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JP2008151772A - マイクロ流体チップの温調方法及び検体分析システム並びにマイクロ流体チップ - Google Patents

マイクロ流体チップの温調方法及び検体分析システム並びにマイクロ流体チップ Download PDF

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JP2008151772A JP2007297004A JP2007297004A JP2008151772A JP 2008151772 A JP2008151772 A JP 2008151772A JP 2007297004 A JP2007297004 A JP 2007297004A JP 2007297004 A JP2007297004 A JP 2007297004A JP 2008151772 A JP2008151772 A JP 2008151772A
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Hideyuki Karaki
英行 唐木
Tatsuo Fujikura
立雄 藤倉
Akira Wakabayashi
彰 若林
Yoshihide Iwaki
義英 岩木
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Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】マイクロチップの流路内において一定量の液体を加熱して、所望の化学反応を得るに際し、蒸発に伴う液量の減少・濃縮、液の移動、気泡の発生が生じないようにし、検体の安定した検出を図る。
【解決手段】平面板内に形成された微細な反応流路35を有するマイクロ流体チップ200に対して、反応流路35に溜められた液体の温度を制御するマイクロ流体チップ200の温調方法であって、反応流路35を所定の反応温度に加熱すると同時に、反応流路35の一端に連通する第1の流路49aと反応流路の他端に連通する第2の流路49bとを、加熱又は冷却によって所定の反応温度と異なる同一の温度に保持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種サンプルを用いた分析や、化学反応を行う際などに用いるマイクロ流体チップの温調方法及び検体分析システム並びにマイクロ流体チップに関する。
近年の分子生物学の進歩により、血液等の生体物質を分析することで、病気の治療における薬剤投与の効果や副作用の体質による個人差を予知することが可能であることが示されてきており、これを利用して、個人個人にとって最適な治療を施していこうという気運が高まっている。例えば、特定の遺伝子と、特定の治療薬剤の効果や副作用が強く相関することがわかっている場合、この情報を特定の患者の治療に役立てるためには、患者の遺伝子の塩基配列を知る必要がある。内因性遺伝子の変異又は一塩基多型(SNP)に関する情報を得るための遺伝子診断は、そのような変異又は一塩基多型を含む標的核酸の増幅及び検出により行なうことができる。このため、サンプル中の標的核酸を迅速且つ正確に増幅及び検出し得る簡便な方法が求められる。
特にPCR(Polymerase Chain Reaction)法による核酸増幅反応は、バイオテクノロジー分野における基本技術となっている。PCR法は、鋳型DNA、プライマー、基質、耐熱性ポリメラーゼ酵素等を混合した反応液を温度調節し、所定の3種類の温度に順次変化させ、これを繰り返すことによって目的とするDNAを増幅する方法である。具体的には、反応液を、二本鎖DNAを一本鎖DNAに解離させるディナチュレーション反応を行う温度に温調し、続いて一本鎖DNAにプライマーを会合させるアニーリング反応を行う温度に温調し、さらに続いて耐熱性ポリメラーゼ酵素による二本鎖伸長反応を行う温度に温調する。この様に、反応液を三段階の温度に順次温調することにより、DNAの増幅を行うことができる。
この種の技術として、例えば特許文献1に開示される核酸増幅基板がある。この核酸増幅基板は、基板の一部に反応液溜部が形成され、この反応液溜部内に核酸増幅反応に必要な成分を含む反応液が充填され、反応液溜部の温度を調節して反応液溜部内において核酸増幅反応を行い、核酸を増幅する。すなわち、核酸増幅基板は、ガラス板からなる第一層とシリコンゴムからなる第二層が積層されたものであり、第一層と第二層の間で空隙が形成、空隙のパターン(溝パターン)によって核酸増幅・分離流路が形成されている。核酸増幅・分離流路には反応液溜部が設けられ、反応液溜部は液供給路、液排出路に接続されている。そして、反応液供給路から反応液溜部へ一定量の液体を流入させ、この液体を一定時間加熱することで、所定の温度雰囲気とすることによってDNAの増幅を可能としていた。
特開2006−115741号公報
しかしながら、上記した従来の核酸増幅基板は、流路の所定の位置(反応液溜部)に、一定量の液体を配置し、この液体を一定時間加熱するが、液体はその上流側と下流側で流路(液供給路、液排出路)に連通しており、加熱が進むにつれて蒸発が進み、液量が減少・濃縮されてしまうことがあった。このような液量の減少や濃縮が生じると、例えば蛍光検出によって反応液溜部の検査を行う場合に、安定した検出ができなくなる問題が生じた。
また、液体の上流側、下流側の流路は水分の蒸発と空気の膨張により気圧が上昇し、上流側と下流側の流路の気圧に差が生じてしまう。すなわち、加熱された反応液溜部からは液供給路と液排出路へは等しい熱量が伝わろうとするが、流路形状の違い等による熱容量の差から、両流路での温度、つまり流路内圧力に差異が発生し、反応液溜部の液体が動く現象が発生する。これにより図11(a)に示すように、加熱している液体Lqが反応液溜部1から液供給路3或いは液排出路5側へ動いてしまい、反応液溜部1で蛍光検出の検査を行っている場合には、上記と同様に安定した検出ができなくなる問題が生じた。
さらに、基板が樹脂成形材料からなる場合、反応液溜部1にウエルドライン等の樹脂充填不良部が存在したり、基板の溝に蓋材を接着する際に接着剤塗布ムラを生じたり、成形金型自体の精度不良等、何らかの原因により微小空間が形成されていると(図5(a)のウエルドラインWL、面取り半径R参照)、反応流路液体導入時、上記原因により発生する微小空間内に液が流入せず、微小な濡れ残り、すなわち、微小な空気だまりができる(図5(b)参照)。そして、この空気だまりが加熱により膨張、増大することによって気泡bが発生すれば(図5(c)参照)、上記と同様に蛍光検出の精度が低下するという問題が生じた。図11(b)は、ウエルドラインが存在するときに気泡b1が発生する様子、図11(c)は接着剤塗布ムラが存在するときに気泡b2が発生する様子、図11(d)は流路断面における流路隅部の面取り半径Rが大きい場合に気泡b3が発生する様子を示している。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、マイクロ流体チップの流路内において一定量の液体を加熱して、所望の化学反応を得るに際し、蒸発に伴う液量の減少・濃縮、液の移動、気泡の発生が生じないマイクロ流体チップの温調方法及び検体分析システム並びにマイクロ流体チップを提供し、もって、検体の反応状態の安定した検出を図ることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 微細な溝により形成された反応流路を有するマイクロ流体チップに対して、前記反応流路に溜められた液体の温度を制御するマイクロ流体チップの温調方法であって、
前記反応流路を所定の反応温度に加熱すると同時に、
前記反応流路の一端に連通する第1の流路と前記反応流路の他端に連通する第2の流路とを、加熱又は冷却によって前記所定の反応温度と異なる同一の温度に保持することを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
このマイクロ流体チップの温調方法によれば、反応流路を液体で満たした後、第1の流路側から第2の流路側までの間の中央部を化学反応に必要な所望の温度で加熱し、それ以外の場所はこの温度と異なる温度に保たれるように温調することで、蒸発に伴う液量の減少・濃縮、液の移動が抑止され、反応流路の中央部でのみ進行する化学反応が逐次検査可能となる。
(2) (1)項記載のマイクロ流体チップの温調方法において、
前記第1の流路と前記第2の流路とを、前記反応温度よりも低い温度に温調することを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
このマイクロ流体チップの温調方法によれば、反応流路の中央部を化学反応に必要な所望の温度で加熱し、それ以外の場所は反応温度より低い温度に液温が保たれるように温調することで、複数の反応流路が並設される場合であっても、反応流路の両端部では化学反応が起きない、又は進行が極端に遅いので、隣接する流路からコンタミの影響を受けずに、複数の化学反応を独立して進行させることができる。しかも反応流路内の液体の蒸発を防止できる。
(3) (2)項記載のマイクロ流体チップの温調方法において、
前記第1の流路と前記第2の流路とを、20〜30℃に温調することを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
このマイクロ流体チップの温調方法によれば、第1の流路と第2の流路とを常温(20〜30℃)に温調することで、反応部との温度差を小さく抑え、反応部の温度が不安定になることを防止できる。
(4) (1)〜(3)のいずれか1項記載のマイクロ流体チップの温調方法において、
前記第1の流路から前記反応流路へ液体が注入された後、
前記加熱前に、前記第1の流路から液体を排除して前記反応流路のみに液体を残留させることを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
このマイクロ流体チップの温調方法によれば、加熱前に、第1の流路から液体が排除されることで、第1の流路及び第2の流路が無液状態となり、反応流路にのみ液体が残留することになる。したがって、反応流路の液体は、第1の流路及び第2の流路の空気層によって挟まれることとなり、隣接する流路からの反応の影響を受け難くなり、独立した化学反応の進行が可能となる。
(5) (1)〜(4)のいずれか1項記載のマイクロ流体チップの温調方法において、
前記加熱の前に、前記第1の流路と前記第2の流路とに連通する開口部を密閉することを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
このマイクロ流体チップの温調方法によれば、反応流路の加熱前に、反応流路両端側の開口部が密閉され、反応が密閉状態で行われる。つまり、第1、第2の流路が密閉空間になり、飽和水蒸気圧以上の蒸発は起こらず、液体の蒸発を抑える効果が得られると同時に、液体、例えば増幅されたDNAがチップ外に流出して環境を汚染し、キャリーオーバーを生じさせる危険性が回避される。
(6) 微細な溝により形成された反応流路、及び該反応流路の一端に連通する第1の流路、及び前記反応流路の他端に連通する第2の流路を形成したマイクロ流体チップと、
前記反応流路に注入された液体の温度を制御する第1の温調手段と、
前記第1の流路と前記第2の流路の温度を制御する第2の温調手段と、
を具備したことを特徴とする検体分析システム。
この検体分析システムによれば、反応流路の液体を第1の温調手段によって所望の反応加熱に加熱する一方、この液体に接する第1の流路及び第2の流路を同一の温度に設定でき、流路形状の違い等により第1の流路及び第2の流路に熱容量の差がある場合であっても、流路内圧力が同一となる。
(7) (6)項記載の検体分析システムであって、
前記第2の温調手段が、前記第1の流路に接する前記反応流路の端部の液体、及び前記第2の流路に接する前記反応流路の端部の液体の温度を制御することを特徴とする検体分析システム。
この検体分析システムによれば、第1の流路及び第2の流路に接する反応流路内の液体が同一温度に温調され、反応流路内の液体から第1の流路及び第2の流路へ熱が伝わらなくなり、第1の流路及び第2の流路の内圧力がより高精度に同一となる。つまり、反応流路内の液体の移動をより確実に抑止できる。
(8) (6)項又は(7)項記載の検体分析システムであって、
前記反応流路に注入された液体の反応状態を検出する検出手段が、該反応流路に対向配置されたことを特徴とする検体分析システム。
この検体分析システムによれば、反応流路にセンサ等が露出せず、液体の汚染されることがない。
(9) (8)項記載の検体分析システムであって、
前記検出手段が、反応流路内の液体を励起して発した蛍光を測定することを特徴とする検体分析システム。
この検体分析システムによれば、反応流路内の反応によって増幅された2本鎖DNAは、インターカレートされることにより、強い蛍光を発する。この蛍光強度が測定されることにより、ターゲットとする遺伝子配列の存在の有無が検出可能となる。
(10) (6)〜(9)のいずれか1項記載の検体分析システムに用いるマイクロ流体チップであって、
前記反応流路の上側に、試薬が乾燥状態で予め点着されたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
このマイクロ流体チップによれば、反応流路が下面から加熱されると、液体の温度上昇に伴って溶解した試薬が重力により流路内下側に流動し、自然対流による試薬と液体とが混合される。
(11) (10)項記載のマイクロ流体チップであって、前記反応流路における前記第1の流路側から前記第2の流路側までの間の流路中央部に、試薬が乾燥状態で予め点着されたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
このマイクロ流体チップによれば、反応流路の乾燥試薬の点着された中央部だけが加熱され、反応流路の第1の流路側および第2の流路側には乾燥試薬が存在せず、かつ加熱もされないので、反応流路の第1、第2の流路側では化学反応が起きない、又は進行が極端に遅い。したがって、第1の流路内の液を抜かなくても複数の反応流路内の反応は相互干渉することはない。第1の流路の液を抜かなくてもよいことは、単に動作シーケンスを簡略化させる効果があるだけに留まらず、第1の流路の液を抜くときに反応流路内に液が保持されるための条件である、(第1の流路の相当管直径)>(反応流路の相当管直径)の関係を無視することができ、第1の流路の液を抜くときと比べて第1の流路の相当管直径を小さくすることができる。結果的に、被検査液のデッドボリュームを小さくすることができる。
(12) (10)項又は(11)項記載のマイクロ流体チップであって、
複数の前記反応流路が並設されたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
このマイクロ流体チップによれば、反応流路を複数本設け、それぞれの流路中央部に予め違う種類の被反応試薬をセットしておいて、複数の化学反応を同時に検査することができる。
(13) (10)〜(12)のいずれか1項記載のマイクロ流体チップであって、
前記反応流路における前記第1の流路側から前記第2の流路側までの間の流路中央部の流路高さが、該反応流路の中央部以外の高さよりも低くなるように、前記反応流路の上側壁面に勾配が設けられたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
このマイクロ流体チップによれば、加熱の際に流路内に気泡が発生した場合でも、流路中央部に気泡が移動したり、滞留することが阻止され、また、中央部に発生した気泡は速やかに両端部方向に移動する。これにより、蛍光検出精度の低下が防止される。
(14) (13)項記載のマイクロ流体チップであって、
前記勾配は、前記上側壁面が前記反応流路内部に突出する下凸形状の曲面で形成されたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
このマイクロ流体チップによれば、下凸形状の曲面からなる勾配を反応流路に形成することで、気泡が発生した場合でも、気泡を円滑に端部へ移動させることができる。
(15) (10)〜(14)のいずれか1項記載のマイクロ流体チップであって、
前記反応流路の内壁面が、液体が流れる際に該液体により充填されない微小な隙間空間の形成を防止する連続した円滑面からなることを特徴とするマイクロ流体チップ。
このマイクロ流体チップによれば、流路内壁面が、微小な隙間空間の形成されない連続した円滑面からなり、加熱の際に流路内に気泡が発生しなくなる。これにより、蛍光検出精度の低下が防止される。
(16) (10)〜(15)のいずれか1項記載のマイクロ流体チップであって、
前記反応流路の内壁面屈曲部の曲率半径が、20μm以下であることを特徴とするマイクロ流体チップ。
このマイクロ流体チップによれば、内壁面屈曲部の曲率半径が、20μm以下となることで特に液体の流路表面に対する濡れ性が良くない(接触角が約50°以上)場合、屈曲部に濡れ残りが生じ難くなり、濡れ残り部に空気が溜まり、加熱によってその空気が気泡となることがない。
本発明に係るマイクロ流体チップの温調方法によれば、反応流路を所定の反応温度に加熱すると同時に、反応流路の一端に連通する第1の流路と反応流路の他端に連通する第2の流路とを、加熱又は冷却によって所定の反応温度と異なる同一の温度に保持するので、マイクロチップの流路内において一定量の液体を加熱して、所望の化学反応を得るに際し、蒸発に伴う液量の減少・濃縮、液の移動を抑止することができる。これにより、反応流路の中央部でのみ進行する化学反応を、加熱しながら逐次その場で状態を検査(例えば蛍光検出)することができる。この結果、検体の反応状態の安定した検出を実現できる。
本発明に係る検体分析システムによれば、反応流路、第1の流路、及び第2の流路を形成したマイクロ流体チップと、反応流路に注入された液体の温度を制御する第1の温調手段と、第1の流路と第2の流路の温度を制御する第2の温調手段とを備えたので、反応流路の液体を第1の温調手段によって所望の反応温度に加熱する一方、この液体に接する第1の流路及び第2の流路を同一の温度に設定できる。これにより、流路形状の違い等により第1の流路及び第2の流路に熱容量の差がある場合であっても、両流路での温度、つまり流路内圧力を同一にでき、反応液溜部の液体が動く現象を防止することができる。
本発明に係るマイクロ流体チップによれば、反応流路の上側中央部に、試薬が乾燥状態で予め点着されたので、マイクロチップ使用状態では反応流路の上側に試薬が配置され、下面から加熱されることにより、液体の温度上昇に伴って溶解した試薬が重力により流路内下側に流動し、自然対流による試薬・液体の良好な混合が可能となる。
また、乾燥試薬のあるところだけが加熱され、反応流路の第1、第2の流路側には乾燥試薬が存在せず、かつ加熱もされていないので、反応流路の第1、第2の流路側では化学反応が起きないか、又は進行が極端に遅くなる。従って、第1の流路の液を抜かなくても複数の反応流路内の反応は相互干渉することがなく、送液動作シーケンスが簡略化される。さらに、第1の流路の液を抜くときに反応流路内に液が保持されるための寸法条件を無視することができ、第1の流路の液を抜く場合と比べて第1流路の相当管直径を小さくすることができる。結果的に、被検査液のデッドボリュームを小さくすることができる。
以下、本発明に係るマイクロ流体チップの温調方法及び検体分析システム並びにマイクロ流体チップの好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る検体分析システムのブロック図、図2はマイクロ流体チップ保持部の平面視を(a)、そのA−A断面視を概略的に(b)に表した要部説明図である。
本実施の形態において、検体分析システム100には、検体注入されたマイクロ流体チップ(以下、単に「チップ200」とも称す。)200がセットされる。マイクロ流体チップ200は、検体分析システム100にセットされることで、チップ外部からの物理的作用力によって注入された検体液がハンドリングされ、例えば一塩基多型の複数ターゲット遺伝子が検査される。これにより、例えば、標的核酸を増幅してこれを検出することで、感染症の原因となる病原体に特異的な標的核酸の増幅及び検出が可能となり、検体中の該病原体の存否等が判定可能となる。
本実施の形態において、物理的作用力は、チップ200の図2に示す流路11の始点と終点に設けた複数のポート13,15,17からエア供給又はエア吸引することにより発生する空気圧作用力(空圧駆動力)である。したがって、流路11に供給された液体が、流路の始点と終点とに作用されるエア供給又はエア吸引により、流路内の所望位置へ移動制御可能となる。
図1及び図2に示すように、検体分析システム100には、作動流体として空気が使用されるポンプPMPと、バルブSVと、ポンプPMPからの空圧駆動力をバルブSVを介してポート13,15,17に接続するポートコネクタ19と、第1の温調手段である検体加熱部(ヒータ)21と、第2の温調手段である温調器23と、反応流路に注入された液体の反応状態を検出する検出手段としての蛍光検出部25と、マイクロ流体チップ200を位置決めする位置決め機構27と、これらに接続され検出信号が入力され、或いは制御信号を送出する制御部29と、が基本構成要素として設けられている。
マイクロ流体チップ200は、図中下側面となる平板面31に微細な溝を形成し、蓋材33を平板面31に貼り合わせることで平面板内に形成した微細な流路11である反応流路35、及び反応流路35の一端に連通する第1の流路37、及び反応流路35の他端に連通する第2の流路39を形成する。
ヒータ21は、反応流路35に注入された液体の温度を制御する。ヒータ21としては、ハロゲンランプ等の発光するもの以外であれば、抵抗加熱体等、何れのものであってもよい。これは、蛍光検出部25の外乱を防止するためである。温調器23は、第1の流路37と第2の流路39の温度を制御する。本実施の形態において、温調器23は、ヒータ21を包囲するようにして設けられるが、図2において左右別体のものであってもよい。温調器23としては、例えば水冷ヒートシンク、ペルチェ素子等を用いることができる。
DNA増幅反応は、等温増幅反応により、使用する酵素の活性が一定に維持できる温度に保たれる。ここで、「等温」とは、酵素およびプライマーが実質的に機能しうるような、ほぼ一定の温度をいう。さらに、「ほぼ一定の温度」とは、酵素及びプライマーの実質的な機能を損なわない程度の温度変化であれば許容されることを意味する。
検体分析システム100では、反応流路35に注入された液体がヒータ21によって所望の反応温度に加熱される一方、この液体に接する第1の流路37及び第2の流路39が同一の温度に設定される。これにより、流路形状の違い等により第1の流路37及び第2の流路39に熱容量の差がある場合であっても、流路内圧力が同一となる。
位置決め機構27は、マイクロ流体チップ200を上方より押圧して、保持可能としている。このときヒータ21、温調器23が確実にマイクロ流体チップ200と接触するように、いずれか一方(本実施の形態ではヒータ21)は、ばね機構43等によりチップ200に弾性的に押し当てるのがよい。また、ヒータ21、温調器23の熱を確実にチップ200に伝えるためにはチップ200との密着性(接触面積)を高めるのがよく、ヒータ21、温調器23の上面には熱伝導性の良い弾性シート材等を配設することが好ましい。
また、温調器23は、第1の流路37に接する反応流路35の端部の液体Lq1、及び第2の流路39に接する反応流路35の端部の液体Lq2の温度を制御するものであることが好ましい。第1の流路37、第2の流路39に接する反応流路35内の液体Lq1,Lq2が同一温度に温調されることで、反応流路35内の液体Lqから第1の流路37及び第2の流路39へ偏って熱が伝わらなくなり、第1の流路37及び第2の流路39の内圧力がより高精度に同一となる。これにより、反応流路35内の液体の移動をより確実に抑止できる。
蛍光検出部25は、反応流路35に対向配置されることで、反応流路35に露出せず、液体を汚染することがない。蛍光検出部25は、反応流路35内の液体が励起して発した蛍光を測定する。すなわち、反応流路35内の反応によって増幅された2本鎖DNAは、インターカレートされることにより、強い蛍光を発する。この蛍光強度が測定されることにより、ターゲットとする遺伝子配列の存在の有無が検出可能となる。
すなわち、反応流路35は、蛍光検出部25により、約490nmの波長で励起され、インターカレートしたサイバーグリーンの約520nmの蛍光が測定されることにより、ターゲットDNAの増幅が確認される。したがって、ターゲットとする核酸配列が存在する場合には、蛍光強度の増加が確認され、存在しない場合には蛍光強度の増加が確認されない。
この検体分析システム100によれば、反応流路35、第1の流路37、及び第2の流路39を形成したマイクロ流体チップ200と、反応流路35に注入された液体の温度を制御するヒータ21と、第1の流路37と第2の流路39の温度を制御する温調器23とを備えたので、反応流路35の液体をヒータ21によって所望の反応温度に加熱する一方、この液体に接する第1の流路37及び第2の流路39を同一の温度に設定できる。これにより、流路形状の違い等により第1の流路37及び第2の流路39に熱容量の差がある場合であっても、両流路での温度、つまり流路内圧力を同一にでき、反応流路35の液体が動く現象を防止することができる。
次に、マイクロ流体チップ200について説明する。
図3は図2のA−A断面視におけるマイクロ流体チップの詳細を(a)、その平面視を(b)に表したマイクロ流体チップの要部拡大図、図4は試薬の点着された反応流路の断面視を(a)、その拡大視を(b)に表した試薬混合状況の説明図、図5は反応流路における気泡発生過程を(a)〜(c)で表した説明図である。
マイクロ流体チップ200の基板41は、外形が例えば縦横が55×91mmであり、厚みt1が2mm程度で形成される。
基板41は、熱可塑性の高分子ポリマーの射出成形により製作される。使用する高分子ポリマーは、特に限定されないが、光学的に透明であり、耐熱性が高く、化学的に安定であり、射出成形が容易なものが望ましく、COP(シクロオレフィン・ポリマー)、COC(シクロオレフィン・コポリマー)、PMMA(メタクリル酸メチル樹脂)等が好適である。光学的に透明とは、検出に用いる励起光や蛍光の波長において透過性が高く、散乱が小さく、自家蛍光が少ないことである。チップ200は、蛍光を検出可能とする透光性を有することで、検出試薬に例えばサイバーグリーンが用いられ、反応によって増幅された2本鎖DNAにインターカレートすることで発する蛍光が測定可能となる。
図3に示すように、マイクロ流体チップ200は、より具体的に、反応流路35上方の掘り込み部45の深さtが0.5mm、反応流路35の流路中央部となる反応部47の深さh2が1mm、反応部47左右の接続管部49a,49bの深さh1が0.5mm、接続管部49bと第2の流路39とを連通させる細管51の深さh3が0.1mm、反応流路35の長さL1が16mm、一方の接続管部49aの長さL2が5.65mm、反応部47の長さL4が4mm、他方の接続管部49bの長さL3が5.75mm、第1の流路37の幅W1が0.5mm、接続管部49a,49bの幅W3が0.3mm、細管51の幅W4が0.1mm、第2の流路39の幅W2が0.5mm、反応部47の拡幅角度αが60°で形成される。
本実施の形態では、反応流路35が図2に示したように、複数並設されている。それぞれの反応流路35は、図3に示したように、第1の流路37に接続管部49aを介して接続され、第2の流路39に細管51、接続管部49bを介して接続されている。これら複数の反応流路35のそれぞれの反応部47には、予め違う種類の被反応試薬がセットされている。これにより、複数の化学反応が同時に検査可能となっている。
図4に示すように、各反応部47a,47b,47cの上側には試薬53a,53b,53cが乾燥状態で予め点着されている。すなわち、ターゲットDNAのプライマーとゼラチンの水溶解液が点着後乾燥固化、固定されている。反応流路35を60℃に加熱することにより、固化したゼラチンが溶解し、反応部47に分散し、等温増幅反応が行われる。プライマーの水溶液のみを反応部47に点着し、乾燥固定化することもできるが、この場合、反応部内に液体が流入した際に、プライマーが流れ方向に流されてしまい、反応部内での反応、検出が行えない。このため、常温の水溶液では溶解しにくいゼラチンを0.5%含有させて点着、固化している。
プライマーとゼラチンの水溶液は反応部47の上側に点着固定しており、マイクロチップ使用状態では図4に示すように、流路の上面に配置されている。液体が流入後、蓋材33側すなわち下面から加熱されることにより、図4(b)に示すように、液体の温度上昇に伴って溶解した試薬53を含むゼラチンgeは、その比重が大きいため重力により反応部47の下側に流動する。また、液体は下面より加熱されることにより、反応部47内で対流55を起こす。このゼラチンgeの重力による下側への流動と、液体の加熱による対流55の相乗効果により、試薬53及びゼラチンgeは反応部47内に短時間で均一に混合拡散される。
ところで、流路11(図2参照)、特に反応流路35は、蓋材33の貼着される図5に示す溝の隅部形状が重要となる。反応流路35に試薬を導入する際に、図5(a)に示す隅部に面取り半径Rがあると、図5(b)に示すように、その部分が試薬と触れずに残ってしまう。その残った部分は空気57が溜まった状態になり、この状態で加熱すると、図5(c)に示すように、空気57が膨張し、大きな気泡bとなる。この気泡bにより誤検出が生じたり、液を外に押し出してしまったりする不具合が発生する。
そこで、気泡bによる誤検出を防止するには、反応流路35における第1の流路37側から第2の流路39側までの間の流路中央部の流路高さが、該反応流路の中央部以外よりも低くなるような勾配を設けるとよい。このように反応流路35内の上側壁面に勾配を設けた構成を説明する。
図6に反応流路35の中央部における拡大断面図を示した。
反応流路35の中央部となる反応部47は、流路高さが中央部以外の領域より低くされている。つまり、反応流路の上側壁面は、半径R1で流路内部に突出する下凸形状の曲面51で形成される。この曲面51両端における上側壁面の平坦面との接続部分53a,53bの間隔Laは、前述の反応部47の長さL4と略等しい程度にされている。曲面51が反応部47の略全領域に形成されることで、仮に反応流路35内に気泡が発生しても、反応部47においては、発生した気泡が曲面51に沿って流路の上方へ速やかに移動する。その結果、気泡は接続部分53a、53bに溜まるか、あるいは、反応流路35の他の領域に流れ、反応部47の観察位置(反応流迂路の中央位置)に気泡が移動したり、滞留することはない。よって、反応部47における蛍光検出の際に、気泡による誤検出や液を外に押し出す等の不具合の発生がなくなり、蛍光検出精度の低下が防止される。
図7には、図6に示す反応流路35に設ける勾配の他の構成例を示した。
この構成では、前述の図3(a)に示す反応流路35の形状に近いが、反応部47における反応流路35の上側壁面が、図6と同様の半径R2で流路内部に突出する下凸形状の曲面55とされている。この曲面55の両端における端部57a,57bは、斜面59a,59bにより基板41を窪ませて流路高さを増やす位置に形成されている。端部57a,57bは微小な曲面で形成され、曲面55の中央部より流路高さの高い位置に形成されるために、気泡を収容するポケットとなる。上記構成によれば、反応部47の容量を大きく保ちつつ、気泡が反応部47の観察位置に移動したり、滞留することを防止できる。
ここで、図6,7における曲面51,55は、曲面形状に限らず、気泡が反応部47の観察位置に移動しない形状、または滞留しない形状であればいかなる形状であってもよい。例えば、2つの傾斜面が反応部47の中央で接続される下凸形状としてもよく、あるいは1つの傾斜面が反応部47の略全体に渡って形成された構成としてもよい。
上記のような気泡発生の問題は、主にチップ200の基板41を樹脂成形で製作する場合に発生する。金型を直接エンドミル等で加工すると、エンドミルの角部に小さいものでも半径20μm程度の曲面があるため、金型自体のこの部分の流路溝の蓋材33側の角部に相当する部分に曲面が形成されてしまう。また、成形条件によっては、樹脂が角部に十分行き渡らずに充填不足になり、それ以上に大きな曲面が成形品にできてしまう。そのため、半径Rは20μm以下、好ましくは5μm以下がよい。半径Rを上記範囲にすることで、気泡の発生が防止できる。
また、マイクロ流体チップ200を樹脂成形で製作する場合には、成形時の樹脂流動の仕方により、流路底面にウエルドラインと呼ばれる溝WLができる場合がある。反応流路35にこのウエルドラインによる溝WLがあると、上記と同様な原理で大きな気泡bが発生してしまう。この溝WLの深さも、半径Rと同様に20μm以下、好ましくは5μm以下が良い。
このように、流路11における内壁面の屈曲部の曲率半径が、20μm以下となることで、特に液体の流路表面に対する濡れ性が良くない(接触角が約50°以上)場合でも、屈曲部に濡れ残りが生じ難くなり、濡れ残り部に空気57が溜まり、加熱によってその空気57が気泡bとなることを効果的に防止することができる。換言すれば、流路11の内壁面は、液体が流れる際にこの液体により充填されない微小な隙間空間の形成を防止する連続した円滑面からなればよい。これにより、加熱の際に流路内に気泡bが発生しなくなり、蛍光検出精度の低下が防止される。
マイクロ流体チップ200は、平板面31に、蓋材33が貼着されることで流路11が形成される。蓋材33は、平板面31へ接着剤や粘着剤により接合される。蓋材33としては、基板41と同様、光学的に透明であり、耐熱性が高く、化学的に安定であるシート状の高分子ポリマーを用いる。本実施の形態では、100μmの厚みのPCR用プレートシールを用いた(プラスチックフィルムに粘着剤が塗布されている)。
また、マイクロ流体チップ200は、反応物質が外部に漏れると不具合が生じる場合には、内部を密閉状態にするために、粘着テープ等のシール材ですべてのポート13,15,17を塞ぐことが好ましい。すなわち、マイクロ流体チップ200は、所望の搬送が完了した時点で、ポート13,15,17からポートコネクタ19を脱離し、粘着テープを貼り付けることにより、チップ200を密閉状態にする。つまり、反応流路35の加熱前に、反応流路35に対する開口部、すなわち、第1の流路37及び第2の流路39が密閉され、反応が密閉状態で行われる。よって、第1の流路37と第2の流路39との間が密閉空間になり、飽和水蒸気圧以上の蒸発は起こらず、液体の蒸発を抑える効果が得られる。
チップ200を密閉しない状態で増幅反応を行った場合、増幅されたDNAがチップ外に流出して環境を汚染し、キャリーオーバーの危険性があるが、増幅反応前にチップ200の流路を密閉状態にすることでこれを防止できる。チップ200の流路を密閉するシール方法としては、上記の粘着テープを貼り付ける方法以外に、密閉性のあるキャップにより栓をする方法や、UV硬化樹脂をポート13,15,17に流し込んでからUV光を照射して固化させる等、公知の密閉方法を用いることができる。
したがって、このマイクロ流体チップ200によれば、反応流路35の第1の流路37側から第2の流路39側までの間の流路中央部における上側面に、試薬53が乾燥状態で予め点着されたので、マイクロチップ使用状態では反応流路35の上側に試薬53が配置され、下面から加熱されることにより、液体Lqの温度上昇に伴って溶解した試薬53が重力により流路内下側に流動し、自然対流による試薬・液体の良好な混合が可能となる。
次に、上記した検体分析システム100、マイクロ流体チップ200による検体分析方法について説明する。
図8は反応流路への液体注入時の動作説明図で(a)は平面図、(b)は反応流路の断面図である。図9は第1の流路からの液体排除時の動作説明図で(a)は平面図、(b)は反応流路の断面図である。また、図10は反応流路及びその近傍の温度分布を表したグラフである。
先ず、検体分析システム100の位置決め機構27に、マイクロ流体チップ200を位置決め保持する。この状態で温調器23を常温(例えば25℃)に温調する。次に、ポート13より所定の量の試薬を入れ、第1の流路37に導入する。
試薬がポート15の手前まで到達したら搬送を停止する。次に、ポート17に接続したポートコネクタ19(図1参照)をポンプPMPにより減圧し、図8に示すように、反応流路35に試薬を導入する。次に、ポート17を閉じ、ポート15に接続したポートコネクタ19をポンプPMPにより加圧し、図9に示すように、第1の流路37に残存した試薬をポート13に押し返す。
その後、ヒータ21を化学反応に必要な温度(本実施の形態では60℃)に温調し、反応を開始させる。第1の流路37、第2の流路39が温調器23によって25℃に保持され、反応流路35が60℃に保持されることで、基板41上は、図2のY方向に沿った第1の流路37の接続管部49a、反応流路35、第2の流路39の接続管部49bの各位置が図10に示す温度分布となる。そして、第1の流路37の接続管部49a、第2の流路39の接続管部49bは共に25℃に設定されているため、反応流路35両端からの蒸発は極めて少なく、反応流路35内の試薬が減少することはない。また、第1の流路37と第2の流路39の空気の温度上昇がないことと、反応流路35からの蒸発が無視できるほど小さいことにより、管路内の気圧が上昇しないため、反応流路35の両端で圧力差が生じることがなく、試薬が反応流路35から漏れ出すことはない。
なお、上記した第1の流路37に残存した試薬をポート13に押し返す操作は必ずしも必要ではない。複数の反応流路35の反応部47で、それぞれ別の種類の化学反応を行う場合でも、被反応試薬は反応部47にのみ点着されており、かつ加熱する部位は反応部47のみなので、化学反応が両端に進んでいく速度は無視できるほど遅い。したがって、複数の反応流路35に分注した試薬が第1の流路37を介して繋がっている場合でも、それぞれの反応に影響を及ぼすことはない。
つまり、このマイクロ流体チップによれば、第1の流路37内の液を抜かなくても複数の反応流路35内の反応は相互干渉することはない。また、第1の流路37の液を抜かなくてもよいことは、動作シーケンスを簡略化させる効果がある上に、第1の流路37の液を抜くときに反応流路内35に液が保持されるための条件(第1の流路の相当管直径)>(反応流路の相当管直径)の関係を無視することができる。よって、第1の流路37の液を抜くときと比べて第1の流路37の相当管直径を小さくすることができ、その結果、被検査液のデッドボリュームを小さくすることができる。
このマイクロ流体チップ200の温調方法によれば、反応流路35を所定の反応温度(60℃)に加熱すると同時に、反応流路35の一端に連通する第1の流路37と反応流路35の他端に連通する第2の流路39とを、加熱又は冷却によって所定の反応温度と異なる同一の温度(本実施の形態では25℃としており、反応温度より低い温度である20以上、30℃以下の範囲とすることがよい)に保持するので、チップ200の流路内において一定量の液体を加熱して、所望の化学反応を得るに際し、蒸発に伴う液量の減少・濃縮、液の移動を抑止することができる。これにより、反応流路35の反応部47でのみ進行する化学反応を、加熱しながら逐次その場で状態を検査(例えば蛍光検出)することができる。この結果、検体の安定した検出を実現できる。第1の流路37と第2の流路39とを20℃より低い常温以下に温調すると、マイクロ流体チップ200の表面に露が発生して反応流路35の検出に支障があり、30℃より高い温度に温調すると、液の移動防止効果が薄れるようになる。また、第1の流路37、第2の流路39と、反応部47との温度差を小さく抑えることで、反応部47の温度が不安定になることを防止できる。
図1は本発明に係る検体分析システムのブロック図である。 マイクロ流体チップ保持部の平面視を(a)、そのA−A断面視を概略的に(b)に表した要部説明図である。 図2のA−A断面視におけるマイクロ流体チップの詳細を(a)、その平面視を(b)に表したマイクロ流体チップの要部拡大図である。 試薬の点着された反応流路の断面視を(a)、その拡大視を(b)に表した試薬混合状況の説明図である。 反応流路における気泡発生過程を(a)〜(c)で表した説明図である。 反応流路の中央部における拡大断面図である。 図6に示す反応流路に設ける勾配の他の構成例を示す拡大断面図である。 反応流路への液体注入時の動作説明図で(a)は平面図、(b)は反応流路の断面図である。 第1の流路からの液体排除時の動作説明図で(a)は平面図、(b)は反応流路の断面図である。 反応流路及びその近傍の温度分布を表したグラフである。 従来の流路内における不具合(a)〜(d)を示す説明図である。
符号の説明
21 ヒータ(第1の温調手段)
23 温調器(第2の温調手段)
25 蛍光検出部(検出手段)
31 平板面
33 蓋材
35 反応流路
37 第1の流路
39 第2の流路
51,55 下凸形状の曲面
100 検体分析システム
200 マイクロ流体チップ
Lq 液体
Lq1 第1の流路に接する反応流路の端部の液体
Lq2 第2の流路に接する反応流路の端部の液体

Claims (16)

  1. 平面板内に形成された微細な反応流路を有するマイクロ流体チップに対して、前記反応流路に溜められた液体の温度を制御するマイクロ流体チップの温調方法であって、
    前記反応流路を所定の反応温度に加熱すると同時に、
    前記反応流路の一端に連通する第1の流路と前記反応流路の他端に連通する第2の流路とを、加熱又は冷却によって前記所定の反応温度と異なる同一の温度に保持することを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
  2. 請求項1記載のマイクロ流体チップの温調方法において、
    前記第1の流路と前記第2の流路とを、前記反応温度よりも低い温度に温調することを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
  3. 請求項2記載のマイクロ流体チップの温調方法において、
    前記温調する温度が、20〜30℃とすることを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載のマイクロ流体チップの温調方法において、
    前記第1の流路から前記反応流路へ液体が注入された後、
    前記加熱前に、前記第1の流路から液体を排除して前記反応流路のみに液体を残留させることを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のマイクロ流体チップの温調方法において、
    前記加熱の前に、前記第1の流路と前記第2の流路とに連通する開口部を密閉することを特徴とするマイクロ流体チップの温調方法。
  6. 平面板内に形成された微細な反応流路、及び該反応流路の一端に連通する第1の流路、及び前記反応流路の他端に連通する第2の流路を形成したマイクロ流体チップと、
    前記反応流路に注入された液体の温度を制御する第1の温調手段と、
    前記第1の流路と前記第2の流路の温度を制御する第2の温調手段と、
    を具備したことを特徴とする検体分析システム。
  7. 請求項6記載の検体分析システムであって、
    前記第2の温調手段が、前記第1の流路に接する前記反応流路の端部の液体、及び前記第2の流路に接する前記反応流路の端部の液体の温度を制御することを特徴とする検体分析システム。
  8. 請求項6又は7記載の検体分析システムであって、
    前記反応流路に注入された液体の反応状態を検出する検出手段が、該反応流路に対向配置されたことを特徴とする検体分析システム。
  9. 請求項8記載の検体分析システムであって、
    前記検出手段が、反応流路内の液体を励起して発した蛍光を測定することを特徴とする検体分析システム。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項記載の検体分析システムに用いるマイクロ流体チップであって、
    前記反応流路の上側に、試薬が乾燥状態で予め点着されたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
  11. 請求項10記載のマイクロ流体チップであって、
    前記反応流路における前記第1の流路側から前記第2の流路側までの間の流路中央部に、試薬が乾燥状態で予め点着されたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
  12. 請求項10又は11記載のマイクロ流体チップであって、
    複数の前記反応流路が並設されたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
  13. 請求項10〜12のいずれか1項記載のマイクロ流体チップであって、
    前記反応流路における前記第1の流路側から前記第2の流路側までの間の流路中央部の流路高さが、該反応流路の中央部以外の高さよりも低くなるように、前記反応流路の上側壁面に勾配が設けられたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
  14. 請求項13記載のマイクロ流体チップであって、
    前記勾配は、前記上側壁面が前記反応流路内部に突出する下凸形状の曲面で形成されたことを特徴とするマイクロ流体チップ。
  15. 請求項10〜14のいずれか1項記載のマイクロ流体チップであって、
    前記反応流路の内壁面が、液体が流れる際に該液体により充填されない微小な隙間空間の形成を防止する連続した円滑面からなることを特徴とするマイクロ流体チップ。
  16. 請求項10〜15のいずれか1項記載のマイクロ流体チップであって、
    前記反応流路の内壁面屈曲部の曲率半径が、20μm以下であることを特徴とするマイクロ流体チップ。
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