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JP2008154240A - 共振器および電子機器 - Google Patents

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JP2008154240A
JP2008154240A JP2007324608A JP2007324608A JP2008154240A JP 2008154240 A JP2008154240 A JP 2008154240A JP 2007324608 A JP2007324608 A JP 2007324608A JP 2007324608 A JP2007324608 A JP 2007324608A JP 2008154240 A JP2008154240 A JP 2008154240A
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Atsumi Fukuura
篤臣 福浦
Hiroko Yokota
裕子 横田
Tetsuya Kishino
哲也 岸野
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Abstract

【課題】 小型で信頼性が高くしかも製造が容易な共振器およびそれを用いた電子機器を提供すること。
【解決手段】 2つの音響インピーダンス変換器T1,T2と、これら2つの音響インピーダンス変換器T1,T2により音響インピーダンスが付与される圧電体20とを備える共振器であって、2つの音響インピーダンス変換器T1,T2の少なくとも一方は、直流電圧の印加によって誘電率が変化し且つ圧電体20と上下方向に重なる位置に配置される誘電体21と、誘電体21と圧電体20との間に介在される中間電極11とを含んで構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、通信機器や情報機器等に利用される共振器およびそれを用いた電子機器に関するものであり、より詳しくは周波数可変型の共振器およびそれを用いた電子機器に関する。
共振器は通信機器や情報機器等において、周波数に対する選択的な動作が必要とされる発振回路やフィルタ等に使用されているが、小型化や性能に対する要求から圧電材料を用いた共振器が広く用いられている。
発振周波数が可変の発振回路や通過帯域を変化させることができる帯域可変のフィルタを構成する場合には、バラクタダイオード等の可変容量素子を共振子に接続し、直流電圧を印加することで可変容量素子の容量値を変化させることにより、可変容量素子を含む共振器の直列共振または並列共振の周波数を変化させている。
ところが、一般にバラクタダイオードのQ値は低いので、発振回路にバラクタダイオードを使用する場合には、位相雑音性能を悪化させる原因となり、フィルタにバラクタダイオードを使用する場合には、挿入損失を増大させる原因となる。このため、バラクタダイオードを使用しない周波数可変型の共振器が提案されている。例えば、特許文献1において、1対の電極の間に配置された圧電体膜に対して直流電圧を印加することにより共振周波数を変化させる電圧可変バルク音響共振器が開示されている。
すなわち、例えば図8に示すような薄膜バルク音響共振器では、圧電体膜20の上部電極10および下部電極12との境界において、音響インピーダンスが所望の音響インピーダンスになるように、空気の音響インピーダンスを変換する機能を有する。ここで、第1の音響インピーダンス変換器T1は、下部電極12と、基板30の一部であり、凹部31が形成され厚みが薄くなった薄肉部32により構成されており、第2の音響インピーダンス変換器T2は上部電極10から構成され、なお、図中、Aは上部電極10に接続された上部電極端子であり、Cは下部電極12に接続された下部電極端子である。
また、特許文献2においては、基板上に対となる電極を対向形成してそれらの間に空洞を形成した容量素子を用いた共振器が開示されている。
米国特許第5446306号明細書 特開平7−221587号公報
周波数可変型の共振器は、共振子と可変容量素子の特性を併せ持つものであるが、共振子としてはQ値が高いこと,電気機械結合係数が大きいこと,温度による特性の変化が小さいことなど様々な要求があり、また可変容量素子としては損失が小さいこと,容量可変範囲が大きいこと,非線形性が小さいことなどの要求がある。
これらの要求の全てを満足するような材料と構造とを得ることは一般には困難であり、複数の特性の間でトレードオフの関係にある。
また、共振器を構成する圧電体膜に直流電圧を印加して共振周波数を変化させる場合、1つの材料で共振子と可変容量素子の2つの機能を実現するため、共振子として最適な材料と、可変容量素子として最適な材料とを、それぞれの目的に応じて選択することができない。
また、電極間に空洞を形成した可変容量素子の場合には、空洞の誘電率が小さいため、大きな容量を形成するには容量形成部の面積を大きくするか、空洞の厚みを小さくする必要があるが、面積を大きくすると可変容量素子が大型になり、また厚みの小さな空洞を精度良く加工することは困難である。
また、機械的な動作により容量を可変にする可変容量素子では、駆動電圧が高いという課題や、信頼性の確保やパッケージングにおける課題がある。
さらに、可変容量素子と共振子とを同じ基板上に個別に形成する場合、共振子と可変容量素子とを合計した面積が必要となり、共振周波数可変の共振子は固定型の共振子に比べて大型の回路になり、作製プロセスが繁雑になる。
そこで本発明は、上述した諸問題に鑑みて案出されたものであり、その目的は小型で信頼性が高くしかも製造が容易な共振器およびそれを用いた電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の共振器は、2つの音響インピーダンス変換器と、これら2つの音響インピーダンス変換器により音響インピーダンスが付与される圧電体とを備える共振器であって、前記2つの音響インピーダンス変換器の少なくとも一方は、直流電圧の印加によって誘電率が変化し且つ前記圧電体と上下方向に重なる位置に配置される誘電体と、前記誘電体と前記圧電体との間に介在される中間電極とを含んで構成されていることを特徴とする。
また本発明の共振器は、第1領域と第2領域とを有する基板と、前記第1領域上に形成された下部電極とをさらに含み、前記誘電体は、前記下部電極上から前記基板の前記第2領域上にわたって形成され、前記中間電極、前記誘電体、および前記下部電極により可変容量素子が構成されていることを特徴とする。
また本発明の共振器は、前記基板が、前記第2領域における厚みが前記第1領域における厚みよりも薄く、前記2つの音響インピーダンス変換器、前記圧電体、及び前記可変容量素子が前記第2基板領域上に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記の共振器と、直流電圧を印加することにより直流信号を前記共振器に入力するための直流電圧源と、前記共振器に入出力される高周波信号から前記直流信号を分離するための信号分離手段とを備えたことを特徴とする。
さらに本発明の電子機器は、上記の共振器を発振手段またはフィルタ手段として用いることを特徴とする。
本発明の共振器によれば、2つの音響インピーダンス変換器と、これら2つの音響インピーダンス変換器により音響インピーダンスを付与される圧電体とを備えて成り、前記2つの音響インピーダンス変換器の少なくとも一方は、直流電圧の印加によって容量が変化する誘電体を含むので、共振子を構成する圧電体と、直流電圧の印加によって容量が変化する可変容量素子を構成する誘電体とに異なる材料を選択することができ、共振子の特性に対する要求と、可変容量素子に対する要求とを同時に満足でき、性能の良い周波数可変共振装置を提供することができる。また、2つの音響インピーダンス変換器の少なくとも一方は、直流電圧の印加によって容量が変化する誘電体を含むので、共振子を形成するために必要な構成要素と、可変容量素子を形成するために必要な構成要素を共有させることが可能になり、周波数可変共振装置を小型にすることができる。また、誘電体を使った可変容量素子は、バラクタダイオードより大きいQ値を有するので、共振器のQ値を高くでき、誘電体を利用しているので、空洞を使用する可変容量素子よりもさらに小型の可変容量素子が実現できる。また、この共振器では、機械的な運動を伴わないので、信頼性が高く、低電圧で動作できる。さらに、この共振器では、製造を容易に行なうことができる。
また本発明の電子機器は、上記の共振器と、この共振器に直流電圧を印加することにより直流信号を入力させるための直流電圧源と、前記共振器に入出力される高周波信号から前記直流信号を分離するための信号分離手段とを備えたものである。
さらに本発明の電子機器は、上記の共振器を発振手段またはフィルタ手段として用いる。これらにより、小型で信頼性が高い汎用性のある電子機器を提供することができる。
以下に、本発明に係る共振器およびそれを用いた電子機器を実施するための最良の形態について、模式的に示した図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
本発明の共振器である周波数可変共振装置は、2つの音響インピーダンス変換器(T1,T2)と、これら2つの音響インピーダンス変換器(T1,T2)により、音響インピーダンスが付与される圧電体である薄膜の圧電体膜20とを備えて成り、2つの音響インピーダンス変換器(T1,T2)の少なくとも一方(図1の場合はT1)は、直流電圧の印加によって誘電率が変化する誘電体である誘電体膜を含む。
具体的には、図1に示す周波数可変共振装置(例I)は、第1の音響インピーダンス変換器T1が、単結晶のSiやサファイア等からなる基板30に強度を確保した厚い厚肉部と薄肉部32とを形成し、この基板30の厚肉部と薄肉部32の表面上に下部電極12を形成し、この下部電極12上に薄膜の誘電体膜21および中間電極11が順次積層されて構成されている。また、可変容量素子CTは、下部電極12、誘電体膜21および中間電極11が順次積層されて構成されている。さらに、可変容量素子CTの上に、圧電体膜20および上部電極10が順次積層されており、この上部電極10で第2の音響インピーダンス変換器T2が構成されている。なお、A,B,Cはそれぞれ電気端子である。
また、図2に示す周波数可変共振装置(例II)は、図1と同様に基板30に強度を確保した厚い厚肉部と薄肉部32とを形成し、この基板30の厚肉部の表面上に下部電極12を形成し、この下部電極12上と基板30の薄肉部32の表面上とに薄膜の誘電体膜21を積層し、さらに、この誘電体膜21上に中間電極11を積層したものであり、第1の音響インピーダンス変換器T1は、薄肉部32、誘電体膜21および中間電極11で主に構成されている。また、基板30の厚肉部の表面上において、下部電極12、誘電体膜21および中間電極11が順次積層されて可変容量素子CTが構成されている。そして、基板30の薄肉部32の上において、圧電体膜20および上部電極10が順次積層されており、この上部電極10で第2の音響インピーダンス変換器T2が構成されている。
また、図3に示す周波数可変共振装置(例III)は、第1の音響インピーダンス変換器T1が、基板30に下部電極12を形成し、この下部電極12上に薄膜の誘電体膜21および中間電極11を順次積層し、さらに、その上に多数の誘電体膜や金属膜などからなる多層構造の誘電体層を設け、さらに第2の中間電極を設けて構成されている。また、この多層構造の誘電体層の上に、圧電体膜20および上部電極10を設けている。これにより、下部電極12、誘電体膜21および中間電極11が順次積層されて可変容量素子CTが構成されている。そして、上部電極10で第2の音響インピーダンス変換器T2が構成されている。
ここで、第1の音響インピーダンス変換器T1および第2の音響インピーダンス変換器T2は、それぞれ圧電体膜20に対し、所望の音響インピーダンスを与えるために使用されるものである。
また、圧電体膜20は、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛(PT)、五酸化タンタル(Ta)、ニオブ酸カリウム(KNbO)等の材料を用いて、RFスパッタリング等の薄膜形成技術により構成してもよい。
また、本発明の共振器は、図示されているような基板30の形態の他に、貫通孔が形成されたものでもよい。また、基板30の上に存在する空隙を挟んで第1の音響インピーダンス変換器T1と圧電体膜20と第2の音響インピーダンス変換器T2が形成されていてもよい。
また、直流印加電圧によって誘電率が変化する誘電体膜21は、BST((Ba,Sr)TiO)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、PT(チタン酸鉛)等の酸化物系誘電体材料を用いて、スパッタリング等の薄膜形成技術により構成してもよい。
また、可変容量素子CTは、図示されているように、複数の誘電体薄膜と電極層を有していてもよく、前記複数の誘電体薄膜は積層されていてもよい。また、可変容量素子CTは複数の可変容量素子CTを電気的に直列または並列に接続して構成されていてもよい。また、可変容量素子CTは、直流印加電圧によって誘電率が変化する誘電体薄膜と、直流印加電圧によって誘電率が実質的に変化しない誘電体薄膜とから構成されていてもよい。直流印加電圧によって誘電率が実質的に変化しない誘電体薄膜には、例えばAl、SiO等の材料を用いることができる。
また、第1の音響インピーダンス変換器T1および第2の音響インピーダンス変換器T2のいずれか一方または両方の少なくとも一部が、可変容量素子CTの少なくとも一部によって構成されており、例えば、直流印加電圧によって誘電率が変化する誘電体膜と、圧電体膜の下部電極と、基板30の一部によって構成されていてもよい。
可変容量素子CTは、圧電体膜と基板の間に配置されていても、圧電体膜の基板から遠い方の面側に配置されていてもよいが、より望ましくは圧電体膜と基板の間に配置されているとよい。
下部電極,中間電極,上部電極等の電極には、Al,Pt,Mo,W,Au,Ti等の元素の1種以上からなる材料を用いてもよい。
基板30にはSi,サファイア等の材料を用いてもよい。
誘電体膜21を構成する材料の誘電率が高い場合には、圧電体膜20と同じ程度の面積では形成される容量が大きくなるため、適度な大きさの容量を形成するには、面積を圧電体膜20と比較して小さくすることが必要な場合がある。そのような場合には、例IIのように容量を形成する部分のみを圧電体膜20の直下ではなく周辺部分に配置することにより、この目的を達成することができる。
例IIIは図3に示すように、基板30には凹部を形成せず、誘電体膜や金属膜の多層膜構造の音響インピーダンス変換器T1を使用することにより、基板へのエッチングによる凹部の形成を不要としたものである。
また、電気端子A,B,B’,Cの適切な接続により、後記する図4に示すような並列の構成または図6に示すような直列の構成を実現することができる。
なお、前記多層膜構造の音響インピーダンス変換器T1の作製には、音響インピーダンスの異なる少なくとも2種類の層を用いるのが一般的であり、Al,Pt,Mo,W,Au,Ti等の金属材料やSiO等の誘電体材料を用いることができるが、積層数を少なくするには音響インピーダンスの値の比が大きくなるような材料の組合せを用いるのが有利であり、低コスト化の観点からも望ましい。
例IIIにおいては、可変容量素子の構成要素である誘電体膜21と中間電極11および下部電極12は、第1の音響インピーダンス変換器T1の一部分を構成している。このような構成にすることにより、第1の音響インピーダンス変換器T1と可変容量素子CTとを別々に形成するよりも少ない構成要素で周波数可変共振装置を作製することができる。
以上、本発明の例について説明したが、ここで述べた特定の形態,材料等を含む構成は発明の内容をより明瞭にするためのものであり、これらの構成のみに限定するものではない。
図4は、上述したように、薄膜バルク音響波共振子100と、これに対して並列接続された可変コンデンサCTからなる可変容量素子101とから構成された等価回路を示す回路図である。すなわち、薄膜バルク音響波共振子100はコンデンサC1、インダクタL1および抵抗R1を直列接続した回路とこの回路に対して並列接続したコンデンサC0から構成される。
また、図5は図4に示した回路において、薄膜バルク音響波共振子100と、信号分離手段のひとつである高周波遮断手段RS,可変直流電圧源DCと並列接続された可変容量素子CTとから構成された容量可変回路201との間に、信号分離手段のひとつである直流遮断手段DSを設けたものである。すなわち、上述した共振器と、この共振器に直流電圧を印加することにより直流信号を入力させるための直流電圧源と、前記直流信号を前記共振器に入出力させる高周波信号から分離させるための信号分離手段とを備えた電子機器としている。このように、直流電圧を印加させる部分と、高周波信号を伝達する部分とが電気的に結合し、特性が劣化するのを防止する目的で直流信号と高周波信号とを分離させている。つまり、例えば図示のように構成して、可変直流電圧源DCに高周波信号が流れるのを防止している。また、高周波信号端子および圧電体膜に直流電圧が印加されるのを防止するために直流遮断手段DSを配置している。ここで、高周波遮断手段RSは遮断したい周波数において電気長が波長の1/4になる伝送線路の一端を接地し他端を信号線路に接続するなどして得られるRFチョークやローパスフィルタ等を用いることができる。また、直流遮断手段DSは高周波では非常に小さなインピーダンスとなるような容量を有するコンデンサあるいは適切に設計されたハイパスフィルタ等を用いることができる。また、共振器を発振手段またはフィルタ手段として用いてもよい。
また、薄膜バルク音響波共振子100と可変容量素子101とを並列接続するかわりに、図6に示すように、薄膜バルク音響波共振子100と可変容量素子101とを直列接続してもよい。
さらに、図7に示すように、図6に示した回路において、薄膜バルク音響波共振子100と、信号分離手段である高周波遮断手段RS,可変直流電圧源DCと並列接続された可変容量素子CTとから構成された容量可変回路201とを直列接続するようにしてもよい。
かくして、本発明の共振器およびそれを用いた電子機器によれば、共振子を形成する圧電薄膜と、可変容量素子を形成する誘電体薄膜とに異なる材料を選択することができ、共振子の特性に対する要求と、可変容量素子に対する要求とを同時に満足でき、性能の良い周波数可変共振装置を提供することができる。さらに、音響インピーダンス変換層の少なくとも一部が可変容量素子の少なくとも一部で構成されることにより、共振子を形成するために必要な構成要素と、可変容量素子を形成するために必要な構成要素を共有させることが可能になり、周波数可変共振装置が小型に形成できる。
また、誘電体を使った可変容量素子はバラクタダイオードより大きいQ値を有するので、共振装置のQ値が高くでき、また誘電体を利用しているので、空洞を使用する可変容量素子よりもさらに小型の可変容量素子が実現できる。また、機械的な運動を伴わないので、信頼性が高く、低電圧で動作できる。また、製造が容易で、迅速にかつ安価に作製できる。
以下に、本発明をより具体的にした共振器(周波数可変共振装置)の実施例について説明する。
図1に示すように、この周波数可変共振装置は、例えば、単結晶のSiからなる基板30にPtからなる下部電極12をスパッタリングにより形成し、その上にBST膜からなる誘電体膜21を600〜800℃の温度でスパッタリングにより形成した。さらにその上に、Ptからなる中間電極11を形成し、その上にZnO膜である20を約250℃の温度で形成し、さらにその上にPt電極10を形成し、Si基板30の裏面をK(OH)等の水溶液によりエッチングして凹部31を形成し、電気端子A,B,Cを適切に接続することにより作製した。
ここで、エッチングによりSi基板30に凹部31を形成した後に残る部分32の厚み、Pt電極10,11,12のそれぞれの厚みおよびBST膜21の厚みは、それぞれZnO膜20に対して所望の音響インピーダンスを与えるように決定され、ZnO膜20の厚みは他の層により与えられる音響インピーダンスに対して所望の共振周波数が得られるように決定される。
このようにして、電気端子A,B,Cの適切な接続方法によって、図4および図6に示すように薄膜バルク音響波共振子と可変容量素子とを並列または直列に接続した共振装置の構成を選択することができる。
かくして、本実施例においては、可変容量素子の構成要素である誘電体膜21と中間電極11および12は、音響インピーダンス変換器T1の一部分を構成している。このような構成とすることにより、音響インピーダンス変換器T1と可変容量素子とを別々に形成するよりも少ない構成要素で周波数可変共振装置を作製することができた。
なお、本発明をより具体化した実施例について説明したが、ここで述べた特定の形態,材料等を含む構成は発明の内容をより明瞭にするためのものであり、これらの構成のみに限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更し実施が可能である。
本発明に係る共振器の実施の形態(例I)を模式的に説明する断面図である。 本発明に係る共振器の実施の形態(例II)を模式的に説明する断面図である。 本発明に係る共振器の実施の形態(例III)を模式的に説明する断面図である。 本発明に係る共振器(薄膜バルク音響波共振子と可変容量素子とを並列接続)を説明する回路図である。 本発明に係る共振器(薄膜バルク音響波共振子と可変容量素子とを並列接続)を用いた電子機器の一例を説明する回路図である。 本発明に係る共振器(薄膜バルク音響波共振子と可変容量素子とを直列接続)を説明する回路図である。 本発明に係る共振器(薄膜バルク音響波共振子と可変容量素子とを直列接続)を用いた電子機器の一例を説明する回路図である。 従来の共振器を説明する断面図である。
符号の説明
10:上部電極
11:中間電極
12:下部電極
20:圧電体膜(圧電体)
21:誘電体膜(誘電体)
30:基板
31:凹部
32:薄肉部
100:薄膜バルク音響波共振子
101:可変容量素子
201:容量可変回路
A,B,B’,C:電気端子
CT:可変容量素子
T1:第1の音響インピーダンス変換器
T2:第2の音響インピーダンス変換器

Claims (5)

  1. 2つの音響インピーダンス変換器と、これら2つの音響インピーダンス変換器により音響インピーダンスが付与される圧電体とを備える共振器であって、
    前記2つの音響インピーダンス変換器の少なくとも一方は、直流電圧の印加によって誘電率が変化し且つ前記圧電体と上下方向に重なる位置に配置される誘電体と、前記誘電体と前記圧電体との間に介在される中間電極とを含んで構成されていることを特徴とする共振器。
  2. 第1領域と第2領域とを有する基板と、
    前記第1領域上に形成された下部電極とをさらに含み、
    前記誘電体は、前記下部電極上から前記基板の前記第2領域上にわたって形成され、
    前記中間電極、前記誘電体、および前記下部電極により可変容量素子が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の共振器。
  3. 前記基板は、前記第2領域における厚みが前記第1領域における厚みよりも薄く、前記2つの音響インピーダンス変換器、前記圧電体、及び前記可変容量素子が前記第2基板領域上に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の共振器。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の共振器と、直流電圧を印加することにより前記共振器に直流信号を入力するための直流電圧源と、前記共振器に入出力される高周波信号から前記直流信号を分離するための信号分離手段とを備えたことを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1乃至3に記載の共振器を発振手段またはフィルタ手段として用いたことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
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