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JP2008182223A - 固体撮像装置の接合方法および固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置の接合方法および固体撮像装置 Download PDF

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JP2008182223A JP2007337565A JP2007337565A JP2008182223A JP 2008182223 A JP2008182223 A JP 2008182223A JP 2007337565 A JP2007337565 A JP 2007337565A JP 2007337565 A JP2007337565 A JP 2007337565A JP 2008182223 A JP2008182223 A JP 2008182223A
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Shoji Nishida
昭二 西田
Takayuki Fujiwara
隆行 藤原
Norihito Nosaka
教翁 野坂
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Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】
光学機能付与膜の性能を維持するとともに、固体撮像素子ウェーハと透光性基板とを高い機密性で良好に接合する固体撮像装置の接合方法、および固体撮像装置を提供すること。
【解決手段】
ガラスウェーハ11に形成された光学機能付与膜12に対し加工を施してから固体撮像素子ウェーハ14を接合することにより、光学特性付与膜12の特性を劣化させず、高い機密性で良好にガラスウェーハ11と固体撮像素子ウェーハ14とを接合させる。
【選択図】図2

Description

本発明は固体撮像装置の製造において、2種類の板状部材を接合する固体撮像装置の接合方法及び固体撮像装置に関する。
デジタルカメラや携帯電話に用いられるCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)からなる固体撮像装置は、近年益々の小型化、量産化が要求されている。
そのような要求から、固体撮像装置の小型化、量産化を図るため、多数の固体撮像素子の受光部が形成された固体撮像素子ウェーハと透光性基板(ガラスウェーハ)とを、各受光部を包囲する位置に対応させて形成されたスペーサを介して接合した後、貫通配線の形成、ダイシング等の各工程を経て製造される固体撮像装置、及びその製造方法が提案されている(例えば、特許文献1、又は特許文献2参照。)。
このような固体撮像素子の製造方法おいて、特に接合工程においては、固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとの2つの板状部材がスペーサを介して接触された状態で電圧を印加すると同時に、高温で加熱することで接合させる陽極接合による方法が提案されている(例えば、特許文献3、又は特許文献4参照。)。
陽極接合は、例えば図7に示すように、固体撮像素子ウェーハ等の第1の板状部材としてのシリコンウェーハ61、第2の板状部材としてのガラスウェーハ62、シリコンウェーハ61を載置するテーブル63、及びテーブル63とガラスウェーハ62とにつながる高圧電源64等の構成を備えた接合装置60で実施される。
接合装置60では、接触されたシリコンウェーハ61とガラスウェーハ62とは不図示の加熱装置により400℃から500℃の高温で加熱されるとともに、高圧電源64によりガラスウェーハ62側をカソードとして、500Vから1000V程度の直流高電圧を印加する。
これにより、シリコンウェーハ61とガラスウェーハ62との間に大きな静電引力が発生し、界面部で化学結合することによって強固にシリコンウェーハ61とガラスウェーハ62とが接合される。
この他、2種類の板状部材の接合させる方法としては、板状部材の接合面をプラズマやイオンビーム等のエネルギー波により活性化して接合する方法も提案されている(例えば、特許文献5、又は特許文献6参照。)。
特開2001−351997号公報 特開2004−88082号公報 特開2001−64041号公報 特開2005−187321号公報 特開2006−73780号公報 特開2006−248895号公報
特許文献1、2に記載されるような固体撮像装置に使用されるガラスウェーハでは、固体撮像素子に効率的に光を導入し、高い透過性特性が要求されるため、反射防止を目的としたMgF2、SiO、SiO2膜等の光学機能付与膜(反射防止膜、またはAR膜と称する)が表面に形成されている。
ところが、ガラスウェーハには、例えば「パイレックス(登録商標)ガラス」等の熱膨張係数がSiに近い透明ガラスウェーハが用いられるが、光学機能付与膜とは異なる材質であり、熱膨張率が異なるため、接合工程における加熱によってガラスウェーハに反りが発生する。このため、固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとの接合不良が発生し、固体撮像装置の接合工程における大きな問題となっていた。
また、接合をおこなう部材の表面は、面粗さが1nm以下の鏡面加工されていることが望ましいが、光学機能付与膜の表面の粗さは10nm以上となる場合があり、または10nm以上である場合が多い。更に、光学機能付与膜は、撥水性であるフッ素化合物を含む場合があって、成膜条件により膜密度も大きく変化するため微細な欠陥があり、陽極接合などの接合方法に不向きな場合がある。
本発明はこのような問題に対して成されたものであり、光学機能付与膜の性能を維持するとともに、固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとを高い機密性で良好に接合する固体撮像装置の接合方法、および固体撮像装置を提供することを目的としている。
本発明は前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、固体撮像素子が形成された第1の板状部材と反射防止を目的とした光学機能付与膜が表面に形成された第2の板状部材とを、スペーサ部材を介することにより前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との間に空隙を設けて接合する前記第2の板状部材と前記スペーサ部材との接合方法において、前記光学機能付与膜表面に対し加工を施すことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、第1の板状部材としての固体撮像素子が形成された固体撮像素子ウェーハと、第2の板状部材としての反射防止を目的としたAR膜からなる光学機能付与膜が形成されたガラスウェーハとが、スペーサ部材を介することにより間に空隙を設けて接合される。接合では、陽極接合、または表面活性接合等の直接接合方法が用いられる。接合の際には、光学機能性付与膜が接合に適するように加工される。
これにより、固体撮像素子ウェーハとスペーサとが高い機密性で接合され、結果として固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとが高い機密性で良好に接合されるとともに、光学機能付与膜の性能が損なわれることがない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光学機能付与膜表面に対し加工が施された前記第2の板状部材と、前記スペーサ部材の形状となる第3の板状部材とを接合した後、前記第3の板状部材を前記スペーサ部材の形状に加工することを特徴としている。
請求項2の発明によれば、表面に対して接合に適した加工が施された光学機能付与膜表面が形成されている第2の板状部材へスペーサ部材となる第3の板状部材が接合された後、第3の板状部材はエッチング等の各種工程を経てスペーサ部材の形状に加工される。
これにより、固体撮像素子ウェーハとスペーサとが高い機密性で接合され、結果として固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとが高い機密性で良好に接合される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において前記光学機能付与膜は、酸化膜、窒化膜、またはフッ化膜であることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、光学機能付与膜をプラズマにより活性化及び平滑化する際に、効率よく光学機能付与膜の表面性状が接合に最も適した表面性状となり、固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとが高い機密性で良好に接合される。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の発明において、前記光学機能付与膜は、反射防止膜であることを特徴としている。
請求項4によれば、光学機能付与膜をプラズマにより活性化及び平滑化する際に、膜厚に変化が起き難く、光学的な機能に影響を与えなくなる。
請求項5に記載の発明は、請求項1、2、3、または4のいずれか1項に記載の発明において、前記光学機能付与膜への加工は、表面粗さ、構成元素、及び密度の値を含む前記光学機能付与膜の表面性状を変更することであることを特徴としている。
請求項5によれば、研磨、成膜条件変更等により、光学機能付与膜の表面粗さ、構成元素、及び密度を含む表面性状を接合に適した条件へ変更する。これにより、固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとが高い機密性で良好に接合される。
請求項6に記載の発明は、請求項1、2、3、または4のいずれか1項に記載の発明において、前記光学機能付与膜への加工は、前記第1の板状部材が前記第2の板状部材に接合される接合面上の該光学機能付与膜を除去することであることを特徴としている。
請求項6によれば、固体撮像素子ウェーハがガラスウェーハに接合される接合面上に形成された光学機能付与膜はエッチング等の方法により除去され、光学機能付与膜を挟むことなく固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとが接合される。これにより、固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとが高い機密性で良好に接合される。
請求項7に記載の発明は、請求項1、2、3、または4のいずれか1項に記載の発明において、前記光学機能付与膜への加工は、該光学機能付与膜表面をプラズマにより活性化させることであることを特徴としている。
請求項7によれば、プラズマにより光学機能付与膜面が活性化され、表面活性接合により固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとが高い機密性で良好に接合される。
請求項8に記載の発明は、請求項1、2、3、または4のいずれか1項に記載の発明において、前記光学機能付与膜への加工は、プラズマエッチングによる平滑化であることを特徴としている。
請求項8によれば、光学機能付与膜をプラズマにより活性化及び平滑化することにより、研磨による平滑化と異なり平滑化した面に研磨残留物などが残らず、固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとが安定した高い機密性で良好に接合される。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の発明において、前記光学機能付与膜は、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とを接合した後に必要とされる該光学機能付与膜の所望の厚さに対し、前記加工による該光学機能付与膜の厚みの変化量分、前記第2の板状部材の表面に厚みを変えて形成することを特徴としている。
請求項9によれば、粗さや含有元素等の光学機能付与膜の表面性状を制御する際に厚みが変化し光学特性が変化した場合であっても、平滑化を行うことで光学特性を維持することが可能となる。
以上説明したように、本発明の固体撮像装置の接合方法および固体撮像装置によれば、ガラスウェーハに形成された光学機能付与膜が、光学機能付与膜の性能を劣化させることなく接合に適した状態に加工され、固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとが高い機密性で良好に接合される。
以下添付図面に従って本発明に係る固体撮像装置の接合方法および固体撮像装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明に係る固体撮像装置の接合方法および固体撮像装置の接合を行う接合装置における接合工程の概略を示したものである。
接合装置では、第1の板状部材としての固体撮像素子ウェーハ10と第2の板状部材としてガラスにより形成されたガラスウェーハ11とを、まずチャンバー減圧下に置き、プラズマ処理を行う。
これにより、固体撮像素子ウェーハ10とガラスウェーハ11との表面が活性化されるとともに、平滑化及び親水化される。
続いて、固体撮像素子ウェーハ10とガラスウェーハ11とを大気中に戻し、両部材の接合面全面を密着させ、仮接合を行う。仮接合後、固体撮像素子ウェーハ10とガラスウェーハ11とは、加圧されるとともに、不図示の加熱装置により加熱され、接合温度(例えば400℃から500℃)まで温度上昇される。この状態で、高圧電源16によりガラスウェーハ11側をカソードとして直流高電圧(例えば500Vから1000V)を印加する。
これにより、固体撮像素子ウェーハ10とガラスウェーハ11との間に大きな静電引力が発生し、界面部で化学結合することによって、固体撮像素子ウェーハ10とガラスウェーハ11とが強固に結合される。
なお、上記の接合方法では、固体撮像素子ウェーハ10とガラスウェーハ11とは鏡面加工されたものが使用され、平坦度は100μm、面粗さは1nm以下の物が望ましい。
また、本発明に係る接合方法、及び本発明に係わる接合部材の製造を行う接合装置では、上記接合工程に限らず、加熱の工程を伴う既知の接合工程であれば、いずれの接合工程であっても好適に利用可能である。
図2は、本発明の実施の形態に係る固体撮像装置の外観形状を示す斜視図である。固体撮像装置1は、固体撮像素子3が設けられた固体撮像素子チップ2、固体撮像素子チップ2に取り付けられ固体撮像素子3を取り囲む枠形状のスペーサ5、及びスペーサ5の上に取り付けられて固体撮像素子3を封止するカバーガラス4から構成されている。
固体撮像素子チップ2は、固体撮像素子ウェーハ10をダイシング装置等により切断することによって形成された矩形のチップ基板と、チップ基板上に形成された固体撮像素子3と、固体撮像素子3の外側に複数個配列され外部との配線を行うためのパッド(電極)6とからなっている。チップ基板の材質は、例えばシリコン単結晶が用いられる。
カバーガラス4は、ガラスウェーハ11をダイシング等により切断することにより形成される。カバーガラス4は、熱膨張係数がシリコンに近い透明ガラス、例えば、「パイレックス(登録商標)ガラス」等が用いられ、その厚さは、例えば500μm程度である。カバーガラス4の表面には、酸化膜、窒化膜、またはフッ化膜であるMgF2、SiO、SiO2膜等の反射防止を目的としたAR膜からなる光学機能付与膜が形成されている。
スペーサ5は、無機材料で、チップ基板とカバーガラス4と熱膨張係数等の物性が類似した材質が望ましいため、例えば多結晶シリコンが用いられる。また、スペーサ5は、第3の板状部材としての多結晶シリコンウェーハをガラスウェーハ11と接合した後、ドライエッチング等の方法によりスペーサ5の形状に形成される、または第3の板状部材としての多結晶シリコンウェーハを予めスペーサ5の形状に形成した後に光学機能付与膜が形成されたガラスウェーハ11に対して接合してもよい。
スペーサ5の固体撮像素子チップ2とカバーガラス4とに対しての接合は、陽極接合、または表面活性接合等の直接接合方法により接合されている。
次に、本発明に係わる固体撮像装置の接合方法の第1の実施の形態を説明する。図3は、第1の実施の形態による固体撮像装置の接合方法を示した断面図である。
図3(a1)および図3(a2)に示すように、ダイシング装置等によって切断されることによりカバーガラス4となる、第2の板状部材としてのガラスウェーハ11の一方の面には、MgF2、SiO、SiO2膜等のAR膜からなる光学機能付与膜12が形成されている。
このとき、光学機能付与膜12は、ガラスウェーハ11の表面全面または表面外周部近傍(例えばガラスウェーハ11の外周部から0.2mm。望ましくは0.1mm。)まで形成されているのが良い。
これにより、図1に示す固体撮像素子ウェーハ10とガラスウェーハ11とを接合後した後に、ガラスウェーハ11外周部付近に光学機能付与膜12が形成されていないことにより生じる空隙により外周部に局所的に応力集中が発生することを防止し、固体撮像素子ウェーハ10とガラスウェーハ11との破損が防止される。
光学機能付与膜12が形成されたガラスウェーハ11へは、図3(b1)、及び図3(b2)に示すように、スペーサ5が接合される。スペーサ5は、ダイシング等で個々に切断されることにより固体撮像素子チップ2となる、第1の板状部材としての固体撮像素子ウェーハ14上に複数形成された固体撮像素子3を取り囲むように予め形成されている。
スペーサ5をガラスウェーハ11へ接合する際には、陽極接合等の直接接合方法により接合される。このとき、光学機能付与膜12は、プラズマエッチングによって平滑化されることにより、通常10nm以上ある表面荒さが、Rrms<2nmまで変更される。より好ましくはRrms<0.5nmまで変更されるのがよい。
このように、光学機能付与膜12の表面性状が変更されることにより、光学機能付与膜12の表面がより接合に適した鏡面状に近くなり、高い機密性で良好に接合される。
なお、光学機能付与膜12の表面性状の変更はプラズマエッチングに限らず、研磨、リフロー、イオン注入、ウエットエッチング、アニーリング等の方法により光学機能付与膜12の表面粗さ、構成元素、及び密度の値を変更するのでもよく、表面性状の変更は光学機能付与膜12を成膜する際、または成膜後のどちらでもよい。
また、図3(b2)に示すように、光学機能付与膜12の加工は、固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とがスペーサ5を介して接合される接合面上の光学機能付与膜12のみが加工されることがより望ましい。これにより、光学機能付与膜12は、研磨等の加工により反射防止等の特性が劣化する場合があるが、図3(b1)に示すように全面が加工される場合とは異なり、スペーサ5が接合される部分のみ加工が施され、加工部分13のみが特性劣化する。
加工部分13へは、図3(c2)へ示すように、スペーサ5が接合されるため、固体撮像素子3へ入射する光には影響がなく、光が入射する部分の光学機能付与膜12の機能が損なわれず固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とが高い機密性で良好に接合される。
接合された固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とはダイシング装置等により切断加工され、個々の固体撮像装置へ分割される。
次に、本発明に係わる固体撮像装置の接合方法の第2の実施の形態を説明する。図4は、第2の実施の形態による固体撮像装置の接合方法を示した断面図である。
図4(a1)および図4(a2)に示すように、ガラスウェーハ11の一方の面には、MgF2、SiO、SiO2膜等のAR膜からなる光学機能付与膜12が形成されている。
このとき、光学機能付与膜12は、ガラスウェーハ11の表面全面または表面外周部近傍(例えばガラスウェーハ11の外周部から0.2mm。望ましくは0.1mm。)まで形成されているのが良い。
光学機能付与膜12が形成されたガラスウェーハ11へは、図4(b1)、及び図4(b2)に示すように、スペーサ5が接合される。スペーサ5は、固体撮像素子ウェーハ14上に複数形成された固体撮像素子3を取り囲むように予め形成されている。
スペーサ5をガラスウェーハ11へ接合する際には、プラズマ照射等の方法により光学機能付与膜12表面を活性化及び平滑化させて接合する表面活性接合方法を用いる。このとき、図4(b2)に示すように、固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とがスペーサ5を介して接合される接合面上の光学機能付与膜12を残して表面がマスクされ、図4(b1)に示すように全面が活性化及び平滑化される場合とは異なり、接合面上の光学機能付与膜12のみが活性化及び平滑化される。
これにより、光学機能付与膜12は、プラズマ照射により反射防止等の特性が劣化する場合があるが、スペーサ5が接合される部分のみ活性化及び平滑化され、活性化部分15のみが特性劣化する。活性化部分15はスペーサ5が接合されるため、固体撮像素子3へ入射する光には影響がなく、光が入射する部分の光学機能付与膜12の機能が損なわれず固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とが高い機密性で良好に接合される。
接合された固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とはダイシング装置等により切断加工され、個々の固体撮像装置へ分割される。
次に、本発明に係わる固体撮像装置の接合方法の第3の実施の形態を説明する。図5は、第3の実施の形態による固体撮像装置の接合方法を示した断面図である。
第3の実施の形態では、図5(a1)に示すように、ガラスウェーハ11の一方の面には、MgF2、SiO、SiO2膜等のAR膜からなる光学機能付与膜12が形成されている。
このとき、光学機能付与膜12は、ガラスウェーハ11の表面全面または表面外周部近傍(例えばガラスウェーハ11の外周部から0.2mm。望ましくは0.1mm。)まで形成されているのが良い。
光学機能付与膜12が形成されたガラスウェーハ11へは、図5(b1)、に示すようにスペーサ5が接合される。スペーサ5は、固体撮像素子ウェーハ14上に複数形成された固体撮像素子3を取り囲むように予め形成されている。
スペーサ5をガラスウェーハ11へ接合する際には、固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とがスペーサ5を介して接合される接合面上の光学機能付与膜12が、エッチング、またはダイシング等の方法により除去され、図5(c1)に示すように、ガラスウェーハ11とスペーサ5とが直接接合される。スペーサ5とガラスウェーハ11との接合は、陽極接合、または表面活性化接合等の直接接合方法により接合される。スペーサ5とガラスウェーハ11とは光学機能付与膜12を介さずに接合されるため、高い機密性で良好に接合される。
また、第3の実施の形態では、図5(a2)に示すように、スペーサ5を直接接合方法により接合する、またはガラスウェーハ11に予め接合された第3の板状部材としての多結晶シリコンウェーハを、ドライエッチング等の方法により加工することにより、光学機能付与膜12が表面に形成されていないガラスウェーハ11に対しスペーサ5を形成する。その後、図5(c2)に示すように、スペーサ5が形成されていないガラスウェーハ11上に光学機能付与膜12を成膜してもよい。
これにより、光学機能付与膜12の性能を劣化させることなく、固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とが高い機密性で良好に接合される。
なお、光学機能付与膜12を、エッチング、またはダイシング等の方法により除去する際には、除去されない光学機能付与膜12に対し、縦横方向に複数の溝を形成して光学機能付与膜12を複数に分割してもよい。これにより、接合を行なう際に加熱が行なわれた場合、光学機能付与膜12とガラスウェーハ11との熱膨張率の差により生じる反りが低減され、固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とが高い機密性で良好に接合することが可能となる。
以上説明したように、本発明に係る固体撮像装置の接合方法および固体撮像装置によれば、光学機能付与膜の性能を維持するとともに、熱膨張率の異なる板状部材を加熱して接合する際に、接合面の状態を接合に適した状態へ変更し、固体撮像素子ウェーハとガラスウェーハとを高い機密性で良好に接合することが可能となる。
なお、本実施の形態では光学機能付与膜12は片面のみに形成されているが、本発明はそれに限らず、図6(a2)に示すように、ガラスウェーハ11の両面に形成されていても好適に実施可能である。
光学機能付与膜12を両面に形成することにより、図6(b1)、および図6(b2)のように、固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とを、加熱を伴う方法により接合を行う際、熱膨張率の違いから固体撮像素子ウェーハ14、ガラスウェーハ11、光学機能付与膜12がそれぞれ異なる長さで膨張した状態で接合される。接合後に冷却されたガラスウェーハ11と光学機能付与膜12とは、異なる長さで収縮するため、片面のみに光学機能付与膜12が形成されたガラスウェーハ11には、図6(c1)のように反りが生じる。両面に光学機能付与膜12が形成されたガラスウェーハ11は、図6(c1)に示すように、上下での収縮長さが同じになるため、熱膨張率の差により生じる膨張の違いを緩和し、ガラスウェーハの反りを低減させる。
これにより、固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とが高い機密性で良好に接合することが可能となる。
また、本実施の形態ではガラスウェーハ11に形成された光学機能付与膜12の厚さは通常必要とされる膜厚(例えば100nm以上500nm以下)で形成されているが、本発明はそれに限らず、固体撮像素子ウェーハ14とガラスウェーハ11とを接合した後に必要とされる光学機能付与膜12の膜厚よりも厚く(例えば通常の膜厚よりも50nm厚い。望ましくは通常の膜厚よりも100nm厚い。)形成されていてもよい。
これにより、粗さや含有元素等の光学機能付与膜12表面性状の制御行う際に厚みが変化し光学特性が変化した場合であっても、平滑化を行い必要とされる厚さに低減することで光学特性を維持することが可能となる。厚みの低減では、プラズマエッチングに限らず、研磨等の方法を用いて行われてもよい。
本固体撮像装置の接合を行う接合装置における接合工程の概略図。 本発明に係る固体撮像装置の斜視図。 本発明に係る固体撮像装置の接合方法の第1の実施の形態を示した断面図。 本発明に係る固体撮像装置の接合方法の第2の実施の形態を示した断面図。 本発明に係る固体撮像装置の接合方法の第3の実施の形態を示した断面図。 両面に光学機能付与膜を形成した場合の接合方法を示した断面図。 陽極接合の接合装置を示した模式図。
符号の説明
1…固体撮像装置、2…固体撮像素子チップ、3…固体撮像素子チップ、4…カバーガラス、5…スペーサ、6…パッド、11…ガラスウェーハ(ガラスウェーハ、第2の板状部材)、12…光学機能付与膜、13…加工部分、14…固体撮像素子ウェーハ(第1の板状部材)、15…活性化部分

Claims (15)

  1. 固体撮像素子が形成された第1の板状部材と反射防止を目的とした光学機能付与膜が表面に形成された第2の板状部材とを、スペーサ部材を介することにより前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との間に空隙を設けて接合する前記第2の板状部材と前記スペーサ部材との接合方法において、
    前記光学機能付与膜表面に対し加工を施すことを特徴とする固体撮像装置の接合方法。
  2. 前記光学機能付与膜表面に対し加工が施された前記第2の板状部材と、前記スペーサ部材の形状となる第3の板状部材とを接合した後、前記第3の板状部材を前記スペーサ部材の形状に加工することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置の接合方法。
  3. 前記光学機能付与膜は、酸化膜、窒化膜、またはフッ化膜であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固体撮像装置の接合方法。
  4. 前記光学機能付与膜は、反射防止膜であることを特徴とする請求項1、2、または請求項3のいずれか1項に記載の固体撮像装置の接合方法。
  5. 前記光学機能付与膜への加工は、表面粗さ、構成元素、及び密度の値を含む前記光学機能付与膜の表面性状を変更することであることを特徴とする請求項1、2、3、または4のいずれか1項に記載の固体撮像装置の接合方法。
  6. 前記光学機能付与膜への加工は、前記第1の板状部材が前記第2の板状部材に接合される接合面上の該光学機能付与膜を除去することであることを特徴とする請求項1、2、3、または4のいずれか1項に記載の固体撮像装置の接合方法。
  7. 前記光学機能付与膜への加工は、該光学機能付与膜の表面をプラズマにより活性化させることであることを特徴とする請求項1、2、3、または4のいずれか1項に記載の固体撮像装置の接合方法。
  8. 前記光学機能付与膜への加工は、プラズマエッチングによる平滑化であることを特徴とする請求項1、2、3、または4のいずれか1項に記載の固体撮像装置の接合方法。
  9. 前記光学機能付与膜は、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とを接合した後に必要とされる該光学機能付与膜の所望の厚さに対し、前記加工による該光学機能付与膜の厚みの変化量分、前記第2の板状部材の表面に厚みを変えて形成することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の固体撮像装置の接合方法。
  10. 固体撮像素子が形成された第1の板状部材と反射防止を目的とした光学機能付与膜が表面に形成された第2の板状部材とを、スペーサ部材を介することにより前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との間に空隙を設けて接合されて製造される固体撮像装置において、
    前記光学機能付与膜表面に対し加工を施すことにより製造されることを特徴とする固体撮像装置。
  11. 前記光学機能付与膜表面に対し加工が施された前記第2の板状部材と、前記スペーサ部材の形状となる第3の板状部材とを接合した後、前記第3の板状部材を前記スペーサ部材の形状に加工することにより製造されることを特徴とする請求項10に記載の固体撮像装置。
  12. 前記光学機能付与膜は、酸化膜、窒化膜、またはフッ化膜であることを特徴とする特徴とする請求項10または請求項11に記載の固体撮像装置。
  13. 前記光学機能付与膜は、反射防止膜であることを特徴とする請求項10、11、または12に記載の固体撮像装置。
  14. 前記光学機能付与膜への加工は、該光学機能付与膜をプラズマにより活性化させることであることを特徴とする請求項10、11、12、または13のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  15. 前記光学機能付与膜への加工は、プラズマエッチングによる平滑化であることを特徴とする請求項10、11、12、または13のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
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