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JP2008229805A - スライス装置 - Google Patents

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JP2008229805A
JP2008229805A JP2007075774A JP2007075774A JP2008229805A JP 2008229805 A JP2008229805 A JP 2008229805A JP 2007075774 A JP2007075774 A JP 2007075774A JP 2007075774 A JP2007075774 A JP 2007075774A JP 2008229805 A JP2008229805 A JP 2008229805A
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Japan
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slicing
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JP2007075774A
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Taiji Tanaka
泰司 田中
Toshibumi Oketani
俊文 桶谷
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Esutekku Kk
TDK Corp
Estec Co Ltd
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Esutekku Kk
TDK Corp
Estec Co Ltd
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

【課題】脆い性質のワークを所定厚さの複数平板に効率良くスライスする。
【解決手段】水平前後動する移動テーブル(13)上の水平前後方向に中空フレーム(28)を取り付け、内部に移動テーブルに取り付けた駆動機構により回転させられる回転軸(29)を取り付ける。中空フレームの先端部に回転軸の回転運動を上下揺動運動に変換する回転上下揺動変換機構(10)を固定し、その上下揺動する部分にワイヤソー(2)を上下方向に張設したワイヤソー保持治具(8)を取り付ける。ワイヤソー保持治具の前方にワーク(3)を保持するワーク保持機構(5)を配置する。ワイヤソー保持治具を上下揺動させながら移動テーブルを前進させ、ワイヤソーでワークをスライスする。
【選択図】図1

Description

本発明は、加工対象物(以下、ワークという。)を所定厚さにスライスするスライス装置に関し、特には金属、セラミック、カーボン等の粉末を圧縮成形した圧粉成形体のような脆いワークをスライスするのに好適なスライス装置に関する。
様々な形状の製品を成形する素材として粉末状素材が使用されることがある。例えば、耐火レンガ、タイル、電極、磁石等の製造方法には素材であるセラミック、カーボン、金属等の粉末を圧縮成形してから焼結する方法がある。
求める製品形状が平板状である場合、平板一枚ごとに圧縮成形、焼結の工程を経て製造したのでは能率が悪い。対策として同一断面のブロック状固形物を形成し、それをスライスして平板状にする方法がある。ブロック状固形物のスライスは焼結後でも行うこともできるが、焼結体は一般に固くて脆いため焼結後のスライスには困難が伴う。このため粉末をプレス機で圧縮成形して圧粉成形体を形成し、その段階でスライスして平板状にしてから焼結する方法が採用される。
圧粉成形体は一般に脆いためスライスする際に角が欠けやすく、またスライスで生じた粉末が飛散し易い。こうした圧粉成形体をスライスする代表的方法として、回転する円盤状のブレードを使用する方法とワイヤソーを使用する方法がある。ブレードを使用する方法は成形体の切断代が大きく材料歩留まりが悪い。このため薄い形状にスライスする作業には問題がある。その点、ワイヤソーを使用する方法は切断代が小さく材料歩留まりも比較的良好なため薄い形状にスライスする作業に適している。
ワイヤソーを用いるスライス装置は、ワイヤ表面にダイヤモンド、SiC等の砥粒を固着させた細いワイヤソーをスライスする成形体に押し付け、その状態で一方向または双方向にワイヤソーを走行させて切断するものである。
例えば、特許文献1に開示されている切断装置は水平且つ平行に配置した2つのメインローラ間に複数のワイヤを巻き掛けてワイヤ列を形成し、そのローラを回転させてワイヤ列を一方向に走行させる。そして、走行するワイヤ列に向けてダミー材に接着固定したワークを押し下げ、ワイヤ列に押接させてスライスするものである。この装置の場合、ワイヤ列を2つローラに巻き掛けて一方向にしか走行させないため長いワイヤを必要とする。また、ワークを支持した状態でワークと一緒に切断されるダミー材を必要とする問題もある。
特開2003−011052号公報
本発明は従来技術のこうした問題点を解決するためになされたもので、その課題は長いワイヤソーを用いることなく脆い性質のワークを所定厚さの複数平板に効率良くスライスできるスライス装置を提供することにある。
前記課題を達成するための請求項1に記載の発明は、ワーク(3)をワイヤソー(2)を用いてスライスするスライス装置(1)であって、基台(16)上のフレーム(17)に取り付けた水平前後方向案内レール(18)に沿って移動可能な移動テーブル(13)と、その移動テーブルを前後方向に駆動するテーブル駆動機構(12)と、移動テーブルに水平前後方向に固定した中空フレーム(28)内に回転自在に取り付けられ、移動テーブルに取り付けた回転駆動機構(11)により回転駆動される回転軸(29)と、中空フレームの前端部に取り付けられ回転軸の回転運動を上下揺動運動に変換する回転上下揺動変換機構(10)と、その回転上下揺動変換機構により上下揺動する部分に取り付けられ、複数のワイヤソーを所定間隔で上下方向に張設した状態で保持するワイヤソー保持治具(8)と、移動テーブルの前進方向の所定位置に設置され、ワークを上下方向から挟持して保持するワーク保持機構(5)と、を備えることを特徴とするスライス装置である。
本構成のスライス装置はワイヤソー保持治具に張設した複数の短いワイヤソーをワークに押し当て、それを上下揺動させつつ前進させてワークを切断する。従って、長いワイヤソーを必要としない。長いワイヤソーを平行に走らせ複数枚を一度に切り出す従来方法では、多数のワイヤソーを駆動するための複雑な駆動機構を必要とする。これに対して本実施形態のスライス装置ではワイヤソー本数を増やすことが簡単であり、一度にスライスできる数枚を容易に増やすことができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスライス装置において、ワーク保持機構は上押さえ板(61)と下押さえ板(62)を備え、両押さえ板がワークを押さえる部分におけるワイヤソーの通過する部分に櫛歯状の切り込み溝(68)が形成してあることを特徴とするスライス装置である。
このようにワイヤソーが通過する部分に櫛歯状の切り込み溝を設けておけば、上下の押さえ板がワークと共に切断されることを防止できる。従って、従来方法のようにワークを保持するためのダミー材を必要とせず、ワークの取り付け、取り外しも容易となる利点がある。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のスライス装置において、ワーク保持機構の下押さえ板は支持フレーム(60)に固定されており、上押さえ板は上下移動可能に取り付けられてそのワーク押しつけ力は空圧駆動機構(66)により一定にされていることを特徴とするスライス装置である。
このような構成によれば、上下面が平行なワークを一定の力で確実に挟持して保持することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のスライス装置において、ワーク保持機構における上押さえ板は、その上押さえ板の保持フレーム(63)に移動テーブルの前後移動方向に対して直角水平方向の軸線回りに傾動自由に支持されていることを特徴とするスライス装置である。
このような構成によれば、上下面が完全には平行となっていないワークも一定圧力で確実に挟持して保持することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のスライス装置において、回転上下揺動変換機構は開放部が伸縮性蛇腹(37)で密閉保護してあり、伸縮性蛇腹内は中空フレーム内を通して注入した空気により内圧を高めてあることを特徴とするスライス装置である。
このような構成とすれば、ワークをスライスする際に生ずる粉塵が回転上下揺動変換機構部に降りかかることを防止できる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のスライス装置において、回転上下揺動変換機構をテーブル駆動機構と移動テーブルとから隔離する隔壁(36)を更に設け、その隔壁における中空フレームが通る穴周りには粉塵の通過を阻止するシール(38)が設けてあることを特徴とするスライス装置である。
このような構成とすれば、ワークをスライスする際に生ずる粉塵がテーブル駆動機構や移動テーブル、テーブル駆動機構に降りかかることを防止できる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載のスライス装置において、ワイヤソー保持治具が前進してワークを切り終わった位置状態において、切断されたワークをワイヤソー保持治具の外に押し出す押し出し機構(70)を更に設けたことを特徴とするスライス装置である。
このような構成によりワイヤソー保持治具を後退させる前にワークを外に押し出してしまえば、ワイヤソー保持治具を速い速度で後退させられることから1スライスのサイクルタイムが短縮されて能率が高まる効果を奏する。
以下、本発明に係るスライス装置の一実施形態を図面を参照して説明する。図1はその実施形態に係るスライス装置1を正面側から見た斜視図を、図2は裏面側から見た斜視図を示す。本実施形態のスライス装置1は上下方向に張設した複数のワイヤソー2をワーク3に押し当て、その状態でワイヤソー2を上下方向に揺動させてワーク3をスライスする装置である。スライス装置1はワーク3を保持するワーク保持機構5と、複数のワイヤソー2を上下方向に揺動させながら水平前後移動させるワイヤソー駆動機構6とにより構成されている。
ワイヤソー駆動機構6は、前進側先端部より複数のワーク3を張設した状態で保持するワイヤソー保持治具8、そのワイヤソー保持治具8を上下揺動させる回転上下揺動変換機構10、該回転上下揺動変換機構10に回転駆動力を供給する回転駆動機構11、それら全体を保持する移動テーブル13、その移動テーブル13を水平前後動させるテーブル駆動機構12を備えて構成されている。
基台16の上には板状のフレーム17が鉛直方向(上下方向)に起立した状態で取り付けてある。その前面側(図1における左斜め側から見た正面側)には一対の案内レール18が水平前後方向に取り付けてある。その案内レール18には、図示しないスライダを介して移動テーブル13が基台16に垂直に取り付けてある。
板状フレーム17の裏面側には、図2に示すように移動テーブル13を水平前後動させるテーブル駆動機構12が取り付けてある。テーブル駆動機構12は、サーボモータ20、ボールネジ21、ボールナット22を備えて構成されている。サーボモータ20が回転するとその軸にジョイント23を介して接続されたボールネジ21が回転し、そのボールネジ21に螺嵌されたボールナット22が水平方向に移動する。
ボールナット22は、フレーム17に設けた細長の水平スリット25を通して正面側の移動テーブル13に固定されている。従って、サーボモータ20が回転するとボールナット22が移動し、それにより移動テーブル13が水平方向に駆動される。サーボモータ20はパルス発信式のエンコーダを内蔵しており、サーボモータ20を制御するための図示しない制御装置はそのエンコーダの発するパルスを可逆計数することにより移動テーブル13の水平方向位置を検出する。そして、予め決められたパターンに従い移動テーブル13の移動速度、速度変更位置、停止位置を制御する。
移動テーブル13の正面側には、図1に示すように回転駆動機構11が取り付けてある。回転駆動機構11は、モータ27、中空フレーム28、回転軸29、モータ27の回転出力を回転軸29に伝える動力伝達機構としてのプーリ31とベルト32、中空フレーム28を移動テーブル13に固定する支持枠35とを備えて構成されている。
モータ27は出力軸を水平にして取り付けてあり、その回転により出力軸に取り付けられた小径のプーリ(図示せず)に駆動力を与える。小径のプーリに与えられた駆動力は、ベルト32を介して大径のプーリ31に伝えられる。大径のプーリ31に伝えられた駆動力はその中心に挿嵌された回転軸29を回転駆動させる。回転軸29は中空フレーム28内に納められ、中空フレーム28の両端フランジ33、34に取り付けたベアリングにより回転自在に支持されている。中空フレーム28は、底部及び対向する2つの側面をもつ平面視でコの字状の支持枠35の両側面を貫く形で水平に取り付けられている。支持枠35はボルトより移動テーブル13に固定されている。このような構成によりモータ27が回転すると水平前後方向に取り付けられた回転軸29が回転駆動される。
中空フレーム28の前進側フランジ34には回転上下揺動変換機構10が固定してある。回転上下揺動変換機構10は、前記回転軸29の回転動作を上下方向の揺動動作(直線往復動作)に変換する機構である。回転上下揺動変換機構10は、その開口部が伸縮性を有するゴム蛇腹37で覆われている。これは、ワーク3をスライスする際に生ずる粉塵が回転上下揺動変換機構10に降りかかるのを防止するためである。そのゴム蛇腹37内には中空フレーム28内を通して空気が送り込まれ内圧が高めてある。中空フレーム28内への空気の注入は、その側壁に設けた孔に接続したホース39を介して行っている。
なお、ワーク3をスライスする際に生ずる粉塵が回転駆動機構11やテーブル駆動機構12側に侵入しないようにするため、回転上下揺動変換機構10の前進側フランジ34部とそれら機構部との間に図3に示すように隔壁36を設けるとよい。回転上下揺動変換機構10を支持する中空フレーム28は隔壁36を通して前後進するため、隔壁36に開けた穴回りには粉塵の通過を阻止するシール38を取り付けておく。
図4は、回転上下揺動変換機構10の内部構成を示している。図4の(1)はゴム蛇腹37を取り除いた状態の平面図を、図4の(2)は図4の(1)におけるA−A線に沿った断面図を示している。直線運動を直線往復運動に変換するにはクランク機構が一般的である。本実施形態の回転上下揺動変換機構10では、水平と上下に直交する2つの直線案内装置とクランク腕を使用して回転軸29の回転動作を上下方向の揺動動作(直線往復動作)に変換している。
中空フレーム28の前進側フランジ34は、回転上下揺動変換機構10の支持板を兼ねている。その中央部の孔にはベアリング40介して回転軸29がその先端部を回転上下揺動変換機構10内に突出させた状態で嵌挿されている。突出した回転軸29の先端にはクランク腕42が取り付けてある。
回転上下揺動変換機構10におけるフランジ34に対向する反対側には上下揺動させる揺動板43が位置する。揺動板43は、直行する第1、第2の2つの直線案内装置45、46により支持されている。第1の直線案内装置45は、揺動板43を上下方向にのみ直線動作をさせ、左右方向(移動テーブル13の前進方向に対して直角水平方向)の動きを規制する。その第1の直線案内装置45は、フランジ34の左右両端近くで上下方向に取り付けられた足長の一対の第1の案内ブロック48と、揺動板43の左右に固定され第1の案内ブロック48に案内されて上下に摺動する一対の第1の案内レール49により構成されている。なお、第1の直線案内装置45は摺動部分にLMガイド(登録商標)を用いて構成してある。
第2の直線案内装置46は、前記揺動板43を上下方向に揺動させる駆動力を受ける部分で、揺動板43の裏側に水平に取り付けられた一対の第2の案内レール51と、その動きを規制する一対の第2の案内ブロック52により構成されている。第2の直線案内装置46も摺動部分にLMガイドを用いて構成されている。第2の案内ブロック52は、クランクピン54を介して前記回転軸29に固定された前記クランク腕42に連接されている。この第2の案内ブロック52とクランクピン54との連接部分は、ベアリング56を設けて回動自在にされている。
このような構造により回転軸29の回転運動は、回転軸29、クランク腕42、クランクピン54を介して第2の案内ブロック52に伝えられる。第2の案内ブロック52に伝えられた回転運動のうち、水平方向の成分に対しては第2の案内レール51に沿って第2の案内ブロック52が運動する。また、上下方向の成分に対しては、第2の案内ブロック52が第2の案内レール51と共に上下方向に動く。このため、第2の案内レール51と揺動板43を介して固定関係にある案内レール49は、フランジ34に固定された第1の案内ブロック48に沿って上下方向に往復運動を行う。その結果として揺動板43は上下方向に往復運動を行う。なお、図4は揺動板43が最下降位置にある状態を示している。
揺動板43に水平方向に加わる駆動力成分は振動の原因となるが、本方式では水平方向の駆動力成分は第2の案内ブロック52の往復運動によって逃がされ揺動板43には実質的に伝えられない。このため揺動板43は低振動で往復運動する利点がある。なお、揺動板43の上下往復運動のストローク長はクランク腕42の長さの2倍となる。
このようにして上下方向に揺動する揺動板43の外面側には、図5に示すようなワイヤソー保持治具8が取り付けてある。ワイヤソー保持治具8は左側面視がコの字状の治具であり、前進側開口部に複数の短いワイヤソー2を上下方向に張設して使用する。隣り合うワイヤソー2の間隔は切り出す平板の厚みに調整しておく。
次に、ワーク保持機構5の構成について説明する。移動テーブル13の前進側の基台16上に角形フレーム(支持フレーム)60が取り付けてあり、ワーク保持機構5はその角形フレーム60の側面に取り付けてある。ワーク保持機構5は図6に示すように、上押さえ板61、下押さえ板62、保持フレーム63、上下方向の直線案内装置65、空圧シリンダ66を備えて構成されている。
下押さえ板62はワーク3を下から支持するための平板、上押さえ板61はワーク3を上から押さえるための平板で共に幅方向(移動テーブル13の前後方向に対する直角水平方向)が長く形成してある。下押さえ板62は上面を水平にして角形フレーム60の側面に固定してある。上押さえ板61はその長手方向両端面の中央部に取り付けたピン69により保持フレーム63に保持されており、図7に示すようにそのピン69を軸として板下面が水平面に対して傾動自由にされている。このように上押さえ板61の下面傾動角度が自由に変化するようにしてあるのは、ワーク3の上下面が平行でない場合でもワーク3を確実に保持できるようにするためである。
上押さえ板61を保持する保持フレーム63と角形フレーム60との間には、保持フレーム63の上下動を案内する直線案内装置65が取り付けてある。保持フレーム63は、角形フレーム60の側面上部に取り付けた空圧シリンダ66により上下駆動される。空圧シリンダ66に供給する空気圧を調整することにより上押さえ板61によるワーク3の押しつけ力を調節する。
上押さえ板61及び下押さえ板62がワーク3を挟持する部分には、櫛歯状の切り込み溝68が形成してある。これはワイヤソー2がワーク3を切断する際に上下押さえ板61、62も一緒に切断されないようにする工夫で、切り込み溝68はワイヤソー2の通過する位置に形成してある。従来のワイヤソー切断装置ではワークを接着剤でダミー材に張り付けて保持し、ワーク切断の際にダミー材も一緒に切り込んでいた(例えば、特許文献1参照)。本実施形態の方式ではダミー材が不要となる上に、ワークの取り付け、取り外しを簡単に行える利点がある。
次に、以上のような構成のスライス装置1によりワークをスライスする際の一連の動作について図8、図9を参照して説明する。図8、図9はスライス動作の流れに従ってワーク保持機構5、ワイヤソー保持治具8、ワーク3の状態と相互の位置関係を表したものである。なお、図ではワイヤソー保持治具8を前後、上下動作させる機構部分は省略してある。
図8の(1)は、スライスする前のワーク3をワーク保持機構5に載せた状態を示している。ワイヤソー保持治具8は後退した位置にある。ワーク保持機構5の上押さえ板61は上昇位置にあり、下押さえ板62の上にワーク3が載せられている。図8の(2)は、空圧シリンダ66によって上押さえ板61を下降させ、ワーク3を上下の押さえ板61、62で挟持した状態を示している。
なお、スライス前のワーク3を図8の(2)に示す状態に挟持する動作は、前のワークを切断している間に角形フレーム60の背面側において別のワーク保持機構で行っておくとよい。その場合には角形フレーム60を水平旋回式とし、背中合わせの2つの面にそれぞれワーク保持機構5を取り付ける。前のワークを切断中に反対側のワーク保持機構により次のワークを挟持しておき、前のワークの切断、取り出しの終了後に直ちに角形フレーム60を180°水平旋回させ、挟持した次のワークをワイヤソー保持治具8の前方に位置される。このような構成とすればワーク交換の段取り時間が短縮され、生産性を高めることができる。
図8の(3)はワイヤソー保持治具8を前進させ、挟持されたワーク3をワイヤソー2で切断している状態を示している。ワイヤソー2が張設されたワイヤソー保持治具8は上下揺動しながら緩い速度で前進する。これによりワイヤソー2がワーク3に押し当てられワーク3が切断される。上下の押さえ板61、62には前述したように櫛歯状の切り込み溝68が形成されているのでワイヤソー2により切り込まれることはない。
ワイヤソー保持治具8の前進速度は、移動テーブル13を駆動するサーボモータ20の回転速度と回転位置をサーボ制御して行っている。前進速度、速度変更位置、停止位置はワーク3の形状に合わせて予めそのパターンが制御装置(図示せず。)に記憶させてある。
図9の(4)は、ワイヤソー保持治具8が最前進端に到達してワーク3の切断が完了した後にワーク保持機構5の上押さえ板61を上昇させた状態を示してきる。ワーク3の切断完了後はワイヤソー保持治具8を直ちに後退させ、その後でスライスしたワーク3をワーク保持機構5から取り出してもよい。しかし本実施形態では、ワイヤソー保持治具8を前進端に置いたままスライスしたワーク3の取り出しを先に行う。
図8、図9には、スライスしたワーク3をワイヤソー保持治具8の外に押し出すための押し出し機構70を追加して設けた図が示してある。押し出しはワイヤソー保持治具8が前進端にある状態で行なう。図9の(5)は、押し出し機構70を動作させてスライス済みワーク3をワイヤソー保持治具8の外に押し出した状態を示している。押し出し機構70は、空圧で前後動作するシリンダで構成してある。水平に押し出されたスライス済みワーク3を支持するため、下押さえ板62は上押さえ板61よりも幅方向寸法を長く形成してある。
ワーク3を押し出したならば図9の(6)に示すように押し出し機構70の先端部をワイヤソー保持治具8の外に後退させる。その後、ワイヤソー保持治具8を後退させる。スライスしたワーク3をその位置に置いたままではワイヤソー保持治具8の後退速度を速くすることはできない。これに対し、本実施形態の場合はワーク3が存在しないので後退速度を高速にしても構わない。従って、能率が向上する利点がある。
押し出されたスライス済みワーク3は図示しないハンドリング装置を使用して次の工程に移す。角形フレーム60が水平旋回式の場合には、直ぐさま角形フレーム60を180°旋回させる。そして、次のワークを図8の(2)に示すような状態にワイヤソー保持治具8の前にもってくる。以上のような一連の動作により1個のワークに対する1サイクルのスライス動作が終了する。
本発明の一実施形態に係るスライス装置1の正面側斜視図である。 スライス装置1の裏面側斜視図である。 図1の構成に隔壁36を追加した装置の斜視図である。 回転上下揺動変換機構10の内部構成を説明する図である。 ワイヤソー保持治具8の斜視図である。 ワーク保持機構5の斜視図である。 上押さえ板61の傾動を説明する図である。 ワークをスライス動作する工程を説明する図である。 図8の続き部分である。
符号の説明
図面中、1はスライス装置、2はワイヤソー、3はワーク、5はワーク保持機構、8はワイヤソー保持治具、10は回転上下揺動変換機構、11は回転駆動機構、12はテーブル駆動機構、13は移動テーブル、16は基台、17はフレーム、18は案内レール、28は中空フレーム、29は回転軸、36は隔壁、37はゴム蛇腹(伸縮性蛇腹)、38はシール、61は上押さえ板、62は下押さえ板、66は空圧シリンダ(空圧駆動機構)、68は櫛状の切り込み溝、70は押し出し機構を示す。

Claims (7)

  1. ワーク(3)をワイヤソー(2)を用いてスライスするスライス装置(1)であって、 基台(16)上のフレーム(17)に取り付けた水平前後方向案内レール(18)に沿って移動可能な移動テーブル(13)と、
    前記移動テーブルを前後方向に駆動するテーブル駆動機構(12)と、
    前記移動テーブルに水平前後方向に固定した中空フレーム(28)内に回転自在に取り付けられ、前記移動テーブルに取り付けた回転駆動機構(11)により回転駆動される回転軸(29)と、
    前記中空フレームの前端部に取り付けられ前記回転軸の回転運動を上下揺動運動に変換する回転上下揺動変換機構(10)と、
    前記回転上下揺動変換機構により上下揺動する部分に取り付けられ、複数のワイヤソーを所定間隔で上下方向に張設した状態で保持するワイヤソー保持治具(8)と、
    前記移動テーブルの前進方向の所定位置に設置され、前記ワークを上下方向から挟持して保持するワーク保持機構(5)と、
    を備えることを特徴とするスライス装置。
  2. 請求項1に記載のスライス装置において、前記ワーク保持機構は上押さえ板(61)と下押さえ板(62)を備え、両押さえ板が前記ワークを押さえる部分における前記ワイヤソーの通過する部分に櫛歯状の切り込み溝(68)が形成してあることを特徴とするスライス装置。
  3. 請求項2に記載のスライス装置において、前記ワーク保持機構の下押さえ板は支持フレーム(60)に固定されており、前記上押さえ板は上下移動可能に取り付けられてそのワーク押しつけ力は空圧駆動機構(66)により一定にされていることを特徴とするスライス装置。
  4. 請求項2又は3に記載のスライス装置において、前記ワーク保持機構における前記上押さえ板は、該上押さえ板の保持フレーム(63)に前記前後方向に対して直角水平方向の軸線回りに傾動自由に支持されていることを特徴とするスライス装置。
  5. 請求項1に記載のスライス装置において、前記回転上下揺動変換機構は開放部が伸縮性蛇腹(37)で密閉保護してあり、該伸縮性蛇腹内は前記中空フレーム内を通して注入した空気により内圧を高めてあることを特徴とするスライス装置。
  6. 請求項5に記載のスライス装置において、前記回転上下揺動変換機構を前記テーブル駆動機構と移動テーブルとから隔離する隔壁(36)を更に設け、該隔壁における前記中空フレームが通る穴周りには粉塵の通過を阻止するシール(38)が設けてあることを特徴とするスライス装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載のスライス装置において、前記ワイヤソー保持治具が前進して前記ワークを切り終わった位置状態において、切断されたワークを前記ワイヤソー保持治具の外に押し出す押し出し機構(70)を更に設けたことを特徴とするスライス装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010026860A1 (ja) 2008-09-08 2010-03-11 株式会社神戸製鋼所 スパッタ装置
CN108127723A (zh) * 2017-12-25 2018-06-08 江苏精研科技股份有限公司 自动冲切摆件机
KR101912520B1 (ko) 2017-03-08 2018-12-28 김승규 바이오 셀룰로오스 절단장치

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