JP2009100523A - 永久磁石素子並びに振動発電機および加速度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】発電機および加速度センサに用いることができる新規の永久磁石素子、およびこの永久磁石素子を用いることで、簡素で部品点数を少なくでき小型で信頼性に優れ、発生電圧を高くできる発電機および加速度センサ。
【解決手段】軸方向と直交する外周面にコイル3が巻回された非磁性筒状体2内に、該筒状体の軸方向に振動可能に収容されて使用され、複数の永久磁石を組み合わせて得られ、上記永久磁石素子1は、2個の永久磁石の同極同士を非磁性筒状体の軸方向に対向させて該軸方向中心部を磁性体で固定した第1の永久磁石体5と、この第1の永久磁石体の非磁性筒状体の軸方向外面に磁気結合された第2の永久磁石体6とで構成される。
【選択図】図8
【解決手段】軸方向と直交する外周面にコイル3が巻回された非磁性筒状体2内に、該筒状体の軸方向に振動可能に収容されて使用され、複数の永久磁石を組み合わせて得られ、上記永久磁石素子1は、2個の永久磁石の同極同士を非磁性筒状体の軸方向に対向させて該軸方向中心部を磁性体で固定した第1の永久磁石体5と、この第1の永久磁石体の非磁性筒状体の軸方向外面に磁気結合された第2の永久磁石体6とで構成される。
【選択図】図8
Description
本発明は永久磁石素子およびこの永久磁石素子を用いた発電機および加速度センサに関し、特に同極同士を対向させて固定した一体型磁石を振動させることで軸方向に生じる急激な磁束変化を利用して外周面に設置されたコイルに発生する誘導起電力を利用する発電機および加速度センサに関する。
ある方向の磁界(磁場)内を導体が動いたときに、その導体内に電流が流れる現象を利用する発電機および加速度センサとして従来技術1〜従来技術4が知られている。
従来技術1(特許文献1)は、ハウジング内に一対の永久磁石およびをそれらの同極性に対向して互いに離隔して配置させ、それらの磁石の間にコイルを移動させることで発生した電圧をオペアンプに接続している構造である。コイルの移動距離が短いためにコイルの巻数を多く巻く必要があり、現に35μmΦのコイルを2000ターン巻いたものを使用している。そして、コイルの巻回厚さは、0.1mmの厚さと限られたものとなっている。
しかし、従来技術1は、磁束量は同極性に対向させていてもコイルを通過する磁束の通過方向と磁束量の向上が考慮されていないため、コイル巻きに高度な技術を必要として、しかも電圧の成果は低いものとなっている。対向する同極性の対面間の磁束を活用しようとするからであり効果が少ないと考えられる。
また、従来技術1は、ポールの内部でベクトル的に直線となる位置にコイルを置いて加速度センサとするものが最高の検出値がとりだせるものであり、この構造では漏れ磁束で検出されているにすぎない。さらに、コイルが35μmΦの細線となると高価となり、断線が生じやすくなるなど、製品に仕上げた場合は信頼性がない製品となる。
従来技術1(特許文献1)は、ハウジング内に一対の永久磁石およびをそれらの同極性に対向して互いに離隔して配置させ、それらの磁石の間にコイルを移動させることで発生した電圧をオペアンプに接続している構造である。コイルの移動距離が短いためにコイルの巻数を多く巻く必要があり、現に35μmΦのコイルを2000ターン巻いたものを使用している。そして、コイルの巻回厚さは、0.1mmの厚さと限られたものとなっている。
しかし、従来技術1は、磁束量は同極性に対向させていてもコイルを通過する磁束の通過方向と磁束量の向上が考慮されていないため、コイル巻きに高度な技術を必要として、しかも電圧の成果は低いものとなっている。対向する同極性の対面間の磁束を活用しようとするからであり効果が少ないと考えられる。
また、従来技術1は、ポールの内部でベクトル的に直線となる位置にコイルを置いて加速度センサとするものが最高の検出値がとりだせるものであり、この構造では漏れ磁束で検出されているにすぎない。さらに、コイルが35μmΦの細線となると高価となり、断線が生じやすくなるなど、製品に仕上げた場合は信頼性がない製品となる。
従来技術2(特許文献2)は、文献1と同じでハウジング内の中央にホール素子を置きパイプの両側に一対の永久磁石を同極性に対面させて斥力により、パイプの両側に押し付けられている。ハウジングに加速度を加えることで永久磁石は移動する。このとき中央の磁束密度の変化をホール素子で検知をする。したがって、出力電圧を得るためにはホール素子に電流を流す必要がある。
しかし、従来技術2は、永久磁石間の磁束密度の変化を捉える方法であるが、駆動のために電源が必要となる問題がある。
しかし、従来技術2は、永久磁石間の磁束密度の変化を捉える方法であるが、駆動のために電源が必要となる問題がある。
従来技術3(特許文献3)は、文献1、2同様に類似の構造であり、ここでは永久磁石の漏れ磁石の循環磁束を永久磁石の外側に巻いたコイルで誘導起電力として検出する。
しかし、従来技術3の漏れ磁束をコイルに通過させる方式では誘導起電力が微弱な電圧であり、直接負荷に供給して利用するには電圧を昇圧させなければならないなどの問題があり、直接に負荷を駆動させる電力とすることは困難である。この負荷は発光照明程度である。
しかし、従来技術3の漏れ磁束をコイルに通過させる方式では誘導起電力が微弱な電圧であり、直接負荷に供給して利用するには電圧を昇圧させなければならないなどの問題があり、直接に負荷を駆動させる電力とすることは困難である。この負荷は発光照明程度である。
従来技術4(特許文献4)は、これも文献1、2、3と同様であり、漏れ循環磁束をコイルで誘導起電力として取り出している。
しかし、従来技術4は、可動磁石から放出される漏れ磁束をコイルに通過させており、磁束の通過量が少なく誘導起電力も少ない。そこで、このコイルを2個直接に接続して電圧を昇圧させることで利用している。この構造でも直接負荷に接続する場合の電圧は不足する場合が多く、コイル巻き数を多く巻く必要がある。
しかし、従来技術4は、可動磁石から放出される漏れ磁束をコイルに通過させており、磁束の通過量が少なく誘導起電力も少ない。そこで、このコイルを2個直接に接続して電圧を昇圧させることで利用している。この構造でも直接負荷に接続する場合の電圧は不足する場合が多く、コイル巻き数を多く巻く必要がある。
従来技術1〜従来技術4は、漏れ循環磁束をコイルで誘導起電力として取り出しているものであり、これらの構成で発電できるのは、漏れ循環磁束を誘導起電力として得る方法に頼っている。よって、磁軸の側面からコイルの芯までの角度とその距離と変化させる速度で誘導起電力の大きさが決まる。この離隔距離を如何に小さくした製品に仕上げることができるか、コイル巻き数を多くすることで製品の性能が問われることになり、あまり距離を近づけることができなかった。そのため誘導起電力には限界があった。例えば、この現象を利用する従来の永久磁石発電機やセンサに使用される永久磁石から放出されている磁束密度は、直径6mm、長さ20mmの円柱の、ネオジム磁石で磁軸側面の磁束密度は、0.466(T)であり、距離が遠くなるほど磁束密度も低下する。たとえば側面からの離隔5mmの磁束密度は0.0638(T)これが離隔20mmでは0.00389(T)ほどに低下する。そして、コイルを貫く磁束の方向と揺動磁石から放出される磁束の方向は磁軸の方向に放出され、コイルを通過し循環する経路を通り一巡する。これは漏れ磁束を捉えている現象である。
上記従来技術を改良し、発電のための負荷が少なく、発生電圧が高い高出力、高効率の小型携帯発電機を得るために、同極同士を微小な距離を有して対向させ、長さ方向に着磁した複数の永久磁石を一体化し、磁束分布の変化を急峻にするとともに、磁束の方向をコイルの巻き方向に概略直角になるようにし、磁束を局所的に高密度にし、一体化した複数の永久磁石の外周に複数のコイルを直列に配置し、該コイルは適宜の間隔を有し、交互に巻き方向が逆になるように構成し、上記一体化した永久磁石を移動させることにより発電する振動発電機が知られている(特許文献5)。
しかしながら、この方法においても、一体化した永久磁石の構造については検討されていない。例えば、磁束分布の変化の急峻性または直線性については考慮されていない。また、発電機とした場合の漏れ磁界についても考慮されておらず、さらには加速度センサについては開示されていない。
しかしながら、この方法においても、一体化した永久磁石の構造については検討されていない。例えば、磁束分布の変化の急峻性または直線性については考慮されていない。また、発電機とした場合の漏れ磁界についても考慮されておらず、さらには加速度センサについては開示されていない。
本発明は、上記課題に対処するためになされたもので、発電機および加速度センサに用いることができる新規の永久磁石素子、およびこの永久磁石素子を用いることで、簡素で部品点数を少なくでき小型で信頼性に優れ、発生電圧を高くできる発電機および加速度センサの提供を目的とする。
本発明の永久磁石素子は、軸方向と直交する外周面にコイルが巻回された非磁性筒状体内に、該筒状体の軸方向に振動可能に収容されて使用され、複数の永久磁石を組み合わせて得られ、上記永久磁石素子は、2個の永久磁石の同極同士を非磁性筒状体の軸方向に対向させて該軸方向中心部を磁性体で固定した第1の永久磁石体と、この第1の永久磁石体の非磁性筒状体の軸方向外面に磁気結合された第2の永久磁石体とからなることを特徴とする。
また、永久磁石素子を構成する第1の永久磁石体における同極同士は、相互に密接して対向していることを特徴とする。
また、上記第1の永久磁石体および第2の永久磁石体から構成される永久磁石素子は、複数個で構成される第1の永久磁石体と、この第1の永久磁石体の非磁性筒状体の軸方向外面間に磁気結合された第2の永久磁石体とからなり、複数個の第1の永久磁石体における対向固定された磁極は第2の永久磁石体を挟んで磁極が異なることを特徴とする。
また、上記第1の永久磁石体および第2の永久磁石体から構成される永久磁石素子は、複数個で構成される第1の永久磁石体と、この第1の永久磁石体の非磁性筒状体の軸方向外面間に磁気結合された第2の永久磁石体とからなり、複数個の第1の永久磁石体における対向固定された磁極は第2の永久磁石体を挟んで磁極が異なることを特徴とする。
本発明の振動発電機は、軸方向と直交する外周面にコイルが巻回された非磁性筒状体と、この筒状体に収容された上記本発明に係る永久磁石素子とを含み、この永久磁石素子を上記非磁性筒状体内で振動させることにより、非磁性筒状体の外周面に巻回されたコイルに電圧を発生させることを特徴とする。
また、本発明の振動発電機は、非磁性筒状体の外周面に巻回されたコイルの外周に嵌合できる磁性筒状体を設けることを特徴とする。
また、本発明の振動発電機は、非磁性筒状体の外周面に巻回されたコイルの外周に嵌合できる磁性筒状体を設けることを特徴とする。
本発明の加速度センサは、軸方向と直交する外周面にコイルが巻回された非磁性筒状体と、この筒状体に収容された上記本発明に係る永久磁石素子とを含み、この永久磁石素子に印加された加速度を非磁性筒状体の外周面に巻回されたコイルに発生した電力として検知することを特徴とする。
本発明の永久磁石素子は、2個の永久磁石の同極同士を非磁性筒状体の軸方向に対向させて該軸方向中心部を磁性体で固定した第1の永久磁石体と、この第1の永久磁石体の非磁性筒状体の軸方向外面に磁気結合された第2の永久磁石体とから構成されるので、第1の永久磁石体において対向された配置された一体型の磁石の中間部分から放出される磁束密度の最高値と永久磁石の中間地点で極性変換する最低値の変化を変化率としてコイルで捉える機構となる。その結果、振動発電機の永久磁石素子として用いると、非磁性筒状体の外周面に巻回されたコイルが誘導起電力として発電する電力比率は高効率となる。また、加速度センサとして用いると、磁束の変化率が一定になる領域が広くなるので、大きな振幅でも出力が線形的になる。
上記効果は、第1の永久磁石体を磁性体で固定することにより、また、永久磁石素子を構成する第1の永久磁石体における同極同士を相互に密接して対向させることにより、中間部分から放出される磁束密度がより高くなり、発電効率が高まる。また、該対向で磁束の変化率が一定になるので、加速度センサとしての出力の線形性が向上する。
上記効果は、第1の永久磁石体を磁性体で固定することにより、また、永久磁石素子を構成する第1の永久磁石体における同極同士を相互に密接して対向させることにより、中間部分から放出される磁束密度がより高くなり、発電効率が高まる。また、該対向で磁束の変化率が一定になるので、加速度センサとしての出力の線形性が向上する。
本発明の永久磁石素子は、複数個で構成される第1の永久磁石体と、磁気結合された第2の永久磁石体とから構成され、複数個の第1の永久磁石体における対向固定された磁極が第2の永久磁石体を挟んで磁極が異なるので、第1の永久磁石体と第2の永久磁石体とを容易に磁気結合することができる。
また、磁力線の閉回路を構成しやすくなり、永久磁石素子を振動させても定位置に戻ろうとする復元作用が働きやすくなる。さらに永久磁石素子を非磁性筒状体内部空間に保持しようとする力が発生して非磁性筒状体内面と永久磁石素子外面との摩擦を減少させることができ、非磁性筒状体内部で永久磁石素子を容易に振動させることができる。
また、磁力線の閉回路を構成しやすくなり、永久磁石素子を振動させても定位置に戻ろうとする復元作用が働きやすくなる。さらに永久磁石素子を非磁性筒状体内部空間に保持しようとする力が発生して非磁性筒状体内面と永久磁石素子外面との摩擦を減少させることができ、非磁性筒状体内部で永久磁石素子を容易に振動させることができる。
本発明の振動発電機は、軸方向と直交する外周面にコイルが巻回された非磁性筒状体と、この筒状体に収容される上記本発明に係る永久磁石素子とから構成されるので発電効率が高まる。その結果、別電源で増幅させるか、または、コイル巻き数を増やし電圧昇圧を計ることなく、そのままで直接負荷に接続することが可能な発電機が得られる。
特に非磁性筒状体の外周面に巻回されたコイルの外周に嵌合できる磁性筒状体を設けるので、外部の漏れ磁界を低減できる。また、対向固定された異なる磁極の永久磁石体を組み合わせることで、反発面での磁束が循環し,もれ磁場を低減でき,安定した発電が図れる。
特に非磁性筒状体の外周面に巻回されたコイルの外周に嵌合できる磁性筒状体を設けるので、外部の漏れ磁界を低減できる。また、対向固定された異なる磁極の永久磁石体を組み合わせることで、反発面での磁束が循環し,もれ磁場を低減でき,安定した発電が図れる。
本発明の加速度センサは、軸方向と直交する外周面にコイルが巻回された非磁性筒状体と、この筒状体に収容された上記本発明に係る永久磁石素子とから構成されるので磁束の変化が一定になる幅が広くなる。その結果、大きな振幅でも出力が線形的になる。また、駆動のための電源が要らないので、無給電加速度センサが得られる。
振動発電機ならびに加速度センサに利用できる本発明の永久磁石素子を図1〜図6で説明する。
図1は、永久磁石素子が収容されている状態を示す図であり、図2は永久磁石素子の断面図であり、図3および図4は第1の永久磁石体の組立斜視図であり、図5および図6は対向する磁極を変化させた場合の永久磁石体の組み合わせによる磁束密度の変化を表す図である。
本発明の永久磁石素子1は非磁性筒状体2内の軸方向に振動可能に収容されて使用される。非磁性筒状体2はその外周面にコイル3が筒状体2の軸方向と直交する方向に巻回されている。また、好ましくは非磁性筒状体2の外周面に巻回されたコイル3の外周に嵌合できる磁性筒状体4が設けられている。
図1は、永久磁石素子が収容されている状態を示す図であり、図2は永久磁石素子の断面図であり、図3および図4は第1の永久磁石体の組立斜視図であり、図5および図6は対向する磁極を変化させた場合の永久磁石体の組み合わせによる磁束密度の変化を表す図である。
本発明の永久磁石素子1は非磁性筒状体2内の軸方向に振動可能に収容されて使用される。非磁性筒状体2はその外周面にコイル3が筒状体2の軸方向と直交する方向に巻回されている。また、好ましくは非磁性筒状体2の外周面に巻回されたコイル3の外周に嵌合できる磁性筒状体4が設けられている。
本発明の永久磁石素子1は、第1の永久磁石体5と第2の永久磁石体6とが相互に磁気結合されている。本発明において、「磁気結合」とは永久磁石体においてS極とN極が磁力により相互に固着していることをいう。
第1の永久磁石体5は、図3に示すように、永久磁石体5aおよび5bの例えばN極同士を対向させ、永久磁石体5aおよび5bの中心部を貫通する磁性体7を準備し(図3(a))、対向させたN極同士を相互に密接させて磁性体7を中心部に貫通させ(図3(b))、磁性体7の頭をかしめることで永久磁石体5aおよび5bを対向固定させる(図3(c))。
固定方法としては、図4に示すように、磁性体7aおよび7bの結合部を雄ねじおよび雌ねじの構造として、永久磁石体5aおよび5bを対向固定させることができる。
第1の永久磁石体5は、図3に示すように、永久磁石体5aおよび5bの例えばN極同士を対向させ、永久磁石体5aおよび5bの中心部を貫通する磁性体7を準備し(図3(a))、対向させたN極同士を相互に密接させて磁性体7を中心部に貫通させ(図3(b))、磁性体7の頭をかしめることで永久磁石体5aおよび5bを対向固定させる(図3(c))。
固定方法としては、図4に示すように、磁性体7aおよび7bの結合部を雄ねじおよび雌ねじの構造として、永久磁石体5aおよび5bを対向固定させることができる。
永久磁石体5aおよび5bは、僅かな隙間を有して対向させてもよいが、本発明においては、相互に密接して固定されていることが好ましい。
磁束密度の変化を示す図において、図5(a)は1つの永久磁石体における磁束密度の変化図であり、図5(b)は異極同士を対向させた2つの永久磁石体における磁束密度の変化図であり、図5(c)は同極同士を1mmの間隔で対向させた2つの永久磁石体における磁束密度の変化図であり、図6(a)は同極同士を5mmの間隔で対向させた2つの永久磁石体における磁束密度の変化図であり、図6(b)は同極同士を10mmの間隔で対向させた2つの永久磁石体における磁束密度の変化図である。
1つの永久磁石体の場合、磁石体のN極の端面を0mmとし、磁石体の長さを20mmとした例では、その磁石体の長さ方向の距離xを横軸に、磁束密度Bを縦軸に表すと、磁束密度Bの変化は図5(a)に示される凸分布となる。
2つの永久磁石体の異なる磁極を僅かな隙間を持たせて対向させた場合、その隙間に応じて山中央部分がくびれた凸分布となる(図5(b))。この山中央部分がくびれは2つの永久磁石体の離間距離が大きくなるに従い大きくなる。
2つの永久磁石体の同じ磁極を対向させた場合(図5(c)ではN極同士)、磁束密度は磁石体の対向しているN極の端面で反転し、その離間距離が大きくなるに従い磁束密度の線形性が失われる(図5(c)〜図6(b))。
このため、第1の永久磁石体5において、永久磁石体5aおよび5bは相互に密接して固定されていることが好ましい。
磁束密度の変化を示す図において、図5(a)は1つの永久磁石体における磁束密度の変化図であり、図5(b)は異極同士を対向させた2つの永久磁石体における磁束密度の変化図であり、図5(c)は同極同士を1mmの間隔で対向させた2つの永久磁石体における磁束密度の変化図であり、図6(a)は同極同士を5mmの間隔で対向させた2つの永久磁石体における磁束密度の変化図であり、図6(b)は同極同士を10mmの間隔で対向させた2つの永久磁石体における磁束密度の変化図である。
1つの永久磁石体の場合、磁石体のN極の端面を0mmとし、磁石体の長さを20mmとした例では、その磁石体の長さ方向の距離xを横軸に、磁束密度Bを縦軸に表すと、磁束密度Bの変化は図5(a)に示される凸分布となる。
2つの永久磁石体の異なる磁極を僅かな隙間を持たせて対向させた場合、その隙間に応じて山中央部分がくびれた凸分布となる(図5(b))。この山中央部分がくびれは2つの永久磁石体の離間距離が大きくなるに従い大きくなる。
2つの永久磁石体の同じ磁極を対向させた場合(図5(c)ではN極同士)、磁束密度は磁石体の対向しているN極の端面で反転し、その離間距離が大きくなるに従い磁束密度の線形性が失われる(図5(c)〜図6(b))。
このため、第1の永久磁石体5において、永久磁石体5aおよび5bは相互に密接して固定されていることが好ましい。
なお、本発明において、振動発電機または加速度センサとして有効に働くことができる永久磁石体5aおよび5bの離間距離は、磁束密度の変化が直線性を示す範囲であればよい。その目安として、例えば、直径6mmΦ、長さ5mmの永久磁石に、直径6mmΦの純鉄を吸着させたときの純鉄端の磁場を縦軸に、その長さを横軸に取ったものを図7に示す。この永久磁石は永久磁石体5aと6を磁気結合したものに対応し、純鉄は磁性体7に対応している。図7は、永久磁石のみの磁場についてもその端から長さを変化させたものも示している。この磁場の変化が直線的になる距離まで、すなわち15mmの距離までが直線性を保つ目安とした。この長さは一方の磁石についてのものであり、対称性からその長さを2倍した30mmが直線を保つ長さと考えられる。永久磁石の長さの約6倍の長さまで直線性を保つと考えられる。
本発明に使用できる第2の永久磁石体6はN極およびS極を両端面に有する単一の永久磁石体である。
本発明に使用できる第1および第2の永久磁石体は、着磁された、フェライト磁石、アルニコ磁石、サマリウムコバルト磁石、ネオジム磁石等を使用できる。なかでも、磁力の強さ、減磁曲線の直線性などから、サマリウムコバルト磁石、ネオジウム磁石が好ましい。
また、これらの材料を用いて、鋳造磁石、焼結磁石、ボンド磁石、プラスチック磁石等とした永久磁石体を使用できる。
第1の永久磁石体5を結合させるための磁性体7は、永久磁石の磁力によって磁化される軟磁性体であればよく、鉄、コバルト、ニッケル、またはこれらの合金である強磁性体が好ましい。
本発明に使用できる第1および第2の永久磁石体は、着磁された、フェライト磁石、アルニコ磁石、サマリウムコバルト磁石、ネオジム磁石等を使用できる。なかでも、磁力の強さ、減磁曲線の直線性などから、サマリウムコバルト磁石、ネオジウム磁石が好ましい。
また、これらの材料を用いて、鋳造磁石、焼結磁石、ボンド磁石、プラスチック磁石等とした永久磁石体を使用できる。
第1の永久磁石体5を結合させるための磁性体7は、永久磁石の磁力によって磁化される軟磁性体であればよく、鉄、コバルト、ニッケル、またはこれらの合金である強磁性体が好ましい。
本発明の永久磁石素子1は、図2に示すように、第1の永久磁石体5と第2の永久磁石体6とが相互に磁気結合されている。第1の永久磁石体5は、同極同士が磁性体で結合されているので、この永久磁石体5に磁気結合される永久磁石体6の外面の磁極は永久磁石体5の外面の磁極と同極となる。そのため、N極同士を対向させた永久磁石体5Nと、S極同士を対向させた永久磁石体5Sと第2の永久磁石体6とが容易に磁気結合により配列できる。なお、第1の永久磁石体5の両側に第2の永久磁石体6を磁気結合させた永久磁石体を複数個形成した後に、それらを磁気結合させてもよく、または第1の永久磁石体5同士を直接永久磁石体6で磁気結合させてもよい。
第1の永久磁石体5間に永久磁石体6を挟んで配列することで、永久磁石素子1の振動幅を調節することができる。また、第1の永久磁石体5は円筒磁石であるので永久磁石体6に比較して磁束密度が小さくなるため、出力を大きくできる効果がある。
また、第1の永久磁石体5の数は、少なくとも2個以上あれば振動発電機ならびに加速度センサに利用したとき効果を生じるが、3個以上とすることで反発面での磁束が循環し、もれ磁場を低減でき、安定化が図れる。
第1の永久磁石体5間に永久磁石体6を挟んで配列することで、永久磁石素子1の振動幅を調節することができる。また、第1の永久磁石体5は円筒磁石であるので永久磁石体6に比較して磁束密度が小さくなるため、出力を大きくできる効果がある。
また、第1の永久磁石体5の数は、少なくとも2個以上あれば振動発電機ならびに加速度センサに利用したとき効果を生じるが、3個以上とすることで反発面での磁束が循環し、もれ磁場を低減でき、安定化が図れる。
本発明の振動発電機について図8により説明する。振動発電機9は、外周面にコイル3が筒状体2の軸方向と直交する方向に巻回されている非磁性筒状体2と、コイル3の外周に嵌合できる磁性筒状体4と、筒状体2に収容された永久磁石素子1とから構成される。非磁性筒状体2の内部両端にはバネ10が、永久磁石素子1の両端には緩衝材8がそれぞれ設けられている。
非磁性筒状体2の外周面には、軸方向と直交する方向にコイル3が巻回されているが、永久磁石体5aおよび5bを相互に密接して固定した第1の永久磁石体5を有する上記永久磁石素子1を用いた振動発電機において、(1)コイル3は複数個設け、その巻回方向は隣り合うコイルが相互に逆方向となるようにし、(2)コイル3が巻回されているコイル幅を磁石素子の長さから振動の振幅を差し引いた長さとし、(3)コイル3の間隔を磁石素子の長さからコイルの幅を差し引いた長さとし、(4)コイル3の個数を磁石素子数個とした場合に、発電出力を大きく取ることができる。ここで磁石素子の長さL3は第1の永久磁石体5の両端に第2の永久磁石体6を磁気結合した長さをいう。
コイル3は非磁性筒状体2の軸方向中央部に複数個設けることが好ましい。特に永久磁石素子1が複数個の第1の永久磁石体5を有する場合、コイル3を複数個設けることで永久磁石素子1の振動に伴う出力を効率的に取り出せる。
また、コイル3の巻回方向は隣り合うコイルが相互に逆方向となるようにすることが好ましい。なお、巻回方向は実質的に逆になるように構成すればよいので、コイルをすべて同方向に巻回し、隣接するコイルの巻始め端と巻終わり端とを交互に入れ換えて直列に接続してもよい。
また、コイル3の巻回方向は隣り合うコイルが相互に逆方向となるようにすることが好ましい。なお、巻回方向は実質的に逆になるように構成すればよいので、コイルをすべて同方向に巻回し、隣接するコイルの巻始め端と巻終わり端とを交互に入れ換えて直列に接続してもよい。
コイル3が巻回されているコイル幅L1は、磁石素子の長さL3から振動の振幅を差し引いた長さが好ましい。この長さとすることで、磁束密度が急峻に変化する領域で磁石素子を振動させることができるので発電効率が向上する。
コイル3の間隔の長さL2は磁石素子の長さL3からコイルの幅の長さL1を差し引いた長さが好ましい。この長さとすることで、磁束密度の変化が振動の振幅に対して対象となる位置となるため、出力波形の直線性や発電効率が向上する。
コイルの個数は磁石素子数個とすることが好ましい。磁石素子数個とすることで、磁束密度が急峻に変化する位置に設定できるので、発電効率が向上する。
コイル3の外周に嵌合できる磁性筒状体4は、強磁性体で形成することが好ましい。磁性筒状体4を設けた場合の磁力線の分布を図9に示す。図9において磁力線11および12は破線で示される。図9に示すように、磁性筒状体4を強磁性体にすることで外部の漏れ磁界を低減できる。また、磁石素子1を振動させても、磁力線11および12の作用により、定位置に戻ろうとする復元力を磁石素子1に与えることができる。この強磁性体は、上記第1の永久磁石体5を結合させるため用いた磁性体と同一の材料を用いることができる。
磁性筒状体4の長さL4は、磁石素子の長さL3と磁石素子の個数をかけたものに振動の振幅を2倍した長さが好ましい。この長さであると漏れ磁界、摩擦を低減でき、出力を増大させることができる。
本発明の振動発電機において、非磁性筒状体2の形状は上記永久磁石素子を収容し筒状体の軸方向に振動させることができる形状であればよい。磁束密度が周面で均一となると考えられることから、永久磁石素子1が断面円柱状で、非磁性筒状体2が断面円筒状であることが好ましい。なお、携帯電話などの薄型機器の電源として用いる場合は、非磁性筒状体2を断面偏平円筒状とすることができる。
非磁性筒状体2の材質は、磁石素子1を内部に収容し、振動させることができる機械的強度を有し、非磁性体であれば使用できる。例えば、プラスチック、セラミックス、これらの複合材料などを挙げることができる。中でも機械的強度と摺動性に優れた樹脂または樹脂組成物を用いることが好ましい。非磁性筒状体2内部に摺動性塗膜を形成することも好ましい。
また、コイル3は断面が円形または四角形の巻線を巻回して使用できる。
また、コイル3は断面が円形または四角形の巻線を巻回して使用できる。
図8に示す振動発電機の製造方法としては、磁石素子1、非磁性筒状体2、コイル3、磁性筒状体4をそれぞれ準備して、順に組み立てることができる。また、金型内に磁性筒状体4およびコイル3を収納して、一体成形法により非磁性筒状体2を形成することができる。
本発明の振動発電機は、非磁性筒状体2内部の一体となった磁石素子1を振動させることで、コイル3の巻数を多くするなど、外側の重さを重くすることで大きな発電力が生まれる。そのため、オペアンプなどを必要とすることなく電力を取り出すことができる。
また、人の動きに対応した周波数である数Hzから十数Hzに共振周波数を持たせることができるため、人が携帯した際に共振周波数付近の動作をすることで発電効果を高くできる。また、整流回路を用いることで直流電源とすることができる。
用途としては、デシタルカメラ電源、時計、各種リモコン、パソコン・マウス、電動歯ブラシの電源として利用できる。また、乾電池の代替として、各種玩具類、緊急災害機器の電源、懐中電灯に利用できる。潮汐力発電機、地震警報器、携帯電話の充電池、魔法瓶、信号機の電源等に利用できる。
また、人の動きに対応した周波数である数Hzから十数Hzに共振周波数を持たせることができるため、人が携帯した際に共振周波数付近の動作をすることで発電効果を高くできる。また、整流回路を用いることで直流電源とすることができる。
用途としては、デシタルカメラ電源、時計、各種リモコン、パソコン・マウス、電動歯ブラシの電源として利用できる。また、乾電池の代替として、各種玩具類、緊急災害機器の電源、懐中電灯に利用できる。潮汐力発電機、地震警報器、携帯電話の充電池、魔法瓶、信号機の電源等に利用できる。
本発明の加速度センサは、上記振動発電機において、永久磁石素子に印加された加速度をコイルに発生した電力として検知することで作動する。磁石体7の長さを調節することで低い周波数で大きな振幅に対応させることができる。その場合、図7の結果より、線形性を保つためには、磁性体の長さは磁石素子の長さL3の3倍まで離すことができる。
また、線形性を保ち、出力が大きくなるので、オペアンプなどが必要ない。そのため、駆動のための電源が要らない無給電振動センサが得られる。
用途としては、自動車の衝突時のセンサ、エアー・バッグの動作センサに応用できる。
また、線形性を保ち、出力が大きくなるので、オペアンプなどが必要ない。そのため、駆動のための電源が要らない無給電振動センサが得られる。
用途としては、自動車の衝突時のセンサ、エアー・バッグの動作センサに応用できる。
実施例1
外径24mmφ、内径5mmφ、長さ4mmのネオジム円柱状永久磁石を準備し、その内径部分の一端面を拡径して軸方向断面が漏斗状になるように加工した。このネオジム円柱状永久磁石を着磁して、2個の永久磁石をS極同士またはN極同士であって小径部分を軸方向に密接して対向させ、中心部を貫通する磁性体(材質はパーマロイ(PC78))でかしめて固定した。この密接固定された2個の永久磁石の両側に外径23.5mmφ、長さ25mmの着磁されたネオジム円柱状永久磁石を磁気結合して永久磁石素子を得た。N極同士を固定した永久磁石素子と、S極同士を固定した永久磁石素子と、N極同士を固定した永久磁石素子とを順に磁気結合して永久磁石素子を得た。永久磁石素子の軸方向外面に緩衝部材としてSUSバネを取付けた。
外径24mmφ、内径5mmφ、長さ4mmのネオジム円柱状永久磁石を準備し、その内径部分の一端面を拡径して軸方向断面が漏斗状になるように加工した。このネオジム円柱状永久磁石を着磁して、2個の永久磁石をS極同士またはN極同士であって小径部分を軸方向に密接して対向させ、中心部を貫通する磁性体(材質はパーマロイ(PC78))でかしめて固定した。この密接固定された2個の永久磁石の両側に外径23.5mmφ、長さ25mmの着磁されたネオジム円柱状永久磁石を磁気結合して永久磁石素子を得た。N極同士を固定した永久磁石素子と、S極同士を固定した永久磁石素子と、N極同士を固定した永久磁石素子とを順に磁気結合して永久磁石素子を得た。永久磁石素子の軸方向外面に緩衝部材としてSUSバネを取付けた。
実施例2
外径54mmφ、内径27.2mmφ、長さ160.6mmのポリアセタール樹脂(ジュラコン)製円筒を準備し、この円筒の中央外周部分をくり抜いて、コイル幅の長さ25mmのコイルを2mmの間隔をあけて3個埋め込み配置した。コイルの巻回方向はそれぞれ異なる方向とした。また、コイルは0.4mmφのポリエステル線を1500ターン巻回した。3個のコイルの接続は巻回方向が異なるように直列接続として、コイル端末を出力端子に接続した。このコイルの外周に厚さ2mm、長さ100mmの磁性筒状体(材質はパーマロイ(PC78))を嵌合固定した。
この円筒内に実施例1で得られた永久磁石素子を挿入して円筒体を密封して振動発電機を得た。
外径54mmφ、内径27.2mmφ、長さ160.6mmのポリアセタール樹脂(ジュラコン)製円筒を準備し、この円筒の中央外周部分をくり抜いて、コイル幅の長さ25mmのコイルを2mmの間隔をあけて3個埋め込み配置した。コイルの巻回方向はそれぞれ異なる方向とした。また、コイルは0.4mmφのポリエステル線を1500ターン巻回した。3個のコイルの接続は巻回方向が異なるように直列接続として、コイル端末を出力端子に接続した。このコイルの外周に厚さ2mm、長さ100mmの磁性筒状体(材質はパーマロイ(PC78))を嵌合固定した。
この円筒内に実施例1で得られた永久磁石素子を挿入して円筒体を密封して振動発電機を得た。
得られた振動発電機を加振機(エア・ブラウン社製MODEL113)に円筒軸方向に振動するように設置して、周波数を1Hz〜20Hzまで変化させてその出力を測定した。結果を図10〜図13に示す。
図10は加振機の周波数が3Hz時の出力波形を破線で示し、図11は同5Hz時の出力波形を破線で示す。図12は出力電圧を、図13出力電力をそれぞれ示す。
周波数が1Hzおよび2Hzでは測定できる出力が見られず、周波数が3Hzでは正弦波ではないが最大の出力を示した。5Hzでは正常な正弦波出力が見られた。
図10は加振機の周波数が3Hz時の出力波形を破線で示し、図11は同5Hz時の出力波形を破線で示す。図12は出力電圧を、図13出力電力をそれぞれ示す。
周波数が1Hzおよび2Hzでは測定できる出力が見られず、周波数が3Hzでは正弦波ではないが最大の出力を示した。5Hzでは正常な正弦波出力が見られた。
本発明は、反発磁石間から放出される循環磁束を移動させることで発電機ならびに加速度センサとして、簡素で小型、高性能で高信頼性の特徴を有する。デシタルカメラ電源、時計、各種リモコン、パソコン・マウス、電動歯ブラシの電源として利用できる。また、乾電池の代替として、各種玩具類、緊急災害機器の電源、懐中電灯に利用できる。潮汐力発電機、地震警報器、携帯電話の充電池、魔法瓶、信号機の電源等に利用できる。
1 永久磁石素子
2 非磁性筒状体
3 コイル
4 磁性筒状体
5 第1の永久磁石体
6 第2の永久磁石体
7 磁性体
8 緩衝材
9 振動発電機
10 バネ
11 磁力線
12 磁力線
2 非磁性筒状体
3 コイル
4 磁性筒状体
5 第1の永久磁石体
6 第2の永久磁石体
7 磁性体
8 緩衝材
9 振動発電機
10 バネ
11 磁力線
12 磁力線
Claims (6)
- 軸方向と直交する外周面にコイルが巻回された非磁性筒状体内に、該筒状体の軸方向に振動可能に収容されて使用され、複数の永久磁石を組み合わせて得られる永久磁石素子であって、
該永久磁石素子は、2個の永久磁石の同極同士を前記筒状体の軸方向に対向させて該軸方向中心部を磁性体で固定した第1の永久磁石体と、この第1の永久磁石体の前記筒状体の軸方向外面に磁気結合された第2の永久磁石体とからなることを特徴とする永久磁石素子。 - 前記第1の永久磁石体における同極同士は、相互に密接して対向していることを特徴とする請求項1記載の永久磁石素子。
- 前記第1の永久磁石体および第2の永久磁石体から構成される永久磁石素子は、複数個の前記第1の永久磁石体と、この第1の永久磁石体の前記筒状体の軸方向外面間に磁気結合された第2の永久磁石体とからなり、前記複数個の前記第1の永久磁石体における対向固定された磁極は前記第2の永久磁石体を挟んで磁極が異なることを特徴とする請求項1または請求項2記載の永久磁石素子。
- 軸方向と直交する外周面にコイルが巻回された非磁性筒状体と、この筒状体に収容された永久磁石素子とを含み、この永久磁石素子を前記非磁性筒状体内で振動させることにより、前記コイルに電圧を発生させる振動発電機において、
前記永久磁石素子が請求項1、請求項2または請求項3記載の永久磁石素子であることを特徴とする振動発電機。 - 前記コイルの外周に嵌合できる磁性筒状体を設けることを特徴とする請求項4記載の振動発電機。
- 軸方向と直交する外周面にコイルが巻回された非磁性筒状体と、この筒状体に収容された永久磁石素子とを含み、この永久磁石素子に印加された加速度を前記コイルに発生した電力として検知する加速度センサにおいて、
前記永久磁石素子が請求項1、請求項2または請求項3記載の永久磁石素子であることを特徴とする加速度センサ。
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