[go: up one dir, main page]

JP2008168763A - モータ駆動の信号保安装置 - Google Patents

モータ駆動の信号保安装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008168763A
JP2008168763A JP2007003175A JP2007003175A JP2008168763A JP 2008168763 A JP2008168763 A JP 2008168763A JP 2007003175 A JP2007003175 A JP 2007003175A JP 2007003175 A JP2007003175 A JP 2007003175A JP 2008168763 A JP2008168763 A JP 2008168763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
cable
control circuit
voltage
driven signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007003175A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4850077B2 (ja
Inventor
Isamu Suzuki
勇 鈴木
Yoshihiro Sano
善弘 佐野
Takashi Matsui
崇 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Signal Co Ltd
Original Assignee
Daido Signal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Signal Co Ltd filed Critical Daido Signal Co Ltd
Priority to JP2007003175A priority Critical patent/JP4850077B2/ja
Publication of JP2008168763A publication Critical patent/JP2008168763A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4850077B2 publication Critical patent/JP4850077B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)

Abstract

【課題】直流モータ駆動の信号保安装置との接続に適応している鉄道設備の既存電源装置11から既存ケーブル15経由で給電しても不都合なく動作するようブラシレスモータ駆動の信号保安装置30を改良する。
【解決手段】モータ22にブラシレスモータを採用し、モータ作動時のモータ駆動電圧Vの低下を抑制する電圧補償装置31をモータ制御回路21の給電ラインに介挿する。モータ制御回路21は、電気二重層コンデンサからなる蓄電装置33と、ケーブル15側の定電流制御回路32と、モータ制御回路21側の逆流防止回路34とで構成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、線路等の鉄道設備に分散設置されてケーブルを介して給電されるモータ駆動の信号保安装置に関し、詳しくは、電気踏切しゃ断機のようにモータ(電動機)を間欠的に動作させるモータ駆動の信号保安装置に関する。
従前、電気踏切しゃ断機のモータ(電動機)には直流モータが用いられていたが、近年、電気踏切しゃ断機は、モータのブラシレス化や(例えば特許文献1参照)、モータで駆動する遮断桿のウェイトレス化が図られている(例えば特許文献2参照)。これら後者のものは、メンテナンスフリーやウェイト調整不要などの利点を有するものの、内部にインバータ電源を搭載しており、モータには交流モータが使用されているため、直流モータを使用している従前のB形踏切しゃ断機と比較して、起動時の突入電流が増えている。
鉄道では電気踏切しゃ断機と踏切制御器具箱とが離れていて踏切制御器具箱の中の電源装置から電気踏切しゃ断機のモータへの給電がケーブルを介して行われるため、ケーブルの長いところでモータの突入電流が増えると、電圧降下が不都合なほど大きくなることがある。
図2は、そのような従来の電気踏切しゃ断機をリレー回路で具現化した例を示し、(a)が電気回路の概要ブロック図、(b)がモータ制御回路の回路図である。
ここでは(図2(a)参照)電気踏切しゃ断機20が一つだけ図示されているが、通常は複数の電気踏切しゃ断機20が一つの踏切制御器具箱10にケーブル接続されている。
踏切制御器具箱10には(図2(a)参照)、電源装置11と踏切制御装置14とが格納されている。電源装置11は、商用電力AC100Vから24Vの直流を生成する定電圧整流器12と、この定電圧整流器12の出力電圧B24-C24 の安定化等のため定電圧整流器12の両出力端子に接続された鉛蓄電池13とを具えており、電圧B24-C24 の直流を制御回路の電磁リレーの駆動やモータの駆動にケーブル経由で供するようになっている。
踏切制御装置14には(図2(a)参照)、各電気踏切しゃ断機20に一つずつ遮断機制御リレーTER が設けられており、遮断桿の下降/上昇を遮断機制御リレーTER の落下/扛上にて指示するために、その制御信号を電圧B24-C24 の断続にてケーブル送信するようになっている。
ケーブル15は(図2(a)参照)、通常1.25スケアの信号線すなわち導体抵抗16Ω/kmの心線を束ねた多芯ケーブルからなり、踏切制御器具箱10と電気踏切しゃ断機20とに接続されて、上述した遮断機制御リレーTER の制御信号や電源装置11の直流出力B24-C24 を踏切制御器具箱10から電気踏切しゃ断機20へ伝送するようになっている。ケーブル15は、図示しない接続箱を適宜介在させたりして、長さが数m〜数十m以上に及ぶものである。
電気踏切しゃ断機20は(図2(a)参照)、図示しない遮断桿などの機構部と、遮断桿を上げ下げさせるときにそれを揺動させるモータ22(電動機)と、ケーブル15を介して受給した電圧B24-C24 の直流電力を用いてモータ22を駆動するモータ制御回路21と、制御リレーTER の落下/扛上に応じて落下/扛上する下降上昇制御リレーCR1 とを具えている。ここで、モータ22には、近年の技術の流れに乗って、ブラシレスモータが採用されている。また、下降位置や上昇位置で遮断桿が不所望に動くのを防止する等のため、モータ22にはブレーキが付いている。
そのため、モータ制御回路21は(図2(b)参照)、モータ及びブレーキ制御用のブレーキ制御リレーCR2 と、下降時に間欠駆動するため遮断桿の下降位置で構成する回路制御器CCd と、上昇時に間欠駆動するため遮断桿の上昇位置で構成する回路制御器CCu とを具えていて、下降上昇制御リレーCR1 の落下にて下降の指示を受けると遮断桿が下降しきるまでの間はモータ22のブレーキBrk を解放させてモータ22のアマチャArに下降側回転の駆動電力を供給し、下降上昇制御リレーCR1 の扛上にて上昇の指示を受けると遮断桿が上昇しきるまでの間はモータ22のブレーキBrk を解放させてモータ22のアマチャArに上昇側回転の駆動電力を供給し、それ以外の時は、モータアマチャArへの電力を断ってブレーキBrk を作動させるようになっている。
この従来例の電気踏切しゃ断機20について、その動作等を、図面を引用して説明する。図2(c)は、ブレーキ制御リレーCR2 によるモータ制御信号の波形と、電源装置11の直流出力B24-C24 がケーブル15を経てから電気踏切しゃ断機20に入力されたときの直流入力B24-C24(IN) に係るモータ駆動電圧V及びモータ駆動電流Iの簡略化した波形例である。
電気踏切しゃ断機20は、ケーブル15の多数の電線のうち二本を使用することにより踏切制御器具箱10から直流出力B24-C24 を受電しこれを直流入力B24-C24(IN) として入力とともに、ケーブル15の他の電線を二本使用して踏切制御器具箱10から遮断機制御リレーTER の制御信号を入力する。
そして、遮断機制御リレーTER が落下するとそれに応じてモータ22を遮断桿下降方向に回転させることで遮断桿を下降させ、遮断機制御リレーTER が扛上するとそれに応じてモータ22を遮断桿上昇方向に回転させることで遮断桿を上昇させ、上昇位置や下降位置ではブレーキで遮断桿の現状位置を維持する。
先ず下降動作について詳述すると、遮断機制御リレーTER が落下すると、それに応じて下降上昇制御リレーCR1 が落下する。下降上昇制御リレーCR1 が落下するとモータ22のアマチャArの回転方向が遮断桿下降方向になるよう制御状態が設定される。同時に(図2(c)の時刻t1を参照)、未だ回路制御器の下降位置接点CCd が構成していないので、ブレーキ制御リレーCR2 が落下する。ブレーキ制御リレーCR2 が落下すると、モータ22のブレーキBrk が解除されるとともにモータ22のアマチャArに直流入力B24-C24(IN) が供給されるので、モータ22が遮断桿下降方向に回転して遮断桿が下降し始める。そして、遮断桿が下降位置に到達すると(図2(c)の時刻t2を参照)、回路制御器の下降位置接点CCd が構成されてブレーキ制御リレーCR2 が扛上する。ブレーキ制御リレーCR2 が扛上すると、モータアマチャArへの直流入力B24-C24(IN) の供給が絶たれるとともにモータブレーキBrk が作用するので、遮断桿が下降位置に保持される。
次に上昇動作について詳述すると、遮断機制御リレーTER が扛上すると、それに応じて下降上昇制御リレーCR1 が扛上する。下降上昇制御リレーCR1 が扛上するとモータ22のアマチャArの回転方向が遮断桿下降方向になるよう制御状態が設定される。同時に(図2(c)の時刻t1を参照)、未だ回路制御器の上昇位置接点CCu が構成していないので、ブレーキ制御リレーCR2 が落下する。ブレーキ制御リレーCR2 が落下すると、モータ22のブレーキBrk が解除されるとともにモータ22のアマチャArに直流入力B24-C24(IN) が供給されるので、モータ22が遮断桿上昇方向に回転して遮断桿が上昇し始める。そして、遮断桿が上昇位置に到達すると(図2(c)の時刻t2を参照)、回路制御器の上昇位置接点CCu が構成されてブレーキ制御リレーCR2 が扛上する。ブレーキ制御リレーCR2 が扛上すると、モータアマチャArへの直流入力B24-C24(IN) の供給が絶たれるとともにモータブレーキBrk が作用するので、遮断桿が上昇位置に保持される。
このように従来の電気踏切しゃ断機20では、ブレーキ制御リレーCR2 が扛上していて遮断桿が下降位置か上昇位置か何れかに静止状態で保持されているときには(図2(c)の時刻t1前や時刻t2後)、モータ22ではアマチャArの電流が断たれてブレーキBrk の電流が流れるだけで、モータ駆動電流Iが大抵1A未満と少ないので、モータ駆動電圧Vの電圧低下も小さい。
これに対し、ブレーキ制御リレーCR2 が落下していて遮断桿が下降か上昇しているときには(時刻t1〜t2)、モータ22では ブレーキBrk の電流は断たれるがそれより大きな電流がアマチャArに流れる。そのため、モータ駆動電流Iは、モータ動作中の数秒間とはいえ、2〜5A程になる。特にブラシレスモータの起動電流は、直流モータのそれより大きく、大抵3A超の大電流となる。
モータ駆動電流Iが大きいとそれに対応してモータ駆動電圧Vの電圧低下も大きくなるがこの電圧低下の程度はケーブル15の長さにも依存する。例えば、ケーブル15の長さが25mの場合、そのケーブル抵抗は上述の導体抵抗16Ω/kmに往復距離50mを掛けて0.8Ωであるが、そこに3Aのモータ駆動電流Iが流れれば、ケーブル15での電源低下すなわちケーブルドロップが2.4Vになるので、電源装置11の直流出力B24-C24 の電圧が24Vであってもモータ駆動電圧Vは21.6Vに低下する。また、ケーブル15の長さが50mと長い場合、そのケーブル抵抗が1.6Ωと大きいため、そこに3Aのモータ駆動電流Iが流れれば、ケーブルドロップが4.8Vに増えるので、モータ駆動電圧Vは19.2Vまで低下する。
特開2003−153578号公報 特開2006−069333号公報
ところで、定格24V対応のブラシレスモータやモータ制御回路の動作限界とされる電源電圧変動の一般的な下限値は20Vぐらいであり、この下限電圧Vaをモータ駆動電圧Vが下回るような状況では(図2(c)の短破線部分を参照)、モータ駆動電流Iが必要な下限電流Iaに達しないといった事態にもなりかねず(図2(c)の長破線部分を参照)、モータ22ひいては遮断桿の安定な動作が確保できなくなる。
このため、上述の電源装置11やケーブル15で電気踏切しゃ断機20を不都合なく動作させられるのは、ケーブル15の長さが概ね50m以下の場合に限られる。
ところが、既存の鉄道設備に未だ多く残っている直流モータ組込の電気踏切しゃ断機の場合、例えば起動時のピーク電流によってモータ駆動電圧が18Vぐらいに低下しても、トルクの低下を招くだけで一応正常に動作することができる。そのため、既設のケーブル15には50mを超えるものが可成りの割合で含まれており、そのような長いケーブルを介して踏切制御器具箱に接続されている電気踏切しゃ断機について、直流モータを使用した旧式のものからブラシレスモータを使用した新式のものに更新するときには、ケーブルのオーミックロスによる電圧低下すなわちケーブルドロップを補償するために、ケーブルを抵抗の低いもの例えば4スケアや10スケアの心線のものに張り替える敷設工事や、ケーブルに未使用の心線が余っていればそれを給電線に並列接続して抵抗を下げる改造工事、稀ではあるが定電圧整流器12や鉛蓄電池13の容量を増強する工事など、付帯工事も行うこととなる。
しかしながら、定期的なブラシ交換を要する直流モータ使用の信号保安装置をブラシレスモータ使用の装置で置き換えるときに、該当機器の更新にとどまらず、付帯工事まで行うのでは、不所望な工事費等のアップを招き、一時的とは言え機器更新の効果が減殺されてしまうので、付帯工事はできるだけ避けたい。
そこで、直流モータ駆動の信号保安装置との接続に適応している鉄道設備の既存電源装置から既存ケーブル経由で給電しても不都合なく動作するようブラシレスモータ駆動の信号保安装置を改良することが技術的な課題となる。
本発明のモータ駆動の信号保安装置は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、鉄道に敷設されたケーブルを介して電源装置から動作電力を受給するモータ駆動の信号保安装置において、モータにはブラシレスモータが採用され、モータ作動時のモータ駆動電圧低下を抑制する電圧補償装置が設けられていることを特徴とする。
また、本発明のモータ駆動の信号保安装置は(解決手段2)、上記解決手段1のモータ駆動の信号保安装置であって、前記モータがモータ制御回路からモータ駆動電流を供給されるものであり、前記電圧補償装置が前記ケーブルの接続部から前記モータ制御回路に至る給電ラインに介挿されていることを特徴とする。
さらに、本発明のモータ駆動の信号保安装置は(解決手段3)、上記解決手段2のモータ駆動の信号保安装置であって、前記電圧補償装置が、モータ駆動電力の一部を蓄えておく蓄電装置と、この蓄電装置と前記ケーブル接続部とに介挿して設けられた定電流制御回路と、前記蓄電装置と前記モータ制御回路とに介挿して設けられた逆流防止回路とを具備していることを特徴とする。
また、本発明のモータ駆動の信号保安装置は(解決手段4)、上記解決手段3のモータ駆動の信号保安装置であって、前記蓄電装置が電気二重層コンデンサであることを特徴とする。
このような本発明のモータ駆動の信号保安装置にあっては(解決手段1)、モータのブラシレス化に際し、電圧補償装置を設けて、モータ作動時のモータ駆動電圧の低下が抑制されるようにしたことにより、電源装置やケーブルに及ぶような付帯工事は行わないでも、モータ駆動電圧が下限電圧以上に保たれるので、モータが正常に動作する。
したがって、この発明によれば、直流モータ駆動の信号保安装置との接続に適応している鉄道設備の既存電源装置から既存ケーブル経由で給電しても不都合なく動作するブラシレスモータ駆動の信号保安装置を実現することができる。
また、本発明のモータ駆動の信号保安装置にあっては(解決手段2)、電圧補償装置によって電圧補償された電力が、モータ制御回路に供給され、さらにモータにも供給される。そのため、電圧補償装置が一つ有れば足りるので、コストアップが抑制される。
したがって、この発明によれば、直流モータ駆動の信号保安装置との接続に適応している鉄道設備の既存電源装置から既存ケーブル経由で給電しても不都合なく動作するブラシレスモータ駆動の信号保安装置を安価に実現することができる。
さらに、本発明のモータ駆動の信号保安装置にあっては(解決手段3)、ケーブルを介する受給電流の最大値が定電流制御回路によって規制されるようにしたことにより、ケーブルドロップの抑制が容易かつ確実になされる。また、蓄電装置にモータ駆動電力の一部を蓄えておくようにしたことにより、モータの停止時には充電が行われ、モータ作動に伴う電圧補償時には蓄電装置から放電が行われるので、モータを間欠的に動作させる使用環境下では、モータ起動時などの一時的なモータ駆動電流の不足が装置内で適切に補われる。そのため、所要の電圧補償装置を容易に具現化することができる。
また、本発明のモータ駆動の信号保安装置にあっては(解決手段4)、蓄電装置に電気二重層コンデンサを採用したことにより、蓄電装置を安価に実現することができるうえ、モータ駆動電流の不足時にはピーク電流であっても十分な補充電流を迅速に供給することができる。
このような本発明のモータ駆動の信号保安装置について、これを実施するための具体的な形態を、図1に示した実施例1により説明する。
なお、それらの図示に際し従来と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、重複する再度の説明は割愛し、以下、従来との相違点を中心に説明する。
本発明のモータ駆動の信号保安装置の実施例1としての電気踏切しゃ断機30について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が電気回路の概要ブロック図、(b)がモータ制御回路21の回路図、(c)が電圧補償装置31のブロック図である。
この電気踏切しゃ断機30が既述した電気踏切しゃ断機20と相違するのは(図1(a)参照)、モータ22の作動時におけるモータ駆動電圧Vの低下を抑制する電圧補償装置31が設けられたことである。
電気踏切しゃ断機30の他の部分は、従来と同じままでも良く(図1(b)参照)、モータ22がブラシレスモータであってモータ制御回路21からモータ駆動電流を供給されるものであればモータ制御回路21が適宜なトランジスタ回路であっても良い(例えば特許文献1参照)。また、踏切制御器具箱10やケーブル15も従来と同じままである(図1(a)参照)。
電圧補償装置31は(図1(a)参照)、ケーブル15の接続部からモータ制御回路21に至る一対の給電ラインB24,C24 に介挿されており、ケーブル15を介して受給した直流入力B24-C24(IN) から直流出力B24-C24(OUT)を生成してモータ制御回路21に供給するようになっている。具体的には(図1(c)参照)、以下の定電流制御回路32と蓄電装置33と逆流防止回路34とからなる。
蓄電装置33は、二端子の蓄電部材からなり、一方の端子が一対の給電ラインB24,C24 の一方B24 に接続され他方の端子が一対の給電ラインB24,C24 の他方C24 に接続されて、両端子間に生じる電圧がモータ駆動電圧Vになるが、その低下を抑制するためにモータ駆動電力の一部を蓄えておくようになっている。二端子の蓄電部材としては、内部抵抗の小さい電解コンデンサや、電気容量の大きいリチウムイオン電池が、多用されるが、ここでは両者の長所を併せ持つ電気二重層コンデンサが採用されている。
定電流制御回路32は、一対の給電ラインB24,C24 の一方B24 のうち蓄電装置33の一端の接続点とケーブル15の接続部との間の部分ラインに介挿接続して設けられて、電源装置11からケーブル15を介して電気踏切しゃ断機30に供給される直流出力B24-C24 及び直流入力B24-C24(IN) の電流を規制するようになっている。定電流制御回路32の定電流値を適宜設定することで、ケーブル15を介する給電の最大電流が容易に調整できるので、ケーブル15が長くてもケーブルドロップが小さくて済むよう、モータ起動時の突入電流の従来ピーク値より小さい値に定電流制御回路32の定電流値が設定される。例えば、モータ起動電流が3Aのとき、従来ピーク値も大抵はそのまま3Aになるので、定電流制御回路32の定電流値は2Aに設定される。
逆流防止回路34は、例えばダイオードからなり、一対の給電ラインB24,C24 の一方B24 のうち蓄電装置33の一端の接続点とモータ制御回路21の受電部との間の部分ラインに介挿接続して設けられて、電圧補償装置31からモータ制御回路21へのモータ駆動電流Iout は流すが、モータ制御回路21から電圧補償装置31への逆流は阻止するようになっている。
この実施例1の電気踏切しゃ断機30について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図1(d)は、ブレーキ制御リレーCR2 によるモータ制御信号の波形と、電源装置11の直流出力B24-C24 がケーブル15を経てから電気踏切しゃ断機20の電圧補償装置31に入力されたときの直流入力B24-C24(IN) に係るモータ駆動電流Iinと、電圧補償装置31で生成されてモータ制御回路21に入力されるモータ駆動電圧V及びモータ駆動電流Iout 波形例である。なお、実際の波形は図示のものより複雑に変化するが、簡明化のため、モータ動作時の電圧や電流は一定として簡略化した波形を示している。
既述した踏切制御器具箱10とケーブル15と直流モータ使用の電気踏切しゃ断機とが線路等の鉄道設備に既に設置されている状況で、電気踏切しゃ断機を更新することになったら、直流モータ使用の電気踏切しゃ断機を取り外し、その代わりに電気踏切しゃ断機30を設置して、それをケーブル15に接続する。機器更新に伴う調整や動作確認は従来同様に行われるが、ケーブル15が短いときはもとより長いときでも、電源装置11やケーブル15に及ぶような付帯工事は行う必要がない。電気踏切しゃ断機20を電気踏切しゃ断機30にて更新する場合も同じである。
こうして設置された電気踏切しゃ断機30は、電気踏切しゃ断機20と同様、ケーブル15の多数の電線のうち二本を使用することにより踏切制御器具箱10から直流出力B24-C24 を受電しこれを直流入力B24-C24(IN) として入力とともに、ケーブル15の他の二本を使用して踏切制御器具箱10から遮断機制御リレーTER の制御信号を入力する。
そして、遮断機制御リレーTER が落下するとそれに応じてモータ22を遮断桿下降方向に回転させることで遮断桿を下降させ、遮断機制御リレーTER が扛上するとそれに応じてモータ22を遮断桿上昇方向に回転させることで遮断桿を上昇させ、上昇位置や下降位置ではブレーキで遮断桿の現状位置を維持する。
モータ制御回路21の制御・駆動によるモータ22や遮断桿の下降動作や上昇動作は、モータ駆動電力が足りていれば従来例で既述したのと同様なので、繰り返しとなる詳細説明は割愛して、以下、電圧補償装置31がモータ制御回路21に前置されたことによる従来例との相違について詳述する。
この電気踏切しゃ断機30でも、ブレーキ制御リレーCR2 が扛上していて遮断桿が下降位置か上昇位置か何れかに静止状態で保持されているときには(図1(d)の時刻t1前や時刻t3後)、モータ22ではアマチャArの電流が断たれてブレーキBrk の電流が流れるだけで、モータ駆動電流Iout が大抵1A未満と少ないので(二点鎖線の波形を参照)、モータ駆動電圧Vの電圧低下も小さい(実線の波形を参照)。また、この状態では、蓄電装置33が十分に充電されていることから、モータ駆動電流Iinがモータ駆動電流Iout とほぼ同じになるので、例えばケーブル15の長さが50mでケーブル抵抗が1.6Ωの場合でも、モータ駆動電流Iinが1A未満と小さくて、ケーブルドロップが1.6Vにもならないため、モータ駆動電圧Vは電源装置11の直流出力B24-C24 の電圧である24V近くに安定している。
これに対し、ブレーキ制御リレーCR2 が落下していて遮断桿が下降か上昇しているときには(時刻t1〜t2)、モータ22では ブレーキBrk の電流は断たれるがそれより大きな電流がアマチャArに流れる。そのとき、モータ駆動電流Iout が既述したように例えば3A超の電流となって下限電流Iaを超えるので(二点鎖線の波形を参照)モータ22が正常に回転動作するのであるが、モータ駆動電流Iinは定電流制御回路32の規制によって2A以下に抑えられるので(一点鎖線の波形を参照)、不足分の1A以上が蓄電装置33からの一時放電によって供給される。蓄電装置33には電気二重層コンデンサが採用されているので、十分な放電が速やかに行われる。
また、このときのケーブルドロップ即ちケーブル15での電源低下は、モータ駆動電流Iout でなくモータ駆動電流Iinで決まるので、ケーブル15の長さが同じなら、従来より小さくなる。例えば、電源装置11の直流出力B24-C24 の電圧が24Vであるとして、ケーブル15の長さが25mでケーブル抵抗が0.8Ωの場合、そこに2Aのモータ駆動電流Iinが流れても、ケーブルドロップは1.6Vにしかならないので、モータ駆動電圧Vは22.4V以上にとどまる。また、ケーブル15の長さが50mでケーブル抵抗が1.6Ωの場合でも、モータ駆動電流Iinが2A以下なので、ケーブルドロップは3.2V以下に収まり、モータ駆動電圧Vは20.4V以上にとどまる。これらは下限電圧Vaより高いので(実線の波形を参照)、モータ22やモータ制御回路21は正常に動作することができる。
さらに、遮断桿が下降位置か上昇位置に達してモータ22の回転が停止したときには(時刻t2)、モータ22ではアマチャArの電流が断たれてブレーキBrk の電流が流れるのでモータ駆動電流Iout が1A未満に戻るが、蓄電装置33の放電によって下がったモータ駆動電圧Vが回復するまで暫くは(時刻t2〜t3)、モータ駆動電流Iinがモータ駆動電流Iout を上回る状態が続き、蓄電装置33の充電がなされる。なお、モータ22の回転停止時などに逆起電力が生じたような場合でも、それに起因して電流が蓄電装置33に逆流してくるといった不所望な事態に至ることは、逆流防止回路34によって防止される。また、遮断桿の下降動作や上昇動作は間欠的にしか行われないので蓄電装置33の充電時間は十分に確保される。
こうして、この電気踏切しゃ断機30にあっては、ケーブル15の長さが50m以下の場合はもとより、ケーブル15の長さが50mを超えるような設備状況の下であっても、機器更新に際して電源装置11やケーブル15に及ぶ付帯工事は行う必要がなく、付帯工事なしに機器更新を行って不都合なく正常に動作する。
また、電気踏切しゃ断機30にあっては、電圧補償装置31の定電流制御回路32によってモータ駆動電流Iinが規制されているため、鉛蓄電池13からの瞬間的な放電電流が抑えられて、鉛蓄電池13の劣化促進の大きな要因である負荷変動が少なくなるので、鉛蓄電池13の寿命が延びるという効果も奏する。
本発明は、上述した踏切しゃ断機の他、電気転てつ機など、モータの動作しない通常時の消費電流は少ないがモータが間欠的に動作してそのときだけ大電流を必要とするモータ駆動の信号保安装置にも、適用することができる。
本発明の実施例1について、モータ駆動の信号保安装置を具体化した電気踏切しゃ断機の構造等を示し、(a)が電気回路の概要ブロック図、(b)がモータ制御回路の回路図、(c)が電圧補償回路のブロック図、(d)が信号等の波形例である。 従来の電気踏切しゃ断機の構造を示し、(a)が電気回路の概要ブロック図、(b)がモータ制御回路の回路図、(c)が信号等の波形例である。
符号の説明
10…踏切制御器具箱、11…電源装置、12…定電圧整流器、
13…鉛蓄電池、14…踏切制御装置、15…ケーブル、
20…電気踏切しゃ断機(モータ駆動の信号保安装置)、
21…モータ制御回路、22…モータ(電動機)、
30…電気踏切しゃ断機(モータ駆動の信号保安装置)、
31…電圧補償装置、32…定電流制御回路、
33…蓄電装置(電気二重層キャパシタ)、34…逆流防止回路

Claims (4)

  1. 鉄道に敷設されたケーブルを介して電源装置から動作電力を受給するモータ駆動の信号保安装置において、モータにはブラシレスモータが採用され、モータ作動時のモータ駆動電圧低下を抑制する電圧補償装置が設けられていることを特徴とするモータ駆動の信号保安装置。
  2. 前記モータがモータ制御回路からモータ駆動電流を供給されるものであり、前記電圧補償装置が前記ケーブルの接続部から前記モータ制御回路に至る給電ラインに介挿されていることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動の信号保安装置。
  3. 前記電圧補償装置が、モータ駆動電力の一部を蓄えておく蓄電装置と、この蓄電装置と前記ケーブル接続部とに介挿して設けられた定電流制御回路と、前記蓄電装置と前記モータ制御回路とに介挿して設けられた逆流防止回路とを具備していることを特徴とする請求項2記載のモータ駆動の信号保安装置。
  4. 前記蓄電装置が電気二重層コンデンサであることを特徴とする請求項3記載のモータ駆動の信号保安装置。
JP2007003175A 2007-01-11 2007-01-11 モータ駆動の信号保安装置 Active JP4850077B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007003175A JP4850077B2 (ja) 2007-01-11 2007-01-11 モータ駆動の信号保安装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007003175A JP4850077B2 (ja) 2007-01-11 2007-01-11 モータ駆動の信号保安装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008168763A true JP2008168763A (ja) 2008-07-24
JP4850077B2 JP4850077B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=39697263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007003175A Active JP4850077B2 (ja) 2007-01-11 2007-01-11 モータ駆動の信号保安装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4850077B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6185568A (ja) * 1984-10-01 1986-05-01 Nippon Denso Co Ltd 燃料噴射弁
JPH08126119A (ja) * 1994-10-28 1996-05-17 Okamura Kenkyusho:Kk 電気自動車
JPH0993809A (ja) * 1995-09-29 1997-04-04 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 電源装置
JPH10269919A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 West Japan Railway Co リレー電圧検出装置
JP2001030906A (ja) * 1999-07-22 2001-02-06 Nippon Signal Co Ltd:The 電気踏切遮断機、電気踏切遮断機のリセット方法
JP2005261180A (ja) * 2004-02-09 2005-09-22 Nsk Ltd 車載用電動機の制御装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6185568A (ja) * 1984-10-01 1986-05-01 Nippon Denso Co Ltd 燃料噴射弁
JPH08126119A (ja) * 1994-10-28 1996-05-17 Okamura Kenkyusho:Kk 電気自動車
JPH0993809A (ja) * 1995-09-29 1997-04-04 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 電源装置
JPH10269919A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 West Japan Railway Co リレー電圧検出装置
JP2001030906A (ja) * 1999-07-22 2001-02-06 Nippon Signal Co Ltd:The 電気踏切遮断機、電気踏切遮断機のリセット方法
JP2005261180A (ja) * 2004-02-09 2005-09-22 Nsk Ltd 車載用電動機の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4850077B2 (ja) 2012-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5082450B2 (ja) 給電設備
JP4861489B2 (ja) 回路装置及び車両運行システム
JP4738479B2 (ja) 電気車の制御装置
JP5331461B2 (ja) 鉄道車両駆動システム
JP6064657B2 (ja) 回転電機駆動装置
EP1472112B1 (de) Fahrzeug mit batteriefahrt und verfahren zum betrieb eines solchen fahrzeuges
JP7432033B2 (ja) クレーン
JPWO2017130668A1 (ja) 電力変換装置
CN103608278B (zh) 电梯控制装置
JP2011101568A (ja) 給電システム
EP3633818A1 (en) Power conversion device
CN114687902A (zh) 用于起动发动机的系统、方法、电力输送系统
JP4850077B2 (ja) モータ駆動の信号保安装置
CN102666350A (zh) 电梯门控制器系统
JP4760613B2 (ja) 直流き電系統の制御方式
KR101289891B1 (ko) 무가선 트램의 가선 및 무가선 구간 전이시 시스템 제어 방법
KR101412759B1 (ko) 154kV, 345kV 가공송전선로 공중이설장치
CN104538928B (zh) 一种发电机组与电网供电自动切换程控系统发电机故障启动延时保护装置
CN209016695U (zh) 一种用于转辙机断相保护器接力供电的接力供电控制模块
JP4197486B2 (ja) 原子炉制御棒駆動用コイルの電流制御回路
JP5570839B2 (ja) 電気車の主回路
US11108292B2 (en) Inverter driven motor winding life extension
JPH07266936A (ja) 電車線とレール間の短絡方法
CN111391677A (zh) 应急牵引系统
RU2456174C1 (ru) Электрическая железнодорожная система

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111018

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4850077

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250