JP2009017772A - Dc/dc電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動用インバータ回路と整流回路とから成る複数の回路毎に平滑コンデンサを並列配置し、回路間のコンデンサの充放電を利用したDC/DC電力変換装置において、高い電力変換効率を維持して出力電圧の調整を可能にする。
【解決手段】2直列のMOSFETを各平滑コンデンサCs1〜Cs4の両端子間に接続した4段回路A1〜A4を直列接続し、各回路間に配したコンデンサCrの充放電により、入出力電圧比を4倍(or1/4倍)にして電力変換するコンデンサ式DC/DC電力変換回路1と、2直列のMOSFETとコイルLcとから成るインダクタ式DC/DC電力変換回路2とを備える。コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の一方の入出力電圧端子対に、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の一方の入出力電圧端子対(VA、Vcom)を接続して、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の高電圧側入出力電圧あるいは低電圧側入出力電圧をインダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧調整する。
【選択図】図1
【解決手段】2直列のMOSFETを各平滑コンデンサCs1〜Cs4の両端子間に接続した4段回路A1〜A4を直列接続し、各回路間に配したコンデンサCrの充放電により、入出力電圧比を4倍(or1/4倍)にして電力変換するコンデンサ式DC/DC電力変換回路1と、2直列のMOSFETとコイルLcとから成るインダクタ式DC/DC電力変換回路2とを備える。コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の一方の入出力電圧端子対に、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の一方の入出力電圧端子対(VA、Vcom)を接続して、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の高電圧側入出力電圧あるいは低電圧側入出力電圧をインダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧調整する。
【選択図】図1
Description
この発明は、直流電圧を昇圧あるいは降圧した直流電圧に変換する、DC/DC電力変換装置に関するものである。
従来のDC/DC電力変換装置としてのDC/DCコンバータは、正の電位に接続する半導体スイッチと負の電位に接続する半導体スイッチとを備えた少なくとも2個以上の半導体スイッチを具備するインバータ回路と、直列に接続される複数の整流器と直列に接続される複数のコンデンサとを備えた多倍圧整流回路で構成され、インバータ回路で交流電圧を作り、更に、多倍圧整流回路で高圧直流電圧を作り負荷に供給する(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の別例によるDC/DC電力変換装置としてのDC/DCコンバータは、半導体スイッチとダイオードと平滑コンデンサとコイルとから構成され、半導体スイッチのスイッチングを利用しコイルへのエネルギ蓄積とコイルからのエネルギの放出を交互に繰り返すことにより、直流電圧から直流電圧の変換を行い負荷にエネルギを供給する(例えば、非特許文献1参照)。
また、従来の別例によるDC/DC電力変換装置としてのDC/DCコンバータは、半導体スイッチとダイオードと平滑コンデンサとコイルとから構成され、半導体スイッチのスイッチングを利用しコイルへのエネルギ蓄積とコイルからのエネルギの放出を交互に繰り返すことにより、直流電圧から直流電圧の変換を行い負荷にエネルギを供給する(例えば、非特許文献1参照)。
上記特許文献1による従来のDC/DC電力変換装置では、整流器の直列段数比以上に昇圧することはできないが、出力電圧値を低く調整しようとすると、インバータ回路を構成する半導体スイッチのオン時間を制御することにより移行するエネルギ量を制限したり、半導体スイッチのオン時間は一定にして、単位時間当たりのオン信号の発生回数を制御することにより移行するエネルギ量を制限する必要があった。
前者の方法では、半導体スイッチに電流が流れている途中で半導体スイッチを遮断するため、エネルギ損失が大きくなり電力変換効率が低下する。また後者の方法では、エネルギを移行するコンデンサの充放電時の電圧差が大きくなり、1サイクル当たりのエネルギ移行量が大きくなってエネルギ損失も大きくなる。このため、後者の方法でも電力変換効率が低下するという問題点があった。
また、非特許文献1に示されたコイルを用いた従来のDC/DC電力変換装置では、半導体スイッチのオン時間を制御することにより、出力電圧値の昇圧調整や降圧調整は可能となるが、入出力電圧比が大きくなると使用するコイルが大きく重くなるという問題点があった。
前者の方法では、半導体スイッチに電流が流れている途中で半導体スイッチを遮断するため、エネルギ損失が大きくなり電力変換効率が低下する。また後者の方法では、エネルギを移行するコンデンサの充放電時の電圧差が大きくなり、1サイクル当たりのエネルギ移行量が大きくなってエネルギ損失も大きくなる。このため、後者の方法でも電力変換効率が低下するという問題点があった。
また、非特許文献1に示されたコイルを用いた従来のDC/DC電力変換装置では、半導体スイッチのオン時間を制御することにより、出力電圧値の昇圧調整や降圧調整は可能となるが、入出力電圧比が大きくなると使用するコイルが大きく重くなるという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解消するために成されたものであって、電力変換効率の低下を抑制しつつ出力電圧を調整できると共に、入出力電圧比が比較的大きい場合でも小形軽量なDC/DC電力変換装置を得ることを目的としている。
この発明によるDC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路とインダクタ式DC/DC電力変換回路とを備える。上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路は、半導体スイッチング素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る駆動用インバータ回路と、半導体スイッチング素子あるいはダイオード素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る整流回路とによる複数の回路を直列に接続すると共に、上記各回路内の上記高圧側素子と上記低圧側素子との接続点を中間端子として、上記回路間となる該中間端子間にエネルギ移行用のコンデンサを配して構成され、低電圧側入出力端子対と高電圧側入出力電圧端子対とを有して直流/直流変換を行う。上記インダクタ式DC/DC電力変換回路は、2直列の半導体スイッチング素子あるいは半導体スイッチング素子とダイオード素子との2直列素子から成る駆動用素子直列体と、該駆動用素子直列体の2素子の接続点に接続されるエネルギ移行用のインダクタと、負極電圧端子を共通とする2組の入出力電圧端子対とを有して直流/直流変換を行う。そして、上記インダクタ式DC/DC電力変換回路を、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の高電圧側、低電圧側のいずれかに接続し、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の高電圧側入出力電圧あるいは低電圧側入出力電圧を上記インダクタ式DC/DC電力変換回路により電圧調整するものである。
この発明によるDC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路とインダクタ式DC/DC電力変換回路とを接続して、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の一方の入出力電圧をインダクタ式DC/DC電力変換回路により電圧調整するため、電力変換効率の低下を抑制しつつDC/DC電力変換装置全体の出力電圧調整が可能になる。また、インダクタ式DC/DC電力変換回路にて担う電圧調整を、比較的小さな電圧比の電圧変換による電圧調整にすることで、DC/DC電力変換装置全体の入出力電圧比が比較的大きい場合でも小形軽量なDC/DC電力変換装置を得ることができる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1によるDC/DC電力変換装置について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1によるDC/DC電力変換装置の全体構成を示すブロック構成図である。
図1に示すように、DC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1、インダクタ式電力変換回路2および制御回路3と、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)および高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcoma)とから成る。なお、2組の入出力電圧端子対の負極電圧端子Vcom、Vcomaは、この場合、共通の電圧端子で接地されている。そして、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
以下、この発明の実施の形態1によるDC/DC電力変換装置について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1によるDC/DC電力変換装置の全体構成を示すブロック構成図である。
図1に示すように、DC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1、インダクタ式電力変換回路2および制御回路3と、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)および高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcoma)とから成る。なお、2組の入出力電圧端子対の負極電圧端子Vcom、Vcomaは、この場合、共通の電圧端子で接地されている。そして、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、電圧端子VLa、Vcoma、VHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2との接続端子Tm-Vs1を備えている。この回路1の低電圧側の入出力電圧端子対(VLa、Vcoma)と高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcoma)との負極電圧端子Vcomaは、この場合、共通である。また、高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcoma)は、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcoma)となる。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力したり、高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力する機能を有する。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力したり、高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力する機能を有する。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、電圧端子VA、Vcom、VLと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1との接続端子Tm-Vs1を備えている。この回路2の2組の入出力電圧端子対(VA、Vcom)、(VL、Vcom)は、負極電圧端子Vcomが共通で、一方の入出力電圧端子対(VA、Vcom)がコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側の入出力電圧端子対(VLa、Vcoma)に接続される。この場合、正極電圧端子VA、VLaが互いに接続され、負極電圧端子Vcom、Vcomaは共通である。また、他方の入出力電圧端子対(VL、Vcom)は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcom)となる。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧V2を、昇圧あるいは降圧された電圧V1にして他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力したり、逆に入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、昇圧あるいは降圧された電圧V2にしてコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する機能を有する。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧V2を、昇圧あるいは降圧された電圧V1にして他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力したり、逆に入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、昇圧あるいは降圧された電圧V2にしてコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する機能を有する。
制御回路3は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2を駆動するためのゲート信号GatexL、GatexH、GateyL、GateyHとを生成し、各DC/DC電力変換回路1、2に出力する。また、電圧端子VLの電圧(V1)および電圧端子VHの電圧(V3)が入力されている。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の詳細構成を、図2に基づいて以下に説明する。上述したように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力したり、高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力する。
図2に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、低圧側素子、高圧側素子としての2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)(Mos4L、Mos4H)を直列接続して、各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の両端子間に接続した4段の回路A1、A2、A3、A4を直列接続して構成される。そして、各回路A1、A2、A3、A4内の2つのMOSFETの接続点を中間端子として、所定の1回路となる回路A1と他の各回路A2、A3、A4との中間端子間に、エネルギ移行用のコンデンサCr12、Cr13、Cr14およびインダクタLr12、Lr13、Lr14の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC13、LC14を接続する。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、各回路A1〜A4内のMOSFETを駆動するための、電源Vs1〜Vs4とゲート駆動回路111〜114とフォトカプラ(121L、121H)〜(124L、124H)を備える。
また、上述したように、電圧端子VLa、Vcom、VHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2との接続端子Tm-Vs1とを備えている。
また、上述したように、電圧端子VLa、Vcom、VHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2との接続端子Tm-Vs1とを備えている。
次に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内の接続の詳細について説明する。
平滑コンデンサCs1の低電圧側端子は、電圧端子Vcomaと電源Vs1の負電圧端子に接続される。平滑コンデンサCs1の高電圧側端子は、電圧端子VLaと平滑コンデンサCs2の低電圧側端子と電源Vs2の負電圧端子に接続される。平滑コンデンサCs2の高電圧側端子は、平滑コンデンサCs3の低電圧側端子と電源Vs3の負電圧端子に接続される。平滑コンデンサCs3の高電圧側端子は、平滑コンデンサCs4の低電圧側端子と電源Vs4の負電圧端子に接続される。平滑コンデンサCs4の高電圧側端子は電圧端子VHに接続される。電源Vs1の正電圧端子は接続端子Tm−Vs1に接続される。
Mos1Lのソース端子は電圧端子Vcomaに、Mos1Hのドレイン端子とMos2Lのソース端子とは平滑コンデンサCs1の高電圧側端子に接続され、Mos2Hのドレイン端子とMos3Lのソース端子とは平滑コンデンサCs2の高電圧側端子に接続される。Mos3Hのドレイン端子とMos4Lのソース端子は平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続され、Mos4Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs4の高電圧側端子に接続される。
平滑コンデンサCs1の低電圧側端子は、電圧端子Vcomaと電源Vs1の負電圧端子に接続される。平滑コンデンサCs1の高電圧側端子は、電圧端子VLaと平滑コンデンサCs2の低電圧側端子と電源Vs2の負電圧端子に接続される。平滑コンデンサCs2の高電圧側端子は、平滑コンデンサCs3の低電圧側端子と電源Vs3の負電圧端子に接続される。平滑コンデンサCs3の高電圧側端子は、平滑コンデンサCs4の低電圧側端子と電源Vs4の負電圧端子に接続される。平滑コンデンサCs4の高電圧側端子は電圧端子VHに接続される。電源Vs1の正電圧端子は接続端子Tm−Vs1に接続される。
Mos1Lのソース端子は電圧端子Vcomaに、Mos1Hのドレイン端子とMos2Lのソース端子とは平滑コンデンサCs1の高電圧側端子に接続され、Mos2Hのドレイン端子とMos3Lのソース端子とは平滑コンデンサCs2の高電圧側端子に接続される。Mos3Hのドレイン端子とMos4Lのソース端子は平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続され、Mos4Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs4の高電圧側端子に接続される。
LC直列体LC12の一端は、Mos1LとMos1Hとの接続点に接続され、他端はMos2LとMos2Hとの接続点に接続される。LC直列体LC13の一端は、Mos1LとMos1Hとの接続点に接続され、他端はMos3LとMos3Hとの接続点に接続される。LC直列体LC14の一端は、Mos1LとMos1Hとの接続点に接続され、他端はMos4LとMos4Hとの接続点に接続されている。
またMos1L、Mos1Hのゲート端子はゲート駆動回路111の出力端子に接続され、ゲート駆動回路111の入力端子には、Mos1Lのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。同様に、(Mos2L、Mos2H)〜(Mos4L、Mos4H)のゲート端子はゲート駆動回路112〜114の出力端子に接続され、ゲート駆動回路112〜114の入力端子には、Mos2L〜Mos4Lのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。なお、ゲート駆動回路111〜114は、一般的なブートストラップ方式の駆動回路であり、ハーフブリッジインバータ回路駆動用のドライバICや高電圧側のMOSFETを駆動するためのコンデンサ等で構成されている。
またMos1L、Mos1Hのゲート端子はゲート駆動回路111の出力端子に接続され、ゲート駆動回路111の入力端子には、Mos1Lのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。同様に、(Mos2L、Mos2H)〜(Mos4L、Mos4H)のゲート端子はゲート駆動回路112〜114の出力端子に接続され、ゲート駆動回路112〜114の入力端子には、Mos2L〜Mos4Lのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。なお、ゲート駆動回路111〜114は、一般的なブートストラップ方式の駆動回路であり、ハーフブリッジインバータ回路駆動用のドライバICや高電圧側のMOSFETを駆動するためのコンデンサ等で構成されている。
Mos1L駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ121Lから、Mos1H駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ121Hから出力される。同様に、Mos2L〜Mos4L駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ122L〜124Lから、Mos2H〜Mos4H駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ122H〜124Hから出力される。フォトカプラ121L〜124L、121H〜124Hには、制御回路3から出力されるゲート信号GateL、GateHが入力される。
次にコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の動作について説明する。
まず、低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力する昇圧回路として動作する場合について説明する。
回路A1は、入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路として動作する。また、回路A2、A3、A4は、駆動用インバータ回路A1で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により各回路が駆動される。
まず、低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力する昇圧回路として動作する場合について説明する。
回路A1は、入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路として動作する。また、回路A2、A3、A4は、駆動用インバータ回路A1で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により各回路が駆動される。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr12、Cr13、Cr14の容量値と比較して十分大きな値に設定される。
上述したように、入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力するため、電圧端子VH、Vcoma間からエネルギを出力している状態となり、電圧V3は4×V2よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V2の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V3−V2)/3の電圧が充電されている。
上述したように、入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力するため、電圧端子VH、Vcoma間からエネルギを出力している状態となり、電圧V3は4×V2よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V2の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V3−V2)/3の電圧が充電されている。
ゲート信号(GateL、GateH)と、駆動用インバータ回路A1および整流回路A2〜A4内の高圧側MOSFET(Mos1H、Mos2H〜Mos4H)に流れる電流と低圧側MOSFET(Mos1L、Mos2L〜Mos4L)に流れる電流とを図3に示す。駆動用インバータ回路A1内のMOSFETではドレインからソースに電流が流れ、整流回路A2〜A4内のMOSFETではソースからドレインに電流が流れる。MOSFETはゲート信号がハイ電圧でオンする。
図3に示すように、ゲート信号(GateL、GateH)は、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13、LC14にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号である。
図3に示すように、ゲート信号(GateL、GateH)は、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13、LC14にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号である。
低圧側MOSFETへのゲート信号GateLにより各回路A1〜A4の低圧側MOSFETであるMos1L、Mos2L、Mos3L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr13、Cr14に移行する。
Cs1⇒Mos2L⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Cs3⇒Mos4L⇒Lr14⇒Cr14⇒Mos1L
Cs1⇒Mos2L⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Cs3⇒Mos4L⇒Lr14⇒Cr14⇒Mos1L
次いで、高圧側MOSFETへのゲート信号GateHにより各回路A1〜A4の高圧側MOSFETであるMos1H、Mos2H、Mos3H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr12、Cr13、Cr14に充電されたエネルギが、以下に示す経路で平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に移行する。
Cr12⇒Lr12⇒Mos2H⇒Cs2⇒Mos1H
Cr13⇒Lr13⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
Cr14⇒Lr14⇒Mos4H⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
Cr12⇒Lr12⇒Mos2H⇒Cs2⇒Mos1H
Cr13⇒Lr13⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
Cr14⇒Lr14⇒Mos4H⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
このように、コンデンサCr12、Cr13、Cr14の充放電により、平滑コンデンサCs1から平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力する。
次に、入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力する降圧回路として動作する場合について説明する。
この場合、回路A2、A3、A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A1は、駆動用インバータ回路で駆動された電流を整流し、エネルギを低電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により各回路が駆動される。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力するため、電圧端子VLa、Vcoma間からエネルギを出力している状態となり、電圧V3は4×V2よりも高い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V2の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V3−V2)/3の電圧が充電されている。
この場合、回路A2、A3、A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A1は、駆動用インバータ回路で駆動された電流を整流し、エネルギを低電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により各回路が駆動される。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力するため、電圧端子VLa、Vcoma間からエネルギを出力している状態となり、電圧V3は4×V2よりも高い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V2の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V3−V2)/3の電圧が充電されている。
ゲート信号(GateL、GateH)と、駆動用インバータ回路A2〜A4および整流回路A1内の高圧側MOSFET(Mos2H〜Mos4H、Mos1H)に流れる電流と低圧側MOSFET(Mos2L〜Mos4L、Mos1L)に流れる電流とを図4に示す。駆動用インバータ回路A2〜A4内のMOSFETではドレインからソースに電流が流れ、整流回路A1内のMOSFETではソースからドレインに電流が流れる。MOSFETはゲート信号がハイ電圧でオンする。
図4に示すように、ゲート信号(GateL、GateH)は、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13、LC14にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号であることは昇圧動作の場合と同様である。
図4に示すように、ゲート信号(GateL、GateH)は、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13、LC14にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号であることは昇圧動作の場合と同様である。
高圧側MOSFETへのゲート信号GateHにより各回路A2〜A4、A1の高圧側MOSFETであるMos2H、Mos3H、Mos4H、Mos1Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr13、Cr14に移行する。
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Lr14⇒Cr14⇒Mos1H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1H
Cs2⇒Mos2H⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Lr14⇒Cr14⇒Mos1H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1H
Cs2⇒Mos2H⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
次いで、低圧側MOSFETへのゲート信号GateLにより各回路A2〜A4、A1の低圧側MOSFETであるMos2L、Mos3L、Mos4L、Mos1Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr12、Cr13、Cr14に充電されたエネルギが、以下に示す経路で平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に移行する。
Cr14⇒Lr14⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cr13⇒Lr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cr12⇒Lr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Mos1L
Cr14⇒Lr14⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cr13⇒Lr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cr12⇒Lr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Mos1L
このように、コンデンサCr12、Cr13、Cr14の充放電により、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4から平滑コンデンサCs1にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力する。
上記昇圧、降圧の動作において、各コンデンサCr12、Cr13、Cr14には、インダクタLr12、Lr13、Lr14が直列に接続されてLC直列体LC12、LC13、LC14を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、半導体スイッチング素子の状態がオン/オフ変化する際の過渡的な損失が無く、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
また、この実施の形態では、平滑コンデンサCs1の両端子に入出力端子となる低電圧側の電圧端子VLa、Vcomaが接続された回路A1と他の各回路A2、A3、A4との間に、LC直列体LC12、LC13、LC14を接続した。
この実施の形態におけるLC直列体LC12、LC13、LC14に流れる電流値をI12、I13、I14とし、コンデンサCr12、Cr13、Cr14の電圧をV12、V13、V14とする。そして、比較例として、隣接する回路間、即ちA1、A2間、A2、A3間、A3、A4間で中間端子(低圧側MOSFETと高圧側MOSFETとの接続点)間に、LC直列体LC12、LC23、LC34を接続して、同様に動作させた場合を考える。この比較例におけるLC直列体LC12、LC23、LC34に流れる電流値をI12r、I23r、I34rとし、LC直列体LC12、LC23、LC34内のコンデンサCr12、Cr23、Cr34の電圧をV12r、V23r、V34rとすると、
この実施の形態におけるLC直列体LC12、LC13、LC14に流れる電流値をI12、I13、I14とし、コンデンサCr12、Cr13、Cr14の電圧をV12、V13、V14とする。そして、比較例として、隣接する回路間、即ちA1、A2間、A2、A3間、A3、A4間で中間端子(低圧側MOSFETと高圧側MOSFETとの接続点)間に、LC直列体LC12、LC23、LC34を接続して、同様に動作させた場合を考える。この比較例におけるLC直列体LC12、LC23、LC34に流れる電流値をI12r、I23r、I34rとし、LC直列体LC12、LC23、LC34内のコンデンサCr12、Cr23、Cr34の電圧をV12r、V23r、V34rとすると、
比較例において
I12r:I23r:I34r=3:2:1
V12r=V23r=V34r
であるのに対し、この実施の形態では、
I12=I13=I14(=I34r)
V12:V13:V14=1:2:3 (V12=V12r=V23r=V34r)
となる。
I12r:I23r:I34r=3:2:1
V12r=V23r=V34r
であるのに対し、この実施の形態では、
I12=I13=I14(=I34r)
V12:V13:V14=1:2:3 (V12=V12r=V23r=V34r)
となる。
このように、この実施の形態では、回路A1と他の各回路A2、A3、A4との中間端子間にLC直列体LC12、LC13、LC14を接続したため、上記比較例に比べて、コンデンサCr12、Cr13、Cr14の電圧は増大するものであるが、LC直列体LC12を流れる電流値を1/3に、また高圧側が回路A3に接続されるLC直列体LC13では、比較例のLC直列体LC23を流れる電流値の1/2に低減できる。即ち、各LC直列体LC12、LC13、LC14を流れる電流値を最小のものと等しくできる。このため、エネルギ移行用のLC直列体LC12、LC13、LC14のインダクタLr、コンデンサCrの電流定格を低下させ、インダクタLrとコンデンサCrを小形化することができる。
この実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路1では、電圧V2からV3の昇圧動作と、電圧V3からV2の降圧動作との双方向の電力変換を可能としたが、電圧V2からV3の昇圧動作のみ、あるいは電圧V3からV2の降圧動作のみの片方向の電力変換に限定して動作させてもよい。
また、この実施の形態では、V2とV3の電圧比が4の場合について示したが、これに限るものではなく、回路A1〜A4の直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
また、この実施の形態では、V2とV3の電圧比が4の場合について示したが、これに限るものではなく、回路A1〜A4の直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2の詳細構成を、図5に基づいて以下に説明する。インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、DC/DC電力変換装置全体の入出力電圧端子と共通のVL、Vcom間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)間に出力したり、逆に入出力電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧して入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
図5に示すように、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)、VLと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1との接続端子Tm-Vs1を備えている。また、高圧側素子、低圧側素子としてのそれぞれ2つのMOSFET(MosxH、MosxL)、(MosyH、MosyL)から成る駆動用素子直列体としての第1の直列体、第2の直列体を備え、第1の直列体(MosxH、MosxL)を入出力電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)間に接続し、第2の直列体(MosyH、MosyL)を入出力電圧端子VL、Vcom(Vcoma)間に接続する。また、各直列体の2つのMOSFETの接続点間にインダクタとしてのコイルLcを配置し、さらに、第2の直列体(MosyH、MosyL)に並列に接続された平滑コンデンサChを備える。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、回路内のMOSFETを駆動するための、高圧側のMOSFET駆動電源となる電源Vsx、Vsyと、ゲート駆動回路211、212と、フォトカプラ(221L、221H)、(222L、222H)とを備える。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、回路内のMOSFETを駆動するための、高圧側のMOSFET駆動電源となる電源Vsx、Vsyと、ゲート駆動回路211、212と、フォトカプラ(221L、221H)、(222L、222H)とを備える。
次に、インダクタ式DC/DC電力変換回路2内の接続の詳細について説明する。
MosxLのソース端子は、電圧端子VcomとMosyLのソース端子と平滑コンデンサChの低電圧側端子に接続されている。MosxLのドレイン端子は、MosxHのソース端子と、コイルLcの一方の端子と、電源Vsxの低電圧側端子に接続されている。MosxHのドレイン端子は、電圧端子VAに接続されている。MosyLのドレイン端子は、MosyHのソース端子と、コイルLcのもう一方の端子と、電源Vsyの低電圧側端子に接続されている。MosyHのドレイン端子は、電圧端子VLと、平滑コンデンサChの高電圧側端子に接続されている。
またMosxL、MosxHのゲート端子は、ゲート駆動回路211の出力端子に接続され、ゲート駆動回路211の入力端子には、MosxLのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。同様に、MosyL、MosyHのゲート端子はゲート駆動回路212の出力端子に接続され、ゲート駆動回路212の入力端子には、MosyLのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。なお、ゲート駆動回路211、212は、ハーフブリッジインバータ回路駆動用のドライバICであり、低電圧側のMOSFETは接続端子Tm-Vs1を介して電源Vs1で駆動され、高電圧側のMOSFETは電源Vsx、Vsyで駆動される。
MosxLのソース端子は、電圧端子VcomとMosyLのソース端子と平滑コンデンサChの低電圧側端子に接続されている。MosxLのドレイン端子は、MosxHのソース端子と、コイルLcの一方の端子と、電源Vsxの低電圧側端子に接続されている。MosxHのドレイン端子は、電圧端子VAに接続されている。MosyLのドレイン端子は、MosyHのソース端子と、コイルLcのもう一方の端子と、電源Vsyの低電圧側端子に接続されている。MosyHのドレイン端子は、電圧端子VLと、平滑コンデンサChの高電圧側端子に接続されている。
またMosxL、MosxHのゲート端子は、ゲート駆動回路211の出力端子に接続され、ゲート駆動回路211の入力端子には、MosxLのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。同様に、MosyL、MosyHのゲート端子はゲート駆動回路212の出力端子に接続され、ゲート駆動回路212の入力端子には、MosyLのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。なお、ゲート駆動回路211、212は、ハーフブリッジインバータ回路駆動用のドライバICであり、低電圧側のMOSFETは接続端子Tm-Vs1を介して電源Vs1で駆動され、高電圧側のMOSFETは電源Vsx、Vsyで駆動される。
MosxL駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ221Lから、MosxH駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ221Hから出力される。同様に、MosyL駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ222Lから、MosyH駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ222Hから出力される。制御回路3からのゲート信号GatexL、GatexHは、それぞれフォトカプラ221L、221Hに、ゲート信号GateyL、GateyHは、それぞれフォトカプラ222L、222Hに入力されている。
次にインダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作について説明する。
まず、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する第1の場合について説明する。
図6は、MosxH、MosxLのゲート信号GatexH、GatexLと、コイルLc、MosxH、MosxLの各素子を流れる電流とを示した図である。ゲート信号がハイ電圧でMOSFETがオン動作を行なう。コイルLcの電流はコンデンサ式DC/DC電力変換回路1からインダクタ式DC/DC電力変換回路2に流れる方向を正、MosxHの電流はドレインからソースに流れる方向を正、MosxLの電流はソースからドレインに流れる方向を正として示した。MosyHは常時オン、MosyLは常時オフしている。
まず、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する第1の場合について説明する。
図6は、MosxH、MosxLのゲート信号GatexH、GatexLと、コイルLc、MosxH、MosxLの各素子を流れる電流とを示した図である。ゲート信号がハイ電圧でMOSFETがオン動作を行なう。コイルLcの電流はコンデンサ式DC/DC電力変換回路1からインダクタ式DC/DC電力変換回路2に流れる方向を正、MosxHの電流はドレインからソースに流れる方向を正、MosxLの電流はソースからドレインに流れる方向を正として示した。MosyHは常時オン、MosyLは常時オフしている。
MosxHがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積すると同時に電圧端子VL側に移行する。次いでMosxHをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギでMosxLを介してエネルギを電圧端子VL側にさらに移行する。このオンオフ動作は一定の周期で繰り返される。なお、このような降圧動作は、一般的な非絶縁形のDC/DC電力変換回路の降圧動作と同様である。
ここではMosxLを整流用の素子として利用する。整流素子にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
ここではMosxLを整流用の素子として利用する。整流素子にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
入出力電圧端子VA、Vcom間に入力される電圧は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の入出力電圧端子VLa、Vcoma間の電圧であり、電圧V3の約1/4の電圧V2である。インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、電圧端子VA、Vcom間の電圧を降圧調整して電圧端子VL、Vcom間に出力する。
このため、第1の場合では、DC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcoma)に入力される電圧V3を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1により約1/4の電圧V2に降圧し、さらにインダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧V2からそれ以下のゼロ電圧まで電圧を変化させることができる。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V3から、電圧V3の1/4〜0倍の電圧V1に降圧することができる。
また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する第2の場合について説明する。
図7は、MosyL、MosyHのゲート信号GateyL、GateyHと、コイルLc、MosyL、MosyHの各素子を流れる電流とを示した図である。ゲート信号がハイ電圧でMOSFETがオン動作を行なう。コイルLcの電流はコンデンサ式DC/DC電力変換回路1からインダクタ式DC/DC電力変換回路2に流れる方向を正、MosyLの電流はドレインからソースに流れる方向を正、MosyHの電流はソースからドレインに流れる方向を正として示した。MosxHは常時オン、MosxLは常時オフしている。
図7は、MosyL、MosyHのゲート信号GateyL、GateyHと、コイルLc、MosyL、MosyHの各素子を流れる電流とを示した図である。ゲート信号がハイ電圧でMOSFETがオン動作を行なう。コイルLcの電流はコンデンサ式DC/DC電力変換回路1からインダクタ式DC/DC電力変換回路2に流れる方向を正、MosyLの電流はドレインからソースに流れる方向を正、MosyHの電流はソースからドレインに流れる方向を正として示した。MosxHは常時オン、MosxLは常時オフしている。
MosyLがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積する。MosyLをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギと電圧端子VA、Vcom間の蓄積エネルギとを利用して、MosyHを介してエネルギを電圧端子VL側に移行する。このオンオフ動作は一定の周期で繰り返される。なお、このような昇圧動作は、一般的な非絶縁形のDC/DC電力変換回路の昇圧動作と同様である。
ここではMosyHを整流用の素子として利用する。整流素子にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
ここではMosyHを整流用の素子として利用する。整流素子にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
入出力電圧端子VA、Vcom間に入力される電圧は、電圧V3の約1/4の電圧V2であり、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、電圧端子VA、Vcom間の電圧V2を昇圧調整して電圧端子VL、Vcom間に出力する。
このため、第2の場合では、DC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcoma)に入力される電圧V3を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1により約1/4の電圧V2に降圧し、さらにインダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧V2よりも大きな電圧に変化させることができる。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V3から、電圧V3の1/4よりも大きな電圧V1に降圧することができる。
また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
このため、第2の場合では、DC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcoma)に入力される電圧V3を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1により約1/4の電圧V2に降圧し、さらにインダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧V2よりも大きな電圧に変化させることができる。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V3から、電圧V3の1/4よりも大きな電圧V1に降圧することができる。
また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する第3の場合について説明する。
図8は、MosyH、MosyLのゲート信号GateyH、GateyLと、コイルLc、MosyH、MosyLの各素子を流れる電流とを示した図である。ゲート信号がハイ電圧でMOSFETがオン動作を行なう。コイルLcの電流はインダクタ式DC/DC電力変換回路2からコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に流れる方向を正、MosyHの電流はドレインからソースに流れる方向を正、MosyLの電流はソースからドレインに流れる方向を正として示した。MosxHは常時オン、MosxLは常時オフしている。
図8は、MosyH、MosyLのゲート信号GateyH、GateyLと、コイルLc、MosyH、MosyLの各素子を流れる電流とを示した図である。ゲート信号がハイ電圧でMOSFETがオン動作を行なう。コイルLcの電流はインダクタ式DC/DC電力変換回路2からコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に流れる方向を正、MosyHの電流はドレインからソースに流れる方向を正、MosyLの電流はソースからドレインに流れる方向を正として示した。MosxHは常時オン、MosxLは常時オフしている。
MosyHがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積すると同時に電圧端子VA側に移行する。次いでMosyHをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギでMosyLを介してエネルギを電圧端子VA側にさらに移行する。このオンオフ動作は一定の周期で繰り返される。なお、このような降圧動作は、一般的な非絶縁形のDC/DC電力変換回路の降圧動作と同様である。
ここではMosyLを整流用の素子として利用する。整流素子にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
ここではMosyLを整流用の素子として利用する。整流素子にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子と共通である電圧端子VL、Vcom間に入力される電圧V1を降圧調整して電圧端子VA、Vcom間に電圧V2を出力する。電圧V2は電圧V1からゼロ電圧まで変化させることができる。
このため、第3の場合では、DC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcom)に入力される電圧V1を、インダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧V1〜0の電圧V2に降圧し、さらにコンデンサ式DC/DC電力変換回路1により電圧V2から約4倍の電圧V3に昇圧する。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の4倍よりも小さな電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
このため、第3の場合では、DC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcom)に入力される電圧V1を、インダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧V1〜0の電圧V2に降圧し、さらにコンデンサ式DC/DC電力変換回路1により電圧V2から約4倍の電圧V3に昇圧する。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の4倍よりも小さな電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する第4の場合について説明する。
図9は、MosxL、MosxHのゲート信号GatexL、GatexHと、コイルLc、MosxL、MosxHの各素子を流れる電流とを示した図である。ゲート信号がハイ電圧でMOSFETがオン動作を行なう。コイルLcの電流はインダクタ式DC/DC電力変換回路2からコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に流れる方向を正、MosxLの電流はドレインからソースに流れる方向を正、MosxHの電流はソースからドレインに流れる方向を正として示した。MosyHは常時オン、MosyLは常時オフしている。
図9は、MosxL、MosxHのゲート信号GatexL、GatexHと、コイルLc、MosxL、MosxHの各素子を流れる電流とを示した図である。ゲート信号がハイ電圧でMOSFETがオン動作を行なう。コイルLcの電流はインダクタ式DC/DC電力変換回路2からコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に流れる方向を正、MosxLの電流はドレインからソースに流れる方向を正、MosxHの電流はソースからドレインに流れる方向を正として示した。MosyHは常時オン、MosyLは常時オフしている。
MosxLがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積する。次いでMosxLをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギと電圧端子VL、Vcom間の蓄積エネルギとを利用して、MosxHを介してエネルギを電圧端子VA側に移行する。このオンオフ動作は一定の周期で繰り返される。なお、このような昇圧動作は、一般的な非絶縁形のDC/DC電力変換回路の昇圧動作と同様である。
ここではMosxHを整流用の素子として利用する。整流素子にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
ここではMosxHを整流用の素子として利用する。整流素子にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子と共通である電圧端子VL、Vcom間に入力される電圧V1を昇圧調整して電圧端子VA、Vcom間に電圧V1より大きな電圧V2を出力する。
このため、第4の場合では、DC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcom)に入力される電圧V1を、インダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧V1より大きな電圧V2に昇圧し、さらにコンデンサ式DC/DC電力変換回路1により電圧V2から約4倍の電圧V3に昇圧する。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の4倍よりも大きな電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
このため、第4の場合では、DC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcom)に入力される電圧V1を、インダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧V1より大きな電圧V2に昇圧し、さらにコンデンサ式DC/DC電力変換回路1により電圧V2から約4倍の電圧V3に昇圧する。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の4倍よりも大きな電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作における第1〜第4の場合について説明したが、第1の場合、第2の場合は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は降圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体も降圧動作を行っている。また、第3の場合、第4の場合は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は昇圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体も昇圧動作を行っている。このように、第1〜第4の場合(動作モード)を切り替えることにより、双方向の電力変換が可能となる。
以上のように、この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1とインダクタ式DC/DC電力変換回路2とを組み合わせ、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、LC直列体LC12、LC13、LC14にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のゲート信号(GateL、GateH)にて駆動した。コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、エネルギ移行時の電流が十分減衰した状態でのスイッチング動作が行なわれると同時に、入出力電圧比が、直列接続された複数の回路A1〜A4の数(4)とほぼ同じになるよう駆動される。このように、一定のゲート信号で入出力電圧比を、回路数で決まる整数倍に維持するように駆動することで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、電力変換効率を高い状態に維持することができる。
なお、入出力電圧比を変化させるとコンデンサ式DC/DC電力変換回路の電力変換効率が低下することについての詳細は、後述する。
なお、入出力電圧比を変化させるとコンデンサ式DC/DC電力変換回路の電力変換効率が低下することについての詳細は、後述する。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、一方の入出力電圧端子VA、Vcom間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側の電圧端子VLa、Vcoma間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側入出力電圧V2を電圧調整する。このため、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を入出力電圧比を整数倍に維持しても、DC/DC電力変換装置全体の昇圧時の出力電圧V3および降圧時の出力電圧V1のいずれも電圧調整が可能になる。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2にて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができる。また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、電圧調整のための電力変換で良いため入出力電圧比を大きくする必要がなく小形軽量な回路となるため、DC/DC電力変換装置としても小形軽量化が図れる。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2にて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができる。また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、電圧調整のための電力変換で良いため入出力電圧比を大きくする必要がなく小形軽量な回路となるため、DC/DC電力変換装置としても小形軽量化が図れる。
ここで、入出力電圧比を変化させるとコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の電力変換効率が低下する要因について説明する。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路のみでの出力電圧の調整は可能であり、第1の比較例として、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の駆動用インバータ回路のオン時間を共振周期の1/2よりも短く変化させ、移行エネルギを制御することで電圧調整する。しかしながら、この場合、MOSFETに電流が導通している状態の途中で遮断動作を行なうため、スイッチング時のエネルギ損失が発生し電力変換効率が低下する。これは、LC共振を用いないものでも、電流の導通時間を制限することでスイッチング損失が発生し、同様に電力変換効率が低下する。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路のみでの出力電圧の調整は可能であり、第1の比較例として、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の駆動用インバータ回路のオン時間を共振周期の1/2よりも短く変化させ、移行エネルギを制御することで電圧調整する。しかしながら、この場合、MOSFETに電流が導通している状態の途中で遮断動作を行なうため、スイッチング時のエネルギ損失が発生し電力変換効率が低下する。これは、LC共振を用いないものでも、電流の導通時間を制限することでスイッチング損失が発生し、同様に電力変換効率が低下する。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1のみでの出力電圧を調整する第2の比較例として、図10に示すように、共振周期でのオンオフ動作は維持しゲート信号のパルスの発生回数を間引くことにより電圧調整する方法がある。この場合、高電圧側の電圧V3が低電圧側の電圧V2の整数倍(n倍)よりも低下すると、エネルギ移行するコンデンサの充放電時の電圧差が大きくなり、1サイクル当たりのエネルギ移行量が大きくなって損失が大きくなる。
回路数がn個で入出力電圧比nのコンデンサ式DC/DC電力変換回路1における、高電圧側の入出力電圧V3と効率の関係を図11に示す。電圧V3がn×V2では効率100%になり、電圧V3の低下に伴って効率は低下する傾向を示す。このように、単位時間当たりの発生パルス数を制限することにより出力電圧を制御すると電力変換効率は低下する。例えば、2倍昇圧動作においてV2を36V、V3を60V(効率100%はV3=72V)とした場合、効率が83%まで低下してしまう。
なお、この方法においても、LC共振を利用したものだけではなく、LC共振を利用しないものも同様に電力変換効率が低下する。
回路数がn個で入出力電圧比nのコンデンサ式DC/DC電力変換回路1における、高電圧側の入出力電圧V3と効率の関係を図11に示す。電圧V3がn×V2では効率100%になり、電圧V3の低下に伴って効率は低下する傾向を示す。このように、単位時間当たりの発生パルス数を制限することにより出力電圧を制御すると電力変換効率は低下する。例えば、2倍昇圧動作においてV2を36V、V3を60V(効率100%はV3=72V)とした場合、効率が83%まで低下してしまう。
なお、この方法においても、LC共振を利用したものだけではなく、LC共振を利用しないものも同様に電力変換効率が低下する。
次に、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみでDC/DC電力変換装置を構成した装置は、大きく重くなることについて説明する。
電圧V1が144V、電圧V2が162.5V、電圧V3が650Vの昇圧動作の上記実施の形態の場合と、第3の比較例として、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみの構成で電圧を144Vから650Vに昇圧変換する場合において、インダクタ式DC/DC電力変換回路のコイルの大きさについて比較する。
まず、双方のインダクタ式DC/DC電力変換回路のコイルのインダクタンス値を見積もる。
電圧V1が144V、電圧V2が162.5V、電圧V3が650Vの昇圧動作の上記実施の形態の場合と、第3の比較例として、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみの構成で電圧を144Vから650Vに昇圧変換する場合において、インダクタ式DC/DC電力変換回路のコイルの大きさについて比較する。
まず、双方のインダクタ式DC/DC電力変換回路のコイルのインダクタンス値を見積もる。
この実施の形態の場合(144Vから162.5Vに昇圧)、入力(144V側)の平均電流を90A、駆動周波数を10kHz、コイルに流れる電流の最小値から最大値までのリプル電流ΔIを平均電流90Aの1/3の30Aとする。インダクタ式DC/DC電力変換回路2の電圧変換は144Vから162.5Vであることから、半導体スイッチング素子のオン時間Tonは、
となり、コイルのインダクタンス値は、
となる。即ち、このインダクタ式DC/DC電力変換回路2には、54.6μH、90Aのコイルが必要となる。
次に、第3の比較例の場合(144Vから650Vに昇圧)、同様に、入力(144V側)の平均電流を90A、駆動周波数を10kHz、コイルに流れる電流の最小値から最大値までのリプル電流ΔIを平均電流90Aの1/3の30Aとする。インダクタ式の電圧変換は144Vから650Vであることから、半導体スイッチング素子のオン時間Tonは、
となり、コイルのインダクタンス値は、
となる。即ち、このインダクタ式DC/DC電力変換回路には、374μH、90Aのコイルが必要となる。
この実施の形態のコイル(54.6μH)と第3の比較例のコイル(374μH)における、許容平均電流値と体積との関係を図12に示す。2つのコイルの平均電流値は90Aであることから、この実施の形態のコイル(54.6μH)の大きさは0.3Lであり、第3の比較例のコイル(374μH)の大きさは1.6Lであることがわかる。コイルの重さは大きさに比例することから、第3の比較例のコイル(374μH)は各段と大きく重いことが判る。
従って、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみでDC/DC電力変換装置を構成した装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路は不要であるが、使用するコイルが非常に大きく重くなる。コンデンサ式DC/DC電力変換回路は、上述のように半導体スイッチング素子の過渡的な損失が無いため、その駆動周波数を大きくすることができ、使用するインダクタやコンデンサが小形化できると共に、効率も良いため放熱部品も小さく済むことから、小形軽量である。よって、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1とインダクタ式DC/DC電力変換回路2の組み合わせから構成された、この発明によるDC/DC電力変換装置は、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみで構成されたものと比較して小形軽量となる。
従って、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみでDC/DC電力変換装置を構成した装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路は不要であるが、使用するコイルが非常に大きく重くなる。コンデンサ式DC/DC電力変換回路は、上述のように半導体スイッチング素子の過渡的な損失が無いため、その駆動周波数を大きくすることができ、使用するインダクタやコンデンサが小形化できると共に、効率も良いため放熱部品も小さく済むことから、小形軽量である。よって、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1とインダクタ式DC/DC電力変換回路2の組み合わせから構成された、この発明によるDC/DC電力変換装置は、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみで構成されたものと比較して小形軽量となる。
以上のように、この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、入出力電圧比を回路数で決まる整数倍に維持するように駆動して電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2にて電圧調整させた。このため、上述したように、この実施の形態によるDC/DC電力変換装置は、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整可能で、しかも小形軽量化を促進できる。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内のLC直列体LC12、LC13、LC14をコンデンサCr12、Cr13、Cr14のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内のLC直列体LC12、LC13、LC14をコンデンサCr12、Cr13、Cr14のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
なお、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみあるいは降圧動作のみの片方向の電力変換に限定して動作させてもよい。
DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作が上記第1、第2の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2のMosxLとMosyHはダイオードに置き換えてもよい。さらに、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作が上記第3、第4の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2のMosyLとMosxHはダイオードに置き換えてもよい。これらの場合、整流素子がオン電圧の大きなダイオードに置き換わっているので、MOSFETを用いたものに比して導通損失が大きくなるが、駆動するための回路素子が不要となるメリットもある。
DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作が上記第1、第2の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2のMosxLとMosyHはダイオードに置き換えてもよい。さらに、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作が上記第3、第4の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2のMosyLとMosxHはダイオードに置き換えてもよい。これらの場合、整流素子がオン電圧の大きなダイオードに置き換わっているので、MOSFETを用いたものに比して導通損失が大きくなるが、駆動するための回路素子が不要となるメリットもある。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態2では、上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置と、インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。図2で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の構成は同様である。
この実施の形態2のインダクタ式DC/DC電力変換回路2aの詳細構成を、図13に基づいて以下に示す。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2aは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の電圧端子VLaとVcoma間の電圧、即ち、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、降圧して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力したり、逆に入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、昇圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態2によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態2では、上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置と、インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。図2で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の構成は同様である。
この実施の形態2のインダクタ式DC/DC電力変換回路2aの詳細構成を、図13に基づいて以下に示す。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2aは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の電圧端子VLaとVcoma間の電圧、即ち、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、降圧して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力したり、逆に入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、昇圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)間に出力する機能を有する。
図13に示すように、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aは、電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)、VLと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1との接続端子Tm-Vs1を備えている。また、2つのMOSFET(MosxH、MosxL)から成る駆動用素子直列体(第1の直列体)を入出力電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)間に接続し、2つのMOSFETの接続点と電圧端子VLとの間にインダクタとしてのコイルLcを接続する。さらに、入出力電圧端子VL、Vcom(Vcoma)間に平滑コンデンサChを備える。
また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aは、回路内のMOSFETを駆動するための、高圧側のMOSFET駆動電源となる電源Vsxと、ゲート駆動回路211と、フォトカプラ(221L、221H)とを備える。
また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aは、回路内のMOSFETを駆動するための、高圧側のMOSFET駆動電源となる電源Vsxと、ゲート駆動回路211と、フォトカプラ(221L、221H)とを備える。
なお、この実施の形態のインダクタ式DC/DC電力変換回路2aは、上記実施の形態1で示した第2の直列体(MosyH、MosyL)がないので、制御回路3では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aを駆動するためのゲート信号GatexL、GatexHとを生成し、各DC/DC電力変換回路1、2aに出力する。その他の部分は、図1で示した全体構成と同様である。
次に、この実施の形態のインダクタ式DC/DC電力変換回路2aの動作について説明する。
まず、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は降圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も降圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路2aの動作は、上記実施の形態1において、MosyHは常時オン、MosyLは常時オフとした第1の場合と同様で、ゲート信号GatexH、GatexL、およびコイルLc、MosxH、MosxLの各素子を流れる電流も、図6で示したものと同様である。即ち、MosxHがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積すると同時に電圧端子VL側に移行する。次いでMosxHをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギでMosxLを介してエネルギを電圧端子VL側にさらに移行する。
まず、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は降圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も降圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路2aの動作は、上記実施の形態1において、MosyHは常時オン、MosyLは常時オフとした第1の場合と同様で、ゲート信号GatexH、GatexL、およびコイルLc、MosxH、MosxLの各素子を流れる電流も、図6で示したものと同様である。即ち、MosxHがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積すると同時に電圧端子VL側に移行する。次いでMosxHをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギでMosxLを介してエネルギを電圧端子VL側にさらに移行する。
入出力電圧端子VA、Vcom間に入力される電圧は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の電圧端子VLaとVcoma間の電圧であり、電圧V3の約1/4の電圧V2である。インダクタ式DC/DC電力変換回路2aは、電圧端子VA、Vcom間の電圧V2を降圧調整して電圧端子VL、Vcom間に電圧V1を出力する。これにより、DC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcoma)に入力される電圧V3を、電圧V3の1/4〜0倍の電圧V1に降圧することができる。また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は昇圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も昇圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路2aの動作は、上記実施の形態1において、MosyHは常時オン、MosyLは常時オフとした第4の場合と同様で、ゲート信号GatexL、GatexH、およびコイルLc、MosxL、MosxHの各素子を流れる電流も、図9で示したものと同様である。即ち、MosxLがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積する。次いでMosxLをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギと電圧端子VL、Vcom間の蓄積エネルギとを利用して、MosxHを介してエネルギを電圧端子VA側に移行する。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路2aの動作は、上記実施の形態1において、MosyHは常時オン、MosyLは常時オフとした第4の場合と同様で、ゲート信号GatexL、GatexH、およびコイルLc、MosxL、MosxHの各素子を流れる電流も、図9で示したものと同様である。即ち、MosxLがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積する。次いでMosxLをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギと電圧端子VL、Vcom間の蓄積エネルギとを利用して、MosxHを介してエネルギを電圧端子VA側に移行する。
この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aは、電圧端子VLとVcom間の電圧を昇圧調整して、電圧V2として電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)間に出力する。これによりDC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcom)に入力される電圧V1を、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aにより電圧V1より大きな電圧V2に昇圧し、さらにコンデンサ式DC/DC電力変換回路1により電圧V2から約4倍の電圧V3に昇圧する。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の4倍よりも大きな電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
以上のように、この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1とインダクタ式DC/DC電力変換回路2aとを組み合わせて、双方向の電力変換を行う。コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、上記実施の形態1と同様に、エネルギ移行時の電流が十分減衰した状態でのスイッチング動作が行なわれると同時に、入出力電圧比が、直列接続された複数の回路A1〜A4の数(4)とほぼ同じになるよう駆動され、電力変換効率を高い状態に維持することができる。またインダクタ式DC/DC電力変換回路2aは、一方の入出力電圧端子VA、Vcom間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側の電圧端子VLa、Vcoma間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側入出力電圧V2を電圧調整する。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aにて電圧調整させることで、電力変換効率の低下を抑制しつつ出力電圧を調整可能で、小形軽量なDC/DC電力変換装置を得ることができる。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aにて電圧調整させることで、電力変換効率の低下を抑制しつつ出力電圧を調整可能で、小形軽量なDC/DC電力変換装置を得ることができる。
なお、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内のLC直列体LC12、LC13、LC14をコンデンサCr12、Cr13、Cr14のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
また、DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aの動作が、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aのMosxLはダイオードに置き換えてもよい。MosxLを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
また、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aの動作が、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aのMosxHはダイオードに置き換えてもよい。この場合も、MosxHを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
また、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aの動作が、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路2aのMosxHはダイオードに置き換えてもよい。この場合も、MosxHを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態3では、上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置と、インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。図2で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の構成は同様である。
この実施の形態3のインダクタ式DC/DC電力変換回路2bの詳細構成を、図14に基づいて以下に示す。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2bは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の電圧端子VLaとVcoma間の電圧、即ち、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、昇圧して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力したり、逆に入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態3によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態3では、上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置と、インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。図2で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の構成は同様である。
この実施の形態3のインダクタ式DC/DC電力変換回路2bの詳細構成を、図14に基づいて以下に示す。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2bは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の電圧端子VLaとVcoma間の電圧、即ち、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、昇圧して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力したり、逆に入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)間に出力する機能を有する。
図14に示すように、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bは、電圧端子VA(VLa)、Vcom(Vcoma)、VLと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1との接続端子Tm-Vs1を備えている。また、2つのMOSFET(MosyH、MosyL)から成る駆動用素子直列体(第2の直列体)を入出力電圧端子VL、Vcom(Vcoma)間に接続し、2つのMOSFETの接続点と電圧端子VA(VLa)との間にインダクタとしてのコイルLcを接続する。さらに、入出力電圧端子VL、Vcom(Vcoma)間に平滑コンデンサChを備える。
また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bは、回路内のMOSFETを駆動するための、高圧側のMOSFET駆動電源となる電源Vsyと、ゲート駆動回路212と、フォトカプラ(222L、222H)とを備える。
また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bは、回路内のMOSFETを駆動するための、高圧側のMOSFET駆動電源となる電源Vsyと、ゲート駆動回路212と、フォトカプラ(222L、222H)とを備える。
なお、この実施の形態のインダクタ式DC/DC電力変換回路2bは、上記実施の形態1で示した第1の直列体(MosxH、MosxL)がないので、制御回路3では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bを駆動するためのゲート信号GateyL、GateyHとを生成し、各DC/DC電力変換回路1、2bに出力する。その他の部分は、図1で示した全体構成と同様である。
次に、この実施の形態のインダクタ式DC/DC電力変換回路2bの動作について説明する。
まず、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は降圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も降圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路2bの動作は、上記実施の形態1において、MosxHは常時オン、MosxLは常時オフとした第2の場合と同様で、ゲート信号GateyL、GateyH、およびコイルLc、MosyL、MosyHの各素子を流れる電流も、図7で示したものと同様である。即ち、MosyLがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積する。MosyLをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギと電圧端子VA、Vcom間の蓄積エネルギとを利用して、MosyHを介してエネルギを電圧端子VL側に移行する。
まず、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は降圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も降圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路2bの動作は、上記実施の形態1において、MosxHは常時オン、MosxLは常時オフとした第2の場合と同様で、ゲート信号GateyL、GateyH、およびコイルLc、MosyL、MosyHの各素子を流れる電流も、図7で示したものと同様である。即ち、MosyLがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積する。MosyLをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギと電圧端子VA、Vcom間の蓄積エネルギとを利用して、MosyHを介してエネルギを電圧端子VL側に移行する。
この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bの入出力電圧端子VA、Vcom間に入力される電圧は、電圧V3の約1/4の電圧V2であり、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bは、電圧端子VA、Vcom間の電圧V2を昇圧調整して電圧端子VL、Vcom間に出力する。これによりDC/DC電力変換装置は、電圧V3から、電圧V3の1/4よりも大きな電圧V1に降圧することができる。
また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は昇圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も昇圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路2bの動作は、上記実施の形態1において、MosxHは常時オン、MosxLは常時オフとした第3の場合と同様で、ゲート信号GateyH、GateyL、およびコイルLc、MosyH、MosyLの各素子を流れる電流も、図8で示したものと同様である。即ち、MosyHがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積すると同時に電圧端子VA側に移行する。次いでMosyHをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギでMosyLを介してエネルギを電圧端子VA側にさらに移行する。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路2bの動作は、上記実施の形態1において、MosxHは常時オン、MosxLは常時オフとした第3の場合と同様で、ゲート信号GateyH、GateyL、およびコイルLc、MosyH、MosyLの各素子を流れる電流も、図8で示したものと同様である。即ち、MosyHがオンすることにより、エネルギをコイルLcに蓄積すると同時に電圧端子VA側に移行する。次いでMosyHをオフすると、コイルLcに蓄えられたエネルギでMosyLを介してエネルギを電圧端子VA側にさらに移行する。
この場合、入出力電圧端子VA、Vcom間に出力される電圧は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の電圧端子VLaとVcoma間の電圧V2となる。DC/DC電力変換装置は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcom)に入力される電圧V1を、インダクタ式DC/DC電力変換回路2により電圧V1〜0の電圧V2に降圧し、さらにコンデンサ式DC/DC電力変換回路1により電圧V2から約4倍の電圧V3に昇圧する。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の4倍よりも小さな電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
以上のように、この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1とインダクタ式DC/DC電力変換回路2bとを組み合わせて、双方向の電力変換を行う。コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、上記実施の形態1と同様に、エネルギ移行時の電流が十分減衰した状態でのスイッチング動作が行なわれると同時に、入出力電圧比が、直列接続された複数の回路A1〜A4の数(4)とほぼ同じになるよう駆動され、電力変換効率を高い状態に維持することができる。またインダクタ式DC/DC電力変換回路2bは、一方の入出力電圧端子VA、Vcom間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側の電圧端子VLa、Vcoma間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側入出力電圧V2を電圧調整する。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bにて電圧調整させることで、電力変換効率の低下を抑制しつつ出力電圧を調整可能で、小形軽量なDC/DC電力変換装置を得ることができる。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bにて電圧調整させることで、電力変換効率の低下を抑制しつつ出力電圧を調整可能で、小形軽量なDC/DC電力変換装置を得ることができる。
なお、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内のLC直列体LC12、LC13、LC14をコンデンサCr12、Cr13、Cr14のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
また、DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bの動作が、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bのMosyHはダイオードに置き換えてもよい。MosyHを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
また、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bの動作が、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bのMosyLはダイオードに置き換えてもよい。この場合も、MosyLを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
また、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bの動作が、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路2bのMosyLはダイオードに置き換えてもよい。この場合も、MosyLを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
実施の形態4.
次に、上記実施の形態1または3によるDC/DC電力変換装置の入出力電圧端子VL、Vcom間にバッテリが接続されたシステムについて説明する。なお、上記実施の形態2で示したインダクタ式DC/DC電力変換回路2aでは、インダクタ式DC/DC電力変換回路2a内のMosxHが内蔵する寄生ダイオードを介してバッテリから大電流が流れるため、この実施の形態には適用できない。
まず、このようなシステムの初期始動動作について説明する。
この実施の形態では、DC/DC電力変換装置の始動時に、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2bとコンデンサ式DC/DC電力変換回路1とを同時に始動させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2bを電圧端子VA、Vcom間の電圧が徐々に所定の値まで上昇するように動作させる。即ち、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を動作させながら、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側の電圧端子VLa、Vcoma間の電圧が徐々に所定の値まで上昇するようにインダクタ式DC/DC電力変換回路2、2bを動作させる。
次に、上記実施の形態1または3によるDC/DC電力変換装置の入出力電圧端子VL、Vcom間にバッテリが接続されたシステムについて説明する。なお、上記実施の形態2で示したインダクタ式DC/DC電力変換回路2aでは、インダクタ式DC/DC電力変換回路2a内のMosxHが内蔵する寄生ダイオードを介してバッテリから大電流が流れるため、この実施の形態には適用できない。
まず、このようなシステムの初期始動動作について説明する。
この実施の形態では、DC/DC電力変換装置の始動時に、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2bとコンデンサ式DC/DC電力変換回路1とを同時に始動させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2bを電圧端子VA、Vcom間の電圧が徐々に所定の値まで上昇するように動作させる。即ち、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を動作させながら、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側の電圧端子VLa、Vcoma間の電圧が徐々に所定の値まで上昇するようにインダクタ式DC/DC電力変換回路2、2bを動作させる。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、コンデンサ間に発生する電圧差を利用してエネルギの移行を行なうものである。コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を動作させながら、電圧端子VLa、Vcoma間に接続される平滑コンデンサCs1にバッテリからの電圧が徐々に充電されるため、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内の他の各コンデンサである平滑コンデンサCs2〜Cs4、エネルギ移行用コンデンサCr12〜Cr14の電圧も徐々に上昇する。このように、各コンデンサ間の電圧差が小さな状態を維持して、各コンデンサ(平滑コンデンサCs1〜Cs4、エネルギ移行用コンデンサCr12〜Cr14)を所定の電圧まで充電できる。
仮に、DC/DC電力変換装置の初期始動時に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を動作させずにインダクタ式DC/DC電力変換回路2、2bのみを始動させた場合を比較例として考える。インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2b内のMosyHのオン動作のみを行うと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内の平滑コンデンサCs1にバッテリからの電圧が充電された状態となった時、DC/DC電力変換装置内の他のコンデンサである平滑コンデンサCs2〜Cs4、エネルギ移行用コンデンサCr12〜Cr14は電圧がゼロの放電された状態を継続している。このような状態でコンデンサ式DC/DC電力変換装置1を動作させると、コンデンサ間の電圧差が大きなため、大電流が半導体スイッチング素子、インダクタ、コンデンサ等の各素子に流れる。
この実施の形態では、上述したようにDC/DC電力変換装置を始動させるため、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内の各コンデンサ(平滑コンデンサCs1〜Cs4、エネルギ移行用コンデンサCr12〜Cr14)を、各コンデンサ間の電圧差が小さな状態を維持して所定の電圧まで充電でき、回路素子に大電流が流れるのを防止できる。このため、DC/DC電力変換装置の各素子の耐久性が向上し、装置全体の耐久性および信頼性が向上する。
なお、この実施の形態は、DC/DC電力変換装置が昇圧動作が可能な構成の場合に適用できる。即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2b内のMosyHがダイオードに置き換えられていて、DC/DC電力変換装置が降圧動作のみ可能とする構成の場合は適用できない。
また、このように入出力電圧端子VL、Vcom間にバッテリが接続されたシステムでは、DC/DC電力変換装置内で短絡故障が発生するとバッテリが放電して使用不能状態になることがあるため、次のように電流センサを設けてバッテリからの放電を停止させる。
即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2bの入出力電圧端子VLに流れる電流を検出する電流センサを設けてバッテリ側の電流を検出し、その電流が予め設定された所定値と超えると、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2b内の駆動用素子であるMosyHをオフするように動作させる。これにより、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2b内や、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内での短絡故障が発生した場合に、DC/DC電力変換装置のそれ以上の損傷やその他システムへの損傷を防止することができ、装置全体の耐久性および信頼性が向上する。
即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2bの入出力電圧端子VLに流れる電流を検出する電流センサを設けてバッテリ側の電流を検出し、その電流が予め設定された所定値と超えると、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2b内の駆動用素子であるMosyHをオフするように動作させる。これにより、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2b内や、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内での短絡故障が発生した場合に、DC/DC電力変換装置のそれ以上の損傷やその他システムへの損傷を防止することができ、装置全体の耐久性および信頼性が向上する。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態5では、上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態1、2、3のいずれの回路2、2a、2bでも良く、全体構成は、図1で示した全体構成と同様である。そして、この実施の形態によるDC/DC電力変換装置は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma(Vcomと共通)間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態5によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態5では、上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態1、2、3のいずれの回路2、2a、2bでも良く、全体構成は、図1で示した全体構成と同様である。そして、この実施の形態によるDC/DC電力変換装置は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma(Vcomと共通)間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
この実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路1aの詳細構成を、図15に基づいて以下に説明する。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路1aは、低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力したり、逆に、高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力する。
図15に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1aは、低圧側素子、高圧側素子としての2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)(Mos4L、Mos4H)を直列接続して、各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の両端子間に接続した4段の回路A1、A2、A3、A4を直列接続して構成される。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路1aは、低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力したり、逆に、高圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力する。
図15に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1aは、低圧側素子、高圧側素子としての2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)(Mos4L、Mos4H)を直列接続して、各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の両端子間に接続した4段の回路A1、A2、A3、A4を直列接続して構成される。
そして、各回路A1、A2、A3、A4内の2つのMOSFETの接続点を中間端子として、隣接する各回路、即ち(A1,A2)(A2,A3)(A3,A4)の中間端子間に、エネルギ移行用のコンデンサCr12、Cr23、Cr34およびインダクタLr12、Lr23、Lr34の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC23、LC34を接続する。LC直列体LC12の一端は、Mos1LとMos1Hとの接続点に接続され、他端はMos2LとMos2Hとの接続点に接続される。LC直列体LC23の一端は、Mos2LとMos2Hの接続点に接続され、他端はMos3LとMos3Hの接続点に接続される。LC直列体LC34の一端は、Mos3LとMos3Hの接続点に接続され、他端はMos4LとMos4Hの接続点に接続される。その他の接続構成は上記実施の形態1と同様である。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1aは、各回路A1〜A4内のMOSFETを駆動するための、ゲート駆動回路111〜114およびフォトカプラ(121L、121H)〜(124L、124H)を備える。
次にコンデンサ式DC/DC電力変換回路1aの動作について説明する。
まず、入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力する場合について説明する。
上記実施の形態1と同様に、回路A1は駆動用インバータ回路として動作し、回路A2、A3、A4は、駆動用インバータ回路A1で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により駆動される。このゲート信号も、上記実施の形態1と同様であり、各回路A1〜A4内のMOSFETに流れる電流とゲート信号との関係も上記実施の形態1の図3で示したものと同様である。
まず、入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力する場合について説明する。
上記実施の形態1と同様に、回路A1は駆動用インバータ回路として動作し、回路A2、A3、A4は、駆動用インバータ回路A1で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により駆動される。このゲート信号も、上記実施の形態1と同様であり、各回路A1〜A4内のMOSFETに流れる電流とゲート信号との関係も上記実施の形態1の図3で示したものと同様である。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr12、Cr23、Cr34の容量値と比較して十分大きな値に設定される。電圧端子VH、Vcoma間にエネルギを出力するため、電圧V3は4×V2よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V3−V2)/3の電圧が充電されている。
低圧側MOSFETへのゲート信号GateLにより各回路A1〜A4の低圧側MOSFETであるMos1L、Mos2L、Mos3L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr23、Cr34に移行する。
Cs1⇒Mos2L⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Cs3⇒Mos4L⇒Lr34⇒Cr34⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Mos2L⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Cs3⇒Mos4L⇒Lr34⇒Cr34⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
次いで、高圧側MOSFETへのゲート信号GateHにより各回路A1〜A4の高圧側MOSFETであるMos1H、Mos2H、Mos3H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr12、Cr23、Cr34に充電されたエネルギが、以下に示す経路で平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に移行する。
Mos1H⇒Cr12⇒Lr12⇒Mos2H⇒Cs2
Mos1H⇒Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2
Mos1H⇒Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Cr34⇒Lr34⇒Mos4H⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2
Mos1H⇒Cr12⇒Lr12⇒Mos2H⇒Cs2
Mos1H⇒Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2
Mos1H⇒Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Cr34⇒Lr34⇒Mos4H⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2
このように、コンデンサCr12、Cr23、Cr34の充放電により、平滑コンデンサCs1から平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VLa、Vcoma間に入力された電圧V2を、約4倍に昇圧された電圧V3にして高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcoma間に出力する。
次に、入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力する動作について説明する。
この場合、回路A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A1〜A3は整流回路として動作する。この整流回路A1〜A3の内、回路A1は実質的に整流のために用いられるが、回路A2、A3は、MOSFET(Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により、コンデンサCr12、Cr23へのエネルギ移行も行うので、駆動用インバータ回路の役割もなす。
制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により駆動される。このゲート信号は、上記実施の形態1と同様であり、各回路A1〜A4内のMOSFETに流れる電流とゲート信号との関係も上記実施の形態1の図4で示したものと同様である。
この場合、回路A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A1〜A3は整流回路として動作する。この整流回路A1〜A3の内、回路A1は実質的に整流のために用いられるが、回路A2、A3は、MOSFET(Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により、コンデンサCr12、Cr23へのエネルギ移行も行うので、駆動用インバータ回路の役割もなす。
制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により駆動される。このゲート信号は、上記実施の形態1と同様であり、各回路A1〜A4内のMOSFETに流れる電流とゲート信号との関係も上記実施の形態1の図4で示したものと同様である。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr12、Cr23、Cr34の容量値と比較して十分大きな値に設定される。電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして電圧端子VLa、Vcoma間に出力するため、電圧V3は4×V2よりも高い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V2の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V3−V2)/3の電圧が充電されている。
高圧側MOSFETへのゲート信号GateHにより各回路A2〜A4、A1の高圧側MOSFETであるMos2H、Mos3H、Mos4H、Mos1Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr23、Cr34に移行する。
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Lr34⇒Cr34⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
Cs2⇒Mos2H⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Lr34⇒Cr34⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
Cs2⇒Mos2H⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
次いで、低圧側MOSFETへのゲート信号GateLにより各回路A2〜A4、A1の低圧側MOSFETであるMos2L、Mos3L、Mos4L、Mos1Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr12、Cr23、Cr34に充電されたエネルギが、以下に示す経路で平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に移行する。
Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Cr34⇒Lr34⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cr12⇒Lr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Mos1L
Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Cr34⇒Lr34⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cr12⇒Lr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Mos1L
このように、コンデンサCr12、Cr23、Cr34の充放電により、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4から平滑コンデンサCs1にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VH、Vcoma間に入力された電圧V3を、約1/4倍に降圧された電圧V2にして低電圧側の入出力電圧端子VLa、Vcoma間に出力する。
上記昇圧、降圧の動作において、各コンデンサCr12、Cr23、Cr34には、インダクタLr12、Lr23、Lr34が直列に接続されてLC直列体LC12、LC23、LC34を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
また、この実施の形態では、隣接する回路間にLC直列体LC12、LC23、LC34を接続した。上記実施の形態1で示した場合、即ち、整流回路A1と駆動用インバータ回路である他の各回路A2、A3、A4との間に、LC直列体LC12、LC13、LC14を接続した場合と比較すると、各LC直列体を流れる電流は増大するが、コンデンサCr34の印加電圧がコンデンサCr14の1/3、コンデンサCr23の印加電圧がコンデンサCr13の1/2に低減できる効果がある。
この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1aとインダクタ式DC/DC電力変換回路2、2a、2bとを組み合わせ、上記実施の形態1と同様に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1aは電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2a、2bにて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができ、装置構成も小形軽量にできる。
また、この実施の形態では、V2とV3の電圧比が4の場合について示したが、これに限るものではなく、回路A1〜A4の直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内のLC直列体LC12、LC23、LC34をコンデンサCr12、Cr23、Cr34のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内のLC直列体LC12、LC23、LC34をコンデンサCr12、Cr23、Cr34のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6によるDC/DC電力変換装置について説明する。
図16に示すように、DC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1、インダクタ式電力変換回路2および制御回路3と、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcoma)および高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcom)とから成る。なお、2組の入出力電圧端子対の負極電圧端子Vcom、Vcomaは、この場合、共通の電圧端子で接地されている。そして、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcoma間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcoma間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態6によるDC/DC電力変換装置について説明する。
図16に示すように、DC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1、インダクタ式電力変換回路2および制御回路3と、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcoma)および高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcom)とから成る。なお、2組の入出力電圧端子対の負極電圧端子Vcom、Vcomaは、この場合、共通の電圧端子で接地されている。そして、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcoma間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcoma間に出力する機能を有する。
上記実施の形態1では、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の一方の入出力電圧端子対(VA、Vcom)をコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の低電圧側電圧端子対と接続したが、この実施の形態では、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の一方の入出力電圧端子対(VA、Vcom)をコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の高電圧側電圧端子対と接続する。
この実施の形態におけるコンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、上記実施の形態1の図2で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路1と、電圧端子VHを電圧端子VHaに、電圧端子VLaを電圧端子VLにし、電圧端子VL、Vcoma間の低電圧側入出力電圧をV1に、電圧端子VHa、Vcoma間の高電圧側入出力電圧をV2aとした以外は、構成も動作も同様である。
即ち、この実施の形態におけるコンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、電圧端子VHa、Vcoma、VLと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2との接続端子Tm-Vs1を備えている。この回路1の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcoma)と高電圧側入出力電圧端子対(VHa、Vcoma)との負極電圧端子Vcomaは、この場合、共通である。また、低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcoma)は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcoma)となる。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcoma間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2aにして高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcoma間に出力したり、高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcoma間に入力された電圧V2aを、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcoma間に出力する機能を有する。
即ち、この実施の形態におけるコンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、電圧端子VHa、Vcoma、VLと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2との接続端子Tm-Vs1を備えている。この回路1の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcoma)と高電圧側入出力電圧端子対(VHa、Vcoma)との負極電圧端子Vcomaは、この場合、共通である。また、低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcoma)は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcoma)となる。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcoma間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2aにして高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcoma間に出力したり、高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcoma間に入力された電圧V2aを、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcoma間に出力する機能を有する。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、上記実施の形態1の図5で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路1と、電圧端子VLを電圧端子VHとし、電圧端子VA、Vcom間の入出力電圧をV2aに、電圧端子VH、Vcom間の入出力電圧をV3とした以外は、構成も動作も同じである。
即ち、この実施の形態におけるインダクタ式DC/DC電力変換回路2は、電圧端子VA、Vcom、VHと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1との接続端子Tm-Vs1を備えている。この回路2の2組の入出力電圧端子対(VA、Vcom)、(VH、Vcom)は、負極電圧端子Vcomが共通で、一方の入出力電圧端子対(VA、Vcom)がコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の高電圧側電圧端子対(VHa、Vcoma)と接続される。この場合、正極電圧端子VA、VHaが接続され、負極電圧端子Vcom、Vcomaが共通である。また、他方の入出力電圧端子対(VH、Vcom)は、DC/DC電力変換装置全体の高圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)となる。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧して他方の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する機能を有する。
即ち、この実施の形態におけるインダクタ式DC/DC電力変換回路2は、電圧端子VA、Vcom、VHと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1との接続端子Tm-Vs1を備えている。この回路2の2組の入出力電圧端子対(VA、Vcom)、(VH、Vcom)は、負極電圧端子Vcomが共通で、一方の入出力電圧端子対(VA、Vcom)がコンデンサ式DC/DC電力変換回路1の高電圧側電圧端子対(VHa、Vcoma)と接続される。この場合、正極電圧端子VA、VHaが接続され、負極電圧端子Vcom、Vcomaが共通である。また、他方の入出力電圧端子対(VH、Vcom)は、DC/DC電力変換装置全体の高圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)となる。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧して他方の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路1に接続される入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する機能を有する。
制御回路3は、実施の形態1と同様に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2を駆動するためのゲート信号GatexL、GatexH、GateyL、GateyHとを生成し、各DC/DC電力変換回路1、2に出力する。また、電圧端子VLの電圧(V1)および電圧端子VHの電圧(V3)が入力されている。
インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力する第1の場合、入出力電圧端子VA、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力する第2の場合、出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する第3の場合、入出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、Vcom間に出力する第4の場合、の4種類の動作により、上記実施の形態と同様に電圧調整を行う。
この実施の形態では、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、一方の入出力電圧端子VA、Vcom間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の高電圧側の電圧端子VHa、Vcoma間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の高電圧側入出力電圧V2aを電圧調整する。この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2自身の第1〜第4の場合の動作は上記実施の形態1と同様であるが、第1の場合、第2の場合は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は昇圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体も昇圧動作を行っている。また、第3の場合、第4の場合は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は降圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体も降圧動作を行っている。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を入出力電圧比を整数倍に維持しても、DC/DC電力変換装置全体の昇圧時の出力電圧V3および降圧時の出力電圧V1のいずれも電圧調整が可能になる。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1を入出力電圧比を整数倍に維持しても、DC/DC電力変換装置全体の昇圧時の出力電圧V3および降圧時の出力電圧V1のいずれも電圧調整が可能になる。
このため、上記実施の形態1と同様に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路2にて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができる。また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2は、電圧調整のための電力変換で良いため入出力電圧比を大きくする必要がなく小形軽量な回路となるため、DC/DC電力変換装置としても小形軽量化が図れる。
次に、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみでDC/DC電力変換装置を構成した装置は、大きく重くなることについて説明する。
電圧V1が144V、電圧V2aが576V、電圧V3が650Vの昇圧動作を行うこの実施の形態の場合と、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみの構成で電圧を144Vから650Vに昇圧変換する場合(上記実施の形態1での第3の比較例)とにおいて、インダクタ式DC/DC電力変換回路のコイルの大きさについて比較する。
まず、双方のインダクタ式DC/DC電力変換回路のコイルのインダクタンス値を見積もる。
電圧V1が144V、電圧V2aが576V、電圧V3が650Vの昇圧動作を行うこの実施の形態の場合と、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみの構成で電圧を144Vから650Vに昇圧変換する場合(上記実施の形態1での第3の比較例)とにおいて、インダクタ式DC/DC電力変換回路のコイルの大きさについて比較する。
まず、双方のインダクタ式DC/DC電力変換回路のコイルのインダクタンス値を見積もる。
この実施の形態の場合(576Vから650Vに昇圧)、入力(576V側)の平均電流を22.5A、駆動周波数を10kHz、コイルに流れる電流の最小値から最大値までのリプル電流ΔIを平均電流22.5Aの1/3の7.5Aとする。インダクタ式DC/DC電力変換回路2の電圧変換は576Vから650Vであることから、半導体スイッチング素子のオン時間Tonは、
となり、コイルのインダクタンス値は、
となる。即ち、このインダクタ式DC/DC電力変換回路には、874μH、22.5Aのコイルが必要となる。
次に、第3の比較例の場合(144Vから650Vに昇圧)のインダクタ式DC/DC電力変換回路には、上述したように374μH、90Aのコイルが必要となる。
この実施の形態のコイル(874μH)と第3の比較例のコイル(374μH)における、許容平均電流値と体積との関係を図17に示す。この実施の形態のコイル(874μH)の平均電流値は22.5Aで大きさは0.3Lとなり、第3の比較例のコイル(374μH)の平均電流値は90Aで大きさは1.6Lとなる。コイルの重さは大きさに比例することから、第3の比較例のコイル(374μH)は各段と大きく重いことが判る。
従って、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみでDC/DC電力変換装置を構成した装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路は不要であるが、使用するコイルが非常に大きく重くなる。コンデンサ式DC/DC電力変換回路は、上述したように半導体スイッチング素子の過渡的な損失が無いため、その駆動周波数を大きくすることができ、使用するインダクタやコンデンサが小形化できると共に、効率も良いため放熱部品も小さく済むことから、小形軽量である。よって、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1とインダクタ式DC/DC電力変換回路2の組み合わせから構成された、この発明によるDC/DC電力変換装置は、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみで構成されたものと比較して小形軽量となる。
従って、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみでDC/DC電力変換装置を構成した装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路は不要であるが、使用するコイルが非常に大きく重くなる。コンデンサ式DC/DC電力変換回路は、上述したように半導体スイッチング素子の過渡的な損失が無いため、その駆動周波数を大きくすることができ、使用するインダクタやコンデンサが小形化できると共に、効率も良いため放熱部品も小さく済むことから、小形軽量である。よって、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1とインダクタ式DC/DC電力変換回路2の組み合わせから構成された、この発明によるDC/DC電力変換装置は、インダクタ式DC/DC電力変換回路のみで構成されたものと比較して小形軽量となる。
なお、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1内のLC直列体LC12、LC13、LC14をコンデンサCr12、Cr13、Cr14のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
また、この実施の形態においても、入出力電圧比が4の場合だけではなく、回路A1〜A4の直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
また、この実施の形態においても、入出力電圧比が4の場合だけではなく、回路A1〜A4の直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
また、上記実施の形態1と同様に、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみあるいは降圧動作のみの片方向の電力変換に限定して動作させてもよい。
DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作が上記第1、第2の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2のMosxLとMosyHはダイオードに置き換えてもよい。さらに、DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作が上記第3、第4の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2のMosyLとMosxHはダイオードに置き換えてもよい。これらの場合、整流素子がオン電圧の大きなダイオードに置き換わっているので、MOSFETを用いたものに比して導通損失が大きくなるが、駆動するための回路素子が不要となるメリットもある。
DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作が上記第1、第2の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2のMosxLとMosyHはダイオードに置き換えてもよい。さらに、DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の動作が上記第3、第4の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路2のMosyLとMosxHはダイオードに置き換えてもよい。これらの場合、整流素子がオン電圧の大きなダイオードに置き換わっているので、MOSFETを用いたものに比して導通損失が大きくなるが、駆動するための回路素子が不要となるメリットもある。
また、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の替わりに、上記実施の形態2、3で示したインダクタ式DC/DC電力変換回路2a、2bを用いても良く、同様の効果が得られる。その場合、この実施の形態と同様に、電圧端子VLを電圧端子VHとし、電圧端子VA、Vcom間の入出力電圧をV2aに、電圧端子VH、Vcom間の入出力電圧をV3とする。
さらに、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の替わりに、上記実施の形態5で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路1aを用いても良く、同様の効果が得られる。その場合、この実施の形態と同様に、電圧端子VHを電圧端子VHaに、電圧端子VLaを電圧端子VLにし、電圧端子VL、Vcoma間の低電圧側入出力電圧をV1に、電圧端子VHa、Vcoma間の高電圧側入出力電圧をV2aとする。
さらに、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1の替わりに、上記実施の形態5で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路1aを用いても良く、同様の効果が得られる。その場合、この実施の形態と同様に、電圧端子VHを電圧端子VHaに、電圧端子VLaを電圧端子VLにし、電圧端子VL、Vcoma間の低電圧側入出力電圧をV1に、電圧端子VHa、Vcoma間の高電圧側入出力電圧をV2aとする。
実施の形態7.
次に、上記実施の形態6によるDC/DC電力変換装置をモータ駆動システムへ適用した場合について示す。図18は、モータ駆動システムのブロック構成を示す図である。DC/DC電力変換装置の高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcom)は、インバータ5の直流側電圧端子対に接続され、インバータ5の3本の交流電圧端子は、モータジェネレータ6の電圧端子とそれぞれ接続されている。モータジェネレータ6の回転子は、エンジン7の駆動回転軸と接続され、モータジェネレータ6から駆動回転軸を回転することも可能であるし、駆動回転軸からモータジェネレータ6の回転子を回転することも可能となっている。DC/DC電力変換装置の低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)にはバッテリ4が接続されている。
次に、上記実施の形態6によるDC/DC電力変換装置をモータ駆動システムへ適用した場合について示す。図18は、モータ駆動システムのブロック構成を示す図である。DC/DC電力変換装置の高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcom)は、インバータ5の直流側電圧端子対に接続され、インバータ5の3本の交流電圧端子は、モータジェネレータ6の電圧端子とそれぞれ接続されている。モータジェネレータ6の回転子は、エンジン7の駆動回転軸と接続され、モータジェネレータ6から駆動回転軸を回転することも可能であるし、駆動回転軸からモータジェネレータ6の回転子を回転することも可能となっている。DC/DC電力変換装置の低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)にはバッテリ4が接続されている。
バッテリ4からモータジェネレータ6を駆動する場合、バッテリ4からの電圧をDC/DC電力変換装置により昇圧してインバータ5に入力し、インバータ5により直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ6に入力する。エンジン7からモータジェネレータ6を駆動する場合、モータジェネレータ6の回転子が回転されることにより、交流電圧が発生する。発生した交流電圧はインバータ5の回生機能により直流電圧に変換され、その直流電圧はDC/DC電力変換装置により降圧された直流電圧に変換される。そして変換された電圧によりバッテリ4を充電する。
ここで、インバータ5が故障し動作不能になった場合について説明する。モータジェネレータ6が高回転で回転されると、その回転数に応じた大きな交流電圧が発生し、インバータ5内のダイオードにより整流された大きな直流電圧がDC/DC電力変換装置に印加されることになる。
DC/DC電力変換装置では、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の電圧端子VHがインバータ5の直流側電圧端子対の正極電圧端子に接続されている。このため、この実施の形態では、電圧端子VHに接続されるインダクタ式DC/DC電力変換回路2内のMOSFET(MosyH)のみ、他の素子よりも高耐圧で過電圧状態に耐える程度の高耐圧素子とした。そして、インバータ5の故障時にMosyHをオフすることで、DC/DC電力変換装置を過電圧から保護する。
DC/DC電力変換装置では、インダクタ式DC/DC電力変換回路2の電圧端子VHがインバータ5の直流側電圧端子対の正極電圧端子に接続されている。このため、この実施の形態では、電圧端子VHに接続されるインダクタ式DC/DC電力変換回路2内のMOSFET(MosyH)のみ、他の素子よりも高耐圧で過電圧状態に耐える程度の高耐圧素子とした。そして、インバータ5の故障時にMosyHをオフすることで、DC/DC電力変換装置を過電圧から保護する。
高耐圧素子は電流導通時の損失が大きいが、この実施の形態では、電圧端子VHに接続される1つのMOSFET(MosyH)のみを他の素子よりも高耐圧の高耐圧素子にすることで、DC/DC電力変換装置に過電圧が印加されても耐圧超過を防止できるため、DC/DC電力変換装置の各素子を高耐圧にする必要がなく、高い変換効率のDC/DC電力変換装置を構成できる。
なお、このようなモータ駆動システムへ適用されるDC/DC電力変換装置内のインダクタ式DC/DC電力変換回路に、上記実施の形態3で示したインダクタ式DC/DC電力変換回路2bを用いても良い。その場合も、電圧端子VHに接続されるインダクタ式DC/DC電力変換回路2b内のMOSFET(MosyH)のみ、他の素子よりも高耐圧で過電圧状態に耐える程度の高耐圧素子とすることにより、インバータ5の故障時にMosyHをオフすることで、DC/DC電力変換装置を過電圧から保護することができ、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
実施の形態8.
次に、この発明の実施の形態8によるDC/DC電力変換装置について説明する。
図19はこの発明の実施の形態8によるDC/DC電力変換装置の全体構成を示すブロック構成図である。
図19に示すように、DC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10、インダクタ式DC/DC電力変換回路20および制御回路30と、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)および高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcom)とから成る。なお、2組の入出力電圧端子対の負極電圧端子Vcomは、この場合、共通の電圧端子で接地されている。そして、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態8によるDC/DC電力変換装置について説明する。
図19はこの発明の実施の形態8によるDC/DC電力変換装置の全体構成を示すブロック構成図である。
図19に示すように、DC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10、インダクタ式DC/DC電力変換回路20および制御回路30と、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)および高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcom)とから成る。なお、2組の入出力電圧端子対の負極電圧端子Vcomは、この場合、共通の電圧端子で接地されている。そして、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、電圧端子VL、Vcom、VHaと、インダクタ式DC/DC電力変換回路2との接続端子Tm-Vs4、Tm-Cs3を備えている。この回路10の低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcom)と共通であり、高電圧側の入出力電圧端子対(VHa、Vcom)の負極電圧端子Vcomも、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)の負極電圧端子Vcomと共通である。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcom間に出力したり、高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcom間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcom間に出力したり、高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcom間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電圧端子VA、VB、VHと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10との接続端子Tm-Vs4を備えている。この回路20の2組の入出力電圧端子対(VA、VB)、(VH、VB)は、共通の負極電圧端子VBがコンデンサ式DC/DC電力変換回路10の接続端子Tm-Cs3に接続される。また、一方の正極電圧端子VAは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧端子対(VHa、Vcom)の正極電圧端子VHaに接続され、他方の正極電圧端子VHは、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)の正極電圧端子VHと共通である。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10に接続される入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路10に接続される入出力電圧端子VA、VB間に出力する機能を有する。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10に接続される入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路10に接続される入出力電圧端子VA、VB間に出力する機能を有する。
制御回路30は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10を駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20を駆動するためのゲート信号GatexL、GatexH、GateyL、GateyHとを生成し、各DC/DC電力変換回路10、20に出力する。また、電圧端子VLの電圧(V1)および電圧端子VHの電圧(V3)が入力されている。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の回路構成を図20に示す。図に示すように、電圧端子VL、Vcom、VHa、およびインダクタ式DC/DC電力変換回路20との接続端子Tm-Vs4、Tm-Cs3以外は、上記実施の形態1の図2で示したものと同様である。この場合、平滑コンデンサCs3の高電圧側端子は、平滑コンデンサCs4の低電圧側端子と電源Vs4の負電圧端子と接続端子Tm−Cs3に接続される。平滑コンデンサCs4の高電圧側端子は、電圧端子VHaに接続される。電源Vs4の正電圧端子は接続端子Tm−Vs4に接続される。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcom間に出力したり、高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcom間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する。この場合の動作も、上記実施の形態1と同様である。
昇圧動作時には、回路A1は駆動用インバータ回路として動作し、回路A2、A3、A4は、駆動用インバータ回路A1で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路30から出力される昇圧動作時のゲート信号(GateL、GateH)も上記実施の形態1と同様であり、各回路A1〜A4内のMOSFETに流れる電流とゲート信号との関係も上記実施の形態1の図3で示したものと同様である。
また、降圧動作時には、回路A2、A3、A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A1は整流回路として動作する。制御回路30から出力される降圧動作時のゲート信号(GateL、GateH)も上記実施の形態1と同様であり、各回路A1〜A4内のMOSFETに流れる電流とゲート信号との関係も上記実施の形態1の図4で示したものと同様である。
昇圧動作時には、回路A1は駆動用インバータ回路として動作し、回路A2、A3、A4は、駆動用インバータ回路A1で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路30から出力される昇圧動作時のゲート信号(GateL、GateH)も上記実施の形態1と同様であり、各回路A1〜A4内のMOSFETに流れる電流とゲート信号との関係も上記実施の形態1の図3で示したものと同様である。
また、降圧動作時には、回路A2、A3、A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A1は整流回路として動作する。制御回路30から出力される降圧動作時のゲート信号(GateL、GateH)も上記実施の形態1と同様であり、各回路A1〜A4内のMOSFETに流れる電流とゲート信号との関係も上記実施の形態1の図4で示したものと同様である。
このため、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、上記実施の形態1と同様に、入出力電圧比が直列接続された複数の回路A1〜A4の数(4)とほぼ同じになるように駆動され、高い電力変換効率が得られる。また、共振現象を利用してエネルギを移行するため、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
また、比較例として、隣接する回路間、即ちA1、A2間、A2、A3間、A3、A4間で中間端子間にLC直列体LC12、LC23、LC34を接続して、同様に動作させた場合と比べると、上記実施の形態1と同様に、各LC直列体LC12、LC13、LC14を流れる電流値を最小のものと等しくできる。このため、エネルギ移行用のLC直列体LC12、LC13、LC14のインダクタLr、コンデンサCrの電流定格を低下させ、インダクタLrとコンデンサCrを小形化することができる。
また、比較例として、隣接する回路間、即ちA1、A2間、A2、A3間、A3、A4間で中間端子間にLC直列体LC12、LC23、LC34を接続して、同様に動作させた場合と比べると、上記実施の形態1と同様に、各LC直列体LC12、LC13、LC14を流れる電流値を最小のものと等しくできる。このため、エネルギ移行用のLC直列体LC12、LC13、LC14のインダクタLr、コンデンサCrの電流定格を低下させ、インダクタLrとコンデンサCrを小形化することができる。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20の回路構成を、図21に示す。図に示すように、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電圧端子VA(VHa)、VB(Tm-Cs3)、VHと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10との接続端子Tm-Vs4を備えている。これらの電圧端子およびコンデンサ式DC/DC電力変換回路10との接続端子以外の回路構成は、上記実施の形態1の図5で示したものと同様である。この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧、即ち、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧して他方の入出力電圧端子VH、VB間、即ち、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、VB(Tm-Cs3)間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路10に接続される入出力電圧端子VA(VHa)、VB(Tm-Cs3)間に出力する機能を有する。
次にインダクタ式DC/DC電力変換回路20の動作について説明する。
まず、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する第1の場合について説明する。インダクタ式DC/DC電力変換回路20自身の動作は、上記実施の形態1のインダクタ式DC/DC電力変換回路2の第1の場合と同様である。
この場合、入出力電圧端子VA、VB間に入力される電圧は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧であり、電圧V2の約1/4、即ち、電圧V1とほぼ同じ電圧値である。インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側の出力電圧V2の約1/4の部分電圧である、電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧を降圧調整して、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力する。
まず、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する第1の場合について説明する。インダクタ式DC/DC電力変換回路20自身の動作は、上記実施の形態1のインダクタ式DC/DC電力変換回路2の第1の場合と同様である。
この場合、入出力電圧端子VA、VB間に入力される電圧は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧であり、電圧V2の約1/4、即ち、電圧V1とほぼ同じ電圧値である。インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側の出力電圧V2の約1/4の部分電圧である、電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧を降圧調整して、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力する。
これにより、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に出力される電圧V3を、3×V1から4×V1まで電圧を変化させることができる。このように、第1の場合では、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の3〜4倍の電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する第2の場合について説明する。インダクタ式DC/DC電力変換回路20自身の動作は、上記実施の形態1のインダクタ式DC/DC電力変換回路2の第2の場合と同様である。
この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側の出力電圧V2の約1/4の部分電圧である、電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧を昇圧調整して、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力する。また、電圧V2は電圧V1の約4倍の電圧である。
この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側の出力電圧V2の約1/4の部分電圧である、電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧を昇圧調整して、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力する。また、電圧V2は電圧V1の約4倍の電圧である。
これにより、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に出力される電圧V3を、4×V1よりも大きな電圧に調整することができる。このように、第2の場合では、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の4倍よりも大きな電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する第3の場合について説明する。インダクタ式DC/DC電力変換回路20自身の動作は、上記実施の形態1のインダクタ式DC/DC電力変換回路2の第3の場合と同様である。
この場合、入出力電圧端子VA、VB間に出力される電圧は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧となり、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧である。電圧V2は電圧V1の約4倍の電圧である。インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間の電圧を降圧調整して、電圧V1とほぼ同じ電圧値を電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間に出力する。このため、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に入力される電圧V3は電圧4×V1よりも大きな値となっている。
このように、第3の場合では、DC/DC電力変換装置は、電圧4×V1よりも大きな電圧V3を、電圧V1まで降圧することができる。また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
この場合、入出力電圧端子VA、VB間に出力される電圧は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧となり、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧である。電圧V2は電圧V1の約4倍の電圧である。インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間の電圧を降圧調整して、電圧V1とほぼ同じ電圧値を電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間に出力する。このため、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に入力される電圧V3は電圧4×V1よりも大きな値となっている。
このように、第3の場合では、DC/DC電力変換装置は、電圧4×V1よりも大きな電圧V3を、電圧V1まで降圧することができる。また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する第4の場合について説明する。インダクタ式DC/DC電力変換回路20自身の動作は、上記実施の形態1のインダクタ式DC/DC電力変換回路2の第4の場合と同様である。
この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間の電圧を昇圧調整して、電圧V1とほぼ同じ電圧値を電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間に出力する。このため、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に入力される電圧V3は、電圧3×V1よりも大きく4×V1よりも小さな電圧値となっている。
このように、第4の場合では、DC/DC電力変換装置は、電圧V1の3〜4倍の大きさの電圧V3を、電圧V1まで降圧することができる。また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間の電圧を昇圧調整して、電圧V1とほぼ同じ電圧値を電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間に出力する。このため、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に入力される電圧V3は、電圧3×V1よりも大きく4×V1よりも小さな電圧値となっている。
このように、第4の場合では、DC/DC電力変換装置は、電圧V1の3〜4倍の大きさの電圧V3を、電圧V1まで降圧することができる。また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20の動作における第1〜第4の場合について説明したが、第1の場合、第2の場合は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は昇圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体も昇圧動作を行っている。また、第3の場合、第4の場合は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は降圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体も降圧動作を行っている。このように、第1〜第4の場合(動作モード)を切り替えることにより、双方向の電力変換が可能となる。
以上のように、この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10とインダクタ式DC/DC電力変換回路20とを組み合わせ、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、LC直列体LC12、LC13、LC14にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のゲート信号(GateL、GateH)にて駆動した。コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、エネルギ移行時の電流が十分減衰した状態でのスイッチング動作が行なわれると同時に、入出力電圧比が、直列接続された複数の回路A1〜A4の数(4)とほぼ同じになるよう駆動される。このように、一定のゲート信号で入出力電圧比を、回路数で決まる整数倍に維持するように駆動することで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、電力変換効率を高い状態に維持することができる。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、一方の入出力電圧端子VA、VB間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧を電圧調整する。このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20にて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができる。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、入出力電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧端子対の正極電圧端子VHaに接続した。このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側にインダクタ式DC/DC電力変換回路20を接続したため、インダクタ式DC/DC電力変換回路20に流れる電流は、低電圧側と比較して電圧比に応じて小さくなる。インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電流が導通することによるコイルLcでのエネルギ損失を無視できないものであるが、上述したように導通電流が小さくなるように構成したため、電力変換効率の低下を抑制できる。
さらに、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、入出力電圧端子対の負極電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の中間の端子である、平滑コンデンサCs3の高電圧側の端子(接続端子Tm-Cs3)と接続した。このため、インダクタ式DC/DC電力変換回路20を構成する素子に印加される最大の電圧が、低電圧側入出力電圧V1とほぼ同じ電圧となる。このように、高電圧側に配置したにもかかわらず、最大印加電圧を低く抑えることができ、素子耐圧の低いMOSFETの使用が可能となる。素子耐圧の低いMOSFETは、オン抵抗が小さいため、導通時の損失が小さくなり電力変換効率が良くなる。また、コイルLcに印加される電圧が小さいため、コイルLcのインダクタンス値を小さく設定できる。このため、コイルLc内の巻き線のターン数を少なくできて、その抵抗値が小さくなり、コイルLcでのエネルギ損失も抑えて、さらに電力変換効率が良くなる。
以上のようにこの実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10のみでの出力電圧を調整することなく、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、入出力電圧比を回路数で決まる整数倍に維持するように駆動して電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20にて電圧調整させた。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20にて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができる。また、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電圧調整のための電力変換で良いため入出力電圧比を大きくする必要がなく小形軽量な回路となるため、DC/DC電力変換装置としても小形軽量化が図れる。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20にて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができる。また、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電圧調整のための電力変換で良いため入出力電圧比を大きくする必要がなく小形軽量な回路となるため、DC/DC電力変換装置としても小形軽量化が図れる。
なお、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10内のLC直列体LC12、LC13、LC14をコンデンサCr12、Cr13、Cr14のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
また、この実施の形態では、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、電圧端子VBを平滑コンデンサCs3の高電圧側の端子(接続端子Tm-Cs3)と接続したが、平滑コンデンサCs2やCs1の高電圧側の端子と接続した構成としてもよい。その場合、電圧V3の下限電圧値を低下することができ、電圧範囲を拡大することが可能となる。
また、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路20の動作が上記第1、第2の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路20のMosxLとMosyHはダイオードに置き換えてもよい。さらに、DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路20の動作が上記第3、第4の場合のみでよい場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路20のMosyLとMosxHはダイオードに置き換えてもよい。これらの場合、整流素子がオン電圧の大きなダイオードに置き換わっているので、MOSFETを用いたものに比して導通損失が大きくなるが、駆動するための回路素子が不要となるメリットもある。
実施の形態9.
次に、この発明の実施の形態9によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態9では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。図20で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路10の構成は同様である。
この実施の形態9のインダクタ式DC/DC電力変換回路20aの回路構成を、図22に示す。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20aは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧、即ち、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、降圧して他方の入出力電圧端子VH、VB間、即ち、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、VB(Tm-Cs3)間に入力された電圧を、昇圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路10に接続される入出力電圧端子VA(VHa)、VB(Tm-Cs3)間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態9によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態9では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。図20で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路10の構成は同様である。
この実施の形態9のインダクタ式DC/DC電力変換回路20aの回路構成を、図22に示す。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20aは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧、即ち、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、降圧して他方の入出力電圧端子VH、VB間、即ち、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、VB(Tm-Cs3)間に入力された電圧を、昇圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路10に接続される入出力電圧端子VA(VHa)、VB(Tm-Cs3)間に出力する機能を有する。
図22に示すように、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aは、電圧端子VA(VHa)、VB(Tm-Cs3)、VHと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1との接続端子Tm-Vs4を備えている。その他の構成は、上記実施の形態2のインダクタ式DC/DC電力変換回路2aと同様である。
制御回路30では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10を駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aを駆動するためのゲート信号GatexL、GatexHとを生成し、各DC/DC電力変換回路10、20aに出力する。
制御回路30では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10を駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aを駆動するためのゲート信号GatexL、GatexHとを生成し、各DC/DC電力変換回路10、20aに出力する。
次に、この実施の形態のインダクタ式DC/DC電力変換回路20aの動作について説明する。
まず、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は昇圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も昇圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路20aの動作は、上記実施の形態8において、MosyHは常時オン、MosyLは常時オフとしたの第1の場合と同様である。
まず、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は昇圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も昇圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路20aの動作は、上記実施の形態8において、MosyHは常時オン、MosyLは常時オフとしたの第1の場合と同様である。
入出力電圧端子VA、VB間に入力される電圧は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧であり、電圧V2の約1/4、即ち、電圧V1とほぼ同じ電圧値である。インダクタ式DC/DC電力変換回路20aは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側の出力電圧V2の約1/4の部分電圧である、電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧を降圧調整して、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力する。
これにより、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に出力される電圧V3を、3×V1から4×V1まで電圧を変化させることができる。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の3〜4倍の電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
これにより、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に出力される電圧V3を、3×V1から4×V1まで電圧を変化させることができる。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の3〜4倍の電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は降圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も降圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路20aの動作は、上記実施の形態8において、MosyHは常時オン、MosyLは常時オフとした第4の場合と同様である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路20aの動作は、上記実施の形態8において、MosyHは常時オン、MosyLは常時オフとした第4の場合と同様である。
この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aは、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間の電圧を昇圧調整して、電圧V1とほぼ同じ電圧値を電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間に出力する。このため、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に入力される電圧V3は、電圧3×V1よりも大きく4×V1よりも小さな電圧値となっている。
このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1の3〜4倍の大きさの電圧V3を、電圧V1まで降圧することができる。また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1の3〜4倍の大きさの電圧V3を、電圧V1まで降圧することができる。また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosxLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
以上のように、この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10とインダクタ式DC/DC電力変換回路20aとを組み合わせて、双方向の電力変換を行う。コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、上記実施の形態8と同様に、エネルギ移行時の電流が十分減衰した状態でのスイッチング動作が行なわれると同時に、入出力電圧比が、直列接続された複数の回路A1〜A4の数(4)とほぼ同じになるよう駆動され、電力変換効率を高い状態に維持することができる。
また、このインダクタ式DC/DC電力変換回路20aについても、上記実施の形態8と同様に、一方の入出力電圧端子VA、VB間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧を電圧調整する。
また、このインダクタ式DC/DC電力変換回路20aについても、上記実施の形態8と同様に、一方の入出力電圧端子VA、VB間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧を電圧調整する。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aにて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができる。また、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aは、電圧調整のための電力変換で良いため入出力電圧比を大きくする必要がなく小形軽量な回路となるため、DC/DC電力変換装置としても小形軽量化が図れる。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側にインダクタ式DC/DC電力変換回路20aを接続して導通電流が小さくなるように構成したため、電力変換効率の低下を抑制できる。さらに、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aを構成する素子に印加される最大の電圧が、低電圧側入出力電圧V1とほぼ同じ電圧になるため、高電圧側に配置したにもかかわらず、最大印加電圧を低く抑えることができ、素子耐圧の低いMOSFETの使用が可能となると共に、電力変換効率も向上する。
なお、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10内のLC直列体LC12、LC13、LC14をコンデンサCr12、Cr13、Cr14のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
また、この実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aの電圧端子VBは平滑コンデンサCs2やCs1の高電圧側の端子と接続した構成としてもよい。その場合、電圧V3の下限電圧値を低下することができ、電圧範囲を拡大することが可能となる。
また、この実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aの電圧端子VBは平滑コンデンサCs2やCs1の高電圧側の端子と接続した構成としてもよい。その場合、電圧V3の下限電圧値を低下することができ、電圧範囲を拡大することが可能となる。
また、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aの動作が、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aのMosxLはダイオードに置き換えてもよい。MosxLを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
また、DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aの動作が、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aのMosxHはダイオードに置き換えてもよい。この場合も、MosxHを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
また、DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aの動作が、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路20aのMosxHはダイオードに置き換えてもよい。この場合も、MosxHを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
実施の形態10.
次に、この発明の実施の形態10によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態10では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。図20で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路10の構成は同様である。
この実施の形態10のインダクタ式DC/DC電力変換回路20bの回路構成を、図23に示す。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20bは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧、即ち、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧して他方の入出力電圧端子VH、VB間、即ち、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、VB(Tm-Cs3)間に入力された電圧を、降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路10に接続される入出力電圧端子VA(VHa)、VB(Tm-Cs3)間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態10によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態10では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。図20で示したコンデンサ式DC/DC電力変換回路10の構成は同様である。
この実施の形態10のインダクタ式DC/DC電力変換回路20bの回路構成を、図23に示す。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20bは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧、即ち、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧して他方の入出力電圧端子VH、VB間、即ち、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、VB(Tm-Cs3)間に入力された電圧を、降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路10に接続される入出力電圧端子VA(VHa)、VB(Tm-Cs3)間に出力する機能を有する。
図23に示すように、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bは、電圧端子VA(VHa)、VB(Tm-Cs3)、VHと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10との接続端子Tm-Vs4を備えている。その他の構成は、上記実施の形態3のインダクタ式DC/DC電力変換回路2bと同様である。
制御回路30では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10を駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bを駆動するためのゲート信号GateyL、GateyHとを生成し、各DC/DC電力変換回路10、20bに出力する。
制御回路30では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10を駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bを駆動するためのゲート信号GateyL、GateyHとを生成し、各DC/DC電力変換回路10、20bに出力する。
次に、この実施の形態のインダクタ式DC/DC電力変換回路20bの動作について説明する。
まず、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は昇圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も昇圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路20bの動作は、上記実施の形態8において、MosxHは常時オン、MosxLは常時オフとした第2の場合と同様である。
まず、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は昇圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も昇圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路20bの動作は、上記実施の形態8において、MosxHは常時オン、MosxLは常時オフとした第2の場合と同様である。
この場合、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側の出力電圧V2の約1/4の部分電圧である、電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧を昇圧調整して、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間に出力する。また、電圧V2は電圧V1の約4倍の電圧である。
これにより、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に出力される電圧V3を、4×V1よりも大きな電圧に調整することができる。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の4倍よりも大きな電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
これにより、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に出力される電圧V3を、4×V1よりも大きな電圧に調整することができる。このように、DC/DC電力変換装置は、電圧V1から、電圧V1の4倍よりも大きな電圧V3に昇圧することができる。
また、電圧V3を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyLのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
次に、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する場合について説明する。この場合、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は降圧回路として動作し、DC/DC電力変換装置全体の動作も降圧動作である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路20bの動作は、上記実施の形態8において、MosxHは常時オン、MosxLは常時オフとした第3の場合と同様である。
この場合のインダクタ式DC/DC電力変換回路20bの動作は、上記実施の形態8において、MosxHは常時オン、MosxLは常時オフとした第3の場合と同様である。
この場合、入出力電圧端子VA、VB間に出力される電圧は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧となり、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧である。インダクタ式DC/DC電力変換回路20bは、電圧端子VHと接続端子Tm-Cs3間の電圧を降圧調整して、電圧V1とほぼ同じ電圧値を電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間に出力する。このため、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、Vcom)に入力される電圧V3は電圧4×V1よりも大きな値となっている。
このように、DC/DC電力変換装置は、電圧4×V1よりも大きな電圧V3を、電圧V1まで降圧することができる。また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
このように、DC/DC電力変換装置は、電圧4×V1よりも大きな電圧V3を、電圧V1まで降圧することができる。また、電圧V1を検出し、その電圧が所定の値になるように、MosyHのオン時間を調整することにより、出力電圧の調整を可能としている。
以上のように、この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10とインダクタ式DC/DC電力変換回路20bとを組み合わせて、双方向の電力変換を行う。コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は、上記実施の形態8と同様に、エネルギ移行時の電流が十分減衰した状態でのスイッチング動作が行なわれると同時に、入出力電圧比が、直列接続された複数の回路A1〜A4の数(4)とほぼ同じになるよう駆動され、電力変換効率を高い状態に維持することができる。
また、このインダクタ式DC/DC電力変換回路20bについても、上記実施の形態8と同様に、一方の入出力電圧端子VA、VB間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧を電圧調整する。
また、このインダクタ式DC/DC電力変換回路20bについても、上記実施の形態8と同様に、一方の入出力電圧端子VA、VB間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の電圧端子VHaと接続端子Tm-Cs3間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧を電圧調整する。
このように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10は電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bにて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができる。また、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bは、電圧調整のための電力変換で良いため入出力電圧比を大きくする必要がなく小形軽量な回路となるため、DC/DC電力変換装置としても小形軽量化が図れる。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10の高電圧側にインダクタ式DC/DC電力変換回路20bを接続して導通電流が小さくなるように構成したため、電力変換効率の低下を抑制できる。さらに、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bを構成する素子に印加される最大の電圧が、低電圧側入出力電圧V1とほぼ同じ電圧となるため、高電圧側に配置したにもかかわらず、最大印加電圧を低く抑えることができ、素子耐圧の低いMOSFETの使用が可能となると共に、電力変換効率も向上する。
なお、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10内のLC直列体LC12、LC13、LC14を、コンデンサCr12、Cr13、Cr14のみに置き換えて、LC共振を用いない構成にしても、同様の効果が得られる。
また、この実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bの電圧端子VBは平滑コンデンサCs2やCs1の高電圧側の端子と接続した構成としてもよい。その場合、電圧V3の下限電圧値を低下することができ、電圧範囲を拡大することが可能となる。
また、この実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bの電圧端子VBは平滑コンデンサCs2やCs1の高電圧側の端子と接続した構成としてもよい。その場合、電圧V3の下限電圧値を低下することができ、電圧範囲を拡大することが可能となる。
また、DC/DC電力変換装置全体が昇圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bの動作が、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bのMosyHはダイオードに置き換えてもよい。MosyHを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
また、DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bの動作が、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bのMosyLはダイオードに置き換えてもよい。この場合も、MosyLを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
また、DC/DC電力変換装置全体が降圧動作のみを行う場合、即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bの動作が、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、降圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する場合は、インダクタ式DC/DC電力変換回路20bのMosyLはダイオードに置き換えてもよい。この場合も、MosyLを整流素子に用いた場合では、導通損失が低減でき電力変換の効率が向上できるが、ダイオードを用いる場合では、駆動するための回路素子が不要となるメリットがある。
実施の形態11.
次に、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置をモータ駆動システムへ適用した場合について示す。図24は、モータ駆動システムのブロック構成を示す図である。上記実施の形態7と同様に、DC/DC電力変換装置の高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcom)は、インバータ5の直流側電圧端子対に接続され、インバータ5の3本の交流電圧端子は、モータジェネレータ6の電圧端子とそれぞれ接続されている。モータジェネレータ6の回転子は、エンジン7の駆動回転軸と接続され、モータジェネレータ6から駆動回転軸を回転することも可能であるし、駆動回転軸からモータジェネレータ6の回転子を回転することも可能となっている。DC/DC電力変換装置の低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)にはバッテリ4が接続されている。
次に、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置をモータ駆動システムへ適用した場合について示す。図24は、モータ駆動システムのブロック構成を示す図である。上記実施の形態7と同様に、DC/DC電力変換装置の高電圧側の入出力電圧端子対(VH、Vcom)は、インバータ5の直流側電圧端子対に接続され、インバータ5の3本の交流電圧端子は、モータジェネレータ6の電圧端子とそれぞれ接続されている。モータジェネレータ6の回転子は、エンジン7の駆動回転軸と接続され、モータジェネレータ6から駆動回転軸を回転することも可能であるし、駆動回転軸からモータジェネレータ6の回転子を回転することも可能となっている。DC/DC電力変換装置の低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)にはバッテリ4が接続されている。
バッテリ4からモータジェネレータ6を駆動する場合、バッテリ4からの電圧をDC/DC電力変換装置により昇圧してインバータ5に入力し、インバータ5により直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ6に入力する。エンジン7からモータジェネレータ6を駆動する場合、モータジェネレータ6の回転子が回転されることにより、交流電圧が発生する。発生した交流電圧はインバータ5の整流機能により直流電圧に変換され、その直流電圧はDC/DC電力変換装置により降圧された直流電圧に変換される。そして変換された電圧によりバッテリ4を充電する。
この実施の形態においても、上記実施の形態7と同様に、電圧端子VHに接続されるインダクタ式DC/DC電力変換回路20内のMOSFET(MosyH)のみ、他の素子よりも高耐圧で過電圧状態に耐える程度の高耐圧素子とする。そして、インバータ5の故障時にMosyHをオフすることで、DC/DC電力変換装置を過電圧から保護する。
高耐圧素子は電流導通時の損失が大きいが、この実施の形態では、電圧端子VHに接続される1つのMOSFET(MosyH)のみを他の素子よりも高耐圧の高耐圧素子にすることで、DC/DC電力変換装置に過電圧が印加されても耐圧超過を防止できるため、DC/DC電力変換装置の各素子を高耐圧にする必要がなく、高い変換効率のDC/DC電力変換装置を構成できる。
高耐圧素子は電流導通時の損失が大きいが、この実施の形態では、電圧端子VHに接続される1つのMOSFET(MosyH)のみを他の素子よりも高耐圧の高耐圧素子にすることで、DC/DC電力変換装置に過電圧が印加されても耐圧超過を防止できるため、DC/DC電力変換装置の各素子を高耐圧にする必要がなく、高い変換効率のDC/DC電力変換装置を構成できる。
なお、このようなモータ駆動システムへ適用されるDC/DC電力変換装置内のインダクタ式DC/DC電力変換回路に、上記実施の形態10で示したインダクタ式DC/DC電力変換回路20bを用いても良い。その場合も、電圧端子VHに接続されるインダクタ式DC/DC電力変換回路20b内のMOSFET(MosyH)のみ、他の素子よりも高耐圧で過電圧状態に耐える程度の高耐圧素子とすることにより、インバータ5の故障時にMosyHをオフすることで、DC/DC電力変換装置を過電圧から保護することができ、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
実施の形態12.
次に、この発明の実施の形態12によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態12では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態8〜10のいずれの回路20、20a、20bでも良く、全体構成は、図19で示した全体構成と同様である。そして、この実施の形態によるDC/DC電力変換装置は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態12によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態12では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態8〜10のいずれの回路20、20a、20bでも良く、全体構成は、図19で示した全体構成と同様である。そして、この実施の形態によるDC/DC電力変換装置は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、Vcom間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
この実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路10aの回路構成を図25に示す。図に示すように、電圧端子VL、Vcom、VHa、およびインダクタ式DC/DC電力変換回路20との接続端子Tm-Vs4、Tm-Cs3以外は、上記実施の形態5の図15で示したものと同様である。この場合、平滑コンデンサCs3の高電圧側端子は、平滑コンデンサCs4の低電圧側端子と電源Vs4の負電圧端子と接続端子Tm−Cs3に接続される。平滑コンデンサCs4の高電圧側端子は、電圧端子VHaに接続される。電源Vs4の正電圧端子は接続端子Tm−Vs4に接続される。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10aは、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcom間に出力したり、高電圧側の入出力電圧端子VHa、Vcom間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する。この場合の動作も、上記実施の形態5と同様である。
この実施の形態においても、昇圧、降圧の動作において、各コンデンサCr12、Cr23、Cr34には、インダクタLr12、Lr23、Lr34が直列に接続されてLC直列体LC12、LC23、LC34を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
この実施の形態においても、昇圧、降圧の動作において、各コンデンサCr12、Cr23、Cr34には、インダクタLr12、Lr23、Lr34が直列に接続されてLC直列体LC12、LC23、LC34を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
また、この実施の形態では、隣接する回路間にLC直列体LC12、LC23、LC34を接続した。上記実施の形態8で示した場合、即ち、整流回路A1と駆動用インバータ回路である他の各回路A2、A3、A4との間に、LC直列体LC12、LC13、LC14を接続した場合と比較すると、各LC直列体を流れる電流は増大するが、コンデンサCr34の印加電圧がコンデンサCr14の1/3、コンデンサCr23の印加電圧がコンデンサCr13の1/2に低減できる効果がある。
この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10aとインダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bとを組み合わせ、上記実施の形態8と同様に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10aは電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bにて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができ、装置構成を小形軽量化できる。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10aの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10aの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される接続端子Tm-Cs3と接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10aの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10aの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される接続端子Tm-Cs3と接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
この実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路10aでは、電圧V1からV2の昇圧動作と、電圧V2からV1の降圧動作との双方向の電力変換を可能としたが、電圧V1からV2の昇圧動作のみ、電圧V2からV1の降圧動作のみの片方向の電力変換に限定して動作させてもよい。
また、この実施の形態では、V1とV2の電圧比が4の場合について示したが、これに限るものではなく、回路A1〜A4の直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1cのLC直列体LC12、LC23、LC34をCr12、Cr23、Cr34に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
また、この実施の形態では、V1とV2の電圧比が4の場合について示したが、これに限るものではなく、回路A1〜A4の直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1cのLC直列体LC12、LC23、LC34をCr12、Cr23、Cr34に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
実施の形態13.
次に、この発明の実施の形態13によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態13では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態8〜10のいずれの回路20、20a、20bでも良いが、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、降圧あるいは昇圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する場合に限られる、即ち上記第1、第2の場合で示した動作に限られる。
次に、この発明の実施の形態13によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態13では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態8〜10のいずれの回路20、20a、20bでも良いが、入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、降圧あるいは昇圧調整して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力する場合に限られる、即ち上記第1、第2の場合で示した動作に限られる。
この実施の形態によるコンデンサ式DC/DC電力変換回路10bの詳細構成を、図26に基づいて以下に説明する。
図26に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10bは、複数段(この場合4段)の回路A1a〜A4aと、駆動用電源Vs1と、入出力電圧を平滑化し、またエネルギ移行のための電圧源としても機能する平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4と、入出力電圧端子Vcom、VL、VHaと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの入出力電圧端子VBに接続される接続端子Tm-Cs3とから構成される。そして、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、Vcom間に出力する機能を有する。
図26に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10bは、複数段(この場合4段)の回路A1a〜A4aと、駆動用電源Vs1と、入出力電圧を平滑化し、またエネルギ移行のための電圧源としても機能する平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4と、入出力電圧端子Vcom、VL、VHaと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの入出力電圧端子VBに接続される接続端子Tm-Cs3とから構成される。そして、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、Vcom間に出力する機能を有する。
4段の回路の内、回路A1aは、上記実施の形態8の回路A1と同様であり、低圧側素子、高圧側素子としての2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)を直列接続して平滑コンデンサCs1の両端子間に接続して構成される駆動用インバータ回路である。回路A2a〜A4aは、低圧側素子、高圧側素子として2つのダイオード(Di2L、Di2H)(Di3L、Di3H)(Di4L、Di4H)をそれぞれ直列接続して各平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4の両端子間に接続して構成される整流回路である。4段の回路A1a〜A4aは直列接続され、各回路A1a〜A4a内の2つの素子(MOSFETあるいはダイオード)の接続点を中間端子として、所定の1回路となる駆動用インバータ回路A1aと他の各整流回路A2a、A3a、A4aとの中間端子間に、エネルギ移行用のコンデンサCr12、Cr13、Cr14およびインダクタLr12、Lr13、Lr14の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC13、LC14を接続する。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10bは、回路A1a内のMOSFETを駆動するための、ゲート駆動回路111およびフォトカプラ121L、121Hを備える。電源Vs1は、Mos1Lのソース端子を基準とした、MOSFET、ゲート駆動回路111およびフォトカプラ121L、121Hを駆動するために備えられた電源である。制御回路30からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により駆動される。
次に、この実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路10bの動作について説明する。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体LC12、LC13、LC14のコンデンサCrの容量値と比較して十分大きな値に設定される。入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、Vcom間に出力するため、入出力電圧端子VHa、Vcom間からエネルギを出力している状態となり電圧V2は4×V1よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V2−V1)/3の電圧が充電されている。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体LC12、LC13、LC14のコンデンサCrの容量値と比較して十分大きな値に設定される。入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、Vcom間に出力するため、入出力電圧端子VHa、Vcom間からエネルギを出力している状態となり電圧V2は4×V1よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V2−V1)/3の電圧が充電されている。
駆動用インバータ回路A1aは、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)のオンオフ動作により高電圧側に送り、整流回路A2a〜A4aは、駆動用インバータ回路A1aで駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する。
2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)へのゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態8と同様に生成されるが、上記実施の形態8では整流回路A2〜A4内のMOSFETのソースからドレインに流れていた電流が、この実施の形態では整流回路A2a〜A4a内の各ダイオードを順方向に流れる。
2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)へのゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態8と同様に生成されるが、上記実施の形態8では整流回路A2〜A4内のMOSFETのソースからドレインに流れていた電流が、この実施の形態では整流回路A2a〜A4a内の各ダイオードを順方向に流れる。
低圧側MOSFETへのゲート信号GateLにより駆動用インバータ回路A1aのMos1Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr13、Cr14に移行する。
Cs1⇒Di2L⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Di3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Cs3⇒Di4L⇒Lr14⇒Cr14⇒Mos1L
Cs1⇒Di2L⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Di3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Cs3⇒Di4L⇒Lr14⇒Cr14⇒Mos1L
次いで、高圧側MOSFETへのゲート信号GateHにより駆動用インバータ回路A1aのMos1Hがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr12、Cr13、Cr14に充電されたエネルギが、以下に示す経路で平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に移行する。
Cr12⇒Lr12⇒Di2H⇒Cs2⇒Mos1H
Cr13⇒Lr13⇒Di3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
Cr14⇒Lr14⇒Di4H⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
Cr12⇒Lr12⇒Di2H⇒Cs2⇒Mos1H
Cr13⇒Lr13⇒Di3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
Cr14⇒Lr14⇒Di4H⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
このように、コンデンサCr12、Cr13、Cr14の充放電により、平滑コンデンサCs1から平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、Vcom間に出力する。また、各コンデンサCr12、Cr13、Cr14には、インダクタLr12、Lr13、Lr14が直列に接続されてLC直列体LC12、LC13、LC14を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
また、各LC直列体LC12、LC13、LC14に流れる電流I12、I13、I14も上記実施の形態1の場合とほぼ同様である。即ち、この実施の形態においても、上記実施の形態8と同様に、駆動用インバータ回路A1aと他の各整流回路A2a〜A4aとの中間端子間にLC直列体LC12、LC13、LC14を接続したため、上記実施の形態8と同様に、エネルギ移行用のLC直列体LC12、LC13、LC14のインダクタLr、コンデンサCrの電流定格を低下させ、インダクタLrとコンデンサCrを小形化することができる。
また、この実施の形態では、整流回路A2a〜A4aにダイオードを用いたため、MOSFETを用いたものに比して導通損失が増大するが、駆動用の電源や回路が不要になる。
また、この実施の形態では、整流回路A2a〜A4aにダイオードを用いたため、MOSFETを用いたものに比して導通損失が増大するが、駆動用の電源や回路が不要になる。
この実施の形態においても、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10bとインダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bとを組み合わせ、上記実施の形態8と同様に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10bは電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bにて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができ、装置構成を小形軽量化できる。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10bの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10bの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される接続端子Tm-Cs3と接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10bの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10bの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される接続端子Tm-Cs3と接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
この実施の形態では、V1とV2の電圧比が4の場合について示したが、これに限るものではなく、回路A1a〜A4aの直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10bのLC直列体LC12、LC13、LC14をCr12、Cr13、Cr14に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10bのLC直列体LC12、LC13、LC14をCr12、Cr13、Cr14に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
実施の形態14.
次に、この発明の実施の形態14によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態14では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態8〜10のいずれの回路20、20a、20bでも良いが、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、降圧あるいは昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する場合に限られる、即ち上記第3、第4の場合で示した動作に限られる。
次に、この発明の実施の形態14によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態14では、上記実施の形態8によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態8〜10のいずれの回路20、20a、20bでも良いが、入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、降圧あるいは昇圧調整して他方の入出力電圧端子VA、VB間に出力する場合に限られる、即ち上記第3、第4の場合で示した動作に限られる。
この実施の形態によるコンデンサ式DC/DC電力変換回路10cの詳細構成を、図27に基づいて以下に説明する。
図27に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10cは、複数段(この場合4段)の回路A1b〜A4bと、駆動用電源Vs2〜Vs4と、入出力電圧を平滑化し、またエネルギ移行のための電圧源としても機能する平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4と、入出力電圧端子Vcom、VL、VHaと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの入出力電圧端子VBに接続される接続端子Tm-Cs3とから構成される。そして、入出力電圧端子VHa、Vcom間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
図27に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10cは、複数段(この場合4段)の回路A1b〜A4bと、駆動用電源Vs2〜Vs4と、入出力電圧を平滑化し、またエネルギ移行のための電圧源としても機能する平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4と、入出力電圧端子Vcom、VL、VHaと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの入出力電圧端子VBに接続される接続端子Tm-Cs3とから構成される。そして、入出力電圧端子VHa、Vcom間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
4段の回路の内、回路A2b〜A4bは、上記実施の形態8と同様に、低圧側素子、高圧側素子としての2つのMOSFET(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)(Mos4L、Mos4H)を直列接続して、各平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4の両端子間に接続して構成される駆動用インバータ回路である。また回路A1bは、低圧側素子、高圧側素子としての2つのダイオード(Di1L、Di1H)を直列接続して平滑コンデンサCs1の両端子間に接続して構成される整流回路である。4段の回路A1b〜A4bは直列接続され、各回路A1b〜A4b内の2つの素子(MOSFETあるいはダイオード)の接続点を中間端子として、所定の1回路となる整流回路A1bと他の各駆動用インバータ回路A2b、A3b、A4bとの中間端子間に、エネルギ移行用のコンデンサCr12、Cr13、Cr14およびインダクタLr12、Lr13、Lr14の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC13、LC14を接続する。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
また、駆動用インバータ回路A2b〜A4b内のMOSFETを駆動するための、ゲート駆動回路112〜114およびフォトカプラ(122L、122H)〜(124L、124H)を備える。電源Vs2、Vs3、Vs4は、それぞれMos2L、Mos3L、Mos4Lのソース端子を基準とした、MOSFET、ゲート駆動回路112〜114およびフォトカプラ(122L、122H)〜(124L、124H)を駆動するために備えられた電源である。制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により駆動される。
次に、この実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路10cの動作について説明する。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr12、Cr13、Cr14の容量値と比較して十分大きな値に設定される。入出力電圧端子VHa、Vcom間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして入出力電圧端子VL、Vcom間に出力するため、入出力電圧端子VL、Vcom間からエネルギを出力している状態となり、電圧V2は4×V1よりも高い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V2−V1)/3の電圧が充電されている。
駆動用インバータ回路A2b〜A4b内のMOSFETへのゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態1と同様に生成されるが、上記実施の形態1では整流回路A1内のMOSFETのソースからドレインに流れていた電流が、この実施の形態では整流回路A1b内のダイオードを順方向に流れる。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr12、Cr13、Cr14の容量値と比較して十分大きな値に設定される。入出力電圧端子VHa、Vcom間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして入出力電圧端子VL、Vcom間に出力するため、入出力電圧端子VL、Vcom間からエネルギを出力している状態となり、電圧V2は4×V1よりも高い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V2−V1)/3の電圧が充電されている。
駆動用インバータ回路A2b〜A4b内のMOSFETへのゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態1と同様に生成されるが、上記実施の形態1では整流回路A1内のMOSFETのソースからドレインに流れていた電流が、この実施の形態では整流回路A1b内のダイオードを順方向に流れる。
高圧側MOSFETへのゲート信号GateHにより各駆動用インバータ回路A2b〜A4bの高圧側MOSFETであるMos2H、Mos3H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr13、Cr14に移行する。
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Lr14⇒Cr14⇒Di1H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr13⇒Cr13⇒Di1H
Cs2⇒Mos2H⇒Lr12⇒Cr12⇒Di1H
Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Lr14⇒Cr14⇒Di1H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr13⇒Cr13⇒Di1H
Cs2⇒Mos2H⇒Lr12⇒Cr12⇒Di1H
次いで、低圧側MOSFETへのゲート信号GateLにより各駆動用インバータ回路A2b〜A4bの低圧側MOSFETであるMos2L、Mos3L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr12、Cr13、Cr14に充電されたエネルギが、以下に示す経路で平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に移行する。
Cr14⇒Lr14⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Di1L
Cr13⇒Lr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Di1L
Cr12⇒Lr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Di1L
Cr14⇒Lr14⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Di1L
Cr13⇒Lr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Di1L
Cr12⇒Lr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Di1L
このように、コンデンサCr12、Cr13、Cr14の充放電により、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4から平滑コンデンサCs1にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VHa、Vcom間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する。また、各コンデンサCr12、Cr13、Cr14には、インダクタLr12、Lr13、Lr14が直列に接続されてLC直列体LC12、LC13、LC14を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
この実施の形態においても、上記実施の形態8と同様に、整流回路A1bと他の各駆動用インバータ回路A2b、A3b、A4bとの中間端子間にLC直列体LC12、LC13、LC14を接続したため、上記実施の形態1と同様に、エネルギ移行用のLC直列体LC12、LC13、LC14のインダクタLr、コンデンサCrの電流定格を低下させ、インダクタLrとコンデンサCrを小形化することができる。
また、この実施の形態では、整流回路A1bにダイオードを用いたため、MOSFETを用いたものに比して導通損失が増大するが、駆動用の電源や回路が不要になる。
また、この実施の形態では、整流回路A1bにダイオードを用いたため、MOSFETを用いたものに比して導通損失が増大するが、駆動用の電源や回路が不要になる。
この実施の形態においても、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10cとインダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bとを組み合わせ、上記実施の形態8と同様に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10cは電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bにて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができ、装置構成を小形軽量化できる。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10cの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10cの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される接続端子Tm-Cs3と接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10cの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10cの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される接続端子Tm-Cs3と接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
この実施の形態では、V1とV2の電圧比が4の場合について示したが、これに限るものではなく、回路A1b〜A4bの直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10cのLC直列体LC12、LC13、LC14をCr12、Cr13、Cr14に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10cのLC直列体LC12、LC13、LC14をCr12、Cr13、Cr14に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
上記実施の形態13、14では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路内の整流回路として動作する回路(A2〜A4/A1)内の低圧側素子、高圧側素子をダイオードで構成し、昇圧動作のみ、あるいは降圧動作のみ可能な回路構成とした。
このように、整流回路内の素子をダイオードで構成し、昇圧動作のみ、あるいは降圧動作のみとする構成は、上記各実施の形態1〜12の各コンデンサ式DC/DC電力変換回路にも適用できる。いずれの場合も、昇圧動作のみの場合、整流回路として動作する回路A2〜A4をダイオードで構成し、降圧動作のみの場合、整流回路として動作する回路A1をダイオードで構成する。これにより、MOSFETを用いたものに比して導通損失が増大するが、不要になったMOSFETに対応する駆動用の電源や回路が不要になる。
このように、整流回路内の素子をダイオードで構成し、昇圧動作のみ、あるいは降圧動作のみとする構成は、上記各実施の形態1〜12の各コンデンサ式DC/DC電力変換回路にも適用できる。いずれの場合も、昇圧動作のみの場合、整流回路として動作する回路A2〜A4をダイオードで構成し、降圧動作のみの場合、整流回路として動作する回路A1をダイオードで構成する。これにより、MOSFETを用いたものに比して導通損失が増大するが、不要になったMOSFETに対応する駆動用の電源や回路が不要になる。
実施の形態15.
次に、この発明の実施の形態15によるDC/DC電力変換装置について説明する。
図28は、この発明の実施の形態15によるDC/DC電力変換装置の全体構成を示すブロック構成図である。
図28に示すように、DC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10d、インダクタ式DC/DC電力変換回路20および制御回路30と、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)および高電圧側の入出力電圧端子対(VH、VC)とから成る。なお、電圧端子Vcomは接地されている。そして、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、VC間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、VC間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態15によるDC/DC電力変換装置について説明する。
図28は、この発明の実施の形態15によるDC/DC電力変換装置の全体構成を示すブロック構成図である。
図28に示すように、DC/DC電力変換装置は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10d、インダクタ式DC/DC電力変換回路20および制御回路30と、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)および高電圧側の入出力電圧端子対(VH、VC)とから成る。なお、電圧端子Vcomは接地されている。そして、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、VC間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、VC間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは、電圧端子VL、Vcom、VHa、VCと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20との接続端子Tm-Vs4を備えている。この回路10dの低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)は、DC/DC電力変換装置全体の低電圧側入出力電圧端子対(VL、Vcom)と共通であり、高電圧側の入出力電圧端子対(VHa、VC)の負極電圧端子VCも、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、VC)の負極電圧端子VCと共通である。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に出力したり、高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
そして、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に出力したり、高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
インダクタ式DC/DC電力変換回路20の構成は、上記実施の形態8で示したものと同様で、電圧端子VA、VB、VHと、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dとの接続端子Tm-Vsを備えている。この場合、回路20の2組の入出力電圧端子対(VA、VB)、(VH、VB)は、共通の負極電圧端子VBがコンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの電圧端子VLに接続される。また、一方の正極電圧端子VAは、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの高電圧側入出力電圧端子対(VHa、VC)の正極電圧端子VHaに接続され、他方の正極電圧端子VHは、DC/DC電力変換装置全体の高電圧側入出力電圧端子対(VH、VC)の正極電圧端子VHと共通である。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dに接続される入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路10dに接続される入出力電圧端子VA、VB間に出力する機能を有する。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dに接続される入出力電圧端子VA、VB間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧して他方の入出力電圧端子VH、VB間に出力したり、逆に入出力電圧端子VH、VB間に入力された電圧を、昇圧あるいは降圧してコンデンサ式DC/DC電力変換回路10dに接続される入出力電圧端子VA、VB間に出力する機能を有する。
制御回路30も上記実施の形態8で示したものと同様に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dを駆動するためのゲート信号GateL、GateHと、インダクタ式DC/DC電力変換回路20を駆動するためのゲート信号GatexL、GatexH、GateyL、GateyHとを生成し、各DC/DC電力変換回路10d、20に出力する。また、電圧端子VL、VH、VCの各電圧が入力され、電圧V1、V3を検出している。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの詳細構成を、図29に基づいて以下に説明する。上述したように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に出力したり、高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する。
図29に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは、上記実施の形態8と同様に、低圧側素子、高圧側素子としての2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)(Mos4L、Mos4H)を直列接続して、各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の両端子間に接続した4段の回路A1、A2、A3、A4を直列接続して構成される。この場合、低電圧側の正極電圧端子VLは平滑コンデンサCs3とCs4の接続点に接続され、接地された低電圧側の負極電圧端子Vcomは平滑コンデンサCs2とCs3の接続点に接続されている。また、高電圧側の正極電圧端子VHaは平滑コンデンサCs4の高電圧側端子に接続され、高電圧側の負極電圧端子VCは平滑コンデンサCs1の低電圧側端子に接続されている。
そして、各回路A1、A2、A3、A4内の2つのMOSFETの接続点を中間端子として、所定の1回路となる回路A3と他の各回路A1、A2、A4との中間端子間に、エネルギ移行用のコンデンサCr13、Cr23、Cr34およびインダクタLr13、Lr23、Lr34の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC13、LC23、LC34を接続する。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、各回路A1〜A4内のMOSFETを駆動するための、電源Vs1〜Vs4とゲート駆動回路111〜114とフォトカプラ(121L、121H)〜(124L、124H)を備える。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
また、コンデンサ式DC/DC電力変換回路1は、各回路A1〜A4内のMOSFETを駆動するための、電源Vs1〜Vs4とゲート駆動回路111〜114とフォトカプラ(121L、121H)〜(124L、124H)を備える。
次にコンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの動作について説明する。
まず、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、VC間に出力する場合について説明する。
回路A3は、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路として動作する。また、回路A1、A2、A4は、駆動用インバータ回路A3で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路30からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により各回路が駆動される。
まず、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、VC間に出力する場合について説明する。
回路A3は、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路として動作する。また、回路A1、A2、A4は、駆動用インバータ回路A3で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路30からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により各回路が駆動される。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr13、Cr23、Cr34の容量値と比較して十分大きな値に設定される。
上述したように、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、VC間に出力するため、電圧端子VHa、VC間からエネルギを出力している状態となり、電圧V2は4×V1よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs3には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4には平均的に(V2−V1)/3の電圧が充電されている。
ゲート信号(GateL、GateH)は、上記実施の形態8と同様に、LrとCrによるLC直列体LC13、LC23、LC34にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号である。
上述したように、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、VC間に出力するため、電圧端子VHa、VC間からエネルギを出力している状態となり、電圧V2は4×V1よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs3には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4には平均的に(V2−V1)/3の電圧が充電されている。
ゲート信号(GateL、GateH)は、上記実施の形態8と同様に、LrとCrによるLC直列体LC13、LC23、LC34にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号である。
各回路A1〜A4の低圧側MOSFETであるMos1L、Mos2L、Mos3L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs3に蓄えられた一部のエネルギがコンデンサCr34に、コンデンサCr23、Cr13に充電されたエネルギが平滑コンデンサCs2、Cs1に、以下に示す経路で移行する。
Cs3⇒Mos4L⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3L
Cr23⇒Lr23⇒Mos3L⇒Cs2⇒Mos2L
Cr13⇒Lr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cs3⇒Mos4L⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3L
Cr23⇒Lr23⇒Mos3L⇒Cs2⇒Mos2L
Cr13⇒Lr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
次いで、各回路A1〜A4の高圧側MOSFETであるMos1H、Mos2H、Mos3H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr34に充電されたエネルギが平滑コンデンサCs4に、平滑コンデンサCs2、Cs3に蓄えられた一部のエネルギがコンデンサCr13、Cr23に、以下に示す経路で移行する。
Cr34⇒Lr34⇒Mos4H⇒Cs4⇒Mos3H
Cs3⇒Mos3H⇒Lr23⇒Cr23⇒Mos2H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1H
Cr34⇒Lr34⇒Mos4H⇒Cs4⇒Mos3H
Cs3⇒Mos3H⇒Lr23⇒Cr23⇒Mos2H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1H
このように、コンデンサCr13、Cr23、Cr34の充放電により、平滑コンデンサCs3から平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして入出力電圧端子VHa、VC間に出力する。
次に、入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する動作について説明する。
この場合、回路A1、A2、A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A3は、駆動用インバータ回路で駆動された電流を整流し、エネルギを低電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により各回路が同様に駆動される。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは、入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして入出力電圧端子VL、Vcom間に出力するため、電圧端子VL、Vcom間からエネルギを出力している状態となり、電圧V2は4×V1よりも高い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs3には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4には平均的に(V2−V1)/3の電圧が充電されている。
ゲート信号(GateL、GateH)は、LrとCrによるLC直列体LC13、LC23、LC34にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号であることは昇圧動作の場合と同様である。
この場合、回路A1、A2、A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A3は、駆動用インバータ回路で駆動された電流を整流し、エネルギを低電圧側へ移行する整流回路として動作する。制御回路3からゲート信号(GateL、GateH)が出力され、これらゲート信号により各回路が同様に駆動される。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは、入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして入出力電圧端子VL、Vcom間に出力するため、電圧端子VL、Vcom間からエネルギを出力している状態となり、電圧V2は4×V1よりも高い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs3には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4には平均的に(V2−V1)/3の電圧が充電されている。
ゲート信号(GateL、GateH)は、LrとCrによるLC直列体LC13、LC23、LC34にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号であることは昇圧動作の場合と同様である。
各回路A1〜A4の高圧側MOSFETであるMos1H、Mos2H、Mos3H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs4に蓄えられた一部のエネルギがコンデンサCr34に、コンデンサCr23、Cr13に充電されたエネルギが平滑コンデンサCs2、Cs3に、以下に示す経路で移行する。
Cs4⇒Mos4H⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3H
Cr23⇒Lr23⇒Mos3H⇒Cs3⇒Mos2H
Cr13⇒Lr13⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
Cs4⇒Mos4H⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3H
Cr23⇒Lr23⇒Mos3H⇒Cs3⇒Mos2H
Cr13⇒Lr13⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
次いで、各回路A1〜A4の低圧側MOSFETであるMos1L、Mos2L、Mos3L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr34に充電されたエネルギが平滑コンデンサCs3に、平滑コンデンサCs1、Cs2に蓄えられた一部のエネルギがコンデンサCr13、Cr23に、以下に示す経路で移行する。
Cr34⇒Lr34⇒Mos4L⇒Cs3⇒Mos3L
Cs2⇒Mos3L⇒Lr23⇒Cr23⇒Mos2L
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
Cr34⇒Lr34⇒Mos4L⇒Cs3⇒Mos3L
Cs2⇒Mos3L⇒Lr23⇒Cr23⇒Mos2L
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
このように、コンデンサCr13、Cr23、Cr34の充放電により、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4から平滑コンデンサCs3にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する。
上記昇圧、降圧の動作において、各コンデンサCr13、Cr23、Cr34には、インダクタLr13、Lr23、Lr34が直列に接続されてLC直列体LC13、LC23、LC34を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
また、この実施の形態では、平滑コンデンサCs3の両端子に低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcomが接続された駆動用インバータ回路A3と整流回路である他の各回路A1、A2、A4との間に、LC直列体LC13、LC23、LC34を接続した。このため、上記実施の形態1と同様に、各LC直列体LC13、LC23、LC34を流れる電流値を最小のものと等しくして、該電流値を低減できる。このため、エネルギ移行用のLC直列体LC13、LC23、LC34のインダクタLr、コンデンサCrの電流定格を低減でき、インダクタLrとコンデンサCrを小形化することができる。
また、上記実施の形態8では、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)を平滑コンデンサCs1の両端子に接続したが、この実施の形態では、他の回路に挟まれた中間に位置する回路A3の平滑コンデンサCs3の両端子に接続して、電圧V1を平滑コンデンサCs3の端子間に入力した。上記実施の形態1におけるLC直列体LC12、LC13、LC14のコンデンサCr12、Cr13、Cr14の電圧をV12r、V13r、V14rとし、この実施の形態におけるLC直列体LC13、LC23、LC34のコンデンサCr13、Cr23、Cr34の電圧をV13、V23、V34とすると、
V12r:V13r:V14r=1:2:3
V34:V13:V23=1:2:1
V34=V23=V12r
となる。
V12r:V13r:V14r=1:2:3
V34:V13:V23=1:2:1
V34=V23=V12r
となる。
このように、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)を、他の回路に挟まれた中間に位置する回路A3の平滑コンデンサCs3の両端子に接続することで、この実施の形態のコンデンサCr23の電圧は、実施の形態8のコンデンサCr14の電圧の1/3となる。このように、LC直列体LC13、LC23、LC34のコンデンサCr13、Cr23、Cr34の電圧を低減することにより、上記実施の形態1よりもコンデンサCr13、Cr23、Cr34の電圧定格を低下させ、コンデンサをさらに小形化できる。
この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dとインダクタ式DC/DC電力変換回路20とを組み合わせ、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは、LC直列体LC13、LC23、LC34にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のゲート信号(GateL、GateH)にて駆動した。このように、一定のゲート信号で入出力電圧比を、回路数で決まる整数倍に維持するように駆動することで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは、電力変換効率を高い状態に維持することができる。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、上記実施の形態8と同様に動作し、一方の入出力電圧端子VA、VB間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの電圧端子VHa、VL間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧を電圧調整する。
そして、インダクタ式DC/DC電力変換回路20は、上記実施の形態8と同様に動作し、一方の入出力電圧端子VA、VB間に入出力される電圧を、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの電圧端子VHa、VL間の電圧とすることで、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの高電圧側入出力電圧V2の約1/4の部分電圧を電圧調整する。
このため上記実施の形態8と同様に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dは電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20にて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができ、装置構成を小形軽量化できる。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20の電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される電圧端子VLと接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20の電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される電圧端子VLと接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
この実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路10dでは、電圧V1からV2の昇圧動作と、電圧V2からV1の降圧動作との双方向の電力変換を可能としたが、電圧V1からV2の昇圧動作のみ、電圧V2からV1の降圧動作のみの片方向の電力変換に限定して動作させてもよい。
また、上記実施の形態13、14で示したように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの整流回路を構成するMOSFETをダイオードに置き換えた構成にして、電圧V1から電圧V2へのエネルギ移行のみのコンデンサ式DC/DC電力変換回路(図示せず)や、電圧V2から電圧V1へのエネルギ移行のみのコンデンサ式DC/DC電力変換回路(図示せず)にすることもできる。
また、上記実施の形態13、14で示したように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dの整流回路を構成するMOSFETをダイオードに置き換えた構成にして、電圧V1から電圧V2へのエネルギ移行のみのコンデンサ式DC/DC電力変換回路(図示せず)や、電圧V2から電圧V1へのエネルギ移行のみのコンデンサ式DC/DC電力変換回路(図示せず)にすることもできる。
また、この実施の形態では、V1とV2の電圧比が4の場合について示したが、これに限るものではなく、回路A1〜A4の直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dのLC直列体LC13、LC23、LC34をCr13、Cr23、Cr34に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10dのLC直列体LC13、LC23、LC34をCr13、Cr23、Cr34に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
また、この実施の形態では、上記実施の形態8で示したインダクタ式DC/DC電力変換回路20を用いたが、上記実施の形態9、10で示したインダクタ式DC/DC電力変換回路20a、20bであっても良く、同様の効果が得られる。
実施の形態16.
次に、この発明の実施の形態16によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態16では、上記実施の形態15によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態8〜10のいずれの回路20、20a、20bでも良く、全体構成は、図28で示した全体構成と同様である。そして、この実施の形態によるDC/DC電力変換装置は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、VC間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、VC間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態16によるDC/DC電力変換装置について説明する。この実施の形態16では、上記実施の形態15によるDC/DC電力変換装置と、コンデンサ式DC/DC電力変換回路の構成が異なるものを示す。インダクタ式DC/DC電力変換回路の構成は、上記実施の形態8〜10のいずれの回路20、20a、20bでも良く、全体構成は、図28で示した全体構成と同様である。そして、この実施の形態によるDC/DC電力変換装置は、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、電圧V3へ昇圧して高電圧側の入出力電圧端子VH、VC間に出力したり、逆に、高電圧側の入出力電圧端子VH、VC間に入力された電圧V3を、電圧V1へ降圧して低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する機能を有する。
この実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路10eの詳細構成を、図30に基づいて以下に説明する。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eは、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に出力したり、逆に、高圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する。
図30に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eは、図25にて示した上記実施の形態12におけるコンデンサ式DC/DC電力変換回路10aと、入出力電圧端子対(VL、Vcom)、(VHa、VC)の接続構成のみ異なるものである。即ち、低電圧側の正極電圧端子VLは平滑コンデンサCs3とCs4の接続点に接続され、接地された低電圧側の負極電圧端子Vcomは平滑コンデンサCs2とCs3の接続点に接続されている。また、高電圧側の正極電圧端子VHaは平滑コンデンサCs4の高電圧側端子に接続され、高電圧側の負極電圧端子VCは平滑コンデンサCs1の低電圧側端子に接続されている。
コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eは、低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に出力したり、逆に、高圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する。
図30に示すように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eは、図25にて示した上記実施の形態12におけるコンデンサ式DC/DC電力変換回路10aと、入出力電圧端子対(VL、Vcom)、(VHa、VC)の接続構成のみ異なるものである。即ち、低電圧側の正極電圧端子VLは平滑コンデンサCs3とCs4の接続点に接続され、接地された低電圧側の負極電圧端子Vcomは平滑コンデンサCs2とCs3の接続点に接続されている。また、高電圧側の正極電圧端子VHaは平滑コンデンサCs4の高電圧側端子に接続され、高電圧側の負極電圧端子VCは平滑コンデンサCs1の低電圧側端子に接続されている。
次にコンデンサ式DC/DC電力変換回路10eの動作について説明する。
まず、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に出力する場合について説明する。
回路A3は、電圧端子VL、Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路に用いられる。また、回路A1、A2、A4は、駆動用インバータ回路A3で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
まず、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に出力する場合について説明する。
回路A3は、電圧端子VL、Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路に用いられる。また、回路A1、A2、A4は、駆動用インバータ回路A3で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr12、Cr23、Cr34の容量値と比較して十分大きな値に設定される。電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして電圧端子VHa、VC間に出力するため、電圧V2は4×V1よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs3には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4には平均的に(V2-V1)/3の電圧が充電されている。
ゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態8と同様に、LrとCrによるLC直列体LC12、LC23、LC34にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号である。
ゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態8と同様に、LrとCrによるLC直列体LC12、LC23、LC34にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号である。
各回路A1〜A4の低圧側MOSFETであるMos1L、Mos2L、Mos3L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs3に蓄えられた一部のエネルギがコンデンサCr34に、コンデンサCr23、Cr12に充電されたエネルギが平滑コンデンサCs2、Cs1に、以下に示す経路で移行する。
Cs3⇒Mos4L⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3L
Cr23⇒Lr23⇒Mos3L⇒Cs2⇒Mos2L
Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
Cs3⇒Mos4L⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3L
Cr23⇒Lr23⇒Mos3L⇒Cs2⇒Mos2L
Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
次いで、各回路A1〜A4の高圧側MOSFETであるMos1H、Mos2H、Mos3H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr34に充電されたエネルギが平滑コンデンサCs4に、平滑コンデンサCs2、Cs3に蓄えられた一部のエネルギがコンデンサCr12、Cr23に、以下に示す経路で移行する。
Cr34⇒Lr34⇒Mos4H⇒Cs4⇒Mos3H
Cs3⇒Mos3H⇒Lr23⇒Cr23⇒Mos2H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
Cr34⇒Lr34⇒Mos4H⇒Cs4⇒Mos3H
Cs3⇒Mos3H⇒Lr23⇒Cr23⇒Mos2H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
このように、コンデンサCr12、Cr23、Cr34の充放電により、平滑コンデンサCs3から平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VL、Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V2にして高電圧側の入出力電圧端子VHa、VC間に出力する。
次に、入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する動作について説明する。
この場合、回路A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A1〜A3は整流回路として動作する。この整流回路A1〜A3の内、回路A3は実質的に整流のために用いられるが、回路A1、A2は、MOSFET(Mos1L、Mos1H、Mos2L、Mos2H)のオンオフ動作により、コンデンサCr12、Cr23へのエネルギ移行も行うので、駆動用インバータ回路の役割もなす。
この場合、回路A4は駆動用インバータ回路として動作し、回路A1〜A3は整流回路として動作する。この整流回路A1〜A3の内、回路A3は実質的に整流のために用いられるが、回路A1、A2は、MOSFET(Mos1L、Mos1H、Mos2L、Mos2H)のオンオフ動作により、コンデンサCr12、Cr23へのエネルギ移行も行うので、駆動用インバータ回路の役割もなす。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、LC直列体のコンデンサCr12、Cr23、Cr34の容量値と比較して十分大きな値に設定される。電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして電圧端子VL、Vcom間に出力するため、電圧V2は4×V1よりも高い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs3には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4には平均的に(V2-V1)/3の電圧が充電されている。
ゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態8と同様に、LrとCrによるLC直列体LC12、LC23、LC34にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号である。
ゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態8と同様に、LrとCrによるLC直列体LC12、LC23、LC34にて定まる共振周期Tを周期とし、デューティ約50%のオンオフ信号である。
高圧側MOSFETへのゲート信号により各回路A4、A1〜A3の高圧側MOSFETであるMos4H、Mos1H、Mos2H、Mos3Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs4に蓄えられた一部のエネルギがコンデンサCr34に、コンデンサCr12、Cr23に充電されたエネルギが平滑コンデンサCs2、Cs3に、以下に示す経路で移行する。
Cs4⇒Mos4H⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3H
Cr23⇒Lr23⇒Mos3H⇒Cs3⇒Mos2H
Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
Cs4⇒Mos4H⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos3H
Cr23⇒Lr23⇒Mos3H⇒Cs3⇒Mos2H
Cr12⇒Lr12⇒Cr23⇒Lr23⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
次いで、低圧側MOSFETへのゲート信号により、各回路A4、A1〜A3の低圧側MOSFETであるMos4L、Mos1L、Mos2L、Mos3Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr34に充電されたエネルギが平滑コンデンサCs3に、平滑コンデンサCs1、Cs2に蓄えられたエネルギの一部がコンデンサCr12、Cr23に、以下に示す経路で移行する。
Cr34⇒Lr34⇒Mos4L⇒Cs3⇒Mos3L
Cs2⇒Mos3L⇒Lr23⇒Cr23⇒Mos2L
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cr34⇒Lr34⇒Mos4L⇒Cs3⇒Mos3L
Cs2⇒Mos3L⇒Lr23⇒Cr23⇒Mos2L
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
このように、コンデンサCr12、Cr23、Cr34の充放電により、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs4から平滑コンデンサCs3にエネルギを移行する。そして、入出力電圧端子VHa、VC間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧V1にして低電圧側の入出力電圧端子VL、Vcom間に出力する。
上記昇圧、降圧の動作において、各コンデンサCr12、Cr23、Cr34には、インダクタLr12、Lr23、Lr34が直列に接続されてLC直列体LC12、LC23、LC34を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
またこの実施の形態では、整流回路にMOSFETを用いたため、ダイオードを用いたものに比して導通損失が低減でき、電力変換の効率が向上できる。
また、この実施の形態では、隣接する回路間にLC直列体LC12、LC23、LC34を接続した。上記実施の形態8で示した場合、即ち、整流回路A1と駆動用インバータ回路である他の各回路A2、A3、A4との間に、LC直列体LC12、LC13、LC14を接続した場合と比較すると、各LC直列体を流れる電流は増大するが、コンデンサCr34の印加電圧がコンデンサCr14の1/3、コンデンサCr23の印加電圧がコンデンサCr13の1/2に低減できる効果がある。
また、上記実施の形態12では、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)を回路A1の平滑コンデンサCs1の両端子に接続したが、この実施の形態では、他の回路に挟まれた中間に位置する回路A3の平滑コンデンサCs3の両端子に接続して、電圧V1を平滑コンデンサCs3の端子間に入力する。上記実施の形態12におけるLC直列体LC12、LC23、LC34に流れる電流値をI12r、I23r、I34rとし、この実施の形態におけるLC直列体LC12、LC23、LC34に流れる電流値をI12、I23、I34とすると、
I12r:I23r:I34r=3:2:1
I12:I23:I34=1:2:1
I12=I34=I34r
となる。
I12r:I23r:I34r=3:2:1
I12:I23:I34=1:2:1
I12=I34=I34r
となる。
このように、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)を他の回路に挟まれた中間に位置する回路A3の平滑コンデンサCs3の両端子に接続することで、LC直列体LC12を流れる電流値I12を上記実施の形態12の場合と比べて1/3に低減することができる。このため、エネルギ移行用のインダクタLr、コンデンサCrの電流定格を低下させ、インダクタLrとコンデンサCrを小形化することができる。
この実施の形態では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eとインダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bとを組み合わせ、上記実施の形態8と同様に、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eは電力変換効率を高い状態に維持させ、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bにて電圧調整させることで、DC/DC電力変換装置全体では、電力変換効率を高い状態に維持しつつ出力電圧を調整することができ、装置構成を小形軽量化できる。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10eの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される電圧端子VLと接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
またこの実施の形態においても、インダクタ式DC/DC電力変換回路20、20a、20bの電圧端子VAをコンデンサ式DC/DC電力変換回路10eの電圧端子VHaと接続した効果、さらに電圧端子VBを、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eの平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続される電圧端子VLと接続した効果は上記実施の形態8と同様である。
この実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路10eでは、電圧V1からV2の昇圧動作と、電圧V2からV1の降圧動作との双方向の電力変換を可能としたが、電圧V1からV2の昇圧動作のみ、電圧V2からV1の降圧動作のみの片方向の電力変換に限定して動作させてもよい。
また、上記実施の形態13、14で示したように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eの整流回路を構成するMOSFETをダイオードに置き換えた構成にして、電圧V1から電圧V2へのエネルギ移行のみのコンデンサ式DC/DC電力変換回路(図示せず)や、電圧V2から電圧V1へのエネルギ移行のみのコンデンサ式DC/DC電力変換回路(図示せず)にすることもできる。
また、上記実施の形態13、14で示したように、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eの整流回路を構成するMOSFETをダイオードに置き換えた構成にして、電圧V1から電圧V2へのエネルギ移行のみのコンデンサ式DC/DC電力変換回路(図示せず)や、電圧V2から電圧V1へのエネルギ移行のみのコンデンサ式DC/DC電力変換回路(図示せず)にすることもできる。
また、この実施の形態では、V1とV2の電圧比が4の場合について示したが、これに限るものではなく、回路A1〜A4の直列数を増減することにより様々な電圧比の電力変換が可能となる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eのLC直列体LC12、LC23、LC34をCr12、Cr23、Cr34に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
またこの実施の形態において、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10eのLC直列体LC12、LC23、LC34をCr12、Cr23、Cr34に置き換えて、LC共振を利用しない構成としても、同様の効果が期待できる。
また上記実施の形態15、16では、コンデンサ式DC/DC電力変換回路10d、10eを、低電圧側の入出力電圧端子対(VL、Vcom)を他の回路に挟まれた中間に位置する様に構成した。このような構成のコンデンサ式DC/DC電力変換回路10d、10eは上記実施の形態1〜7にも適用できる。即ち、インダクタ式DC/DC電力変換回路2、2a、2bの一方の入出力電圧端子対(VA、Vcom)をコンデンサ式DC/DC電力変換回路10d、10eのいずれか一方の入出力電圧端子対に接続して、同様に動作させることで同様の効果が得られる。
また、上記各実施の形態では、各半導体スイッチング素子に、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETを用いたが、IGBT等、制御電極でオンオフ動作が制御できる他の半導体スイッチング素子でも良く、その場合ダイオードが逆並列接続されたものを用い、このダイオードがパワーMOSFETの寄生ダイオードの機能を果たす。これにより、上記各実施の形態と同様の制御により同様の効果が得られる。
また、上記各実施の形態のコンデンサ式DC/DC電力変換回路では、各コンデンサCrとインダクタLrとのLC直列体を用いたが、インダクタLrは、各コンデンサCrの充放電経路内に接続されていれば良く、同様にLC共振を利用したエネルギ移行が行える。
1,1a コンデンサ式DC/DC電力変換回路、
2,2a,2b インダクタ式DC/DC電力変換回路、
10,10a〜10e コンデンサ式DC/DC電力変換回路、
20,20a,20b インダクタ式DC/DC電力変換回路、
A1〜A4 回路(駆動用インバータ回路/整流回路)、
A1a 回路(駆動用インバータ回路)、A2a〜A4a 回路(整流回路)、
A1b 回路(整流回路)、A2b〜A4b 回路(駆動用インバータ回路)、
Cr12,Cr13,Cr14,Cr23,Cr34 コンデンサ、Cs1〜Cs4 平滑コンデンサ、
Di1L〜Di4L 低圧側ダイオード、Di1H〜Di4H 高圧側ダイオード、
GateL,GateH ゲート信号、Lc インダクタとしてのコイル、
Lr12,Lr13,Lr14,Lr23,Lr34 インダクタ、Mos1L〜Mos4L 低圧側MOSFET、
Mos1H〜Mos4H 高圧側MOSFET、MosxH,MosxL,MosyH,MosyL MOSFET、
(MosxH、MosxL) 駆動用素子直列体としての第1の直列体、
(MosyH、MosyL) 駆動用素子直列体としての第2の直列体、
(VL、Vcom),(VL、Vcoma) 低電圧側入出力電圧端子対
(VH、Vcom),(VH、Vcoma),(VH、VC) 高電圧側入出力電圧端子対、
(VLa、Vcoma),(VL、Vcoma),(VL、Vcom) コンデンサ式DC/DC電力変換回路の低電圧側入出力電圧端子対、
(VH、Vcoma),(VHa、Vcoma),(VHa、Vcom),(VHa、VC) コンデンサ式DC/DC電力変換回路の高電圧側入出力電圧端子対、
(VA、VB),(VH、VB),(VA、Vcom),(VH、Vcom) インダクタ式DC/DC電力変換回路の入出力電圧端子対、
T 駆動周期(共振周期)、Tm-Cs3 接続端子。
2,2a,2b インダクタ式DC/DC電力変換回路、
10,10a〜10e コンデンサ式DC/DC電力変換回路、
20,20a,20b インダクタ式DC/DC電力変換回路、
A1〜A4 回路(駆動用インバータ回路/整流回路)、
A1a 回路(駆動用インバータ回路)、A2a〜A4a 回路(整流回路)、
A1b 回路(整流回路)、A2b〜A4b 回路(駆動用インバータ回路)、
Cr12,Cr13,Cr14,Cr23,Cr34 コンデンサ、Cs1〜Cs4 平滑コンデンサ、
Di1L〜Di4L 低圧側ダイオード、Di1H〜Di4H 高圧側ダイオード、
GateL,GateH ゲート信号、Lc インダクタとしてのコイル、
Lr12,Lr13,Lr14,Lr23,Lr34 インダクタ、Mos1L〜Mos4L 低圧側MOSFET、
Mos1H〜Mos4H 高圧側MOSFET、MosxH,MosxL,MosyH,MosyL MOSFET、
(MosxH、MosxL) 駆動用素子直列体としての第1の直列体、
(MosyH、MosyL) 駆動用素子直列体としての第2の直列体、
(VL、Vcom),(VL、Vcoma) 低電圧側入出力電圧端子対
(VH、Vcom),(VH、Vcoma),(VH、VC) 高電圧側入出力電圧端子対、
(VLa、Vcoma),(VL、Vcoma),(VL、Vcom) コンデンサ式DC/DC電力変換回路の低電圧側入出力電圧端子対、
(VH、Vcoma),(VHa、Vcoma),(VHa、Vcom),(VHa、VC) コンデンサ式DC/DC電力変換回路の高電圧側入出力電圧端子対、
(VA、VB),(VH、VB),(VA、Vcom),(VH、Vcom) インダクタ式DC/DC電力変換回路の入出力電圧端子対、
T 駆動周期(共振周期)、Tm-Cs3 接続端子。
Claims (18)
- 半導体スイッチング素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る駆動用インバータ回路と、半導体スイッチング素子あるいはダイオード素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る整流回路とによる複数の回路を直列に接続すると共に、上記各回路内の上記高圧側素子と上記低圧側素子との接続点を中間端子として、上記回路間となる該中間端子間にエネルギ移行用のコンデンサを配して構成され、低電圧側入出力端子対と高電圧側入出力電圧端子対とを有して直流/直流変換を行うコンデンサ式DC/DC電力変換回路と、
2直列の半導体スイッチング素子あるいは半導体スイッチング素子とダイオード素子との2直列素子から成る駆動用素子直列体と、該駆動用素子直列体の2素子の接続点に接続されるエネルギ移行用のインダクタと、負極電圧端子を共通とする2組の入出力電圧端子対とを有して直流/直流変換を行うインダクタ式DC/DC電力変換回路とを備え、
上記インダクタ式DC/DC電力変換回路を、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の高電圧側、低電圧側のいずれかに接続し、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の高電圧側入出力電圧あるいは低電圧側入出力電圧を上記インダクタ式DC/DC電力変換回路により電圧調整することを特徴とするDC/DC電力変換装置。 - 上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路は、直列接続された上記複数の回路内の上記各半導体スイッチング素子を一定の駆動信号により駆動して該コンデンサ式DC/DC電力変換回路の入出力電圧の関係を整数倍に維持したことを特徴とする請求項1に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の1組の入出力電圧端子対を、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路のいずれか一方の入出力電圧端子対に接続し、上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の他組の入出力電圧端子対と、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の他方の入出力電圧端子対とを、該DC/DC電力変換装置の2組の入出力電圧端子対として直流/直流変換を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の上記1組の入出力電圧端子対は、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の上記低電圧側入出力電圧端子対と接続し、上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の上記他組の入出力電圧端子対を該DC/DC電力変換装置の低電圧側の入出力電圧端子対とし、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の上記高電圧側入出力電圧端子対を、該DC/DC電力変換装置の高電圧側の入出力電圧端子対としたことを特徴とする請求項3に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路と上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路とを同時に始動させ、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の上記低電圧側入出力電圧端子間の電圧が徐々に所定の電圧値まで上昇するように、上記インダクタ式DC/DC電力変換回路を動作させて該DC/DC電力変換装置を始動させることを特徴とする請求項4記載のDC/DC電力変換装置。
- 該DC/DC電力変換装置の低電圧側の入出力電圧端子対を構成する上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の入出力電圧端子に流れる電流を検出する電流検出手段を備え、検出された電流値が所定値を超えると上記駆動用素子直列体内の駆動用の素子をオフさせることを特徴とする請求項4に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の上記1組の入出力電圧端子対は、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の上記高電圧側入出力電圧端子対と接続し、上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の上記他組の入出力電圧端子対を該DC/DC電力変換装置の高電圧側の入出力電圧端子対とし、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の上記低電圧側入出力電圧端子対を、該DC/DC電力変換装置の低電圧側の入出力電圧端子対としたことを特徴とする請求項3に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の一方の入出力電圧は、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の高電圧側入出力電圧の所定の割合の部分電圧としたことを特徴とする請求項1または2に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の1組の上記入出力電圧端子対は、正極電圧端子を上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の上記高電圧側入出力電圧端子対の正極電圧端子と接続すると共に、上記負極電圧端子を上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路内の所定の2つの平滑コンデンサの接続点に接続し、上記インダクタ式DC/DC電力変換回路の他組の上記入出力電圧端子対の正極電圧端子および上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の上記高電圧側入出力電圧端子対の負極電圧端子で構成される電圧端子対と、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路の上記低電圧側入出力電圧端子対とを、該DC/DC電力変換装置の2組の入出力電圧端子対として直流/直流変換を行うことを特徴とする請求項8に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路において、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路に接続されない側の正極電圧端子に接続される上記駆動用素子直列体内の素子は、他の素子と比較して耐圧の大きなものとしたことを特徴とする請求項7または9に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路において、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路に接続される上記入出力電圧端子間に上記駆動用素子直列体を接続し、上記インダクタを、上記駆動用素子直列体の上記2素子の接続点と他方の正極電圧端子との間に接続したことを特徴とする請求項3、4、7〜10のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路において、上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路に接続されない側の上記入出力電圧端子間に上記駆動用素子直列体を接続し、上記インダクタを、上記駆動用素子直列体の上記2素子の接続点と他方の正極電圧端子との間に接続したことを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記インダクタ式DC/DC電力変換回路は2つの上記駆動用素子直列体を備えて上記各入出力電圧端子間に接続し、2つの上記駆動用素子直列体の各2素子の接続点間に上記インダクタを接続したことを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路において、直列接続された上記複数の回路の内、所定の1回路と他の各回路との上記中間端子間にそれぞれ上記エネルギ移行用のコンデンサを接続したことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路において、直列接続された上記複数の回路の内、隣接する各回路の上記中間端子間にそれぞれ上記エネルギ移行用のコンデンサを接続したことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路において、上記エネルギ移行用のコンデンサが充放電する経路内にインダクタを配置したことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記コンデンサ式DC/DC電力変換回路において、上記複数の回路として3以上の回路を備え、該各回路間に接続される上記各コンデンサのコンデンサ容量と該各コンデンサの充放電経路内の上記各インダクタのインダクタンスとで決まる共振周期はそれぞれ等しいことを特徴とする請求項16に記載のDC/DC電力変換装置。
- 上記各半導体スイッチング素子は、ソース・ドレイン間に寄生ダイオードを有するパワーMOSFET、あるいはダイオードを逆並列に接続した半導体スイッチング素子であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
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