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JP2009085714A - 酸化膜を用いた光導波モードセンサー及びその製造方法 - Google Patents

酸化膜を用いた光導波モードセンサー及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の光導波モードを利用する技術よりも、安定かつ高い感度で被検出試料を検出できる光導波モードセンサーを提供する。
【解決手段】本発明は、ガラスとその上に形成した反射膜と、さらに該反射膜自身の表面を酸化して形成した光導波路層とからなる検出板を用いる。この検出板のガラス側から、反射膜に光を入射する光入射機構と、反射膜によって反射される前記光の反射光を検出する光検出機構と、を備える。入射光の一部又は全部が光導波路内を伝搬する光導波モードと結合することによって反射光強度が著しく増減する光入射角度領域を用いて、検出板の表面に検出対象となる物質が吸着又は付着した際に生じる反射光強度の変化を読み取ることによって、物質の検出を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、光導波モードを利用することによって、被検出試料の検出高感度化を図ることができる光導波モードセンサー及びその製造方法に関する。
一般に、DNA、抗原−抗体などのたんぱく質、糖鎖などのバイオセンサー及び金属イオン、有機分子などの化学物質センサーとして、表面プラズモン共鳴(SPR)のモードを用いる技術が知られている(例えば、非特許文献1〜4参照)。
この、表面プラズモン共鳴を用いたセンサーは通常SPRセンサーと呼ばれる。その使用例を図1に示す。図1はクレッチマン配置を用いたSPRセンサーである。板ガラス基板上に貴金属(金・銀など)を蒸着し、そのガラスの貴金属を蒸着した面と反対側の面を、屈折率調節オイルを介して光学プリズムと密着させた構造からなり、レーザー光あるいは白色光を、プリズムを通してガラス基板に照射する。入射光は全反射となる条件で入射される。入射光の貴金属の表面側に染み出すエバネセント波によって、ある入射角で表面プラズモン共鳴が発現する。表面プラズモン共鳴が起こると、エバネセント波は表面プラズモンによって吸収されるので、その入射角付近では反射光の強度が著しく減少する。表面プラズモン共鳴が発現する入射角や反射光強度は、貴金属の表面上の付着物の厚さや誘電率によって変化することから、貴金属の表面上に被検出試料が結合あるいは吸着した際に生じる入射角や反射率強度の変化を検出し、被検出試料を検出する。
SPRセンサーとよく似た構造を持ち、やはりセンサーの検出面における、物質の吸着や誘電率の変化を検出するセンサーとして、光導波モードセンサーがある(非特許文献5〜8、及び特許文献1参照)。
この使用例を図2に示す。図2はクレッチマン配置を用いた光導波モードセンサーである。この光導波モードセンサーは、透明基板(板ガラスなど)とその上に被覆した反射膜層(クラッド層とも呼ばれる)と、さらにこの反射膜層上に形成した光導波路層とからなる検出板を用いる。光導波路層は、センサーに用いる光に対して透明である材料が使用される。この検出板の光導波路層が形成されている面と反対側の面に屈折率調節オイルを介して光学プリズムを密着させ、レーザー光あるいは白色光を、プリズムを通して検出板に照射する。入射光は検出板に対して全反射となる条件で入射される。ある特定の入射角において、入射光が光導波路内を伝搬する光導波モード(漏洩モード、又はリーキーモードとも呼ばれる)と結合すると、光導波モードが励起され、この光入射角度近傍で光の反射光強度が大きく変化する。この光導波モード励起に必要な光の入射角や、この入射角付近で入射された光の反射光強度は、光導波路層表面上の付着物の厚さや誘電率によって変化することから、光導波路層表面に被検出試料が結合あるいは吸着した際に生じる前記入射角の変化や反射率強度の変化を検出し、被検出試料を検出することができる。SPRセンサーでは、表面プラズモンがP偏光でしか励起されないため、光源としては、P偏光しか使用できない。一方、光導波モードセンサーでは、P偏光、S偏光の両方が使用可能である。
光導波モードセンサーに用いられる反射膜は消衰係数(物質中での光の減衰を表す係数)がゼロでなければあらゆる材料が使用可能である。一般には、金や銀などが用いられることが多い。特許文献1には、反射層にジルコニウム、タングステン、クロムなどを使用した例が示されている。反射膜の膜厚は、材料によって最適値が異なるが、数nmから数百nm程度である。反射膜をガラス基板に被覆する手段としては、蒸着、スパッタリング、分子線エピタキシ(MBE)、無電解めっき、電気めっき法などが利用できる。
光導波モードセンサーでは、これらの反射膜の上に光導波路層を形成する。これまでに報告されている光導波路層には、シリカガラス、シリコン酸化膜、アルミナ、ポリマー材料、デキストランゲル、などの透明な誘電体材料が用いられている。従来、これらの光導波路層は、反射膜の上に、これらの材料を蒸着法やスパッタリング法によって堆積させたり、スピンコート法によって塗布して形成する。また、非特許文献7では、Au反射膜上にAlを蒸着法にて堆積し、このAl層を陽極酸化して、ポーラスアルミナを形成し、このポーラスアルミナ層を光導波路層として用いる、という報告がなされている。
上述のように、これまでの光導波モードセンサーでは、光導波路層を形成する際、反射膜層の上に光導波路層となる材料を堆積又は塗布して形成していた。よって、反射膜層と光導波路層との間の密着性に問題があった。例えば、反射膜にAuを用い、この上に上述のようなシリカガラス、シリコン酸化膜、又は陽極酸化ポーラスアルミナ膜を光導波路層として形成する場合、反射膜と光導波路層との間に接着層として、クロムやチタンの薄い層を形成する必要があった。
また、堆積や塗布によって形成された材料は、構造上均一でなく、多結晶になったり、構造欠陥が多く含まれていたり、化学量論比からずれた組成になったり、と不都合が多い。このような不均一な膜は、非特許文献5や非特許文献6に報告されているような光導波路層に細孔を形成する化学エッチングを行う際、光導波路層表面が不均一にエッチングされてしまうという欠点がある。
C. Nylander, B. Liedberg, and T. Lind, Sensor. Actuat. 3, pp. 79-88 (1982/83年). B. Liedberg, C. Nylander, and I. Lundstrom, Actuat. 4, pp. 299-304 (1983年). W. Knoll, Annu. Rev. Phys. Chem. 49, pp. 569-638 (1998年). D. K. Kambhampati, T.A.M. Jakob, J.W. Robertson, M. Cai, J. E. Pemberton, and W. Knoll, Langmuir 17, pp. 1169-1175 (2001年). M. Fujimaki, C. Rockstuhl, X. Wang, K. Awazu, J. Tominaga, T. Ikeda, Y. Ohki, and T. Komatsubara, Microelectronic Engineering 84, pp.1685-1689 (2007年) K. Awazu, C. Rockstuhl, M. Fujimaki, N. Fukuda, J. Tominaga, T. Komatsubara, T. Ikeda, Y. and Ohki, Optics Express 15, pp. 2592-2597 (2007年) K. H. A. Lau, L. S. Tan, K. Tamada, M. S. Sander, and W. Knoll, J. Phys. Chem. B 108, pp. 10812 (2004年) F. C. Chien and S. J. Chen, Optics letters 31, pp. 187-189 (2006). 米国特許第6,483,959号
本発明は、上記の問題点を解決することを目的とし、光導波モードセンサーにおいて、接着層が不要で、安定性が高く、均一で、且つエッチング加工も容易な光導波路層を持つ高感度な光導波モードセンサーを提供する。
本発明の光導波モードセンサー用検出板は、透明基板と、その上に形成した反射膜と、さらに該反射膜上に形成した光導波路層とからなる光導波モードセンサー用検出板であり、この光導波路層は、前記反射膜の表面を酸化することによって形成される。
本発明の光導波モードセンサー用検出板製造方法は、透明基板と、その上に形成した反射膜と、さらに該反射膜上に形成した光導波路層とからなる光導波モードセンサー用検出板の製造方法であって、この透明基板上に前記反射膜となる層を形成する工程と、反射膜となる層の表面を酸化して光導波路層を形成する工程とを有する。
反射膜は、半導体材料または金属材料で構成されている。半導体材料は、SiまたはGeであり、金属材料は、AlまたはTiまたはTaである。透明基板は、シリカガラスのようなガラスにすることができる。光導波路層には、細孔を複数形成することができる。
上記の光導波モードセンサー用検出板を用い、かつ、該検出板の前記透明基板側から、前記反射膜に光を入射する光入射機構と、反射膜によって反射される前記光の反射光を検出する光検出機構と、を備えて、光導波路層の表面近傍における環境の変化によって生じる前記反射光の強度変化を読み取ることによって、環境の変化を観測又は検出する光導波モードセンサーを構成することができる。光導波路層の表面に分子認識基を化学修飾した検出板を用いる。分子認識基として、−NH2、−COOH、−SCN、スクシンイミド基、ビオチニル基のいずれかを化学修飾した検出板を用いる。光学プリズムに、前記検出板の前記光導波路層が形成されている面と反対側の面を、屈折率調節オイルを介して密着させた構造を備えている。
光導波路層に形成する細孔は、化学エッチング、反応性イオンエッチング、ナノインプリンティング又はリソグラフィーによって形成される。細孔は、イオン注入後の化学エッチングによって形成して、化学エッチングはフッ酸溶液又はフッ酸の蒸気によるエッチングである。
本発明によれば、反射膜となる層の表面を酸化することによって光導波路層を形成することにより、反射膜層と光導波路層との密着性を従来技術より遙かに向上し、安定なセンサーを提供することができる。また、反射膜自身を酸化して光導波路層を得ることによって、欠陥が少なく、均一で高品質な光導波路層を形成することができる。さらには、高品質な光導波路層を提供することによって、この層の加工性を向上し、細孔形成が容易な光導波路層を持つ光導波モードセンサーを提供することができる。
以下、本発明の特徴を、図等を用いて具体的に説明する。なお、以下の説明は、本願発明の理解を容易にするためのものであり、これに制限されるものではない。すなわち、本願発明の技術思想に基づく変形、実施態様、他の例は、本願発明に含まれるものである。
まず、光導波モードについて説明する。本発明では、図3に示すような検出板を用いる。この検出板は、ガラスなどの透明基板とその上に形成した反射膜層と、さらに該反射膜層上に形成した光導波路層とから構成される。基板は、基本的には板状であるが、光入射の際にプリズムを使用することを見越し、予め、基板とプリズムが一体となった形状としておいても良い。このような構造を持つ検出板に対して、透明基板側から光を入射すると、ある入射角において反射光が極端に増減する、と言う現象が生じる。用いる光は、基本的には電磁波であれば特に制限はないが、取り扱いが容易という点で、赤外〜紫外領域の光を使うことが望ましい。
図4は、図3の検出板のガラス側に屈折率調節オイルを介してプリズム(頂点が30°の2等辺三角形プリズム)を配し、光を入射した際の光の入射角度と反射光強度の関係を示す。検出板は、シリカガラス基板(屈折率1.456)の上に厚さ215nmの単結晶Si(屈折率3.882、消衰係数0.019)を反射膜として形成し、その上に厚さ450nmのシリカガラス光導波路を形成したものを用いた。光導波路表面は水(屈折率1.332)に浸されている。入射光は、波長633nmのS偏光である。図4に見られる急激な反射光強度の増減が光導波モードに起因するものである。この反射光強度のディップは図3に示す光導波路層が無い場合や、層の厚さが薄い場合は生じない。光導波モードが発生する光導波路層の厚さは、使用する光の偏光状態によっても異なるが、一般に光導波路層の屈折率が高い場合や光の波長が短い場合は薄くて良い。一方、光導波路層の屈折率が低い場合や使用する光の波長が長い場合は、厚い光導波路層が要求される。光導波路層が厚くなると、複数の導波モードが観測されるようになる。つまり、図4にみられるような急激な反射率の変化(ディップ)が複数観測される。このことは、非特許文献6、非特許文献7、特許文献1に記載されている。
光の入射角度と反射光強度との関係は、反射膜に使用する材料、その材料の厚さによって変化する。例えば、従来技術にあるように、金を用いた検出板では、図5に示すような特性が得られる。図5は、プリズムは直角2等辺三角形プリズム、入射光は633nmのS偏光、透明基板は屈折率1.76294のガラス、反射膜は厚さ44nmの金、光導波路は厚さ350nmのSiO2ガラス、を用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係を示している。タングステンを用いた検出板では、図6に示すような特性が得られる。図6は、プリズムは直角2等辺三角形プリズム、入射光は633nmのS偏光、透明基板は屈折率1.76294のガラス、反射膜は厚さ18nmのタングステン、光導波路は厚さ350nmのSiO2ガラス、を用いた場合の光の入射角と反射光強度の関係を示している。
本発明では、この光導波モードに起因する、特定入射角度における急激な反射光強度の増減、つまりディップやピークが生じる現象を用いて、この光導波路層表面での誘電率の変化や屈折率の変化を観測する。具体的には、例えば、光導波路表面への分子の吸着、接触、結合、光導波路表面における媒体(溶液など)の屈折率の変化、温度変化などの環境の変化、を検出する。
上記のような検出には、図2に示したようなクレッチマン配置と呼ばれる配置が良く用いられる。検出に用いる光が、偏光板及びプリズムを介して、透明基板側から反射膜に照射され、特定の条件の下で光導波路層の光導波モードと結合する。その結果、反射光強度の増減が生じる。反射膜によって反射される光強度の増減は、検出器によって検出される。偏光板は図2に示すように2枚用いられることが多く、2枚の偏光板のうち、プリズムに近い方の偏光板は、反射面に対して振動方向が平行なP偏光あるいは垂直なS偏光の選択を行う為に設置されている。また、レーザー光源に近い方の偏光板は、光導波路に入射される光強度を調節するために設置されている。
このように、光導波モードセンサーでは、クレッチマン配置と同様の光学系にてセンシングを行うことが可能である。よって、以下の本発明の説明ではこの光学系を利用する。光学プリズムは図中に示した三角プリズム以外に、シリンドリカルプリズムや半球プリズムなど、あらゆるプリズムが使用可能である。但し、光導波モードを励起する方法は他にもある。光学プリズムの代わりに、グレーティングを用いて、入射光と光導波モードとの結合を誘起しても良い。光導波路中における光導波モードの励起方法は、従来知られているあらゆる方法が適応可能である。
図7は光導波モードセンサーシステムの構成例であり、通常、光源(レーザーや白色光源など)、偏光子、ゴニオメーター、光検出器、解析用ソフトウエアを備える。液セルと検出板及びプリズムを組み合わせたものを、入射角制御用ゴニオメーター上に設置し、偏光板を通してP又はS偏光されたレーザー光をプリズム側から入射する。これに対する反射光を光検出器で取り込む。液セルは、検出板の分子検出面、つまり光導波路層の表面に検体となる溶液を保持するために用いる。液セルは溶液を保持するためのコンテナ型や、流路型(マイクロ流路含む)など様々な形のものが使用可能である。チョッパーとロックインアンプはレーザー光以外の外光(室内光など)からのノイズを抑えるために用いることがある。
本発明で用いる検出板は図8に示すように、まず基体となる透明材料の上に反射膜を形成し、この反射膜を酸化して、光導波路層を形成する。本発明での検出板形成手順を以下に説明する。
基板に用いる材料は、検出に用いる光に対して透明であり、また、検出時に用いる光に対しての屈折率が1.4〜2.2程度が望ましい。基板として好ましい材料としては、ガラス材料が挙げられる。反射膜は前述のように、基本的には消衰係数がゼロでなければあらゆる材料が使用可能である。但し、本発明では、光導波路層はこの反射膜を酸化して形成する。光導波路層は、検出に用いる光に対して透明である必要があることから、反射膜は、その材料の酸化物が透明な材料を選ぶ必要がある。例えば、Si(酸化物は例えばSiO)、Ge(酸化物は例えばGeO)、Al(酸化物は例えばアルミナ)、Ti(酸化物は例えばTiO)、Ta(酸化物は例えばTa)などが挙げられる。但し、これらに限らず、透明な酸化物が得られる材料であれば、あらゆる材料が反射膜として適応可能である。センサーの安定性を考えると、反射膜は基板材料との密着性が良い材料であることが望ましい。
反射膜の形成方法は、蒸着法、スパッタリング法、分子線エピタキシ法(MBE)、無電解めっき法、電気めっき法、スピンコート法などによって、基板上に堆積又は塗布する方法が適応可能である。さらには、貼り合わせ技術も適応可能な好ましい方法である。貼り合わせ技術とは、SOI(Silicon on Insulator)基板の作製などに用いられる技術であり、接着可能な面同士(例えばシリカガラス面同士)を貼り合わせることによって、様々な層状の材料を形成する方法である。この技術を用いて作製した層状の材料としては、SOIの他に、SOQ(Silicon−on−quartz)基板、GeOI(Ge−on−insulator)基板、SopSiC(Si−on−poly SiC)基板、SiCOI(SiC−on−insulator)基板、GaNOI(GaN−on−insulator)基板などが知られている。この方法を用い、基板がシリカガラスであり、その上にSiの反射膜を形成する場合について説明する。Si基板の表面を薄く酸化して、薄いシリカガラス層を持つSi基板を用意する。このSi基板上のシリカガラス層と、板状のシリカガラスとを、これらのシリカガラス面同士を接着することによって、シリカガラス上にSi層が形成された基板、つまりSi反射膜を持つ基板を得ることができる。Si層の厚さは、研磨やSmart Cut技術を用いることによって調整できるSmart Cut技術とは、薄膜を形成したい材料(例えばSi層)の表面からある一定深さに、イオン注入技術によって、水素イオンやHeイオンを注入し、後に、機械的又は熱的にストレスをかけて、このイオンが注入されている層の位置で材料を切断し、材料の薄膜を得る手法である。本発明では、このように、透明基板上に反射膜となる層を形成できるあらゆる手法が適応可能である。
本発明では、反射膜層を形成後、この反射膜の表面を酸化することによって光導波路層を形成する。この時、反射膜層の厚さは減少してしまうので、光導波路を形成した後に残っている反射膜層の厚さが、センシングに最適な厚さとなるように、酸化工程を設定する必要がある。一方、上述の様に、光導波モードを励起する為に、光導波路層はある程度の厚さを持つ必要がある。よって、どの程度の厚さの光導波路層を酸化で形成し、どの程度の反射膜層を残すかを考慮に入れて、反射膜層を形成する必要がある。一般に物質を酸化すると体積は大きくなる。よって、図8に示したように、光導波路形成工程における酸化よって、反射層は薄くなるが、形成された反射層と光導波路層とを足し合わせた厚さは、酸化前の反射層よりも厚くなる。
酸化工程には、酸素を含有する雰囲気中または酸素中での熱処理(熱酸化、ドライ酸化とも呼ばれる)、水蒸気(HO)を含有する雰囲気中又は水蒸気中での熱処理(水蒸気酸化、ウエット酸化とも呼ばれる)、陽極酸化など、あらゆる酸化方法を用いることが可能である。酸素を含有する雰囲気中または酸素中での熱処理(熱酸化)が最も一般的且つ容易である。水蒸気酸化(ウエット酸化)は、厚い酸化膜を低温かつ短時間で形成できることが知られており、厚い光導波路層を形成するのに適している。水蒸気酸化では、水蒸気を含む雰囲気、例えば、酸素ガスや窒素ガスや空気中に水蒸気を混合させた気体を熱酸化炉に送り込み、熱処理にて酸化を行う。水蒸気の混合は、酸素ガス、窒素ガス、空気などを、沸騰した水にくぐらせて行う。水蒸気のみを炉の中に送り込み熱処理を行っても良い。Siの熱酸化やウエット酸化では、1000℃近くまたはそれ以上での高温での熱処理が必要となる。よって、Siを反射膜とした場合、基板もこの熱処理に耐える材料でなければならない。このことから、シリカガラスなどは好ましい基板材料である。
以上を纏めると、本発明では、まず透明基板材料を用意し、その1つの面に反射膜となる層を形成し、さらにその反射膜となる層自身を酸化して、光導波路層を形成することによって、検出用の検出板(検出板)を得る。つまり反射膜となる層は、その表面側は光導波路に加工され、残った層が反射層として働くこととなる。
酸化によって形成した光導波路層は、非常に均一で内部応力も少なく、良質な膜となる。よって、この膜に加工を施す際にも、均一に加工ができると言う長所がある。非特許文献5や非特許文献6に記載されているように、光導波路層にナノスケールの微細な穴(細孔)を多数形成することによって、光導波モードセンサーの感度を向上できることが知られている。本発明によって形成した光導波路層は、このようなナノスケールの加工を施す際にも最適である。
光導波路層の細孔は、光導波路表面を溶かす溶液による化学エッチング又は反応性イオンエッチングのようなドライエッチングによって形成が可能である。最も一般的な細孔の形成方法は、光導波路表面にレジストを塗布し、このレジストにリソグラフィーにてドットパターンを形成したのち、化学エッチング又はドライエッチングにてドットパターンを光導波路層に転写し、孔を形成する方法である。酸化によって形成された光導波路はエッチング工程において均一にエッチングされる、と言う特性を持つ為、工程後の光導波路表面における表面荒れが少ない、と言う長所がある。また、細孔形成にはナノインプリンティング技術を用いることも可能である。
一般にリソグラフィーは規則的なパターンを形成するのに好適であるが、光導波モードセンサーの場合、細孔の配置は規則的でなくとも良い。ランダムな配置の細孔の形成には、反射膜がシリコンで光導波路材料が酸化シリコンである場合、非特許文献5や非特許文献6に記載されているイオン注入と化学エッチングの組み合わせも有効な細孔形成方法である。MeVオーダー以上の高エネルギーでイオンを加速して酸化シリコンに注入すると、イオンが通過した部分がフッ化水素酸やホウフッ化水素酸などで化学的に選択エッチングされ、数10nmの直径を持つ微細な細孔の形成が可能である。特に、フッ化水素酸の蒸気によるエッチングを用いると、微細かつ高アスペクト比を持つ細孔の形成が可能である。
形成される細孔は、直径が使用する光の波長以下であることが望ましい。なぜなら孔の直径が、光の波長程度より大きくなると、孔によって光の干渉が生じてしまい、センシングの際の解析が複雑になってしまうからである。孔は、光導波路を貫通して反射層にまで達してもよいし、光導波路層を貫通せず、反射膜まで到達していなくてもよい。
本センサーは、検出板表面での分子の吸着、接触、結合、媒体(溶液、ガスなど)の屈折率の変化、温度変化などの環境の変化を検出する。ここで、分子の吸着や結合を観測するには、検出対象分子を特異的に吸着したり、検出対象分子に特異的に結合する分子認識基を化学修飾する必要がある。この分子認識基としては、例えば、−NH2、−COOH、−SCN、スクシンイミド基、ビオチニル基のなどが挙げられる。
基板には、厚さ1mmのシリカガラスを用いた。このシリカガラス上に、貼り合わせ技術によって厚さ440nmの単結晶Si層を形成した。この基板を水蒸気酸化炉に入れ、水蒸気を含んだ1気圧の酸素雰囲気中にて1000℃で1時間、水蒸気酸化を行った。単結晶Si層の表面には厚さ484nmのSiO層が形成された。また、熱処理前には440nmであったSi層は、熱処理により220nmにまで薄くなった。この検出板形成の様子を図9に示す。この熱処理で形成された厚さ484nmのSiO層が光導波路層として働き、厚さ220nmのSi層が反射膜層として働く。
この検出板の基板側に屈折率調調節オイルを介してプリズムを密着させ図2に示すようなクレッチマン配置を形成した。プリズムは頂点が30°の2等辺三角形プリズムを用いた。プリズム側から波長633nmのS偏光を入射したときの入射角と反射光強度の関係を図10に示す。この時、光導波路表面は水に浸してある。光導波モード励起によるディップが観測できる。
この検出板の光導波路表面に対して表面修飾を行い、分子吸着の観測を実施した。検出板は、弱アルカリ水溶液に10時間浸漬後乾燥し、0.2wt.% 3-アミノプロピルトリエトキシシランのエタノール溶液に10時間浸漬し、酸化シリコン表面に反応活性なアミノ基を修飾した。エタノールでリンスし乾燥後、0.1 mMスルホスクシンイミジル-N-(D-ビオチニル)-6-アミノヘキサネートを含む1/15Mリン酸緩衝液に浸した。そのまま5時間放置し、アミノ基とスクシンイミド基を反応させ、ビオチニル基を導入した。こうすることによって、ビオチニル基へのストレプトアビジンの特異吸着を観測できるようになる。
その後、光導波路面が1/15Mリン酸緩衝液に接するよう検出板を液セルに装着した。光導波路面と反対側の面は図2に示したように、屈折率調節オイルを介して頂点が30°の三角形プリズムと密着させた。これを入射角制御用ゴニオメーター上に装着し、波長633nmのS偏光の光をプリズムを通して基板に照射した。ストレプトアビジンを0.5μM含有する1/15Mリン酸緩衝液を液セル中に注入し、光導波路表面をこのリン酸緩衝液に浸しながら反射光強度を測定した。
図11にストレプトアビジンを含有するリン酸緩衝液の注入前後での反射光強度特性を示す。ビオチニル基へのストレプトアビジンの吸着によって、ディップが高角度側にシフトしたことが分かる。シフト量は、0.19°であった。この時、それぞれの入射角でどの程度の反射率の変化があったかを見る為に、ストレプトアビジン注入後のデータから注入前のデータを引き算した結果を図12に示す。入射角度69.69°の時に0.332の反射率増加が得られ、入射角69.97°の時に0.369の反射率減少が得られた。このように、本技術で作製した検出板によって高感度なバイオ分子検出が行えることが分かる。
次に、本発明による作製方法で作成した光導波路に対する、微細孔形成について説明する。光導波路の形成は、上述の場合と同様である。まず、厚さ1mmのシリカガラス基板上に貼り合わせ技術によって厚さ440nmの単結晶Si層を形成する。この基板を、水蒸気を含んだ1気圧の酸素雰囲気中にて1000℃で1時間、水蒸気酸化を行って光導波路を形成する。形成されたSiO光導波路層の厚さは484nmであり、Si反射膜層の厚さは220nmであった。
この光導波路層に対し、真空中で、表面から垂直に137MeVで加速した金イオンを照射した。金イオンの照射量は、5×10個/cmとした。イオン照射後、この試料を真空槽から取り出し、フッ酸の蒸気によるエッチングを行った。フッ酸蒸気によるエッチングの方法を以下に示す。まず、試料を20%のフッ酸溶液の入った容器内に入れ容器を密閉する。この時、試料はフッ酸に浸らないように保持する。フッ酸の温度は20°、試料の温度は36°に保持する。この状態で30分間エッチングを行った。このエッチングによって、試料表面に形成されたイオントラック、つまりイオン照射時にイオンが通過することによって形成されたイオンの軌跡、が選択的にエッチングされ、直径数十nmの細孔が形成される。1つのイオントラックに対して1つの細孔が形成されるため、穴の数はイオン照射量と同等となる。但し、実際には、イオントラック同士が重なることもあるため、形成される穴数はイオン照射量より幾分少なくなる傾向にある。フッ酸の蒸気エッチングに関する詳細は、非特許文献5、6中に記載がある。以上の作製方法によって形成した検出板の光導波路層表面の電子顕微鏡写真を図13に示す。直径30nm程度の細孔が形成されている様子が分かる。
この検出板を用いて、ビオチンとストレプトアビジンの特異吸着の検出を実施した。検出板表面へのビオチニル基の導入及び、ストレプトアビジン検出の方法は上述の通りである。図14にストレプトアビジンを含有するリン酸緩衝液の注入前後での反射光強度特性を示す。ビオチニル基へのストレプトアビジンの吸着によって、ディップが高角度側にシフトしたことが分かる。得られたシフト量は0.32°であり、これは、図11に見られる細孔を形成する前のピークシフト量より、0.12°大きい。また、この時、それぞれの入射角でどの程度の反射率の変化があったかを見る為に、ストレプトアビジン注入後のデータから注入前のデータを引き算した結果を図15に示す。入射角度70.83°の時に0.393の反射率増加が得られ、入射角71.34°の時に0.394の反射率減少が得られた。これらの値は、いずれも細孔形成前の値より大きくなっており、細孔形成によってセンサーが高感度化されていることが分かる。
従来の堆積技術を用いて形成したSiO光導波路の場合でも、光導波路に細孔を形成すると、細孔がない場合に比べ、分子吸着時のピークシフト量が大きくなることが非特許文献5、6で示されている。しかし、堆積技術を用いて形成した光導波路は膜質が均一で無いため、エッチングによって、表面荒れが生じることが観測されており、問題となっていた。また、この表面荒れによって、反射光強度の増減量、つまりディップの深さ、が小さくなってしまい、その為、穴形成によってピークシフト量が増えても、反射率の変化量自身は小さくなってしまうことが報告されており、問題となっていた。
本明細書で開示する、光導波路を反射膜そのものの酸化によって形成する方法では、非常に均一な膜が形成できることから、エッチングによる光導波路層表面の荒れは殆ど生じない。このことは図13に示すエッチング後の光導波路層表面の電子顕微鏡写真からも分かる。このことから、エッチング後での、反射光強度に見られるディップがそれほど浅くならず、しかし、ディップ位置のシフト量は増す為、高い検出感度が得られる。事実、細孔形成によって、ディップ位置のシフト量、反射率増加量、反射率減少量、のいずれも細孔形成前のものより大きい値が得られている。
本発明は、上記の通り、光導波モード(漏洩モード又はリーキーモードとも呼ばれる)を利用するセンサーにおいて、光導波路を、反射膜そのものを熱酸化することによって形成することにより、被検出試料の検出高感度化を図ることができるという優れた効果を有し、従来の光導波モードを利用する技術よりも、安定かつ高い感度でかつ小さいサイズの被検出試料を検出できるという著しい効果を有するので、DNA、抗原−抗体などのたんぱく質、糖鎖などのバイオセンサーおよび金属イオン、有機分子などの化学物質センサー、温度計などに適用でき、医療、創薬、食品、環境等の分野において活用できる。また、センサー感度のさらなる向上の為に光導波路層の表面に細孔を形成する際にも、光導波路表面が荒れにくい為、従来技術よりさらにセンサーの高感度化を図ることができる。
従来技術である表面プラズモン共鳴を用いたセンサーの光学配置の例を示す説明図である。 光導波モードセンサーの光学配置の例を示す説明図である。 光導波モードを発現する検出板の構造を示す図である。 図3の配置において、頂点が30°の2等辺三角形プリズムを配し、波長633nmの光を用い、シリカガラス上に厚さ215nmの単結晶Siを反射膜として形成し厚さ450nmのシリカガラス光導波路を形成した検出板を用いた場合の、光の入射角度と反射光強度の関係を示す図である。 反射膜を金とした検出板を使用した際の、光の入射角度と反射光強度の関係を示す図である。 反射膜をタングステンとした検出板を使用した際の、光の入射角度と反射光強度の関係を示す図である。 光導波モードセンサーのシステム構成例を示す説明図である。 本発明における検出板形成手順の説明図である。 本実施例において、貼り合わせ技術によってシリカガラス上に形成した単結晶Si層を水蒸気酸化し、検出板を形成する様子を説明する図である。 本実施例において、作製した検出板を用いて観測した入射光の入射角度と反射光強度変化を示す図である。 本実施例において、ストレプトアビジンを含有するリン酸緩衝液の注入前後での反射光強度特性を示す図である。 本実施例において、ストレプトアビジン注入後の反射光強度データから注入前の反射光強度データを引き算した結果を示す図である。 本実施例で作製した検出板表面の電子顕微鏡写真である。 本実施例において、光導波路層に細孔を形成した検出板を用いた場合の、ストレプトアビジンを含有するリン酸緩衝液注入前後での反射光強度特性を示す図である。 本実施例において、光導波路層に細孔を形成した検出板を用いた場合の、ストレプトアビジン注入後の反射光強度データから注入前の反射光強度データを引き算した結果を示す図である。

Claims (21)

  1. 透明基板と、その上に形成した反射膜と、さらに該反射膜上に形成した光導波路層とからなる光導波モードセンサー用検出板であり、
    前記光導波路層は、前記反射膜の表面を酸化することによって形成されたことを特長とする光導波モードセンサー用検出板。
  2. 前記反射膜は、半導体材料または金属材料で構成されていることを特徴とする請求項1記載の光導波モードセンサー用検出板。
  3. 前記半導体材料は、SiまたはGeであることを特徴とする請求項2記載の光導波モードセンサー用検出板。
  4. 前記金属材料は、AlまたはTiまたはTaであることを特徴とする請求項2記載の光導波モードセンサー用検出板。
  5. 前記透明基板は、ガラスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光導波モードセンサー用検出板。
  6. 前記ガラスは、シリカガラスであることを特徴とする請求項5記載の光導波モードセンサー用検出板。
  7. 前記光導波路層には、細孔が複数形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光導波モードセンサー用検出板。
  8. 請求項1〜7に記載の光導波モードセンサー用検出板を用い、
    該検出板の前記透明基板側から、前記反射膜に光を入射する光入射機構と、
    前記反射膜によって反射される前記光の反射光を検出する光検出機構と、を備え、
    前記光導波路層の表面近傍における環境の変化によって生じる前記反射光の強度変化を読み取ることによって、前記環境の変化を観測又は検出する光導波モードセンサー。
  9. 前記光導波路層の表面に分子認識基を化学修飾した検出板を用いることを特徴とする請求項8に記載の光導波モードセンサー。
  10. 前記分子認識基として、−NH2、−COOH、−SCN、スクシンイミド基、ビオチニル基のいずれかを化学修飾した検出板を用いることを特徴とする請求項9に記載の光導波モードセンサー。
  11. 光学プリズムに、前記検出板の前記光導波路層が形成されている面と反対側の面を、屈折率調節オイルを介して密着させた構造を備えていることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の光導波モードセンサー。
  12. 透明基板と、その上に形成した反射膜と、さらに該反射膜上に形成した光導波路層とからなる光導波モードセンサー用検出板の製造方法であって、
    前記透明基板上に前記反射膜となる層を形成する工程と
    前記反射膜となる層の表面を酸化し前記光導波路層を形成する工程と
    を有することを特長とする光導波モードセンサー用検出板製造方法。
  13. 前記反射膜は、半導体材料または金属材料で構成されていることを特徴とする請求項12記載の光導波モードセンサー用検出板製造方法。
  14. 前記半導体材料は、SiまたはGeであることを特徴とする請求項13記載の光導波モードセンサー用検出板製造方法。
  15. 前記金属材料は、AlまたはTiまたはTaであることを特徴とする請求項13記載の光導波モードセンサー用検出板製造方法。
  16. 前記透明基板は、ガラスであることを特徴とする請求項12〜15記載の光導波モードセンサー用検出板製造方法。
  17. 前記ガラスは、シリカガラスであることを特徴とする請求項16記載の光導波モードセンサー用検出板製造方法。
  18. 前記光導波モードセンサー用検出板製造方法は、さらに、前記光導波路層に細孔を形成する工程を有することを特長とする請求項12〜17記載の光導波モードセンサー用検出板製造方法。
  19. 前記細孔は、化学エッチング、反応性イオンエッチング、ナノインプリンティング又はリソグラフィーによって形成されたことを特徴とする請求項18記載の光導波モードセンサー用検出板製造方法。
  20. 前記細孔は、イオン注入後の化学エッチングによって形成されたことを特徴とする請求項18記載の光導波モードセンサー用検出板製造方法。
  21. 前記化学エッチングはフッ酸溶液又はフッ酸の蒸気によるエッチングであることを特徴とする請求項20記載の光導波モードセンサー用検出板製造方法。
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