JP2009078598A - ハイブリッド車両の駆動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの駆動による走行時に2方向クラッチが係合状態にスイッチするのを防止することができるようにしたハイブリッド車両の駆動力伝達装置を提供することである。
【解決手段】エンジン13を駆動源として回転駆動される前輪11と、減速機付き電動モータ16を駆動源として回転駆動される後輪12とを備え、上記電動モータ16における減速機17の出力軸18から後輪12に至るトルク伝達経路に機械式の2方向クラッチ19を組込んでエンジン13の駆動による車両の走行時に後輪12から出力軸18に回転トルクが伝達されるのを防止する。減速機17の出力軸18から2方向クラッチ19に至るトルク伝達系に逆入力遮断クラッチ30を設け、エンジン13によって前輪11を駆動する走行時に、振動等の外力によって出力軸18に逆入力が負荷された場合に、その逆入力を逆入力遮断クラッチ30により遮断して、2方向クラッチ19が後輪の回転を阻害する方向に係合するのを防止する。
【選択図】図3
【解決手段】エンジン13を駆動源として回転駆動される前輪11と、減速機付き電動モータ16を駆動源として回転駆動される後輪12とを備え、上記電動モータ16における減速機17の出力軸18から後輪12に至るトルク伝達経路に機械式の2方向クラッチ19を組込んでエンジン13の駆動による車両の走行時に後輪12から出力軸18に回転トルクが伝達されるのを防止する。減速機17の出力軸18から2方向クラッチ19に至るトルク伝達系に逆入力遮断クラッチ30を設け、エンジン13によって前輪11を駆動する走行時に、振動等の外力によって出力軸18に逆入力が負荷された場合に、その逆入力を逆入力遮断クラッチ30により遮断して、2方向クラッチ19が後輪の回転を阻害する方向に係合するのを防止する。
【選択図】図3
Description
この発明は、エンジンにより駆動輪を駆動し、減速機付き電動モータによって補助駆動輪を駆動するハイブリッド車両の駆動力伝達装置に関する。
エンジンおよび電動モータを備え、その電動モータを発進時や、加速時等の負荷が大きいときにアシストとして用いるようにしたハイブリッド車両の駆動力伝達装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
上記特許文献1に記載された駆動力伝達装置においては、電動モータの回転を減速する減速機の出力軸から補助駆動輪に至るトルク伝達経路に2方向クラッチを組込み、エンジンの駆動による通常走行時に、その2方向クラッチによって補助駆動輪から減速機側への回転トルクの伝達を遮断するようにしている。
ここで、2方向クラッチとして、外輪と内輪の間に径の異なる2つの保持器を組込み、その各保持器に形成されたポケットにスプラグを組込み、大径の外側保持器と小径の内側保持器の相対回転によりスプラグを周方向に傾動させて外輪の内径面と内輪の外径面にスプラグの両端のカム面を係合させるようにしたスプラグタイプの2方向クラッチを採用している。
ところで、上記特許文献1に記載されたハイブリッド車両の駆動力伝達装置においては、電動モータを停止し、エンジンの駆動による前進走行中において、振動等により、減速機の出力軸が回転すると、その回転が2方向クラッチの外輪に伝達され、前進側に傾動しているスプラグが後進側にスイッチして係合状態となり、補助駆動輪の回転が減速機側に伝達されて、補助駆動輪の回転が阻害されるという不具合が発生する。
また、電動モータを停止し、エンジンの駆動による後進走行時においても、前記と同様に、後進側に傾動しているスプラグが前進側にスイッチして係合状態となり、補助駆動輪の回転が減速機側に伝達されて、補助駆動輪の回転が阻害されるという不具合が発生する。
この発明の課題は、エンジンの駆動による走行時に、電動モータの回転を補助駆動輪に伝達するトルク伝達系に組込まれた2方向クラッチが補助駆動輪の回転を阻害する方向に係合するのを防止することができるようにしたハイブリッド車両の駆動力伝達装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、エンジンを駆動源として回転駆動される駆動輪と、減速機付き電動モータを駆動源として回転駆動される補助駆動輪とを備え、前記電動モータにおける減速機の出力軸から補助駆動輪に至るトルク伝達経路に機械式の2方向クラッチを組込んだハイブリッド車両の駆動力伝達装置において、前記減速機の出力軸から2方向クラッチに至るトルク伝達系に、電動モータの出力軸の回転により係合解除されて出力軸の回転を伝達し、かつ、2方向クラッチ側から出力軸へのトルク入力を遮断する逆入力遮断クラッチを設けた構成を採用したのである。
ここで、出力軸と同軸上に、その出力軸の回転を2方向クラッチに伝達する駆動軸を設け、その駆動軸と出力軸との間に逆入力遮断クラッチを組込み、前記出力軸の端面とこれに対向する駆動軸の端面における一方にトルク伝達ピンを設け、他方にそのトルク伝達ピンが挿入される挿入部を形成し、その挿入部とトルク伝達ピンとの間に、駆動軸に対する出力軸の相対回転により逆入力遮断クラッチの係合を解除可能とする回転方向すきまを設けた構成を採用すると、出力軸の回転により、逆入力遮断クラッチを係合解除させる動作と、その係合解除後に、出力軸から駆動軸に回転トルクを伝達する動作を連続して行わせることができる。
上記のようなトルク伝達ピンを採用するハイブリッド車両の駆動力伝達装置において、逆入力遮断クラッチとして、静止部材に固定されて前記駆動軸の軸端部を覆う外輪と、前記出力軸の軸端に設けられて前記外輪と駆動軸間の環状空間内に配置された保持器とを有し、前記駆動軸の軸端部における外周に外輪の円筒形内面との間でくさび空間を形成する複数のカム面を周方向に等間隔に設け、保持器には各カム面と対向する位置にポケットを形成し、各ポケット内に正転用ローラと逆転用ローラを組込み、その両ローラ間に弾性部材を組込んで、正転用ローラと逆転用ローラをくさび空間の狭小部に噛み込む方向に向けて付勢した構成からなるものを採用することにより、駆動力伝達装置に対して、逆入力遮断クラッチを容易に組付けることができると共に、駆動力伝達装置が大型化するのを防止することができる。
ここで、電動モータにより保持器を回転し、その保持器の回転によって正転用ローラまたは逆転用ローラが係合解除する際の係合解除トルクをT1とし、電動モータの停止状態において、外力により出力軸に回転モーメントが負荷され、その出力軸の軸端の保持器から正転用ローラまたは逆転用ローラに負荷される負荷トルクをT2としたとき、T1>T2の関係式が成立するように係合解除トルクを設定することにより、電動モータの駆動時に、出力軸の回転を駆動軸に確実に伝達することができる。また、電動モータの停止時に、正転用ローラあるいは逆転用ローラに対するポケットの端面の当接により、保持器を確実に回り止めすることができ、振動等の外力により出力軸が回転されるのを確実に防止することができる。
この発明に係るハイブリッド車両の駆動力伝達装置において、2方向クラッチは、スプラグタイプのクラッチであってもよく、あるいは、ローラタイプのクラッチであってもよい。
上記のように、この発明においては、減速機の出力軸から2方向クラッチに至るトルク伝達系に、電動モータの駆動による出力軸の回転により係合解除されて出力軸の回転を許容し、かつ、2方向クラッチ側から出力軸へのトルク入力を遮断する逆入力遮断クラッチを設けたことにより、電動モータからエンジンに駆動を切換えた車両走行時に、振動等の外力や、2方向クラッチ側からのトルク入力によって出力軸が回転するのを防止することができる。このため、エンジンの駆動による車両走行時に2方向クラッチの外輪が回転するようなことはなく、補助駆動輪の回転を阻害する方向に2方向クラッチが係合するのを確実に防止することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1に示すように、ハイブリッド車両10は、車体前部に駆動輪としての前輪11が左右に設けられている。また、車体後部には補助駆動輪としての後輪12が設けられている。
さらに、車体には、エンジン13と、減速機付き電動モータ16とが搭載され、上記エンジン13の回転はトランスミッション14およびディファレンシャル15を介して前輪11に伝達される。一方、電動モータ16における減速機17の出力軸18の回転は2方向クラッチ19およびディファレンシャル20を介して後輪12に伝達される。
図2および図3は電動モータ16のトルク伝達系を示し、減速機17の出力軸18と同軸上には駆動軸21が設けられ、その駆動軸21と出力軸18の相互間に、駆動軸21から出力軸18へのトルク入力を遮断する逆入力遮断クラッチ30と、電動モータ16の駆動による出力軸18の回転を駆動軸21に伝達するトルク伝達手段40とが設けられている。
図3および図4に示すように、逆入力遮断クラッチ30は、静止部材としてのハウジング22に固定されて駆動軸21の軸端部を覆う外輪31と、出力軸18の軸端に設けられて上記外輪31と駆動軸21間の環状空間内に配置された保持器32とを有し、上記駆動軸21の軸端部における外周に外輪31の円筒形内面33との間でくさび空間を形成する複数のカム面34を周方向に等間隔に設け、保持器32には各カム面34と対向する位置にポケット35を形成し、各ポケット35内に正転用ローラ36aと逆転用ローラ36bを組込み、その両ローラ36a、36b間に弾性部材37を組込んで、両ローラ36a、36bをくさび空間の狭小部に噛み込む方向に向けて付勢している。
ここで、電動モータ16の駆動により出力軸18が回転し、保持器32のポケット35の端面が正転用ローラ36aまたは逆転用ローラ36bを押圧して、各ローラ36a、36bが円筒形内面33およびカム面34に対して係合解除させるに必要な係合解除トルクをT1とし、振動等の外力により駆動軸21あるいは出力軸18が回転されて、ポケット35の端面からローラ36a、36bに押圧力が負荷された際の負荷トルクをT2としたとき、T1>T2の関係式が成り立つように、ローラの係合解除トルクT1が設定されている。
なお、カム面34として、ここでは、相反する方向に傾斜する2つの傾斜面34a、34bで形成されたものを示したが、単一の平坦面をカム面34としてもよい。また、弾性部材37を2分割し、分割弾性部材を2つの傾斜面34a、34bの交差部に設けられてポケット35内に配置された突片状のばね座38で受けるようにしたが、単一の弾性部材37で両ローラ36a、36bを相反する方向に付勢してもよい。
トルク伝達手段40は、出力軸18の端面偏心位置にトルク伝達ピン41を設け、そのトルク伝達ピン41を駆動軸21の端面に形成された径方向に延びる挿入部としての溝42内に挿入して、トルク伝達ピン41で溝42の両側面を押すようにしている。
ここで、トルク伝達ピン41と溝42の側面間には回転方向すきま43が形成され、その回転方向すきま43は、出力軸18と駆動軸21の相対回転により保持器32に形成されたポケット35の端面が正転用ローラ36aまたは逆転用ローラ36bを押圧して係合を解除させることができる大きさとされている。
なお、出力軸18の端面に溝を形成し、駆動軸21の端面偏心位置にトルク伝達ピンを設けてもよい。また、溝42に代えて、円弧状の長孔を設けるようにしてもよい。
図3に示すように、駆動軸21には、その駆動軸21の回転を2方向クラッチ19に伝達する駆動ギヤ23が固定されている。2方向クラッチ19は、外輪50と、その内側に組込まれた内輪51と、上記外輪50の円筒形内面50aと内輪51の円筒形外面51a間に組込まれたスプラグ52と、そのスプラグ52を保持する保持器53とからなる。
外輪50と内輪51は軸受54を介して相対的に回転自在に支持され、その外輪50に設けられた入力ギヤ55は駆動ギヤ23に噛合している。
図5に示すように、保持器53は、径の異なる2つの保持器53a、53bからなり、その外側保持器53aは外輪50の円筒形内面50aに固定されて外輪50と一体に回転するようになっている。
一方、内側保持器53bは図3に示す軸受56によって内輪51に回転自在に支持されている。この内側保持器53bには径方向外方に延びるスイッチピン57が固定され、そのスイッチピン57は外側保持器53aに形成された周方向に長い長孔58内に挿入され、上記スイッチピン57が長孔58の周方向両端に当接する範囲内において、外側保持器53aと内側保持器53bは相対的に回転自在とされている。
外側保持器53aと内側保持器53bには径方向で対向する複数のポケット59が周方向に間隔をおいて形成され、径方向で対向するポケット59内のそれぞれにスプラグ52が組込まれている。
スプラグ52は、正転用カム面52aと逆転用カム面52bを両端のそれぞれに有し、内側保持器53bのポケット59内に組込まれた弾性部材60によって外輪50の円筒形内面50aと内輪51の円筒形外面51aに対して係合解除される中立位置に保持されている。
図3に示すように、内側保持器53bの一端部は外側保持器53aの端部より外側に位置し、その内側保持器53bの一端部外周にフランジ61と、ギヤ嵌合面62とが形成され、上記ギヤ嵌合面62に係合溝63が設けられている。
ギヤ嵌合面62にはサブギヤ64が回転自在に嵌合され、そのサブギヤ64は係合溝63に組込まれた皿ばね等の弾性部材65によってフランジ61に押付けられている。
サブギヤ64は駆動ギヤ23に噛合し、外周の歯数は入力ギヤ55の歯数より多くなっている。このため、駆動ギヤ23が回転すると、サブギヤ64はフランジ61との接触部で滑りを生じつつ入力ギヤ55より遅れて回転する。
内輪51には、ディファレンシャル20のディファレンシャルケース66が固定され、上記内輪51からそのディファレンシャルケース66に回転トルクが伝達されると、その回転トルクは図2に示すディファレンシャル機構67を介して図1に示す後輪12のアクスル68に伝達されるようになっている。
実施の形態で示すハイブリッド車両の駆動力伝達装置は上記の構造からなり、発進に際しては電動モータ16を駆動する。その電動モータ16の回転は減速機17により減速されて出力軸18から出力され、上記出力軸18は駆動軸21に対しトルク伝達ピン41と溝42との間に形成された回転方向すきま43の範囲において相対回転する。
出力軸18と駆動軸21の相対回転により、保持器32に形成されたポケット35の端面が正転用ローラ36aまたは逆転用ローラ36bを周方向に押圧する。
ここで、出力軸18と一体に回転する保持器32が図4の矢印で示す方向に回転すると、逆転用ローラ36bがポケット35の端面で押されて円筒形内面33およびカム面34に対する係合が解除し、その係合解除後にトルク伝達ピン40が溝42の側面に係合し、そのトルク伝達ピン40を介して出力軸18の回転が駆動軸21に伝達される。
このとき、逆転用ローラ36bは係合解除された状態にあるため、駆動軸21は回転を阻害されることなく出力軸18と同方向に回転し、その出力軸18の回転は駆動ギヤ23を介して入力ギヤ55およびサブギヤ64に伝達される。このため、外輪50が回転すると共に、サブギヤ64とフランジ61の接触によって内側保持器53bも外輪50と同方向に回転する。
このとき、サブギヤ64の歯数は入力ギヤ55の歯数より多いため、サブギヤ64はフランジ61との接触部で滑りを生じつつ入力ギヤ55より遅れて回転し、外輪50に固定された外側保持器53aと内側保持器53bが相対回転する。
外側保持器53aと内側保持器53bの相対回転により、スプラグ52は外側保持器53aの回転方向に倒れて外輪50の円筒形内面50aと内輪51の円筒形外面51aに係合する。
外側保持器53aと内側保持器53bが所定角度相対回転すると、外側保持器53aに形成された長孔58の一端がスイッチピン57に当接し、外側保持器53aの回転は上記スイッチピン57から内側保持器53bに伝達されて内側保持器53bは外側保持器53aと一体に回転し、スプラグ52は係合状態に保持される。また、サブギヤ64はフランジ61との接触部で滑りを生じつつ回転する。
2方向クラッチ19におけるスプラグ52の係合により、そのスプラグ52を介して外輪50の回転が内輪51に伝達される。また、内輪51の回転はその内輪51に固定されたディファレンシャルケース66からディファレンシャル機構67を介して図1に示すアクスル68に伝達されて後輪12が回転し、車両が走行する。
車両の走行を電動モータ16からエンジン13に切換える場合は、図示省略した発進クラッチを結合状態として、そのエンジン13の回転をトランスミッション14に入力し、前輪11を回転させる。
エンジン13の駆動による車両の走行状態では、後輪12の回転が2方向クラッチ19の内輪51に伝達されて内輪51が回転するが、スタンバイ状態にあるスプラグ52に対しては空転方向となるので、内輪51の回転は外輪50に伝達されず、内輪51はフリー回転する。
エンジン13の駆動によって車両を走行させる場合は、電動モータ16からエンジン13への駆動力の切換えと同時に電動モータ16を停止する。その電動モータ16の停止により、逆入力遮断クラッチ30の逆転用ローラ36bが弾性部材37の押圧により、図4に示すように、外輪31の円筒形内面33とカム面34と接触するスタンバイ位置に戻される。
ここで、エンジン13の駆動による車両の走行状態において、振動等の外力が出力軸18に負荷されて、その出力軸18に回転モーメントが負荷されると、保持器32に形成されたポケット35の端面が正転用ローラ36aまたは逆転用ローラ36bに当接する。
このとき、ポケット35の端面からローラ36a、36bに押圧力が負荷された際の負荷トルクT2は、ローラ36a、36bが円筒形内面33およびカム面34に対して係合解除させるに必要な係合解除トルクT1より小さいため、正転用ローラ36aまたは逆転用ローラ36bに対するポケット35の端面の当接により出力軸18は停止状態に保持される。
また、振動等の外力により駆動軸21に回転モーメントが負荷されると、正転用ローラ36aまたは逆転用ローラ36bが外輪31の円筒形内面33およびカム面34に係合し、その係合によって駆動軸21は停止状態に保持される。
このように、エンジン13の駆動による走行状態で出力軸18や駆動軸21に振動等の外力が負荷されても、出力軸18や駆動軸21は回転することがないため、後輪12の回転を阻害する方向に2方向クラッチ19が係合するという不都合の発生はなく、車両を安全に走行させることができる。
図3に示す実施の形態では、サブギヤ64を用いて外側保持器53aと内側保持器53bを相対回転させるようにしたが、図6に示すように、上記サブギヤ64に代えて、ギヤ嵌合面62に可動摩擦プレート70を回転自在に嵌合し、その可動摩擦プレート70を弾性部材71でフランジ61に圧接すると共に、ハウジング22に固定された固定摩擦プレート72に弾性接触させて、内側保持器53bに摩擦による回転抵抗を負荷するようにしてもよい。
図6に示す場合においても、駆動ギヤ23から入力ギヤ55に対する回転トルクの伝達時に外側保持器53aと内側保持器53bとを相対回転させてスプラグ52を係合位置にスイッチさせることができる。
また、図3では、2方向クラッチ19としてスプラグタイプのものを示したが、
図7(I)、(II)に示すように、入力ギヤ55の内径面に固定される外輪80の内径面に内輪81の円筒形外面82との間で周方向の両端に向けて対向間隔が次第に小さくなるくさび状空間を形成するカム面83を設け、そのくさび状空間内にローラ84を組込み、そのローラ84を保持器85で保持し、上記ローラ84を弾性部材86で保持するようにしたローラタイプの2方向クラッチ19を用いるようにしてもよい。
図7(I)、(II)に示すように、入力ギヤ55の内径面に固定される外輪80の内径面に内輪81の円筒形外面82との間で周方向の両端に向けて対向間隔が次第に小さくなるくさび状空間を形成するカム面83を設け、そのくさび状空間内にローラ84を組込み、そのローラ84を保持器85で保持し、上記ローラ84を弾性部材86で保持するようにしたローラタイプの2方向クラッチ19を用いるようにしてもよい。
上記ローラタイプの2方向クラッチ19においては、保持器85に径方向外方に向くスイッチピン87を固定し、そのスイッチピン87を外輪80に形成した長孔88内に挿入し、その長孔88の両端にスイッチピン87が当接する範囲内において外輪80と保持器85を相対的に回転自在としている。
上記のようなローラタイプの2方向クラッチ19の採用においては、保持器85の端部にサブギヤ64を回転自在に嵌合し、そのサブギヤ64を弾性部材65によって上記保持器85に設けられたフランジ89に押付けて、駆動ギヤ23から入力ギヤ55への回転トルクの伝達時に、外輪80と保持器85とを相対回転させてローラ84をカム面83と円筒形外面82に係合させるようにする。
なお、サブギヤ64に代えて、図6に示す可動摩擦プレート70および固定摩擦プレート72を採用するようにしてもよい。
11 前輪(駆動輪)
12 後輪(補助駆動輪)
13 エンジン
16 減速機付き電動モータ
17 減速機
18 出力軸
19 2方向クラッチ
21 駆動軸
22 ハウジング(静止部材)
30 逆入力遮断クラッチ
31 外輪
32 保持器
33 円筒形内面
34 カム面
35 ポケット
36a 正転用ローラ
36b 逆転用ローラ
37 弾性部材
41 トルク伝達ピン
42 溝(挿入部)
43 回転方向すきま
12 後輪(補助駆動輪)
13 エンジン
16 減速機付き電動モータ
17 減速機
18 出力軸
19 2方向クラッチ
21 駆動軸
22 ハウジング(静止部材)
30 逆入力遮断クラッチ
31 外輪
32 保持器
33 円筒形内面
34 カム面
35 ポケット
36a 正転用ローラ
36b 逆転用ローラ
37 弾性部材
41 トルク伝達ピン
42 溝(挿入部)
43 回転方向すきま
Claims (6)
- エンジンを駆動源として回転駆動される駆動輪と、減速機付き電動モータを駆動源として回転駆動される補助駆動輪とを備え、前記電動モータにおける減速機の出力軸から補助駆動輪に至るトルク伝達経路に機械式の2方向クラッチを組込んだハイブリッド車両の駆動力伝達装置において、
前記減速機の出力軸から2方向クラッチに至るトルク伝達系に、電動モータの出力軸の回転により係合解除されて出力軸の回転を伝達し、かつ、2方向クラッチ側から出力軸へのトルク入力を遮断する逆入力遮断クラッチを設けたことを特徴とするハイブリッド車両の駆動力伝達装置。 - 前記出力軸と同軸上に、その出力軸の回転を2方向クラッチに伝達する駆動軸を設け、その駆動軸と出力軸との間に逆入力遮断クラッチを組込み、前記出力軸の端面とこれに対向する駆動軸の端面における一方にトルク伝達ピンを設け、他方にそのトルク伝達ピンが挿入される挿入部を形成し、その挿入部とトルク伝達ピンとの間に、駆動軸に対する出力軸の相対回転により逆入力遮断クラッチの係合を解除可能とする回転方向すきまを設けた請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
- 前記逆入力遮断クラッチが、静止部材に固定されて前記駆動軸の軸端部を覆う外輪と、前記出力軸の軸端に設けられて前記外輪と駆動軸間の環状空間内に配置された保持器とを有し、前記駆動軸の軸端部における外周に外輪の円筒形内面との間でくさび空間を形成する複数のカム面を周方向に等間隔に設け、保持器には各カム面と対向する位置にポケットを形成し、各ポケット内に正転用ローラと逆転用ローラを組込み、その両ローラ間に弾性部材を組込んで、正転用ローラと逆転用ローラをくさび空間の狭小部に噛み込む方向に向けて付勢した構成からなる請求項2に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
- 電動モータにより保持器を回転し、その保持器の回転によって正転用ローラまたは逆転用ローラが係合解除する際の係合解除トルクをT1とし、電動モータの停止状態において、外力により出力軸に回転モーメントが負荷され、その出力軸の軸端の保持器から正転用ローラまたは逆転用ローラに負荷される負荷トルクをT2としたとき、T1>T2の関係式が成立するように係合解除トルクを設定した請求項3に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
- 前記2方向クラッチが、スプラグタイプのクラッチからなる請求項1乃至4のいずれかの項に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
- 前記2方向クラッチが、ローラタイプのクラッチからなる請求項1乃至4のいずれかの項に記載のハイブリッド車両の駆動力伝達装置。
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2007
- 2007-09-25 JP JP2007247416A patent/JP2009078598A/ja active Pending
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