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JP2008196364A - スクリュロータの製造方法及び製造装置 - Google Patents

スクリュロータの製造方法及び製造装置 Download PDF

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JP2008196364A
JP2008196364A JP2007031518A JP2007031518A JP2008196364A JP 2008196364 A JP2008196364 A JP 2008196364A JP 2007031518 A JP2007031518 A JP 2007031518A JP 2007031518 A JP2007031518 A JP 2007031518A JP 2008196364 A JP2008196364 A JP 2008196364A
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Naoki Kikuchi
直樹 菊池
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

【課題】成形品の脱型が容易であり、且つ、簡易な構成により樹脂がシリコン型とバック型との間に入ることを抑止できるスクリュロータの製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るスクリュロータの製造方法は、シリコン型7をバック型4に取り付けた状態にする型形成工程と、バック型4の内部にロータ軸部を配置する軸配置工程と、樹脂供給工程と、樹脂を加熱する加熱工程と、スクリュ部を取り出す取り出し工程と、を有する。シリコン型7には、その軸方向に沿って形成された少なくとも一つの切れ目7cが形成され、且つ、周方向について切れ目7cを挟んだ両側において軸方向全長に亘って径方向外側へ突出した二つの突出部7t,7tが切れ目7cに対応して設けられており、バック型4は、二つの突出部7t,7tを受け入れるように軸方向に沿って形成された溝部4tを備えている。
【選択図】図6

Description

本発明は、金属製のロータ軸部と、当該ロータ軸部の周囲に取り付けられた樹脂製のスクリュ部と、を有するスクリュロータの製造方法及び製造装置に関する。
互いに噛み合う雌雄一対のスクリュロータを回転可能となるようにケーシング内に収納して、これら一対のスクリュロータにより、ガス等の流体を圧縮して吐出するスクリュ式ポンプ装置は公知である(例えば、特許文献1参照)。
このようなスクリュロータの全体が金属材料である場合には、加工に多大な工数を要すること、寸法精度のばらつきが生じ易いこと、及び、質量が大きいために大きな起動動力を要すること等の問題がある。そこで、剛性を確保するために軸部を金属製とし、歯部分となるスクリュ部の全部又は表面の一部を樹脂製とするような成形が行なわれている(例えば、特許文献2乃至5参照)。
特開平6−123293号公報 特開平1−301976号公報 特開2003−314475号公報 特開平6−123292号公報 特開平5−288175号公報
特許文献1乃至5に示すように、スクリュ部は複雑な表面形状を有しており、且つ、高い寸法精度が求められるものである。そこで、複雑な形状を有するスクリュ部を、高い寸法精度において製造するために、シリコン型を用いた注型法が用いられる。注型法とは、熱硬化性樹脂(加熱すると硬化して元に戻らなくなる樹脂)を、可撓性を有し且つ離型性に優れたシリコン型などに、常温常圧、又は、射出成形よりもはるかに低温、低圧で流し込むことにより成形品を成形する方法である。また、熱可塑性樹脂及びシリコン型を用いてスクリュ部を成形する方法もある。
成形品であるスクリュ部を金型から脱型する際、スクリュ部のようにアンダーカットを有する成形品の場合には、分割金型を用いて金型の分割により脱型することは不可能である。そこで、例えば、スクリュのねじれ方向に回転させながら抜き取ることでスクリュ部を脱型する方法がある(例えば、特許文献3の図1及び段落0017、特許文献4の段落0008参照)。しかし、このようにスクリュ部を金型からねじりながら取り出す場合、アンダーカット部の有無に係わらず、スクリュ部の脱型は容易ではない。さらに、スクリュ部をねじりながら取り出す場合には、回転により金型が損傷してしまうために量産には向かない。一方、シリコン型を用いることで、成形品を容易に脱型することができる。
ところで、シリコン型を用いて複雑な形状の樹脂成形品を成形する場合には、成形後の脱型のために、筒状に形成されるシリコン型の壁部を、少なくとも一箇所において軸方向に切断しておくことが考えられる。そして、成形品の成形後にシリコン型の切れ目からシリコン型を取り外すことで、成形品が脱型されることになる。
しかし、シリコン型内部への樹脂供給時に、樹脂がその切れ目からシリコン型の外部へ漏れ出した場合には、シリコン型と、シリコン型の形状を保持するための剛性を有するバック型(FRP、アルミ、石膏等が用いられる)との間に樹脂が入り込むおそれがある。そして、シリコン型とバック型との間に樹脂が入り込んでしまうと、シリコン型が内径方向へ変形してしまうために、成形品の寸法精度が悪化してしまう。また、間に入り込んだ樹脂を脱型後に除去する必要があるが、この除去作業には長時間を要し、成形におけるサイクルタイムが増大してしまう。
そこで、本発明の目的は、成形品の脱型が容易であり、且つ、簡易な構成により樹脂がシリコン型とバック型との間に入ることを抑止できるスクリュロータの製造方法及び製造装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
上記の目的を達成するために、本発明に係るスクリュロータの製造方法は、金属製のロータ軸部と、当該ロータ軸部の周囲に取り付けられた樹脂製のスクリュ部と、を有するスクリュロータの製造方法であって、前記スクリュ部の表面形状に沿う内表面を有する筒状のシリコン型を、前記シリコン型の形状を保持するためのバック型に対して取り付けた状態にする型形成工程と、前記バック型の内部に前記ロータ軸部を配置する軸配置工程と、前記シリコン型の内部空間に樹脂を供給する樹脂供給工程と、前記樹脂を加熱する加熱工程と、前記シリコン型の内部から前記スクリュ部を取り出す取り出し工程と、を有する。そして、前記シリコン型には、その軸方向に沿って形成された少なくとも一つの切れ目が形成され、且つ、周方向について前記切れ目を挟んだ両側において軸方向全長に亘って径方向外側へ突出した二つの突出部が前記切れ目に対応して設けられており、前記バック型は、前記シリコン型が取り付けられたときに前記二つの突出部を受け入れるように軸方向に沿って溝状に形成された溝部を備えている。
この構成によると、シリコン型が可撓性を有しており且つ離型性に優れているため、切れ目の入ったシリコン型を用いることで、スクリュ部の成形後、容易に脱型をすることができる。また、シリコン型の切れ目部分に二つの突出部を設けることで、突出部の分だけ漏洩した樹脂の経路長が長くなり、シリコン型とバック型との間に漏洩樹脂が侵入することは困難となる。そのため、成形品の脱型が容易となり、且つ、簡易な構成により樹脂がシリコン型とバック型との間に入ることを抑止できる。これにより、スクリュロータ製造効率を向上させ、且つ、成形品の寸法精度の低下を抑止することができる。また、樹脂の除去作業に要する時間を短縮できる。
本発明に係るスクリュロータの製造方法には、型形成工程、軸配置工程、樹脂供給工程、加熱工程、取り出し工程が含まれ、これらの各行程は、熱硬化性樹脂を用いる場合、熱可塑性樹脂を用いる場合のそれぞれにおいて、次のような順序で組み合わせることができる。
(1)熱硬化性樹脂を用いる場合:
型形成工程→軸配置工程→樹脂供給工程→加熱工程→取り出し工程
(2)熱可塑性樹脂を用いる場合:
(a)加熱工程→型形成工程→軸配置工程→樹脂供給工程→取り出し工程
(b)型形成工程→加熱工程→軸配置工程→樹脂供給工程→取り出し工程
(c)型形成工程→軸配置工程→加熱工程→樹脂供給工程→取り出し工程
なお、これらの工程の前後及び各工程間に別の工程が設けられていてもよい。
前記シリコン型が前記バック型に取り付けられたときに、前記二つの突出部と前記溝部とは密着状態となってもよい。これによると、樹脂がシリコン型とバック型との間に入ることを、より確実に抑止できる。
前記バック型に取り付けられた前記シリコン型において、前記二つの突出部が、軸方向に沿って設置されている二本のかしめ棒により周方向について両側から挟まれることで、前記二つの突出部同士が密着状態となってもよい。これによると、樹脂の漏洩経路を遮断して、樹脂がシリコン型とバック型との間に入ることをさらに確実に抑止できる。
前記シリコン型の軸方向についての端部には、径方向外側へ突出する鍔部が全周に亘って設けられていてもよい。これによると、軸方向端部における樹脂の漏洩経路を遮断することで、樹脂がシリコン型とバック型との間に入ることをさらに確実に抑止できる。
前記シリコン型が前記バック型に取り付けられたときに、前記鍔部の外径は、前記鍔部に対応する部分における前記バック型の内径に一致していてもよい。これによると、軸方向端部における樹脂の漏洩経路がより確実に遮断される。
前記シリコン型は、前記端部及び前記突出部を除いた部分の厚みが10mm〜20mmであってもよい。シリコン型が厚い場合(約50mm以上)には、型の厚み分があるので、樹脂の漏れが生じにくい。しかし、シリコンの線膨張係数は大きく(約3×10−4/℃)、シリコン型が厚い場合にはシリコン型の熱膨張の影響が大きくなり、成形品について所望の寸法精度が得られない。また、シリコン型が厚い場合には、その厚み分により型の温度分布が均一とならず、やはり成形品の寸法精度を悪化させる。そこで、成形品の寸法精度を向上させるためにシリコン型の厚みを薄くする必要がある。しかし、薄くした場合には、上記の樹脂漏洩の問題が顕著となってしまう。そこで、本構成のように薄いシリコン型を用いることで、成形品の寸法精度が向上し、且つ、成形品の脱型が容易となり、その上さらに、簡易な構成により樹脂がシリコン型とバック型との間に入ることを抑止できる。
前記シリコン型は、前記スクリュ部の表面形状に沿う外表面を有しており、
前記バック型は、前記シリコン型の外表面に沿う内表面を有していてもよい。これによると、シリコン型の厚さを全体的に薄くすることができるので、成形品の寸法精度を高くすることができる。そのため、成形品の寸法精度が向上し、且つ、成形品の脱型が容易となり、その上さらに、簡易な構成により樹脂がシリコン型とバック型との間に入ることを抑止できる。また、バック型によるシリコン型の形状がより確実に保持される。
また、別の観点において上記の目的を達成するために、本発明に係るスクリュロータの製造装置は、金属製のロータ軸部と、当該ロータ軸部の周囲に取り付けられた樹脂製のスクリュ部と、を有するスクリュロータの製造に用いられるスクリュロータ製造装置であって、前記スクリュ部の表面形状に沿う内表面を有する筒状のシリコン型と、前記シリコン型の形状を保持するためのバック型と、を有している。そして、前記シリコン型には、その軸方向に沿って形成された少なくとも一つの切れ目が形成され、且つ、周方向について前記切れ目を挟んだ両側において軸方向全長に亘って径方向外側へ突出した二つの突出部が一つの前記切れ目ごとに設けられており、前記バック型は、前記シリコン型が取り付けられたときに前記二つの突出部を受け入れるように軸方向に沿って溝状に形成されている。
この構成によると、成形品の脱型が容易となり、且つ、簡易な構成により樹脂がシリコン型とバック型との間に入ることを抑止できる。これにより、スクリュロータ製造効率を向上させ、且つ、成形品の寸法精度の低下を抑止することができる。また、樹脂の除去作業に要する時間を短縮できる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(製造装置の全体構成)
まず、本発明の一実施形態に係るスクリュロータの製造装置について、図1の側面視概略図を参照しながら説明する。図1に示すスクリュロータ製造装置は、図5の側面視概略図に示す、金属製のロータ軸部2とロータ軸部2の周囲に取り付けられた樹脂製のスクリュ部9とを有するスクリュロータ11を製造するためのものである。なお、本実施形態では、雄側のスクリュロータ11の製造装置及び製造方法について説明するが、雌側のスクリュロータについても、同様の装置(雄側とは形状が異なる)及び同様の製造方法により製造されるので、その説明を省略する。
スクリュロータ製造装置1は、図1に示すように、固定部3a,3d、底部3b,3c、バック型4、固定板5、及びシリコン型7を有して構成されている。ここで、固定部3a,3d、底部3b,3cは環状に形成されており、ロータ軸部2が挿入可能な孔部を有する。また、バック型4は円筒状に形成されており、スクリュ部7の外表面形状に対応した複雑な内面形状を有する。
図1は、スクリュロータ製造装置1の内部にロータ軸部2が取り付けられた状態を示している。バック型4の内部を通ってスクリュロータ11のロータ軸部2が配置され、バック型4の両端部には底部3b,3cが配置される。そして、底部3b,3cは、底部3b,3cの両方を貫通する複数の軸3rと、軸3rに取り付けられ底部3b,3cを両端側から締め付ける複数のボルト3bとによってバック型4に対して固定される。また、これらの底部3b,3cの軸方向外側には、固定部3a、3dが固定される。また、固定板5と、底部3cとは、複数の固定軸6及び複数のボルト6bにより固定される。また、ロータ軸部2は、固定板5に対して、ボルト5bを用いて固定設置される。
バック型4の内部に設置されたシリコン型7は円筒状であり、図1においては表面に表れないために破線で表わしている。詳細は後述するが、シリコン型7は、図4の側面視概略図に示すように、スクリュ部9の表面形状に沿った複雑な形状を有している。そして、このように構成されたスクリュロータ製造装置1の内部に樹脂を供給することで、スクリュ部9及びこれを含むスクリュロータ11が製造される。
(スクリュロータ)
スクリュロータ11について説明する。図5の側面視概略図に示すように、スクリュロータ製造装置1により製造されるスクリュロータ11は、金属製のロータ軸部2と、ロータ軸部2の周囲に取り付けられた樹脂製のスクリュ部9と、を有している。上記のように、スクリュロータ11は雄側であり、互いに噛み合う雌雄一対のスクリュロータが、回転可能となるように図示しないケーシング内に収納され、これら一対のスクリュロータにより、ガス等の流体を圧縮して吐出するスクリュ式ポンプ装置が構成されることになる。そして、スクリュ部9の表面9jは、図示しない雌側スクリュロ−タのスクリュ表面部と噛み合う歯部分となる。
(バック型)
次に、図2、図3を参照しながらバック型4について説明する。図2は、図1のA−A’断面概略図であり、図3は図1のB−B’断面概略図である。図2、図3もまた、図1同様に、スクリュロータ製造装置1の内部に、ロータ軸部2が取り付けられた状態を示している。また、図3はB−B’断面であるが、シリコン型7部分については、左側半分については断面ではなく、右側半分のみをB−B’断面として示している。
バック型4は、シリコン型7の形状を保持するためのものであり、剛性を有し、FRP、アルミ、石膏等により構成される。本実施形態においては、後述するように、シリコン型7は、スクリュ部9の表面9jの形状に沿った内表面7i及び外表面7jを有しており(図2〜4参照)、且つ、バック型4は、シリコン型7の外表面7jに沿う内表面4iを有している。すなわち、バック型4は、内径は異なるが、スクリュ部9の表面形状に沿った内表面4iを有していることになる。本実施形態ではバック型4をこのような形状とすることでシリコン型7の形状が保持され、そして、樹脂成形時には、バック型4により形状を保持されたシリコン型7により、成形品であるスクリュ部9の形状が保持されることになる。本実施形態においてはバック型をこのような形態としているが、バック型はシリコン型の形状を保持できればよく、必ずしも、スクリュ部の表面形状に沿った内表面を有している必要はない。すなわち、シリコン型は金型よりは軟らかく変形し易いので、バック型は、シリコン型を内部から支持することで、樹脂が供給される成形時にシリコン型の複雑な表面形状を保持するように、シリコン型の骨組みとなるように構成されていればよい。
また、バック型4には、切断部4a,4b,4cが形成されており(図1及び図2参照)、バック型4は、切断部4a,4b,4cにおいて分割可能となっている。
また、バック型7は、後述するシリコン型7の二つの突出部7t,7tを受け入れるように、軸方向に沿って溝状に形成された溝部4tを有している(図2、3参照)。溝部4tは、図2に示すように、径方向断面において径方向にへこんだ形状となっている。そして、このへこんだ部分が、シリコン型の端部を除いた全高に亘って、軸方向(紙面に垂直な方向)に連続して形成されているために、溝部4tは軸方向に沿った溝状となっている。
(シリコン型)
次に、図1〜4を参照しながらシリコン型7について説明する。シリコン型7は円筒形状を有しており、側面視においては図4のようになっている。シリコン型7は、スクリュ部9の表面9j(図5参照)の形状に沿った内表面7i及び外表面7jを有している(図2、3参照)。また、シリコン型7は、後述する軸方向端部(軸方向端部において鍔部7fが形成されている)、突出部7t,7t、及び、凸部7gを除いた部分の厚みが約10mmとなっている。ここで、シリコン型7の外表面7jは、結果として内表面7iに沿った形状となっているために、シリコン型の厚みを、全体的に均一なものとすることができる(全体的に薄く又は厚くすることができる)。
本実施形態においては、内表面7i同様に外表面7jもまた、スクリュ部9の表面形状に沿った形状を有しているが、内表面7iがスクリュ部9の表面形状に沿っていれば、外表面は必ずしもスクリュ部9の表面形状に沿っている必要はない。そして、シリコン型の外表面形状がどのようなものであっても、上記のように、シリコン型の外表面形状は、バック型の内表面形状と関連したものになる。
また、シリコン型7の表面には、複数の凸部(だぼ部)7gが設けられている。そして、バック型4の表面にも、図示しない複数の凹部が設けられており、シリコン型7の凸部7gがバック型4の凹部に嵌入することで、シリコン型7がバック型4に対して位置決め固定される。凸部7gは、例えば、長手方向長さ20mm、短手方向長さ10mm、高さ5mmといった寸法のものが用いられる。
また、シリコン型7には、全高に亘り、その軸方向に沿って形成された一つの切れ目7cが形成されている(図2,6,7参照)。シリコン型7が可撓性を有しており且つ離型性に優れているため、切れ目7cの入ったシリコン型7を用いることで、スクリュ部9の成形後、容易に脱型をすることができる。ここで、シリコン型の切れ目は少なくとも一つあればよく、二つ以上の切れ目が形成されていてもよい。
(突出部)
次に、図2,6,7を参照しながらシリコン型7の突出部について説明する。図6は、図2の一点鎖線で囲まれたC部分の断面拡大概略図であり、図7は、図6の中央付近をさらに拡大した断面拡大概略図である。シリコン型7において、周方向(図6の矢印方向参照)について、切れ目7cを挟んだ両側において軸方向全長に亘って径方向外側へ突出した二つの突出部7t,7tが設けられている(図2,6,7参照)。突出部7tは、シリコン型7の内部に供給された樹脂の漏洩を抑止するためのものである(詳細は後述する)。本実施形態においては、切れ目7cは一つであるため、二つの突出部7t,7tもそれに対応して一組(二つで一組とする)のみ設けられているが、切れ目が二つ以上である場合には、二つの突出部は、一つの切れ目ごとに(切れ目に対応して)一組設けられることになる。そして、シリコン型7がバック型4に取り付けられたときに、二つの突出部7t,7tと溝部4tとは密着状態となるように、突出部7t,7t及び溝部4tの寸法、形状が設定されている。本実施形態においてはこのように設定されるが、これらは密着状態とならなくてもよい。
(かしめ棒)
次に、図2,6,7を参照しながら、かしめ棒について説明する。スクリュロータ製造装置1には、二本のかしめ棒10,10が、シリコン型7の軸方向に沿って設置されている(図2,6,7参照)。具体的には、かしめ棒10,10は、バック型4に固定設置されている。そして、バック型4に取り付けられたシリコン型7において、上記の二つの突出部7t,7tは、二本のかしめ棒10,10により周方向について両側から挟まれることで、二つの突出部7t,7t同士が密着状態となる(図7の矢印E,E’参照)。
なお、図6,7は、仮に樹脂がシリコン型7内部から漏洩したとした場合の樹脂の流通経路(後述)を説明するために、二つの突出部7t,7tを分離して示しているが、樹脂が漏洩していない通常の状態においては、二つの突出部7t,7tは密着している。かしめ棒10と突出部7tとの間についても同様である。
(鍔部)
次に、図3,4,9を参照しながら、シリコン型7の鍔部について説明する。図9は、図3の一点鎖線で囲まれたD部分の拡大断面概略図である。シリコン型7の軸方向についての両端部(図4参照)には、径方向外側へ突出する鍔部7f,7fが全周に亘って設けられている。そして、シリコン型7がバック型4に取り付けられたときに、鍔部7fの外径Dj(図2参照)は、鍔部7fに対応する部分におけるバック型4の内径Di(図2参照)に一致する。そのため、軸方向端部において、バック型4の内周部4zは、鍔部7fによって隙間がないように覆われることになる(図3及び図9参照)。ここでは、鍔部7fはシリコン型の軸方向両端部に設けられているが、鍔部はいずれか片方の端部に設けられていてもよく、鍔部が設けられていなくてもよい。
(突出部による樹脂漏洩抑止作用について)
次に、突出部7tによる樹脂漏洩抑止作用について説明する。スクリュロータ11の製造時には、スクリュロータ製造装置1において、バック型4に取り付けられたシリコン型7の内部空間8(図2,3,6,9参照)へ樹脂が供給されることになる。なお、図2,3,6,9においては、樹脂は図示していない。
ここで、図8に示すように、突出部のないシリコン型907を用いる場合、樹脂が供給された場合(樹脂は図示せず)に、樹脂が切れ目907cからシリコン型907の外部へ漏洩し易い。これは、シリコン型907の外部へ至るのに要する漏洩樹脂の経路長L2が短いためである。そして、樹脂がシリコン型907の外部へ漏れ出した場合には、シリコン型907と、バック型904との間に樹脂が入り込むおそれがある。シリコン型907とバック型904との間に樹脂が入り込んでしまうと、シリコン型907が内径方向へ変形してしまうために、成形品の寸法精度が悪化してしまう。また、間に入り込んだ樹脂を脱型後に除去する必要があるが、この除去作業には長時間を要し、成形におけるサイクルタイムが増大してしまう。
一方、スクリュロータ製造装置1においては、シリコン型7に二つの突出部7t,7tが形成されており、また、バック型4に溝部4tが形成されている。そして、シリコン型7の切れ目7c部分に二つの突出部7t,7tを設けることで、突出部7t,7tの分だけ、シリコン型7の外部へ至るのに要する漏洩樹脂の経路長が長くなる(図6のL1参照)。そのため、仮に樹脂がシリコン型7内部から漏洩したとしても、シリコン型7とバック型4との間に漏洩樹脂が侵入することは困難となる。
以上を纏めると、シリコン型7が可撓性を有しており且つ離型性に優れているため、切れ目7cの入ったシリコン型7を用いることで、スクリュ部9の成形後、容易に脱型をすることができる。そして、このような切れ目のあるシリコン型を用いる場合には、樹脂漏洩のおそれがあるが、突出部7t,7t及び溝部4tを設けることによって、簡易な構成により樹脂がシリコン型7とバック型4との間に入ることを抑止できる。すなわち、スクリュロータ製造装置1が以上のように構成されることにより、成形品の脱型が容易となり、且つ、簡易な構成により樹脂がシリコン型7とバック型4との間に入ることを抑止できる。これにより、スクリュロータ製造効率を向上させ、且つ、成形品の寸法精度の低下を抑止することができる。また、樹脂の除去作業に要する時間を短縮できる。
また、シリコン型7とバック型4との間に漏洩樹脂が侵入した後であっても、突出部7t付近に漏洩樹脂があるときには成形品の寸法精度に影響は及ばない。成形品の寸法精度に影響が悪化するのは、突出部7t付近以外の型厚が薄い部分において、シリコン型7とバック型4との間に漏洩樹脂が侵入した場合であるが、そこまで樹脂が到達するには、さらに突出部7t,7tの分の経路長だけ径方向内側へ樹脂が侵入しなければならない(図7の一点鎖線で示した経路参照)。このように、スクリュロータ製造装置1を用いることで、成形品の寸法精度の低下をより確実に抑止できる。
また、シリコン型7がバック型4に取り付けられたときに、二つの突出部7t,7tと溝部4tとは密着状態となるため、樹脂がシリコン型7とバック型4との間に入ることを、より確実に抑止できる。また、二つの突出部7t,7tが、二本のかしめ棒10,10により周方向について両側から挟まれることで、二つの突出部7t,7t同士が密着状態となる。これにより、樹脂の漏洩経路を遮断して、樹脂がシリコン型7とバック型4との間に入ることをさらに確実に抑止できる。
このように、突出部7t,7tと溝部4tとが密着状態となるように構成されていること、及び、かしめ棒10,10が設けられていることにより、樹脂の侵入をより確実に抑止できるが、仮に樹脂がシリコン型7内部から漏洩したとしても、上記のように、漏洩樹脂がシリコン型7の外部へ到達するのに要する経路長(L1)が長いために、樹脂がシリコン型7とバック型4との間に入ることが抑止される。
また、シリコン型7は、端部、突出部7t及び凸部7gを除いた部分の厚みが約10mmである。シリコン型が厚い場合(約50mm以上)には、型の厚み分があるので、樹脂の漏れが生じにくい。しかし、シリコンの線膨張係数は大きく(約3×10−4/℃)、シリコン型が厚い場合にはシリコン型の熱膨張の影響が大きくなり、成形品について所望の寸法精度が得られない。また、シリコン型が厚い場合には、その厚み分により型の温度分布が均一とならず、やはり成形品の寸法精度を悪化させる。そこで、成形品の寸法精度を向上させるためにシリコン型の厚みを薄くする必要がある。そこで、端部及び突出部7tを除くシリコン型7の厚みを約10mmと薄くすることで、成形品の寸法精度がよくなる。そして、このようにシリコン型7を薄くした場合には、上記の樹脂漏洩の問題が顕著となってしまうが、本実施形態に係るスクリュロータの製造装置1を用いることで、樹脂がシリコン型7とバック型4との間に入ることが抑止される。すなわち、このように薄いシリコン型7を用いることで、成形品の寸法精度が向上し、且つ、成形品の脱型が容易となり、その上さらに、簡易な構成により樹脂がシリコン型7とバック型4との間に入ることを抑止できる。ここで、端部及び突出部7tを除くシリコン型の厚みは、10mm〜20mmの範囲内にあることが望ましい。厚みが10mm未満であれば、(高粘性のために)シリコン樹脂(シリコン型を製作するための型製作用シリコン型)を用いた型成形が非常に困難となる(シリコン型を型製作用シリコン型から離型し難い)ために型の製作ができず、20mmよりも大きければ、型の厚みとしては厚くなり、成形品の寸法精度が悪くなるからである。
(鍔部による樹脂漏洩抑止作用について)
次に、鍔部7fによる樹脂漏洩抑止作用について説明する。スクリュロータ11の製造時には、スクリュロータ製造装置1において、バック型4に取り付けられたシリコン型7の内部空間8(図2,3,6,9参照)へ樹脂が供給されることになる。
ここで、図10に示すように、鍔部のないシリコン型907を用いる場合、樹脂が供給された場合に(樹脂は図示せず)、樹脂が軸方向端部からシリコン型907の外部へ漏洩し易い(図の一点鎖線で示した経路y参照)。そして、樹脂がシリコン型907の外部へ漏れ出した場合には、シリコン型907と、バック型904との間に樹脂が入り込むおそれがあり、これにより、成形品の寸法精度が悪化し、除去作業に要する時間が増大してしまう。
一方、スクリュロータ製造装置1においては、シリコン型7の軸方向についての端部に、径方向外側へ突出する鍔部7fが全周に亘って設けられている。これにより、軸方向端部における樹脂の漏洩経路が遮断され(図の一点鎖線で示した経路z参照)、樹脂がシリコン型7とバック型4との間に入ることがさらに確実に抑止される。
また、上記のように、シリコン型7がバック型4に取り付けられたときに、鍔部7fの外径Djは、鍔部7fに対応する部分におけるバック型4の内径Diに一致しているので、軸方向端部における樹脂の漏洩経路がより確実に遮断される。
(スクリュロータの製造方法)
次に、以上のように構成されるスクリュロータの製造装置1による、スクリュロータの製造方法について、図11,12,13を参照しながら説明する。図11,12,13は、スクリュロータ製造時の一工程におけるスクリュロータの製造装置1の断面概略図を示しており、図1のB−B’位置における断面に相当する。また、図12は、図3と同様の状態を示す図であるが、図3とは異なり、シリコン型7の全体を断面として示している。また、ここでは、熱硬化性樹脂を用いる場合についての製造方法について説明する。
(型形成工程)
まず、シリコン型7をバック型4に対して取り付けた状態にする(型形成工程)。すなわち、バック型4の内表面4iに対して、シリコン型7を取り付ける。シリコン型7を取り付けた後は、バック型4の内表面4iと、シリコン型外表面7jとが嵌合した状態となる。なお、ここでは、別々に準備されたシリコン型7とバック型4とを組み合わせて型形成を行なっているが、このような形態には限られず、例えば、バック型を用いてシリコン型を形成し、既にそのバック型に取り付けられたシリコン型を用いてもよい。そして、シリコン型7が取り付けられたバック型4に、底部3b,3c、固定部3a,3d等が取り付けられ、スクリュロータ製造装置1が形成される(図11参照)。
(軸配置工程)
次に、バック型4の内部にロータ軸部2を配置する(軸配置工程)。すなわち、バック型4に取り付けられたシリコン型7の内部18にロータ軸部2を挿入し、固定板5に対して固定設置する。ロータ軸部2の配置後、スクリュロータ製造装置1は図12のようになる。ここでは、型形成工程、軸配置工程という順序になっているが、型形成工程と、軸配置工程とは、順序が逆であってもよい。そして、型形成工程及び軸配置工程が完了した時点で、スクリュロータ製造装置1は、図1、図12に示すように、軸方向と鉛直方向とが一致するように、且つ、固定板5が下部となるように設置される。
(樹脂供給工程)
次に、シリコン型7の内部空間8に樹脂を供給する(樹脂供給工程)。ここで、供給される樹脂は熱硬化性のものであり、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂(ユリア樹脂)、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド等が該当する。
型部分の下部に当たる下側の底部3cには、樹脂を流し込む注型口3hが設けられている。そして、樹脂は、樹脂貯蔵容器等から、直接、又はホースなどを経由して注型口3hへ注入され、下側からシリコン型7の内部空間8へ流し込まれる(図13の樹脂9p、矢印F参照)。この方式によれば、注型時の成形品内への気泡の巻き込みが抑えられ、気泡を巻き込んだとしても巻き込まれた気泡が上部へ浮き上がり易く、上部樹脂抜き孔より排出されるため、成形品の表面、内部にボイドが少ない成形品が得られる。そして、樹脂は、上側の底部3bに設けられた樹脂抜き孔(図13には図示せず)からオーバーフローするまで(図13矢印G参照)注入され、最終的に、シリコン型7の内部空間8が樹脂9pで充填される。ここで、底部3b,3cは、成形品であるスクリュ部9の端面9t(図5参照)の型となり、且つ、鍔部7fの保持を行なう(図13参照)。
また、スクリュロータの製造装置1が上記のように構成されているために、本工程において、樹脂がシリコン型7とバック型4との間に入ることが抑止される。
(加熱工程)
次に、シリコン型7内部の樹脂を加熱する(加熱工程)。具体的には、熱可塑性樹脂の硬化温度に達するまで、スクリュロータ製造装置1を加熱する。これにより、樹脂が硬化してスクリュ部9が成形される。結果的に、スクリュ部9は、シリコン型7の内表面7iに沿った表面9jを有する(図5参照)。
(取り出し工程)
次に、シリコン型7の内部から、成形品であるスクリュ部9を取り出す(取り出し工程)。すなわち、本工程においては、スクリュ部9を含むスクリュロータ11を取り出すことになる(図5参照)。具体的には、まず、スクリュロータの製造装置1を分解してバック型4から固定部3a,3d、底部3b,3c等を取り外し、次に、バック型4を切断部4a,4b,4cにおいて分割する。そして、表面に表れたシリコン型7の切れ目7cからシリコン型7を分割することで、スクリュ部9が脱型されることになる。ここで、シリコン型7が可撓性を有しており且つ離型性に優れているため、切れ目7cの入ったシリコン型7を用いることで、スクリュ部9の成形後、容易に脱型をすることができる。以上のようにしてスクリュロータ11が製造される。
以上は、熱硬化性樹脂を用いる場合の製造方法であり、上記のように、型形成工程→軸配置工程→樹脂供給工程→加熱(硬化)工程→取り出し工程、という順序で行なわれる。また、本発明に係る製造方法に熱可塑性樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル等)を用いることも可能であり、その場合には、
(a)加熱工程→型形成工程→軸配置工程→樹脂供給工程→冷却・硬化工程→取り出し工程
(b)型形成工程→加熱工程→軸配置工程→樹脂供給工程→冷却・硬化工程→取り出し工程
(c)型形成工程→軸配置工程→加熱工程→樹脂供給工程→冷却・硬化工程→取り出し工程
というような順序でスクリュロータが製造される。熱硬化性樹脂を用いる場合の加熱工程は、樹脂の硬化のためのものであるが、熱可塑性樹脂を用いる場合の加熱工程は、型へ樹脂を供給する前に、予め樹脂を流動化するためのものである。また、熱可塑性樹脂を用いる場合には、樹脂供給工程の後に、樹脂を冷却して硬化するための工程が必要となる。なお、上記のような各工程の前後及び各工程間に別の工程が設けられていてもよい。
次に、本発明に係るスクリュロータの製造装置及び製造方法の実施例を示す。上記の実施形態に係るスクリュロータの製造装置1及び製造方法を用いて、以下の試験条件においてスクリュロータを製造した。そして、成形されたスクリュロータについて、軸直角歯底位置における基本形状(設計形状)からの最大寸法誤差を計測し、さらに、1個の型当たりの成形品取り出し時間(取り出し工程所要時間)及び型清掃時間を計測した。
(本発明についての試験条件)
(1)樹脂:エポキシ樹脂(40重量%濃度)+シリカ(60重量%濃度)
(2)硬化温度:150℃
(3)シリコン型:信越化学工業(株)製 KE1300(収縮率0.1%)
(4)シリコン型の厚み(鍔部、突出部を除く):10 mm
(5)漏洩樹脂の経路長(L1):20 mm
(6)突出部(一組)の幅:10 mm
(7)鍔部の外径(Dj):198 mm
(8)鍔部の厚み:5 mm
(9)シリコン型の最大外径(鍔部、突出部及び凸部を除く):178 mm
ここで、(5)の経路長(L1)は、(4)のシリコン型の厚みと突出部の突出高さとの和に等しい。
(比較例についての試験条件)
また、比較例として、シリコン型における突出部及び鍔部と、バック型における溝部とを有していないスクリュロータの製造装置を用いて、上記の本発明と同様の試験を行なった。下記に示したもの以外の試験条件及び試験内容は、上記の本発明と同様である。
(1)シリコン型の厚み:10 mm
(2)漏洩樹脂の経路長(L2):10 mm
(3)シリコン型の最大外径:178 mm
ここで、(1)の厚みと(2)の経路長(L2)とは等しい。
(試験結果)
試験結果は、以下の(a)、(b)のようになった。
(a)軸直角歯底位置における基本形状からの最大寸法誤差
・本発明:−250μm
・比較例:−400μm
(b)成形品取り出し時間及び型清掃時間/型
・本発明:3時間
・比較例:5時間
上記の(a)に示すように、本発明によると、比較例に比べて基本形状からの最大寸法誤差が小さくなっており、寸法精度が良くなっていることが分かる。また、上記の(b)に示すように、本発明によると、比較例に比べて樹脂の除去作業に要する時間が短縮されており、型当たりのサイクルタイムが減少していることが分かる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
例えば、上記の実施形態においては、ロータ軸部が、スクリュ部の内部に配置される部分とそれ以外の部分とで径がほぼ同一で、且つ、断面が円形となるように形成されているが、このようなものには限られず、スクリュ部の内部に配置される部分が、スクリュ部の表面形状に沿うように突出した外表面形状を有し、スクリュ部のコア部となるように形成されていてもよい。ここで、突出した外表面部(コア部)は、軸部と一体に製造されたものであってもよいし、軸部とは別体として製造され軸部に取り付けられたものであってもよい。
本発明の一実施形態に係るスクリュロータの製造装置の側面視概略図。 図1のA−A’断面概略図。 図1のB−B’断面概略図。 取り出された状態におけるシリコン型の側面視概略図。 成形品であるスクリュ部を含むスクリュロータの側面視概略図。 図2のC部分を拡大した断面拡大概略図。 図6の中央付近を拡大した断面拡大概略図 突出部のない従来のシリコン型における切れ目付近の断面拡大概略図。 図3のD部分を拡大した拡大断面概略図。 鍔部のない従来のシリコン型における軸方向端部付近の断面拡大概略図。 本発明の一実施形態に係るスクリュロータの製造方法における、型形成工程完了後のスクリュロータの製造装置の断面概略図。 本発明の一実施形態に係るスクリュロータの製造方法における、軸配置工程完了後のスクリュロータの製造装置の断面概略図。 本発明の一実施形態に係るスクリュロータの製造方法における、樹脂供給工程途中のスクリュロータの製造装置の断面概略図。
符号の説明
1 スクリュロータの製造装置
2 ロータ軸部
4 バック型
4i バック型の内表面
4t 溝部
7 シリコン型
7c 切れ目
7f 鍔部
7i シリコン型の内表面
7j シリコン型の外表面
7t 突出部
8 シリコン型の内部空間
9 スクリュ部
9p 樹脂
9j スクリュ部の表面
10 かしめ棒
11 スクリュロータ

Claims (8)

  1. 金属製のロータ軸部と、当該ロータ軸部の周囲に取り付けられた樹脂製のスクリュ部と、を有するスクリュロータの製造方法であって、
    前記スクリュ部の表面形状に沿う内表面を有する筒状のシリコン型を、前記シリコン型の形状を保持するためのバック型に対して取り付けた状態にする型形成工程と、
    前記バック型の内部に前記ロータ軸部を配置する軸配置工程と、
    前記シリコン型の内部空間に樹脂を供給する樹脂供給工程と、
    前記樹脂を加熱する加熱工程と、
    前記シリコン型の内部から前記スクリュ部を取り出す取り出し工程と、を有し、
    前記シリコン型には、その軸方向に沿って形成された少なくとも一つの切れ目が形成され、且つ、周方向について前記切れ目を挟んだ両側において軸方向全長に亘って径方向外側へ突出した二つの突出部が前記切れ目に対応して設けられており、
    前記バック型は、前記シリコン型が取り付けられたときに前記二つの突出部を受け入れるように軸方向に沿って溝状に形成された溝部を備えていることを特徴とするスクリュロータの製造方法。
  2. 前記シリコン型が前記バック型に取り付けられたときに、前記二つの突出部と前記溝部とは密着状態となることを特徴とする請求項1に記載のスクリュロータの製造方法。
  3. 前記バック型に取り付けられた前記シリコン型において、前記二つの突出部が、軸方向に沿って設置されている二本のかしめ棒により周方向について両側から挟まれることで、前記二つの突出部同士が密着状態となることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクリュロータの製造方法。
  4. 前記シリコン型の軸方向についての端部には、径方向外側へ突出する鍔部が全周に亘って設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスクリュロータの製造方法。
  5. 前記シリコン型が前記バック型に取り付けられたときに、前記鍔部の外径は、前記鍔部に対応する部分における前記バック型の内径に一致することを特徴とする請求項4に記載のスクリュロータの製造方法。
  6. 前記シリコン型は、前記端部及び前記突出部を除いた部分の厚みが10mm〜20mmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスクリュロータの製造方法。
  7. 前記シリコン型は、前記スクリュ部の表面形状に沿う外表面を有しており、
    前記バック型は、前記シリコン型の外表面に沿う内表面を有していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスクリュロータの製造方法。
  8. 金属製のロータ軸部と、当該ロータ軸部の周囲に取り付けられた樹脂製のスクリュ部と、を有するスクリュロータの製造に用いられるスクリュロータ製造装置であって、
    前記スクリュ部の表面形状に沿う内表面を有する筒状のシリコン型と、
    前記シリコン型の形状を保持するためのバック型と、を有し、
    前記シリコン型には、その軸方向に沿って形成された少なくとも一つの切れ目が形成され、且つ、周方向について前記切れ目を挟んだ両側において軸方向全長に亘って径方向外側へ突出した二つの突出部が一つの前記切れ目ごとに設けられており、
    前記バック型は、前記シリコン型が取り付けられたときに前記二つの突出部を受け入れるように軸方向に沿って溝状に形成された溝部を備えていることを特徴とするスクリュロータ製造装置。
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