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JP2008214628A - 多孔性線状ポリマー組成物およびその製造方法 - Google Patents

多孔性線状ポリマー組成物およびその製造方法 Download PDF

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JP2008214628A JP2008030363A JP2008030363A JP2008214628A JP 2008214628 A JP2008214628 A JP 2008214628A JP 2008030363 A JP2008030363 A JP 2008030363A JP 2008030363 A JP2008030363 A JP 2008030363A JP 2008214628 A JP2008214628 A JP 2008214628A
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Abstract

【課題】多孔性線状ポリマー組成物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】複数の線状混合極性ポリマー粒子を含む多孔性ポリマー組成物であって、前記粒子が、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]および少なくとも1つの孔を含むものが開示され、またさらに触媒成分も含む粒子も開示される。複数の線状混合極性ポリマー粒子を形成する方法も開示される。重合を触媒するための触媒成分を含む複数の線状混合極性ポリマー粒子を使用する方法がさらに開示される。複数の線状非極性ポリマー粒子および触媒成分を含む多孔性ポリマー組成物が、触媒成分を含む線状非極性ポリマー粒子の製造方法および重合を触媒するためにこれらを使用する方法とともに開示される。
【選択図】図1a

Description

本発明は、米国標準技術局(NIST)により授与されたATP賞No.70NANB4H3014のもとで米国政府の支援を受けてなされた。米国政府は本発明に特定の権利を有する。
本発明は、多孔性線状ポリマー粒子に関する。本発明はさらに、非極性オレフィン、および非極性オレフィンの極性オレフィンとの組み合わせを重合して、線状ポリマーを形成できる触媒成分を含む多孔性線状ポリマー粒子にも関する。本発明はさらに、多孔性線状ポリマー粒子の製造方法、および線状ポリ(非極性オレフィン)および線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]を製造するための触媒成分を含む、多孔性線状ポリマー粒子を使用する方法に関する。
オレフィン重合の分野において、あるシングルサイト初期(early)金属触媒が、線状ポリ(非極性オレフィン)を形成するための非極性オレフィンの重合を触媒できることが公知である。かかる線状非極性ポリマーを形成する能力は、それ自体、商業的に重要であるが、これらを製造リアクターから単離できる形態は、プロセスおよび製造物が商業的に実行可能であるならば、慎重に調整し、制御されなければならない。これらの重合反応は、典型的には、無機支持粒子、例えば、塩化マグネシウムまたはシリカの存在下で行われる(Chem.Rev.2000、100、1347−1375参照)。これらの重合反応がかかる支持粒子の不在下で試みられる場合、粒子サイズ制御は最良でも不十分であり、リアクター付着物と付随する停止時間および生産性のロスがよく起こり、製造される粒子の嵩密度は低く、商業的に許容できない。さらなる厄介な問題として、微量でも極性モノマーをこれらの重合反応系に導入することは、シングルサイト初期金属触媒を毒するので、配位ポリマーが製造されない。このような毒作用は、企業規模プラントにおける個々の重合を行き詰まらせるだけでなく、その後のバッチも毒する。その結果、シングルサイト初期金属触媒を採用する商業的重合施設は、非極性モノマー専用に限定される。あるいは、他の試み(Angew.Chem.Int.Ed.1999 38、No.8、1058−1060)は、ビニル基で官能化されたリガンドを有するメタロセン錯体が合成され、それらがモノマーとして挙動し、成長しているポリマーと共有結合するようになる特徴を有する触媒として使用される、いわゆる自己支持(self−supported)触媒に焦点を合わせている。残念なことに、これらの二重結合官能性メタロセンの合成を伴う傾向にあり、これらはメタロセンであるので、極性モノマーによる毒作用に関して、有用性が限定される。
Chem.Rev.2000、100、1347−1375 Angew.Chem.Int.Ed.1999 38、No.8、1058−1060
したがって、非極性オレフィンおよび極性モノマーの線状コポリマーを製造できる触媒が必要とされている。さらに、他の支持粒子(例えば、無機)の導入によらないで、それ自体、非極性オレフィンおよび極性オレフィンのさらなる重合を支持して、商業的に実行可能な粒子状形態において線状コポリマーを製造できる多孔性線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]粒子を形成する重合系が必要とされている。これらの必要を超えて、極性モノマーを組み入れる重合反応を行うか、または別の方法で極性モノマーに暴露された商業的反応容器中で、非極性オレフィンを重合して線状ポリ(非極性オレフィン)を形成することができ、活性または所望の生成物特性を失うことなく確実にこれを行うことができる触媒が必要とされている。
本発明者らは、意外にも、列挙された問題が本発明の後期遷移金属触媒により克服され得ることを見出した。本発明者らは、多孔性線状ポリマー粒子が、これらの触媒を用いて形成でき、さらに触媒を含むこれらの多孔性線状ポリマー粒子により支持される重合が、高い嵩密度を有するバルク粒子を製造することを見出した。多孔性ポリマー粒子は、非極性オレフィン、または非極性オレフィンと極性オレフィンの組み合わせを用いて形成され、形成されるポリマーは線状ポリマーである。これらの触媒は極性オレフィンにより毒されないので、企業規模プラントバッチは、微量でも極性モノマーを排除するために、大規模で、時間がかかり、しばしば不適切な洗浄作業をすることなく、極性モノマーを含む重合と非極性オレフィンに限定される重合を交互に行うことができる。
本発明の第一の態様は、複数の多孔性線状混合極性ポリマー粒子を含む多孔性線状混合極性ポリマー組成物であって、
当該複数の多孔性線状混合極性ポリマー粒子は、
(A)重合単位として、非極性オレフィンおよび極性オレフィンを含む線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]、
ここで、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]は:
(a)配位ポリマーであり;および
(b)炭素13NMRにより測定して、0分岐/1000炭素原子から15分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する;並びに
(B)少なくとも1つの孔:
を含み、
ここで、多孔性の複数の線状混合極性ポリマー粒子は、
(i)少なくとも1ミクロンから1000ミクロン以下の平均粒子直径;
(ii)0.005ミクロンから10ミクロンの直径を有する全ての孔について、BET窒素吸着により測定して、線状混合極性ポリマー粒子1グラムあたりの孔体積(立方センチメートル)で表して、少なくとも0.10cc/gから9.00cc/g以下の合計孔体積;および
(iii)BET窒素吸着により測定して、少なくとも10平方メートル/gから1000平方メートル/g以下の表面積を有する:
多孔性線状混合極性ポリマー組成物に関する。
本発明の第二の態様は、複数の多孔性線状非極性ポリマー粒子を含む多孔性線状非極性ポリマー組成物であって、
当該複数の多孔性線状非極性ポリマー粒子は、
(A)重合単位として、非極性オレフィンを含む線状ポリ(非極性オレフィン)、
ここで、線状ポリ(非極性オレフィン)は、
(a)配位ポリマーであり;および
(b)炭素13NMRにより測定して、0分岐/1000炭素原子から15分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する;
(B)非極性オレフィンを共重合して、線状ポリ(非極性オレフィン)を形成できる有機金属錯体を含む触媒成分、
ここで、前記有機金属錯体は、少なくとも1つのリガンドと錯体形成した金属中心Mを含み、ここで、少なくとも1つのリガンドは式(I):
Figure 2008214628
の構造を有し;
式中、MはNiおよびPdから選択され;
、XおよびXは独立して、ヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択され;
Qはリンおよびヒ素から選択され;および
15は−SO、−PO、−AsO、および−C(CFOから選択される;並びに
(C)少なくとも1つの孔:
を含み、
ここで、前記の複数の多孔性線状非極性ポリマー粒子は、
(i)少なくとも2ミクロンから1000ミクロン以下の平均粒子直径;
(ii)0.005ミクロンから10ミクロンの直径を有する全ての孔について、BET窒素吸着により測定して、線状混合極性ポリマー粒子1グラムあたりの孔体積(立方センチメートル)で表して、少なくとも0.10cc/gから9.00cc/g以下の合計孔体積;および
(iii)BET窒素吸着により測定して、少なくとも10平方メートル/gから1000平方メートル/g以下の表面積を有し;並びに
前記非極性オレフィンは、エチレン、C−C20非環式脂肪族オレフィン、およびそれらの組み合わせから選択される:
多孔性線状非極性ポリマー組成物に関する。
本発明の第三の態様は、複数の多孔性線状混合極性ポリマー粒子が、本発明の第二の態様について前記定義の触媒成分をさらに含む、本発明の第一の態様に関する。
本発明の第四の態様は、多孔性線状ポリマー組成物を製造する方法であって:
(A)(i)第一モノマーを共重合して第一線状ポリマーを形成できる有機金属錯体を含む触媒成分
(ここで、前記有機金属錯体は少なくとも1つのリガンドと錯体形成した金属中心Mを含み、ここで、少なくとも1つのリガンドは式(I)
Figure 2008214628
の構造を有し;
式中、MはNiおよびPdから選択され;
、XおよびXは独立して、ヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択され;
Qはリンおよびヒ素から選択され;および
15は−SO、−PO、−AsO、および−C(CFOから選択される);
(ii)希釈剤であって、第一線状ポリマーと混和性でない希釈剤;および
(iii)非極性オレフィンから、または非極性オレフィンと極性オレフィンとの組み合わせから選択される第一モノマー(ここで:
非極性オレフィンは、エチレン、C−C20非環式脂肪族オレフィン、およびそれらの組み合わせから選択され;および
極性オレフィンは式III:
Figure 2008214628
により表され、
式中、Zは芳香族ヒドロカルビル基、−OY、−COYおよび−CO2Yから選択され;Yは水素およびR19から選択され;R19はヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択される;および
第一モノマーは希釈剤と混和性である);
を組み合わせる工程;
(B)第一モノマーを触媒成分の存在下で重合させて、
(i)第一線状ポリマー、ここで第一線状ポリマーは、
(a)配位ポリマーであり;
(b)炭素13NMRにより測定すると、0分岐/1000炭素原子から15分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する線状ポリマーであり;および
(c)線状ポリ(非極性オレフィン)、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]、およびそれらの組み合わせから選択される線状ポリマーである;並びに
(ii)少なくとも1つの孔:を含む複数の多孔性線状ポリマー粒子を形成する工程
(ここで、第一線状ポリマーは希釈剤から沈殿して、複数の多孔性線状ポリマー粒子を形成し;
複数の多孔性線状ポリマー粒子は:
(a)少なくとも1ミクロンから1000ミクロン以下の平均粒子直径;
(b)0.005ミクロンから10ミクロンの直径を有する全ての孔について、BET窒素吸着により測定して、混合極性フレームワーク(framework)1グラムあたりの孔体積(立方センチメートル)で表して、少なくとも0.10cc/gから9.00cc/g以下の合計孔体積;
(c)BET窒素吸着により測定して、少なくとも10平方メートル/gから1000平方メートル/g以下の表面積を有する);並びに
(C)場合により、複数の多孔性線状ポリマー粒子を単離する工程:を含む方法に関する。
本発明の第五の態様は、第二のモノマーの第二の重合が複数の多孔性線状ポリマー粒子および触媒成分の存在下で行われる、本発明の第四の態様の方法においてさらなる工程を含めることに関する。
図1、2、および3の複数の多孔性線状混合極性粒子のさらに詳細な説明は、それぞれ実施例7、8、および13において見出すことができる。
本明細書において用いられる場合、次の用語はこれらの定義を有する:
本明細書において用いられる「a」および「an」なる用語は、特に別段の記載がない限り「少なくとも1」を意味する。
「範囲」。本明細書における範囲の開示は、下限と上限の形態をとる。1以上の下限と、独立して1以上の上限が存在し得る。所定の範囲は、1つの下限と1つの上限を選択することにより規定される。その結果選択された下限および上限は特定の範囲の境界を規定する。このようにして定義できる全ての範囲は包括的であり、組み合わせ可能であり、このことは、任意の下限を任意の上限と組み合わせて、範囲を記載できることを意味する。
「エチレン性不飽和モノマー」なる用語は、1以上の炭素−炭素二重結合を有し、配位重合できる分子を意味する。「モノエチレン性不飽和モノマー」なる用語は、配位重合できる1つの炭素−炭素二重結合を有するエチレン性不飽和モノマーを意味する。
「非極性オレフィンモノマー」(あるいは「非極性オレフィン」)なる用語は、排他的に水素および炭素原子からなるエチレン性不飽和モノマーを意味する。本発明の非極性オレフィンモノマーは、本発明の触媒成分を用いて重合でき、「線状ポリ(非極性オレフィン)」または「線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]を形成できる任意の非極性オレフィンモノマーである。
「極性オレフィンモノマー」(あるいは「極性オレフィン」)なる用語は、炭素または水素以外の少なくとも1つの原子を含むエチレン性不飽和モノマーを意味する。本発明の極性オレフィンは、本発明の触媒成分を用いて、本発明の非極性オレフィンとの組み合わせにおいて重合されて、「線状ポリ(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]」を形成できる任意の極性オレフィンである。
「付加ポリマー」は、付加重合により製造でき、ポリ(非極性オレフィン)、ポリ(極性オレフィン)、ポリ[(極性オレフィン)−(非極性オレフィン)]、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーである。
「ポリ(非極性オレフィン)」は、1種以上の非極性オレフィンモノマーを重合単位として含むポリマーである。従って、「ポリ(非極性オレフィン)」は、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマーは、例えば、ランダムコポリマーであってよい。
「ポリ(極性オレフィン)」は、重合単位として、1種以上の極性オレフィンモノマー含むポリマーである。従って、「ポリ(極性オレフィン)」は、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマーは例えば、ランダムコポリマーであってよい。
「ポリ(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)」は、1種以上の非極性オレフィンモノマーおよび1種以上の極性オレフィンモノマーを重合単位として含むコポリマーであり、コポリマーは、例えば、ランダムコポリマーであってよい。
本明細書において、ポリ(非極性オレフィン)なる用語は、重合単位として1種の非極性オレフィンを含むホモポリマーを意味することができるか、あるいは重合単位として2種以上の非極性オレフィンを含むコポリマーを意味することができると認められる。さらに、ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]なる用語は、重合単位として1種の非極性オレフィンおよび1種の極性オレフィンを含有するコポリマーを意味することができるか、あるいは重合単位として非極性オレフィンおよびある極性オレフィンのいずれかまたは両方について、2種以上を含有するコポリマーを意味することができると認められる。
「第一エチレン性不飽和モノマー」(第一モノマー)は、本発明の触媒成分の存在下で重合して、第一線状ポリマーを形成できるエチレン性不飽和モノマーである。第一モノマーは、第一非極性モノマーまたは第一極性モノマーである。
「第一線状ポリマー」は、線状ポリ(非極性オレフィン)、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]、およびそれらの組み合わせから選択される線状ポリマーである。第一線状ポリマーは、炭素13NMRにより測定して(実験の項参照):少なくとも0、少なくとも0.5分岐/1000炭素原子、少なくとも1分岐/1000炭素原子、または少なくとも2分岐/1000炭素原子の分岐含量;および15分岐以下/1000炭素原子、10分岐以下/1000炭素原子、または5分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する配位ポリマーである。第一線状ポリマーは、本発明の触媒成分の存在下での「第一重合」の間に、第一モノマーの重合により形成することができる。
「線状ポリ(非極性オレフィン)」はポリ(非極性オレフィン)であって、炭素13NMRにより測定して:少なくとも0、少なくとも0.5分岐/1000炭素原子、少なくとも1分岐/1000炭素原子、または少なくとも2分岐/1000炭素原子の分岐含量;および15分岐以下/1000炭素原子、10分岐以下/1000炭素原子、または5分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する配位ポリマーであるものである。
「線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]」はポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]であって、炭素13NMRにより測定して:少なくとも0、少なくとも0.5分岐/1000炭素原子、少なくとも1分岐/1000炭素原子、または少なくとも2分岐/1000炭素原子の分岐含量;および15分岐以下/1000炭素原子、10分岐以下/1000炭素原子、または5分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する配位ポリマーであるものである。
「多孔性線状ポリマー粒子」(多孔性LP粒子)は、第一線状ポリマーおよび少なくとも1つの孔を含むポリマー粒子である。多孔性LP粒子は、「多孔性線状混合極性ポリマー粒子」および「多孔性線状非極性ポリマー粒子」から選択される。
「複数の多孔性線状ポリマー粒子」は、2以上の多孔性LP粒子の集団であり、ここにおいて、複数の多孔性LPポリマー粒子は:
(i)少なくとも1ミクロンから1000ミクロン以下の平均粒子直径;
(ii)0.005ミクロンから10ミクロンの直径を有する全ての孔について、BET窒素吸着により測定して、多孔性LP粒子1グラムあたりの孔体積(立方センチメートル)で表して、少なくとも0.10cc/gから9.00cc/g以下の合計孔体積;および
(iii)BET窒素吸着により測定して、少なくとも10平方メートル/gから1000平方メートル/g以下の表面積を有する。
「孔」は、多孔性LP粒子内の空間であり、ここにおいて、この空間は「孔相」を含む。「孔相」は、本発明の第一線状ポリマー以外の少なくとも1種の「孔充填物質」を含む。典型的には、第一線状ポリマーは孔の境界(孔壁)の一部または全部を形成する。
「孔充填物質」は、液体、ガス状、固体、または超臨界状態の物質であってよい。孔充填物質に対して特に制限はないが、典型的には、この物質は、モノマー、希釈剤、気体、例えば、空気または窒素、あるいは重合混合物中に見られるか、または多孔性LP粒子に、単離および貯蔵およびその後の使用中に導入される他の物質である。
孔は、その機能の1つとして、多孔性LP粒子の外側表面から、その多孔性LP粒子の内側表面への成分(例えば、エチレン性不飽和モノマーおよび触媒成分)の輸送の促進を有しうる。孔は、連続(例えば、チューブ状形態を有する)であってよく、クローズドセル、オープンセル、または連続、クローズドセル、およびオープンセルの組み合わせの形態であってよい。第一線状ポリマーを含む相「第一線状ポリマー相」および孔相のどちらも連続している場合、これらの相は両連続性(bicontinuous)であると言われる。孔が「クローズドセル」である場合、孔は異なる相により完全に取り囲まれ、ここで、異なる相は、典型的には、第一線状ポリマー相である。孔が「オープンセル」である場合、このオープンセルは、別のオープンセル、連続孔、または多孔性LP粒子の外側表面上の開口部との少なくとも1つの接触点を有する。1つのオープンセルはその「セル壁」に1つの開口部または複数の開口部を有し、その全ては別のオープンセルまたは連続孔に向かって開いていることができるか、もしくは多孔性LP粒子の外側表面上で開いていることができるか、またはいくつかの開口部は他のオープンセルまたは連続孔中にあることができ、一方、同じLP粒子の他の開口部はLP粒子の外側表面上で開いていることができる。
「多孔性線状混合極性ポリマー粒子」(多孔性LMPP粒子)は、線状ポリ[非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]を含む多孔性LP粒子である。
「多孔性線状非極性ポリマー粒子」(多孔性LNPP粒子)は、線状ポリ(非極性オレフィン)を含む多孔性LP粒子である。
複数の多孔性LP粒子はさらに「触媒成分」を含むことができる。本発明の触媒成分は、配位付加により、線状ポリ(非極性オレフィン)を形成するための非極性オレフィンの重合を触媒することができる。触媒成分はさらに、非極性オレフィンおよび極性オレフィンの重合を触媒して、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]を形成できる。触媒成分は、「有機金属錯体」を含む。本発明の触媒成分を含む多孔性LP粒子は、「触媒多孔性LP粒子」である。
「触媒成分」は、非極性オレフィンを共重合して、ポリ(非極性オレフィン)を形成し、非極性オレフィンおよび極性オレフィンを共重合して、ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]を生成することができる「有機金属錯体」を含む。「有機金属錯体」は、少なくとも1つのリガンドと錯体形成した金属中心Mを含み、ここで、少なくとも1つのリガンドは式I:
Figure 2008214628
の構造を有し;
式中、MはNiおよびPdから選択され;
、XおよびXは独立して、ヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択され;
Qはリンおよびヒ素から選択され;および
15は−SO、−PO、−AsO、および−C(CFOから選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、触媒成分は、式II
Figure 2008214628
(式中、j=1または2;i=0または1;およびj+i=2であり;R22はHおよびヒドロカルビル基(radical)から選択され;好ましくは、R22はH、C1−20環状ヒドロカルビル基(radical)およびC1−20脂肪族ヒドロカルビル基(radical)から選択され;Lはレイビル中性電子供与リガンドであり;Qは、リンおよびヒ素から選択され;MはNiおよびPdから選択され;R15は−SO、−PO、−AsO、および−C(CFOから選択され;X、XおよびXは前記記載のとおりであり;ただし、j=2である場合;i=0であり、各R15は両金属中心Mと結合する)の独立した有機金属錯体として調製される。これらの実施形態のいくつかの態様において、Lは、ピリジン;置換ピリジン;ニトリル(例えば、アセトニトリル);置換ニトリル;アンモニア;アルキルアミン;置換アルキルアミン;アリールアミン;置換アリールアミン;水;アルキルホスフィン(alkyl phosphines);置換アルキルホスフィン;アリールホスフィン;置換アリールホスフィン;アルキルホスファイト(alkyl phosphites);置換アルキルホスファイト;アリールホスファイト;置換アリールホスファイト;環状オレフィン(例えば、シクロオクタジエン、シクロオクタテトラエン、ノルボルナジエンおよびジシクロペンタジエン);置換環状オレフィン;脂肪族エーテル;置換脂肪族エーテル;環状エーテル;置換環状エーテル;アセテート;置換アセテート;ケトンおよび置換ケトンから選択される。これらの実施形態のいくつかの態様において、Lはピリジン、置換ピリジンおよびアンモニアから選択される。これらの実施形態のいくつかの態様において、Lはピリジンおよび置換ピリジンから選択される。
本発明の好適な有機金属錯体は、ピリジン、置換ピリジン、およびアンモニアから選択されるLをさらに有し得る。好適な金属原子Mは:Pd、Ni、Co、およびFe;PdおよびNi;Pd;およびNiから選択される後期遷移金属である。好適な有機金属錯体は、さらなる中性後期遷移金属錯体である。
「レイビル中性電子供与リガンド」なる用語は本明細書および添付の特許請求の範囲において用いられる場合、金属中心Mと強力に結合せず、従って、金属中心から容易に置換され;その閉じた閉核(closed shell)電子配置において金属中心から分離される場合に、中性電荷を示す任意のリガンドを意味する。
好適な触媒成分は、有機金属錯体の金属原子Mからレイビル中性電子供与リガンドLを除去、または部分的に除去できる「アクチベーター成分」をさらに含むことができる。本発明において有用なアクチベーター成分は、有機ボラン化合物および無機ボラン化合物を含む。本発明のホウ素含有アクチベーター成分の非制限的例には、トリフルオロボラン、トリフェニルボラン、トリス(4−フルオロフェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボラン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(トリル)ボラン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボランが挙げられる。化学量論量および非化学量論量の両方のアクチベーター成分が有用に用いられる。化学的および構造的に有用なホウ素化合物は、そのそれぞれの化学構造およびオレフィン重合における活性に基づいて当業者に明らかである。本発明の方法において、アクチベーター成分は:脱離基Y基準で、少なくとも0.1モル当量、少なくとも0.3モル当量、少なくとも0.7モル当量、または少なくとも1.0モル当量;脱離基Y基準で、5000モル当量以下、500モル当量以下、5モル当量以下、または2モル当量以下の量で存在する。
「分岐配位付加ポリマー」(分岐配位ポリマー)は、配位重合により製造されるポリマーであり、ここで分岐配位ポリマーは、炭素13NMRにより測定して、15分岐超/1000炭素原子を有する。分岐配位ポリマーは、分岐ポリ(非極性オレフィン)、分岐ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)])、またはそれらの組み合わせであってよい。仮にも生成したら、第一モノマーから生成される分岐配位ポリマーは「第一分岐配位ポリマー」である。本明細書において用いられる「第一線状ポリマー」の定義は、第一分岐配位ポリマーを包含しない。
「フリーラジカル付加ポリマー」(フリーラジカルポリマー)は、フリーラジカル重合により製造されるポリマーである。フリーラジカルポリマーは、ポリ(非極性オレフィン)、ポリ(極性オレフィン)、ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]、またはそれらの組み合わせであってよい。もし仮にも生成されるなら、第一モノマーから生成するフリーラジカルポリマーは「第一フリーラジカルポリマー」である。本明細書において使用される第一線状ポリマーの定義は、第一フリーラジカルポリマーを包含しない。
「第二エチレン性不飽和モノマー」(第二モノマー)は、複数の多孔性線状ポリマー粒子の存在下での配位重合により重合されうるエチレン性不飽和モノマーであり、ここで、多孔性LP粒子は、第二線状ポリマーを生成するために、本発明の触媒成分を含む。
「第二線状ポリマー」は、重合単位として第二モノマーを含む線状配位ポリマーである。第二線状ポリマーは、線状ポリ(非極性オレフィン)、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]、およびそれらの組み合わせから選択されるポリマーである。
第二モノマーが、触媒成分を含む多孔性LP粒子の存在下での「第二重合」において重合されるならば、「第二線状ポリマー粒子」(第二LP粒子)が生成する。第二LP粒子は、本発明の第二線状ポリマーおよび第一線状ポリマーを含む。
もし仮に生成されるならば、第二モノマーから生成される分岐配位ポリマーは、「第二分岐配位ポリマー」である。本明細書において用いられる「第二線状ポリマー」の定義は、第二分岐配位ポリマーを含まない。
もし仮に生成されるならば、第二モノマーから生成されるフリーラジカルポリマーは「第二フリーラジカルポリマー」である。本明細書において用いられる「第二線状ポリマー」の定義は、第二フリーラジカルポリマーを含まない。
「フリーラジカルスカベンジャー」は、フリーラジカルと相互作用して、共有結合の形成によりフリーラジカルを除去できるか、または他の方法でフリーラジカルを不活性にすることができる化合物、または他の化学物質部分である。
「酸素対応(oxygen enabled)フリーラジカルスカベンジャー」とは、酸素が存在する場合、フリーラジカルを一掃できるが、酸素が存在しない場合、フリーラジカルスカベンジャーとしての働きをすることができないフリーラジカルスカベンジャーである。酸素対応フリーラジカルスカベンジャーは、分子酸素または化合物、例えば、エチレン性不飽和モノマーであって、活性酸素部分を含有するものから誘導される化合物の存在下でフリーラジカル開始重合を阻害することができる。酸素対応フリーラジカルスカベンジャーは、従って、分子酸素または活性酸素部分を含有する化合物の存在下でフリーラジカル開始重合を阻害できる。
「安定な有機フリーラジカル」(本明細書においては、「嫌気的に活性なフリーラジカルスカベンジャー」とも呼ばれる)は、フリーラジカルスカベンジャーであ、これは、分子酸素または化合物、例えば、活性酸素部分を含有するエチレン性不飽和モノマーから誘導される化合物の不在下でも、不飽和モノマーのフリーラジカル開始重合を有効に阻害できる、有機フリーラジカル化合物または他の部分である。安定な有機フリーラジカルは、フリーラジカル開始重合を阻害でき(酸素の不在下でも)、従って、フリーラジカル付加ポリマーの形成を防止できる。
「ppm」なる用語は、「パーツパーミリオン」を意味し、これは「1000000重量部あたりの重量部」を意味する。「パーツパーミリオン」は重量基準の量である。従って、組成物y中の所定の成分xの量は、成分xの重量を組成物yの重量で割り、次に1000000倍することにより計算される。例えば、0.002グラムの安定な有機フリーラジカルが1000グラムの極性モノマーを含有する重合性組成物中に存在するならば、安定な有機フリーラジカルは、極性モノマーの合計重量基準で、2ppmで存在する。
「希釈剤」は、一般的に溶媒として公知の物質から通常選択される物質である。第一重合のための希釈剤の特性は、第一モノマーを触媒成分と接触させるために第一モノマーは希釈剤中に十分可溶性であることである。本発明の希釈剤のさらなる特性は、第一線状ポリマーは希釈剤中で溶解度が低いかまたは溶解しないので、第一線状ポリマーはその形成中または形成後に希釈剤から沈殿することである。希釈剤のさらなる特性は、希釈剤は第一線状ポリマー中に第一重合の温度での溶解度が低いかまたは溶解しないので、複数の多孔性線状ポリマー粒子は形成中および形成後にその構造を保持することである。第二重合のための希釈剤の特性は、第二モノマーを触媒成分と接触させるために、第二モノマーが十分希釈剤中に可溶性であることである。本発明の第二重合のための希釈剤のさらなる特性は、第二線状ポリマーは希釈剤中での溶解度が低いかまたは溶解しないので、第二線状ポリマー粒子はその形成中または形成後に希釈剤から沈殿することである。希釈剤のさらなる特性は、希釈剤は、第二重合の温度で第二線状ポリマー中での溶解度が低いかまたは溶解しないので、複数の第二線状ポリマー粒子は形成中および形成後にその構造を保持することである。
本発明の希釈剤の代表例としては、これに限定されないが:低分子量線状および分岐炭化水素(たとえば、ヘキサンおよびヘプタン)、脂環式炭化水素(例えば、シクロヘキサン);芳香族炭化水素(例えば、トルエン);および酢酸の極性溶媒エステル(例えば、酢酸エチル)が挙げられる。追加の好適な希釈剤は、米国特許第7,087,687号に開示されている。当業者は、溶解度基準が、用いられる関連モノマーおよび第一および第二重合の間に生成された配位ポリマーに合うならば、記載された個々の物質の組み合わせも希釈剤として用いることができることを理解するであろう。
分子量。合成ポリマーはほとんど常に分子量が異なる鎖の混合物である。すなわち、「MWD」と略記される「分子量分布」が存在する。ホモポリマーに関して、分布の構成要素は、これらが含有するモノマー単位の数が異なる。このようなポリマー鎖の分布を記載する方法は、コポリマーにも及ぶ。分子量の分布が与えられると、所定のサンプルの分子量の最も完全な特性解析は、全分子量分布の決定である。この特性解析は、分布の構成要素を分離し、次いで存在するそれぞれの量を定量化することにより得られる。この分布を取得すると、いくつかの要約統計量、またはモーメントが存在し、これらはポリマーの分子量を特徴づけるためにこれから生成させることができる。
分布の2つの最も一般的なモーメントは、「重量平均分子量(M)」、および「数平均分子量(M)」である。これらは次のように定義される:
Figure 2008214628
(式中:
=分布のi番目の成分のモル質量
=分布のi番目の成分の重量
=i番目の成分の鎖の数であり、
合計は分布の全ての成分に及ぶ)。MおよびMは典型的には、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定されるMWDから計算される(実験の項を参照)。)
「粒子サイズ」は粒子の直径である。粒子の集団(例えば、フラグメント化ドメイン)について決定された「平均粒子サイズ」は、HPLC型紫外線検出器を備えた、Matec CHDF 2000粒子サイズ分析器を用いて、キャピラリー流体力学分別技術により測定される、「重量平均粒子サイズ(d)」である。
用語「粒子サイズ分布」および頭字語「PSD」は本明細書において交換可能に使われる。「多分散性」は当該分野においてPSDの幅の尺度として使用される。本明細書において用いられる場合、「多分散性」は複数の粒子の粒子サイズの分布の記載である。したがって、「多分散性」および「PSD多分散性」は交換可能に使用される。PSD多分散性は、重量平均粒子サイズd、および数平均粒子サイズdから、式;
PSD多分散性=(d)/(d
(式中、d=Σn/Σn
=Σn/Σn
は粒子サイズdを有する粒子の数である)
に従って計算される。
粒子サイズおよび粒子サイズ分布は、電界放射型走査電子顕微鏡(FESEM)を用いて画像化された粒子直径を測定することにより評価することもできる。個々の多孔性LP粒子のアスペクト比も、このようにして評価でき、ここで、「アスペクト比」は、粒子の最長軸の粒子の最短軸に対する比である。多孔性LP粒子の集団の「平均アスペクト比」は、個々のアスペクト比の平均である。同様に、粒子サイズ、粒子サイズ分布、およびアスペクト比の評価は、第二LP粒子について遂行されうる。
ポリマーおよび別の成分(例えば、ポリマーまたは低分子量物質)が混和性であるかどうかの評価は、D.W.Van Krevelen,Properties of Polymers、第3版、Elsevier、pp189−225、1990において記載された周知の方法に従ってなすことができる。例えば、van Krevelenは:
δ =δ +δ +δ
(式中、δ、δ、およびδはそれぞれ溶解パラメータの分散、極性、および水素結合成分である)
により物質の合計溶解パラメータ(δ)を定義する。δ、δ、およびδの値は、多くの希釈剤、モノマー、ポリマー、およびポリマーセグメントについて決定され、Van Krevelenの原子団寄与法を用いて評価できる。例えば、所定の組成を有するポリマーが所定の溶媒と混和性であるかどうかを推定するために、ポリマーのδ および溶媒のδ を計算する。典型的には、2つの差、Δδ が25より大きいならば(すなわち、Δδの絶対値>5)、ポリマーおよび溶媒は混和性でない。これらの計算は、特定の溶媒が、本発明の第一線状ポリマーの形成の間に希釈剤としてどのように挙動するかを予想するために特に有用である。触媒成分により触媒された重合誘発相分離(PIPS)により複数の多孔性LP粒子を形成することが望ましい場合、第一モノマーは希釈剤中に重合反応濃度で可溶性であるはずであり、さらに全て、またはほとんどの生成した第一線状ポリマーはこの希釈剤に不溶性でなければならない。所定の第一モノマーおよび希釈剤について、Δδ が25より小さいならば(すなわち、Δδの絶対値<5)、このモノマーおよび希釈剤は混和性のはずであり、モノマーについての基準を満たす。所定の第一線状ポリマーおよび希釈剤についてのδ が25よりも大きいならば(すなわち、Δδの絶対値>5)、この第一線状ポリマーおよび希釈剤は非混和性のはずであり、第一線状ポリマーについての基準を満たす。もちろん、van Krevelen計算の予測力は絶対ではないことは理解される。第一線状ポリマー/希釈剤の組み合わせに関して、9から25のような低いΔδ 値(すなわち、Δδの絶対値=3〜5)は、非混和性を示す可能性があり、非混和性は、第一線状ポリマーの分子量が増加するにつれ、ますますそのようになりうる状態である。
形成中および形成後にその外形および内部構造を保持する境界明瞭な多孔性線状ポリマー粒子を製造することが望ましい場合、希釈剤の選択は、想定される重合温度、その形成中または形成後に希釈剤から沈殿する第一線状ポリマーの温度、および第一線状ポリマー中の想定される希釈剤の溶解度などの因子により影響を受け得る。所定の希釈剤の所定の第一線状ポリマー中の溶解度は、第一線状ポリマー相の構造的完全性に影響を及ぼし、従って、その形成中および形成後の多孔性LP粒子の孔相に影響を及ぼすであろう。第一線状ポリマー中の希釈剤の溶解度は、個々の多孔性LP粒子が互いにくっつく程度にさらに影響を及ぼす。第一線状ポリマー中に吸収された多量の希釈剤は、従って、多孔性LP粒子の凝集をもたらす場合があり、多孔性が減少したか、または存在しない凝集物、またはさらには扱いにくい物体が形成されうる。第一線状ポリマー中に吸収された多量の希釈剤は、極端な場合、別個の多孔性LP粒子の形成の全くの不成功をもたらしうる。
従って、非混和性であるか、または重合温度以下で互いに非常に低い溶解度を有する第一線状ポリマーおよび希釈剤を選択することが望ましい。多孔性LP粒子がまず形成でき、重合の間、高温で任意の保持期間、および貯蔵中およびさらなる使用中に、その構造を保持するために構造的完全性を有しうるように、任意の吸収された希釈剤を含む第一線状ポリマーは、第一線状ポリマーについて「臨界軟化温度」よりも低くなければならない。「臨界軟化温度」なる用語は、本明細書において、本発明の多孔性線状ポリマー粒子の第一ポリマー相に関して用いられる。「臨界軟化温度」は、所定の多孔性LP粒子、または多孔性LP粒子の集団について、様々な温度で1時間、撹拌しながら所定の希釈剤中で加熱した後にFESEMによりこれらの粒子の孔構造を顕微鏡で観察することにより決定することができる。臨界軟化温度は、構造が失われはじめる、および/または粒子が互いにくっつきはじめる温度である。
本発明の第一線状ポリマーおよび希釈剤の所望の非混和性の前記議論に基づいて、第一線状ポリマーおよび希釈剤のペアについての差Δδ は、van Krevelen法を用いて計算されたδ値を用いて、典型的には少なくとも9、少なくとも16、または少なくとも25であり;以下である。
混和性情報の他のソースは、Olabisiら、Polymer−Polymer Miscibility、Academic Press,NY、1979;Colemanら、Specific Interactions and the Miscibility of Polymer Blends,Technomic、1991;およびA.F.M.Barton,CRC Handbook of Solubility Parameters and Other Cohesion Parameters,第2版、CRC Press、1991を包含する。
25℃での希釈剤中の第一線状ポリマーの溶解度は、少なくとも0ミリモル/リットル、少なくとも20ミリモル/リットル、少なくとも50ミリモル/リットル;および500ミリモル/リットル以下、250ミリモル/リットル以下、または100ミリモル/リットル以下であり、ここで、ミリモルは、重合単位として、第一線状ポリマー中に存在する第一モノマーのミリモルとして計算され、リットルは希釈剤のリットルである。最高値(500ミリモル/リットル)は、重合単位として存在するエチレン基準の場合、約2重量パーセント、重合単位としてメチルアクリレート基準の場合、約6重量パーセントに相当する。2重量パーセントを超える第一線状ポリマー溶解度は、可溶性第一線状ポリマーが多孔性LP粒子の初期形成、または一旦形成されたこれらの粒子の構造的完全性の維持を妨害しないならば、依然として境界明確な多孔性LP粒子の形成を可能にしうる。しかしながら、典型的には、50℃で希釈剤中に可溶性の第一線状ポリマーの量は、希釈剤の重量基準で2重量パーセント以下である。
本発明の希釈剤中の第一モノマーの溶解度は、重合温度で、少なくとも1ミリモル/リットル、少なくとも20ミリモル/リットル、または少なくとも50ミリモル/リットルであり、ここで、ミリモルは、第一モノマーのミリモルであり、リットルは希釈剤のリットルである。希釈剤中の第一モノマーの溶解度に対して特に上限はない。第一モノマーおよび希釈剤は、実際、あらゆる割合で混和性でありうる。典型的には、希釈剤は、本反応の第一重合および任意の第二重合のそれぞれの間に存在する。別の好適な場合において、モノマーは、反応物質および担体の両方として、希釈剤の不在下で使用される。このような場合において、第一モノマーは希釈剤と見なされ、重合温度での第一モノマーのミリモル数/希釈剤(すなわち、モノマーそれ自体)のリットルは、重合温度での第一モノマーのリットル中の第一モノマーのミリモル数に等しい。
重合温度での、多孔性LP粒子の第一線状ポリマー中の希釈剤の溶解度は、多孔性LP粒子中に含まれる第一線状ポリマーの重量基準で、少なくとも0重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、または少なくとも0.1重量パーセント;および10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、1重量パーセント以下、0.5重量パーセント以下、0.2重量パーセント以下である。
当業者は、本発明の第一線状ポリマーが完全にアモルファスであるか、または半結晶性でありうることを認識するであろう。「半結晶第一線状ポリマー」は、典型的には、ガラス転移温度を示す「非晶質第一線状ポリマー相」および「結晶性第一線状ポリマー相」(融点を示す)を有するであろう。
本発明の第一線状ポリマーは、線状ポリ(非極性オレフィン)であることができ、この場合、線状ポリ(非極性オレフィン)中の重合単位として存在する非極性オレフィンの極性オレフィンに対するモル比は、定義により100:0である。本発明の第一線状ポリマーは、さらに線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]であってよく、ここで、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]中に重合単位として存在する非極性オレフィンの極性オレフィンに対するモル比は、少なくとも80:20モル/モル、少なくとも85:15モル/モル、少なくとも90:10モル/モル、または少なくとも95:5モル/モル;および、99.95:0.05モル/モル以下、99.8:0.2モル/モル以下、99.5:0.5モル/モル以下、または98:2モル/モル以下である。第一線状ポリマーの重量平均分子量Mは、第一線状ポリマー1モルあたり:少なくとも500グラム、少なくとも1000グラム、少なくとも10000グラム、または少なくとも20000グラム;および5000000グラム以下、1000000グラム以下、200000グラム以下である。第一線状ポリマーの数平均分子量Mは、第一線状ポリマー1モルあたり:少なくとも500グラム、少なくとも1000グラム、少なくとも10000グラム、または少なくとも20000グラム;および5000000グラム以下、1000000グラム以下、200000グラム以下である。分子量分布(MWD)の多分散性(=M/M)は:少なくとも1.00、少なくとも1.01、または少なくとも1.1;および、10以下、3.0以下、1.5以下、または1.3以下である。分子量分布は単モード型または多モード型(例えば、二モード型、三モード型)でありうることが認識される。分子量分布が他モード型である場合、個々のモードの多分散性は:少なくとも1.00、少なくとも1.01、または少なくとも1.1であり、10以下、3.0以下、1.5以下、または1.3以下である。
本発明の複数の多孔性LP粒子(あるいは「第一LP粒子」)は、例えば、第一モノマー、希釈剤、触媒成分(有機金属錯体および、場合によって、アクチベーター成分を含む)、および場合によってフリーラジカルスカベンジャーを組み合わせ、所望の重合温度に撹拌しながら加熱することにより製造できる。典型的には、第一重合は、水がなく、かつ酸素のない不活性雰囲気中で行われる。しかしながら、本発明の触媒成分はしばしば、酸素および/または水がリアクター雰囲気中に存在する場合、酸素および/または水により分解されない。第一重合が酸素の存在下で行われるならば、触媒成分は酸素含有雰囲気により分解されない必要がある。上述のように、希釈剤は、重合温度(および任意の保持温度)でこの希釈剤中に第一線状ポリマーが溶解しないか、またはごく僅かしか溶けず、したがって第一線状ポリマーがその臨界軟化温度以下で形成され、かくしてその形成中および形成後に多孔性LP粒子の構造を維持するように選択される。希釈剤の第一線状ポリマーに対するこの関係に従うなら、重合温度は触媒成分が活性である任意の温度でありうる。典型的には、重合温度は少なくとも30℃、少なくとも50℃、または少なくとも60℃であり;150℃以下、120℃以下、100℃以下である。第一重合のための圧力は、触媒成分活性および選択された第一モノマーに従って変化するであろう。典型的には気体状第一モノマー、例えば、エチレンは、高圧を必要とする。第一重合圧力は:少なくとも0.01気圧、少なくとも0.10気圧、少なくとも0.50気圧、または少なくとも1.0気圧;および1000気圧以下、100気圧以下、10気圧以下、または5気圧以下である。
本発明の触媒成分の有機金属錯体の非制限的例は:式IIの独立した有機金属錯体(ここで、有機金属錯体は一金属系、例えば、
Figure 2008214628
j=1、i=1;M=Pd;R22=CH;L=NC;Q=P;X=X=Ar;X
Figure 2008214628
15=−SOである)および式IIの独立した有機金属錯体(ここで、有機金属錯体は、2つの金属中心、例えば
Figure 2008214628
を含むダイマーであり、j=2、i=0;M=Pd;R22=CH;Q=P;X=Ar;X=Ar;X
Figure 2008214628
15=−SOである)を包含する。
本発明の第一非極性モノマーは、エチレン、C−C20非環式脂肪族オレフィン、およびそれらの組み合わせから選択される。好適な非極性モノマーはさらにエチレンであってよい。
本発明の第一非極性モノマーは、さらに非極性ノルボルネン型モノマーであってよいが、ただし、非極性ノルボルネン型モノマーは他の非極性モノマーと重合して、ポリ(非極性オレフィン)を形成し、非極性ノルボルネン型モノマーは極性オレフィンと重合しないものとする。「非極性ノルボルネン型モノマー」なる用語は、本明細書において用いられる場合、ノルボルネン類;および、C−C20アルキル基、アリール基、アルカリール基、およびそれらの組み合わせから選択される非極性置換基で置換されたノルボルネンの高級環状誘導体:を包含する。
本発明の第一極性モノマーは、式III:
Figure 2008214628
(式中、Zは、芳香族ヒドロカルビル基、−OY、−COYおよび−COYから選択され;Yは水素およびR19から選択され;R19はヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択される)により表される。
本発明の第一極性モノマーは、アクリレートモノマーでありうる。アクリレートモノマーは、例えば:C−C22線状または分岐鎖アルキルアクリレート、ボルニルアクリレート、およびイソボルニルアクリレート;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート;エポキシ含有アクリレート、たとえば、グリシジルアクリレート;アクリル酸;スチレンまたは置換スチレン;ブタジエンを包含する。
本発明において有用な、好適なフッ素化アクリルモノマーは、これに限定されないが;フルオロアルキルアクリレート;フルオロアルキルプロピルアクリレート;ω−H−ペルフルオロアルカンジオールジアクリレート;およびβ置換フルオロアルキルアクリレートを包含する。置換基として使用されるフルオロアルキル基は、1から20個の炭素原子を有し、フルオロアルキル基は一フッ素化、二フッ素化、三フッ素化、または四フッ素化であるか、または任意の数のフッ素原子であって、過フッ素化組成以下であるフッ素原子を含有しうる。
本発明の第一極性モノマーは、ビニルエーテルモノマーであってよい。ビニルエーテルの非網羅的例のリストには:メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、3−(エテニルオキシ)−1−プロパノール、1,4−ブタンジオールモノビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、トリエチレングリコールビニルエーテル、2−(ヒドロキシエトキシ)エチルビニルエーテル、3,6,9,12,15−ペンタオキサヘプタデカ−1−エン、オクタデカン酸4−(エテニルオキシ)ブチルエステル、トリフルオロエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−[(エテニルオキシ)メトキシ]−2−メチル−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン、2−メチル−4−(ビニルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン、2−(ビニルオキシ)テトラヒドロピラン、2−モルホリノエチルビニルエーテル、5−(エテニルオキシ)−1,3−ベンゼンジオール、4−(エテニルオキシ)−1,2−ベンゼンジカルボニトリル、4−(エテニルオキシ)−ベンゼンスルホンアミド、2−(エテニルオキシ)−ベンゼンスルホンアミド、2−(エテニルオキシ)−ベンゼンメタノール、4−(エテニルオキシ)−ピリジン、p−クメニルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ジエチル−ホスホルアミド酸ジビニルエステル、2,5−ビス[[4−(エテニルオキシ)ブチル]アミノ]−2,5−シクロヘキサジエンー1,4−ジオン、および9−[2−[2−(エテニルオキシ)エトキシ]エチル]−9H−カルバゾールが挙げられる。
本発明の第一極性モノマーは、ビニルケトンモノマーであってもよい。ビニルケトンの非網羅的例のリストには:1−ペンタデセン−3−オン、1−ヘプタン−3−オン、1−デセン−3−オン、3−ブテン−2−オン、1−ノナデセン−3−オン、1−オクテン−3−オン、1−ヘプテン−3−オン、1−ヘキセン−3−オン、1−ペンテンー3−オン、および1−フェニル−2−プロペンー1−オンが挙げられる。
本発明の第一極性モノマーは、さらに式(IV):
Figure 2008214628
(式中
は、−C=C、および−C(O)−C=Cから選択され;
およびRは、H、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ビフェニル基、カルボキシレート基、カルボキシアルキル基、カルボキシアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、およびそれらの誘導体から独立して選択され;
およびRは任意に組み合わされて、環式または多環式構造を形成してもよく、ただし、RおよびRは両方ともHであるわけではなく、かつ式IVの第一モノマーはN−ビニルイミダゾールでない)
を有するN−ビニルモノマーであってよい。
式IVを有する好適なN−ビニルモノマーは、H、C1−20アルキル基、C2−20アルケニル基、C2−20アルキニル基、アリール基、ビフェニル基、C1−20カルボキシレート基、C1−20カルボキシアルキル基、C1−20カルボキシアリールアルキル基、C1−20アルコキシ基、C2−20アルケニルオキシ基、C2−20アルキニルオキシ基、アリールオキシ基、C2−20アルコキシカルボニル基、およびそれらの誘導体に等しいRおよびRを有する。式IVを有するさらなる好適なN−ビニルモノマーは、H、C1−20アルキル基およびC1−20カルボキシアルキル基;あるいはHおよびC1−20アルキル基に等しいRを有する。
式IVを有する他の好適なN−ビニルモノマーは、−C=C−に等しいRを有し、かつRおよびRは組み合わさって、環式または多環式構造を形成する。好適なN−ビニルモノマーの1つの態様において、N−ビニルモノマーは、N−ビニルジヒドロカルビルアミンから選択される。別の態様において、式IVのN−ビニルモノマーは、N−ビニルカルバゾールおよびN−ビニルフタルイミドから選択される。
式IVを有するさらに他の好適なN−ビニルモノマーは、−C=Cに等しいRを有し;Rはカルボキシアルキル基であるか、またはC1−20カルボキシアルキル基、またはC1−3カルボキシアルキル基であり;Rはアルキル基であるか、またはC1−20アルキル基;またはC1−3アルキル基である。他の好適なN−ビニルモノマーのいくつかの態様において、RおよびRは任意に組み合わされて環式または多環式構造を形成することができる。いくつかの態様において、式IVのモノマーは、ビニルアセトアミド類から選択される。いくつかの態様において、式IVのモノマーは、N−ビニルピロリドン、N−メチルビニルアセトアミドおよびN−ビニルカプロラクタムから選択される。
式IVを有するさらに別の好適なN−ビニルモノマーは、−C(O)−C=Cに等しいRを有する。これらの実施形態のいくつかの態様において、少なくとも1種の式IVのモノマーはアクリルアミドである。
式IVを有する好適なN−ビニルモノマーは、さらに、N−ビニルホルムアミド;N−ビニルアセトアミド;N−ビニルフタルイミド:N−メチルビニルアセトアミド;N−ビニルカプロラクタム;5−エチル−5−メチル−3−ビニルヒダントイン;N−ビニルピロリドン;5−メチル−5−フェニル−3−ビニルヒダントイン;N−ビニルカルバゾール;N,N−ジメチルアクリルアミド;および5−ペンタメチレン−3−ビニルヒダントインから選択されうる。
本発明の第一極性モノマーは、極性ノルボルネン型モノマーでありうる。「極性ノルボルネン型モノマー」なる用語は、本明細書において用いられる場合、極性基で置換された、ノルボルネン類およびノルボルネンの高級環状誘導体を包含する。好適な極性ノルボルネン型モノマーは、ノルボルネン構造および、酸素原子を含む少なくとも1つの官能基を含むモノマーでありうる。極性ノルボルネン型モノマーの非網羅的例のリストを以下に示す:
Figure 2008214628
本発明の第二モノマーは、本発明の第一モノマーである任意のモノマーであってよく、このことは、第二非極性モノマーが第一非極性モノマーである任意の非極性モノマーであってよく、第二極性モノマーは第一非極性モノマーである任意の極性モノマーであってよいことを意味する。第二モノマーは、第一モノマーと同じであっても、異なっていてもよい。すなわち、多孔性LP粒子の存在下で重合される第二モノマーは、重合してその多孔性LP粒子を形成する第一モノマーと同じであっても、異なっていてもよい。
本発明の複数の多孔性線状ポリマー粒子(あるいは「第一多孔性LP粒子」;「第一LP粒子」)は:少なくとも1ミクロン、少なくとも5ミクロン、少なくとも10ミクロン、少なくとも20ミクロン;および1000ミクロン以下、500ミクロン以下、200ミクロン以下、100ミクロン以下の平均粒子直径を有する。複数の多孔性LP粒子は:少なくとも1.000、少なくとも1.001、少なくとも1.01、少なくとも1.05、または少なくとも1.1;および、20以下、10以下、5以下、3以下、または2以下のPSD多分散性を有する。好適な複数の多孔性LP粒子はさらに:少なくとも1.01、少なくとも1.05、または少なくとも1.1;および、3以下、2以下、1.5以下、または1.3以下のPSD多分散性を有する。複数の多孔性LP粒子は、0.005ミクロンから10ミクロンの直径を有する全ての孔について、BET窒素吸着により測定して、多孔性LP粒子1グラムあたりの孔体積(立方センチメートル)で表して:少なくとも0.10cc/g、少なくとも0.30cc/g、少なくとも0.50cc/g、または少なくとも1.00cc/g;および、9.00cc/g以下、4.00cc/g以下、3.00cc/g以下、または2.50cc/g以下、9.00cc/g以下の合計孔体積を有する。複数の多孔性LP粒子は:少なくとも0.005ミクロン、少なくとも0.01ミクロン、または少なくとも0.02ミクロン;および、10ミクロン以下、2ミクロン以下、1ミクロン以下、または0.50ミクロン以下の平均孔サイズを有する。複数の多孔性LP粒子は、BET窒素吸着により測定して:少なくとも1平方メートル/g、少なくとも10平方メートル/g、少なくとも50平方メートル/g、少なくとも100平方メートル/g、または少なくとも200平方メートル/g;および、1000平方メートル/g以下、800平方メートル/g以下、600平方メートル/g以下、または400平方メートル/g以下の表面積を有する。複数の多孔性LP粒子は、少なくとも1.0、少なくとも1.05、少なくとも1.2;および、10:1以下、5:1以下、3:1以下、または2:1以下の平均アスペクト比を有し、ここで、個々の多孔性LP粒子のアスペクト比は、FESEM(電界放射型走査電子顕微鏡法)により測定して、粒子の最長軸の粒子の最短軸に対する比である。複数の多孔性LP粒子は、一定重量まで乾燥された、既知の体積の単離された複数の多孔性LP粒子の重量基準で:少なくとも0.05g/cc、少なくとも0.12g/cc、0.24g/cc以上、または少なくとも0.30g/cc;および、0.75g/cc以下、0.60g/cc以下、または0.50g/cc以下の嵩密度を有する。
複数の多孔性LP粒子は、残存する触媒成分をさらに含む(すなわち、これらは「触媒多孔性LP粒子」でありうる)。当業者は、複数の多孔性LP粒子が、これらの複数の多孔性LP粒子を形成するために第一モノマーの重合を触媒するために使用される触媒成分の量に基づいて予想される量またはこれより少ない量の触媒成分の量を含有しうることを理解するであろう。複数の多孔性LP粒子中の触媒成分の予想されるより少ない量は、例えば、触媒成分の分解または多孔性LP粒子の精製に起因しうる。
本発明の第一線状ポリマーおよび第二線状ポリマーは、同じであっても、異なっていてもよい。第二線状ポリマーの、M、M、分子量分布の多分散性、直線性、および非極性オレフィンの極性オレフィンに対するモル比についての範囲は、第一線状ポリマーについて前述されたのと同じ範囲を有する。
複数の第二LP粒子はさらに、残存する触媒成分を含み得る。当業者は、複数の第二LP粒子が、複数の多孔性LP粒子中に存在する触媒成分および第二重合の前または重合の間に添加された任意の追加の触媒成分の量に基づいて予想される量に等しいか、またはこれより少ない触媒成分の量を含有しうることを理解するであろう。複数の第二LP粒子中の触媒成分の予想されるよりも少ない量は、例えば、触媒成分の分解または第二LP粒子の精製に起因しうる。複数の第二LP粒子は多孔性であっても、非多孔性(non−porous)であってもよい。第二LP粒子が多孔性である場合、これらの第二LP粒子の特徴は、これが製造された多孔性LP粒子の特徴と類似している。第二LP粒子が非多孔性であるか、または実質的に非多孔性である場合、孔の測定値は0に近づく。従って、第二LP粒子は、0.005ミクロンから10ミクロンの直径を有する全ての孔について、BET窒素吸着により測定して、多孔性LP粒子1グラムあたりの孔体積(立方センチメートル)で表して:少なくとも0cc/g、少なくとも0.10cc/g、少なくとも0.30cc/g、少なくとも0.50cc/g、または少なくとも1.00cc/g;および、9.00cc/g以下、4.00cc/g以下、3.00cc/g以下、または2.50cc/g以下、9.00cc/g以下の合計孔体積を有する。複数の第二LP粒子は:少なくとも0.005ミクロン、少なくとも0.01ミクロン、または少なくとも0.02ミクロン;および、10ミクロン以下、2ミクロン以下、1ミクロン以下、または0.50ミクロン以下の平均孔サイズを有する。複数の第二LP粒子の孔体積が0に近づくにれ、これらの第二LP粒子の表面積はその外部表面積に近づく。従って、複数の第二LP粒子は、BET窒素吸着により測定して:少なくとも0.0005平方メートル/g、少なくとも0.01平方メートル/g、少なくとも1平方メートル/g、少なくとも10平方メートル/g、少なくとも50平方メートル/g、または少なくとも100平方メートル/g;および、1000平方メートル/g以下、800平方メートル/g以下、600平方メートル/g以下、または400平方メートル/g以下の表面積を有する。
第二LP粒子は、典型的には、その製造において使用される多孔性LP粒子と少なくとも同じ大きさを有する。従って、複数の第二LP粒子は:少なくとも1ミクロン、少なくとも5ミクロン、少なくとも10ミクロン、または少なくとも20ミクロン;および10000ミクロン以下、1000ミクロン以下、500ミクロン以下、200ミクロン以下、または100ミクロン以下の平均粒子直径を有する。さらに、10000ミクロン(すなわち、10ミリメートル)を超える平均粒子直径を有する第二LP粒子を製造することが可能であるが、これは典型的には現行の商習慣においては行われないと理解される。多孔性LP粒子は、第二重合のための重合部位として作用し、その結果、複数の第二LP粒子のPSD多分散性が、これらを製造するために使用される複数の多孔性LP粒子のPSD多分散性と類似する。従って、複数の第二LP粒子は:少なくとも1.000、少なくとも1.001、少なくとも1.01、少なくとも1.05、または少なくとも1.1;20以下、10以下、5以下、3以下、または2以下のPSD多分散性を有する。好適な複数の第二LP粒子はさらに:少なくとも1.01、少なくとも1.05、または少なくとも1.1;および、3以下、2以下、1.5以下、または1.3以下のPSD多分散性を有する。複数の第二LP粒子は、少なくとも1,0、少なくとも1.05、少なくとも1.2;および、10:1以下、5:1以下、3:1以下、または2:1以下のアスペクト比を有し、ここで、個々の多孔性LP粒子のアスペクト比は、FESEM(電界放射型走査電子顕微鏡法)により測定される、粒子の最長軸の粒子の最短軸に対する比である。
第二LP粒子は、これらの製造において使用される多孔性LP粒子よりも小さな孔体積を有し得る。このような場合、個々の第二LP粒子の内部密度は、これらが製造された多孔性LP粒子の内部密度と比べて増加し、複数の第二LP粒子嵩密度の範囲のより高い上限をもたらす。充填された多モード型粒子について充填体積増加の機会のために、嵩密度は、多モード型である粒子サイズ分布についてさらに高くなりうる。従って、複数の第二LP粒子は、一定重量まで乾燥された、既知体積の単離された複数の多孔性LP粒子の重量基準で:少なくとも0.05g/cc、少なくとも0.12g/cc、0.24g/cc以上、または少なくとも0.30g/cc;少なくとも0.40g/cc;および0.85g/cc以下、0.75g/cc以下、0.60g/cc以下、または0.50g/cc以下の嵩密度を有する。
本発明の複数の第二LP粒子は、例えば、第二モノマー、複数の多孔性LP粒子(すなわち、第一LP粒子)、希釈剤、場合によって、追加の触媒成分および場合によって、フリーラジカルスカベンジャーを組み合わせ、所望の重合温度まで撹拌しながら加熱することにより製造できる。典型的には、第二重合は、水がなく、および酸素のない不活性雰囲気中で行われる。しかしながら、本発明の触媒成分の多くは、酸素および/または水がリアクター雰囲気中に存在する場合に、酸素および/水により分解しない。第二重合が酸素の存在下で行われるならば、酸素含有雰囲気により分解しない触媒成分を選択する必要がある。上述のように、希釈剤は、第一線状ポリマーが重合温度(および任意の保持温度)で希釈剤中に可溶性でないか、またはごく僅かしか溶けないように選択されるので、第二線状ポリマーも、好ましくは重合温度(および任意の保持温度)で希釈剤中に溶けないか、またはごく僅かしか溶けない。この希釈剤の第一線状ポリマーに対するこの関係および好ましくは第二線状ポリマーに対するこの関係に従うなら、重合温度は、触媒成分が活性である任意の温度であってよい。典型的には、第二重合温度は、少なくとも30℃、少なくとも50℃、または少なくとも60℃;および150℃以下、120℃以下、100℃以下である。第二重合のための圧力は、触媒成分活性および選択された第二モノマーに従って変化するであろう。典型的には、気体状第二モノマー、例えば、エチレンは高圧を必要とする。第二重合圧力は:少なくとも0.01気圧、少なくとも0.10気圧、少なくとも0.50気圧、または少なくとも1.0気圧;および1000気圧以下、100気圧以下、10気圧以下、または5気圧以下である。
本発明の第一ポリマーは、フリーラジカルポリマーを製造せずに形成されるのが望ましく、結果として得られる多孔性LP粒子は、フリーラジカルポリマーを含まないか、または少量のフリーラジカルポリマーを含有する。多孔性LP粒子を形成するための本発明の好適な方法は、追加の成分または手順を含むことなく、フリーラジカルポリマーが存在しないか、または実質的に含まない粒子を生成するが、第一重合の間にフリーラジカルスカベンジャーを含むのが望ましい場合がある。
本発明のフリーラジカルスカベンジャーが酸素対応フリーラジカルスカベンジャーである場合、これは、酸素の存在下でフリーラジカルを阻害できるが、酸素の不在下では阻害できない任意の化合物または化学物質の部分でありうる。酸素対応フリーラジカルスカベンジャーは、例えば、少なくとも1つの嵩高い基をOH基に対して近接した位置に有するフェノール類などの、嵩高い基で遮蔽された芳香族モノヒドロキシ化合物を包含する。好適な酸素対応フリーラジカルスカベンジャーは、米国特許第4,360,617号に開示されている。好適なフェノール系化合物は、例えば、アルキルフェノール、ヒドロキシフェニルプロピオネート、アミノフェノール、ビスフェノール、およびアルキリデンビスフェノールを包含する。好適なフェノールのさらなる群は、置換ベンゾカルボン酸、特に置換ベンゾプロピオン酸から誘導される。
立体的に遮蔽されたフェノール類の例は、ビス(2,6−tert−ブチル)−4−メチルフェノール(BHT)、4−メトキシメチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン(ビスフェノールA)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル(DOD)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオールビス3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル3−(3,5−ビス(tert−ブチル)−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルジメチルアミン、2,6,6−トリオキシ−1−ホスファビシクロ(2.2.2)オクト−4−イルメチル3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、およびN,N’−ヘキサメチレンビス−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナアミドである。好適な立体的に遮蔽されたフェノール類の群は、ビス(2,6−(C1−C10−アルキル)−4−(C1−C10−アルキル)フェノールを包含する。好適な立体的に遮蔽されたフェノールの別のセットは、ビス(2,6−tert−ブチル)−4−メチルフェノールおよびビス(2,6−メチル)−4−メチルフェノールを包含する。好適な立体的に遮蔽されたフェノールは、ビス(2,6−tert−ブチル)−4−メチルフェノールである。
本発明のフリーラジカルスカベンジャーが安定な有機フリーラジカルである場合、この安定な有機フリーラジカルは、典型的には、「非局在化(delocalized)フリーラジカル」または「持続性(persistent)フリーラジカル」である。「非局在化フリーラジカル」は、共役π電子系に関与する有機フリーラジカルである。かかる非局在化フリーラジカルの例は、α−トコフェロール(ビタミンE)由来のものである。これらの系における非局在化の程度は非常に強大からごく僅かまで変化する。実際、多くの複素環式チアジルラジカルであって、顕著な動力学的および熱力学的安定性を示し、さらにはπ共鳴安定化(すなわち、非局在化)をごく限定された程度まで示すラジカルが多く存在する[Oakley、R.T.Prog.Inorg.Chem.1998、36、299;Banister,A.J.ら、Adv.Hetero.Chem.1995,62、137参照]。
「持続性フリーラジカル」は、その安定性をラジカル中心のまわりの立体的な混み合いから得ており、混み合いは、フリーラジカルが別の分子と反応するのを物理的に困難にする。持続性フリーラジカルの例は、Gombergラジカル(トリフェニルメチル)、Fremy塩(ニトロソジスルホン酸カリウム、(KSONO・)、TEMPOなどの一般式RNO・を有するヒンダードニトロキシド、フェルダジル(verdazyls)、ニトロニルニトロキシド、およびアゼフェニレニル(azephenylenyls)を包含する。
本発明の好適な非局在化フリーラジカルの例示的な例は、式V:
Figure 2008214628
(式中、各R23は独立して、4から7個の炭素原子を有するターシャリーアルキル基であり、XはCHまたはNである)
の構造を有する非局在化フリーラジカルを包含する。ターシャリーアルキル基の例としては、t−ブチルおよび3−エチル−3−ペンチルが挙げられる。式Vにより表される非局在化フリーラジカルの例としては:ガルビノキシル(式中、R23はt−ブチルであり、XはCHである);アザガルビノキシル(式中、R23はt−ブチルであり、XはNである);およびそれらの組み合わせを包含する。当業者は、式Vがガルビノキシル、アザガルビノキシル、および関連する非局在化フリーラジカルの実際の分子構造の代表例であることを認識するであろう。フリーラジカルの実際の分子構造は、不対電子が分子全体にわたって非局在化しているハイブリッド構造である。従って、式Vはこの種類の非局在化フリーラジカルの分子構造を表す簡便な方法であると理解される。
好適な持続性フリーラジカルは、式VI:
Figure 2008214628
(式中、KはCHおよびOから選択され;LはCH、C=O、CHOH、CHOP(=O)(OH)、CHOC(=O)R25(式中、R25は、C1−C20線状、分岐、または環状アルキルから選択される)、およびCHR26(式中、R26はポリマー鎖フラグメントである)から選択され;n=0または1であり;各R24は独立して:C1−C20線状、分岐、または環状アルキル;置換C1−C20アルキル;フェニル;置換フェニル;およびポリマー鎖フラグメントから選択される)
の構造を有する「立体的に遮蔽されたニトロキシルフリーラジカル」(同義的に「立体的に遮蔽されたN−オキシルフリーラジカル」と呼ばれる)を包含する。式VIの構造を有する好適な立体的に遮蔽されたN−オキシルフリーラジカルは、さらに、KがCHであり;LがCH、C=O、CHOH、およびCHOP(=O)(OH)から選択され;n=0または1であり;各R24が独立して:メチルおよびフェニル;フェニル;またはメチルから選択される構造のものである。式VIの構造を有する好適な立体的に遮蔽されたN−オキシルフリーラジカルは、さらにKがCHであり;LがCHであり;n=0または1であり;各R24がメチルである構造のものである。式VIの構造を有する好適な立体的に遮蔽されたN−オキシルフリーラジカルは、さらにKがCHであり;LがCHであり;n=1であり;各R24がメチルである構造のものである。
好適な立体的に遮蔽されたN−オキシルフリーラジカルの例示的例は:2,2,6,6−テトラアルキル−1−ピペリジン−N−オキシルフリーラジカル、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシルフリーラジカル(TEMPO)、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシルフリーラジカル(4−オキソ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシルフリーラジカル(4−ヒドロキシ−TEMPO)、4−ホスホノキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシルフリーラジカル(4−ホスホノキシ−TEMPO)、および4−ヒドロキシ−TEMPOのエステル;2,6−ジアルキル−2,6−ジアリール−1−ピペリジン−N−オキシルフリーラジカル、例えば、2,6−ジメチル−2,6−ジフェニル−1−ピペリジン−N−オキシルフリーラジカル;ビス−(脂環式−N−オキシル)ジラジカル(ビス−TEMPO)、例えば、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバセート;2,2,5,5−テトラアルキル−1−ピロリジン−N−オキシルフリーラジカル、例えば、2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジン−N−オキシルフリーラジカル(PROXYL)および3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジン−N−オキシルフリーラジカル;2,5−ジアルキル−2,5−ジアリール−1−ピロリジン−N−オキシルフリーラジカル、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジフェニル−1−ピロリジン−N−オキシルフリーラジカル;ジアルキルニトロキシド、例えば、ジ−tert−ブチルニトロキシルフリーラジカル;ポリマー結合TEMPO;2,2,5,5−テトラメチル−3−オキサゾリジニルオキシルフリーラジカル;全ターシャリーブチルN−オキシル;およびTEMPOとの金属錯体が挙げられる。好適なヒンダードN−オキシルフリーラジカルは、さらに:ビス−TEMPO、オキソ−TEMPO、ヒドロキシ−TEMPO、ヒドロキシ−TEMPOのエステル、ポリマー結合TEPO、PROXYL、DOXYL、ジ−tert−ブチルニトロキシフリーラジカル、2,5−ジメチル−2,5−ジフェニル−1−ピロリジン−N−オキシルフリーラジカル、4−ホスホノキシ−TEMPO、TEMPOとの金属錯体、およびそれらの組み合わせから選択されうる。好適なヒンダードN−オキシルフリーラジカルはさらに:ビス−TEMPO、4−ヒドロキシ−TEMPO、およびそれらの組み合わせから選択されうる。立体的に遮蔽されたN−オキシルフリーラジカルは、個々に、または他の好適な有機フリーラジカルとの組み合わせにおいて使用することができる。
第一重合、第二重合のいずれか、または両方の間にフリーラジカルポリマーの形成を低減または排除するためにフリーラジカルスカベンジャーが使用される場合、フリーラジカルスカベンジャーは典型的には、極性オレフィンの重量基準で、少なくとも1ppm、少なくとも2ppm、少なくとも5ppm、または少なくとも10ppm;および1000ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、または50ppm以下の量で存在するであろう。安定な有機フリーラジカルは、分子酸素または活性酸素部分を含有する化合物の存在下または不在下のいずれかで、フリーラジカルスカベンジャーとして利用できる。本発明の安定な有機フリーラジカルは、典型的には、重合に使用される極性オレフィンの重量基準で、少なくとも1ppm、少なくとも2ppm、少なくとも5ppm、または少なくとも10ppm;1000ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、または50ppm以下の量で存在する。重合混合物中の遷移金属化合物の濃度の2倍、3倍またはさらには4倍もの、安定な有機フリーラジカル濃度を使用することがさらに可能である。分子酸素または活性酸素部分を含有する化合物の存在下で、本発明の酸素対応フリーラジカルスカベンジャーは、典型的には、極性オレフィンの重量基準で、少なくとも1ppm、少なくとも2ppm、少なくとも5ppm、または少なくとも10ppm;および1000ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、または50ppmの量で使用される。分子酸素または活性酸素部分を含有する化合物が第一重合、第二重合のいずれか、または両方の間に存在する場合、安定な有機フリーラジカルおよび酸素対応フリーラジカルスカベンジャーをさらに組み合わせにおいて用いることができる。
本発明の第一線状ポリマーは、分岐配位ポリマーまたはフリーラジカルポリマーを含まない。第一重合の間に生成する「第一分岐配位ポリマー」は、多孔性LP粒子中、多孔性LP粒子中の第一線状ポリマーの重量基準で:少なくとも0重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、または少なくとも0.1重量パーセント;および10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセント以下の量で存在する。第一重合の間に生成する「第一フリーラジカルポリマー」は、多孔性LP粒子中、多孔性LP粒子中の第一線状ポリマーの重量基準で:少なくとも0重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、または少なくとも0.1重量パーセント;および10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセント以下の量で存在する。好適な第一線状ポリマーはさらに、第一分岐配位ポリマー、第一フリーラジカルポリマー、または両方を含まないことが可能である。
本発明の第二線状ポリマーは、分岐配位ポリマーまたはフリーラジカルポリマーを含まない。第二重合の間に生成した「第二分岐配位ポリマー」は、第二LP粒子中、第二LP粒子中の第二線状ポリマーの重量基準で:少なくとも0重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、または少なくとも0.1重量パーセント;10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセント以下の量で存在する。第二重合の間に生成した「第二フリーラジカルポリマー」は、第二LP粒子中、第二LP粒子中の第二線状ポリマーの重量基準で:少なくとも0重量パーセント、少なくとも0.05重量パーセント、または少なくとも0.1重量パーセント;10重量パーセント以下、5重量パーセント以下、1重量パーセント以下、または0.5重量パーセント以下の量で存在する。好適な第二線状ポリマーはさらに第二分岐配位ポリマー、第二フリーラジカルポリマー、または両方を含まなくてもよい。
本発明の触媒成分をどのように製造することができ、重合を触媒するために使用できるかの例は、米国特許出願US11/457,969、US11/457,982、およびUS11/457,996において開示されている。さらなる例は、以下の実験の項において見出すことができる。
実験例
本発明のいくつかの実施形態を以下の実施例において詳細に記載する。表1に示す以下の略号が実施例において使用される。
Figure 2008214628
一般的手順;実施例7〜15の重合反応を乾燥ボックス内で、窒素雰囲気下で準備した。活性化モレキュラシーブおよびQ−5酸素スカベンジャーを含むカラムに通すことにより窒素を精製した。Q−5酸素スカベンジャーは、Engelhardから入手した。活性化モレキュラシーブ(4Å)/アルミナ/O2リムーバー(例えば、Q−5)のカラムに通すことによりトルエンを精製した。メチルアクリレート(99%、MA)をAldrichから購入し、MEHQ阻害剤リムーバーおよび活性化モレキュラシーブ(4Å)のカラムに通すことにより精製し、窒素で0.5時間パージした。
非極性オレフィンおよび極性オレフィンのモル比を決定するためのプロトン核磁気共鳴(H NMR)分光分析法
サンプルを重水素化ジクロロベンゼン中に138℃で溶解させた。H NMRスペクトルをVarian 600MHz NMR分光計で110℃で取得した。MA−OCHプロトンの共鳴(〜3.60ppm)およびエチレン−CH−CH−プロトンの共鳴(〜1.30ppm)を積分し、ポリマー組成を計算するために使用した。MA骨格プロトンの積分から差し引くことによりエチレンの積分を得た。
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によるポリマー分子量の決定
サンプルをトリクロロベンゼン(TCB)中、一夜、140℃で振盪し、Polymer Laboratories(PL)から得られる2μm濾過カートリッジを通して濾過した。各サンプルについて2回注入した。分子量および分子量分布の平均値を記録した。GPC分離は、2PLゲルMixed B LSカラムおよび屈折率検出(RI)を用いてTCB中140℃で行った。クロマトグラフィー条件を以下にまとめる。カラム:2PLゲルMIXED B LSカラム(300×7.5mmID)+ガードカラム(50×7.5mmID)、粒子サイズ 10μm;カラム温度:140℃;溶離剤:TCB(HPLC等級)、140℃で1.0ml/分の流速;サンプル溶媒:TCB;サンプル溶液の注入体積:100μL;検出器:RI(温度=140℃);標準:580〜6035000g/モルの範囲の分子量を有するあらかじめ秤量されたポリスチレン混合物を約2.0mg/mL(TCB中)を使用して、11点較正曲線(直線)を作成し、これを用いて、分析されたサンプルの相対分子量を評価した。
FESEMによる多孔性線状ポリマー粒子の形態の決定:
ポリマーの形態を電界放射型走査電子顕微鏡(FESEM)により調べた。サンプル調製:少量のサンプルを導電性接着テープ上に分散させた。次に、スパッターコーターを用いてサンプルを薄い(〜5から10nm)Au/Pdコーティングでコートした。サンプル検査:サンプルを電界放射型走査電子顕微鏡(JEOL 6700 FE−SEM)により画像化した。2.0KeVの加速電圧およびサンプルチャンバー中に位置する二次電子検出器を用いて、ほとんどの画像を記録した。粒子の形状およびサイズ分布を典型的には50−200倍で画像化した。個々の粒子の形態の細部は典型的には少なくとも5000倍の拡大で画像化された。
ポリマー嵩密度の決定:
あらかじめ秤量したガラスバイアルをポリマーサンプル(xグラム)で満たした。バイアルをベンチ上で3回軽くたたきつけた。ポリマーの上部と一致するようにガラスバイアル上に線で印を付けた。ポリマーを除去した。線に一致するまでバイアルを脱イオン水で満たした。水の重量(yグラム)を体積(zmL)に変換した(z=y×d、d=水の密度)。サンプルの嵩密度を次にx/z g/cmとして決定した。同じ手順を2回繰り返した。3サンプル全ての嵩密度の平均値をポリマー嵩密度として計算した。
ポリマーの分岐含量を決定するための炭素核磁気共鳴(13C NMR)分光分析法
サンプルを重水素化ジクロロベンゼン中に138℃で溶解させた。Bruker AVACE400(100.6MHz)NMR分光計で110℃、45°フリップ角および10秒リサイクル遅延時間で13C NMRスペクトルを取得した。
例1
リガンド131(2−[(2−メトキシフェニル)(2’,6’−ジメトキシルビフェニル)ホスフィノ]ベンゼンスルホン酸)の合成
第一の100mL Schlenkフラスコにベンゼンスルホン酸水和物(1.7g、10.7ミリモル、CS・HO、158.71g/モル、MP Bio Medicals 98−11−3)を添加した。フラスコを真空下で脱気した。ヒートガンを用いて、フラスコの底部を加熱した。固体は溶融して褐色液体を形成し、これは発泡しはじめた。液体が還流し始め、圧力が約10mTorrに降下するまで加熱を継続した。フラスコに窒素を充填し、冷却し、THF(無水、Acros、〜50mL)を添加して、無色透明溶液が形成された。0℃で、n−BuLi(2.5Mヘキサン溶液、11.4ミリモル、8.6mL、Aldrich)を添加して、ベージュ色懸濁液を得、これを0.5時間撹拌した後、−78℃で冷却した。第二の100mL Schlenkフラスコに、Mg(0.30g、0.0125ミリモル、粉末、Aldrich)を添加した。THF(50mL、無水、Acros)および2−ブロモアニソール(2.10g、0.0112ミリモル、CBrO、187.04g/モル、Acros)を添加した。混合物を短時間音波処理し(〜30秒)、これは暖かくなった。混合物を、それ自体冷却するまで、外部加熱なしに撹拌した。200mLのSchlenkフラスコにTHF(〜50mL)を入れた。−78℃で、PCl(0.93mL、1.47g、0.0107モル、1.574g/mL、137.33g/モル、Aldrich)をシリンジから添加した。第一の100mLフラスコから−78℃でカニューレを通してLiSOの懸濁液を添加した。混合物を−78℃で0.5時間撹拌した。前記製造物からのグリニャール試薬を−78℃で冷却し、カニューレを通して200mLフラスコに移した。混合物を周囲温度に温め、約1時間撹拌して、黄色溶液を得た。500mLのSchlenkフラスコに2’−Br−2,6−(MeO)ビフェニル(3.14g、10.7ミリモル、C1413BrO、293.16g/モル、Aldrich)およびTHF(150mL)を添加した。−78℃で、n−BuLi(4.3mL、2.5Mヘキサン溶液、10.7ミリモル、Aldrich)を添加して、濃厚白色スラリーを得、これを手で振盪して、確実に混合した。n−BuLi添加の0.5時間後、200mLのフラスコからPCl(SOLi)(o−MeOPh)の透明溶液をカニューレを介して添加した。混合物をゆっくりと周囲温度まで温めた。濃厚白色スラリーは溶け始め、一夜撹拌して、透明黄色溶液を得た。揮発性物質を真空下で除去した。CHCl(200mL)、HO(200mL)、HCl(濃塩酸、20mL)を用いて、結果として得られた固体を抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、揮発性部分を真空下で除去した。淡黄色固体を集め、THF(3×15mL)およびEtO(3×15mL)で洗浄して、白色粉末(2.3g、収率44%)を得た。H NMR(CDCl、23℃):δ 8.32(m、1H)、7.71(q、J=8.5、2H)、7.56(m、1H)、7.47−7.40(m、4H)、7.33−7.27(m、2H)、6.99(m、2H)、6,91(m、1H)、6.57(d、J=8.5、1H)、6.44(d、J=8.5、1H)、3.73(s、3H)、3.64(s、3H)、3.19(s、3H)。31P NMR(CDCl、23℃):δ −7.1(s)。LC−MS:m/z=509.2。
例2
リガンド112、2−[ビス{2’,6’−ジメトキシルビフェニル}ホスフィノ]トルエンスルホン酸の合成
トルエンスルホン酸(2.05g、10.8ミリモル)を100mLフラスコ(フラスコA)に添加し、次いで真空下に置き、窒素を充填し、50mLのテトラヒドロフラン(THF)を添加した。フラスコAを次いで氷浴中に置き、0℃に冷却した。8.8mLの2.5モル濃度n−ブチルリチウム(n−BuLi)を次いで注入した。フラスコAを次にドライアイス/アセトン浴中に入れ、約−78℃に冷却した。
別の200mL Schlenkフラスコ(フラスコB)を真空下に置いた。フラスコBを窒素でパージし、〜50mLのTHFを入れた。三塩化リン(PCl)(1.0mL、11.5ミリモル)を次いで撹拌しながらフラスコBに添加した。フラスコBを次にドライアイス/アセトン浴中に置き、約−78℃に冷却した。激しく撹拌しながら、カニューレを用い、フラスコAの内容物を次いでゆっくりとフラスコBに移した。
別の500mLフラスコ(フラスコC)を窒素でパージし、充填した。フラスコCに次いで〜200mLのTHFおよび2’−ブロモ−2,6−ジメトキシビフェニル(7.26g、24.8ミリモル)を入れた。フラスコCを次にドライアイス/アセトン浴中に置き、撹拌しながら約−78℃に冷却した。10.03mLの2.5モル濃度n−BuLiをフラスコCに添加し、約10分間反応させた。フラスコBの内容物を次いで、継続して激しく撹拌しながらカニューレを用いて−78℃に維持されたフラスコCに移した。フラスコBの内容物をフラスコC中に完全に添加した後、フラスコCを45分間室温に温めた。フラスコCの内容物を次いで1000mLの回収フラスコ(フラスコD)中に注ぎ、THFを除去し、固体が残った。フラスコD中の固体を次いで〜150mLの蒸留水と混合し、次いで分離フラスコ(フラスコE)に移した。100mLの塩化メチレン(CHCl)をフラスコEの内容物に添加した。フラスコEを振盪して、2層を混合した。約20mLの濃HClを次いでフラスコEに添加し、再び振盪した。〜20mLの3AアルコールをフラスコEに添加し、再び振盪した。フラスコE中の混合物を次いで静置し、2層−底部に有機相および上部に水性相が形成された。有機層を集めた。水性相を50mLのCHClで洗浄した。有機洗浄物質を集め、先に集められた有機層物質に添加した。合せた有機物質を次いで硫酸マグネシウムと接触させ、ロータリーエバポレーターで蒸発乾燥させ、固体を得た。固体を次いでTHFおよびジエチルエーテルで洗浄して、不純物を除去した。約2gの洗浄された固体2−[ビス−(2’,6’−ジメトキシ−2−ビフェニル−2−イル)−ホスファニル]−トルエンスルホン酸を濾過により集めた。
例3
リガンド132、2−[(2−メトキシフェニル)(2’,6’−ジメトキシルビフェニル)ホスフィノ]トルエンスルホン酸の合成
マグネシウム試薬プラス≧99%粉末、50メッシュ(0.3g、12.3ミリモル)を100mLフラスコ(フラスコA)に添加し、次いで真空下に置き、窒素を充填し、60mLのテトラヒドロフラン(THF)を添加した。2−ブロモアニソール(2.18g、11.7ミリモル)をフラスコAに添加した。フラスコA中の内容物を2時間反応させた。フラスコAを次いでドライアイス/アセトン浴中に置き、約−78℃に冷却した。
トルエンスルホン酸(2.22g、11.7ミリモル)を別の100mL Schlenkフラスコ(フラスコB)に入れ、真空下に置いた。フラスコBを窒素でパージし、〜60mLのTHFを添加した。フラスコBを次に氷浴中に置き、0℃に冷却した。9.3mLの2.5モル濃度n−ブチルリチウム(n−BuLi)を次いで注入した。フラスコBを次にドライアイス/アセトン浴中に置き、約−78℃に冷却した。別の200mL Schlenkフラスコ(フラスコC)を真空下に置いた。フラスコCを窒素でパージし、〜50mLのTHFを添加した。三塩化リン(PCl)(1.02mL、11.7ミリモル)を次に撹拌しながらフラスコCに添加した。フラスコCを次にドライアイス/アセトン浴中に置き、約−78℃に冷却した。激しく撹拌しながら、カニューレを使用し、フラスコBの内容物を次にゆっくりとフラスコCに移した。フラスコCの内容物を45分間反応させた。フラスコAの内容物をゆっくりとフラスコCに移し、フラスコCの内容物をゆっくりと室温まで温めた。フラスコCを次にドライアイス/アセトン浴中に置き、約−78℃に冷却した。
別の500mLフラスコ(フラスコD)を窒素でパージし、充填した。フラスコDに次いで〜150mLのTHFおよび2’−ブロモ−2,6ジメトキシビフェニル(3.42g、11.7ミリモル)を添加した。フラスコDを次にドライアイス/アセトン浴中に置き、撹拌しながら約−78℃に冷却した。4.7mLの2.5モル濃度n−BuLiをフラスコDに添加し、約15分間反応させた。継続して激しく撹拌しながら、カニューレを使用し、フラスコCの内容物を、−78℃に維持されたフラスコDに移した。フラスコCの内容物をフラスコD中に完全に添加した後、フラスコDを室温まで一夜温めた。フラスコDの内容物を次に1000mL回収フラスコ(フラスコE)中に注ぎ、THFを除去すると、固体が残った。フラスコE中の固体を次に〜100mLの蒸留水と混合し、次に分離フラスコ(フラスコF)に移した。100mLの塩化メチレン(CHCl)をフラスコFの内容物に添加した。フラスコFを振盪して、2層を混合した。約20mLの濃HClを次にフラスコFに添加した。フラスコFを再び振盪した。フラスコF中の混合物を静置し、2層−底部に有機相および上部に水性相が形成された。有機層を集めた。水性相を50mLのCHClで洗浄した。有機洗浄物質を集め、先に集められた有機層物質に添加した。合した有機物質を次に硫酸マグネシウムと接触させ、ロータリーエバポレーターで蒸発乾燥させ、固体を得た。固体を次にTHFおよびジエチルエーテルで洗浄して、不純物を除去した。約1.65gの洗浄された生成物固体2−[(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−2−イル)−(2−メトキシ−フェニル)−ホスファニル]−トルエンスルホン酸を濾過により集めた。
例4
112ダイマー触媒成分の合成。{2−[ビス{2’,6’ジメトキシルビフェニル}ホスフィノ]トルエンスルホン酸}パラジウムダイマー
1.364gのリガンド112(例2から得る)を反応フラスコ中の〜20mLのテトラヒドロフラン(THF)に撹拌しながら添加した。反応フラスコの内容物に次に3.09gのテトラメチルエチレンジアミンパラジウム(II)を継続して撹拌しながら添加した。反応フラスコの内容物を次に約1時間撹拌した。微細孔フリットを通した濾過により生成物触媒錯体を集め、THFで洗浄した。生成物触媒錯体を次に真空に付して、残存する揮発性物質を除去し、6.98gの白色固体を反応生成物として得た。
例5
132ダイマー触媒成分、{2−[(2−メトキシフェニル)(2’,6’−ジメトキシルビフェニル)ホスフィノ]トルエンスルホン酸}パラジウムダイマーの合成
0.932gのリガンド132(例3から得る)を反応フラスコ中の〜20mLのテトラヒドロフラン(THF)に撹拌しながら添加した。反応フラスコの内容物に次に0.482gのテトラメチルエチレンジアミンパラジウム(II)を継続して撹拌しながら添加した。次いで反応フラスコの内容物を約1時間撹拌した。微細孔フリットを通した濾過により生成物触媒錯体を集め、THFで洗浄した。生成物触媒錯体を次に真空に付して、残存する揮発性物質を除去し、0.482gの白色固体を反応生成物として得た。
例6
触媒成分ストック溶液1の調製
バイアルにPd(dba)(19.8mg、0.0340ミリモル、Pd(C1714O)、Alfa Aesar、575.00g/モル、dba=ジベンジリデンアセトン)およびリガンド131(20.0mg、0.0393ミリモル、C2725PS、508.5g/モル)を入れた。トルエン(10mL)を添加した。混合物を激しく振盪して、微量の粒子を含む暗赤色溶液を得た。
Figure 2008214628
実施例7
複数の線状ポリ(エチレン−コ−メチルアクリレート)粒子(多孔性LMPP粒子)の調製
Figure 2008214628
Endeavor反応セルにメチルアクリレート(1mL)およびトルエン(4mL)を入れた。反応セルを60℃で加熱し、エチレン(100psi)を入れた後、触媒成分ストック溶液1(0.5mL)を添加し、続いてトルエンの追加のリンス液(0.5mL)を添加した。反応混合物を60℃で1時間撹拌し、その後、エチレンの圧力を400psiまで上昇させ、反応混合物を60℃でさらに1時間撹拌した。
反応混合物を周囲温度に冷却し、未反応エチレンを除去した。反応混合物をメタノール(100mL)でクエンチした。ポリマーを遠心分離により単離し、真空下で一夜乾燥して、白色粒子(1214mg)を得た。H NMR分光分析により、コポリマーはエチレン(99.6モル%)およびメチルアクリレート(0.4モル%)の組成を有することが明らかになった。GPC実験により、コポリマーは606000g・モル−1の分子量(M)を有し、多分散性が3.8であることが明らかになった。SEM実験によりコポリマーは約2μmの直径の一次粒子および二次粒子として約80μmのその凝集物を含むことが明らかになった(図1aおよび1b参照)。ポリマーの嵩密度は0.25(5)g・cm−3と測定された。
実施例8
複数の多孔性線状ポリ(エチレン−コ−メチルアクリレート)粒子(多孔性LPMM粒子)の調製
Figure 2008214628
Endeavor反応セルにトルエン(3.5mL)を入れた。反応セルを60℃で加熱し、エチレン(100psi)を入れた後、触媒成分ストック溶液(0.5mL)を添加し、続いてトルエンの追加のリンス液(0.5mL)を添加した。反応混合物を60℃で1時間撹拌した。メチルアクリレート(1mL)を添加した。追加のトルエン(0.5mL)をリンス液として添加した。エチレンの圧力を400psiまで上昇させ、反応混合物を60℃でさらに1時間撹拌した。反応混合物を周囲温度に冷却し、未反応エチレンを除去した。
反応混合物をメタノール(100mL)でクエンチした。ポリマーを遠心分離により単離し、真空下で一夜乾燥して、白色粒子(760mg)を得た。H NMR分光分析により、コポリマーはエチレン(99.7モル%)およびメチルアクリレート(0.3モル%)の組成を有することが明らかになった。GPC実験により、コポリマーは577000g・モル−1の分子量(M)を有し、多分散性が2.9であることが明らかになった。SEM実験によりコポリマーは約2μmの直径および二次粒子として約250μmのその凝集物を含むことが明らかになった(図2参照)。ポリマーの嵩密度は0.12(1)g・cm−3と測定された。
実施例9
酢酸エチル中、132ダイマーにより触媒された、エチレンの重合
Endeavor反応セルに5.0mLの酢酸エチルを入れた。アンカーブレード付撹拌シャフトを用いて撹拌速度を925rpmに設定した。反応セルを80℃に加熱し、エチレンガスを入れて、圧力を400psigにした。温度および圧力平衡化後、0.5マイクロモルの触媒(132ダイマー)を0.5mLトルエン中溶液として反応セル中に注入し、続いて追加の0.5mLトルエンリンス液を注入した。反応混合物を1時間撹拌し、その後、残存するエチレンをベントし、リアクターを冷却した。反応混合物を50mLの撹拌メタノールに添加した。結果として得られた混合物を3時間撹拌し、次にポリマーを遠心分離により単離した。生成物を真空下、60℃で18時間乾燥した。生成した白色粒子(多孔性LNPP粒子)の収量は0.124gであった。
実施例10
酢酸エチル中、132ダイマーにより触媒された、エチレンの重合
Endeavor反応セルに5.0mLの酢酸エチルを入れた。アンカーブレード付撹拌シャフトを用いて撹拌速度を925rpmに設定した。反応セルを90℃に加熱し、エチレンガスを入れて、圧力を400psigにした。温度および圧力平衡化後、0.5マイクロモルの触媒(132ダイマー)を0.5mLトルエン中溶液として反応セル中に注入し、続いて追加の0.5mLトルエンリンス液を注入した。反応混合物を1時間撹拌し、その後、残存するエチレンをベントし、リアクターを冷却した。反応混合物を50mLの撹拌メタノールに添加した。3時間撹拌後、ポリマーを遠心分離により単離した。生成物を真空下、60℃で18時間乾燥した。生成した白色粒子の収量は0.228gであった。FESEM顕微鏡写真により、コポリマーは直径約1〜2μmの一次粒子、直径約10〜20μmの二次粒子および約100μmの三次粒子としてのその凝集物の階層構造を含んでなることが明らかになった。
実施例11
酢酸エチル中、132ダイマーにより触媒された、エチレンの重合
Endeavor反応セルに5.0mLの酢酸エチルを入れた。アンカーブレード付撹拌シャフトを用いて撹拌速度を925rpmに設定した。反応セルを100℃に加熱し、エチレンガスを入れて、圧力を400psigにした。温度および圧力平衡化後、0.5マイクロモルの触媒(132ダイマー)を0.5mLトルエン中溶液として反応セル中に注入し、続いて追加の0.5mLトルエンリンス液を注入した。反応混合物を1時間撹拌し、その後、残存するエチレンをベントし、リアクターを冷却した。反応混合物を50mLの撹拌メタノールに添加した。3時間撹拌後、ポリマーを遠心分離により単離した。生成物を真空下、60℃で18時間乾燥した。生成した白色粒子の収量は0.293gであった。
実施例12
酢酸エチル中、132ダイマーにより触媒された、エチレンおよびメチルアクリレートの共重合
窒素でスパージすることにより、メチルアクリレートを精製し、続いて3Aモレキュラシーブ上で乾燥した。阻害剤リムーバーを使用しなかった。Endeavor反応セルに1000ppmの4−HTEMPOで阻害された1.0mL(11.1ミリモル)のメチルアクリレートおよび4.0mLの酢酸エチルを入れた。アンカーブレード付撹拌シャフトを用いて撹拌速度を925rpmに設定した。反応セルを70℃に加熱し、エチレンガスを400psigの圧力まで入れた。温度および圧力が平衡化した後、1.0マイクロモルの触媒(132ダイマー)を0.5mLのトルエン中溶液として反応セル中に注入し、続いて追加の0.5mLトルエンリンスを注入した。反応混合物を1時間撹拌し、その後、残存するエチレンをベントし、リアクターを冷却した。反応混合物を50mLの撹拌メタノールに添加した。3時間撹拌後、ポリマーを遠心分離により単離した。生成物を真空下、60℃で18時間乾燥した。生成した白色粒子の収量は0.071gであった。
H NMR分光分析は、コポリマーがエチレン(99.6モル%)およびメチルアクリレート(0.4モル%)の組成を有することを示した。
実施例13
酢酸エチル中、132ダイマーにより触媒された、エチレンおよびメチルアクリレートの共重合
窒素でスパージすることにより、メチルアクリレートを精製し、続いて3Aモレキュラシーブ上で乾燥した。阻害剤リムーバーを使用しなかった。Endeavor反応セルに1000ppmの4−HTEMPOで阻害された1.0mL(11.1ミリモル)のメチルアクリレートおよび4.0mLの酢酸エチルを入れた。アンカーブレード付撹拌シャフトを用いて撹拌速度を925rpmに設定した。反応セルを80℃に加熱し、エチレンガスを400psigの圧力まで入れた。温度および圧力が平衡化した後、1.0マイクロモルの触媒(132ダイマー)を0.5mLのトルエン中溶液として反応セル中に注入し、続いて追加の0.5mLトルエンリンスを注入した。反応混合物を1時間撹拌し、その後、残存するエチレンをベントし、リアクターを冷却した。反応混合物を50mLの撹拌メタノールに添加した。3時間撹拌後、ポリマーを遠心分離により単離した。生成物を真空下、60℃で18時間乾燥した。生成した白色粒子の収量は0.134gであった。
H NMR分光分析は、コポリマーがエチレン(99.2モル%)およびメチルアクリレート(0.8モル%)の組成を有することを示した。FSSEM顕微鏡法は、コポリマーが直径約1〜2μmの一次粒子、直径約10〜20μmの二次粒子および直径約100〜400μmの三次粒子としてのその凝集物の階層構造からなることを明らかにした(図3aおよび3b参照)。
実施例14
酢酸エチル中、132ダイマーにより触媒された、エチレンおよびメチルアクリレートの共重合
窒素でスパージすることにより、メチルアクリレートを精製し、続いて3Aモレキュラシーブ上で乾燥した。阻害剤リムーバーを使用しなかった。Endeavor反応セルに1000ppmの4−HTEMPOで阻害された1.0mL(11.1ミリモル)のメチルアクリレートおよび4.0mLの酢酸エチルを入れた。アンカーブレード付撹拌シャフトを用いて撹拌速度を925rpmに設定した。反応セルを90℃に加熱し、エチレンガスを400psigの圧力まで入れた。温度および圧力が平衡化した後、1.0マイクロモルの触媒(132ダイマー)を0.5mLのトルエン中溶液として反応セル中に注入し、続いて追加の0.5mLトルエンリンスを注入した。反応混合物を1時間撹拌し、その後、残存するエチレンをベントし、リアクターを冷却した。反応混合物を50mLの撹拌メタノールに添加した。3時間撹拌後、ポリマーを遠心分離により単離した。生成物を真空下、60℃で18時間乾燥した。生成した白色粒子の収量は0.033gであった。H NMR分光分析は、コポリマーがエチレン(99.0モル%)およびメチルアクリレート(1.0モル%)の組成を有することを示した。
実施例15
酢酸エチル中、132ダイマーにより触媒された、エチレンおよびジメチルアクリルアミドの共重合
少量の4−HTEMPOを含有するフラスコ中に直接CaHから真空蒸留することにより、ジメチルアクリルアミドを精製した。モノマーを次にドライボックス中で貯蔵した。Endeavor反応セルに4−HTEMPOで阻害された1.0mL(9.70ミリモル)のジメチルアクリルアミドおよび4.0mLのトルエンを入れた。アンカーブレード付撹拌シャフトを用いて撹拌速度を925rpmに設定した。反応セルを90℃に加熱し、エチレンガスを400psigの圧力まで入れた。温度および圧力が平衡化した後、2.0マイクロモルの触媒(132ダイマー)を0.5mLのトルエン中溶液として反応セル中に注入し、続いて追加の0.5mLトルエンリンスを注入した。反応混合物を1時間撹拌し、その後、残存するエチレンをベントし、リアクターを冷却した。反応混合物を50mLの撹拌メタノールに添加した。3時間撹拌後、ポリマーを遠心分離により単離した。生成物を真空下、60℃で18時間乾燥した。生成した白色粒子の収量は0.11gであった。H NMR分光分析は、コポリマーがエチレン(99.9モル%)およびジメチルアクリルアミド(0.1モル%)の組成を有することを示した。SEM実験は、コポリマーが直径約1〜2μmの一次粒子、直径約10〜20μmの二次粒子および直径約200〜800μmの三次粒子としてのその凝集物の階層構造を含んでなることを明らかにした。
実施例16
第一線状ポリマーおよび第二線状ポリマーを含有する第二LP粒子を形成するための、複数の多孔性線状混合極性ポリマー粒子の存在下でのエチレンおよびメチルアクリレートの共重合
実施例7の複数の多孔性LMPP粒子(100mg)をメチルアクリレート(1mL)および酢酸エチル(4mL)とEndeavor反応セル中で混合する。反応混合物を90℃に加熱し、エチレン(400psi)を添加した後、触媒ストック溶液1(0.5mL)を添加し、続いて追加のトルエンのリンス(0.5mL)を添加する。反応混合物を90℃で1時間撹拌する。反応混合物を周囲温度に冷却し、未反応エチレンを除去する。反応混合物をメタノール(100mL)でクエンチする。ポリマーを遠心分離により単離し、真空下、一夜乾燥して、白色粒子(900mg)を得、これは第二線状ポリマー粒子である。H NMR分光分析は、コポリマーがエチレン(98モル%)およびメチルアクリレート(2モル%)の組成を有することを明らかにする。GPC実験は、コポリマーが145000g・モル−1の分子量(MW)と4.2の多分散性を有することを明らかにする。SEM実験は、コポリマーが約150μmの球状粒子を含んでなることを明らかにする。ポリマーの嵩密度は0.28g・cm−3であると決定される。
実施例17
トルエン中、132ダイマーにより触媒された、エチレンおよびメチルアクリレートの共重合
132ダイマー触媒を用いて、エチレンおよびメチルアクリレートをトルエン溶液中で共重合させた。反応を2リットルParrリアクター系において行った。メチルアクリレートはAldrichから入手し、3Åモレキュラシーブを用いて乾燥し、窒素でスパージして、酸素を除去した。1000ppmの4ヒドロキシTMEPOを添加して、フリーラジカル重合を阻害した。400mLのメチルアクリレートを不活性化(窒素)リアクターに入れた。Aldrichから入手したHPLC等級のトルエンを、3Åモレキュラシーブを用いて乾燥し、窒素でスパージして、酸素を除去した。900mLのトルエンを不活性化リアクターに入れた。50mgの132ダイマー触媒を窒素雰囲気中、100mLの乾燥トルエン中に溶解させることにより、触媒溶液を調製した。触媒溶液を静置した。リアクターを密封し、同時にエチレンを最終圧力400psigまで添加しながら90℃に加熱した。触媒溶液を約1mL/分の速度で供給することにより共重合を開始した。合計触媒供給時間は約100分である。共重合によるエチレン取り込み速度に等しいエチレンを供給することにより、圧力を400psigで維持した。供給を含む合計反応時間は3時間であった。反応を室温に冷却し、反応スラリーを2000mLのメタノールに添加した。生成したポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]を濾過し、真空オーブン中、60℃で乾燥した。最終ポリマー生成物は61グラムの重さであった。最終ポリマーは独立した粒子形態でなかった。コポリマーの組成はNMRにより2.1モル%メチルアクリレート(6.2重量%)であると確認された。GPCによる重量平均分子量は182000、多分散性指数1.8であった。C13法により、分岐は観察されなかった(すなわち、1000個の炭素原子あたり1未満の分岐)。この実施例は、本発明の触媒組成物が、分岐が少ないかまたは分岐のない線状ポリマーを生成することを示す。この実施例はさらに、可塑化第一ポリマーが、多孔性線状ポリマー粒子に典型的な独立した多孔性構造の形成を支持できないほど、または最初に形成されるならば、この構造を維持できないほどの程度まで、希釈剤が第一ポリマー中に可溶性である温度(ここでは90℃)での希釈剤(ここではトルエン)の使用例を示す。この実施例において、複数のLPMM粒子は、重合後に回収されなかった。対照的に、実施例7および8の重合は、希釈剤としてトルエンを使用するが、この場合に、重合温度は60℃であり、従って多孔性LPMM粒子粒子の構造が形成され、維持された。
図1aは、実施例7の複数の多孔性線状混合極性ポリマー(LMPP)粒子のFESEM顕微鏡写真であって、線状混合極性ポリマーは線状ポリ(エチレン−コ−メチルアクリレート)である。図1aの顕微鏡写真は、2.0キロボルト(kV)および50倍拡大で撮影された。 図1bは、実施例7の複数の多孔性線状混合極性ポリマー(LMPP)粒子のFESEM顕微鏡写真であって、線状混合極性ポリマーは線状ポリ(エチレン−コ−メチルアクリレート)である。図1bの顕微鏡写真は、2.0キロボルト(kV)および1000倍拡大で撮影された。 図2は、実施例8の複数の多孔性線状混合極性ポリマー(LMPP)粒子のFESEM顕微鏡写真であって、線状混合極性ポリマーは線状ポリ(エチレン−コ−メチルアクリレート)である。図2の顕微鏡写真は、2.0キロボルト(kV)および50倍拡大で撮影された。 図3aは、実施例13の複数の多孔性線状混合極性ポリマー(LMPP)粒子のFESEM顕微鏡写真であって、線状混合極性ポリマーは線状ポリ(エチレン−コ−メチルアクリレート)である。図3aの顕微鏡写真は、15キロボルト(kV)および25倍拡大で撮影された。 図3bは、実施例13の複数の多孔性線状混合極性ポリマー(LMPP)粒子のFESEM顕微鏡写真であって、線状混合極性ポリマーは線状ポリ(エチレン−コ−メチルアクリレート)である。図3bの顕微鏡写真は、15キロボルト(kV)および100倍拡大で撮影された。

Claims (11)

  1. 複数の多孔性線状混合極性ポリマー粒子を含む、多孔性線状混合極性ポリマー組成物であって、
    当該複数の多孔性線状混合極性ポリマー粒子が、
    (A)非極性オレフィンおよび極性オレフィンを重合単位として含む線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]、
    ここで、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]は、
    (a)配位ポリマーであり;および
    (b)炭素13NMRにより測定して、0分岐/1000炭素原子から15分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する;並びに
    (B)少なくとも1つの孔:
    を含み、
    ここで、多孔性の複数の線状混合極性ポリマー粒子は、
    (i)少なくとも1ミクロンから1000ミクロン以下の平均粒子直径;
    (ii)0.005ミクロンから10ミクロンの直径を有する全ての孔について、BET窒素吸着により測定して、線状混合極性ポリマー粒子1グラムあたりの孔体積(立方センチメートル)で表して、少なくとも0.10cc/gから9.00cc/g以下の合計孔体積;および
    (iii)BET窒素吸着により測定して、少なくとも10平方メートル/gから1000平方メートル/g以下の表面積;を有する:
    多孔性線状混合極性ポリマー組成物。
  2. 線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]の重量基準で、少なくとも0重量パーセントかつ1重量パーセント以下の量で、フリーラジカル付加ポリマーをさらに含む、請求項1記載の多孔性線状混合極性ポリマー組成物。
  3. 非極性オレフィンおよび極性オレフィンのモル比が、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]における重合単位として、少なくとも80:20モル/モル(非極性オレフィン:極性オレフィン)の、および99.95:0.05モル/モル以下(非極性オレフィン):(極性オレフィン)のモル比で存在する、請求項1記載の多孔性線状混合極性ポリマー組成物。
  4. 非極性オレフィンおよび極性オレフィンを共重合して、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]を形成できる有機金属錯体を含む触媒成分をさらに含み、
    前記有機金属錯体が、少なくとも1つのリガンドと錯体形成した金属中心Mを含み、ここで、少なくとも1つのリガンドは式(I)
    Figure 2008214628
    の構造を有し;
    式中、MはNiおよびPdから選択され;
    、XおよびXは独立して、ヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択され;
    Qはリンおよびヒ素から選択され;並びに
    15は−SO、−PO、−AsO、および−C(CFOから選択される、
    請求項1記載の多孔性線状混合極性ポリマー組成物。
  5. 多孔性の複数の線状混合極性ポリマー粒子が、
    少なくとも0.12かつ0.75以下の嵩密度;および
    少なくとも1:1かつ2:1以下の平均アスペクト比;を有する、請求項1記載の多孔性線状混合極性ポリマー組成物。
  6. 非極性オレフィンが、エチレン、C−C20非環式脂肪族オレフィン、およびそれらの組み合わせから選択され;
    極性オレフィンが式III
    Figure 2008214628
    (式中、Zは芳香族ヒドロカルビル基、−OY、−COYおよび−CO2Yから選択され;Yは水素およびR19から選択され;R19はヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択される)により表される、請求項4記載の多孔性線状混合極性ポリマー組成物。
  7. 複数の多孔性線状非極性ポリマー粒子を含む多孔性線状非極性ポリマー組成物であって、
    当該複数の多孔性線状非極性ポリマー粒子が、
    (A)非極性オレフィンを重合単位として含む線状ポリ(非極性オレフィン)、
    ここで、線状ポリ(非極性オレフィン)は、
    (a)配位ポリマーであり;および
    (b)炭素13NMRにより測定して、0分岐/1000炭素原子から15分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する;
    (B)非極性オレフィンを共重合して、線状ポリ(非極性オレフィン)を形成できる有機金属錯体を含む触媒成分、
    ここで、有機金属錯体は、少なくとも1つのリガンドと錯体形成した金属中心Mを含み、ここで、少なくとも1つのリガンドは式(I)
    Figure 2008214628
    の構造を有し;
    式中、MはNiおよびPdから選択され;
    、XおよびXは独立して、ヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択され;
    Qはリンおよびヒ素から選択され;および
    15は−SO、−PO、−AsO、および−C(CFOから選択される;並びに
    (C)少なくとも1つの孔:
    を含み、
    ここで、複数の多孔性線状非極性ポリマー粒子は、
    (i)少なくとも2ミクロンから1000ミクロン以下の平均粒子直径;
    (ii)0.005ミクロンから10ミクロンの直径を有する全ての孔について、BET窒素吸着により測定して、線状混合極性ポリマー粒子1グラムあたりの孔体積(立方センチメートル)で表して、少なくとも0.10cc/gから9.00cc/g以下の合計孔体積;および
    (iii)BET窒素吸着により測定して、少なくとも10平方メートル/gから1000平方メートル/g以下の表面積;を有し、並びに
    非極性オレフィンは、エチレン、C−C20非環式脂肪族オレフィン、およびそれらの組み合わせから選択される;
    多孔性線状非極性ポリマー組成物。
  8. 多孔性線状ポリマー組成物を製造する方法であって:
    (A)(i)第一モノマーを共重合して第一線状ポリマーを形成できる有機金属錯体を含む触媒成分、
    ここで、有機金属錯体は少なくとも1つのリガンドと錯体形成した金属中心Mを含み、ここで、少なくとも1つのリガンドは式(I)
    Figure 2008214628
    の構造を有し;
    式中、MはNiおよびPdから選択され;
    、XおよびXは独立して、ヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択され;
    Qはリンおよびヒ素から選択され;および
    15は−SO、−PO、−AsO、および−C(CFOから選択される;
    (ii)希釈剤であって、第一線状ポリマーと混和性でない希釈剤;および
    (iii)非極性オレフィンから、または非極性オレフィンと極性オレフィンとの組み合わせから選択される第一モノマー、
    ここで、非極性オレフィンは、エチレン、C−C20非環式脂肪族オレフィン、およびそれらの組み合わせから選択され;および
    極性オレフィンは式III
    Figure 2008214628
    により表され、
    式中、Zは芳香族ヒドロカルビル基、−OY、−COYおよび−CO2Yから選択され;Yは水素およびR19から選択され;R19はヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択される;並びに
    第一モノマーは希釈剤と混和性である:
    を組み合わせる工程;
    (B)第一モノマーを触媒成分の存在下で重合させて、
    (i)第一線状ポリマー、
    ここで第一線状ポリマーは、
    (a)配位ポリマーであり;
    (b)炭素13NMRにより測定すると、0分岐/1000炭素原子から15分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する線状ポリマーであり;および
    (c)線状ポリ(非極性オレフィン)、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]、およびそれらの組み合わせから選択される線状ポリマーである;および
    (ii)少なくとも1つの孔:
    を含む複数の多孔性線状ポリマー粒子を形成する工程であって、
    ここで、第一線状ポリマーは希釈剤から沈殿して、複数の多孔性線状ポリマー粒子を形成し;
    複数の多孔性線状ポリマー粒子は、
    (a)少なくとも1ミクロンから1000ミクロン以下の平均粒子直径;
    (b)0.005ミクロンから10ミクロンの直径を有する全ての孔について、BET窒素吸着により測定して、混合極性フレームワーク1グラムあたりの孔体積(立方センチメートル)で表して、少なくとも0.10cc/gから9.00cc/g以下の合計孔体積;および
    (c)BET窒素吸着により測定して、少なくとも10平方メートル/gから1000平方メートル/g以下の表面積、を有する;並びに
    (C)場合により、複数の多孔性線状ポリマー粒子を単離する工程:を含む方法。
  9. 組み合わせる工程(A)が、
    (iv)形成されるフリーラジカルポリマーの量が、第一線状ポリマーの重量基準で少なくとも0.0重量パーセントおよび1.0重量パーセント以下であるように、フリーラジカルポリマーの形成を抑制するのに十分な量で存在するフリーラジカルスカベンジャーをさらに含む請求項8記載の方法。
  10. (D)複数の多孔性線状ポリマー粒子を、
    (i)場合により、追加量の触媒成分;および
    (ii)非極性オレフィンから、または非極性オレフィンと極性オレフィンとの組み合わせから選択される第二モノマーと接触させる工程、
    ここで、非極性オレフィンは、エチレン、C−C20非環式脂肪族オレフィン、およびそれらの組み合わせから選択され;および
    極性オレフィンは式III
    Figure 2008214628
    (式中、Zは芳香族ヒドロカルビル基、−OY、−COYおよび−CO2Yから選択され;Yは水素およびR19から選択され;R19はヒドロカルビル基、芳香族ヒドロカルビル基およびそれらの誘導体から選択される)により表され;
    第二モノマーは希釈剤と混和性であり;
    第二モノマーおよび第一モノマーは同じであるか、または異なるものである;
    (E)第二モノマーを重合させて、
    (i)第一線状ポリマー;
    (ii)第二線状ポリマー、
    ここで第二線状ポリマーは、
    (a)配位ポリマーであり;
    (b)炭素13NMRにより測定して、0分岐/1000炭素原子から15分岐以下/1000炭素原子の分岐含量を有する線状ポリマーであり;
    (c)線状ポリ(非極性オレフィン)、線状ポリ[(非極性オレフィン)−(極性オレフィン)]、およびそれらの組み合わせから選択される線状ポリマーであり;および
    (d)希釈剤中に不溶性である;並びに
    (iii)場合により、少なくとも1つの孔:
    を含む、複数の第二線状ポリマー粒子を形成する工程;並びに
    (F)場合により、複数の第二線状ポリマー粒子を単離する工程:をさらに含む、請求項8記載の方法。
  11. 第二線状ポリマー粒子が、
    少なくとも0.12かつ0.85以下の嵩密度;および
    少なくとも1:1かつ2:1以下の平均アスペクト比;を有する、請求項8記載の方法。
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