JP2008242269A - 光学シート及びそれを用いたバックライトユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】拡散用部材を増設することによる光量減衰、光利用効率低下が抑止できる光学シート及びそれを用いたバックライトユニットを得、安価に、光量減衰を抑止しつつ、輝度むらを低減する。
【解決手段】透明基板21上に多数の単位プリズム構造体23が連続的に配列された光学シート100であって、光学シート100の特定方向における垂直断面形状が、光学シート100の底面25を構成する底辺27と、単位プリズム構造体23のそれぞれが有する2N+3(Nは正整数)個の上辺とを含む多面形状であり、単位プリズム構造体の複数の上辺が、底辺の中点に直交する軸線を中心に線対称に形成され、軸線と交差する中央上辺F3と、軸線から離れるに従って軸線からの傾斜角を小さく形成した複数の側方上辺F1,F2,F4,F5とを含む構成とした。単位プリズム構造体23は、特定方向に対する直交方向に沿って連続して配列された線状構造体とすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】透明基板21上に多数の単位プリズム構造体23が連続的に配列された光学シート100であって、光学シート100の特定方向における垂直断面形状が、光学シート100の底面25を構成する底辺27と、単位プリズム構造体23のそれぞれが有する2N+3(Nは正整数)個の上辺とを含む多面形状であり、単位プリズム構造体の複数の上辺が、底辺の中点に直交する軸線を中心に線対称に形成され、軸線と交差する中央上辺F3と、軸線から離れるに従って軸線からの傾斜角を小さく形成した複数の側方上辺F1,F2,F4,F5とを含む構成とした。単位プリズム構造体23は、特定方向に対する直交方向に沿って連続して配列された線状構造体とすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、透明基板上に多数の単位プリズム構造体を配列した光学シート及びそれを用いたバックライトユニットに関し、例えば液晶等を利用した平面表示装置に用いて好適なものである。
液晶等を利用した平面表示装置におけるバックライトユニットは、冷陰極蛍光管を光源とした装置が広く用いられており、エッジライト型と呼ばれる方式と直下型と呼ばれる方式に大別される。エッジライト型は、冷陰極蛍光管(CCFL)を導光板の端面に対向配置した構成からなり、導光板端面から入射した光を導光板内で複数回反射させて導光板表面から出射させる。一方、直下型は、複数本の並列配置した冷陰極蛍光管と、冷陰極蛍光管の背面に設けられた反射板と、発光面をなす光拡散板とを組み合わせた構成からなる。直下型は、エッジライト型とは対照的に、冷陰極蛍光管の使用本数を増やすことができるために、発光面を容易に高輝度化することができる。ところが、直下型には、発光面の輝度むらの発生し易い問題がある。特に、冷陰極蛍光管の真上で輝度が高くなるために発生する周期的輝度むらが大きな問題となり、これに起因して液晶表示装置の表示画面には表示むらの発生することがある。
図10は液晶表示装置に用いられる従来の直下型バックライトユニットの断面図である。冷陰極蛍光管などの光源Lを複数本並べて配置したバックライトユニット1では、光源むらの除去と集光効果を上げるため、光源Lの反射板3とは反対側に拡散用部材5を設置し、さらに、1〜2枚の三角屋根状プリズムシート7,9を配置する方法が用いられている。
図11は従来のプリズムシートを用いたバックライトユニットの要部拡大断面図、図12はピラミッド状三次元立体構造体で構成した従来のプリズムシートを用いたバックライトユニットの要部拡大断面図である。
従来の三角屋根状プリズムシート7,9では、図11に示すプリズム構造体(プリズム)7aの頂点を成す稜線の両側に形成されている斜面が2面あり、光源L(L1,L4)からの光はこのプリズム7aによって屈折される。プリズムシート7,9に垂直入射する光線は、プリズム7a内で再帰反射により光源方向に戻るため、実光源L1,L4の位置から正面方向には出射せず、左右に離れた2箇所(図11の光源L4に関しては仮想光源L3とL5)から光線B2と光線B3が出射する。また、図12に示すピラミッド状(四角錐状)の構造体7Aaで形成される光学シート7Aでは、図12の紙面垂直方向にも光屈折斜面があるため、上記プリズム7と同様の左右2箇所の仮想光源L3,L5に加えて、実際の光源位置の計3箇所から(図12の光源L4に関してはL3,L4,L5)、光線B3,B4,B5が出射する。なお、図12における光線B1,B4は紙面奥側又は手前側に傾斜した光線を表す。
従来の三角屋根状プリズムシート7,9では、図11に示すプリズム構造体(プリズム)7aの頂点を成す稜線の両側に形成されている斜面が2面あり、光源L(L1,L4)からの光はこのプリズム7aによって屈折される。プリズムシート7,9に垂直入射する光線は、プリズム7a内で再帰反射により光源方向に戻るため、実光源L1,L4の位置から正面方向には出射せず、左右に離れた2箇所(図11の光源L4に関しては仮想光源L3とL5)から光線B2と光線B3が出射する。また、図12に示すピラミッド状(四角錐状)の構造体7Aaで形成される光学シート7Aでは、図12の紙面垂直方向にも光屈折斜面があるため、上記プリズム7と同様の左右2箇所の仮想光源L3,L5に加えて、実際の光源位置の計3箇所から(図12の光源L4に関してはL3,L4,L5)、光線B3,B4,B5が出射する。なお、図12における光線B1,B4は紙面奥側又は手前側に傾斜した光線を表す。
しかし上記の例では実光源L1,L4と仮想光源L2,L3,L5のいずれにおいても、光源位置正面での輝度が高い一方、光源間では輝度が低く、輝度むらが生じる。この輝度むらを除去するために、従来では光源反射板3上に拡散板と数枚の拡散シートの拡散用部材5を設置していた。そのため、拡散用部材5で光量が減衰し、光利用効率が低下したり、光量の減衰を補うために光源数を増加させることによるコスト増大の問題があった。
このような不具合を解消しようとしたものに例えば特許文献1に開示される液晶表示素子のバックライト構造、特許文献2に開示される直下型バックライト装置がある。特許文献1に開示される液晶表示素子のバックライト構造は、液晶パネルに光を供給する複数のランプと、ランプの上部に設置されランプから発生した光を拡散させる拡散手段(マイクロレンズ)と、内部にランプが配置される複数の凹部が形成されランプから発生した光を反射及び拡散させる拡散手段(マイクロレンズ)とを備えることで、反射板に入射される光を隙間なくマイクロレンズによって拡散し、液晶パネルに均一な光を供給可能としている。
また、特許文献2に開示される直下型バックライト装置は、プリズム頂角と、隣接する線状光源の間隔と、線状光源と光拡散板の間隔とに、特定の関係を付与することで高輝度で輝度むらのないバックライトユニットを得ようとしている。すなわち、並列配置された複数本の線状光源と、反射板及び光拡散板とを備えた直下型バックライト装置において、光拡散板の少なくとも一つの主面に断面鋸歯状のプリズム条列を形成し、この光拡散板のプリズム条列の頂角をy(度)、隣接する線状光源の中心間の距離をa(mm)、線状光源の中心と光拡散板の光源側の表面との距離をb(mm)とするときに、80×(b/a)+15<y<180×(b/a)+70の関係が成り立つように構成することで、高い光束有効利用率を維持しつつ、発光面の周期的輝度むらを抑制して、薄型で高い輝度均斉度の実現が図られている。
しかしながら、特許文献1に開示される液晶表示素子のバックライト構造は、拡散板の代わりに、反射板とマイクロレンズを用いて光源光のむらを低減させており、拡散板を用いた構成に比べ光損失は減りそうであるが、光源位置で輝度が高く、隣接光源同士の間で輝度が低くなることは避け難く、むらの除去は不十分であった。また、特許文献2に開示される直下型バックライト装置は、線状光源間隔a、光源と拡散板兼プリズムシートの間隔b、プリズム頂角yの関係を80×(b/a)+15<y<180×(b/a)+70として、むらの低減を図っているが、光源からの距離による入射角度変化に対応しておらず、光源からの距離に依存するむらは残った。
このため、従来の冷陰極蛍光管光源とプリズムシートやピラミッド構造シートを用いたバックライトユニットが有していた欠点、すなわち、光源位置による輝度むらの発生、その輝度むらを除去するための拡散板、数枚の拡散シート設置による光量減衰、光利用効率低下、光源数増によるコスト増大の問題を解決したい要請があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、拡散用部材を増設することによる光量減衰、光利用効率低下が抑止できる光学シート及びそれを用いたバックライトユニットを提供し、もって、安価に、光量減衰を抑止しつつ、輝度むらの低減を図ることを目的とする。また、その第2の目的は、第1の目的に加えて光源からの距離による入射角度変化にも対応できる光学シート及びそれを用いたバックライトユニットを提供し、もって、安価に、光量減衰を抑止しつつ、輝度むらの低減を図ることを目的とする。
このため、従来の冷陰極蛍光管光源とプリズムシートやピラミッド構造シートを用いたバックライトユニットが有していた欠点、すなわち、光源位置による輝度むらの発生、その輝度むらを除去するための拡散板、数枚の拡散シート設置による光量減衰、光利用効率低下、光源数増によるコスト増大の問題を解決したい要請があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、拡散用部材を増設することによる光量減衰、光利用効率低下が抑止できる光学シート及びそれを用いたバックライトユニットを提供し、もって、安価に、光量減衰を抑止しつつ、輝度むらの低減を図ることを目的とする。また、その第2の目的は、第1の目的に加えて光源からの距離による入射角度変化にも対応できる光学シート及びそれを用いたバックライトユニットを提供し、もって、安価に、光量減衰を抑止しつつ、輝度むらの低減を図ることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 透明基板上に多数の単位プリズム構造体が連続的に配列された光学シートであって、
前記光学シートの特定方向における垂直断面形状が、前記光学シートの底面を構成する底辺と、前記単位プリズム構造体のそれぞれが有する2N+3(Nは正整数)個の上辺とを含む多面形状であり、
前記単位プリズム構造体の複数の上辺が、前記底辺の中点に直交する軸線を中心に線対称に形成され、前記軸線と交差する中央上辺と、前記軸線から離れるに従って前記軸線からの傾斜角を小さく形成した複数の側方上辺とを含む構成とした光学シート。
(1) 透明基板上に多数の単位プリズム構造体が連続的に配列された光学シートであって、
前記光学シートの特定方向における垂直断面形状が、前記光学シートの底面を構成する底辺と、前記単位プリズム構造体のそれぞれが有する2N+3(Nは正整数)個の上辺とを含む多面形状であり、
前記単位プリズム構造体の複数の上辺が、前記底辺の中点に直交する軸線を中心に線対称に形成され、前記軸線と交差する中央上辺と、前記軸線から離れるに従って前記軸線からの傾斜角を小さく形成した複数の側方上辺とを含む構成とした光学シート。
この光学シートによれば、中央上辺及び側方上辺のそれぞれが、異なる角度の入射光を出射可能にし、複数配列された単位プリズム構造体が所定の位置ごとで光源からの出射光を分担して受け持つようになる。これにより、実光源同士の間に光源を増設したかのように、実光源光を屈折させて得られる仮想光源が配置可能となり、実光源位置も含め、仮想光源が複数点発現する。
(2) (1)記載の光学シートであって、前記単位プリズム構造体が、前記特定方向に対する直交方向に沿って連続して形成された線状構造体である光学シート。
この光学シートによれば、特に、線状構造体に沿って線状光源を配置する直下型のバックライトユニットに使用されることで、線状光源から線状方向で分断されることのない光が線状構造体の各上辺を透過し、線状方向で光利用効率が高く、且つ輝度むらのない出射光が得られる。
(3) (1)記載の光学シートであって、
前記単位プリズム構造体が、相互に異なる二方向に沿って多数個配置され、水平断面を四角形状とした多面の角錐状構造体である光学シート。
前記単位プリズム構造体が、相互に異なる二方向に沿って多数個配置され、水平断面を四角形状とした多面の角錐状構造体である光学シート。
この光学シートによれば、個々の角錐状構造体を中心として、各上辺ごとで出射した光が相互に異なる二方向で並び、線状構造体を周期配列した場合の発光面における線状の周期的輝度むらを抑制して、面方向で均一な輝度むらのない出射光が得られる。
(4) (1)〜(3)のいずれか1項記載の光学シートであって、
前記単位プリズム構造体が、前記光学シートの厚み方向外方に突出する凸状の構造体である光学シート。
前記単位プリズム構造体が、前記光学シートの厚み方向外方に突出する凸状の構造体である光学シート。
この光学シートによれば、突出した単位プリズム構造体の各側方上辺からの出射光が軸線と平行な出射光となり、これら光の出射が構造体の配列方向で繰り返されることで、輝度むらが抑制される。
(5) (1)〜(3)のいずれか1項記載の光学シートであって、
前記単位プリズム構造体が、前記光学シートの厚み方向内方に窪む凹状の構造体である光学シート。
前記単位プリズム構造体が、前記光学シートの厚み方向内方に窪む凹状の構造体である光学シート。
この光学シートによれば、凹んだ単位プリズム構造体の各側方上辺からの出射光が軸線と平行な出射光となり、これら光の出射が構造体の配列方向で繰り返されることで、輝度むらが抑制される。また、光出射面となる中央上辺、側方上辺が凹状内に配置され、他部材と接触することによる傷が光出射面に生じ難くなると共に、凹んだ単位プリズム構造体の平坦な稜線に接触することにより、部材の平坦性が保持され易くなる
(6) (1)〜(5)のいずれか1項記載の光学シートであって、
前記単位プリズム構造体が、不規則配置された光学シート。
前記単位プリズム構造体が、不規則配置された光学シート。
この光学シートによれば、単位プリズム構造体が不規則配置されることで、各単位プリズム構造体から出射される光が一定周期を有しなくなる。これにより、従来、線状或いは格子状に配置された各単位プリズム構造体から出射される周期的な光強度分布と液晶セルやカラーフィルタ構造との重なりにより生じるモアレ縞が防止される。
(7) (1)〜(6)のいずれか1項記載の光学シートであって、
前記中央上辺が前記底辺と平行である光学シート。
前記中央上辺が前記底辺と平行である光学シート。
この光学シートによれば、底辺と平行な中央上辺が設けられることで、従来、単位プリズム構造体へ垂直入射し、プリズム内で再帰反射により光源方向に戻された光源からの光が、中央上辺を介して正面方向に出射されるようになり、光源ムラが低減されると同時に光の利用効率が高まる。
(8) (1)〜(7)のいずれか1項記載の光学シートと、
前記光学シートの透明基板の底面に対向配置した光源と、
を具備したバックライトユニット。
前記光学シートの透明基板の底面に対向配置した光源と、
を具備したバックライトユニット。
このバックライトユニットによれば、透明基板の底面に、光源が対向配置される直下型で構成され、冷陰極蛍光管の使用本数を増減させることが容易となるとともに、透明基板にて底面を底辺とした上記の単位プリズム構造体が複数配設されることで、実光源同士の間に光源を増設したかのように、仮想光源を配置でき、製造コストを増大させずに、高輝度で且つ輝度むらのない均一な出射光が得られる。
(9) (8)記載のバックライトユニットであって、
前記光学シートが、
前記透明基板の屈折率をn、前記光源と該光源と隣接して設定される仮想光源との間の距離をx1、前記透明基板の底面と前記光源との距離をdとしたとき、
前記軸線に対する前記側方上辺の傾斜角θが、
ただし、
で表される側方上辺を少なくとも含むバックライトユニット。
前記光学シートが、
前記透明基板の屈折率をn、前記光源と該光源と隣接して設定される仮想光源との間の距離をx1、前記透明基板の底面と前記光源との距離をdとしたとき、
前記軸線に対する前記側方上辺の傾斜角θが、
このバックライトユニットによれば、実光源と仮想光源との間隔x12、光源と光学シートの離間距離d、光学シートの屈折率nを特定することにより、単位プリズム構造体の軸線に対する各側方上辺の傾斜角度を決定することができる。
(10) (8)または(9)記載のバックライトユニットであって、
前記中央上辺及び前記複数の側方上辺が、前記光源からの距離に応じて異なる長さを有するバックライトユニット。
前記中央上辺及び前記複数の側方上辺が、前記光源からの距離に応じて異なる長さを有するバックライトユニット。
このバックライトユニットによれば、光源からの距離が大きくなることで減衰する光強度が、出射面積の増大によって補われ、光源からの距離に依存する輝度むらが低減され、輝度の一層の均一化が可能となる。
本発明に係る光学シートによれば、2N+3(Nは正整数)個の上辺を有する単位プリズム構造体を透明基板上に多数配列し、上辺を、底辺の中点に直交する軸線を中心に線対称に形成するとともに、軸線と交差する中央上辺と、軸線から離れるに従って軸線からの傾斜角が小さくなる側方上辺とで構成したので、中央上辺及び側方上辺のそれぞれが、異なる角度の入射光を出射可能にし、複数配列された単位プリズム構造体が所定の位置ごとで光源からの出射光を分担して受け持つようになり、実光源同士の間に光源を増設したかのように光源光を屈折させて仮想光源を配置できる。この結果、実光源位置も含めて仮想光源の位置を複数点発現させることができ、拡散用部材を増設することによる光量減衰、光利用効率低下を抑止して、安価に、輝度むらを低減できる。
本発明に係るバックライトユニットによれば、(1)〜(7)のいずれか1項記載の光学シートと、透明基板の底面に対向配置した光源とを具備したので、製造コストを増大させずに、高輝度で、且つ輝度むらのない均一な光を平面表示装置に供給することができる。
以下、本発明に係る光学シート及びそれを用いたバックライトユニットの好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る光学シートの斜視図、図2は図1に示した光学シートを構成する単位プリズム構造体の断面図である。
本実施の形態による光学シート100は、透明基板21上に多数の単位プリズム構造体23を連続的に配列してなる。光学シート100は、単位プリズム構造体23の配列方向(図1に示す底面25に垂直な方向)における垂直断面形状が、光学シート100の底面25を構成する底辺27と、単位プリズム構造体23のそれぞれが有する2N+3(Nは正整数)個の上辺F1,F2,F3,F4,F5とを含む多面形状となる。なお、図例ではN=1の場合を示す。
図1は本発明に係る光学シートの斜視図、図2は図1に示した光学シートを構成する単位プリズム構造体の断面図である。
本実施の形態による光学シート100は、透明基板21上に多数の単位プリズム構造体23を連続的に配列してなる。光学シート100は、単位プリズム構造体23の配列方向(図1に示す底面25に垂直な方向)における垂直断面形状が、光学シート100の底面25を構成する底辺27と、単位プリズム構造体23のそれぞれが有する2N+3(Nは正整数)個の上辺F1,F2,F3,F4,F5とを含む多面形状となる。なお、図例ではN=1の場合を示す。
単位プリズム構造体23の複数の上辺F1,F2,F3,F4,F5は、底辺27の中点29に直交する軸線31を中心に線対称に形成されている。また、単位プリズム構造体23は、軸線31と交差する中央上辺F3と、軸線31から離れるに従って、側方上辺F1,F2,F4,F5の軸線31からの傾斜角が小さく(θ1<θ2<θ3,θ5<θ4<θ3)なるように形成されている。
本実施の形態において、単位プリズム構造体23は、配列方向に対する直交方向に沿って連続して形成された線状構造体となり、特に、この線状構造体に沿って線状光源を配置する直下型のバックライトユニットに使用されることで、線状光源から線状方向で分断されることのない光が線状構造体の各上辺F1,F2,F3,F4,F5を透過し、線状方向で光利用効率が高く、且つ輝度むらのない出射光が得られるようになっている。
また、単位プリズム構造体23は、光学シート100の厚み方向外方に突出する凸状の構造体で形成されている。突出した単位プリズム構造体23の各側方上辺からの出射光は、軸線31と平行な出射光となり、これら光の出射が構造体23の配列方向で繰り返されることで、輝度むらが抑制されることとなる。
さらに、中央上辺F3は、底辺27と平行に形成される。このように、底辺27と平行な中央上辺F3が設けられることで、従来、単位プリズム構造体へ垂直入射し、プリズム内で再帰反射により光源方向に戻された光源からの光が、中央上辺F3を介して正面方向に出射されるようになり、光源ムラが低減されると同時に光の利用効率が高められる。
図3は図1に示した光学シートを用いたバックライトユニットの断面図、図4は図3に示した光線L22、光線L23の屈折状況を説明する拡大図である。
バックライトユニット41は、光学シート100と、透明基板21の底面25に対向配置した光源Lとを有し、実光源L1,L6…と仮想光源L2,L3,L4,L5,L7,L8…を合わせてn本の光源Lから光を出射させる。
バックライトユニット41は、光学シート100と、透明基板21の底面25に対向配置した光源Lとを有し、実光源L1,L6…と仮想光源L2,L3,L4,L5,L7,L8…を合わせてn本の光源Lから光を出射させる。
バックライトユニット41に用いる線状光源は特に限定されないが、冷陰極管、熱陰極管、線状に配列したLED、LEDと導光体の組合せ等を使用することができる。このとき冷陰極管又は熱陰極管は直線状以外にも、平行な2本の管が一つの略半円でつながれ一本になったUに似た形状のもの、平行な3本の管が二つの略半円でつながれ一本になったNに似た形状のもの、又は平行な4本の管が三つの略半円でつながれ一本になったWに似た形状のものを使用することができる。これら3つの形状の光源を使用する場合には、管の平行な部分の中心間の距離を、隣接する線状光源の中心間の距離とする。線状光源は輝度均一性の点からは冷陰極管が好ましく、発光効率の点からは線状に配列したLED、LEDと導光体の組合せが好ましい。
本実施の形態において、バックライトユニット41は、光源として複数の線状冷陰極管実光源(CCFL)L1,L6を等間隔に平行に配置し、その背後に反射板43を配置し、光源Lに対して反射板43と反対側に、多面構造の集光光学シート100を配置し、その前面に拡散シート(従来より少ない枚数)を配置する。光学シート100は、フィルム、プラスチック、或いはガラス等の平滑でかつ平面性の良い支持体の片面側に、単位プリズム構造体23を連続的に成形(好ましくは一体成形)して構成する。単位プリズム構造体23は、表面にn面(Fi=1〜n)から成る多角形状断面の構造体を多数平行に隣接させて配列させ、背面となる底面25は平坦な面で構成する。光学シート100の個々の単位プリズム構造体23において、頂点部は底面25に平行な平面で(図2の例ではθ3=90°)、端に行くほど軸線31と成す角度θiが小さくなる。但し、θi>15°とする。光学シートの各面の面積si(断面の辺長aiに比例)は、正面輝度が均一となるように、光源から仮想光源までの水平距離xiに応じて変える。多角形状単位プリズム構造体の面数nは、実光源CCFLの直径dCCFLと間隔xCCFLとすると、5≦n≦xCCFL/dCCFLの範囲が好ましい。光源間隔、光源と光学シート100間の間隔、多角形状立体構造体の各面の角度と斜面面積は、実光源と仮想光源の位置が等間隔、或いは輝度が等しくなるように設定する。
このように構成したバックライトユニット41によれば、透明基板21の底面25に、光源Lが対向配置される直下型で構成され、冷陰極蛍光管の実使用本数はそのままで、見た目上の本数を増やすことができる。つまり、透明基板21に上記の単位プリズム構造体23が複数配設されることで、実光源L1,L6同士の間に光源を増設したかのように、仮想光源L2,L3,L4,L5,L7,L8を配置でき、製造コストを増大させずに、高輝度で且つ輝度むらのない均一な出射光が得られる。
上記の光学シート100における単位プリズム構造体23の側方上辺(傾斜面)F1,F2,F4,F5の角度については、以下の数式によって決めることができる。
図3、図4において、実光源L1とL6の間隔をxCCFL、その間隔に等間隔でk 分割した位置に仮想光源L2〜L5を設定するとして、光源間の間隔x12とする。x12はx12=xCCFL/kとなる。また、光源Liと光学シート100の平坦な下面の間の距離をd、光学シート100を形成する透明プラスチック材料の屈折率をnとする。
図3、図4において、実光源L1とL6の間隔をxCCFL、その間隔に等間隔でk 分割した位置に仮想光源L2〜L5を設定するとして、光源間の間隔x12とする。x12はx12=xCCFL/kとなる。また、光源Liと光学シート100の平坦な下面の間の距離をd、光学シート100を形成する透明プラスチック材料の屈折率をnとする。
以下、光源L1から出射した光線が、多角面光学シートの底面およびF4面で屈折して垂直に出射し(L22)、仮想光源L2を構成するための、側方上辺(傾斜面)の決定方法を説明する。
光源L1から出射した光線は、L1から水平距離x12の僅か手前(ここでは、距離dのおよそ10〜20mmに対して、光学シート100の厚みはおよそ100μmであり、仮想光源L2の位置と光線の入射点の位置の水平距離は高々50μmと小さいので無視できると見做す) で光学シート100に入射し、先ず光学シート100の下面で屈折する。その入射角をθb1、出射角をθb2、光学シートの側方上辺F4の垂直方向からの(軸線とのなす角度)角度をθ4、F4への入射角をθp1、出射角をθp2とする。
光学シート下面における屈折角は、
光源L1から出射した光線は、L1から水平距離x12の僅か手前(ここでは、距離dのおよそ10〜20mmに対して、光学シート100の厚みはおよそ100μmであり、仮想光源L2の位置と光線の入射点の位置の水平距離は高々50μmと小さいので無視できると見做す) で光学シート100に入射し、先ず光学シート100の下面で屈折する。その入射角をθb1、出射角をθb2、光学シートの側方上辺F4の垂直方向からの(軸線とのなす角度)角度をθ4、F4への入射角をθp1、出射角をθp2とする。
光学シート下面における屈折角は、
図4の左から2番目の仮想光源L3についても、上記と同じ式で、実光源L1とL3の間隔をx13とし、その入射角をθc1、出射角をθc2、光学シートの側方上辺F5の垂直方向からの(軸線とのなす角度)角度をθ5、F5への入射角をθq1、出射角をθq2とする。
光学シート下面における屈折角は、上述と同様にして、
光学シート下面における屈折角は、上述と同様にして、
このように、実光源と仮想光源との間隔x12、光源と光学シートの離間距離d、光学シートの屈折率nを特定することにより、単位プリズム構造体23の軸線31に対する各側方上辺F1,F2,F4,F5の傾斜角度を決定する。
以上のことより、本発明の光学シートは、透明基板21の屈折率をn、光源と該光源と隣接して設定される仮想光源との間の距離をx1、透明基板21の底面25と光源との距離をdとしたとき、軸線31に対する側方上辺の傾斜角θが、
ただし、
で表される側方上辺を少なくとも含んでいる。
また、光学シート100は、中央上辺F3及び複数の側方上辺F1,F2,F4,F5が、光源からの距離に応じて異なる長さを有する構成とすることが好ましい。すなわち、図2に示す中央上辺F3と側方上辺F2,F1とは、傾斜面の幅がWF3<WF2<WF1の関係で形成される。これにより、光源からの距離が大きくなることで減衰する光強度が、出射面積の増大によって補われる。この結果、光源からの距離に依存する輝度むらが低減され、輝度の一層の均一化が可能となる。
ここで、視点を変えて一つの単位プリズム構造体に対する光路について説明する。
図5は一つの単位プリズム構造体とその各上辺が透過させる光源光との関係を表した説明図である。
図5に示すように、一つの単位プリズム構造体23は、中央上辺Fc及び側方上辺Fa,Fb,Fd,Feのそれぞれが、異なる角度の入射光を出射可能にする。つまり、複数配列された単位プリズム構造体23が所定の位置ごとで光源からの出射光を分担して受け持つようになる。これにより、光学シート100は、実光源との間の相対位置を図中のLa,Lb,Lc,Ld,Leのいずれの位置に設定しても、入射光を垂直に出射させることが可能となる。なお、図5では底面25における屈折は省略している。
図5は一つの単位プリズム構造体とその各上辺が透過させる光源光との関係を表した説明図である。
図5に示すように、一つの単位プリズム構造体23は、中央上辺Fc及び側方上辺Fa,Fb,Fd,Feのそれぞれが、異なる角度の入射光を出射可能にする。つまり、複数配列された単位プリズム構造体23が所定の位置ごとで光源からの出射光を分担して受け持つようになる。これにより、光学シート100は、実光源との間の相対位置を図中のLa,Lb,Lc,Ld,Leのいずれの位置に設定しても、入射光を垂直に出射させることが可能となる。なお、図5では底面25における屈折は省略している。
次に、光学シートにおける面の角度の具体例を、上記の数で求めたシミュレーション結果を以下に示す。
[入力データ]
実光源L1とL6の間隔:xCCFL=25.4mm
光源Lと光学シート下面の間隔:d=13mm
実光源L1とL6の間の分割数:k=5(等間隔)
実光源L1と仮想光源L2間の間隔:x12=5.08mm
光学シート材料の屈折率:n=1.6
とすることで、
光学シートの単位プリズム構造体の角度は、
単位プリズム構造体面F4の角度:θ4=θ2=56.9°
単位プリズム構造体面F5の角度:θ5=θ1=37.7°
単位プリズム構造体面F5の角度:θ3=90.0°
となる。
[入力データ]
実光源L1とL6の間隔:xCCFL=25.4mm
光源Lと光学シート下面の間隔:d=13mm
実光源L1とL6の間の分割数:k=5(等間隔)
実光源L1と仮想光源L2間の間隔:x12=5.08mm
光学シート材料の屈折率:n=1.6
とすることで、
光学シートの単位プリズム構造体の角度は、
単位プリズム構造体面F4の角度:θ4=θ2=56.9°
単位プリズム構造体面F5の角度:θ5=θ1=37.7°
単位プリズム構造体面F5の角度:θ3=90.0°
となる。
上記の単位プリズム構造体23を透明基板21の表面に形成する方法としては特に制限はなく、例えば、平板状の光拡散板表面に別途に単位プリズム構造体23を形成すること以外にも、光拡散板の成形と同時に線状の単位プリズム構造体23を形成することもできる。平板状の光拡散板表面に線状構造体を形成する方法としては特に制限はなく、例えば、所望の頂角を形成できる工具を用いた切削加工によることができ、或いは光硬化樹脂を塗布し、所望の角度の型形状を転写した状態で硬化させることもできる。光拡散板を押出成形で作製し、同時に線状列を形成する場合は、所望頂角の線状構造体形状を有する異形ダイを用いて異形押出することができ、或いは押出後にエンボス加工により線状列を形成することもできる。
光拡散板をキャスティングにより作製し、同時に線状構造体を形成する場合は、所望頂角の線状列の形状を形成できるキャスティング型を用いることができる。光拡散板を射出成形により作製し、同時に線状列を形成する場合は、所望頂角の線状列の形状を形成できる金型を用いることができる。光硬化樹脂への型形状転写、異形ダイによる押出し加工、エンボス加工、キャスティング、若しくは射出成形により、線状列を形成する場合に使用する型は、所望の頂角を形成できる工具を用いた型の金属部材への切削加工、若しくは所望の頂角が形成された部材上への電鋳加工により得ることができる。
この実施の形態による光学シート100では、中央上辺F3及び側方上辺F1,F2,F4,F5のそれぞれが、異なる角度の入射光を出射可能にし、複数配列された単位プリズム構造体23が所定の位置ごとで光源Lからの出射光を分担して受け持つようになる。これにより、実光源L1,L6同士の間に光源を増設したかのように、実光源光を屈折させて得られる仮想光源L2,L3,L4,L5,L7,L8が配置可能となり、実光源位置も含め、仮想光源が複数点発現して照射均一性が得られる。
すなわち、n=5の5面構成の光学シート100を例として効果を定性的に表記すると、図3のように、実光源L6と仮想光源L4,L5,L7,L8を合わせて5本の光源からの出射光L24,L25,L26,L27,L28が得られ、実光源本数の5倍の本数の光源を設置したことに相当する輝度むら低減効果が得られることが判る。従来のプリズムシート7(図11参照)を用いたバックライトユニットでは、実光源の2倍の本数の光源としてしか出射光が得られないので、それと比較すると約2.5倍の光源を配置したのと同様の効果が得られ、輝度むらが低減されることが判る。
従って、上記の光学シート100によれば、2N+3(Nは正整数)個の上辺を有する単位プリズム構造体23を透明基板21上に多数配列し、上辺を、対応する底辺27の中点29に直交する軸線31を中心に線対称に形成するとともに、軸線31と交差する中央上辺F3と、軸線31から離れるに従って軸線31からの傾斜角が小さくなる側方上辺F1,F2,F4,F5とで構成している。これにより、中央上辺F3及び側方上辺F1,F2,F4,F5のそれぞれが、異なる角度の入射光を出射可能にし、複数配列された単位プリズム構造体23が所定の位置ごとで光源からの出射光を分担して受け持つようになり、実光源同士の間に光源を増設したかのように光源光を屈折さて仮想光源を配置できる。その結果、実光源位置も含めて仮想光源の位置を複数点発現させることができ、拡散用部材を増設することによる光量減衰、光利用効率低下を抑止して、簡単にして輝度むらを低減することができる。
また、光学シートを用いたバックライトユニット41によれば、光学シート100と、透明基板21の底面25に対向配置した光源Lとを具備したので、製造コストを増大させずに、高輝度で、且つ輝度むらのない均一な光を平面表示装置に供給することができる。
次に、本発明に係る光学シートの第2の実施の形態について説明する。
図6は単位プリズム構造体が多面の角錐状構造体である第2の実施の形態に係る光学シートの斜視図、図7は異なる角錐状構造体を(a),(b)に概念的に表した説明図である。
この実施の形態による光学シート200は、単位プリズム構造体23Aが、相互に異なる二方向に沿って多数個配置され、図6の底面25と平行な方向の断面である水平断面を四角形状とした多面の角錐状構造体で形成される。すなわち、線状光源とした第1の実施の形態を、点状光源に適用し、光源として複数の点状光源(例えばLED)を二次元に等間隔に正方格子状に配列させ、その背後に反射板43を配置し、光源に対して反射板43と反対側に、三次元多面立体構造光学シート200を配置する。その前面に拡散シートを配置することにより、輝度が均一でむらの少ないバックライトユニットを構築する。
図6は単位プリズム構造体が多面の角錐状構造体である第2の実施の形態に係る光学シートの斜視図、図7は異なる角錐状構造体を(a),(b)に概念的に表した説明図である。
この実施の形態による光学シート200は、単位プリズム構造体23Aが、相互に異なる二方向に沿って多数個配置され、図6の底面25と平行な方向の断面である水平断面を四角形状とした多面の角錐状構造体で形成される。すなわち、線状光源とした第1の実施の形態を、点状光源に適用し、光源として複数の点状光源(例えばLED)を二次元に等間隔に正方格子状に配列させ、その背後に反射板43を配置し、光源に対して反射板43と反対側に、三次元多面立体構造光学シート200を配置する。その前面に拡散シートを配置することにより、輝度が均一でむらの少ないバックライトユニットを構築する。
より具体的には、フィルム、プラスチック、或いはガラス等の平滑でかつ平面性の良い支持体の面に、単位プリズム構造体(三次元多面体構造体)23Aを隣接させて正方格子状に形成する。単位プリズム構造体23Aは、シート面に垂直な縦横方向の断面がn辺(Fi=1〜n)から成る多角形状となっているもので、底面は図7(a)に示す平坦な正方形とする。すなわち、単位プリズム構造体23Aは、横方向の配列ピッチPxと、縦方向の配列ピッチPyとが等しい(Px=Py)。図7においては、単位プリズム構造体23Aの大きさは、各点状光源LPの配置ピッチに対して誇張して表しており、実際の単位プリズム構造体23Aの大きさは十分に小さなものとなる。
また、構造体の頂点部はシートに平行な平面(θ=90°)で、端に行くほど軸線31と成す角度θiが小さくなる。但し、θi>15°とする。光学シート200の各面の面積si(断面の辺長aiに比例)は、正面輝度が均一となるように、光源から仮想光源までの水平距離xiに応じて変える。多角形状単位プリズム構造体の面数nは、実光源CCFLの直径dCCFLと間隔xCCFLとすると、5≦n≦xCCFL/dCCFLの範囲が好ましい。光源間隔、光源と光学シート200間の間隔、単位プリズム構造体23Aの各面の角度と斜面面積は、実光源と仮想光源の位置が等間隔、或いは輝度が等しくなるように設定する。なお、単位プリズム構造体23Aの底面は図7(b)に示すように、横方向の配列ピッチPxと、縦方向の配列ピッチPyとが異なる(Px≠Py)菱形形状であってもよい。
また、構造体の頂点部はシートに平行な平面(θ=90°)で、端に行くほど軸線31と成す角度θiが小さくなる。但し、θi>15°とする。光学シート200の各面の面積si(断面の辺長aiに比例)は、正面輝度が均一となるように、光源から仮想光源までの水平距離xiに応じて変える。多角形状単位プリズム構造体の面数nは、実光源CCFLの直径dCCFLと間隔xCCFLとすると、5≦n≦xCCFL/dCCFLの範囲が好ましい。光源間隔、光源と光学シート200間の間隔、単位プリズム構造体23Aの各面の角度と斜面面積は、実光源と仮想光源の位置が等間隔、或いは輝度が等しくなるように設定する。なお、単位プリズム構造体23Aの底面は図7(b)に示すように、横方向の配列ピッチPxと、縦方向の配列ピッチPyとが異なる(Px≠Py)菱形形状であってもよい。
この光学シート200によれば、個々の単位プリズム構造体(角錐状構造体)23Aを中心として、各上辺で出射した光が相互に異なる二方向で並び、線状構造体を周期配列した場合の発光面における線状の周期的輝度むらを抑制して、面方向で均一な輝度むらのない出射光を得ることができる。
次に、本発明に係る光学シートの第3の実施の形態について説明する。
図8は単位プリズム構造体が凹状の構造体である第3の実施の形態に係る光学シートの要部断面図である。
この実施の形態による光学シート300は、単位プリズム構造体23Bが、光学シート100の厚み方向内方に窪む凹状の構造体となる。複数の上辺f1,f2,f3,f4,f5は、底辺27の中点29に直交する軸線31を中心に線対称に形成されている。また、単位プリズム構造体23Bは、軸線31と交差する中央上辺f3と、軸線31から離れるに従って、側方上辺f1,f2,f4,f5の軸線31からの傾斜角が小さく(θ1<θ2<θ3,θ5<θ4<θ3)なるように形成されている。また、この単位プリズム構造体23Bにおいても、中央上辺f3及び複数の側方上辺f1,f2,f4,f5が、上述したように光源からの距離に応じて異なる長さを有する構成とすることが好ましい。これにより、光源からの距離が大きくなることで減衰する光強度が、出射面積の増大によって補われる。この結果、光源からの距離に依存する輝度むらが低減され、輝度の一層の均一化が可能となる。
図8は単位プリズム構造体が凹状の構造体である第3の実施の形態に係る光学シートの要部断面図である。
この実施の形態による光学シート300は、単位プリズム構造体23Bが、光学シート100の厚み方向内方に窪む凹状の構造体となる。複数の上辺f1,f2,f3,f4,f5は、底辺27の中点29に直交する軸線31を中心に線対称に形成されている。また、単位プリズム構造体23Bは、軸線31と交差する中央上辺f3と、軸線31から離れるに従って、側方上辺f1,f2,f4,f5の軸線31からの傾斜角が小さく(θ1<θ2<θ3,θ5<θ4<θ3)なるように形成されている。また、この単位プリズム構造体23Bにおいても、中央上辺f3及び複数の側方上辺f1,f2,f4,f5が、上述したように光源からの距離に応じて異なる長さを有する構成とすることが好ましい。これにより、光源からの距離が大きくなることで減衰する光強度が、出射面積の増大によって補われる。この結果、光源からの距離に依存する輝度むらが低減され、輝度の一層の均一化が可能となる。
この光学シートによれば、凹んだ単位プリズム構造体23Bの各側方上辺からの出射光が軸線31と平行な出射光となり、これら光の出射が構造体の配列方向で繰り返されることで、輝度むらが抑制される。また、光出射面となる中央上辺f3、側方上辺f1,f2,f4,f5が凹状内に配置され、他部材と接触することによる傷が光出射面に生じ難くなると共に、凹んだ単位プリズム構造体の平坦な稜線に接触することにより、部材の平坦性が保持され易くなる。
図9は単位プリズム構造体が不規則配置された光学シートの断面図である。
なお、上記した各実施の形態による光学シート100,200,300は、単位プリズム構造体23,23A,23Bが線状或いは相互に異なる二方向に沿って等間隔で配置される場合を例に説明したが、本発明に係る光学シートは、図9に示すように、単位プリズム構造体23C1,23C2,23C3,23C4…が、不規則配置されるものであってもよい。従って、個々の単位プリズム構造体23C1〜23C4は異なる大きさとなる。このように、単位プリズム構造体23C1〜23C4が不規則配置されることで、各単位プリズム構造体23C1〜23C4から出射される光が一定周期を有しなくなる。これにより、従来、線状或いは格子状に配置された各単位プリズム構造体から出射される周期的な光強度分布と液晶セルやカラーフィルタ構造との重なりに起因するモワレ縞の発生を防止することができる。
なお、上記した各実施の形態による光学シート100,200,300は、単位プリズム構造体23,23A,23Bが線状或いは相互に異なる二方向に沿って等間隔で配置される場合を例に説明したが、本発明に係る光学シートは、図9に示すように、単位プリズム構造体23C1,23C2,23C3,23C4…が、不規則配置されるものであってもよい。従って、個々の単位プリズム構造体23C1〜23C4は異なる大きさとなる。このように、単位プリズム構造体23C1〜23C4が不規則配置されることで、各単位プリズム構造体23C1〜23C4から出射される光が一定周期を有しなくなる。これにより、従来、線状或いは格子状に配置された各単位プリズム構造体から出射される周期的な光強度分布と液晶セルやカラーフィルタ構造との重なりに起因するモワレ縞の発生を防止することができる。
なお、本発明に係る光学シートは、上記した実施の形態による構成の他に、単位プリズム構造体を、多面構成ではなく、非円筒状の変曲面や非球面で構成することも考えられる。また、線状光源以外のLED等の点光源の場合は、同心円状の多面立体構造体で構成することも考えられる。しかし、いずれの構成であっても、面状の屈折面を有さないために同一方向へ向かう光量を稼ぐことに不利となる。
以上、本発明に係る光学シートは、上記した用途の他、照明装置、面露光装置、透過型展示物のバックライト等に用いても上記と同様の効果を奏するものである。
以上、本発明に係る光学シートは、上記した用途の他、照明装置、面露光装置、透過型展示物のバックライト等に用いても上記と同様の効果を奏するものである。
21 透明基板
23,23A,23B 単位プリズム構造体
25 底面
27 底辺
29 底辺の中点
31 軸線
41 バックライトユニット
100,200,300 光学シート
L 光源
F1,F2,F4,F5 側方上辺
F3 中央上辺
d 底面と光源との距離
n 屈折率
x12 光源と隣接する仮想光源との間の距離
θ 傾斜角
θ4 側方上辺F4が軸線と成す傾斜角
23,23A,23B 単位プリズム構造体
25 底面
27 底辺
29 底辺の中点
31 軸線
41 バックライトユニット
100,200,300 光学シート
L 光源
F1,F2,F4,F5 側方上辺
F3 中央上辺
d 底面と光源との距離
n 屈折率
x12 光源と隣接する仮想光源との間の距離
θ 傾斜角
θ4 側方上辺F4が軸線と成す傾斜角
Claims (10)
- 透明基板上に多数の単位プリズム構造体が連続的に配列された光学シートであって、
前記光学シートの特定方向における垂直断面形状が、前記光学シートの底面を構成する底辺と、前記単位プリズム構造体のそれぞれが有する2N+3(Nは正整数)個の上辺とを含む多面形状であり、
前記単位プリズム構造体の複数の上辺が、前記底辺の中点に直交する軸線を中心に線対称に形成され、前記軸線と交差する中央上辺と、前記軸線から離れるに従って前記軸線からの傾斜角を小さく形成した複数の側方上辺とを含む構成とした光学シート。 - 請求項1記載の光学シートであって、
前記単位プリズム構造体が、前記特定方向に対する直交方向に沿って連続して形成された線状構造体である光学シート。 - 請求項1記載の光学シートであって、
前記単位プリズム構造体が、相互に異なる二方向に沿って多数個配置され、水平断面を四角形状とした多面の角錐状構造体である光学シート。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の光学シートであって、
前記単位プリズム構造体が、前記光学シートの厚み方向外方に突出する凸状の構造体である光学シート。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の光学シートであって、
前記単位プリズム構造体が、前記光学シートの厚み方向内方に窪む凹状の構造体である光学シート。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の光学シートであって、
前記単位プリズム構造体が、不規則配置された光学シート。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の光学シートであって、
前記中央上辺が前記底辺と平行である光学シート。 - 請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の光学シートと、
前記光学シートの透明基板の底面に対向配置した光源と、
を具備したバックライトユニット。 - 請求項8または請求項9記載のバックライトユニットであって、
前記中央上辺及び前記複数の側方上辺が、前記光源からの距離に応じて異なる長さを有するバックライトユニット。
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