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JP2008175239A - 玉軸受用冠型保持器及び玉軸受 - Google Patents

玉軸受用冠型保持器及び玉軸受 Download PDF

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JP2008175239A JP2007007319A JP2007007319A JP2008175239A JP 2008175239 A JP2008175239 A JP 2008175239A JP 2007007319 A JP2007007319 A JP 2007007319A JP 2007007319 A JP2007007319 A JP 2007007319A JP 2008175239 A JP2008175239 A JP 2008175239A
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Kenji Imanishi
賢治 今西
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Abstract

【課題】グリース潤滑において、内外輪と玉、玉と保持器の間に潤滑不良が生じるのを防止することができる玉軸受用冠型保持器及び玉軸受を提供すること。
【解決手段】円環状に形成された主部と、該主部の軸方向片側に該主部と一体に軸方向に形成され、周方向に所定間隔で玉保持用ポケットを形成する複数のポケット形成部を備えた玉保持部とを備え、グリースによる潤滑を行う合成樹脂から成る玉軸受用冠型保持器において、前記ポケット形成部の保持器内周面側には、グリースを滞留させるための凹部が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種の機械装置の回転部分に使用され、潤滑剤としてグリースを使用する玉軸受用の冠型保持器、及びこの冠型保持器を用いた玉軸受に関し、特に、グリースの潤滑性の確保を図った玉案内型の冠型保持器に関するものである。
種々の機械装置の軸受部等、その回転部分を支持するための転がり軸受として、図6に示すような玉軸受10が広く使用されている。
この玉軸受10は、外周面に内輪軌道2aを有する内輪2と、内周面に外輪軌道1aを有する外輪1とを互いに同心に配置し、内輪軌道2aと外輪軌道1aとの間に保持器4により転動自在に保持された複数の玉3を介在させて構成されている。外輪1の両側端部の内周面には、それぞれ円輪状のシール部材11の外周縁が係止されており、両シール部材11によって、玉3の設置部分に存在するグリースが外部に漏洩したり、あるいは外部に浮遊する塵芥がこの設置部分に侵入したりするのを防止している。
上記保持器4としては、図7に示すような玉案内型の冠型保持器が用いられている。冠型保持器4は、円環状の主部6と、この主部6の軸方向片側に円周方向に設けた複数の突出部12を備えている。突出部12はその端部に一対の弾性片8、8が形成されており、隣合った突出部12の対向する弾性片8、8と、隣合った突出部12の間に設けた凹面部9とによりポケット形成部を構成している。このポケット形成部によって形成されたポケット7に玉3を転動自在に保持している。ポケット7の玉保持面は、全体が球状凹面に形成されており、その球状凹面の曲率半径は、玉3の曲率半径よりも僅かに大きく設定されている。
各玉3は、対向する一対の弾性片8、8の先端部の間隔を弾性的に押し広げつつ、これら一対の弾性片8、8の間に押し込むことにより、保持器4に保持されており、この玉3によって、保持器4はラジアル方向を規制されている。この冠型保持器4は、例えば、合成樹脂を射出成形することにより全体を一体に成形する。
このような冠型保持器4において、例えば、特許文献1では、ポケットの先半側内周面を円筒面とし、基半側内周面を球状凹面とすることにより、玉とポケット間の動摩擦トルクを小さくし、保持器に有害な振動や騒音(いわゆる自励振動)を生じにくくした構造が示されている。
上記のような冠型保持器4を用いた玉軸受10は、多くの場合、グリースによって潤滑を行っている。その目的は、軸受内部の摩擦、磨耗を減少させ、焼き付きを防止すると共に、軸受周辺の構造を簡単化することにある。
この玉軸受においてグリース潤滑を促進するために、例えば、特許文献2では、ポケットのエッジ部である開口周縁部に面取りを形成した構造が示されている。このように、保持器やポケットのエッジ部を曲面とすることにより、玉の転動に伴って、玉とポケットの隙間に入り込もうとする潤滑剤がエッジ部で掻き取られにくくなり、隙間に十分な潤滑剤を取り込もうとする技術は従来から知られている。
このような、ポケットのエッジ部が曲面になっている冠型保持器は、例えば、特許文献3に示されているように、工夫された金型によって、合成樹脂を射出成形することにより製造可能である。
特開平8−240226号公報 特開平10−82424号公報 特開昭63−172617号公報
しかしながら、従来の上記玉軸受10用冠型保持器4においては、一般的に、グリース潤滑は、油による潤滑と比較して潤滑剤の流動性が低いため、内外輪1,2と玉3、玉3と保持器4の間に適度な潤滑剤が行きわたらず、トルクが増大したり、摩擦、摩耗が進んで軸受が破損するといった不具合が生じることがある。
しかし、グリースの流動性が低いと言っても、内輪2の高速回転に伴う保持器4の回転による遠心力で、保持器4のグリースが外輪1側へ飛散してしまう傾向はある。このため、保持器4の内周面側にグリースが欠けるようになり、これが玉3とポケット7のエッジ部間の潤滑不良につながって、この部分の摩擦、摩耗を増大させるという問題点もあった。
そこで、本発明は、上述した従来の不具合を解消して、グリース潤滑において、内外輪と玉、玉と保持器の間に潤滑不良が生じるのを防止することができる玉軸受用冠型保持器及び玉軸受を提供することを課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る玉軸受用冠型保持器は、円環状に形成された主部と、該主部の軸方向片側に該主部と一体に軸方向に形成され、周方向に所定間隔で玉保持用ポケットを形成する複数のポケット形成部を備えた玉保持部とを備え、グリース潤滑される玉軸受に用いられる合成樹脂から成る玉軸受用冠型保持器において、前記ポケット形成部の保持器内周面側には、グリースを滞留させるための凹部が形成されていることを特徴とする。
また、前記玉保持部は、前記主部から軸方向に突出する複数の突出部と、隣合う前記突出部間を接続する凹面部とで前記ポケットを形成しており、前記凹部は、前記ポケットを形成する隣合う前記突出部の保持器内周面側の対向するエッジ部をえぐり取った形状となるように形成された切欠き部であることを特徴とする。
また、前記玉保持部は、前記主部から軸方向に突出する複数の突出部と、隣合う前記突出部間を接続する凹面部とで前記ポケットを形成しており、前記凹部は、前記突出部の保持器内周面側の先端部から前記凹面部の保持器内周面側の底部に亘るエッジ部に連続して又は該エッジ部の一部に形成された面取り部であり、該面取り部は、断面形状が円弧状の凹面又は断面形状が直線状の曲面、或いは該凹面と該曲面との組み合わせであることを特徴とする。
また、前記玉保持部は、前記主部から軸方向に突出する複数の突出部と、隣合う前記突出部間を接続する凹面部とで前記ポケットを形成しており、前記凹部は、前記ポケットを形成する前記突出部の保持器内周側の面に、前記主部の円環状に沿った周方向に沿って設けた溝であることを特徴とする。
また、本発明に係る玉軸受用冠型保持器は、金型を用いた射出成形により製造されることを特徴とする。
また、本発明に係る玉軸受は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の玉軸受用冠型保持器を用いていることを特徴とする。
本発明は、以上のように、各ポケット形成部を構成している突出部に、グリースを滞留させるための凹部を形成したので、内輪の回転に伴う保持器の遠心力で、保持器近傍のグリースが軸受の径方向外向きに流動していく際、保持器に形成した凹部にグリースが滞留することになり、このグリースによって、玉と保持器、及び玉と内外輪間とが潤滑されるようになり、潤滑不良が発生するのを防止することができる。
特に、内輪の高速回転時に、玉と突出部のエッジ部が接触するようになる時に、滞留したグリースにより、この部分が潤滑され、潤滑不良によって摩擦、摩耗が増大するのを防止することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態を示す冠型保持器の斜視図、図2は、図1の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。
本発明に係る冠型保持器を使用した玉軸受は、以下に述べる保持器を除いて背景技術の図6に示したような構成を有している。このような玉軸受10に用いられる本発明の玉案内型の保持器を図1に示している。
(第1実施形態)
図1に示す冠型保持器5は、図7に示した冠型保持器4と略同様の構成を有しており、同一部分には同一番号を付している。保持器5は、合成樹脂から成る冠型保持器で、円環状の主部6と、該主部6に連続して軸方向に延びる玉保持部とを一体に形成している。玉保持部には円周方向に等間隔で設けられた複数の突出部12と、隣合う突出部12と12との間を接続する凹面部9とにより、複数のポケット形成部が構成されている。ポケット形成部により形成されたポケット7に玉3が転動自在に保持されている。各ポケット形成部の玉保持面は、全体が球状凹面を形成しており、その球状凹面の曲率半径は、玉3の曲率半径よりも僅かに大きく設定されている。
各突出部12には、図2にも示すように、保持器内周面側であって、隣合うポケット7側エッジ部に、一対の凹部である切欠き部12a、12aが左右対称に形成されている。切欠き部12aは、突出部12の先端近傍から凹面部9の上端部に亘って各ポケット7側のエッジ部をえぐりとった形状となるように形成されている。即ち、各ポケット形成部を構成する隣合う突出部12の保持器内周面側エッジ部には、一対の左右対称の切欠き部12aが対向するように設けられている。この切欠き部12aは、グリースを滞留保持する機能を有する。
この構成の保持器5を有する玉軸受10においては、内輪2の高速回転に伴う保持器5の連れ回り回転による遠心力で、保持器5のグリースが、外輪1の内周面側、即ち玉軸受10の径方向外向きに流動していく際、突出部12の切欠き部12aにグリースが滞留保持される。
このため、特に、玉案内型の保持器5は、高速回転時には、玉3が、突出部12のポケット7側エッジ部から凹面部9のエッジ部にかけて接触するようになるが、切欠き部12aに滞留したグリースにより、玉3と突出部12のポケット7側エッジ部、内輪2と玉3との間が潤滑されることになり、潤滑不良によって、この部分の摩擦、摩耗が増大することを防止することができる。
(第2実施形態)
図3(a)は、本発明の第2実施形態を示す冠型保持器の斜視図、図3(b)は、図3(a)の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。
本実施形態では、保持器5の内周面側に設ける凹部は、図3(a)及び図3(b)に示すように、突出部12の隣合うポケット7側エッジ部及び凹面部9のエッジ部の角を取った形状の面取り部12bである。この面取り部12bは、突出部12の保持器内周面側であって、突出部12の隣り合うポケット7側のエッジ部先端から凹面部9の底部にかけて連続する断面形状が円弧状の凹面として形成されている。この凹面の断面形状が形成する円弧の曲率半径は、隣り合う突出部12の保持器内周側で対向するエッジ部と、ポケット形成部によって保持器内周面側に形成される略円形の、保持器円周方向に並行する径の両端部とが交差する部分が最大となるように形成されている。面取り部12bは、突出部12の隣合うポケット7側のエッジ部と該エッジ部から連続して凹面部9の底部までに亘って、各ポケットにつき左右対称に一対形成されている。即ち、各ポケット形成部を構成する隣合う一対の突出部12の保持器内周面側エッジ部及び凹面部9の保持器内周面側エッジ部には、左右対称に面取り部12bが設けられる。この面取り部12bは、グリースを滞留保持する機能を有する。
次に、このような面取り部12bの成型方法について説明する。
ポケット形成部の保持器内周面側を平面に投影してできる形状は、保持器5は円筒状をしているため、保持器5の軸方向を長径とし、円周方向を短径とする略楕円形状となる。面取り部12bは、この略楕円の短径よりも大きな外径の球面形状を先端に有する工具を用いることにより成型することができる。該工具を保持器内径側から外径方向に向かってポケット7に挿入していくと、隣り合う突出部12の保持器内径側で対向するエッジ部の、上記平面に投影された楕円の短径の両端部に対応する部分が最初に該工具に接触する。そのまま更に外径方向に向かって該工具を挿入し、該工具が突出部12の保持器内径側先端部及び凹面部9の保持器内径側低部に達するまで挿入をする。このように加工することにより、突出部12と前記楕円の円周方向の径が交差する部分で断面形状の曲率半径が最大となり、突出部12の先端部から凹面部9の底部に亘って連続する凹面からなる面取り部12bが形成される。
なお、この面取り部12bは、面取り部12b成型前までの冠型保持器を射出成型により成型した後、前記先端部分に球面形状を有する工具を用いて加工することも可能であるが、あらかじめ金型にこの面取り部12bに対応する形状を設けて射出成型することも可能である。
次に上記第2実施形態の変形例について説明する。図4(a)は、第2実施形態の第1変形例に係る冠型保持器の斜視図であり、図4(b)は、図4(a)の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。
上記第2実施形態では、面取り部12bを成型する際に先端部分が球面形状の工具を用いた場合を示したが、本第1変形例では、先端部分が円錐形状或いは円筒形状の工具を用いて上記第2実施形態と同様に加工することにより、図4(a)、図4(b)に示すように断面形状が直線状の曲面からなる連続する面取り部12bを形成している。
図5(a)は、第2実施形態の第2変形例に係る冠型保持器の斜視図であり、図5(b)は、図5(a)の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。
上記第2実施形態では、各ポケット形成部の保持器内周面側のエッジ部全体に連続して面取り部を形成する場合を示したが、本第2変形例では、図5(a)、図5(b)に示すように、保持器内周面側のエッジ部の、軸方向の中央部近傍に断面形状が円弧状の凹面からなる面取り部12bを形成し、凹面部9の底部には面取り部12bが形成されていない形状としている。この場合、面取り部12bの加工にあたり、先端が球面形状の工具を第2実施形態と同様に保持器内径側から外径方向に向かってポケット7に挿入するが、工具が凹面部9の底部に達する前に加工を中止したり、工具の球面形状の曲率半径を変更することにより本変形例のような面取り部12bの形状とすることが可能である。
図6(a)は、第2実施形態の第3変形例に係る冠型保持器の斜視図であり、図6(b)は、図6(a)の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。
上記第2変形例では、面取り部12bを成型する際に、先端が球面形状の工具を用いた場合を示したが、本変形例では、先端が円錐形状或いは円筒形状の工具を用いて上記第2変形例と同様に加工することにより、図6(a)、図6(b)に示すように、保持器内周面側のエッジ部の軸方向中央部近傍に、断面形状が直線上の曲面からなる面取り部12bを形成し、凹面部9の底部には面取り部12bが形成されていない形状とすることができる。
上記第1〜第3変形例に係る面取り部の加工は、第2実施例と同様に、工具を用いて加工する代わりに、金型にそれぞれの面取り部12bに対応する形状を設けて射出成型によって加工することも可能である。
上記各構成の保持器5を有する玉軸受10においても、第1実施形態と同様に、内輪2の高速回転に伴う遠心力で、保持器5のグリースが外輪1の内周面側、即ち軸受10の径方向外向きに流動していく際、突出部12の面取り部12bにグリースが滞留保持されるため、この滞留保持されたグリースにより、潤滑不良を防止することができ、上記第1実施形態と同様の効果を期待することができる。
また、上記第2実施形態及び各変形例においては、面取り部12bは断面形状が円弧状の凹面、又は断面形状が直線状の曲面で構成されているが、該凹面と該曲面とを組み合わせて面取り部12bを構成しても良い。
なお、上記第1実施形態、及び第2実施形態においては、凹部である切欠き部12a及び面取り部12bを、各ポケット形成部のエッジ部に左右対称に形成しているが、凹部は必ずしも左右対称でなくても良い。しかし、各ポケット形成部に形成される凹部を左右対称とすることは、特に、内輪2の高速回転時に、保持器5の重心位置の偏心量を小さくすることができるという効果があるので、好ましいと言える。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態を示す冠型保持器の斜視図である。
本実施の形態では、保持器5の内周側に設ける凹部は、図7に示すように、突出部12の保持器内周面側に設けた溝12cである。この溝12cは、突出部12の保持器内周面側であって、突出部12の先端部近傍に、主部6の円環状に沿った周方向に設けられ、その断面形状は略半円に成形されている。この溝12cは、グリースを滞留保持する機能を有する。
この構成の保持器5を有する玉軸受10においても、第1実施形態と同様に、内輪2の高速回転に伴う遠心力で、保持器5のグリースが外輪1の内周面側、即ち軸受10の径方向へ流動していく際、突出部12の溝12cにグリースが滞留保持されるため、この滞留保持されたグリースにより、潤滑不良を防止することができ、上記第1実施形態と同様の効果を期待することができる。
以上、3つの実施形態及び変形例で説明した本発明の冠型保持器5は、背景技術の特許文献3に開示されているように、工夫した金型を用いた射出成形により製造することができる。但し、上記第1実施形態に示したような、突出部12のエッジ部に設ける切欠き部12aは、従来のように切削や研削による加工だけでは金型を加工するのは困難であるが、切欠きに対応する部分を放電加工等の手段を用いることにより加工可能となる。
また、上記3つの実施形態においては、本発明を、各突出部12が隣合うポケット形成部を構成する形態の保持器5に適用したが、これに限らず、図9に示す如く、突出部12の端部に一対の弾性片8、8が形成され、各弾性片8がそれぞれ隣合うポケット形成部を構成するタイプの保持器4にも適用できることは言うまでもない。
なお、本発明に係る冠型保持器を、玉案内型保持器を例に説明したが、内輪案内型、外輪案内型の保持器にも適用することはできる。しかし、玉案内型の保持器5の場合、上述したように、内輪2の高速回転に伴う遠心力によって、玉3が、突出部12のエッジ部から凹面部9のエッジ部にかけて接触するようになるので、ここに凹部を設けてグリース溜りとすることにより、この部分の接触を緩和して、摩擦、摩耗を低減する効果を得ることができる。したがって、本発明の冠型保持器5は、特に、玉案内型の保持器に適用するのが好ましい。
本発明の第1実施形態を示す冠型保持器の斜視図である。 図1の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。 (a)は、本発明の第2実施形態を示す冠型保持器の斜視図であり、(b)は、図3(a)の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。 (a)は、本発明の第2実施形態の第1変形例を示す冠型保持器の斜視図であり、(b)は、図4(a)の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。 (a)は、本発明の第2実施形態の第2変形例を示す冠型保持器の斜視図であり、(b)は、図5(a)の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。 (a)は、本発明の第2実施形態の第3変形例を示す冠型保持器の斜視図であり、(b)は、図6(a)の冠型保持器を矢印A方向から見た部分拡大図である。 本発明の第3実施形態を示す冠型保持器の斜視図である。 従来の冠型保持器を有する玉軸受を示す断面図である。 従来の冠型保持器を示す斜視図である。
符号の説明
1 外輪
1a 外輪軌道
2 内輪
2a 内輪軌道
3 玉
5 冠型保持器
6 主部
7 ポケット
9 凹面部
10 玉軸受
11 シール部材
12 突出部
12a 切欠き部
12b 面取り部
12c 溝

Claims (6)

  1. 円環状に形成された主部と、
    該主部の軸方向片側に該主部と一体に軸方向に形成され、周方向に所定間隔で玉保持用ポケットを形成する複数のポケット形成部を備えた玉保持部とを備え、グリース潤滑される玉軸受に用いられる合成樹脂から成る玉軸受用冠型保持器において、
    前記ポケット形成部の保持器内周面側には、グリースを滞留させるための凹部が形成されていることを特徴とする玉軸受用冠型保持器。
  2. 前記玉保持部は、前記主部から軸方向に突出する複数の突出部と、隣合う前記突出部間を接続する凹面部とで前記ポケットを形成しており、
    前記凹部は、前記ポケットを形成する隣合う前記突出部の保持器内周面側の対向するエッジ部をえぐり取った形状となるように形成された切欠き部であることを特徴とする請求項1に記載の玉軸受用冠型保持器。
  3. 前記玉保持部は、前記主部から軸方向に突出する複数の突出部と、隣合う前記突出部間を接続する凹面部とで前記ポケットを形成しており、
    前記凹部は、前記突出部の保持器内周面側の先端部から前記凹面部の保持器内周面側の底部に亘るエッジ部に連続して又は該エッジ部の一部に形成された面取り部であり、該面取り部は、断面形状が円弧状の凹面又は断面形状が直線状の曲面、或いは該凹面と該曲面との組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の玉軸受用冠型保持器。
  4. 前記玉保持部は、前記主部から軸方向に突出する複数の突出部と、隣合う前記突出部間を接続する凹面部とで前記ポケットを形成しており、
    前記凹部は、前記ポケットを形成する前記突出部の保持器内周側の面に、前記主部の円環状に沿った周方向に沿って設けた溝であることを特徴とする請求項1に記載の玉軸受用冠型保持器。
  5. 金型を用いた射出成形により製造されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の玉軸受用冠型保持器。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の玉軸受用冠型保持器を用いていることを特徴とする玉軸受。
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