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JP2008269898A - 燃料電池システム及びその制御方法 - Google Patents

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JP2008269898A JP2007109781A JP2007109781A JP2008269898A JP 2008269898 A JP2008269898 A JP 2008269898A JP 2007109781 A JP2007109781 A JP 2007109781A JP 2007109781 A JP2007109781 A JP 2007109781A JP 2008269898 A JP2008269898 A JP 2008269898A
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Abstract

【課題】燃料電池におけるフラッディングの発生を精度良く検出することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池2と、燃料電池2に反応ガスを供給する反応ガス供給系3と、を備える燃料電池システム1において、システム運転中に、反応ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比よりも低下させて反応ガスの限界ストイキ比を検出する限界ストイキ比検出手段(制御部5)と、限界ストイキ比検出手段で検出した限界ストイキ比に基づいて燃料電池2の運転状態を判定する運転状態判定手段(制御部5)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム及びその制御方法に関する。
従来より、反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)の供給を受けて発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムが提案され、実用化されている。かかる燃料電池システムの燃料電池は、多数の単電池が積層された構成を有しており、反応ガスは、単電池の積層方向に沿って連通するガスマニホールドを通じて各単電池に分配される。このような構成では、ガスマニホールドによる圧損や各単電池の製造誤差等により、単電池間の反応ガスの分配にばらつきが生じる。そこで、反応ガスの供給量を理論値よりも多くすることにより、反応ガス供給不足によるセル電圧(各単電池の電圧)の低下を抑制する技術が提案されている。
セル電圧の低下は、燃料電池内の水詰まり(フラッディング)に起因する反応ガスの供給不足によっても引き起こされる。そこで、現在においては、フラッディング解消用のパージ動作を行って水を除去する技術(例えば、特許文献1参照)が提案されている。また、近年においては、定期的にストイキ比を上昇させることにより、フラッディングが発生してもセル電圧を低下させないようにする技術が提案されている。
特開2004−39322号公報
ところで、フラッディングによる発電性能の低下(電圧低下)を解消するための前記技術を採用しても、フラッディングの発生を正確に検出しなければ、エネルギーが無駄に消費されることとなる。
特許文献1に記載された技術では、単電池を1つ以上含んだクラスタ毎に電圧を監視し、クラスタ間の電圧のばらつきを監視してフラッディングの発生を検出しているが、このような検出方法を行うためには、多数のクラスタに電圧センサを設けて電圧低下を監視しなければならないという問題点がある。また、かかる技術のように電圧低下の検出によりフラッディングの発生を検出しようとすると、フラッディング以外の要因による電圧低下をフラッディングによるものと誤判定する可能性がある上に、局所的なフラッディングの発生は電圧低下量が少ないために検知できない恐れがある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池におけるフラッディングの発生を精度良く検出することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給系と、を備える燃料電池システムにおいて、システム運転中に、反応ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比よりも低下させて反応ガスの限界ストイキ比を検出する限界ストイキ比検出手段と、限界ストイキ比検出手段で検出した限界ストイキ比に基づいて燃料電池の運転状態を判定する運転状態判定手段と、を備えるものである。
また、本発明に係る燃料電池システムの制御方法は、燃料電池と、燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給系と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、システム運転中(燃料電池の発電中)に、反応ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比よりも低下させて反応ガスの限界ストイキ比を検出する限界ストイキ比検出工程と、限界ストイキ比検出工程で検出した限界ストイキ比に基づいて燃料電池の運転状態を判定する運転状態判定工程と、を備えるものである。
かかる構成及び方法を採用すると、限界ストイキ比を監視することにより、燃料電池の運転状態を間接的に監視することができる。限界ストイキ比は、単電池の積層構成によって決まり、製造誤差等によって個体差はあるが、通常の運転中は一定である。ところが、例えば、フラッディングが発生した場合には限界ストイキ比が上昇する。そこで、限界ストイキ比の監視により、燃料電池の運転状態、例えば、フラッディングの発生の有無を精度良く検出することができる。
ここで、「燃料電池の運転状態」とは、前記したように燃料電池におけるフラッディングの発生の有無を含み、また、限界ストイキ比の変動を引き起こす他の運転状態の変化があれば、そのようなものを含んでも良い。また、「ストイキ比」とは、供給反応ガス量と消費反応ガス量との比(供給反応ガス量を消費反応ガス量で除した値)である。また、「限界ストイキ比」とは、電圧の急激な低下を発生させないで運転を行うことができる最小のストイキ比を意味する。例えば、ストイキ比を低下させながら燃料電池の運転を行うと、ストイキ比がある値を下回った時に急激な燃料電池の電圧低下が始まるが、その急激な電圧低下が始まる直前のストイキ比の値が限界ストイキ比に相当する。
前記燃料電池システムにおいて、システム運転中に定期的に限界ストイキ比を検出して記憶する限界ストイキ比検出手段を採用するとともに、限界ストイキ比検出手段で検出し記憶した限界ストイキ比に基づいて燃料電池の運転状態を判定する運転状態判定手段を採用することができる。また、システム運転中にフラッディング検出要求があった場合に限界ストイキ比を検出する限界ストイキ比検出手段を採用してもよい。
また、前記燃料電池システムにおいて、限界ストイキ比検出手段で検出した限界ストイキ比が所定の閾値を超えた場合に、燃料電池にフラッディングが発生したものと判定する運転状態判定手段を採用することができる。
かかる構成を採用すると、限界ストイキ比を監視指標として採用することにより、電圧低下を監視指標とした場合と比較してフラッディングの発生の有無を精度良く検出することができる。
また、前記燃料電池システムにおいて、限界ストイキ比が所定の閾値を超えた場合に、反応ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比よりも増大させるストイキ比増大手段を備えることができる。
かかる構成を採用すると、ストイキ比増大によって燃料電池への反応ガス供給不足を解消することができ、電圧降下を解消することができる。また、限界ストイキ比を監視指標に用いることにより、フラッディングの検出精度が向上しているので、ストイキ比増大を無駄に行うことがない。従って、無駄な反応ガスの供給を行うことがなく、燃料消費率を向上させることが可能となる。
また、前記燃料電池システムにおいて、限界ストイキ比が所定の閾値を超えた場合に、燃料電池内の水分を外部に排出する掃気を行う掃気手段を備えることができる。
かかる構成を採用すると、掃気によって水を除去してフラッディングを解消することができ、電圧降下を解消することができる。また、限界ストイキ比を監視指標に用いることにより、フラッディングの検出精度が向上しているので、掃気を無駄に行うことがない。従って、無駄な乾燥気体の供給を行うことがなく、燃料消費率を向上させることが可能となる。
また、前記燃料電池システムにおいて、反応ガスとして、燃料ガス及び酸化ガスを採用することができる。かかる場合において、酸化ガスの限界ストイキ比を検出するとともに、酸化ガスの限界ストイキ比の検出を行う際に燃料ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比以上に設定する限界ストイキ比検出手段を採用することができる。
かかる構成を採用すると、酸化ガスの限界ストイキ比の検出中に燃料ガスの供給不足が発生しないので、電圧低下の原因が燃料ガスの供給不足である可能性を排除することができる。従って、酸化ガスの限界ストイキ比の検出精度を向上させることができ、ひいては、フラッディングの検出精度向上に寄与することができる。
本発明によれば、燃料電池におけるフラッディングの発生を精度良く検出することができる燃料電池システムを提供することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る燃料電池システム1について説明する。本実施形態における燃料電池システム1は、燃料電池車両に搭載された車載発電システムである。
まず、図1を用いて、本実施形態に係る燃料電池システム1の構成について説明する。
燃料電池システム1は、図1に示すように、反応ガス(酸化ガス及び燃料ガス)の供給を受けて電力を発生する燃料電池2、酸化ガスとしての空気を燃料電池2に供給する酸化ガス配管系3、燃料ガスとしての水素ガスを燃料電池2に供給する燃料ガス配管系4、システム全体を統括制御する制御部5等を備えている。なお、酸化ガス配管系3及び燃料ガス配管系4は、本発明における反応ガス供給系に相当する構成である。
燃料電池2は、例えば固体高分子電解質型で構成され、多数の単電池2aを積層したスタック(積層体)2bを備えている。各単電池2aは、イオン交換膜からなる電解質の一方の面に空気極を有し、他方の面に燃料極を有し、さらに空気極及び燃料極を両側から挟みこむように一対のセパレータを有している。各セパレータの空気極又は燃料極側の面には流路溝が形成され、周縁部には反応ガス給排用のマニホールド(貫通孔)が設けられている。空気極及び燃料極とセパレータの間には、多孔質体の拡散層が介在している。
このような単電池2aが多数配列されてスタック2bを構成すると、隣接するセパレータのマニホールドが各々単電池2aの積層方向に連通される。そして、これらマニホールド及び流路溝により、内部ガス流路が構成される。反応ガスは、マニホールドを通って各単電池2aに分配される。そして、各単電池2aの空気極側の流路溝に酸化ガスが供給されるとともに、燃料極側の流路溝に燃料ガスが供給される。この反応ガス供給により各単電池2aで発電が行われ、燃料電池2が電力を発生する。
酸化ガス配管系3の後述する空気供給流路11は、スタック2bの一端側において、酸化ガス供給用のマニホールドに接続される。また、燃料ガス配管系4の後述する水素供給流路22も同様に、スタック2bの一端側において、空気供給流路11が接続されたマニホールドとは異なる燃料ガス供給用のマニホールドに接続される。反応ガスがマニホールド内を流れて各単電池2aに到達するまでに生じる圧力損失は、マニホールドの形状や各単電池2aまでの距離等によって異なる。スタック2bのガス入口から離れた単電池2aほど反応ガス到達までの圧力損失が大きいので、ガス入口から遠い単電池2aほど反応ガスの供給量が少なくなる。このような要因により、各単電池2aに流れる反応ガス量にはばらつきが生じる。
燃料電池2には、電圧センサ2cが設けられており、スタック2bの両端の電圧を検出することができる。電圧センサ2cの検出情報は、燃料電池2の運転状態及び発電性能の監視に用いられる。なお、電圧センサ2cに代えて、各単電池2aの電圧や所定数の単電池2aの集合体であるクラスタ毎の電圧を検出して監視するセル電圧モニタを設けることもできる。
燃料電池2の発電時には、酸化ガス配管系3及び燃料ガス配管系4からの反応ガスの供給による電気化学反応に起因して、各単電池2aの内部で水分が生成される。この水分は、水蒸気としてマニホールドや流路溝等を経由してオフガスとともに排出される。また、水蒸気は、凝縮することにより液体となり、燃料電池2内に滞留する。さらに、各単電池2aの高分子電解質膜の機能を維持するため、酸化ガス配管系3の後述する加湿器15からも水分が供給されており、過剰量の場合には燃料電池2内で液体となる。
燃料電池2内にこのような水が滞留することにより、燃料電池2の発電性能が低下したり不安定になったりする恐れがある。例えば、単電池2aの発電部(空気極及び燃料極)に水が滞留すると、フラッディングにより反応ガスの拡散性が低下して単電池2aの電圧が低下する。また、内部ガス流路に水が滞留すると、反応ガスの流動が妨げられる。そのほかにも、氷点下等の低温環境下で燃料電池を使用する際には、水が凍結して始動性能が著しく低下する等の不具合の原因にもなる。本実施形態に係る燃料電池システム1は、フラッディングの発生を検出した場合には、後述する種々の制御により、フラッディングを解消し、反応ガス供給不足を解消して発電性能を回復させる。
酸化ガス配管系3は、燃料電池2に供給される酸化ガスが流れる空気供給流路11と、燃料電池2から排出された酸化オフガスが流れる排気流路12と、を有している。空気供給流路11には、フィルタ13を介して酸化ガスを取り込むコンプレッサ14と、コンプレッサ14により圧送される酸化ガスを加湿する加湿器15と、が設けられている。排気流路12を流れる酸化オフガスは、背圧調整弁16を通って加湿器15で水分交換に供された後、図示しない希釈器において水素オフガスと合流して水素オフガスを希釈し、最終的に排ガスとしてシステム外の大気中に排気される。コンプレッサ14は、図示されていないモータの駆動により大気中の酸化ガスを取り込む。
燃料ガス配管系4は、水素供給源21と、水素供給源21から燃料電池2に供給される水素ガスが流れる水素供給流路22と、燃料電池2から排出された水素オフガス(燃料オフガス)を水素供給流路22の合流部A1に戻すための循環流路23と、循環流路23内の水素オフガスを水素供給流路22に圧送する水素ポンプ24と、循環流路23に分岐接続された排気排水流路25と、を有している。
水素供給源21は、所定圧力(例えば35MPa又は70MPa)の水素ガスを貯留可能な高圧ガスタンクで構成されている。なお、炭化水素系の燃料から水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器で生成した改質ガスを高圧状態にして蓄圧する高圧ガスタンクと、から水素供給源21を構成してもよい。また、水素吸蔵合金を有するタンクを水素供給源21として採用することもできる。
水素供給流路22には、水素供給源21からの水素ガスの供給を遮断又は許容する遮断弁26と、水素ガスの圧力を調整する調圧弁27と、水素供給流路22側に供給する水素ガスの流量やガス圧を高精度に調整する電磁駆動式の開閉弁28と、が設けられている。
循環流路23には、気液分離器30及び排気排水弁31を介して、排気排水流路25が接続されている。気液分離器30は、水素オフガスから水分を回収するものである。排気排水弁31は、制御部5からの指令によって作動することにより、気液分離器30で回収した水分と、循環流路23内の不純物を含む水素オフガス(燃料オフガス)と、を外部に排出するものである。排気排水弁31及び排気排水流路25を介して排出される水素オフガスは、希釈器34において排気流路12内の酸化オフガス(空気)と合流して希釈される。水素ポンプ24は、図示されていないモータの駆動により、循環系内の水素ガスを燃料電池2に循環供給する。
制御部5は、図示していない車両のアクセル信号(要求負荷)等の制御情報を受けて、システム内の各種機器の動作を制御する。なお、制御部5は、図示していないコンピュータシステムによって構成されている。かかるコンピュータシステムは、CPU、ROM、RAM、HDD、入出力インタフェース及びディスプレイ等を備えるものであり、ROMに記録された各種制御プログラムをCPUが読み込んで実行することにより、各種制御動作が実現される。
制御部5には、電圧センサ2cの検出情報に加えて、各配管系や燃料電池2内を流れる流体の状態(圧力、温度、流量等)を検出するセンサの検出情報が入力される。制御部5は、これら検出情報や要求負荷等から算出した要求発電量に応じて、燃料電池2へ供給すべき反応ガスの流量を算出する。そして、制御部5は、システム内の各種機器の動作を制御し、燃料電池2内への反応ガスの供給等の種々の処理や制御を行う。なお、図1においては、制御部5から出力される制御信号及び制御部5に入力されるセンサ等からの検出信号の一部を省略して示している。
制御部5は、燃料電池2に反応ガスの供給を行う際には、通常運転用の所定のストイキ比を適用して、酸化ガス及び水素ガスの供給量を設定する。前記したように、スタック2bを構成する各単電池2aに流れる反応ガス量には、単電池2aの位置等によってばらつきがある。従って、反応ガスの流量を理論値(要求発電量から算出した必要消費量)よりも多くすることにより、反応ガス供給不足を発生させずに燃料電池2を安定して運転することができる。例えば、制御部5は、通常運転時において、エアストイキ比(酸化ガスのストイキ比)を1より大きな所定値に設定して酸化ガスの供給を行う。これにより、酸化ガス不足による急激な電圧低下を引き起こさずに、安定した運転を行うことができる。
また、制御部5は、運転中に、燃料電池2に供給する酸化ガス(空気)の限界ストイキ比を検出し、検出した限界ストイキ比に基づいて、燃料電池2の運転状態を判定する。その結果、燃料電池2にフラッディングが発生しているものと判定した場合には、フラッディングによる発電性能の低下(電圧降下)を解消するための制御を行う。
以下、図2のフローチャートを用いて、制御部5による運転状態判定及びフラッディング解消制御の詳細について説明する。
まず、制御部5は、燃料電池2の運転中に、所定のタイミングで酸化ガスの限界ストイキ比の検出を行い、この検出値を記憶する(限界ストイキ比検出工程:S1)。かかる限界ストイキ比検出工程S1において、制御部5は、現在設定されている通常運転用のストイキ比の適用を一時停止して、限界ストイキ比検出用運転を行う。具体的には、制御部5は、酸化ガスのストイキ比を低下させながら運転を行い、その間、電圧センサ2aの検出情報に基づいて燃料電池2の出力電圧及びその変化率を監視する。制御部5は、電圧の急激な低下(電圧の低下率が所定の閾値を超える状態)が発生したことが確認できた場合には、その発生時点におけるストイキ比を限界ストイキ比と判定し、その値を記憶部に記憶する。そして、ストイキ比の低下を停止させ、元のストイキ比に戻して通常運転に復帰する。なお、制御部5は、限界ストイキ比検出運転中に、水素ガスのストイキ比(水素ストイキ比)を、通常運転時の水素ストイキ比以上に設定する。
次いで、制御部5は、限界ストイキ比検出工程S1で検出した限界ストイキ比が所定の判定値(閾値)を超えたか否かを判定する。そして、制御部5は、限界ストイキ比が所定の判定値を超えた場合には、燃料電池2にフラッディングが発生したものと判定し、超えていない場合には、フラッディングの発生はないものと判定する(運転状態判定工程:S2)。そして、制御部5は、フラッディングの発生はないものと判定した場合には、そのまま処理を終了する。
一方、制御部5は、限界ストイキ比が所定の判定値を超えたことによりフラッディングが発生したものと判定した場合に、酸素ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比よりも増大させる(ストイキ比増大工程:S3)。すなわち、通常運転時よりも酸化ガスの供給量を多くする。この状態で燃料電池2を運転すると、酸化ガスの供給不足が軽減又は解消される。よって、フラッディングに起因する電圧低下が軽減又は解消され、発電性能が回復する。
ストイキ比増大工程S3に次いで、制御部5は、燃料電池2内の反応ガス流路に乾燥空気を供給することにより、燃料電池2内の水分を除去する掃気を行う(掃気工程:S4)。かかる掃気工程S4において、制御部5は、加湿器20による酸化ガスの加湿を一時停止してコンプレッサ14を駆動することにより、燃料電池2内の反応ガス流路に乾燥空気を所定量供給して、燃料電池2から水を排出する。
掃気工程S4を実施した後、制御部5は、電圧センサ2aの電圧値が所定量回復したか否かを判定し、回復した場合には、フラッディングが解消したものと判定し、回復していない場合には、フラッディングが解消していないものと判定する(電圧回復判定工程:S5)。そして、制御部5は、電圧回復判定工程S5において、電圧値が所定量回復した場合には処理を終了する一方、回復していない場合には再びストイキ比増大工程S3及び掃気工程S4を実施する。
制御部5は、限界ストイキ比検出工程S1における限界ストイキ比の検出と、それに基づく運転状態判定工程S2における燃料電池2の運転状態の判定を、システム運転中(燃料電池2の発電中)に所定のタイミングで定期的に実施する。これにより、システム運転中に、酸化ガスの限界ストイキ比を継続的に監視することができる。そして、運転状態にフラッディング等の異常が発生していると判定された場合には、ストイキ比増大工程S3及び掃気工程S4を実施することにより、酸化ガスの供給不足の解消及びフラッディングの解消を図ることができる。なお、電圧回復判定工程S5を実施することなく、ストイキ比増大運転及び掃気を一定量のみ行って処理を終了することもできる。
以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1においては、制御部5が、燃料電池2の運転中に酸化ガスの限界ストイキ比を継続的に検知して記憶する限界ストイキ比検出手段として機能する。また、制御部5は、検知された限界ストイキ比に基づいて燃料電池2の運転状態を判定する運転状態判定手段として機能する。制御部5は、このような機能により、酸素ガスの限界ストイキ比を継続的に監視することができる。限界ストイキ比を監視用の指標とすることにより、単に電圧低下を監視する場合と比較して、フラッディングの発生を精度良く検出することができる。また、制御部5は、検出した限界ストイキ比が所定の閾値を超えたか否かを判定することにより、燃料電池2においてフラッディングが発生しているか否かの判定精度を高めることができる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1において、制御部5は、限界ストイキ比が所定の閾値を超えたと判定された場合に、酸化ガスのストイキ比を増大させるストイキ比増大手段としても機能し、ストイキ比増大によって燃料電池2への酸化ガス供給不足を解消して、電圧降下を解消することができる。また、限界ストイキ比を監視指標に用いることにより、フラッディングの検出精度が向上しているので、ストイキ比増大を無駄に行うことがない。よって、無駄な酸化ガスの供給を行うことがなく、燃料消費率を向上させることが可能となる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1において、制御部5及びコンプレッサ14は、限界ストイキ比が所定の閾値を超えたと判定された場合に燃料電池2内の水分を外部に排出する掃気を行う掃気手段として機能し、掃気によって燃料電池2内から水を除去してフラッディングを解消して、電圧降下を解消することができる。また、限界ストイキ比を監視指標に用いることにより、フラッディングの検出精度が向上しているので、掃気を無駄に行うことがない。よって、無駄な乾燥気体の供給を行うことがなく、燃料消費率を向上させることが可能となる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1において、制御部5は、限界ストイキ比検出運転中に、水素ストイキ比を通常運転時の値に維持する(又は通常運転時の値よりも上昇させる)ことができる。従って、酸化ガスの限界ストイキ比の検出中に水素ガスの供給不足が発生しないので、電圧低下の原因が水素ガスの供給不足である可能性を排除することができる。従って、酸化ガスの限界ストイキ比の検出精度を向上させることができ、ひいては、フラッディングの検出精度向上に寄与することができる。
なお、以上の実施形態においては、検出した限界ストイキ比が所定の閾値を超えた場合に、ストイキ比増大と掃気との双方を実施した例を示したが、これらのうちいずれか一方のみを実施することもできる。また、他の条件に応じてこれらを使い分けてもよく、いずれか一方を実施して発電性能の回復(電圧回復)がみられない場合に他方を実施してもよい。
また、以上の実施形態においては、システム運転中(燃料電池2の発電中)に定期的に限界ストイキ比を検出して記憶し、この記憶した限界ストイキ比に基づいて燃料電池2の運転状態を判定した例を示したが、システム運転中に特定のフラッディング検出要求があった場合にのみ限界ストイキ比を検出し、この検出した限界ストイキ比に基づいて燃料電池2の運転状態を判定することもできる。
また、以上の実施形態において、酸化ガスの限界ストイキ比の監視を行って運転状態を判定したが、燃料ガスの限界ストイキ比の監視を行うこともできる。また、発電性能の指標として電圧を用いたが、電流値を用いるなど、他の指標を用いてもよい。
また、以上の実施形態においては、本発明に係る燃料電池システムを燃料電池車両に搭載した例を示したが、燃料電池車両以外の各種移動体(例えばロボット、船舶、航空機、電車等)に本発明に係る燃料電池システムを搭載することもできる。また、本発明に係る燃料電池システムを、建物(例えば住宅、ビル、工場等)用の発電設備として用いられる定置用発電システムに適用してもよい。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 図1に示す燃料電池システムの制御方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1…燃料電池システム、2…燃料電池、2a…単電池、5…酸化ガス配管系(反応ガス供給系)、6…燃料ガス配管系(反応ガス供給系)、7…制御部(限界ストイキ比検出手段、運転状態判定手段、ストイキ比増大手段、掃気手段)、14…コンプレッサ(掃気手段)。

Claims (8)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給系と、を備える燃料電池システムにおいて、
    システム運転中に、前記反応ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比よりも低下させて前記反応ガスの限界ストイキ比を検出する限界ストイキ比検出手段と、
    前記限界ストイキ比検出手段で検出した前記限界ストイキ比に基づいて前記燃料電池の運転状態を判定する運転状態判定手段と、
    を備える、
    燃料電池システム。
  2. 前記限界ストイキ比検出手段は、システム運転中に定期的に前記限界ストイキ比を検出して記憶するものであり、
    前記運転状態判定手段は、前記限界ストイキ比検出手段で検出し記憶した前記限界ストイキ比に基づいて前記燃料電池の運転状態を判定するものである、
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記限界ストイキ比検出手段は、システム運転中にフラッディング検出要求があった場合に前記限界ストイキ比を検出するものである、
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記運転状態判定手段は、前記限界ストイキ比検出手段で検出した前記限界ストイキ比が所定の閾値を超えた場合に、前記燃料電池にフラッディングが発生したものと判定するものである、
    請求項1から3の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記限界ストイキ比が所定の閾値を超えた場合に、前記反応ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比よりも増大させるストイキ比増大手段を備える、
    請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記限界ストイキ比が所定の閾値を超えた場合に、前記燃料電池内の水分を外部に排出する掃気を行う掃気手段を備える、
    請求項4又は5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記反応ガスは、燃料ガス及び酸化ガスからなり、
    前記限界ストイキ比検出手段は、前記酸化ガスの限界ストイキ比を検出するとともに、前記酸化ガスの限界ストイキ比の検出を行う際に前記燃料ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比以上に設定するものである、
    請求項1から6の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  8. 燃料電池と、前記燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給系と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    システム運転中に、前記反応ガスのストイキ比を通常運転時のストイキ比よりも低下させて前記反応ガスの限界ストイキ比を検出する限界ストイキ比検出工程と、
    前記限界ストイキ比検出工程で検出した前記限界ストイキ比に基づいて前記燃料電池の運転状態を判定する運転状態判定工程と、
    を備える、
    燃料電池システムの制御方法。
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