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JP2008210476A - ディスク・ドライブ装置及びそれに用いられるランプ部材 - Google Patents

ディスク・ドライブ装置及びそれに用いられるランプ部材 Download PDF

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JP2008210476A
JP2008210476A JP2007047816A JP2007047816A JP2008210476A JP 2008210476 A JP2008210476 A JP 2008210476A JP 2007047816 A JP2007047816 A JP 2007047816A JP 2007047816 A JP2007047816 A JP 2007047816A JP 2008210476 A JP2008210476 A JP 2008210476A
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功治 高橋
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    • G11B21/22Supporting the heads; Supporting the sockets for plug-in heads while the head is out of operative position

Abstract

【課題】ハードディスク・ドライブ装置において、磁気ディスクとランプ部材との摩擦による粉塵の発生を低減することにより、当該粉塵が原因となるデータ・エラーの発生を抑制する。
【解決手段】本発明に係るハードディスク・ドライブ装置は、筐体102と、筐体内に配置され、ディスク101を回転するモータ103と、ディスク101にアクセスするヘッド・スライダ105を保持するアクチュエータ106と、ヘッド・スライダ105をロード・アンロードするランプ部材115とを備えている。ランプ部材115は、アクチュエータの先端のタブを所定速度で摺動する摺動特性を有する樹脂材料で構成されるタブ摺動部150と、タブ摺動部150よりも機械的強度の高い樹脂材料で構成される補強部201を有するスリット152とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明はディスク・ドライブ装置及びそれに用いられるランプ部材に関し、特にディスクとランプ部材との摩擦による粉塵の発生を抑制する技術に関する。
光ディスクや磁気テープなどの様々な態様のメディアを使用するデータ記憶装置が知られている。その中で、ハードディスク・ドライブ(以下、HDDと省略する。)は、コンピュータの記憶装置として広く普及し、現在のコンピュータ・システムにおいて欠かすことができない記憶装置の一つとなっている。さらに、コンピュータにとどまらず、動画像記録再生装置、カーナビゲーション・システム、携帯電話、あるいはデジタル・カメラなどで使用されるリムーバブルメモリなど、HDDの用途は、その優れた特性により益々拡大している。
HDDで使用される磁気ディスクは同心円状に形成された複数のデータ・トラックを有しており、各データ・トラックは複数のセクタに区分されている。また、磁気ディスク記録面上には、円周方向に離間してサーボ・データが記録されている。スピンドル・モータが磁気ディスクを回転し、薄膜素子であるヘッド素子部がサーボ・データに従って所望のアドレス位置にアクセスすることによって、磁気ディスクへのデータ書き込み、あるいはデータ読み出しを行うことができる。
ヘッド素子部はヘッド・スライダに固定されており、これらがヘッドを構成する。当該ヘッドはサスペンションに取り付けられている。ヘッド・スライダが回転している磁気ディスク上を浮上することによって、ヘッドもしくはヘッド素子部を磁気ディスク上の所望の位置にポジショニングすることができる。データ読み出し処理において、ヘッド素子部が磁気ディスクから読み出した信号は、信号処理回路によって波形整形や復号処理などの所定の信号処理が施され、ホストに送信される。ホストからの転送データは、信号処理回路によって所定処理された後に、磁気ディスクに書き込まれる。
HDD、特にノートパソコン、カーナビゲーション・システムあるいはモバイル用途に使用されるようなHDDでは、外部から強い衝撃が加わることがある。外部から強い衝撃が加わると、磁気ディスクからヘッドが規定浮上高以上に引き離されてしまい、データの書き込み及び/又はデータの読み込みができないといったデータ・エラーが発生することがある。あるいは、磁気ディスクとヘッドとが衝突して、最悪の場合、磁気ディスクに傷をつけたり、ヘッド・クラッシュを起こすことがある。このため、強い衝撃が加わる可能性が高い用途に用いられるHDDでは、衝撃により引き起こされるデータ・エラーの発生、磁気ディスクの破損、ヘッドのクラッシュ等に対する色々な対策が講じられ、耐衝撃性の向上が図られている。
HDDの衝撃対策としては、例えば、非動作時においては、ヘッドを磁気ディスク上から退避させるロード・アンロード方式が採用されている。ロード・アンロード方式では、ランプ部材が用いられる。ランプ部材は、磁気ディスクが通過する櫛状のスリットと、アクチュエータのタブがその上を摺動するタブ摺動部とを有している。このランプ部材は、磁気ディスクの横において、前記スリットが当該磁気ディスクの外周端部の一部とオーバーラップする形態で配設される。そして前記タブ摺動部にサスペンションの先端のタブが乗り上げることによりヘッドが磁気ディスクの外部に退避させられる。これにより、非動作時に衝撃が加わっても磁気ディスクとヘッドとの衝突等は回避することができる。
ところで、ロード・アンロード方式を採用するHDDにおいて、前述のような強い衝撃が加えられた場合でなくても、データ・エラーが発生する不具合が認められている。動作時のHDD内において、回転する磁気ディスクが振れることによりランプ部材と接触し、当該ランプ部材を削ることがある。このようにランプ部材が削られるとHDDの筐体内に粉塵が生じる。当該粉塵は、磁気ディスク上に散乱してしまう。この状態でヘッドがデータの読み書き動作をすると当該粉塵にヘッドが乗ってしまいエラーが発生することがある。
このような磁気ディスクとランプ部材との接触は、前述のような強い衝撃よりも小さい衝撃で発生することがわかってきた。ここで、特許文献1においては、磁気ディスクの外周側に、当該磁気ディスクの回転軸方向の振れを抑えるスクイーズ板を設けることにより、磁気ディスクの振れを抑えて磁気ディスクとランプとが接触することを抑える例が開示されている。
特開2001−101814号公報
特許文献1のように、スクイーズ板を設けることにより磁気ディスクの振れを抑えられれば、磁気ディスクとランプ部材との接触は抑えられる。その結果、回転する磁気ディスクが接触してくることによりランプ部材が削られるということも抑制できると考えられる。しかしながら、スクイーズ板を設けることは、部材点数の増加を招く。また、スクイーズ板を使用しない設計のHDDにおいては、磁気ディスクとランプ部材との接触を避けることができない。また、スクイーズ板によって磁気ディスクの振れが抑えられるとはいえ、磁気ディスクとランプ部材が接触してしまえば、依然としてランプ部材が削られるという問題は残っている。
そこで、比較的小さい衝撃で生じる磁気ディスクとランプ部材との接触により発生する粉塵を減らしてデータ・エラーの発生を抑制し、もってHDDの動作時における耐衝撃性を向上することが望まれる。
本発明の一の態様に係るディスク・ドライブ装置は、筐体と、前記筐体内に配置され、ディスクを回転するモータと、前記ディスクにアクセスするヘッドを保持し、回動することによってそのヘッドを移動するアクチュエータと、前記ディスクに対し前記ヘッドをロード・アンロードするためのランプ部材とを有する。前記ランプ部材は、前記アクチュエータのタブが乗り上げ、その上を摺動するタブ摺動部と、回転する前記ディスクの端部がその中を通過するスリットと、前記スリット内の前記ディスクに面した部分に形成され、前記タブ摺動部よりも機械的強度の高い樹脂材料で構成される補強部とを有する。補強部は、機械的強度の高い樹脂材料で構成されているので、回転する記録ディスクが外部衝撃により振れて接触してきても削られることは極めて少なく、粉塵の発生を抑えることができる。
本発明の他の態様は、ディスク・ドライブ装置内に配置され、ディスクにアクセスするヘッドを前記ディスクに対しロード・アンロードするためのランプ部材である。このランプ部材は、前記ヘッドを保持し回動することでそのヘッドを移動するアクチュエータのタブが乗り上げ、その上を摺動するタブ摺動部と、回転する前記ディスクの端部がその中を通過するスリットと、前記スリット内の前記ディスクに面した部分に形成され、前記タブ摺動部よりも機械的強度の高い樹脂材料で構成される補強部とを有する。補強部は、機械的強度の高い樹脂材料で構成されているので、回転する記録ディスクが外部衝撃により振れて接触してきても削られることは極めて少なく、粉塵の発生を抑えることができるランプ部材を提供することができる。
ここで、補強部の形状は、前記ディスク側へ突出した凸状の台地形状であることが好ましい。これにより、ディスクが振れたときに、優先的に台地形状の補強部の頂面がディスクと接触する。当該補強部は、機械的強度の高い樹脂材料で構成されているので、回転する記録ディスクが外部衝撃により振れて接触してきても削られることは極めて少ない。
また、前記補強部は、アンロード動作時に前記タブが前記タブ摺動部と最初に接触する時点における前記ヘッドのディスク径方向最外部の位置が当該ディスクの記録面上に軌跡として想定される第一想定円よりも、当該ディスクの径方向外側に存在している、ことが好ましい。ここで、補強部は、機械的強度の高い樹脂材料であり、削られ難いが、回転するディスクとの接触により、僅かながら削られる場合もある。このとき、ディスクの補強部との接触箇所に当該樹脂が付着することがある。しかしながら、仮にディスクの記録面上に樹脂が付着したとしても、本構成によれば、第一想定円より外側なので、データ領域に樹脂が付着することは抑えられる。
また、前記補強部は、アンロード動作時に前記タブが前記タブ摺動部に乗り上げ、前記ヘッドが規定の浮上間隙を超えて前記ディスクの記録面から引き離された時点におけるヘッドのディスク径方向最外部の位置が当該ディスクの記録面上に軌跡として想定される第二想定円よりも、当該ディスクの径方向外側に存在していることが好ましい。このように、第二想定円よりも外側では、ヘッドは規定の浮上間隙を超えてディスクから引き離されているので、ヘッドとディスクの記録面との間には相当な隙間があいている。よって、第二想定円よりも外側に補強部が存在すれば、前述したように補強部が削られて、仮に補強部の樹脂がディスクに付着することがあっても、当該付着樹脂がヘッドと接触することを抑制することができる。
前記補強部の前記ディスクの回転軸に向かう方向の端部の形状が、その端部位置における前記磁気ディスクの円周に沿う形状であることが好ましい。これにより、なるべく広い範囲でディスクと接触することができ、塵埃の発生をより効果的に抑制することができる。
前記補強部の前記ディスクの回転軸に向かう方向の端部が、前記第一想定円と、前記第二想定円との間に存在していることが好ましい。この構成により、補強部とディスクとの接触面積を広げることと、ディスクに付着した樹脂とヘッドとの接触を回避することが、ある程度両立することができる。
前記スリットにおいて、前記ディスクの端部のエッジと対向する部分に凹溝を有する構成とすることが好ましい。補強部であってもなるべく接触圧力の高い接触は避けたい。補強部以外の部分はなおさら接触圧力の高い接触は避けたい。よって、この構成のように、ディスクのエッジと対向する部分に凹溝を設けておけば、接触圧力が高くなるエッジとの接触を避けられる。
本発明により、外部からの衝撃に起因するディスクとランプ部材との接触によりランプ部材が削られることは抑制されるため、発生する粉塵の量を減らすことができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態を説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため必要に応じて重複説明は省略されている。
本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本形態はディスク・ドライブ装置におけるランプ部材の構造に関する。最初に、ディスク・ドライブ装置の一例であるHDDの全体構成を説明する。図1(a)は、本実施の形態に係るHDD100の構成を模式的に示す平面図である。図1(b)は、ランプ部材115およびサスペンション部110の周辺を拡大した平面図である。図1において、ベース102は、ベース102の上部開口を塞ぐトップ・カバー121とガスケット(不図示)を介して固定されることによって筐体を構成し、HDD100の各構成要素を収容することができる。
スピンドル・モータ103は、所定角速度で磁気ディスク101を回転する。磁気ディスク101は、磁性層が磁化されることによってデータを記憶する不揮発性の記録ディスクである。ヘッドの一例であるヘッド・スライダ105は、スライダと、スライダ表面に固定されたヘッド素子部を備える。ヘッド素子部は、磁気ディスク101へのデータに応じて電気信号を磁界に変換する記録素子及び/又は磁気ディスク101からの磁界を電気信号に変換する再生素子を有している。
アクチュエータ106は回動軸107に回動自在に保持されており、VCM(ボイス・コイル・モータ)109によって駆動される。アクチュエータ106はヘッド・スライダ105を保持し、回動することによって、磁気ディスク101上の所望の位置にヘッド・スライダ105を位置決めする。アクチュエータ106は、ヘッド・スライダ105が配置されたその先端部から、サスペンション部110、アーム部111、回動軸107が嵌合する嵌合部108、コイル・サポート部112、フラットコイル113の順で結合された各構成部材を備えている。上側ステータ・マグネット保持板114は、主要部が便宜上切り欠いて図示され、外形が破線で示されている。VCM109は、フラットコイル113、上側ステータ・マグネット保持板114に固定されたステータ・マグネット(不図示)、及び下側ステータ・マグネット(不図示)を備えている。
115は、ヘッド・スライダ105を磁気ディスク101から退避させるためのランプ部材である。図1の例において、ランプ部材115は磁気ディスク101の外周側において、磁気ディスク101の横に設けられる。サスペンション部110の先端部に、タブ116が形成されている。本形態のランプ部材115はタブ116を支持するタブ摺動部150とランプ部材115をベース102に固定するランプ支持部151と回転する磁気ディスク101の外周端部が通過するスリット152を有する。タブ摺動部150はランプ支持部151のアクチュエータ106側表面に突出した形で形成される。
HDD100は1枚もしくは積層配置された複数の磁気ディスク101を備えることができる。典型的には、磁気ディスク101の両面にデータが記憶されるが、磁気ディスク101の一方のみにデータを記録することも可能である。磁気ディスク101からのデータ・リード/ライトのため、アクチュエータ106は回転している磁気ディスク101記録面上空にヘッド・スライダ105を移動する。アクチュエータ106が回動することによって、ヘッド・スライダ105が磁気ディスク101の表面の半径方向に沿って移動する。磁気ディスク101に対向するヘッド・スライダのAir Bearing Surface(以下、ABSという)面と回転している磁気ディスク101との間の空気の粘性による圧力が、サスペンション部110によって磁気ディスク101方向に加えられる圧力とバランスすることによって、ヘッド・スライダ105は磁気ディスク101上を、規定間隙を置いて浮上する。
磁気ディスク101の回転が停止するときには、アクチュエータ106はヘッド・スライダ105をデータ領域からランプ部材115に退避させる。アクチュエータ106がランプ部材115の方向に回動し、アクチュエータ106先端のタブ116がランプ部材115のタブ摺動部150上を摺動しながら移動し、ランプ部材115上のパーキング部に載ることにより、ヘッド・スライダ105がアンロードされる。ロードのときには、パーキング部に支持されていたアクチュエータ106は、ランプ部材115から離脱して磁気ディスク101表面上空に移動する。
図2は、ランプ部材115の構造を示した斜視図である。図3は、ランプ部材115の側面図である。図4は、ランプ部材115の一部を切り欠いた平面図である。図3には、アンロード状態にあるアクチュエータ106先端の4つのタブ116が示されている。本形態においては、2枚の磁気ディスク101に対応した例を示す。図4においては、アクチュエータ106の先端部分もあわせて示しており、タブ116およびスライダ・ヘッド105とランプ部材115との位置関係を模式的に表している。これらの図を基にランプ部材115の構成について以下に説明する。
ランプ部材115は、回転する磁気ディスク101の外周側の端部(外周端部)が通過するスリット152と、アクチュエータ106の先端のタブ116がその上を摺動するタブ摺動部150と、タブ摺動部150の側面より突出しヘッド同士が振動などにより互いに接触しないようにする防護板として機能するフィン部153と、ランプ部材115をベース102に固定するためのランプ支持部151とを備えている。
スリット152は、回転する磁気ディスク101の外周端部が通過する部分であり、断面視形状が略櫛状となっている。ランプ部材115は、ヘッドを磁気ディスク101からアンロードする、また、ヘッドを磁気ディスク101にロードする部材である。このロード・アンロード動作に際し、ランプ部材115は、アクチュエータ106先端のタブ116を介してヘッド・スライダを磁気ディスク101上にスムーズに所定浮上間隙を保ってロードさせなければならないとともに、ヘッド・スライダ105をスムーズに磁気ディスク101上から引き離さなければならない。このため、ランプ部材115は、磁気ディスク101の外周端部と一部オーバーラップする必要がある。このオーバーラップする部分がスリット152である。スリット152は、磁気ディスク101の記録面101aに対向する面152aに補強部201と凹溝202を有している。
補強部201は、回転する磁気ディスク101が外部からの衝撃などにより振れて、接触してきても、ランプ部材115が削られることを抑える働きをする。補強部201は、スリット152における磁気ディスク101との対向面152aから磁気ディスク101側へ突出した台地形状をしている。つまり、スリット152内においては、一段高い面が形成されることになる。このとき、補強部201の断面視形状は略矩形状とした。この補強部201は、ポリエーテルイミド樹脂により形成される。ポリエーテルイミド樹脂は、後述するタブ摺動部を構成するポリアセタール樹脂よりも機械的強度の高い樹脂材料である。ポリエーテルイミド樹脂は、回転する磁気ディスク101が接触してきても、削られる量は極めて少ない。また、逆に、回転する磁気ディスク101と接触しても磁気ディスク101を削るということはほとんどない。
ここで、補強部201としては、その硬度が、ロックウェル硬度Mスケールで85〜114とすることが好ましい。本形態の補強部201には、ロックウェル硬度Mスケール109のポリエーテルイミド樹脂を使用した。
この台地形状の補強部201は、その頂面201aが、衝撃により振れた磁気ディスク101と面接触する。この頂面201aが磁気ディスク101と接触することにより、その部分が削られることは抑えられるとともに、スリット152内の他の部分が磁気ディスク101と接触することを抑える。これは、前記他の部分が比較的機械的強度の低い材料で構成されている場合に有効である。つまり、頂面201aが優先的に磁気ディスク101と接触するので機械的強度の低い材料で構成されている部分が削れることを抑制することができる。
このように、振れた磁気ディスク101と頂面201aが優先的に接触するためには、補強部201の頂面201aと磁気ディスク101の記録面101aとの間の距離を以下の範囲にすることが好ましい。頂面201aから磁気ディスク101の記録面101aまでの間の距離をH1とし、スリット152における磁気ディスク101との対向面152aから磁気ディスク101の記録面101aまでの距離をH2とした場合に、H2>H1>0の関係とする。
H1がH2と同じでは、補強部201が突出しないので優先的に磁気ディスク101と接触することができない。また、H1が0では、磁気ディスク101と当接し、磁気ディスク101の回転を阻害する。よって、各面間の距離を上記範囲内に設定することにより補強部201の突出高さを所定範囲内にすることができ、優先的に補強部201を磁気ディスク101と接触させることができる。本形態においては、H1は0.185mm、H2は0.235mmとした。よって補強部201の突出高さは0.05mmとなる。なお、磁気ディスク101の厚さは0.635mmである。
補強部201の頂面201aの平面視形状は、図4に示すように、略四角形の一部を切り欠いて斜辺201bを設けた略五角形をしている。本形態の補強部201の形状を略五角形に設定したのは、以下の理由による。まず、補強部201は、磁気ディスク101と接触した際の接触圧力がなるべく低くなるよう、できるだけ広い範囲で面接触することが好ましい。このため、磁気ディスク101と補強部201とのオーバーラップ部分を広げることが考えられる。
しかし、補強部が削られ難いとはいえ、接触により僅かながら削られる場合はある。このように、補強部が削られると、磁気ディスク表面に補強部を構成する樹脂が付着することがある。前記オーバーラップ部分を広げて、補強部をデータ領域までオーバーラップさせると、データ領域に前記樹脂が付着することがある。データ領域に付着樹脂が存在すると、データの読み書きができないといったデータ・エラーが発生するおそれがある。また、当該樹脂が付着した箇所にヘッド・スライダがくると、ヘッド・スライダに当該樹脂が付着することもあり、これもデータ・エラーの発生原因となる。
ここで、磁気ディスク101は、図3に示すように、記録面101a、最外周面101bと、面取部101c、記録面101aと面取部101cの境界部となるエッジ101dを備えている。図4においては、点線Aは、磁気ディスク101の最外周面101bに対応し、点線Bはエッジ101dに対応する。点線Dは、アンロード動作時にアクチュエータ先端のタブがタブ摺動部と最初に接触する時点におけるヘッド・スライダのディスク径方向最外部の位置が当該ディスクの記録面上に軌跡として想定される第一想定円である。点線Eは、データ領域の最外周を示している。
磁気ディスクの最外周端部におけるヘッドのロード・アンロードが行われる領域は、ロード・アンロードゾーンとしてデータを書き込まないようにしている。つまり、データ領域は、タブがタブ摺動部と最初に接触する時点におけるヘッドの位置よりも内側に存在する。よって、第一想定円である点線Dよりも磁気ディスク101の径方向外側であれば、少なくもデータ領域からは外れる。
本形態においては、補強部が削れて樹脂が磁気ディスク上に仮に付着したとしても、当該樹脂の付着箇所をデータ領域から外すために、第一想定円である点線Dよりも外側に補強部201を設けることとした。
ところで、第一想定円よりも外側に補強部を設けるとしても、なるべく接触圧力を低くするため、できるだけ広い範囲でオーバーラップさせる必要がある。そこで、補強部201は点線Dになるべく近づけるために、点線Dに沿うように四角形を切り欠いて斜辺201bを設けた。
一方、点線Cは、第二想定円を表している。ここで、第二想定円について以下に説明する。まず、アクチュエータは、その先端にロードビームとジンバルにより構成されるサスペンションを備えており、このサスペンションの先端部にタブが設けられている。そして、ジンバルにはヘッドが支持されており、ロードビームにはロードビームとジンバルとが所定間隔以上離れないようこれらの間隔を制限するリミッタが設けられている。ヘッドは、ヘッド・スライダのABS面の形状の作用により、正圧と負圧のバランスがとられた状態にあり、規定の浮上間隙を保って磁気ディスク上に存在している。
この状態からヘッドをアンロードする場合、アクチュエータが磁気ディスクの径方向外側へ移動する。そして、アクチュエータの先端のタブがランプ部材のタブ摺動部に乗り上げると、ディスクの回転軸方向でヘッドを磁気ディスクから引き離す方向へ徐々に力が加えられていく。
しかしながら、ヘッド・スライダは正圧と負圧のバランスがとられた状態にあるので、ヘッド・スライダはしばらく規定浮上間隙を保とうとしながら移動していく。このとき、ジンバルが変形し、ヘッドの姿勢が保たれている。さらに磁気ディスクから引き離す方向へ力が加わると、前記リミッタが働き、ヘッドを引き上げていく。そして、ヘッド・スライダは磁気ディスクから引き離される。このように、規定浮上間隙を超えてヘッドが引き離された時点のヘッド・スライダの磁気ディスク径方向最外部の位置の当該磁気ディスクの記録面上に想定される軌跡を第二想定円とする。
このような第二想定円である点線Cよりも磁気ディスク101の径方向外側であれば、ヘッドが規定の浮上間隙よりもディスクから離れているので、樹脂がこの領域に仮に付着していたとしても、ヘッドに付着することは防げる。本発明においては、補強部が削れて樹脂が磁気ディスク上に仮に付着したとしても、当該樹脂の付着箇所がデータ領域を外れ、しかもヘッドに接触しないようにするために、第二想定円である点線Cよりも外側に補強部201を設けることとしてもよい。
次に、図4中において補強部201の凹溝202側の辺201cより左側は、後述するタブ摺動部150の第一斜面の裏側にあたり、きわめて薄くなる。本形態における製造方法、つまり、後述する二色成形の場合、このようにきわめて薄い部分には一種類の樹脂しか配置できない。よって、この部分には、摺動性を優先してポリアセタール樹脂を配置しなければならない。このためポリエーテルイミド樹脂を配置できるのは、タブ摺動部150の第一斜面の裏側との境界までである。このようにして補強部201の平面視形状は図4に示すように、略五角形とした。このように、スリット152内において、比較的削られやすい材料を配設せざるを得ない場合、本発明に係る突出した補強部を有するランプ部材は、機械的強度の高い部分が回転するディスクと優先的に接触するので特に有効である。
凹溝202は、磁気ディスク101のエッジ101dと対向する部分に設けられている。これは、スリット152において、磁気ディスク101のエッジ101dとの接触を避けるために設けられている。磁気ディスク101は、外部からの衝撃により振れて、その外周端部がランプ部材115と接触することがある。ここで、外部から衝撃が加えられた場合の磁気ディスク101の挙動は、磁気ディスクが全体的に回転軸方向へ動き、ランプ部材115と面接触するパターンや、磁気ディスク101の記録面がたわみ、その外周端部のエッジ101dが跳ね上がりランプ部材に接触するパターン、あるいは、これらが組み合わされたパターンなど、複雑である。
本形態においては、補強部201以外の部分のほとんどは、後述するように、摺動特性に優れたポリアセタール樹脂が主に用いられている。このポリアセタール樹脂は、補強部201に用いられているポリエーテルイミド樹脂より機械的強度が低いため、磁気ディスク101との接触は極力避けたい。磁気ディスク101が面接触してくるパターンに対しては、補強部201が優先的に磁気ディスクと接触するのでよいが、磁気ディスクがたわむパターンの場合、磁気ディスクのエッジ101dが補強部201以外の部分と接触するおそれがある。よって、仮に磁気ディスクがたわんでもエッジ101dが接触しないようにあらかじめ凹溝を設けておき、当該接触を回避するようにしている。
具体的には、図4に示すように、スリット152の磁気ディスクとの対向面152aにおける補強部201以外の部分で、磁気ディスク101のエッジ101dを示す点線Bと対向する部分に凹溝202を設けている。つまり、凹溝202は、平面視形状が略四角形の溝であり、その対角線と点線Bとが略一致するように設けてある。凹溝202の深さとしては、磁気ディスクがたわんだ際にエッジ101dが接触してくるのを十分避けられる所定値に設定することが好ましい。本形態においては、対向面152aからは0.05mm、補強部201の頂面201aからは0.1mmの深さとした。
次に、タブ摺動部150は、アクチュエータ106の先端のタブ116を支持するパーキング部504およびパーキング部504に連続する摺動面を有する。パーキング部504に連続する摺動面は、第一斜面501、平行面502、第二斜面503、第三斜面505を有する。
次いで、本形態におけるランプ部材115の製造方法について説明する。
本形態においては、二色成形によりランプ部材115を製造した。
まず、機械的強度が高いポリエーテルイミド樹脂を用いて、一次側成形をし、その後、所望の摺動特性を有するポリアセタール樹脂を用いて二次側成形をすることによりランプ部材115を製造した。ここで、図5に一次側成形における前駆体15の形状を示す。図5に示すように、一次側成形においては、所定形状の補強部201およびランプ支持部151が成形される。また、図6に二次側成形における前駆体16の形状を示す。図6に示すように、二次側成形においては、所定形状のタブ摺動部150およびフィン153が成形される。このような二色成形によれば、補強部201に要求される所定の機械的強度と、タブ摺動部150に要求される所定の摺動特性とを兼ね備えたランプ部材115を生産効率良く製造することができる。
なお、本発明におけるランプ部材の製造方法は、二色成形に限定されるものではなく、インサート成形、あるいは、その他の方法により製造しても構わない。
ここで、例えば、インサート成形においては、まず、ポリエーテルイミド樹脂により図7に示すような所定形状の補強部201を備えたインサート品17を製造する。そして、当該インサート品を所定の金型内に装填した後、当該金型にポリアセタール樹脂を注入し、前記インサート品17を溶融したポリアセタール樹脂で包んで固化させ一体化させる。前記金型は、最終的に図8に示すようなランプ部材115が得られるようにあらかじめ設計しておく。このようにして、図8に示すような本発明に係るランプ部材を得ることができる。
また、ランプ部材115全体をポリアセタール樹脂で成形し、スリット152内における磁気ディスクとの対向面152aに所定厚みのポリエーテルイミド樹脂製のフィルムを貼付して本発明のランプ部材115を製造することもできる。この場合、当該フィルムが補強部として機能する。この方法によれば、スリット内の所望の範囲を機械的強度の高い材料でカバーできる利点がある。
以上のようにして製造したランプ部材115は、図1に示すように、ベース102の側壁中間から突出する形で形成されているステージの上にねじ止め固定される。このとき、ランプ部材115のスリット152には、磁気ディスク101の外周端部の一部がオーバーラップしている。このようにして、ランプ部材115を備えた本発明に係るHDD100が得られる。
次いで、図1および図3を基に、本発明に係るHDD100の動作について説明する。ヘッド・スライダ105のアンロード動作時においては、アクチュエータ106は磁気ディスク101の記録面上からランプ部材115の方向へ回動し、タブ116はタブ摺動部150において第一斜面501に接触し、第一斜面501に沿って当該斜面を上昇する。第一斜面501を上りきるとそこから続く平行面502を移動し、更に続く第二斜面503に沿って下降する。第二斜面503を下りきるとパーキング部504に到着する。アクチュエータ106が退避位置にアンロードされているとき、タブ116はパーキング部504に接触している。
一方、ロード動作時においては、アクチュエータ106が磁気ディスク101の方向へ回動し、タブ116がランプ部材115のパーキング部504から第二斜面503に沿って当該斜面を摺動しながら上昇する。そして、平行面502を第一斜面501方向へ移動し、その後、第一斜面501に沿って当該斜面を摺動しながら下降する。タブ116が第一斜面501を下降しきると、ヘッドは所定の浮上間隙を保った状態で磁気ディスク101上にロードされる。
ところで、磁気ディスク101が回転している際に、HDD100が外部から衝撃が加えられると、その衝撃が比較的小さいものであっても、磁気ディスク101が振れることがある。このように、磁気ディスク101に振れが生じると、磁気ディスク101が回転しながらランプ部材115のスリット152と接触することがある。
本形態のランプ部材115においては、そのスリット152を通過する磁気ディスク101が振れたとしても、磁気ディスク101は、図3に示すように、スリット152における対向面152aよりも磁気ディスク側に突出した補強部201に優先的に接触する。補強部201は、タブ摺動部よりも機械的強度の高いポリエーテルイミド樹脂により構成されているので、タブ摺動部を含めた他の部分が削られることは抑えられる。
また、仮に、磁気ディスク101の揺れが複雑な挙動を示して記録面がたわんだとしても、エッジ101dに対向する部分に凹溝201を設けているので、エッジ101dが、ポリアセタール樹脂で構成される部分と接触することを防ぐことができる。このため、本形態に係るランプ部材115は、回転する磁気ディスクが振れても、ランプ部材が削られることは極力抑えられる。そして、当該ランプ部材115を備えた本発明に係るHDDは、ランプ部材115が削られることによる粉塵の発生が抑えられているので、磁気ディスク101の記録面101aに散乱した粉塵が原因となるデータ・エラーの発生率は低くなっている。
ここで、本形態におけるランプ部材を装着したHDDと、従来のポリアセタール樹脂のみからなるランプ部材を装着したHDDとを用意し、これらHDDを動作させながら所定の衝撃を外部から加えた。その後、内部の磁気ディスクの記録面の状況を観察した。その結果を図9、図10の図面代用写真に示す。
図9は従来のランプ部材を装着したHDDの磁気ディスクを示し、図10は本形態のランプ部材を装着したHDDの磁気ディスクを示す。これら写真において、ドーナツ状の黒い円板が磁気ディスクであり、その上の白い点が磁気ディスク101の記録面101a上に散乱した粉塵を表している。この結果から明らかなように、本態様におけるランプ部材の方が白い点が少ない。つまり、本発明に係るランプ部材は、回転する磁気ディスクが接触しても削られ難く、粉塵の発生を抑えることができている。また、本発明に係るランプ部材を装着したHDDのエラー発生率も従来のランプ部材を装着したHDDにくらべ低くなっている。
また、本発明におけるランプ部材は、回転している磁気ディスクが振れて接触しても削られ難いので、従来のランプ部材に比べると、回転する磁気ディスクが接触してきても問題は少ない。このため、本発明のランプ部材は、磁気ディスクの振れを制限するリミッタとしての機能も果たすことができる。つまり、磁気ディスクに振れが生じても、スリットの幅内で当該振れを抑えることができる。データの読み込み時または書き込み時に磁気ディスクが振れるとデータ・エラーが発生することがあるが、本発明のランプ部材は、磁気ディスクの振れを制限することができるので、磁気ディスクの振れに起因するデータ・エラーの発生も有効に抑えることができる。
尚、本形態においては、ディスク・ドライブ装置として磁気ディスクを用いたハードディスク・ドライブを例に説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲内において容易に変更、追加、変換することが可能である。例えば、内部に光学式記録媒体を有する光学式ディスク・ドライブや、光学式記録媒体を内部に収容して当該記録媒体に記録された情報を読み出すディスク・ドライブに適用することも可能であり、ディスク型の記録媒体に対応したディスク・ドライブ装置であれば、その記録方法は特に限定されない。また、アクチュエータのタブの形状及びその形成位置は、上述の例に限定されるものではなく、例えば、アクチュエータの先端以外の部分にタブを形成してもよい。また、HDD内におけるランプ部材の配置位置は、上述の例に限定されるものではない。
本形態においては、補強部201をスリット152における対向面152aから突出した台地形状としているが、この形態に限られるものではない。磁気ディスクが接触してくる可能性のある部分に機械的強度の高い樹脂材料が存在していれば、対向面152aと面一でも構わない。特に、スリット152の全体を機械的強度の高い材料で製造できる場合は、補強部を台地形状とする必要はない。この場合、スリット152の磁気ディスクに面する部分全体が補強部となる。ここで、補強部を台地状とするのは、対向面152aに削られやすい部分が存在する場合に、当該補強部を当該削られやすい部分に優先して磁気ディスクと接触させるためだからでる。
本形態においては、補強部201を第一想定円である点線Dよりも外側に配設しているが、この形態に限られるものではない。例えば、第一想定円よりも内側に補強部201の端部が存在するように配設してもよい。この場合、より広い範囲で磁気ディスクと接触可能となり、接触圧力を低くすることが可能となる。また、第一想定円より更に外側の第二想定円よりも外側に補強部を配設してもよい。この場合、記録面に付着した樹脂とヘッドとの接触を有効に回避することができる。
本形態においては、図4に示すように、補強部201の平面視形状を略五角形としたが、この形態に限られるものではない。例えば、スリット152の磁気ディスク101との対向面152aの全面に補強部201を設けてもよく、逆に対向面152aの一部に補強部201を設けてもよい。つまり、補強部201の形状は、任意の形状として構わない。ここで、補強部201はなるべく広い範囲で磁気ディスクとオーバーラップさせる方が面接触する際に接触圧力を低くできる。
本形態においては、補強部201の斜辺201bは直線状としたが、補強部201の斜辺201bに該当する部分を第一想定円である点線Dにより近づくように、第一想定円と沿う円弧状としてもよい。なお、第二想定円に沿わせる場合は、第二想定円と沿う円弧状とする。
本形態においては、補強部201を台地形状とし、その断面視形状は略矩形としているが、この形態に限定されるものではない。例えば、断面視形状を略台形状としても構わない。つまり、補強部は、振れてきた磁気ディスクと優先的に接触するように突出していればよく、その断面視形状は特に限定されるものではない。
本形態においては、スリット152における対向面152aにおいて、ポリアセタール樹脂で構成される部分に凹溝202を設けているが、この形態に限られるものではない。例えば、補強部201においても、磁気ディスクのエッジと対向する部分に凹溝を設けてもよい。これにより、補強部においても接触圧力が高くなるエッジとの接触を防ぐことができる。また逆に、スリット152に凹溝を設けない構成としてもよい。この場合、対向面152a全体が機械的強度の高い樹脂材料で形成されていることが好ましい。
本形態においては、機械的強度の高い樹脂材料としてポリエーテルイミド樹脂を、摺動特性に優れた樹脂としてポリアセタール樹脂を用いたが、この形態に限られるものではない。機械的強度の高い樹脂材料としては、タブ摺動部よりも機械的強度が高いものであり、回転する磁気ディスクが接触しても削れることが少なく、逆に磁気ディスクを削ることもない適当な機械的強度を有する樹脂材料であればよい。例えば、ポリエーテルイミド樹脂の他に、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。一方、摺動特性に優れた樹脂材料としては、タブが所定速度で摺動しヘッドのロード・アンロード動作を所定速度で行える適当な摺動特性を有する樹脂材料であればよい。例えば、ポリアセタール樹脂の他に、液晶ポリマー等が挙げられる。
(a)は、本発明の実施の形態におけるハードディスク・ドライブの全体構成を模式的に示す平面図である。(b)は、ランプ部材およびサスペンション部の周辺を拡大した平面図である。 本発明の実施の形態におけるランプ部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態におけるランプ部材を示す側面図である。 本発明の実施の形態におけるランプ部材を示す一部切欠き平面図である。 本発明の実施の形態におけるランプ部材の一次側成形前駆体の形状を示す斜視図である。 本発明の実施の形態におけるランプ部材の二次側成形前駆体の形状を示す斜視図である。 インサート成形によりランプ部材を成形する際のインサート品を示す斜視図である。 インサート成形により製造した場合の本発明の実施の形態におけるランプ部材を示す斜視図である。 従来のランプ部材を使用したHDDの粉塵の発生状況を示した図面代用写真である。 本発明の実施の形態におけるランプ部材を使用したHDDの粉塵の発生状況を示した図面代用写真である。
符号の説明
100 ハードディスク・ドライブ、101 磁気ディスク、
101a 記録面101b 最外周面、101c 面取部、101d エッジ
102 ベース、103 スピンドル・モータ、105 ヘッド、
106 アクチュエータ、107 回動軸、108 嵌合部、109 VCM
110 サスペンション部、111 アーム部、112 コイル・サポート部、
113 フラットコイル、114 上側ステータ・マグネット保持板、
115 ランプ部材、116 タブ、121 トップ・カバー、150 タブ摺動部
151 ランプ支持部、152 スリット、152a 対向面、201 補強部
201a 頂面、201b 斜辺、202 凹溝、501 第一斜面、502 平行面
503 第二斜面、504 パーキング部、505 第三斜面

Claims (11)

  1. 筐体と、
    前記筐体内に配置され、ディスクを回転するモータと、
    前記ディスクにアクセスするヘッドを保持し、回動することによってそのヘッドを移動するアクチュエータと、
    前記ディスクに対し前記ヘッドをロード・アンロードするためのランプ部材と、
    を備え、
    前記ランプ部材は、
    前記アクチュエータのタブが乗り上げ、その上を摺動するタブ摺動部と、
    回転する前記ディスクの端部がその中を通過するスリットと、
    前記スリット内の前記ディスクに面した部分に形成され、前記タブ摺動部よりも機械的強度の高い樹脂材料で構成される補強部と、
    を有するディスク・ドライブ装置。
  2. 前記補強部の形状は、前記ディスク側へ突出した凸状の台地形状である、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  3. 前記補強部は、アンロード動作時に前記タブが前記タブ摺動部と最初に接触する時点における前記ヘッドのディスク径方向最外部の位置が当該ディスクの記録面上に軌跡として想定される第一想定円よりも、当該ディスクの径方向外側に存在している、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  4. 前記補強部は、アンロード動作時に前記タブが前記タブ摺動部に乗り上げ、前記ヘッドが規定の浮上間隙を超えて前記ディスクの記録面から引き離された時点におけるヘッドのディスク径方向最外部の位置が当該ディスクの記録面上に軌跡として想定される第二想定円よりも、当該ディスクの径方向外側に存在している、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  5. 前記補強部の前記ディスクの回転軸に向かう方向の端部の形状が、その端部位置における前記磁気ディスクの円周に沿う形状である、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  6. 前記補強部の前記ディスクの回転軸に向かう方向の端部が、アンロード動作時に前記タブが前記タブ摺動部と最初に接触する時点における前記ヘッドのディスク径方向最外部の位置が当該ディスクの記録面上に軌跡として想定される第一想定円と、アンロード動作時に前記タブが前記タブ摺動部に乗り上げ、前記ヘッドが規定の浮上間隙を超えて前記ディスクの記録面から引き離された時点におけるヘッドのディスク径方向最外部の位置が当該ディスクの記録面上に軌跡として想定される第二想定円との間に存在している、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  7. 前記スリットにおいて、前記ディスクの端部のエッジと対向する部分に凹溝を有する、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  8. ディスク・ドライブ装置内に配置され、ディスクにアクセスするヘッドを前記ディスクに対しロード・アンロードするためのランプ部材であって、
    前記ヘッドを保持し回動することでそのヘッドを移動するアクチュエータのタブが乗り上げ、その上を摺動するタブ摺動部と、
    回転する前記ディスクの端部がその中を通過するスリットと、
    前記スリット内の前記ディスクに面した部分に形成され、前記タブ摺動部よりも機械的強度の高い樹脂材料で構成される補強部と、
    を有するランプ部材。
  9. 前記補強部の形状は、前記スリット内において前記ディスク側へ突出した凸状の台地形状である、
    請求項8に記載のランプ部材。
  10. 前記補強部の前記ディスクの回転軸中心側における端部の形状は、円弧状に形成されている、
    請求項8に記載のランプ部材。
  11. 前記スリットにおいて、前記ディスクの端部のエッジと対向する部分に凹溝を有する、
    請求項8に記載のランプ部材。
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