以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技機(パチンコ機)1の正面図である。
遊技機1の前面枠2は、遊技機1を設置するための島設備に固定される機枠(図示省略)にヒンジ4を介して一側部が左右に開閉回動自在に取り付けられる。前面枠2は、略正方形状の開口部を有し、その開口部には遊技盤5が取り付けられる。また、前面枠2には、ガラス枠6がヒンジを介して開閉回動自在に取り付けられ、ガラス枠6の開口部には透明なカバーガラスが取り付けられる。
遊技盤5には、遊技盤表面に設けられたガイドレール10によって略円形状の遊技領域11が区画形成される。遊技者は、カバーガラスを通じて遊技領域11を視認することができる。
前面枠2における遊技盤5の下方には、遊技領域11内に遊技球(パチンコ球)を一つずつ順次発射する発射装置(図示省略)の発射操作部15、球貯留部16aを有し遊技球を発射装置に案内する上皿16、上皿16の球貯留部16aからオーバーフローした遊技球を貯留可能な下皿17、楽曲等を出力する音出力装置(スピーカ)18、及び灰皿19等が配設される。なお、音出力装置18は、前面枠2の上部にも配設される。
上皿16の右上部には、球貸しを指令する球貸ボタン63、及び、プリペイドカードの排出をカード球貸ユニットに指令する排出ボタン64が設けられている。これらのボタン63、64の間には、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部65が設けられる。
遊技機1は、遊技者の発射操作部15の操作に基づいて発射装置から発射された遊技球が遊技領域11内を流下することにより遊技を行うものである。
遊技領域11のほぼ中央には、略長方形状の開口窓部21aを有するセンターケース21が配設される。センターケース21の後方には、複数の識別情報を変動表示する変動表示装置22が、その表示部22aがセンターケース21の開口窓部21aに臨む状態で配設される。
変動表示装置22は、表示部22aに複数の変動表示領域(例えば、左側、中央、右側の3つの可変表示領域等)を設定して各表示領域の各々で独立して画像表示がなされる表示装置である。本実施の形態では、例えば、任意の画像を表示可能なLCD(液晶表示器)等で表示画面部分が構成され、この表示画面上の各変動表示領域には複数の識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタ等、遊技の進行に基づく画像が表示される。
遊技領域11におけるセンターケース21の下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)23を有する始動口24(「入賞領域」に該当する。)が配設され、この始動口24の下方には、変動表示装置22の作動結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)25が配設される。また、遊技領域11におけるセンターケース21の左側には、普図変動表示ゲームの普通図柄始動ゲート26が配設される。
遊技領域11には、この他に、遊技球が入賞した場合に賞球を払い出す条件だけが成立する一般入賞口28、遊技球の落下方向を変える風車29や釘(図示省略)等の方向変換部材、及び入賞せずに流下した遊技球を回収するアウト口30が配設される。
なお、センターケース21の頂部には、特図変動表示ゲームの特別図柄の変動表示、特別図柄入賞記憶数(始動記憶数)、普図変動表示ゲームの普通図柄の変動表示、及び普通図柄入賞記憶数を表示する表示器32が設けられる。
発射装置によって打ち出された遊技球は、ガイドレール10の左側部に区画され遊技球を案内する発射球案内通路31から遊技領域11に発射され、遊技領域11内の各所に配置された風車29等の方向変換部材によって落下方向を変えながら遊技領域11を流下し、始動口24、一般入賞口28、大入賞口25に入賞するか、遊技領域11の最下部に設けられたアウト口30から排出される。
始動口24、一般入賞口28、大入賞口25に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置(図示省略)から上皿16に排出される。
具体的には、始動口24へ遊技球の入賞があると、変動表示装置22では、前述した数字等で構成される識別情報が順に変動表示する変動表示ゲームが開始され、変動表示ゲームに関する画像が表示される。
始動口24への入賞が所定のタイミングでなされたときには大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、大入賞口25は、図2に示す大入賞口ソレノイド123への通電によって、大入賞口25が所定の時間だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
また、普通図柄始動ゲート26を遊技球が通過すると、表示器32で普図変動表示ゲームが開始される。普通図柄始動ゲート26への遊技球の通過が所定のタイミングでなされたときには普通図柄に関する当たり状態となり、表示器32に表示される普通図柄が当たり状態で停止する。このとき、始動口24に設けられた普通変動入賞装置23は、図2に示す普通電動役物ソレノイド122の通電によって、始動口24への入口が所定の時間だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口24への入賞可能性が高められる。
変動表示装置22の左側の、センターケース21の枠上にはワープ入口55が設けられる。ワープ入口55へ流下した遊技球は、ワープ通路を経て、ワープ出口57から排出され、変動表示装置22の下辺に設けられた転動面(ステージ)を転動して、変動表示装置22の中央直下に設けられた孔、又は転動面から下方向に流下する。そして、中央直下に設けられた孔に流下した場合は始動口24の直上に設けられた連通口62から排出されることによって、始動口24への入賞可能性が高められる。
球抜きボタン66は、上皿16内に残留する遊技球を下皿17に排出するためのボタンである。
図2は、本発明の第1の実施形態の遊技機1の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置100は、マイクロプロセッサ101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、入力インターフェース(I/F)104、出力インターフェース(I/F)105及び外部通信端子106から構成される。
マイクロプロセッサ101は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司る。ROM102は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM103は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
遊技制御装置100には外部通信端子106が設けられており、外部通信端子106からは、マイクロプロセッサ101に一意に設定された識別番号を出力することができ、この外部通信端子106に検査装置や管理用コンピュータ(いわゆる、ホールコン)を接続することによって、管理用コンピュータが遊技機1を識別することができる。
マイクロプロセッサ101は、入力I/F104を介して各種検出装置(始動口センサ110、入賞口センサa111a〜入賞口センサn111n、ゲートセンサ112、カウントセンサ113、ガラス枠開放センサ114、内枠開放センサ115、球切れセンサ116、及び払出球検出センサ117)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。
また、マイクロプロセッサ101は、出力I/F105を介して遊技領域11に設けられた特図表示器120及び普図表示器121に各情報を出力する。なお、表示器32は、特図表示器120及び普図表示器121から構成される。
特図表示器120は、特図変動表示ゲームの変動表示態様及び特別図柄入賞記憶数を表示する。普図表示器121は、普図変動表示ゲームの変動表示態様及び普通図柄入賞記憶数を表示する。
また、マイクロプロセッサ101は、出力インターフェース105を介して、普通電動役物SOL(ソレノイド)122、大入賞口SOL123及び払出制御装置124に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
普通電動役物SOL(ソレノイド)122は、始動口24への入口が所定の時間だけ拡開する。
大入賞口SOL123は、大入賞口25を、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)にする。
払出制御装置124は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットを動作させ、賞球を排出させるためのモータである。また、払出制御装置124は、遊技機1に併設されるカード球貸ユニットからの貸球要求信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させるためのモータである。
また、マイクロプロセッサ101は、出力I/F105に接続された外部端子板125を介して、管理用コンピュータに遊技機1に関する情報を出力する。
遊技制御装置100から演出制御装置150には、表示制御指令信号として飾り特図変動パターンコマンド、当たり外れコマンド、特図変動開始コマンド、変動表示コマンド、識別情報コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当たりコマンド、及びエラーコマンド等が送信される。さらに、通常遊技状態、特別遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態などの遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号も送信される。
なお、通常遊技状態とは、特別遊技が実行されておらず、かつ、確率変動状態でも変動時間短縮状態でもない状態である。特別遊技状態とは、特図変動表示ゲームの結果として大当たりが発生し、特別遊技(大当たり遊技)が実行されている状態である。確率変動状態とは、通常遊技状態と比較して特別遊技状態の発生確率が高く、特別遊技状態の発生に対して遊技者に有利に作用する特定遊技状態である。変動時間短縮状態とは、普図変動表示ゲームの変動時間が短縮される状態である。
飾り特図変動パターンコマンドは、変動表示装置で実行される変動表示ゲームの変動パターンを指示する。当たり外れコマンドは、変動表示ゲームの結果態様を指示する。特図変動開始コマンドは、変動表示ゲームの開始を指示する。変動表示コマンド(表示制御コマンド)は、識別情報の変動表示態様を指示する。識別情報コマンドは、変動表示ゲームの結果として停止表示される識別情報を指示する。確定コマンドは、識別情報の変動表示の停止を指示する。デモ表示コマンドは、変動表示ゲームが所定時間なされないときに行われる表示を指示する。ファンファーレコマンドは、特別遊技状態に移行する前の状態の表示を指示する。大当たりコマンドは、特別遊技状態中のラウンド表示、インターバル表示、特別遊技状態中のラウンド間表示等の特別遊技状態中の表示を指示する。エラーコマンドは、異常時の表示を指示する。
演出制御装置150は、これらの表示制御指令信号(コマンド)によって、遊技制御装置100が管理している遊技状態の遷移を把握することができる。
演出制御装置150は、表示制御用のCPU151、プログラム及びデータを記憶するROM152、CPU151の動作時のワークエリアや、変動表示装置22に表示される画像データを一時的に記憶するフレームバッファが設けられたRAM153、通信I/F154、及び出力I/F155から構成される。
なお、ROM152に記憶されるデータは、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)及び再生される楽曲データを含む。
CPU151は、ROM152に記憶されたプログラムを実行し、遊技制御装置100からの信号に基づいて、遊技状態に応じた変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して、変動表示装置22に表示する画像信号を生成する。
CPU151は、ROM152に記憶された画像データ及びCPU151が画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(または、通常のビットマップ描画)を行うとともに、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてRAM153のフレームバッファに記憶する。
CPU151は、点描画、線描画、トライアングル描画、テクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)等の描画処理も行う。これらの描画処理がされた画像信号は、RAM153のフレームバッファに記憶される。
そして、CPU151は、RAM153のフレームバッファに記憶された画像を所定のタイミング(垂直同期信号V_SYNC、水平同期信号H_SYNCのタイミング)で変動表示装置22へ送信する。
ここで、フレームバッファは複数のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域に設定しておき、CPU151は任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
CPU151には、クロック信号を供給する発振器(図示省略)が接続されている。発振器が生成するクロック信号はCPU151の動作周期を規定し、また、発振器から出力されるクロック信号に基づいて、垂直同期信号(V_SYNC)及び水平同期信号(H_SYNC)が生成され、変動表示装置22へタイミング信号として出力される。
演出制御装置150と遊技制御装置100とを接続する通信I/F154には、信号伝達方向規制手段であるバッファが設けられる。よって、遊技制御装置100と演出制御装置150との間の通信は、遊技制御装置100から演出制御装置150への信号入力のみが許容され、演出制御装置150から遊技制御装置100への信号出力は禁止されている。これにより、演出制御装置150から遊技制御装置100に不正な信号が入力されることを防止することができる。なお、遊技制御装置100と演出制御装置150との間で双方向通信を行う場合には、バッファに双方向バッファを用いることもできる。
演出制御装置150を構成する出力I/F155には、変動表示装置22、各種LED基板160及び音出力装置18が接続される。
音出力装置18は、演出制御装置150からの音制御指令信号に基づいて、遊技中に再生される楽曲、及び遊技の効果音等を出力する。
変動表示装置22は、演出制御装置150からの画像表示信号に基づいて、画像表示信号に対応する画像を表示領域に表示する。
各種LED基板160は、演出制御装置150からの装飾制御指令信号に基づいて、前面枠2に設けられた装飾発光装置3及び遊技領域11内の装飾装置67の各種LEDを制御する。
なお、音出力装置18及び各種LED基板160を、演出制御装置150に接続せずに、遊技制御装置100に直接接続するように構成してもよい。
図3は、本発明の第1の実施形態の遊技制御のメイン処理のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
遊技機1へ電源が投入されると、マイクロプロセッサ101は、各種制御パラメータに初期値を設定する初期化処理を実行する(S11)。
次に、停電からの復帰か否かを判定し、停電からの復帰であると判定した場合、ROM102のバックアップメモリに記憶されているデータに誤りがあるか否かを判定する。バックアップメモリに記憶されているデータに誤りがあると判定された場合に、バックアップメモリに記憶されているデータを消去する。
一方、停電からの復帰でないと判定した場合、又はバックアップメモリに記憶されているデータに誤りがないと判定した場合、S13の処理に進む。
所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)でタイマ割り込みを行う割り込みタイマを起動する(S13)。そして、割り込み禁止を設定する(S14)。
次に、初期値乱数更新処理を実行する(S15)。具体的には、初期値乱数更新処理は、特図変動表示ゲームが当たりか否かを判定するための大当たり乱数の初期値、及び普図変動表示ゲームが当たりか否かを判定するための当たり乱数の初期値を更新する処理である。すなわち、遊技制御装置100で実行される処理の中には、普通図柄始動ゲート26や始動口24へ遊技球が入賞したときに、対応する遊技の結果態様を導き出すための抽選を行ったり、この抽選結果に基づいて、変動表示ゲームを進行させる際の演出又は装飾にランダム性を付与したりするために行われる、いくつかの乱数処理が含まれる。これらの乱数処理の一例としては、0から316の間でカウンタの値を所定の時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で1ずつ増加させ、値が316を越したときに再び0に戻す処理がある。この乱数値の更新処理は、図4に示すステップS24の乱数更新処理1に相当する。
このカウンタ値は、前述した遊技球の入賞等を遊技制御装置100が検出した時点で、そのときの乱数値が抽出される。しかし、乱数とはいえ、317ミリ秒周期で抽出されるカウンタであって、乱数値として抽出されるタイミングの無作為性を利用した乱数に過ぎない。よって、初期値乱数更新処理でカウンタ値を更新することによってカウンタとしての規則性を排除している。
前述した例において、カウンタ値を毎回所定値(例えば、1)を加算して更新するのではなく、初期値乱数更新処理で求められた値が一周期の更新をするごとに、カウンタ値の初期値として初期値乱数更新処理により得られた新たな値を次のカウンタの初期値として設定する。初期値乱数更新処理における乱数更新の周期は、ステップS24の乱数更新処理1における乱数更新の周期と比較して短いため、前述したカウンタ値の外部からの推定を困難にすることができる。
次に、禁止設定されていた割り込みの許可設定をする処理を行う(S16)。
そして、停電が発生しているか否かを判定する(S17)。具体的には、遊技機1に供給される電圧が所定値以下か否かを判定し、所定値以下である場合に停電が発生していると判定する。
ステップS17の処理で、停電が発生していると判定された場合、停電時処理を行う(S18)。具体的には、RAM103に記憶されているデータをROM102のバックアップメモリに記憶し、遊技機1の電源が切れるまで待機する。
一方、ステップS17の処理で停電が発生していないと判定された場合、ステップS14の処理に戻る。
図4は、本発明の第1の実施形態の遊技制御のタイマ割り込み処理のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
遊技機1の電源が投入されると、遊技制御メイン処理が実行される。そして、ステップS11の処理で起動させた割り込みタイマによって、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)でタイマ割り込みが発生すると、タイマ割り込み処理が繰り返し実行される。ただし、これらの処理(S21〜S35)は、割り込み発生毎に必ずしもすべて行なわれない。例えば、入出力処理(S22)においては、毎回入力信号を監視するが、出力処理は割り込みの発生の1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割り込み処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割り込み処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了してもよい。
まず、マイクロプロセッサ101は、レジスタ退避の処理を実行する(S21)。
その後、入出力処理を実行する(S22)。入出力処理は、入力処理と出力処理とを含む。入力処理は、入力インターフェース104を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理である。
出力処理は、出力インターフェース105を介して、遊技制御に関するデータを変動表示装置22、各種LED基板160及び音出力装置18等に出力する。また、この出力処理では、特図ゲーム処理(S29)及び普図ゲーム処理(S30)にて設定されたパラメータに基づいて、特図表示器120及び普図表示器121を含む表示器32に対してパラメータが出力される。
なお、前述したように、入力処理と出力処理とは1回のタイマ割り込みで同時に実行されなくともよい。
次に、表示制御指令信号を演出制御装置150に出力したり、払出制御装置124に賞球指令信号を出力したりするコマンド送信処理を行う(S23)。
その後、大当たり乱数及び当たり乱数にランダム性を付与するために大当たり乱数のカウンタ及び当たり乱数カウンタの値を1ずつ加算する乱数更新処理1を行う(S24)。
なお、この乱数更新処理1では、停止図柄を決定する大当たり図柄乱数カウンタの値にも1ずつ加算する。
次に、初期値乱数更新処理を実行する(S25)。ステップS25の初期値乱数更新処理は、図3に示すステップS15の初期値乱数更新処理と同じなので、説明を省略する。
そして、特図変動表示ゲームを進行させる際の演出又は装飾(変動パターンや停止図柄等)にランダム性を付与するための変動パターン乱数カウンタの値を一ずつ増す乱数更新処理2を行う(S26)。
その後、BGMカウンタ更新処理を行う(S27)。BGMカウンタは、楽曲の再生位置を特定するためのカウンタである。なお、BGMカウンタ更新処理は、図15を用いて後に説明する。
その後、排出球の球詰まりや、各種スイッチ、センサ等の異常などを監視する監視処理を行う(S28)。
具体的には、始動口センサ110、入賞口センサ111、ゲートセンサ112、カウントセンサ113等の入力の有無を検出し、その結果に応じて特別図柄入賞記憶、普通図柄入賞記憶、大入賞口への入賞カウント数等を更新するスイッチの監視処理を行う。このとき、始動口センサ110による遊技球の検出があれば、特図乱数カウンタ値(特図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が特図記憶領域に記憶され、ゲートセンサ112による遊技球の検出があれば、普図乱数カウンタ値(普図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が普図記憶領域に記憶される。
その後、変動表示ゲームの進行を制御する特図ゲーム処理(S29)、普図ゲーム処理(S30)を行う。
特図ゲーム処理(S29)は、始動口センサ110で検出された始動口24への遊技球の入賞に基づいて抽出され、特別図柄始動記憶に記憶された特別図柄乱数カウンタ値(S28で抽出・記憶した特図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が当たりか否か判定し、特図表示器120で特図変動表示ゲームを実行する。また、特図表示器120の表示に対応する識別情報(装飾図柄)の変動表示のための処理を、変動表示装置22に対して行う。特図乱数カウンタ値が所定の値であれば、特別図柄に関する当たり状態となり、識別情報の変動表示が当たり図柄で停止する。また、当たり状態になると、大入賞口25に遊技球を受け入れやすい開状態になる。なお、特図ゲーム処理は、図5を用いて後に説明する。
普図ゲーム処理(S30)は、ゲートセンサ112で検出された普通図柄始動ゲート26への遊技球の通過に基づいて抽出され、普通図柄始動記憶に記憶された普通図柄乱数カウンタ値(S28で抽出・記憶された普図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が当たりか否かを判定し、普図表示器121で普通図柄の変動表示ゲームを実行する。普図乱数カウンタ値が所定の値であれば、普図に関する当たり状態となり、普通図柄の変動表示が当たり状態で停止するためのパラメータを設定する。
その後、特図表示器120及び普図表示器121のLEDに出力するためのパラメータを編集する処理を行う(S31)。
具体的には、特図ゲーム処理では、特図変動表示ゲームが実行されると、今回実行した特図変動表示ゲームの実行回数を減じた特別図柄入賞記憶数を、遊技制御装置100から特図表示器120のLEDに出力するためのパラメータを編集する。
同様に、普図ゲーム処理では、普図表示器121で普通図柄の変動表示ゲームが実行されると、今回実行した普図変動表示ゲームの実行回数を減じた普通図柄入賞記憶数を、遊技制御装置100から普図表示器121のLEDに出力するためのパラメータを編集する。
その後、外部端子板125を介して接続される管理用コンピュータに遊技機1の状態を出力するための外部情報を編集する外部情報編集処理を行う(S32)。外部情報には、図柄が確定したか、大当たりであるか、確率変動中であるか、変動時間短縮中であるか等、変動表示ゲームの進行状態に関連する情報が含まれる。
次に、タイマ割り込み処理の終了を宣言する(S33)。
その後、一時退避していたレジスタの復帰処理および禁止設定されていた割り込みの許可設定をする処理を行い(S34)、タイマ割り込み処理を終了し、メイン処理(図3)に戻る。そして、次のタイマ割り込みが発生するまで初期値乱数更新処理(図3のステップS15)を繰り返す。
図5は、本発明の第一の実施形態の特図ゲーム処理(図4のS29)のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
まず、マイクロプロセッサ101は、始動口24に遊技球が入賞したか否かを判定する(S501)。このとき、始動口センサ110による遊技球の検出があれば、特図乱数カウンタ値(特図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が特図記憶領域に記憶される。
始動口24に遊技球が入賞していないと判定された場合、ステップS508の処理に進む。
一方、始動口24に遊技球が入賞したと判定された場合、特別図柄入賞記憶数を取得する(S502)。
次に、取得した特別図柄入賞記憶数が4以上であるか否かを判定する(S503)。取得した特別図柄入賞記憶数が4以上である場合、ステップS508の処理に進む。
一方、取得した特別図柄入賞記憶数が4未満である場合、特別入賞記憶数に1を加算する(S504)。つまり、特別入賞記憶数に今回の入賞を加算する。
次に、乱数更新処理1(S24)で更新される大当たり乱数カウンタ値を取得し、今回の入賞に対応する特別入賞記憶数の大当たり乱数記憶領域に取得した大当たり乱数カウンタ値を記憶させる(S505)。
次に、乱数更新処理1(S24)で更新される大当たり図柄乱数カウンタ値を取得し、今回の入賞に対応する特別入賞記憶数の大当たり図柄乱数記憶領域に取得した大当たり図柄乱数カウンタ値を記憶させる(S506)。
その後、変動表示装置22に表示される特別図柄入賞記憶数(飾り特別図柄入賞記憶数)のコマンドを設定する(S507)。
次に、特図ゲームの進行状態を示す特図ゲーム処理番号を取得する(S508)。特図ゲーム処理番号は、0〜7の8段階で特図ゲームの進行状態を示す。なお、特図ゲーム処理番号については、図6を用いて後に説明する。
そして、ステップS508の処理で取得した特図ゲーム処理番号に対応した特図ゲーム分岐処理を実行する(S509)。具体的には、特図ゲーム分岐処理は、S505の処理で取得した大当たり乱数カウンタ値が所定の値であるか否かを判定し、所定の値である場合に、特別図柄に関する当たり状態となり、識別情報の変動表示が当たり図柄で停止し、大当たり状態になると普通変動入賞装置23を開放し、遊技球を受け入れやすい開状態にさせる処理である。なお、特図ゲーム分岐処理については、図6を用いて後に説明する。
その後、特図変動制御処理を実行し(S510)、特図ゲーム処理を終了する。
図6は、本発明の第1の実施形態の特図ゲーム分岐処理(図5のS509)のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
まず、特図ゲーム処理番号が0であるか否かを判定する(S601)。
特図ゲーム処理番号が0でない場合、ステップS603の処理に進む。一方、特図ゲーム処理番号が0である場合、特図普段処理を実行する(S602)。特図普段処理は、特図ゲームが開始される前に、識別情報を変動表示するための準備をする処理である。なお、特図普段処理については、図7を用いて後に説明する。
次に、特図ゲーム処理番号が1であるか否かを判定する(S603)。
特図ゲーム処理番号が1でない場合、ステップS605に進む。一方、特図ゲーム処理番号が1である場合、特図変動開始処理2を実行する(S604)。特図変動開始処理2は、どのように識別情報等を変動表示させるかを示す変動パターン及び識別情報等を変動表示させる時間である変動時間等を決定する処理である。なお、特図変動開始処理2は、図10を用いて後に説明する。
次に、特図ゲーム処理番号が2であるか否かを判定する(S605)。
特図ゲーム処理番号が2でない場合、ステップS607の処理に進む。一方、特図ゲーム処理番号が2である場合、特図変動中処理を実行する(S606)。特図変動中処理は、特図変動開始処理2(S604)で決定された変動時間が経過するまで、識別情報を変動表示させる処理である。
次に、特図ゲーム処理番号が3であるか否かを判定する(S607)。
特図ゲーム処理番号が3でない場合、ステップS609の処理に進む、一方、特図ゲーム処理番号が3である場合、特図表示中処理を実行する(S608)。特図表示中処理は、識別情報の変動表示結果を一定時間表示する処理である。例えば、一定時間は、1秒〜2秒である。
次に、特図ゲーム処理番号が4であるか否かを判定する(S609)。
特図ゲーム処理番号が4でない場合、ステップS611の処理に進む、一方、特図ゲーム処理番号が4である場合、ファンファーレ/インターバル処理を実行する(S610)。ファンファーレ/インターバル処理は、大当たりである場合にファンファーレ音等を音出力装置18から出力し、大当たりでない場合には、特図普段処理(S602)に戻る処理である。具体的には、大当たりでない場合には、特図ゲーム処理番号を0にする。また、大当たりの場合、ファンファーレ/インターバル処理を実行後、特図ゲーム処理番号を5にする。
次に、特図ゲーム処理番号が5であるか否かを判定する(S611)。
特図ゲーム処理番号が5でない場合、ステップS613の処理に進む。一方、特図ゲーム処理番号が5である場合、大入賞口開放中処理を実行する(S612)。大入賞口開放中処理は、普通変動入賞装置23を開放し、大入賞口25に遊技球を受け入れやすい開状態にしている間の処理である。なお、大入賞口開放中処理を実行後、特図ゲーム処理番号を6にする。
次に、特図ゲーム処理番号が6であるか否かを判定する(S613)。
特図ゲーム処理番号が6でない場合、ステップ615の処理に進む。一方、特図ゲーム処理番号が6である場合、大入賞口残存球処理を実行する(S614)。大入賞口残存球処理は、大入賞口開放中処理(S612)が終了し、普通変動入賞装置23が閉じ、通常の状態に戻った場合に、大入賞口25に残存する遊技球を流下させるために、一定時間待機する処理である。例えば、一定時間は1.5秒である。なお、大入賞口残存球処理を実行後、特図ゲーム処理番号を7にする。
次に、特図ゲーム処理番号が7であるか否かを判定する(S615)。
特図ゲーム処理番号が7でない場合、特図ゲーム分岐処理を終了する。一方、特図ゲーム処理番号が7である場合、大当たり終了処理を実行し(S616)、特図ゲーム分岐処理を終了する。大当たり終了処理は、特図普段処理(S602)を実行するための準備をする処理である。
図7は、本発明の第1の実施形態の特図普段処理(図6のS602)のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
まず、特別図柄入賞記憶数が0か否かを判定する(S701)。
特別図柄入賞記憶数が0でない場合、つまり、特別図柄入賞記憶数がある場合、特図変動開始処理1を実行する(S702)。特図変動開始処理1は、大当たりか否かを判定し、識別情報の停止図柄及び変動パターンを決定する処理である。なお、特図変動開始処理1は、図8を用いて後に説明する。
次に、識別情報の変動開始の情報を記憶し(S703)、特図普段処理を終了する。識別情報の変動開始の情報には、停止図柄、変動パターン及び特図ゲーム処理番号が含まれる。
一方、ステップS701の処理で、特別図柄入賞記憶数が0であると判定された場合、つまり、特別図柄入賞記憶数がない場合、客待ちデモコマンドの設定がなされているか否かを判定する(S704)。客待ちデモコマンドは、客待ちデモを変動表示装置22に表示させるコマンドである。
客待ちデモコマンドの設定がなされている場合、特図普段処理を終了する。一方、客待ちデモコマンドの設定がなされていない場合、客待ちデモコマンドを設定し、特図普段処理を終了する。なお、客待ちデモコマンドの設定は、演出制御装置150に客待ちデモコマンドを送信する準備である。
演出制御装置150は、客待ちデモコマンドを受信すると、一定時間(例えば、30秒)経過後、変動表示装置22に客待ちデモを表示する。
図8は、本発明の第1の実施形態の特図変動開始処理1(図7のS702)のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
まず、大当たりフラグ設定処理を実行する(S801)。大当たりフラグ設定処理は、ステップS505の処理で取得した大当たり乱数が大当たりである場合に、大当たりフラグを設定する処理である。具体的には、S505の処理で取得した大当たり乱数が所定の値であるか否かを判定する。大当たり乱数が所定の値である場合、大当たりと判定し、大当たり乱数が所定の値でない場合、はずれと判定する。
次に、特図停止図柄設定処理を実行する(S802)。特図停止図柄設定処理は、ステップS506の処理で取得した大当たり図柄乱数に対応する停止図柄を設定する処理である。
その後、ステップS802の処理で設定した停止図柄に対応する図柄データを設定する(S803)。
次に、特図変動パターン設定処理を実行する(S804)。特図変動パターン設定処理は、識別情報の変動パターンを設定する処理である。なお、特図変動パターン設定処理については、図9を用いて詳細に説明する。
その後、特図ゲーム処理番号に1を加えることによって、特図ゲーム処理番号を1に設定し(S805)、特図変動開始処理1を終了する。
図9は、本発明の第1の実施形態の特図変動パターン設定処理(図8のS804)のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
遊技制御装置100のROM102には、4つの変動パターンテーブルA〜Dが記憶されているとする。具体的には、大当たりフラグが設定されていない場合の変動パターンテーブルA及びB、大当たりフラグが設定されている場合の変動パターンテーブルC及びDである。
なお、変動パターンテーブルBが選択された場合の識別情報が特別遊技状態を生起させる表示結果態様となる期待値が、変動パターンテーブルAが選択された場合の識別情報が特別遊技状態を生起させる表示結果態様となる期待値よりも高くなるように、変動パターンテーブルA及びBは設定されている。
また、変動パターンテーブルDが選択された場合の識別情報が特別遊技状態を生起させる表示結果態様となる期待値が、変動パターンテーブルCが選択された場合の識別情報が特別遊技状態を生起させる表示結果態様となる期待値よりも高くなるように、変動パターンテーブルC及びDは設定されている。
まず、変動パターンテーブルAを選択する(S901)。
次に、BGMカウンタが特定値であるか否かを判定する(S902)。この処理は、楽曲の現在の再生位置が、特別遊技状態に対する期待値を高くする位置にあるか否かを判定する処理である。
BGMカウンタが特定値でない場合、楽曲の現在の再生位置が、特別遊技状態に対する期待値を高くする位置にないので、変動パターンテーブルAを選択したまま、ステップS904の処理に進む。一方、BGMカウンタが特定値である場合、変動パターンテーブルAよりも期待値が高い変動パターンテーブルBを選択する(S903)。なお、前述したように、変動パターンテーブルAは、変動パターンテーブルBよりも期待値が低い変動表示パターンが選択される確率が高い。その後、ステップS904の処理に進む。
次に、大当たりフラグが設定されているか否かを判定する(S904)。
大当たりフラグが設定されていない場合、大当たりの場合の変動パターンテーブルC及びDが選択されることはないので、ステップS908の処理に進む。
一方、大当たりフラグが設定されている場合、大当たりの場合の変動パターンテーブルCを選択する(S905)。なお、前述したように、変動パターンテーブルCは、変動パターンテーブルDよりも期待値が低い変動表示パターンが選択される確率が高い。
次に、BGMカウンタが特定値であるか否かを判定する(S906)。なお、ステップS906における判定で用いられる特定値は、ステップS902における判定で用いられる特定値と同じでも、異なってもよい。ステップS906で用いられる特定値を、ステップS902で用いられる特定値より広い値にすることによって、通常の場合と異なる再生箇所でも特定の変動表示パターンが選択されるので、遊技者に大当たりの予告をすることができる。
BGMカウンタが特定値でない場合、楽曲の現在の再生位置が、特別遊技状態に対する期待値を高くする位置にないので、変動パターンテーブルCを選択したまま、ステップS908の処理に進む。一方、BGMカウンタが特定値である場合、変動パターンテーブルCよりも期待値が高い変動表示パターンが選択される確率が高い変動パターンテーブルDを選択し(S907)、ステップS908の処理に進む。なお、変動パターンテーブルA〜Dについては、図12を用いて後に説明する。
なお、ステップS906の処理における特定値の範囲は、ステップS902の処理における特定値の範囲よりも広くしてもよい。これにより、大当たり状態の場合に、より期待値の高い変動パターンが選択されやすくなり、興趣をさらに向上させることができる。
次に、最終的に選択された変動パターンテーブルに登録されるどの変動パターンを取得するかを決定するために、変動パターン乱数を取得する(S908)。
そして、ステップS908の処理で取得した変動パターン乱数に対応する変動パターンの番号を取得する(S909)。その後、ステップS909の処理で取得した変動パターンの番号をROM102に記憶する(S910)。
次に、特別図柄入賞記憶数を取得し(S911)、取得した特別図柄入賞記憶数から1を減算し(S912)、減算後の特別図柄入賞記憶数をROM102に記憶し(S913)、特図変動パターン設定処理を終了する。
図10は、本発明の第1の実施形態の特図変動開始処理2(図6のS604)のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
まず、S909の処理で取得した変動パターンの番号を取得する(S1001)。そして、取得した変動パターンの番号に対応する特図変動パターンコマンドを取得する(S1002)。なお、特図変動パターンコマンドは、変動表示装置22に表示される識別情報が予め定められたパターン通りに変動表示させるコマンドである。
次に、ステップS1001の処理で取得した変動パターンの番号に対応する変動時間を取得する(S1003)。変動時間は、変動表示装置22に表示される識別情報が予め定められたパターン通りに変動表示させる時間である。その後、取得した変動時間を特図ゲーム処理タイマに設定する(S1004)。
次に、取得した特図変動パターンコマンドの値をROM102の飾り特図変動パターンコマンド領域に一時的に記憶させる(S1005)。飾り特図変動パターンコマンド領域は、変動表示装置22に表示する特別図柄入賞記憶数が記憶される領域である。
次に、最初の特別図柄始動記憶数より後の特別図柄始動記憶数に対応する大当たり関連乱数セーブ領域を、一つ前の特別図柄始動記憶数に対応する大当たり関連乱数セーブ領域に移動させる(S1006)。大当たり関連乱数セーブ領域は、特図変動パターン等を記憶する領域である。この処理で、各特別図柄始動記憶数に対応する大当たり関連乱数セーブ領域が、一つずつ繰り上がる。例えば、二つ目の特別図柄始動記憶数に対応する大当たり関連乱数セーブ領域は、一つ目の特別図柄始動記憶数に対応する大当たり関連乱数セーブ領域に移動する。
次に、大当たり関連乱数セーブ領域が移動したことによって、特別図柄始動記憶数に対応付けられない空き領域に記憶されるデータを消去する(S1007)。
そして、飾り特図変動パターンコマンドを図示しないコマンド送信バッファに設定する(S1008)。なお、飾り特図変動パターンコマンドは、変動表示装置22に表示される特別図柄がどのように変動表示されるかを示す。
次に、飾り特図変動パターンコマンドを図示しないコマンド送信バッファに設定する(S1009)。飾り特図変動パターンコマンドは、変動表示する特別図柄の停止図柄を通知するコマンドである。
そして、飾り特別図柄入賞記憶数から1を減算し(S1010)、飾り特別図柄入賞記憶数コマンドを図示しないコマンド送信バッファに設定する(S1011)。
次に、特図ゲーム処理番号に1を加算し、2にする(S1012)。
上述した各種の値をROM102に記憶し(S1013)、特図変動開始処理2を終了する。
図11A及び図11Bは、本発明の第1の実施形態のBGMカウンタを説明する図である。
BGMカウンタは、楽曲の現在の再生位置を判定するためのものである。BGMカウンタが65535をカウントした場合、楽曲の再生が終了したことを示すように、BGMカウンタの値は設定されている。
楽曲には、2つの状態があり、状態Aは通常のメロディ部分であり、状態Bはさび部分である。なお、特定値である状態Bはさび部分ではなく、どのような部分であってもよい。また、異なるテンポ、転調等がされた部分でもよい。
本実施形態の楽曲は、BGMカウンタ値が0〜45000及び50001〜65535である場合、状態Aであり、BGMカウンタ値が45001〜50000である場合、状態Bである。
図12は、本発明の第1の実施形態の変動パターンテーブルを説明する図である。
変動パターンテーブルには、複数の変動パターンが登録される。そして、選択された変動パターンテーブルに登録された一つの変動パターンが選択される。そして、選択された変動パターンに基づいて、変動表示装置22に表示される識別情報の変動表示のパターンを決定する。
変動パターンテーブルAは、ステップS801の処理ではずれと判定された場合に、選択される可能性があるテーブルであり、通常変動1〜3及びリーチ1〜4が変動パターンとして登録される。変動パターンテーブルBは、ステップS801の処理ではずれと判定された場合に、選択される可能性があるテーブルであり、通常変動3及びリーチ1〜6が変動パターンとして登録される。
変動パターンテーブルCは、ステップS801の処理で大当たりと判定された場合に、選択される可能性があるテーブルであり、リーチ1〜6が変動パターンとして登録される。変動パターンテーブルDは、ステップS801の処理で大当たりと判定された場合に、選択される可能性があるテーブルであり、リーチ3〜8が変動パターンとして登録される。
各変動パターンテーブル内の変動表示の選択確率が同じであると仮定すると、変動パターンテーブルBは変動パターンテーブルAより、大当たりを導出するリーチ変動が選択される確率が高い。よって、変動パターンテーブルBが選択された場合は、変動パターンテーブルAが選択された場合と比較して、期待値は高くなる。同様に、変動パターンテーブルDが選択された場合は、変動パターンテーブルCが選択された場合と比較して、期待値は高くなる。
図13は、本発明の第1の実施形態の変動パターンテーブルの選択の一例を示す図である。
変動表示1〜3が行われる場合、ステップS801の処理ではずれと判定され、楽曲の再生位置が状態A(BGMカウンタ値が0〜45000の間)であるので、変動パターンテーブルAが選択される。
その後、変動表示4が行われる場合、ステップS801の処理ではずれと判定され、楽曲の再生位置が状態B(BGMカウンタ値が45001〜50000の間)であるので、変動パターンテーブルAよりも期待値が高い変動パターンテーブルBが選択される。
次に、変動表示5が行われる場合、ステップS801の処理で大当たりと判定され、楽曲が状態A(BGMカウンタ値が50001〜65535の間)であるので、変動パターンテーブルCが選択される。
なお、本実施形態は、楽曲の再生位置が状態Bの場合に、選択する変動パターンテーブルを変更するものであるが、楽曲の再生位置が状態Bの場合に、変動パターンテーブルに登録された変動パターンを選択する確率を変更してもよい。なお、この変動パターンテーブルに登録された内容を変更する場合については、図14を用いて詳細に説明する。
図14は、本発明の第1の実施形態の変動パターンテーブルに登録された変動パターンを選択する確率を変更する処理を説明する図である。
この場合の変動パターンテーブルは、大当たり用の変動パターン表示テーブル及びはずれ用の変動パターンテーブルの二つでよい。
具体的には、はずれ用の変動パターンテーブルE及び大当たり用の変動パターンテーブルFがROM102に記憶されている。
この場合の変動パターンテーブルは、選択確率及び対応乱数値を含む。ステップS908の処理で取得した変動パターン乱数と一致する対応乱数値のエントリに含まれる変動パターンを取得する。なお、選択確率は、各変動パターンが選択される確率である。
はずれ用の変動パターンテーブルEには、通常変動1〜3及びリーチ1〜4が登録される。また、大当たり用の変動パターンテーブルFには、リーチ1〜6が登録される。
ここで、ステップS801の処理ではずれと判定された場合、ステップS901の処理で変動パターンテーブルEが選択される。ステップS902の処理でBGMカウンタが特定値の場合、変更後の変動パターンテーブルE´の期待値が変更前の変動パターンテーブルEの期待値よりも高くなるように対応乱数値を変更する。具体的には、変更後の変動パターンテーブルE´のリーチ1〜4の選択確率が、変更前の変動パターンテーブルEのリーチ1〜4の選択確率よりも高くなるように対応乱数値を変更する。
次に、ステップS801の処理で大当たりと判定された場合、S905の処理で変動パターンテーブルFが選択される。ステップS906の処理でBGMカウンタが特定値の場合、変更後の変動パターンテーブルF´の期待値が変更前の変動パターンテーブルFの期待値よりも高くなるように対応乱数値を変更する。具体的には、変更後の変動パターンテーブルF´のリーチ5及び6の選択確率が、変更前の変動パターンテーブルFのリーチ5及び6の選択確率よりも高くなるように対応乱数値を変更する。
変動パターンテーブルE’は、変動パターンテーブルEよりも、大当たりを導出するリーチ変動が選択される確率が高い。よって、変動パターンテーブルE’が選択された場合は、変動パターンテーブルEが選択された場合と比較して、期待値は高くなる。同様に、変動パターンテーブルF’が選択された場合は、変動パターンテーブルFが選択された場合と比較して、期待値は高くなる。
図15は、本発明の第1の実施形態のBGMカウンタ更新処理(図4のS27)のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
まず、予め設定された所定の時間が経過したか否かを判定する(S1501)。この処理は、BGMカウンタの記憶容量(使用可能ビット数)が小さい場合、1割り込みにつきBGMカウンタに1を加算すると、BGMカウンタの記憶容量が足りなくなってしまうことを防止するために有効である。BGMカウンタの記憶容量が大きい場合、ステップS1501の処理は実行されなくてもよい(全て”YES”と判断する)。
ステップS1501の処理で、所定の時間が経過していないと判定された場合、BGMカウンタ更新処理を終了する。
一方、ステップS1501の処理で、所定の時間が経過していると判定された場合、BGMカウンタに1を加算する(S1502)。
次に、BGMカウンタの値が予め設定された上限値より大きいか否かを判定する(S1503)。なお、本実施形態の場合、上限値は65535である。
BGMカウンタの値が上限値以下であると判定された場合、BGMカウンタ更新処理を終了する。BGMカウンタの値が上限値より大きいと判定された場合、BGMカウンタの値をゼロに設定する(S1504)。
次に、BGMリセットコマンドをコマンド送信バッファに設定する(S1505)。なお、BGMリセットコマンドは、再生している楽曲の再生位置を最初の再生位置に戻すコマンドである。
なお、BGMカウンタ更新処理は、所定の時間が経過するごとに、演出制御装置150によって再生される楽曲の再生位置と、遊技制御装置100によって制御されるBGMカウンタによって特定される楽曲の再生位置とを一致させるための処理である。
なお、本実施形態では、演出制御装置150のクロック数と遊技制御装置100のクロック数とが別な周波数、又は同期していない場合を想定し、BGMカウンタ更新処理が実行されるが、演出制御装置150のクロック数と遊技制御装置100のクロック数が同一周波数で、互いに同期している場合には、BGMリセットコマンドの設定処理(S1505)は実行されなくともよい。
また、BGMカウンタをゼロに設定する処理(S1504)は、客待ちデモ表示開始コマンドの送信時、変動開始コマンドの送信時及び図柄停止コマンドの送信時等に実行されてもよい。
特に、客待ちデモ表示開始コマンドの送信時にBGMカウンタをゼロに設定する処理(S1504)が実行されると、楽曲の再生位置を最初の再生位置に戻しても、遊技者が曲の再生位置が飛んだことがわからないので、遊技者に違和感を与えることがない。
また、客待ちデモ表示開始コマンド、変動開始コマンド及び図柄停止コマンドは、演出制御装置150によって直ちに実行されるので、遊技制御装置100のBGMカウンタと演出制御装置150の楽曲の再生位置とのずれが生じにくい。
なお、BGMリセットコマンドは、変動表示装置22に表示される特別図柄がどのように変動表示されるかを示す飾り特図変動パターンコマンドに含めて送信されてもよい。
次に、BGMカウンタのリセット処理の第1の変形例について、図16を用いて詳細を説明する。
図16は、本発明の第1の実施形態のBGMカウンタのリセット処理を含む特図普段処理(図7)の第1の変形例を説明する図であり、遊技制御装置100で行われる。
第1の変形例は、客待ちデモ表示状態からの復帰時にBGMカウンタをゼロに設定し、楽曲の再生位置を最初の再生位置に戻す処理を、特図普段処理において実行される。なお、図7に示す特図普段処理と同一の処理については、同一の符号を付与し、説明を省略する。
まず、特別図柄入賞記憶数が0か否かを判定する(S701)。特別図柄入賞記憶数が0である場合、図7に示すステップS704の処理及びステップS705の処理を実行し、特図普段処理を終了する。
一方、特別図柄入賞記憶数が0でないと判定された場合、客待ちデモからの復帰であるか否かを判定する(S706)。
客待ちデモからの復帰でないと判定された場合、ステップS702の処理に進む。一方、客待ちデモからの復帰であると判定された場合、BGMカウンタの値をゼロに設定する(S707)。そして、BGMリセットコマンドをコマンド送信バッファに設定する(708)。
なお、演出制御装置150が変動表示装置22に客待ちデモを表示している場合、音出力装置18は音を出力しないように設定されている。したがって、客待ちデモからの復帰時に、BGMカウンタをゼロに設定し、再生している楽曲の再生位置を最初の再生位置に戻すことにより、遊技者に楽曲の再生位置を最初の再生位置に戻すことに対する違和感を与えないで、演出制御装置150によって再生される楽曲の再生位置と、遊技制御装置100によって制御されるBGMカウンタによって特定される楽曲の再生位置とを一致させることができる。
次に、図7に示すステップS702の処理及びステップS703の処理を実行し、特図普段処理を終了する。
次に、BGMカウンタのリセット処理の第2の変形例について、図17を用いて詳細に説明する。
図17は、本発明の第1の実施形態のBGMカウンタのリセット処理を含む特図普段処理(図7)の第2の変形例を説明するための図であり、遊技制御装置100で行われる。
第2の変形例は、客待ちデモが開始される場合にBGMカウンタをゼロに設定し、楽曲の再生位置を最初の再生位置に戻す処理であり、図7に示す特図普段処理において実行される。なお、図7に示す特図普段処理と同一の処理については、同一の符号を付与し、説明を省略する。
ステップS704の処理で客待ちデモコマンドの設定がなされていない場合、客待ちデモコマンドを設定し(S705)、BGMカウンタの値をゼロに設定する(S709)。そして、BGMリセットコマンドをコマンド送信バッファに設定する(S710)。
なお、演出制御装置150が変動表示装置22に客待ちデモを表示している場合、音出力装置18は音を出力しないように設定されている。演出制御装置150は楽曲を再生し続ける。
音出力装置18が音を出力しないように設定されるタイミングで、BGMカウンタをゼロに設定し、再生している楽曲の再生位置を最初の再生位置に戻すことによって、遊技者に楽曲の再生位置を最初の再生位置に戻すことに対する違和感を与えないで、演出制御装置150によって再生される楽曲の再生位置と、遊技制御装置100によって制御されるBGMカウンタによって特定される楽曲の再生位置とを一致させることができる。
図18は、本発明の第1の実施形態のBGMカウンタ上限値変更処理のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
まず、所定の条件が成立したか否かを判定する(S1801)。所定の条件は、楽曲が変更される条件である。例えば、所定の条件は、特定の変動パターンが選択された場合、大当たりが終了した場合等である。
ステップS1801の処理で、所定の条件が成立していないと判定された場合、楽曲が変更されることがないので、BGMカウンタ上限値更新処理を終了する。
一方、ステップS1801の処理で、所定の条件が成立した場合、楽曲が変更されるので、変動パターンによって特定される楽曲に対応するBGMカウンタの上限値を新たに設定する(S1802)。
次に、BGMカウンタをゼロに設定し(S1803)、楽曲に対応する特定値を設定する(S1804)。
そして、楽曲変更コマンドをコマンド送信バッファに設定し(S1805)、BGMカウンタ上限値変更処理を終了する。なお、楽曲変更コマンドは、再生中の楽曲を変動パターンによって特定される楽曲に演出制御装置150に変更させるコマンドである。
演出制御装置150は、楽曲変更コマンドを受信すると、再生中の楽曲を指定された楽曲に変更し、変更後の楽曲の曲頭から再生する。
以上の処理によって、楽曲が変更される場合でも、変更後の楽曲に対応する上限値及び特定値を設定できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図19〜図22で説明する。
前述した第1の実施形態では、BGMカウンタが遊技制御装置100によって制御されていたが、第2の実施形態では、BGMカウンタが演出制御装置150によって制御される。
図19は、本発明の第2の実施形態のタイマ割り込み処理のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
第1の実施の形態のタイマ割り込み処理(図4)と同一の処理は、同一の符号を付与し、説明を省略する。
第2の実施形態のタイマ割り込み処理は、遊技制御装置100がBGMカウンタを制御しないので、図4に示すBGMカウンタ更新処理(S27)を実行しない点で、第1の実施形態のタイマ割り込み処理と相違する。なお、第2の実施の形態では、BGMカウンタ更新処理は、演出制御装置150によって実行され、所定の時間経過ごとにBGMカウンタが更新される。
また、第1の実施形態では、特図ゲーム処理(S29)における図9に示す特図変動パターン設定処理において、BGMカウンタから楽曲の再生位置を決定し、楽曲の再生位置に基づいて、変動パターンテーブルを変更する。しかし、第2の実施形態では、BGMカウンタがないので、特図変動パターン設定処理において、楽曲の再生位置に基づいて、変動パターンテーブルを変更しない。なお、第2の実施形態における特図変動パターン設定処理については、図20で詳細を説明する。
図20は、本発明の第2の実施形態の特図変動パターン設定処理のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。なお、第1の実施形態の特図変動パターン設定処理(図9)と同一の処理には、同一の符号を付与し、説明を省略する。
特図変動パターン設定処理では、変動パターンテーブルを選択せず、変動パターンの番号を決定する。
まず、判定用乱数として変動パターン乱数を取得する(S908)。そして、ステップS908の処理で取得した変動パターン乱数に対応する変動パターンの番号を取得する(S909)。その後、ステップS909の処理で取得した変動パターンの番号をROM102に記憶する(S910)。
次に、特別図柄入賞記憶数を取得し(S911)、取得した特別図柄入賞記憶数から1を減算し(S912)、減算後の特別図柄入賞記憶数をROM102に記憶し(S913)、特図変動パターン設定処理を終了する。
図21は、本発明の第2の実施形態の飾り特図変動パターン設定処理のフローチャートであり、遊技制御装置100から飾り特図変動パターンコマンド及び当たり外れコマンドを受信した場合に演出制御装置150で実行される。
演出制御装置150のROM152には、大当たり乱数の判定によってはずれの場合に選択されるはずれグループに属する複数の変動パターンテーブル及び大当たりの場合に選択される大当たりグループに属する複数の変動パターンテーブルが記憶される。
これらの各グループには、BGMカウンタが特定値でない場合の変動パターンテーブルA及びBGMカウンタが特定値である場合の変動パターンテーブルBを含み、変動パターンテーブルA及びBは、それぞれ変動パターンの番号に対応する数だけROM152に記憶されている。
なお、同一の変動パターンの番号の変動パターンテーブルは、BGMカウンタが特定値である場合の変動パターンテーブルが選択された場合の識別情報が特別遊技状態を生起させる表示結果態様となる期待値が、BGMカウンタが特定値でない場合の変動パターンテーブルが選択された場合の識別情報が特別遊技状態を生起させる表示結果態様となる期待値よりも高くなるように設定されている。なお、変動パターンテーブルについては、図22で詳細を説明する。
まず、はずれグループに属する変動パターンテーブルから変動パターンの番号に対応する変動パターンテーブルAを選択する(S2101)。
次に、BGMカウンタが特定値であるか否かを判定する(S2102)。この処理は、楽曲の現在の再生位置が、特別遊技状態に対する期待値を高くする位置にあるか否かを判定する処理である。
BGMカウンタが特定値でない場合、楽曲の現在の再生位置が、特別遊技状態に対する期待値を高くする位置にないので、変動パターンテーブルAを選択したまま、ステップS2104の処理に進む。一方、BGMカウンタが特定値である場合、同じ変動パターンの番号に対応する変動パターンテーブルBを選択する(S2103)。前述したように、変動パターンテーブルBは、期待値が高い変動表示パターン選択される確率が、変動パターンテーブルAより高い。その後、ステップS2104の処理に進む。
次に、大当たりフラグが設定されているか否かを判定する(S2104)。
大当たりフラグが設定されていない場合、大当たりグループに属する変動パターンテーブルから変動パターンの番号に対応する変動パターンテーブルが選択されることはないので、ステップS2108の処理に進む。
一方、大当たりフラグが設定されている場合、大当たりグループに属する変動パターンテーブルから変動パターンの番号に対応する変動パターンテーブルAを選択する(S2105)。なお、前述したように、大当たりグループでも、変動パターンテーブルAは、変動パターンテーブルBより期待値が低い変動表示パターンが選択される確率が高い。
次に、BGMカウンタが特定値であるか否かを判定する(S2106)。なお、ステップS2106における判定で用いられる特定値は、ステップS2102における判定で用いられる特定値と同じでも、異なってもよい。ステップS2106で用いられる特定値を、ステップS2102で用いられる特定値より広い値にすることによって、通常の場合と異なる再生箇所でも特定の変動表示パターンが選択されるので、遊技者に大当たりの予告をすることができる。
BGMカウンタが特定値でない場合、楽曲の現在の再生位置が、特別遊技状態に対する期待値を高くする位置にないので、変動パターンテーブルAを選択したまま、ステップS2108の処理に進む。一方、BGMカウンタが特定値である場合、同じ変動パターンの番号に対応する変動パターンテーブルBを選択し(S2107)、ステップS2108の処理に進む。
次に、最終的に選択された変動パターンテーブルに登録されるどの変動パターンを取得するかを決定するために、演出決定用乱数を取得する(S2108)。
そして、最終的に選択された変動パターンテーブルに登録された変動パターンから、ステップS2108の処理で取得した演出決定用乱数に対応する演出パターンの番号を取得する(S2109)。その後、ステップS2109の処理で取得した演出パターンの番号をROM102に記憶する(S2110)。
図22は、本発明の第2の実施形態の変動パターンテーブルを説明する図である。
第2の実施形態では、演出制御装置150のROM152には、大当たりグループに属する複数の変動パターンテーブル及びはずれグループに属する複数の変動パターンテーブルが記憶されている。
なお、各グループは、BGMカウンタが特定値でない場合の変動パターンテーブルA及びBGMカウンタが特定値である場合の変動パターンテーブルBを含む。なお、変動パターンテーブルA及びBは、それぞれ変動パターンの番号に対応する数だけROM152に記憶されている。
なお、変動パターンテーブルBは、変動パターンテーブルAの期待値より期待値が高い変動表示パターンが選択される確率が高くなるように設定される。
変動パターンテーブルは、変動パターンの番号及び変動時間を含む。なお、演出制御装置150は、遊技制御装置100から変動パターンの番号が通知されると、変動パターンの番号に対応する変動時間を認識できる。
また、変動パターンテーブルには、演出パターンが登録される。演出制御装置150は、ステップS2109の処理で取得した演出パターンの番号に対応する演出パターンを選択する。そして、選択した演出パターンに基づいて、識別情報を変動表示させる。
なお、変動パターンテーブルを、第1の実施形態の図15に示す変動パターンテーブルのような構成にし、BGMカウンタが特定値の場合に変動パターンテーブルを選択せずに、各演出パターンの選択確率を変更するようにしてもよい。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。