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JP2008214279A - 紫外線吸収剤を内包するマイクロカプセル - Google Patents

紫外線吸収剤を内包するマイクロカプセル Download PDF

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JP2008214279A JP2007054795A JP2007054795A JP2008214279A JP 2008214279 A JP2008214279 A JP 2008214279A JP 2007054795 A JP2007054795 A JP 2007054795A JP 2007054795 A JP2007054795 A JP 2007054795A JP 2008214279 A JP2008214279 A JP 2008214279A
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Abstract

【課題】 透明性と滲出バリア性の両者を満足させる、紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルと、このマイクロカプセルを配合又は固着した化粧品及び繊維製品の提供。
【解決手段】 アミノ基を含むシラン化合物とホウ素化合物よりなる高分子組成物に金属アルコキシド及び合成樹脂成分を配合してなる配合物によって紫外線吸収剤を内包してなることを特徴とするマイクロカプセル。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラス質成分に紫外線吸収剤を内包した、透明性と滲出バリア性に優れた紫外線吸収剤のマイクロカプセルに関する。
さらに詳しくは、本発明は、紫外線吸収剤の有する紫外線の吸収機能を低下させることなく紫外線の遮断効果があり、且つ、紫外線吸収剤の滲出を防止して皮膚に直接触れない安全性を高めたカプセル構成膜を有するマイクロカプセルに関する。
従来、紫外線から肌を守るために、紫外線を吸収して遮断性に優れる有機系紫外線吸収剤が使用されていたが、紫外線吸収剤が皮膚に刺激を与えて炎症や障害を起こす安全性の懸念を指摘されて、紫外線吸収剤が皮膚に触れないように被覆して安全性を得るために、紫外線吸収剤をマイクロカプセルに内包する技術は公知である(引用文献1〜4等)。
さらに、この範疇の技術の引用文献4によれば、紫外線吸収剤をアルカリ金属のケイ酸塩水溶液に溶解し、有機溶媒に混濁して乳化液となし酸性溶液を混合して不溶化して、シリカを主成分とするマイクロカプセルに紫外線吸収剤を内包できることが示されているが、従来のマイクロカプセル化では、懸濁重合法、乳化重合法、相分離法等による場合、形成されたカプセルは不透明であって、内包される紫外線吸収剤の機能がカプセル皮膜の紫外線吸収作用によって阻害されるという問題があった。
そこで、透明性のある紫外線吸収剤を内包するカプセルの実用化の観点から、特開2006−176449号公報(引用文献5)では、シリル化ペプチド・シラン化合物共重合体を用いて紫外線吸収剤を内包した透明マイクロカプセルが開発されたが、マイクロカプセルに内包した紫外線吸収剤の効果をフルパワーに発揮させるには至らなかった。
また、別の問題として、懸濁重合法、乳化重合法、相分離法、等により調製される従来の紫外線吸収剤のマイクロカプセル化技術では、カプセルの構成壁に微細な間隙が生成し、この間隙から紫外線吸収剤が滲出して安全性が得られないことがある。これを改善する技術として紫外線吸収剤を内包するマイクロカプセルの構成膜成分としてのアクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー及びゼラチンから選ばれた材料から形成した壁に超微細孔を設けて滲出の防止を図ることが引用文献6に示されているが、透明性と滲出バリア性の両者を同時に満足するものではなかった。
一方、化粧品においても、さらに肌に接する合成繊維又は合成樹脂成分製品においても、紫外線の吸収効果を低下させない透明なカプセル構成で、紫外線吸収剤が滲出することなく肌に触れない安全性に優れたマイクロカプセルの実用化が望まれていた。
特開平07−303829号公報 特開平06−116129号公報 特開2001−096146号公報 特開平02−251240号公報 特開2006−176449号公報 特開2002−037713号公報
上述するように懸濁重合法、乳化重合法、相分離法等による従来のマイクロカプセル化は不透明で、紫外線吸収剤の吸収機能が低下するし、微細間隙から紫外線吸収剤が滲出して皮膚肌を刺激するのを防止するためにマイクロカプセルの構成壁に微細孔を有する技術を用いても、従来のマイクロカプセル化技術では、透明性と滲出バリア性の両者を満足させることは難しかった。
そこで、本発明では、紫外線吸収効果に優れ、紫外線吸収剤の滲出バリア性を有し肌に安全なマイクロカプセルを提供することを課題とする。
また、本発明では、化粧品に配合したり、合成繊維又は合成樹脂成分製品に固定することによって、サンケア指標のSPF値で40以上の紫外線防護能、カプセル構成膜の有する滲出バリア性により皮膚の安全性を保ち、紫外線吸収機能を完全に発揮することの可能なマイクロカプセルを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、シラン化合物のアミノ基を介してホウ素化合物を架橋させた高分子物質組成物に、脆化を防止するために金属アルコキシド及び合成樹脂成分を配合した配合物を、マイクロカプセル成分として用いることにより、ガラス質による透明性が得られ、更にガラス質のバリア性により紫外線吸収剤の滲出を阻止することを可能とした。
本発明は、以下の構成を基本として上記課題を解決するものである。
(1)アミノ基を含むシラン化合物とホウ素化合物よりなる高分子組成物に金属アルコキシド及び合成樹脂成分を配合してなる配合物によって紫外線吸収剤を内包してなることを特徴とするマイクロカプセル。
(2)上記内包された紫外線吸収剤と同種及び又は異種の紫外線吸収剤が、上記配合物に混合されてなることを特徴とする(1)に記載のマイクロカプセル。
(3)上記(1)又は(2)のマイクロカプセルを芯成分として、さらに上記配合物によって内包されてなることを特徴とするマイクロカプセル。
(4)化粧品に配合することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の紫外線吸収剤を内包するマイクロカプセル。
本発明では、シラン化合物のアミノ基を介してホウ素化合物と反応して得られる粘稠なガラス質の高分子物質組成物と金属アルコキシド及び合成樹脂成分を含む配合物からなるカプセル構成膜によって紫外線吸収剤を内包されたマイクロカプセルが得られる。
また、本発明で得られる紫外線吸収剤のマイクロカプセルは、サンケア指標のSPF値で40以上の紫外線防護能を有し、かつカプセル構成膜の有する滲出バリア性により皮膚の安全性を保ち、紫外線吸収機能を完全に発揮することが可能で、化粧品に配合したり、合成繊維又は合成樹脂成分製品に固定することが有用である。
本発明において高分子物質組成物を形成するアミノ基を有するシラン化合物として適当な化合物は、以下の式で表わされるアミノ基を含むシラン化合物である。
4-n −Si−(OR’)n
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表し、R’はメチル基、エチル基又はプロピル基を表し、nは1〜3から選ばれた整数を表す。)
上記アミノ基含有の有機基のRとしては、モノアミノメチル、ジアミノメチル、トリアミノメチル、モノアミノエチル、ジアミノエチル、トリアミノエチル、テトラアミノプロピル、モノアミノブチル、ジアミノブチル、トリアミノブチル、テトラアミノブチル及びこれらより炭素数の多いアルキル基又はアリール基を有する有機基等を挙げることができるが、それらに限定されるものではなく、γ−アミノプロピルやアミノエチルアミノプロピルが特に好ましい。
また、R’は、上述するようにメチル基、エチル基又はプロピル基の中で、特にメチル基及びエチル基が好ましい。
上記アミノ基を含むシラン化合物の適当な化合物としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
高分子物質組成物を形成する他方のホウ素化合物としては、HBO又はBを用いるのが適当である。
上記アミノ基を有するシラン化合物とホウ素化合物の反応における、各成分の使用量は、シラン化合物1モルに対してホウ素化合物0.02〜6モルの割合であるが、シラン化合物1モルに対してホウ素化合物2モルの割合で使用するのが好ましい。
本発明では、可撓性を得るために、上記高分子物質組成物60部〜80重量部に対して金属アルコキシド及び合成樹脂成分の混合物40〜20重量部を配合するが、金属アルコキシドとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を使用する。
また、合成樹脂成分としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂を挙げることができるが、その中でもビニルエステル樹脂、エポキシアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が好ましい。
金属アルコキシド及び合成樹脂成分の混合物40〜20重量部の中で、金属アルコキシドは10〜5重量部、合成樹脂成分は30〜15重量部の割合で混合する。
また、本発明の配合物においては、炭素数1〜7のアルコールを溶剤として水を含有しない配合物溶液とすることにも特徴があり、炭素数1〜7のアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、各種プロピルアルコール、各種ブチルアルコール等の低級の一価アルコールが適当である。
上記配合物としては、ガラス質のゾルタイプの常温硬化型のハードコート材として提供されている、SSGコート(日東紡株式会社製品)を用いることができる。
本発明に用いる紫外線吸収剤としては、化粧品に使用されている安息香酸エステル系、サリチル系、ケイ皮酸系、ウロカニン系、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤を挙げることができる。いずれも安全性から配合の制限があるが、本発明により安全性を高めることができるので、安全性からの配合量を見直すことができる。
本発明のマイクロカプセルは、基本的には、アミノ基を含むシラン化合物とホウ素化合物よりなる高分子組成物に金属アルコキシド及び合成樹脂成分を配合してなる配合物のアルコール溶液に、紫外線吸収剤を溶解して噴霧乾燥して、目的とする紫外線吸収剤を内包してなるマイクロカプセルを得るものであるが、配合液の粘度及び濃度、噴霧ノズルを調節してマイクロカプセルの平均粒子径を1〜30μm、好適には20μm以下にすることが可能である。
上記マイクロカプセルのセル構成膜は、空気中の水分により自然状態の加水分解により2〜3日で縮合により固化して、透明で、滲出バリア性のカプセルが形成される。
また、別の態様として、Wカプセル化、すなわち、上述するような手段で得られたマイクロカプセルを芯成分として、さらに上記配合物によって内包することによってもマイクロカプセルを形成することもできる。
上記配合物を噴霧乾燥に適する程度の濃度に炭素数1〜7のアルコールで希釈して、紫外線吸収剤を上記配合物に配合して噴霧乾燥することで、ガラス質による透明で滲出バリア性を有するカプセルとすることができる。
また、一回の噴霧乾燥により目的とする微粒子状で得られるが、さらに上記微粒子を再度上記配合物のアルコール溶液に配合して噴霧乾燥することによっても紫外線吸収剤を新成分とするマイクロカプセルが得られる。
このようにして得られた本発明のマイクロカプセルは、化粧品や繊維製品に配合することによって、優れた紫外線の遮断性を有し、且つ肌の安全が高い。
また、本発明のガラス質のマイクロカプセルは、1000℃に耐える耐熱性があり、合成高分子物質に溶融状態での混合が可能であるので、水着、帽子、長手袋、ハイソックス、パラソル、塩化ビニールシート等の合成繊維又は合成樹脂成分に本発明のマイクロカプセルを含有させて海水浴や野外スポーツやレジャーで紫外線を遮断するサンプロテクターの皮膚の安全性を得ることができる。
SPF値とは、日本化粧品工業連合会で設定されたサンケア指標で、使用と未使用の肌にソーラーシミュレータによる一定の紫外線を照射して肌に発生する最小紅斑量を測定して下記の式で表すサンケア指標であるが、本発明で得られるマイクロカプセルのSPF値を測定(SPF試験の塗布量は2mg/cm2)すると、従来の不透明なカプセルでは、紫外線吸収剤の選択にかかわりなく、SPF値15以下であるが、本発明のマイクロカプセルは、透明性が高いので、サンケア指標によるSPF値を低下することなく40以上である。
なお、SPF値の目安としては、炎天下の長時間の活動には30〜50が推奨されている。
〔式1〕
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1−1)マイクロカプセルの調製
SSG HF10A(商品名、日東紡株式会社製)(アミノ基を含むシラン化合物とホウ素化合物よりなる高分子組成物、固形分濃度38重量%)1000gにイソプロパノール900gを加えて固形分濃度20重量%の希釈液1900gを得た。
該希釈液に紫外線吸収剤としてパラメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル(吸収波長310nm)266gを溶解して、カプセルの成分重量と内包する紫外線吸収剤の重量比率が1:0.7となるように設定した。
アンハイドロ コンパクトスプレードライヤー(商品名、デンマーク・アンハイドロ社製)により空気温度100℃、遠心式アトマイザーの回転速度35,000rpm、液流量30L/hとして噴霧乾燥を行った。
このようにして得られたマイクロカプセルは、平均粒子径20μmの透明なガラス質のマイクロカプセル646gに紫外線吸収剤を266g内包していることがわかった(内包率41.1重量%)。
(1−2)サンケア製品の調製(オイルタイプ)
上記マイクロカプセル3.6重量%、流動パラフィン56重量%、ミリスチン酸イソプロピル10重量%、シリコーンオイル30重量%、BHT(酸化防止剤)0.4重量%を配合してオイルタイプのサンケア製品を調製した。
(1−3)紫外線吸収効果の試験
実施例1のサンケア製品のSPF値を測定(測定法は: 日本化粧品工業連合会で設定されたサンケア指標による)すると、その値は43であった。
比較品1として上記サンケア製品に用いた紫外線吸収剤であるパラメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルを用いた場合のSPF値は45であった。
比較品2としてポリウレタンの混濁重合による不透明なマイクロカプセルに上記紫外線吸収剤を内包した場合のSPF値は10であった。
上記実施例1と比較品1、2の紫外線吸収効果を試験した結果、実施例1のマイクロカプセルは紫外線の吸収効果が、比較品に比較して低下していないことが明らかであった。
(1−4)滲出バリア性の試験
実施例1のマイクロカプセルをポリエチレンに5重量%混合した厚さ1mmの板を成型し、上記板を軟質塩化ビニルシート2枚の間に挟んで、40℃で2日間保ち、サンドイッチ法により軟質塩化ビニルシートの表面にパラメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの滲出の有無を、吸収波長310nmによる検出により判定した。
その結果、実施例1のマイクロカプセルにおいては、パラメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの滲出は検出されず、滲出バリア性のあることが認められる。
(1−5)皮膚感作性テスト
皮膚感作性テスト用テープ(大正製薬株式会社製品)のディスクに、実施例1のサンケア製品1mg/cm2を塗布して、皮膚感作性テスト用テープを被験者の前腕内側部に貼付し、24時間後に除去した。除去した翌日の皮膚の陽性反応の程度を下記の判定基準により判定して皮膚刺激指数により表現した。
判定基準を表1に示す。
10名のテスト結果の平均値は、実施例1のサンケア製品の皮膚刺激指数は8であった。許容範囲品と判定された。
これに対して、比較例として実施例1に用いた紫外線吸収剤単独の皮膚感作性テストは34であり、危険品に該当した。この結果より、本発明のマイクロカプセルは、危険品から安全範囲品に安全性が向上したことが確かめられた。
〔実施例2〕
(2−1)マイクロカプセルの調製(Wカプセル化の調製)
SSG HF10A(固形分濃度38重量%)にイソプロパノールを加えて固形分濃度が10重量%になるように調整した希釈液1000gに、実施例1で得たマイクロカプセル200gを配合して噴霧乾燥用配合液とした。
上記配合液を上記コンパクトスプレードライヤーにより噴霧乾燥を行った。
この結果、実施例1で得られたマイクロカプセルをさらにガラス質で包んだマイクロカプセル300gに紫外線吸収剤を82.2g内包する、内包率27.4重量%の平均粒子径30μmのマイクロカプセルを得た。
実施例2のマイクロカプセルを用いて、該マイクロカプセル3.6重量%、流動パラフィン56重量%、ミリスチン酸イソプロピル10重量%、シリコーンオイル30重量%、BHT(酸化防止剤)0.4重量%を配合してサンケア製品を調製してSPF値を測定した。
SPF値は、42であり、優れたサンケア指標を得ることができた。
実施例2によるWカプセルのサンケア製品について、前記皮膚感作性テストの結果は皮膚刺激指数が4であり安全品と評価された。Wカプセル化により危険品に該当するものを安全品に改善することができた。
(2−2)サンケア製品の調製
上記マイクロカプセル3.6重量%、流動パラフィン56重量%、ミリスチン酸イソプロピル10重量%、シリコーンオイル30重量%、BHT(酸化防止剤)0.4重量%を配合してオイルタイプのサンケア製品を調製した。
(2−3)紫外線吸収効果の試験
実施例2のサンケア製品のSPF値を測定(測定法は: 日本化粧品工業連合会で設定されたサンケア指標による)すると、その値は42であった。
比較品3として上記サンケア製品に用いた紫外線吸収剤であるパラメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルを用いた場合のSPF値は45であった。
比較品4としてポリウレタンの混濁重合による不透明なマイクロカプセルに上記紫外線吸収剤を内包した場合のSPF値は10であった。
上記実施例2と比較品3、4の紫外線吸収効果を試験した結果、実施例2のマイクロカプセルは紫外線の吸収効果が、比較品に比較して低下していないことが明らかであった。
(2−4)皮膚感作性テスト
実施例2によるWカプセルのサンケア製品について、前記皮膚感作性テストの結果は皮膚刺激指数が4であり安全品と評価された。Wカプセル化により危険品に該当するものを安全品に改善することができた。
〔実施例3〕
(3−1)マイクロカプセルの調製(Wカプセル化の調製)
上記実施例2で得られたマイクロカプセル5.46重量%(紫外線吸収剤1.5重量%)を使用して、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油3.0重量%、エチルアルコール20重量%、ポリエチレングリコール400 10重量%、1,3ブチレングリコール10重量%、ジブチレングリコール5.0重量%、精製水46.54重量%(合計量100重量%)を配合してローションタイプのサンケア製品を調整した。
(3−2)サンケア製品の調製(ローションタイプ)
上記マイクロカプセル3.6重量%、流動パラフィン56重量%、ミリスチン酸イソプロピル10重量%、シリコーンオイル30重量%、BHT(酸化防止剤)0.4重量%を配合してオイルタイプのサンケア製品を調製した。
(3−3)紫外線吸収効果の試験
実施例2のサンケア製品のSPF値は42であるのに対して、実施例2の紫外線吸収剤をさらに内包した実施例3の紫外線吸収剤のSPF値は45であり、比較品3として実施例1に示した上記紫外線吸収剤をポリウレタンの混濁重合による不透明なマイクロカプセルではSPF値は10であることから、実施例2の紫外線吸収効果が優れているのはカプセルの透明性によるものと推定される。
(3−4)滲出バリア性の試験
実施例2のWマイクロカプセルをポリエチレンに5重量%混合した厚さ1mmの板を成型し、上記板を軟質塩化ビニルシート2枚の間に挟んで、40℃で2日間保ち、サンドイッチ法により軟質塩化ビニルシートの表面にパラメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの滲出の有無を、吸収波長310nmによる検出で判定した。その結果パラメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの滲出は検出されず、滲出バリア性が認められた。
(3−5)皮膚感作性テスト
実施例2によるWカプセルを用いたローションタイプのサンケア製品について、前記皮膚感作性テストの結果は皮膚刺激指数が4であった。ローションタイプにおいても、Wカプセル化により危険品に該当するものを安全に改善することができた。

Claims (4)

  1. アミノ基を含むシラン化合物とホウ素化合物よりなる高分子組成物に金属アルコキシド及び合成樹脂成分を配合してなる配合物によって紫外線吸収剤を内包してなることを特徴とするマイクロカプセル。
  2. 上記内包された紫外線吸収剤と同種及び又は異種の紫外線吸収剤が、上記配合物に混合されてなることを特徴とする請求項1に記載のマイクロカプセル。
  3. 請求項1又は2に記載のマイクロカプセルを芯成分として、さらに上記配合物によって内包されてなることを特徴とするマイクロカプセル。
  4. 化粧品に配合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紫外線吸収剤を内包するマイクロカプセル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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