JP2008208921A - 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リンクに固定されたピンの回転を防止することができる動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供する。
【解決手段】動力伝達チェーン1は、前後挿通部12,13を有する複数のリンク11と、複数のピン14および複数のインターピース15とを備えている。ピン14およびインターピース15のうち少なくともピン14の転がり接触する面14aと反対の面14bに、ピン14の長さ方向にのびる突起21,25,29が設けられており、ピン固定部12aにピン14の突起21,25,29と嵌め合わされる回転防止部22,26,30が設けられている。
【選択図】図3
【解決手段】動力伝達チェーン1は、前後挿通部12,13を有する複数のリンク11と、複数のピン14および複数のインターピース15とを備えている。ピン14およびインターピース15のうち少なくともピン14の転がり接触する面14aと反対の面14bに、ピン14の長さ方向にのびる突起21,25,29が設けられており、ピン固定部12aにピン14の突起21,25,29と嵌め合わされる回転防止部22,26,30が設けられている。
【選択図】図3
Description
この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンおよび動力伝達装置に関する。
自動車用無断変速機として、図7に示すように、円錐面状のシーブ面を有する固定シーブ(2a)および円錐面状のシーブ面を有する可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ (3b) および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプして接触させ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するものが知られている。
動力伝達チェーンとしては、特許文献1に、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされて、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリおよび円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリの間に掛け渡されて用いられるものが提案されている。
特開2005―233275号公報
上記特許文献1の動力伝達チェーンでは、チェーン回転時にピンとインターピースが転がり接触して、転がり接触面(他方のピンに接触する面)にかかる荷重点が移動することにより、ピンに回転方向のモーメント力が働く。これにより、ピンが回転してしまいピンとリンクとの固定が不安定になることがある。
この発明は、リンクに固定されたピンの回転を防止することができる動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうち一方は、一のリンクの前挿通部の前側部分に設けられたピン固定部に固定されかつ他のリンクの後挿通部の前側部分に設けられたピン可動部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部の後側部分に設けられたピン可動部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部の後側部分に設けられたピン固定部に固定されている動力伝達チェーンにおいて、固定は、各ピンの凸円弧状上下縁部が対応する挿通部の凹円弧状部分に圧入されることにより行われており、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方のピンの転がり接触する面と反対の面に、ピンの長さ方向にのびる突起が設けられており、ピン固定部にピンの突起と嵌め合わされる回転防止部が設けられていることを特徴とするものである。
この明細書においては、チェーンの進行方向を前後方向といい、これに直交する方向を上下方向というものとする。
この動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無断変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
第1ピンおよび第2ピンの各ピンは、他方のピンに接触する面(以下、「転がり接触面」という)とこれの反対側であってリンクの前後挿通部内縁に接触する面(以下、「背面」という)とを有している。
突起は、第1ピンおよび第2ピンの背面にそれぞれ設けられ、回転防止部は、突起と嵌め合わされるようにリンクの前後挿通部に凹部状で設けられる。
第1ピンおよび第2ピンは、異なる断面形状であってもよく、同一形状であってもよい。
ピン固定部への第1ピンおよび第2ピンの固定は、例えば、機械的圧入によるピン固定部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。
突起およびこれに対応する回転防止部の形状は、断面四角形であってもよく、断面三角形や断面円弧であってもよい。突起と回転防止部とは、圧入されるものではないので、断面四角形や断面三角形とすることができる。突起および回転防止部の数は、少なくとも1つあればよく、2つ以上であってもよい。これらの数を2つ以上設けると、回転阻止効果が高められる。
突起と回転防止部とは、すきまばめにより嵌められていることが好ましい。このようにすると、ピンの突起をリンクの回転防止部に圧入させることなく嵌め合わすことができる。突起と回転防止部との嵌め合い精度において、回転防止部を基準とした突起の公差域クラスは、例えば、JIS規格のh7とされる。公差域クラスとは、JIS(B0401)「寸法公差及びはめあい」に規定されており、公差域の位置の記号に公差等級を表す数字を続けて表示するものである。
この発明による動力伝達チェーンにおいて、ピンの突起を逃がすためのガイド部がピン可動部に設けられていることが好ましい。
このようにすると、ピン可動部に嵌められたピン(インターピース)は、突起が挿通部の内縁に当たることなくスムーズに移動できる。
ガイド部は、突起が動く範囲に渡って設けられ、突起が挿通部の内縁と接触してピン(インターピース)の動きが妨げられない程度に若干大きく設けられる。
第1ピンおよび第2ピンは、例えば、いずれか一方の転がり接触面が平坦面とされ、他方の転がり接触面が相対的に転がり接触移動可能なように所要の曲面に形成される。また、第1ピンおよび第2ピンは、それぞれの転がり接触面が所要の曲面に形成されるようにしてもよい。いずれの場合でも、各ピンの転がり接触面形状がそれぞれ2種類(例えば相対的に曲率が大のものと相対的に曲率が小のもの)形成されることで、転がり接触移動の軌跡が相違するピンの組が2種類存在するようにしてもよい。第1ピンと第2ピンとの接触位置の軌跡は、例えば、インボリュート曲線とされる。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。
なお、この明細書において、リンクの長さ方向の一端を前、同他端側を後としているが、この前後は便宜的なものであり、リンクの長さ方向が前後方向と常に一致することを意味するものではない。
上記の動力伝達チェーンは、いずれか一方のピン(インターピース)が他方のピン(ピン)よりも短くされ、長い方のピンの端面が無段変速機のプーリの円錐状シーブ面に接触し、この接触による摩擦力により動力を伝達するものであることが好ましい。各プーリは、円錐状のシーブ面を有する固定シーブと、固定シーブのシーブ面に対向する円錐状のシーブ面を有する可動シーブとからなり、両シーブのシーブ面間にチェーンを挟持し、可動シーブを油圧アクチュエータによって移動させることにより、無断変速機のシーブ面間距離にしたがってチェーンの巻き掛け半径が変化し、スムーズな動きで無段の変速を行うことができる。
リンクに固定されたピンおよびインターピースは、これと対をなして転がり接触移動する他のリンクに固定されたインターピースおよびピンから回転方向のモーメント力を絶えず受け、圧入がピンおよびインターピースの凸円弧状上下縁部とこれに対応する挿通部の凹円弧状上下縁部との間だけで行われていると、回転しやすいものとなる。したがって、圧入力が弱いとこれらが回転してしまい、リンクとピン(インターピース)との固定が不安定となる。しかし、突起と回転防止部とが嵌め合わされることで、圧入力が弱くても突起がピンの回転を阻止する方向の力をピン(インターピース)に作用させ、ピン(インターピース)の回転を防止することができる。また、突起と回転防止部とが嵌め合わせられると、チェーン進行方向と直交する平面に対してピンの所定の角度(以下「迎え角」という)が一定に定められ、ピンの上下縁部の圧入代を平均化することができる。
この発明による動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが上記に記載のものとされる。
この動力伝達装置は、自動車などの車両の無段変速機(CVT)としての使用に好適なものとなる。
この発明の動力伝達チェーンおよび動力伝達装置によると、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方のピンの転がり接触する面と反対の面に、ピンの長さ方向にのびる突起が設けられており、ピン固定部にピンの突起と嵌め合わされる回転防止部が設けられているので、ピンに回転方向のモーメント力が作用しても、ピンの回転を防止することができる。さらに、ピンの突起とリンクの回転防止部とが嵌め合わされることにより、ピンの迎え角が一定に定められるので、ピンの上下縁部の圧入代を平均化させることができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、図2の左を前、右を後というものとする。
図1および図2は、この発明の動力伝達チェーン(1)の一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、ピン(14)(15)が挿通される前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピン(ピン)(14)および複数の第2ピン(インターピース)(15)とを備え、第1ピン(14)と第2ピン(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向の屈曲が可能とされている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者(14)(15)は、ピン(14)が前側に、インターピース(15)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンク(11)で構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク(11)枚数が9枚のリンク列とリンク(11)枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとしてされている。
図3に示すように、リンク(11)の前挿通部(12)は、ピン(14)が固定されるピン固定部(12a)およびインターピース(15)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(12b)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)が移動可能に嵌め合わされるピン可動部(13a)およびインターピース(15)が固定されるインターピース固定部(13b)からなる。インターピース可動部(12b)およびピン可動部(13a)に、インターピース(15)およびピン(14)の移動をスムーズにするガイド部(16)(17)が設けられている。
ピン(14)の転がり接触面(14a)の反対面(背面)(14d)には、ピン(14)の長さ方向にのびる断面四角形の突起(21)が形成されており、リンク(11)の前挿通部(12)のピン固定部(12a)には、この突起(21)に嵌め合わされる断面四角形の凹部状の回転防止部(22)が形成されている。同様に、インターピース(15)の背面(15d)には、インターピース(15)の長さ方向にのびる断面四角形の突起(23)が形成されており、リンク(11)の後挿通部(13)のインターピース固定部(13b)には、この突起(23)に嵌め合わされる断面四角の凹部状の回転防止部(24)が形成されている。
図4には、異なる実施形態が示されている。以下の説明において、図3と同じ構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図4において、ピン(14)の背面(14d)には、ピン(14)の長さ方向にのびる断面円弧の突起(25)が2つ形成されており、リンク(11)の前挿通部(12)のピン固定部(12a)には、この突起(25)に嵌め合わされる断面円弧の回転防止部(26)が2つ形成されている。同様に、インターピース(15)の背面(15d)には、インターピース(15)の長さ方向にのびる断面円弧の突起(27)が2つ形成されており、リンク(11)の後挿通部(13)のインターピース固定部(13b)には、この突起(27)に嵌め合わされる断面円弧の回転防止部(28)が2つ形成されている。
図5には、異なる実施形態が示されている。以下の説明において、図3と同じ構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図5において、ピン(14)の背面(14d)には、ピン(14)の長さ方向にのびる断面三角形の突起(29)が2つ形成されており、リンク(11)の前挿通部(12)のピン固定部(12a)には、この突起(29)に嵌め合わされる断面三角形の回転防止部(30)が2つ形成されている。同様に、インターピース(15)の背面(15d)には、インターピース(15)の長さ方向にのびる断面三角形の突起(31)が2つ形成されており、リンク(11)の後挿通部(13)のインターピース固定部(13b)には、この突起(31)に嵌め合わされる断面三角形の回転防止部(32)が2つ形成されている。
なお、図3から図5の符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を台上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部(14b)(14c)(15b)(15c)とピン固定部(12a)およびインターピース固定部(13b)の上下縁部(12c)(12d)(13c)(13d)との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。このように、ピン(14)およびインターピース(15)の固定は、例えば、機械的圧入により嵌合固定されるが、これに変えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。嵌合固定の後、予張力付与工程において予張力が付与されることにより、リンク(11)のピン固定部(12a)に均等にかつ適正な残留圧縮応力が付与される。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わされかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、インボリュート曲線とされており、この実施形態では、ピン(14)の転がり接触面(14a)が断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の転がり接触面(15a)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から円弧部分へまたは円弧部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(12b)内を固定状態のピン(14)に対してその転がり接触面(15a)がピン(14)の転がり接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動し、後挿通部(13)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその転がり接触面(14a)がインターピース(15)の転がり接触面(15a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(13a)内を移動する。
図3から図5において、リンク(11)に固定された実線で示すピン(14)およびインターピース(15)は、これと対をなして転がり接触移動する二点鎖線で示すインターピース(15)およびピン(14)から矢印で示すような時計回りあるいは反時計回りのモーメント力を絶えず受け、圧入がピン(14)およびインターピース(15)の凸円弧状上下縁部(14b)(14c)(15b)(15c)とこれに対応する挿通部(12)(13)の凹円弧状上下縁部(12c)(12d)(13c)(13d)との間だけで行われているが、突起(21)(23)(25)(27)(29)(31)と回転防止部(22)(24)(26)(28)(30)(32)とが嵌め合わされているので、ピン(14)およびインターピース(15)にそれらの回転を阻止する方向の力が作用し、ピン(14)およびインターピース(15)の回転を防止することができる。さらに、突起(21)(23)(25)(27)(29)(31)と回転防止部(22)(24)(26)(28)(30)(32)とが嵌め合わせられていると、ピン(14)の迎え角が一定に定められ、ピン(14)の上下縁部(14d)(14c)の圧入代を平均化することができる。ピン可動部(12b)に嵌められたピン(14)およびインターピース可動部(13a)に嵌められたインターピース(15)は、ガイド部(16)(17)により突起(21)(23)(25)(27)(29)(31)が各挿通部(12)(13)の内縁に当たることなくスムーズに移動できる。
上記の動力伝達チェーン(1)では、ピン(14)の上下移動の繰り返しにより、多角形振動が生じ、これが騒音の要因となるが、ピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動しかつピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡が円のインボリュートとされていることにより、ピン(14)およびインターピース(15)の接触面(14a)(15a)がともに円弧面である場合などと比べて、振動を小さくすることができ、騒音を低減することができる。
上記の動力伝達チェーン(1)は、図7に示したCVTで使用されるが、この際、図6に示すように、インターピース(15)の端面がプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、各可動部(12b)(13a)に案内されて転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(2a)(3b) 固定シーブ
(2b)(3a) 可動シーブ
(2c)(2d) 円錐状シーブ面
(11) リンク
(12) 前挿通部
(12a) ピン固定部
(12b) インターピース可動部(ピン可動部)
(13) 後挿通部
(13a) ピン可動部
(13b) インターピース固定部(ピン固定部)
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(14a)(15a) 転がり接触面
(14d)(15d) 背面
(16)(17) ガイド部
(21)(23)(25)(27)(29)(31) 突起
(22)(24)(26)(28)(30)(32) 回転防止部
(2)(3) プーリ
(2a)(3b) 固定シーブ
(2b)(3a) 可動シーブ
(2c)(2d) 円錐状シーブ面
(11) リンク
(12) 前挿通部
(12a) ピン固定部
(12b) インターピース可動部(ピン可動部)
(13) 後挿通部
(13a) ピン可動部
(13b) インターピース固定部(ピン固定部)
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(14a)(15a) 転がり接触面
(14d)(15d) 背面
(16)(17) ガイド部
(21)(23)(25)(27)(29)(31) 突起
(22)(24)(26)(28)(30)(32) 回転防止部
Claims (3)
- ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうち一方は、一のリンクの前挿通部の前側部分に設けられたピン固定部に固定されかつ他のリンクの後挿通部の前側部分に設けられたピン可動部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部の後側部分に設けられたピン可動部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部の後側部分に設けられたピン固定部に固定されている動力伝達チェーンにおいて、固定は、各ピンの凸円弧状上下縁部が対応する挿通部の凹円弧状部分に圧入されることにより行われており、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方のピンの転がり接触する面と反対の面に、ピンの長さ方向にのびる突起が設けられており、ピン固定部にピンの突起と嵌め合わされる回転防止部が設けられていることを特徴とする動力伝達チェーン。
- ピンの突起を逃がすためのガイド部がピン可動部に設けられていることを特徴とする請求項1の動力伝達チェーン。
- 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項1または2の動力伝達装置。
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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