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JP2009085136A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置 Download PDF

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Abstract

【課題】吸気バルブのリフト特性を可変とする可変リフト機構と、吸気バルブの作動角の中心位相を進遅角して吸気バルブの開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構とを備えた構成において、吸気バルブのリフト特性によって吸入空気量を精度よく制御できるようにする。
【解決手段】学習許可条件が成立すると、可変リフト機構及び可変バルブタイミング機構を制御して、吸気バルブのリフト特性を学習用リフト特性とすると共に吸気バルブの作動角の中心位相を最遅角位置とする。そして、この状態において、吸気バルブのリフト特性による吸入空気量制御の誤差(吸入空気量設計値と、エアフローメータによる吸入空気量検出値との誤差)を学習する。
【選択図】図9

Description

本発明は、吸気バルブのバルブ特性を可変とする可変リフト機構と、吸気バルブの作動角の中心位相を進遅角して該吸気バルブの開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構と、を備える内燃機関の可変動弁装置に関する。
特許文献1には、制御軸の回転させることで、吸気バルブの最大バルブリフト量及び作動角を連続的に可変とする可変バルブ機構において、制御軸の目標回転角度をその可変範囲の最小値よりも小さい値を設定することで制御軸をストッパに突き当てるようにし、このときのセンサの出力に基づいて該センサの出力を補正することが記載されている。
特開2003−41955号公報
上記従来の技術によれば、センサ出力のずれによって制御軸の回転角度が目標からずれてしまうことを防止できる。
しかし、可変バルブ機構自体のバラツキ等によって、制御軸の回転角度に対する最大バルブリフト量が本来の値からずれているような場合にこれを補正することができない。
このように、制御軸の回転角度に対する最大バルブリフト量のずれがあると、制御軸を目標角度に正確に制御したとしても、最大バルブリフト量(吸気バルブの開口面積)が要求に対してずれて所期の吸入空気量を得られなくなる。このため、機関の性能を十分に発揮することができず、また、機関毎にその性能がばらつくことにもなる。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであり、可変リフト機構の動作バラツキ等があったとしても、吸気バルブのリフト特性によって吸入空気量を精度よく制御することのできる内燃機関の可変動弁装置を提供することを目的とする。
そのため、本発明による内燃機関の可変動弁装置は、可変リフト機構を制御して吸気バルブのリフト特性を学習用リフト特性とすると共に、可変バルブタイミング機構を制御して吸気バルブの作動角の中心位相をその可変範囲における最遅角位置又は機関の始動を行う始動位置として、吸気バルブのリフト特性による吸入空気量制御の誤差を学習する。
かかる内燃機関の可変動弁装置によると、吸気バルブのリフト特性に吸入空気量制御の誤差を学習するときには、吸気バルブのリフト特性が学習用リフト特性に制御され、吸気バルブの作動角の中心位相が最遅角位置又始動位置(通常は最遅角位置からやや進角した位置である)に制御される。このため、吸気バルブの閉タイミング(IVC)の変動による吸入空気量への影響を十分に抑制した上で、学習用リフト特性における吸入空気量のずれ(吸入空気量設計値と実際の吸入空気量とのずれ)を検出して吸気バルブのリフト特性による吸入空気量制御の誤差を学習することができ、学習精度を向上できる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明による可変動弁装置が適用された車両用内燃機関(エンジン)のシステム構成図である。図1において、内燃機関101の吸気管102には、スロットルモータ103aでスロットルバルブ(吸気絞り弁)103bを開閉駆動する電子制御スロットル104が介装され、該電子制御スロットル104及び吸気バルブ105を介して燃焼室106内に空気(新気)が吸入される。
各気筒の吸気バルブ105の上流側の吸気ポート130には、電磁式の燃料噴射弁131が設けられている。この燃料噴射弁131は、後述するエンジンコントロールモジュール(ECM)114から出力される噴射パルス信号によって開弁し、所定圧力に調圧された燃料を噴射する。燃料噴射弁131から噴射された燃料と上記吸入空気とによって燃焼室106内に混合気が形成される。
燃焼室106内に形成された混合気は図示省略した点火プラグによって着火されて燃焼する。燃焼排気は、燃焼室106から排気バルブ107を介して排出され、フロント触媒108及びリア触媒109で浄化された後に大気中に放出される。
排気バルブ107は、排気カム軸110に設けられたカム111によってバルブ特性(バルブリフト量、バルブ作動角及びバルブタイミング)を一定に保ったまま開閉駆動される。
一方、吸気バルブ105は、VEL(Variable valve Event and Lift)機構112及びVTC(Variable Timing Control)機構113によって、バルブ特性(バルブリフト量、バルブ作動角及びバルブタイミング)が可変とされる。
VEL機構(可変リフト機構)112は、吸気バルブ105のリフト特性、具体的には、最大バルブリフト量をバルブ作動角と共に連続的に可変するものであって、最大バルブリフト量を増大(減少)させると、これに伴ってバルブ作動角も増大(減少)させる。VTC機構(可変バルブタイミング機構)113は、クランク軸120に対して後述する吸気バルブ駆動軸3の回転位相を変化させることで、吸気バルブ105のバルブ作動角の中心位相を連続的に進遅角変化させて吸気バルブ105の開閉タイミングを可変するものである。
内燃機関101の各種制御(燃料噴射制御、点火時期制御等)、VEL機構112及びVTC機構113の駆動制御はECM114によって実行される。このため、ECM114には、機関101の吸入空気量Qaを検出するエアフローメータ201、アクセルペダルの踏込み量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ202、クランク軸120からクランク回転信号を検出するクランク角センサ203、スロットルバルブ103bの開度(TVO)を検出するスロットルセンサ204、機関101の冷却水温度Twを検出する水温センサ205、スロットルバルブ103bの下流側の吸気管内圧(吸気バルブ上流圧)を検出する吸気圧センサ206、大気圧を検出する大気圧センサ207、後述する吸気バルブ駆動軸3に支持されたシグナルプレートに設けた被検出部を検出して該吸気バルブ駆動軸3の基準回転位置ごとにカム信号を出力するカムセンサ128(図2参照)等からの検出信号が入力される。なお、VTC機構113による吸気バルブ105の作動角の中心位相の進遅角量は、クランク角センサ203から出力される基準クランク角位置信号と、カムセンサ128から出力されるカム信号との位相差から検出される。また、機関101の回転速度NEは、クランク角センサ203から出力される基準クランク角位置信号の検出間隔(時間間隔)に基づいて算出される。
図2は、主としてVEL機構112の構造を示す斜視図である。但し、これは一例であって、かかる構造のものに限定されない。
本実施形態において、機関101は、各気筒に一対の吸気バルブ105,105を有しており、これら吸気バルブ105の上方に、クランク軸120によって回転駆動される吸気バルブ駆動軸3が気筒列方向に沿って回転可能に支持されている。吸気バルブ駆動軸3には、吸気バルブ105のバルブリフタ105aに当接して吸気バルブ105を開閉駆動する揺動カム4が相対回転可能に外嵌されている。VEL機構112は、揺動カム4の姿勢を変化させることで吸気バルブ105の最大バルブリフト量及びバルブ作動角を連続的に変更する。なお、図2では、一対の吸気バルブ105,105の一方についてのみVEL機構112を図示することとし、他方についてはこれを省略している。また、VTC機構113は、吸気バルブ駆動軸3の一端部に配設されるが、これについては後述する。
VEL機構112は、図2及びVEL機構112の部分断面図である図3に示すように、吸気バルブ駆動軸3に偏心して固定的に設けられた円形の駆動カム11と、この駆動カム11に相対回転可能に外嵌するリング状リンク12と、吸気バルブ駆動軸3と略平行に気筒列方向に延びる制御軸13と、この制御軸13に偏心して固定的に設けられた円形の制御カム14と、この制御カム14に相対回転可能に外嵌すると共に一端がリング状リンク12の先端に連結されたロッカアーム15と、このロッカアーム15の他端と揺動カム4とに連結されたロッド状リンク16と、を有している。
制御軸13は、モータ(アクチュエータ)17によってギヤ列18を介して回転駆動される。そして、制御軸13と一体的に設けられた可動側ストッパ13aが、シリンダヘッド等に設けられた固定側ストッパ(図示省略)に当接すると、予め設定された最小リフト位置・最小作動角位置(以下単に「最小リフト位置」という)に相当する角度位置となり、それ以上のリフト量・作動角減少方向への回転が制限される。なお、このような可動側ストッパと固定側ストッパとからなるストッパ機構を最大リフト側にも設けるようにしてもよい。
このような構成により、クランク軸120に連動して吸気バルブ駆動軸3が回転すると、駆動カム11を介してリング状リンク12がほぼ並進移動すると共に、ロッカアーム15が制御カム14の軸心回りに揺動し、ロッド状リンク16を介して揺動カム4が揺動して吸気バルブ105が開閉駆動される。
また、モータ17(アクチュエータ)の駆動を制御して制御軸13の回転角を変化させることにより、ロッカアーム15の揺動中心となる制御カム14の軸心位置が変化して揺動カム4の姿勢が変化する。これにより、吸気バルブ105は、その作動角の中心位相が略一定のままで、バルブリフト量及び作動角が連続的に変化する。
ECM114には、制御軸13の回転角を検出する角度センサ(リフトセンサ)127からの検出信号が入力される。ECM114は、角度センサ127により検出された制御軸13の回転角(実リフト特性に相当する)が所定の目標角度(目標リフト特性に相当する)に一致するように、モータ17をフィードバック制御する。なお、所定の目標角度には、機関101の要求空気量に応じた設定される目標角度はもちろん、所定条件の成立時に制御軸13の回転角を強制的に所定角度へと制御すべく設定される目標角度(例えば、最小リフト位置に相当する回転角)も含まれる。
ここで、本実施形態では、角度センサ127として非接触側の回転角センサを用いる。具体的には、例えば特開2003−194580号公報に開示されるように、制御軸13の端部に装着されるマグネットと、このマグネットの外周面に対向配置される磁電変換手段とを有して構成され、制御軸13の回転に伴う磁束の変化に基づいて制御軸13の回転角度を検出するセンサである。但し、これに限るものではなく、例えばポテンショメータを用いた接触型の回転角センサであってもよい。
図4は、VTC機構113の構造を示している。
本実施形態では、ベーン式のVTC機構113を採用しているが、これに限るものではなく、公知の種々のVTC機構113を採用することが可能である。
図4において、VTC機構113は、クランク軸120によって図示しないタイミングチェーンを介して回転駆動されるカムスプロケット(タイミングスプロケット)51と、吸気バルブ駆動軸3の端部に固定されカムスプロケット51内に回転自在に収容された回転部材53と、該回転部材53をカムスプロケット51に対して相対的に回転させる油圧回路54と、カムスプロケット51と回転部材53との相対回転位置を所定位置で選択的にロックするロック機構60と、を備える。
カムスプロケット51は、外周にタイミングチェーンが噛合する歯部を有する回転部(図示省略)と、該回転部の前方(吸気バルブ駆動軸3の端部側)に配置されて回転部材53を回転自在に収容するハウジング56と、該ハウジング56の前後(吸気バルブ駆動軸3の端部側および吸気バルブ105側)に形成された開口を閉塞するフロントカバー、リアカバー(いずれも図示省略)と、を含んで構成される。ハウジング56は、前後が開口形成された略円筒状のものであり、その内周面には、それぞれハウジング56の軸方向に沿って設けられた4つ隔壁部63が周方向に90°間隔で突設されている。図4に示されるように、隔壁部63はその横断面が略台形状に形成されている。
回転部材53は、吸気バルブ駆動軸3の端部に固定されており、円環状の基部77と、該基部77の外周面に90°間隔で設けられた4つのベーン(第1ベーン78a〜第4ベーン78d)とを有する。第1〜第4ベーン78a〜78dは、その横断面が逆台形状に形成され、各隔壁部63の間の凹部に配置される。第1〜第4ベーン78a〜78dは、それぞれ各凹部を回転方向の前後に画成し、これにより、進角側油圧室82と遅角側油圧室83とが形成される。
ロック機構60は、回転部材53が最遅角側の回転位置となったときにロックピン84が対応するピン孔(図示省略)に挿入されることにより、カムスプロケット51と回転部材53との相対回転位置をロックするようになっている。
油圧回路54は、進角側油圧室82に対して油圧の供給・排出を行う第1油圧通路91と、遅角側油圧室83に対して油圧の供給・排出を行う第2油圧通路92との2系統の油圧通路を有し、これらの油圧通路91,92には、油圧供給通路93及び油圧排出通路94a,94bが電磁式の通路切換弁95を介して接続されている。また、油圧供給通路93の他端は、オイルパン96内の作動油を圧送するオイルポンプ97に接続されており、油圧排出通路94a,94bの他端はオイルパン96に接続されている。
第1油圧通路91は、回転部材53の基部77内に略放射状に形成され各進角側油圧室82に連通する4つの分岐通路91a〜91dに接続される。第2油圧通路92は、各遅角側油圧室83に開口する4つの作動油孔92a〜92dに接続される。
通路切換弁95は、内部のスプール状の弁体が移動して第1油圧通路91、第2油圧通路92と、油圧供給通路93、油圧排出通路94a,94bとの間の接続を切換制御するようになっている。
ECM114は、通路切換弁95を駆動する電磁アクチュエータ99に対する通電量をデューティ信号に基づいて制御する。例えば、電磁アクチュエータ99にデューティ比100%の制御信号(ON信号)を出力すると、オイルポンプ97から圧送された作動油が第1油圧通路91を通って進角側油圧室82に供給されると共に、遅角側油圧室83内の作動油が第2油圧通路を通って油圧排出通路94aからオイルパン96に排出される。この場合、進角側油圧室82内の圧力が高く遅角側油圧室83内の圧力が低くなり、回転部材53は、ベーン78a〜78dを介して、該ベーン78a〜78dの移動が隔壁63によって制限されるまで最大限進角側へと回転する。これにより、吸気バルブ105の作動角の中心位相は最進角位置となり、吸気バルブ105の開閉タイミングが最も早くなる。
一方、電磁アクチュエータ99にデューティ比0%の制御信号(OFF信号)を出力すると、オイルポンプ97から圧送された作動油が第2油圧通路92を通って作動油孔92a〜92dから遅角側油圧室83に供給されると共に、進角側油圧室82内の作動油が第1油圧通路91を通って油圧排出通路94aからオイルパン96に排出される。この場合、遅角側油圧室83内の圧力が高く進角側油圧室82内の圧力が低くなり、回転部材53は、ベーン78a〜78dを介して、該ベーン78a〜78dの移動が隔壁63によって制限されるまで遅角側へと最大限回転する。これにより、吸気バルブ105の作動角の中心位相は最遅角位置となり、吸気バルブ105の開閉タイミングが最も遅くなる。
ECM114は、クランク角センサ203から出力される基準クランク角位置信号と、カムセンサ128から出力されるカム信号との位相差から検出された吸気バルブ105の作動角の中心位相が所定の目標進角量となるように電磁アクチュエータ99をフィードバック制御する。なお、所定の目標進角量には、機関101の運転状態に応じて設定される目標進角量はもちろん、所定条件の成立時に吸気バルブ105の作動角の中心位相を強制的に所定位置へと制御すべく設定される目標進角量(例えば、最遅角位置に相当する目標進角量(=0))も含まれる。
次に、ECM114による電子制御スロットル104、VEL機構112及びVTC機構113の制御について説明する。
図5は、VEL機構112の制御目標値(目標リフト特性)TGVEL及びVTC機構113の制御目標値(目標進角量)TGVTCの演算処理を示すブロック図である。
ECM114は、TGVEL演算部301とTGVTC演算部302とを有する。TGVEL演算部301は、機関回転速度NE及び目標体積流量比TQH0STに基づいて、図に示すようなTGVELマップを参照してVEL機構112の制御目標値TGVELを算出する。この制御目標値TGVELは、制御軸13の目標角度に相当する。
また、TGVTC演算部302は、同じく機関回転速度NE及び目標体積流量比TQH0STに基づいて、図に示すようなTGVTCマップを参照してVTC機構113の制御目標値TGVTCを算出する。
ここで、目標体積流量比TQH0STは、アクセル開度APO及び機関回転速度NEに基づいて設定される機関101の要求空気量Qを機関回転速度NE及び有効排気量(シリンダ総容積)VOL#で除算したものである(TQH0ST=Q/(NE・VOL#))。
TGVEL演算部301は、目標体積流量比TQH0STが大きく、かつ機関回転速度NEが高いほど、吸気バルブ105の最大バルブリフト量が大きくなる制御目標値TGVELを算出する。
TGVTC演算部302は、目標体積流量比TQH0STが大きく、かつ機関回転速度NEが高いほど、吸気バルブ105の作動角の中心位相が遅角される制御目標値TGVTCを算出する。なお、吸気バルブ105の作動角の中心位相は、バルブオーバーラップが最小となる最遅角位置を制御基準位置とし、該制御基準位置からの進角量を制御目標値TGVTCとして設定する。
図6は、スロットルバルブ103bの目標開度(目標スロットル開度)TGTVOの演算処理を示すブロック図である。
ECM114は、TGTVO演算部400を有する。TGTVO演算部400において、第1変換部401は、図に示すような変換テーブルを用いて目標体積流量比TQH0STを状態量AANV0に変換する。この状態量AANV0は、吸気バルブ105のリフト特性を基準のリフト特性であるときに、スロットルバルブ103bの開口面積(スロットル開口面積)をAtとすると、AANV0=At/(NE・VOL#)で表されるデータである。なお、基準のリフト特性とは、例えばVEL機構112がなかったとしたら設定される(通常の)吸気バルブ105のリフト特性のことである。
第1乗算部402及び第2乗算部403では、状態量AANV0に機関回転速度NE、排気量VOL#を乗算して、状態量AANV0を基本スロットル開口面積TVOAA0に変換する。この基本スロットル開口面積TVOAA0は、吸気バルブ105のリフト特性が上記基準のリフト特性であるときに要求されるスロットルバルブ103bの開口面積である。
第3乗算部404では、基本スロットル開口面積TVOAA0に補正値KAVELを乗算することにより吸気バルブ105の実際のリフト特性に応じた補正を施し、スロットル開口面積TVOAAとする。かかる補正値KAVELは、吸気バルブ105のリフト特性が変化しても吸入空気量を一定に保つために設定されるものであり、具体的には、以下のようにして算出される。
すなわち、基準圧力比設定部410において、目標体積流量比TQH0ST及び機関回転速度NEに基づいて、吸気バルブ105のリフト特性が上記基準のリフト特性であるときの目標マニホールド圧Pm0と大気圧Paとの比(以下「基準圧力比」という)Pm0/Paを設定する。そして、KPA0算出部411において、基準圧力比(Pm0/Pa)に基づいてテーブルTBLKPAを検索して係数KPA0を算出する。
一方、目標圧力比設定部412では、同じく目標体積流量比TQH0VEL及び機関回転速度NEに基づいて、VEL機構112がTGVEL演算部301において設定された制御目標値TGVELに制御されたときの目標マニホールド圧Pm1と大気圧Paとの比(以下「目標圧力比」という)Pm1/Paを設定する。そして、KPA1算出部413において、目標圧力比(Pm1/Pa)に基づいて、テーブルTBLKPAを検索して係数KPA1を算出する。
除算部414では、係数KPA0を係数KPA1で除算して補正値KAVEL(=KPA0/KPA1)を算出し、これを上記第3乗算部404に出力する。
第3乗算部404で算出されたスロットル開口面積TV0AAは、第2変換部405に出力される。
第2変換部405では、図に示すような変換テーブルを用いて、スロットル開口面積TVOAAをスロットルバルブ103bの開度に変換し、これを目標スロットル開度TGTVOとする。
そして、ECM114は、スロットルセンサ204で検出されるスロットルバルブ103bの実際の開度が目標スロットル開度TGTVOとなるように電子制御スロットル104を制御する。
以上の制御により、ECM114は、機関101の要求空気量Qを確保するようにVEL機構112、VTC機構113及び電子制御スロットル104を制御する。ここで、本実施形態においては、できるだけVEL機構112によって要求空気量Qを確保するようにしており、特にVEL機構112の動作バラツキ等があると、たとえ上記各制御目標値(TGVEL、TGVTC、TGTVO)に基づいてVEL機構112、VTC機構113、電子制御スロットル104を制御しても要求空気量Qを確保できなくなる。
そこで、本実施形態では、ECM114が、VEL機構112、すなわち、吸気バルブ105のリフト特性による吸入空気量制御の誤差を学習することで、VEL機構112の動作バラツキ等があった場合でも要求空気量Qを確保できるようにしている。具体的には、ECM114は、設計値としての吸入空気量(すなわち、VEL機構112によって実現すべき吸入空気量、以下「吸入空気量設計値」という)と、エアフローメータ201で検出される実際の吸入空気量(以下「検出吸入空気量」という)との差を算出し、この算出した差に基づいて角度センサ127の出力を補正する補正値(VEL学習補正値)を算出し、角度センサ127の出力を該補正値で補正してVEL機構112の制御に用いるようにしている。
以下、ECM114による吸入空気量制御の誤差の学習制御を説明する。
まず、図7は、吸気バルブ105の開口面積(吸気バルブ105の最大バルブリフト量に相関する)と吸気バルブ105を通過する空気量との関係を示している。
図7に示すように、吸気バルブ開口面積に対する吸気バルブ通過空気量は、A,B,Cの3の領域で異なる特性を示す。
吸気バルブ開口面積が小さい領域Aでは、吸気バルブ105を通過する吸入空気の流速が略音速となり、吸気バルブ通過空気量(吸入空気量)は、吸気バルブ開口面積、すなわち、吸気バルブ105の最大バルブリフト量に応じて変化し、吸気バルブ105の閉タイミング(IVC)の影響を受けない。
一方、吸気バルブ開口面積が大きい領域Cでは、吸気バルブ開口面積の変化よりも吸気バルブ105の閉タイミング(IVC)の変化によって吸入空気量が変化する。
領域Aと領域Cとで挟まれる吸気バルブ開口面積の中間領域である領域Bでは、吸気バルブ開口面積及びIVCの変化によって吸入空気量が変化し、吸気バルブ開口面積が大きくなるほどIVC変化の影響が大きくなる。
従って、吸気バルブ105のリフト特性(最大バルブリフト量)を、吸気バルブ105を通過する吸入空気の流速が略音速となる領域A内とすることで、IVC変化の影響を排除して、VEL機構112による吸入空気量制御の誤差を精度よく学習させることができることになる。
しかし、VEL機構112を最小リフト位置、すなわち、吸気バルブ105の最大バルブリフト量をその可変範囲の最小値としたとしても、吸気バルブ105を通過する吸入空気が略音速とならない(図7の領域Bである)場合や、吸気バルブ105の最大バルブリフト量をその可変範囲の最小値とすることで吸気バルブ105を通過する吸入空気が略音速となる(図7の領域Aとなる)ものの、機関101の回転を維持できなくなる等の理由により、吸気バルブ105の最大バルブリフト量を領域Bとせざるを得ない場合もある。
このような場合に、VEL機構112による吸入空気量制御の学習を行わないようすることも考えられるが、そうすると、学習頻度が低下してVEL機構112による吸入空気量制御の精度を高く維持できなくなるおそれがある。
ここで、図8に示すように、同一の吸気バルブ開口面積(リフト特性)において、IVCを遅角させると、IVC変化(変動)に対する吸気バルブ通過空気量(吸入空気量)の感度が低くなることが確認されている。なお、図8において「STD IVC」は、吸気バルブ105の作動角の中心位相をその可変範囲(進遅角量)の中央としたときの吸気バルブ105の閉タイミングである。
従って、可能な限り吸気バルブ開口面積を小さくする(図7の領域Aに近づける)と共にIVCを遅角させるようにすれば、図7の領域Bにおいても、領域Aと同様、IVC変化の影響を排除して、VEL機構112による吸入空気量制御の誤差を精度よく学習させることができることになる。
そこで、本実施形態では、VEL機構112及びVTC機構113を制御して、吸気バルブ105のリフト特性を学習用リフト特性とすると共に、吸気バルブ105の作動角の中心位相をその可変範囲における最遅角位置として、VEL機構112(すなわち、吸気バルブ105のリフト特性)による吸入空気量制御の誤差を学習するようにしている。
図9は、ECM114による吸入空気量制御の誤差の学習制御の全体フローチャートである。本フローは機関101の始動と共に開始する。
図9において、ステップS1では、学習許可条件が成立しているか否かを判定する。学習許可条件が成立していればステップS2に進み、学習許可条件が成立していなければステップS8に進む。本実施形態では、(1)電子制御スロットル104、VEL機構112及びVTC機構113が全て正常であり、(2)機関101が定常運転状態(例えばアイドル運転時)で補機負荷変化がなく、(3)機関101の暖機運転が完了しており、(4)吸入空気量制御の誤差の学習が終了していないときに、学習許可条件が成立していると判断する。ここで、(4)吸入空気量制御の誤差の学習が終了していないことを条件としたのは、本学習は、機関101の始動から停止までの1トリップの間に1回行われれば十分であることを考慮したものである。但し、1回に限るものではなく、数回行っても良いことはもちろんである。また、前回の学習から経過時間をモニタし、前回の学習から所定時間経過しているときに学習を許可するように構成してもよい。
ステップS2では、VEL機構112を制御して吸気バルブ105のリフト特性を学習用リフト特性とする。すなわち、制御目標値TGVELを、図6のブロック図によって設定された値から学習用リフト特性に相当する値(学習用目標値)に切り換える。
ここで、学習用リフト特性としては、ストッパ機構によって規制される最小リフト位置、すなわち、吸気バルブ105の最大バルブリフト量をその可変範囲の最小値とするのが好ましい。吸気バルブ105の開口面積が最小となると共に、ストッパ機構によって機械的に制限される位置であることから位置バラツキを防止できるからである。但し、これに限るものではなく、例えば、機関101の回転を維持できなくなる等の理由により上記最小リフト位置とすることができないような場合には、吸気バルブ105の最大バルブリフト量を、機関101の回転を維持できる範囲の最小値(回転限界リフト位置)とすればよい。これにより、1トリップ毎に本学習を行うことが可能となる。
ステップS3では、VTC機構113を制御して吸気バルブ105の作動角の中心位相をその可変範囲の最遅角位置とする。上述したように、吸気バルブ105の作動角の中心位相、すなわち、吸気バルブ105の閉タイミング(IVC)を遅角させると、該IVC変化に対する吸入空気量の感度が小さくなるところ、最遅角位置とすれば機械的に制限される位置であることから位置バラツキを防止できるからである。これにより、吸気バルブ105を通過する吸入空気の流速が略音速となったか(図8の領域Aであるか)、略音速とならなかったか(図8の領域Bであるか)にかかわらず、吸入空気量制御の誤差を精度よく学習できることになる。
ステップS4では、トルク補償制御を実行する。すなわち、ステップS2で吸気バルブ105のリフト特性を学習用リフト特性とし、ステップS3で吸気バルブ105の作動角の中心位相を最遅角位置としたことによって吸入空気量が急変し、機関回転速度が大きく変動してしまうおそれがある。そのため、かかる機関回転速度の変動を防止すべくトルク補償制御(フィードフォワード制御)を実行する。具体的には、目標スロットル開度TGTVOをフィードフォワード(FF)補正値で補正することで、上記VEL機構112及びVTC機構113の制御に伴う吸入空気量の変化分を相殺するようにスロットルバルブ103bの開度を制御する(図10参照)。
但し、吸気バルブ105を通過する吸入空気の流速が略音速となっている場合(図8の領域A)には、スロットルバルブ開度103bの開度を制御したとしても吸入空気量がほとんど変化しなくなるため、効果的なトルク補償制御を実行することができなくなる。このような場合には、トルク補償制御として、上記VEL機構112及びVTC機構113の制御に伴う吸入空気量の変化分を相殺するように点火時期を進角補正し、及び/又は、燃料噴射量を増量補正する。
なお、目標スロットル開度TGTVOの補正、点火時期の進角補正及び燃料噴射量の増量補正を適宜選択し、又は、適宜組み合わせてトルク補償制御としてもよいことはもちろんである。
ステップS5では、吸気バルブ105のリフト特性が学習用リフト特性に収束したか否かを判定する。かかる判定は角度センサ127の出力結果に基づいて行う。例えば、学習用リフト特性を上記最小リフト位置とした場合には、吸気バルブ105の最大バルブリフト量を減少させる方向に制御し続けたときに角度センサ127の出力が変化しないときに最小リフト位置となったと判断することができる。また、学習用リフト特性を上記回転限界リフト位置とした場合には、角度センサ127の出力が回転限界リフト位置に対応する出力となったときに回転限界リフト位置になったと判断することができる。
ステップS6では、吸気バルブ105の作動角の中心位相がその可変範囲における最遅角位置となったか否かを判定する。かかる判定は、例えば、電磁アクチュエータ99にデューティ比0%の制御信号(OFF信号)を出力してから所定時間が経過したか否かによって行う。もちろんクランク角センサ203及びカムセンサ128の出力結果に基づいて行うようにしてもよい。
そして、吸気バルブ105のリフト特性が学習用リフト特性に収束し、かつ吸気バルブ105の作動角の中心位相が最遅角位置に収束すると、ステップS7に進み、VEL機構112による吸入空気量制御の誤差を学習する(図11参照)。
ステップS8では、学習許可条件が成立していないので、VEL機構112及びVTC機構113を図6のブロック図に従って設定される制御目標値TGVEL、TGVTCに基づいて、吸気バルブ105を通常制御する。
図10は、図9のステップS4で実行されるトルク補償制御の一例を示している。
図10において、ステップS11では、フィードフォワード(FF)補正値を算出する。具体的には、最大バルブリフト量の通常の目標値(目標リフト量)と学習用リフト量との偏差に基づいて図に示すようなテーブルを検索し、上記VEL機構112及びVTC機構113の制御に伴う吸入空気量の変化を相殺するためのFF補正値を算出する。
ステップS12では、現在設定されている目標スロット開度(目標スロットル開度の前回値)TGTVOzに上記FF補正値を加算して目標スロットル開度TGTVOとする。
これにより、ECM114は、上記VEL機構112及びVTC機構113の制御に伴う吸入空気量の変化を相殺するように、スロットルバルブ103bの開度をフィードフォワード制御し、機関回転速度の急激な変動(低下)を防止する。
なお、学習終了後においては、かかるテーブルを利用してFF補正量(負の値)で速やかにスロットルバルブ103bの開度を戻す制御を実行するのが好ましい。
図11は、図9のステップS7で実行されるVEL機構112による吸入空気量制御の誤差の学習を示している。
図11において、ステップS21では、吸入空気量設計値を算出し、該算出した吸入空気量設計値と、エアフローメータ201で検出された実際の吸入空気量Qaとの差を、実空気量バラツキ(以下「Qバラツキ」という)として算出する。
なお、吸入空気量設計値は、VEL機構112による吸入空気量制御の設計目標値であり、本実施形態では図12(吸入空気量算出部)に示すように、吸気バルブ105のリフト特性(制御軸13の回転角)、吸気バルブ105の作動角の中心位相(吸気バルブの閉タイミングIVC)、機関回転速度及び吸気圧(吸気バルブ上流圧)に基づいて、予め設定された4次元マップを参照することで算出される。
ここで、吸気バルブ105のリフト特性は学習用リフト特性に制御され、吸気バルブ105の作動角の中心位相は最遅角位置に制御されており、かかる状態における吸入空気量設計値が算出される。
ステップS22では、Qバラツキの絶対値が予め設定された許容値を超えているか否かを判定する。Qバラツキの絶対値が許容値未満である場合には、本フローを終了する。これにより、制御を安定化させてハンチングが防止される。
ステップS23では、算出したQバラツキに予め設定されたゲインGを乗算してVEL修正値とする。なお、ゲインGは、Qバラツキを角度センサ127の出力に対応させるための係数である。
ステップS24では、前回までのVEL学習補正値にVEL修正値を加算することでVEL学習補正値を更新し、これを記憶する。
ステップS25では、角度センサ127の出力(センサ出力値)からVEL学習補正値を減算してVEL制御用実角度とし、このVEL制御用実角度をVEL機構112の制御に用いるようにする。
以上により、ECM114は、角度センサ127の出力をVEL学習補正値で補正したVEL制御用実角度と、図6のブロック図に従って設定される制御目標値TGVELとを比較し、該比較結果に基づいてVEL機構112(制御軸13)をフィードバック制御することになる。
この実施形態によると、VEL機構112や角度センサ127のバラツキ等によって制御目標値TGVELに対する実際の吸気バルブ105のリフト特性にずれが生じた場合には、角度センサ127の出力がVEL学習補正値によって補正され、吸気バルブ105のリフト特性がそのときの制御目標値TGVELに見合う吸入空気量(吸入空気量設計値)が得られるように制御されるので、VEL機構112による吸入空気量制御の精度を高く維持することができる。
また、吸気バルブ105の作動角の中心位相を最遅角位置とすることで、吸気バルブ105を通過する吸入空気の流速が略音速となる場合(図8の領域A)だけでなく、略音速とならない場合(図8の領域B)においても、VEL機構112による吸入空気量制御の誤差を学習できるので、1トリップ毎の学習を確実に行って(すなわち、学習頻度を確保して)VEL機構112による吸入空気量制御の精度を安定して高く維持することができる。
なお、以上説明した実施形態では、VEL機構112による吸入空気量制御の誤差を学習するに際し、VTC機構113を制御して吸気バルブ105の作動角の中心位相をその可変範囲の最遅角位置としているが、これに代えて、吸気バルブ105の作動角の中心位相を機関101の始動を行う始動位置としてもよい。
かかる始動位置も吸気バルブ105の閉タイミング(IVC)が遅角側に制御された状態であるから、IVC変化に対する吸入空気量の感度が小さくなっているし、また、始動位置にて始動を行う場合には、通常、該始動位置がストッパ機構等に固定される(機械的に制限される)ため、最遅角位置と同様、位置バラツキを防止できるからである。
例えば、機関停止時又は機関始動時に吸気バルブ105の作動角の中心位相を始動位置に制御し、該始動位置で始動を行うことで始動性の向上を図る機関においては、最遅角位置に代えて始動位置とすることが考えられる。このようにしても、VEL機構112による吸入空気量制御の誤差を精度よく学習することができる。
ところで、以上説明したVEL機構による吸入空気量制御の誤差の学習はV型内燃機関にも適用できるものである。
すなわち、V型内燃機関の左右それぞれのバンクに上記VEL機構(角度センサを含む)及び上記VTC機構(カムセンサを含む)を備える構成とした場合、上述した学習許可条件(図9のステップS1参照)が成立したときには、まず左バンク側のVEL機構及びVTC機構を制御して、左バンク側の吸気バルブのリフト特性を学習用リフト特性とすると共に、左バンク側の吸気バルブの作動角の中心位相をその可変範囲における最遅角位置又は始動位置とする(図9のステップS2、ステップS3参照)。このとき、右バンク側の吸気バルブ及び排気バルブの動作を停止して(閉弁状態として)、右バンク側の全気筒を休止させる。この状態において、左バンクにおける吸入空気量設計値を算出すると共に、エアフローメータによって実際の吸入空気量Qaを検出し、左バンク側のVEL機構による吸入空気量制御の誤差を学習する(図11参照)。
その後、右バンク側についても同様にして、すなわち、右バンク側の吸気バルブのリフト特性を学習用リフト特性とすると共に、右バンク側の吸気バルブの作動角の中心位相をその可変範囲の最遅角位置又は始動位置とし、左バンク側の全気筒を休止させて、右バンク側のVEL機構による吸入空気量制御の誤差を学習する。
このようにすると、左右それぞれのバンクにおいて、吸気バルブのリフト特性がそのときの制御目標値TGVELに見合う吸入空気量(吸入空気量設計値)が得られるように制御されるので、VEL機構による吸入空気量制御の精度を高く維持することができる。また、左右バンク間における吸入空気量を同等にできるので、バンク切り換え時等におけるトルクショックを防止できる。
なお、上記左バンク側の吸入空気量検出値と、上記右バンク側の吸入空気量検出値とを直接比較することにより、吸入空気量設計値を用いることなく、左右バンク間における吸入空気量制御の誤差を学習することもできる。すなわち、左バンク側の吸入空気量検出値と右バンク側の吸入空気量検出値との差をQバラツキとし、図11の示す処理と同様にしてVEL学習補正値を算出し、このVEL学習補正値で左バンク側又は右バンク側の角度センサの出力を補正する。この場合においては、吸入空気量検出値の小さいバンク側の角度センサの出力を補正する(すなわち、吸入空気量検出値の大きい方に合わせる)のが好ましい。最小リフト位置を学習用リフト特性とした場合には吸入空気量を減少させることができないからである。
本発明の実施形態における内燃機関のシステム構成図である。 実施形態におけるVEL機構を示す斜視図である。 VEL機構の部分断面図である。 実施形態におけるVTC機構を示す断面図である。 VEL機構の制御目標値(TGVEL)及びVTC機構の制御目標値(TGVTC)の演算処理を示すブロック図である。 目標スロットル開度(TGTVO)の演算処理を示すブロック図である。 吸気バルブ開口面積と吸気バルブ通過空気量との関係を示す図である。 IVCと吸気バルブ通過空気量との関係を示す図である。 吸入空気量制御の誤差の学習制御を示す全体フローチャートである。 トルク補償制御の一例を示すフローチャートである。 吸入空気量制御の誤差学習の詳細を示すフローチャートである。 吸入空気量設計値の演算処理を示すブロック図である。
符号の説明
3…吸気バルブ駆動軸、13…制御軸、17…モータ、101…内燃機関、103a…スロットルモータ、103b…スロットルバルブ、104…電子制御スロットル、105…吸気バルブ、112…VEL機構(可変リフト機構)、113…VTC機構(可変バルブタイミング機構)、114…エンジンコントロールモジュール(ECM)、127…角度センサ、128…カムセンサ、201…エアフローメータ、202…アクセル開度センサ、203…クランク角センサ、204…スロットルセンサ、206…吸気圧センサ、207…大気圧センサ

Claims (10)

  1. 機関の吸気バルブのリフト特性を可変とする可変リフト機構と、
    前記吸気バルブの作動角の中心位相を進遅角して該吸気バルブの開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構と、
    前記可変リフト機構及び前記可変バルブタイミング機構を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記可変リフト機構を制御して前記リフト特性を学習用リフト特性とすると共に、前記可変バルブタイミング機構を制御して前記吸気バルブの作動角の中心位相をその可変範囲における最遅角位置又は機関の始動を行う始動位置として、前記吸気バルブのリフト特性による吸入空気量制御の誤差を学習することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 機関の実際の吸入空気量を検出するエアフローメータを備え、
    前記制御部は、前記吸気バルブのリフト特性に基づいて機関の吸入空気量を算出し、この算出した吸入空気量と、前記エアフローメータで検出される実際の吸入空気量との誤差を学習することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記リフト特性又はその相当値を検出するリフトセンサを備え、
    前記制御部は、
    前記リフト特性を前記学習用リフト特性とし、かつ、前記作動角の中心位相を前記最遅角位置としたときの機関の吸入空気量を算出する吸入空気量算出部と、
    該吸入空気量算出部による吸入空気量算出値と、前記エアフローメータによる吸入空気量検出値との差に基づいて、前記リフトセンサの出力を補正する補正値を算出する補正値算出部と、を有し、
    前記リフトセンサの出力を前記補正値で補正し、該補正後の値を前記可変リフト機構の制御に用いることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置。
  4. 前記可変リフト機構は、前記吸気バルブの最大バルブリフト量を連続的に可変とするものであって、
    前記学習用リフト特性は、機関の回転を維持することのできる前記吸気バルブの最大バルブリフト量の最小値であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の可変動弁装置。
  5. 前記可変リフト機構は、前記吸気バルブの最大バルブリフト量を連続的に可変とするものであって、
    前記学習用リフト特性は、前記吸気バルブの最大バルブリフト量の可変範囲の最小値であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの記載の内燃機関の可変動弁装置。
  6. 前記学習用リフト特性は、前記可変リフト機構がストッパ機構によって規制されたときのリフト特性であることを特徴とする請求項5記載の内燃機関の可変動弁装置。
  7. 前記内燃機関は、左バンク、右バンクのそれぞれに前記可変リフト機構、前記可変バルブタイミング機構及び前記リフトセンサを備えるV型内燃機関であって、
    前記制御部は、左バンク、右バンクのそれぞれにおいて、前記吸気バルブのリフト特性による吸入空気量制御の誤差を学習することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の内燃機関の可変動弁装置。
  8. 前記内燃機関は、左バンク、右バンクのそれぞれに前記可変リフト機構、前記可変バルブタイミング機構及び前記リフトセンサを備えるV型内燃機関であって、
    前記制御部は、左右バンク間における前記吸気バルブのリフト特性による吸入空気量制御の誤差を学習することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の内燃機関の可変動弁装置。
  9. 前記制御部は、左バンク側の前記可変リフト機構及び前記可変バルブタイミング機構を制御して、該左バンク側の吸気バルブのリフト特性を学習用リフト特性とすると共に該左バンク側の吸気バルブの作動角の中心位相をその可変範囲における最遅角位置又は機関の始動を行う始動位置としたときの前記エアフローメータによる左バンク側吸入空気量検出値と、右バンク側の前記可変リフト機構及び前記可変バルブタイミング機構を制御して、該右バンク側の吸気バルブのリフト特性を学習用リフト特性とすると共に該右バンク側の吸気バルブの作動角の中心位相をその可変範囲における最遅角位置又は機関の始動を行う始動位置としたときの前記エアフローメータによる右バンク側吸入空気量検出値との誤差を学習することを特徴とする請求項8記載の内燃機関の可変動弁装置。
  10. 前記左側吸入空気量検出値と前記右側吸入空気量検出値とに基づいて、左バンク側のリフトセンサ又は右バンク側のリフトセンサの出力を補正する補正値を算出することを特徴とする請求項9記載の内燃機関の可変動弁装置。
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