JP2008250140A - 露光装置における露光方法及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小さなテーパー角を有するレジストパターンが形成されるデジタル露光機を用いた場合、エッチングによって所望の線幅(設計線幅)を実現することが困難であった。
【解決手段】予めデジタル露光によってレジストを露光して現像を行い、得られたレジストのテーパー角とそれによるエッチングの結果から補正データを求める。実際にレジストを露光、現像して、そのレジストパターンをエッチングマスクとしたリソグラフィを行う際に、先に求めた補正データに基いて光量を補正又は設計画像データを修正することで、小さなテーパー角を有するレジストパターンであっても、所望の仕上り線幅を実現することができる。
【選択図】図21
【解決手段】予めデジタル露光によってレジストを露光して現像を行い、得られたレジストのテーパー角とそれによるエッチングの結果から補正データを求める。実際にレジストを露光、現像して、そのレジストパターンをエッチングマスクとしたリソグラフィを行う際に、先に求めた補正データに基いて光量を補正又は設計画像データを修正することで、小さなテーパー角を有するレジストパターンであっても、所望の仕上り線幅を実現することができる。
【選択図】図21
Description
この発明は、基板に形成された薄膜上に塗布したレジストを、画像データによりオンオフ制御される露光機により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置における露光方法及び露光装置に関する。
FPD、例えばLCDのTFTアレイの製造プロセスでは、図18に示すように、洗浄→成膜(ゲート金属スパッタ、ゲート絶縁膜/a−Si膜/N+型a−Si膜CVD、ソース・ドレイン電極スパッタ、保護膜CVD、透明電極スパッタ)→フォトリソグラフィ(ゲート電極・配線、アイランド、ソース・ドレイン電極、保護膜、透明電極)の工程が数回繰り返して行われる(非特許文献1参照)。
ここで、フォトリソグラフィプロセスは、図18及び図19に示すように、薄膜2が形成された(成膜された)基板1に、レジスト(フォトレジスト)3を塗布しプリベークする。ここで、フォトレジスト3が塗布されプリベークされた薄膜形成基板1を基板Fという。次に、基板Fに対して、紫外線UVをフォトマスク4を介して照射しパターンを露光する。
次に、露光された部分を現像液により溶かして、レジスト3をパターンニングする。これをポストべークで固め、エッチング耐性を持たせる。
次に、エッチングプロセスで下地膜である薄膜2をエッチングして薄膜2をパターンニングする。
この後、レジスト3を剥離し、パターンが形成された基板Faを得る。
なお、レジスト剥離処理によりレジスト3を剥離した際に、パターンの線幅は変化しないのでエッチング処理によって形成された薄膜2を有する基板1もパターンが形成された基板Faという。
エッチングには、ウエットエッチングとドライエッチングがあり、工程により使い分けられるが、高精細化が進みドライエッチングの比率が高まっている。
なお、半導体のリソグラフィプロセスでは、基板1がガラス基板からウェハ基板に代替される。
レジスト3に配線パターンを露光する露光装置において、ガラス基板が大型化するにつれて、使用するマスクは益々高価な工業的に難しいものになっている。このためマスクを利用しないデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子を利用して走査露光する露光装置(デジタル露光装置)が提案されている(特許文献2参照)。
DMDは、SRAMセル(メモリセル)の上に格子状に配列された多数のマイクロミラーを揺動可能な状態で配置したものであり、各マイクロミラーの表面には、アルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。SRAMセルに画像データに従ったデジタル信号が書き込まれると、その信号に応じて各マイクロミラーが所定方向に傾斜し、その傾斜状態に従って光ビームがオンオフ制御されてレジストに導かれ、配線パターンが露光記録される。
ところで、エッチングにより形成される薄膜2によるパターンは、レジスト3がエッチングによる影響を受けながら、エッチング液が基板1上の不要部分の薄膜2を削って進むために、現像後のレジスト3のプロファイル(残膜量、テーパー角(Side Wall Angle))の影響を受ける。
図20に、テーパー角θが大きい場合(θ大)と小さい場合(θ小)の現像後(エッチング前)のレジスト3のプロファイルの断面模式図を示す。
図21に、図20のプロファイルを有するレジスト3のドライエッチング後の断面模式図を示す。
テーパー角θが大きい場合には、エッチング前のレジスト3の線幅L1と、エッチングによって作られる薄膜2の線幅L2は略等しい(L2≒L1)ことが分かる。その一方。テーパー角θが小さい場合には、レジスト2の線幅L1に対してエッチングによって作られる薄膜2の線幅L3が狭くなり(L3<L1)、レジスト3のテーパー角θが小さい場合は、大きい場合に比較してパターンの線幅が細く形成されることが分かる。
図22に、図20のプロファイルを有するレジスト3のウェットエッチング後の断面模式図を示す。テーパー角θが小さい場合には、設計寸法に対してエッチング仕上り寸法としての線幅L4が、ドライエッチング以上に変化するといった問題が有る(L4<L3)。
従来、小さいテーパー角θを有するレジスト3を用いた場合に所望の線幅を実現することが困難であり、テーパー角θを高くするためには、図19に示したような高価なマスク4を必要とする高価で大型の露光光学系(アナログ露光装置)が必要とされていた。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、工業的に実現が容易なテーパー角θの小さな露光光学系(デジタル露光装置)を用いて、寸法変化の小さなエッチング仕上り、すなわち所望の線幅のパターンが形成された基板を得ることを可能とする露光装置における露光方法及び露光装置を提供することを目的とする。
[従来技術の再確認、発明を完成するまでの過程、並びに発明の概要の説明]
LCD−TFTアレイをマスク露光(アナログ露光)する場合は、下地パターン、反射率によって露光するパターン線幅を調整することは行っていなかった。基準とするマザーガラス上で、所望のレジストプロファイルが得られる或る光量でCADに基く線幅で露光していた。
LCD−TFTアレイをマスク露光(アナログ露光)する場合は、下地パターン、反射率によって露光するパターン線幅を調整することは行っていなかった。基準とするマザーガラス上で、所望のレジストプロファイルが得られる或る光量でCADに基く線幅で露光していた。
デジタル露光においても下地によって露光するパターンを、予め調整して露光することは行っていなかった。
なお、基板表面と露光光の干渉や不要光による露光(ハレーション)を防止するために光吸収性有機膜(BARC:Bottom Anti-Reflection Coating)又は無機膜反射防止膜(BARL:Bottom Anti-Reflection Layer)などの反射防止膜が用いられている。
デジタル露光機においては下地パターン有無、反射率に対する露光パターンの補正は行われていなかった。
今回、テーパー角の小さなレジスト形状においては、そのテーパー角が下地薄膜の反射率に影響されて変化していることが分かった。上述したように、テーパー角が変化している場合、エッチング、特にドライエッチングにおいては実現される線幅が変動することになる。
特に、レジストのγ(ガンマ)が小さい場合、又、レジスト膜厚が薄い場合には、さらにテーパー角が小さくなることから、線幅変動が発生し易い状況となる。
この出願の発明者は、小さいテーパー角を有するレジストを用いた場合に薄膜による所望の線幅を実現するために鋭意検討実験を進めた結果、予め求めたレジストの露光、現像、それを用いたエッチングの結果から補正データを求めて、実際に、レジストの露光、現像、エッチングを行うことで、テーパー角が小さい比較的安価な露光光学系(デジタル露光光学系)を有する露光装置においても薄膜による所望の線幅のパターン形成を実現できることが実証しこの発明を完成させるに至った。
すなわち、まず、テーパー角の小さいレジストによってエッチング仕上りの寸法が変化する要因である下地層の薄膜の反射率(第1要因:下地薄膜反射率要因)と、レジスト材料の露光量(対数)に対するレジスト膜厚変化の傾きγ(Contrast(γ)){第2要因:レジストγ要因}と、レジスト膜の厚さに対するレジストのテーパー角(第3要因:レジスト膜厚要因)と、をそれぞれ使用するプロセス条件において求める。
次に、テーパー角とエッチング後の仕上り寸法の線幅の関係を、設定した特定のエッチングプロセス条件によって求める。これらの関係を露光装置に入力し、エッチング後の仕上り寸法(線幅)変化を想定して、レジストにパターンを露光する段階で画像データを補正することで、エッチング後の配線パターンを所望の線幅に近づけることができる。
補正方法としては、画像データを補正して露光する方法、又は露光する光量(露光量)を補正量に合せて調整する方法がある。
これらを具体化する、この発明に係る露光装置における露光方法は、基板に形成された薄膜上に塗布したレジストを、画像データによりオンオフ制御される露光機により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置における露光方法において、以下の特徴(1)〜(4)を有する。
(1)予め、前記パターンの設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記薄膜の反射率との関係を求めるステップと、前記関係を参照し、前記薄膜の反射率に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正するステップと、を有することを特徴とする。
(2)予め、前記パターンの設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストのγとの関係を求めるステップと、前記関係を参照し、前記レジストのγに応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正するステップと、有することを特徴とする。
(3)予め、前記パターンの設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストの膜厚との関係を求めるステップと、前記関係を参照し、前記レジスト層の膜厚に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正するステップと、有することを特徴とする。
(4)上記の特徴(1)〜(3)の中、少なくとも2つを使用する露光装置における露光方法もこの発明に含まれる。
この発明に係る露光装置は、基板に形成された薄膜上に塗布したレジストを、画像データによりオンオフ制御される露光機により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置において、以下の特徴(5)〜(8)を有する。
(5)予め求めた、設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記薄膜の反射率との関係を記憶する記憶手段と、前記関係を参照し、前記薄膜の反射率に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正する補正手段と、を有することを特徴とする。
(6)予め求めた、設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストのγとの関係を記憶する記憶手段と、前記関係を参照し、前記レジストのγに応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正する補正手段と、有することを特徴とする。
(7)予め求めた、設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストの膜厚との関係を記憶する記憶手段と、前記関係を参照し、前記レジスト層の膜厚に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正する補正手段と、有することを特徴とする。
(8)上記の特徴(5)〜(7)の露光装置における前記記憶手段と前記補正手段の組を少なくとも2組搭載した露光装置もこの発明に含まれる。
なお、露光機として、DMD等の空間光変調素子を利用して走査露光する露光装置(デジタル露光装置)の他、光偏向器を利用して走査露光する露光装置を用いることができる。光偏向器を利用する場合には、基板上の場所に応じて、光偏向器により偏向される光ビームの強度を補正する。光偏向器としては、回転多面鏡、ガルバノメータミラーを採用することができる。
この発明によれば、工業的に実現の容易なテーパー角の小さな露光光学系を用いて、寸法変化の小さなエッチング仕上り、すなわち所望の線幅のパターンを作製することができる。
まず、工業的に実現が容易なテーパー角の小さな露光光学系の例について説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る露光方法及び露光装置が適用された露光装置10を示す。
露光装置10は、複数の脚部12によって支持された定盤14を備え、この定盤14上には、2本のガイドレール16を介して露光ステージ18が矢印方向に往復移動可能に設置される。露光ステージ18には、図19に示した、薄膜2が成膜された基板1にレジスト3が塗布されプリベークされた矩形状の基板(レジスト塗布薄膜形成基板)Fが吸着保持される。
定盤14の中央部には、ガイドレール16を跨ぐようにして門型のコラム20が設置される。このコラム20の一方の側部には、露光ステージ18に対する基板Fの装着位置を検出するCCDカメラ22a及び22bが固定され、コラム20の他方の側部には、基板Fに対して画像を露光記録する複数の露光ヘッド24a〜24jが位置決め保持されたスキャナ26が固定される。露光ヘッド24a〜24jは、基板Fの走査方向(露光ステージ18の移動方向)と直交する方向に2列で千鳥状に配列される。CCDカメラ22a、22bには、ロッドレンズ62a、62bを介してストロボ64a、64bが装着される。ストロボ64a、64bは、基板Fを感光することのない赤外光からなる照明光をCCDカメラ22a、22bの撮像域に照射する。
定盤14の端部には、露光ステージ18の移動方向と直交する方向に延在するガイドテーブル66が装着されており、このガイドテーブル66には、露光ヘッド24a〜24jから出力された光ビームLの露光量を検出するフォトセンサ68が矢印x方向に移動可能に配設される。
図2は、各露光ヘッド24a〜24jの構成を示す。露光ヘッド24a〜24jには、例えば、光源ユニット28a〜28jを構成する複数の半導体レーザから出力された光ビーム(レーザビーム)Lが合波され光ファイバ30を介して導入される。光ビームLが導入された光ファイバ30の出射端には、ロッドレンズ32、反射ミラー34及びデジタル・マイクロ・ミラーデバイス(DMD)36が順に配列される。
DMD36は、図3に示すように、SRAMセル(メモリセル)38の上に格子状に配列された多数のマイクロミラー40(露光記録素子)を揺動可能な状態で配置したものであり、各マイクロミラー40の表面には、アルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。SRAMセルにDMDコントローラ42から描画データに従ったデジタル信号が書き込まれると、その信号に応じて各マイクロミラー40が所定方向に傾斜し、その傾斜状態に従って光ビームLのオンオフ状態が実現される。
オンオフ状態が制御されたDMD36によって反射された光ビームLの射出方向には、拡大光学系である第1結像光学レンズ44、46、DMD36の各マイクロミラー40に対応して多数のレンズを配設したマイクロレンズアレー48、ズーム光学系である第2結像光学レンズ50、52が順に配列される。なお、マイクロレンズアレー48の前後には、迷光を除去するとともに、光ビームLを所定の径に調整するためのマイクロアパーチャアレー54、56が配設される。
露光ヘッド24a〜24jを構成するDMD36は、図4及び図5に示すように、高い解像度を実現すべく、露光ヘッド24a〜24jの移動方向に対して所定角度傾斜した状態に設定される。すなわち、DMD36を基板Fの走査方向(矢印y方向)に対して傾斜させることで、DMD36を構成するマイクロミラー40の配列方向に対する間隔mよりも基板Fの走査方向と直交する方向(矢印x方向)の間隔Δxを狭くし、解像度を高く設定することができる。実際上、画像データを構成する1画素を複数のマイクロミラー40により露光するように構成される。
なお、図5に示すように、走査方向(矢印y方向)の同一の走査線57上に複数のマイクロミラー40が配置されており、基板Fには、これらの複数のマイクロミラー40によって略同一位置に導かれた光ビームLにより画像が多重露光される。これにより、マイクロミラー40間の露光量のむらが平均化される。また、各露光ヘッド24a〜24jによる露光エリア58a〜58jは、露光ヘッド24a〜24j間の継ぎ目が生じることのないよう、矢印x方向に重畳するように設定される。
ここで、DMD36を構成する各マイクロミラー40を介して基板Fに導かれる光ビームLの露光量は、例えば、図6に示すように、露光ヘッド24a〜24jの配列方向である矢印x方向に各DMD36の反射率、光学系等に起因するローカリティを有している。このようなローカリティのある状態において、図7に示すように、複数のマイクロミラー40により反射された合成露光量の少ない光ビームLを用いて基板Fに画像を露光記録した場合と、合成露光量の多い光ビームLを用いて基板Fに画像を露光記録した場合とでは、感光材料である基板Fが所定の状態に感光する閾値をthとすると、画像の矢印x方向の幅W1、W2が異なる不具合が生じてしまう。また、図19に示すように、露光された基板Fに対して、さらに、現像処理、エッチング処理、剥離処理の各処理を行う場合、光ビームLの露光量のローカリティの影響に加えて、レジストの塗布むら、現像処理むら、エッチング処理むら、剥離処理むら等に起因する線幅(画像の幅)の変動が発生する。
そこで、上記の各変動要因を考慮して、基板Fに1画素を形成するために用いるマイクロミラー40の枚数をマスクデータを用いて設定制御することにより、図8に示すように、基板Fの最終的な剥離処理まで考慮して形成されるパターンの矢印x方向の線幅W1を位置によらず一定(所望の線幅)となるように制御できる。
図9は、このような制御を行うための機能を有した露光装置10に係る制御回路90のブロック図である。
制御回路90は、基板Fに露光記録される画像データ(イメージとして画素が縦横に並んだラスタデータ)を入力する画像データ入力部70と、入力された二次元の画像データを記憶するフレームメモリ72と、フレームメモリ72に記憶された画像データを露光ヘッド24a〜24jを構成するDMD36のマイクロミラー40のサイズ及び配置に応じた高解像度に変換する解像度変換部74と、解像度の変換された画像データを各マイクロミラー40に割り当てて出力データ(ミラーデータ又はフレームデータともいう。:同一タイミングで、位置が対応する画素を露光する複数のマイクロミラー40のそれぞれのオンオフ状態を規定したデータ)とする出力データ演算部76と、出力データをマスクデータ(同一タイミングで位置が対応する画素を露光する複数のマイクロミラー40中、常時オフ状態とするマイクロミラー40を規定するデータ)に従って補正する出力データ補正部78と、補正された出力データに従ってDMD36を制御するDMDコントローラ42(露光記録素子制御手段)と、DMDコントローラ42によって制御されたDMD36を用いて、基板Fに所望の画像を露光記録する露光ヘッド24a〜24jとを備える。光源ユニット28a〜28jと露光ヘッド24a〜24jにより露光機80が構成される。
出力データ補正部78には、マスクデータを記憶するマスクデータメモリ(DMDマスクデータメモリ)82(マスクデータ記憶手段)が接続される。マスクデータは、露光走査中常時オフ状態とするマイクロミラー40を指定するデータであり、マスクデータ設定部(DMDマスクデータ設定部)86において設定される。マスクデータ設定部86には、関係記憶手段92が接続され、関係記憶手段92には、後述する下地薄膜の反射率、レジストのγ、レジスト膜厚のそれぞれに対するテーパー角との関係、このテーパー角と線幅細り量との関係が記憶される。したがって、マスクデータ設定部86は、関係記憶手段92の記憶内容から、下地薄膜の反射率、レジストのγ、レジスト膜厚のそれぞれに対する線幅細り量との関係を導いてオフ状態とするマイクロミラー40を指定する。
図9の制御回路90を有する露光装置10では、一部のマイクロミラー40をマスクすることで、レジスト3に蓄積される積分露光量を調整して仕上がり線幅を補正することができる。しかし、これに限らず、図10に示す制御回路90Aように、画像データ補正演算部100を設け、この画像データ補正演算部100により画像データを補正することで仕上がり線幅を補正することもできる。なお、図10に示す制御回路90Aにおいて、図9に示した制御回路90に示したものと対応するものには同一の符号を付けている。制御回路90Aにおいて、画像データ補正演算部100は、マスクデータ設定部86と同様に、関係記憶手段92の記憶内容から、下地薄膜の反射率、レジストのγ、レジスト膜厚のそれぞれに対する線幅細り量との関係を導いて、画像データの拡大、縮小処理を行う。
このように露光装置10では、マイクロミラー40の一部をマスクすることでレジスト3に蓄積される積分露光量を調整して仕上がり線幅を補正すること(制御回路90)、あるいは、画像データを補正することで仕上がり線幅を補正することができる(制御回路90A)。
次に、上記したテーパー角θの小さい露光装置(デジタル露光装置)10を利用したこの発明の具体的な実施例について説明する。
[実施例1]
A.反射率[%]とテーパー角[deg]との関係の求め方
実験1:ガラス基板(コーニング♯1737、厚さ0.7[mm])に直接、ジアゾナフトキノン(DNQ)-ノボラック樹脂系ポジ型フォトレジスト(東京応化工業株式会社 TFR−6000)をスピンコートによって厚さ1.6[μm]の厚さに塗布した後、110[℃]90[sec]プリベークして乾燥させた後、上記の露光装置10の露光機80により露光した。
A.反射率[%]とテーパー角[deg]との関係の求め方
実験1:ガラス基板(コーニング♯1737、厚さ0.7[mm])に直接、ジアゾナフトキノン(DNQ)-ノボラック樹脂系ポジ型フォトレジスト(東京応化工業株式会社 TFR−6000)をスピンコートによって厚さ1.6[μm]の厚さに塗布した後、110[℃]90[sec]プリベークして乾燥させた後、上記の露光装置10の露光機80により露光した。
これを自動現像機(滝沢産業株式会社 フォトリソ用小型現像機AD−1200)を用いてTMAH2.38[%]のアルカリ水溶液にて60[sec]に設定して現像した。パターンに直交する方向にガラス基板を切断し、走査電子顕微鏡(SEM)(株式会社 トプコンSM−350)にて観察し、テーパー角[deg]を測定した。
実験2:同様にして、ガラス基板上にアルミニウムとネオジウム3[%]からなる合金を2500[Å]スパッタ蒸着した薄膜上にレジストをスピンコーターで塗布し、露光機80によって露光して、SEMでテーパー角を測定した。
実験3:さらに、ガラス基板にSiNx膜を2700[Å]、実験4:a−Si膜を200[Å]、それぞれCVD成膜した基板上でもテーパー角を測定した。
上記実験1〜4におけるガラス基板のみ及び薄膜形成基板の露光波長(405[nm])における反射率を日立分光光度計U−4000にて測定した。
図11に上記実験1〜4の結果の表、図12にその表の値をプロットした薄膜(下地膜)の反射率[%]とレジストテーパー角[deg]との関係200を示す。関係200は、関係式又はテーブルとして関係記憶手段92に記憶される。
B.テーパー角と線幅細り量との関係の求め方並びに線幅の補正(反射率による補正露光)
ガラス基板(コーニング社#1737、厚さ0.7[mm]、大きさ100×100[mm2])上に下地薄膜としてa−Si膜(膜厚200[nm])とアルミニウム+ネオジウム合金膜(膜厚250[nm])を成膜した2種の基板を用意した。
ガラス基板(コーニング社#1737、厚さ0.7[mm]、大きさ100×100[mm2])上に下地薄膜としてa−Si膜(膜厚200[nm])とアルミニウム+ネオジウム合金膜(膜厚250[nm])を成膜した2種の基板を用意した。
この基板上に液晶アレイ形成用ポジ型レジスト(AZ社RG−300)を膜厚1.6[μm]にスピンコーターを用い塗布した。
次いで、露光機80によって線幅(設定線幅、目標線幅に対する線幅)5μmの格子パターンを露光して、上記2種の基板を現像液(TMAH 2.5[%])にて現像した。
このレジストのテーパー角を前記SEMで観察した所、a−Si膜(膜厚200[nm])上のテーパー角は40[deg]、アルミニウム+ネオジウム合金膜(膜厚250[nm])上のテーパー角は46[deg]であった。
この2種類の基板を神港精機(株)製プラズマ表面処理装置を用いてドライエッチングした所、a−Si膜の線幅は3.8[μm]、すなわち、目標線幅5[μm]に対し、1.2[μm]の線幅細り量が認められた。また、アルミニウム+ネオジウム合金膜の線幅は4.0[μm]、すなわち、目標線幅5[μm]に対し、1.0[μm]の線幅細り量が認められた。
この実験結果から図13に示すテーパー角[deg]と線幅変化量[μm]の関係202{(40[deg],1.2[μm])、(46[deg],1.0[μm])}を求めた。関係202も関係記憶手段92に記憶される。
この様にしてa−Si膜上のパターン線幅、アルミニウム+ネオジウム合金膜上のパターン線幅が狙いの寸法(設定線幅)より1.2[μm]、1.0[μm]変化したことが確認できたので、露光装置10に画像データにより設定されるパターン幅(補正後の設定線幅)を、6.2[μm]=5+1.2[μm]、6.0[μm]=5+1.0[μm]に修正して、再度a−Si膜(膜厚200[nm])とアルミニウム+ネオジウム合金膜(膜厚250[nm])を成膜した2種の基板にレジスト膜(膜厚1.6[μm])を塗布したガラス基板を露光機80を用いて露光した後、現像機で現像した。レジストのベーキング温度、時間、現像時間等の条件は前回と等しく行った。これらの基板を前回と同様にエッチング条件のガス圧、時間でドライエッチングした。
その結果、完成した基板をSEMにて観察した所、線幅は、a−Si膜の場合4.8[μm]とアルミニウム+ネオジウム合金膜の場合5.2[μm]に改善され、設定線幅に近い所望の線幅が得られていることが確認できた。
以上説明したように上述した実施例1によれば、基板1に形成された薄膜2上に塗布したレジスト3を、画像データによりオンオフ制御される露光機80により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置10、10Aにおいて、予め求めた、設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記薄膜の反射率との関係(反射率とテーパー角の関係200及びテーパー角と線幅細り量との関係202から反射率と細り量との関係を求める。)を記憶する関係記憶手段(記憶手段)92と、前記関係を参照し、前記薄膜の反射率に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機80の露光量を補正するDMDマスクデータ設定部86(補正手段)又は前記画像データを補正する画像データ補正演算部(補正手段)100と、を備えている。
この実施例1では、下地材料の反射率によって露光するパターンを補正することで、設定線幅に改善できることを確認した。
[実施例2](γと線幅細り量との関係に基づく補正)
コーニング社ガラス基板(#1737)にアルミニウム+ネオジウム合金膜をスパッタ蒸着法にて250[nm]成膜し、東京応化工業株式会社TFR−6000とAZ社RG−300の2種のレジストをスピンコーターによって膜厚2.2[μm]と1.5[μm]に塗布し、それぞれの基板を0.6[mJ/cm2]〜12.5[mJ/cm2]、5.4[mJ/cm2]〜22.8[mJ/cm2]の幅で露光量を少しずつ変えて数mm角に露光し、露光量と基板上に残るレジスト膜厚の関係(特性曲線)を求めた。縦軸に塗布時の膜厚に対する膜厚(規格化膜厚)、横軸に対数での露光量をプロットして、露光後の残膜が略0となる付近での特性曲線の傾きContrast(γ)を求めた。結果、TFR−6000がγ=3.3、RG−300がγ=8.6であることが分かった。
コーニング社ガラス基板(#1737)にアルミニウム+ネオジウム合金膜をスパッタ蒸着法にて250[nm]成膜し、東京応化工業株式会社TFR−6000とAZ社RG−300の2種のレジストをスピンコーターによって膜厚2.2[μm]と1.5[μm]に塗布し、それぞれの基板を0.6[mJ/cm2]〜12.5[mJ/cm2]、5.4[mJ/cm2]〜22.8[mJ/cm2]の幅で露光量を少しずつ変えて数mm角に露光し、露光量と基板上に残るレジスト膜厚の関係(特性曲線)を求めた。縦軸に塗布時の膜厚に対する膜厚(規格化膜厚)、横軸に対数での露光量をプロットして、露光後の残膜が略0となる付近での特性曲線の傾きContrast(γ)を求めた。結果、TFR−6000がγ=3.3、RG−300がγ=8.6であることが分かった。
再度、2種のレジストTFR−6000、RG−300をアルミニウム+ネオジウム合金膜の塗布された基板にそれぞれ膜厚2.2[μm]と1.5[μm]に塗布し、線(ライン)と間隙(スペース)の幅がそれぞれ設定線幅(目標線幅)5μm、5μmとなる平行並列の直線のテストパターンを[実施例1]と同じ露光機80にて露光した。
それぞれのレジストTFR−6000、RG−300のテーパー角をSEM断面像から求めたところ、33[deg]と52[deg]であった(図14に示す関係204)。関係204も関係記憶手段92に記憶される。
これらのテストパターンを燐酸、硝酸、酢酸からなるエッチング液にてウェットエッチングした所、アルミニウム+ネオジウム合金膜からなるライン線幅は、図15の関係(テーパー角33[deg]、52[deg]に対する線幅細り量の関係)206に示すように、TFR−6000の場合2.7[μm]、RG−300の場合2.5[μm]に作製することができた。関係206も関係記憶手段92に記憶される。
この結果を用いて、再度、アルミニウム+ネオジウム合金膜のコートされた基板にTFR−6000とRG−300を膜厚2.2[μm]と1.5[μm]の厚さにスピンコート塗布して、設定線幅を7.7[μm]=5+2.7[μm]と7.5[μm]=5+2.5[μm]に補正して露光機80により露光を行った。この露光済み基板を同様にしてレジスト現像し、ウェトエッチングした。完成した基板上のライン幅をSEMで測定した所、4.8[μm]と5.4[μm]と設定線幅にきわめて近い所望の線幅に仕上がっていることを確認した。
この実施例2に示したように、新たなレジスト材料を用いてパターンを作製する際、予め新たなレジスト材料を用いてContrast(γ)に対応するテーパー角と線幅の細りを予め求めておく。Contrast(γ)の大きさが必要な補正量に対応するので、新たな材料に対しては、その材料のContrast(γ)から予想される補正を行って露光する事で、設定線幅に近づけられることを確認することができた。
以上説明したように、この実施例2では、基板1に形成された薄膜2上に塗布したレジスト3を、画像データによりオンオフ制御される露光機80により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置10、10Aにおいて、予め求めた、設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストのγとの関係(γとテーパー角との関係204とテーパー角と線幅細り量との関係206からγと線幅細り量の関係を導く。)を記憶する関係記憶手段(記憶手段)92と、前記関係を参照し、前記レジストのγに応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量を補正するDMDマスクデータ設定部(補正手段)86又は前記画像データを補正する画像データ補正演算部(補正手段)100と、を有する。
[実施例3]
コーニング社ガラス基板#1737にアルミニウム+ネオジウム合金膜をスパッタ蒸着法にて250[nm]成膜し、レジストTFR−6000を1.6[μm]スピンコートしたものと、1.9[μm]スピンコートした評価サンプル基板を作製した。それぞれを[実施例1]と同じ露光機80にて線幅(ライン)と間隙(スペース)が5μm、5μmの平行並列テストパターンを露光した。
コーニング社ガラス基板#1737にアルミニウム+ネオジウム合金膜をスパッタ蒸着法にて250[nm]成膜し、レジストTFR−6000を1.6[μm]スピンコートしたものと、1.9[μm]スピンコートした評価サンプル基板を作製した。それぞれを[実施例1]と同じ露光機80にて線幅(ライン)と間隙(スペース)が5μm、5μmの平行並列テストパターンを露光した。
レジストを現像し、SEM断面像からテーパー角を求めたところ、33[deg]と41[deg]であった。レジスト膜厚とテーパー角との関係208を図16に示す。関係208も関係記憶手段92に記憶される。
この基板を[実施例2]と同様にウェットエッチングした結果、アルミニウム+ネオジウム合金膜からなる線幅は、2.3[μm]と2.4[μm]であった。
すなわち、図17に示すように、テーパー角と線幅細り量との関係210は、(33[deg],2.7[μm])、(41[deg],2.6[μm])となる(図15の関係と略同じ)。関係210も関係記憶手段92に記憶される。
この結果を用いて、再度、アルミニウム+ネオジウム合金膜が250[nm]成膜されたガラス基板にTFR−6000を厚さ1.6[μm]でスピンコートし、設定線幅を7.7[μm]=5+2.7[μm]、設定間隙を2.3[μm]=5−2.7[μm]としたテストパターンを露光し、実施例2と同様のエッチングを行った結果、線幅4.7[μm]、間隙5.3[μm]となり設定線幅(所望の線幅)5[μm]に近づけたアルミニウム+ネオジウム合金膜のパターンを作製することができた。
以上のように、実施例3によれば、基板1に形成された薄膜2上に塗布したレジスト3を、画像データによりオンオフ制御される露光機80により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置10、10Aにおいて、予め求めた、設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストの膜厚との関係(レジスト膜厚とテーパー角の関係208及びテーパー角と線幅細り量との関係210からレジスト膜厚と線幅細り量との関係を求める。)を記憶する関係記憶手段(記憶手段)92と、前記関係を参照し、前記レジスト層の膜厚に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量を補正するDMDマスクデータ設定部(補正手段)86又は前記画像データを補正する画像データ補正演算部(補正手段)100と、有する。
以上説明したように、上述した実施例1〜3によれば、予め目減り量を予測したレジストパターンを露光装置10によりデジタル露光形成することによって、エッチング後の線幅を所望の値に近づけることができる。従来からのマスクによるアナログ露光では、レジストの露光、現像、エッチングの工程の結果を受けてマスクを作り直して露光することは工業的には不可能であったが、デジタル露光であれば、工程条件の変化、使用薄膜材料、使用レジスト材料、レジスト膜厚の変更の都度、補正値を再設定することによって所望の線幅、パターン形状を容易に実現することができる。
このような補正技術を用いることでより安価な露光光学系を用いた場合、例えば露光ビーム形状が大きく、露光ビームの半径方向の強度変化がなだらかな露光光学系の場合、あるいはビームにサイドローブを有する露光光学系の場合又は消光比の低い露光光学系の場合であっても、所望の仕上り線幅(設定線幅)に近づけたエッチングパターンを形成することが可能となる。その結果、液晶表示装置用TFTアレイを形成する電極パターンの作製精度を改善することが可能となり、TFTアレイを構成する各層の互いの相対位置(オーバーレイ)精度も高めることが可能となる。TFTの電気的特性をより、正確に揃える事となる。表示装置としてのムラのレベルを改善した液晶表示装置を実現することが可能になる。
液晶表示装置におけるTFTアレイのように多層構造からなる場合、事前に下層に電極と交差する部分、レジストの厚さの異なる部分、下地膜からの反射率の異なる部分を求めることができ、その部分のみを事前に露光パターンを補正することで仕上がり配線を一様なものとすることができる。
このようにして、TFTアレイを構成するアレイパターンの作製精度を高めることで、表示装置画素に占めるアレイ部分の面積を小さくすることが可能となる。これによって液晶表示パネルの透過率をあげることができる。
以上のように、予め露光機によってテストサンプルを露光して、それからプロセス特有の補正量を収集し、その値を使用して露光データを補正することで、所望のエッチング仕上り寸法により近づけたパターンを得ることができる。
なお、この発明は、上述した実施形態に限らず、例えば、レジスト塗布薄膜形成基板Fに照射される光ビームLを、DMD36を利用した露光装置10ではなく、回転多面鏡、ガルバノメータミラーなどの光偏向器を用いた露光機(光走査式デジタル露光系)を想定する場合には、所望の線幅とするための露光機の設定露光量を補正する際、光源の強度変調を行い、光偏向器により偏向される光ビームの強度(露光強度)をレジスト塗布薄膜形成基板F上の場所により変えて適正露光量の露光量分布となるようにすることで同様の効果を得ることができる。
1…基板 2…薄膜
3…レジスト 10、10A…露光装置
24a〜24j…露光ヘッド 28a〜28j…光源ユニット
36…DMD 80…露光機
90、90A…制御回路
3…レジスト 10、10A…露光装置
24a〜24j…露光ヘッド 28a〜28j…光源ユニット
36…DMD 80…露光機
90、90A…制御回路
Claims (8)
- 基板に形成された薄膜上に塗布したレジストを、画像データによりオンオフ制御される露光機により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置における露光方法において、
予め、前記パターンの設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記薄膜の反射率との関係を求めるステップと、
前記関係を参照し、前記薄膜の反射率に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正するステップと、
を有することを特徴とする露光装置における露光方法。 - 基板に形成された薄膜上に塗布したレジストを、画像データによりオンオフ制御される露光機により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置における露光方法において、
予め、前記パターンの設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストの特性曲線の傾き(γ)との関係を求めるステップと、
前記関係を参照し、前記レジストの特性曲線の傾き(γ)に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正するステップと、
を有することを特徴とする露光装置における露光方法。 - 基板に形成された薄膜上に塗布したレジストを、画像データによりオンオフ制御される露光機により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置における露光方法において、
予め、前記パターンの設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストの膜厚との関係を求めるステップと、
前記関係を参照し、前記レジスト層の膜厚に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正するステップと、
を有することを特徴とする露光装置における露光方法。 - 請求項1〜3記載の露光装置における露光方法の少なくとも2つを使用する露光装置における露光方法。
- 基板に形成された薄膜上に塗布したレジストを、画像データによりオンオフ制御される露光機により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置において、
予め求めた、設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記薄膜の反射率との関係を記憶する記憶手段と、
前記関係を参照し、前記薄膜の反射率に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正する補正手段と、
を有することを特徴とする露光装置。 - 基板に形成された薄膜上に塗布したレジストを、画像データによりオンオフ制御される露光機により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置において、
予め求めた、設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストの特性曲線の傾き(γ)との関係を記憶する記憶手段と、
前記関係を参照し、前記レジストの特性曲線の傾き(γ)に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正する補正手段と、
を有することを特徴とする露光装置。 - 基板に形成された薄膜上に塗布したレジストを、画像データによりオンオフ制御される露光機により走査露光した後、現像、エッチングを行い前記薄膜によるパターンを形成する露光装置において、
予め求めた、設定線幅に対するエッチング後の線幅の細り量と、前記レジストの膜厚との関係を記憶する記憶手段と、
前記関係を参照し、前記レジスト層の膜厚に応じて、前記エッチング後の線幅が前記設定線幅となるように、前記露光機の露光量又は前記画像データを補正する補正手段と、
を有することを特徴とする露光装置。 - 請求項5〜7記載の露光装置における前記記憶手段と前記補正手段の組を少なくとも2組搭載した露光装置。
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