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JP2008168785A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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JP2008168785A
JP2008168785A JP2007003916A JP2007003916A JP2008168785A JP 2008168785 A JP2008168785 A JP 2008168785A JP 2007003916 A JP2007003916 A JP 2007003916A JP 2007003916 A JP2007003916 A JP 2007003916A JP 2008168785 A JP2008168785 A JP 2008168785A
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JP2007003916A
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Hiromichi Yamazaki
博通 山崎
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】車両の様々な状態を考慮して、パーキングブレーキ作動部材の操作力を確実に軽減させる。
【解決手段】ブレーキ制御装置200において、車輪速センサ96は車両80の速度を検出し、ブレーキ温度推定部は、検出された車両80の速度を利用してブレーキパッドおよびディスクロータの温度を推定する。ECU70は、パーキングブレーキレバー93の作動が検出された場合に、推定されたブレーキパッドおよびディスクロータの温度に応じた圧力に、ホイールシリンダ88の作動液の液圧であるホイールシリンダ圧を増圧させる。
【選択図】図1

Description

本発明はブレーキ制御技術に関し、特にパーキングブレーキを作動させるときの操作力を軽減するブレーキ制御技術に関する。
車両には、車両が停止した状態を維持させるためのパーキングブレーキが設けられる。このパーキングブレーキは、一般的にパーキングブレーキレバーまたはパーキングブレーキペダルなどのパーキングブレーキ作動部材が運転者に操作されることによって作動する。運転者は自身の操作力によってパーキングブレーキ作動部材を車両が停止した状態を維持できる程度にまで操作しなければならないため、パーキングブレーキ作動部材の操作力の軽減が常に求められている。
一方、サービスブレーキおよびパーキングブレーキの双方の機能を合わせ持つ、いわゆるビルトインキャリパ方式のディスクブレーキ装置が知られている。このようなディスクブレーキ装置では、サービスブレーキ機構に含まれるブレーキパッドを、パーキングブレーキ作動部材が操作されることによりディスクロータの摩擦摺動面に押接させる。このようなビルトインキャリパ方式のディスクブレーキ装置の性質を利用して、パーキングブレーキの作動時にホイールシリンダ圧を増圧し、パーキングブレーキ作動部材の操作力およびホイールシリンダ圧の双方によりブレーキパッドを作動させてパーキングブレーキ作動部材の操作力を軽減する技術が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特開2000−203410号公報 特開2005−343194号公報
たとえば、ディスクホイールおよびブレーキパッドの温度が高温になると、これらの間の摩擦係数が小さくなる。また、たとえば車両の多くの乗員が乗車している場合や重い荷物を積載している場合もある。このような場合、車両を確実に制動するためにパーキングブレーキ作動部材を大きな操作力で操作する必要が生じ得る。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両の様々な状態を考慮して、パーキングブレーキ作動部材の操作力を確実に軽減させることにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキ制御装置は、ホイールシリンダ内の作動液の液圧であるホイールシリンダ圧に応じた押接力で、車輪と共に回転する摩擦摺動部材に押接部材を押接させて車輪に制動力を与える液圧ブレーキ機構と、運転者によるブレーキペダルの操作量に応じてホイールシリンダ圧を増圧させる液圧ブレーキ制御部と、押接部材に連結されたパーキングブレーキ作動部材を有し、パーキングブレーキ作動部材が作動されることにより押接部材を摩擦摺動部材に押接させるパーキングブレーキ機構と、パーキングブレーキ作動部材の作動を検出するパーキングブレーキ作動検出手段と、を備える。液圧ブレーキ制御部は、パーキングブレーキ作動部材の作動が検出された場合に、摩擦摺動部材または押接部材の温度に応じた圧力にホイールシリンダ圧を増圧させる。
この態様によれば、温度の違いに起因する押接部材および摩擦摺動部材の間の摩擦力の違いに応じて、パーキングブレーキ作動部材の操作力を軽減すべく増圧させるホイールシリンダ圧を変化させることができる。このため制動力の低下を抑制しつつパーキングブレーキ作動部材の操作力を適切に軽減することが可能となる。
本発明のある態様のブレーキ制御装置は、車両の速度を検出する車速検出手段をさらに備えてもよい。液圧ブレーキ制御部は、車速検出手段により検出された車両の速度の変化を利用して摩擦摺動部材または押接部材の温度を推定してもよい。
一般的に押接部材は交換可能に設けられるため、押接部材に温度センサなどを設けるとコストが高いものとなる。また、摩擦摺動部材は車輪と共に回転可能に設けられるため、温度センサなどを設けることは困難である。一方、車両が減速する際、車両の速度エネルギは押接部材と摩擦摺動部材との間の摩擦熱として消費されるため、車両の速度の変化に着目することにより、押接部材または摩擦摺動部材の温度を推定することは可能である。この態様によれば、検出することが容易な車両の速度の変化を利用して、摩擦摺動部材または押接部材の温度を簡易に推定することができる。
本発明の別の態様もまた、ブレーキ制御装置である。この装置は、ホイールシリンダ内の作動液の液圧であるホイールシリンダ圧に応じた押接力で、車輪と共に回転する摩擦摺動部材に押接部材を押接させて車輪に制動力を与える液圧ブレーキ機構と、運転者によるブレーキペダルの操作量に応じてホイールシリンダ圧を増圧させる液圧ブレーキ制御部と、押接部材に連結されたパーキングブレーキ作動部材を有し、パーキングブレーキ作動部材が作動されることにより押接部材を摩擦摺動部材に押接させるパーキングブレーキ機構と、パーキングブレーキ作動部材の作動を検出するパーキングブレーキ作動検出手段と、を備える。液圧ブレーキ制御部は、パーキングブレーキ作動部材の作動が検出された場合に、ブレーキペダルの操作力に応じた圧力にホイールシリンダ圧を増圧させる。
たとえば、車両に多くの乗員が乗車している状態や重い積荷が積載されている状態で、坂路に車両を停車させる場合、坂路の傾斜角度だけでなく車両の質量もパーキングブレーキ作動部材の操作力に影響を与える。このような場合は運転者によるブレーキペダルの操作力は大きくなると考えられる。この態様によれば、運転者によるブレーキペダルの操作力を利用して、パーキングブレーキ操作時において車両の停止状態を維持させるために必要とされる制動力を推定することができる。このため、このような構成によっても制動力の低下を抑制しつつパーキングブレーキ作動部材の操作力を適切に軽減することが可能となる。
本発明のブレーキ制御装置によれば、車両の様々な状態を考慮して、パーキングブレーキ作動部材の操作力を確実に軽減させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るブレーキ制御装置200が搭載された車両80の構成を模式的に示す全体構成図である。車両80は、車両本体82と、右前輪84FR、左前輪84FL、右後輪84RR、および左後輪84RL(以下、必要に応じてこれらを総称して「車輪84」という)により構成される。
車両本体82には、右前輪用ブレーキユニット86FR、左前輪用ブレーキユニット86FL、右後輪用ブレーキユニット86RR、および左後輪用ブレーキユニット86RL(以下、必要に応じてこれらを総称して「ブレーキユニット86」という)が対応する車輪84近傍にそれぞれ設けられている。ブレーキユニット86には、いわゆるディスクブレーキ装置が採用されており、車輪84と共に回転するディスクロータ(図示せず)の摩擦摺動面に、ホイールシリンダ88内の作動液圧であるホイールシリンダ圧に応じた力でブレーキパッド(図示せず)を押し当てることにより車輪84に制動力を与える。
さらに、右後輪用ブレーキユニット86RRおよび左後輪用ブレーキユニット86RLには、ビルトインキャリパ方式のディスクブレーキ装置が採用されている。右後輪用ブレーキユニット86RRおよび左後輪用ブレーキユニット86RLの構成については図2に関連して後述する。
右前輪用ブレーキユニット86FR、左前輪用ブレーキユニット86FL、右後輪用ブレーキユニット86RR、および左後輪用ブレーキユニット86RLは、それぞれ右前輪用ホイールシリンダ88FR、左前輪用ホイールシリンダ88FL、右後輪用ホイールシリンダ88RR、および左後輪用ホイールシリンダ88RL(以下、必要に応じてこれらを総称して「ホイールシリンダ88」という)を有する。液圧ブレーキ機構10は、これらブレーキユニット86および液圧アクチュエータ60を有する。液圧ブレーキ機構10の構成については図3に関連して詳述する。
ブレーキ制御装置200は、液圧ブレーキ機構10、パーキングブレーキスイッチ(以下、「PKBスイッチ」という)90、パーキングブレーキ・ストロークセンサ(以下、「PKBストロークセンサ」という)92、Gセンサ94、車輪速センサ96、および電子制御ユニット(以下「ECU」という)70を有する。
PKBスイッチ90は、パーキングブレーキを作動させるべく、車両客室内の運転席近傍に設けられたパーキングブレーキレバー93の回動操作が運転者の手動で開始されたときにオンとなる。なお、パーキングブレーキレバー93の代わりに、運転者に踏み込み操作されるパーキングブレーキペダルが設けられていてもよい。PKBストロークセンサ92は、パーキングブレーキレバー93の操作量を検出する。
パーキングブレーキレバー93には、ワイヤ(図示せず)の一端が連結されており、パーキングブレーキレバー93が回動操作されることによりワイヤが引っ張られる。PKBストロークセンサ92は、このワイヤの引張り量を検出することによりパーキングブレーキレバー93の操作量を検出する。
Gセンサ94は車両本体82に設けられ、たとえば車両80が水平な状態にあるときの車両80の下方向など、車両80の所定方向にかかる重力を検出する。車輪速センサ96は、4つの車輪84の各々に対応して1つずつ設けられ、車輪84の回転速度を検出する。車輪速センサ96はピックアップコイルを有し、車輪84と共に回転するパルサを検出して車輪84の回転を検出する。PKBスイッチ90、PKBストロークセンサ92、Gセンサ94、および車輪速センサ96はECU70に接続されており、各々の検出結果はECU70に出力される。
図2は、本実施形態に係るビルトインキャリパ方式のブレーキユニット86の一例としての右後輪用ブレーキユニット86RRの構成を詳細に示す断面図である。なお、図2において左方向は車両外側方向であり、右方向は車両内部方向となる。
右後輪用ブレーキユニット86RRは、キャリパユニット110、ブレーキパッド132、およびディスクロータ134を有する。キャリパユニット110は、キャリパボディ120、ピストン126、右後輪用ホイールシリンダ88RR、パーキングブレーキ機構140を有する。なお、左後輪用ブレーキユニット86RLの構成は、右後輪用ホイールシリンダ88RRの代わりにそれと同一形状の左後輪用ホイールシリンダ88RLが設けられる以外は、右後輪用ブレーキユニット86RRの構成と同様である。
ディスクロータ134は円盤状に形成される。ディスクロータ134の外周近傍から径内向き方向へ所定長さの範囲において、ディスクロータ134の両側面に摩擦摺動面134aが設けられる。
キャリパボディ120は、シリンダハウジング120aおよび爪部120bを有する。シリンダハウジング120aと爪部120bとは相互に対向し、一部において相互に一体的に結合されている。この結果、キャリパボディ120はコ字状に形成されている。
ピストン126はシリンダ部120cの内径と略同一の外径を有するコップ型に形成されている。右後輪用ホイールシリンダ88RRは、ピストン126の内径と略同一の外径を有するコップ型に形成されている。右後輪用ホイールシリンダ88RRは、開口側が同一方向となるようピストン126に挿入される。
シリンダハウジング120aの内部には、爪部120bに向かって開口する円柱状の空間部であるシリンダ部120cが設けられている。このシリンダ部120cに、右後輪用ホイールシリンダ88RRが挿入されたピストン126が、その外底面が爪部120bに向くよう嵌挿されている。こうしてシリンダ部120cの内底面および右後輪用ホイールシリンダ88RRの内周によって、作動液が収容されるシリンダ室が形成される。
本実施形態に係るキャリパボディ120は浮動型のものが採用されている。キャリパボディ120は、公知のスライドピン機構等により、車両左右方向に所定範囲を移動可能にマウンティング(図示せず)に支持される。このときキャリパボディ120は、シリンダハウジング120aが車両内部方向に位置し、爪部120bが車両外側方向に位置し、シリンダ部120cの中心軸が車両左右方向に向くようマウンティングに支持される。また、キャリパボディ120は、爪部120bとシリンダ部120cとの間にディスクロータ134の摩擦摺動面134aが位置するよう配置される。
ブレーキパッド132は、車両内部側の摩擦摺動面134aとピストン126との間、および車両外部側の摩擦摺動面134aと爪部120bとの間にそれぞれ1つずつ配置される。ブレーキパッド132は、マウンティングによってディスクロータ134の径方向および周方向の移動が規制される。ただし、ブレーキパッド132の各々は、ディスクロータ134の軸方向に移動可能にマウンティングに支持されており、ピストン126が推進される前は、ディスクロータ134の摩擦摺動面134aから離間した位置である初期位置に配置される。
右後輪用ホイールシリンダ88RR内の作動液圧であるホイールシリンダ圧が増圧すると、ピストン126が車両内部側のブレーキパッド132に向かって推進し、まず車両内部側のブレーキパッド132がピストン126によって押されて車両内部側の摩擦摺動面134aに押接される。次にその反力によってキャリパボディ120全体が車両内部方向に摺動し、車両外部側のブレーキパッド132が爪部120bによって押されて車両外部側の摩擦摺動面134aに押接される。こうしてブレーキパッド132とディスクロータ134の摩擦摺動面134aとの間の摩擦力によって車輪84に制動力が与えられる。
右後輪用ホイールシリンダ88RR内のホイールシリンダ圧が減圧すると、ピストン126が爪部120bから離間する方向に向かって推進される。これによってブレーキパッド132の各々が初期位置に戻され、ディスクロータ134の摩擦摺動面134aから離間することによって車輪に与えられていた制動力が解除される。
パーキングブレーキ機構140は、スピンドル122、スリーブ124、リターンスプリング125、コネクティングリンク128、およびスピンドルレバー130を有する。右後輪用ホイールシリンダ88RRにはピストン126側に軸方向に開口する挿通孔が設けられており、この挿通孔に円筒状に形成されたスリーブ124が軸方向に摺動可能に挿通される。スリーブ124はピストン126の内底面に当接するよう配置される。スリーブ124の貫通孔にはスピンドル122が挿通され、スリーブ124に固定されている。スリーブ124には径方向外向きに突出する係止部が形成されており、この係止部とピストン126の内底面との間にリターンスプリング125が配置される。リターンスプリング125は、ピストン126に対してスピンドル122および右後輪用ホイールシリンダ88RRを、ピストン126の内底面から離間する方向に付勢する。
スピンドル122の他端部にはコネクティングリンク128の一端が接している。スピンドルレバー130は、円柱状に形成され、その外周部には凹部が設けられる。スピンドルレバー130はピストン126の軸方向と垂直な方向に軸方向が向くようにキャリパボディ120の穴に挿通される。コネクティングリンク128の他端部はスピンドルレバー130の凹部に当接している。
パーキングブレーキレバー93に一端が結合されるワイヤの他端はこのスピンドルレバー130に接合されている。パーキングブレーキを作動させるべくパーキングブレーキレバー93が回動操作されワイヤが引っ張られると、このスピンドルレバー130が回動する。スピンドルレバー130が回動すると、コネクティングリンク128がスピンドルレバー130の凹部から外周面に向かって摺動することにより、コネクティングリンク128およびスピンドル122をシリンダ部120cの開口側に押し進める。これによりスリーブ124およびリターンスプリング125を介してピストン126がシリンダ部120cの開口部から突出する方向に押し出され、ホイールシリンダ圧が増圧したときと同様に、ブレーキパッド132をディスクロータ134の摩擦摺動面134aに押接させ、車輪84に制動力を与える。
パーキングブレーキの作動を解除させるべくパーキングブレーキレバー93が逆方向に回動操作されると、引っ張られていたワイヤが緩められ、スピンドルレバー130がもとの初期位置まで逆方向に回転させられる。これによりピストン126がシリンダ部120cに引っ込められ、ホイールシリンダ圧が減圧したときと同様に、ブレーキパッド132がディスクロータ134の摩擦摺動面134aから離間し、車輪84に与えられていた制動力が解除される。
図3は、本実施形態に係る液圧ブレーキ機構10の系統図である。液圧ブレーキ機構10には電子制御式ブレーキシステム(ECB)が採用されており、運転者によるブレーキ操作部材としてのブレーキペダル12の操作に応じて車両の4輪のブレーキを独立かつ最適に設定する。
ブレーキペダル12は、運転者による踏込操作に応じて作動液としてのブレーキオイルを送り出すマスタシリンダ14に接続されている。また、ブレーキペダル12には、その踏み込みストロークを検出するストロークセンサ46が設けられている。更に、マスタシリンダ14にはリザーバタンク26が接続されており、マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、電磁弁23を介して運転者によるブレーキペダル12の操作力に応じた反力を創出するストロークシミュレータ24が接続されている。電磁弁23はいわゆる常閉型のリニアバルブであり、電流が供給されていない状態では閉弁し、運転者によるブレーキペダル12の踏み込み操作が検出された場合に電流が供給され開弁する。
マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、右前輪84FR用のブレーキ油圧制御管16が接続されている。ブレーキ油圧制御管16は、右前輪84FRに制動力を付与する右前輪用ホイールシリンダ88FRに接続されている。また、マスタシリンダ14の他方の出力ポートには、左前輪84FL用のブレーキ油圧制御管18が接続されている。ブレーキ油圧制御管18は左前輪84FLに制動力を付与する左前輪用ホイールシリンダ88FLに接続されている。
ブレーキ油圧制御管16の中途には右マスタ弁22FRが設けられており、ブレーキ油圧制御管18の中途には左マスタ弁22FLが設けられている。右マスタ弁22FRおよび左マスタ弁22FLは、何れもいわゆる常開型のリニアバルブであり、電流が供給されている状態では閉弁してマスタシリンダ14と右前輪用ホイールシリンダ88FRまたは左前輪用ホイールシリンダ88FLとの連通を阻止し、電流の供給が減少または停止されることにより開弁してマスタシリンダ14と右前輪用ホイールシリンダ88FRまたは左前輪用ホイールシリンダ88FLとを連通させる。
また、ブレーキ油圧制御管16の中途には、右前輪84FR側のマスタシリンダ圧を検出する右マスタ圧センサ48FRが設けられている。左前輪用のブレーキ油圧制御管18の途中には、左前輪84FL側のマスタシリンダ圧を検出する左マスタ圧センサ48FLが設けられている。液圧ブレーキ機構10では、運転者によってブレーキペダル12が踏み込まれた際、ストロークセンサ46によりその踏み込み操作量が検出されるが、右マスタ圧センサ48FRおよび左マスタ圧センサ48FLによって検出されるマスタシリンダ圧からもブレーキペダル12の踏み込み操作力(踏力)を求めることができる。ECU70は、ストロークセンサ46の故障などを考慮して、フェイルセーフの観点から右マスタ圧センサ48FRおよび左マスタ圧センサ48FLの検出結果からマスタシリンダ圧を監視する。
リザーバタンク26には油圧給排管28の一端が接続されている。この油圧給排管28の他端には、モータ32により駆動されるポンプ34の吸込口が接続されている。ポンプ34の吐出口は高圧管30に接続されており、この高圧管30には、アキュムレータ50とリリーフバルブ53とが接続されている。本実施形態では、モータ32によってそれぞれ往復移動させられる2体以上のピストン(図示せず)を備えた往復動ポンプがポンプ34として採用されている。また、アキュムレータ50として、ブレーキオイルの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギに変換して蓄えるアキュムレータが採用されている。
アキュムレータ50は、ポンプ34によって例えば14〜22MPa程度にまで昇圧されたブレーキオイルを蓄える。また、リリーフバルブ53の弁出口は、油圧給排管28に接続されており、アキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ53が開弁し、高圧のブレーキオイルは油圧給排管28へと戻される。更に、高圧管30には、アキュムレータ50の出口圧力、すなわち、アキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力を検出するアキュムレータ圧センサ51が設けられている。
高圧管30は、右前輪用増圧弁40FR、左前輪用増圧弁40FL、右後輪用増圧弁40RR、および左後輪用増圧弁40RL(以下、必要に応じてこれらを総称して「増圧弁40」という)を介して、右前輪用ホイールシリンダ88FR、左前輪用ホイールシリンダ88FL、右後輪用ホイールシリンダ88RR、および左後輪用ホイールシリンダ88RL(以下、必要に応じてこれらを総称して「ホイールシリンダ88」という)にそれぞれ接続されている。増圧弁40の各々はいわゆる常閉型のリニアバルブ(電磁弁)であり、電流が供給されていない状態では閉弁してホイールシリンダ圧を増圧させず、電流が供給されることにより開弁してホイールシリンダ圧を増圧させる。
右前輪用減圧弁42FR、左前輪用減圧弁42FL、右後輪用減圧弁42RR、および左後輪用減圧弁42RL(以下、必要に応じてこれらを総称して「減圧弁42」という)は、それぞれ対応するホイールシリンダ88に接続されている。右前輪用減圧弁42FRおよび左前輪用減圧弁42FLはいわゆる常閉型のリニアバルブ(電磁弁)であり、電流が供給されていない状態では閉弁してホイールシリンダ圧を減圧させず、電流が供給されることにより開弁してホイールシリンダ圧を減圧させる。一方、左後輪用減圧弁42RLおよび右後輪用減圧弁42RRはいわゆる常開型のリニアバルブ(電磁弁)であり、電流が供給されている状態では閉弁してホイールシリンダ圧を減圧させず、電流の供給が減少または停止されることにより開弁してホイールシリンダ圧を減圧させる。
右前輪用ホイールシリンダ88FR、左前輪用ホイールシリンダ88FL、右後輪用ホイールシリンダ88RR、および左後輪用ホイールシリンダ88RL付近の油圧配管には、それぞれ対応するホイールシリンダ88の液圧を検出する右前輪用ホイールシリンダ圧センサ44FR、左前輪用ホイールシリンダ圧センサ44FL、右後輪用ホイールシリンダ圧センサ44RR、および左後輪用ホイールシリンダ圧センサ44RL(以下、必要に応じてこれらを総称して「ホイールシリンダ圧センサ44」という)がそれぞれ設けられている。
上述のマスタ弁22、増圧弁40、減圧弁42、ポンプ34、アキュムレータ50、マスタ圧センサ48、ホイールシリンダ圧センサ44、アキュムレータ圧センサ51などによって液圧アクチュエータ60が構成される。液圧アクチュエータ60はECU70によってその作動が制御される。
図4は、本実施形態に係るブレーキ制御装置200の機能ブロック図である。図4においてECU70は、CPU、ROM、またはRAMなどのハードウェアおよびソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックが描かれている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって様々な形で実現することができる。
ECU70は、ストロークセンサ46や車輪速センサ96の検出結果を利用して、各々のホイールシリンダ88に与えるべき目標ホイールシリンダ圧を決定する。ECU70は、ホイールシリンダ圧が目標ホイールシリンダ圧となるよう、制御対象となるホイールシリンダ88に対応する増圧弁40または減圧弁42に供給する駆動電流のデューティーを決定する。ECU70は、決定したデューティーに応じた制御電流を駆動回路に供給する。駆動回路は、供給された制御電流に応じたデューティーで、作動対象となる増圧弁40または減圧弁42にバッテリ(図示せず)から駆動電流を供給する。電流の供給を受けた増圧弁40または減圧弁42は、供給された駆動電流のデューティーに応じて開弁し、ホイールシリンダ圧を増圧または減圧させる。こうしてECU70は、ブレーキペダル12の踏み込み操作量や車両80の速度などに応じた最適な制動力を車輪84の各々に与える。したがってECU70は、車輪84の各々に適切な制動力を与えるブレーキ制御手段として機能する。
ブレーキパッド132およびディスクロータ134の間の摩擦力はそれらの温度に応じて変化するため、車両80の停止状態を維持するために必要とされる制動力は、ブレーキパッド132およびディスクロータ134の温度に応じて変化する。また、車両80の停止状態を維持するために必要とされる制動力は、車両80が坂路に停止している場合などにおける車両80の傾斜角度に応じても変化する。また、車両80の停止状態を維持するために必要とされる制動力は、たとえば車両80が坂路に停止している場合には乗員や積荷を含む車両80の質量に応じて変化する。
したがって、これらの各条件の値を考慮することなく、パーキングブレーキレバー93の操作力を軽減するためにホイールシリンダ圧を増圧させると、パーキングブレーキレバー93を充分に軽減することができない場合が生じ得る。このためECU70は、ブレーキ温度推定部72、車両傾斜角演算部74、および要求制動力推定部76を有する。
ブレーキ温度推定部72は、ブレーキパッド132およびディスクロータ134の温度を推定する。たとえば運転者がブレーキペダル12を踏み込み操作することにより、ある速度から車両80を停止させた場合、車両80の速度エネルギの多くはブレーキパッド132とディスクロータ134の摩擦摺動面134aとの間の摩擦熱として消費される。したがって車両80の速度の変化から、ブレーキパッド132およびディスクロータ134の温度を推定することが可能である。
このためブレーキ温度推定部72は、イグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされてからオフにされるまでの間、所定時間毎に車輪速センサ96の検出結果を利用して車両80の速度を算出し、RAMに算出した車両80の速度データを格納して蓄積する。ブレーキ温度推定部72は、所定時間毎に蓄積された車両80の速度データからブレーキパッド132およびディスクロータ134の現在の温度を推定する。なお、ブレーキパッド132に熱電対などの温度センサが直接設けられていてもよく、ECU70は、この温度センサの検出値を利用してブレーキパッド132の温度を算出してもよい。
たとえば車両80が坂路上に停止するなどにより車両80が傾斜している場合、Gセンサ94の検出値も変化する。このため車両傾斜角演算部74は、Gセンサ94の検出結果を利用して車両80の傾斜角度を算出する。ECU70のROMには、Gセンサ94の検出値と車両80の傾斜角度との対応関係が予め格納されており、車両傾斜角演算部74はこれを参照して車両80の傾斜角度を算出する。このようにGセンサ94は、車両80の傾斜角度検出手段としても機能する。
たとえば車両80が坂路上に停止している場合、車両80の傾斜角度だけでなく、乗員や荷物などを含む車両80の質量が、パーキングブレーキレバー93の回動操作力に影響を与える。車両80が重い荷物や乗員を乗せて坂路上に停止している場合、運転者は強い踏み込み力でブレーキペダル12を操作する。このように、車両80の停止状態を維持するために要求される制動力は、パーキングブレーキレバー93が回動操作されたときのブレーキペダル12の踏み込み操作力によって推定することができる。マスタ圧センサ48の検出結果は、運転者によるブレーキペダル12の操作力に応じて変化する。このため要求制動力推定部76は、マスタ圧センサ48の検出結果を利用して運転者によるブレーキペダル12の踏み込み操作力を推定し、車両80を停止状態に維持するために必要とされる要求制動力を推定する。
なお、ストロークセンサ46の検出結果、およびホイールシリンダ圧センサ44の検出結果も、運転者によるブレーキペダル12の操作力に応じて変化する。このため要求制動力推定部76は、ストロークセンサ46またはホイールシリンダ圧センサ44の検出結果を利用して運転者によるブレーキペダル12の踏み込み操作力を推定し、車両80を停止状態に維持するために必要とされる要求制動力を推定してもよい。
ECU70は、推定されたブレーキパッド132およびディスクロータ134の温度、要求制動力、および算出した車両80の傾斜角度を利用して、パーキングブレーキレバー93の回動操作力を軽減すべく増圧するホイールシリンダ圧を決定し、決定したホイールシリンダ圧となるよう増圧弁40または減圧弁42の作動を制御する。以下、図5に関連してパーキングブレーキレバー93の操作力軽減制御について詳細に説明する。
図5は、本実施形態に係るブレーキ制御装置200におけるパーキングブレーキレバー93の操作力軽減制御の処理手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、イグニッションスイッチがオンにされたときに開始し、その後イグニッションスイッチがオフにされるまで所定時間毎に繰り返し実施される。
ECU70は、車輪速センサ96の検出結果を利用して車両80の速度がゼロか否かを判定する(S10)。パーキングブレーキレバー93の操作力軽減制御は車輪84に与える制動力に影響を与えるものであり、走行中に実施することは好ましくないことから、車速がゼロでない、すなわち車両80が走行中と判定された場合(S10のN)、本フローチャートにおける処理を終了する。
車速がゼロ、すなわち車両80が停止中と判定された場合(S10のY)、ECU70は、ストロークセンサ46の検出結果を利用して、運転者によりブレーキペダル12が踏み込み操作されているか否かを判定する(S12)。ブレーキペダル12が踏み込み操作されていなければ、要求制動力推定部76は要求制動力を推定することが困難となり、後述するPKB操作時圧力PPKBの適切な値を決定することが困難となる。このため、ブレーキペダル12が踏み込み操作されていない場合(S12のN)、本フローチャートにおける処理を終了する。
ブレーキペダル12が踏み込み操作されている場合(S12のY)、ECU70は、PKBスイッチ90がオンになっているか否かを判定することにより、パーキングブレーキを作動させるべくパーキングブレーキレバー93が回動操作されているか否かを判定する(S14)。PKBスイッチ90がオンになっていない場合(S14のN)、パーキングブレーキレバー93は操作されておらず、パーキングブレーキレバー93の操作力を軽減する必要がないため本フローチャートにおける処理を終了する。
PKBスイッチ90がオンになっている場合(S14のY)、パーキングブレーキを作動させるべくパーキングブレーキレバー93が回動操作されていると考えられることから、ECU70は、PKBストロークセンサ92の検出結果を利用して、パーキングブレーキレバー93の操作量が、パーキングブレーキレバー93の回動操作は終了したとみなすことができる閾値操作量Lth以下か否かを判定する(S16)。パーキングブレーキレバー93の操作量が閾値操作量Lthより大きい場合(S16のN)、パーキングブレーキレバー93の回動操作は終了したと考えられるため本フローチャートにおける処理を終了する。
パーキングブレーキレバー93の操作量が閾値操作量Lth以下と判定された場合(S16のY)、ECU70は、運転者によるパーキングブレーキレバー93の回動操作の操作力を軽減すべく、液圧ブレーキ機構10によりピストン126を押圧するためのホイールシリンダ圧であるPKB操作時圧力PPKBが決定済みか否かを判定する(S18)。このときECU70は、RAMにPKB操作時圧力PPKBが格納されているか否かを判定することにより、PKB操作時圧力PPKBが決定済みか否かを判定する。
PKB操作時圧力PPKBがまだ決定されていない場合(S18のN)、ブレーキ温度推定部72は、ブレーキパッドおよびブレーキパッドの温度を推定し(S20)、車両傾斜角演算部74は、車両傾斜角を算出し(S22)、要求制動力推定部76は、要求制動力を推定する(S24)。
次にECU70は、推定されたブレーキパッドおよびブレーキパッドの温度、算出された車両傾斜角、および推定された要求制動力の各条件の値を利用してPKB操作時圧力PPKBを決定する(S26)。具体的には、ECU70は、推定されたブレーキパッドおよびブレーキパッドの温度が高く、他の条件の値は同一の場合は、温度が低い場合に比べ高い値のPKB操作時圧力PPKBを決定する。また、ECU70は、算出された車両傾斜角が大きく、他の条件の値は同一の場合は、車両傾斜角が小さい場合に比べ高い値のPKB操作時圧力PPKBを決定する。また、ECU70は、推定された要求制動力が高く、他の条件の値は同一の場合は、要求制動力が低い場合に比べ高い値のPKB操作時圧力PPKBを決定する。
なお、ECU70は、各条件の値を閾値を用いて大小を比較することによりPKB操作時圧力PPKBを決定してもよく、また各条件の値を代入することにより適切なPKB操作時圧力PPKBが得られる演算式を用いてPKB操作時圧力PPKBを決定してもよい。ECU70は、決定したPKB操作時圧力PPKBをRAMに格納する。PKB操作時圧力PPKBを決定するために用いられる各条件の閾値または演算式は、ECU70のROMに予め格納されている。
PKB操作時圧力PPKBは決定済みの場合(S18のY)、または新たに決定した場合(S26)、ECU70は、右後輪用ホイールシリンダ圧センサ44RRおよび左後輪用ホイールシリンダ圧センサ44RLの検出結果を利用して、右後輪用ホイールシリンダ88RRおよび左後輪用ホイールシリンダ88RLのホイールシリンダ圧PW/Sが決定したPKB操作時圧力PPKB以上か否かを判定する(S28)。
ホイールシリンダ圧PW/SがPKB操作時圧力PPKB未満の場合(S28のN)、ECU70は、右後輪用増圧弁40RRおよび左後輪用増圧弁40RLを開弁させて右後輪用ホイールシリンダ88RRおよび左後輪用ホイールシリンダ88RLのホイールシリンダ圧PW/Sを増圧する(S32)。ECU70は、右後輪用ホイールシリンダ88RRおよび左後輪用ホイールシリンダ88RLのホイールシリンダ圧PW/SがPKB操作時圧力PPKBに達するまでこれらのホイールシリンダ圧PW/Sを増圧させ、これらのホイールシリンダ圧PW/SがPKB操作時圧力PPKBに達した場合(S28のY)、右後輪用増圧弁40RRおよび左後輪用増圧弁40RLを閉弁させて、これらのホイールシリンダ圧PW/Sを保持する(S30)。
なお、パーキングブレーキレバー93の回動操作力を軽減すべく右後輪用ホイールシリンダ88RRおよび左後輪用ホイールシリンダ88RLのホイールシリンダ圧PW/Sを増圧中、または増圧した状態を保持した場合であっても、運転者によるブレーキペダル12の踏み込み操作が解除された場合、ECU70は、図5に示されるパーキングブレーキレバー93の操作力軽減制御をキャンセルし、右後輪用減圧弁42RRおよび左後輪用減圧弁42RLを開弁してこれらのホイールシリンダ圧PW/Sを低減させることは勿論である。
このように、パーキングブレーキレバー93が運転者に回動操作されたときに、右後輪用ホイールシリンダ88RRおよび左後輪用ホイールシリンダ88RLのホイールシリンダ圧PW/Sを増圧させることにより、ピストン126をリターンスプリング125の付勢方向と逆方向に押し進める力を作動液圧の力で補助することができる。具体的には、ホイールシリンダ圧PW/Sによりピストン126がブレーキパッド132に向かって押し進められると、ピストン126内のリターンスプリング125が伸長する方向にピストン126が進行する。このため、リターンスプリング125を収縮させるために必要とされる力を低下させることができ、パーキングブレーキレバー93を回動操作する操作力を軽減させることができる。したがってECU70は、パーキングブレーキレバー93の操作力軽減制御手段としても機能する。
本実施形態では、このときに右後輪用ホイールシリンダ88RRおよび左後輪用ホイールシリンダ88RLに与えるホイールシリンダ圧PW/Sを、ブレーキパッド132およびディスクロータ134の温度、車両80の傾斜角度、および運転者が要求していると推定される要求制動力を考慮して決定することができる。このため、これらの条件の値が変化しても、それらの値に対応した適切なホイールシリンダ圧PW/Sを決定することができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
ある変形例では、運転者により回動操作されるパーキングブレーキレバー93の代わりに、電動パーキングブレーキ機構が設けられる。電動パーキング機構は、パーキングブレーキスイッチ、およびモータなどのアクチュエータを有する。パーキングブレーキスイッチは、車両客室内のインスツルメントパネルなどに設けられる。アクチュエータは、スイッチがオンにされた場合に作動し、パーキングブレーキ機構140に一端が結合されたワイヤの他端を、ワイヤが所定の張力となるまで引張る。電動パーキング機構は公知の技術であることから、これ以上の説明を省略する。
このように電動パーキング機構においても、パーキングブレーキ作動時にピストン126を押し進める力を補助することにより、アクチュエータの負担を軽減させることができる。このためアクチュエータの故障などを抑制することができ、また出力の小さいアクチュエータを採用することによりアクチュエータのコストを低減させることも可能となる。
本実施形態に係るブレーキ制御装置が搭載された車両の構成を模式的に示す全体構成図である。 本実施形態に係るビルトインキャリパ方式のブレーキユニットの一例としての右後輪用ブレーキユニットの構成を詳細に示す断面図である。 本実施形態に係る液圧ブレーキ機構の系統図である。 本実施形態に係るブレーキ制御装置の機能ブロック図である。 本実施形態に係るブレーキ制御装置におけるパーキングブレーキレバーの操作力軽減制御の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 液圧ブレーキ機構、 12 ブレーキペダル、 40 増圧弁、 42 減圧弁、 44 ホイールシリンダ圧センサ、 48 マスタ圧センサ、 60 液圧アクチュエータ、 70 ECU、 72 ブレーキ温度推定部、 74 車両傾斜角演算部、 76 要求制動力推定部、 86 ブレーキユニット、 88 ホイールシリンダ、 90 PKBスイッチ、 92 PKBストロークセンサ、 93 パーキングブレーキレバー、 94 Gセンサ、 96 車輪速センサ、 120 キャリパボディ、 122 スピンドル、 124 スリーブ、 125 リターンスプリング、 126 ピストン、 128 コネクティングリンク、 130 スピンドルレバー、 132 ブレーキパッド、 134 ディスクロータ、 140 パーキングブレーキ機構、 200 ブレーキ制御装置。

Claims (3)

  1. ホイールシリンダ内の作動液の液圧であるホイールシリンダ圧に応じた押接力で、車輪と共に回転する摩擦摺動部材に押接部材を押接させて車輪に制動力を与える液圧ブレーキ機構と、
    運転者によるブレーキペダルの操作量に応じてホイールシリンダ圧を増圧させる液圧ブレーキ制御部と、
    前記押接部材に連結されたパーキングブレーキ作動部材を有し、前記パーキングブレーキ作動部材が作動されることにより前記押接部材を前記摩擦摺動部材に押接させるパーキングブレーキ機構と、
    前記パーキングブレーキ作動部材の作動を検出するパーキングブレーキ作動検出手段と、
    を備え、
    前記液圧ブレーキ制御部は、前記パーキングブレーキ作動部材の作動が検出された場合に、前記摩擦摺動部材または押接部材の温度に応じた圧力にホイールシリンダ圧を増圧させることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 車両の速度を検出する車速検出手段をさらに備え、
    前記液圧ブレーキ制御部は、前記車速検出手段により検出された車両の速度の変化を利用して前記摩擦摺動部材または押接部材の温度を推定することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. ホイールシリンダ内の作動液の液圧であるホイールシリンダ圧に応じた押接力で、車輪と共に回転する摩擦摺動部材に押接部材を押接させて車輪に制動力を与える液圧ブレーキ機構と、
    運転者によるブレーキペダルの操作量に応じてホイールシリンダ圧を増圧させる液圧ブレーキ制御部と、
    前記押接部材に連結されたパーキングブレーキ作動部材を有し、前記パーキングブレーキ作動部材が作動されることにより前記押接部材を前記摩擦摺動部材に押接させるパーキングブレーキ機構と、
    前記パーキングブレーキ作動部材の作動を検出するパーキングブレーキ作動検出手段と、
    を備え、
    前記液圧ブレーキ制御部は、前記パーキングブレーキ作動部材の作動が検出された場合に、前記ブレーキペダルの操作力に応じた圧力にホイールシリンダ圧を増圧させることを特徴とするブレーキ制御装置。
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