JP2008260329A - 動力舵取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アシストモータと油圧ポンプとでもって操舵補助を行うことによりアシストモータの小型化を実現し得る動力舵取装置を提供する。
【解決手段】操舵トルクTに応じてC−EPS_ECU50により駆動制御されて操舵を補助するアシスト力を発生するアシストモータ30と、操舵トルクTに応じてH−EPS_ECU60により駆動制御されて操舵を補助するアシスト力をポンプ用モータ41の回転により発生する油圧ポンプ42とを備え、C−EPS_ECU50は、操舵トルクTに応じてアシストモータ30を駆動制御し、H−EPS_ECU60は、操舵トルクTがアシストモータ30によるアシスト力により操舵補助可能なトルクである限界トルクT0を超える場合には、当該操舵トルクTに応じてポンプ用モータ41を駆動制御して油圧ポンプ42によりアシスト力を発生させる。
【選択図】図4
【解決手段】操舵トルクTに応じてC−EPS_ECU50により駆動制御されて操舵を補助するアシスト力を発生するアシストモータ30と、操舵トルクTに応じてH−EPS_ECU60により駆動制御されて操舵を補助するアシスト力をポンプ用モータ41の回転により発生する油圧ポンプ42とを備え、C−EPS_ECU50は、操舵トルクTに応じてアシストモータ30を駆動制御し、H−EPS_ECU60は、操舵トルクTがアシストモータ30によるアシスト力により操舵補助可能なトルクである限界トルクT0を超える場合には、当該操舵トルクTに応じてポンプ用モータ41を駆動制御して油圧ポンプ42によりアシスト力を発生させる。
【選択図】図4
Description
本発明は、操舵状態を検出し、この操舵状態に応じたアシスト力をモータおよび油圧ポンプにより発生させて操舵をアシストする動力舵取装置に関するものである。
従来より、操舵状態に応じたアシスト力をモータおよび油圧ポンプにより発生させて操舵をアシストする動力舵取装置として、下記特許文献1に示す、車両用操舵装置が知られている。この車両用操舵装置は、操舵軸と同軸的に固定連結されて操舵補助(アシスト)を行う電動モータと、エンジンの回転に応じて操舵補助を行う油圧ポンプとを備えている。
この車両用操舵装置は、車両の速度が所定値以下の場合であって電動モータを流れる電流値が所定値以上の場合には、電動モータによる操舵補助で十分であると判断して電動モータを駆動制御することにより操舵補助を行う。一方、車両の速度が所定値以下の場合であって電動モータを流れる電流値が所定値以下の場合には、電動モータに何らかの異常が発生していると判断して、油圧ポンプを駆動制御することにより操舵補助を行う。
特開2006−111141号公報
ところで、車両の速度が所定値以下の場合であって電動モータを流れる電流値が所定値以上の場合には電動モータのみで操舵補助を行うこととなるが、最も駆動力(アシスト力)を必要とする据切り時においても電動モータによる操舵補助のみで対応することとなるため、上述のような据切り時でも十分対応し得る出力の電動モータを採用する必要があり、電動モータの小型化を図ることが困難であるという問題がある。
また、上記油圧ポンプはエンジンの回転に応じて操舵補助を行っているので、ハイブリッド車の様に車両の停車中など、エンジンが停止する車両では、操舵補助することができない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、アシストモータと油圧ポンプとでもって操舵補助を行うことによりアシストモータの小型化を実現し得る動力舵取装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の動力舵取装置では、車両のステアリングホイール(21)による操舵トルク(T)を検出するトルクセンサ(25)と、前記ステアリングホイールによる操舵を補助するアシスト力を発生するアシストモータ(30)と、前記操舵トルクに応じて前記アシストモータを駆動制御するアシストモータ制御手段(50)と、前記ステアリングホイールによる操舵を補助するアシスト力をポンプ用モータ(41)の回転により発生する油圧ポンプ(42)と、前記操舵トルクに応じて前記ポンプ用モータを駆動制御して前記油圧ポンプを制御する油圧ポンプ制御手段(60)と、を備える動力舵取装置(20)であって、前記油圧ポンプ制御手段は、前記操舵トルクが前記アシストモータによる前記アシスト力により操舵補助可能である所定のトルク閾値(T0)を超えた場合には、当該操舵トルクに応じて前記ポンプ用モータを駆動制御することを技術的特徴とする。
特許請求の範囲に記載の請求項2の動力舵取装置では、請求項1記載の動力舵取装置において、前記アシストモータ制御手段の異常を検出する異常検出手段(50、60)を備え、前記油圧ポンプ制御手段は、前記異常検出手段により前記アシストモータ制御手段の異常が検出されると、前記操舵トルクが前記所定のトルク閾値以下であっても当該操舵トルクに基づいて前記ポンプ用モータを駆動制御することを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、操舵トルクに応じてアシストモータ制御手段により駆動制御されて操舵を補助するアシスト力を発生するアシストモータと、操舵トルクに応じて油圧ポンプ制御手段により駆動制御されて操舵を補助するアシスト力をポンプ用モータの回転により発生する油圧ポンプとを備えている。アシストモータ制御手段は、操舵トルクに応じてアシストモータを駆動制御する。油圧ポンプ制御手段は、操舵トルクがアシストモータによるアシスト力により操舵補助可能である所定のトルク閾値を超える場合には、当該操舵トルクに応じてポンプ用モータを駆動制御する。
操舵トルクが上記所定のトルク閾値以下である場合、すなわち、アシストモータのアシスト力により操舵補助可能な場合には、アシストモータによるアシスト力のみで操舵補助を行い、操舵トルクが上記所定のトルク閾値を超える場合、すなわち、据切り時等、アシストモータのアシスト力による操舵補助では不十分である場合には、アシストモータによるアシスト力に加えて油圧ポンプによるアシスト力を発生させて操舵補助を行う。
このように、操舵補助可能なトルクが低いアシストモータであっても、このアシストモータによるアシスト力に加えて油圧ポンプによるアシスト力を同時に発生させることにより高い操舵トルクに対応することができるので、アシストモータの低出力化を図ることができる。
また、油圧ポンプ単独によりアシスト力を発生させる場合には、ポンプ用モータの始動から油圧ポンプによるアシスト力の発生までのタイムラグにより運転者が初期操舵時に違和感を感じてしまうという問題があるが、上述のようにアシストモータによるアシスト力に加えて油圧ポンプによるアシスト力を同時に発生させているので、運転者が上記違和感を感じることもない。
したがって、アシストモータと油圧ポンプとでもって操舵補助を行うことによりアシストモータの小型化を実現し得る。
さらに、アシストモータの小型化に伴い、当該アシストモータを支持する支持部材や配線などアシストモータに関連する各部品の小型化・軽量化をも図ることができる。また、油圧ポンプはポンプ用モータの回転によりアシスト力を発生するので、上述のようにエンジンの回転数に依存することなく安定したアシスト力を発生することができる。
さらに、アシストモータの小型化に伴い、当該アシストモータを支持する支持部材や配線などアシストモータに関連する各部品の小型化・軽量化をも図ることができる。また、油圧ポンプはポンプ用モータの回転によりアシスト力を発生するので、上述のようにエンジンの回転数に依存することなく安定したアシスト力を発生することができる。
請求項2の発明では、油圧ポンプ制御手段は、異常検出手段によりアシストモータ制御手段の異常が検出されると、操舵トルクが上記所定のトルク閾値以下であっても当該操舵トルクに基づいてポンプ用モータを駆動制御して油圧ポンプによりアシスト力を発生させる。
これにより、アシストモータ制御手段の異常が検出されてアシストモータによるアシスト力が発生できない場合であっても、油圧ポンプによりアシスト力を発生させて操舵補助を継続することができるので、動力舵取装置の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。まず、本実施形態に係る動力舵取装置20の構成を図1および図2に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る動力舵取装置20の全体構成例を示す構成図である。図2は、H−EPSにおける油圧回路の要部を示す説明図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る動力舵取装置20の全体構成例を示す構成図である。図2は、H−EPSにおける油圧回路の要部を示す説明図である。
動力舵取装置20は、コラム式の電動パワーステアリング(以下、C−EPSともいう)と、電動ポンプ式油圧パワーステアリング(以下、H−EPSともいう)の双方の機能を備えており、この動力舵取装置20は、主に、ステアリングホイール21、ステアリング軸22、中間軸23、ピニオン入力軸24、トルクセンサ25、減速機26、ラックアンドピニオン27、ロッド29、アシストモータ30、ポンプ用モータ41、油圧ポンプ42、方向切換弁43、パワーシリンダ44、C−EPS_ECU50、H−EPS_ECU60等から構成されている。
図1に示すように、ステアリングホイール21には、ステアリング軸22の一端側が接続されており、このステアリング軸22の他端側にはトルクセンサ25の入力側が接続されている。またこのトルクセンサ25の出力側には、中間軸23の一端側が接続されている。トルクセンサ25は、図略のトーションバーとこのトーションバーを挟むようにトーションバーの両端に取り付けられた2つのレゾルバとからなり、トーションバーの一端側を入力、他端側を出力とする入出力間で生じるトーションバーの捻れ量等を当該2つのレゾルバにより検出することで、ステアリングホイール21による操舵トルクTを検出し得るように構成されている。
トルクセンサ25の出力側に接続される中間軸23の途中には、減速機26が連結されており、アシストモータ30から出力されるアシスト力をこの減速機26を介して中間軸23に伝達し得るように構成されている。
即ち、図面には示されていないが、動力伝達機構としての減速機26は、アシストモータ30の出力軸に取り付けられたモータギヤと減速機26の減速ギヤとが互いに噛合可能に構成されており、アシストモータ30の出力軸が回転すると所定の減速比で減速機26の減速ギヤが回転することで、アシストモータ30による駆動力(アシスト力)を中間軸23を伝達可能にしている。
中間軸23とラックアンドピニオン27のピニオン入力軸24との間には、ロータリ式の方向切換弁43が設けられている。
図2に示すように、この方向切換弁43は、油圧回路の観点でみると、油圧ポンプ42からの供給油路42aと、パワーシリンダ44からリザーブタンク45へ油を排出する排出路45aの間に設けられている。方向切換弁43は、6個のポート43a〜43fを有しており、ポート43aは供給油路42aに、ポート43bはパワーシリンダ44の左シリンダ室44bに、ポート43cはパワーシリンダ44の右シリンダ室44cに、ポート43dは排出路45aに、ポート43eおよびポート43fはポート43dに連通している。ポート43bおよびポート43cはポート43aとの間で、連通状態と遮断状態を切り換えられる。
図2に示すように、この方向切換弁43は、油圧回路の観点でみると、油圧ポンプ42からの供給油路42aと、パワーシリンダ44からリザーブタンク45へ油を排出する排出路45aの間に設けられている。方向切換弁43は、6個のポート43a〜43fを有しており、ポート43aは供給油路42aに、ポート43bはパワーシリンダ44の左シリンダ室44bに、ポート43cはパワーシリンダ44の右シリンダ室44cに、ポート43dは排出路45aに、ポート43eおよびポート43fはポート43dに連通している。ポート43bおよびポート43cはポート43aとの間で、連通状態と遮断状態を切り換えられる。
ピニオン入力軸24の他端側には、ラックアンドピニオン27を構成するラック軸28のラック溝に噛合可能なピニオンギヤが形成されている。このラックアンドピニオン27では、ピニオン入力軸24の回転運動をラック軸28の直線運動に変換可能にしている。
このラック軸28には操舵を補助するアシスト力を発生させるパワーシリンダ44のピストン44aが連結されている。さらにパワーシリンダ44はピストン44aによって区画された左シリンダ室44bと右シリンダ室44cを有している(図2参照)。
ラック軸28の両端にはロッド29が連結され、さらにこのロッド29の端部には図略のナックル等を介して操舵輪FR、FLが連結されている。これにより、ピニオン入力軸24が回転すると、ラックアンドピニオン27、ロッド29等を介して操舵輪FR、FLの実舵角を変化させることができるので、ピニオン入力軸24の回転量および回転方向に従った操舵輪FR、FLの操舵を可能にしている。
油圧ポンプ42は、ポンプ用モータ41によって駆動される。油圧ポンプ42の吸入側は油が貯蓄されたリザーブタンク45に接続され、油圧ポンプ42の吐出側は供給油路42aに接続される。
次に、動力舵取装置20におけるC−EPS_ECU50およびH−EPS_ECU60によるアシスト制御処理の概要を図3を参照して説明する。
図3は、C−EPS_ECU50およびH−EPS_ECU60によるアシスト制御処理を表した機能ブロック図である。
図3は、C−EPS_ECU50およびH−EPS_ECU60によるアシスト制御処理を表した機能ブロック図である。
動力舵取装置20のC−EPSでは、C−EPS_ECU50によりアシストモータ30を駆動制御するC−EPS制御処理50aが行われている。
具体的には、C−EPS_ECU50は、トルクセンサ25により検出される操舵トルクTに応じたアシストモータ30の電流指令値を決定する処理を行い、決定した電流指令値に応じたモータ電圧をモータ駆動回路によりアシストモータ30に供給する。これにより、アシストモータ30およびC−EPS_ECU50では、C−EPS制御処理50aにより、トルクセンサ25により検出した運転者の操舵状態に応じて、運転者の操舵をアシストするアシスト力をアシストモータ30により発生させている。
具体的には、C−EPS_ECU50は、トルクセンサ25により検出される操舵トルクTに応じたアシストモータ30の電流指令値を決定する処理を行い、決定した電流指令値に応じたモータ電圧をモータ駆動回路によりアシストモータ30に供給する。これにより、アシストモータ30およびC−EPS_ECU50では、C−EPS制御処理50aにより、トルクセンサ25により検出した運転者の操舵状態に応じて、運転者の操舵をアシストするアシスト力をアシストモータ30により発生させている。
また、動力舵取装置20のH−EPSでは、所定の駆動条件を満たすとき、H−EPS_ECU60によりポンプ用モータ41を駆動制御して油圧ポンプ42を制御するH−EPS制御処理60aが行われている。なお、上記所定の駆動条件は、後述する図4に示すフローチャートにて詳細に説明する。
具体的には、H−EPS_ECU60は、トルクセンサ25により検出される操舵トルクTに応じてポンプ用モータ41を駆動制御することにより油圧ポンプ42を駆動してリザーブタンク45の油を供給油路42aを介し方向切換弁43に供給する。このとき、中間軸23が右転していれば、ポート43aがポート43cに連通して供給油路42aの圧力が右シリンダ室44cに導入されるとともに、ポート43bがポート43eに連通して左シリンダ室44bの圧力が開放される。また、中間軸23が左転していれば、ポート43aがポート43bに連通して供給油路42aの圧力が左シリンダ室44bに導入されるとともに、ポート43cがポート43fに連通して右シリンダ室44cの圧力が開放される。また、中間軸23が中立位置に位置していれば、ポート43aが閉じられて供給油路42aの圧力が両シリンダ室44b、44cのいずれとも遮断されるとともに、ポート43bとポート43e、ポート43cとポート43fがそれぞれ連通して両シリンダ室44b、44cの圧力が開放される。このように両シリンダ室44b、44cの圧力を調整することにより、パワーシリンダ44のピストン44aとともにラック軸28を直線運動させてアシスト力を発生させている。
このように構成することにより、動力舵取装置20のC−EPSおよびH−EPSでは、ステアリングホイール21による操舵トルクTをトルクセンサ25により検出し、その操舵トルクTに応じたアシスト力を発生するようにアシストモータ30およびポンプ用モータ41をC−EPS_ECU50およびH−EPS_ECU60によって駆動制御する。
次に、本実施形態に係る動力舵取装置20のH−EPSにおけるアシスト制御の処理について、図4を用いて説明する。
図4は、H−EPS_ECU60によるアシスト制御の流れを示すフローチャートである。
図4は、H−EPS_ECU60によるアシスト制御の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、トルクセンサ25により検出される操舵トルクTを取得すると、ステップS103にてC−EPS_ECU50が正常であるか否かについて判定される。
ここで、例えば、C−EPS_ECU50に設けられたウォッチドックタイマから所定の信号がH−EPS_ECU60に入力されていればC−EPS_ECU50が正常に動作していると判定されて(S103でYes)、ステップS105において、操舵トルクTがアシストモータ30によるアシスト力により操舵補助可能なトルクである限界トルクT0より大きいか否かについて判定される。
ここで、操舵トルクTが限界トルクT0よりも大きい場合、すなわち、据切り時等、アシストモータ30のアシスト力のみによる操舵補助では不十分である場合には(S105でYes)、ステップS107において、H−EPS駆動処理がなされる。
この駆動処理において、H−EPS_ECU60は、操舵トルクTに応じてポンプ用モータ41を駆動制御することにより油圧ポンプ42を駆動してリザーブタンク45の油を供給油路42aを介し方向切換弁43に供給する。そして中間軸23の回動に伴いパワーシリンダ44の両シリンダ室44b、44cの圧力を調整することにより、ピストン44aとともにラック軸28を直線運動させてアシスト力を発生させる。
このとき、C−EPS_ECU50は、操舵トルクTに応じてアシストモータ30を駆動制御してアシスト力を発生させている。したがって、C−EPSとH−EPSとの双方でアシスト力を同時に発生させることにより、据切り時等の高い操舵トルクTであっても十分に操舵補助することができる。
一方、操舵トルクTが限界トルクT0以下である場合、すなわち、アシストモータ30のアシスト力のみで操舵補助可能である場合には(S105でNo)、ステップS109において、H−EPS停止処理がなされる。このように操舵トルクTが低い操舵状態であれば、C−EPSにおけるアシストモータ30のアシスト力のみで操舵補助可能であり、H−EPSを駆動させる必要はないからである。
上述したステップS103において、C−EPS_ECU50のウォッチドックタイマから所定の信号がH−EPS_ECU60に入力されていなければC−EPS_ECU50が正常に動作していないと判定されて(S103でNo)、ステップS107にてH−EPS駆動処理がなされる。このようにC−EPSによるアシスト力が発生できない場合には、操舵トルクTが限界トルクT0以下であっても、操舵トルクTに応じてH−EPSによりアシスト力を発生させて操舵補助を継続する。
このように構成される動力舵取装置20において、C−EPSおよびH−EPSの出力領域を図5を用いて説明する。
図5は、C−EPSにより出力されるトルク(アシスト力)およびH−EPSにより出力されるトルク(アシスト力)と、操舵速度との関係を示す説明図である。
図5は、C−EPSにより出力されるトルク(アシスト力)およびH−EPSにより出力されるトルク(アシスト力)と、操舵速度との関係を示す説明図である。
図5から判るように、操舵トルクTが限界トルクT0以下である場合には、この低い操舵トルクTに応じてC−EPSのアシストモータ30のみによりアシスト力を発生させる(図5の操舵領域α参照)。この操舵領域αは、低い操舵速度から高い操舵速度まで幅広い速度領域でアシスト制御される頻度が高い操舵領域である。
一方、操舵トルクTが限界トルクT0よりも高い場合には、この高い操舵トルクTに応じてC−EPSのアシストモータ30によるアシスト力を発生させるとともに、H−EPSのポンプ用モータ41の駆動により油圧ポンプ42によるアシスト力を発生させる(図5の操舵領域β参照)。この操舵領域βは、比較的低い操舵速度の速度領域でアシスト制御される頻度が低い操舵領域である。
操舵トルクが高い操舵領域では、アシストモータ30によるアシスト力に加えて油圧ポンプ42によるアシスト力を発生させているので、アシストモータ30に要求される出力が低減されることとなり当該アシストモータ30の低出力化を図ることができる。さらに、操舵トルクが低く頻度が高い操舵領域では、上述のように低出力化されたアシストモータ30のみでアシスト力を発生させて操舵補助を行うので、C−EPS駆動における効率はもちろんのこと、動力舵取装置20全体における効率を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る動力舵取装置20は、操舵トルクTに応じてC−EPS_ECU50により駆動制御されて操舵を補助するアシスト力を発生するアシストモータ30と、操舵トルクTに応じてH−EPS_ECU60により駆動制御されて操舵を補助するアシスト力をポンプ用モータ41の回転により発生する油圧ポンプ42とを備えている。C−EPS_ECU50は、操舵トルクTに応じてアシストモータ30を駆動制御する。H−EPS_ECU60は、操舵トルクTがアシストモータ30によるアシスト力により操舵補助可能なトルクである限界トルクT0を超える場合には、当該操舵トルクTに応じてポンプ用モータ41を駆動制御して油圧ポンプ42によりアシスト力を発生させる。
操舵トルクTが限界トルクT0以下である場合、すなわち、アシストモータ30のアシスト力により操舵補助可能な場合には、アシストモータ30によるアシスト力のみで操舵補助を行い、操舵トルクTが限界トルクT0を超える場合、すなわち、アシストモータ30のアシスト力による操舵補助では不十分である場合(据切り時等)には、アシストモータ30によるアシスト力に加えて油圧ポンプ42によるアシスト力を発生させて操舵補助を行う。
このように、アシストモータ30の限界トルクT0が低い場合、すなわち、操舵補助可能なトルクが低いアシストモータ30であっても、このアシストモータ30によるアシスト力に加えて油圧ポンプ42によるアシスト力を同時に発生させることにより高い操舵トルクTに対応することができるので、アシストモータ30の低出力化を図ることができる。
また、油圧ポンプ42単独によりアシスト力を発生させる場合には、ポンプ用モータ41の始動から油圧ポンプ42によるアシスト力の発生までのタイムラグにより運転者が初期操舵時に違和感を感じてしまうという問題があるが、上述のようにアシストモータ30によるアシスト力に加えて油圧ポンプ42によるアシスト力を同時に発生させているので、運転者が上記違和感を感じることもない。
したがって、アシストモータ30と油圧ポンプ42とでもって操舵補助を行うことによりアシストモータ30の小型化を実現し得る。
さらに、アシストモータ30の小型化に伴い、当該アシストモータ30を支持する支持部材や配線などアシストモータに関連する各部品の小型化・軽量化をも図ることができる。また、油圧ポンプ42はポンプ用モータ41の回転によりアシスト力を発生するので、エンジンの回転に応じて操舵補助を行うような油圧ポンプと異なり、エンジンの回転数に依存することなく安定したアシスト力を発生することができる。
さらに、アシストモータ30の小型化に伴い、当該アシストモータ30を支持する支持部材や配線などアシストモータに関連する各部品の小型化・軽量化をも図ることができる。また、油圧ポンプ42はポンプ用モータ41の回転によりアシスト力を発生するので、エンジンの回転に応じて操舵補助を行うような油圧ポンプと異なり、エンジンの回転数に依存することなく安定したアシスト力を発生することができる。
また、本実施形態に係る動力舵取装置20では、H−EPS_ECU60は、C−EPS_ECU50の異常が検出されると、操舵トルクTが限界トルクT0以下であっても当該操舵トルクTに基づいてポンプ用モータ41を駆動制御して油圧ポンプ42によりアシスト力を発生させる。
これにより、C−EPS_ECU50の異常が検出されてアシストモータ30によるアシスト力が発生できない場合であっても、油圧ポンプ42によりアシスト力を発生させて操舵補助を継続することができるので、動力舵取装置20の信頼性を向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記実施形態と同等の作用・効果が得られる。
(1)図4のステップS103におけるC−EPS_ECU50が正常であるか否かについては、C−EPS_ECU50に設けられたウォッチドックタイマから所定の信号の入力の有無により判定されることに限らず、例えば、C−EPS_ECU50の電流値に基づいてC−EPS_ECU50が正常であるか否かについて判定してもよい。
(2)図4のステップS105において、限界トルクT0よりも操舵トルクTが大きい場合にステップS107にてH−EPS駆動処理を行うことに限らず、限界トルクT0よりある程度小さく設定されたトルク閾値よりも操舵トルクTが大きい場合にステップS107にてH−EPS駆動処理を行うようにしてもよい。これにより、アシストモータ30の負荷をより低減することができる。
20…動力舵取装置
21…ステアリングホイール
25…トルクセンサ
30…アシストモータ
41…ポンプ用モータ
42…油圧ポンプ
43…方向切換弁
44…パワーシリンダ
50…C−EPS_ECU(アシストモータ制御手段)
60…H−EPS_ECU(油圧ポンプ制御手段)
T…操舵トルク
To…限界トルク(操舵補助可能なトルク)
α、β…操舵領域
21…ステアリングホイール
25…トルクセンサ
30…アシストモータ
41…ポンプ用モータ
42…油圧ポンプ
43…方向切換弁
44…パワーシリンダ
50…C−EPS_ECU(アシストモータ制御手段)
60…H−EPS_ECU(油圧ポンプ制御手段)
T…操舵トルク
To…限界トルク(操舵補助可能なトルク)
α、β…操舵領域
Claims (2)
- 車両のステアリングホイールによる操舵トルクを検出するトルクセンサと、
前記ステアリングホイールによる操舵を補助するアシスト力を発生するアシストモータと、
前記操舵トルクに応じて前記アシストモータを駆動制御するアシストモータ制御手段と、
前記ステアリングホイールによる操舵を補助するアシスト力をポンプ用モータの回転により発生する油圧ポンプと、
前記操舵トルクに応じて前記ポンプ用モータを駆動制御して前記油圧ポンプを制御する油圧ポンプ制御手段と、
を備える動力舵取装置であって、
前記油圧ポンプ制御手段は、前記操舵トルクが前記アシストモータによる前記アシスト力により操舵補助可能である所定のトルク閾値を超える場合には、当該操舵トルクに応じて前記ポンプ用モータを駆動制御することを特徴とする動力舵取装置。 - 前記アシストモータ制御手段の異常を検出する異常検出手段を備え、
前記油圧ポンプ制御手段は、前記異常検出手段により前記アシストモータ制御手段の異常が検出されると、前記操舵トルクが前記所定のトルク閾値以下であっても当該操舵トルクに基づいて前記ポンプ用モータを駆動制御することを特徴とする請求項1記載の動力舵取装置。
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