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JP2008284801A - 両面剥離シートおよび粘着シート巻回体 - Google Patents

両面剥離シートおよび粘着シート巻回体 Download PDF

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JP2008284801A JP2007132647A JP2007132647A JP2008284801A JP 2008284801 A JP2008284801 A JP 2008284801A JP 2007132647 A JP2007132647 A JP 2007132647A JP 2007132647 A JP2007132647 A JP 2007132647A JP 2008284801 A JP2008284801 A JP 2008284801A
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Abstract

【課題】重剥離層と粘着剤層との間より軽剥離層と粘着剤層との間を確実に先に剥離させることができる粘着シート巻回体を提供する。また、そのような粘着シート巻回体を得ることができる両面剥離シートを提供する。
【解決手段】本発明の両面剥離シート10は、基材11と、基材11の一方の面に設けられた軽剥離層12と、基材11の他方の面に設けられ、軽剥離層12より剥離力が大きい重剥離層13とを有し、一方または両方の面に凸部14aを多数有する。本発明の粘着シート巻回体1は、上記両面剥離シート10と、両面剥離シート10の重剥離層13の、基材11と反対側の面に設けられた粘着剤層20とからなる粘着シート1aを有し、粘着シート1aが巻き回されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、基材の両面に剥離剤層を有する両面剥離シートに関する。また、両面剥離シートの片面に粘着剤層が設けられた両面接着用の粘着シートを有する粘着シート巻回体に関する。
2つの部材を接合する際に、両面剥離シートの片面に粘着剤層が設けられた両面接着用の粘着シートを用いることがある(非特許文献1参照)。
従来、両面接着用の粘着シートを構成する両面剥離シートとしては、基材と、基材の一方の面に設けられた軽剥離層と、基材の他方の面に設けられ、軽剥離層より剥離力が大きい重剥離層とを有するものが使用されている。このような両面剥離シートの、重剥離層の基材と反対側の面に粘着剤層を設ければ、両面接着用の粘着シートが得られる。また、このような両面剥離シートを保管しておけば、粘着剤の種類を適宜選択して、品種の異なる両面接着用の粘着シートを随時製造できるようになる。
前記両面剥離シートを用いた両面接着用の粘着シートは、通常、保管または運搬の際には、粘着剤層が内側になるように巻き回された巻回体になっている。
この粘着シートの巻回体では、粘着剤層に軽剥離層が貼着された状態になるが、軽剥離層と粘着剤層との間が、重剥離層と粘着剤層との間より先に剥離する。そのため、粘着シートを巻回体から繰り出して、粘着剤層の露出面を一方の部材に貼着できるようになっている。また、その後、粘着剤層から両面剥離シートを除去して、粘着剤層のもう一方の面を露出させ、その露出させた面に他方の部材を貼着することで、両部材を接合できるようになっている。
日本粘着テープ工業会、粘着ハンドブック編集委員会著、「粘着ハンドブック」、日本粘着テープ工業会、第2版、1995年10月12日発行、p423−424
一般に、粘着剤層は出荷直前に設けられるので、両面剥離シートはそのまま巻き回された状態で保管される。ところが、長期保管した両面剥離シートを用いた粘着シート巻回体では、粘着シートを繰り出そうとする際に、重剥離層と粘着剤層との間が、軽剥離層と粘着剤層との間より先に剥離してしまうことがあった。そのため、両面剥離テープのみが繰り出され、粘着剤層が粘着シート巻回体に残ってしまうことがあった。このように粘着剤層が粘着シート巻回体に残ってしまうと、粘着シートとして使用することは困難になる。したがって、巻き回した状態で長期保管した両面剥離シートを使用することはできなかった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、巻き回した状態で長期保管しても、重剥離層と粘着剤層との間より軽剥離層と粘着剤層との間が確実に先に剥離する粘着シート巻回体を得ることができる両面剥離シートを提供することを目的とする。また、重剥離層と粘着剤層との間より軽剥離層と粘着剤層との間を確実に先に剥離させることができる粘着シート巻回体を提供することを目的とする。
本発明者が調べた結果、両面剥離シートを用いた粘着シート巻回体において、重剥離層と粘着剤層との間が先に剥離するのは、軽剥離層と重剥離層の剥離力との差が小さくなったためであることを見出した。また、軽剥離層と重剥離層との剥離力の差が小さくなるのは、両面剥離シートの保管時に重剥離層から軽剥離層に剥離剤や剥離制御剤等が移行するためであることを見出した。そこで、本発明者は、重剥離層から軽剥離層に剥離剤や剥離制御剤等が移行することを防止する手段を検討した。その結果、重剥離層と軽剥離層との接触面積を小さくすればよいとの着想に基づき、以下の両面剥離シートおよび粘着シート巻回体を発明した。
本発明は、以下の構成を包含する。
[1] 基材と、基材の一方の面に設けられた軽剥離層と、基材の他方の面に設けられ、軽剥離層より剥離力が大きい重剥離層とを有する両面剥離シートであって、
一方または両方の面に凸部を多数有することを特徴とする両面剥離シート。
[2] 重剥離層の剥離力は、軽剥離層の剥離力の1.1〜8.0倍である[1]に記載の両面剥離シート。
[3] 一方の面のみに凸部を有する[1]または[2]に記載の両面剥離シート。
[4] [1]〜[3]のいずれかに記載の両面剥離シートと、該両面剥離シートの重剥離層の、基材と反対側の面に設けられた粘着剤層とからなる粘着シートを有し、該粘着シートが巻き回されていることを特徴とする粘着シート巻回体。
本発明の両面剥離シートを巻き回した状態で長期保管し、その長期保管したものを用いても、重剥離層と粘着剤層との間より軽剥離層と粘着剤層との間が確実に先に剥離する粘着シート巻回体を得ることができる。
本発明の粘着シート巻回体では、重剥離層と粘着剤層との間より軽剥離層と粘着剤層との間を確実に先に剥離させることができる。
<第1の実施形態>
(両面剥離シート)
本発明の両面剥離シートの一実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、以下の説明で使用する図面の基材、軽剥離層、重剥離層および粘着剤層の厚さの比率は実際のものと異なる。
図1に、本実施形態の両面剥離シートを示す。この両面剥離シート10は、プラスチックフィルムからなる基材11と、基材11の一方の面に設けられた軽剥離層12と、基材11の他方の面に設けられた重剥離層13とを有するものである。
また、本実施形態の両面剥離シート10は、重剥離層13側の表面14のみに凸部14aを多数有している。重剥離層13側の表面14の、凸部14a以外の部分は平坦部14bになっている。
本実施形態における凸部14aは、内側に半貫通孔14cが形成された環状凸部である。
この凸部14aの個数としては、5個/cm以上が好ましく、5〜10000個/cmがより好ましい。凸部14aの個数が5個/cm以上であれば、巻き回した際に軽剥離層12との接触面積を確実に小さくでき、10000個/cm以下であれば、単位面積当たりの半貫通孔14cの数が少なくなるから、両面剥離シート10の引張強度を充分に確保できる。
凸部14aの高さは1〜150μmであることが好ましく、5〜100μmであることがより好ましく、7〜85μmであることが特に好ましい。凸部14aの高さが1μm以上であれば、巻き回した際に軽剥離層12との接触面積を確実に小さくでき、150μm以下であれば、容易に凸部14aを形成できる。
凸部14aの大きさとしては、最大径が5〜2000μmであることが好ましく、10〜1500μmであることがより好ましい。凸部14aの最大径が5μm以上であれば、凸部14aを容易に形成できるようになる。一方、最大径が2000μm以下であれば、単位面積当たりの凸部14aの数が多くなり、巻き回した際に軽剥離層12との接触面積を確実に小さくできる。
[基材]
基材11としては、例えば、プラスチックフィルム、紙類を用いることができる。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル等の各種高分子フィルムが挙げられる。高分子フィルムは延伸したものでもよいし、無延伸のものでもよい。
紙類としては、例えば、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙、クラフト紙、グラシン紙等が挙げられる。
また、基材11として、蒸着紙、合成紙、布、不織布、金属ホイル等も使用できる。
さらに、これらの積層体であってもよい。
上記基材11の中でも、後述する熱針の突き刺しによる凸部14aの形成が容易になり、しかも強度を確保できることから、プラスチックフィルムが好ましく、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)がより好ましい。
基材11の厚さは30〜90μmであることが好ましい。基材11の厚さが30μm以上であれば、両面剥離シート10の引張強度を充分に確保でき、90μm以下であれば、可撓性を充分に確保できる。
[軽剥離層、重剥離層]
軽剥離層12および重剥離層13は共に剥離剤を含有する層である。
重剥離層13は軽剥離層12より剥離力が大きい。好ましくは、重剥離層13の剥離力は軽剥離層12の剥離力の1.1〜8.0倍、より好ましくは、3.0〜5.0倍である。
重剥離層13の剥離力が軽剥離層12の剥離力の1.1倍以上であれば、軽剥離層12と粘着剤層との間が重剥離層13と粘着剤層との間より、さらに確実に先に剥離する粘着シート巻回体を得ることができる。一方、重剥離層13の剥離力が軽剥離層12の剥離力の8.0倍以下であれば、糊残りせず、剥離しやすい傾向にある。
本発明の両面剥離シートにおいては、本実施形態のように、重剥離層13の表面は凸部14aを有し、軽剥離層12の表面が平坦であることが好ましい。
軽剥離層12および重剥離層13を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。これら剥離剤は、エマルジョンや溶剤型または無溶剤型として使用される。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニング社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO単位と(CHSiO1/2単位あるいはCH=CH(CH)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
軽剥離層12および重剥離層13の剥離力を調整する方法としては、例えば、剥離剤を架橋させて剥離力を小さくする方法が挙げられる。この方法を適用する場合には、剥離剤を架橋して軽剥離層12を形成し、剥離剤を架橋せずに重剥離層13を形成する。
また、剥離力を調整する方法としては、剥離調整剤を添加して剥離力を大きくする方法が挙げられる。この方法を適用する場合には、剥離調整剤を添加して重剥離層13を形成し、剥離調整剤を添加せずに軽剥離層12を形成する。
剥離調整剤としては、例えば、剥離剤中に含ませて剥離力を重くするものであれば公知のものを使用でき、例えば、SiO単位と(CHSiO1/2単位あるいはSiO単位とCH=CH(CHSiO1/2単位を有するものが挙げられる。前者は、官能基を有しておらず、非反応性であるため、他の層が接触した際にその層に移行しやすいが、架橋密度は低くなる傾向にある。一方、後者は、ビニル基を有し、反応性であるため、架橋密度が高くなる傾向にあるが、他の層が接触した際にその層に移行しにくい。反応性を有する剥離調整剤としては、例えば、SD−7292(東レ・ダウコーニング社製)、KS−3800(信越化学工業社製)等を使用することができる。また、非反応性の剥離調整剤としては、例えば、BY24−843(東レ・ダウコーニング社製)等を使用することができる。
軽剥離層12および重剥離層13の厚さは、各々、0.01〜1.0μmであることが好ましい。軽剥離層12および重剥離層13の厚さが0.01μm以上であれば、充分な剥離性を確保でき、1.0μm以下であれば、軽剥離層12および重剥離層13を容易に形成できるようになる。
[製造方法]
両面剥離シート10の製造方法について、熱針を用いて凸部14aを形成する方法を例にとって説明する。
本例の製造方法では、まず、基材11の一方の面に軽剥離剤を塗工して平坦な軽剥離層12を設け、他方の面に重剥離剤を塗工して平坦な重剥離層13を設けて、両面剥離性のシートを得る。
軽剥離剤および重剥離剤の塗工量は、乾燥質量で0.01〜1.0g/mであることが好ましい。塗工量が0.01g/m以上であれば、剥離性を充分に確保でき、1.0g/m以下であれば、容易に剥離剤を塗工できる。
塗工方法としては、例えば、リバースロールコーター、ナイフコーター、バーコーター、スロットダイコーター、エアーナイフコーター、リバースグラビアコーター、バリオグラビアコーター、カーテンコーターなどの塗工機を用いる方法が挙げられる。
生産性の点からは、剥離剤塗工後に、剥離剤を乾燥することが好ましい。乾燥方法としては、例えば、熱風乾燥法、赤外線乾燥法、真空乾燥法などが挙げられる。
次いで、図2に示すように、前記両面剥離性のシートの重剥離層13側の面13aに熱針Aを押し当てて、半貫通孔14cを形成させる。このように、熱針Aを、重剥離層13側の面13aに押し当てた際には、重剥離層13の熱針Aに押された部分が熱針Aの周囲に移動して、重剥離層13側の面13aにて盛り上がるため、図1に示すような、半貫通孔14cが内側に形成された環状の凸部14aを形成する。これにより、両面剥離シート10を得る。
[作用効果]
両面剥離シート10は、通常、巻き回された状態で保管される。図3に示すように、両面剥離シート10が巻き回された状態では、軽剥離層12と重剥離層13とが対向する。本実施形態の両面剥離シート10においては、重剥離層13の基材11と反対側の面13aが凸部14aを多数有しているため、巻き回された状態での軽剥離層12と重剥離層13との接触面積が小さい。そのため、巻き回した状態で長時間保管(例えば、1年間保管)しても、重剥離層13から軽剥離層12に剥離調整剤がマイグレーションしにくいと推察される。したがって、巻き回した状態で長期保管した両面剥離シート10を用いても、重剥離層13と粘着剤層との間より軽剥離層12と粘着剤層との間が確実に先に剥離する粘着シート巻回体を得ることができる。
(粘着シート巻回体)
本発明の粘着シート巻回体の第1の実施形態について説明する。
図4に、本実施形態例の粘着シート巻回体を示す。この粘着シート巻回体1は、上記両面剥離シート10と、両面剥離シート10の重剥離層13の、基材11と反対側の面14に設けられた粘着剤層20とからなる粘着シート1aを有するものである。また、本実施形態の粘着シート巻回体1は、粘着シート1aが、粘着剤層20が内側になるように巻き回されて、軽剥離層12に粘着剤層20が貼着されている。
[粘着剤層]
粘着剤層20を構成する粘着剤としては、所望の粘着力を得ることができれば特に限定されず、例えば、ゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系等の任意の粘着剤を使用できる。これらの中でも、耐候性、透明性等に優れ、広範な用途に使用できることから、アクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤としては、エマルジョン型、溶剤型、ホットメルト型等があり、本発明においては、いずれの型のものも使用できる。これらの中でも、安全面、品質面、コスト面からエマルジョン型アクリル系粘着剤が好ましい。
粘着剤層20は、必要に応じて他の任意成分を含有してもよい。他の任意成分としては、粘着性微球体、増粘剤、pH調整剤、消泡剤、防腐防黴剤、顔料、無機充填剤、安定剤、濡れ剤、湿潤剤等が挙げられる。
さらに、粘着剤層20には、粘着力の引張り速度依存性を変えたり、オレフィン系樹脂に対する接着性を向上させるために、タッキファイヤーを含有させることもできる。タッキファイヤーとしては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、水添石油樹脂、スチレン系樹脂、アルキルフェノール樹脂等が挙げられる。ポリオレフィンに対する接着性が良好である点では、ロジン系樹脂が好ましい。ロジン系樹脂としては、ロジン、重合ロジン、水添ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル等が挙げられる。
さらに、本発明の目的を阻害しない範囲で、洗浄水に対する濡れ(なじみ)を向上させるために、界面活性剤を添加してもよい。
粘着剤層20の厚さは5〜100μmであることが好ましい。粘着剤層20の厚さが5μm以上であれば、粘着剤層20の粘着性を充分に確保でき、100μm以下であれば、必要以上に粘着剤層20が厚くならないため、低コストにできる。
本実施形態の粘着シート巻回体1では、粘着剤層20の重剥離層13側の表面20aに、図5に示すように、円環状の凹部22と、凹部22の外縁に隣接する円環状の外縁凸部23とが多数形成されている。凹部22の内側には、凹部22の底部22aよりも高さが高く、外縁凸部23の頂部23aよりも高さが低い微小凸部24が形成されている。
よって、粘着剤層20の重剥離層13側の表面20aは、凹部22と外縁凸部23と微小凸部24とからなる複数の円形部と、それ以外の平坦な部分(平坦部25)とから構成されている。
凹部22、外縁凸部23、微小凸部24は、後述するように、重剥離層13の凸部14aを有する表面14に粘着剤層20が接触することにより形成される。
[製造方法]
粘着シート巻回体1の製造方法の一例について説明する。
本例の製造方法では、まず、工程剥離シートに粘着剤を塗布し、必要に応じて乾燥させて粘着剤層20を形成する。
粘着剤の塗工量は、乾燥質量で5〜40g/mであることが好ましい。塗工量が5g/m以上であれば、粘着剤層20の粘着性を充分に確保でき、40g/m以下であれば、粘着剤のはみ出しの発生を防止できる。
粘着剤の塗工方法、乾燥方法は、剥離剤の塗工方法、乾燥方法と同様の方法を適用できる。
次いで、工程剥離シート上の粘着剤層20を両面剥離シート10の重剥離層13の表面14に貼り合わせた後、工程剥離シートを剥離して、重剥離層13側の表面14に粘着剤層20を設けて、粘着シート1aを得る。
重剥離層13と粘着剤層20とを接触させた状態では、図4に示すように、重剥離層13の表面14の凸部14aが粘着剤層20の一部を押しのけて、多数の環状の凹部22を形成する。このとき、押しのけた粘着剤層20の一部が盛り上がり、外縁凸部23が形成される。これにより、粘着剤層20に、多数の凹部22と、凹部22の外縁に隣接する外縁凸部23とが形成される。また、このとき、重剥離層13の環状の凸部14aの内側には半貫通孔14cが形成されているため、粘着剤層20の凹部22は環状となり、その内側に微小凸部24が形成される。
次いで、粘着シート1aを、粘着剤層20が両面剥離シート10より内側になるように巻き回して、粘着シート巻回体1を得る。
[作用効果]
本実施形態の粘着シート巻回体1では、上記両面剥離シート10を用いているため、重剥離層13と粘着剤層20との間より軽剥離層12と粘着剤層20との間を確実に先に剥離させることができる。したがって、粘着シート巻回体1から粘着シート1aを確実に繰り出すことができる。
[使用方法]
本実施形態の粘着シート巻回体1を使用する際には、まず、図6に示すように、軽剥離層12と粘着剤層20との間を剥離して、粘着シート巻回体1より粘着シート1aを繰り出し、図7に示すように、粘着剤層20の露出面20bを第1の部材Bに貼着する。
次いで、図8に示すように、粘着剤層20から両面剥離シート10を剥離して、粘着剤層20のもう一方の面20aを露出させる。そして、図9に示すように、露出させた面20aに第2の部材Bを貼着する。
第1の部材Bおよび第2の部材Bとしては、例えば、光学部材(例えば、反射防止体、位相差板、拡散板等)、鏡面を有する部材(例えば、ガラス基板、樹脂基板等)、電機部材、ポスター、ステッカー、自動車内装材、ボード、壁紙基材などが挙げられる。
上述したように、本実施形態では、粘着剤層20の重剥離層13が接していた面20aに、凹凸(凹部22、外縁凸部23、微小凸部24)が形成されているため、粘着剤層20に鏡面状の第2の部材Bを接触させた場合には、それらの間に隙間が形成される。したがって、粘着剤層20に第2の部材Bを弱く貼着させた仮貼着状態にすることができ、貼着をやり直すことができる。また、その仮貼着状態にて、粘着剤層20と第2の部材Bとの間の空気を除去でき、気泡が入ることを防止できる。
また、仮貼着状態の後、押圧して、粘着剤層20と第2部材Bとの間の隙間をなくして、本貼着させることができる。
なお、本発明の両面剥離シートおよび粘着シート巻回体は上記実施形態に限定されない。例えば、両面剥離シートにおいて、軽剥離層12側の表面15のみに凸部を多数有してもよいし、重剥離層13側の表面14と軽剥離層12側の表面15の両方に凸部を多数有してもよい。このような両面剥離シートでも、巻き回された状態での軽剥離層12と重剥離層13との接触面積が小さい。したがって、重剥離層13と粘着剤層との間より、軽剥離層12と粘着剤層との間が確実に先に剥離する粘着シート巻回体を得ることができる。
ただし、重剥離層13側の表面14と軽剥離層12側の表面15の両方に凸部を多数有している場合には、両面剥離シート10を巻き回した際に、重剥離層13側の表面14の凹凸と軽剥離層12側の表面15の凹凸とが嵌り合って接触面積が小さくなることがある。そのため、本発明の両面剥離シートでは、巻き回した状態での軽剥離層12と重剥離層13との接触面積がとりわけ小さくなるため、重剥離層13の基材11と反対側の面14のみまたは軽剥離層12側の表面15のみに凸部14aを有することが好ましい。
また、第1の部材Bに貼着した粘着剤層20に第2の部材Bを仮貼着でき、正確に配置できることから、重剥離層13側の表面に凸部14aが形成されていることが好ましい。
軽剥離層12側の表面15のみに凸部を多数有している場合も、重剥離層13側の表面14および軽剥離層12側の表面15の両方に凸部を多数有している場合も、重剥離層13側の表面14に粘着剤層20を設け、粘着剤層20が内側になるように巻き回すことで粘着シート巻回体を得ることができる。
軽剥離層12側の表面15のみに凸部を多数有している場合には、粘着シート1aを巻き回した際に、粘着剤層20の軽剥離層12側の面に、凹部22、外縁凸部23および微小凸部24が形成される。
重剥離層13側の表面14と軽剥離層12側の表面15の両方に凸部を多数有している場合には、重剥離層13側の表面14に粘着剤層20を設けた際に、重剥離層13側の面に、凹部22、外縁凸部23および微小凸部24が形成される。また、粘着シート1aを巻き回した際に、粘着剤層20の軽剥離層12側の面に、凹部22、外縁凸部23および微小凸部24が形成される。
環状凸部である凸部14aを形成する方法としては、例えば、凸部が形成されていない両面剥離シートに、エンボスロール、ダイヤモンド粒子付きローラー、抜き刃等を押し当てる機械的方法、レーザー光穿孔方法、電子線穿孔法、プラズマ穿孔法、高圧放電穿孔法等を適用することもできる。ただし、凸部14aを容易に形成できる点では、上述した実施形態のように、熱針Aを押し当てる方法が好ましい。
両面剥離シートの表面が有する凸部は内側に半貫通孔が形成された環状凸部である必要はなく、例えば、幾何学的パターンの凹凸や不規則な凹凸であってもよい。そのような凹凸を形成する場合にも、上述した凸部14aを形成する方法を適用することができる。
また、凸部の形成は、凸部が形成されていない両面剥離シートを加工する方法を適用する必要はなく、例えば、基材の片面または両面にあらかじめ凹凸を形成させておき、その凹凸が残る程度に剥離剤を塗工して形成する方法などを適用してもよい。
また、凸部の形成方法として、凸部が形成されていない両面剥離シートの片面から熱針を突き刺して穿孔する方法が挙げられる。この方法では、熱針が突き刺さった側および熱針が突き出た側の両方の面にて、剥離剤が熱針の周囲に移動して盛り上がる。これにより、内側に貫通孔が形成された環状の凸部を両面に形成することができる。このように凸部が形成された両面剥離シートにおいても、巻き回された状態での軽剥離層12と重剥離層13との接触面積を小さくできる。したがって、巻き回した状態で長期保管した両面剥離シートを用いても、重剥離層13と粘着剤層との間より軽剥離層12と粘着剤層との間が確実に先に剥離する粘着シート巻回体を得ることができる。また、凸部が形成された重剥離層13に粘着剤層を積層した際には、粘着剤層の重剥離層13側の面に凹部、外縁凸部および微小凸部を形成できるため、仮貼着可能になる。また、粘着シートを巻き回して巻回体とした際には、軽剥離層12側の凸部が粘着剤層の一部を押しのけるため、粘着剤層の重剥離層13側の面に凹部、外縁凸部および微小凸部を形成でき、仮貼着可能になる。
本発明の両面剥離シートの一実施形態を示す断面図である。 図1の両面剥離シートを製造する際の一工程を示す断面図である。 図1の両面剥離シートを巻き回した状態を示す断面図である。 本発明の粘着シート巻回体の一実施形態を示す断面図である。 粘着剤層の凹凸を示す拡大断面図である。 本発明の粘着シート巻回体の使用方法を説明する図である。 本発明の粘着シート巻回体の使用方法を説明する図である。 本発明の粘着シート巻回体の使用方法を説明する図である。 本発明の粘着シート巻回体の使用方法を説明する図である。
符号の説明
1 粘着シート巻回体
1a 粘着シート
10 両面剥離シート
11 基材
12 軽剥離層
13 重剥離層
14a 凸部
14c 半貫通孔
20 粘着剤層
22 凹部
23 外縁凸部
24 微小凸部

Claims (4)

  1. 基材と、基材の一方の面に設けられた軽剥離層と、基材の他方の面に設けられ、軽剥離層より剥離力が大きい重剥離層とを有する両面剥離シートであって、
    一方または両方の面に凸部を多数有することを特徴とする両面剥離シート。
  2. 重剥離層の剥離力は、軽剥離層の剥離力の1.1〜8.0倍である請求項1に記載の両面剥離シート。
  3. 一方の面のみに凸部を有する請求項1または2に記載の両面剥離シート。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の両面剥離シートと、該両面剥離シートの重剥離層の、基材と反対側の面に設けられた粘着剤層とからなる粘着シートを有し、該粘着シートが巻き回されていることを特徴とする粘着シート巻回体。
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