特徴とするプログラム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプログラムにおいて、
    前記第1基準像高は、前記画像の縦方向の像高および前記画像の横方向の像高の少なくとも一方を用いて決定されることを特徴とするプログラム。
  4. 請求項1または請求項2に記載のプログラムにおいて、
    前記第1基準像高は、前記画像の縦方向の像高および前記画像の横方向の像高の少なくとも一方と、前記画像を撮像した撮像素子のサイズとに基づいて決定されることを特徴とするプログラム。
  5. 請求項1または請求項2に記載のプログラムにおいて、
    前記第2基準像高は、最高像高であることを特徴とするプログラム。
  6. 請求項1または請求項2に記載のプログラムにおいて、
    前記第2基準像高は、前記画像の縦方向の像高および前記画像の横方向の像高の少なくとも一方と、前記画像を撮像した撮像素子のサイズとに基づいて決定されることを特徴とするプログラム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
    前記像高に依存する収差は、歪曲収差および倍率色収差のうちの少なくとも1以上を含むことを特徴とするプログラム。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
    前記像高に依存する収差は、前記撮影光学系の特性を示すレンズデータと、前記画像撮像時における前記撮影光学系の焦点位置および焦点距離のデータとに応じて決定されることを特徴とするプログラム。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
    前記画像補正ステップにて、前記画像の補間処理をさらに実行するとともに、前記補間処理のアルゴリズムに応じて前記変倍率を修正することを特徴とするプログラム。
  10. 撮影光学系を介して撮像された画像のデータを、該画像の撮像時における前記撮影光学系のデータとともに読み込む入力部と、
    像高に依存する収差を補正するための補正関数を決定する関数決定部と
    各々の値が異なる第1基準像高および第2基準像高をそれぞれ決定する像高決定部と、 前記補正関数に対して前記第1基準像高および前記第2基準像高を用いて、前記像高に依存する収差の収差量に応じた前記画像の変倍率を求める変倍率演算部と、
    前記像高に依存する収差の補正を前記画像に対して行うとともに、前記変倍率を用いて前記画像の変倍処理を実行する画像補正部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  11. 撮影光学系を介して被写体を撮像して画像のデータを生成する撮像部と、
    請求項10に記載の画像処理装置と、
    を備えることを特徴とするカメラ。

JP2007275027A 2007-10-23 2007-10-23 プログラム、画像処理装置およびカメラ Active JP4983541B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007275027A JP4983541B2 (ja) 2007-10-23 2007-10-23 プログラム、画像処理装置およびカメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007275027A JP4983541B2 (ja) 2007-10-23 2007-10-23 プログラム、画像処理装置およびカメラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009105621A true JP2009105621A (ja) 2009-05-14
JP4983541B2 JP4983541B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=40706901

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007275027A Active JP4983541B2 (ja) 2007-10-23 2007-10-23 プログラム、画像処理装置およびカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4983541B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013219544A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
JP2015212723A (ja) * 2014-05-01 2015-11-26 キヤノン株式会社 ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
US9924111B2 (en) 2015-11-18 2018-03-20 Olympus Corporation Image compositing apparatus

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0998340A (ja) * 1995-09-29 1997-04-08 Sanyo Electric Co Ltd 撮像装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0998340A (ja) * 1995-09-29 1997-04-08 Sanyo Electric Co Ltd 撮像装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013219544A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
JP2015212723A (ja) * 2014-05-01 2015-11-26 キヤノン株式会社 ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
US9924111B2 (en) 2015-11-18 2018-03-20 Olympus Corporation Image compositing apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP4983541B2 (ja) 2012-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102306272B1 (ko) 듀얼 카메라 기반 이미징 방법, 이동 단말기 및 저장 매체
JP4912238B2 (ja) 撮像装置及び交換レンズ装置
JP6999802B2 (ja) ダブルカメラベースの撮像のための方法および装置
JP5272699B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、プログラムおよび画像処理方法
JP2016226059A (ja) 画像処理装置、撮像装置及び画像処理方法
JP4513205B2 (ja) 電子カメラ、および画像処理プログラムの記録媒体
US20180077336A1 (en) Image capturing apparatus
JP4185468B2 (ja) 露光装置及び撮影画像の補正方法
JP2000125175A (ja) カメラ、画像処理システム、及び記録媒体
JP2000069343A (ja) デジタル撮像装置
JP6468868B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法およびプログラム
JP4983541B2 (ja) プログラム、画像処理装置およびカメラ
JP5173664B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP6576114B2 (ja) 撮像装置および撮像装置の制御方法
JP4299561B2 (ja) 撮像装置
JP2003219357A (ja) デジタル撮像装置及び画像形成システム
JP2004242125A (ja) 画像処理装置
JP5755311B2 (ja) 情報処理装置、撮影装置、および情報処理装置の制御方法
JP4333478B2 (ja) 撮像装置および画像処理プログラム
JP5409050B2 (ja) 情報処理装置、撮影装置、および情報処理装置の制御方法
JP5070690B2 (ja) 色収差補正装置
JP7134666B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
US20230168568A1 (en) Accessory, image pickup apparatus, image pickup system, accessory control method, and storage medium
JP2009033498A (ja) 光学歪み補正装置とその方法及びプログラム並びに撮像装置
JP6904560B2 (ja) 信号処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120409

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4983541

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250