JP2009105349A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マスク面に支持部材を介して保護部材が設けられている場合でも、マスク面のより広い領域に検出光を照射して、その領域の面位置を計測する。
【解決手段】反射型のレチクル面Raのパターンからの露光光でレチクル面側に非テレセントリックの投影光学系POを介してウエハWを露光する露光装置において、検出光DLによってスリット34aの像をレチクル面Raに投射する送光系31Aと、レチクル面Raで反射された後、投影光学系PO、反射板53、投影光学系PO、及びレチクル面Raを介した検出光DLを受光して、そのスリットの像を形成する受光系31Bとを備える。
【選択図】図1
【解決手段】反射型のレチクル面Raのパターンからの露光光でレチクル面側に非テレセントリックの投影光学系POを介してウエハWを露光する露光装置において、検出光DLによってスリット34aの像をレチクル面Raに投射する送光系31Aと、レチクル面Raで反射された後、投影光学系PO、反射板53、投影光学系PO、及びレチクル面Raを介した検出光DLを受光して、そのスリットの像を形成する受光系31Bとを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、反射型マスクを用いる露光技術及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
露光ビームとして波長が例えば100nm程度以下の軟X線領域である極端紫外光、即ちEUV(Extreme Ultraviolet)光を使用するEUV露光装置においては、EUV光が透過する光学材料が現時点では存在しない。そのため、照明光学系及び投影光学系は所定のフィルタ等を除いて実質的に全て反射光学素子(ミラー)によって構成され、レチクルもまた反射型レチクルが使用されている。このように反射型レチクルを使用する場合には、投影光学系の物体側が非テレセントリックとなる。これにより、レチクルの被検面(パターン面)の高さ(面位置)のずれは、デフォーカスのみならず、ウエハ面内におけるパターンの位置ずれとなってしまう。
そこで、EUV露光装置では、レチクル用のオートフォーカスセンサ(以下、AF系という)を用いてパターン面の高さを計測し、この計測結果に基づいて例えばウエハの高さを高精度に制御している。従来のAF系としては、照明光学系及び投影光学系との機械的な干渉を避けるために、パターン面に対して、斜めに検出用パターンの像を投射し、そのパターン面からの反射光を受光してその検出用パターンの像を再結像し、その像の横ずれ量からパターン面の高さを検出する斜入射方式のAF系が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−273674号公報
上述したように、従来のレチクル用の斜入射方式のAF系は、照明光学系及び投影光学系との機械的な干渉を避けるために、被検面(パターン面)に対する検出光の入射角がかなり大きく設定されていた。そのため、従来のAF系は、パターン面が露出している場合には適用可能であった。しかしながら、パターン面に所定高さの支持部材を介してEUV光を透過するペリクル等の保護部材が設けられている場合には、従来のAF系では、その支持部材によって斜入射の検出光が遮られてしまうため、そのパターン面の必要な領域の全面で高さを計測することができないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑み、被検面に対する検出光の入射角を小さくでき、その結果として、パターン面に支持部材を介して保護部材が設けられているような場合でも、パターン面のより広い領域で高さ(面位置)を計測できる露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術を提供することを目的とする。
本発明による露光装置は、照明光学系(10)からの露光ビームで、反射型マスクのパターン面(Ra)に形成されたパターンを照明し、そのパターンで反射したその露光ビームをそのマスク側に非テレセントリックの投影光学系(PO)を介して感応基板(W)を露光する露光装置において、特定波長の検出光を計測用パターン(34a)を介してそのマスク面又はその投影光学系に導く送光系(31A)と、その計測用パターンとその投影光学系とそのマスク面とを介したその検出光を受光して、その計測用パターンの像を形成する受光系(31B)と、を備え、その受光系によって形成されるその計測用パターンの像の位置からそのパターン面の法線方向の位置情報を求めるものである。
本発明によれば、パターン面の高さ(面位置)を計測するための検出光を投影光学系を介して検出している。従って、パターン面に対する検出光の入射角を従来よりも小さくできるため、パターン面に支持部材を介して保護部材が設けられているような場合でも、パターン面のより広い領域に検出光を照射して、その領域の高さを計測できる。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態につき図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態の露光光(露光ビーム)ELとして波長が3〜50nm程度の範囲内で例えば11nm又は13nm等のEUV光を用いる露光装置(EUV露光装置)5の全体構成を概略的に示す。図1において、露光装置5は、露光光ELでレチクル(マスク)Rを照明する照明光学系5と、レチクルRを移動するレチクルステージRSTと、レチクルRのパターン面(以下、レチクル面という)Raに形成されたパターンの像を、レジスト(感光材料)が塗布されたウエハ(感応基板)W上に投影する投影光学系POとを備えている。さらに、露光装置5は、ウエハWを移動するウエハステージWSTと、装置全体の動作を統括的に制御するコンピュータを含む主制御系21と、レチクル面Raの法線方向の位置である高さ(面位置)を計測するレチクル用のオートフォーカスセンサ(以下、レチクルAF系という)30と、その他の各種センサ及び駆動機構等とを備えている。
以下、本発明の第1の実施形態につき図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態の露光光(露光ビーム)ELとして波長が3〜50nm程度の範囲内で例えば11nm又は13nm等のEUV光を用いる露光装置(EUV露光装置)5の全体構成を概略的に示す。図1において、露光装置5は、露光光ELでレチクル(マスク)Rを照明する照明光学系5と、レチクルRを移動するレチクルステージRSTと、レチクルRのパターン面(以下、レチクル面という)Raに形成されたパターンの像を、レジスト(感光材料)が塗布されたウエハ(感応基板)W上に投影する投影光学系POとを備えている。さらに、露光装置5は、ウエハWを移動するウエハステージWSTと、装置全体の動作を統括的に制御するコンピュータを含む主制御系21と、レチクル面Raの法線方向の位置である高さ(面位置)を計測するレチクル用のオートフォーカスセンサ(以下、レチクルAF系という)30と、その他の各種センサ及び駆動機構等とを備えている。
本実施形態では、露光光ELとしてEUV光が使用されているため、照明光学系10及び投影光学系POは、特定のフィルタ等(不図示)を除いて複数の反射光学素子より構成され、レチクルRも反射型である。これらの反射光学素子及びレチクルRの反射面には、EUV光を反射する多層の反射膜が形成されている。また、気体による露光光ELの吸収を防止するため、露光装置5は不図示の真空チャンバ内に収容されている。また、レチクル面Raには、レチクルRの搬送時等にレチクル面Raに微小な塵等が付着することを防止するために、金属製の矩形の枠状のペリクルフレーム19を介して、例えば厚さ100〜150nm程度のシリコン基板等よりなり、EUV光を透過するペリクル(保護部材)20が設けられている。なお、露光時には露光光ELの光路は高真空となるため、ペリクルフレーム19には、内外の気圧差を解消するための通気孔19aが設けられている。
以下、図1において、レチクルステージRSTが移動するガイド面(不図示)の法線方向にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に垂直な方向にX軸を、図1の紙面に平行な方向にY軸を取って説明する。本実施形態では、レチクル面Ra上での露光光ELの照明領域56は、X方向に細長い円弧状であり、露光時にレチクルR及びウエハWは投影光学系POに対してY方向に同期して走査される。
先ず、照明光学系10において、高出力のレーザ光源11と、レーザ光源11からのレーザ光を集光する集光レンズ12と、キセノン又はクリプトン等のターゲットガスを噴出するノズル14と、回転楕円面状の反射面を持つ集光ミラー13とからガスジェットクラスタ方式のレーザプラズマ光源が構成されている。このレーザプラズマ光源から発生して、集光ミラー13で反射されたEUV光よりなる露光光ELは、コリメータ用のミラー15、反射型のオプティカル・インテグレータ(不図示)、及びコンデンサミラー16により反射及び集光される。レーザプラズマ光源からコンデンサミラー16までの部材を含んで照明光学系10が構成されている。
ウエハWの露光時に、切り替えミラー51(詳細後述)は露光光ELの光路外の位置B1に退避しており、照明光学系10から射出された露光光ELは、折り返し用のミラー17によってペリクル20を介してレチクル面Raに向けて所定の入射角で照射される。なお、ミラー17を照明光学系10の一部とみなすこともできる。ミラー17で反射された露光光ELは、レチクル面Raの照明領域56を照明する。
レチクルRは、レチクルステージRSTの底面に静電チャック18を介して吸着保持されている。レチクルステージRSTは、レーザ干渉計(不図示)の計測値及び主制御系21の制御情報に基づいて、XY平面に平行なガイド面(不図示)に沿ってリニアモータ等を含む駆動系(不図示)によってY方向に所定ストロークで駆動されるとともに、X方向及びθz方向(Z軸回りの回転方向)等にも微小量駆動される。レチクルRは、シリコンウエハ、石英、低膨張ガラスなどの薄い板から成り、レチクル面Ra上の反射膜(多層膜)上には、吸収層によって回路パターンが形成されている。レチクル面Raで反射された露光光ELが投影光学系POに向かう。
また、レチクルステージRSTには、レチクルRのZ方向の位置、及びX軸、Y軸の周りの傾斜角を制御するZ・レベリング機構(不図示)も組み込まれている。後述のように、予め走査露光の前にレチクルAF系30によって計測されているレチクル面Raの高さ情報に基づいて主制御系21は、走査露光時にレチクル面Raの照明領域56が所定の基準面に合致するように、レチクルステージRSTのZ・レベリング機構を駆動する。
なお、本実施形態では、ウエハステージWSTにもZ・レベリング機構が設けられているため、レチクル面RaのZ方向の位置に応じて、ウエハステージWSTを介してウエハWのZ位置及びX方向、Y方向の位置を補正することも可能である。この場合には、レチクルステージRSTのZ・レベリング機構を省略することも可能である。
投影光学系POは、一例として、6枚のミラーM1〜M6を不図示の鏡筒で保持することによって構成され、物体(レチクルR)側に非テレセントリックで、像(ウエハW)側にテレセントリックの反射系であり、投影倍率は1/4倍等の縮小倍率である。レチクルRで反射された露光光ELは、ペリクル20及び投影光学系POを介してウエハW上の露光領域に投射され、レチクルRのパターンの縮小像がウエハWに転写される。投影光学系POにおいて、レチクルRからの露光光ELは、ミラーM1で上方(+Z方向)に反射され、続いてミラーM2で下方に反射された後、ミラーM3で上方に反射され、ミラーM4で下方に反射される。次にミラーM5で上方に反射された露光光ELは、ミラーM6で下方に反射されて、ウエハW上にレチクルRのパターンの像を形成する。ミラーM1,M2,M4,M6は凹面鏡であり、他のミラーM3,M5は凸面鏡である。なお、投影光学系POは、図1の構成には限定されず、反射光学素子の枚数も6枚以外の何枚であってもよい。
投影光学系POは、一例として、6枚のミラーM1〜M6を不図示の鏡筒で保持することによって構成され、物体(レチクルR)側に非テレセントリックで、像(ウエハW)側にテレセントリックの反射系であり、投影倍率は1/4倍等の縮小倍率である。レチクルRで反射された露光光ELは、ペリクル20及び投影光学系POを介してウエハW上の露光領域に投射され、レチクルRのパターンの縮小像がウエハWに転写される。投影光学系POにおいて、レチクルRからの露光光ELは、ミラーM1で上方(+Z方向)に反射され、続いてミラーM2で下方に反射された後、ミラーM3で上方に反射され、ミラーM4で下方に反射される。次にミラーM5で上方に反射された露光光ELは、ミラーM6で下方に反射されて、ウエハW上にレチクルRのパターンの像を形成する。ミラーM1,M2,M4,M6は凹面鏡であり、他のミラーM3,M5は凸面鏡である。なお、投影光学系POは、図1の構成には限定されず、反射光学素子の枚数も6枚以外の何枚であってもよい。
次に、ウエハWは、静電チャック23を介してウエハステージWST上に吸着保持されている。ウエハステージWSTは、XY平面に沿って配置されたガイド面(不図示)上に配置されている。ウエハステージWSTは、レーザ干渉計(不図示)の計測値及び主制御系21の制御情報に基づいて、リニアモータ等の駆動機構(不図示)によってX方向及びY方向に所定ストロ−クで駆動され、必要に応じて、Z軸の周りの回転方向等にも駆動される。
また、ウエハステージWST上のウエハWの載置面の近傍に、後述のレチクルAF系30からレチクル面Ra及び投影光学系POを介して送光される検出光DLを反射する反射板53が固定されている。反射板53の反射面が、ウエハWの表面とほぼ同じ高さになるように、かつZ軸にほぼ垂直になるように、反射板53が設置されている。ウエハステージWSTには、ウエハW及び反射板53のZ方向の位置、及びX軸、Y軸に平行な軸の周りの傾斜角を制御するZ・レベリング機構が組み込まれている。
さらに、投影光学系POの下部近傍に、ウエハW又は反射板53の表面の被検面に斜めに複数のスリット像等を投射する送光系22aと、その被検面で反射された光を受光して複数のスリット像等を再結像する受光系22bとから構成される斜入射方式の多点のウエハ側のオートフォーカスセンサ(以下、ウエハAF系という)22が設置されている。この場合、レチクル面Raが所定の基準面に合致している状態で、予め例えばテストプリント等によって、被検面が投影光学系POの像面に合致するときの被検面のZ位置が、ベストフォーカス位置として求められて、ウエハAF系22の信号処理系(不図示)に記憶されている。ウエハAF系22の信号処理系は、被検面のベストフォーカス位置からのZ方向の位置ずれ量(デフォーカス量)に対応するフォーカス信号を主制御系21に供給する。主制御系21は、そのフォーカス信号に基づいて、被検面のZ位置がベストフォーカス位置に合致するように、ウエハステージWSTのZ・レベリングステージを駆動する。
なお、ウエハAF系22として使用できる斜入射方式の多点のオートフォーカスセンサの詳細な構成は、例えば特開2007−48819号公報に開示されている。また、投影光学系POの側面にはウエハW上のアライメントマークの位置を検出するためのアライメント系(不図示)が配置され、ウエハステージWSTの上部には、レチクルRのパターンの空間像の位置を計測するための空間像計測系(不図示)が設けられている。これらのアライメント系及び空間像計測系を用いて、レチクルR及びウエハWのアライメントを行うことができる。
次に、レチクル面Raの法線方向の位置である高さ、即ち本実施形態ではZ方向の位置(Z位置)を計測するレチクルAF系30の構成及び動作につき詳細に説明する。レチクルAF系30は、レチクル面Raに検出光によって計測用パターン(本実施形態ではスリット)の像を投射するための送光系31Aと、レチクル面Raから反射される検出光を受光して計測用パターンの像を形成する受光系31Bと、受光系31Bで得られる検出信号を処理してレチクル面RaのZ位置の情報を求める信号処理系41とを備えている。
本実施形態では、照明光学系10からレチクル面Raに照射される露光光ELの光路の一部である、折り返しミラー17とレチクル面Raとの間の大部分の光路と、投影光学系PO内の露光光ELの光路の全部とが、レチクルAF系30でレチクル面RaのZ位置を検出するための検出光DLの光路としても併用される。従って、例えばウエハAF系22のように、投影光学系POを避けて被検面に斜めに検出光を投射する場合に比べて、レチクルAF系30においては、レチクル面Raにより小さい入射角で(より垂直に入射に近い)検出光DLを投射できる。
その検出光DLとしては、例えば150nm〜5μm程度の範囲内の波長の光が好ましい。実用的には、検出光DLとしては、光源及び受光素子が容易に入手できる例えば可視域から近赤外域の光を使用してもよい。本実施形態の照明光学系10及び投影光学系POは反射系であるため、波長が異なる露光光EL及び検出光DLの両方に対して光路は同一になる。また、照明光学系10、投影光学系POの反射光学素子の反射面、及びレチクル面Raに形成されているEUV光を反射する多層膜は、可視域から近赤外域の光に対しても反射率が高いことが分かっている。また、レチクル面Ra上に設けられているペリクル20は、薄い基板であるため、検出光DLに対しても高い透過率を有している。
なお、検出光DLが単一波長の光である場合には、反射光学部材の多層膜によって検出誤差が生ずる可能性もある。そこで、検出光DLとして、複数波長の光、又は所定の波長幅の光を使用することが好ましい。具体的に、検出光DLとしては、ハロゲンランプから光ガイドを介して導いた広帯域の光、発光ダイオードからの所定帯域の光、又はマルチモードで発光するレーザダイオードの光等を使用できる。
また、図1において、折り返しミラー17とレチクル面Raとの間の露光光ELの光路上に、切り替えミラー51が設置されている。切り替えミラー51は、主制御系21が駆動部52を介して回転することによって、露光光ELの光路外の位置B1に退避可能である。
本実施形態では、一例として、レチクルRの交換後に、1ロットのウエハに対して露光を行う前に、レチクルAF系30によってレチクル面RaのY方向におけるZ位置の分布を計測するために、図1に示すように、主制御系21は、切り替えミラー51を露光光ELの光路上に設置する。さらに、主制御系21は、ウエハステージWST上の反射板53の反射面を投影光学系POの露光領域に移動する。この際に、ウエハAF系22を用いて反射板53の表面の投影光学系POの像面からのZ位置のずれ量を計測し、この計測値に基づいてウエハステージWSTのZ・レベリング機構を駆動することによって、反射板53の反射面を、その像面に合致させておく。
本実施形態では、一例として、レチクルRの交換後に、1ロットのウエハに対して露光を行う前に、レチクルAF系30によってレチクル面RaのY方向におけるZ位置の分布を計測するために、図1に示すように、主制御系21は、切り替えミラー51を露光光ELの光路上に設置する。さらに、主制御系21は、ウエハステージWST上の反射板53の反射面を投影光学系POの露光領域に移動する。この際に、ウエハAF系22を用いて反射板53の表面の投影光学系POの像面からのZ位置のずれ量を計測し、この計測値に基づいてウエハステージWSTのZ・レベリング機構を駆動することによって、反射板53の反射面を、その像面に合致させておく。
図1の状態のレチクルAF系30において、光ガイド32を介して導かれた検出光DLは、集光レンズ33を介してスリット34aが形成されたスリット板34を照明する。スリット34aを通過した検出光DLは、レンズ35、ビームスプリッタ36、第1対物レンズ37、及び光路を下方に折り曲げるためのミラー38を介して切り替えミラー51に照射される。切り替えミラー51の角度は、反射される検出光DLの光路が照明光学系10からの露光光ELの光路の一部に合致するように設定されている。従って、切り替えミラー51で反射された検出光DLは、ペリクル20を透過してレチクル面Raの照明領域56(この時点では露光光ELは照射されていない)内の対応する計測点にスリット34aの像を形成する。レチクル面Raが所定の基準面(例えば設計上の物体面)にある状態で、レンズ35及び第1対物レンズ37に関してスリット板34とレチクル面Raとは共役である。
この場合、検出光DLの光路と露光光ELの光路とは等しいため、レチクル面Raで反射された検出光DLは、ペリクル20を透過した後、投影光学系POの全部のミラーで反射されてウエハステージWST上の反射板53に入射する。そして、反射板53で反射された検出光DLは、投影光学系POの全部のミラーで反射されてレチクル面Raの照明領域56の計測点に戻される。このように、光ガイド32からミラー38までの光学部材、切り替えミラー51、及び反射板53を含んで送光系31Aが構成されている。
そして、照明領域56の計測点に戻された検出光DLは、再びレチクル面Raで反射された後、ペリクル20、切り替えミラー51、ミラー38、第1対物レンズ37を介してビームスプリッタ36に戻る。ビームスプリッタ36で反射された検出光DLが、第2対物レンズ39を介して例えばCMOS型又はCCDよりなる2次元の撮像素子40上にスリット像を形成する。切り替えミラー51、ミラー38、対物レンズ37,39、ビームスプリッタ36、及び撮像素子40を含んで受光系31Bが構成されている。送光系31Aと受光系31Bとは一部の光学部材を共用している。
撮像素子40の検出信号(撮像信号)は信号処理系41に供給される。信号処理系41では、一例としてその検出信号からスリット像の位置ずれ量を求め、この位置ずれ量と、予め記憶されているレチクル面RaのZ位置のずれ量及び撮像素子40上に形成されるスリット像の横ずれ量の関係(投影光学系POのレチクル側のテレセントリック性のずれ量に基づいて定まる関係)とを用いて、例えばレチクル面Raの所定の基準面に対するZ方向への位置ずれ量をZ位置として求める。
図1において、レチクル面Raが上記の所定の基準面に合致している状態で、撮像素子40の中央にスリット像の中心があるものとする。この状態から、例えばレチクルステージRSTがY方向に移動して、照明領域56内のレチクル面Raが矢印A1で誇張して示すように+Z方向に変位すると、投影光学系POがレチクルR側で非テレセントリックであるために、反射板53から投影光学系POを介してレチクル面Raに戻された検出光DLは、光路の中心が−Y方向の位置A2に横ずれして切り替えミラー51に向かう。従って、撮像素子40上に形成されるスリット像の中心も矢印A3で示すように横ずれするため、信号処理系41では、スリット像の横ずれ量からレチクル面RaのZ位置を高精度に求めることができる。このZ位置の情報は主制御系21に供給される。
主制御系21では、レチクルステージRSTを駆動してレチクルRをY方向に走査しながら、レチクルRのY方向の位置に対応させながら、レチクルAF系30から供給されるレチクル面RaのZ位置の情報を記憶部に記憶する。
その後、ウエハWの走査露光を行う場合には、主制御系21は、図2に示すように、折り返しミラー17を退避位置に退避させる。そして、ウエハWのアライメント終了後に主制御系21は、照明光学系10からの露光光ELの照射を開始して、レチクルRに形成された回路パターンの一部を投影光学系POを介してウエハW上の一つのショット領域上に投影しつつ、レチクルRとウエハWとを投影光学系POに対して投影倍率を速度比としてY方向に同期して移動する走査露光動作と、露光光ELの照射を停止して、ウエハWをX方向、Y方向にステップ移動する動作とを繰り返す。このようにしてステップ・アンド・スキャン方式で、レチクルRの回路パターンの像がウエハW上の複数のショット領域に逐次転写される。
その後、ウエハWの走査露光を行う場合には、主制御系21は、図2に示すように、折り返しミラー17を退避位置に退避させる。そして、ウエハWのアライメント終了後に主制御系21は、照明光学系10からの露光光ELの照射を開始して、レチクルRに形成された回路パターンの一部を投影光学系POを介してウエハW上の一つのショット領域上に投影しつつ、レチクルRとウエハWとを投影光学系POに対して投影倍率を速度比としてY方向に同期して移動する走査露光動作と、露光光ELの照射を停止して、ウエハWをX方向、Y方向にステップ移動する動作とを繰り返す。このようにしてステップ・アンド・スキャン方式で、レチクルRの回路パターンの像がウエハW上の複数のショット領域に逐次転写される。
さらに、そのレチクルRとウエハWとを同期してY方向に移動する際に主制御系21は、予めレチクルAF系30によって計測して記憶されているレチクル面RaのZ位置の情報を用いて、レチクルRのY方向の位置に応じて、レチクルステージRSTのZ・レベリング機構を駆動して、レチクル面Raの照明領域を常に所定の基準面に所定の許容範囲内(投影像のデフォーカス量及び横ずれ量が転写対象のパターンに応じて定まる許容値以内になる範囲)で合致させておく。これとともに、ウエハAF系22で計測されるウエハWのZ位置の情報を用いて、主制御系21は、ウエハステージWSTのZ・レベリング機構を駆動して、ウエハWの露光領域を常に像面に対して焦点深度の範囲内で合致させておく。これによって、レチクルRのパターンが高い解像度で、かつ高い重ね合わせ精度でウエハWの各ショット領域に転写される。
本実施形態の作用効果及び変形例は以下の通りである。
(1)図1の露光装置5は、照明光学系10からの露光光ELで反射型のレチクル面Raのパターンを照明し、そのパターンからの露光光ELでレチクル面Ra側に非テレセントリックの投影光学系POを介してウエハWを露光する露光装置において、特定波長の検出光DLをスリット(計測用パターン)34aを介してレチクル面Raに導く送光系31Aと、スリット34aと投影光学系POとレチクル面Raとを介した検出光DLを受光して、スリット像を形成する受光系31Bとを備え、受光系31Bによって形成されるスリット像の位置からレチクル面Raの法線方向の位置(高さ又はZ位置)の情報を求めている。
(1)図1の露光装置5は、照明光学系10からの露光光ELで反射型のレチクル面Raのパターンを照明し、そのパターンからの露光光ELでレチクル面Ra側に非テレセントリックの投影光学系POを介してウエハWを露光する露光装置において、特定波長の検出光DLをスリット(計測用パターン)34aを介してレチクル面Raに導く送光系31Aと、スリット34aと投影光学系POとレチクル面Raとを介した検出光DLを受光して、スリット像を形成する受光系31Bとを備え、受光系31Bによって形成されるスリット像の位置からレチクル面Raの法線方向の位置(高さ又はZ位置)の情報を求めている。
本実施形態では、検出光DLを投影光学系POを介して検出し、投影光学系POがレチクル面Ra側に非テレセントリックであることを利用して、レチクル面RaのZ位置の情報を求めている。従って、レチクル面Raに対する検出光DLの入射角を従来例(投影光学系を介さない斜入射方式のAF系)よりも小さくできるため、レチクル面Raにペリクルフレーム(支持部材)19を介してペリクル(保護部材)20が設けられていても、検出光DLは、レチクル面Raでペリクル20を支持するペリクルフレーム19によって遮光されにくく、レチクル面Ra上のより広い領域でZ位置の情報を検出することが可能となる。
この結果、ペリクル20による防塵効果を得ながら、レチクル面RaのZ方向の位置精度を広い範囲で向上でき、高い解像度で、かつ高い重ね合わせ精度でレチクルRのパターンをウエハW上に露光できる。
(2)また、図1において、送光系31Aは、照明光学系10の露光光ELの光路の途中に退避可能に配置されて、スリット34aからの検出光DLをレチクル面Raに導く切り替えミラー(第1のミラー部材)51と、ウエハW側に配置されて、レチクル面Raから投影光学系POを通過した検出光DLを投影光学系PO及びレチクル面Raを介して切り替えミラー51に戻す反射板(第2のミラー部材)53とを備え、受光系31Bは、切り替えミラー51に戻された検出光DLを集光してスリット像を形成している。
(2)また、図1において、送光系31Aは、照明光学系10の露光光ELの光路の途中に退避可能に配置されて、スリット34aからの検出光DLをレチクル面Raに導く切り替えミラー(第1のミラー部材)51と、ウエハW側に配置されて、レチクル面Raから投影光学系POを通過した検出光DLを投影光学系PO及びレチクル面Raを介して切り替えミラー51に戻す反射板(第2のミラー部材)53とを備え、受光系31Bは、切り替えミラー51に戻された検出光DLを集光してスリット像を形成している。
従って、ウエハステージWST側には反射板53を配置するのみでよいため、ウエハステージWSTの構成が簡素である。
(3)なお、本実施形態のレチクルAF系30は、ペリクル20が設けられていないレチクル面のZ位置を計測する場合にも使用できる。この場合でも、レチクルAF系30は検出光DLで投影光学系POを介してレチクル面を照射しているため、レチクル面Raに対する検出光DLの入射角を小さくできるとともに、レチクルAF系30の送光系31A及び受光系31Bを投影光学系POの近傍に容易に配置することができる。
(3)なお、本実施形態のレチクルAF系30は、ペリクル20が設けられていないレチクル面のZ位置を計測する場合にも使用できる。この場合でも、レチクルAF系30は検出光DLで投影光学系POを介してレチクル面を照射しているため、レチクル面Raに対する検出光DLの入射角を小さくできるとともに、レチクルAF系30の送光系31A及び受光系31Bを投影光学系POの近傍に容易に配置することができる。
(4)また、図1のレチクルAF系30において、2次元の撮像素子40の代わりに、TDI(Time Delay Integration)方式の1次元の撮像素子を用い、この撮像素子の検出信号を処理してスリット像の横ずれ量を求めてもよい。さらに、撮像素子40の代わりにPSD(Position Sensing Device) のような光量分布の重心位置を検出できる光電検出器を用いてもよい。
また、例えば撮像素子40の代わりに、受光スリット板及びフォトダイオード等の受光素子を設置し、ミラー38を振動させて、その受光素子の検出信号を同期検波することによって、レチクル面RaのZ位置を求めるようにしてもよい。この同期検波についても、例えば上記の特開2007−48819号公報に開示されている。
(5)また、図1の露光装置5において、ウエハステージWST上に、反射板53の代わりに受光系31Bの撮像素子40の撮像面を設置してもよい。この構成においても、レチクル面RaがZ方向に変位すると、投影光学系POを介してウエハステージWST上に形成されるスリット像の位置がY方向にずれるため、レチクル面RaのZ位置を検出できる。
(5)また、図1の露光装置5において、ウエハステージWST上に、反射板53の代わりに受光系31Bの撮像素子40の撮像面を設置してもよい。この構成においても、レチクル面RaがZ方向に変位すると、投影光学系POを介してウエハステージWST上に形成されるスリット像の位置がY方向にずれるため、レチクル面RaのZ位置を検出できる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態につき図3及び図4を参照して説明する。図3において図1に対応する部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図3は、本実施形態のレチクル面RaのZ位置を計測するためのレチクルAF系30Aを備えた露光装置5Aの概略構成を示す。図3において、照明光学系10からレチクル面Raに照射される露光光ELの光路上に退避可能に切り替えミラー51が配置されている。
本発明の第2の実施形態につき図3及び図4を参照して説明する。図3において図1に対応する部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図3は、本実施形態のレチクル面RaのZ位置を計測するためのレチクルAF系30Aを備えた露光装置5Aの概略構成を示す。図3において、照明光学系10からレチクル面Raに照射される露光光ELの光路上に退避可能に切り替えミラー51が配置されている。
また、ウエハステージWSTのウエハW用の静電チャック23の近傍に、スリット54a(計測用パターン)が形成されたスリット板54が、その表面がほぼウエハWの表面と同じ高さになるように設置されている。スリット板54の底面のウエハステージWST内に、不図示の光源から検出光DLを導く光ガイド32の射出端(又は発光ダイオード等の光源でもよい)と、光ガイド32から射出された検出光DLを集光する集光レンズ33と、その検出光DLをスリット板54側に折り曲げるミラー55とからなる、送光系31Cが配置されている。ウエハステージWST内のZ・レベリング機構は、ウエハW及び受光系31C(又は少なくともスリット板54)のZ方向の位置、及びX軸、Y軸に平行な周りの傾斜角を制御する。
本実施形態で、レチクル面RaのZ位置を計測する際には、切り替えミラー51を照明光学系10からの露光光ELの光路上に設置し、ウエハステージWSTを駆動してスリット板54のスリット54aを投影光学系POの露光領域内に設置した状態で検出光DLを照射する。この場合にも、ウエハAF系22を用いることによって、スリット54aの面は投影光学系POの像面に所定の許容範囲内で合致している。
このとき、スリット54aを通過した検出光DLは、投影光学系PO、ペリクル20を介してレチクル面Raの照明領域56に入射し、レチクル面Raで反射された検出光DLは、ペリクル20を透過した後、切り替えミラー51で斜め上方に反射される。そして、切り替えミラー51と、切り替えミラー51で上方に反射された検出光DLを−Y方向に折り曲げるミラー38と、ミラー38で反射された検出光DLよりスリット像を形成する対物レンズ37及び39と、そのスリット像を撮像する2次元の撮像素子40とからなる受光系31Dが設置されている。撮像素子40の検出信号が信号処理系41に供給されている。送光系31C、受光系31D、及び信号処理系41からレチクルAF系30Aが構成されている。この他の構成は、図1の第1の実施形態と同様である。
本実施形態においても、図3において、レチクル面RaのZ位置が上方の位置A1に変化すると、レチクル面Raで反射される検出光DLの中心が−Y方向の位置A2に変化して、撮像素子40上に形成されるスリット像も位置A3に横ずれする。従って、第1の実施形態と同様に、そのスリット像の横ずれ量からレチクル面RaのZ位置(例えば所定の基準面からのZ方向への位置ずれ量)の情報を求めることができる。
また、図4は、図3のレチクル面Raを示す底面図である。図3の投影光学系POは軸外し光学系であり、その露光領域に共役な照明領域(照明視野)56の形状は、図4に示すようにY方向(走査方向)に一定幅でX方向(非走査方向)に細長い円弧状である。
図4において、レチクル面Raの照明領域56内の例えばX方向の3箇所の計測点57A,57B,57C上にZ位置の計測を行うためのほぼX方向に細長いスリット像が投影される。また、3箇所の計測点57A,57B,57Cに対応して図3のレチクルAF系30Aと同じ構成の3つのレチクルAF系58A,58B,58Cが設けられている。このとき、レチクルAF系58A〜58Cは、円弧状の照明領域56内の対応する計測点57A〜57Cにおいて、矢印C1〜C3で示す照明領域56の法線方向(半径方向)に対応する方向のスリット像の位置ずれ量を計測する。
図4において、レチクル面Raの照明領域56内の例えばX方向の3箇所の計測点57A,57B,57C上にZ位置の計測を行うためのほぼX方向に細長いスリット像が投影される。また、3箇所の計測点57A,57B,57Cに対応して図3のレチクルAF系30Aと同じ構成の3つのレチクルAF系58A,58B,58Cが設けられている。このとき、レチクルAF系58A〜58Cは、円弧状の照明領域56内の対応する計測点57A〜57Cにおいて、矢印C1〜C3で示す照明領域56の法線方向(半径方向)に対応する方向のスリット像の位置ずれ量を計測する。
本実施形態の作用効果は以下の通りである。
(1)図3の露光装置5Aによれば、スリット54aはウエハW側に配置され、レチクルAF系30Aの送光系31Cは、検出光DLをスリット54a及び投影光学系POを介してレチクル面Raに送り、受光系31Dは、照明光学系10の光路の途中に退避可能に配置されて、レチクル面Raからの検出光DLを取り出す切り替えミラー51と、切り替えミラー51を介して取り出された検出光DLからスリット像を形成する対物レンズ(結像系)37,39とを備えている。
(1)図3の露光装置5Aによれば、スリット54aはウエハW側に配置され、レチクルAF系30Aの送光系31Cは、検出光DLをスリット54a及び投影光学系POを介してレチクル面Raに送り、受光系31Dは、照明光学系10の光路の途中に退避可能に配置されて、レチクル面Raからの検出光DLを取り出す切り替えミラー51と、切り替えミラー51を介して取り出された検出光DLからスリット像を形成する対物レンズ(結像系)37,39とを備えている。
従って、レチクル面RaのZ位置を計測するための検出光DLを投影光学系POを介して検出しているため、第1の実施形態と同様にレチクル面Raに対する検出光DLの入射角を従来よりも小さくできる。また、この実施形態では、送光系31CはウエハステージWST内に設置されているため、投影光学系POの側面のレチクルAF系30Aの構成(ここでは受光系31Dの構成)を簡素化できるため、例えば複数のレチクルAF系30Aを容易に配置することができる。
(2)また、図3の投影光学系POは、図4に示す円弧状の照明領域56内のパターンの像をウエハW上に投影し、送光系31Cは、検出光DLによるスリット像をレチクル面Ra上の円弧状の照明領域56に沿って投影し、受光系31Dは、スリット像の円弧状の照明領域56の法線方向に対応する方向の位置変動を検出し、この位置変動からレチクル面RaのZ位置情報を求めている。
この場合、スリット像の位置ずれには、レチクル面RaのZ位置のずれに伴う第1の位置ずれ量(投影光学系POのテレセントリック性のずれに起因する位置ずれ量)と、スリット像のX方向、Y方向の倍率誤差に起因する第2の位置ずれ量とがある。この第2の位置ずれ量は、照明領域56内の接線方向に対応する方向のスリット像の位置ずれ量となる。そのため、照明領域56の法線方向に対応する方向のスリット像の位置ずれ量を計測することによって、投影光学系POのテレセントリック性のずれに起因する位置ずれ量、ひいてはレチクル面RaのZ位置の変化のみを高精度に検出できる。
また、上記の実施形態の露光装置を用いて半導体デバイス等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造する場合、電子デバイスは、図5に示すように、電子デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造してレジストを塗布するステップ223、前述した実施形態の露光装置(EUV露光装置)によりマスクのパターンを基板(感応基板)に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
言い換えると、このデバイスの製造方法は、上記の実施形態の露光装置を用いてウエハW(感応基板)を露光することと、露光されたウエハWを現像することとを含んでいる。この際に、上記の実施形態の露光装置によれば、ペリクルが設けられたマスクのZ位置も広い範囲で高精度に検出でき、その検出結果に基づいて合焦を行うことによって、高い解像度及び高い重ね合わせ精度が得られる。従って、高機能の電子デバイスを高精度に製造できる。
また、上記実施形態では、露光光源としてレーザ励起プラズマ光源を用いるものとしたが、これに限らず、SOR(Synchrotron Orbital Radiation)リング、ベータトロン光源、ディスチャージド光源、X線レーザなどのいずれを用いても良い。
また、上記実施形態では、露光ビームとしてEUV光を用い、6枚のミラーのみから成るオール反射の投影光学系を用いる場合について説明したが、これは一例である。例えば、特開平11−345761号公報に開示されるような4枚のミラーのみから成る投影光学系を備えた露光装置は勿論、光源に波長100〜160nmのVUV光源、例えばAr2 レーザ(波長126nm)を用い、4〜8枚等のミラーを有する投影光学系を備えた露光装置などにも本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、露光ビームとしてEUV光を用い、6枚のミラーのみから成るオール反射の投影光学系を用いる場合について説明したが、これは一例である。例えば、特開平11−345761号公報に開示されるような4枚のミラーのみから成る投影光学系を備えた露光装置は勿論、光源に波長100〜160nmのVUV光源、例えばAr2 レーザ(波長126nm)を用い、4〜8枚等のミラーを有する投影光学系を備えた露光装置などにも本発明を適用することができる。
5,5A…露光装置、10…照明光学系、R…レチクル、PO…投影光学系、W…ウエハ、30,30A…レチクルAF系、31A,31C…送光系、31B,31D…受光系、34a…スリット、41…信号処理系、51…切り替えミラー、53…反射板、54a…スリット
Claims (6)
- 照明光学系からの露光ビームで、反射型マスクのパターン面に形成されたパターンを照明し、前記パターンで反射した前記露光ビームで前記マスク側に非テレセントリックの投影光学系を介して感応基板を露光する露光装置において、
特定波長の検出光を計測用パターンを介して前記マスク又は前記投影光学系に導く送光系と、
前記計測用パターンと前記投影光学系と前記マスクとを介した前記検出光を受光して、前記計測用パターンの像を形成する受光系と、を備え、
前記受光系によって形成される前記計測用パターンの像の位置から前記マスクのパターン面の法線方向の位置情報を求める露光装置。 - 前記送光系は、
前記照明光学系の光路の途中に退避可能に配置されて、前記計測用パターンからの前記検出光を前記パターン面に導く第1のミラー部材と、
前記感応基板側に配置されて、前記パターン面及び記投影光学系を通過した前記検出光を前記投影光学系及び前記パターン面を介して前記第1のミラー部材に戻す第2のミラー部材とを備え、
前記受光系は、
前記第1のミラー部材に戻された前記検出光を集光して前記計測用パターンの像を形成する請求項1に記載の露光装置。 - 前記計測用パターンは前記感応基板側に配置され、
前記送光系は、前記検出光を前記計測用パターン及び前記投影光学系を介して前記マスク側に送り、
前記受光系は、
前記照明光学系の光路の途中に退避可能に配置されて、前記パターン面で反射した前記検出光を取り出すミラー部材と、
前記ミラー部材を介して取り出された前記検出光から前記計測用パターンの像を形成する結像系とを備える請求項1に記載の露光装置。 - 前記投影光学系は、前記パターン面上の円弧状の照明領域内のパターンの像を前記感応基板上に投影し、
前記送光系は、前記検出光による前記計測用パターンの像を前記パターン面上の前記円弧状の照明領域に沿って投影し、
前記受光系は、前記計測用パターンの像の前記円弧状の照明領域の法線方向に対応する方向の位置変動を検出し、
該位置変動から前記マスクのパターン面の位置情報を求める請求項1から3のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記露光ビームは波長が3〜50nm程度の範囲内のEUV光であり、
前記特定波長の検出光は波長が150nm〜5μm程度の範囲内の光である請求項1から4のいずれか一項に記載の露光装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の露光装置を用いて前記感応基板を露光することと、
前記露光された感応基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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-
2007
- 2007-10-25 JP JP2007278227A patent/JP2009105349A/ja not_active Withdrawn
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