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JP2008238413A - 液体噴射ヘッド用配線部材、及び、液体噴射ヘッド - Google Patents

液体噴射ヘッド用配線部材、及び、液体噴射ヘッド Download PDF

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JP2008238413A
JP2008238413A JP2007077840A JP2007077840A JP2008238413A JP 2008238413 A JP2008238413 A JP 2008238413A JP 2007077840 A JP2007077840 A JP 2007077840A JP 2007077840 A JP2007077840 A JP 2007077840A JP 2008238413 A JP2008238413 A JP 2008238413A
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Abstract

【課題】小型化に寄与することが可能な液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】圧電素子の駆動端子に接合される配線端子44を複数列設して成る端子列46を、圧電素子列に対応して複数有し、各端子列46の列設方向における両端に位置する端子列のうち、少なくとも一端の端子列を配線引出し端子列47とし、この配線引出し端子列以外の他の端子列の各配線端子に導通する配線のうちの少なくとも一部を、配線引出し端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通して当該配線引出し端子列の外側に引き出した。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドに用いられる液体噴射ヘッド用配線部材、及び、液体噴射ヘッドに係り、特に、液体噴射ヘッドの圧電素子に対応した配線端子を列設して成る配線端子列を有する液体噴射ヘッド用配線部材、及び、これを備えた液体噴射ヘッドに関する。
圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズル開口から液滴として吐出させる液体噴射ヘッドの一種に、振動板の表面に形成された圧電素子(圧力発生素子の一種)を撓み変形させることで液滴を吐出させるようにしたものがある。この液体噴射ヘッドは、例えば、圧力室と圧電素子とを備えたアクチュエータユニットと、ノズル開口や共通液室を備えた流路ユニットとから構成される。この液体噴射ヘッドでは、駆動信号を印加して圧電素子を駆動させることで圧力室容積を変化させ、圧力室内に貯留された液体に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用することでノズル開口から液滴を吐出させる。
上記圧電素子は個別に素子端子を有しており、この素子端子にFPC(フレキシブル・プリンティング・サーキット)やTCP(テープ・キャリア・パッケージ)等のフィルム状の配線部材(以下、フレキシブルケーブル)の配線端子が接続され、このフレキシブルケーブルを介して駆動回路であるICから駆動信号が供給されるようになっている。図9は、従来のフレキシブルケーブルの一例を示している。このフレキシブルケーブル57は、ポリイミドやポリエステル等の絶縁性フィルムの表面に、銅箔で導体パターン(配線パターン:図示せず)を形成するとともに、配線端子59以外の部分をレジスト58で覆って構成している。このフレキシブルケーブル57の配線端子59の部分には、予めハンダメッキが施されており、この配線端子59を圧電素子の素子端子にハンダ付けすることによって、フレキシブルケーブル57がアクチュエータユニットに取り付けられる(例えば、特許文献1参照)。例示したフレキシブルケーブル57は、図9における左半分と右半分とで、それぞれ異なるアクチュエータユニットに対応している。即ち、このフレキシブルケーブル57は、2つのアクチュエータユニットに対して共通の配線ケーブルとなっている。
特開2006−281477号公報(図2、図3)
ここで、上記フレキシブルケーブル57では、配線端子列60a〜60d同士の空きスペース(配線スペース)に配線パターンが形成されている。この例では、1列目の端子列60aの左側方、2列目の端子列60bと3列目の端子列60cの間、及び、4列目の端子列60dの右側方にそれぞれ配線スペースが設けられている。そして、例えば、1つの端子列60が90本の配線端子59を列設して構成されている場合、各端子列60から配線パターンがそれぞれの一側の配線スペースに90本ずつ出ていることになる。そして、2列目の端子列60bと3列目の端子列60cの間の配線スペースは、合計180本分の配線パターンを形成するための間隔(図9においてDの範囲で示す間隔)が必要となっていた。そして、この端子列60b,60cの間隔を必要とするために、アクチュエータユニット(圧力発生素子列)の配置間隔が規制されてしまい、その結果、液体噴射ヘッド全体の小型化に支障を来していた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型化に寄与することが可能な液体噴射ヘッド用配線部材、及び、液体噴射ヘッドを提供することにある。
本発明の液体噴射ヘッド用配線部材は、上記目的を達成するために提案されたものであり、素子端子を通じて駆動信号が印加されることにより変形し、圧力室内の液体に圧力変動を生じさせてノズル開口から液滴を吐出させるための圧力発生素子を複数列設して成る圧力発生素子列を備えた液体噴射ヘッドに前記駆動信号を供給する配線部材であって、
前記圧力発生素子の素子端子に接合される配線端子を複数列設して成る端子列を、各圧力発生素子列に対応して複数有し、
各端子列の列設方向における両端に位置する端子列のうち、少なくとも一端の端子列を配線引出し端子列とし、
前記配線引出し端子列以外の他の端子列の各配線端子に導通する配線のうちの少なくとも一部を、配線引出し端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通して当該配線引出し端子列の外側に引き出したことを特徴とする。
上記構成によれば、各端子列の列設方向における両端に位置する端子列のうち、少なくとも一端の端子列を配線引出し端子列とし、配線引出し端子列以外の他の端子列の各配線端子に導通する配線のうちの少なくとも一部を、配線引出し端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通して当該配線引出し端子列の外側に引き出したので、配線引出し端子列以外の他の端子列では、配線引出し端子列側とは反対側の側方に引き出す配線の本数を減らせるため、その分、配線スペースを縮小することができる。これにより、配線スペースを縮小した分だけ端子列間の間隔を狭めることができる。これに応じて、圧力発生素子列の配置間隔を狭めることができる。その結果、液体噴射ヘッド全体の小型化に寄与することが可能となる。
上記構成において、所定の端子列と前記配線引出し端子列との間に他の端子列が存在する構成において、当該所定の端子列の各配線端子の配線のうちの少なくとも一部を、前記他の端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通すと共に、前記配線引出し端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通して配線引出し端子列の外側に引き出す構成を採用することができる。
この構成によれば、所定の端子列の各配線端子の配線のうちの少なくとも一部を、他の端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通すと共に、配線引出し端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通して配線引出し端子列の外側に引き出すようにすることで、配線引出し端子列の隣の端子列に限らず、配線引出し端子列との間に他の端子列が存在する所定の端子列においても配線引出し端子列側とは反対側の側方に引き出す配線の本数を減らせることができる。
また、上記構成において、前記配線端子が、無電解メッキによって導電性金属を固着することで形成される構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、電解メッキを採用する構成に比べてメッキ用導通パターンやメッキ用端子が不要となるので、その分、配線レイアウトの自由度が向上する。
また、本発明の液体噴射ヘッドは、上記各構成の配線部材を通じて圧力発生素子に印加するように構成したことを特徴とする。
この構成では、配線部材における端子列間の間隔が従来よりも縮小されたので、各端子列に対応する圧力発生素子列の配置間隔を狭めることができる。その結果、液体噴射ヘッド全体の小型化が可能となる。
また、上記構成において、前記圧力発生素子の素子端子と液体噴射ヘッド用配線部材の配線端子が、異方性導電接着剤によって接合される構成を採用することが望ましい。
この構成によれば、配線端子に半田付け用の材料を用いなくても圧力発生素子の素子端子との電気的な導通がとれるので、配線端子の形成に無電解メッキを使用することが可能となる。
さらに、上記構成において、上記各圧力発生素子列が、圧力発生素子の列設方向に直交する方向に配列されている構成に好適である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明は、本発明の液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種。以下、単にプリンタという)に搭載されるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を例に挙げて行う。
図1は、記録ヘッド1の構成の一例を説明する分解斜視図である。この記録ヘッド1は、図示しないインクカートリッジ内に貯留されたインク(本発明における液体の一種)をヘッド内部に導入するインク供給針2が複数配設された供給針ユニット3と、圧電素子30(圧力発生素子の一種。図2等参照)を有するアクチュエータユニット4及び流路ユニット5から成るヘッドユニット6とを、ヘッドケース9に備えて概略構成される。また、この記録ヘッド1において、ヘッドケース9の先端側(供給針ユニット3の接合面とは反対側)には、ヘッドユニット6を保護すると共に、ノズルプレート8を接地電位に調整するための金属製のカバー10が取り付けられるようになっている。
供給針ユニット3は、インク供給針2がヘッド主走査方向(ノズル列直交方向)に横並びに配設された合成樹脂製の部材である。この供給針ユニット3に配設されるインク供給針2の先端部は円錐状に尖っており、インクカートリッジ内に挿入し易くなっている。また、この先端部には、インク供給針2の内外を連通する導入孔が複数穿設されており、これらの導入孔を通じてインクカートリッジ内のインクがヘッド内に導入される。そして、本実施形態の記録ヘッド1は4種類のインクを吐出可能であるため、供給針ユニット3には、合計4本のインク供給針2が先端を上方に突出した姿勢で配設されている。
ヘッドケース9は、上記供給針ユニット3や配線基板11が取り付けられるベース部12と、このベース部12の底部から下方に向けて延出し、開口面にヘッドユニット6が取り付けられる中空箱体状のケース部13とにより構成される部材である。本実施形態においては、このヘッドケース9と上記供給針ユニット3は、例えば、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂等の合成樹脂によって作製されている。そして、ヘッドケース9のベース部12には、ケース流路14の上部開口が、供給針ユニット3の各インク供給針2に対応した位置にそれぞれ開設されている。また、ベース部12には、配線基板11を配設するための基板配設部15が区画されている。
上記配線基板11は、コネクタ16を備えており、このコネクタ16には、プリンタ本体側からのFFC(フレキシブルフラットケーブル)等の配線ケーブル(図示せず)が装着されるようになっている。また、配線基板11には、接続用端子17が形成されており、この接続用端子17には、TCP(テープキャリアパッケージ)等のフィルム状のフレキシブルケーブル18(本発明における配線部材の一種に相当)が電気的に接続される。そして、この配線基板11は、プリンタ本体側からの駆動信号をFFCを通じて受けると共に、この駆動信号をフレキシブルケーブル18を通じてアクチュエータユニット4の圧電素子30に印加するようになっている。このフレキシブルケーブル18の詳細については後述する。
ノズルプレート8は、流路ユニット5を構成する部材の1つである。このノズルプレート8には、ドット形成密度に応じたピッチで複数のノズル開口19が列状に開設されており、本実施形態においては、このノズル開口19の列(ノズル列)が、主走査方向に複数条(4列)並設されている。そして、このノズルプレート8は、流路ユニット5において、アクチュエータユニット4の接合面側とは反対側に配置される。
図2は、上記ヘッドユニット6の構成を説明する要部断面図、図3は、ヘッドユニット6の平面図である。本実施形態におけるヘッドユニット6は、流路ユニット5の上面(アクチュエータ載置面)にアクチュエータユニット4を積層した状態で一体化して構成されている。流路ユニット5は、オリフィスとして機能するインク供給口22及びノズル連通口23の一部となる通孔が形成された供給口プレート24と、インク供給針2側からのインクが供給されるリザーバ25(共通液体室)及びノズル連通口23の一部となる通孔が形成されたリザーバプレート26と、上記ノズルプレート8とから構成されている。そして、流路ユニット5は、リザーバプレート26の一方の面にノズルプレート8を、他方の面に供給口プレート24をそれぞれ配置し、これらの部材の間を熱溶着フィルム等によって接合して構成されている。これらの供給口プレート24、リザーバプレート26、ノズルプレート8は、例えば、ステンレス鋼などの金属製の板材をプレス加工することで作製されている。そして、この流路ユニット5は、リザーバ25からノズル開口19に至るまでのインク流路(液体流路)を形成している。
アクチュエータユニット4は、圧力室28となる通孔を開設した圧力室プレート29と、圧電素子30が複数横並びに実装されると共に圧力室28の一部を区画する振動子プレート31と、供給側連通口32となる通孔及びノズル連通口23となる通孔を形成した連通口プレート34とを積層した状態で備えている。これらの圧力室プレート29、振動子プレート31、及び、連通口プレート34は、アルミナや酸化ジルコニウム等のセラミックスで作製されており、焼成によって一体化される。本実施形態においては、図3に示すように、合計2つのアクチュエータユニット4が流路ユニット5上に設けられている。そして、1つのアクチュエータユニット4は、2条のノズル列分の圧力室28や圧電素子30を備えてユニット化されている。
上記の圧力室28は、ノズル列とは直交する方向に細長い空部となっており、ノズル開口19に対応して複数形成されている。そして、各圧力室28の一端側は、供給側連通口32及びインク供給口22を通じてリザーバ25に連通している。また、供給側連通口32とは反対側の圧力室28の他端側は、ノズル連通口23を通じてノズル開口19に連通している。この圧力室28の一部、即ち、連通口プレート34とは反対側となる面は、振動子プレート31によって区画されている。
本実施形態において、圧力発生素子の一種として機能する圧電素子30は、付与された電界に応じて撓み振動を行う所謂撓みモードの圧電素子であり、駆動電極36と共通電極37で圧電体層38を挟んだ状態に形成されている。この圧電素子30は、圧力室28とは反対側の振動子プレート31の表面に、圧力室28を覆い隠す状態に形成されている。即ち、各圧電素子30は、各圧力室28に対応してノズル列方向に列設されて、圧電素子列41(圧力発生素子列)を形成している。そして、1つのアクチュエータユニット4には、圧電素子列41が、圧電素子30の列設方向(ノズル列方向)に直交する方向に2列形成されている。したがって、ヘッドユニット6には、合計4列の圧電素子列41が設けられている。
上記圧電素子30の長手方向の一側には、圧電素子30毎に個別の駆動端子39(素子端子の一種)が形成されている。この駆動端子39は、圧電素子30の駆動電極36に導通すると共に、フレキシブルケーブル18の配線端子44(図4参照)と電気的に接続される部分である。また、共通電極37は、共通幹電極を介して共通接地端子(素子端子の一種。図示せず)に導通している。駆動端子39及び共通接地端子は、金属材料によって作製されており、例えばスクリーン印刷によって、アクチュエータユニット4の表面に形成されている。そして、各駆動端子39や共通接地端子は、ノズル列方向に列設されて駆動端子列40を構成しており、この駆動端子列40は、アクチュエータユニット4の幅方向の中心寄りに2列形成されている。したがって、ヘッドユニット6には、合計4列の駆動端子列40が設けられている。
上記駆動端子39を通じて駆動電極36に駆動信号が印加されると、駆動電極36と共通電極37との間には電位差に応じた電界が発生する。この電界は圧電体層38に付与され、圧電体層38は付与された電界の強さに応じて撓み変形する。即ち、圧電素子30に印加される電位をプラス側に上昇させる程、圧電素子30は、流路ユニット5に近づく方向に変位し、圧力室28の容積を減少するように振動子プレート31を変形させる。一方、圧電素子30に印加される電位をマイナス側に下降させる程、圧電素子30は、流路ユニット5よりも遠ざかる方向に変位し、圧力室28の容積を増加させるように振動子プレート31を変形させる。このような圧電素子30の作動により、圧力室28が収縮又は膨張し、これにより、圧力室28内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動を利用することで、圧力室28内のインクをノズル開口19からインク滴として吐出させることができる。
図4は、上記フレキシブルケーブル18の構成を説明する要部拡大図であり、圧電素子30に接続される先端側部分を示している。このフレキシブルケーブル18は、ポリイミド等の絶縁フィルムから成るベースフィルム43の表面に、銅箔等の導体材料で配線パターン(導体パターン)42が形成され、配線端子44以外の部分がレジストで覆われて構成されている。また、このフレキシブルケーブル18には、配線基板11側からの駆動信号を圧電素子30に対して選択的に供給する制御を行うICチップ(図示せず)が実装されている。本実施形態におけるフレキシブルケーブル18は、隣り合う2つのアクチュエータユニット4に共通な1枚のケーブルとなっており、図4において左半分と右半分がそれぞれ1つのアクチュエータ4に対応している。フレキシブルケーブル18の各配線端子44は、アクチュエータユニット4の駆動端子39毎に対応させて複数列設され、端子列46を形成している。そして、端子列46は、2つのアクチュエータユニット4の各駆動端子列40に対応して合計4列形成されている。なお、図4においては、各端子列46における配線端子44の一部を示している。
本実施形態においては、後述するように、圧電素子30の駆動端子39と配線端子44との接合に異方性導電接着剤を採用している。この異方性導電接着剤を採用することにより、配線端子44に半田付け用の材料を用いなくても駆動端子39との電気的な導通がとれる。そして、配線端子44の表面には、無電解メッキによって導電性金属が固着されている。具体的には、導電性金属(例えば、ニッケルやスズ等)を含む溶剤に溶ける化合物と還元剤を液に溶かし、ケーブルの基体を液に浸漬して配線端子44上で金属を析出させる。この無電解メッキを用いることにより、電解メッキによって端子を形成する場合のように、メッキ用導通パターンやメッキ用導通端子を設ける必要が無く、また、近接して隣り合う端子列46同士の間にスリットを設ける必要が無い。
即ち、図9に示す従来におけるフレキシブルケーブル57では、図5に示す拡大図(図9における領域Aの拡大図)のように、隣り合う端子列60の間に、両端子列に共通の幹電極61が設けられ、この幹電極61には電解メッキ時に使用される通電用端子62が設けられていた。そして、通電用端子62と幹電極61を通じて各端子列60にメッキが施された後、図においてハッチングで示す部分にスリットSを設けることで、両端子列60を分断していた。
これに対し、本発明にかかるフレキシブルケーブル18では、通電用端子や幹電極を用いなくとも、無電解メッキによって各端子44に個々に金属被膜を形成することができるので、従来のように端子列同士の間にスリットを設ける必要が無い。このため、従来スリットであった部分を配線用のスペースとして利用することができる。即ち、配線レイアウトの自由度が向上する。そして、フレキシブルケーブル18は、このスリットであった部分を配線スペースとして利用すると共に配線レイアウトを工夫することによって端子列44の配置間隔を縮小している。
ここで、フレキシブルケーブル18では、各端子列46の列設方向における両端に位置する端子列のうち、少なくとも一端の端子列が、本発明における配線引出し端子列として機能する。図4の例では、左端に位置する端子列46が配線引出し端子列47となっている。そして、配線引出し端子列47以外の他の端子列46の各配線端子44に導通する配線のうちの少なくとも一部を、配線引出し端子列47における隣り合う配線端子44間の間隙を通して、この配線引出し端子列47の外側(側方)に引き出している。より具体的には、図4に示すように、配線引出し端子列47の右隣の端子列46(端子列46a)の配線端子44のうちの一部の配線、例えば、90本中の50本を、端子列間のスペース、即ち、従来スリットがあった部分と配線引出し端子列47の配線端子44間の間隙とを通して、配線引出し端子列47の左側方に引き出している。
このように配線をレイアウトすることによって、端子列46aから配線引出し端子列47とは反対側の側方(右側方)へ引き出す配線の本数を減らすことができるため、その分、この端子列46aの右側方の配線スペースを縮小することができる。これにより、端子列46aの右隣に位置する端子列44との間の間隔Dxを狭めることができる。その結果、記録ヘッド1において隣り合うアクチュエータユニット4同士の間隔(圧力発生素子列の間隔)を狭めることができ、これにより、記録ヘッド1全体の小型化に寄与することが可能となる。
なお、図4の例では、左端に位置する端子列44のみを配線引出し端子列47としたが、勿論、右端に位置する端子列44も配線引出し端子列47として、その左隣の端子列の配線をこの配線引出し端子列47の右側方に引き出す構成を採用することもできる。また、2つのアクチュエータユニット4に対して1枚のフレキシブルケーブル18を用いる構成を例示したが、これには限らず、図6に示すように、アクチュエータ4毎に個別のフレキシブルケーブル18(18a,18b)を用いる構成を採用しても良い。この構成においても、各ケーブル18a,18bの配線パターンを互いに反対側の側方に引き出すようにすることで、これらの各ケーブル18a,18bの配置間隔Dzを可及的に狭めることができる。その結果、記録ヘッド1の小型化に寄与することができる。
続いて、上記フレキシブルケーブル18の配線端子44と圧電素子30の駆動端子39との接合について説明する。本実施形態においては、上述したように両端子44,39間の接合に異方性導電接着剤(異方性導電接着フィルム)を採用している。図7(a)に示すように、この異方性導電接着剤49は、接着剤樹脂50中に導電粒子51を分散させて構成される。接着剤樹脂50としては、主にエポキシ系の熱硬化樹脂が用いられている。また、導電粒子51としては、例えば、スズ−ニッケル合金、ニッケル等の金属からなる粒子や、スチレン、ジビニルベンゼン、ベンゾグアナミン等の核となる樹脂にニッケル又はニッケル・金メッキを施した粒子等が用いられる。そして、図7(b)に示すように、この異方性導電接着剤49を、フレキシブルケーブル18の配線端子44と圧電素子30の駆動端子39との間に介在させた状態で熱と圧力を加えて硬化させると、導電粒子51が両端子間に挟まれる。この導電粒子51によって配線端子44と駆動端子39とを導通させることができる。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
図8は、本発明の第2実施形態におけるフレキシブルケーブル18′の構成を説明する要部拡大図である。この第2実施形態におけるフレキシブルケーブル18′は、端子列46を横並びで合計3列有している。本実施形態においては、この3列の端子列46のうち、左端に位置する端子列46が配線引出し端子列47として機能する。そして、上記第1実施形態と同様に、配線引出し端子列47の右隣に位置する端子列46aの配線端子44のうちの一部の配線を配線引出し端子列47の配線端子44間の間隙を通して、配線引出し端子列47の左側方に引き出している。さらに本実施形態では、右端に位置する端子列46bの配線端子44のうちの一部の配線を、端子列46aの配線端子44間の間隙を通すと共に、配線引出し端子列47の配線端子44間の間隙を通して、配線引出し端子列47の左側方に引き出している。
このように、所定の端子列(端子列46b)と配線引出し端子列(47)との間に他の端子列(端子列46a)が存在する構成において、所定の端子列の各配線端子の配線のうちの少なくとも一部を、他の端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通すと共に、配線引出し端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通して配線引出し端子列の外側に引き出す構成を採用することができる。即ち、配線引出し端子列における隣り合う配線端子間に配線を互いに接触することなく通せる限り、複数の端子列の配線を配線引出し端子列の外側に引き出すことができる。これにより、配線引出し端子列の隣の端子列に限らず、配線引出し端子列との間に他の端子列が存在する所定の端子列においても配線引出し端子列側とは反対側の側方に引き出す配線の本数を減らせることができる。
また、以上では、液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録ヘッド1を例に挙げて説明したが、本発明は他の液体噴射ヘッドにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。
記録ヘッドの構成を説明する分解斜視図である。 ヘッドユニットの構成を説明する要部断面図である。 ヘッドユニットの平面図である。 フレキシブルケーブルの構成を説明する要部拡大図である。 従来の電解メッキによって端子を形成する工程を説明する模式図である。 フレキシブルケーブルの変形例の構成を説明する要部拡大図である。 異方性導電接着剤によって配線端子と駆動端子を接合する工程を説明する模式図である。 第2実施形態におけるフレキシブルケーブルの構成を説明する要部拡大図である。 従来のフレキシブルケーブルの構成を説明する図である。
符号の説明
1…記録ヘッド,4…アクチュエータユニット,6…ヘッドユニット,18…フレキシブルケーブル,30…圧電素子,39…駆動端子,40…駆動端子列,41…圧電素子列,42…配線パターン,44…配線端子,46…端子列,47…配線引出し端子列,49…異方性導電接着剤,50…接着剤樹脂,51…導電粒子

Claims (6)

  1. 素子端子を通じて駆動信号が印加されることにより変形し、圧力室内の液体に圧力変動を生じさせてノズル開口から液滴を吐出させるための圧力発生素子を複数列設して成る圧力発生素子列を備えた液体噴射ヘッドに前記駆動信号を供給する配線部材であって、
    前記圧力発生素子の素子端子に接合される配線端子を複数列設して成る端子列を、各圧力発生素子列に対応して複数有し、
    各端子列の列設方向における両端に位置する端子列のうち、少なくとも一端の端子列を配線引出し端子列とし、
    前記配線引出し端子列以外の他の端子列の各配線端子に導通する配線のうちの少なくとも一部を、配線引出し端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通して当該配線引出し端子列の外側に引き出したことを特徴とする液体噴射ヘッド用配線部材。
  2. 所定の端子列と前記配線引出し端子列との間に他の端子列が存在する構成において、当該所定の端子列の各配線端子の配線のうちの少なくとも一部を、前記他の端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通すと共に、前記配線引出し端子列における隣り合う配線端子間の間隙を通して配線引出し端子列の外側に引き出したことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド用配線部材。
  3. 前記配線端子は、無電解メッキによって導電性金属を固着することで形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッド用配線部材。
  4. 信号供給源からの駆動信号が素子端子を通じて印加されることにより変形し、圧力室内の液体に圧力変動を生じさせてノズル開口から液滴を吐出させるための圧力発生素子を複数列設して成る圧力発生素子列を備えた液体噴射ヘッドであって、
    前記駆動信号を、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド用配線部材を通じて各圧力発生素子に印加するように構成したことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 前記圧力発生素子の素子端子と液体噴射ヘッド用配線部材の配線端子は、異方性導電接着剤によって接合されたことを特徴とする請求項4に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 上記各圧力発生素子列は、圧力発生素子の列設方向に直交する方向に配列されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の液体噴射ヘッド。
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