[go: up one dir, main page]

JP2009105005A - 燃料電池およびそのセパレータ - Google Patents

燃料電池およびそのセパレータ Download PDF

Info

Publication number
JP2009105005A
JP2009105005A JP2007277963A JP2007277963A JP2009105005A JP 2009105005 A JP2009105005 A JP 2009105005A JP 2007277963 A JP2007277963 A JP 2007277963A JP 2007277963 A JP2007277963 A JP 2007277963A JP 2009105005 A JP2009105005 A JP 2009105005A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
separator
flow path
separator according
side manifold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007277963A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomokazu Hayashi
友和 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007277963A priority Critical patent/JP2009105005A/ja
Publication of JP2009105005A publication Critical patent/JP2009105005A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】板厚が厚くなるのを避けつつセパレータの剛性を向上させる。
【解決手段】流体が流れる流路に、隣接する部材に当接して流体が流通するスペースを確保する凸部41,42が形成され、該凸部41,42の周囲に段部71,72が形成されている。凸部41,42は、例えば流体入口側マニホールドおよび流体出口側マニホールドと流体流路との間における流体の分配流路25(24,26)に形成されている。例えば、凸部41,42は例えば点状の突起であり、段部71,72は該突起の周囲に形成された環状の溝である。
【選択図】図6

Description

本発明は、燃料電池およびそのセパレータに関する。さらに詳述すると、本発明は、燃料電池を構成するセパレータの構造の改良に関する。
一般に、燃料電池(例えば固体高分子型燃料電池)は電解質膜およびその両面に配した一対の電極からなる接合体(例えばMEA、MEGA)と、該接合体を挟持する一対のセパレータとで構成されている。また、このようなセルが複数積層されていわゆる燃料電池スタックが形成されている。
燃料電池用のセパレータとして、表裏に一体的な流体流路を備え、セパレータどうしが重ね合わされたときの間隙を反応ガス(燃料ガスや酸化ガス)や冷却水が流れるように構成されているものが多く利用されている。また、このようなセパレータとして、例えば数十本程度の流体流路からなる流路部と、これら複数の流体流路に冷却水を均等に流すための分配流路とを備えているものが提案されている。
このようなセパレータにおける分配流路は、流体(反応ガスや冷却水)を均等に分配しつつ、セパレータどうし及びセパレータと膜−電極接合体との電気的接触(導通)を確保する構造となっている。従来、セパレータの表面への突起および裏面への突起を交互に配置し、隣接するセパレータの突起どうしを突き合わせるようにした構造のセパレータが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−196079号公報
しかしながら、上述のように突起を介してセパレータどうし、あるいは膜−電極接合体と接触している構造のセパレータにおいては、ガスの圧力の影響でセパレータが変形し、流路断面積が変わってしまうことがある(図8、図9参照)。こうした場合には、当該燃料電池セルにおいて所望の圧損(流体流路の形状、流体流路の表面の滑らかさ等に起因して当該流体が有する圧力などのエネルギーが消費されること)が実現されず、燃料電池の性能が低下するおそれがある。また、セパレータどうしあるいはセパレータと膜−電極接合体との接触状態が良好でなくなって性能が低下するおそれもある。
この場合、セパレータの板厚を厚くすれば剛性が得られやすくなるものの、複数のセパレータおよび燃料電池セルを積層してなる燃料電池においては板厚をできるだけ薄くしたいとの要望があり、安易に厚くすれば済むわけではない。
そこで、本発明は、板厚が厚くなるのを避けつつセパレータの剛性を向上させた燃料電池およびそのセパレータを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。例えば金属板をプレスして表裏に凸部(突起)を形成している場合、変形加工されていない部分(基準板部分ともいう)がいわば中間面になるが、当該中間面たる基準板部分は一般に剛性が低く、流体の圧力差による影響を受けやすい。この点につきさらに検討を重ねた本発明者は、かかる課題の解決に結び付く着想を得るに至った。
本発明はかかる着想に基づくものであり、一方の面に流体を流通させるための流体流路と、該流体流路に流体を供給しまたは流体流路から流体を排出するための流体入口側マニホールドおよび流体出口側マニホールドと、を備えた構造の燃料電池用のセパレータにおいて、流体が流れる流路には、隣接する部材に当接して流体が流通するスペースを確保する凸部が形成され、該凸部の周囲に段部が形成されているものである。凸部は、例えば該流体入口側マニホールドおよび流体出口側マニホールドと流体流路との間における流体の分配流路に形成されたものである。
このような構造とした場合、凸部の周囲に形成された段部が当該セパレータの剛性(特に曲げ剛性)を向上させるから、ガスの圧力の影響による当該セパレータの変形が抑制される。これによれば、ガス圧力の影響でセパレータにおける流路断面積が変わってしまうのが抑えられるから、当該燃料電池セルにおいて所望の圧損を維持しやすくなる。
上述の段部は、例えば凸部の周囲に環状に形成されたものである。この場合、凸部は点状の突起であり、段部は該突起の周囲に形成された環状の溝であることが好ましい。
あるいは、上述の段部は、凸部の近傍に略直線状に形成されたものであってもよい。この場合の段部は、互いに異なる方向に延びるように形成された複数のリブからなることが好ましい。
また、凸部は、当該セパレータの表裏にそれぞれ突出するように設けられた複数の突起からなるものでもよい。この場合の段部は、突起の周囲において、当該突起の突出方向とは逆の面に向かって突出するように設けられたものであることが好ましい。
さらに、段部は、その突出量が突起の突出量よりも小さくなるように形成されていることがより好ましい。この場合の当該段部は、凸部のようにセパレータや膜−電極接合体に接触するものではないから、流体の流れに対して特に影響を及ぼさないものとなる。
また、上述のセパレータにおける段部は、当該セパレータのプレス成形時に成形されたものであることが好ましい。さらにこの場合、当該セパレータは、流体流路と分配流路とが表裏一体に形成されたプレスメタルセパレータであることも好ましい。
本発明によれば、板厚が厚くなるのを避けつつセパレータの剛性を向上させることができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図6に本発明の実施形態を示す。以下においては、まず燃料電池1を構成するセル(発電セル)2および複数のセル2が積層されてなる燃料電池スタックの概略構成について説明し、その後、セパレータ20の構造について説明することとする。
図1に本実施形態における燃料電池1のセル2の概略構成を示す。図示するように構成されるセル2は、順次積層されてセル積層体3を構成している(図2参照)。また、このセル積層体3等で構成される燃料電池スタックは、例えばスタック両端を一対のエンドプレート7で挟まれ、さらにこれらエンドプレート7どうしを繋ぐようにテンションプレート8からなる拘束部材が配置された状態で積層方向への荷重がかけられて締結されている(図2参照)。
なお、このような燃料電池スタック等で構成される燃料電池1は、例えば燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムにおいて利用可能なものであるがこれに限られることはなく、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システム、さらには定置の発電システムにおいても利用することが可能である。
セル2は、電解質、具体例として膜−電極接合体(以下MEA;Membrane Electrode Assemblyと呼ぶ)30、該MEA30を挟持する一対のセパレータ20(図1においてはそれぞれ符号20a,20bで示している)等で構成されている(図1参照)。MEA30および各セパレータ20a,20bはおよそ矩形の板状に形成されている。また、MEA30はその外形が各セパレータ20a,20bの外形よりも小さくなるように形成されている。
MEA30は、高分子材料のイオン交換膜からなる高分子電解質膜(以下、単に電解質膜ともいう)31と、電解質膜31を両面から挟んだ一対の電極(アノード側拡散電極およびカソード側拡散電極)32a,32bとで構成されている(図1参照)。電解質膜31は、各電極32a,32bよりも大きく形成されている。この電解質膜31には、その周縁部33を残した状態で各電極32a,32bが例えばホットプレス法により接合されている。
MEA30を構成する電極32a,32bは、その表面に付着された白金などの触媒を担持した例えば多孔質のカーボン素材(拡散層)で構成されている。一方の電極(アノード)32aには燃料ガス(反応ガス)としての水素ガス、他方の電極(カソード)32bには空気や酸化剤などの酸化ガス(反応ガス)が供給され、これら2種類の反応ガスによりMEA30内で電気化学反応が生じてセル2の起電力が得られるようになっている。
セパレータ20(20a,20b)はガス不透過性の導電性材料で構成されている。導電性材料としては、例えばカーボンや導電性を有する硬質樹脂のほか、アルミニウムやステンレス等の金属(メタル)が挙げられる。本実施形態のセパレータ20(20a,20b)の基材は板状のメタルで形成されているものであり(メタルセパレータ)、この基材の電極32a,32b側の面には耐食性に優れた膜(例えば金メッキで形成された皮膜)が形成されている。
また、セパレータ20a,20bの両面には、複数の凹部によって構成される溝状の流路が形成されている。これら流路は、例えば板状のメタルによって基材が形成されている本実施形態のセパレータ20a,20bの場合であればプレス成形によって形成することができる。このようにして形成される溝状の流路は、酸化ガスのガス流路34や水素ガスのガス流路35、あるいは冷却水流路36を構成している。より具体的に説明すると、セパレータ20aの電極32a側となる内側の面には水素ガスのガス流路35が形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が形成されている(図1参照)。同様に、セパレータ20bの電極32b側となる内側の面には酸化ガスのガス流路34が形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が形成されている(図1参照)。例えば本実施形態の場合、隣接する2つのセル2,2に関し、一方のセル2のセパレータ20aの外面と、これに隣接するセル2のセパレータ20bの外面とを付き合わせた場合に両者の冷却水流路36が一体となり断面が例えば矩形あるいはハニカム形の流路が形成される構造となっている。
さらに、上述したように各セパレータ20a,20bは、少なくとも流体の流路をなすための凹凸形状が表面と裏面とで反転した関係になっている。より具体的に説明すると、セパレータ20aにおいては、水素ガスのガス流路35を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路35を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。さらに、セパレータ20bにおいては、酸化ガスのガス流路34を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路34を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。
また、セパレータ20a,20bの長手方向の端部付近(本実施形態の場合であれば、図1中向かって左側に示す一端部の近傍)には、酸化ガスの入口側のマニホールド15a、水素ガスの出口側のマニホールド16b、および冷却水の入口側のマニホールド17aが形成されている。例えば本実施形態の場合、これらマニホールド15a,16b,17aは各セパレータ20a,20bに設けられた略矩形ないしは台形、あるいは両端が半円形状の長細矩形の透孔によって形成されている(図1等参照)。さらに、セパレータ20a,20bのうち反対側の端部には、酸化ガスの出口側のマニホールド15b、水素ガスの入口側のマニホールド16a、および冷却水の出口側のマニホールド17bが形成されている。本実施形態の場合、これらマニホールド15b,16a,17bも略矩形ないしは台形、あるいは両端が半円形状の長細矩形の透孔によって形成されている(図1参照)。
上述のような各マニホールドのうち、セパレータ20aにおける水素ガス用の入口側マニホールド16aと出口側マニホールド16bは、セパレータ20aに形成されている入口側の連絡通路61および出口側の連絡通路62を介してそれぞれが水素ガスのガス流路35に連通している。同様に、セパレータ20bにおける酸化ガス用の入口側マニホールド15aと出口側マニホールド15bは、セパレータ20bに形成されている入口側の連絡通路63および出口側の連絡通路64を介してそれぞれが酸化ガスのガス流路34に連通している(図1参照)。さらに、各セパレータ20a,20bにおける冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bは、各セパレータ20a,20bに形成されている入口側の連絡通路65および出口側の連絡通路66を介してそれぞれが冷却水流路36に連通している。ここまで説明したような各セパレータ20a,20bの構成により、セル2には、酸化ガス、水素ガスおよび冷却水が供給されるようになっている。ここで具体例を挙げておくと、セル2が積層された場合、例えば水素ガスは、セパレータ20aの入口側マニホールド16aから連絡通路61を通り抜けてガス流路35に流入し、MEA30の発電に供された後、連絡通路62を通り抜けて出口側マニホールド16bに流出することになる。
なお、本実施形態においては、冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bとをそれぞれセパレータ20の冷却水流れ方向両側の一方寄りおよび他方寄りに配置している(図1、図3参照)。すなわち、本実施形態においては冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bをセパレータ20の対角線上に配置することとし、これによってセパレータ20に対し冷却水が全面的に行き渡りやすくなるようにしている。
第1シール部材13a、第2シール部材13bは、ともに複数の部材(例えば独立した小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成されているものである(図1参照)。これらのうち、第1シール部材13aはMEA30とセパレータ20aとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20aのうちガス流路35の周囲の部分との間に介在するように設けられる。また、第2シール部材13bは、MEA30とセパレータ20bとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20bのうちガス流路34の周囲の部分との間に介在するように設けられる。
さらに、隣接するセル2,2のセパレータ20bとセパレータ20aとの間には、複数の部材(例えば独立した小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成された第3シール部材13cが設けられている(図1参照)。この第3シール部材13cは、セパレータ20bにおける冷却水流路36の周囲の部分と、セパレータ20aにおける冷却水流路36の周囲の部分との間に介在するように設けられてこれらの間をシールする部材である。
なお、第1〜第3シール部材13a〜13cとしては、隣接する部材との物理的な密着により流体を封止する弾性体(ガスケット)や、隣接する部材との化学的な結合により接着する接着剤などを用いることができる。例えば本実施形態では各シール部材13a〜13cとして弾性によって物理的にシールする部材を採用しているが、この代わりに上述した接着剤のような化学結合によってシールする部材を採用することもできる。
続いて、燃料電池1の構成について簡単に説明する(図2参照)。本実施形態における燃料電池1は、複数のセル2を積層してなるセル積層体3を備え、当該セル積層体3の両端に位置するセル(端セル)2,2の外側に順次、断熱セル4、出力端子5a付のターミナルプレート5、インシュレータ(絶縁プレート)6およびエンドプレート7をさらに備えた構成となっている。セル積層体3に対しては、両エンドプレート7をつなぐように架け渡されたテンションプレート8によって積層方向への所定の圧縮力が加えられている。さらに、セル積層体3の一端側のエンドプレート7とインシュレータ6との間にはプレッシャプレート9とばね機構9aとが設けられており、セル2に作用する荷重の変動が吸収されるようになっている。
断熱セル4は例えば2枚のセパレータとシール部材とで断熱層が形成されているもので、発電に伴い生じる熱が大気等に放熱されるのを抑える役割を果たす。すなわち、一般に、セル積層体3の端部は大気との熱交換により温度が低くなりやすいことから、当該セル積層体3の端部に断熱層を形成することによって熱交換(放熱)を抑えることが行われている。このような断熱層としては、例えば、セル2におけるものと同様の一対のセパレータに、膜−電極接合体の代わりとして導電板などの断熱部材10を挟み込んだ構成のものがある。この場合に用いられる断熱部材10は断熱性に優れるほど好適であり、具体的には例えば導電性多孔質シートなどが用いられる。また、このような断熱部材10の周囲をシール部材で封止することによって空気層が形成される。
ターミナルプレート5は集電板として機能する部材であり、例えば鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属で板状に形成されている。ターミナルプレート5のうち断熱セル4側の表面には、めっき処理等の表面処理が施されており、かかる表面処理により断熱セル4との接触抵抗が確保されている。めっきとしては、金、銀、アルミ、ニッケル、亜鉛、すず等を挙げることができ、例えば本実施形態では導電性、加工性および低廉性を勘案してすずめっき処理を施している。
インシュレータ6は、ターミナルプレート5とエンドプレート7等とを電気的に絶縁する機能を果たす部材である。このような機能を果たすため、かかるインシュレータ6は例えばポリカーボネートなどの樹脂材料により板状に形成されている。
エンドプレート7は、ターミナルプレート5と同様、各種金属(鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等)で板状に形成されている。例えば本実施形態では銅を用いてこのエンドプレート7を形成しているがこれは一例に過ぎず、他の金属で形成されていても構わない。
テンションプレート8は両エンドプレート7,7間を架け渡すようにして設けられているもので、例えば一対がセル積層体3の両側に対向するように配置される(図2参照)。テンションプレート8は、各エンドプレート7,7にボルト等で固定され、単セル2の積層方向に所定の締結力(圧縮力)を作用させた状態を維持する。このテンションプレート8の内側面(セル積層体3を向く面)には漏電やスパークが生じるのを防止すべく絶縁膜が形成されている。絶縁膜は、具体的には例えば当該テンションプレート8の内側面に貼り付けられた絶縁テープ、あるいは当該面を覆うように塗布された樹脂コーティングなどによって形成されている。
続いて、セパレータ20および分配流路の構造について説明する(図3〜図6参照)。
分配流路は、マニホールド15a等とガス流路34,35あるいは冷却水流路36との間に形成されているもので、マニホールド15a等から流入した流体をガス流路34,35あるいは冷却水流路36を構成する各凹溝へと分配し、または各凹溝から流れ出た流体を合流させてマニホールド15b等から流出させる。図3等においては水素ガスのガス流路35に連なる当該水素ガスの分配流路を符号25で示している。なお、各凹溝を流れ出た流体が合流する部分についても本実施形態では分配流路と呼んでいる。すなわち、この場合における分配流路は実質的に流体の分配を行うものではないが対称的な構造となっているものであり、流体をいずれの方向にも流しうるものなので分配流路と総称することとする(図3参照)。
セパレータ20aには、MEA30に向かって略円形に突出する突起(凸部)41、および対向するセパレータ20bに向かって略円形に突出する突起(凸部)42が交互に等間隔となるように形成されている(図3〜図6参照)。各突起41,42の裏側にはディンプル状の凹部41d,42dが一体的に形成されている。各突起41,42は対向するセパレータ20bまたはMEA30(あるいはMEA30の両面に設けられたガス拡散層GDL)と当接するスペーサとして機能し、水素ガスの分配流路25および冷却水の分配流路26を形成するスペースを確保するとともに、セル積層時に当該セパレータ20bに作用する締結荷重を受ける働きをする(図6等参照)。
一方、セパレータ20bには、MEA30に向かって略円形に突出する突起(凸部)51、および対向するセパレータ20aに向かって略円形に突出する突起(凸部)52が交互に等間隔となるように形成されている(図4、図6参照)。各突起51,52の裏側にはディンプル状の凹部51d,52dが一体的に形成されている。各突起51,52は対向するセパレータ20aまたはMEA30(あるいはMEA30の両面に設けられたガス拡散層GDL)と当接するスペーサとして機能し、酸化ガスの分配流路24および冷却水の分配流路26を形成するスペースを確保するとともに、セル積層時に当該セパレータ20bに作用する締結荷重を受ける働きをする(図6等参照)。
上述したセパレータ20(20a,20b)において、酸化ガスの入口側マニホールド15aから流入した酸化ガスは、分配流路24を流れ、酸化ガスのガス流路34を流れ、さらに反対側の分配流路24を流れ、出口側マニホールド15bから流出する。同様に、水素ガスの入口側マニホールド16aから流入した水素ガスは、分配流路25を流れ、水素ガスのガス流路35を流れ、さらに反対側の分配流路25を流れ、出口側マニホールド16bから流出する。また、冷却水の入口側マニホールド17aから流入した冷却水は、分配流路26を流れ、冷却水流路36を流れ、さらに反対側の分配流路26を流れ、出口側マニホールド17bから流出する。
ここで、本実施形態では、上述した各突起(凸部)41,42,51,52の周囲に、当該セパレータ20(20a,20b)の剛性を向上させる段部71,72,81,82をそれぞれ形成している。本実施形態における各段部71,72,81,82は、各突起41,42,51,52の周囲に、対応する突起41,42,51,52の突出方向とは逆側に凹む環状の溝形状となるように形成されている(図4、図5等参照)。これら段部71,72,81,82は、当該セパレータ20のプレス成形時に突起41,42,51,52等とともにプレス成形することが可能なものである。
一般に、金属板をプレスして表裏に突起を形成した場合、変形加工されていない基準板部分(図4、図6において符号Mで示す)がいわば中間面になるが、当該中間面たる基準板部分Mは一般に剛性が低く、流体の圧力差による影響を受けやすい。このため、上述のような段部(71,72,81,82)が設けられていない従来構造のセパレータにおいては、例えば アノード圧力(分配流路25における水素ガスの圧力)>カソード圧力(分配流路24における酸化ガスの圧力)>LLC圧力(分配流路26における冷却水の圧力) となった場合に、圧力差の影響で当該セパレータが変形し、流路断面積が変わってしまうことが起こり得る(図8、図9参照)。これに対し、本実施形態のセパレータ20においては、突起41,42,51,52の周囲に形成された段部71,72,81,82が当該セパレータ20の剛性(特に曲げ剛性)を向上させ、圧力差の影響で変形するのを抑制することが可能である。本実施形態のセパレータ20を用いた燃料電池1においては、当該セル2における所望の圧損を実現しやすく、性能低下を抑制することが可能である。しかも、セパレータ20の板厚が厚くなることを回避しつつ剛性の向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、各段部71,72,81,82を、その突出量が対応する各突起41,42,51,52の突出量よりも小さくなるように形成している(図4等参照)。こうした場合、各段部71,72,81,82は、各突起41,42,51,52のようにセパレータ20やMEA30に接触することはなく、僅かに突出する程度となっているから、各流体の流れに対して特に影響を及ぼさない。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば上述の実施形態では突起41,42,51,52の周囲に環状に形成した段部71,72,81,82を例示したが特にこれに限られることはなく、この他、例えば各突起の近傍に略直線状に形成されたものとしてもよい。一例として図7では、突起41(42)間に形成された直線的なリブ形状の段部71,72を例示している。この場合、段部71,72の突出する向きを表側とするか裏側とするかは適宜変更することができる。また、このような直線的な段部71,72を形成する場合、剛性をさらに向上させるという観点からは、長手方向が直交(あるいは交差)するよう、互いに異なる方向に延びるように各段部71,72を形成することが好ましい(図7参照)。
また、上述の実施形態では突起(凸部)41,42,51,52が略円形である場合を例示したがこれに限られることなく他の形状であっても構わない。この場合、突起41,42,51,52の形状に合わせて各段部71,72,81,82の形状を適宜変えてもよい。要は、セパレータ(特にその中間面たる基準板部分M)に適宜凹凸を付して剛性を向上させうるものであれば段部71,72,81,82の形状や形態は特に限定されるものではない。ただし、いずれの段部も、セパレータ20のプレス成形時に突起等とともに同時に形成されうるものであることが好ましい。
また、燃料電池1において、上述したようなMEA30ではなく膜−電極−拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly)が用いられている場合でも本発明を適用することができるのはいうまでもない。
本発明の一実施形態における燃料電池のセルの構造例を示す分解斜視図である。 燃料電池の構造例を示す側面図である。 セパレータの水素ガス流路側の構造例を示す平面図である。 セパレータの構造の一例を概略的に示す、図3のIV-IV線での断面図である。 セパレータの突起(凸部)およびその周囲の段部を一部拡大して示す平面図である。 図4をさらに拡大してセパレータの構造をより詳細に示す図である。 直線状に形成された段部の例を示す図である。 セパレータの従来構造を比較例として示す図である。 図8に示したセパレータが圧力の影響で変形した様子を示す図である。
符号の説明
1…燃料電池、2…セル、15a…酸化ガスの入口側マニホールド(流体入口側マニホールド)、15b…酸化ガスの出口側マニホールド(流体出口側マニホールド)、16a…水素ガスの入口側マニホールド(流体入口側マニホールド)、16b…水素ガスの出口側マニホールド(流体出口側マニホールド)、17a…冷却水の入口側マニホールド(流体入口側マニホールド)、17b…冷却水の出口側マニホールド(流体出口側マニホールド)、20(20a,20b)…セパレータ、24…酸化ガスの分配流路(流体の分配流路)、25…水素ガスの分配流路(流体の分配流路)、26…冷却水の分配流路(流体の分配流路)、34…酸化ガスのガス流路(流体流路)、35…水素ガスのガス流路(流体流路)、36…冷却水流路(流体流路)、41,42,51,52…突起(凸部)、71,72,81,82…段部

Claims (12)

  1. 一方の面に流体を流通させるための流体流路と、該流体流路に前記流体を供給しまたは前記流体流路から前記流体を排出するための流体入口側マニホールドおよび流体出口側マニホールドと、を備えた構造の燃料電池用のセパレータにおいて、
    前記流体が流れる流路には、隣接する部材に当接して前記流体が流通するスペースを確保するが形成され、
    該凸部の周囲に段部が形成されている
    ことを特徴とするセパレータ。
  2. 前記凸部は、前記該流体入口側マニホールドおよび流体出口側マニホールドと前記流体流路との間における前記流体の分配流路に形成されたものである請求項1に記載のセパレータ。
  3. 前記段部は、前記凸部の周囲に環状に形成されたものである請求項2に記載のセパレータ。
  4. 前記凸部は点状の突起であり、前記段部は該突起の周囲に形成された環状の溝である請求項3に記載のセパレータ。
  5. 前記段部は、前記凸部の近傍に略直線状に形成されたものである請求項2に記載のセパレータ。
  6. 前記段部は、互いに異なる方向に延びるように形成された複数のリブからなる請求項5に記載のセパレータ。
  7. 前記凸部は、当該セパレータの表裏にそれぞれ突出するように設けられた複数の突起からなる請求項2から6のいずれか一項に記載のセパレータ。
  8. 前記段部は、前記突起の周囲において、当該突起の突出方向とは逆の面に向かって突出するように設けられたものである請求項7に記載のセパレータ。
  9. 前記段部は、その突出量が前記突起の突出量よりも小さくなるように形成されている請求項8に記載のセパレータ。
  10. 前記段部は、当該セパレータのプレス成形時に成形されたものである請求項2から9のいずれか一項に記載のセパレータ。
  11. 前記流体流路と前記分配流路とが表裏一体に形成されたプレスメタルセパレータである請求項10に記載のセパレータ。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載のセパレータを備えた燃料電池。
JP2007277963A 2007-10-25 2007-10-25 燃料電池およびそのセパレータ Pending JP2009105005A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007277963A JP2009105005A (ja) 2007-10-25 2007-10-25 燃料電池およびそのセパレータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007277963A JP2009105005A (ja) 2007-10-25 2007-10-25 燃料電池およびそのセパレータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009105005A true JP2009105005A (ja) 2009-05-14

Family

ID=40706461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007277963A Pending JP2009105005A (ja) 2007-10-25 2007-10-25 燃料電池およびそのセパレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009105005A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101534940B1 (ko) * 2013-11-15 2015-07-07 현대자동차주식회사 연료전지용 분리판 및 이를 이용한 연료전지
CN110291670A (zh) * 2017-01-31 2019-09-27 株式会社Lg化学 燃料电池堆
WO2020006697A1 (zh) * 2018-07-04 2020-01-09 上海旭济动力科技有限公司 具备流体引导流路的燃料电池及其制造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101534940B1 (ko) * 2013-11-15 2015-07-07 현대자동차주식회사 연료전지용 분리판 및 이를 이용한 연료전지
CN110291670A (zh) * 2017-01-31 2019-09-27 株式会社Lg化学 燃料电池堆
JP2020506514A (ja) * 2017-01-31 2020-02-27 エルジー・ケム・リミテッド 燃料電池スタック
US11870107B2 (en) 2017-01-31 2024-01-09 Lg Chem, Ltd. Fuel cell stack
WO2020006697A1 (zh) * 2018-07-04 2020-01-09 上海旭济动力科技有限公司 具备流体引导流路的燃料电池及其制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5077226B2 (ja) セル積層体およびこれを備えた燃料電池
JP5029813B2 (ja) 燃料電池用セパレータ
US8206875B2 (en) Fuel cell and separator for the same
CN109980240B (zh) 发电单电池
JP2007317428A (ja) 燃料電池
JP2009105005A (ja) 燃料電池およびそのセパレータ
JP4899869B2 (ja) 燃料電池用断熱セルおよびその製造方法
JP2009170273A (ja) 燃料電池
JP5780490B2 (ja) 燃料電池スタックの締結方法
JP2009146572A (ja) 燃料電池セルおよびその加工方法
JP2009152134A (ja) 燃料電池
JP2008004300A (ja) 燃料電池用プレスセパレータ
JP5104062B2 (ja) 燃料電池およびそのガスシール方法
JP2009123447A (ja) 燃料電池およびそのセパレータ
JP2007242260A (ja) 燃料電池およびその弾性モジュール
JP3580525B2 (ja) 高分子電解質型燃料電池
JP4967518B2 (ja) 燃料電池セパレータ
JP2013118047A (ja) 燃料電池
JP7649140B2 (ja) 燃料電池用のセパレータ及び燃料電池スタック
JP2008091078A (ja) 燃料電池
JP5050434B2 (ja) 燃料電池
JP2009224279A (ja) 燃料電池用アッセンブリの製造方法
JP2009176621A (ja) 燃料電池
JP2013089447A (ja) 燃料電池の電極触媒層
JP2009009716A (ja) 燃料電池およびそのガスシール方法