JP2008198787A - GaN系半導体素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面準位が形成されている素子であっても、表面準位を安定化させて、表面リークを抑制し、高周波動作の応答性も向上させたGaN系半導体素子を提供する。
【解決手段】サファイア基板1上にGaNバッファ層2、アンドープGaN層3、n型GaNドレイン層4、p型GaNチャネル層5が積層されており、p型GaNチャネル層5の上には、n型GaNソース層6が形成されている。リッジ部A側面の傾斜面にゲート絶縁膜7が形成され、ゲート絶縁膜7上に積層されている。ドレイン電極10とソース電極9が形成された半導体表面及びゲート絶縁膜7で被覆されている半導体表面とを除く露出した半導体表面に、その露出した半導体表面がすべて覆われるように絶縁膜11が形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】サファイア基板1上にGaNバッファ層2、アンドープGaN層3、n型GaNドレイン層4、p型GaNチャネル層5が積層されており、p型GaNチャネル層5の上には、n型GaNソース層6が形成されている。リッジ部A側面の傾斜面にゲート絶縁膜7が形成され、ゲート絶縁膜7上に積層されている。ドレイン電極10とソース電極9が形成された半導体表面及びゲート絶縁膜7で被覆されている半導体表面とを除く露出した半導体表面に、その露出した半導体表面がすべて覆われるように絶縁膜11が形成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、大電流が得られるパワートランジスタ等の半導体増幅素子等に用いられるGaN系半導体素子に関する。
GaNやAlGaN等のGaN系III−V族化合物半導体をチャネル層に用いたMOS型FETやHEMT(High Electron Mobility Transistor)等は、SiやGaAs等を用いたMOS型FET、HEMTに比べ、動作時のオン抵抗が1桁以上も小さく、高耐圧で高温動作や大電流動作が可能となるデバイスとして注目されている。
上記GaN系半導体素子は、例えば、非特許文献1に示すように、耐圧を向上させる等の理由からソース電極とドレイン電極とを縦方向に並べて配置した縦型構造のGaN系半導体素子が知られている。
縦型構造のGaN系半導体の中でも、オン抵抗を小さくするため、例えば特許文献1や2に示すように、MIS(Metal Insulator Semiconductor)構造の斜めゲートを有するGaN系半導体素子が提案されている。このGaN系半導体を作製する場合には、例えば、半絶縁性のサファイア基板上に、GaNバッファ層、アンドープGaN層、n型GaNドレイン層、p型GaNチャネル層、n型GaNソース層を積層した後、メサエッチングによりn型GaNドレイン層を露出させ、n型GaNドレイン層上にドレイン電極を形成し、メサエッチングによって形成された半導体層の斜面(界面)に酸化絶縁膜を形成し、この酸化絶縁膜を介してゲート電極を設けるようにしている。そして、n型GaNソース層上には、ソース電極が形成される。
特開2003−163354号公報
特開2004−165520号公報
大久保聡著、「もう光るだけじゃない、機器の進化の裏にGaN」、2006年6月5日、日経エレクトロニクス、p.51−60
しかし、上記のように、GaN系半導体層を積層した後、エッチング等により加工された界面では、半導体層中に損傷が発生する。特に、GaN系半導体層をエッチングする場合は、ドライエッチングが用いられるために、エッチングガスが界面を構成する半導体層やn型GaNドレイン層にダメージを与える。このように、損傷を受けたGaN系半導体層の表面には表面準位が形成されることになり、各電極間での表面リークの原因になるとともに、高周波動作のときの応答性悪化を招くという問題があった。
また、従来の特許文献1や2には、ドライエッチングにより、メサ形状を形成した後、半導体表面を絶縁膜で被覆するようにしているが、各電極間の半導体表面を覆う絶縁膜はゲート絶縁膜を使用しており、ゲート絶縁膜1種類で半導体表面を被覆している。この構造では、ゲート絶縁膜としての機能を優先させるために、バンドギャップの大きい材料を選択しており、表面リークを低減させる機能については考慮されていないので、常に電流が素子の表面近傍を流れてしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、表面準位が形成されている素子であっても、表面準位を安定化させて、表面リークを抑制し、高周波動作の応答性も向上させたGaN系半導体素子を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、p型不純物を含む半導体層と該p型不純物を含む半導体層を挟んで配置された2つのn型半導体層とを含む積層構造を備えたGaN系半導体素子であって、前記積層構造の一部に形成された露出した界面上にゲート絶縁膜が被覆されており、前記ゲート絶縁膜で被覆された半導体表面及び電極が形成された半導体表面以外の半導体表面に前記ゲート絶縁膜とは異なる絶縁膜を形成したことを特徴とするGaN系半導体素子である。
また、請求項2記載の発明は、前記界面の一部を構成する前記p型不純物を含む半導体層壁面部に伝導特性の異なる領域を形成し、該領域に接してゲート絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1記載のGaN系半導体素子である。
また、請求項3記載の発明は、前記界面の傾斜角度は、前記積層構造の主面に対して15度〜90度の範囲で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子である。
また、請求項4記載の発明は、前記界面の形成は、ドライエッチングにより行われることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子である。
また、請求項5記載の発明は、前記積層構造の主面は、C面であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子である。
また、請求項6記載の発明は、前記ゲート絶縁膜は、酸化物で形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子である。
また、請求項7記載の発明は、前記ゲート絶縁膜と異なる絶縁膜は、酸化物又は窒化物で形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子である。
本発明によれば、GaN系半導体の露出した表面のうち、ドレイン電極とソース電極が接している(形成されている)領域とゲート絶縁膜で被覆されている領域を除いて、GaN系半導体の露出した表面には、ゲート絶縁膜とは異なる絶縁膜で覆うようにしているので、表面リークの発生を抑制し、高周波応答特性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明の第1のGaN系半導体素子の断面構造を示し、図2はリッジ部形状が異なる例を示す。
本発明のGaN系半導体素子は、六方晶化合物半導体であるIII−V族GaN系半導体が用いられており、上記III−V族GaN系半導体は、4元混晶系のAlxGayInzN(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される。また、図1はNPN構造の例を示す。
サファイア基板1上にGaNバッファ層2、アンドープGaN層3、n型GaNドレイン層4、p型GaNチャネル層5が積層されており、p型GaNチャネル層5の上には、n型GaNソース層6が形成されている。n型GaNソース層6、p型GaNチャネル層5、n型GaNドレイン層4の一部でストライプ状のリッジ部Aを構成しており、このリッジ部A側面の傾斜面(ゲート界面を含む界面)にゲート絶縁膜7が形成され、ゲート絶縁膜7が形成された領域内にゲート電極8がゲート絶縁膜7上に積層されている(MIS構造)。リッジ部A及びn型GaNドレイン層4の平坦部等は、エッチング等の加工によって形成される。
また、n型GaNソース層6上にはソース電極9が設けられ、n型GaNドレイン層4の露出した表面にはドレイン電極10が形成されている。ところで、図1に示されるように、2つのドレイン電極10とソース電極9が形成された半導体表面、すなわち、ドレイン電極10とn型GaNドレイン層4とが接している領域及びソース電極9とn型GaNソース層6とが接している領域とゲート絶縁膜7で被覆されている半導体表面とを除く露出した半導体表面には、その露出した半導体表面がすべて覆われるように絶縁膜11が形成されている。なお、絶縁膜11は、図1のGaN系半導体素子の側面や正面、下面には被覆されておらず、少なくとも半導体表面(図では上面)が覆われる構成となっている。
ゲート絶縁膜7には、化学的に安定していることや強度が強いという点からSiO2、Ga2O3、MgO、ZrO2、Al2O3、Ti2O、Gd2O3等の酸化物が用いられる。一方、絶縁膜11は、ゲート絶縁膜7とは異なる種類の材料が選択され、SiN、SiXNY、SiON等の窒化物や、SiO2、Ga2O3、MgO、ZrO2、Al2O3、Ti2O、Gd2O3等の酸化物による絶縁膜が用いられる。しかし、絶縁膜11は、表面リークを防止するための被膜であるので、シリコン窒化物(SiN、SiXNY、SiON等)がより好ましい。
上述したように、ドレイン電極とソース電極が形成された半導体表面及びゲート絶縁膜7で被覆されている半導体表面とを除く露出した半導体表面に、その露出した半導体表面がすべて覆われるように、ゲート絶縁膜7とは異なる絶縁膜11が形成されているので、表面リークの発生を抑制し、高周波応答特性を向上させることができる。また、絶縁膜11でGaN系半導体素子の表面を被覆しているので、サブマウント等にフェースダウンで実装するフリップチップ実装(図1の素子の上下を逆にして基板等に直接実装)では、絶縁膜11により絶縁性が維持できるとともに、保護膜ともなるので、容易に実装することができる。
図1のように、n型GaNドレイン層4,p型GaNチャネル層5、n型GaNソース層6の積層構造にリッジ部Aが形成されているが、この積層構造の主面(積層方向とは垂直の方向)に対するリッジ部Aの傾斜面の傾斜角度をθとすると、θは15度〜90度の範囲でドライエッチングにより形成される。
リッジ部Aの側面の傾斜角度θを変えて90度とした例を図2に示す。図1と同じ符号を付しているのは、同じ構成を示す。したがって、積層の構成は図1と全く同じであるが、リッジ部Aの側面の傾斜角度θのみが異なるものである。
図1、図2においても、電流経路は、ソース電極9から、n型GaNソース層6、チャネル領域5a、n型GaNドレイン層4とリッジ部Aの側面に沿った領域を通過してドレイン電極10に至る経路となるので、リッジ部Aの側面の傾斜角度θが小さい程、電流経路長は長くなり、素子の抵抗値は大きくなる。逆に、リッジ部Aの側面の傾斜角度θが大きい程、電流経路長は短くなって、素子の抵抗値は小さくなり、θ=90度で電流経路長は最短となる。したがって、図1と図2の対応する層の厚みが同じの場合、図2の場合が最も素子の抵抗値を小さくすることができ、素子の動作を向上させることができる。
一方、図1、2のように、ドレイン電極を、ゲート電極やソース電極と同一面側に形成するのではなく、図3の第2のGaN系半導体素子のように、ドレイン電極をソース電極と対向するように形成することもできる。例えば、GaN基板21のように導電性基板が用いられ、そのGaN基板21上にn型GaNドレイン層22、p型GaNチャネル層23が積層されており、p型GaNチャネル層23の上には、n型GaNソース層24が形成されている。ウエハ中央部にはV字形状の溝が形成されており、n型GaNソース層24、p型GaNチャネル層23、n型GaNドレイン層22の一部で斜面(界面)を構成している。この界面上にゲート絶縁膜25が形成され、ゲート絶縁膜25が形成された領域内にゲート電極26がゲート絶縁膜25上に積層されている(MIS構造)。また、ゲート電極26と同一面側(表面側)にソース電極27が、ソース電極27と対向するようにドレイン電極29がウエハの裏面全体に渡って形成されている。
ここで、絶縁膜28は、ゲート絶縁膜25で被覆されている半導体表面とソース電極27が形成された半導体表面、すなわちソース電極27とn型GaNソース層24とが接する領域とを除く露出した半導体表面に、その露出した半導体表面がすべて覆われるように、ゲート絶縁膜25とは異なる絶縁膜28が形成されている。絶縁膜28とゲート絶縁膜25に用いられる材料は、図1、2と同じである。
また、図3の構成の傾斜角度θを変えて90度とした例を図4に示す。図3と同じ符号を付しているのは、同じ構成を示す。したがって、積層の構成は図3と全く同じであるが、傾斜角度θのみが異なるものである。この効果についても図2において説明しているのと同様であり、傾斜角度θが大きい程、電流経路長は短くなって、素子の抵抗値は小さくなり、θ=90度で電流経路長は最短で、抵抗値も最小となる。
図5は、六方晶系の面方位を示すユニットセル図である。サファイア単結晶やGaN系半導体結晶は、六方晶系(ウルツ鉱型)の結晶構造を有しており、図のように、六方晶系の結晶は、C面(0001)や結晶柱面であるM面(1010)、A面(1120)等を有している。サァイア基板1上にGaN系半導体層を積層する場合には、エピタキシャル成長の行いやすさからサファイア基板1のC面(0001)が主面として用いられる。(0001)方位のサファイア基板1上に積層したGaN系半導体は(0001)方位のウルツ鉱型の結晶構造を持ち、Gaのカチオン元素が成長表面方向になる結晶極性(c軸方向に成長)を有する。したがって、GaNバッファ層2〜n型GaNソース層6までは、すべて積層方向がc軸方向となり、成長面はC面となっている。
上記のように主面をC面として結晶成長させると、リッジ部A側面の傾斜面は、例えば、ノンポーラ面(M面(10−10)もしくはA面(11−20))、またはセミポーラ面((10−1−1)、(10−1−3)、(11−22)等)となる。
また、各半導体層において、n型のドーパントにはSiが、p型のドーパントにはMgが用いられる。n型GaNドレイン層4はドレイン電極11とのオーミック接触を取るため、n型GaNソース層6はソース電極9とのオーミック接触を取るため、各々、例えば、不純物濃度が2×1018cm−3となるように不純物Siがドーピングされており、p型GaNチャネル層5は、ゲート電極に電圧がかからない状態で素子がオンとならないように、キャリア濃度を高めておく必要があり、例えば、不純物濃度が3×1019cm−3となるように不純物Mgがドーピングされている。
次に、上記MIS型のGaN系半導体素子の動作について簡単に説明する。図1、2の構成では、ソース電極9とドレイン電極10との間には、ドレイン電極10側が正となる逆バイアス電圧が与えられる。これにより、n型GaNドレイン層4、p型GaNチャネル層5で構成されるPN接合には逆方向電圧が加えられる。このとき、ソース−ドレイン間は遮断状態となるが、この状態で、ソース電極9とゲート電極8との間に、ゲート電極8側が正となる所定の電圧を加えると、p型GaNチャネル層5に対するバイアスがゲート電極8に与えられる。
これにより、p型GaNチャネル層5のチャネル領域5aには、電子が誘起されて、反転チャネルが形成される。この反転チャネルを介して、n型GaNドレイン層4とn型GaNソース層6間が導通し、電子がソース電極9からn型GaNソース層6の側面(リッジ部Aの側面)及びチャネル領域5aを通過し、n型GaNソース層6の側面を経由してドレイン電極10に移動する(電流は逆の経路になる)ので、ソース−ドレイン間が導通する。このように、ゲート電極8に所定のバイアスを加えたときにソース−ドレイン間が導通し、ゲート電極8にバイアスを与えないときにはソース−ドレイン間が遮断状態となるノーマリオフ動作が可能となる。
他方、図3、4のGaN系半導体素子の動作については、上記の説明で、ソース電極9をソース電極27に、ドレイン電極10をドレイン電極29に、ゲート電極8をゲート電極26に、n型GaNドレイン層4をn型GaNドレイン層22に、p型GaNチャネル層5をp型GaNチャネル層23に、チャネル領域5aをチャネル領域23aに、n型GaNソース層6をn型GaNソース層24に置き換えれば良い。
次に、図1、2のMIS型GaN系半導体素子の製造方法を主体に以下説明する。製造方法としては、主としてMOCVD法(有機金属気相成長法)を用いる。まず、MOCVD装置内に、サファイア基板1を搬送し、その上に、GaNバッファ層2を600〜700℃の低温で成長させる。その後、1000℃以上に基板温度を上げてGaNバッファ層2上にアンドープGaN層3、n型GaNドレイン層4、p型GaNチャネル層5、n型GaNソース層6を順にエピタキシャル成長させる。
例えば、GaN層を作製する場合は、キャリアガスの水素又は窒素とともに、Ga原子の原料ガスであるトリメチルガリウム(TMGa)、および、窒素原子の原料ガスであるアンモニア(NH3)を用いた。n型GaNとする場合には、n型のドーパントガスとしてのシラン(SiH4)等、p型GaNとする場合には、p型のドーパントガスとしてのCP2Mg(シクロペンタジエチルマグネシウム)等を上記反応ガスに加える。
このようにして各半導体層の成分に対応する反応ガス、n型、p型にする場合のドーパントガスを供給して、最適な成長温度に変化させて順次結晶成長させることにより、所定の組成で、所定の導電型の半導体層を、必要な厚さに形成した。不純物のドーピング濃度は、それぞれの原料ガスの流量によって制御した。
ところで、GaNバッファ層2は、横方向選択エピタキシャル成長法により形成させることも可能である。そして、横方向選択エピタキシャル成長法を用いた場合には、このGaNバッファ層2の上に、上述したように、エピタキシャル成長によって、順に、アンドープGaN層3、n型GaNドレイン層4、p型GaNチャネル層5、n型GaNソース層6が積層されるが、これらの各半導体層は、GaNバッファ層2からの転位を受け継ぐので、転位密度の高い領域と転位密度の低い領域(無転位領域)とを有することになる。
次に、n型GaNソース層6からn型GaNドレイン層4の途中に至るまでメサエッチングを行い、残りのGaN系半導体積層部をストライプ状の四角形状に形成してリッジ部Aを作製する。リッジ部Aの形成は、プラズマを用いたドライエッチングを用いて、上記メサエッチングを行うが、ドライエッチングによってダメージを受けたリッジ部Aの壁面にウェットエッチング処理を施して、ダメージを受けた表層を除去するようにしても良い。
ウェットエッチングには、KOH(水酸化カリウム)やNH4OH(アンモニア水)などの塩基性溶液を用いることが好ましい。リッジ部Aの壁面のダメージを低減しておくことにより、チャネル領域5aの結晶状態を良好に保つことができ、また、ゲート絶縁膜7との界面を良好な界面とすることができるので、界面準位を低減することができる。
次に、ストライプ状のリッジ部Aの側面にゲート絶縁膜7を形成する。ゲート絶縁膜7は、図1、2のように、リッジ部Aの側面を覆うとともに、リッジ部Aを構成するn型GaNソース層6の上面の一部とn型GaNドレイン層4の平坦領域の一部を覆うように形成される。ゲート絶縁膜9の形成には、PECVD(プラズマエンハンスド化学的気相堆積)法等も用いることができるが、より好ましいのは、ECR(Electron Cyclotron Resonance:電子サイクロトロン共鳴)スパッタ法を適用することである。
ECRスパッタ法を用いると、ECRスパッタ法におけるArプラズマ照射等により、リッジ部Aの壁面付近の領域、特にp型GaNチャネル層5の壁面下の領域に変質層が形成される。この変質層は、p型GaNチャネル層5とは伝導特性の異なる半導体層であり、p−型、i型、n型のいずれかで構成される。また、変質層の領域は、p型GaNチャネル層5の反転分布を発生させるチャネル領域5aに相当する。
上記のように、p型GaNチャネル層5が変質層を有し、この変質層をチャネル領域5aの一部とすることで、チャネル領域の反転分布が発生しやすくなり、トランジスタのオン電圧を低くすることができる。
上述した変質層をp型GaNチャネル層5に作製する手法は、図3、4の構成にも適用することができ、p型GaNチャネル層23のチャネル領域23aとほぼ同じ領域に変質層を形成することができる。
次に、ゲート電極8をゲート絶縁膜7の領域内に収まるように、ゲート絶縁膜7上に形成する。その後、ドレイン電極10とソース電極9が形成された半導体表面及びゲート絶縁膜7で被覆されている半導体表面とを除く露出した半導体表面に、その露出した半導体表面がすべて覆われるように絶縁膜11を形成する。絶縁膜11の形成には、ECR(Electron Cyclotron Resonance:電子サイクロトロン共鳴)スパッタ、PECVD(Plasma Enhanced CVD)、マグネトロンスパッタ等を用いる。そして、図1又は図2に示す構造のMIS型のGaN系半導体素子を得ることができる。
なお、サファイア基板1上にストライプ状に形成されたリッジ部Aは、2つの側面を有し、2つのゲート電極8とドレイン電極10を有するので単位セルを2つ共有していることになる。すなわち、リッジ部Aの左側面に形成されたゲート電極8とこのゲート電極を挟むように設けられたソース電極9とドレイン電極10で1つのセルを構成し、リッジ部Aの右側面に形成されたゲート電極8とこのゲート電極を挟むように設けられたソース電極9とドレイン電極10とで1つのセルを構成しており、ソース電極9は、2つのセルで共通の電極となる。
1 サファイア基板
2 GaNバッファ層
3 アンドープGaN層
4 n型GaNドレイン層
5 p型GaN系チャネル層
6 n型GaNソース層
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 ソース電極
10 ドレイン電極
11 絶縁膜
2 GaNバッファ層
3 アンドープGaN層
4 n型GaNドレイン層
5 p型GaN系チャネル層
6 n型GaNソース層
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 ソース電極
10 ドレイン電極
11 絶縁膜
Claims (7)
- p型不純物を含む半導体層と該p型不純物を含む半導体層を挟んで配置された2つのn型半導体層とを含む積層構造を備えたGaN系半導体素子であって、
前記積層構造の一部に形成された露出した界面上にゲート絶縁膜が被覆されており、前記ゲート絶縁膜で被覆された半導体表面及び電極が形成された半導体表面以外の半導体表面に前記ゲート絶縁膜とは異なる絶縁膜を形成したことを特徴とするGaN系半導体素子。 - 前記界面の一部を構成する前記p型不純物を含む半導体層壁面部に伝導特性の異なる領域を形成し、該領域に接してゲート絶縁膜を形成することを特徴とする請求項1記載のGaN系半導体素子。
- 前記界面の傾斜角度は、前記積層構造の主面に対して15度〜90度の範囲で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子。
- 前記界面の形成は、ドライエッチングにより行われることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子。
- 前記積層構造の主面は、C面であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子。
- 前記ゲート絶縁膜は、酸化物で形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子。
- 前記ゲート絶縁膜と異なる絶縁膜は、酸化物又は窒化物で形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のGaN系半導体素子。
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