JP2008232117A - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料噴霧の微粒化を十分に促進させることができる燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】燃料噴射時には、燃料室18に供給された燃料が第1噴口21に流入する。第1噴口21では燃料の流路面積が絞られているため、第1噴口21内を流れる燃料の速度が燃料室18内を流れる燃料の速度より増大する。そして、第1噴口21で流速の増大した燃料が乱流室22に流入する。第1噴口21から乱流室22にかけての流れを急拡大流れとすることで、第1噴口21から乱流室22へ噴出する燃料噴流とその周囲の燃料との間に速度差が発生し、乱流室22内を流れる燃料に強い乱れが与えられる。そして、乱流室22で乱流の発生した燃料が第2噴口23を通って噴出し、扇状の偏平な噴霧膜を形成する。
【選択図】図1A
【解決手段】燃料噴射時には、燃料室18に供給された燃料が第1噴口21に流入する。第1噴口21では燃料の流路面積が絞られているため、第1噴口21内を流れる燃料の速度が燃料室18内を流れる燃料の速度より増大する。そして、第1噴口21で流速の増大した燃料が乱流室22に流入する。第1噴口21から乱流室22にかけての流れを急拡大流れとすることで、第1噴口21から乱流室22へ噴出する燃料噴流とその周囲の燃料との間に速度差が発生し、乱流室22内を流れる燃料に強い乱れが与えられる。そして、乱流室22で乱流の発生した燃料が第2噴口23を通って噴出し、扇状の偏平な噴霧膜を形成する。
【選択図】図1A
Description
本発明は、ノズルボディ内部の燃料室に供給された燃料が噴口を通って噴射される燃料噴射弁に関し、特に、燃料噴霧の微粒化の促進を図った燃料噴射弁に関する。
燃料噴霧の微粒化の促進を図った燃料噴射弁の関連技術が下記特許文献1に開示されている。特許文献1による燃料噴射弁においては、入口がサック部に開口し、出口が噴射弁外部に開口するスリット状噴口が弁体の先端部に形成されており、スリット状噴口出口のスリット長手方向の幅がスリット状噴口入口のスリット長手方向の幅より広く設定されている。サック部からスリット状噴口を通って噴出した燃料は、偏平な扇状の燃料噴霧膜を形成する。この偏平な燃料噴霧膜が周囲の空気によって引きちぎられることで、燃料噴霧の微粒化の促進を図っている。
その他の関連技術として、燃料にキャビテーション気泡を発生させて燃料噴霧の微粒化を促進させる燃料噴射弁が下記特許文献2に開示されている。
特許文献1による燃料噴射弁においては、サック部の横断面積がスリット状噴口の横断面積より大きいため、サック部上面から流入する燃料の速度は遅く、サック部内での燃料流れに生じる乱れは強くない。そのため、スリット状噴口から噴出する燃料噴霧に生じる乱れが弱くなり、燃料噴霧の微粒化を十分に促進させることが困難である。
本発明は、燃料噴霧の微粒化を十分に促進させることができる燃料噴射弁を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料噴射弁は、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係る燃料噴射弁は、ノズルボディ内部の燃料室に供給された燃料が噴口を通って噴射される燃料噴射弁であって、噴口は、燃料室に供給された燃料が流入する第1噴口と、第1噴口から流入した燃料に乱流を発生させるための乱流室と、乱流室で乱流が発生した燃料を噴射する第2噴口と、を含むことを要旨とする。
本発明によれば、第1噴口から乱流室に流入した燃料に乱流を発生させ、この乱流が発生した燃料を第2噴口から噴射することで、第2噴口から噴出する燃料噴霧に強い乱れを生じさせることができるので、第2噴口から噴出する燃料噴霧の微粒化を十分に促進させることができる。
本発明の一態様では、第1噴口入口の流路面積と第2噴口入口の流路面積との比が3以下の状態で、燃料を第2噴口から噴射することにより、燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。さらに、第1噴口入口の流路面積と第2噴口入口の流路面積との比が2以下の状態で、燃料を第2噴口から噴射することにより、さらに良好な微粒化状態の燃料噴霧を得ることができる。
本発明の一態様では、第1噴口入口の流路面積と第2噴口入口の流路面積との比が0.5以上の状態で、燃料を第2噴口から噴射することにより、激しいキャビテーションを発生させることなく燃料噴霧の微粒化を促進させることができる。さらに、第1噴口入口の流路面積と第2噴口入口の流路面積との比が1以上の状態で、燃料を第2噴口から噴射することにより、キャビテーションを発生させることなく燃料噴霧の微粒化を促進させることができる。
本発明の一態様では、第1噴口の横断面形状が円形である場合に、第1噴口の長さと直径との比が3以下の状態で、燃料を第2噴口から噴射することにより、第1噴口出口部で大きい乱流エネルギーを燃料に与えることができ、第2噴口から噴出する燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。また、本発明の一態様では、第1噴口の横断面形状が略長方形である場合に、第1噴口の長さと短い方の幅との比が3以下の状態で、燃料を第2噴口から噴射することにより、第1噴口出口部で大きい乱流エネルギーを燃料に与えることができ、第2噴口から噴出する燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。
本発明の一態様では、第1噴口の流路面積が、燃料流れの上流側から下流側にかけてステップ的に拡大していることにより、第1噴口でキャビテーションを発生させて第2噴口から噴出する燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。この態様では、第1噴口は、上流側噴口と下流側噴口とを含み、上流側噴口及び下流側噴口の横断面形状が円形である場合に、下流側噴口の直径D1dが上流側噴口の直径D1uより大きく設定されており、下流側噴口の長さをL2とすると、
0.03≦(D1d−D1u)/2/L2≦0.1
を満たすようにD1d,D1u1,L2の値が設定されていることが好適である。また、この態様では、第1噴口は、上流側噴口と下流側噴口とを含み、上流側噴口及び下流側噴口の横断面形状が略長方形である場合に、下流側噴口の短い方の幅D1dが上流側噴口の短い方の幅D1uより大きく設定されており、下流側噴口の長さをL2とすると、
0.03≦(D1d−D1u)/2/L2≦0.1
を満たすようにD1d,D1u1,L2の値が設定されていることが好適である。
0.03≦(D1d−D1u)/2/L2≦0.1
を満たすようにD1d,D1u1,L2の値が設定されていることが好適である。また、この態様では、第1噴口は、上流側噴口と下流側噴口とを含み、上流側噴口及び下流側噴口の横断面形状が略長方形である場合に、下流側噴口の短い方の幅D1dが上流側噴口の短い方の幅D1uより大きく設定されており、下流側噴口の長さをL2とすると、
0.03≦(D1d−D1u)/2/L2≦0.1
を満たすようにD1d,D1u1,L2の値が設定されていることが好適である。
本発明の一態様では、第2噴口の流路面積が、燃料流れの上流側から下流側にかけてステップ的に拡大していることにより、第2噴口でキャビテーションを発生させて第2噴口から噴出する燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。
本発明の一態様では、第1噴口の流路面積が燃料室の流路面積より小さく、第1噴口から乱流室にかけて燃料の流路面積がステップ的に拡大していることが好適である。
本発明の一態様では、第2噴口はスリット状噴口であることが好適である。この態様では、スリット状噴口は、乱流室に開口する入口側開口面がスリット長手方向において噴口出口側へ凹んでおり、且つスリット長手方向の幅が燃料流れの上流側から下流側にかけて増大していることが好適である。これによって、スリット状噴口の形状に沿った設計通りの偏平な燃料噴霧膜を形成することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1A,1B,1Cは、本発明の実施形態に係る燃料噴射弁の概略構成を示す図であり、ノズルボディ先端部の概略構成を示す。図1A,1Bは燃料噴射弁の中心軸と直交する方向から見た内部構成図を示し、図1Cは下面図を示す。本実施形態に係る燃料噴射弁は、内開弁形式の燃料噴射弁であり、例えば内燃機関にて用いられるものである。なお、ノズルボディ先端部以外の構成については、公知の構成を適用可能であるため、図1A,1B,1Cでは図示を省略している。
ノズルボディ7の中空部にはニードル4が内挿されており、ニードル4はノズルボディ7の内周面に沿って摺動可能な状態で支持されている。ノズルボディ7の内部(ニードル4の外周面とノズルボディ7の内周面との間)には燃料室18が形成されており、図示しない燃料ポンプにより圧送された燃料が燃料室18に供給される。ニードル4は図示しないニードル駆動機構(例えばソレノイドやピエゾ素子等を用いた電磁アクチュエータ)により駆動可能である。例えばニードル駆動機構を駆動していない場合は、ニードル4が図示しないばねによりノズルボディ7のシート部6側(図1A,1Bの下側)へ付勢されていることで、ニードル4がシート部6に密着している。この場合は、燃料が噴射されない。一方、ニードル駆動機構を駆動すると、ニードル4がシート部6から離れることで、燃料室18に供給された燃料が後述する噴口を通って例えば内燃機関の筒内に噴射される。
ノズルボディ7の先端部には噴口プレート15,16が取り付けられており、噴口はこれらの噴口プレート15,16に形成されている。より具体的には、噴口プレート15には第1噴口21が形成されており、噴口プレート16には乱流室22及び第2噴口23が形成されている。
第1噴口21は、その入口がノズルボディ7の内部に開口しており、その出口が乱流室22の入口に開口している。図1A,1B,1Cに示す例では、第1噴口21がスリット状噴口であり、第1噴口21の横断面形状が概ね長方形(スリット形状)である。第1噴口21の横断面積(流路面積)は、燃料室18の横断面積(流路面積)より小さく設定されている。
乱流室22は、その入口が第1噴口21の出口に開口しており、その出口が第2噴口23の入口に開口している。図1A,1B,1Cに示す例では、乱流室22の壁面が略円形状の平面部分22aと半球面部分22bとを含む概ね半球形状であり、乱流室22の横断面形状が概ね円形状、縦断面形状が概ね半円形状である。そして、乱流室22の入口(第1噴口21の出口)がこの平面部分22aに形成されている。乱流室22の横断面積(流路面積)は第1噴口21の横断面積(流路面積)より大きく設定されており、燃料の流路面積が第1噴口21から乱流室22にかけてステップ的に急拡大する。
第2噴口23は、その入口が乱流室22の出口に開口しており、その出口が燃料噴射弁の外部(例えば内燃機関の筒内)に開口している。図1A,1B,1Cに示す例では、第2噴口23がスリット状噴口であり、第2噴口23の横断面形状が概ね長方形(スリット形状)である。そして、第2噴口23のスリット長手方向が第1噴口21のスリット長手方向と垂直であり、第2噴口23の軸心がノズルボディ7の軸心と一致している。第2噴口23の入口(乱流室22の出口)は半球面部分22bに形成されており、第2噴口23の入口側開口面23aがスリット長手方向において噴口出口側(図1A,1Bの下側)へ湾曲して凹んでいる。第2噴口23の入口部の横断面積(流路面積)は乱流室22の横断面積(流路面積)より小さく設定されており、燃料の流路面積が乱流室22から第2噴口23にかけてステップ的に急縮小する。さらに、第2噴口23は、スリット長手方向の幅が入口側から出口側にかけて(燃料流れの上流側から下流側にかけて)徐々に増大しており、その縦断面形状が末広がりの略扇形状である。噴口プレート16における第2噴口23の出口が設けられた面は平面であり、第2噴口23の出口側開口面23bは平面である。なお、本実施形態では、第2噴口23のスリット長手方向が第1噴口21のスリット長手方向と垂直である例を示しているが、第2噴口23のスリット長手方向と第1噴口21のスリット長手方向との成す角度については任意に設定することができる。また、本実施形態では、第2噴口23の軸心がノズルボディ7の軸心と一致している例を示しているが、第2噴口23の軸心を任意の傾き角度に設定することができる。
次に、本実施形態に係る燃料噴射弁の動作について説明する。
ニードル駆動機構によりニードル4を駆動して燃料を噴射する場合は、燃料室18に供給された燃料が第1噴口21に流入する。第1噴口21では燃料の流路面積が絞られているため、第1噴口21内を流れる燃料の速度が燃料室18内を流れる燃料の速度より増大する。そして、第1噴口21で流速の増大した燃料が乱流室22に流入する。本実施形態では、第1噴口21から乱流室22にかけての流れを急拡大流れとすることで、第1噴口21から乱流室22へ噴出する燃料噴流とその周囲の燃料との間に速度差が発生し、乱流室22内を流れる燃料に強い乱れが与えられる(乱流が発生する)。そして、乱流室22で乱流の発生した燃料が第2噴口23に流入する。乱流室22から第2噴口23への燃料の流入方向は、第2噴口23の入口側開口面23aの法線方向とほぼ一致する。第2噴口23の入口側開口面23aはスリット長手方向において噴口出口側へ湾曲した凹曲面形状であるため、第2噴口23への燃料の流入方向はスリット長手方向において所定の広がり角度を有する。そして、第2噴口23内を流れる燃料は、この広がり角度をほぼ保った状態で、第2噴口23の出口から噴出する。その際には、第2噴口23では燃料の流路面積が絞られているため、第2噴口23内を流れる燃料の速度が乱流室22内を流れる燃料の速度より増大する。第2噴口23の出口から噴出した燃料は、扇状の偏平な噴霧膜を内燃機関の筒内に形成する。
このように、本実施形態では、第1噴口21から乱流室22に流入する燃料の流速を増大させることができ、乱流室22内の燃料に強い乱れを与えて乱流を生じさせることができる。そして、乱流室22内で乱流が生じた燃料を第2噴口23から噴射することで、第2噴口23から噴出する燃料噴霧に強い乱れを生じさせることができ、燃料噴霧の微粒化を促進させることができる。
また、本実施形態では、第1噴口21と第2噴口23とによる2重絞り構造であり、第1噴口21入口の流路面積A1と第2噴口23入口の流路面積A2との比(以下噴口面積比とする)A1/A2に応じて、乱流室22内の燃料の圧力が変化し、第1噴口21から乱流室22に流入する燃料速度(以下第1噴口出口速度とする)V1、及び第2噴口23から噴出する燃料速度(以下第2噴口出口速度とする)V2が変化する。なお、第2噴口23の入口側開口面23aが凹曲面形状である場合は、入口側開口面23aの長い方の幅は、図1Aに示すように凹曲面に沿った長さWで表され、第2噴口23入口の流路面積(入口側開口面23aの面積)A2は、入口側開口面23aの長い方の幅Wと短い方の幅との積で表される。
図2に、噴口面積比A1/A2と第1噴口出口速度V1との関係を計算した結果を示す。ただし、図2では、第1噴口出口速度V1を、A1/A2=0.25の場合の第1噴口出口速度V1baseで割ってノーマライズ(正規化)して示している。図2に示すように、噴口面積比A1/A2の値が小さいほど、第1噴口出口速度V1が速くなるため、乱流室22内の燃料流れに発生する乱れが強くなる。この乱れが強いほど、第2噴口23から噴出する燃料噴霧に生じる乱れも強くなり、燃料噴霧の微粒化に対して有利である。
図3に、噴口面積比A1/A2と第2噴口出口速度V2との関係を計算した結果を示す。ただし、図3では、第2噴口出口速度V2を、第1噴口21の流路面積が乱流室22入口部の流路面積と等しい場合(第1噴口21による絞りが無い場合)の第2噴口出口速度V2baseで割って無次元化して示している。図3に示すように、噴口面積比A1/A2の値が小さいほど、第2噴口出口速度V2が遅くなる。第2噴口出口速度V2が遅いと、外気との速度差が小さいために燃料噴流に作用するせん断力が小さく、燃料噴霧の微粒化に対して不利となる。
図4に、噴口面積比A1/A2と第1噴口21におけるキャビテーション数CNとの関係を計算した結果を示す。ここでのキャビテーション数CNとは、(第1噴口21の)上流と下流との差圧を下流の圧力から燃料の飽和蒸気圧力を引いた値で割ったものであり、この値が1より大きい場合にキャビテーションが発生するといわれている。図4は、均質燃焼させる直噴ガソリンエンジンを想定し、燃料供給圧力を12MPa、噴射雰囲気圧力を0.1MPaに設定して試算した結果である。図4に示すように、噴口面積比A1/A2の値が1より小さい範囲では、キャビテーション数CNが1より大きくなっており、キャビテーションが発生する要件を満たす。キャビテーションが発生すると、乱流室22内の燃料流れに、より強い乱れが生じることから、燃料噴霧の微粒化促進効果が期待できる。
以上のように、噴口面積比A1/A2を小さくすると、乱流室22内での燃料流れの乱れが強くなる(燃料噴霧の微粒化にプラスの要因)反面、第2噴口23からの燃料の噴出速度V2を低下させる(燃料噴霧の微粒化にマイナスの要因)。この2つの要因の兼ね合いで第2噴口23から噴出する燃料噴霧の微粒化状態が決定される。図5に、噴口面積比A1/A2と第2噴口23から噴出する燃料噴霧の微粒化性能(平均粒径)dとの関係を実験により測定した結果を示す。ただし、図5では、燃料噴霧の平均粒径dを、第1噴口21による絞りが無い場合の平均粒径dbaseで割って無次元化して示している。図5に示すように、噴口面積比A1/A2の値が3以下の範囲では、第1噴口21による絞りが無い場合と比較して、燃料噴霧の平均粒径dが小さくなり、燃料噴霧の微粒化が促進されている。このことから、A1/A2≦3に設定し、噴口面積比A1/A2の値が3以下の状態で燃料を第2噴口23から噴射することにより、良好な微粒化状態の燃料噴霧を得ることができる。そして、図5に示すように、噴口面積比A1/A2の値が2以下の範囲では、燃料噴霧の平均粒径dがさらに小さくなり、燃料噴霧の微粒化がさらに促進される。このことから、A1/A2≦2に設定し、噴口面積比A1/A2の値が2以下の状態で燃料を第2噴口23から噴射することにより、さらに良好な微粒化状態の燃料噴霧を得ることができる。
なお、前述の図2,3から、噴口面積比A1/A2が1より小さい範囲では、第1噴口出口速度V1の増加割合に対して第2噴口出口速度V2の減少割合の方が大きいため、燃料噴霧の微粒化に対して不利と考えられる。しかしながら、図4に示すように、噴口面積比A1/A2が1より小さい範囲では、キャビテーションの発生により乱流室22内の燃料流れに強い乱れが与えられるため、燃料噴霧の良好な微粒化状態を維持することができる。
ただし、キャビテーションの発生は燃料噴霧の微粒化を促進させる効果がある反面、発生したキャビテーション気泡が壁面上で崩壊すると高い圧力を発生し、これによって壁面が壊食(エロージョン)される可能性がある。キャビテーション数CNが1近傍ではキャビテーションがそれほど激しく発生しないが、特にキャビテーション数CNが5以上ではキャビテーションが激しく発生する。このような条件では、壊食に強い材質をキャビテーション気泡が崩壊する部位に用いる必要があり、噴口プレート15,16に用いる材質の選択の自由度が制限される。
そこで、噴口プレート15,16に用いる材質の選択の自由度を高めるためには、キャビテーション数CNが5以下、理想的には1以下になるように噴口面積比A1/A2の値を設定することが好ましい。図4から、キャビテーション数CNが5以下になるようA1/A2≧0.5に設定し、噴口面積比A1/A2の値が0.5以上の状態で燃料を第2噴口23から噴射することにより、激しいキャビテーションを発生させることなく、燃料噴霧の微粒化を促進させることができる。さらに、図4から、キャビテーション数CNが1以下になるようA1/A2≧1に設定し、噴口面積比A1/A2の値が1以上の状態で燃料を第2噴口23から噴射することにより、キャビテーションを発生させることなく、燃料噴霧の微粒化を促進させることができる。したがって、噴口プレート15,16に用いる材質の制限を受けることなく、加工のしやすさや加工精度の確保の点で優れた材質を選択することができる。
また、本実施形態では、噴口面積比A1/A2に応じて第2噴口23から噴出する燃料噴霧長が変化し、燃料噴霧の貫徹力が変化する。図6に、噴口面積比A1/A2と燃料噴霧貫徹力(燃料噴霧長)yとの関係を計算した結果を示す。ただし、図6では、燃料噴霧長yを、第1噴口21による絞りが無い場合の噴霧長ybaseで割って無次元化して示している。図6に示すように、噴口面積比A1/A2の値が小さいほど、燃料噴霧長yが短くなり、燃料噴霧の貫徹力が弱くなる。そこで、図3,6から、噴口面積比A1/A2の値を小さくすることで、第2噴口出口速度V2を低下させて燃料噴霧の貫徹力を弱くする(燃料噴霧長を短くする)ことができる。一方、噴口面積比A1/A2の値を大きくすることで、第2噴口出口速度V2を増加させて燃料噴霧の貫徹力を強くする(燃料噴霧長を長くする)ことができる。
なお、特許文献1では、スリット状噴口の厚さの調整により燃料噴霧の貫徹力を調整することが可能であるが、スリット状噴口の厚さを厚くして燃料噴霧の貫徹力を強くすると、燃料噴霧の微粒化状態が悪化するため、燃料噴霧の良好な微粒化状態を維持しながら所望の噴霧貫徹力を得ることが困難である。また、特許文献2では、燃料にキャビテーション気泡を発生させようとすると、燃料噴霧の貫徹力が弱くなるため、燃料噴霧の良好な微粒化状態を維持しながら所望の噴霧貫徹力を得ることが困難である。これに対して本実施形態では、噴口面積比A1/A2の値の設定により、燃料噴霧の良好な微粒化状態を維持しながら所望の貫徹力(噴霧長)の燃料噴霧を得ることができ、噴霧貫徹力(噴霧長)の選択の自由度を高めることができる。
次に、本実施形態の他の構成例について説明する。
図7A,7Bに示す構成例では、第2噴口23の出口が噴口プレート16における外部へ湾曲した凸曲面(例えば球面)16aに形成されており、第2噴口23の出口側開口面23bがスリット長手方向において外部へ湾曲した凸曲面形状である。これによって、第2噴口23の流路長さがスリット長手方向に関して均等化されるため、第2噴口23の出口における燃料の流速をスリット長手方向に関して均等化することができる。したがって、ほぼ均一な噴霧濃度の扇状噴霧膜を形成することができるので、燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。
また、図8A,8Bに示す構成例では、複数の第1噴口21が噴口プレート15の径方向に沿って間隔をおいて直線状に配列されている。図8Aに示す構成例では、各第1噴口21が円形噴口であり、各第1噴口21の横断面形状が円形である。一方、図8Bに示す構成例では、各第1噴口21がスリット状噴口であり、各第1噴口21のスリット長手方向が第1噴口21の配列方向と一致している。図8A,8Bでは、第1噴口21の配列方向が第2噴口23のスリット長手方向と垂直である例を示しているが、第1噴口21の配列方向と第2噴口23のスリット長手方向との成す角度については任意に設定することができる。
また、図8Cに示す構成例では、複数の第1噴口21が噴口プレート15の周方向に沿って間隔をおいて配列されている。そして、各第1噴口21が円形噴口であり、各第1噴口21の横断面形状が円形である。
また、図8D,8Eに示す構成例では、複数の第1噴口21が噴口プレート15の径方向に間隔をおいて配列されている。そして、各第1噴口21がスリット状噴口であり、各第1噴口21のスリット長手方向が第1噴口21の配列方向と垂直である。図8Dに示す構成例では、第2噴口23のスリット長手方向が各第1噴口21のスリット長手方向と垂直(第1噴口21の配列方向と平行)であり、図8Eに示す構成例では、第2噴口23のスリット長手方向が各第1噴口21のスリット長手方向と平行(第1噴口21の配列方向と垂直)である。ただし、第1噴口21のスリット長手方向と第2噴口23のスリット長手方向との成す角度については任意に設定することができる。
また、図9A,9Bに示す構成例では、噴口プレート16に複数の第2噴口23(2つのスリット状噴口)が形成されている。そして、各第2噴口23の軸心がノズルボディ7の軸心に対して傾斜しており、2つの第2噴口23の軸心同士が所定の角度を成している。
なお、第1噴口21が複数設けられている例では、各第1噴口21入口の流路面積の合計値を第1噴口21入口の流路面積A1とし、第2噴口23が複数設けられている例では、各第2噴口23入口の流路面積の合計値を第1噴口21入口の流路面積A2とする。
また、本実施形態では、第1噴口21の長さや幅、より具体的には、第1噴口21がスリット状噴口でその横断面形状が略長方形(スリット形状)である場合は第1噴口21の長さ(図1AのL1)と短い方の幅(図1AのD1)との比L1/D1、第1噴口21が円形噴口でその横断面形状が円形である場合は第1噴口21の長さL1と直径D1との比L1/D1も、第2噴口23から噴出する燃料噴霧の微粒化状態に影響を与える。以下の説明では、L1/D1を第1噴口21の長さ/幅比とする。
図10に、第1噴口21の長さ/幅比L1/D1と第1噴口21出口部における乱流エネルギーとの関係を計算した結果を示す。乱流エネルギーの値は供給圧力や寸法諸元によって変化するが、傾向が大きく変化することはない。図10に示す結果から、第1噴口21の長さ/幅比L1/D1の値が小さいほど、第1噴口21出口部における乱流エネルギーが大きいことがわかる。この乱流エネルギーが大きいと、乱流室22内の燃料流れに発生する乱れが強くなり、第2噴口23から噴出する燃料噴霧に生じる乱れも強くなるため、燃料噴霧の微粒化が促進される。図10の乱流エネルギーの値を微分した結果、つまり第1噴口21の長さ/幅比L1/D1と第1噴口21出口部における乱流エネルギーの変化率との関係を図11に示す。図11に示す結果から、長さ/幅比L1/D1の値が大きくなるのにしたがって、乱流エネルギーの変化率の絶対値が小さくなる傾向を示し、L1/D1>3の範囲では乱流エネルギーの変化率の絶対値が小さいことがわかる。この結果と図12に示す平均粒径の結果とを比較する。図12は、第1噴口21の長さ/幅比L1/D1と第2噴口23から噴出する燃料噴霧の微粒化性能(平均粒径)dとの関係を実験により測定した結果を示す。ただし、図12では、燃料噴霧の平均粒径dを、第1噴口21による絞りが無い場合の平均粒径dbaseで割って無次元化して示している。図11,12から、乱流エネルギーの変化率の絶対値が大きいL1/D1≦3の範囲では平均粒径dの変化が大きいのに対して、乱流エネルギーの変化率の絶対値が小さいL1/D1>3の範囲では平均粒径dの変化が小さくなることがわかる。そして、L1/D1≦3の範囲では、第1噴口21による絞りが無い場合と比較して、燃料噴霧の平均粒径dが小さくなり、燃料噴霧の微粒化が促進されていることがわかる。
以上のことから、第1噴口21の横断面形状が円形である場合は、第1噴口21の長さL1と直径D1との比L1/D1が3以下の状態で燃料を第2噴口23から噴射することにより、第1噴口21出口部で大きい乱流エネルギーを燃料に与えることができ、第2噴口23から噴出する燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。また、第1噴口21の横断面形状が略長方形(スリット形状)である場合は、第1噴口21の長さL1と短い方の幅D1との比L1/D1が3以下の状態で燃料を第2噴口23から噴射することにより、第1噴口21出口部で大きい乱流エネルギーを燃料に与えることができ、第2噴口23から噴出する燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。
また、本実施形態では、図13A,13Bに示すように、第1噴口21の横断面積(流路面積)を、燃料室18側から乱流室22側にかけて(燃料流れの上流側から下流側にかけて)ステップ的に急拡大することもできる。図13A,13Bに示す例では、第1噴口21が上流側噴口31と、上流側噴口31より乱流室22側(燃料流れの下流側)に配置された下流側噴口32とにより構成されており、上流側噴口31及び下流側噴口32がいずれもスリット状噴口で、その横断面形状が概ね長方形(スリット形状)である。そして、下流側噴口32の短い方の幅D1dが上流側噴口31の短い方の幅D1uより広く設定されており、下流側噴口32の横断面積(流路面積)が上流側噴口31の横断面積(流路面積)より大きく設定されている。このように、上流側噴口31から下流側噴口32にかけての流れを急拡大流れとすることで、上流側噴口31と下流側噴口32との段付部分33でキャビテーション気泡が発生する。このキャビテーション気泡の発生により、第2噴口23から噴出する燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。なお、上流側噴口31及び下流側噴口32がいずれも円形噴口で、その横断面形状が円形である場合は、下流側噴口32の直径D1dを上流側噴口31の直径D1uより大きく設定する(下流側噴口32の流路面積を上流側噴口31の流路面積より大きく設定する)ことで、上流側噴口31と下流側噴口32との段付部分33でキャビテーション気泡を発生させることができる。
図14に、均質燃焼させる直噴ガソリンエンジンを想定し、燃料供給圧力を12MPaに設定して第1噴口21出口におけるボイド率(燃料蒸気体積/蒸気相と液相の燃料体積の合計)を計算した結果を示す。図14では、横軸を、下流側噴口32の直径(あるいは短い方の幅)D1dと上流側噴口31の直径(あるいは短い方の幅)D1uとの差の1/2の値を下流側噴口32の長さL2で割った値(D1d−D1u)/2/L2としている。図14に示す結果から、(D1d−D1u)/2/L2の値が0.03以上の範囲ではボイド率が0.4以上であり、キャビテーション気泡が大量に発生することがわかる。したがって、(D1d−D1u)/2/L2の値を0.03以上に設定することにより、第1噴口21でキャビテーション気泡を効果的に発生させて第2噴口23から噴出する燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。
図15Aに、第1噴口21のボイド率分布を計算した結果を示す。ボイド率が0.8以上の高ボイド率領域は、図15Aに示すように、上流側噴口31と下流側噴口32との段付部分33に存在し、下流に延びている。図15Aに示すように、段付部分33で剥離した流れが第1噴口21(下流側噴口32)内で再付着する場合には、第1噴口21内が飽和蒸気圧以下に保たれていてキャビテーションが発生し、乱流室22内にキャビテーション気泡が効果的に導入される。ただし、第1噴口21内で再付着しないで剥離したまま流出するような条件になると、図15Bに示すように、第1噴口21出口の剥離領域から乱流室22内の燃料が逆流して圧力が高くなるため、キャビテーション気泡が乱流室22内に流入しなくなる。第1噴口21内におけるキャビテーション領域の長さLvと(D1d−D1u)/2/L2との関係を計算した結果を図16に示す。図16の縦軸のキャビテーション長さLvは、ボイド率が0.8より高い領域の長さとしている。図16に示す結果から、(D1d−D1u)/2/L2の値の増加に伴ってキャビテーション長さLvが増加し、ほぼ一定の傾きで変化していることがわかる。第1噴口21内で剥離した燃料を再付着させるには、下流側噴口32の長さL2をキャビテーション長さLv以上とすればよい。
図16の縦軸を、キャビテーション長さLvで(D1d−D1u)/2を割った(D1d−D1u)/2/Lvで表すと、図17に示すようになり、(D1d−D1u)/2/Lv≒0.1で近似することができる。前述のように、乱流室22内にキャビテーション気泡を導入させるには、L2≧Lvとすればよい。この2つの関係式から、(D1d−D1u)/2/L2の値を0.1以下に設定することで、段付部分33で剥離した流れが第1噴口21内で再付着し、キャビテーション気泡を乱流室22内に効果的に導入することができる。
以上の結果から、0.4以上のボイド率を確保しつつ、段付部分33で剥離した流れを第1噴口21内で再付着させてキャビテーション気泡を乱流室22内に効果的に導くには、以下の(1)式を満たすようにD1d,D1u1,L2の値を設定することが好ましい。なお、第1噴口21でキャビテーション気泡を発生させる場合は、壊食に強い材質を噴口プレート15,16に用いることが好ましい。
0.03≦(D1d−D1u)/2/L2≦0.1 (1)
また、上記に説明したキャビテーション気泡を発生させるための構成については、第2噴口23に適用することもできる。例えば図18A,18Bに示すように、第2噴口23の横断面積(流路面積)を、乱流室22側から噴射弁外部側にかけて(燃料流れの上流側から下流側にかけて)ステップ的に急拡大することもできる。これによって、第2噴口23でキャビテーション気泡を発生させることができ、第2噴口23から噴出する燃料噴霧の微粒化をさらに促進させることができる。なお、第2噴口23でキャビテーション気泡を発生させる場合は、壊食に強い材質を噴口プレート16に用いることが好ましい。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
4 ニードル、7 ノズルボディ、15,16 噴口プレート、18 燃料室、21 第1噴口、22 乱流室、23 第2噴口、31 上流側噴口、32 下流側噴口、33 段付部分。
Claims (14)
- ノズルボディ内部の燃料室に供給された燃料が噴口を通って噴射される燃料噴射弁であって、
噴口は、
燃料室に供給された燃料が流入する第1噴口と、
第1噴口から流入した燃料に乱流を発生させるための乱流室と、
乱流室で乱流が発生した燃料を噴射する第2噴口と、
を含む、燃料噴射弁。 - 請求項1に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口入口の流路面積と第2噴口入口の流路面積との比が3以下の状態で、燃料を第2噴口から噴射する、燃料噴射弁。 - 請求項2に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口入口の流路面積と第2噴口入口の流路面積との比が2以下の状態で、燃料を第2噴口から噴射する、燃料噴射弁。 - 請求項1〜3のいずれか1に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口入口の流路面積と第2噴口入口の流路面積との比が0.5以上の状態で、燃料を第2噴口から噴射する、燃料噴射弁。 - 請求項4に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口入口の流路面積と第2噴口入口の流路面積との比が1以上の状態で、燃料を第2噴口から噴射する、燃料噴射弁。 - 請求項1〜5のいずれか1に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口の横断面形状が円形である場合に、第1噴口の長さと直径との比が3以下の状態で、燃料を第2噴口から噴射する、燃料噴射弁。 - 請求項1〜5のいずれか1に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口の横断面形状が略長方形である場合に、第1噴口の長さと短い方の幅との比が3以下の状態で、燃料を第2噴口から噴射する、燃料噴射弁。 - 請求項1〜7のいずれか1に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口の流路面積が、燃料流れの上流側から下流側にかけてステップ的に拡大している、燃料噴射弁。 - 請求項1〜6のいずれか1に係る請求項8に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口は、上流側噴口と下流側噴口とを含み、
上流側噴口及び下流側噴口の横断面形状が円形である場合に、下流側噴口の直径D1dが上流側噴口の直径D1uより大きく設定されており、
下流側噴口の長さをL2とすると、
0.03≦(D1d−D1u)/2/L2≦0.1
を満たすようにD1d,D1u1,L2の値が設定されている、燃料噴射弁。 - 請求項1〜5,7のいずれか1に係る請求項8に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口は、上流側噴口と下流側噴口とを含み、
上流側噴口及び下流側噴口の横断面形状が略長方形である場合に、下流側噴口の短い方の幅D1dが上流側噴口の短い方の幅D1uより大きく設定されており、
下流側噴口の長さをL2とすると、
0.03≦(D1d−D1u)/2/L2≦0.1
を満たすようにD1d,D1u1,L2の値が設定されている、燃料噴射弁。 - 請求項1〜10のいずれか1に記載の燃料噴射弁であって、
第2噴口の流路面積が、燃料流れの上流側から下流側にかけてステップ的に拡大している、燃料噴射弁。 - 請求項1〜11のいずれか1に記載の燃料噴射弁であって、
第1噴口の流路面積が燃料室の流路面積より小さく、
第1噴口から乱流室にかけて燃料の流路面積がステップ的に拡大している、燃料噴射弁。 - 請求項1〜12のいずれか1に記載の燃料噴射弁であって、
第2噴口はスリット状噴口である、燃料噴射弁。 - 請求項13に記載の燃料噴射弁であって、
スリット状噴口は、
乱流室に開口する入口側開口面がスリット長手方向において噴口出口側へ凹んでおり、
且つスリット長手方向の幅が燃料流れの上流側から下流側にかけて増大している、燃料噴射弁。
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- 2007-03-23 JP JP2007076995A patent/JP2008232117A/ja active Pending
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