JP2009020251A - 立体ディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、滑らかな調節視差を得ることのできる効率的な立体ディスプレイを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の立体ディスプレイは、観察眼(1)の瞳上の互いに離れた複数点(P1,P2)へ個別に集光する複数の集光光束(B1,B2)を生成する光学系(S1,L1,L2,4,Ls)と、前記複数の集光光束(B1,B2)の各々に対し、観察眼(1)の前方に立体を配置したときに前記複数点(P1,P2)に向かう複数の光束の各々と同等の振幅分布を付与する空間光変調素子(31,32)とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】本発明の立体ディスプレイは、観察眼(1)の瞳上の互いに離れた複数点(P1,P2)へ個別に集光する複数の集光光束(B1,B2)を生成する光学系(S1,L1,L2,4,Ls)と、前記複数の集光光束(B1,B2)の各々に対し、観察眼(1)の前方に立体を配置したときに前記複数点(P1,P2)に向かう複数の光束の各々と同等の振幅分布を付与する空間光変調素子(31,32)とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は、立体ディスプレイに関する。
二眼式立体ディスプレイは、観察者の両眼に視差のある画像(視差画像)を表示するものである。観察者は、それぞれの目で異なる視差画像を観察することにより、立体を認識することがでできる。
しかし、個々の眼に入射するのは平面状の視差画像から射出した光束なので、観察者が眼の調節を試みたとしても単眼では立体の奥行き(調節視差)を感じることはできない。このため、立体の表示位置と眼の焦点とが一致せず、違和感を感じる。
この問題を解消するため、特許文献1に記載の二眼式立体ディスプレイは、観察者から見て横方向だけでなく奥行き方向にも視差画像を並べて表示している。
特開2000−350237号公報
しかしながら、この立体ディスプレイで滑らかな調節視差を得ようとすると、奥行き方向に並べるべき視差画像の枚数が多くなる。視差画像の枚数を多くすると、ディスプレイの省スペース化や高精細化が困難となり、非効率である。
そこで本発明は、滑らかな調節視差を得ることのできる効率的な立体ディスプレイを提供することを目的とする。
本発明の立体ディスプレイは、観察眼の瞳上の互いに離れた複数点へ個別に集光する複数の集光光束を生成する光学系と、前記複数の集光光束の各々に対し、前記観察眼の前方に立体を配置したときに前記複数点に向かう複数の光束の各々と同等の振幅分布を付与する空間光変調素子とを備えたことを特徴とする。
なお、前記光学系は、複数の点光源と、前記複数の点光源から射出する複数の光束を重畳させる統合光学系と、前記統合光学系から射出する複数の光束を前記複数点に集光する集光光学系とを備えてもよい。
また、前記空間光変調素子の配置先は、前記複数の点光源と前記統合光学系との間の複数の光路の各々であってもよい。
また、前記空間光変調素子の配置先は、前記統合光学系と前記集光光学系との間の光路であり、前記複数の点光源及び前記空間光変調素子は、互いに異なる振幅分布の複数の集光光束を時分割で生成してもよい。
また、前記光学系は、点光源と、前記点光源から射出する光束を互いに重畳した複数の光束に分離し、かつそれら複数の光束を前記複数点に集光する分離集光光学系とを備えてもよい。
また、前記空間光変調素子の配置先は、前記分離集光光学系と前記点光源との間の光路であり、前記空間光変調素子及び前記分離集光光学系は、互いに異なる振幅分布の複数の集光光束を空間分割で生成してもよい。
また、前記分離集光光学系は、マイクロプリズムアレイであってもよい。
また、前記分離集光光学系は、マイクロミラーアレイであってもよい。
また、前記複数点の並び方向は、観察者の左右方向であり、前記複数の集光光束の集光点を前記観察者の上下方向に伸張する発散手段を更に備えてもよい。
また、前記何れかの立体ディスプレイは、前記複数の集光光束を、それぞれに対応した光制限部に通し、前記複数の集光光学系とは異なる集光光学系により、前記観察眼上に前記光制限部の実像を形成してもよい。
また、前記複数の集光光束の集光点の位置を前記瞳の位置に追従させる制御手段を更に備えてもよい。
また、前記制御手段は、前記複数の集光光束の集光点の位置を変化させるために、偏向方向が可変となる光偏向機能を有してもよい。
また、前記制御手段は、前記瞳の位置を検出するために、前記観察眼の周辺を撮影可能なカメラを使用してもよい。
また、前記制御手段は、前記光学系を介して基準パターンを投影し、前記カメラが取得する画像中の前記基準パターンの像と前記瞳の像との位置関係が保たれるように前記集光光束の集光点の位置を制御してもよい。
また、前記制御手段は、前記瞳の位置に応じて前記空間光変調素子の変調パターンを変化させてもよい。
本発明によれば、滑らかな調節視差を得ることのできる効率的な立体ディスプレイが実現する。
[実施形態の原理]
本実施形態の立体ディスプレイの原理を図1,図2,図3に基づき説明する。
本実施形態の立体ディスプレイの原理を図1,図2,図3に基づき説明する。
図1は、観察眼が立体を観察する様子を示す図である。図1に示すとおり、観察眼1の瞳Pには立体2の各点QA,QB,QC,…から射出した各光束BA,BB,BC,…が重畳して入射する。各光束BA,BB,BC,…は、観察眼1の網膜近傍に個別に集光し、互いにずれた位置に各点の像QA’,QB’,QC’,…を形成する。
ここで、立体2の2つの代表点QA,QBに着目すると、点QA,QBは前後方向にずれているので、像QA’,QB’の形成位置も前後方向にずれる。なお、本明細書では、立体ディスプレイの各方向を、観察者から見た各方向によって「上下方向」、「左右方向」、「前後方向」などと表すこととする。
したがって、観察眼1が点QAを凝視しようとして調節(水晶体の厚さ調節)を行うと、像QA’は網膜上に形成されるが、像QB’は網膜からずれた面に形成される。このとき観察眼1には、像QA’はシャープに見えるが像QB’はボケて見える。
その反対に、観察眼1が点QBを凝視しようとして調節(水晶体の厚さ調節)を行うと、像QB’は網膜上に形成されるが、像QA’は網膜からずれた面に形成される。このとき観察眼1には、像QB’はシャープに見えるが像QA’はボケて見える。
したがって、像QA’,QB’,QC’,…の全体にはボケ分布が生じ、そのボケ分布は、観察眼1が調節を行うと変化する。これによって、観察眼1は立体2の奥行き(調節視差)を感じることができる。また、観察眼1が調節を行ったときのボケ分布の変化は連続的なので、調節視差は滑らかである。
図2は、観察眼の瞳Pの直前にピンホール板を配置した様子を示す図である。このとき、観察眼1の瞳Pに入射できるのは、点QA,QB,QC,…の各々から射出した単一光線bA,bB,bC,…である。この場合、像QA’,QB’,QC’…の各々は、集光光束ではなく単一光線によって形成される。
したがって、この場合は、像QA’,QB’,QC’,…の全体にはボケ分布が生じることはなく、像QA’,QB’,QC’,…の全てがシャープになる。したがって、観察眼1は、立体2の奥行き(調節視差)を感じることはできない。
以上のことを踏まえると、次のことが言える。
先ず、図3(A)に示すとおり瞳Pの全域が開放されているときには観察眼1が調節視差を感じることができるが、図3(E)に示すとおり瞳Pの前にピンホール板が配置されたときには、観察眼1が調節視差を感じることはできない。
しかし、ピンホール板が配置されたとしても、図3(B),(C),(D)に示すとおりピンホールの数が複数化されていれば、像QA’,QB’,QC’,…の各々は単一光線ではなく複数光線によって形成されることになるので、像QA’,QB’,QC’,…の全体にはボケ分布が生じ、その分布は観察眼1の調節によって変化する。よって、観察眼1は調節視差を感じることができる。
また、図3(D)に示すとおりピンホールの数が少ないと、像QA’,QB’,QC’,…の各々を表現する光線の本数が少なくなるので、像QA’,QB’,QC’,…の輝度が低くなるものの、ピンホール同士の間隔さえ十分に確保されていれば、像QA’,QB’,QC’,…の全体に生じるボケ分布の程度や、観察眼1の調節による分布の変化量は十分に大きくなるので、調節視差は確実に得られる。
また、像QA’,QB’,QC’,…の各々を表現する光線の本数が少なかったとしても、観察眼1の調節に伴うボケ分布の変化は連続的になるので、調節視差の滑らかさが損なわれることは無い。
そこで、本実施形態の立体ディスプレイは、観察眼1の瞳Pの前に、図3(D)に示すピンホール板(ピンホールの個数は2)を配置したときと同じ状況を人工的に作り出すものとした。
すなわち、本実施形態の立体ディスプレイは、図4(A)に示すとおり、観察眼1の瞳の一端の点に集光する光束B1と、図4(B)に示すとおり、観察眼1の瞳の他端の点に集光する光束B2とを生成すると共に、光束B1には、立体2から光束B1の集光点P1へ向かう光束と同等の振幅分布を付与し、光束B2には、立体2から光束B2の集光点P2へ向かう光束と同等の振幅分布を付与する。これによって、観察眼1へ滑らかな調節視差を与える。
また、これだけだと観察眼1の位置の自由度が無いので、本実施形態の立体ディスプレイは、観察眼1の瞳の位置に集光点P1,P2の位置を追従させ、それに応じて光束B1,B2の振幅分布を時間変調する。これによって、観察眼1へ運動視差を与える。
[第1実施形態]
立体ディスプレイの第1実施形態を図5、図6、図7に基づき説明する。
立体ディスプレイの第1実施形態を図5、図6、図7に基づき説明する。
立体ディスプレイは、観察者の右眼に正対する右眼系と、観察者の左眼に正対する左眼系とを備えるが、両者の構成は同じ(左右対称)なので、ここでは代表して右眼系を説明する。
図5は、本実施形態の右眼系を示す図である。図5に示すとおり、右眼系には2つの点光源S1,S2と、2つのレンズL1,L2と、2つの透過型空間光変調素子31,32と、1つのハーフミラー4と、1つのレンズLsとが備えられる。
点光源S1から射出した光束B1は、レンズL1により平行光束に変換される。平行光束となった光束B1は、透過型空間光変調素子31を通過することにより、空間方向にかけて振幅変調される。振幅変調後の光束B1は、ハーフミラー4を透過した後、レンズLsにより集光する。以下、光束B1の集光点を「集光点P1」と称す。
点光源S2から射出した光束B2は、レンズL2により平行光束に変換される。平行光束となった光束B2は、透過型空間光変調素子32を通過することにより、空間方向にかけて振幅変調される。振幅変調後の光束B2は、ハーフミラー4を反射した後、レンズLsにより集光する。以下、光束B2の集光点を「集光点P2」と称す。
すなわち、点光源S1,S2から個別に射出した2つの光束B1,B2は、ハーフミラー4によって観察眼1の前で重ね合わされる。
但し、点光源S1から透過型空間光変調素子31までの光学系の光軸は、レンズLsの光軸よりも左側へ傾斜しており、点光源S2から透過型空間光変調素子32までの光学系の光軸は、レンズLsの光軸よりも右側へ等角度だけ傾斜している。この傾斜により、集光点P1,P2は左右方向にずれることになる。
これら集光点P1,P2のズレ量は、観察眼1の瞳径より若干だけ小さくなるように設定される。観察眼1の瞳径は、暗所で7mm程度、明所で2mm程度なので、点光源S1,S2の発光強度が弱い場合は、集光点P1,P2のズレ量は7mm弱に設定することができ、点光源S1,S2の発光強度が強い場合は、集光点P1,P2のズレ量は2mm弱に設定することができる。これによって、集光点P1は観察眼1の瞳の右端に位置し、集光点P2は観察眼1の瞳の左端に位置する。
また、透過型空間光変調素子31,32は、入射光束の振幅を空間的・時間的に変調可能な素子である。その変調パターンは、不図示の電気回路によって制御される。このような透過型空間光変調素子31,32には、二次元の透過型液晶表示パネルが適用可能である。但し、立体ディスプレイにおける透過型空間光変調素子31,32が光を拡散すると不具合が生じるので、透過型液晶表示パネルが適用される場合は、液晶表示パネルに備わっている拡散板は、取り外されるものとする。
これら透過型空間光変調素子31,32の各々の変調パターン(透過率分布)は、観察眼1の前方に立体が視認されるように設定される。つまり、透過型空間光変調素子31の変調パターン(透過率分布)は、その立体から点P1へ向かう光束の振幅分布と同じに設定され、透過型空間光変調素子32の変調パターン(透過率分布)は、その立体から点P2へ向かう光束の振幅分布と同じに設定される。これによって、観察眼1には調節視差が与えられる。
さらに、以上の右眼系には、集光点P1,P2の位置を観察眼1の瞳の位置に追従させる不図示の追従機構が設けられている。追従機構は、基本的に、集光点P1,P2を前後方向に変位させるZ追従機構と、集光点P1,P2を上下左右方向に変位させるXY追従機構とからなり、追従機構は、観察眼1の位置に依らず集光点P1,P2と瞳との位置関係を上述した位置関係に保つ働きをする。
図6は、本実施形態のZ追従機構の動作を説明する図である。
図6に示すように、観察眼1が前後方向Aaへ変位したとき、Z追従機構は、点光源S1,S2の各々を光軸方向Aa’1,Aa’2へと個別に変位させる。これによって、集光点P1,P2は前後方向へ変位する。
図7は、本実施形態のXY追従機構の動作を説明する図である。
図7に示すように、観察眼1が左右方向Ahに変位したとき、XY追従機構は、点線枠内の要素(点光源S1,S2からハーフミラー4まで)の全体を、レンズLsの中心近傍を通り上下方向に延びる直線の周り(方向Ah’)に回動させる。これによって、集光点P1,P2は左右方向に変位する。
また、観察眼1が上下方向Avに変位したとき、XY追従機構は、点線枠内の要素(点光源S1,S2からハーフミラー4まで)の全体を、レンズLsの中心近傍を通り左右方向に延びる直線線の周り(方向Av’)に回動させる。これによって、集光点P1,P2は上下方向に変位する。
また、透過型空間光変調素子31,32は、観察眼1の瞳の位置が変化すると、観察眼1に運動視差が与えられるよう、その瞳の位置に応じてその変調パターンを変化させる。
また、左眼系の構成は、以上の右眼系の構成と同じ(左右対称)であるが、左眼系の透過型空間光変調素子と右眼系の透過型空間光変調素子とは、観察眼1に両眼視差が与えられるよう、両者の変調パターンの間に差異を設ける。
なお、本実施形態のZ追従機構(図6)は、点光源S1,S2を光軸方向に変位させたが、右眼系の全体を前後方向に変位させてもよい。また、本実施形態のXY追従機構(図7)は、点線枠内の要素を回動させたが、右眼系の全体を上下左右方向に変位させてもよい。
[第2実施形態]
立体ディスプレイの第2実施形態を図8に基づき説明する。
立体ディスプレイの第2実施形態を図8に基づき説明する。
本実施形態は、第1実施形態の変形例である。本実施形態においても、右眼系と左眼系とは同じである。よって、ここでは本実施形態の右眼系の第1実施形態との相違点を説明する。
図8は、本実施形態の右眼系を示す図である。図8に示すとおり、本実施形態の右眼系では、2つの光束B1,B2を透過型空間光変調素子31の手前で重ね合わせ、その透過型空間光変調素子31を、2つの光束B1,B2に兼用している。
点光源S1から射出した光束B1は、レンズL1’、反射鏡6、レンズLs’を介して平行光束に変換される。平行光束となった光束B1は、透過型空間光変調素子31を通過することにより、空間方向にかけて振幅変調される。振幅変調後の光束B1は、レンズLsによって集光する。
点光源S2から射出した光束B2は、レンズL2’、反射鏡6、レンズLs’を介して平行光束に変換される。平行光束となった光束B2は、透過型空間光変調素子31を通過することにより、空間方向にかけて振幅変調される。振幅変調後の光束B2は、レンズLsによって集光する。
すなわち、点光源S1,S2から個別に射出した2つの光束B1,B2は、反射鏡6によってレンズLs’の手前で重ね合わされる。
但し、点光源S1及びレンズL1’からなる光学系の光軸は、レンズLs’の光軸よりも左側へ傾斜しており、点光源S2及びレンズL2’からなる光学系の光軸は、レンズLs’の光軸よりも右側へ等角度だけ傾斜している。この傾斜により、光束B1の集光点P1と、光束B2の集光点P2とが左右方向にずれる。これら集光点P1,P2と観察眼1の瞳との位置関係は、第1実施形態のそれと同じである。
したがって、本実施形態では、空間光変調素子の個数が抑えられるが、第1実施形態と同等の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、光束B1,B2に1つの透過型空間光変調素子31を兼用するため、光束B1,B2に対して同時に異なる振幅分布を付与することができない。
このため、本実施形態の電気回路は、点光源S1,S2を交互に点灯させながら透過型空間光変調素子31の変調パターンを切り替えることにより、互いに異なる振幅分布の光束B1,B2を時分割で生成する必要がある。
[第3実施形態]
立体ディスプレイの第3実施形態を図9、図10、図11、図12に基づき説明する。
立体ディスプレイの第3実施形態を図9、図10、図11、図12に基づき説明する。
本実施形態は、第1実施形態の変形例である。本実施形態においても、右眼系と左眼系とは同じである。よって、ここでは本実施形態の右眼系の第1実施形態との相違点を説明する。
図9は、本実施形態の右眼系を示す図である。図9には、右眼系と共に左眼系も図示してある。図9に示すとおり、本実施形態の右眼系では、2つの集光点P1,P2が、1つの点光源S1と、1つのレンズL1と、1つの透過型空間光変調素子31と、1つのマイクロプリズムアレイ9とによって生成される。マイクロプリズムアレイ9の配置先は、透過型空間光変調素子31の射出側の近接した位置である。
点光源S1から射出した光束Bは、レンズL1により平行光束に変換される。平行光束となった光束Bは、透過型空間光変調素子31を通過することにより、空間方向にかけて振幅変調される。振幅変調後の光束Bは、マイクロプリズムアレイ9により、互いに異なる点P1,P2に集光する2つの光束B1,B2へと分離される。光束B1の集光点P1と光束B2の集光点P2と観察眼1の瞳との位置関係は、第1実施形態のそれと同じである。
図10は、図9中の点線円内の拡大図である。但し、図10では、マイクロプリズムアレイ9と集光点P1,P2との間隔を図9のそれよりも近づけて描いた。図10に示すとおり、マイクロプリズムアレイ9を構成する個々のマイクロプリズムMPの形状は、入射光線を観察眼1へ向けて偏向するように予め調整されている。
但し、左右方向に隣接する2つのマイクロプリズムMPの一方は、入射光線を点P1に向けて偏向するのに対し、他方は入射光線を点P2に向けて偏向する。
つまり、図11に示すとおり、マイクロプリズムアレイ9の左右方向には、光束B1を生成するためのマイクロプリズムMP1と、光束B2を生成するためのマイクロプリズムMP2とが交互に配列される。これによって、マイクロプリズムアレイ9には、光束Bを2つの光束に分離する機能と、分離された2つの光束の各々を集光する機能とが付与される。
そして、透過型空間光変調素子31の変調パターンは、光束B1に対しては立体から点P1へ向かう光束と同じ振幅分布が付与され、光束B2に対しては立体から点P2へ向かう光束と同じ振幅分布が付与されるように設定される。これによって、透過型空間光変調素子31及びマイクロプリズムアレイ9は、互いに異なる振幅分布の光束B1,B2を空間分割で生成することになる。
したがって、本実施形態では、空間光変調素子の個数や、それ以外の光学素子の個数が抑えられるが、第1実施形態と同等の効果を得ることができる。このような立体ディスプレイは小型軽量化が可能なので、例えば、ヘッドマウント型の立体ディスプレイなどに好適である。
なお、本実施形態のマイクロプリズムアレイ9は、図11に示すとおりマイクロプリズムMP1,MP2を左右方向に亘って交互に配置したが、図12に示すとおり上下方向に亘って交互に配置してもよい。或いは、マイクロプリズムMP1,MP2を左右方向と上下方向との双方に亘って交互に配置してもよい。
また、本実施形態の追従機構は、点光源S1を前後方向、上下方向、左右方向へ変位させるだけで、集光点P1,P2を前後方向、上下方向、左右方向へ変位させることができる。
また、本実施形態では、左眼系と右眼系とを別々に用意したが、マイクロプリズムアレイ9に対し、光束Bを4つの光束に分離する機能と、それらの光束の各々を集光する機能とを付与すれば、右眼系と左眼系とを一系統化することもできる。
[第4実施形態]
立体ディスプレイの第4実施形態を図13、図14に基づき説明する。
立体ディスプレイの第4実施形態を図13、図14に基づき説明する。
本実施形態は、第3実施形態の変形例である。本実施形態においても、右眼系と左眼系とは同じである。よって、ここでは本実施形態の右眼系の第3実施形態(図9)との相違点を説明する。
図13は、本実施形態の右眼系を示す図である。図13に示すとおり、本実施形態の右眼系では、マイクロプリズムアレイ9の代わりにマイクロミラーアレイMAが備えられ、点光源S1の代わりに光源ユニットSfが備えられ、レンズL1の代わりに導光板10が備えられる。マイクロミラーアレイMAは透過型空間光変調素子31の背後に配置され、導光板10は透過型空間光変調素子31の手前に配置される。
光源ユニットSfは、点光源から射出した光束を、スリット状の断面を有した平行光束(シート状の平行光束)へと変換する。この光源ユニットSfから射出した光束Bfは、導光板10にその側面から入射する。
図14は、図13の部分拡大図である。図14に示すとおり、導光板10の内部には、複数のマイクロビームスプリッタBSが配列されている。個々のマイクロビームスプリッタBSは、光束Bfに対し45°の角度を成す。このような導光板10には、例えば、米国特許6894814号明細書に開示されているようなブラッグ反射を利用するSBG(Switchable Bragg Grating)を使用することもできる。
導光板10に入射した光束Bfは、複数のマイクロビームスプリッタBSにおいて少しずつ透過型空間光変調素子31の方向へ反射され、透過型空間光変調素子31の全体へ入射する平行光束へと変換される。その平行光束は、透過型空間光変調素子31において空間方向にかけて振幅変調された後、マイクロミラーアレイMAの全体へ入射する。
マイクロミラーアレイMAの個々のマイクロミラーMMの姿勢は、入射光線を観察眼1へ向けて偏向するように調整されている。但し、左右方向に隣接する2つのマイクロミラーMMの一方は、入射光線を点P1に向けて偏向するのに対し、他方は入射光線を点P2に向けて偏向する。
つまり、マイクロミラーアレイMAの左右方向には、光束B1を生成するためのマイクロミラーと、光束B2を生成するためのマイクロミラーとが交互に配列される。これによって、マイクロミラーアレイMAには、入射光束を2つの光束に分離する機能と、分離された2つの光束の各々を集光する機能とが付与される。
したがって、本実施形態では、マイクロプリズムアレイの代わりにマイクロミラーアレイを使用するが、第3実施形態と同じ効果を得ることができる。
なお、本実施形態のマイクロミラーアレイMAは、光束B1を生成するためのマイクロミラーと、光束B2を生成するためのマイクロミラーとを左右方向に亘って交互に配置したが、上下方向に亘って交互に配置してもよい。或いは、それらのマイクロミラーを左右方向と上下方向との双方に亘って交互に配置してもよい。
また、本実施形態のマイクロミラーアレイMAとして、マイクロミラーの姿勢分布が可変のマイクロミラーアレイを使用した場合は、マイクロミラーアレイMA自身が集光点の位置を自在に変更することができるので、2つの光束B1,B2を時分割で生成してもよい。
また、本実施形態のマイクロミラーアレイMAとして、マイクロミラーの姿勢分布が可変のマイクロミラーアレイを使用した場合は、マイクロミラーアレイMA自身が集光点の位置を自在に変更することができるので、マイクロミラーアレイMAに追従機構の機能を付与し、その代わりに追従機構を省略してもよい。
また、本実施形態では、右眼系と左眼系とを別々に用意したが、1つのマイクロミラーアレイMAに対し4つの光束を空間分割又は時分割で生成する機能を付与すれば、右眼系と左眼系とを一系統化することもできる。
[第5実施形態]
立体ディスプレイの第5実施形態を図15に基づき説明する。
立体ディスプレイの第5実施形態を図15に基づき説明する。
本実施形態は、第4実施形態の変形例である。本実施形態においても、右眼系と左眼系とは同じである。よって、ここでは本実施形態の右眼系の第4実施形態との相違点を説明する。
図15は、本実施形態の右眼系を示す図である。図15に示すとおり、本実施形態の右眼系では、マイクロミラーアレイMAの代わりに偏向器アレイ5Aが備えられる。この偏向器アレイ5Aは透過型空間光変調素子31の手前に配置され、導光板10は透過型空間光変調素子31の背後に配置される。
偏向器アレイ5Aを構成する個々の偏向器は、入射光線の進行方向を変化させるものであり、その変化量は、不図示の電気回路によって制御される。個々の偏光器には、例えば、特開平7-64123号公報に開示されているような屈折率分布型光偏向器などが適用可能である。
光源ユニットSfから射出した光束Bfは、導光板10の側面に入射する。導光板10に入射した光束Bfは、少しずつ透過型空間光変調素子31の方向へ反射され、透過型空間光変調素子31の全体へ入射する平行光束へと変換される。その平行光束は、透過型空間光変調素子31において空間方向にかけて振幅変調された後、偏向器アレイ5Aの全体へ入射し、互いに異なる点P1,P2へ集光する2つの光束B1,B2に分離される。
偏向器アレイ5Aの左右方向には、光束B1を生成するための偏向器と、光束B2を生成するための偏向器とが交互に配列される。これによって、偏向器アレイ5Aには、光束を2つの光束に分離する機能と、分離された2つの光束を個別に集光する機能とが付与される。
したがって、本実施形態では、マイクロミラーアレイの代わりに偏光器アレイを使用するが、第4実施形態と同じ効果を得ることができる。
なお、本実施形態の偏向器アレイ5Aは、光束B1を生成するための偏向器と光束M2を生成するための偏向器とを左右方向に亘って交互に配置したが、上下方向に亘って交互に配置してもよい。或いは、それらの偏向器を左右方向と上下方向との双方に亘って交互に配置してもよい。
また、本実施形態の偏向器アレイ5Aは、集光点の位置を自在に変更することができるので、2つの光束B1,B2を時分割で生成してもよい。
また、本実施形態の偏向器アレイ5Aは、集光点の位置を自在に変更することができるので、偏向器アレイ5Aに追従機構の機能を付与し、その代わりに追従機構を省略してもよい。
また、本実施形態では、右眼系と左眼系とを別々に用意したが、1つの偏向器アレイ5Aに対し4つの光束を空間分割又は時分割で生成する機能を付与すれば、右眼系と左眼系とを一系統化することもできる。
[第6実施形態]
立体ディスプレイの第6実施形態を図16に基づき説明する。
立体ディスプレイの第6実施形態を図16に基づき説明する。
本実施形態は、第1実施形態の変形例である。本実施形態においても、右眼系と左眼系とは同じである。よって、ここでは本実施形態の右眼系の第1実施形態との相違点を説明する。
図16は、本実施形態の右眼系を示す図である。図16に示すとおり、本実施形態の右眼系には偏向器5が追加される。偏向器5の配置先は、レンズLsの射出側において、レンズLsに近接した位置である。偏向器5は、光束B1,B2の進行方向を変化させるものであり、その変化量は、不図示の電気回路によって制御される。これによって、集光点P1,P2を上下左右方向へ変位させることができる。したがって、本実施形態では、XY追従機構を省略することができる。
このような偏向器5には、例えば、特開平7-64123号公報に開示されているような屈折率分布型光偏向器や、特開2005-352257号公報に開示されているような液晶光ビーム偏向器などが適用可能である。
なお、偏向器5に液晶光ビーム偏向器を使用した場合は、光束B1,B2の進行方向だけでなく波面の曲率をも変化させることができる。すなわち、集光点P1,P2を上下左右方向だけでなく、前後方向への変位させることができる。したがって、偏向器5に液晶光ビーム偏向器を使用した場合は、XY追従機構とZ追従機構との双方を省略することができる。
なお、本実施形態は、第1実施形態の変形例であるが、第2実施形態〜第3実施形態の何れかを同様に変形してもよい。因みに、第5実施形態の偏向器アレイ5Aは集光点の位置を自在に変更することができるので、このように変形する必要は無い。また、第4実施形態のマイクロミラーアレイMAのマイクロミラーの姿勢分布が可変であった場合は、集光点の位置を自在に変更することができるので、このように変形する必要は無い。
[第7実施形態]
立体ディスプレイの第7実施形態を図17に基づき説明する。
立体ディスプレイの第7実施形態を図17に基づき説明する。
本実施形態は、第6実施形態の変形例である。本実施形態においても、右眼系と左眼系とは同じである。よって、ここでは本実施形態の左眼系の第6実施形態との相違点を説明する。
図17は、本実施形態の左眼系を示す図である。図17に示すとおり、本実施形態の左眼系には、偏向器5の代わりに偏向光学系5Gが配置される。偏向光学系5Gの配置先は、集光点P1,P2と観察眼1との間である。
偏向光学系5Gは、リレーレンズを構成する2つのレンズLs1,Ls2と、それら2つのレンズLs1,Ls2の間に配置された角度可変の平面鏡Mとからなる。
集光点P1から射出した光束B1は、レンズLs1,平面鏡M,レンズLs2を介して観察眼1の瞳上に集光点P1’を形成する。集光点P2から射出した光束B2は、レンズLs1,平面鏡M,レンズLs2を介して観察眼1の瞳上に集光点P2’を形成する。集光点P1’,P2’と瞳との位置関係は、第1実施形態における集光点P1,P2と瞳との位置関係と同じである。
平面鏡Mは、反射面の中心近傍を通り上下方向に延びる直線の周り(方向Ah’)に回動可能である。平面鏡Mの回動角度は、不図示の電気回路によって制御される。これによって、集光点P1’,P2’は、両者の位置関係を保ったまま左右方向へ変位する。
なお、集光点を上下左右方向へ変位させる場合は、2組のリレーレンズを直列に並べ、それらのリレーレンズの各々に2つの平面鏡を個別に配置することで2組の偏向光学系を配置し、それら偏向光学系の一方には集光点を左右方向へ変位させる機能を持たせ、他方には集光点を上下方向へ変位させる機能を持たせればよい。
[第8実施形態]
立体ディスプレイの第8実施形態を図18、図19、図20に基づき説明する。
立体ディスプレイの第8実施形態を図18、図19、図20に基づき説明する。
本実施形態は、第1実施形態の変形例である。本実施形態においても、右眼系と左眼系とは同じである。よって、ここでは本実施形態の右眼系の第1実施形態との相違点を説明する。
図18は、本実施形態の右眼系を示す図(観察眼1の上方向から見た図)であり、図19は、その右眼系を左から見た図である(但し、図19ではハーフミラー4を点線で表した。)。
図18、図19に示すとおり、本実施形態の右眼系には、レンズLsの代わりに円筒レンズLcが配置され、その円筒レンズLcの射出側の近接した位置に一次元拡散板7が配置される。円筒レンズLcの母線方向は上下方向であり、一次元拡散板7の拡散方向も上下方向である。この場合、図20に示すとおり、光束B1,B2の集光点P1,P2の各々が上下方向に伸張される。したがって、本実施形態では、観察眼1の瞳が上下方向に変位したとしても、集光点P1,P2を上下方向に変位させる必要は無い。
但し、透過型空間光変調素子31及び32は、観察眼1の瞳が上下方向に移動したときには、観察眼1に運動視差が与えられるよう、その変調パターンを変化させる必要がある。
なお、本実施形態は、第1実施形態の変形例であるが、第2実施形態を同様に変形してもよい。
[第9実施形態]
立体ディスプレイの第9実施形態を図21、図22に基づき説明する。
立体ディスプレイの第9実施形態を図21、図22に基づき説明する。
本実施形態は、第4実施形態(図13)の変形例である。本実施形態においても、右眼系と左眼系とは同じである。よって、ここでは本実施形態の右眼系の第4実施形態との相違点を説明する。
図21は、本実施形態の右眼系を示す図(観察眼1の上方向から見た図)であり、図22は、その右眼系を左から見た図である。
図21,図22に示すとおり、本実施形態の右眼系には、導光板10の観察眼側に一次元拡散板7が配置される。一次元拡散板7の拡散方向は上下方向である。そして、マイクロミラーアレイMAに対し上下方向の集光機能を付与する必要は無い。
この場合も、図20に示すとおり集光点P1,P2の各々を上下方向に伸張したのと同等の効果が得られる。したがって、本実施形態でも、観察眼1の瞳が上下方向に変位したとしても、集光点P1,P2を上下方向に変位させる必要は無い。
但し、透過型空間光変調素子31は、観察眼1の瞳が上下方向に移動したときには、観察眼1に運動視差が与えられるよう、その変調パターンを変化させる必要がある。
なお、本実施形態は、第4実施形態の変形例であるが、第3実施形態又は第5実施形態を同様に変形してもよい。
[各実施形態の効果]
以上説明した各実施形態の立体ディスプレイは、立体を表示するために数種類の光束(ここでは1観察眼につき2光束)しか生成しない。しかも、それらの光束は、調節視差の滑らかさを得るために必要な光束である。
以上説明した各実施形態の立体ディスプレイは、立体を表示するために数種類の光束(ここでは1観察眼につき2光束)しか生成しない。しかも、それらの光束は、調節視差の滑らかさを得るために必要な光束である。
その一方で、各実施形態の立体ディスプレイは、観察眼1に運動視差を与えるために、空間光変調素子の個数を増やす代わりに、追従機構や光学素子を併用する。
したがって、本実施形態の立体ディスプレイは、調節視差と運動視差との双方が得られるにも拘わらず、空間光変調素子の個数は少なく抑えられる(観察者1人につき少なくとも4個)。また、空間光変調素子で変調された光束を全て観察眼の瞳へ導くので無駄な光束が生じない。よって、立体ディスプレイのサイズ、製造コスト、使用時の消費エネルギーは、何れも低く抑えられる。
[第9実施形態]
立体ディスプレイの第9実施形態を図25に基づき説明する。
立体ディスプレイの第9実施形態を図25に基づき説明する。
本実施形態は、第1実施形態の変形例である、本実施形態においても、右眼系と左眼系とは同じである。よって、ここでは本実施形態の右眼系の第1実施形態との相違点を説明する。
図25は、本実施形態の右眼系を示す図である。図25に示すとおり、本実施形態の右眼系では、レンズLsにより集光された光束B1をピンホールPh1に通し、更に、レンズLrにより集光点P1に集光させる。同様に、レンズLsにより集光された光束B2をピンホールPh2に通し、レンズLrにより集光点P2に集光させる。
本実施形態では、光束B1と光束B2とをそれぞれピンホールPh1とピンホールPh2とに通すことにより、点光源S1,S2に広がりが生じている場合や、光束B1,B2が透過型空間光変調素子31,32を通ることにより回折広がりが生じた場合などでも、集光点P1,P2に対して光束B1,B2を精度良く集光することが可能である。
[検出系の実施形態]
以上の各実施形態では説明しなかったが、各実施形態の立体ディスプレイには、観察眼1の瞳と集光点P1,P2とのズレを検出する検出系が備えられる。
以上の各実施形態では説明しなかったが、各実施形態の立体ディスプレイには、観察眼1の瞳と集光点P1,P2とのズレを検出する検出系が備えられる。
そこでここでは、第1実施形態の右眼系に適用される検出系を代表して説明する。
図23は、第1実施形態の右眼系を左から見た図である(但し、図23ではハーフミラー4を点線で表した。)。図23に示すとおり、検出系は、観察眼1及びその周辺部を捉えるカメラ8と、検出用光源Smとを備える。また、図示省略したが、検出系は信号生成回路を備える。
カメラ8は固定されており、観察眼1及びその周辺部を捉えるだけの十分な広さの視野を有している。検出用光源Smは、点光源S1から所定距離だけ離れた位置に配置され、検出用の光Bmを射出する。この光Bmは、レンズL1,透過型空間光変調素子31、ハーフミラー4、レンズLsを介してビームスポットBsを形成する。検出用光源Smと点光源S1とは離れているので、ビームスポットBsは、集光点P1,P2から離れた位置に形成される。
ここで、検出系の検出用光源Smは、右眼系の点光源S1に対して固定されている。したがって、右眼系が生成する集光点P1,P2と、検出系が生成するビームスポットBsとの位置関係も固定される。
図24は、カメラ8が撮影した画像を示す図である。図24に示すとおり、この画像には、観察眼1の周辺部が写っている。カメラ8が撮影する画像は、信号生成回路に取り込まれる。信号生成回路は、その画像からビームスポットBsの像Bs’と、瞳Pの像P’とを認識し、それら2つの像Bs’,P’の位置関係を算出する。
例えば、図24(A)に示すとおり像Bs’,P’の位置関係がVであったとき、瞳Pと集光点P1,P2との位置関係が不適切であり、図24(B)に示すとおり像Bs’,P’の位置関係がV0であったとき、瞳Pと集光点P1,P2との位置関係が適切であったとし、この位置関係V0を目標位置関係V0とする。
この場合、検出系の信号生成回路は、検出系のカメラ8が撮影する画像に基づき像Bs’,P’の実際の位置関係Vを算出し、その位置関係Vと目標位置関係V0との差異を示す信号(V−V0)を生成する。この信号が、瞳Pと集光点P1,P2とのズレを示すズレ信号である。信号生成回路は、カメラ8が画像を撮影する毎(通常は1/30秒毎)に、このズレ信号をリアルタイムで生成する。
したがって、各実施形態の立体ディスプレイは、リアルタイムで生成されるこのズレ信号がゼロとなるよう集光点P1,P2の位置を制御することにより、集光点P1,P2と瞳Pとの位置関係を適切な位置関係に保つことができる。
本実施形態の立体ディスプレイの用途の例を以下に示す。
・顕微鏡用ディスプレイ(横倍率と縦倍率を一致させれば拡大像全体を自然に見ることが 可能となる。)
・手術中の患部の観察用ディスプレイ
・手術のシミュレーション用ディスプレイ
・航空管制官用立体ディスプレイ
・CADAMによる設計データを表示するためのディスプレイ
・アミューズメント用ディスプレイ
・自動車のディスプレイ(カーナビゲーションシステムの情報出力、安全表示)
・テレビ電話のディスプレイ
・携帯電話のディスプレイ
・パーソナルコンピュータのディスプレイ
・テレビモニタ
・手術中の患部の観察用ディスプレイ
・手術のシミュレーション用ディスプレイ
・航空管制官用立体ディスプレイ
・CADAMによる設計データを表示するためのディスプレイ
・アミューズメント用ディスプレイ
・自動車のディスプレイ(カーナビゲーションシステムの情報出力、安全表示)
・テレビ電話のディスプレイ
・携帯電話のディスプレイ
・パーソナルコンピュータのディスプレイ
・テレビモニタ
1…観察眼,2…立体,31,32…透過型二次元空間光変調素子,4…ハーフミラー,5…偏向器,6…反射鏡,7…一次元拡散板,8…カメラ,9…マイクロプリズムアレイ,10…導光板,P…瞳,B1,B2…光束,P1,P2…集光点,S1,S2…点光源,Sf…光源ユニット,Sm…検出用光源,Lc…円筒レンズ,MA…マイクロミラーアレイ
Claims (15)
- 観察眼の瞳上の互いに離れた複数点へ個別に集光する複数の集光光束を生成する光学系と、
前記複数の集光光束の各々に対し、前記観察眼の前方に立体を配置したときに前記複数点に向かう複数の光束の各々と同等の振幅分布を付与する空間光変調素子と
を備えたことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項1に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記光学系は、
複数の点光源と、
前記複数の点光源から射出する複数の光束を重畳させる統合光学系と、
前記統合光学系から射出する複数の光束を前記複数点に集光する集光光学系と
を備えることを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項2に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記空間光変調素子の配置先は、
前記複数の点光源と前記統合光学系との間の複数の光路の各々である
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項2に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記空間光変調素子の配置先は、
前記統合光学系と前記集光光学系との間の光路であり、
前記複数の点光源及び前記空間光変調素子は、
互いに異なる振幅分布の複数の集光光束を時分割で生成する
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項1に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記光学系は、
点光源と、
前記点光源から射出する光束を互いに重畳した複数の光束に分離し、かつそれら複数の光束を前記複数点に集光する分離集光光学系と
を備えたことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項5に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記空間光変調素子の配置先は、
前記分離集光光学系と前記点光源との間の光路であり、
前記空間光変調素子及び前記分離集光光学系は、
互いに異なる振幅分布の複数の集光光束を空間分割で生成する
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項6に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記分離集光光学系は、
マイクロプリズムアレイである
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項6に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記分離集光光学系は、
マイクロミラーアレイである
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記複数点の並び方向は、
観察者の左右方向であり、
前記複数の集光光束の集光点を前記観察者の上下方向に伸張する発散手段を更に備えた
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記複数の集光光束を、それぞれに対応した光制限部に通し、前記複数の集光光学系とは異なる集光光学系により、前記観察眼上に前記光制限部の実像を形成する
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記複数の集光光束の集光点の位置を前記瞳の位置に追従させる制御手段を更に備えた
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項11に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記制御手段は、
前記複数の集光光束の集光点の位置を変化させるために、偏向方向が可変となる光偏向機能を有する
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項11又は請求項12に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記制御手段は、
前記瞳の位置を検出するために、前記観察眼の周辺を撮影可能なカメラを使用する
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項13に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記制御手段は、
前記光学系を介して基準パターンを投影し、前記カメラが取得する画像中の前記基準パターンの像と前記瞳の像との位置関係が保たれるように前記集光光束の集光点の位置を制御する
ことを特徴とする立体ディスプレイ。 - 請求項12〜請求項14の何れか一項に記載の立体ディスプレイにおいて、
前記制御手段は、
前記瞳の位置に応じて前記空間光変調素子の変調パターンを変化させる
ことを特徴とする立体ディスプレイ。
Priority Applications (1)
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