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JP2009016310A - 集電体、電極および非水電解質二次電池 - Google Patents

集電体、電極および非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】その表面に高容量の電極活物質層を形成する場合に、該電極活物質層の剥離および剥離伝播が著しく少ない集電体、該集電体を含む電極、ならびに電池容量およびエネルギー密度が高く、充放電サイクル特性に優れ、長期にわたって高い出力を安定的に持続できる非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】金属製シート状物10の少なくとも一方の表面10aに複数の凸部11と、凸部11の平均高さの35%未満である高さを有する微小凸部12が2個以上、好ましくは2〜100個隣り合う欠損箇所13が形成された集電体1を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、集電体、電極および非水電解質二次電池に関する。
最近における、パーソナルコンピュータ、携帯電話、モバイル機器などの携帯用電子機器の目覚ましい普及に伴い、携帯用電子機器の電源としての電池の需要が著しく増大している。携帯用電子機器に使用される電池には、常温使用が求められると同時に、大きな電池容量を有し、高いエネルギー密度と優れた充放電サイクル特性とを併せ持つことが要望されている。このような電池の1つとして、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出可能な正極活物質を含有する正極と、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な負極活物質を含有する負極と、リチウムイオン電導性を有する電解質とを含むリチウムイオン二次電池が知られている。リチウムイオン二次電池は、現状では高水準の電池容量、エネルギー密度および充放電サイクル特性を有し、携帯用電子機器の電源として汎用されているが、携帯用電子機器のさらなる高機能化を図るため、一層の高容量化が要望されている。
リチウムイオン二次電池を高容量化するため、たとえば、負極活物質として珪素化合物または錫化合物を用いることが提案されている。珪素化合物および錫化合物には、珪素(Si)単体、錫(Sn)単体、それらの酸化物、それらを含有する合金などがある。珪素化合物および錫化合物は非常に高い容量を有するので、これらを用いれば、容量の大きな電池を製造できる。その一方で、珪素化合物および錫化合物には、リチウムを吸蔵および放出する際に結晶構造が変化して膨張および収縮する特性がある。したがって、負極集電体表面に、珪素化合物または錫化合物を含む負極活物質層を設けた負極では、充放電時に負極活物質層で膨張および収縮が起こる。それに伴って、負極集電体と負極活物質層との界面に応力が発生し、負極集電体と負極活物質層との密着性が低下し、負極活物質層が部分的に負極集電体から剥離する。この部分的な剥離は、やがて他の部分にも伝播する。負極活物質層の負極集電体からの剥離部分が大きくなるほど、集電性が悪化し、充放電サイクル寿命が短縮される。
このような問題に対し、たとえば、粗面化された表面を有する負極集電体と、負極集電体の粗面化された表面に設けられる非晶質シリコン薄膜である負極活物質層とを含むリチウム電池用負極が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1の技術は、負極活物質層として非晶質シリコン薄膜を用いることを最大の特徴とする。非晶質シリコン薄膜は、充放電時の膨張および収縮によって、その厚み方向に規則的に空隙部分である切れ目が形成されるという特性を有する。非晶質シリコン薄膜は、その切れ目によって個々に独立した柱状体に分離され、柱状体の集合体になる。そして、各柱状体の膨張および収縮に伴って発生する応力は、空隙部分である切れ目によって緩和されるので、各柱状体の剥離が防止されると特許文献1には記載されている。
しかしながら、切れ目が形成される際には比較的強い応力が付加されるので、切れ目に隣接する柱状体の端部において剥離が発生し易い。柱状体端部の剥離は、膨張および収縮の応力が切れ目によって緩和された状態でも、徐々に他の部分に伝播するのを免れ得ない。また、柱状体端部に剥離が発生しなくても、柱状体中央部の負極集電体との界面では、充放電に伴う膨張および収縮時に発生する応力が集中することになり、柱状体の負極集電体からの部分的な剥離、負極集電体の変形などを避けることができない。したがって、特許文献1の技術では、負極活物質層の剥離を十分にかつ確実に防止するには至っていない。また、特許文献1の技術は、負極活物質が充放電によって切れ目が形成される材料のみに限定されるので、使用できる負極活物質に制約がある。さらに、特許文献1には、負極活物質層が負極集電体から部分的に剥離した場合に、剥離の伝播を防止する技術については一切記載がない。
特許第3733065号明細書
本発明の目的は、その表面に高容量の電極活物質層を形成する場合に、該電極活物質層の剥離および剥離伝播が著しく少ない集電体、集電性を長期にわたって高水準で維持できる電極、および電池容量およびエネルギー密度が高く、充放電サイクル特性に優れ、長期にわたって高い出力を安定的に持続できる非水電解質二次電池を提供することである。
本発明は、金属製シート状物の少なくとも一方の表面に複数の凸部が形成された集電体であって、複数の凸部が形成された表面には凸部の平均高さの35%未満である高さを有する微小凸部が2個以上隣り合う欠損箇所が存在する集電体に係る。
欠損箇所が2個以上の微小凸部が隣り合うものであり、かつ凸部が形成された表面1cm2当たり1〜1000個存在することが好ましい。
欠損箇所が2〜100個の微小凸部が隣り合うものであり、かつ凸部が形成された表面1cm2当たり1〜1000個存在することが好ましい。
凸部の平均高さは3〜10μmであることが好ましい。
凸部の先端は、ほぼ平面状であることが好ましい。
凸部の鉛直方向上方から見た形状は、正多角形、円形または楕円形であることが好ましい。
凸部表面に1または複数の突起が設けられることが好ましい。
また、本発明は、前記の集電体と、電極活物質を含有する電極活物質層とを含む電極に係る。
電極活物質層は、凸部表面の少なくとも一部から凸部の外方に向けて延び、かつ互いに離隔するように設けられる複数の柱状体を含むことが好ましい。
柱状体は、電極活物質を含有する塊状物の積層体であることが好ましい。
柱状体は、凸部表面の少なくとも一部から、凸部が形成された集電体表面に垂直な方向または前記垂直な方向に対して傾きを有して延びることが好ましい。
電極活物質は、充電および放電により膨張および収縮する電極活物質であることが好ましい。
充電および放電により膨張および収縮する電極活物質は、珪素、珪素化合物、錫および錫化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1つの負極活物質であることが好ましい。
また、本発明は、前記の電極、前記の電極とは極性の異なる電極である対極、セパレータおよび非水電解質を含む非水電解質二次電池に係る。
前記非水電解質二次電池は、リチウムイオン二次電池であることが好ましい。
本発明の集電体は、複数の凸部が形成された表面に、凸部の平均高さの35%未満である高さを有する微小凸部が2個以上隣り合う欠損箇所が存在することを特徴とする。これによって、本発明の集電体の凸部表面に、充放電により膨張および収縮する電極活物質を含む電極活物質層を形成した場合に、電極活物質層の膨張に伴って発生する応力が著しく緩和され、電極活物質層の凸部表面からの部分的な剥離、剥離の伝播などを防止できる。したがって、本発明の集電体表面に電極活物質層を形成した本発明の電極は、電池容量その他の諸特性を初期とほぼ同じ状態で長期間にわたって保持でき、集電性に優れ、電池の高容量化などに寄与し得る。
また、本発明の電極を含む非水電解質二次電池は、電池容量およびエネルギー密度が高く、充放電サイクル特性に優れ、耐用寿命が長く、長期にわたって高い出力を安定的に持続できる。
[集電体]
図1は、本発明の集電体に係る実施の第1形態である集電体1の構成を模式的に示す斜視図である。
集電体1は、表面10aに図示しない電極活物質層が形成される金属製シート状物10であり、該金属製シート状物10の厚み方向における一方の表面10aに、複数の凸部11が形成されているとともに、1または複数の欠損箇所13を有することを特徴とする。この欠損箇所13が、電極活物質層の膨張に伴って発生する応力を緩和し、電極活物質層の剥離、剥離伝播などを防止するのに有効である。また、欠損箇所が存在しても、電池容量その他の諸特性には実質的に影響を及ぼさず、実用上は欠損箇所13がないものと同等の性能を有する。なお、集電体1では、金属製シート状物10の厚み方向における一方の面10aに凸部11を形成しているが、それに限定されず、両方の面に凸部11を形成してもよい。
金属製シート状物10は、金属を含有するシート状物である。ここで金属とは、集電体1を負極集電体として用いる場合には、たとえば、ステンレス鋼、ニッケル、銅などである。集電体1を正極集電体として用いる場合には、たとえば、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、ニッケルなどである。正負極を問わず、導電性樹脂、合成樹脂中に導電性粉末を分散させた導電性樹脂組成物などからなる集電体を用いてもよい。また、シート状物とは、具体的には、箔、フィルムなどである。シート状物の厚みは特に制限されないが、好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは10〜40μm、特に好ましくは10〜30μmである。
凸部11は、金属製シート状物10の厚み方向の表面10a(以下単に「表面10a」とする)から、金属製シート状物10の外方に向けて延びるように設けられる突起物である。凸部11の高さは、凸部11が形成されている表面10aに対して垂直な方向において、表面10aから表面10aに対して最も遠い部分(最先端部分)までの長さである。凸部11は、その平均高さが3〜10μm程度になるように形成される。また、凸部11の表面10aに平行な方向における断面径も特に制限されないが、たとえば、1〜50μmである。凸部11の平均高さは、たとえば、金属製シート状物10の厚み方向における集電体1の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、たとえば、100個の凸部11の高さを測定し、得られた測定値から平均値を算出することによって決定できる。凸部11も断面径も、凸部11の高さと同様にして測定できる。
凸部11は、その成長方向の先端部分にほぼ平面状の頂部を有する。成長方向とは、表面10aから金属製シート状物10の外方に向かう方向である。凸部11が先端部分に平面状の頂部を有することによって、凸部11と電極活物質層との接合性が向上する。この先端部分の平面は、表面10aに対してほぼ平行であることが接合強度を高める上ではさらに好ましい。
凸部11の形状は円形である。ここでの凸部11の形状は、集電体1の表面10aとは反対側の表面が水平面と一致するように集電体1を載置した場合に、鉛直方向上方から見た凸部11の形状である。なお、凸部11の形状は円形に限定されず、たとえば、多角形、楕円形などでもよい。多角形は、製造コストなどを考慮すると、3角形〜8角形が好ましい。さらには、平行四辺形、台形、ひし形などでもよい。
表面10aにおける凸部11の個数、凸部11同士の間隔などは特に制限されず、凸部11の大きさ(高さ、断面径など)、凸部11表面に設けられる電極活物質層の大きさなどに応じて適宜選択される。凸部11の個数の一例を示せば、1万〜1000万個/cm2程度である。また、隣り合う凸部11の軸線間距離が2〜100μm程度になるように、凸部11を形成するのが好ましい。
凸部11表面に、図示しない突起を形成してもよい。これによって、たとえば、集電体1と電極活物質層との接合性が一層向上し、電極活物質層の集電体1からの剥離、剥離伝播などがより確実に防止される。突起は、凸部11表面から凸部11の外方に突出するように設けられる。突起は、凸部11よりも大きさの小さいものが複数形成されてもよい。また、突起は、凸部11の側面に、周方向および/または凸部11の成長方向に延びるように形成されてもよい。また、凸部11がその先端部分に平面状の頂部を有する場合は、凸部11よりも小さな複数の突起が頂部に形成されてもよく、さらに一方の方向に長く延びる1または複数の突起が頂部に形成されてもよい。
また、集電体1は、表面10aに欠損箇所13を有する。欠損箇所13は、複数の微小凸部12が隣り合って存在する部分である。微小凸部12とは、その高さが凸部11の平均高さの35%未満、好ましくは25%未満の突起である。凸部11の平均高さの35%を超える突起が複数隣り合っても、応力の緩和効果は十分ではない。ここで、微小凸部12の高さは、凸部11の高さと同様に、走査型電子顕微鏡による観察によって決定できる。欠損箇所13における微小凸部12の個数は、2個以上、好ましくは2〜100個、さらに好ましくは5〜80個である。微小凸部12の個数が1個では応力の緩和効果は十分ではない。微小凸部12の個数が100個を超えると、集電体1と電極活物質層との接合性が、電極活物質層の形成直後から不十分になるおそれがある。本実施の形態では、欠損箇所13は、3個の微小凸部12が隣り合って存在する部分である。なお、微小凸部12の高さ以外の寸法および形状は、凸部11と同じにしてもよく、また高さ以外の寸法および形状のうちの少なくとも1つが異なっていてもよい。
また、欠損箇所13の個数は、表面10aの1cm2当たり好ましくは1〜1000個、さらに好ましくは5〜800個である。欠損箇所13の個数が1個でも、その中に、たとえば、50〜100個程度の微小凸部12が含まれていれば、応力緩和には有効である。欠損箇所の個数が1000個を超えると、集電体1と電極活物質層との接合性が、電極活物質層の形成直後から不十分になるおそれがある。
したがって、2〜100個の微小凸部12が隣り合って存在する欠損箇所13が、表面10aの1cm2当たりに、1〜1000個存在するのが好ましい。
なお、集電体1の凸部11表面に電極活物質層を設けた電極を組み込んだ非水電解質二次電池について、初回の充電時に、電極活物質の膨張応力が最大になり、凸部11が塑性変形を起こすことがあるが、それ以降の電極活物質の膨張および収縮によって凸部11が変形することはない。これは、初回充電時にイオンの拡散経路が確保され、電極活物質の元素配置が最適化され、膨張および収縮の応力が低減されるためと考えられる。初回の充電時における凸部11の塑性変形によって、電極活物質層の全体が凸部11から剥離することはない。したがって、凸部11は、電極活物質層を長期に亘って安定的に保持できる。
集電体1は、たとえば、金属箔、金属フィルムなどの金属製シート状物10に凹凸を形成する技術を利用して製造できる。具体的には、たとえば、凸部11の形状を雄型とする場合、軸線方向の表面に凸部11に対応する雌型の形状を有する凹所が規則的に配置されたロール(以下「凸部形成用ロール」とする)を使用する。金属製シート状物10の片面に凸部11を形成する場合は、凸部形成用ロールと表面の平滑なロールとをそれぞれの軸線が平行になるように圧接させ、その圧接部分に負極集電体用板状物を通過させて加圧成形すればよい。平滑なロールは、少なくとも表面が弾性材料からなることが好ましい。また、金属製シート状物10の両面に凸部11を形成する場合は、2本の凸部形成用ロールをそれぞれの軸線が平行になるように圧接させ、その圧接部分に金属製シート状物10を通過させて加圧成形すればよい。ここで、ロールの圧接圧は金属製シート状物10の材質、厚み、凸部11の形状、寸法、加圧成形後の集電体1の厚みの設定値などに応じて適宜選択される。
凸部形成用ロールは、たとえば、セラミックロールの表面における所定位置に第1の孔および第2の孔を開けることにより作製できる。第2の孔の深さは、第1の孔の深さの35%未満である。この凸部形成用ロールを用いることにより、集電体1を作製できる。さらに、第1の孔および第2の孔のいずれか一方または両方の底部に、それぞれ第1の孔または第2の孔よりも径が小さい第3の孔または第4の孔を開けてもよい。第1および第3の孔がともに円形の孔として形成される場合、第1の孔および第3の孔の軸線が一致するように形成するのが好ましい。第2および第4の孔がともに円形の孔として形成される場合、第2の孔および第4の孔の軸線が一致するように形成するのが好ましい。この凸部形成用ロールを用いると、凸部11および微小凸部12のいずれか一方または両方の表面に突起が形成された集電体1を作製できる。なお、第1の孔のみを形成した凸部形成用ロールであっても、使用回数の多いものを用いれば、第1の孔の一部が疲労することによって、凸部11および微小凸部12を形成できる。
ここで、セラミックロールとしては、たとえば、芯用ロールと、溶射層とを含むものが用いられる。芯用ロールには、たとえば、鉄、ステンレス鋼などからなるロールを使用できる。溶射層は、芯用ロール表面に、酸化クロムなどのセラミック材料を均一に溶射することによって形成される。溶射層に第1〜第4の孔が形成される。第1〜第4の孔の形成には、たとえば、セラミックス材料などの成形加工に用いられる一般的なレーザーを使用できる。
また、別形態の凸部形成用ロールも使用できる。別形態の凸部形成用ロールとしては、たとえば、芯用ロールと、下地層と、溶射層とを含むものが挙げられる。芯用ロールは前記した鉄、ステンレス鋼などからなるロールである。下地層は、芯用ロール表面に形成される。下地層表面には、凸部11および微小凸部12に対応する雌型形状を有する凹所が規則的に並ぶように形成される。下地層に前記凹所を形成するには、たとえば、機械的強度の高い合成樹脂を用いて片面に前記凹所を有する樹脂シートを成形し、該樹脂シートの凹所が形成された面とは反対側の面を芯用ロール表面に巻き付けて接着すればよい。ここで合成樹脂としては、たとえば、不飽和ポリエステル、熱硬化性ポリイミド、エポキシ樹脂、フッ素樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトンなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。溶射層は、酸化クロムなどのセラミック材料を下地層の表面の凹凸に沿うように溶射することによって形成される。したがって、下地層に形成される凹所は、溶射層の層厚を考慮して、設計寸法よりも溶射層の層厚分だけ大きめに形成される。このようにして、別形態の凸部形成用ロールが得られる。
さらに、セラミック層の代わりに、炭化タングステンなどの超硬合金を含む超硬合金層を形成し、その表面にレーザーを利用して孔を形成することによって、凸部形成用ロールを製造できる。超硬合金層は、たとえば、前記と同様の材質である芯用ロールに、円筒状に形成した超硬合金を焼き嵌めしまたは冷やし嵌めすることによって形成できる。超硬合金層の焼き嵌めとは、円筒状の超硬合金を暖めて膨張させ、芯用ロールに嵌めることである。また、超硬合金層の冷やし嵌めとは、芯用ロールを冷却して収縮させ、超硬合金の円筒に挿入することである。
また、一般的に金属箔の圧延製造に用いる硬質の鉄系ロールも凸部形成用ロールとして製造できる。硬質の鉄系ロールとしては、ハイス鋼、鍛鋼などからなるロールが挙げられる。ハイス鋼には、モリブデン、タングステン、バナジウムなどの金属が添加し、熱処理して硬度を高めた鉄系材料である。鍛鋼は、よう鋼を鋳型に鋳込んで造られた鋼塊またはその鋼塊から製造された鋼片を加熱し、プレスおよびハンマーで鍛造し、または圧延および鍛造することにより鍛錬成形し、これを熱処理することによって製造される鉄系材料である。
また、上記の方法で、凸部11および微小凸部12を形成した集電体1について、たとえば、めっき法により、凸部11および微小凸部12の表面に突起を形成できる。すなわち、表面に凸部11および微小凸部12が形成された集電体1をめっき浴に浸漬し、限界電流値以上の電流を通電してめっきを施すことによって、凸部11および微小凸部12表面から突出するように突起が形成される。突起が形成される理由は十分明らかではないが、次のように考えられる。限界電流値以上の電流を通電すると、主に、電流が流れ易いところに金属が析出する。そして、凸部11および微小凸部12のような突起物は電流集中が起こり易い形状である。一方、凸部11および微小凸部12表面にも、相対的に電流の流れ易い部分と電流の流れ難い部分とがあり、電流の流れ易い部分に核になる金属が析出し、そこから突起が成長する。この突起は凸部11および微小凸部12の成長方向の側面においては凸部11および微小凸部12の周方向に成長し易い。
また、集電体1は、たとえば、フォトレジスト法を利用することによっても作製できる。フォトレジスト法を利用すると、凸部11および微小凸部12、ならびにそれらの表面の突起を同時に形成できる。たとえば、金属製シート状物10の表面にフォトレジスト法でレジストのパターンを形成し、該パターンに従って金属めっきを施すことによって、表面に突起を有する凸部11および微小凸部12を有する集電体1を作製できる。金属製シート状物10にレジスト層を形成するには、液状レジスト、ドライレジストフィルムなどを使用できる。これらは、ネガ型およびポジ型のいずれでもよい。レジスト層の厚みは、凸部11の高さの40〜80%程度、好ましくは40〜60%程度とすればよい。レジスト層表面に載置するマスクとしては、たとえば、ガラスマスクまたは樹脂マスクに円形または多角形のドットを印刷したものを使用できる。ドット径は、たとえば、1〜20μm程度の範囲から適宜選択される。このマスクをレジスト層表面に載置して露光した後、アルカリ溶液で現像し、水洗および乾燥することによって、レジストのパターンが形成される。レジストパターンが形成された金属製シート状物をめっき浴に浸漬し、レジストパターンの開口部にめっきを施せば、集電体1が得られる。金属めっきは、リチウムと反応しない金属のめっきであれば特に制限されず、銅めっき、ニッケルめっき、クロムめっきなどが好ましい。また、電解めっきおよび無電解めっきまたは化学めっきのいずれを採用しても良い。ここで採用されるフォトレジスト法およびめっき法は工業的に確立された方法であり、半導体分野などの多岐の工業分野で実用されていることから、負極集電体25の工業的な製造が容易であることが明らかである。
[電極]
本発明の電極は、集電体と、電極活物質層とを含む。集電体は本発明の集電体であり、金属製シート状物の一方または両方の表面に、複数の凸部および微小凸部が形成され、欠損箇所を有することを特徴とする。電極活物質層は、正極活物質または負極活物質を含む。本発明の電極は、集電体表面に負極活物質を含有する負極活物質層を形成し、負極として用いるのが好ましい。
本発明の電極を正極として用いる場合には、集電体表面に正極活物質層が形成される。正極活物質層は、集電体の片面に設けてもよく、また集電体の両面に設けてもよい。正極活物質層は正極活物質を含み、さらに必要に応じて導電剤、結着剤などを含んでもよい。
正極活物質としてはこの分野で常用されるものを使用できる。得られる正極をリチウムイオン二次電池に用いる場合を例に採れば、正極活物質としては、たとえば、リチウム含有複合金属酸化物、カルコゲン化合物、二酸化マンガンなどが挙げられる。リチウム含有複合金属酸化物は、リチウムと遷移金属とを含む金属酸化物または該金属酸化物中の遷移金属の一部が異種元素によって置換された金属酸化物である。ここで、異種元素としては、たとえば、Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bなどが挙げられ、Mn、Al、Co、Ni、Mgなどが好ましい。異種元素は1種でもよくまたは2種以上でもよい。これらの中でも、リチウム含有複合金属酸化物を好ましく使用できる。リチウム含有複合金属酸化物の具体例としては、たとえば、LixCoO2、LixNiO2、LixMnO2、LixCoyNi1-y2、LixCoy1-yz、LixNi1-yyz、LixMn24、LixMn2-yy4、LiMPO4、Li2MPO4F(前記各式中、MはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、VおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す。x=0〜1.2、y=0〜0.9、z=2.0〜2.3である。)、などが挙げられる。ここで、リチウムのモル比を示すx値は、充放電により増減する。また、カルコゲン化合物としては、たとえば、二硫化チタン、二硫化モリブデンなどが挙げられる。正極活物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
導電剤としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、天然黒鉛、人造黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類、フッ化カーボン、アルミニウムなどの金属粉末類、酸化亜鉛などの導電性ウィスカー類、酸化チタンなどの導電性金属酸化物、フェニレン誘導体などの有機導電性材料などが挙げられる。導電剤は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。
結着剤としても、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチルエステル、ポリアクリル酸エチルエステル、ポリアクリル酸ヘキシルエステル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチルエステル、ポリメタクリル酸エチルエステル、ポリメタクリル酸ヘキシルエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルホン、ポリヘキサフルオロプロピレン、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンジエン共重合体、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。また、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、ペンタフルオロプロピレン、フルオロメチルビニルエーテル、アクリル酸、ヘキサジエンなどから選ばれる2種以上のモノマー化合物の共重合体を用いてもよい。結着剤は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。
正極活物質層は、たとえば、正極活物質を含有する正極合剤スラリーを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥させることにより作製できる。これにより、正極として機能する本発明の電極が得られる。正極合剤スラリーは、正極活物質および必要に応じて導電剤、結着剤などを含有し、これらの固形成分を適切な有機溶媒に溶解または分散させることによって調製できる。ここで有機溶媒としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルアミン、アセトン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。有機溶媒は1種を単独で使用できまたは2種以上を混合して使用できる。正極活物質、導電剤および結着剤を併用する場合、それらの使用割合は適宜選択できる。好ましくは、正極活物質の使用割合が正極活物質、導電剤および結着剤の合計量(以下「固形分量」とする)の80〜97重量%、導電剤の使用割合が固形分量の1〜20重量%、および結着剤の使用割合が固形分量の1〜10重量%である。前記使用割合の範囲の中から、3成分の合計量が100重量%になる量を適宜選択すればよい。
本発明の電極を負極として用いる場合には、集電体表面に負極活物質層が形成される。図2は、本発明の負極に係る実施の第1形態である負極15の構成を模式的に示す断面図である。負極15は、集電体1と、負極活物質層16とを含む。負極活物質層16は、負極活物質を含有し、集電体1表面の凸部11に担持され、凸部11表面の少なくとも一部から凸部11の外方に向けて延び、かつ図示しない他の負極活物質層と互いに離隔して存在する柱状体である。負極活物質層16は、凸部11の少なくとも表面から、集電体1の凸部11が形成された表面10aに垂直またはほぼ垂直な方向に延びるように形成される。また、負極活物質層16は、凸部11の少なくとも表面から、集電体1の凸部11が形成された表面10aに垂直な方向に対して傾きを有して延びるように形成される。なお、本実施の形態では、負極活物質層16は、集電体1の片面に設けられるが、それに限定されず、集電体1の両面に設けてもよい。
負極活物質としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、金属、金属繊維、炭素材料、酸化物、窒化物、珪素、珪素化合物、錫、錫化合物、各種合金材料などが挙げられる。これらの中でも、容量密度の大きさなどを考慮すると、炭素材料、珪素、珪素化合物、錫、錫化合物などが好ましい。炭素材料としては、たとえば、各種天然黒鉛、コークス、黒鉛化途上炭素、炭素繊維、球状炭素、各種人造黒鉛、非晶質炭素などが挙げられる。珪素化合物としては、たとえば、珪素含有合金、珪素含有無機化合物、珪素含有有機化合物、固溶体などが挙げられる。珪素化合物の具体例としては、たとえば、SiOa(0.05<a<1.95)で表される珪素酸化物、珪素とFe、Co、Sb、Bi、Pb、Ni、Cu、Zn、Ge、In、SnおよびTiから選ばれる少なくとも1種の元素とを含む合金、珪素、酸化珪素または合金に含まれる珪素の一部がB、Mg、Ni、Ti、Mo、Co、Ca、Cr、Cu、Fe、Mn、Nb、Ta、V、W、Zn、C、NおよびSnから選ばれる少なくとも1種の元素で置換された珪素化合物または珪素含有合金、これらの固溶体などが挙げられる。錫化合物としては、たとえば、SnOb(0<b<2)、SnO2、SnSiO3、Ni2Sn4、Mg2Snなどが挙げられる。負極活物質は1種を単独で用いてもよく、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、充電および放電に伴って膨張および収縮を繰り返す負極活物質である珪素、珪素化合物、錫、錫化合物などが好ましい。
負極活物質層16は、図2に示すように、凸部11表面から凸部11の成長方向に延びる柱状体として形成される。負極活物質層16は、通常であれば、負極活物質の膨張歪みが最大になる凸部11との界面において剥離し易い。しかしながら、本発明では、集電体1の凸部11が形成された表面10aに欠損箇所を設けることによって、負極活物質層16の剥離が顕著に阻止される。また、凸部11を微小な大きさに形成できるので、凸部11同士の間隔を適切に調整して負極活物質層16を形成すれば、負極活物質層16を比較的微細な大きさに形成できる。それとともに、負極活物質層16同士が適切な間隙を有するように形成できるので、膨張および収縮による応力が緩和され、負極活物質層16の剥離そのものが減少し、集電体1の変形も起こり難い。
負極活物質層16は、図2に示すように、8個の柱状塊40a,40b,40c,40d,40e,40f,40g,40h(以下「柱状塊40」と総称することがある)を積層してなる柱状物として形成されるのがさらに好ましい。負極活物質層16を形成するに際しては、まず、凸部11の頂部およびそれに続く側面の一部を被覆するように柱状塊40aを形成する。次に、凸部11の残りの側面および柱状塊40aの頂部表面の一部を被覆するように柱状塊40bを形成する。すなわち、図5において、柱状塊40aは凸部11の頂部を含む一方の端部に形成され、柱状塊40bは部分的には柱状塊40aに重なるが、残りの部分は凸部11の他方の端部に形成される。さらに、柱状塊40aの頂部表面の残りおよび柱状塊40bの頂部表面の一部を被覆するように柱状塊40cが形成される。すなわち、柱状塊40cは主に柱状塊40aに接するように形成される。さらに、柱状塊40dは主に柱状塊40bに接するように形成される。以下同様にして、柱状塊40e,40f,40g,40hを交互に積層することによって、負極活物質層16が形成される。
このような負極活物質層16は、たとえば、図3に示す電子ビーム式蒸着装置50によって形成できる。図3は、電子ビーム式蒸着装置50の構成を模式的に示す側面図である。図3では、蒸着装置50内部の各部材も実線で示す。蒸着装置50は、チャンバー51、第1の配管52、固定台53、ノズル54、ターゲット55、図示しない電子ビーム発生装置、電源56および図示しない第2の配管を含む。チャンバー51は内部空間を有する耐圧性の容器状部材であり、その内部に第1の配管52、固定台53、ノズル54およびターゲット55を収容する。第1の配管52は、一端がノズル54に接続され、他端がチャンバー51の外方に延びて図示しないマスフローコントローラを経由して図示しない酸素ボンベに接続される。第1の配管52は、ノズル54に酸素を供給する。
固定台53は板状部材であり、角変位または回転自在に支持され、その厚み方向の一方の面に負極集電体32aを固定できるように設けられる。固定台53の角変位は、図3における実線で示される位置と一点破線で示される位置との間で行われる。実線で示される位置は、固定台53の負極集電体32aを固定する側の面が鉛直方向下方のノズル54を臨み、固定台53と水平方向の直線とが成す角の角度がα°である位置である。一点破線で示される位置は、固定台53の負極集電体32aを固定する側の面が鉛直方向下方のノズル54を臨み、固定台53と水平方向の直線とが成す角の角度が(180−α)°である位置である。角度α°は、形成しようとする負極活物質層16の寸法などに応じて適宜選択できる。
ノズル54は、鉛直方向において固定台53とターゲット55との間に設けられ、第1の配管52の一端が接続されている。ノズル54は、ターゲット55から鉛直方向上方に上昇してくる負極活物質または負極活物質原料の蒸気と第1の配管52から供給される酸素とを混合し、固定台53表面に固定される負極集電体32a表面に供給する。ターゲット55は負極活物質または負極活物質原料を収容する。電子ビーム発生装置は、ターゲット55に収容される負極活物質または負極活物質原料に電子ビームを照射して加熱し、これらの蒸気を発生させる。電源56はチャンバー51の外部に設けられて、電子ビーム発生装置に電気的に接続され、電子ビームを発生させるための電圧を電子ビーム発生装置に印加する。第2の配管は、チャンバー51内に酸素ガスを導入する。なお、蒸着装置50と同じ構成を有する電子ビーム式蒸着装置が、たとえば、アルバック(株)から市販されている。
電子ビーム式蒸着装置50によれば、まず、負極集電体32aを固定台53に固定し、チャンバー51内部に酸素ガスを導入する。この状態で、ターゲット55において負極活物質または負極活物質原料に電子ビームを照射して加熱し、その蒸気を発生させる。本実施の形態では、負極活物質として珪素を使用する。負極活物質またはその原料の蒸気は鉛直方向上方に上昇し、ノズル54を通過する際に酸素と混合された後、さらに上昇し、固定台53に固定された負極集電体32aの表面に供給され、図示しない凸部表面に、珪素と酸素とを含む層が形成される。このとき、固定台53を実線の位置に配置することによって、凸部表面に図5に示す柱状塊40aが形成される。次に、固定台53を一点破線の位置に角変位させることによって、図2に示す柱状塊40bが形成される。このように固定台53の位置を交互に角変位させることによって、図2に示す8つの柱状塊40の積層体である負極活物質層16が形成される。
なお、負極活物質がたとえばSiOa(0.05<a<1.95)で表される珪素酸化物である場合、負極活物質層16の厚み方向に酸素の濃度勾配が出来るように、負極活物質16を形成してもよい。具体的には、集電体1に近接する部分で酸素の含有率を高くし、集電体1から離反するにつれて、酸素含有量を減らすように構成すればよい。これによって、負極活物質層16と集電体1との接合性をさらに向上させることができる。
また、負極15をリチウムイオン二次電池に適用する場合は、負極活物質層16の表面に、さらにリチウム金属層を形成してもよい。このとき、リチウム金属の量は、初回充放電時に負極活物質層16に蓄えられる不可逆容量に相当する量とすればよい。リチウム金属層は、たとえば、蒸着などによって形成できる。
[非水電解質二次電池]
本発明の非水電解質二次電池は、本発明の電極、本発明の電極と極性の異なる電極である対極、セパレータおよび非水電解質を含む。本発明の電池においては、正極および負極のいずれか一方が本発明の電極であり、正極および負極の両方が本発明の電極であってもよい。
図4は、本発明の非水電解質二次電池に係る実施の第1形態であるリチウムイオン二次電池21の構成を模式的に示す縦断面図である。図5は、図4における2点破線II−IIで囲まれる部分の負極32の構成を拡大して模式的に示す縦断面図である。リチウムイオン二次電池21は、正極31、負極32、セパレータ33、正極リード34、負極リード35、ガスケット36および外装ケース37を含む。
正極31は、正極集電体31aと、正極活物質層31bとを含む。正極集電体31aとしては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、多孔性または無孔の導電性基板が挙げられる。導電性基板を構成する材料には、たとえば、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、ニッケルなどの金属材料、導電性樹脂などを使用できる。正極集電体31aの形状も特に制限されないが、たとえば、シート状、フィルム状などの板状の形状が好ましい。正極集電体31aが板状である場合、その厚さは特に制限されないが、好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは5〜20μmである。
正極活物質層31bは、図4のように、正極集電体31aの片面に設けてもよく、また正極集電体31aの両面に設けてもよい。正極活物質層31bは正極活物質を含み、さらに必要に応じて導電剤、結着剤などを含んでもよい。ここで、正極活物質、導電剤および結着剤としては、本発明の電極の項で説明したリチウムイオン二次電池用の正極活物質、導電剤および結着剤と同様のものを使用できる。また、正極活物質層31bは、本発明の電極の項で説明したリチウムイオン二次電池の正極活物質層の形成方法と同様にして形成できる。
負極32は本発明の電極であり、集電体32aと、負極活物質層32bとを含み、負極活物質層32bがセパレータ33を介して正極31の正極活物質層31bに対向するように設けられる。集電体32aは、上記した集電体1と同じ構成を有する。負極活物質層32bは、上記した負極活物質層16と同じ構成を有する。
セパレータ33は、正極31と負極32との間に設けられる。セパレータ33には、所定のイオン透過度、機械的強度、絶縁性などを併せ持つシート状物またはフィルム状物が用いられる。セパレータ33の具体例としては、たとえば、微多孔膜、織布、不織布などの、多孔性のシート状物またはフィルム状物が挙げられる。微多孔膜は単層膜および多層膜(複合膜)のいずれでもよい。単層膜は1種の材料からなる。多層膜(複合膜)は1種の材料からなる単層膜の積層体または異なる材料からなる単層膜の積層体である。セパレータ33の材料には各種樹脂材料を使用できるが、耐久性、シャットダウン機能、電池の安全性などを考慮すると、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンが好ましい。なお、シャットダウン機能とは、電池の異常発熱時に貫通孔が閉塞し、それによりイオンの透過を抑制し、電池反応を遮断する機能である。必要に応じて、微多孔膜、織布、不織布などを2層以上積層してセパレータ33を構成してもよい。セパレータ33の厚さは一般的には10〜300μmであるが、好ましくは10〜40μm、より好ましくは10〜30μm、さらに好ましくは10〜25μmである。また、セパレータ33の空孔率は好ましくは30〜70%、より好ましくは35〜60%である。ここで空孔率とは、セパレータ33の体積に占める、セパレータ33中に存在する細孔の総容積の比である。
セパレータ33には、リチウムイオン伝導性を有する電解質が含浸される。リチウムイオン伝導性を有する電解質としては、リチウムイオン伝導性を有する非水電解質が好ましい。非水電解質としては、たとえば、液状非水電解質、ゲル状非水電解質、固体状電解質(たとえば高分子固体電解質)などが挙げられる。
液状非水電解質は、溶質(支持塩)と非水溶媒とを含み、さらに必要に応じて各種添加剤を含む。溶質は通常非水溶媒中に溶解する。液状非水電解質は、たとえば、セパレータに含浸される。
溶質としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、LiBCl4、ホウ酸塩類、イミド塩類などが挙げられる。ホウ酸塩類としては、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ホウ酸リチウムなどが挙げられる。イミド塩類としては、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO22NLi)、トリフルオロメタンスルホン酸ノナフルオロブタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO2)(C49SO2)NLi)、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C25SO22NLi)などが挙げられる。溶質は1種を単独で用いてもよくまたは必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。溶質の非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2モル/Lの範囲内とすることが望ましい。
非水溶媒としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステルなどが挙げられる。環状炭酸エステルとしては、たとえば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などが挙げられる。鎖状炭酸エステルとしては、たとえば、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)などが挙げられる。環状カルボン酸エステルとしては、たとえば、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)などが挙げられる。非水溶媒は1種を単独で用いてもよくまたは必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。
添加剤としては、たとえば、充放電効率を向上させる材料、電池を不活性化させる材料などが挙げられる。充放電効率を向上させる材料は、たとえば、負極上で分解してリチウムイオン伝導性の高い被膜を形成し、充放電効率を向上させる。このような材料の具体例としては、たとえば、ビニレンカーボネート(VC)、4−メチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4−エチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、4−プロピルビニレンカーボネート、4,5−ジプロピルビニレンカーボネート、4−フェニルビニレンカーボネート、4,5−ジフェニルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、ジビニルエチレンカーボネート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネートおよびジビニルエチレンカーボネートから選ばれる少なくとも1種が好ましい。なお、上記化合物は、その水素原子の一部がフッ素原子で置換されていてもよい。
電池を不活性化させる材料は、たとえば、電池の過充電時に分解して電極表面に被膜を形成することによって電池を不活性化する。このような材料としては、たとえば、ベンゼン誘導体が挙げられる。ベンゼン誘導体としては、フェニル基と、フェニル基に隣接する環状化合物基とを含むベンゼン化合物が挙げられる。環状化合物基としては、たとえば、フェニル基、環状エーテル基、環状エステル基、シクロアルキル基、フェノキシ基などが好ましい。ベンゼン誘導体の具体例としては、たとえば、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテルなどが挙げられる。ベンゼン誘導体は1種を単独で使用できまたは2種以上を組み合わせて使用できる。ただし、ベンゼン誘導体の液状非水電解質における含有量は、非水溶媒100体積部に対して10体積部以下であることが好ましい。
ゲル状非水電解質は、液状非水電解質と液状非水電解質を保持する高分子材料とを含むものである。ここで用いる高分子材料は液状物をゲル化させ得るものである。高分子材料としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリビニリデンフルオライドなどが挙げられる。
固体状電解質は、たとえば、溶質(支持塩)と高分子材料とを含む。溶質は前記で例示したものと同様のものを使用できる。高分子材料としては、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体などが挙げられる。
正極リード34は、一端が正極集電体31aに接続され、他端が外装ケース37の開口部37aからリチウムイオン二次電池21の外部に導出されている。負極リード35は、一端が負極集電体32aに接続され、他端が外装ケース37の開口部37bからリチウムイオン二次電池21の外部に導出されている。正極リード34および負極リード35としては、リチウムイオン二次電池の技術分野で常用されるものをいずれも使用できる。また、外装ケース37の開口部37a,37bはガスケット36によって封止されている。ガスケット36には、たとえば、各種樹脂材料を使用できる。外装ケース37についても、リチウムイオン二次電池の技術分野で常用されるものをいずれも使用できる。なお、ガスケット36を使用せずに、外装ケース37の開口部37a,37bを溶着などによって直接封止してもよい。
リチウムイオン二次電池21は、たとえば、次のようにして製造できる。まず、正極31の正極集電体31aにおける正極活物質層31bが形成される面とは反対側の面に正極リード34の一端を接続する。同様に、負極32の負極集電体32aにおける負極活物質層16が形成される面とは反対側の面に負極リード35の一端を接続する。次に、正極31と負極32とをセパレータ33を介して積層し、電極群を作製する。このとき、正極活物質層11aと負極活物質層12aとが対向するように、正極31および負極32を配置する。この電極群を電解質とともに外装ケース37内に挿入し、正極リード34および負極リード35の他端を外装ケース37の外部に導出させる。この状態で、外装ケース37の内部を真空減圧しながら開口部37a,37bを、ガスケット36を介しまたは介することなく溶着させることによって、リチウムイオン二次電池21が得られる。
本発明のリチウムイオン二次電池21は、従来のリチウムイオン二次電池と同様の用途に使用でき、特にパーソナルコンピュータ、携帯電話、モバイル機器、携帯用情報端末、携帯用ゲーム機器などの携帯用電子機器の電源として好適に使用できる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示すリチウムイオン二次電池21と同じ構造を有するリチウムイオン二次電池を次のようにして作製した。
(1)正極の作製
平均粒径約10μmのコバルト酸リチウム(LiCoO2、正極活物質)粉末10g、アセチレンブラック(導電剤)0.3g、ポリフッ化ビニリデン粉末(結着剤)0.8gおよびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)5mlを充分に混合して正極合剤ペーストを調製した。この正極合剤ペーストを厚み20μmのアルミニウム箔(正極集電体)の片面に塗布し、乾燥し、圧延して、正極活物質層を形成した。その後、1辺30mmの正方形状に正極を切り出した。得られた正極において、アルミニウム箔の片面に担持された正極活物質層は、厚み70μm、30mm×30mmのサイズであった。アルミニウム箔の正極活物質層が形成される面とは反対側の面に正極リードを接続した。
(2)負極の作製
径50mmの鉄製ロール表面に酸化クロムを溶射して厚さ100μmのセラミック層を形成した。このセラミック層の表面に、レーザー加工により、2種類の孔を形成した。1つは凸部形成用孔であり、もう1つは微小凸部形成用孔である。凸部形成用孔は、直径12μm、深さ3μmの円形の凹所である。凸部形成用孔は、隣り合う凸部形成用孔との軸線間距離が20μmである最密充填配置とした。凸部形成用孔の底部は中央部がほぼ平面状であり、底部端部と孔の側面とが繋がる部分が丸みを帯びた形状とした。セラミック層表面から凸部形成用孔の底部中心までの長さが3μmになり、底部中心と底部端部とでは底部中心の方が深くなり、底部中心と底部端部との深さの差が1μm以下になるように加工した。次に、凸部形成用孔の底部に、凸部形成用孔と軸線が一致するように、直径8μm、深さ5μmの円形の凹所である突起形成用孔を形成した。微小凸部形成用孔は、直径12μm、深さ1μmの円形の凹所である。微小凸部形成用孔は、凸部形成用孔と同じ最密充填配置とし、その個数を12個とした。12個の微小凸部形成用孔を隣り合うように配置し、欠損部分を設けた。欠損部分の個数は、1cm2中50個とした。このようにして凸部形成用ロールを作製した。
一方、全量に対して0.03重量%の割合でジルコニアを含有する合金銅箔(商品名:HCL−02Z、厚さ20μm、日立電線(株)製)を、アルゴンガス雰囲気中、600℃で30分間加熱し、焼き鈍しを行った。この合金銅箔を、2本の凸部形成用ロールを圧接させた圧接部に線圧2t/cmで通過させて、合金銅箔の両面を加圧成形し、本発明の集電体を作製した。得られた負極集電体の厚み方向の断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、集電体表面には突起を有する凸部が形成されていた。凸部100個について高さを測定して求めた凸部平均高さは7μmであった。一方、微小凸部の高さは0.8〜1μmの範囲にあり、凸部平均高さに対する割合は11〜14%であった。この集電体を40mm×40mmの寸法に裁断し、次の負極活物質層の形成に用いた。
負極活物質層は、図3に示す電子ビーム式蒸着装置50と同じ構造を有する市販の蒸着装置((株)アルバック製)を用いて、負極集電体表面に形成された凸部に形成した。蒸着における条件は次の通りである。なお、寸法40mm×40mmの負極集電体を固定した固定台が、水平方向の直線に対する角度α=60°の位置(図3に示す実線の位置)と、角度(180−α)=120°の位置(図3に示す一点破線の位置)との間を交互に角変位するように設定した。これにより、図2に示すような柱状塊が8層積層された柱状の負極活物質層を形成した。この負極活物質層は凸部の頂部および頂部近傍の側面から、凸部の延びる方向に成長していた。
負極活物質原料(蒸発源):ケイ素、純度99.9999%、(株)高純度化学研究所製
ノズルから放出される酸素:純度99.7%、日本酸素(株)製、
ノズルからの酸素放出流量:80sccm
角度α:60°
電子ビームの加速電圧:−8kV
エミッション:500mA
蒸着時間:3分
形成された負極活物質層の厚みTは16μmであった。負極活物質層の厚みは、負極の厚み方向の断面を走査型電子顕微鏡で観察し、凸部表面に形成された負極活物質層10個について、凸部頂点から負極活物質層頂点までの長さそれぞれを求め、得られた10個の測定値の平均値として求められる。また、負極活物質層に含まれる酸素量を燃焼法により定量したところ、負極活物質層を構成する化合物の組成がSiO0.5であることが判った。また、負極活物質層の空隙率Pは50%であった。空隙率Pは下記式から算出した。
空隙率P=(負極活物質層の占有体積−負極活物質層の理論体積)×100
〔式中、負極活物質層の占有体積=負極活物質層の厚みT(16μm)×負極活物質層の面積S(31mm×31mm=961mm2)である。負極活物質層の理論体積=負極活物質層の重量W/負極活物質層の密度Dである。〕
なお、負極活物質層の理論体積とは、負極活物質層が空孔を有しないと仮定した場合の体積である。また、負極活物質層の重量Wは、負極の重量から負極集電体の重量を減ずることによって求めた。また、負極の重量、負極集電体の重量および負極活物質層の面積は、後の工程で負極を寸法31mm×31mmに裁断した状態での値を用いた。
次に、負極活物質層の表面にリチウム金属を蒸着した。リチウム金属を蒸着することによって、負極活物質層に初回充放電時に蓄えられる不可逆容量に相当するリチウムを補填した。リチウム金属の蒸着は、アルゴン雰囲気下にて、抵抗加熱蒸着装置((株)アルバック製)を用いて行った。抵抗加熱蒸着装置内のタンタル製ボートにリチウム金属を装填し、負極活物質層がタンタル製ボートを臨むように負極を固定し、アルゴン雰囲気内にて、タンタル製ボートに50Aの電流を通電して10分間蒸着を行った。
(3)電池の作製
ポリエチレン微多孔膜(セパレータ、商品名:ハイポア、厚さ20μm、旭化成(株)製)を介して正極活物質層と負極活物質層とが対向するように、正極、ポリエチレン微多孔膜および負極を積層し、電極群を作製した。この電極群を、電解質とともにアルミニウムラミネートシートからなる外装ケースに挿入した。電解質には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを体積比1:1の割合で含む混合溶媒に、LiPF6を1.0mol/Lの濃度で溶解させた非水電解液を用いた。次に、正極リードおよび負極リードを外装ケースの開口部から外装ケースの外部に導出し、外装ケース内部を真空減圧しながら、外装ケースの開口部を溶着させて、本発明のリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例1)
凸部形成用ロールを次のものに変更する以外は、実施例1と同様に操作した。まず、実施例1と同様にして鉄製ロールの表面に酸化クロムからなるセラミック層を形成した。このセラミック層の表面に、レーザー加工により、直径12μm、深さ3μmの円形の凹所である凸部形成用孔のみを形成し、微小凸部形成用孔を形成しなかった。凸部形成用孔は、隣り合う孔との軸線間距離が20μmである最密充填配置とした。また、孔の底部は、実施例1における凸部形成用孔と同様の形状を有し、セラミック層表面から孔の底部中心までの長さが3μmになるように加工した。このようにして凸部形成用ロールを作製した。2本の凸部形成用ロールを圧接させた圧接部に、線圧2t/cmの加圧下に実施例1と同様にして焼き鈍しを行った後の合金銅箔を通過させて、合金銅箔の両面を加圧成形し、比較例の負極集電体を作製した。負極集電体の表面には、直径12μmの凸部が形成された。得られた負極集電体の厚み方向の断面を実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡で観察したところ、凸部平均高さは7μmであった。また、以下、実施例1と同様に操作し、比較用のリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例1および比較例1で得られたリチウムイオン二次電池について、次のようにして、充放電サイクル特性を評価した。結果を表1に併記する。
[充放電サイクル特性]
実施例1および比較例1のリチウムイオン二次電池を、それぞれ20℃の恒温槽に収納し、定電流充電、定電圧充電、20分間の休止および放電という充放電サイクルを300サイクル繰り返した。サイクル1回目の全放電容量に対する、サイクル300回目の全放電容量の割合を百分率値として求め、サイクル容量維持率とした。
定電流充電:電池電圧が4.2Vになるまで1Cレート(1Cとは1時間で全電池容量を使い切ることができる電流値)の定電流で充電した。
定電圧充電:電流値が0.05Cになるまで定電圧で充電した。
放電:電池電圧が2.5Vになるまで放電した。
また、300サイクル経過後の負極を目視で観察し、「剥がれ」および「しわ」の有無を調べた。「剥がれ」とは負極活物質層の負極集電体からの剥がれである。「しわ」とは負極面に形成されるしわである。「しわ」の発生は、負極の変形を意味する。評価結果は、「サイクル後の極板状態」として表1に示した。
なお、いずれのリチウムイオン二次電池も、負極にリチウムを蒸着して不可逆容量を補填していることから、電池の容量が正極の容量で規制される電池設計になる。すなわち、電池電圧が放電カットであるで2.5V時に、リチウム基準で正極の電位が3V、負極の電位が0.5Vであり、正極の電位降下によって放電が終了する。
Figure 2009016310
実施例1の電池では、欠損箇所が負極活物質の膨張および収縮により発生する応力を緩和するので、凸部表面に形成された柱状の負極活物質層の剥離伝播を抑制し、負極活物質層の剥離が最低限に留められた。このため、サイクル容量維持率ひいては充放電サイクル特性を顕著に向上させ、さらに負極に変形が発生するのを抑制できたものと考えられる。なお、負極活物質層周囲の空間は、好ましくは、負極活物質の膨張時の体積と同程度かまたはそれよりもやや大きめの容積を有するように設けられる。これによって、特に負極活物質の膨張時に発生する応力を逃がすことができる。なお、この空間が負極活物質の膨張時の体積と同程度またはやや大きめの容積を有していても、局所的に偏在するかまたは負極活物質層によって囲まれた閉空間として存在する場合は、負極活物質の膨張時の応力を逃がすことができず、負極の変形を抑制できない。
一方比較例1の電池では、欠損箇所が設けられないため、負極活物質が膨張して負極活物質層に歪みが発生する。その結果、負極活物質層と凸部との界面で応力が発生し、この応力によって負極活物質層の剥離が発生し、負極活物質層と凸部との界面のほぼ全域に剥離が伝播すると推測される。このため、充放電サイクルを繰り返すとサイクル容量維持率が急激に低下し、充放電サイクル特性が劣化するとともに、負極の変形が起こったものと考えられる。
(実施例2)
ハイス鋼ロール(日立金属(株)製)の表面に、レーザー加工により、対角線が10μm×20μmである菱形の凹所(凸部形成用孔)を形成し、微小凸部形成用孔を形成しなかった。凸部形成用孔は、隣り合う凸部形成用孔との軸線間距離が長軸側で20μm、短軸側で18μmである千鳥配置とした。また、孔の底部は、実施例1における凸部形成用孔と同様の形状を有し、ロール層表面から孔の底部中心までの長さが10μmになるように加工した。凸部形成用孔と同じ形状で、ロール表面から孔の底部中心までの長さが1μmになる微小凸部形成用孔を80箇所連続で形成した。このような、微小凸部形成用孔の集合体を、ロール表面の1cm2あたり1個形成した。このようにして凸部形成用ロールを作製した。2本の凸部形成用ロールを圧接させた圧接部に、線圧2t/cmの加圧下に焼き鈍しを行った後の両面に粗化めっきを施した銅箔(古河サーキットフォイル(株)製)を通過させて、銅箔の両面を加圧成形し、負極集電体を作製した。負極集電体の表面には、菱形凸部と、菱形微小凸部80個の集合体である欠損部とが形成された。得られた負極集電体の厚み方向の断面を実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡で観察したところ、凸部平均高さは7μmであった。以下、実施例1と同様に操作し、本発明のリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例3)
微小凸部形成用孔の形成を80箇所連続から10箇所連続に変更し、微小凸部形成用孔の集合体をロール表面の1cm2あたり100個形成する以外は、実施例2と同様にして、負極集電体を作製した。以下、実施例1と同様に操作し、本発明のリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例4)
微小凸部形成用孔の形成を80箇所連続から10箇所連続に変更し、微小凸部形成用孔の集合体をロール表面の1cm2あたり1000個形成する以外は、実施例2と同様にして、負極集電体を作製した。以下、実施例1と同様に操作し、本発明のリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例5)
微小凸部形成用孔の形成を80箇所連続から10箇所連続に変更し、微小凸部形成用孔の集合体をロール表面の1cm2あたり2000個形成する以外は、実施例2と同様にして、負極集電体を作製した。以下、実施例1と同様に操作し、本発明のリチウムイオン二次電池を作製した。
なお、実施例2〜5において、凸部平均高さに対する微小凸部の高さの割合は11〜14%であった。
実施例2〜5で得られたリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にしてサイクル特性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2009016310
表1から、欠損部分の個数が1cm2あたり1000個以下であればサイクル特性が優れることが分かった。実施例5では、欠損部分の全体に占める割合が高いため、集電体と電極活物質層との接合性が、電極活物質層の形成直後から不十分となり、活物質の剥がれが生じてサイクル特性がやや劣る結果となった。また実施例2の結果から、欠損部分が1cm2あたり1個でも、欠損部分の微小凸部の個数が多ければ剥がれやしわは抑制されることから、応力緩和に効果があると考えられる。
(実施例6)
鍛鋼製ロール(富士ダイス(株)製)の表面に、レーザー加工により、対角線が10μm×20μmである菱形の凹所(凸部形成用孔)のみを形成し、微小凸部形成用孔を形成しなかった。凸部形成用孔は、隣り合う凸部形成用孔との軸線間距離が長軸側で20μm、短軸側で18μmである千鳥配置とした。また、孔の底部は、実施例1における凸部形成用孔と同様の形状を有し、ロール層表面から孔の底部中心までの長さが10μmになるように加工した。凸部形成用孔と同じ形状で、ロール層表面から孔の底部中心までの長さが1μmとなる微小凸部形成用孔を2カ所連続で形成した。この微小凸部形成用孔の集合体をロール表面1cm2あたり500個形成し、凸部形成用ロールを作製した。
2本の凸部形成用ロールを圧接させた圧接部に、線圧2t/cmの加圧下に焼き鈍しを行った後のジルコニア合金銅箔(日立電線(株)製)を通過させて、銅箔の両面を加圧成形し、負極集電体を作製した。負極集電体の表面には、菱形凸部と、微小凸部の集合体である欠損箇所とが形成された。得られた負極集電体の厚み方向の断面を実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡で観察したところ、菱形凸部の平均高さは7μmであった。
次に、負極集電体を、硫酸銅五水和物250g/リットル、硫酸100g/リットルの割合で含む硫酸酸性硫酸銅水溶液中に浸漬し、電流密度30A/dm2、液温50℃の条件で第一めっき処理を施した。次に銅箔を、硫酸銅五水和物を250g/リットル、硫酸を100g/リットルの割合で含む硫酸酸性硫酸銅水溶液中に浸漬し、電流密度3A/dm2、液温50℃の条件で第二めっきを施した。これより菱形凸部の上面に表面粗さRa=1μmの粗化処理を施した。以下、実施例1と同様に操作し、本発明のリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例7)
微小凸部形成用孔の形成を2箇所連続から50箇所連続に変更し、微小凸部形成用孔の集合体をロール表面の1cm2あたり500個形成する以外は、実施例6と同様にして、負極集電体を作製した。以下、実施例1と同様に操作し、本発明のリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例8)
微小凸部形成用孔の形成を2箇所連続から100箇所連続に変更し、微小凸部形成用孔の集合体をロール表面の1cm2あたり500個形成する以外は、実施例6と同様にして、負極集電体を作製した。以下、実施例1と同様に操作し、本発明のリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例9)
微小凸部形成用孔の形成を2箇所連続から200箇所連続に変更し、微小凸部形成用孔の集合体をロール表面の1cm2あたり500個形成する以外は、実施例6と同様にして、負極集電体を作製した。以下、実施例1と同様に操作し、本発明のリチウムイオン二次電池を作製した。
なお、実施例6〜9において、凸部平均高さに対する微小凸部の高さの割合は11〜14%であった。
実施例6〜9で得られたリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にしてサイクル特性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2009016310
表3から、欠損部分における微小凸部の個数が100個以下であればサイクル特性が特に優れることが分かった。実施例9では、欠損部分1個あたりの面積が広いため、集電体と電極活物質層との接合性が、電極活物質層の形成直後から不十分となり、活物質の剥がれが生じてサイクル特性がやや劣る結果となった。また、実施例6の結果から、欠損部分の微小凸部の個数が2個でも、欠損部分の数量が多ければ剥がれやしわは抑制されることから、応力緩和に効果があると考えられる。
本発明の集電体は、たとえば、その表面に珪素または錫を含有する電極活物質を含む電極活物質層を形成して、電極を作製するのに好適に使用できる。また、本発明の電極は、たとえば、リチウムイオン二次電池などの電極、特に負極として好適に使用できる。本発明のリチウムイオン二次電池は、従来のリチウムイオン二次電池と同様の用途に使用でき、特に、パーソナルコンピュータ、携帯電話、モバイル機器、携帯情報端末(PDA)、ビデオカメラなどの携帯用電子機器の電源として有用である。また、ハイブリッド電気自動車、燃料電池自動車などにおいて電気モーターの駆動を補助する二次電池、電動工具、掃除機、ロボットなどの駆動用電源、プラグインHEVの動力源などとしての利用も期待される。
本発明の集電体の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の負極の構成を模式的に示す断面図である。 電子ビーム式蒸着装置の構成を模式的に示す側面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池の構成を模式的に示す縦断面図である。 図4における2点破線II−IIで囲まれる部分の負極の構成を拡大して示す縦断面図である。
符号の説明
1 集電体
10 金属製シート状物
11 凸部
12 微小凸部
13 欠損箇所
15,32 負極
16 負極活物質層
31 正極
33 セパレータ
34 正極リード
35 負極リード
36 ガスケット
37 外装ケース
40a,40b,40c,40d,40e,40f,40g,40h 柱状塊
50 電子ビーム式蒸着装置
51 チャンバー
52 第1の配管
53 固定台
54 ノズル
55 ターゲット

Claims (15)

  1. 金属製シート状物の少なくとも一方の表面に複数の凸部が形成された集電体であって、複数の凸部が形成された表面には凸部の平均高さの35%未満である高さを有する微小凸部が2個以上隣り合う欠損箇所が存在する集電体。
  2. 前記欠損箇所が2個以上の微小凸部が隣り合うものであり、かつ凸部が形成された表面1cm2当たり1〜1000個存在する請求項1に記載の集電体。
  3. 前記欠損箇所が2〜100個の微小凸部が隣り合うものであり、かつ凸部が形成された表面1cm2当たり1〜1000個存在する請求項1に記載の集電体。
  4. 凸部の平均高さが、3〜10μmである請求項1〜3のいずれか1つに記載の集電体。
  5. 凸部の先端が、ほぼ平面状である請求項1〜4のいずれか1つに記載の集電体。
  6. 凸部の鉛直方向上方から見た形状が、正多角形、円形または楕円形である請求項1〜5のいずれか1つに記載の集電体。
  7. 凸部表面に1または複数の突起が設けられた請求項1〜6のいずれか1つに記載の集電体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つの集電体と、電極活物質を含有する電極活物質層とを含む電極。
  9. 電極活物質層が、凸部表面の少なくとも一部から凸部の外方に向けて延び、かつ互いに離隔するように設けられる複数の柱状体を含む請求項8に記載の電極。
  10. 柱状体が、電極活物質を含有する塊状物の積層体である請求項9に記載の電極。
  11. 柱状体が、凸部表面の少なくとも一部から、凸部が形成された集電体表面に垂直な方向または前記垂直な方向に対して傾きを有して延びる請求項9または10に記載の電極。
  12. 電極活物質が充電および放電により膨張および収縮する電極活物質である請求項8〜11に記載の電極。
  13. 充電および放電により膨張および収縮する電極活物質が、珪素、珪素化合物、錫および錫化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1つの負極活物質である請求項12に記載の電極。
  14. 請求項8〜13のいずれか1つの電極、前記電極と極性の異なる電極である対極、セパレータおよび非水電解質を含む非水電解質二次電池。
  15. リチウムイオン二次電池である請求項14に記載の非水電解質二次電池。
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