JP2009030908A - 燃焼装置、並びに、潜熱回収給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、未燃燃料の落下が発生しても安全性が損なわれない燃焼装置の提供を課題とする。
【解決手段】上記課題を解決するため、本発明は、液体燃料を燃焼し、下方に向けて火炎を形成する燃焼部2と、燃焼部2の燃焼に伴い発生した燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路6と、燃焼ガス流路6の途中であって燃焼部2の下流側に配置されて燃焼ガスの主として顕熱を回収する1次熱交換器27と、燃焼ガス流路6の途中であって1次熱交換器27の下流側に配置されて燃焼ガスの主として潜熱を回収する2次熱交換器28と、燃焼ガス流路6の途中であって1次熱交換器27から2次熱交換器28までの間に配置されて燃焼ガス流路6内に落下した液体燃料の燃焼により発生する火炎を検知する火炎検知手段11とを具備することを特徴とした。
【選択図】図1
【解決手段】上記課題を解決するため、本発明は、液体燃料を燃焼し、下方に向けて火炎を形成する燃焼部2と、燃焼部2の燃焼に伴い発生した燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路6と、燃焼ガス流路6の途中であって燃焼部2の下流側に配置されて燃焼ガスの主として顕熱を回収する1次熱交換器27と、燃焼ガス流路6の途中であって1次熱交換器27の下流側に配置されて燃焼ガスの主として潜熱を回収する2次熱交換器28と、燃焼ガス流路6の途中であって1次熱交換器27から2次熱交換器28までの間に配置されて燃焼ガス流路6内に落下した液体燃料の燃焼により発生する火炎を検知する火炎検知手段11とを具備することを特徴とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃焼装置に関するものであり、特に液体燃料を下方に向けて噴霧して燃焼する燃焼部を備えた燃焼装置に関する。
従来より、下記の特許文献1に開示されているような燃焼装置が、風呂への湯水の落とし込みや給湯用として採用されている。特許文献1は、燃料を下方に向けて噴霧して燃焼する、いわゆる逆燃式の燃焼部を備えた燃焼装置である。この燃焼装置は、燃焼部の下流側に燃焼により発生した高温の燃焼ガスと熱交換を行う熱交換部と、当該熱交換部を通過した燃焼ガスを外部に排出する排気部とを備えている。
特開2000−74500号公報
従来の逆燃式の燃焼装置の大部分は、燃焼部から排気部にかけて上下方向に連通した構成となっている。この種の燃焼装置では、燃料の噴霧圧の変動等のように何らかの外乱が作用した場合に、噴霧された燃料の一部が燃焼しきれずに下方に落下してしまい、本来火炎が形成されるべきでない排気部内に溜まる場合がある。
燃料を横向きあるいは上向きに噴霧して燃焼する燃焼装置であれば、噴霧された燃料の一部が燃焼しきれずに落下した場合、その燃料は本来火炎が形成されるべき燃焼場内に落下する。即ち、燃料を横向きあるいは上向きに噴霧する燃焼装置では、噴霧された燃料の一部が燃焼しきれずに落下しても、本来火炎が形成されるべき燃焼場内に落下するに過ぎない。そのため、燃料を横向きあるいは上向きに噴霧する燃焼装置では、落下した燃料が何らかの理由で着火しても、本来火炎が形成されるべき燃焼場において燃焼するだけであり、燃料が落下しても燃焼装置の安全性に影響を与えない。
しかし上記したように、逆燃式の燃焼装置では、本来火炎が形成されるべきでない部位に燃料が落下する可能性がある。このように、本来存在すべきでない部位に燃料が落下した状態で燃焼装置が動作を継続すると、燃料が着火してしまい、煙が発生して不信感を与える懸念がある。
そこで本発明は、上記問題に鑑み、主として顕熱を回収する1次熱交換器と、主として潜熱を回収する2次熱交換器とを具備する燃焼装置において、未燃燃料の落下が発生しても不信感を与えない燃焼装置の提供を目的とした。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、液体燃料を燃焼し、下方に向けて火炎を形成する燃焼部と、燃焼部の燃焼に伴い発生した燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路と、燃焼ガス流路の途中であって燃焼部の下流側に配置されて燃焼ガスの主として顕熱を回収する1次熱交換器と、燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器の下流側に配置されて燃焼ガスの主として潜熱を回収する2次熱交換器と、燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器から2次熱交換器までの間に配置されて燃焼ガス流路内に落下した液体燃料の燃焼により発生する火炎を検知する火炎検知手段とを具備することを特徴とした。
本発明の燃焼装置は、燃焼部の下流側に主として顕熱を回収する1次熱交換器が配置され、1次熱交換器の下流側に主として潜熱を回収する2次熱交換器が配置されている。このような構成の燃焼装置では、燃焼部で発生した燃焼ガスが1次熱交換器および2次熱交換器の二段階で冷却される。そのため燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路のうち2次熱交換器よりも下流の領域では、燃焼ガスが十分に冷却されるので、燃焼ガス流路内に落下した液体燃料が燃焼ガスによって燃焼する可能性が低い。
これに対し、燃焼ガス流路の1次熱交換器から2次熱交換器までの領域に存在する燃焼ガスは、未だ高温であり、燃焼ガス流路内に落下した液体燃料が十分着火し得る。
本発明の燃焼装置では、燃焼ガス流路内に落下した燃料が燃焼する可能性が高い1次熱交換器から2次熱交換器までの間に火炎検知手段が配置されている。かかる構成によれば、火炎検知手段による火炎の検知精度を向上させて燃焼ガス流路内における火炎の発生を的確に検知することができ、燃焼装置の安全性を向上させることができる。
また同様の課題を解決すべく提供される請求項2の発明は、液体燃料を燃焼し、下方に向けて火炎を形成する燃焼部と、燃焼部の燃焼に伴い発生した燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路と、燃焼ガス流路の途中であって燃焼部の下流側に配置されて燃焼ガスの主として顕熱を回収する1次熱交換器と、燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器の下流側に配置されて燃焼ガスの主として潜熱を回収する2次熱交換器と、燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器の下流側、かつ、燃焼部の直下に配置されて燃焼ガス流路内に落下した液体燃料の燃焼により発生した火炎を検知する火炎検知手段とを具備することを特徴とした。
本発明の燃焼装置は、液体燃料を燃焼し、下方に向けて火炎を形成する燃焼部を備えている。このような構成の燃焼装置では、燃料の一部が燃焼しきれずに下方に落下してしまうことがある。そのため燃焼部の直下の領域は、落下した液体燃料が溜まりやすい。また燃焼ガス流路の1次熱交換器の下流側、かつ、燃焼部の直下の領域については、流れる燃焼ガスが未だ高温の状態にあり、この領域内に落下した液体燃料が十分に着火し得る環境にある。また実験上、燃焼部の直下を外れた領域に着火源を近づけた場合であっても、直下を外れた領域ではなく燃焼部の直下領域で火炎が発生することがわかっている。
本発明の燃焼装置では、燃焼ガス流路内に落下した燃料が燃焼する可能性が高い1次熱交換器の下流側、かつ、燃焼部の直下に火炎検知手段を配置している。かかる構成によれば、火炎検知手段による火炎の検知精度を向上させて燃焼ガス流路内における火炎の発生を的確に検知することができ、燃焼装置の安全性を向上させることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、燃焼ガス流路は、燃焼部が形成する火炎の形成方向に対して交差する方向に延伸した集合排気部を有し、2次熱交換器は、集合排気部内に配置されることを特徴とした。
本発明の燃焼装置は、集合排気部が、燃焼部の形成する火炎の形成方向と交差する方向に延伸している。そのため集合排気部の底面には燃焼部から落下した液体燃料が溜まりやすい。本発明の燃焼装置では、この集合排気部に2次熱交換器を配置し、2次熱交換器の熱交換によって、この領域を流れる燃焼ガスの温度を低下させて集合排気部の底面に溜まった液体燃料が着火するのを防止することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、1次熱交換器と2次熱交換器との間には、燃焼ガスの流れ方向と交差する仕切手段が設けられており、火炎検知手段は、燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器と仕切手段との間に配置されることを特徴とした。
本発明の燃焼装置は、1次熱交換器と2次熱交換器との間に、燃焼ガスの流れ方向と交差する仕切手段が設けられている。そのため、仕切手段の1次熱交換器側には、燃焼しきれずに落下した液体燃料が溜まりやすい。また燃焼ガス流路のうち1次熱交換器と仕切手段との間の領域は、流れる燃焼ガスが未だ高温の状態にあり、この領域に落下した液体燃料が十分に着火し得る環境にある。
本発明の燃焼装置では、燃焼ガス流路内に落下した燃料が燃焼する可能性が高い1次熱交換器と仕切手段との間に火炎検知手段を配置している。かかる構成によれば、火炎検知手段による火炎の検知精度を向上させて燃焼ガス流路内における火炎の発生を的確に検知することができ、燃焼装置の安全性を向上させることができる。
請求項5の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、燃焼ガス流路は、燃焼部が形成する火炎の形成方向に対して交差する方向に延伸した集合排気部を有し、火炎検知手段は、集合排気部の底部近傍に配置されることを特徴とした。
本発明の燃焼装置は、集合排気部が、燃焼部の形成する火炎の形成方向と交差する方向に延伸している。そのため集合排気部の底面には燃焼部から落下した液体燃料が溜まりやすい。また集合排気部の特に上流側は、流れる燃焼ガスが未だ高温の状態にあり、この領域内に溜まった液体燃料が着火する可能性がある。
本発明の燃焼装置では、燃焼ガス流路内に落下した燃料が燃焼する可能性のある集合排気部の底部近傍に火炎検知手段が配置されている。かかる構成によれば、燃焼ガス流路内における火炎の発生を的確に検知することができ、燃焼装置の安全性を向上させることができる。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、火炎検知手段は、温度を検知することにより排気流路内に落下した液体燃料の燃焼で発生する火炎を検知することを特徴とした。
本発明の燃焼装置では、燃焼ガス流路内の雰囲気温度の上昇や、火炎が火炎検知手段に直接触れることによる温度上昇といった温度変化を検知し、これに基づいて燃焼ガス流路内において発生する火炎を確実に検知することができる。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の燃焼装置を備えたことを特徴とする潜熱回収給湯装置である。
これにより、燃焼ガス流路内における火炎の発生を的確に検知することができ、未燃燃料の落下が発生しても不信感を与えない潜熱回収給湯装置を提供することができる。
本発明は、燃焼ガス流路内における火炎の発生を的確に検知することができ不信感を与えない燃焼装置を提供することができる。
続いて本発明の一実施形態である燃焼装置について、図面を参照しながら詳細について説明する。図1は、本発明の一実施形態である燃焼装置の内部構成を示す正面図である。また図2は、図1のA−A断面図である。図3は、図1のB−B断面図である。図4は、集合排気部の内部空間を示す斜視図である。図5は、図1に示す燃焼装置の燃料系統図である。図6は、図1に示す燃焼装置の制御フローを示すフローチャート図であり、図7は、図6の制御フローのサブルーチンを示すフローチャート図である。図8は、図1に示す燃焼装置の変形例を示す正面図であり、図9は、図8のA−A断面図である。
図1において、1は本実施形態の燃焼装置である。燃焼装置1は、熱源として燃焼部2を備えており、燃焼部2の下方に燃焼ケース3と熱交換器4(熱交換部)と排気部5とを備えている。燃焼ケース3および排気部5は、燃焼部2における燃焼動作に伴い発生する燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路6として機能する。燃焼ケース3は、燃焼部2の下流である下方に配置され、図示しないセラミックで構成された耐熱性を有するパッキンを介在させることにより燃焼部2と気密に接続されている。
排気部5は、燃焼ケース3の下流側に配置され、直接連通した集合排気部7と、集合排気部7に連通した消音部8と、ガス排出部10とにより構成されている。
集合排気部7は、燃焼部2の下流側に配置され、燃焼部2が形成する火炎の形成方向に対して交差する方向に延伸した部位である。即ち、集合排気部7は、燃焼ケース3内を下方に向けて流れる燃焼ガスが集合する部分であり、燃料ガスの流れ方向が火炎の形成方向に対して横方向に変換される部分である。
集合排気部7は、燃焼部2の下流側に配置され、燃焼部2が形成する火炎の形成方向に対して交差する方向に延伸した部位である。即ち、集合排気部7は、燃焼ケース3内を下方に向けて流れる燃焼ガスが集合する部分であり、燃料ガスの流れ方向が火炎の形成方向に対して横方向に変換される部分である。
図4に示すように、集合排気部7の内部には、水平部材53(仕切手段)および鉛直部材54が配置されている。水平部材53は、燃焼ケース3から下方の集合排気部7に流入する燃焼ガスの流れ方向と交差する板材であり、集合排気部7の内部空間を上下に区分する。鉛直部材54は、火炎の形成方向に対して横方向に変換された燃焼ガスの流れ方向と交差する板材であり、集合排気部7の内部空間を上流側および下流側に区分する。水平部材53と鉛直部材54とは互いに交差しており、水平部材53と鉛直部材54によって集合排気部7の内部空間は、第1排気空間55、第2排気空間56、第3排気空間57および第4排気空間58と4つの空間に大別されている。また水平部材53および鉛直部材54には、所定の位置に連通口85,86,87が設けられている。
第1排気空間55は、集合排気部7の上側であって上流側に形成された空間であり、第2排気空間56の上方であって、第4排気空間58の上流側に配置されている。第1排気空間55は、上方が燃焼ケース3に開口しており、図4に矢印Aで示すように燃焼ケース3から燃焼ガスが流入する部分である。また第1排気空間55は、底面になる水平部材53に連通口85が設けられており、この連通口85を介して第2排気空間56と連通している。第1排気空間55と第4排気空間58とは、鉛直部材54によって区分されており連通されていない。
第2排気空間56は、集合排気部7の下側であって上流側に形成された空間であり、第1排気空間55の下方であって、第3排気空間57の上流側に配置されている。第2排気空間56は、上記のように水平部材53の連通口85を介して第1排気空間55と連通している。また第2排気空間56は、側面になる鉛直部材54に連通口86が設けられており、この連通口86を介して第3排気空間57と連通している。
第3排気空間57は、集合排気部7の下側であって下流側に形成された空間であり、第2排気空間56の下流側であって、第4排気空間58の下方に配置されている。第3排気空間57は、上記のように鉛直部材54の連通口86を介して第2排気空間56と連通している。また第3排気空間57は、天面になる水平部材53に連通口87が設けられており、この連通口87を介して第4排気空間58と連通している。
第4排気空間58は、集合排気部7の上側であって下流側に形成された空間であり、第3排気空間57の上方であって、第1排気空間55の下流側に配置されている。第4排気空間58は、上記のように水平部材53の連通口87を介して第3排気空間57と連通している。また第4排気空間58の上方には、後述の消音部8が配置されている。
このように集合排気部7は、上流側から順に第1排気空間55、第2排気空間56、第3排気空間57、第4排気空間58と連通されている。即ち、集合排気部7の第1排気空間55に流入された燃料ガスは、第2排気空間56、第3排気空間57、第4排気空間58を順に巡ることになる。
図1および図2に示すように、集合排気部7の第4排気空間58の下流側には、消音部8が連通している。消音部8は、集合排気部7に対して垂直上方に延伸した部分である。即ち、排気部5は、集合排気部7から消音部8およびガス排出部10にわたって屈曲した燃焼ガス流路6の一部を形成している。
図2に示すように、消音部8は、上下方向に延伸した外壁部材12と、消音部8の上端側および下端側の一部を閉塞する閉塞部材13とより空間を構成し、この空間内に連通口15を有する2枚の仕切部材16を外壁部材12と平行に配置して、ラビリンス状の燃料ガス流路6の一部を形成したものである。さらに具体的には、消音部8には、集合排気部7から流入する燃料ガスが流入する第1排気流路17、第2排気流路18および第3排気流路20が平行に形成されており、各排気流路は仕切部材16に設けられた連通口15を介して隣接した排気流路と連通している。
第1排気流路17は、外壁部材12と仕切部材16との間に形成された流路であり、上流側の端部が集合排気部7に開口し、下流側(ガス排出部10側)の端部が閉塞部材13によって閉塞された流路である。また、第1排気流路17は、仕切部材16の上端側、即ち第1排気流路17の下流側に設けられた連通口15を介して第2排気流路18と連通している。
第2排気流路18は、消音部8の内部空間に平行に配置された2枚の仕切部材16,16の間に形成される。第2排気流路18は、仕切部材16,16の連通口15を介して、第1排気流路17の下流側(ガス排出部10側)および第3排気流路20の上流側(集合排気部7側)と連通している。そのため、第1排気流路17側から流入した燃焼ガスは、第2排気流路18の上方から下方に向けて流れ、第2排気流路18と第3排気流路20とを仕切る仕切部材16に設けられた連通口15から第3排気流路20内に流入する。
第3排気流路20は、外壁部材12、仕切部材16および閉塞部材13によって形成される流路であり、その下流端がガス排出部10に連通している。第3排気流路20は、仕切部材16の上流側(集合排気部7側)に設けられた連通口15から流入した燃焼ガスが下流側のガス排出部10側に流れる流路である。
消音部8の上方、さらに具体的には消音部8内に形成された第3排気流路20の下流側には、燃焼ガスを外部に排出するガス排出部10が設けられている。ガス排出部10は、燃焼部2の前面側に開口した排気開口22を有し、その前面に排気整流部材23が取り付けられている。また、ガス排出部10の内部には、第3排気流路20からガス排出部10内に流入した燃焼ガスを排気開口22側に誘導する排気誘導壁25と、外部からガス排出部10内に侵入した雨水を外部に排出する水切偏向部材26とが設けられている。
熱交換器4は、燃焼ガス流路6の途中に配置されており、燃焼ガス流路6内に水管9を挿通したものである。熱交換器4は、燃焼ガス流路6内を流れる高温の燃焼ガスとの熱交換により、水管9内の湯水を加熱するものである。
熱交換器4は、1次熱交換器27と2次熱交換器28とに大別される。1次熱交換器27は、燃焼部2の下流側である下方に配置され、燃焼ガスの主として顕熱を回収する。より詳細には、第1熱交換器27は、燃焼ケース3の下方に配置され、水管9を屈曲させることにより燃焼ケース3から出入りさせたものである。
2次熱交換器28は、1次熱交換器27の下流側である下方に配置され、燃焼ガスの主として潜熱を回収する。より詳細には、第2熱交換器28は、集合排気部7の下方領域である第2排気空間56および第3排気空間57に配置され、水管9を屈曲させることにより集合排気部7から出入りさせたものである。
前記したように集合排気部7には、水平部材53(仕切手段)が配置されており、水平部材53は、集合排気部7を上下に区分している。第1熱交換器27は、集合排気部7の上流であって上方に接続された燃焼ケース3に配置され、水平部材53の上方に位置している。第2熱交換器28は、水平部材53の下方領域である第2排気空間56と第3排気空間57とに配置されている。そのため水平部材53は、第1熱交換器27と第2熱交換器28との間に配置されている。
燃焼ガス流路6を構成する集合排気部7の第1排気空間55には、図1および図3に示すように、内部温度を検知する温度検知サーミスタ11が設置されている。温度検知サーミスタ11は、燃焼ガス流路6内において万一火炎が発生した場合に、この火炎を的確に検知可能な位置に設けられている。温度検知サーミスタ11が設けられる位置は、1次熱交換器27から2次熱交換器28までの間であって、燃焼ケース3の開口部分の直下である。
さらに具体的に説明すると、図1および図3に示すように温度検知サーミスタ11は、燃焼ガス流路6のうち、1次熱交換器27の下流側であって、水平部材53の上流側の領域である集合排気部7の第1排気空間55に外部から挿通されている。このとき温度検知サーミスタ11の先端部21は、図3に示すように水平部材53の連通口85の上流側である上方に配置されている。このとき温度検知サーミスタ11は、集合排気部7の第1排気空間55と第2排気空間56とを連通する連通口85の略中央に配置されることが望ましい。
図1に示すように、燃焼部2は、空気ケース30の内部に端部が開放したノズル収納筒31と、ノズル収納筒31の端部に接続された燃焼筒33とを具備している。空気ケース30には、燃焼筒33内に空気を送り込むための送風機35(送風手段)が接続されている。また、ノズル収納筒31の内側には、燃料を燃焼筒33側に向けて噴霧するための燃料噴射ノズル36(噴霧手段)が収納されている。
燃料噴射ノズル36は、図1に示すようにノズル収納筒31内に収納されている。ノズル収納筒31は、燃料噴射ノズル36を直接内蔵するノズル収納内筒70と、その外側に設けられたノズル収納外筒71とによる2重構造となっている。
ノズル収納内筒70内には、燃料噴射ノズル36に加えて、燃料噴射ノズル36から噴霧された燃料を点火するための点火プラグ72が収納されている。ノズル収納筒31は、燃焼筒33と接続されて一体化されている。ノズル収納内筒70およびノズル収納外筒71の側面には、燃焼筒33の内部に空気を導入するための空気導入孔(図示せず)が設けられている。
燃焼筒33は、図1に示す様に二段形状の筒体であり、ノズル収納筒31に接続された第1燃焼筒73と、当該第1燃焼筒73に連続し、第1燃焼筒73よりも大径の第2燃焼筒75とから構成されている。第1燃焼筒73の周部には、燃焼筒33内に空気を導入するための空気導入口76が複数設けられている。また同様に、第2燃焼筒75の周部にも、燃焼筒33内に空気を導入するための空気導入口77が複数設けられている。また、第2燃焼筒75の下方には、燃焼筒33内における燃料の攪拌を促進するための燃料拡散部材78が取り付けられている。
燃料噴射ノズル36は、燃料を噴霧するための噴霧開口を有し、内部に噴霧開口に至る燃料往路(図示せず)と燃料復路(図示せず)とを具備した、いわゆるリターン型ノズルである。即ち、燃料噴射ノズル36は、燃料往路を介して燃料噴射ノズル36の外部から供給された燃料を噴霧開口から噴霧し、噴霧されずに残った燃料を燃料復路を通じて排出する構成を有する。
図1に示すように、燃料噴射ノズル36には燃料流路37(燃料供給手段)が接続されている。燃料流路37は、燃焼部2の上方側に設置されている。燃料流路37は、図5に示すように燃料が貯留されている燃料タンク38から燃料噴射ノズル36に向けて燃料を供給する燃料往路40と、燃料噴射ノズル36側から燃料タンク38側に向けて燃料を戻す燃料復路41とにより構成されている。
燃料往路40の中途には、電磁ポンプ43(圧送手段)、電磁弁45および、逆止弁46が設けられている。逆止弁46は、常時は閉成された弁であり、開成するのに必要な圧力(最低作動圧)は、燃料往路40に接続された燃料タンク38内に貯留されている燃料の位置水頭よりも大きい。即ち、燃料タンク38内に貯留されている燃料の影響で逆止弁46に作用する圧力は、逆止弁46を開成するのに必要な最低作動圧に満たない。そのため、燃料タンク38内に貯留されている燃料は、電磁ポンプ43によって加圧しない限り燃料噴射ノズル36側には流れ出さない。
燃料復路41は、燃料噴射ノズル36において噴霧されずに残った燃料を燃料タンク38側に戻すものである。燃料復路41の下流端側は、燃料往路40の中途であって、電磁ポンプ43よりも上流側(燃料タンク38側)に接続されている。燃料復路41の中途には、燃料復路41内を流れる燃料の温度を検知する温度センサ47(温度検知手段)が設けられている。また、温度センサ47の下流側には燃料噴射ノズル36側から燃料タンク38側へ燃料を流し、燃料の逆流を阻止すべく逆止弁48が設けられている。逆止弁48の下流側には、断続的又は周期的に開閉するインジェクター弁50(間欠開閉弁)が設けられている。また、インジェクター弁50と逆止弁48との間には、燃料復路41内を流れる燃料の圧力を緩衝すべく、アキュムレータ51が設けられている。
インジェクター弁50は、極めて短い時間で断続的あるいは周期的に開閉する機能を備えたものであり、図5に示すように制御手段65に接続されている。制御手段65は、燃焼装置1の駆動を司る部分であり、インジェクター弁50への通電を周期的あるいは断続的に行わせることでインジェクター弁50の開閉を制御し、燃料噴射ノズル36から噴霧される燃料の噴霧量を調整して燃焼量を制御する。
燃料噴射ノズル36から噴霧された燃料は、燃焼筒33および燃焼ケース3内において所定のパターンで拡散した後燃焼し、高温の燃焼ガスを発生する。この燃焼ガスは、燃焼ケース3の下方に配置された1次熱交換器27において熱交換を行い、主として顕熱によって水管9内の水を加熱する。
1次熱交換器27を通過した燃焼ガスは、1次熱交換器27の下流側に接続されている集合排気部7に流入する。集合排気部7に流入した燃焼ガスは、図4に示すように第1排気空間55、第2排気空間56、第3排気空間57および第4排気空間58を流れ、第4排気空間58に連通した消音部8に流入する。このとき第2排気空間56および第3排気空間57を流れる燃焼ガスは、第2排気空間56および第3排気空間57に配置された2次熱交換器28において熱交換を行い、主として潜熱によって水管9内の水を加熱する。
消音部8内に流入した燃焼ガスは、第1排気流路17,第2排気流路18および第3排気流路20からなるラビリンス形状の流路を流れ、第3排気流路20に連通したガス排出部10内に流入する。ガス排出部10内に流入した燃焼ガスは、排気誘導壁25によって排気開口22側に案内される。排気開口22に至った燃焼ガスは、前面側に取り付けられた排気整流部23によって整流された後、外気中に排出される。
燃焼部2では、燃料噴射ノズル36に所定の圧力が作用する条件下において燃料の噴霧量および噴霧状態が安定している。そのため、通常運転時に燃焼筒33内に噴霧された燃料は、燃焼筒33内において空気と十分混合された後、完全燃焼される。
しかし、燃焼部2の起動直後のように燃料噴射ノズル36における燃料の噴霧圧が低い場合や、電磁ポンプ43の内圧の変動等のように何らかの外乱が作用する場合は、着火不良や着火遅れが生じたり、燃料の噴霧状態や燃焼状態が不安定となり、噴霧された燃料の一部が燃焼されずに燃焼ガス流路6の水平部材53上や集合排気部7内に落下することがある。特にリターン型ノズルは、燃焼停止後に燃料が漏れやすい。
上記したように、燃焼装置1では、何らかの理由で燃焼ガス流路6内に燃料が落下した状態において、燃焼部2における燃焼動作に伴って燃焼装置1内が高温となったり、ポストパージやプリパージを行って高温の空気が燃焼ガス流路6に供給されると、燃焼されずに落下した燃料が発火するおそれがある。そこで、本実施形態の燃焼装置1では、制御手段65が図6に示すメインルーチンと、図7に示すサブルーチンとから構成される制御フローに則って燃焼装置1を動作させる。以下、燃焼装置1の動作について、図6および図7に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
図6に示すように、燃焼装置1は、燃焼部2に対する燃焼要求がある場合、燃焼装置1内に残留している未燃燃料を排出するプレパージ段階A(ステップ2〜5)を経た後、要求燃焼量Qに応じて燃料を燃焼する燃焼動作段階B(ステップ6〜9)に移行し、この燃焼動作段階の終了後にポストパージ段階C(ステップ10〜13)において燃焼動作によって発生した未燃成分を排出するものである。また、燃焼装置1は、上記したプレパージ段階、燃焼動作段階、ポストパージ段階の各段階において、図7に示す安全動作を行うものである。以下、燃焼装置1の動作について具体的に説明する。
図6に示すように、燃焼装置1の制御手段65は、ステップ1において燃焼要求を検知すると、ステップ2において燃焼動作の開始に先立ってプレパージを開始する。即ち、制御手段65は、燃焼部2における燃焼動作を安全に行うべく、送風機35を駆動させ、先の燃焼動作時に燃焼せずに燃焼装置1内に残留している燃料を外部に排出させる。
ステップ2においてプレパージが開始されると、ステップ3において制御フローを図7に示すサブルーチンに移行させ、安全動作を行う。この安全動作において、制御手段65は、集合排気部7の第1排気空間55内に配置された温度検知サーミスタ11によって第1排気空間55の内部温度nを検知し、所定の温度K以上であるかを確認する(ステップS1)。ここで、温度Kは、燃料が着火する温度あるいはその近傍に予め設定された温度である。
内部温度nが温度K以上である場合、制御手段65は、集合排気部7内の燃料が着火したものと判断し、制御フローをステップS2へと進める。制御手段65は、ステップS2において、燃焼装置1のコントローラ(図示せず)による表示や、警告音を発生させるなどの異常警告動作を行うと共に、ステップS3において燃焼装置1の動作を強制停止させる。
ステップS1において集合排気部7の第1排気空間55の内部温度nが温度K未満である場合、即ち集合排気部7内に火炎が発生していない場合、制御手段65は、制御フローを図6に示すメインルーチンのステップ4へと進める。即ち、制御手段65は、プレパージの開始から所定時間Tが経過するまで、送風機35を駆動させてプレパージを継続すると共に、図7に示すサブルーチンに則って一連の安全動作を行う。
プレパージの開始から所定時間Tが経過すると、制御手段65は、制御フローをステップ5へと進め、プレパージを終了させる。これに続いて、制御手段65は、制御フローをステップ6へと進め、燃焼動作を開始する。さらに具体的には、制御手段65は、燃焼部2に要求される要求燃焼量Qに応じてインジェクター弁50を調整して燃焼量を制御する。
ステップ6において燃焼動作が開始すると、制御手段65は、ステップ7において上記したステップ3と同様に、図7に示すサブルーチンの制御フローに則って安全動作を行う。即ち、制御手段65は、ステップ7において、燃焼部2における燃焼動作によって燃焼筒33内に形成される火炎ではなく、本来火炎が形成されるべきでない集合排気部7内における火炎の発生の有無を検知する。
ここで、集合排気部7内において火炎が検知されると、上記したのと同様に異常警告動作を行い、燃焼動作を強制終了させる。即ち、制御手段65は、集合排気部7内において火炎が検知されると、燃焼動作を停止し、高温の燃焼ガスや空気が集合排気部7側に流れるのを防止し、火炎の消火を行う。また逆に、集合排気部7内で火炎が発生していない場合、制御手段65は、制御フローを図7のサブルーチンから図6のステップ8へと戻す。
制御手段65は、ステップ8において燃焼部2に対する燃焼要求が継続しているか否かを確認する。ここで、燃焼要求がある場合、制御手段65は、燃焼部2に要求される要求燃焼量Qに応じてインジェクター弁50を調整して燃焼動作を継続させると共に、図7に示す制御フローに基づく安全動作を継続させる。一方、ステップ8において、燃焼部2に対する燃焼要求がない場合、制御手段65は、制御フローをステップ9に進め、電磁ポンプ43を停止させ、インジェクター弁50を閉止状態として燃焼動作を終了させる。
上記ステップ6からステップ9に至る一連の燃焼動作段階Bが終了すると、制御フローはステップ10以降のポストパージ段階Cに移行する。制御手段65は、ステップ10において送風機35のファン(図示せず)を所定の回転数で回転させ、燃焼部2側から外気を導入する。ステップ10においてポストパージが開始すると、制御手段65は、ステップ11において制御フローを図7に示すサブルーチンへと移行させ、このサブルーチンに則って安全動作を行う。即ち、制御手段65は、図7に示すサブルーチンにおいて、集合排気部7の第1排気空間55内に配置された温度検知サーミスタ11によって検知される温度nに基づいて火炎の発生を検知する。
ここで、集合排気部7内に火炎が発生したことを検知すると、制御手段65は、異常警告動作を行い、ポストパージを強制終了する。これにより、集合排気部7の内側で火炎が発生した場合であっても、燃焼装置1を安全に停止させることができる。また、制御手段65が火炎を検知した時、集合排気部7内への空気の供給が停止するため、集合排気部7内の火炎は速やかに消火される。
上記したように、本実施形態の燃焼装置1では、プレパージ段階A、燃焼動作段階Bおよびポストパージ段階Cの全段階において図7に示すフローチャートに則って、安全動作を行うものである。さらに具体的には、何らかの理由で集合排気部7内に落下した燃料によって火炎が発生したことが検知されると、制御手段65が異常警告動作を行うと共に、燃焼装置1の動作を停止させるものである。また、燃焼装置1では、集合排気部7内に火炎が発生した場合に送風機35を停止して空気の供給を遮断することによって火炎を消火する構成となっている。そのため、本実施形態の燃焼装置1によれば、何らかの理由で燃料が、本来火炎が形成されるべきでない部分に落下し、この燃料が着火した場合に各部の動作を強制終了させることにより、燃焼装置1の安全性を確保することができる。
上記実施形態の燃焼装置1は、プレパージ段階A、燃焼動作段階B、ポストパージ段階Cの全制御段階において図7に示すフローチャートに示す安全動作を行うものであった。さらに具体的に説明すると、燃焼装置1では、先の燃焼動作との間隔が短く、燃焼部2および燃焼ケース3内が比較的高温である場合を想定し、プレパージ段階Aにおいても安全動作を行った。また、燃焼装置1は、燃焼動作を行うと高温の燃焼ガスが発生し、これに伴って燃焼部2や燃焼ケース3の外側も高温となると想定されるため、燃焼動作段階Bにおいても安全動作を行った。またさらに、ポストパージ段階Cでは、燃焼動作直後であるため燃焼部2、燃焼ケース3の内外ともに高温であるため、ポストパージ段階Cにおいても安全動作を行った。しかし、上記した安全動作は必ずしも全制御段階において行われる必要はなく、例えばプレパージ段階Aにおける安全動作を省略するなどしてもよい。
本実施形態の燃焼装置1では、温度検知サーミスタ11が、集合排気部7内であって、燃料噴射ノズル36から落下された燃料が着火して発生する火炎を検知可能な位置に配置されている。
さらに具体的には、温度検知サーミスタ11は、1次熱交換器の下流側であって、燃焼部2の直下に位置する集合排気部7の第1排気空間55に配置されている。燃料噴射ノズル36から落下された燃料は、その直下に配置された水平部材53の上に溜まりやすい。また集合排気部7の第1排気空間55は、流入する燃焼ガスの温度が高く、溜まった燃料が着火して火炎を発生しやすい環境にある。本実施形態の燃焼装置1では、この第1排気空間55に温度検知サーミスタ11が配置され、温度検知サーミスタ11によって火炎の発生に伴う温度上昇を的確に検知し、迅速に安全動作を行える。
さらに本実施形態の燃焼装置1の温度検知サーミスタ11は、第1排気空間55と第2排気空間56とを連通する連通口85の上流側に先端部21が配置されている。集合排気部7の第1排気空間55において火炎が発生すると、これにより発生する熱は、気流によって下流である連通口85側に流れる。そのため本実施形態の燃焼装置1では、1次熱交換器27を通過して流入する燃焼ガスや空気の影響を殆ど受けず、第1排気空間55内における火炎の発生を的確に検知でき、安全性の高い燃焼装置を提供できる。
上記実施形態において、温度検知サーミスタ11は、集合排気部7の第1排気空間55に配置される構成であったが、本発明はこのような構成に限られるわけではない。温度検知サーミスタ11が配置される位置は、何らかの理由で燃料が落下し、かつ、高温になると想定される位置であればよい。
例えば温度検知サーミスタ11は、集合排気部7の第2排気空間56に配置することも可能である。第1排気空間55と第2排気空間56とを仕切る水平部材53には、連通口85が設けられており、この連通口85を通って未燃の燃料が第2排気空間56に落下するおそれがある。また第2排気空間56に流入したばかりの燃焼ガスは、2次熱交換器との間で十分に熱交換が行われておらず、未だ高温の状態にある。そのため、第2排気空間56の特に上流側は、未燃の燃料が底面に溜まって着火しやすい環境にある。よってこの位置に特に底面近傍に温度検知サーミスタ11を配置することにより、火炎の発生に伴う温度上昇を的確に検知することができる。
上記実施形態において、燃焼装置1は、送風機35による外気の導入を停止することによって集合排気部7内に発生した火炎を消火する構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図8および図9に示すような構成であってもよい。
さらに具体的には、燃焼装置1は、図8,図9に示すように集合排気部7の上流側に送風機35の送風口の開度を調整するダンパ80(気流調整手段)を設け、さらに集合排気部7の下流側に消音部8の下流端の開口部分の開度を調整するダンパ81(気流調整手段)を設けた構成としてもよい。この場合、集合排気部7内の火炎を検知した際に送風機35による給気を停止すると共に、ダンパ80,81を閉止して集合排気部7への給気を阻止することが可能である。かかる構成によれば、燃焼装置1が強風に晒された場合や燃焼装置1内が負圧であるといった給排気の圧力バランスが崩れた環境下においても、集合排気部7には外気が流入せず、集合排気部7内に発生した火炎は確実に消火される。
なお、図8,9に示す燃焼装置1の変形例は、ダンパ80,81の双方を設けたものであったが、ダンパ80,81のいずれか一方のみを設けた構成としてもよい。また、ダンパ80は、送風機35の送風口に設置されたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、集合排気部7の上流側であって外気の流出入を防止できる位置であればいかなる位置に配置されてもよい。また、ダンパ81は、第3排気流路20の下流端に配置されたものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば第1排気流路17の開口部のように、集合排気部7の下流側における外気の流出入を防止できる位置であればいかなる位置に配置されてもよい。また、ダンパ80,81は、集合排気部7への外気の流入を阻止できるものであればいかなる形状であってもよい。
また、上記したように集合排気部7への外気の流出入を防止するダンパ80,81のような気流調整手段を設ける場合、集合排気部7内の火炎を確実に消火するためには送風機35や第3排気流路20の開口部を確実に閉止するものであることが望ましい。しかし、気流調整手段は、集合排気部7における給排気を必ずしも完全に防止する必要はなく、集合排気部7内における燃焼を継続させるのに必要な空気の供給を防止できる程度であればよい。
上記したように、本実施形態では、燃焼装置1の作動中に集合排気部7の第1排気空間55内の温度nを、温度検知サーミスタ11によって検知し、この検知温度に基づいて火炎の発生を検知するものであった。即ち、何らかの理由で燃料が落下すると想定される位置、さらに具体的には燃料噴射ノズル36の下方において発生する火炎の影響を受けて高温になると想定される位置に温度検知サーミスタ11を設け、この検知信号に基づいて火炎を検知するものであった。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば温度検知サーミスタ11に代って、火炎が発生すると想定される温度Kにおいて溶融する溶融線や、熱電対、ハイリミットスイッチなどを採用することが可能である。
また、上記実施形態では、温度検知サーミスタ11の検知温度に基づいて火炎を検知するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば導電性を利用して燃焼により形成される火炎を検出するフレームロッドや、フォトトランジスタや、CDS等の光検知センサを用いて火炎の発生を検知するものを火炎検知手段として好適に採用できる。
上記した実施形態の構成では、温度センサで火炎を検知するものであったため、火炎の発生に伴う温度変化を的確に捉える必要がある。そのため、上記実施形態では、燃料噴射ノズル36から落下し、燃焼に寄与しない燃料によって火炎が発生すると想定される部位あるいはその近傍に温度検知サーミスタ11を配置する必要があった。しかし、上記したように、フォトトランジスタやCDS等の光検知センサを用いて火炎の発生を検知する場合は、火炎の温度を検知する必要がないため、断熱材等が設けられている部位であっても容易かつ確実に火炎を検知することができる。
本実施形態の燃焼装置1では、燃料噴射ノズル36における燃料の噴霧量を的確に調整すべく、インジェクター弁50を採用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、インジェクター弁50の代わりに従来技術の燃焼装置等において一般的に採用されている比例弁等を採用し、この比例弁等の開度を調整して燃焼量を調整する構成としてもよい。
1 燃焼装置
2 燃焼部
6 燃焼ガス流路
7 集合排気部
11 温度検知サーミスタ(火炎検知手段)
27 1次熱交換器
28 2次熱交換器
53 水平部材
2 燃焼部
6 燃焼ガス流路
7 集合排気部
11 温度検知サーミスタ(火炎検知手段)
27 1次熱交換器
28 2次熱交換器
53 水平部材
Claims (7)
- 液体燃料を燃焼し、下方に向けて火炎を形成する燃焼部と、
燃焼部の燃焼に伴い発生した燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路と、
燃焼ガス流路の途中であって燃焼部の下流側に配置されて燃焼ガスの主として顕熱を回収する1次熱交換器と、
燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器の下流側に配置されて燃焼ガスの主として潜熱を回収する2次熱交換器と、
燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器から2次熱交換器までの間に配置されて燃焼ガス流路内に落下した液体燃料の燃焼により発生する火炎を検知する火炎検知手段とを具備することを特徴とする燃焼装置。 - 液体燃料を燃焼し、下方に向けて火炎を形成する燃焼部と、
燃焼部の燃焼に伴い発生した燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路と、
燃焼ガス流路の途中であって燃焼部の下流側に配置されて燃焼ガスの主として顕熱を回収する1次熱交換器と、
燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器の下流側に配置されて燃焼ガスの主として潜熱を回収する2次熱交換器と、
燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器の下流側、かつ、燃焼部の直下に配置されて燃焼ガス流路内に落下した液体燃料の燃焼により発生した火炎を検知する火炎検知手段とを具備することを特徴とする燃焼装置。 - 燃焼ガス流路は、燃焼部が形成する火炎の形成方向に対して交差する方向に延伸した集合排気部を有し、
2次熱交換器は、集合排気部内に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置。 - 1次熱交換器と2次熱交換器との間には、燃焼ガスの流れ方向と交差する仕切手段が設けられており、
火炎検知手段は、燃焼ガス流路の途中であって1次熱交換器と仕切手段との間に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼装置。 - 燃焼ガス流路は、燃焼部が形成する火炎の形成方向に対して交差する方向に延伸した集合排気部を有し、
火炎検知手段は、集合排気部の底部近傍に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼装置。 - 火炎検知手段は、温度を検知することにより排気流路内に落下した液体燃料の燃焼で発生する火炎を検知することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃焼装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の燃焼装置を備えたことを特徴とする潜熱回収給湯装置。
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- 2007-07-27 JP JP2007196612A patent/JP2009030908A/ja active Pending
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