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JP2008186615A - 放電灯点灯装置及び非常用照明器具 - Google Patents

放電灯点灯装置及び非常用照明器具 Download PDF

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JP2008186615A
JP2008186615A JP2007016736A JP2007016736A JP2008186615A JP 2008186615 A JP2008186615 A JP 2008186615A JP 2007016736 A JP2007016736 A JP 2007016736A JP 2007016736 A JP2007016736 A JP 2007016736A JP 2008186615 A JP2008186615 A JP 2008186615A
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Jun Matsuzaki
純 松崎
Koji Yamashita
浩司 山下
Masahiro Naruo
誠浩 鳴尾
Yoji Tateno
洋司 立野
Yasunori Kawase
靖憲 河瀬
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

【課題】外来ノイズ等の外乱による誤動作を起こすことなく、インバータ回路出力部の接続不良による異常放電を確実に検出する。
【解決手段】直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段はインバータ回路の出力端の電圧、あるいは消費電力を検出する、もしくは、放電灯と直列に接続され、放電灯に流れる電流を制限する素子の電圧を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流電源を高周波交流電圧へ変換して放電灯を点灯させる放電灯点灯装置、及びこの放電灯点灯装置を備える誘導灯器具のような非常用照明器具に関するものである。
従来、この種の放電灯点灯装置としては、例えば、直流電源に接続されたL−プッシュプルインバータによって、冷陰極放電灯を点灯させる装置が用いられている。この装置では、自励発振の共振電圧がトランスの巻数比に応じて昇圧されて二次側に出力され、電流制限用のバラストコンデンサを介して放電灯に接続される。放電灯の調光は、直流電源の電圧を調整したり、直流電源からインバータへの電圧供給を数十〜数百Hzで断続的に遮断したりすることで行われる。
このような放電灯点灯装置では、放電灯が外れた場合にインバータの発振動作を停止させる保護回路が設けられているのが一般的である。例えば、放電灯に流れる電流を常時監視し、電流の遮断を検出すると、保護回路がインバータの動作を停止させる。しかし、放電灯を接続するコネクタなどには高電圧が印加されているため、放電灯の接続不良などが発生すると、その接続状態によっては保護回路が働かないことがある。これは、接続部の導通が遮断された箇所の距離が小さい場合には、火花放電やグロー放電などの異常放電が発生し、放電灯への電流が流れ続けてしまうためである。
このような課題を解決する技術としては、例えば、特許第3123161号や、特開2002−151287号などが公知である。具体的には、前者は異常放電時にトランスの二次側に発生する放電パルスの周波数成分を検出したときにインバータへの電源供給を遮断し、後者は電流検出器がインバータの発振周波数よりも高い放電ノイズ周波数成分を検出したときに放電灯への電圧供給を停止させることで、異常放電を停止させる。
また、特許第3655295号では異常放電時に回路電流の変化によって生じる磁束変化を検出して異常放電が発生したことを検出し、異常放電を停止させる方法が開示されている。
特許第3123161号公報 特開2002−151287号公報 特許第3655295号公報
しかし、これらの公知技術(特許第3123161号公報、特開2002−151287号公報)は、いずれも異常放電によって発生する「放電パルス」や「放電ノイズ」といった、インバータの発振周波数よりも高周波の成分を検出することを特徴としている。したがって、放電灯が外れるなどして接続不良が発生した時以外にも、例えば外来ノイズ等で誤動作してしまう恐れがある。この場合、接続不良による異常放電が発生していない正常点灯状態であっても、保護回路が動作して放電灯が消灯してしまう。また、特許第3655295号公報ではコアや回路配線に電流検出巻線を巻き付けて磁束変化を検出する方法が開示されているが、この方法では製造の複雑化を招く可能性がある。
本発明は、上述のような点に鑑みてなされたものであり、非常用照明器具などに用いる放電灯点灯装置において、外来ノイズ等の外乱による誤動作を起こすことなく、インバータ回路出力部の接続不良による異常放電を確実に検出することを課題とするものである。
請求項1の発明は、上記の課題を解決するために、図1に示すように、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段はインバータ回路の出力端の電圧を検出することを特徴とするものである。
請求項2の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、図9に示すように、放電灯と直列に接続され、放電灯に流れる電流を制限する素子の電圧を検出することを特徴とする。
請求項3の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、図12に示すように、インバータ回路の出力端の消費電力を検出することを特徴とする。
請求項4の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、図15に示すように、インバータ回路の出力端の電圧と放電灯に流れる電流から放電灯のインピーダンスを算出して検出することを特徴とする。
請求項5の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、図18に示すように、インバータ回路の出力端の電圧と放電灯に流れる電流とを比較して検出することを特徴とする。
請求項6の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、図20に示すように、直流電圧からインバータ回路への入力電力を検出することを特徴とする。
請求項7の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、図22〜図24に示すように、インバータ回路の発振周波数を検出することを特徴とする。
請求項8の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、図25に示すように、放電灯に流れる電流と、直流電圧からインバータ回路への入力電流とを比較して検出することを特徴とする。
請求項9の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、前記異常放電検出手段は、図26〜図28に示すように、放電灯の点灯始動時に放電灯の電気特性が略安定するまで検出しないようにマスクを設けたことを特徴とする。
請求項10の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、図29、図31に示すように、放電灯が始動したことを検出し、その検出信号に同期して誤検出防止信号V4を出力することを特徴とする。
請求項11の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、図32に示すように、前記電気特性の電気量或いはその包絡線の時間変化の微分値が所定値以下になったことを検出した後、異常放電検出手段の動作を開始させることを特徴とする。
請求項12の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、図33、図34に示すように、前記放電灯点灯装置はバースト調光可能であり、バースト調光時の放電灯始動時に異常放電検出手段が検出しないようにマスクを設けたことを特徴とする。
請求項13の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、図35、図36に示すように、前記放電灯点灯装置はバースト調光可能であり、バースト調光信号に同期して誤検出防止信号を出力することを特徴とする。
請求項14の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、図39、図40に示すように、前記放電灯点灯装置はバースト調光可能であり、全点灯状態からバースト調光に切り替えた時或いはバースト調光から全点灯状態へ切り替えた時に異常放電検出手段が検出しないようにマスクを設けたことを特徴とする。
請求項15の発明は、直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、図39、図40に示すように、前記放電灯点灯装置はバースト調光可能であり、全点灯状態からバースト調光に切り替えた時或いはバースト調光から全点灯状態へ切り替えた信号に同期して誤検出防止信号を出力することを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項1〜15のいずれかに記載の放電灯点灯装置を備える非常用照明器具である。
本発明によれば、外来ノイズ等による誤動作を起こすことなく、インバータ回路出力部の接続不良による異常放電を確実に検出することが可能となる。
請求項1の発明によれば、異常放電発生時の特性変化が大きいインバータ回路の出力端電圧を検出し、正常点灯時との差分を検出することで、外来ノイズ等の影響を受けることなく、異常放電発生を確実に検出することが可能となる。
請求項2の発明によれば、ランプ電流限流要素に発生する電圧によって検出できるため、特別な検出回路を追加する必要がなく、検出回路の構成を大幅に簡素化することが可能となる。また、ランプ電流検出回路をインバータ回路二次側の低圧側のみで構成できるので、検出回路への漏れ電流を最小限に抑えられ、漏れ電流の影響が殆ど無くなる利点がある。
請求項3の発明によれば、インバータ回路の出力端電圧とランプ電流の積である出力電力を検出することで、異常放電発生による負荷電力変化が正負どちらの方向であっても確実に検出することが可能となる。
請求項4または5の発明によれば、インバータ回路の出力端電圧とランプ電流の2つのパラメータを利用して演算処理を行うことで、1つのパラメータから異常放電を検出するよりも精度を向上させることが可能となる。特に、ランプ電流が低い調光点灯時において、検出精度を高める効果が得られる。
請求項6の発明によれば、低圧側であるインバータ回路1次側の入力電力を検出することで、高圧側となる2次側での検出回路が不要となり、出力電流の漏れを無くすことが可能となる。また、2次側で検出するよりも簡単な回路構成とすることが可能である。さらに、蓄電池のように電圧が変動する直流電源を使用する場合においても、高精度の検出が可能となる。
請求項7の発明によれば、異常放電発生による周波数変化を検出することで、直流電源の電圧が変動するようなインバータ回路であっても、確実に異常放電発生を検出することが可能となる。また、調光点灯時においても確実な検出が可能となる。
請求項8の発明によれば、インバータ回路の1次側特性と2次側特性の2つのパラメータを利用して演算処理を行うことで、請求項5の発明よりも、2次側特性の検出回路の簡素化を図れるとともに、高精度の異常放電検出が可能となる。
請求項9の発明によれば、ランプ始動時に異常検出のマスクを設けることで、部品を増やすことなく、正常状態における始動時の電気特性変化を異常と判定する恐れをなくすことができる。
請求項10の発明によれば、始動検出信号に同期して誤検出防止信号を出力することで、正常状態における始動時の電気特性変化を異常と判定する恐れをなくすことができる。
請求項11の発明によれば、ランプ始動時に起きる初期の変化を検出した後、異常放電検出を開始するようにしたので、部品を増やすことなく、ランプ始動時の電気特性変化を異常と判定する恐れを無くすことができる。
請求項12の発明によれば、バースト調光時におけるランプの再始動に同期して異常放電検出にマスクを設けることで正常状態を異常放電として誤検出する恐れを無くすことができる。
請求項13の発明によれば、バースト調光時におけるランプの再始動に同期して誤検出防止信号を出力して検出電圧の状態変化を無くすことができるため、請求項12と同様の効果が得られる。
請求項14の発明によれば、全点灯状態からバースト調光状態への点灯モード変化時或いはバースト調光状態から全点灯状態への点灯モード変化時にマスクを設けることで部品を増やすことなく、正常状態を誤検出する恐れを無くすことが可能となる。
請求項15の発明によれば、全点灯状態からバースト調光状態への点灯モード変化時或いはバースト調光状態から全点灯状態への点灯モード変化時に誤検出防止信号を出力することで部品を増やすことなく、正常状態を誤検出する恐れを無くすことが可能となる。
(実施形態1)
図1に本発明の実施形態1の基本構成を示す。ここでは、直流電圧Eは二次電池のような直流電源であり、この直流電源に接続されたL−プッシュプルインバータによって、自励発振の共振電圧がトランスTfの巻数比に応じて昇圧されて二次側に出力され、電流制限用のバラストコンデンサCbを介して放電灯Laに供給される。放電灯Laとしては例えば冷陰極ランプが用いられる。
ここで、L−プッシュプルインバータの構成及び動作については周知であり、一対のトランジスタTr1,Tr2がトランスTfの帰還巻線により交互にオンオフされることで、入力直流電圧を高周波交流電圧に変換する。r1,r2はトランジスタTr1,Tr2のバイアス抵抗、Crは共振コンデンサ、
L1は定電流インダクタである。
本実施形態は、電圧検出回路1によりインバータ回路の出力端の電圧を検出し、正常点灯時との差分によって異常放電発生を検出する例である。図2に、インバータ回路の出力端の電圧を検出する電圧検出回路1の具体例を示す。トランスTfの二次側に接続された電流制限用のバラストコンデンサCbの出力側電圧を、抵抗R1とR2によって分圧する。この分圧電圧をダイオードD1によって整流し、さらにコンデンサC1と抵抗R3によって適度に平滑することによって、インバータ出力電圧のピーク値または実効値を検出する。
ここで、放電灯の接続不良などによって異常放電が発生すると、インバータ出力電圧の波形は図3のように変化して、実効値およびピーク値が上昇する。これは、放電灯の正常点灯時のインバータ出力電圧は、放電灯の両端電圧Vla(以下ランプ電圧と称する)に等しいが、異常放電発生時のインバータ出力電圧にはランプ電圧のほかに異常放電電圧Vgが加わるためである。したがって、インバータ出力電圧を検出するコンデンサC1の電圧V1は、図3のように比較的瞬時に上昇する。なお、コンデンサC1の容量に対して抵抗R3が大きい場合はピーク検出、小さい場合には実効値検出に近くなる。
この電圧V1の変化量、すなわち正常点灯時と異常放電発生時との差分を、コンデンサC1の高圧側に直列接続された、コンデンサC2および抵抗R4とR5の微分回路によって検出する。コンデンサC2は直流カットの動作をするため、正常点灯時において電圧V1が一定であるならば、コンデンサC2の抵抗R4側には電圧V2が発生しない。しかし、コンデンサC1の電圧が変化すると、電圧V1の変化量に応じた電圧V2が発生する。
電圧V2は、コンデンサC2及び抵抗R4とR5で定まる時定数をもって上昇してゆくが、異常放電発生時の電圧V1が一定であるならば、電圧V2は電圧V1の変化量にほぼ等しい飽和電圧に到達したのちは徐々に下降してゆき、再び0Vに戻る。したがって、電圧V2が所定の閾値Vthを越えている区間において、信号出力できるよう、トランジスタQ1と抵抗R6によって信号出力回路を構成することで、図3のような出力電圧V3が得られる。トランジスタQ1がオフのときは抵抗R6を介して制御電源電圧に相当するHレベルの信号が出力され、トランジスタQ1がオンすると、Lレベルの信号が出力される。
図2の回路構成の場合、電圧検出の閾値Vthは、トランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧Vbeと抵抗R4,R5の分圧比によって決まる。なお、コンデンサC3はノイズ除去用であり、トランジスタQ1が放電ノイズ等で誤動作しないよう適切な容量に設定する。
以上のような構成とすることで、放電灯の接続不良などによる異常放電発生を確実に検出することが可能となる。本実施形態は、異常放電によって発生する「放電パルス」や「放電ノイズ」といった、インバータの発振周波数よりも高周波の成分を検出する従来の技術とは異なり、インバータの発振周期よりも十分長い区間における、正常点灯時と異常放電発生時の差分によって検出するので、外来ノイズ等の外乱に対してコンデンサC1の電圧V1は、インバータの発振周期と同等の応答速度で変化するため、放電パルスや放電ノイズが重畳すれば電圧V1は瞬時に変化してしまうが、コンデンサC2と抵抗R4,R5を直列接続することで差分の検出電圧V2の変化は緩やかになり、最終的な信号出力V3は放電パルスや放電ノイズの影響を受けにくくなる。つまり、異常放電が一定時間継続することによって信号出力V3が変化するため、外来ノイズ等による誤動作を防ぎ、確実な異常放電検出を実現することが可能となる。異常放電検出時の保護動作については特に限定しないが、例えば、図1に示すように、電圧検出回路1の検出出力を受けて電源スイッチSを開いてインバータ回路の発振を停止させても良い。
なお、本実施形態ではL−プッシュプルインバータの回路を例に説明したが、インバータ回路の構成は特に限定されるものではなく、例えば、ハーフブリッジ回路などでも良い。また、放電灯へ流れる電流を制限する素子も、本実施形態ではバラストコンデンサで説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、トランスのリーケージインダクタンスであっても良い。また、放電灯も、本実施形態では冷陰極放電灯を例に説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、熱陰極放電灯であってもよい。いずれも異常放電発生時にインバータ出力電圧が上昇するようなものであれば、その回路方式や素子、放電灯の種類は特に限定されるものではない。
また、図2ではアナログ回路構成によってインバータ出力電圧の差分を検出する構成を例示したが、例えば、マイクロコンピュータ等によって検出回路を構成しても良い。その場合、電圧V1やV2をマイクロコンピュータのアナログ/デジタル変換ポートへ入力すれば、コンデンサC2もしくは抵抗R4よりも信号出力V3側の素子を削除することが可能となり、部品点数削減による装置の小型化を図ることが可能となる。電圧V1で検出する場合は、外来ノイズ等による誤動作を防ぐために、ソフト的に検出結果の複数回一致やマスクなどの処理を行うことによって、アナログ回路構成におけるコンデンサC2と同等の機能を実現することができる。
本実施形態は、商用電源停電時にインバータの電源となる二次電池と、商用電源通電時に二次電池を充電する充電回路とを備える照明装置、およびこの照明装置を備える誘導灯器具のような非常用照明器具へ応用することが可能である。
以下に説明する実施形態はいずれも、本実施形態と同様にこれらの照明装置および照明器具への応用が可能である。
(実施形態2)
図4に本発明の実施形態2の基本構成を示す。本実施形態は、電流検出回路2により放電灯Laに流れる電流を検出し、正常点灯時との差分によって異常放電発生を検出する例である。
実施形態1では、インバータ回路の出力端の電圧を検出する例を示したが、図2に示すような電圧検出回路1をインバータ回路の出力端に設けた場合、電圧検出回路1への漏れ電流が発生してしまう。この漏れ電流は、放電灯Laに流れる電流(以下ランプ電流と称する)と比較して十分小さな値にすることが望ましいが、放電灯Laのインピーダンスが非常に高い場合には無視できなくなる。例えば、熱陰極蛍光灯の場合、ランプ電流は数100mA、ランプ電圧は100V前後であるので、ランプのインピーダンスは数100Ω〜数kΩである。これに対して冷陰極蛍光灯を点灯させる場合、ランプ電流は数mA、ランプ電圧は数100Vとなるので、ランプのインピーダンスは数10kΩ〜数100kΩとなる。したがって、電圧検出回路のインピーダンスを数MΩに設定しても、回路電流は数10μA程度が流れてしまうため、冷陰極蛍光灯を点灯させる場合は、ランプ電流の数%が電圧検出回路に漏れることになる。この回路電流を低減するには、電圧検出回路のインピーダンスを高くすれば良いが、高インピーダンス化は外来ノイズ等による誤動作が発生しやすくなるため、実際には数10μA程度の漏れ電流は避けられない。
図5に、本実施形態で用いる電流検出回路2の具体例を示す。放電灯Laと直列に接続されたランプ電流検出抵抗R7の両端電圧をダイオードD1によって整流し、さらにコンデンサC1と抵抗R3によって適度に平滑することによって、ランプ電流のピーク値または実効値を検出する。
ここで、放電灯の接続不良などによって異常放電が発生すると、ランプ電流の波形は図6のように変化する。異常放電発生部はインピーダンス成分を有するため、ランプ電流の実効値は低下する傾向となるが、空気中で放電するためインピーダンスは正特性を有し、ピーク値は上昇する傾向となる。したがって、コンデンサC1の容量に対して抵抗R3の値が大きい場合はピーク検出となり、コンデンサC1の電圧は図6の電圧V1のように異常放電発生によって上昇する。このコンデンサC1の電圧の変化量、すなわち正常点灯時と異常放電発生時との差分を、実施形態1の図2と同様の微分回路によって検出することによって、実施形態1の図3と同様、電圧V2が閾値Vthを越えている区間においてトランジスタQ1がオンし、異常放電検出信号が得られる。
なお、コンデンサC1の容量に対して抵抗R3の値が小さい場合は実効値検出となり、コンデンサC1の電圧は図8の電圧V1’のように異常放電発生によって低下し、電圧V2’はマイナス電位となる。この場合、微分回路を図7のような構成とすることで、電圧V2’が閾値Vthを下回っている区間においてトランジスタQ1をオンさせ、異常放電検出信号を得ることができる。
本実施形態も実施形態1と同様、L−プッシュプルインバータの回路を例に説明したが、インバータ回路の構成は特に限定されるものではなく、例えば、ハーフブリッジ回路などでも良い。また、放電灯へ流れる電流を制限する素子も、本実施形態ではバラストコンデンサで説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、トランスのリーケージインダクタンスであっても良い。また、放電灯は本実施形態では特に大きな効果を得られるインピーダンスの高い冷陰極放電灯を例に説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、熱陰極放電灯であっても良い。いずれも、異常放電発生時にランプ電流が変化するようなものであれば、その回路方式や放電灯の種類は特に限定されるものではない。
また、ランプ電流の差分を検出する手段も、実施形態1と同様、例えば、マイクロコンピュータ等によって構成しても良い。
(実施形態3)
図9に本発明の実施形態3の基本構成を示す。本実施形態は、インバータ回路の出力側に設けられる電流制限用のバラストコンデンサに発生する電圧を検出し、正常点灯時との差分によって異常放電発生を検出する例である。
従来の技術で説明したように、冷陰極放電灯を点灯させる装置としては、低電圧の直流電源から高周波交流電圧を得やすい、L−プッシュプルインバータが良く知られている。この装置では、自励発振の共振電圧がトランスの巻数比に応じて昇圧されて二次側に出力され、電流制限用のバラストコンデンサを介して放電灯に接続される。バラストコンデンサCbは、放電灯接続部の片側を低圧部とすることで、配線の寄生容量による漏れ電流や点灯性能への影響を低減するため、一般的に高圧側に設けられる。このバラストコンデンサを分割して、放電灯の高圧側に接続されるコンデンサCbに加えて低圧側にもコンデンサCb’を挿入し、この低圧側のバラストコンデンサCb’の電圧を検出することで異常放電発生を検出する。
図10は、トランス2次側の電圧がどのように分圧されているのかを示す説明図である。正常点灯時のトランス2次電圧は、ランプ電圧Vla、高圧側バラストコンデンサの電圧Vb、低圧側バラストコンデンサの電圧Vb’の和となる。VbとVb’の分圧比は、コンデンサCbとCb’の容量比によって設定される。ここで、放電灯が外れるなどして異常放電が発生すると、これらの電圧に加えて異常放電電圧Vgが発生するが、L−プッシュプルインバータは負荷状態に関わらずトランス2次電圧がほぼ一定であるため、各々の分圧比が変わることになる。すなわち、トランス2次電圧に占めるバラストコンデンサの分圧比が低下することになるので、この差分をコンデンサCb’側の電圧Vb’で検出することで、異常放電発生を検出することが可能となる。
図11は、図9の構成において、コンデンサCbとトランス低圧側との間に電流検出部2を追加したものである。電流検出素子は一般的に抵抗を使用することが多いが、実施形態2で説明したように、異常放電が発生するとランプ電流の実効値は低下する方向になる。したがって、電流検出部に発生する電圧Vrも低下する方向となるので、この電流検出部に発生する電圧Vrと低圧側バラストコンデンサの電圧Vb’の和を検出することによって、正常点灯時と異常放電時との差分をより大きくすることができ、図9の構成よりも検出精度を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、インバータ回路はL−プッシュプルインバータを例に説明したが、負荷状態が変化してもトランス出力電圧がほぼ一定となるインバータであれば、特に回路方式を限定されるものではない。また、ランプ電流制限素子もコンデンサを例に接続したが、高圧側と低圧側に同類の素子を挿入すれば特に限定されるものではなく、例えば、高圧側のバラストコンデンサCbに相当する素子はトランスのリーケージインダクタンス、低圧側のバラストコンデンサCb’に相当する素子はインダクタで構成するなどしても、同様の効果を得られる。また、放電灯も本実施形態では冷陰極放電灯を例に説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、熱陰極放電灯であっても良い。
また、ランプ電流の差分を検出する手段も特に限定されるものではなく、実施形態1や2と同様に、アナログ回路で構成してもマイクロコンピュータ等によって構成しても良い。
(実施形態4)
図12に本発明の実施形態4の基本構成を示す。本実施形態は、インバータ回路の出力端の電圧と、放電灯に流れる電流を検出し、それら検出値の積であるインバータ回路の出力電力によって異常放電発生を検出する例である。
実施形態1では、インバータ回路の出力端の電圧を検出する例を、実施形態2では放電灯に流れる電流を検出する例を説明したが、本実施形態はその組み合わせである。図12に示すように、インバータ回路の出力端電圧を検出する電圧検出回路1と、ランプ電流を検出する電流検出回路2と、ランプ電圧とランプ電流の検出出力の積を演算する電力演算回路3とを備えることで、インバータ回路の出力電力が算出される。
図13に本実施形態の動作波形を示す。実施形態1および実施形態2で説明したように、異常放電が発生した場合、インバータ回路の出力端電圧は実効値もピーク値も上昇するが、ランプ電流は実効値が低下し、ピーク値が上昇する。したがって、インバータ回路の出力端電圧とランプ電流のピーク値の積を求めれば、異常放電発生時のインバータ出力電力の演算結果は正常点灯時と比較して上昇する方向となるので、その差分を検出することによって異常放電発生を検出することができる。
なお、インバータ回路の出力端電圧とランプ電流の実効値の積を求める場合は、出力端電圧の増加率とランプ電流の減少率のどちらが支配的になるかによって、図14の破線に示すように積の値の変化方向が変わる。これはインバータ回路の設計に依存するものであるので、点灯装置の設計にあわせて検出の方向を設定すれば良く、ピーク値の積を求める場合と同様にインバータ出力電力の差分によって異常放電発生を検出することができる。
本実施形態も、L−プッシュプルインバータの回路を例に説明したが、実施形態1や2と同様、インバータ回路の構成は特に限定されるものではなく、例えば、ハーフブリッジ回路などでも良い。また、放電灯へ流れる電流を制限する素子も、本実施形態ではコンデンサで説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、リーケージインダクタンスであっても良い。また、放電灯も本実施形態では冷陰極放電灯を例に説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、熱陰極放電灯であっても良い。いずれも異常放電発生時にインバータ出力電力が上昇するようなものであれば、その回路方式や放電灯の種類などは特に限定されるものではない。
また、インバータ出力電力の差分を検出する手段も、実施形態1や2と同様、例えばマイクロコンピュータ等によって構成しても良い。
(実施形態5)
図15に本発明の実施形態5の基本構成を示す。本実施形態は、実施形態4の発展型であり、インバータ回路の出力端の電圧と、放電灯に流れる電流とを検出し、その検出値に対して演算を行うことによって異常放電発生を検出する例である。
実施形態4で説明したように、異常放電が発生した場合、インバータ回路の出力端電圧はピーク値も実効値も上昇するが、ランプ電流はピーク値が上昇し、実効値が低下するため、各々の実効値の積を求めた場合、出力端電圧の増加率とランプ電流の減少率のどちらが支配的になるかによって、異常放電発生時の変化方向が変わる。実施形態4では、点灯装置の設計にあわせて異常放電発生の検出の方向(正または負)を設定する例を説明したが、本実施形態は点灯装置の設計に依存しない検出方法である。
具体的には、図15に示すように、除算器4によりインバータ出力端電圧をランプ電流で除算してインバータ出力側の等価抵抗Routを算出し、比較器5により基準Routと比較する。正常点灯時は異常放電部の電圧Vgが無いため、インバータ出力側の等価抵抗Routはランプの等価抵抗Rla(=Vla/Ila)に等しくなる。これに対し、異常放電発生時はインバータ出力端電圧がランプ電圧Vlaと異常放電部の電圧Vgの和となる。
図16は冷陰極放電灯の点灯装置において、インバータ入力電圧を変化させて調光点灯させたときのインバータ出力側等価抵抗を、実験結果から求めたものである。基準となる等価抵抗Routを境として高いか低いかを判定することにより、異常放電発生時と正常点灯時とを区別できることが分かる。
図17は、図16の横軸をランプ電流に置き換えたものである。この結果から、異常放電が発生すると、正常点灯時よりもランプ電流が低下する傾向があり、インバータ入力電圧に対するインバータ出力側の等価抵抗は異常放電発生によって大幅に上昇することが分かる。特に、インバータ入力電圧が低い調光時においては、その傾向が顕著となり、本実施形態が特に有効であることが分かる。
図18は、図15と同等の効果を得られる別な構成例である。図15では、インバータ出力端電圧をランプ電流で除算して等価インピーダンスを算出したが、図18はインバータ出力端電圧の検出値に対して係数乗算器6により所定の係数Kを掛けて、その演算結果とランプ電流とを比較する例である。
図19はランプ電流の検出値を100としたとき、インバータ出力電圧の検出値が80となるように、図18における係数Kを与えた場合の一例である。正常点灯時に対して、異常放電発生時のインバータ出力電圧とランプ電流の変化率は、実験の結果、それぞれ145%と80%であった。
ここで、正常点灯時と異常放電発生時とで、インバータ出力電圧とランプ電流の大小関係が逆転するような係数Kを与えれば、それぞれの検出値は図19のように変化する。したがって、図18における比較器5として例えばコンパレータを使用し、一方の入力をランプ電流、他方の入力をインバータ出力電圧に係数Kを掛けたものとすれば、正常点灯時と異常放電発生時とでコンパレータの出力が反転し、異常放電発生を検出することができる。
なお、図18では、インバータ出力端電圧の検出値に対して係数Kを掛ける例を示したが、ランプ電流の検出値に対して係数1/Kを掛けても同様の効果が得られる。
本実施形態も、L−プッシュプルインバータの回路を例に説明したが、先述の実施形態1や実施形態2と同様、インバータ回路の構成は特に限定されるものではなく、例えばハーフブリッジ回路などでも良い。また、放電灯へ流れる電流を制限する素子も、本実施形態ではコンデンサで説明したが、特に限定されるものではなく、例えばリーケージインダクタンスであっても良い。また、放電灯も本実施形態では冷陰極放電灯を例に説明したが、特に限定されるものではなく、例えば熱陰極放電灯であっても良い。いずれも、異常放電発生時にインバータ出力の等価抵抗が増加するものであれば、その回路方式や放電灯の種類などは特に限定されるものではない。
また、図15の除算器4や比較器5、図18の係数乗算器6について、本実施形態ではアナログ回路で説明したが、例えばマイクロコンピュータ等によって構成しても良い。
(実施形態6)
図20に本発明の実施形態6を示す。本実施形態は、インバータ回路の一次側すなわち直流電源に流れる電流と直流電源の出力電圧を検出し、直流電源の出力電力相当を検出することによって正常点灯時と異常放電発生時との差分によって異常放電を検出する例である。すなわち、入力電圧検出回路1’により検出された直流電源からインバータ回路への入力電圧と、入力電流検出回路2’により検出された直流電源からインバータ回路への入力電流の積を求めることにより、直流電源からインバータ回路への入力電力を算出し、正常点灯時と異常放電発生時との差分によって異常放電を検出する。
実施形態1では、インバータ回路の出力端の電圧を検出する例を示したが、図2に示すような電圧検出回路1をインバータ回路の出力端に設けた場合、検出回路への漏れ電流が発生してしまう。この漏れ電流は、ランプ電流と比較して十分小さな値にすることが望ましいが、放電灯のインピーダンスが非常に高い場合には無視できなくなる。例えば、冷陰極蛍光灯を点灯させる場合は実施形態2で説明したように、ランプ電流の数%程度が電圧検出回路に漏れる場合がある。
また、実施形態4では、インバータ回路の出力(トランスの二次側)電力として出力電圧と出力電流を検出して電力換算することで正常放電時に比べて異常放電状態発生時の電力が増加することで異常放電を検出したが、これも同じくインバータ回路の出力電圧を検出しているため、上述したような問題が発生する。また、電圧検出部を挿入すると、電圧検出部へ漏れ電流が流れるため、放電灯への電流が電圧検出部を挿入しない場合に比べて小さくなる。そのため、放電灯に所定の電流を流すためには電圧検出部への漏れ電流を加算した電流を供給する必要がある。すなわち、トランスTfの二次側に電圧検出部を挿入すると、トランス形状が大きくなってしまう。
そこで、本実施形態では、異常放電時にインバータ回路の出力電力が増加することからインバータ回路の入力電力も図21に示すように正常放電時に比べて増加することで電力の変化として異常放電と判断している。
また、直流電源が電池のようなものにおいては、電池の容量に応じて電池電圧が変動するため、入力電流の変化だけでは異常放電と判断しにくい。そのため入力電圧と入力電流を検出し、入力電力に換算して異常放電を検出することで精度良く検出できる。
電圧検出や電流検出の手段としては、簡単には抵抗器のようなもので構成できるが、抵抗に限ったものでなくても良い。
なお、本実施形態は実施形態1と同様、L−プッシュプルインバータの回路を例に説明したが、インバータ回路の構成は特に限定されるものではなく、例えばハーフブリッジ回路などでも良い。また、放電灯へ流れる電流を制限する素子も、本実施形態ではコンデンサで説明したが、特に限定されるものではなく、例えばリーケージインダクタンスであっても良い。また、放電灯も本実施形態の図では冷陰極放電灯を例に説明したが、特に限定されるものではなく、例えば熱陰極放電灯であっても良い。いずれも異常放電発生時にインバータ入力電力が上昇するようなものであれば、その回路方式や放電灯の種類は特に限定されるものではない。
また、入力電力を検出する方法も、実施形態1と同様、例えばマイクロコンピュータ等によって構成しても良い。
(実施形態7)
図22に本発明の実施形態7を示す。本実施形態は、放電灯に印加される電圧の周波数を検出して正常放電と異常放電を検出するものである。
図24はインバータ回路の出力電圧波形の正常放電時と異常放電発生時を模式的に示したものである。正常放電時の周波数をA(Hz)、異常放電時の周波数をB(Hz)としたとき、実験では正常点灯時の周波数が約49kHzであったものに対して異常放電発生時には約53kHzとなった。ここで、図22のようにインバータ回路の出力に周波数検出回路7を設けて、正常点灯周波数と異常放電周波数の違いを検出することで異常放電が発生したことを検出することが可能となる。
また、図23のようにトランスTfの一次側の電圧で周波数を検出することも可能である。周波数検出回路7は直列接続した抵抗による分圧やコンデンサによる分圧をマイクロコンピュータ等で周波数を判断すればよい。また、電圧ではなく電流でも周波数を検出可能である。
本実施形態も実施形態1と同様、L−プッシュプルインバータの回路を例に説明したが、インバータ回路の構成は特に限定されるものではなく、例えばハーフブリッジ回路などでも良い。また、放電灯へ流れる電流を制限する素子も、本実施形態ではコンデンサで説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、リーケージインダクタンスであっても良い。また、放電灯も本実施形態の図では冷陰極放電灯を例に説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、熱陰極放電灯であっても良い。いずれも、異常放電発生時に周波数が変化するようなものであれば、その回路方式や放電灯の種類は特に限定されるものではない。
(実施形態8)
図25に本発明の実施形態8を示す。本実施形態は、インバータ回路の入力電流と出力電流において、正常放電時と異常放電発生時の変化を検出して異常放電状態を検出するものである。
表1(a)に正常点灯時と異常放電時のインバータ回路の入力電流値と出力電流値の実測値の一例を示す。ここで入力電流値と出力電流値を比較するために出力電流をK倍し、正常点灯時に入力電流値<出力電流×Kとなるように係数Kを設定する。ここでは仮に係数Kを250とした。このときの値は表1(b)となる。表1(b)では正常放電時においては入力電流<出力電流であったのに対して異常放電時には入力電流>出力電流となる。
また、表1(c)にも正常点灯時と異常放電時のインバータ回路の入力電流値と出力電流値の実測値の一例を示す。表1(a)と表1(c)の違いは表1(a)の値では入力電流において正常放電時<異常放電時の値であったのに対して、表1(c)では正常放電時>異常放電時となっていることである。ここでも表1(a)のときと同じく入力電流値と出力電流値を比較するため出力電流をK倍し、正常点灯時に入力電流値<出力電流×Kとなるように係数Kを設定する。ここでは仮に係数Kを250とした。このときの値は表1(d)となる。ここでも表1(c)では正常放電時においては入力電流<出力電流×Kであったのに対して異常放電時には入力電流>出力電流×Kとなる。
Figure 2008186615
以上のように入力電流と出力電流とを検出し、適当な係数Kを正常放電時に入力電流値<出力電流値×Kとなるように選定することで、異常放電時には入力電流値>出力電流値×Kとなる。この正常放電時と異常放電時における入力電流値と出力電流値×Kの大小関係の変化を捉えて異常放電状態を検出する。
図25ではブロック図で示したが、出力電流値を係数K倍するにはオペアンプを用いることで任意のK倍することが可能であり、比較手段としてはコンパレータを用いれば良い。また、各電流検出には抵抗器を用いれば簡単に構成できる。また、上述の説明では出力電流をK倍したが、入力電流を1/K倍することでも同じである。
なお、本実施形態も実施形態1と同様、L−プッシュプルインバータの回路を例に説明したが、インバータ回路の構成は特に限定されるものではなく、例えば、ハーフブリッジ回路などでも良い。また、放電灯へ流れる電流を制限する素子も、本実施形態ではコンデンサで説明したが、特に限定されるものではなく、例えば、リーケージインダクタンスであっても良い。また、放電灯も本実施形態では冷陰極放電灯を例に説明したが、特に限定されるものではなく、例えば熱陰極放電灯であっても良い。いずれも、異常放電発生時にインバータ入力電流及び出力電流が変化するようなものであれば、その回路方式や放電灯の種類は特に限定されるものではない。
(実施形態9)
図26に本発明の実施形態9を示す。本実施形態は、ランプ始動時に異常放電検出手段にマスクを設けることによって正常なランプ始動時の電気特性変化を誤検出しないようにするものである。
図27にランプ始動時におけるランプ電圧の変化例を示す。図27から分かるようにランプ電圧は始動時に急速に上昇し、徐々に所定のランプ電圧V0で安定する。このとき、実施形態1で示したようにインバータ回路の出力端の電圧を検出し、正常点灯時の差分によって異常放電発生を検出するものとすると、ランプ電圧が急速に上昇しているため、異常放電が発生した場合との区別がつかないため、誤検出してしまう恐れがある。
そこで、本実施形態ではランプの始動時には差分検出による異常放電検出を行わないようにし、ランプが安定点灯後に異常検出手段を動作させる。
例えば、図26においては、ランプ始動時から少なくともランプ電圧が安定する時間T2まで差分による異常放電検出にマスクを設ける方法がある。
実施形態1の図2に示した検出回路において、図28に示すように、トランジスタQ1のコレクタ側電圧V3を例えばマイコンIC1に接続することにより異常放電が発生したことを検出して、ランプ点灯動作を停止させる場合においては、そのマイコンIC1にランプ始動時から所定時間T2まで電圧V3として異常放電が発生したことを示すLow信号が発生した場合においてもマイコンIC1が異常発生と検出しないようなマスク時間を設けることでランプ始動時の誤検出を防ぐものである。
マスク時間は少なくともランプ電圧が上昇している時間T1以上とすることでマスク時間をランプ電圧V0が安定するまでの時間T2よりも短く設定することが可能であり、早くマスクを解除できる。
ここではランプ電圧検出にマスクを設定する場合を例示して説明したが、上述の各実施形態で説明したいずれの検出方法においても有効である。
(実施形態10)
図29に本発明の実施形態10を示す。本実施形態は、放電灯Laが始動したことを検出し、その信号と同期して誤検出防止信号を出力して正常なランプ始動時の電気特性変化を誤検出しないようにするものである。
まず、ランプが始動すると、前述した図27のようにランプ電圧が上昇していくため、図2の回路において、各部の電圧V1、V2、V3は図30で示すタイムチャートのような動作になり、電圧V3の変化により異常放電と誤検出する。
そこで、本実施形態の図29では、放電灯Laと直列にランプ電流検出手段として抵抗R7を設け、その検出電圧をダイオードD2とコンデンサC4で整流平滑する。このコンデンサC4の電圧Vc4をマイコンIC1に入力する。これにより放電灯Laが始動し、ランプ電流が流れると、コンデンサC4に電圧Vc4が発生し、マイコンIC1はコンデンサC4の電圧Vc4がマイコンIC1で予め設定した基準値Vth4以上になったことで放電灯Laが始動したことを検出、認識する。
マイコンIC1はランプLaが始動したことを認識すると、さらに予め設定した電圧及び時間の信号V4を出力する。この信号V4を図29のスイッチ素子Q4に入力する。すると、スイッチ素子Q4はこの信号V4を受けてオン動作する。そのため、トランジスタQ1はスイッチ素子Q4のオン動作中はオン動作しなくなる。したがって、図31のように電圧V1が変化しても電圧V3はHレベルを維持するため、ランプ始動動作を異常放電として誤検出することがなくなる。ここで、スイッチ素子Q4をオンさせるためのマイコンIC1からの誤検出防止信号V4の時間T3はランプLaの電気特性(ここではランプ電圧)が上昇しなくなる時間(図27の時間T1)以上に設定しておく。
ここではランプ電圧検出を用いて説明したが、上述の実施形態1〜8で示したいずれの検出方法においても有効である。
(実施形態11)
図32に本発明の実施形態11の動作を示す。本実施形態は、電気特性の変化量或いは包絡線の微分値が所定値以下になったことを検出した後、異常放電検出手段の動作を開始することで異常放電検出の誤検出を起こさないようにした一例である。ここで、電圧検出回路の構成は図28と同じ、主回路の構成は図26と同じで良い。
図28の回路において、ランプが始動すると、各部の電圧V1、V2、V3は図32のタイムチャートに示したように変化する。そのため、マイコンIC1はランプ始動による電気特性変化(ここではランプ電圧の変化)により電圧V3がHレベル→Lレベルになったことを受けて異常放電が発生したと認識してしまう。それを回避する方法としてマイコンIC1のソフト上で放電灯Laが始動する際の電圧V3の変化(例えば、Hレベル→Lレベル→Hレベル)を一旦検出した後でなければ電圧V3が変化しても異常放電とみなさないように検出動作をマスクする。そして、その後、電圧V3にHレベル→Lレベルといった変化が発生すれば、異常放電が発生したとみなす。これによりランプ始動時の誤検出を防ぐことが可能となる。
ここではランプ電圧検出を用いて説明したが、上述の実施形態1〜8で示したいずれの検出方法においても有効である。
(実施形態12)
図33に本発明の実施形態12を示す。上述の図26の構成において、正常時は閉路し、異常時は開路する電源スイッチSを、調光時に周期的にオンオフするスイッチング素子Q2とした点が異なる。スイッチング素子Q2は異常時には開路され、全点灯時には閉路する。
本実施形態は、バースト調光時においてランプが消灯状態から点灯状態に移行したときのランプの電気特性変化を異常放電状態と誤検出しないようにするものである。バースト調光は、図33のスイッチング素子Q2を一定周期でオンオフさせることにより調光するものであるため、マイコンIC1からはスイッチング素子Q2をオンオフさせる信号を出力する。このようにマイコンIC1はバースト調光のタイミングを制御しているので、バースト調光時においてランプが消灯状態から点灯状態に移行したときのランプの電気特性変化が生じるタイミングを予測することができ、そのタイミングでは異常放電検出をマスクすることにより、誤検出を防止できる。電圧検出回路1の構成は、図28で示した構成を用いることができる。
図34はバースト調光を模式的に表したものである。バースト調光はランプを所定の周期(およそ100Hz以上として視覚としてちらつきや点滅を認識できない周期)で点滅させることにより、平均的にランプの輝度を下げて調光状態とする方法である。バースト調光ではランプは一旦消灯しているため、次に始動させた瞬間、図34のようにランプ電圧は安定時に比べて高い電圧(一般的に再点弧電圧という)が毎サイクル発生する。この再点弧電圧による高い電圧は図34のように数サイクルで安定電圧に落ち着く。
ここで、放電灯Laが初始動の状態においてはランプ温度が安定するまでにある程度時間を要し、ランプ電圧が安定するまでに冷陰極ランプの場合、数秒程度要する。しかし、バースト調光で安定している場合においては、既にランプ温度は安定し平衡状態であるため、ランプ電圧が安定するのに要する時間が短くなる。そのため、誤検出防止用のマスクを短くし、素早く検出可能な状態にすることが可能となる。また、バースト調光時の点灯区間(T4+T5期間)において、この間に発生した異常放電状態を検出するには、電圧検出回路(図28)の抵抗R1〜R5、コンデンサC1〜C3で決定され、スイッチング素子Q1を駆動するための時定数τは、T4+T5よりも十分に小さい必要がある。このとき、バースト調光におけるランプ始動時の再点弧電圧発生時に異常放電検出と誤検出しないようにT4の区間でマスクを設ける。ここで、マスクタイミングは図34に示すようにスイッチング素子Q2のオフからオンへ変化するタイミングと同じにして且つ少なくともT4区間を含むように設定する。このマスクタイミングではマイコンIC1は異常放電検出を休止するので、誤検出が生じることはない。
ここではランプ電圧検出を用いて説明したが、上述の実施形態1〜8で示したいずれの検出方法においても有効である。
(実施形態13)
図35に本発明の実施形態13の電圧検出回路の構成を示す。主回路の構成は図33と同じである。本実施形態も、バースト調光時において放電灯Laが消灯状態から点灯状態に移行した時の放電灯Laの電気特性変化を異常放電状態と誤検出しないようにするものである。バースト調光は図33のスイッチング素子Q2を一定周期でオンオフさせることにより調光するものであるため、マイコンIC1からは主回路のスイッチング素子Q2をオンオフさせる信号を出力する。本実施形態では、さらにマイコンIC1から図35のスイッチング素子Q5をオンオフさせる信号を図36で示したようにスイッチング素子Q2のオンオフ信号に同期して出力するように設定しておく。すなわち、スイッチング素子Q5がオン状態では、電圧V1が変化してもスイッチング素子Q1はオフ状態である。このように、バースト調光のようにランプ電圧が変化する場合において、バースト調光のオンオフ信号Q2に同期して誤検出防止信号を出力することにより、正常動作を異常放電状態であると誤検出することを防ぐことができる。
ここではランプ電圧検出を用いて説明したが、上述の実施形態1〜8で示したいずれの検出方法においても有効である。
(実施形態14)
図37に本発明の実施形態14の電圧検出回路の構成を示す。コンデンサC5とスイッチ素子Q6の直列回路がコンデンサC1と並列に接続されており、電圧V1の時定数を切り替え可能となっている。スイッチ素子Q6はマイコンIC1からの信号により制御される。本実施形態も、バースト調光時において、ランプが消灯状態から点灯状態に移行した時のランプの電気特性変化を異常放電状態と誤検出しないようにするものである。主回路の構成は図33と同じである。
本実施形態では、マイコンIC1からの信号により全点灯時にはスイッチ素子Q6をオフし、バースト調光時にはスイッチ素子Q6をオンさせるようにしたものである。すなわち、バースト調光時においては全点灯時に比べてコンデンサC5がコンデンサC1に並列に接続されるため、スイッチング素子Q1を駆動するための時定数τは大きくなる。ここで、抵抗R1〜R5、コンデンサC1〜C5で決定される時定数τをバースト調光の周期よりも十分大きく設定する。また、図38に示すように、正常点灯時のバースト調光時のランプの電気特性の変化では電圧V3が変化しないようにするとともに、異常放電発生時にはバースト調光状態が数サイクル継続した後に電圧V3が変化するように設定することで正常なバースト調光状態を誤検出しないようにできる。
本実施形態によれば、バースト調光時におけるランプの電気特性変化を時定数を変えることで異常状態と誤検出する恐れを無くすことが可能となる。また、実施形態12、13に比べて時定数が大きいため、ノイズ耐量が高くなる。
ここではランプ電圧検出を用いて説明したが、上述の実施形態1〜8で示したいずれの検出方法においても有効である。
(実施形態15)
本実施形態は全点灯状態からバースト調光状態、バースト調光状態から全点灯状態へ点灯モードを変化させた場合のランプの電気特性変化を異常放電状態と誤検出しないようにするものである。点灯モードを全点灯状態→バースト調光状態→全点灯状態のように変化させた場合の電圧検出回路の各部の電圧V1、V2、V3のタイミングチャートを図39に示す。ここで、電圧検出回路の構成は図28と同じ、主回路の構成は図33と同じで良い。
バースト調光状態から全点灯状態へと点灯モードを変化させた場合、電圧V1が上昇するため、これを微分した電圧V2が変化し、閾値Vthを超えた区間では電圧V3はLレベルになる。すなわち、異常放電検出が動作したときと同じ動作になり、誤検出する可能性がある。
そこで、少なくともバースト調光状態から全点灯状態へと点灯モードが変化する場合においては、モード変化時に図39のマスクタイミングのような期間にマイコンIC1内でマスクを設けることで異常放電状態と誤検出しないようにする。
また、全点灯状態からバースト調光状態へと点灯モードを変化させた場合、ランプの温度が下がって行くため、バースト調光の点灯−消灯の割合によってはランプの電圧に変化が現れる場合がある。そのため全点灯状態からバースト調光状態へと点灯モードを変化させた場合においても図40のように異常放電と誤検出しないようなマスクを設けることが望ましい。
ここではランプ電圧検出を用いて説明したが、上述の実施形態1〜8で示したいずれの検出方法においても有効である。
(実施形態16)
本実施形態は全点灯状態からバースト調光状態、バースト調光状態から全点灯状態へ点灯モードを変化させた場合のランプの電気特性変化を異常放電状態と誤検出しないようにするものである。電圧検出回路の構成は図35と同じ、主回路の構成は図33と同じで良い。
マイコンIC1は全点灯状態からバースト調光状態、バースト調光状態から全点灯状態へ点灯モードを切り替える制御を行っている。そこで、点灯モードを切り替える制御に同期してマイコンIC1から図35のスイッチング素子Q5をオンオフ動作させる信号を出力する。すなわち、点灯モードを切り替えるときには、図40のマスクタイミングに合わせてスイッチング素子Q5を所定の時間はオンさせることで、図35の電圧V1に変化が生じてもスイッチング素子Q1をオフさせておくことで点灯モードの切り替えによるランプ電圧の変化を異常放電と誤検出することを防ぐことができる。
ここではランプ電圧検出を用いて説明したが、上述の実施形態1〜8で示したいずれの検出方法においても有効である。
以上の各実施形態は、商用電源停電時にインバータの電源となる二次電池と、商用電源通電時に二次電池を充電する充電回路とを備える照明装置、およびこの照明装置を備える誘導灯器具のような非常用照明器具へ応用することが可能である。
本発明の実施形態1の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態1の検出回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態1の動作波形図である。 本発明の実施形態2の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態2の検出回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態2の動作波形図である。 本発明の実施形態2の一変形例の検出回路の構成を示す回路図である。 図7の検出回路の動作波形図である。 本発明の実施形態3の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3の動作説明図である。 本発明の実施形態3の一変形例の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4の動作波形図である。 本発明の実施形態4の別の動作波形図である。 本発明の実施形態5の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態5の比較器による判別動作の説明図である。 本発明の実施形態5のランプ電流と等価抵抗の変化を示す説明図である。 本発明の実施形態5の一変形例の構成を示す回路図である。 図18の構成による検出動作の説明図である。 本発明の実施形態6の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態6の動作波形図である。 本発明の実施形態7の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態7の一変形例の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態7の動作波形図である。 本発明の実施形態8の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態9の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態9の動作波形図である。 本発明の実施形態9の検出回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態10の検出回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態10に対する比較例の動作波形図である。 本発明の実施形態10の動作波形図である。 本発明の実施形態11の動作波形図である。 本発明の実施形態12の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態12の動作波形図である。 本発明の実施形態13の検出回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態13の動作波形図である。 本発明の実施形態14の検出回路の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態14の動作波形図である。 本発明の実施形態15の動作波形図である。 本発明の実施形態15の別の動作波形図である。
符号の説明
La 放電灯
1 電圧検出回路
2 電流検出回路

Claims (16)

  1. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段はインバータ回路の出力端の電圧を検出することを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、放電灯と直列に接続され、放電灯に流れる電流を制限する素子の電圧を検出することを特徴とする放電灯点灯装置。
  3. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、インバータ回路の出力端の消費電力を検出することを特徴とする放電灯点灯装置。
  4. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、インバータ回路の出力端の電圧と放電灯に流れる電流から放電灯のインピーダンスを算出して検出することを特徴とする放電灯点灯装置。
  5. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、インバータ回路の出力端の電圧と放電灯に流れる電流とを比較して検出することを特徴とする放電灯点灯装置。
  6. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、直流電圧からインバータ回路への入力電力を検出することを特徴とする放電灯点灯装置。
  7. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、インバータ回路の発振周波数を検出することを特徴とする放電灯点灯装置。
  8. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備える放電灯点灯装置において、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備え、異常放電検出手段は、放電灯に流れる電流と、直流電圧からインバータ回路への入力電流とを比較して検出することを特徴とする放電灯点灯装置。
  9. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、前記異常放電検出手段は放電灯の点灯始動時に放電灯の電気特性が略安定するまで検出しないようにマスクを設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  10. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、放電灯が始動したことを検出し、その検出信号に同期して誤検出防止信号を出力することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  11. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、前記電気特性の電気量或いはその包絡線の時間変化の微分値が所定値以下になったことを検出した後、異常放電検出手段の動作を開始させることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  12. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、前記放電灯点灯装置はバースト調光可能であり、バースト調光時の放電灯始動時に異常放電検出手段が検出しないようにマスクを設けたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  13. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、前記放電灯点灯装置はバースト調光可能であり、バースト調光信号に同期して誤検出防止信号を出力することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  14. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、前記放電灯点灯装置はバースト調光可能であり、全点灯状態からバースト調光に切り替えた時或いはバースト調光から全点灯状態へ切り替えた時に異常放電検出手段が検出しないようにマスクを設けたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  15. 直流電圧を高周波交流電圧へ変換して光源となる放電灯を点灯させるインバータ回路を備え、インバータ回路の出力部または入力部の電気特性を検出し、前記放電灯の正常点灯時とインバータ回路出力部の不完全接続による異常放電発生時との電気特性の差分を検出する異常放電検出手段とを備えた放電灯点灯装置において、前記放電灯点灯装置はバースト調光可能であり、全点灯状態からバースト調光に切り替えた時或いはバースト調光から全点灯状態へ切り替えた信号に同期して誤検出防止信号を出力することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の放電灯点灯装置を備える非常用照明器具。
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