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JP2009073689A - 光学素子成形用金型及びその製造方法 - Google Patents

光学素子成形用金型及びその製造方法 Download PDF

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metal plating
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Shigeo Konno
成夫 今野
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Fujinon Corp
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Fujinon Corp
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Abstract

【課題】昇温冷却下で使用してもクラックを生じさせないようにする。
【解決手段】超硬合金やサーメットからなる母材15の上に、切削加工層として白金金属系の金属メッキ層16を設ける。金属メッキ層16を超精密切削により光学面形状として所望の精度に仕上げる。タングステンカーバイトを主成分とする超硬合金からなる母材15の線膨張係数が9×10−6になっているのに対し、白金属系の金属メッキ層16の線膨張係数は6〜10×10−6になっているので、昇温冷却下で使用してもクラックを防止することができ、さらに、クラックが生じ難いためメッキ層16を厚く形成することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガラス光学素子をプレス成形してレンズ成形品を作る光学素子成形用金型、及び、その製造方法に関する。
従来、ガラスレンズをプレス成形するための金型は、タングステンカーバイト(WC)を主成分とする超硬合金、又は、チタンカーバイド(TiC)又はチタンナイトライド(TiN)を主成分とするサーメットを母材として、これに砥石を用いて研削加工を行って製造されている。しかし、超硬合金やサーメットは極めて硬度が高いため、研削加工に長時間を要し、金型のコストが高くなってしまっていた。また、研削加工では光学面の面形状によっては所望の精度に加工することが困難な場合があった。
そこで、超硬合金からなる母材上に、切削加工層としてNiとPからなる無電解ニッケルメッキ層を設け、その切削加工層を、ダイヤモンドバイトを用いた超精密切削により光学面形状となるように所望の精度に加工している(特許文献1)。
また、母材の表面に、非晶質の金属または合金からなる切削層を放電プラズマ焼結法により形成した後、前記切削層に切削加工を施して所望の光学面とすることも知られている(特許文献2)。
特開平11−157852号公報 特開2003−246629号公報
ところで、ガラスレンズのプレス成形では、金型を約400℃付近又はそれ以上に熱してガラス成形素材を加熱する作業と、プレス成形後に金型を冷却する作業がある。このように1ショットごとに昇温後冷却する作業が繰り返し行われると、超硬合金からなる母材の線膨張係数が4×10−6、又はサーメットからなる母材の線膨張係数が7〜9×10−6であるのに対し、無電解ニッケルメッキ層は線膨張係数が13×10−6となっているため、熱収縮量の違いから体積差が大きくなり無電解ニッケルメッキ層にクラックが発生するおそれがある。
また、特許文献2に記載の金型では、放電プラズマ焼結法により切削層を焼結しているため、金型の製造コストが非常に高くなるという問題点がある。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、昇温冷却下で使用してもクラックを生じさせないようにすることができる光学素子成形用金型、及び、その製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、超硬合金、サーメット、シリコンカーバイド、及び、シリコンナイトライドのいずれかからなる母材の上に、切削加工層として前記母材に近い線膨張係数となっている白金属系の金属メッキ層を設け、超精密切削により前記金属メッキ層を光学面形状として所望の精度に仕上げるようにしたものである。
白金属系の金属メッキ層は、白金、ロジウム、ルテニウム、及び、イリジウムのうちのいずれか1種、又はこれらの混合物を主成分とするメッキ層にするのが望ましい。母材としては、線膨張係数が3〜9×10−6となっているものを用いるのが好適であり、これに対して白金属系の金属メッキ層としては、線膨張係数が6〜10×10−6になっているものを用いるのが望ましい。また、白金属系の金属としては、白金、ロジウム、ルテニウム、及び、イリジウムのうちのいずれか1種、又はこれらの混合物を主体とし他の物質と混合した混合物を用いてもよい。この混合物としては、前記いずれか1種、又はこれらの混合物を50重量%以上含む混合物であればよい。そして、混合物を用いる場合も、線膨張係数が6〜10×10−6の範囲のものを用いればよい。
本発明によれば、切削加工層として母材に近い線膨張係数となっている白金属系の金属メッキ層を設けたから、昇温・冷却を繰り返し使用してもクラックを確実に防止することができる。しかも、クラックが生じないため、白金属系の金属メッキ層のメッキ厚みを厚くすることができ、精密切削加工が容易に行える。
ガラス光学素子成形用金型10は、図1に示すように、上型11及び下型12で構成されている。下型12には、所望の体積に調整してある球形状のガラス素材13が成形面12aの中心に移載される。上型11は、加圧機構14に昇降自在になっている。上型11を加圧位置に下降することで、下型12との間でガラス素材13に約200Kgfの荷重をかけてプレス成形を行ってレンズ成形品を作る。なお、下型が昇降自在な構造であってもよい。
なお、図示していないが、加熱機構、冷却機構、及び、ハンドリング用のロボットを備えており、下型12の成形面上にロボットによりガラス素材13を供給した後に、加熱機構により上型11及び下型12を加熱して、ガラス素材13が屈伏温度(At)を越える所定の温度に達した後に約5分間プレス成形を行い、その後に、冷却機構によりガラス転移温度(Tg)以下まで冷やしてから上型11を離型してロボットにより成形品を下型12から排出する。
下型12は、図1に示すように、タングステンカーバイド(WC)を主成分とする超硬合金の母材15の仮成形面(光学面の概略形状となる面)15a上に、切削加工層として白金属系の金属メッキ層16が形成されている。
下型12は、図2に示すように、母材15を予め荒研磨することによって仮成形面15aを作製する工程、その後、この仮成形面15a上に白金属系の金属メッキ層16を形成する工程、その後に、白金属系の金属メッキ層16を、ダイヤモンドバイトを用いた精密切削加工によって球面又は非球面形状に加工して成形面12aを作る工程を経て製造される。
なお、白金属系の金属メッキ層16としては、電気メッキ、無電解メッキ、真空メッキ(PVD,CVD)、溶融メッキなどの方法から選ばれる少なくとも一つの方法により形成すればよい。
白金属系の金属メッキ層16は、耐熱性が高い点、線膨張係数が母材15に近い点、切削が容易である点、メッキ層16を厚くできる点、母材15との密着性がよい点、メッキの緻密性が良好である点、メッキ層16の硬度がビッカース硬度(Hv)で300〜1000である点などの特性を有しているので、切削加工層としては好適である。
母材15としては、タングステンカーバイト(WC)を主成分とする超硬合金からなるものを用いたが、超硬合金の代わりに、サーメット、シリコンカーバイド、及び、シリコンナイトライドのいずれを用いてもよい。タングステンカーバイト(WC)を主成分とする超硬合金は、線膨張係数が4×10−6になっている。サーメットとしては、チタンカーバイト(TiC)又はチタンナイトライド(TiN)を主成分とするものが好適であり、線膨張係数が7〜9×10−6になっている。シリコンカーバイド(SiC)は、線膨張係数が4×10−6になっている。シリコンナイトライド(SiN)は、線膨張係数が3.5×10−6になっている。そこで、母材の線膨張係数としては、3〜9×10−6が好適である。
白金属系の金属メッキ層16としては、白金、ロジウム、ルテニウム、及び、イリジウムのうちの1種、又はこれらの混合物を主成分とするメッキ層にするのが好適である。白金は、線膨張係数が9×10−6になっている。ロジウムは線膨張係数が8×10−6に、また、ルテニウムは線膨張係数が9×10−6に、さらに、イリジウムは線膨張係数が7×10−6になっている。そこで、白金属系の金属メッキ層としては、線膨張係数が6〜10×10−6になっているものが好適である。このように、母材15に近い線膨張係数になっている白金属系の金属メッキ層を切削加工層として用いるため、クラックが生じ難い。
混合物としては、前記いずれか1種、又はこれらの混合物を主体とし他の物質と混合した混合物、すなわち、前記1種を混合率50重量%以上含む混合物であればよい。そして、混合物を用いる場合も、線膨張係数が6〜10×10−6の範囲のものを用いればよい。例えば白金と混合する物質としては、パラジウム(線膨張係数11.8×10−6)や、コバルト(線膨張係数12.3×10−6)などが好適である。なお、線膨張係数の数値には、測定時に変化させる温度範囲などの要因によりバラツキがある。そこで、本発明では、白金属系の線膨張係数の数値範囲を、バラツキ範囲を含めて記載している。
また、白金属系の金属メッキを施すと、メッキ層16を厚くすることができるので、所望の光学面の形状に応じた形状に加工するのに十分な切削加工層の厚さが得られる。さらに、白金属系の金属メッキ層は切削性が良いので切削加工により曲率半径の小さい湾曲面や非球面形状など研削加工では加工が難しい形状の精密加工も行うことができる。
なお、白金属系の金属メッキ層16としては、例えば80〜200μmの厚さであれば切削加工層として好適な厚さである。
また、以上の説明及び図2では、下型12のみについて説明したが、上型11も本発明を用いて作ってもよい。
成型用金型を示す断面図である。 図1で説明した下型を示す断面図である。 下型を製造する手順を示すフローチャート図である。
符号の説明
10 金型
11 上型
12 下型
13 ガラス素材
15 母材
16 白金属系の金属メッキ層

Claims (4)

  1. 超硬合金、サーメット、シリコンカーバイド、及び、シリコンナイトライドのいずれかからなる母材の上に、切削加工層として前記母材に近い線膨張係数となっている白金属系の金属メッキ層を設け、超精密切削により前記金属メッキ層を光学面形状として所望の精度に仕上げることを特徴とするガラス光学素子成形用金型。
  2. 前記白金属系の金属メッキ層は、白金、ロジウム、ルテニウム、及び、イリジウムのうちの少なくとも1種、又はこれらの混合物を主成分とするメッキ層になっていることを特徴とする請求項1記載のガラス光学素子成形用金型。
  3. 前記母材の線膨張係数が3〜9×10−6であり、また、前記白金属系の金属メッキ層の線膨張係数が6〜10×10−6であることを特徴とする請求項1又は2記載のガラス光学素子成形用金型。
  4. 超硬合金、サーメット、シリコンカーバイド、及び、シリコンナイトライドのいずれかからなる母材の上に、切削加工層として前記母材に近い線膨張係数になっている白金属系の金属メッキ層を形成した後に、前記金属メッキ層を超精密切削により光学面形状として所望の精度に仕上げて所望する成形面を作ることを特徴とするガラス光学素子成形用金型の製造方法。
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