JP2008178017A - クロック同期システム及び半導体集積回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】クロック同期システムにおいて、LSIチップの大規模化・高集積化・高密度化に因る物理現象の複雑化に伴いギガ・ヘルツ級の高い周波数を持つ被分周クロックあるいは分周クロックをLSIチップ全面に渡り長距離配線を分配し且つシグナルインテグリティを確保することが困難である。
【解決手段】基準クロックに基づき逓倍クロックを生成する位相同期回路と、逓倍クロックに基づき分周クロックを生成する分周回路と、基準クロックを分周してフレームパルスを生成するフレームパルス生成回路とを備え、前記分周クロックは前記フレームパルスにより位相同期化がなされることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、クロック同期システム及びそれを使った半導体集積回路に関し、特に基準クロックに基づきクロックの位相を同期するクロック同期システム及びそれを使った半導体集積回路に関する。
今日のSoC(System on Chip:システムオンチップ)のアーキテクチャーにおいては、同一のクロックにより動作する回路の範囲を定義するクロックドメインが、複数存在する態様(以下「マルチクロックドメイン」と言う)が一般化している。 そして、クロックドメイン間に跨って信号を受け渡す行為(以下「CDC:Clock Domain Crossing」と言う)の管理が益々重要になって来ている。
そこでCDCの管理を容易化するため、基準クロックに基づき各クロックドメインを駆動する複数の同期クロックを生成する技術が知られている。 特許文献1あるいは特許文献2は、基準クロックをそれぞれ異なる分周比で分周し、異なる周波数を持つ複数の同期クロックを生成する回路を開示する。
特許文献1に記載のクロック生成回路を図9に示す。 フレーム生成回路1は、ソースクロックCLKに基づき、第1分周回路3による第1分周比と第2分周回路4による第2分周比との最小公倍数となる周期のフレームクロックを生成し、フリップフロップ回路(以下、FF回路と略称する)5及び6の各セット端子Sに与える。 インバータ2は、ソースクロックCLKを反転した信号、すなわち反転ソースクロックをFF回路5及び6のクロック端子Cに与える。 第1分周回路3及び第2分周回路4は、ソースクロックCLKに基づき、第1分周クロック及び第2分周クロックを生成すると同時に、分周過程に於いて生成される分周クロックの論理積、すなわち第1制御クロック及び第2制御クロックを出力し、FF回路5及び6の各データ入力端子Dに与える。 FF回路5及び6の出力端子9は、第1分周回路3及び4の各リセット信号に与える。
そこで本構成によれば、第1制御クロック及び第2制御クロックがフレームクロックの立ち上がり位置と同じであれば同期と判定し特に補正動作は行わず、フレームクロックの立ち上がり位置と異なれば立ち上がり位置が一致するように分周回路をリセットして同期をとることができるクロック生成回路が示されている。
また特許文献2に記載のクロック生成回路は、複数の分周回路が持つ各分周比の最小公倍数を最大計数値として持つカウンタのカウント値に応じ、クロック信号CLKの分周を行う。 よってクロック信号CLKが最大計数値の周期毎に、各分周クロック信号の位相が揃うことが示されている。 なお高い周波数を持つクロック信号CLKは、基準クロックRCKを所定の逓倍比で逓倍する逓倍回路により生成されている。
他方で基準クロックに基づき複数クロックの位相を同期するクロック同期システムは、高速化と大規模化が一段と進展している。
一例として、マルチクロックドメインを有するSoCの高速化と大規模化に伴い、各クロックドメインを形成するブロック回路そのものが従来のLSIチップと同等以上の高速化と大規模化が図られている。 先にも述べたように、クロックドメイン間に跨る信号の受け渡し、すなわちCDCの管理のためにマルチクロックドメインを駆動するクロック間の同期を図る必要がある。
他の例として、低速パラレルデータを高速シリアルデータに相互変換するSERDES(SERializer/DESerializerの略称)を有するデータ伝送システム全部をSoCの1チップ上に実現している。 低速パラレルデータを高速シリアルデータに変換するSerializer(以下「シリアライザ」と言う)は一般的に多数のチャネルを持つマクロから構成され、且つ各マクロは1チップ上の広範囲に散在する構成を有する。
そこでは、低速パラレルデータを高速シリアルデータに変換する際に各マクロ及び各ャネルにおいて同期クロックが要求されている。 すなわち、非特許文献1にある高速シリアルインターフェイス規格PCI−expressにおいて低速パラレルデータを入力し高速シリアルデータを出力する迄の遅延を揃える規格が存在するため、各ャネル(PCI−express規格においては「レーン」と呼ばれる)間では勿論であるが、各マクロ間においても使用される高速から低速までの全てのクロックの位相を同期させる必要がある。 より具体的には、非特許文献1の「4.3.3. Differential Transmitter (Tx) Output Specifications」における規格値「Lane−to−Lane Output Skew」に相当する。
しかしながら上述した従来技術は、LSIチップの大規模化・高集積化・高密度化に因る複雑な物理現象に伴い、ギガ・ヘルツ級の高い周波数を持つ「被分周クロック」をLSIチップ全面に渡って且つ長距離配線を分配することが困難な課題がある。
この困難な課題とは、シグナルインテグリティとして総称される配線間の電磁界結合(相互容量および相互インダクタンスに因るカップリング等)、 電源線の抵抗やインダクタンスや容量に因る電源電位の変動、更にはエレクトロマイグレーションやアンテナ効果による歩留り低下等である。 単にゲート遅延の大小が動作周波数を決めるのではなく、また単に配線抵抗が無視できなくなりゲート遅延の中で配線遅延が占める割合が増加したためでもなく、上述の複雑な物理現象を設計時に且つ正確に予測することが困難であるからである。
上述した特許文献1及び特許文献2のいずれの従来技術も、複数の分周クロックを同期させるための引き金となる信号、すなわち特許文献1の「フレームクロック」や特許文献2の「カウント値CNT」を「被分周クロック」、すなわち特許文献1の「ソースクロックCLK」や特許文献2の「クロック信号CLK」に基づいて生成する。
そこで上述したマルチクロックドメインを有する高速化且つ大規模化なSoCに、特許文献1及び特許文献2の従来技術を適用した場合、「被分周クロック」を長距離に渡って分配する必要生じてしまい先の課題が顕在化する。 これを回避するために特許文献2の逓倍回路120、分周回路160、及びカウンタ150を隣接させて「被分周クロック」の配線距離を最小化し且つ各クロックドメインに一つづつ割り当てた場合(たとえ各クロックドメインに据えられた逓倍回路120が同一の基準クロックに基づき逓倍クロックを生成したとしても)、クロックドメイン間でカウンタ150が独立することによってクロックドメイン間の位相同期を取ることができなくなる。
なお上述の1チップ上に散在するSERDESマクロに特許文献1及び特許文献2の従来技術を適用した場合、特許文献2の逓倍回路120、分周回路160、及びカウンタ150を隣接させて「被分周クロック」の配線距離を最小化し、且つ各SERDESマクロに一つづつ割り当てた態様を正に呈し、SERDESマクロ間でカウンタ150が独立することによってSERDESマクロ間の位相同期を取ることができない結果に陥る。
上記の課題を解決するために本発明の一つの態様であるクロック同期システムは、基準クロックに基づき逓倍クロックを生成する位相同期回路と、逓倍クロックに基づき複数の分周クロックを生成する分周回路と、基準クロックを分周してフレームパルスを生成するフレームパルス生成回路とを備え、分周クロックはフレームパルスにより位相同期化がなされることを特徴としている。
本態様のクロック同期システムでは、「被分周クロック」に相当する逓倍クロック(位相同期回路の出力信号)よりも低い周波数を有する基準クロック(位相同期回路の入力信号)をさらに分周したフレームパルスにより分周回路の位相同期をとることができる。 従ってフレームパルスを生成するために、「被分周クロック」を長距離に渡って分配する必要性がなくなり、大規模LSIチップを設計する上でシグナルインテグリティの課題を回避できる。
また本発明の他の態様であるクロック同期システムは、基準クロックに基づき第1の逓倍クロックを生成する第1の位相同期回路と、基準クロックに基づき第2の逓倍クロックを生成する第2の位相同期回路と、第1の逓倍クロックに基づき第1の分周クロックを生成する第1の分周回路と、第2の逓倍クロックに基づき第2の分周クロックを生成する第2の分周回路と、基準クロックを分周してフレームパルスを生成するフレームパルス生成回路とを備え、第1及び第2の分周クロックは前記フレームパルスにより位相同期化がなされることを特徴としている。
本態様のクロック同期システムを複数のSERDESマクロを搭載したLSIチップに適用した場合が考えられる。 すなわち第1のSERDESマクロは第1の位相同期回路と第1の分周回路を含み、且つ第1の分周クロックにより低速パラレルデータと高速シリアルデータとを相互変換し、第2のSERDESマクロは第2の位相同期回路と第2の分周回路を含み、且つ第2の分周クロックにより低速パラレルデータと高速シリアルデータとを相互変換した場合、第1及び第2の分周クロックは前記フレームパルスにより位相同期化がなされているために、第1のSERDESマクロの高速シリアルデータと第2のSERDESマクロの高速シリアルデータとの間で位相同期が確保できる。
さらに本発明のクロック同期システムは、基準クロックに基づき第1の逓倍クロックを生成する第1の位相同期回路と、前記基準クロックに基づき第2の逓倍クロックを生成する第2の位相同期回路と、前記第1の逓倍クロックに基づき第1の分周クロックを生成する第1の分周回路と、前記第2の逓倍クロックに基づき第2の分周クロックを生成する第2の分周回路と、前記基準クロックを分周して第1のフレームパルスを生成する第1のフレームパルス生成回路と、前記基準クロックを分周して第2のフレームパルスを生成する第2のフレームパルス生成回路とを備え、前記第1の分周クロックは前記第1のフレームパルスにより位相同期化がなされ、前記第2の分周クロックは前記第2のフレームパルスにより位相同期化がなされることを特徴とするクロック同期システム。
本発明により、LSIチップの大規模化・高集積化・高密度化に拠っても信号のシグナルインテグリティを損なうことなく、ギガ・ヘルツ級の高い周波数を持つ「被分周クロック」を有し、且つ位相同期が図られた分周クロックを有するクロック同期システムを提供することができる。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において同一要素には同一の符号が付されており、また説明の煩雑さを回避するために必要に応じて重複説明は省略する。
実施の形態1.
図1、すなわち1000は本発明の実施形態1からなるクロック同期システムの構成を示す。 1001は一つのクロック生成回路を示し、また1002と1003はクロック生成回路1001と同一のクロック生成回路であることを表す。 EXTは基準クロックを入力する外部端子を示し、FPとREFCLKはフレームパルスと先の基準クロックを入力する端子を示す。 ここで基準クロックは、外部端子EXTからクロック生成回路1001、1002、1003の各基準クロック入力端子REFCLKに到るまで、等遅延によって分配する。 また811で示す四分周回路は基準クロックに基づきフレームパルスを生成する回路であり、四分周回路811の出力端子からクロック生成回路1001、1002、1003の各フレームパルス入力端子FPに到るまで、等遅延によって分配する。 なおOCLKは同期クロックを出力する端子を示し、後に詳しく説明するが、クロック生成回路1001、1002、1003の各同期クロック出力端子OCLKから出力される分周クロックは互いに「位相同期」の状態が得られる。
図1、すなわち1000は本発明の実施形態1からなるクロック同期システムの構成を示す。 1001は一つのクロック生成回路を示し、また1002と1003はクロック生成回路1001と同一のクロック生成回路であることを表す。 EXTは基準クロックを入力する外部端子を示し、FPとREFCLKはフレームパルスと先の基準クロックを入力する端子を示す。 ここで基準クロックは、外部端子EXTからクロック生成回路1001、1002、1003の各基準クロック入力端子REFCLKに到るまで、等遅延によって分配する。 また811で示す四分周回路は基準クロックに基づきフレームパルスを生成する回路であり、四分周回路811の出力端子からクロック生成回路1001、1002、1003の各フレームパルス入力端子FPに到るまで、等遅延によって分配する。 なおOCLKは同期クロックを出力する端子を示し、後に詳しく説明するが、クロック生成回路1001、1002、1003の各同期クロック出力端子OCLKから出力される分周クロックは互いに「位相同期」の状態が得られる。
次にクロック生成回路1001の構成を説明する。 なお以下の説明中で使用する「基準クロック」とは、特別の断りがない限り基準クロック入力端子REFCLKに入力された直後の位相を有する信号を指す。
910で示すPLL(Phase Locked Loop)回路は逓倍機能を有する位相同期回路であり、基準クロックに基づきPLLOUT、すなわち四逓倍の周波数を有し且つ位相同期が取れたPLL出力信号を出力する。 911はPFD(Phase Frequency Detector:位相比較器)、CP(Charge Pump:チャージポンプ)、LPF(Low Pass Filter:低域通過フィルタ)、及びVCO(Voltage Controlled Oscllator:電圧制御発振器)から構成される。 912は四分周回路であり、PLL出力信号PLLOUTを入力としてFBC4、すなわち四分周した信号を出力する。VCOは、基準クロックと四分周信号FBC4との位相差から変換された電圧値に応じ、基準クロックに基づき四逓倍の周波数で発振し、且つ同期(ロック)状態において安定する。
106はフリップフロップ回路(以下、FF回路と略称する)であり、フレームパルス入力端子FPに入力された直後の位相を有する信号に対し基準クロックに基づきリタイミングしたフレームパルスFPIを出力する。 なお以下の説明中で使用する「フレームパルス」とは、特別の断りがない限りFF回路106が出力したフレームパルスFPIを指す。 なお四分周回路811及びFF回路106を構成要素とする810は、フレームパルス生成回路を表す。
601は複数の分周クロックを出力する分周回路であり、フレームパルスFPIに応じPLL出力信号PLLOUTを分周する。 OCLK1、OCLK2、OCLK4、及びOCLK8は、各々が一分周クロック、二分周クロック、四分周クロック、八分周クロックを示す。 MUX1は選択回路であり、必要に応じ各分周クロックOCLK1、OCLK2、OCLK4、OCLK8から選択し同期クロック出力端子OCLKへ出力する。
更に分周回路601の構成を説明する。 701は同期微分回路であり、フレームパルスFPIからPLL出力信号PLLOUTに同期し且つPLL出力信号PLLOUTの一周期のパルス幅を有する単発パルス、すなわちフレームパルス微分信号DFPを生成する。 同期微分回路701はFF回路104と105及びアンド回路304から構成される。 FF回路104と105はフレームパルスFPIとFF回路104の反転データ出力を各データ入力とし、PLL出力信号PLLOUTをクロック入力とする。 アンド回路304はFF回路104と105の各正転データ出力を入力し、フレームパルス微分信号DFPを出力する。
501、502、503はそれぞれ二分周カウンタ回路、四分周カウンタ回路、八分周カウンタ回路であり、フレームパルス微分信号DFPをロードタイミングとして初期値をロードする機能をそれぞれ共通に有する。
二分周カウンタ回路501はPLL出力信号PLLOUTをクロック入力とするFF回路101、及びフレームパルス微分信号DFPとFF回路101の反転データ出力とを入力とするオア回路201から構成され、FF回路101のデータ入力へオア回路201の出力を帰還することにより、FF回路101の正転データ出力から二分周クロックの信号、すなわち二分周クロックOCLK2を得る。 四分周カウンタ回路502はPLL出力信号PLLOUTをクロック入力とするFF回路102、二分周クロックOCLK2の極性(”Low”と”High”)に応じFF回路102の正転と反転データ出力を選択する選択回路402、及びフレームパルス微分信号DFPと選択回路402の出力とを入力とするオア回路202から構成され、FF回路102のデータ入力へオア回路202の出力を帰還することにより、FF回路102の正転データ出力から四分周クロックの信号、すなわち四分周クロックOCLK4を得る。 八分周カウンタ回路503はPLL出力信号PLLOUTをクロック入力とするFF回路103、二分周クロックOCLK2と四分周クロックOCLK4とを入力とするアンド回路303の出力の極性(”Low”と”High”)に応じFF回路103の正転と反転データ出力を選択する選択回路403、及びフレームパルス微分信号DFPと選択回路403の出力とを入力とするオア回路203から構成され、FF回路103のデータ入力へオア回路203の出力を帰還することにより、FF回路103の正転データ出力から八分周クロックの信号、すなわち分周クロックOCLK8を得る。
図2は、図1のクロック同期システム1000を構成するクロック生成システム1001の動作を表すタイミングチャートである。 図2(a)は、外部端子EXTからクロック生成回路1001、1002、1003の各基準クロック入力端子REFCLKまで等遅延によって分配された100MHzの基準クロック、すなわち図2(c)の基準クロック入力端子REFCLKに入力されたクロックの周期毎に附された昇順の番号である。 なお以下の説明中で使用する「基準クロック」とは、特別の断りがない限り基準クロック入力端子REFCLKに入力された直後の位相を有する信号を指す。 また図2(b)は、基準クロックに基づき四逓倍した周波数400MHzを有し且つ位相同期が取れた、図2(e)のPLL出力信号PLLOUTに附された昇順の番号であり、図2(c)の基準クロックの周期を単位、すなわち図2(a)に附された番号を単位に附す。
図2(d)は、外部端子EXTから入力された基準クロックに基づき四分周回路811で生成され、且つクロック生成回路1001、1002、1003の各フレームパルス入力端子FPまで等遅延によって分配された25MHzのフレームパルスを基準クロック(本基準クロック入力端子REFCLKに入力された直後の位相を有する信号であること敢えてここに記す)に基づきFF回路106でリタイミングしたフレームパルスFPIを示す。 なお以下の説明中で使用する「フレームパルス」とは、特別の断りがない限りFF回路106が出力したフレームパルスFPIを指す。 ここで、位相同期回路910の逓倍数は4、二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路502の分周比は4、八分周カウンタ回路503の分周比は8、これら数値の最小公倍数は8であり、他方PLL出力信号PLLOUTの周期(1/100MHz)に対しフレームパルスの周期(1/25MHz)の比は16であり、すなわち先の最小公倍数8の倍数となる関係にある。
図2(f)は、同期微分回路701から出力されるフレームパルス微分信号DFPを示す。 図2(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図2(b)内のPLLOUTクロック番号1において、FF回路104の正転と反転データ出力は各々”Low”と”High”、FF回路105の正転データ出力は”High”、よってアンド回路304は”Low”を未だ出力する状態にある。 次に図2(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図2(b)内のPLLOUTクロック番号2において、立ち上りエッジ2Aの一つ前の立ち上りエッジに因りFF回路104はフレームパルスFPIの”High”を取り込み、正転と反転データ出力が各々”High”と”Low”に変化し、よってアンド回路304は”High”を出力する。 更に図2(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図2(b)内のPLLOUTクロック番号3において、立ち上りエッジ2Aに因りFF回路105はFF回路104の反転データ出力の”Low”を取り込み、正転データ出力が”Low”に変化し、よってアンド回路304の出力は”Low”へ戻り、すなわち立ち下がりエッジ2Bを作る。 以後、次にフレームパルスFPIが”High”に変化するまでは、フレームパルス微分信号DFPは”Low”の状態を維持する。 以上の様にフレームパルス微分信号DFPは、PLL出力信号PLLOUTの一周期のパルス幅を有する単発パルスとなる。
図2(g)、(h)、(i)、及び(j)は、一分周クロックOCLK1、二分周クロックOCLK2、四分周クロックOCLK4、及び八分周クロックOCLK8を示す。 オア回路201、202、及び203の出力は、図2(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図2(b)内のPLLOUTクロック番号1までフレームパルス微分信号DFPが”Low”であるために、FF回路101、102、及び103から帰還する信号に応じ決定する。 しかしながらFF回路101、102、及び103は、図2(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図2(b)内のPLLOUTクロック番号2まで不定状態にある。 他方、図2(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図2(b)内のPLLOUTクロック番号2において、フレームパルス微分信号DFPの”High”により、オア回路201、202、及び203の出力、すなわちFF回路101、102、及び103のデータ入力は強制的に”High”に固定される。 更にFF回路101、102、及び103は続く立ち上りエッジ2Aにより先のデータ入力の”High”を取り込む(ロードする)、すなわちFF回路101、102、及び103は初めてここで(セット状態に)初期化され、二分周クロックOCLK2、四分周クロックOCLK4、及び八分周クロックOCLK8は不定状態から”High”に確定する。 その後、立ち下がりエッジ2Bにおいてフレームパルス微分信号DFPが”Low”へ戻り、オア回路201、202、及び203の出力は再びFF回路101、102、及び103から帰還する信号に応じ決定する状態、すなわち分周動作が行える状態に戻る。
二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路502の分周比は4、八分周カウンタ回路503の分周比は8、これら数値の最小公倍数は8であるから、先の二分周クロックOCLK2、四分周クロックOCLK4、及び八分周クロックOCLK8の全てが”High”となる確定した状態(立ち上がりエッジ2C、2D、及び2E)は、PLL出力信号PLLOUTの周期を単位に八周期毎に再来する。 すなわち、図2(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図2(b)内のPLLOUTクロック番号3を起点に、次はREFCLKクロック番号3且つPLLOUTクロック番号3、更に次はREFCLKクロック番号5且つPLLOUTクロック番号3に現れる。 これに対しフレームパルスFPI並びにフレームパルス微分信号DFPは先の最小公倍数8の倍数である16の周期、すなわち図2(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図2(b)内のPLLOUTクロック番号3を起点に、次はREFCLKクロック番号5且つPLLOUTクロック番号3に現れ上述の一連の同期化を行うことができる。 なお、これら一連の同期化の手順並びに分周動作は常にPLL出力信号PLLOUTの立ち上がりエッジのみをトリガーとして行われるため、各分周クロックのデューティーサイクル比50%を保証することができる。
ここでFF回路101、102、及び103は、二分周クロックOCLK2、四分周クロックOCLK4、及び八分周クロックOCLK8の全てが”High”となる確定した状態を起点に分周動作を再開し、且つPLL出力信号PLLOUTの立ち上がりエッジをトリガーとして二分周クロックOCLK2、四分周クロックOCLK4、及び八分周クロックOCLK8の立ち上がり若しくは立ち下りエッジがFF回路101、102、及び103の各遅延により決定する。 言い換えれば「各分周クロックは信号の遷移が相互に確定した関係」を有する。 この状態を称し「各分周クロックは互いに位相が同期した状態にある」若しくは「各分周クロックは互いに位相同期状態にある」と言う。 さらにFF回路101、102、及び103の各遅延が等しければ相互に「スキューが零」の関係にもあるとも言える。 なお上述した「分周動作を再開する起点となる確定した初期状態」は、本実施形態1において二分周クロックOCLK2、四分周クロックOCLK4、及び八分周クロックOCLK8が”High”であるが、必ずしも全てが”High”である必要はなく本実施形態1の回路構成に基づき予測が可能な各分周クロックの相互に確定した状態が得られればよい。
また先に述べたように、外部端子EXTに入力する基準クロックを各クロック生成回路1001、1002、1003へ共通に分配し且つ四分周回路811が生成したフレームパルスを各クロック生成回路1001、1002、1003へ共通に分配することに因り、各クロック生成回路1001、1002、1003が生成した分周クロックも相互に位相同期状態を得ることができる。
更に言えば、クロック生成回路1001、1002、及び1003を信号配線遅延も含めて同一に設計した上で、外部端子EXTに入力する基準クロック及び四分周回路811が生成したフレームパルスを各クロック生成回路1001、1002、1003へ等遅延に分配するならば各クロック生成回路1001、1002、1003が生成した分周クロックは相互に位相同期状態にあるだけでなく、相互に「スキューが零」の関係にある各クロック生成回路1001、1002、1003が生成する二分周クロックOCLK2、四分周クロックOCLK4、及び八分周クロックOCLK8を得ることができる。
ここで、クロック同期システム1000を大規模、高集積、高密度なLSIチップに適用した場合の全体構成を説明する。 上述したように、クロック生成回路1001、1002、1003は同一機能を有し、更に各々が生成するPLL出力信号PLLOUT並びに一分周クロックOCLK1、二分周クロックOCLK2、四分周クロックOCLK4、及び八分周クロックOCLK8は位相同期状態を(クロック生成回路1001と1002と1003との関係に於いて)得ることができる。 そこで、これら高い周波数を持つ被分周クロック(PLL出力信号PLLOUT)あるいは分周クロック(一分周クロックOCLK1、二分周クロックOCLK2、四分周クロックOCLK4、及び八分周クロックOCLK8)をLSIチップ上に分配するに当たり、シグナルインテグリティを確保が可能なLSIチップ上の所定の区切ることができる範囲と所定の分配できる配線距離を特定する。 そして、特定されたLSIチップ上の範囲領域と配線距離に基づき先のクロック生成回路1001、1002、1003を割り当てる。 なお特定されたLSIチップ上の範囲領域の個数が四個以上になるのであれば、更にクロック生成回路1004等を追加的に増補する。
他方、各クロック生成回路1001、1002、1003へ共通に分配される外部端子EXTに入力する基準クロック及び四分周回路811が生成したフレームパルスは、上述の高い周波数を持つ被分周クロックと比較すれば低い周波数を有する。 従って、クロック同期システム1000を大規模、高集積、高密度なLSIチップに適用した場合において、これら基準クロック及びフレームパルスをLSIチップ全面に渡って且つ長距離配線を分配したとしてもこれら信号のシグナルインテグリティを損なうことはない。 後に、具体的な実施例を更に説明する。
なお逓倍機能を有する位相同期回路位相同期としてのPLL回路910は、分数逓倍数を含めて任意の逓倍数を設定可能である。 また逓倍数を可変する機能を有していてもよく、この場合には可変された逓倍数に応じフレームパルス生成回路が生成するフレームパルスの周期も可変にする機能を有してもよい。 なお、逓倍数を可変する機能を有する位相同期回路としては、PLL周波数シンセサイザー等を利用してもよい。 本実施例においては二分周カウンタ回路501、四分周カウンタ回路502、八分周カウンタ回路503を例示したが、分数分周比を含めて任意の分周比を設定可能であり、分周回路の個数も無制限に増設が可能である。 また分周比を可変する機能を有していてもよく、この場合には可変された分周比に応じフレームパルス生成回路が生成するフレームパルスの周期も可変にする機能を有してもよい。 各分周クロックOCLK1、OCLK2、OCLK4、OCLK8は、必要に応じ選択回路MUX1から選択出力する構成としているが、全てを並行して出力する構成としてもよい。
実施の形態2.
図3、すなわち2000は本発明の実施形態2からなるクロック同期システムの構成を示す。 2001は一つのクロック生成回路を示し、また2002と2003はクロック生成回路2001と同一のクロック生成回路であることを表す。 EXTは基準クロックを入力する外部端子を示し、FP4とREFCLKはフレームパルスと先の基準クロックを入力する端子、OHCLKとOLCLKは同期クロックを出力する端子を示す。 また821で示す四分周回路は基準クロックに基づきフレームパルスを生成する回路である。
図3、すなわち2000は本発明の実施形態2からなるクロック同期システムの構成を示す。 2001は一つのクロック生成回路を示し、また2002と2003はクロック生成回路2001と同一のクロック生成回路であることを表す。 EXTは基準クロックを入力する外部端子を示し、FP4とREFCLKはフレームパルスと先の基準クロックを入力する端子、OHCLKとOLCLKは同期クロックを出力する端子を示す。 また821で示す四分周回路は基準クロックに基づきフレームパルスを生成する回路である。
次にクロック生成回路2001の構成を説明する。 なお以下の説明中で使用する「基準クロック」とは、特別の断りがない限り基準クロック入力端子REFCLKに入力された直後の位相を有する信号を指す。
920で示すPLL回路は逓倍機能を有する位相同期回路であり、基準クロックに基づきPLLOUTH、すなわち二十五逓倍の周波数を有し且つ位相同期が取れた高速PLL出力信号を出力する。 921は図1に示した911と同一の構成である。 923は五分周回路であり、高速PLL出力信号PLLOUTHを入力として低速PLL出力信号PLLOUTL、すなわち高速PLL出力信号PLLOUTHを五分周した信号を出力し、次いで922も五分周回路であり、低速PLL出力信号PLLOUTLを入力としてFBC25、すなわち低速PLL出力信号PLLOUTLを五分周した信号であり、且つ高速PLL出力信号PLLOUTHの二十五分周した信号を出力する。 921のVCOは、基準クロックと二十五分周信号FBC25との位相差から変換された電圧値に応じ、基準クロックに基づき二十五逓倍の周波数で発振し、且つ同期(ロック)状態において安定する。
FF回路107は図1に示したFF回路106と同一の機能であり、フレームパルス入力端子FP4に入力された直後の位相を有する信号に対し基準クロックに基づきリタイミングしたフレームパルスFPI4を出力する。 なお四分周回路821及びFF回路107を構成要素とする820は、フレームパルス生成回路を表す。
602は複数の分周クロックを出力する分周回路であり、フレームパルスFPI4に応じ低速PLL出力信号PLLOUTLを分周する。 OL4CLK1、OL4CLK2、及びOL4CLK4は、各々が一分周クロック、二分周クロック、四分周クロックを示す。 MUX2は選択回路であり、必要に応じ各分周クロックOL4CLK1、OL4CLK2、OL4CLK4から選択し同期クロック出力端子OLCLKへ出力する。
更に分周回路602の構成を説明する。 702は同期微分回路であり、フレームパルスFPI4から低速PLL出力信号PLLOUTLに同期し且つ低速PLL出力信号PLLOUTLの一周期のパルス幅を有する単発パルス、すなわちフレームパルス微分信号DFPL4を生成する。 同期微分回路702は図1に示した同期微分回路701と同一の機能である。
分周回路602内の501、502はそれぞれ二分周カウンタ回路、四分周カウンタ回路であり、フレームパルス微分信号DFPL4をロードタイミングとして初期値をロードする機能をそれぞれ共通に有する。 二分周カウンタ回路501、四分周カウンタ回路502は、図1に示した分周回路601を構成する二分周カウンタ回路501、四分周カウンタ回路502と同一の機能であり、各々から二分周クロックOL4CLK2、四分周クロックOL4CLK4を得る。
603も複数の分周クロックを出力する分周回路であり、フレームパルス微分信号DFPL4に応じ高速PLL出力信号PLLOUTHを分周する。 OH4CLK1、OH4CLK2、及びOH4CLK4は、各々が一分周クロック、二分周クロック、四分周クロックを示す。 MUX3は選択回路であり、必要に応じ各分周クロックOH4CLK1、OH4CLK2、OH4CLK4から選択し同期クロック出力端子OHCLKへ出力する。
更に分周回路603の構成を説明する。 703は同期微分回路であり、フレームパルス微分信号DFPL4から高速PLL出力信号PLLOUTHに同期し且つ高速PLL出力信号PLLOUTHの一周期のパルス幅を有する単発パルス、すなわちフレームパルス微分信号DFPH4を生成する。 同期微分回路703は図1に示した同期微分回路701と同一の機能である。
分周回路603内の501、502はそれぞれ二分周カウンタ回路、四分周カウンタ回路であり、フレームパルス微分信号DFPH4をロードタイミングとして初期値をロードする機能をそれぞれ共通に有する。 二分周カウンタ回路501、四分周カウンタ回路502は、図1に示した分周回路601を構成する二分周カウンタ回路501、四分周カウンタ回路502と同一の機能であり、各々から二分周クロックOH4CLK2、四分周クロックOHL4CLK4を得る。
図4Aと図4Bは、図3のクロック同期システム2000を構成するクロック生成システム2001の動作を表すタイミングチャートを示す。 図4A(a)と図4B(a)は、外部端子EXTからクロック生成回路2001、2002、2003の各基準クロック入力端子REFCLKへ分配された100MHzの基準クロック、すなわち図4A(d)と図4B(d)の基準クロック入力端子REFCLKに入力されたクロックの周期毎に附された昇順の番号である。 なお以下の説明中で使用する「基準クロック」とは、特別の断りがない限り基準クロック入力端子REFCLKに入力された直後の位相を有する信号を指す。 また図4A(b)と図4B(b)は、高速PLL出力信号PLLOUTHを五分周した周波数500MHzを有し且つ位相同期が取れた、図4A(f)と図4B(f)の低速PLL出力信号PLLOUTLに附された昇順の番号であり、図4A(d)と図4B(d)の基準クロックの周期を単位、すなわち図4A(a)と図4B(a)に附された番号を単位に附す。 図4A(c)と図4B(c)は、基準クロックに基づき二十五逓倍した周波数2.5GHzを有し且つ位相同期が取れた、図4A(h)と図4B(h)の高速PLL出力信号PLLOUTHに附された昇順の番号であり、図4A(d)と図4B(d)の基準クロックの周期を単位、すなわち図4A(a)と図4B(a)に附された番号を単位に附す。 なお、図4Aと図4Bとは時間的に連続したタイミングチャートであり、且つ各々に附された図番号(a)〜(o)は図4Aと図4Bとの間で共通である。
図4A乃至図4B(e)は、外部端子EXTから入力された基準クロックに基づき四分周回路821で生成され、且つクロック生成回路2001、2002、2003の各フレームパルス入力端子FP4に分配された25MHzのフレームパルスを基準クロック(本基準クロック入力端子REFCLKに入力された直後の位相を有する信号であること敢えてここに記す)に基づきFF回路107でリタイミングしたフレームパルスFPI4を示す。
ここで、低速PLL出力信号PLLOUTLを発振する位相同期回路920の逓倍数は5、低速PLL出力信号PLLOUTLを分周する分周回路602内の二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路502の分周比は4、これら数値の最小公倍数は20であり、他方低速PLL出力信号PLLOUTLの周期(1/500MHz)に対しフレームパルスFPI4の周期(1/25MHz)の比は20であり、すなわち先の最小公倍数20と同値の関係にある。
また、高速PLL出力信号PLLOUTHを発振する位相同期回路920の逓倍数は25、高速PLL出力信号PLLOUTHを分周する分周回路603内の二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路502の分周比は4、これら数値の最小公倍数は100であり、他方高速PLL出力信号PLLOUTHの周期(1/2.5GHz)に対しフレームパルスFPI4の周期(1/25MHz)の比は100であり、すなわち先の最小公倍数100と同値の関係にある。
図4A乃至図4B(g)は同期微分回路702から出力されるフレームパルス微分信号DFPL4を示し、フレームパルスFPI4を低速PLL出力信号PLLOUTLに基づき同期微分した結果、低速PLL出力信号PLLOUTLの一周期のパルス幅を有する単発パルスとなる。 また、図4A乃至図4B(i)は同期微分回路703から出力されるフレームパルス微分信号DFPH4を示し、上述のフレームパルス微分信号DFPL4を高速PLL出力信号PLLOUTHに基づき同期微分した結果、高速PLL出力信号PLLOUTHの一周期のパルス幅を有する単発パルスとなる。
図4A乃至図4B(m)、(n)、及び(o)は、低速PLL出力信号PLLOUTLに基づく一分周クロックOL4CLK1、二分周クロックOL4CLK2、及び四分周クロックOL4CLK4を示す。 分周回路602内の二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路502の分周比は4、これら数値の最小公倍数は4であるから、先の二分周クロックOL4CLK2及び四分周クロックOL4CLK4の全てが”High”となる確定した状態(立ち上がりエッジ5AH及び5AI)は、低速PLL出力信号PLLOUTLの周期を単位に四周期毎に、且つ高速PLL出力信号PLLOUTHの周期を単位に二十周期毎に再来する。 すなわち、図4A(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図4A(b)内のPLLOUTLクロック番号3を起点に、次はREFCLKクロック番号2且つPLLOUTLクロック番号2、更に次はREFCLKクロック番号3且つPLLOUTLクロック番号1に現れる。 これに対しフレームパルスFPI4並びにフレームパルス微分信号DFPL4は先の最小公倍数4の倍数である(低速PLL出力信号PLLOUTLの周期を単位に)20の周期、又は(高速PLL出力信号PLLOUTHの周期を単位に)100の周期、すなわち図4A(a)内のREFCLKクロック番号1、且つ図4A(b)内のPLLOUTLクロック番号3又は図4A(c)内のPLLOUTHクロック番号11を起点に、次は図4B(a)内のREFCLKクロック番号5、且つ図4A(b)内のPLLOUTLクロック番号3又は図4B(c)内のPLLOUTHクロック番号11に現れ一連の同期化を行うことができる。 なお、これら一連の同期化の手順並びに分周動作は常に低速PLL出力信号PLLOUTLの立ち上がりエッジのみをトリガーとして行われるため、各分周クロックのデューティーサイクル比50%を保証することができる。
図4A乃至図4B(j)、(k)、及び(l)は、高速PLL出力信号PLLOUTHに基づく一分周クロックOH4CLK1、二分周クロックOH4CLK2、及び四分周クロックOH4CLK4を示す。 分周回路603内の二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路502の分周比は4、これら数値の最小公倍数は4であるから、先の二分周クロックOH4CLK2及び四分周クロックOH4CLK4の全てが”High”となる確定した状態(立ち上がりエッジ5AC及び5AD)は、高速PLL出力信号PLLOUTHの周期を単位に四周期毎に再来する。 すなわち、図4A(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図4A(c)内のPLLOUTHクロック番号8を起点に、次はREFCLKクロック番号1且つPLLOUTHクロック番号12、更に次はREFCLKクロック番号1且つPLLOUTHクロック番号16に現れる。 これに対しフレームパルスFPI4並びにフレームパルス微分信号DFPH4は先の最小公倍数4の倍数である(高速PLL出力信号PLLOUTHの周期を単位に)100の周期、すなわち図4A(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図4A(c)内のPLLOUTHクロック番号8を起点に、次は図4B(a)内のREFCLKクロック番号5且つ図4B(c)内のPLLOUTHクロック番号8に現れ一連の同期化を行うことができる。 なお、これら一連の同期化の手順並びに分周動作は常に高速PLL出力信号PLLOUTHの立ち上がりエッジのみをトリガーとして行われるため、各分周クロックのデューティーサイクル比50%を保証することができる。
実施の形態3.
図5、すなわち3000は本発明の実施形態3からなるクロック同期システムの構成を示す。 3001は一つのクロック生成回路を示し、また3002と3003はクロック生成回路3001と同一のクロック生成回路であることを表す。 EXTは基準クロックを入力する外部端子を示し、FP8とREFCLKはフレームパルスと先の基準クロックを入力する端子、OHCLKとOLCLKは同期クロックを出力する端子を示す。 また831で示す八分周回路は基準クロックに基づきフレームパルスを生成する回路である。
図5、すなわち3000は本発明の実施形態3からなるクロック同期システムの構成を示す。 3001は一つのクロック生成回路を示し、また3002と3003はクロック生成回路3001と同一のクロック生成回路であることを表す。 EXTは基準クロックを入力する外部端子を示し、FP8とREFCLKはフレームパルスと先の基準クロックを入力する端子、OHCLKとOLCLKは同期クロックを出力する端子を示す。 また831で示す八分周回路は基準クロックに基づきフレームパルスを生成する回路である。
次にクロック生成回路3001の構成を説明する。 なお以下の説明中で使用する「基準クロック」とは、特別の断りがない限り基準クロック入力端子REFCLKに入力された直後の位相を有する信号を指す。
クロック生成回路3001を構成する920で示すPLL回路は逓倍機能を有する位相同期回路であり、図3のクロック生成回路2001を構成するPLL回路920と同一の機能である。 そこで、各構成に着けられた符号は同一のものを使用する。
FF回路108は図1に示したFF回路106と同一の機能であり、フレームパルス入力端子FP8に入力された直後の位相を有する信号に対し基準クロックに基づきリタイミングしたフレームパルスFPI4を出力する。 なお八分周回路831及びFF回路108を構成要素とする830は、フレームパルス生成回路を表す。
604は複数の分周クロックを出力する分周回路であり、フレームパルスFPI8に応じ低速PLL出力信号PLLOUTLを分周する。 OL8CLK1、OL8CLK2、OL8CLK4、及びOL8CLK8は、各々が一分周クロック、二分周クロック、四分周クロック、八分周クロックを示す。 MUX4は選択回路であり、必要に応じ各分周クロックOL8CLK1、OL8CLK2、OL8CLK4、OL8CLK8から選択し同期クロック出力端子OLCLKへ出力する。
更に分周回路604の構成を説明する。 704は同期微分回路であり、フレームパルスFPI8から低速PLL出力信号PLLOUTLに同期し且つ低速PLL出力信号PLLOUTLの一周期のパルス幅を有する単発パルス、すなわちフレームパルス微分信号DFPL8を生成する。 同期微分回路704は図1に示した同期微分回路701と同一の機能である。
分周回路604内の501、502、503はそれぞれ二分周カウンタ回路、四分周カウンタ回路、八分周カウンタ回路であり、フレームパルス微分信号DFPL8をロードタイミングとして初期値をロードする機能をそれぞれ共通に有する。 二分周カウンタ回路501、四分周カウンタ回路502、八分周カウンタ回路503は、図1に示した分周回路601を構成する二分周カウンタ回路501、四分周カウンタ回路502、八分周カウンタ回路503と同一の機能であり、各々から二分周クロックOL8CLK2、四分周クロックOL8CLK4、八分周クロックOL8CLK8を得る。
605も複数の分周クロックを出力する分周回路であり、フレームパルス微分信号DFPL8に応じ高速PLL出力信号PLLOUTHを分周する。 OH8CLK1、OH8CLK2、及びOH8CLK4は、各々が一分周クロック、二分周クロック、四分周クロックを示す。 MUX5は選択回路であり、必要に応じ各分周クロックOH8CLK1、OH8CLK2、OH8CLK4から選択し同期クロック出力端子OHCLKへ出力する。
更に分周回路605の構成を説明する。 705は同期微分回路であり、フレームパルス微分信号DFPL8から高速PLL出力信号PLLOUTHに同期し且つ高速PLL出力信号PLLOUTHの一周期のパルス幅を有する単発パルス、すなわちフレームパルス微分信号DFPH8を生成する。 同期微分回路705は図1に示した同期微分回路701と同一の機能である。
分周回路605内の501、504はそれぞれ二分周カウンタ回路、四分周カウンタ回路であり、フレームパルス微分信号DFPH4をロードタイミングとして初期値をロードする機能をそれぞれ共通に有する。 二分周カウンタ回路501は、図1に示した分周回路601を構成する二分周カウンタ回路501と同一の機能であり、二分周クロックOH8CLK2を得る。 他方、四分周カウンタ回路504は二分周カウンタ回路501と同一の回路構成を有するが、入出力する信号の関係が異なる。 すなわち、前段の二分周カウンタ回路501の出力である二分周クロックOH8CLK2をクロック入力とするFF回路101、及びフレームパルス微分信号DFPH8とFF回路101の反転データ出力とを入力とするオア回路201から構成され、FF回路101のデータ入力へオア回路201の出力を帰還することにより、FF回路101の正転データ出力から四分周クロックの信号、すなわち四分周クロックOH8CLK4を得る。
図6Aと図6Bは、図5のクロック同期システム3000を構成するクロック生成システム3001の動作を表すタイミングチャートを示す。 図6A(a)と図6B(a)は、外部端子EXTからクロック生成回路3001、3002、3003の各基準クロック入力端子REFCLKへ分配された100MHzの基準クロック、すなわち図6A(d)と図6B(d)の基準クロック入力端子REFCLKに入力されたクロックの周期毎に附された昇順の番号である。 なお以下の説明中で使用する「基準クロック」とは、特別の断りがない限り基準クロック入力端子REFCLKに入力された直後の位相を有する信号を指す。 また図6A(b)と図6B(b)は、高速PLL出力信号PLLOUTHを五分周した周波数500MHzを有し且つ位相同期が取れた、図6A(f)と図6B(f)の低速PLL出力信号PLLOUTLに附された昇順の番号であり、図6A(d)と図6B(d)の基準クロックの周期を単位、すなわち図6A(a)と図6B(a)に附された番号を単位に附す。 図6A(c)と図6B(c)は、基準クロックに基づき二十五逓倍した周波数2.5GHzを有し且つ位相同期が取れた、図6A(h)と図6B(h)の高速PLL出力信号PLLOUTHに附された昇順の番号であり、図6A(d)と図6B(d)の基準クロックの周期を単位、すなわち図6A(a)と図6B(a)に附された番号を単位に附す。 なお、図6Aと図6Bとは時間的に連続したタイミングチャートであり、且つ各々に附された図番号(a)〜(p)は図6Aと図6Bとの間で共通である。 但し、図6A(a)内のREFCLKクロック番号3且つ図6A(c)内のPLLOUTHクロック番号13から図6B(a)内のREFCLKクロック番号7且つ図6B(c)内のPLLOUTHクロック番号13までの間のタイミングチャートは省略する。
図6A乃至図6B(e)は、外部端子EXTから入力された基準クロックに基づき八分周回路831で生成され、且つクロック生成回路3001、3002、3003の各フレームパルス入力端子FP8に分配された25MHzのフレームパルスを基準クロック(本基準クロック入力端子REFCLKに入力された直後の位相を有する信号であること敢えてここに記す)に基づきFF回路108でリタイミングしたフレームパルスFPI8を示す。
ここで、低速PLL出力信号PLLOUTLを発振する位相同期回路920の逓倍数は5、低速PLL出力信号PLLOUTLを分周する分周回路604内の二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路502の分周比は4、八分周カウンタ回路503の分周比は8、これら数値の最小公倍数は40であり、他方低速PLL出力信号PLLOUTLの周期(1/500MHz)に対しフレームパルスFPI8の周期(1/12.5MHz)の比は40であり、すなわち先の最小公倍数40と同値の関係にある。
また、高速PLL出力信号PLLOUTHを発振する位相同期回路920の逓倍数は25、高速PLL出力信号PLLOUTHを分周する分周回路605内の二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路502の分周比は4、これら数値の最小公倍数は100であり、他方高速PLL出力信号PLLOUTHの周期(1/2.5GHz)に対しフレームパルスFPI8の周期(1/12.5MHz)の比は200であり、すなわち先の最小公倍数100の倍数となる関係にある。
図6A乃至図6B(g)は同期微分回路704から出力されるフレームパルス微分信号DFPL8を示し、フレームパルスFPI8を低速PLL出力信号PLLOUTLに基づき同期微分した結果、低速PLL出力信号PLLOUTLの一周期のパルス幅を有する単発パルスとなる。 また、図6A乃至図6B(i)は同期微分回路705から出力されるフレームパルス微分信号DFPH8を示し、上述のフレームパルス微分信号DFPL8を高速PLL出力信号PLLOUTHに基づき同期微分した結果、高速PLL出力信号PLLOUTHの一周期のパルス幅を有する単発パルスとなる。
図6A乃至図6B(m)、(n)、(o)、及び(p)は、低速PLL出力信号PLLOUTLに基づく一分周クロックOL8CLK1、二分周クロックOL8CLK2、四分周クロックOL8CLK4、及び八分周クロックOL8CLK8を示す。 分周回路604内の二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路502の分周比は4、八分周カウンタ回路503の分周比は8、これら数値の最小公倍数は8であるから、先の二分周クロックOL8CLK2、四分周クロックOL8CLK4、及び八分周クロックOL8CLK8の全てが”High”となる確定した状態(立ち上がりエッジ6AH、6AI、及び6AJ)は、低速PLL出力信号PLLOUTLの周期を単位に八周期毎に、且つ高速PLL出力信号PLLOUTHの周期を単位に四十周期毎に再来する。 すなわち、図6A(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図6A(b)内のPLLOUTLクロック番号3を起点に、次はREFCLKクロック番号3且つPLLOUTLクロック番号1に現れる。 これに対しフレームパルスFPI8並びにフレームパルス微分信号DFPL8は先の最小公倍数8の倍数である(低速PLL出力信号PLLOUTLの周期を単位に)40の周期、又は(高速PLL出力信号PLLOUTHの周期を単位に)200の周期、すなわち図6A(a)内のREFCLKクロック番号1、且つ図6A(b)内のPLLOUTLクロック番号3又は図6A(c)内のPLLOUTHクロック番号11を起点に、次は図6B(a)内のREFCLKクロック番号9、且つ図6A(b)内のPLLOUTLクロック番号3又は図6B(c)内のPLLOUTHクロック番号11に現れ一連の同期化を行うことができる。 なお、これら一連の同期化の手順並びに分周動作は常に低速PLL出力信号PLLOUTLの立ち上がりエッジのみをトリガーとして行われるため、各分周クロックのデューティーサイクル比50%を保証することができる。
図6A乃至図6B(j)、及び(k)、及び(l)は、高速PLL出力信号PLLOUTHに基づく一分周クロックOH8CLK1、二分周クロックOH8CLK2、及び四分周クロックOH8CLK4を示す。
分周回路605内の二分周カウンタ回路501を構成するオア回路201の出力は、図6(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図6(c)内のPLLOUTHクロック番号6までフレームパルス微分信号DFPH8が”Low”であるために、分周回路605内の二分周カウンタ回路501を構成するFF回路101から帰還する信号に応じ決定する。 しかしながらFF回路101は、図6(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図6(c)内のPLLOUTHクロック番号7まで不定状態にある。 他方、図6(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図6(c)内のPLLOUTHクロック番号2において、フレームパルス微分信号DFPH8の”High”により、オア回路201の出力、すなわちFF回路101のデータ入力は強制的に”High”に固定される。 そこで、分周回路605内の二分周カウンタ回路501のFF回路101は続く立ち上りエッジ6AAにより先のデータ入力の”High”を取り込む(ロードする)、すなわちFF回路101は初めてここで(セット状態に)初期化され、二分周クロックOH8CLK2は不定状態から”High”に確定する。 その後、立ち下がりエッジ6ABにおいてフレームパルス微分信号DFPH8が”Low”へ戻り、分周回路605内の二分周カウンタ回路501のオア回路201の出力は再びFF回路101から帰還する信号に応じ決定する状態、すなわち分周動作が行える状態に戻る。
他方、分周回路605内の四分周カウンタ回路504を構成するオア回路201の出力は、図6A(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図6A(c)内のPLLOUTHクロック番号6までフレームパルス微分信号DFPH8が”Low”であるために、分周回路605内の四分周カウンタ回路504を構成するFF回路101から帰還する信号に応じ決定する。 しかしながらFF回路101は、図6A(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図6A(c)内のPLLOUTHクロック番号7まで不定状態にある。 他方、図6A(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図6A(c)内のPLLOUTHクロック番号7において、フレームパルス微分信号DFPH8の”High”により、オア回路201の出力、すなわちFF回路101のデータ入力は強制的に”High”に固定される。 しかしながら四分周カウンタ回路504のFF回路101は、前段の二分周カウンタ回路501の出力である二分周クロックOH8CLK2をクロック入力とし、且つ図6A(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図6A(c)内のPLLOUTHクロック番号8において、二分周クロックOH8CLK2は未だ不定状態にあるために、図6A(a)内のREFCLKクロック番号1且つ図6A(c)内のPLLOUTHクロック番号7における”High”のオア回路201の出力を取り込む(ロードする)ことは適わない。
従って、次にフレームパルス微分信号DFPH8が”High”になる図6B(a)内のREFCLKクロック番号9且つ図6B(c)内のPLLOUTHクロック番号7において、四分周カウンタ回路504のFF回路101は初期化する。
すなわち、図6B(a)内のREFCLKクロック番号9且つ図6B(c)内のPLLOUTHクロック番号7において、オア回路201の出力、つまりFF回路101のデータ入力は強制的に”High”に固定される。 そこで、分周回路605内の四分周カウンタ回路504のFF回路101は続く立ち上りエッジ6BCにより先のデータ入力の”High”を取り込む(ロードする)、すなわちFF回路101は初めてここで(セット状態に)初期化され、四分周クロックOH8CLK4は不定状態から”High”に確定する。 その後、立ち下がりエッジ6BBにおいてフレームパルス微分信号DFPH8が”Low”へ戻り、分周回路605内の四分周カウンタ回路504のオア回路201の出力は再びFF回路101から帰還する信号に応じ決定する状態、すなわち分周動作が行える状態に戻る。
すなわち、図6B(a)内のREFCLKクロック番号9且つ図6B(c)内のPLLOUTHクロック番号7において、オア回路201の出力、つまりFF回路101のデータ入力は強制的に”High”に固定される。 そこで、分周回路605内の四分周カウンタ回路504のFF回路101は続く立ち上りエッジ6BCにより先のデータ入力の”High”を取り込む(ロードする)、すなわちFF回路101は初めてここで(セット状態に)初期化され、四分周クロックOH8CLK4は不定状態から”High”に確定する。 その後、立ち下がりエッジ6BBにおいてフレームパルス微分信号DFPH8が”Low”へ戻り、分周回路605内の四分周カウンタ回路504のオア回路201の出力は再びFF回路101から帰還する信号に応じ決定する状態、すなわち分周動作が行える状態に戻る。
分周回路605内の二分周カウンタ回路501の分周比は2、四分周カウンタ回路504の分周比は4、これら数値の最小公倍数は4であるから、先の二分周クロックOH8CLK2及び四分周クロックOH8CLK4の全てが”High”となる確定した状態は、高速PLL出力信号PLLOUTHの周期を単位に四周期毎に再来する。 すなわち、図6B(a)内のREFCLKクロック番号9且つ図6B(c)内のPLLOUTHクロック番号8を起点に、次はREFCLKクロック番号9且つPLLOUTHクロック番号12、更に次はREFCLKクロック番号9且つPLLOUTHクロック番号16に現れる。 これに対しフレームパルスFPI8並びにフレームパルス微分信号DFPH8は先の最小公倍数4の倍数である(高速PLL出力信号PLLOUTHの周期を単位に)200の周期、すなわち図6B(a)内のREFCLKクロック番号9且つ図6A(c)内のPLLOUTHクロック番号8を起点に、次は(不図示であるが)REFCLKクロック番号17且つPLLOUTHクロック番号8に現れ一連の同期化を行うことができる。 なお、これら一連の同期化の手順並びに分周動作は常に高速PLL出力信号PLLOUTHの立ち上がりエッジのみをトリガーとして行われるため、各分周クロックのデューティーサイクル比50%を保証することができる。
実施の形態4.
図7、すなわち4000は本発明の実施形態4からなるクロック同期システムの構成を示す。 クロック同期システム4000は、4001、4002乃至4009で示す計m個(mは自然数を表す)のクロック生成回路、840で示すフレームパルス生成回路、及び99で示すイネーブル回路から構成される。
図7、すなわち4000は本発明の実施形態4からなるクロック同期システムの構成を示す。 クロック同期システム4000は、4001、4002乃至4009で示す計m個(mは自然数を表す)のクロック生成回路、840で示すフレームパルス生成回路、及び99で示すイネーブル回路から構成される。
クロック生成回路4001を更に詳述する。 941は逓倍数M1を持つ逓倍機能を有する位相同期回路、611、612乃至619は各々が分周比R11、R12乃至R1iを持つ分周機能を有する計i個(iは自然数を表す)の分周回路である。 位相同期回路941は「基準クロック」を入力し逓倍数M1で逓倍された位相同期クロック信号であるML1を出力し、且つ各分周回路へ分配する。 分周回路611、612乃至619は位相同期クロック信号ML1を入力し分周比R11、R12乃至R1iで各々した分周クロックを出力する。 結果として分周回路611、612乃至619が出力する分周クロックは、基準クロックに対し各周波数比M1/R11、M1/R12乃至M1/R1iを有する。
クロック生成4002乃至4009も、クロック生成回路4001と同等な回路構成を有する。 但し、位相同期回路942乃至949は逓倍数M2乃至Mmを持ち、分周回路621、622乃至629、及び691、692乃至699は分周比R21、R22乃至R2j(jは自然数を表す)、及びRm1、Rm2乃至Rmk(kは自然数を表す)を持つ。 位相同期回路942乃至949は「基準クロック」を入力し逓倍された位相同期クロック信号であるML2乃至MLmを出力し、且つ各分周回路へ分配する。 分周回路621、622乃至629、及び691、692乃至699は位相同期クロック信号を入力し分周クロックを出力する。 結果として分周回路621、622乃至629、及び691、692乃至699する分周クロックは、基準クロックに対し各周波数比M2/R21、M2/R22乃至M2/R2j、及びMm/Rm1、Mm/Rm2乃至Mm/Rmkを有する。
99はイネーブル回路であり、各分周回路を活性化するか否かを決定する信号であるENBを出力する。 なおイネーブル回路99は、外部からの指示に従いイネーブル信号ENBを生成する機能を備えてもよく、またクロック同期システム4000が適用されるシステム全体の状態を観測した結果に応じイネーブル信号ENBを生成する機能を備えてもよい。 後者の例としてクロック同期システム4000をLSIチップへ適用した場合に、各分周クロックが分配されたクロックドメインは、システムの運用の結果として一時的な停止状態に遷移するときがある。 この一時的な停止状態に遷移したクロックドメインは更に消費電力を削減する目的から、同クロックドメインのクロックツリー分配回路乃至クロック供給源となる特定の分周回路もまた停止状態に遷移する必要が生じる。 そこでイネーブル回路99は、当該の特定の分周回路、すなわち分周回路611乃至619、621乃至629、並びに691乃至699の内のいずれかの分周回路を停止状態に遷移させるためのイネーブル信号ENBを生成する。
840はフレームパルス生成回路であり、「基準クロック」を入力しFRPで示す「フレームパルス」を出力する。 フレームパルスFRPの周期は、基準クロックに対する分周クロックの周期比であって公倍数且つ自然数の周期比を有する。 クロック同期システム4000に基づくフレームパルスFRPの基準クロックに対する周期比を次の式1により求まる。
ここでnは自然数を示し、LCM(Least Common Multiple)は最小公倍数を求める関数を表す。 また例えば「IF{”611”=enable,R11/M1,1}」は、分周回路611がイネーブル状態、すなわち活性化された状態であれば値「R11/M1」を取り、分周回路611がディセーブル状態、すなわち不活性化された状態であれば値「1」を取る関数を意味する。 そこでフレームパルスFRPの周期は、全ての分周回路611乃至619、621乃至629、並びに691乃至699について上記のIF文で示す関数を各々実行し、得られた各値と自然数1との最小公倍数を求めた後にn倍し求められる。 なおイネーブル回路99は、分周回路611乃至619、621乃至629、並びに691乃至699のいずれがイネーブル状態にあるか否かの情報をフレームパルス生成回路840へ通知する。 また分周回路611乃至619、621乃至629、並びに691乃至699は、フレームパルスFRPに応じ同期化する手段、例えば実施の形態1、2及び3において示した回路などにより実現される。 さらに上述した実施の形態1、2及び3の回路にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
式1を図1に示すクロック同期システム1000に適用できることを示す。 クロック生成回路1002と1003はクロック生成回路1001と同一であるため、クロック生成回路1001を代表にしてそれを示す。 条件は、m=1且つi=3、並びにM1=4、R11=2、R12=4、R13=8であり、各分周回路はイネーブル状態にある。 従って式1は直接的には n*LCM(1,2/4,4/4,8/4) となり、更に各分数を通分し n*LCM(4/4,2/4,4/4,8/4) となり、各分子の最小公倍数を求め結果として n*2 となる。 なおクロック生成回路1001においては n=2 と置き結果として、外部端子EXTに入力する基準クロックに対し四倍の周期(周波数は四分の一)を有するフレームパルスFPを生成している。
式1を図3に示すクロック同期システム2000に適用できることを示す。 クロック生成回路2002と2003はクロック生成回路2001と同一であるため、クロック生成回路2001を代表にしてそれを示す。 条件は、m=2、i=2且つj=2、並びにM1=25、R11=2、R12=4、M2=5、R21=2、R22=4であり、各分周回路はイネーブル状態にある。 従って式1は直接的には n*LCM(1,2/25,4/25,2/5,4/5) となり、更に各分数を通分し n*LCM(25/25,2/25,4/25,10/25,20/25) となり、各分子の最小公倍数を求め結果として n*4 となる。 なおクロック生成回路2001においては n=1 と置き結果として、外部端子EXTに入力する基準クロックに対し四倍の周期(周波数は四分の一)を有するフレームパルスFP4を生成している。
式1を図5に示すクロック同期システム3000に適用できることを示す。 クロック生成回路3002と3003はクロック生成回路3001と同一であるため、クロック生成回路3001を代表にしてそれを示す。 条件は、m=2、i=2且つj=3、並びにM1=25、R11=2、R12=4、M2=5、R21=2、R22=4、R23=8であり、各分周回路はイネーブル状態にある。 従って式1は直接的には n*LCM(1,2/25,4/25,2/5,4/5,8/5) となり、更に各分数を通分し n*LCM(25/25,2/25,4/25,10/25,20/25,40/25) となり、各分子の最小公倍数を求め結果として n*8 となる。 なおクロック生成回路3001においては n=1 と置き結果として、外部端子EXTに入力する基準クロックに対し八倍の周期(周波数は八分の一)を有するフレームパルスFP8を生成している。
以上説明したように、「基準クロック」に基づき逓倍クロックを生成する位相同期回路、これら逓倍クロックに基づき分周クロックを生成する分周回路、並びに「基準クロック」からフレームパルスを生成するフレームパルス生成回路とを備え、更にこの「フレームパルス」に応じ同期化する手段を備えたクロック同期システムの態様において、図1、3、5、及び図7に示すクロック同期システムは共通の特徴を有する。
他の実施の形態
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。 図8、すなわち5000はLSIチップを表し、図3に示すクロック同期システム2000と図5に示すクロック同期システム3000をLSIチップ5000に配置配線したデータ伝送システムの全体構成を示す。 以下では図8を参照しながら詳細に説明するが、既に図3や5で示した要素や符号は説明を省略する。
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。 図8、すなわち5000はLSIチップを表し、図3に示すクロック同期システム2000と図5に示すクロック同期システム3000をLSIチップ5000に配置配線したデータ伝送システムの全体構成を示す。 以下では図8を参照しながら詳細に説明するが、既に図3や5で示した要素や符号は説明を省略する。
5001及び5002は、同一のクロックにより動作する回路の範囲を定義するクロックドメインが複数個だけ存在する態様、すなわちマルチクロックドメインを示す。 3211、3221、3231、及び3241は、マルチクロックドメイン5001から供給されるパラレルデータをシリアルデータに変換し、LSIチップ外部へ出力するトランシーバ回路(図8において略記する「TX」を以下説明にも用いる)である。 他方3111、3121、3131、及び3141は、LSIチップ外部から供給されるシリアルデータをパラレルデータに変換し、マルチクロックドメイン5001へ出力するレシーバ回路(図8において略記する「RX」を以下説明にも用いる)である。 クロック生成回路3001はLSIチップ5000の右辺に配置すると共に、チップ中心に向かって左側にトランシーバ回路3211、3221とレシーバ回路3111、3121を交互に隣接配置し且つチップ中心に向かって右側にトランシーバ回路3231、3241とレシーバ回路3131、3141を交互に隣接配置することにより、トランシーバ四チャネルとレシーバ四チャネルを持つ一体のSERDES(「SERializer/DESerializer」の略称)マクロを構成する。
さらにクロック生成回路3001の同期クロック出力端子OLCLKとOHCLKから出力される同期クロックは各TXと各RXの送受信用クロックソース源として、(図示するように)ツリー状の(リピータバッファの挿入を含む)配線を介して各TXと各RXへ等遅延に分配する。 また各TXと各RXは同期クロック出力端子OLCLKとOHCLKからの送受信用クロックを選択することが可能であり、且つ同期クロック出力端子OLCLKから出力する同期クロックは選択回路MUX4を介し更に一分周クロックOL8CLK1、二分周クロックOL8CLK2、四分周クロックOL8CLK4、八分周クロックOL8CLK4から選択し、同様に同期クロック出力端子OHCLKから出力する同期クロックは選択回路MUX5を介し更に一分周クロックOH8CLK1、二分周クロックOH8CLK2、四分周クロックOH8CLK4から選択することが可能である。 ここで一分周クロックOL8CLK1、二分周クロックOL8CLK2、四分周クロックOL8CLK4、八分周クロックOL8CLK8並びに一分周クロックOH4CLK1、二分周クロックOH8CLK2、四分周クロックOH8CLK4は上述したように相互に「位相同期」の状態が確約、すなわち各分周クロックが相互に「分周動作を再開する起点となる確定した初期状態」或いは「各分周クロックは信号の遷移が相互に確定した関係」を有している。 従ってTXからLSIチップ外部へ出力するシリアルデータはトランシーバ回路3211、3221、3231、3241のこれらチャネル間において相互に「位相同期」の状態が確約され、またRXからマルチクロックドメイン5001へ出力するパラレルデータはレシーバ回路3111、3121、3131、3141のこれらチャネル間において相互に「位相同期」の状態が確約され得る。
以下同様に、クロック生成回路3002はLSIチップ5000の上辺に配置すると共に、チップ中心に向かって左側にのみレシーバ回路3113、3123を隣接配置することによりレシーバ二チャネルを持つ一体のSERDESマクロ構成し、クロック生成回路3003はLSIチップ5000の上辺に配置すると共に、チップ中心に向かって左側にのみトランシーバ回路3213、3223を隣接配置することによりトランシーバ二チャネルを持つ一体のSERDESマクロを構成する。 そして同様に、TXからLSIチップ外部へ出力するシリアルデータはトランシーバ回路3213、3223のこれらチャネル間において相互に「位相同期」の状態が確約され、またRXからマルチクロックドメイン5001へ出力するパラレルデータはレシーバ回路3113、3123のこれらチャネル間において相互に「位相同期」の状態が確約され得る。
そこでLSIチップ5000に右下隅に配置した外部端子EXTからクロック生成回路3001、3002、3003の各基準クロック入力端子REFCLKに到るまで、(図示するように)ツリー状の(リピータバッファの挿入を含む)配線を介して等遅延に分配する。 またLSIチップ5000の右上隅に配置した八分周回路831は外部端子EXTからの基準クロックを入力として出力端子からクロック生成回路3001、3002、3003の各フレームパルス入力端子FP8に到るまで、(図示するように)ツリー状の(リピータバッファの挿入を含む)配線を介して等遅延に分配する。 このようにクロック生成回路3001、3002、3003の各基準クロック入力端子REFCLKに入力する基準クロック並びに各フレームパルス入力端子FP8に入力するフレームパルスは相互に「スキューが零」の関係にある。 従ってクロック生成回路3001、3002、3003の各OLCLK並びに各OHCLKにおいても相互に「位相同期」の状態が確約され、さらにTXからLSIチップ外部へ出力するシリアルデータはトランシーバ回路3211、3221、3231、3241、3213、3223のこれらチャネル間において相互に「位相同期」の状態が確約され、またRXからマルチクロックドメイン5001へ出力するパラレルデータはレシーバ回路3111、3121、3131、3141、3113、3123のこれらチャネル間において相互に「位相同期」の状態が確約され得る。
そして各クロック生成回路3001、3002、3003へ共通に分配される外部端子EXTに入力する基準クロック及び八分周回路831が生成したフレームパルスは高い周波数を持つ被分周クロックPLLOUTH及びPLLOUTL(各クロック生成回路3001、3002、3003を構成するPLL回路920が生成する高速PLL出力信号及び低速PLL出力信号の各信号)と比較すれば低い周波数を有する。 従って本実施例のようにクロック同期システムを大規模、高集積、高密度なLSIチップに適用した場合において、これら基準クロック及びフレームパルスをLSIチップ全面に渡って且つ長距離配線を分配したとしてもこれら信号のシグナルインテグリティを損なうことはない。 言い換えれば信号のシグナルインテグリティを損なうことなく、LSIチップ全面に渡ってクロック同期システムを構築することが可能と成り得る。
以下同様に、クロック生成回路2001はLSIチップ5000の下辺に配置すると共に、チップ中心に向かって左側にトランシーバ回路2211、2221、2231、2241を隣接配置し、チップ中心に向かって右側にレシーバ回路2111、2121、2131、2141を隣接配置することによりトランシーバ四チャネルとレシーバ四チャネルを持つ一体のSERDESマクロを構成し、クロック生成回路2002はLSIチップ5000の左辺に配置すると共に、チップ中心に向かって左側にトランシーバ回路2212を隣接配置し、チップ中心に向かって右側にレシーバ回路2112を隣接配置することによりトランシーバ一チャネルとレシーバ一チャネルを持つ一体のSERDESマクロを構成し、クロック生成回路2003はLSIチップ5000の左辺に配置すると共に、チップ中心に向かって左側にトランシーバ回路2213を隣接配置し、チップ中心に向かって右側にレシーバ回路2113を隣接配置することによりトランシーバ一チャネルとレシーバ一チャネルを持つ一体のSERDESマクロを構成する。 LSIチップ5000に右下隅に配置した外部端子EXTからクロック生成回路2001、2002、2003の各基準クロック入力端子REFCLKに到るまで、(図示するように)ツリー状の(リピータバッファの挿入を含む)配線を介して等遅延に分配し、またLSIチップ5000の左下上隅に配置した四分周回路821は外部端子EXTからの基準クロックを入力として出力端子からクロック生成回路2001、2002、2003の各フレームパルス入力端子FP4に到るまで、(図示するように)ツリー状の(リピータバッファの挿入を含む)配線を介して等遅延に分配する。 結果、クロック生成回路2001、2002、2003の各OLCLK並びに各OHCLKにおいても相互に「位相同期」の状態が確約され、さらにTXからLSIチップ外部へ出力するシリアルデータはトランシーバ回路2211、2221、2231、2241、2212、2213のこれらチャネル間において相互に「位相同期」の状態が確約され、またRXからマルチクロックドメイン5002へ出力するパラレルデータはレシーバ回路2111、2121、2131、2141、2112、2113のこれらチャネル間において相互に「位相同期」の状態が確約され得る。
図8に示すSERDESは、最も古典的なソースシンクロナスクロッキング(Source Synchronous Clocking)、すなわち同期式の伝送において送信側がデータとタイミングクロックを送る方式を想定して説明した。 本方式では、その送信側が送るタイミングクロックを上述の基準クロックに適用する。
なお近年使用されているSERDESのレシーバ回路は、伝送の長距離化やクロックの高速化に連れ、クロックの遅延(スキュー)や揺らぎ(ジッタ)の影響がさらに増大しデータ伝送に支障を来す状況を背景として、クロックデータリカバリー回路を含めることが一般的である。 クロックデータリカバリー(Clock Data Recovery)とは、伝送データ自体にクロック情報を埋め込みデータ線路間で到達時間にばらつきがあっても正しくデータを読み込めるようにする方法であり、具体的にはデータからクロック情報を取り出す若しくは再生しそのクロックに基づき伝送データを読み込む回路方式である。 なおクロックデータリカバリー方式によるレシーバ回路において、先のOHCLK或いはOLCLKを等遅延に分配する必要はなくなる。そしてクロックデータリカバリー回路を含むレシーバ回路を上述のLSIチップ5000に適用する場合、先のクロックデータリカバリーにより再生されたクロックに同期するパラレルデータは、マルチクロックドメイン(5001或いは5002)を駆動するクロックとの位相同期を図る必要がある。 そこでレシーバ回路はエラスティックバッファ(Elastic Buffer)をさらに含み、パラレルデータとマルチクロックドメインの駆動クロックとの同期を図るためのクロック乗せ替えを行う。 エラスティックバッファは、読み出し/書き込みポインタが動的に変化する小容量のFIFO(First−In First−Out)レジスタが使用される。 他方、トランシーバ回路の側にも、レシーバ側のエラスティックバッファに相当する回路、すなわちアライメントバッファ(Alignment Buffer)が含まれる。 アライメントバッファは、マルチクロックドメイン(5001或いは5002)を駆動するクロックに同期するパラレルデータとレシーバ回路側のクロック(OHCLK或いはOLCLK)との同期を図るためのクロック乗せ替えを行う。
1000、2000、3000、4000 クロック同期システム
1001、1002、1003 クロック生成回路
2001、2002、2003 クロック生成回路
3001、3002、3003 クロック生成回路
4001、4002、4009 クロック生成回路910、920 PLL回路
911 PFD+CP+LPF+VCO
PFD 位相比較器
CP チャージポンプ
LPF 低域通過フィルタ
VCO 電圧制御発振器
912 四分周回路
922、923 五分周回路
941、942、943 位相同期回路
810、820、830、840 フレームパスル生成回路
811、821 四分周回路
831 八分周回路
601、602、603、604、605 分周回路
501 二分周カウンタ回路
502 四分周カウンタ回路
503 八分周カウンタ回路
504 四分周カウンタ回路
701、702、703、704、705 同期微分回路
611、612、619、621、622、629、691、692、699 分周回路
MUX1、MUX2、MUX3、MUX4、MUX5 選択回路
99 イネーブル回路
101、102、103、104、105、106 フリップフロップ回路
201、202、203 オア回路
303、304 アンド回路
402、403 選択回路
EXT 基準クロック入力外部端子
REFCLK 基準クロック入力端子
PLLOUT PLL出力信号
PLLOUTH 高速PLL出力信号
PLLOUTL 低速PLL出力信号
FBC4 四分周信号
FBC25 二十五分周信号
OCLK、OLCLK、OHCLK 分周クロック
OCLK1、OL4CLK1、OH4CLK1、OL8CLK1、OH8CLK1 一分周クロック
OCLK2、OL4CLK2、OH4CLK2、OL8CLK2、OH8CLK2 二分周クロック
OCLK4、OL4CLK4、OH4CLK4、OL8CLK4、OH8CLK4 四分周クロック
OCLK8、OL8CLK8 八分周クロック
FP、FP4、FP8 フレームパルス入力端子
FPI、FPI4、FPI8、FRP フレームパルス
DFP、DFP4、DFP8 フレームパルス微分信号
ML1、ML2、MLm 位相同期クロック信号
ENB イネーブル信号
5000 LSIチップ
5001、5002 マルチクロックドメイン
2111、2121、2131、2141、2112、2113 レシーバ回路
3111、3121、3131、3141、3113、3123 レシーバ回路
2211、2221、2231、2241、2212、2213 トランシーバ回路
3211、3221、3231、3241、3213、3223 トランシーバ回路
1001、1002、1003 クロック生成回路
2001、2002、2003 クロック生成回路
3001、3002、3003 クロック生成回路
4001、4002、4009 クロック生成回路910、920 PLL回路
911 PFD+CP+LPF+VCO
PFD 位相比較器
CP チャージポンプ
LPF 低域通過フィルタ
VCO 電圧制御発振器
912 四分周回路
922、923 五分周回路
941、942、943 位相同期回路
810、820、830、840 フレームパスル生成回路
811、821 四分周回路
831 八分周回路
601、602、603、604、605 分周回路
501 二分周カウンタ回路
502 四分周カウンタ回路
503 八分周カウンタ回路
504 四分周カウンタ回路
701、702、703、704、705 同期微分回路
611、612、619、621、622、629、691、692、699 分周回路
MUX1、MUX2、MUX3、MUX4、MUX5 選択回路
99 イネーブル回路
101、102、103、104、105、106 フリップフロップ回路
201、202、203 オア回路
303、304 アンド回路
402、403 選択回路
EXT 基準クロック入力外部端子
REFCLK 基準クロック入力端子
PLLOUT PLL出力信号
PLLOUTH 高速PLL出力信号
PLLOUTL 低速PLL出力信号
FBC4 四分周信号
FBC25 二十五分周信号
OCLK、OLCLK、OHCLK 分周クロック
OCLK1、OL4CLK1、OH4CLK1、OL8CLK1、OH8CLK1 一分周クロック
OCLK2、OL4CLK2、OH4CLK2、OL8CLK2、OH8CLK2 二分周クロック
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FP、FP4、FP8 フレームパルス入力端子
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ML1、ML2、MLm 位相同期クロック信号
ENB イネーブル信号
5000 LSIチップ
5001、5002 マルチクロックドメイン
2111、2121、2131、2141、2112、2113 レシーバ回路
3111、3121、3131、3141、3113、3123 レシーバ回路
2211、2221、2231、2241、2212、2213 トランシーバ回路
3211、3221、3231、3241、3213、3223 トランシーバ回路
Claims (16)
- 基準クロックに基づき逓倍クロックを生成する位相同期回路と、前記逓倍クロックに基づき複数の分周クロックを生成する分周回路と、前記基準クロックを分周してフレームパルスを生成するフレームパルス生成回路とを備え、前記分周クロックは前記フレームパルスにより位相同期化がなされることを特徴とするクロック同期システム。
- 前記基準クロックに対する前記フレームパルスの周期比は、前記基準クロックに対する前記複数の分周クロックの周期比の公倍数且つ自然数であることを特徴とする請求項1に記載のクロック同期システム。
- 前記フレームパルスの周期比は、最小であることを特徴とする請求項2に記載のクロック同期システム。
- 前記フレームパルスのパルス幅は、前記基準クロックのパルス幅と同値またはそれ以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載のクロック同期システム。
- 前記フレームパルスのパルス幅は、デューティーサイクル比50%を有することを特徴とする請求項4に記載のクロック同期システム。
- 前記分周回路は、前記フレームパルスの周期を有し且つ前記逓倍クロックの一周期のパルス幅を有する同期微分信号を生成する同期微分回路と、前記逓倍クロックをトリガーに前記同期微分信号をロードし初期化する分周カウンタ回路とを備えることを特徴とする請求項1に記載のクロック同期システム。
- 基準クロックに基づき第1の逓倍クロックを生成する第1の位相同期回路と、前記基準クロックに基づき第2の逓倍クロックを生成する第2の位相同期回路と、前記第1の逓倍クロックに基づき第1の分周クロックを生成する第1の分周回路と、前記第2の逓倍クロックに基づき第2の分周クロックを生成する第2の分周回路と、前記基準クロックを分周してフレームパルスを生成するフレームパルス生成回路とを備え、前記第1及び第2の分周クロックは前記フレームパルスにより位相同期化がなされることを特徴とするクロック同期システム。
- 前記基準クロックに対する前記フレームパルスの周期比は、前記基準クロックに対する前記第1及び第2の分周クロックの周期比の公倍数且つ自然数であることを特徴とする請求項7に記載のクロック同期システム。
- 前記フレームパルスの周期比は、最小であることを特徴とする請求項8に記載のクロック同期システム。
- 前記フレームパルスのパルス幅は、前記基準クロックのパルス幅と同値またはそれ以上であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項記載のクロック同期システム。
- 前記フレームパルスのパルス幅は、デューティーサイクル比50%を有することを特徴とする請求項10に記載のクロック同期システム。
- 前記第1の分周回路は、前記フレームパルスの周期を有し且つ前記第1の逓倍クロックの一周期のパルス幅を有する第1の同期微分信号を生成する第1の同期微分回路と、前記第1の逓倍クロックをトリガーに前記第1の同期微分信号をロードし初期化する第1の分周カウンタ回路とを備え、前記第2の分周回路は、前記フレームパルスの周期を有し且つ前記第2の逓倍クロックの一周期のパルス幅を有する第2の同期微分信号を生成する第2の同期微分回路と、前記第2の逓倍クロックをトリガーに前記第2の同期微分信号をロードし初期化する第2の分周カウンタ回路とを備えることを特徴とする請求項7に記載のクロック同期システム。
- 前記第1の位相同期回路と前記第2の位相同期回路の逓倍数は、互いに異なることを特徴とする請求項7記載のクロック同期システム。
- 前記第1の分周クロックと前記第2の分周クロックの周期は、互いに異なることを特徴とする請求項7又は13に記載のクロック同期システム。
- 前記基準クロックを第1の分周回路と第2の分周回路へ等遅延に分配し、且つ前記フレームパルスを前記第1の分周回路と第2の分周回路へ等遅延に分配してなる請求項7に記載のクロック同期システム。
- 請求項1乃至15のいずれか一項記載のクロック同期システムが一つの半導体基板に形成された半導体集積回路。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007011640A Pending JP2008178017A (ja) | 2007-01-22 | 2007-01-22 | クロック同期システム及び半導体集積回路 |
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US8638138B2 (en) * | 2009-09-14 | 2014-01-28 | Achronix Semiconductor Corporation | Hierarchical global clock tree |
US9041452B2 (en) * | 2010-01-27 | 2015-05-26 | Silicon Laboratories Inc. | Circuit and method of clocking multiple digital circuits in multiple phases |
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FR3005542A1 (fr) * | 2013-05-07 | 2014-11-14 | St Microelectronics Grenoble 2 | Systeme d'acquisition d'image multi-capteur |
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US10698441B2 (en) * | 2018-05-21 | 2020-06-30 | Bae Systems Information And Electronic Systems Integration Inc. | High-frequency clock distribution and alignment system |
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KR102728609B1 (ko) * | 2019-01-15 | 2024-11-12 | 에스케이하이닉스 주식회사 | 클럭 신호에 동기되는 신호 생성 회로 및 이를 이용하는 반도체 장치 |
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2007
- 2007-01-22 JP JP2007011640A patent/JP2008178017A/ja active Pending
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2008
- 2008-01-14 US US12/013,515 patent/US20080174347A1/en not_active Abandoned
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