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JP2008176091A - カラーフィルタの製造方法、及び電気光学装置の製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法、及び電気光学装置の製造方法 Download PDF

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JP2008176091A
JP2008176091A JP2007009890A JP2007009890A JP2008176091A JP 2008176091 A JP2008176091 A JP 2008176091A JP 2007009890 A JP2007009890 A JP 2007009890A JP 2007009890 A JP2007009890 A JP 2007009890A JP 2008176091 A JP2008176091 A JP 2008176091A
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JP
Japan
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color filter
droplet
layer
pixel region
liquid repellent
Prior art date
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Application number
JP2007009890A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Takiguchi
宏志 瀧口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】製造工程数を削減し、その生産性を向上したカラーフィルタの製造方法、及び電
気光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】カラーフィルタ基板15の吐出面15aに遮光層23を形成して遮光層23
に区画された複数の画素領域S2を形成し、緑色用画素領域SGの各々に撥液層用液滴D
1を吐出して乾燥し、無色透明の撥液層25を形成した。そして、撥液層25を有した緑
色用画素領域SGにフィルタ用液滴D2を吐出して緑色用フィルタ層CFGを形成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、カラーフィルタの製造方法、及び電気光学装置の製造方法に関する。
液晶表示装置は、複数の画素領域の各々にカラーフィルタを設け、特定波長の光を透過
させることによりフルカラーの画像を表示させる。液晶表示装置は、入射光の一部をカラ
ーフィルタに吸収させるため、出射する着色光の強度が入射光の強度に対して弱くなり、
明るい画面を得難い傾向にあった。特に、反射透過型の液晶表示装置は、反射型の表示を
行うとき、表示面から入射した光を一度カラーフィルタに透過させ、背面の反射部材で反
射させた後、再びカラーフィルタに透過させて出射させる。この結果、表示面から入射し
た光は、カラーフィルタを2回も透過するため、表示画像の輝度を、さらに低下させてし
まう。
そこで、液晶表示装置においては、従来から、表示画像の輝度を向上させる提案がなさ
れている。特許文献1は、カラーフィルタの一部に開口を設け、1つの画素領域から、カ
ラーフィルタを介した着色光と、開口を介した非着色光とを出射させる。これによれば、
開口を介した非着色光が可視領域の強度を増大させるため、画素領域の各々に対して輝度
を向上させることができる。さらに、特許文献2〜5は、それぞれ上記開口の位置、サイ
ズ、数量を各色の画素領域ごとに最適化し、入射光の方向に関わらす輝度の向上を可能に
させ、コントラストや色再現性を向上させている。
特開平11−183892号公報 特開平11−72779号公報 特開平11−72780号公報 特開平11−109331号公報 特開平11−183891号公報
カラーフィルタに対して上記の開口を形成する場合、一般的に、フォトリソグラフィ技
術やエッチング技術を用いたパターニングを必要とする。こうしたパターニングは、開口
に応じたマスクを形成する工程や開口を形成した後にマスクを除去する工程などを要し、
カラーフィルタの生産性、ひいては液晶表示装置の生産性を著しく損なう問題を招いてい
た。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、パターンを形
成するための工程数を削減し、その生産性を向上したカラーフィルタの製造方法、及び電
気光学装置の製造方法を提供することである。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板の1つの面に隔壁を形成し前記隔壁に区画
された複数の画素領域を形成する工程と、複数の前記画素領域の少なくとも1つに撥液材
料を含む第一の液滴を吐出し、着弾した前記第一の液滴を乾燥して光透過性を有した撥液
層を形成する工程と、複数の前記画素領域にカラーフィルタ材料を含む第二の液滴を吐出
し、着弾した前記第二の液滴を乾燥してカラーフィルタ層を形成する工程と、を備え、複
数の前記画素領域の内、前記撥液層を有した前記画素領域は、前記撥液層の位置に応じた
前記画素領域の一部にカラーフィルタ層を形成することを特徴とする。
本発明のカラーフィルタの製造方法によれば、第一の液滴の吐出位置に応じた画素領域
内の位置にカラーフィルタ層を形成させることができる。したがって、フォトリソグラフ
ィ技術やエッチング技術を用いることなく、画素領域の中の所望する領域にのみカラーフ
ィルタ層を形成させることができる。すなわち、画素領域の中の所望する領域に、入射光
を非着色光として出射する領域(以下単に、非着色領域という。)を形成させることがで
きる。よって、カラーフィルタの製造工程数を削減させることができ、ひいてはカラーフ
ィルタの生産性を向上させることができる。
このカラーフィルタの製造方法は、前記画素領域内の一部に前記第一の液滴を吐出して
前記一部に前記撥液層を形成し、前記撥液層を有した前記画素領域に前記第二の液滴を吐
出して前記一部を除く前記画素領域に前記カラーフィルタ層を形成してもよい。
このカラーフィルタの製造方法によれば、撥液層の領域を非着色領域にすることができ
る。したがって、より高い精度の下で非着色領域を形成させることができる。
このカラーフィルタの製造方法は、前記画素領域の全体に前記第一の液滴を吐出して前
記画素領域の全体に前記撥液層を形成し、前記撥液層を有した前記画素領域に前記第二の
液滴を吐出して前記画素領域の隅部を除く領域に前記カラーフィルタ層を形成してもよい
このカラーフィルタの製造方法によれば、画素領域の全体に撥液層を形成させるため、
画素領域の全体に第一の液滴を吐出させることができ、第一の液滴の吐出精度に関し、そ
の許容範囲を拡大させることができる。
このカラーフィルタの製造方法は、前記画素領域に前記第一の液滴を吐出する前に前記
隔壁の表面に第二の液滴を撥液する撥液性を与える工程を備える構成であってもよい。
このカラーフィルタの製造方法によれば、第二の液滴の漏れを防止させることができ、
画素領域の所望する領域に、より確実にカラーフィルタ層を形成させることができる。
このカラーフィルタの製造方法は、前記基板が、ガラス基板であって、前記撥液材料が
、シランカップリング剤であってもよい。
このカラーフィルタの製造方法によれば、シランカップリング剤によって撥液層を形成
させることができ、撥液層と基板との間に十分な密着性を確保することができる。したが
って、より高い位置精度の下で非着色領域を形成させることができる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、基板の1つの面にカラーフィルタを有した電気光
学装置の製造方法であって、前記カラーフィルタを上記のカラーフィルタの製造方法によ
って製造する。
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、電気光学装置の製造工程数を削減させるこ
とができ、ひいては電気光学装置の生産性を向上させることができる。
(第一実施形態)
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図4に従って説明する。まず、電気光
学装置としての液晶表示装置について説明する。図1は液晶表示装置の全体を示す斜視図
、図2は液晶表示装置に備えられたカラーフィルタ基板を示す斜視図、図3(a)、(b
)は、それぞれ画素領域を示す平面図、及び断面図である。
図1において、液晶表示装置10は、バックライト11と液晶パネル12とを有する。
バックライト11は、光源13から出射された光を液晶パネル12の全面に照射させる。
液晶パネル12は、素子基板14とカラーフィルタ基板15とを有し、これら素子基板1
4とカラーフィルタ基板15とが、四角枠状のシール材16によって貼り合わされて、そ
の間隙に液晶LCを封入する。液晶LCは、バックライト11からの光を変調して所望の
画像をカラーフィルタ基板15の上面に表示させる。
素子基板14は、四角板状の無アルカリガラス基板であって、図1における上面(以下
単に、素子形成面14aという。)には、一方向に延びる複数の走査線Lxが所定の間隔
をおいて形成されている。各走査線Lxは、それぞれ素子基板14の一側端に配設される
走査線駆動回路17に電気的に接続されている。走査線駆動回路17は、複数の走査線L
xの中から所定の走査線Lxを所定のタイミングで選択駆動し、その走査線Lxに走査信
号を出力する。
素子形成面14aには、走査線Lxと直交する他方向に延びる複数のデータ線Lyが所
定の間隔をおいて形成されている。各データ線Lyは、それぞれ素子基板14の一側端に
配設されるデータ線駆動回路18に電気的に接続されている。データ線駆動回路18は、
表示データに基づくデータ信号を生成し、そのデータ信号を対応するデータ線Lyに所定
のタイミングで出力する。
ここで、走査線Lxに沿う方向をX方向とし、データ線Lyに沿う方向をY方向という

素子形成面14aには、走査線Lxとデータ線Lyによってマトリックス状に区画され
る複数の素子領域S1が形成されている。各素子領域S1には、それぞれTFT等からな
る図示しない制御素子や、ITO等の透明導電材料からなる画素電極P1などが形成され
ている。素子領域S1の制御素子は、走査線駆動回路17が走査線Lxを線順次走査に基
づき1本ずつ順次選択するとき、選択期間中だけオン状態になる。素子領域S1の制御素
子がオン状態となるとき、データ線駆動回路18から出力されるデータ信号は、データ線
Ly及び制御素子を介して画素電極P1に出力される。
各走査線Lx、各データ線Ly、各素子領域S1の上側には、素子形成面14aの全体
にわたって共通する配向膜19が積層されている。配向膜19は、ラビング処理などの配
向処理を施されたポリイミドなどからなる薄膜であって、近傍の液晶分子の配向方向を所
定の方向に規定する。
素子基板14の下面には、偏光板や位相差板などからなる光学基板21が貼り合わされ
ている。光学基板21は、所定の方向に透過軸を有し、バックライト11からの光を液晶
LCに向けて透過可能にする。
カラーフィルタ基板15は、四角板状の無アルカリガラス基板であって、図1における
上面には、偏光板22が貼り合わされている。偏光板22は、所定の方向に透過軸を有し
、液晶LCからの光を液晶パネル12の上方に向けて透過可能にする。
図2において、カラーフィルタ基板15の上面(図1における下面:以下単に、吐出面
15aという。)には、隔壁としての遮光層23が形成されている。遮光層23は、クロ
ムやカーボンブラックなどの遮光材料を含むアクリル系感光樹脂によって形成され、液晶
LCからの透過光を遮光する。遮光層23の表面は、フッ素系の官能基(例えば、パーフ
ルオロ基など)を有し、液滴を撥液するための撥液性を与えられている。遮光層23は、
走査線Lx及びデータ線Lyと対向する格子状に形成されて、遮光層23によって囲まれ
る複数の画素領域S2を吐出面15aの全体にわたり区画形成する。すなわち、遮光層2
3は、素子基板14に形成された複数の素子領域S1の各々と対向する複数の画素領域S
2を吐出面15aの全体にわたり形成する。
複数の画素領域S2は、Y方向に沿って配列された複数の赤色用画素領域SRと、Y方
向に沿って配列された複数の緑色用画素領域SGと、Y方向に沿って配列された複数の青
色用画素領域SBとによって構成されている。
図3において、赤色用画素領域SR、緑色用画素領域SG、青色用画素領域SBには、
それぞれ対応する色の光を透過させるカラーフィルタ層、すなわち赤色の光を透過させる
赤色用フィルタ層CFR、緑色の光を透過させる緑色用フィルタ層CFG、青色の光を透
過させる青色用フィルタ層CFBが形成されている。
各色用フィルタ層CFR,CFG,CFBは、それぞれインクジェット法を用いて形成
されている。すなわち、各色用フィルタ層CFR,CFG,CFBは、それぞれ対応する
画素領域S2の中に、各色用の無機顔料や有機顔料などのカラーフィルタ材料を分散させ
たインク(以下単に、フィルタ用インクという。)を液滴として吐出し、着弾した液滴を
乾燥させることによって形成されている。
緑色用画素領域SGには、緑色用フィルタ層CFGを除く領域に、上方から見て略円形
状の一対の撥液層25が形成されている。撥液層25は、光透過性を有した薄膜であって
、緑色用画素領域SGの内部に、入射光を非着色光として出射させる非着色領域を形成す
る。撥液層25は、撥液材料からなる薄膜であって、フィルタ用インクに対する撥液性を
有する。ここで、撥液性とは、例えば表面自由エネルギーを20mJ/m2程度に低くし
て、極性を有した材料との間の親和性を小さくさせる性質、あるいはフィルタ用インクの
接触角を50°以上にする性質をいう。
撥液材料としては、フルオロカーボン系シランカップリング剤(有機ケイ素化合物)や
撥液性の高分子化合物などを用いることができる。フルオロカーボン基としては、パーフ
ルオロアルキル基、アルキル基の水素の一部がフッ素置換されたフルオロアルキル基、パ
ーフルオロポリエーテルからなる基を用いることができる。撥液性高分子化合物としては
、分子内にフッ素原子を含むオリゴマー又はポリマー(例えば、ポリ四フッ化エチレン、
エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデンなど)を用いることができ
る。シランカップリング剤は、分子の末端官能基が吐出面15aの構成原子に選択的に化
学的吸着するものが好ましい。例えば、シランカップリング剤は、分子の末端官能基にシ
ラノール基を有し、吐出面15aの水酸基に対して化学的に吸着するものが好ましい。こ
れによれば、撥液層25と緑色用画素領域SGとの間の密着性を向上させることができる
各撥液層25は、それぞれインクジェット法を用いて形成されている。すなわち、各撥
液層25は、それぞれ上記の撥液材料を含むインク(以下単に、撥液層用インクという。
)を液滴として緑色用画素領域SGの内部に吐出し、着弾した液滴を乾燥または乾燥焼成
させることによって形成されている。
各色用フィルタ層CFR,CFG,CFBの上側には、共通するオーバーコート層26
と、共通する対向電極P2と、共通する配向膜27とが積層されている。オーバーコート
層26は、無色透明のアクリル樹脂やエポキシ樹脂からなる薄膜であって、各画素領域S
2を保護してその上側を平坦にする。対向電極P2は、ITO等の透明導電材料からなる
薄膜であって、所定の共通電位を受けて対向電極P2と画素電極P1との間にデータ信号
に対応した電位を供給する。配向膜27は、ラビング処理などの配向処理を施されたポリ
イミドなどからなる薄膜であって、近傍の液晶分子の配向方向を所定の方向に規定する。
画素電極P1にデータ信号が入力されるとき、液晶分子は、画素電極P1と対向電極P
2との間の電位差に応じてその配向状態を変更し、バックライト11から入射する入射光
を通過あるいは遮光する。各画素領域S2は、それぞれ液晶LCを透過した光から対応す
る特定波長の光を透過させ、カラーフィルタ基板15にフルカラーの画像を表示させる。
この際、緑色用画素領域SGは、緑色用フィルタ層CFGを介した緑色の光と、撥液層
25を介した非着色光とを出射させる。撥液層25を介した非着色光は、可視領域の全体
にわたり出射光の強度を増大させる。緑色の光は、可視領域の略全体にわたってブロード
な発光を示す、すなわち赤色の光の領域及び青色の光の領域にも発光を示す。そのため、
緑色用画素領域SGを利用した非着色光の透過・遮光は、液晶パネル12の全体から見て
、カラーバランスの大きな変動を招くことなく輝度を増大させる。
次に、カラーフィルタ基板15の製造方法について説明する。図4(a)、(b)、(
c)、(d)は、それぞれカラーフィルタ基板15の製造工程を示す工程図である。
まず、図4(a)において、カラーフィルタ基板15の吐出面15aに遮光層23を形
成する。遮光層23の形成方法としては、例えばフォトリソグラフィ技術を用いることが
できる。すなわち、遮光材料を含むアクリル系感光性樹脂を吐出面15aの略全面に塗布
して厚みが2〜3(μm)の塗布膜を形成し、塗布膜に対し露光・現像を施して各画素領
域S2を有した遮光層23を形成させる。あるいは、カラーフィルタ基板15の吐出面1
5aにクロム、酸化クロムなどの遮光材料からなる遮光膜を形成し、遮光膜に対しエッチ
ングを施して各画素領域S2に対応する開口を形成させる。そして、遮光膜の上側に感光
性樹脂の塗布膜を積層した後、塗布膜に対して露光・現像を施し、遮光膜と塗布膜とから
なる2層構造の遮光層23を形成させる。
次いで、遮光層23の表面に撥液性を与えるための撥液処理を行う。撥液処理としては
、例えばフッ素系のプラズマによる表面処理を用いることができる。すなわち、フルオロ
カーボンガス(例えば、CF、C、Cなど)を用いたプラズマPSの雰囲
気の中に吐出面15aの全面を晒し、遮光層23の表面にフルオロカーボン基を置換させ
て撥液性を与える。
図4(b)において、遮光層23の表面に撥液性を与えると、インクジェット法を用い
て緑色用画素領域SGに撥液層25を形成する。すなわち、撥液層用インクを公知のイン
クジェット装置に供給し、粒径が数十(μm)の複数の液滴(以下単に、第一の液滴とし
ての撥液層用液滴D1という。)を形成させる。そして、各撥液層用液滴D1をそれぞれ
インクジェット装置から対応する緑色用画素領域SGの内部に吐出させ、カラーフィルタ
基板15の全体をオーブンなどにより加熱し、緑色用画素領域SGに着弾した撥液層用液
滴D1を乾燥させる。これによって、緑色用画素領域SGの各々に、撥液層25を形成さ
せる。
撥液層用インクとしては、例えばフルオロカーボン系シランカップリング剤をキシレン
やトルエンなどの溶媒に溶解させた液状体を用いることができ、乾燥した後に撥液性を発
現する液状体であればよい。なお、撥液層用インクは、撥液層用液滴D1の吐出安定性を
得るため、その粘度が1〜50(mPas)であることが好ましく、1〜20(mPa)
に調整されたものがより好ましい。
図4(c)において、各緑色用画素領域SGにそれぞれ撥液層25を形成させると、イ
ンクジェット法を用いて、画素領域S2の各々に対応する各色用フィルタ層CFR,CF
G,CFBを形成する。すなわち、フィルタ用インクを公知のインクジェット装置に供給
し、粒径が数十(μm)の複数の液滴(以下単に、第二の液滴としてのフィルタ用液滴D
2という。)を形成させる。そして、各フィルタ用液滴D2をそれぞれインクジェット装
置から対応する画素領域S2の内部に吐出させる。
各画素領域S2の内部に着弾したフィルタ用液滴D2は、それぞれ対応する画素領域S
2の内部で合一する。この際、遮光層23の表面及び撥液層25の表面がそれぞれ撥液性
を有しているため、フィルタ用インクは、その表面張力により、遮光層23の表面及び撥
液層25の表面より盛り上がった状態で安定する。
各画素領域S2にフィルタ用液滴D2を吐出させると、カラーフィルタ基板15の全体
をオーブンなどにより加熱し、フィルタ用インクを乾燥させる。この際、フィルタ用イン
クは、遮光層23の表面と撥液層25の表面がそれぞれ撥液性を有しているため、画素領
域S2の内部であって、かつ、撥液層25を除いた領域に行きわたるように乾燥する。こ
れによって、画素領域S2の各々に、対応する各色用フィルタ層CFR,CFG,CFB
を形成する。
フィルタ用インクとしては、例えばポリウレタンオリゴマーに無機顔料を分散させた樹
脂に、シクロヘキサノン、酢酸ブチルなどの低沸点溶媒、ブチルカルビトールなどのグリ
コールアルキルエーテル類、またはブチルカルビトールアセテートなどのグリコールアル
キルエーテルアセテート類、またはコハク酸ジメチルなどの二塩基酸エステル類といった
高沸点溶媒、非イオン系界面活性剤などの分散媒を加えた液状体を用いることができる。
なお、フィルタ用インクは、フィルタ用液滴D2の吐出安定性を得るため、その粘度が1
〜50(mPa)であることが好ましく、1〜20(mPas)に調整されたものがより
好ましい。
図4(d)において、各色用フィルタ層CFR,CFG,CFBを形成すると、オーバ
ーコート層26を形成する。オーバーコート層の形成は、撥液層により各色用フィルタ層
が形成されなかった部分と周囲の凹凸を緩和させる役割がある。オーバーコート層の形成
前に酸素プラズマ処理などを行うことで、遮光層および撥液層の表面を親液性に変えるこ
とができ、オーバーコート層被覆ムラを無く均等に形成することができる。オーバーコー
ト層26の形成方法としては、例えばスピンコート法、ロールコート法、リッピング法、
インクジェット法などの塗布法を用いることができる。すなわち、無色透明の樹脂材料を
各色用フィルタ層CFR,CFG,CFB、遮光層23及び撥液層25の略全面に塗布し
て塗布膜を形成し、塗布膜を乾燥することによってオーバーコート層26を形成する。
そして、このオーバーコート層26の上側に対向電極P2と配向膜27とを積層するこ
とによって、撥液層25を有したカラーフィルタ基板15を形成する。
次に、上記のように構成した本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態は、カラーフィルタ基板15の吐出面15aに遮光層23を形成し
て遮光層23に区画された複数の画素領域S2を形成し、緑色用画素領域SGの各々に撥
液層用液滴D1を吐出して無色透明の撥液層25を形成した。そして、撥液層25を有し
た緑色用画素領域SGにフィルタ用液滴D2を吐出して緑色用フィルタ層CFGを形成し
た。
したがって、撥液層25を除いた緑色用画素領域SGの内部に緑色用フィルタ層CFG
を形成させることができ、緑色用画素領域SGの中の所望する領域にのみ緑色用フィルタ
層CFGを形成させることができる。すなわち、フォトリソグラフィ技術やエッチング技
術を用いることなく、緑色用画素領域SGの中の所望する領域にのみ非着色領域を形成さ
せることができる。この結果、カラーフィルタ基板15の製造工程数を削減させることが
でき、ひいてはカラーフィルタ基板15の生産性、液晶表示装置10の生産性を向上させ
ることができる。
(2)上記実施形態によれば、撥液層用液滴D1を緑色用画素領域SGへ吐出する前に
撥液処理を行い、遮光層23の表面に撥液性を与えた。したがって、フィルタ用液滴D2
の漏れを防止させることができ、撥液層25を除いた画素領域S2に、より確実に緑色用
フィルタ層CFGを形成させることができる。
(3)上記実施形態によれば、カラーフィルタ基板15がガラス基板であり、撥液材料
がシランカップリング剤であるため、撥液層25と吐出面15aとの間に十分な密着性を
確保することができる。したがって、より高い位置精度の下で非着色領域を形成させるこ
とができる。
(第二実施形態)
以下、本発明を具体化した第二実施形態を図5に従って説明する。第二実施形態は、第
一実施形態の撥液層25の形状を変更したものである。そのため、以下では、その変更点
について詳細に説明する。
図5において、緑色用画素領域SGには、緑色用画素領域SGの全体にわたり撥液層2
5が形成され、その撥液層25の上側に略楕円形状の緑色用フィルタ層CFGが形成され
ている。
撥液層25は、第一実施形態と同じく、無色透明の薄膜であって、緑色用画素領域SG
の四隅(隅部)に非着色領域を形成する。撥液層25は、撥液材料からなる薄膜であって
、インクジェット法を用いて形成されている。すなわち、各撥液層25は、それぞれ上記
撥液層用液滴D1を緑色用画素領域SGの内部全体に吐出し、着弾した撥液層用液滴D1
を乾燥させることによって形成されている。
緑色用フィルタ層CFGは、第一実施形態と同じく、インクジェット法を用いて形成さ
れている。すなわち、緑色用フィルタ層CFGは、緑色用画素領域SGの内部にフィルタ
用液滴D2を吐出し、撥液層25の上側に着弾したフィルタ用液滴D2を乾燥させること
によって形成されている。撥液層25の上側に着弾したフィルタ用液滴D2は、撥液層2
5に撥液されて合一するため、その表面張力により略楕円形状を呈して安定する。
この第二実施形態によれば、緑色用画素領域SGの全体に撥液層25を形成できるため
、緑色用画素領域SGの全体に撥液層用液滴D1を吐出させることができ、撥液層用液滴
D1の吐出精度に関し、その許容範囲を拡大させることができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、撥液層25を緑色用画素領域SGにのみ形成した。これに限らず
、例えば赤色用画素領域SR、緑色用画素領域SG、青色用画素領域SBの少なくともい
ずれか1つに形成する構成であればよい。
・上記第一実施形態では、撥液層25を緑色用画素領域SGの内部に2つだけ形成した
。これに限らず、例えば図6に示すように、撥液層25を、遮光層23と接触する位置に
4つ形成してもよい。すなわち、本発明は、撥液層25の形状や数量、さらには撥液層2
5の画素領域S2内における位置に限定されるものではない。
・上記実施形態では、遮光材料を含むアクリル系感光樹脂によって遮光層23を構成し
、遮光層23に撥液処理を施して撥液性を与える構成した。これに限らず、例えばヘキサ
フルオロポリプロピレン樹脂などの黒色感光性樹脂材料によって遮光層23を構成し、遮
光層23の構成材料が撥液性を有する構成であってもよい。これによれば、撥液処理工程
を削減させることができ、カラーフィルタ基板15の製造工程数、ひいては液晶表示装置
10の製造工程数を削減させることができる。
・上記実施形態において、撥液層用液滴D1を吐出する前に、吐出面15aと撥液層2
5との間の密着性を得るための表面処理を実行する構成にしてもよい。表面処理としては
、例えば酸素プラズマの雰囲気の中に吐出面15aの全面を晒すプラズマ処理、吐出面1
5aの全面に紫外線を照射させる紫外線照射処理など、吐出面15aの表面に水酸基など
の極性基を置換させる処理を用いることができる。これによれば、シランカップリング剤
と吐出面15aとの間の化学的な吸着力を向上させることができる。
・上記実施形態では、電気光学装置を、透過型の液晶表示装置10に具体化した。これ
に限らず、例えば、電気光学装置を反射透過型の液晶表示装置として具体化してもよい。
・上記実施形態では、電気光学装置を、液晶表示装置10に具体化した。これに限らず
、例えば、電気光学装置をエレクトロルミネッセンス表示装置として具体化してもよい。
この構成においても、エレクトロルミネッセンス表示装置の生産性を向上することができ
る。
・上記実施形態では、電気光学装置を、液晶表示装置10に具体化した。これに限らず
、電気光学装置を、電子放出素子から放出させる電子によって蛍光物質を発光させる電界
効果型装置(FEDやSED等)に具体化してもよい。この構成においても、電界効果型
装置の生産性を向上することができる。
液晶表示装置を示す斜視図。 カラーフィルタ基板を示す斜視図。 (a)、(b)は、それぞれ画素領域を示す平面図及び側断面図。 (a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ液晶表示装置の製造工程を示す工程図。 第二実施形態の画素領域を示す平面図。 変更例の画素領域を示す平面図。
符号の説明
D1…第一の液滴としての撥液層用液滴、D2…第二の液滴としてのフィルタ用液滴、
S2…画素領域、CFR…カラーフィルタを構成する赤色用フィルタ、CFG…カラーフ
ィルタを構成する緑色用フィルタ、CFB…カラーフィルタを構成する青色用フィルタ、
10…電気光学装置としての液晶表示装置、15…カラーフィルタ基板、23…隔壁とし
ての遮光層、25…撥液層。

Claims (6)

  1. 基板の1つの面に隔壁を形成し前記隔壁に区画された複数の画素領域を形成する工程と

    複数の前記画素領域の少なくとも1つに撥液材料を含む第一の液滴を吐出し、着弾した
    前記第一の液滴を乾燥して光透過性を有した撥液層を形成する工程と、
    複数の前記画素領域にカラーフィルタ材料を含む第二の液滴を吐出し、着弾した前記第
    二の液滴を乾燥してカラーフィルタ層を形成する工程と、
    を備え、
    複数の前記画素領域の内、前記撥液層を有した前記画素領域は、前記撥液層の位置に応
    じた前記画素領域の一部にカラーフィルタ層を形成することを特徴とするカラーフィルタ
    の製造方法。
  2. 請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法であって、
    前記画素領域内の一部に前記第一の液滴を吐出し、着弾した前記第一の液滴を乾燥して
    前記一部に前記撥液層を形成し、
    前記撥液層を有した前記画素領域に前記第二の液滴を吐出し、着弾した前記第二の液滴
    を乾燥して前記一部を除く前記画素領域に前記カラーフィルタ層を形成すること、
    を特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  3. 請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法であって、
    前記画素領域の全体に前記第一の液滴を吐出し、着弾した前記第一の液滴を乾燥して前
    記画素領域の全体に前記撥液層を形成し、
    前記撥液層を有した前記画素領域に前記第二の液滴を吐出して前記画素領域の隅部を除
    く領域に前記カラーフィルタ層を形成すること、
    を特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法であって、
    前記画素領域に前記第一の液滴を吐出する前に前記隔壁の表面に第二の液滴を撥液する
    撥液性を与える工程を備えたこと、
    を特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法であって、
    前記基板は、ガラス基板であって、
    前記撥液材料は、シランカップリング剤であること、
    を特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  6. 基板の1つの面にカラーフィルタを有した電気光学装置の製造方法であって、
    前記カラーフィルタを請求項1〜5のいずれか1つに記載のカラーフィルタの製造方法
    によって製造すること、
    を特徴とする電気光学装置の製造方法。
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