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JP2008239423A - 光学素子の製造方法 - Google Patents

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Hideki Sonoda
英樹 薗田
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Abstract

【課題】上型の成形面の転写による光学面が凸面である光学素子を製造する場合であってもエアー溜まりの発生を防止することができ、高精度な光学面を有する光学素子を効率良く製造することができる光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】溶融ガラスを受ける受け面を有する下型と、下型と協働して溶融ガラスを加圧成形する凹形状の成形面を有する上型とで溶融ガラスを加圧成形する。下型の上に溶融ガラスを供給した後、中央部の曲率半径が上型の成形面の中央部の曲率半径よりも小さい凹面を有する変形用上型によって溶融ガラスを変形させ、変形した溶融ガラスの上面の中央部から先に上型の成形面に接触させて加圧成形する。
【選択図】図5

Description

本発明は、溶融ガラスを成形金型で加圧成形してガラス製の光学素子を得る光学素子の製造方法に関する。
今日、ガラス製の光学素子は、デジタルカメラ用レンズ、DVD等の光ピックアップレンズ、携帯電話用カメラレンズ、光通信用のカップリングレンズ、各種ミラーなどとして広範にわたって利用されている。かかるガラス製の光学素子は、ガラス素材を成形金型で加圧成形するプレス成形法により製造されることが多くなってきた。特に、光学面が非球面形状を有する光学素子は、研磨加工による面形成が容易でないことから、成形金型によるプレス成形法による製造が一般的になりつつある。その中でも、高い生産効率を期待できる方法として、溶融ガラスを成形金型で直接加圧成形してガラス製の光学素子を得るダイレクトプレス法が注目されている。
溶融ガラスを成形金型で直接加圧成形してガラス製の光学素子を得る方法として、ノズル先端からの溶融ガラスを支持部材に滞留させたあと、該支持部材をノズル先端から退避させ、得られたガラスゴブ(溶融ガラスの塊)を上型と下型とで加圧成形する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
また、受け型に供給された溶融ガラスを下型の上に搬送した後、上下金型で加圧成形することによって、上面側の光学面のみを上型の成形面の転写によって形成し、下面側の光学面は追加工(研削・研磨加工)によって形成してガラスレンズを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開平6−206730号公報 特開平8−208248号公報
特許文献1、2に記載された方法は、いずれも溶融ガラスを成形金型で直接加圧成形するため、原理的には高い生産効率を期待できる方法である。
しかしながら、上型の成形面の転写によって形成される上面側の光学面が凸面である光学素子を製造する場合には、次のような問題があった。光学素子の上面側の光学面を凸面とするためには、上型の成形面はそれに対応した凹形状とする必要がある。通常、下型に供給された溶融ガラスの上面側は表面張力によって凸形状を有する。しかし、溶融ガラスの上面側の中心部分の曲率半径が上型の成形面の曲率半径よりも大きいと、加圧成形において溶融ガラスと上型とが接触する際、溶融ガラスの中心部分からではなく、周辺部分が先に上型と接触することになる。そうすると、溶融ガラスと上型との間に密閉された空間が生じ、そこに閉じこめられた空気に阻まれて溶融ガラスと上型とが十分に密着することができず、上面側の光学面にエアー溜まりと呼ばれる欠陥が発生してしまう。
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、上型の成形面の転写による光学面が凸面である光学素子を製造する場合であってもエアー溜まりの発生を防止することができ、高精度な光学面を有する光学素子を効率良く製造することができる光学素子の製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
1. 溶融ガラスを成形金型で加圧成形して、少なくとも1つの光学面を有する光学素子を製造する光学素子の製造方法において、前記成形金型は、前記溶融ガラスを受ける受け面を有する下型と、前記下型と協働して前記溶融ガラスを加圧成形する凹形状の成形面を有する上型とを備え、前記下型の受け面に前記溶融ガラスを供給する溶融ガラス供給工程と、前記溶融ガラスの供給から所定時間後に、中央部の曲率半径が前記成形面の中央部の曲率半径よりも小さい凹面を有する変形用上型によって、前記溶融ガラスの上面を所定の凸形状に変形させる変形工程と、変形した前記溶融ガラスを前記下型と前記上型とで加圧成形し、前記成形面の転写面である第1の光学面を形成する加圧成形工程と、を有することを特徴とする光学素子の製造方法。
2. 前記成形金型は、更に、前記下型の上で前記溶融ガラスの広がりを規制する側壁を有し、前記変形工程の前に、前記側壁を前記溶融ガラスと接触しない位置に退避させる側壁退避工程を有することを特徴とする前記1に記載の光学素子の製造方法。
3. 前記第1の光学面に対向する第2の光学面を研磨加工によって形成する工程を有することを特徴とする前記1又は2に記載の光学素子の製造方法。
4. 前記第1の光学面に反射膜を形成する工程を有することを特徴とする前記1又は2に記載の光学素子の製造方法。
本発明によれば、加圧成形前の溶融ガラスの形状を、上面の中央部の曲率半径が上型の成形面の中央部の曲率半径よりも小さい凸形状とすることができ、加圧成形の際に溶融ガラスの上面の中央部から先に上型の成形面に接触させることができる。従って、上型の成形面の転写による光学面が凸面である光学素子を製造する場合であってもエアー溜まりの発生を防止することができ、高精度な光学面を有する光学素子を効率良く製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図8を参照しながら詳細に説明する。
〈実施形態1〉
(成形金型)
図1は、本実施形態で用いる成形金型10の断面図である。成形金型10は、溶融ガラスを受ける受け面14を有する下型11、下型11と協働して溶融ガラスを加圧成形する凹形状の成形面15を有する上型12を備えている。成形金型10は、更に、下型11の上で溶融ガラスの広がりを規制する側壁13を備えている。下型11は加圧手段32によって上下に駆動可能に構成されている。また、側壁13は、上下方向への移動と回転移動の可能な回転軸33に接続され、下型11に対して相対的に移動して溶融ガラスと接触しない位置に退避することが可能となっている。
本発明において、供給される溶融ガラスの量が少量の場合には、側壁13は必ずしも必須の部材ではない。しかし、多量の溶融ガラスを供給する場合には、供給された溶融ガラスが広がりすぎて下型11から流れ落ちてしまうことを防止するために、側壁13によって溶融ガラスの側面を規制することが好ましい。
下型11、上型12、側壁13は、各部材を加熱するためのヒーター31をそれぞれ有している。しかし、このように成形金型10のそれぞれの部材を独立して温度調節することができる構成とすることは必ずしも必須ではなく、成形金型10の全体を一つ、あるいは複数のヒーターでまとめて加熱するような構成としても良い。ヒーター31は、公知の各種のヒーターの中から適宜選択して用いることができる。例えば、部材の内部に埋め込んで使用するカートリッジヒーターや、部材の外側に接触させて使用するシート状のヒーターなどを用いることができる。
下型11及び上型12の材質は、炭化タングステンを主成分とする超硬材料、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、カーボンなど、ガラス製光学素子を加圧成形するための成形金型として公知の材料の中から用途に応じて適宜選択して用いることができる。また、これらの材料の表面に各種金属やセラミックス、カーボンなどの保護膜を形成したものを用いることもできる。下型11及び上型12を同一の材質としても良いし、それぞれ別の材質としても良い。
側壁13の材質は、下型11や上型12と同様の材質を用いることができる。特に、カーボン、窒化硼素や窒化アルミニウム等のセラミックス、カーボンとセラミックスの複合材料、あるいはこれらの表面にセラミックス等の保護膜を形成したものは、溶融ガラスとのぬれ性が低く溶融ガラスの張り付きが起こり難いため好ましい。
(溶融ガラス供給工程)
図2は、本実施形態における光学素子の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態における光学素子の製造方法は、(S1)下型11の上に溶融ガラスを供給する溶融ガラス供給工程、(S2)側壁13を溶融ガラスと接触しない位置に退避させる側壁退避工程、(S3)変形用上型によって前記溶融ガラスの上面を所定の凸形状に変形させる変形工程、(S4)変形した溶融ガラスを加圧成形する加圧成形工程の各工程を順に行うことによって光学素子を製造する方法である。
溶融ガラスの供給に際しては、成形金型10の下型11、上型12、側壁13を予め所定の温度に加熱しておく。加熱温度は、製造される光学素子に、成形面15の形状が転写された第1の光学面が良好に形成される温度範囲に設定する必要がある。通常、成形するガラスのTg(ガラス転移点)−100℃からTg+100℃程度の温度範囲とすることが好ましい。加熱温度が低すぎると光学素子に良好な光学面を形成することが困難になってくる。逆に、必要以上に温度を高くしすぎることは、ガラスと成形金型10との融着を防止する観点や、成形金型10の寿命の観点から好ましくない。実際には、成形するガラスの材質や、製造する光学素子の形状、大きさ、成形金型の材質、保護膜の種類、ヒーターや温度センサーの位置等種々の条件を考慮に入れて適正な温度を決定する。成形金型10を構成する下型11、上型12、側壁13の設定温度をすべて同じにしても良いし、それぞれ異なる設定温度としても良い。
溶融ガラスの供給から加圧成形によって光学素子を得るまでの各工程において、成形金型10の各部材の設定温度を時間的に変化させても良いし、全ての工程で同一の設定温度としても良い。製造時間の短縮や得られる光学面の形状安定性といった観点からは、全ての工程において同一の設定温度とすることが好ましい。
図3は、溶融ガラス供給工程において下型11の上に溶融ガラス40が供給された状態を示す模式図である。溶融ガラスが貯留される溶融槽34の下部にはノズル36が設けられており、溶融槽34とノズル36はヒーター35により所定温度に加熱されている。ノズル36の先端から溶融状態のガラス滴が自重により落下する状態で下型11をノズル36の先端に接近させて受け面14に溶融ガラス40を滞留させる。その後、下型11を下方に引き下げることで溶融ガラス40が切断され、所定量の溶融ガラス40の供給が完了する。
供給された溶融ガラス40は、下型11の上で広がりすぎないように側壁13によって側面42が規制されている。一般的に、溶融ガラスの体積が大きくなると、供給された溶融ガラスが広がりすぎて下型11の上で所定の形状、厚みを維持することが困難になってくる。特に、溶融ガラスの体積が500mm3以上の場合、側壁13との接触がなければ下型11の上で所定の形状、厚みを維持することが困難であるため、側壁13を用いることが特に効果的である。
溶融ガラス40を供給する方法はこれに限定されるものではなく、他の公知の手法を用いることもできる。例えば、ノズルの先端から溶融ガラスが液線状態で流出する状態で下型に所定量の溶融ガラスを滞留させた後、金属ブレードによって溶融ガラスを切断する方法等を用いることもできる。
なお、使用できるガラスの種類に特に制限はなく、光学的用途に用いられる公知のガラスを用途に応じて選択して用いることができる。例えば、リン酸系ガラス、ランタン系ガラスなどが挙げられる。
(側壁退避工程)
側壁退避工程は、側壁13と下型11とを相対的に移動させて側壁13を溶融ガラス40と接触しない位置に退避させる工程である。本実施形態では、側壁13が接続された回転軸33を上昇させた後所定の角度だけ回転させることで側壁13を退避させている。図4は、側壁13が退避した後の状態の下型11と溶融ガラス40を示す模式図である。
側壁13の退避は、側壁13との接触によって、溶融ガラス40の側面42が冷却されて粘度が高くなり、側壁13を退避しても溶融ガラス40が周囲に流れ出すことなく形状、厚みを維持することができるようになった時点で行う。側壁13を退避するタイミングが早すぎると、溶融ガラス40は粘度が低すぎて形状を維持できず周囲に流れ出してしまう。逆に、タイミングが遅すぎると側面42近傍の温度が下がりすぎ、粘度が高くなりすぎて、次の変形工程において溶融ガラスを適切に変形させることが難しくなる。
側壁13の退避を行うのに適切なタイミングは、溶融ガラス40の種類や体積、外径、厚み、製造する光学素子の形状等によって異なるため、これらの条件に応じて適宜調節すれば良い。通常は、溶融ガラス40の体積が500mm3程度の場合、溶融ガラス40が下型11に供給されてから5〜20秒後、体積が5000mm3程度の場合は10〜30秒後とするのが好ましい。
なお、側壁13を溶融ガラス40と接触しない位置に退避させるために側壁13と下型11とを相対的に移動させる方法は、上述の方法に限定されるものではない。例えば、側壁13は固定したまま、下型11を移動させることもできる。また、側壁13を複数の部材で構成しておき、所定のタイミングで複数に分割して退避させても良い。
(変形工程)
変形工程は、溶融ガラス40の供給から所定時間後に、変形用上型によって溶融ガラス40の上面を所定の凸形状に変形させる工程である。図5は、変形工程における溶融ガラスの状態を示す模式図である。図5(a)は変形用上型16によって溶融ガラス40を変形させている状態を、図5(b)は変形が完了し、変形用上型16を退避させた後の状態をそれぞれ示している。
変形用上型16は、溶融ガラス40に接触して変形させるための凹面17を有している。この凹面17の中央部の曲率半径は、上型11の成形面15の中央部の曲率半径よりも小さい。側壁退避工程が終わった段階では溶融ガラス40の粘度はまだ十分に低いため、凹面17を溶融ガラス40に接触させて、溶融ガラス40が変形する程度に軽く押圧することにより、溶融ガラス40の上面41を、後の加圧成形の際に上面41の中央部から先に上型11の成形面15に接触するような凸形状に変形させることができる(図5(a)の状態)。
変形用上型16との接触によって溶融ガラス40が冷却され、変形用上型16を退避させても溶融ガラス40の形状が維持される状態になった後、変形用上型16を上昇させて退避させる(図5(b)の状態)。変形用上型16と溶融ガラス40とを接触させておく時間は、種々の条件によって異なるが、通常0.1秒〜10秒程度が好ましい。接触時間が短すぎると退避させた後に溶融ガラス40の形状を維持することができず、接触時間が長すぎると溶融ガラス40の冷却が進みすぎて得られる光学面の精度に悪影響を与える虞がある。
変形用上型16には、側壁13と同様の材質を用いることができる。また、連続生産を行う際の安定性を高めるため、変形用上型16を所定の温度に保つための温度制御手段を備えておくことも好ましい。変形用上型16の温度が高すぎると溶融ガラス40との融着が起こりやすくなってしまう。逆に温度が低すぎると溶融ガラス40の冷却が早く進みすぎ、得られる光学面の精度に悪影響を与える虞がある。これらの観点から、溶融ガラス40と接触する直前における変形用上型16の温度は、20℃〜600℃程度が好ましく、100℃〜500℃が更に好ましい。
(加圧成形工程)
変形工程で溶融ガラス40を変形させた後、変形した溶融ガラス40を、下型11と上型12とで加圧成形し、成形面15の転写面である第1の光学面を形成する。図6は、加圧成形工程における溶融ガラスの状態を示す模式図である。図6(a)は加圧成形の開始時点において溶融ガラス40の上面41の中央部が上型12の成形面15に接触した状態を、図6(b)は加圧成形中の状態をそれぞれ示している。
このように、変形工程において溶融ガラス40を変形させているため、加圧成形工程においては、溶融ガラス40の上面41の中央部から先に上型12の成形面15に接触し、エアー溜まりを発生させることなく加圧成形を行うことができる。
溶融ガラス40は、下型11と上型12とで加圧される間に冷却が進む。溶融ガラス40が所定の温度まで冷却された後、加圧を解除して成形金型10から光学素子を取り出す。加圧を解除する際の光学素子の温度は、ガラスの種類や、光学素子の大きさや形状、必要な精度等によるが、通常はガラスのTg近傍の温度まで冷却されていれば良い。必要な加圧時間、荷重も種々の条件によって異なるが、通常は、加圧時間が10秒〜300秒、荷重が500N〜20000Nの範囲の中から適切な値を選択すれば良い。
加圧手段に特に制限はなく、エアシリンダ、油圧シリンダ、サーボモータを用いた電動シリンダ等の公知の加圧手段を適宜選択して用いることができる。加圧手段で駆動するのは下型、上型の何れでも良い。また、両方を駆動しても良い。
〈実施形態2〉
本実施形態では、上述の実施形態1と同様に加圧成形によって上型12の成形面15の転写による第1の光学面を有する光学素子を作製し、その後更に第1の光学面に対向する第2の光学面を研磨加工によって形成することで最終的な光学素子を製造する。
図7は本実施形態で製造する光学素子の断面図である。図7(a)は加圧成形によって第1の光学面42が形成された光学素子45を、図7(b)は、更に研磨加工によって第2の光学面44が形成された最終的な光学素子46を示している。
先ず、実施形態1と同様に、成形金型10を用いた加圧成形によって光学素子45を作製する。光学素子45は、上型12の成形面15による転写面47と、下型11の受け面14による転写面43とを有している。但し、本実施形態では受け面14が凸形状の下型11を用いているため、転写面43は凹形状となっている。このうち上型12の成形面15による転写面47が第1の光学面であり、光学素子45を図7(a)の破線の位置で研磨加工することによって第1の光学面に対向する第2の光学面44を形成して、最終的な光学素子46を製造する。
光学素子46のように中心部分と周辺部分の肉厚が大きく異なる光学素子を加圧成形によって直接製造する場合には、加圧成形中の冷却過程における冷却速度に差が生じやすく、形成される光学面の精度に悪影響を与える場合がある。本実施形態のように、中心部分と周辺部分の肉厚差が小さい形状で加圧成形を行い、その後の研磨加工によって第2の光学面を形成することで、肉厚差が大きい形状であっても、高精度な光学面を有する光学素子を効率よく製造することができる。
研磨加工は、公知の手法を適宜選択して用いることができる。また、研磨加工の前に、高速研削機(カーブジェネレータ)等を用いた粗摺加工、ダイヤモンドペレット等を用いた精研削加工等を行っても良い。また、研削等によって光学素子の外径面を形成しても良い。
〈実施形態3〉
本実施形態では、上述の実施形態1と同様に加圧成形によって上型12の成形面15の転写による第1の光学面を有する光学素子を作製し、その後第1の光学面の上に反射膜を形成することで高精度な反射面を有する光学素子を製造する。
図8は、本実施形態で製造する反射膜53の形成された光学素子50の断面図である。実施形態1と同様の方法によって得られた光学素子51の転写面52の上に反射膜53を有している。転写面52は、上型12の成形面15の転写によって形成された面である。
反射膜53の種類は特に限定されるものではなく、銀、アルミ等の金属ミラーでも良いし、誘電体を積層した多層膜ミラーであっても良い。また、反射膜53の形成方法も特に限定されず、真空蒸着法、スパッタ法、CVD法など公知の方法を適宜選択して用いれば良い。
実施形態1で用いる成形金型10の断面図である。 実施形態1における光学素子の製造方法を示すフローチャートである。 溶融ガラス供給工程において下型11の上に溶融ガラス40が供給された状態を示す模式図である。 側壁13が退避した後の状態の下型11と溶融ガラス40を示す模式図である。 変形工程における溶融ガラスの状態を示す模式図である。 加圧成形工程における溶融ガラスの状態を示す模式図である。 実施形態2で製造する光学素子の断面図である。 実施形態3で製造する反射膜53の形成された光学素子50の断面図である。
符号の説明
10 成形金型
11 下型
12 上型
13 側壁
14 受け面
15 成形面
16 変形用上型
17 凹面
40 溶融ガラス
41 溶融ガラス40の上面
42 溶融ガラス40の側面
44 第2の光学面
45、46、50、51 光学素子
47、52 第1の光学面(転写面)
53 反射膜

Claims (4)

  1. 溶融ガラスを成形金型で加圧成形して、少なくとも1つの光学面を有する光学素子を製造する光学素子の製造方法において、
    前記成形金型は、前記溶融ガラスを受ける受け面を有する下型と、前記下型と協働して前記溶融ガラスを加圧成形する凹形状の成形面を有する上型とを備え、
    前記下型の受け面に前記溶融ガラスを供給する溶融ガラス供給工程と、
    前記溶融ガラスの供給から所定時間後に、中央部の曲率半径が前記成形面の中央部の曲率半径よりも小さい凹面を有する変形用上型によって、前記溶融ガラスの上面を所定の凸形状に変形させる変形工程と、
    変形した前記溶融ガラスを前記下型と前記上型とで加圧成形し、前記成形面の転写面である第1の光学面を形成する加圧成形工程と、を有することを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 前記成形金型は、更に、前記下型の上で前記溶融ガラスの広がりを規制する側壁を有し、
    前記変形工程の前に、前記側壁を前記溶融ガラスと接触しない位置に退避させる側壁退避工程を有することを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 前記第1の光学面に対向する第2の光学面を研磨加工によって形成する工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記第1の光学面に反射膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法。
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