JP2009063041A - 防振装置用ゴム成形体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形用金型内での連結金具の回転を防止しながらストッパゴムの設計の自由度を向上させることができる、ゴム成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】つば部3bを有する連結金具3と、連結金具3をゴム弾性体5を介して支持する支持金具4と、つば部3bの支持金具4とは反対側の面及び外周面に設けられたストッパゴム51,52とを備えたゴム成形体20の製造方法である。連結金具3として、支持金具3とは反対側の面に複数の挿入孔14,…が形成されたものを用意し、各挿入孔14にそれぞれ対応する部分に突起部10を有する成形用金型16を用意する。各挿入孔14に各突起部10を挿入した状態で連結金具3を成形用金型16にセットし、支持金具4を成形用金型16にセットし、成形用金型16のキャビティ21内にゴムを充填して、ゴム弾性体5及びストッパゴム51,52を両金具3,4と一体に加硫成形する。
【選択図】図1
【解決手段】つば部3bを有する連結金具3と、連結金具3をゴム弾性体5を介して支持する支持金具4と、つば部3bの支持金具4とは反対側の面及び外周面に設けられたストッパゴム51,52とを備えたゴム成形体20の製造方法である。連結金具3として、支持金具3とは反対側の面に複数の挿入孔14,…が形成されたものを用意し、各挿入孔14にそれぞれ対応する部分に突起部10を有する成形用金型16を用意する。各挿入孔14に各突起部10を挿入した状態で連結金具3を成形用金型16にセットし、支持金具4を成形用金型16にセットし、成形用金型16のキャビティ21内にゴムを充填して、ゴム弾性体5及びストッパゴム51,52を両金具3,4と一体に加硫成形する。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属部材とゴム部材とが一体に成形される、防振装置用ゴム成形体の製造方法に関するものである。
従来より、防振装置としてはエンジンから車体側への振動の伝達を遮断する自動車用のエンジンマウントが良く知られている。図6にエンジンマウントの一例を示す。
エンジンマウント102の基本的な構造は、被支持体としてのエンジン側の連結金具103と車体側の支持金具104との間にゴム弾性体105を介設し、このゴム弾性体105の変形に伴い容積が変化するよう両金具間103,104に液室107を形成するとともに、この液室107を受圧室108及び平衡室109に仕切り、さらに、それら受圧室108及び平衡室109を連通するオリフィス通路200を設けたものである。このオリフィス通路200を介して液体が流動することで、所定周波数域のエンジン振動を効果的に吸収し、減衰させることができる。
さらに、車両の加速、減速、上下動等による衝撃力を吸収するため、連結金具103のつば部103b上面及び外周面にストッパゴム151,152が設けられているとともに、支持金具104の上部にはエンジンマウント102の上側の部分を囲むように円筒形状を有するストッパ金具180が取り付けられている。このストッパ金具180につば部103b上面及び外周面のストッパゴム151,152が当接することによりエンジンマウント102に入力する衝撃力を吸収させることができる。
また、通常、それら連結金具103及び支持金具104は、ゴム弾性体105及びストッパゴム151,152を加硫成形する際に一体化される(加硫一体化成形)。すなわち、成形用金型内に連結金具103及び支持金具104をセットして、ゴム弾性体105及びストッパゴム151,152となる未加硫ゴム組成物と共に加熱及び加圧することにより、一体化するのである。
ところで、車両の走行等によりエンジンマウント102に入力される荷重は、荷重の入力方向によって大きさ等が異なることから、連結金具103のつば部103bを非真円とし、ある一定方向(例えば、車両前側及び後側)のストッパゴム152を厚くすることがある。ストッパゴム152を厚くすれば、ストッパ金具180当接後の防振装置のバネ定数を低くすることができ、防振装置に入力される衝撃力の吸収効果を高めることが可能となる。また、ストッパゴム152を厚くすると、ストッパ金具180当接後の防振装置のバネ定数は非線形的に変化することがあるが、ストッパゴム152に厚さの薄くなる箇所を設けることにより、バネ定数が略線形的に変化する領域を形成して防振装置の性能を安定させることができる。このように、ストッパゴム152の最適な形状を選択することにより、防振装置に要求されるバネ特性を得ることができる。
しかし、ゴム弾性体105及びストッパゴム151,152を加硫成形する際に成形用金型内にセットされた非真円のつば部(以下、「異形つば部」という)103bを有する連結金具103が軸部103cを中心として回転すると、例えば、成形用金型の内面と異形つば部103b外周面との間隔が設計値よりも狭くなり、大きなゴム厚が必要とされる部分でつば部103b外周面のストッパゴム152の厚さを確保できないなど設計通りのストッパゴム152の形状が得られないことがある。
このような成形用金型内における連結金具の回転を防ぐために、例えば、特許文献1及び2では、つば部よりも上部の軸部の一部を削ぎ落として平行な2面を形成したものが開示されている。このように、円柱状の軸部に2面を形成し、例えば、この軸部を成形用金型に形成された、平行な2面を有する挿入孔に挿入して面部を固定するなど、軸部の2面を利用することにより、成形用金型内で連結金具が回転するのを防ぐことができる。
特開2002−248948号公報
特開2002−257182号公報
しかしながら、特許文献1及び2では、円柱状の軸部に面部を形成することにより被支持体との締結部の表面積が減少するので、連結金具と被支持体との締結力が低下するという問題がある。
そこで、軸部の締結面が減少するのを回避するとともに成形用金型内における連結金具の回転を防ぐために、成形用金型に位置決めのための突出部を設け、この突出部によりつば部外周面を所要の力で押圧して保持することが考えられる。しかしながら、成形用金型に設けられた突出部よって押圧される部分にはゴム組成物が流れないので、図7に示すように、連結金具103のつば部外周面のストッパゴム152に溝26が形成されることになる。
ストッパゴム152に溝26が形成されると、1つの塊として作用すべきストッパゴム152が分断されて互いに独立したストッパゴム152,…となり、各ストッパゴム152で必要とされるゴム体積が確保し難くゴム厚が薄くなるため、防振装置のバネ定数が高くなって衝撃力の吸収効果が低下することになる。この場合、各ストッパゴム152を厚くすることで防振装置のバネ定数を低くすることもできるが、ストッパゴム152を厚くすると溝26がさらに深くなり、その部分に応力が集中する。このため、ストッパゴム152が損傷しやすくなり、耐久性が低下してストッパとしての機能を損なうおそれがある。
このように、ストッパゴム152に溝26が形成されると、ストッパゴム152の形状が制限されることになり、防振装置に要求されるバネ特性を得ることが困難となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、成形用金型内での連結金具の回転を防止しながらストッパゴムの設計の自由度を向上させることにある。
本発明は、被支持体に連結される、軸方向の中間部につば部を有する略円柱状の連結金具と、該連結金具をゴム弾性体を介して支持する支持金具と、上記つば部の上記支持金具とは反対側の面及び外周面に設けられたストッパゴムとを備えた防振装置用ゴム成形体の製造方法であって、上記連結金具として、上記支持金具とは反対側の面に複数の挿入孔が形成されたものを用意し、上記連結金具のセット時における上記各挿入孔にそれぞれ対応する部分に突起部を有する成形用金型を用意し、上記各挿入孔に上記各突起部を挿入した状態で上記連結金具を上記成形用金型にセットし、上記支持金具を上記成形用金型にセットし、上記成形用金型のキャビティ内にゴムを充填して、上記ゴム弾性体及びストッパゴムを上記連結金具及び支持金具と一体に加硫成形することを特徴とするものである。
本発明によれば、連結金具のつば部の支持金具とは反対側の面に形成された複数の挿入孔に成形用金型の対応する突起部を挿入した状態で連結金具を成形用金型にセットするので、成形用金型内での連結金具の回転を防止できる。これにより、成形用金型に位置決めのための突出部を設ける必要がなく、つば部外周面のストッパゴムに溝が形成されないので、ストッパゴムの形状設計における自由度を向上させることができる。また、ゴム厚を容易に確保できるつば部の支持金具とは反対側の面に挿入孔を形成するので、つば部の支持金具とは反対側の面のストッパゴムの機能を損なうことがない。さらに、つば部外周面のストッパゴムに溝が形成されないので、ストッパゴムの耐久性を確保することができる。
本発明によれば、連結金具のつば部外周面のストッパゴムに溝を設けることなく成形用金型内での連結金具の回転を防止できるので、ストッパゴムの形状設計における自由度を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
−ゴム成形体の構成−
図2及び図3に、本発明の製造方法により製造されるゴム成形体20の一例を示す。ゴム成形体20は、連結金具3と支持金具4とゴム弾性体5とストッパゴム51,52とを備えている。
図2及び図3に、本発明の製造方法により製造されるゴム成形体20の一例を示す。ゴム成形体20は、連結金具3と支持金具4とゴム弾性体5とストッパゴム51,52とを備えている。
上記連結金具3は、図示しないブラケット等を介して被支持体であるパワープラント(自動車のエンジン及び変速機)に連結される略円柱状の金属部材であり、連結金具3の軸であるZ軸方向の中間部につば部3bを有し、その下側には下方に向かってすぼんだテーパ部3aが、また上側には円柱状の軸部3cがそれぞれ形成されている。
軸部3cの上端面にはパワープラント側のブラケットが取り付けられて、図示しないボルトがボルト穴22に螺入される。つば部3bは、その外周面がZ軸を中心とし車両前後方向を短軸とする略楕円形をなす環状部であり、その上面(上記支持金具4とは反対側の面)には、つば部3bの直径方向に対向し、且つ車両前後方向に延びる中心線Xに対して線対称な一対の円形の挿入孔14,14が形成されている。また、連結金具3の内部には、ボルト穴22の下端から下方に延びてテーパ部3aの先端に開口するように通路23が形成されている。この通路23は、ボルト穴22よりも小径で、上広がりのテーパ部を介してボルト穴22に連通している。
上記支持金具4は、連結金具3を上記ゴム弾性体5を介して下方から支持するものであり、本実施形態では内筒41と外筒42(図4参照)とからなる二重構造となっている。なお、ゴム成形体20には支持金具4のうち内筒41のみがゴム弾性体5の円筒部5bに埋め込まれて一体化されている。
上記ゴム弾性体5は、その上部が連結金具3の下側のテーパ部3aを覆って加硫接着され、そこから放射状に拡がりながら斜め下に向かって延びる厚肉の傘状部5aと、この傘状部5aの下端に連続して下方に延びる円筒部5bとからなり、この円筒部5bが支持金具4の内周に固定されている。また、ゴム弾性体5の円筒部5bは下側で内径が拡大されて、環状の段部が形成されている。
上記ストッパゴム51,52は、つば部3b上面及び外周面にそれぞれ設けられており、ゴム弾性体5と一体に形成されている。つば部3b上面のストッパゴム51には、つば部3bの挿入孔14,14に対向する位置に、これらの挿入孔14,14と同径の貫通孔51a,51aが形成されている。また、これら貫通孔51a,51aの上に、つば部3bの直径方向に延びて上側に開口した断面矩形の溝部37が形成されている。このようにつば部3b上面のストッパゴム51に溝部37を形成するのは、ストッパ金具80(図4参照)にストッパゴム51が当接した際に発生する異音を抑制するためである。
つば部3b外周面のストッパゴム52は、その内周面がZ軸を中心とし車両前後方向を短軸とする略楕円形をなし、その外周面がZ軸を中心とし車両前後方向を長軸とする略楕円形をなす略環状であり、車両前側及び後側のゴム厚が車両左右方向(車幅方向)両側のゴム厚よりも厚く形成されている。ストッパゴム52の車両前側及び後側のゴム厚を厚くするのは、防振装置2(図4参照)に大きな荷重が入力される、ストッパゴム52の車両前側がストッパ金具80に当接する減速時及びストッパゴム52の車両後側がストッパ金具80に当接する加速時に、防振装置2に入力される衝撃力の吸収効果を高めるためである。また、ストッパゴム52の車両後側には、Z軸方向に延びる、その外周面が径方向内側にへこんだ凹部53が中心線Xに対して線対称に2箇所形成されている。ストッパゴム52にこのような凹部53,53を形成するのは、ストッパゴム52がストッパ金具80に当接した以後の防振装置2のバネ定数を略線形的に変化させる領域を形成するためである。より詳しくは、ストッパ金具80当接以後の防振装置2のバネ定数を低くするためにストッパゴム52の車両後側を厚くすると、バネ定数が非線形的に変化して防振装置2の性能が安定し難くなるので、略線形領域を意図的に形成することにより加速時の防振装置2の性能を安定させるためである。
以下、参考のため、本発明の製造方法により製造されるゴム成形体20を備える液体封入式防振装置2について説明する。
図4に、液体封入式防振装置の一例であるエンジンマウント2を示す。このエンジンマウント2は、図示しないパワープラントと車体との間に介在されて、そのパワープラントの静荷重を支持するとともに、当該パワープラントからの振動を吸収し又は減衰させて、車体への伝達を抑制する機能を有する。
上記ゴム成形体20は、ゴム弾性体5の円筒部5bが支持金具4の外筒42に挿入される形で、外筒42とストッパ金具80とからなるマウント2のケースに収められている。そして、エンジンマウント2は外筒42の下側外周における車両前側及び後側にそれぞれ溶接された一対の脚部(図示せず)によって、車体フレームに固定されるようになっている。
連結金具3の通路23は、液室7に液体を供給する経路となっており、通路23の上端には鋼球等の封止材24が打ち込まれて、液室7を封止している。
また、ゴム弾性体5に形成された環状の段部を受け部として下方からオリフィス盤6が嵌挿されるとともに、このオリフィス盤6を下方から覆うようにしてゴム製のダイヤフラム1が配設されている。ダイヤフラム1は、全体としては上方に開口する碗状であり、その開口縁を周回するように厚肉部1bが形成されるとともに、補強部材15が埋め込まれている。こうして補強された厚肉部1bは、オリフィス盤6の下面に液密に重ね合わされて、支持金具4の内筒41の下端に内向きに形成されたフランジによって下方からかしめられている。
ダイヤフラム1は、厚肉部1bの内周側に連続して、オリフィス盤6の下面から略直角に離れる円筒状の周壁部11を備えており、その下縁には下凸に湾曲する環状のロール部12が連続している。このロール部12にて折り返されたダイヤフラム1の中央部13は常態で上凸に湾曲している。言い換えると、ダイヤフラム1は、常態では中央部13が上方に折り返されて断面略W字状をなし、その中央部13とそれを囲む環状のロール部12とが上下に反転することによって、容積が大幅に変化するものである。
そのように容積の変化するダイヤフラム1によって円筒部5bの下端が閉じられ、ゴム弾性体5の内部には液体の封入される液室7が形成されている。この液室7は、オリフィス盤6によって上下に仕切られていて、その上側が受圧室8になり、下側、即ちオリフィス盤6及びダイヤフラム1によって区画される部分が、平衡室9になる。パワープラントからの振動が入力してゴム弾性体5が変形すると、主に受圧室8の容積が変化し、液体がオリフィス通路100を介して平衡室9との間を流通する。この液体の流出入に伴い前記のようにダイヤフラム1が変形して、平衡室9の容積が変化する(体積補償)。
オリフィス盤6は、本体部材60(仕切部材:以下、オリフィス盤本体60ともいう)と蓋部材61とが組合わされて、全体としては比較的厚肉の円盤状をなし、その内部にはゴム製の可動板62が収容されている。可動板62は、比較的周波数が高く振幅の小さなエンジン振動が入力したときに、この振動に同期して振動することで受圧室8の液圧変動を吸収する。
一方、ゴム弾性体5の傘状部5a等、マウント2の上側の部分を囲むように、支持金具4の上端にはその内筒41と略同径の円筒形状を有するストッパ金具80が取り付けられている。ストッパ金具80の下端には外側に張り出したフランジが形成され、このフランジがゴム弾性体5の円筒部5bの上端に載置されて、外筒42の上端に内向きに形成されたフランジによってかしめられている。ストッパ金具80とつば部3bのストッパゴム52とが当接することによって連結金具3の前後方向から入力する衝撃力を吸収する。
−成形用金型の構成−
図5は、本発明の製造方法に用いられる成形用金型16である。この成形用金型16は、ゴム弾性体5及びストッパゴム51,52と金属部材(連結金具3と支持金具4)とを一体成形するために用いられるものである。成形用金型16は、上型17と中型18と下型19とからなり、これらの金型17,18,19が組み合わされることにより成形用のキャビティ21が形成される。
図5は、本発明の製造方法に用いられる成形用金型16である。この成形用金型16は、ゴム弾性体5及びストッパゴム51,52と金属部材(連結金具3と支持金具4)とを一体成形するために用いられるものである。成形用金型16は、上型17と中型18と下型19とからなり、これらの金型17,18,19が組み合わされることにより成形用のキャビティ21が形成される。
上記下型19の中央部には、連結金具3をセットする際にその軸部3cが挿入される、Z軸方向(上下方向)に延びる貫通孔28が形成されている。そして、この貫通孔28の廻りには中型18側に開口した略環状の溝部29が形成されており、この溝部29によってつば部3b上面のストッパゴム51及び外周面のストッパゴム52の一部が形成されるようになっている。この溝部29を構成する外周面には、上下方向に延びる突条部(図示せず)が形成されており、この突条部によってつば部3b外周面のストッパゴム52に凹部53が形成されるようになっている。この突条部は従来の位置決めのための突出部とは異なり、つば部3b外周面を押圧するものではないので、形成されるストッパゴム52が分断されることはない。また、この溝部29の底面には、その径方向に延びて中型18側に突出する断面矩形の段差部35が形成されており、この段差部35によってつば部3b上面のストッパゴム51に溝部37が形成されるようになっている。さらに、下型19には、連結金具3がセットされた状態で連結金具3の2つの挿入孔14,14に対応する部分に突起部10,10が2つ形成されている。すなわち、突起部10,10は段差部35の上面から突出しており、溝部29の直径方向に対向して、溝部29の中心から等距離に配置されている。
上記中型18は、ゴム弾性体5の周方向の外形を形成するものであって、成形用金型16の軸であるZ軸と直角な方向に開閉可能に2分割されている。中型18には、つば部3b外周面のストッパゴム52の一部を形成するための略円盤状の空間31と、ゴム弾性体5の傘状部5aを形成するための略円錐台状の空間32と、ゴム弾性体5の円筒部5bを形成するための略円柱状の空間33とがZ軸方向に連なって形成されている。
上記上型17の略中央には、中型18側に突出した略円錐台状の突出部36が形成されており、この突出部36を中型18の空間33に挿入することにより、ゴム弾性体5の円筒部5bが形成されることになる。また、上型17には、ゴム注入孔27が設けられており、これが図示しないゴム射出機に繋がっている。
−製造方法−
上記成形用金型16を用いた本発明の製造方法について説明する。
上記成形用金型16を用いた本発明の製造方法について説明する。
先ず、図1に示すように、連結金具3を上下逆さにして、軸部3cを下型19の貫通孔28に挿入するとともに、挿入孔14,14に下型19の突起10,10を挿入して連結金具3を下型19にセットする。
次に、支持部材4の内筒41を挿入するとともに、2分割に開閉される中型18により強く押圧支持することで、内筒41を中型18にセットする。そして、下型19の上に中型18を載せてセットする。
次いで、上型17の突出部36を支持部材4の内筒41に挿入することにより中型18の上に上型17を載せてセットし、上型17、中型18及び下型19からなる成形用金型16を構成する。このようにして、成形用金型16内には連結金具3及び支持部材4の内筒41が予め配置されたキャビティ21が形成される。
次いで、ゴム射出機から未加硫ゴム組成物(図示せず)を射出して、それをゴム注入孔27を介してキャビティ21に流入させ充填する。
続いて、型締めを行い、所定温度で所定時間そのままの状態を保持する。これにより、ゴムが加硫して連結金具3と内筒41との間及び内筒41の外周にゴム弾性体5が成形されるととともに、つば部3bを覆うようにストッパゴム51,52が成形される。
その後、成形用金型16を開き、連結金具3と支持金具4とゴム弾性体5とストッパゴム51,52とが一体化されたゴム成形体20を取り出す。
−効果−
本実施形態によれば、連結金具3のつば部3bの上面に形成された2の挿入孔14,14に成形用金型16の2つの突起部10,10を挿入した状態で連結金具3を成形用金型16にセットするので、成形用金型16内での連結金具3の回転を防止できる。これにより、成形用金型16に位置決めのための突出部を設ける必要がなく、つば部3b外周面のストッパゴム52に位置決めのための溝が形成されないので、つば部3b外周面のストッパゴム52の形状設計における自由度を向上させることができる。また、ゴム厚を容易に確保できるつば部3b上面に挿入孔14,14を形成するので、つば部3b上面のストッパゴム51の機能を損なうことがない。さらに、つば部3b外周面のストッパゴム52に位置決めのための溝が形成されないので、ストッパゴム52の耐久性を確保することができる。
本実施形態によれば、連結金具3のつば部3bの上面に形成された2の挿入孔14,14に成形用金型16の2つの突起部10,10を挿入した状態で連結金具3を成形用金型16にセットするので、成形用金型16内での連結金具3の回転を防止できる。これにより、成形用金型16に位置決めのための突出部を設ける必要がなく、つば部3b外周面のストッパゴム52に位置決めのための溝が形成されないので、つば部3b外周面のストッパゴム52の形状設計における自由度を向上させることができる。また、ゴム厚を容易に確保できるつば部3b上面に挿入孔14,14を形成するので、つば部3b上面のストッパゴム51の機能を損なうことがない。さらに、つば部3b外周面のストッパゴム52に位置決めのための溝が形成されないので、ストッパゴム52の耐久性を確保することができる。
−その他の実施形態−
上記実施形態では、本発明を液体封入式防振装置2に適用しているが、防振装置が軸方向の中間部につば部3bを有する連結金具3と、連結金具3をゴム弾性体5を介して支持する支持金具4と、つば部3bの支持金具4とは反対側の面及び外周面に設けられたストッパゴム51,52とを備えるものである限り、いかなる防振装置に適用してもよい。例えば、オリフィス盤6やダイヤフラム1を設けず、液体を封入しない防振装置にも適用できる。
上記実施形態では、本発明を液体封入式防振装置2に適用しているが、防振装置が軸方向の中間部につば部3bを有する連結金具3と、連結金具3をゴム弾性体5を介して支持する支持金具4と、つば部3bの支持金具4とは反対側の面及び外周面に設けられたストッパゴム51,52とを備えるものである限り、いかなる防振装置に適用してもよい。例えば、オリフィス盤6やダイヤフラム1を設けず、液体を封入しない防振装置にも適用できる。
上記実施形態では、つば部3b上面に形成される挿入孔14を2つとしているが、これに限らず、3つ以上の挿入孔14,…としてもよい。
上記実施形態では、つば部3b上面に形成される挿入孔14を円形としているが、挿入孔の断面形状はこれに限定されず、例えば矩形の挿入孔14としてもよい。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、防振装置用ゴム成形体の製造方法について有用である。
2 エンジンマウント(防振装置)
3 連結金具
3b つば部
4 支持金具
5 ゴム弾性体
10 突起部
14 挿入孔
16 成形用金型
20 ゴム成形体
21 キャビティ
51 ストッパゴム
52 ストッパゴム
3 連結金具
3b つば部
4 支持金具
5 ゴム弾性体
10 突起部
14 挿入孔
16 成形用金型
20 ゴム成形体
21 キャビティ
51 ストッパゴム
52 ストッパゴム
Claims (1)
- 被支持体に連結される、軸方向の中間部につば部を有する略円柱状の連結金具と、該連結金具をゴム弾性体を介して支持する支持金具と、上記つば部の上記支持金具とは反対側の面及び外周面に設けられたストッパゴムとを備えた防振装置用ゴム成形体の製造方法であって、
上記連結金具として、上記支持金具とは反対側の面に複数の挿入孔が形成されたものを用意し、
上記連結金具のセット時における上記各挿入孔にそれぞれ対応する部分に突起部を有する成形用金型を用意し、
上記各挿入孔に上記各突起部を挿入した状態で上記連結金具を上記成形用金型にセットし、
上記支持金具を上記成形用金型にセットし、
上記成形用金型のキャビティ内にゴムを充填して、上記ゴム弾性体及びストッパゴムを上記連結金具及び支持金具と一体に加硫成形することを特徴とする防振装置用ゴム成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007230175A JP2009063041A (ja) | 2007-09-05 | 2007-09-05 | 防振装置用ゴム成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=40557799
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2009063041A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002257182A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-09-11 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | エンジンマウント |
JP2005069286A (ja) * | 2003-08-20 | 2005-03-17 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置 |
-
2007
- 2007-09-05 JP JP2007230175A patent/JP2009063041A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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