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JP2008146851A - 燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置 - Google Patents

燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置 Download PDF

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JP2008146851A JP2006329242A JP2006329242A JP2008146851A JP 2008146851 A JP2008146851 A JP 2008146851A JP 2006329242 A JP2006329242 A JP 2006329242A JP 2006329242 A JP2006329242 A JP 2006329242A JP 2008146851 A JP2008146851 A JP 2008146851A
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功夫 中川
Takanori Wada
崇徳 和田
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Abstract

【課題】電池性能が劣化しにくく、長期間安定した発電出力を得ることが可能で、制御が簡単な燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置を提供すること。
【解決手段】原燃料を水蒸気改質して改質ガスを生成する改質触媒層23及びこの改質触媒層23に反応熱を供給する燃焼装置22を有する改質装置20と、改質装置20で生成された改質ガスの供給配管L1が接続されたアノード電極12を有する燃料電池本体10とを備え、アノード電極の入口側の配管L1及び出口側の配管L2には、それぞれ開閉弁V1,V2が配置され、燃料電池発電装置の停止時に、改質触媒層23の温度を所定温度に低下させ、その後、開閉弁V1,V2をそれぞれ閉とする制御装置60が設けられている燃料電池発電装置を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、長期間安定した発電出力を得ることが可能な燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置に関する。
燃料電池発電装置は、水素と酸素との結合エネルギーを直接電気エネルギーに変換する発電装置である。かかる燃料電池発電装置は、電解質膜と、これを挟持するアノード電極及びカソード電極から成る単位電池を複数積層することによって構成された燃料電池本体を有している。そして、天然ガスなどの炭化水素系の原燃料を水蒸気改質して得られる水素を主体とした改質ガスと、空気などの酸素含有ガスを、アノード電極及びカソード電極にそれぞれ供給し、電気化学反応させて発電し、付設したインバータ等で、得られる直流電流を交流電流に変換して電力を回収している。
一方、燃料電池本体のカソード電極及びアノード電極にそれぞれ酸素及び水素が残った状態で燃料電池発電装置を停止させ、燃料電池本体からインバータ等の負荷の接続を切り離して保管した時、あるいは、アノード電極側に酸素が満たされた状態で、起動時にアノード電極側に水素を含む改質ガスを送り込むと、アノード電極側に水素と酸素が偏在した状態が形成され、電極が腐食劣化したり、電解質膜が劣化して電池特性が低下するおそれがあった。
図3を用いて更に詳しく説明する。すなわち、アノード電極の水素が存在する領域では、水素が解離して、プロトン(H)と、電子(e)が生じる。また、アノード電極の空気が存在する領域では、酸素と、カソード電極側から移動したプロトン及び/又はアノード電極中の水素が解離して生成されたプロトンと、水素のプロトン化で生じた電子とが反応して水が生成される。
一方、カソード電極側では、アノード電極側から移動してきたプロトンと、カソード電極内の酸素とが反応して、カソード電極内に水(以下、「カソード水」と記す)が生成される。この反応では電子が必要とされるが、負荷が切断されていると、アノード電極からカソード電極へ電子が移動できないので、カソード電極に存在する水と、電解質膜上の触媒担持炭素とが反応して、二酸化炭素とプロトンと電子が生成する。このようにして生成された電子が、カソード水の生成反応に使われる。このとき生成されたプロトンの一部は、電解質膜を介してアノード電極の酸素の存在する領域に移動するので、局所電池が形成されてカソード電極が高電位に曝されることがある。また、カソード電極の炭素が奪われるので、電極担体が腐食劣化してしまう。
そこで、燃料電池本体の電池特性を長期に渡って維持させるにあたって、燃料電池発電装置の運転停止時においては、燃料電池本体内の酸素濃度を低減させて、アノード電極側に酸素が混在しないようにすることが提案されている。
例えば、下記特許文献1には、水素の供給と酸素の供給とを調整する装置を有する少なくとも1つの高分子電解質膜形燃料電池モジュールを備え、供給を停止するために、第1ステップで酸素の供給を停止し、第2ステップで水素の供給を停止し、第2ステップにおいて、高分子電解質膜形燃料電池モジュールのカソード部の酸素分圧が予め定めた値に達したとき、水素の供給が停止されることを特徴とする高分子電解質膜形燃料電池発電装置の運転方法が開示されている。
また、下記特許文献2には、燃料電池の起動時あるいは停止時に、カソードの空気供給を停止した状態でアノードに水素供給しながら燃料電池から電力を取り出すように制御するとともに、電圧フィードバック制御部により、電圧センサによって検出された電圧値に応じて目標取出電力値を演算する運転方法が開示されている。
また、下記特許文献3には、炭化水素系燃料から水素リッチな改質ガスを生成する生成工程と;前記改質ガスを燃料電池スタックのアノード電極側に導入し、酸化剤ガスを前記燃料電池スタックのカソード電極側に導入し、前記燃料電池スタックによって発電を行う発電工程と;前記発電を停止する停止工程と;前記停止工程後に、前記炭化水素系燃料、あるいは前記生成した改質ガスを前記アノード電極側へ封止する封止工程とを備える;燃料電池発電方法が開示されている。
そして、上述のようにして燃料電池本体内の酸素濃度を低減させた後、最終的には、アノード電極の入口側の経路と出口側の経路とをそれぞれ封止して、アノード電極に酸素が混入しないようにして、再起動時まで保管することが一般的に行われている。
しかしながら、アノード電極側の圧力は、アノード電極内に封入されているガス中の水素がプロトンへと解離してカソード側へと移動したり、燃料電池本体の温度が低下してアノード電極内に残留していた水蒸気が凝縮することにより、経時的に低下していく傾向にあった。このため、アノード電極は外気に対して負圧になりやすく、燃料電池本体のシール部やカソード電極側等から空気等の酸素を含むガスが流入しやすかった。
アノード電極側の負圧化を防止するにあたり、例えば、下記特許文献4には、改質反応器と、前記改質反応器の入り側に炭化水素系燃料、水蒸気および酸素含有ガスをそれぞれ供給する供給手段と、前記改質反応器から発生する改質ガス中の水素を使用して発電する燃料電池とを有する燃料電池システムの運転停止方法において、前記改質ガス中の水素濃度を設定濃度に減少させた後、前記改質ガスを前記燃料電池をバイパスさせて排出すると共に、前記燃料電池のアノードの入り側及び出側を閉鎖して前記アノードに残留する水素を前記燃料電池の発電により消費する一方、前記炭化水素系燃料の供給を停止して前記改質反応器内をパージすることが開示されている。
特許第3761583号明細書 特開2005−158557号公報 特開2005−259663号公報 特開2006−79928号公報
燃料電池発電装置の停止時において、アノード電極側を水素濃度の低減された改質ガスで封止することで、アノード電極側からカソード電極側への水素の拡散を低減できる。
上記特許文献4では、改質ガス中の水素濃度を低減するにあたって、部分酸化方式により改質反応を行い、原燃料ガス供給量に対する空気供給量の割合を増加して改質効率を低下させ、改質ガス中の水素濃度を低減させている。この時、原燃料ガス供給量に対する空気供給量の割合を増加することで、改質触媒層の温度が上昇してしまうことから、水蒸気の供給量を増加させて、改質触媒層の温度上昇を抑制している。
このため、上記特許文献4に開示された方法にあっては、複数のポンプやブロワ等を駆動させる必要があり、停止時の運転が複雑であった。
したがって、本発明の目的は、電池性能が劣化しにくく、長期間安定した発電出力を得ることが可能で、制御が簡単な燃料電池発電装置の停止方法及び燃料電池発電装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の燃料電池発電装置の停止方法は、原燃料を水蒸気改質して改質ガスを生成する改質触媒層及びこの改質触媒層に反応熱を供給する燃焼装置を有する改質装置と、この改質装置に接続するアノード電極を有する燃料電池本体とを備えた燃料電池発電装置の停止方法であって、前記燃料電池発電装置の停止時に、前記改質触媒層の温度を低下させて、水素濃度の低減した改質ガスを生成させ、この水素濃度の低減された改質ガスをアノード電極側に供給すると共に、所定時間経過後に、前記燃料電池本体のアノード電極の入口側の経路及び出口側の経路を封止することを特徴とする。
改質触媒層の温度を低下させることで、改質反応が抑制されて、改質ガスに含まれる原燃料の未反応物の割合が徐々に多くなり、特に複雑な制御を行うことなく容易に改質ガス中の水素濃度を低減できる。
このため、本発明の燃料電池発電装置の停止方法によれば、特に複雑な操作を要することなく、容易に燃料電池本体のカソード電極を、水素濃度の低減された改質ガスで封止できる。このため、燃料電池本体のアノード電極側からカソード電極側への水素の拡散量が少なくなってアノード電極が負圧になりにくくなり、外部から酸素が混入しにくくなる。その結果、電極や電解質膜が劣化しにくくなり、電池特性が低下しにくくなるので、長期間安定した発電出力が得られる。
本発明の燃料電池発電装置の停止方法は、前記燃焼装置が、前記アノード電極の出口側の配管及び/又は前記アノード電極の入口側の配管からバイパスして延びたバイパス配管と接続しており、前記改質装置への原燃料の供給量を減少させて、前記アノード電極の出口側の配管及び/又は前記アノード電極の入口側の配管からバイパスして延びたバイパス配管を通じて前記燃焼装置に供給される燃焼ガスの供給量を減少させて、前記改質触媒層の温度を低下させることが好ましい。この態様によれば、燃焼装置を、電池本体のアノード電極の出口側の配管及び/又は電池本体のアノード電極の入口側の配管からバイパスして延びた配管と接続して、改質ガスの一部やアノード電極から排出されるオフガスを、燃焼ガスとして利用するので、改質装置への原燃料の供給量を減少させることで、燃焼装置への燃焼ガスの供給量が減少し、燃焼装置による加熱力が弱まる。その結果、改質触媒層の温度が低下し、改質装置における改質反応が抑制され、改質ガス中の水素濃度を低下させることができる。こうして、改質ガス中の水素濃度を減少させて、燃料電池本体のカソード電極を、水素濃度の低減された改質ガスで封止することができる。
本発明の燃料電池発電装置の停止方法は、燃料電池発電装置を停止する際に、前記改質触媒層の温度を250〜600℃とすることが好ましい。改質触媒層の温度が上記温度範囲であれば、改質ガス中の水素濃度を9.55〜72.4%にまで低減できる。
本発明の燃料電池発電装置の停止方法は、燃料電池発電装置を停止する際に、前記改質ガスの水素濃度を9.55〜72.4%とすることが好ましい。前記改質ガスの前記範囲内であれば、燃料電池本体のアノード電極側からカソード電極側への水素の拡散量が少なくなり、アノード電極は負圧になりにくい。
一方、本発明の燃料電池発電装置は、原燃料を水蒸気改質して改質ガスを生成する改質触媒層及びこの改質触媒層に反応熱を供給する燃焼装置を有する改質装置と、前記改質装置で生成された改質ガスの供給配管が接続されたアノード電極を有する燃料電池本体とを備え、前記アノード電極の入口側の配管及び出口側の配管には、それぞれ開閉弁が配置され、前記燃料電池発電装置の停止時に、前記改質触媒層の温度を所定温度に低下させ、その後、前記開閉弁をそれぞれ閉とする制御装置が設けられていることを特徴とする。
本発明の燃料電池発電装置は、停止時に、改質触媒層の温度を所定温度に低下させ、その後、アノード電極の入口側の配管及び出口側の配管に配置された開閉弁をそれぞれ閉となるように制御装置によって、運転が制御されているので、特に複雑な制御を行うことなく、燃料電池本体のカソード電極を水素濃度の低減された改質ガスで封止できる。このため、燃料電池本体のアノード電極側からカソード電極側へ水素が拡散しにくく、アノード電極側が負圧になりにくいので、外部から酸素が混入しにくい。その結果、燃料電池発電装置の起動停止を繰り返したとしても、電極や電解質膜が劣化しにくく、電池特性が低下しにくく、長期間安定した発電出力が得られる。
本発明の燃料電池発電装置は、前記燃焼装置が、前記アノード電極の出口側の配管及び/又は前記アノード電極の入口側の配管からバイパスして延びたバイパス配管と接続されており、前記制御装置は、前記燃料電池発電装置の停止時に、前記改質装置への前記原燃料の供給量を減少させて、前記アノード電極の出口側の配管及び/又は前記アノード電極の入口側の配管からバイパスして延びたバイパス配管を通じて前記燃焼装置に供給される燃焼ガスの供給量を減少させ、前記改質触媒層の温度を所定温度に低下させるように構成されていることが好ましい。この態様によれば、燃焼装置が、電池本体のアノード電極の出口側の配管及び/又は電池本体のアノード電極の入口側の配管からバイパスして延びた配管と接続されており、改質ガスの一部やアノード電極から排出されるオフガスを、燃焼ガスとして利用できるように構成されているので、制御装置によって、燃料電池発電装置の停止時に、改質装置への原燃料の供給量を減少させるように制御することで、燃焼装置への燃焼ガスの供給量を減少でき、燃焼装置の加熱力を弱めることができる。その結果、改質触媒層の温度が低下して改質反応が抑制され、改質ガス中の水素濃度が低下するので、燃料電池本体のカソード電極を、水素濃度の低減された改質ガスで封止することができる。
本発明の燃料電池発電装置の前記制御装置は、前記燃料電池発電装置の停止時に、前記改質触媒層の温度が250〜600℃となるように制御することが好ましい。改質触媒層の温度が上記温度に制御できれば、改質ガス中の水素濃度を9.55〜72.4%にまで低減できるので、燃料電池本体のアノード電極側からカソード電極側への水素の拡散量が少なくなり、アノード電極は負圧になりにくい。
本発明によれば、特に複雑な制御を行うことなく、燃料電池本体のカソード電極を水素濃度が低減された改質ガスで封止できる。そして、燃料電池本体のアノード電極側からカソード電極側への水素の拡散量が少なり、アノード電極が負圧になりにくくなって、外部から酸素が混入しにくくなり、電極や電解質膜が劣化しにくく、電池特性が低下しにくくなって、長期間安定した発電出力が得られる。
以下、本発明について図面を用いて更に詳細に説明する。図1には、本発明の燃料電池発電装置の概略構成図が示されている。
燃料電池本体10は、電解質膜11と、この電解質膜11の両側に配置されたアノード電極12及びカソード電極13とで主に構成されている。
燃料電池本体10には、ON,OFF可能な放電抵抗40が接続している。また、インバータ30が取り付けられており、電気化学反応によって得られた直流電力を、インバータ30で交流電流に変換して取り出すことができるように構成されている。
アノード電極12の改質ガス供給側12aは、改質装置20の改質ガス送出口21aから伸びた配管L1が接続している。この配管L1には、フィルター25及び電磁弁V1が途中に配置されており、電磁弁V1は、制御装置60からの出力信号によって、開閉できるように構成されている。
アノード電極12のオフガス排出側12bからは、配管L2が伸び、改質装置20の燃焼装置22の燃焼原料投入口22aと接続している。この配管L2には、電磁弁V2が途中に配置されており、電磁弁V2は、制御装置60からの出力信号によって、開閉できるように構成されている。
配管L1のフィルター25と電磁弁V1との間で分岐した配管L3は、配管L2の電磁弁V2の下流側に接続している。この配管L3には、電磁弁V3が途中に配置されており、電磁弁V3は、制御装置60からの出力信号によって、開閉できるように構成されている。
カソード電極13の空気供給側13aは、空気ブロアP1から伸びた配管L4と接続している。この空気ブロアP1は、制御装置60からの出力信号によって、起動停止するように構成されている。
カソード電極13のオフガス排出側13bからは、配管L5が伸び、電気化学反応で使用された空気を外気へ放出、あるいは図示しない次工程で利用できるように構成されている。
改質装置20には、改質触媒の充填された改質触媒層23と、この改質触媒層23を加熱して、改質反応を行うための反応熱を供給する燃焼装置22が連設されている。
また、改質装置20には、温度計T1が配置されており、改質触媒層23の温度を検出し、検出結果を制御装置60へ入力できるように構成されている。
燃焼装置22の燃焼原料投入口22aには、燃焼空気を取り込むための配管L6が接続されており、途中に燃焼空気ブロアP2が配置されている。この燃焼空気ブロアP2は、制御装置60からの出力信号によって、起動停止するように構成されている。
燃焼装置22の燃焼排ガス排出口22bからは、燃焼排ガスを排気するための配管L7が伸び、図示しない次工程で処理、あるいは、大気へ放出できるように構成されている。
改質装置20の改質原料投入口21bは、原燃料源から伸びた配管L8と、改質水供給源から伸びた配管L9がそれぞれ接続しており、改質装置20に原燃料と改質水とを供給できるように構成されている。この配管L8には、電磁弁V4、脱硫装置50、原燃料供給コンプレッサーP3が配置されている。また、配管L9には、改質水供給ポンプP4が配置されている。この原燃料供給コンプレッサーP3及び改質水供給ポンプP4は、制御装置60からの出力信号によって、起動停止するように構成されている。また、電磁弁V4も、制御装置60からの出力信号によって、開閉できるように構成されている。
なお、特に図示しないが、改質装置20には、改質反応を行う触媒層を備えた改質触媒層23のほかに、改質触媒層23から生成された改質ガス中の不純物濃度を低減して精製処理する反応器であって、例えば、改質ガスに含まれるCOを、水蒸気と反応させて、水素とCOに変成(水性ガスシフト反応;発熱反応)させるCO変成器や、改質ガスに含まれるCOを選択的に酸化(選択酸化反応;発熱反応)させてCOとするCO除去器等を更に備えていてもよい。
次に、本発明の燃料電池発電装置の停止方法を含めた燃料電池発電装置の動作について説明する。
この燃料電池発電装置は、電力需要量に応じて起動・停止が繰り返される。
起動中は、放電抵抗40をOFF状態とする。そして、制御装置60からの出力信号によって、電磁弁V1,V2,V4を開とし、V3を閉とする。また、空気ブロアP1、燃焼空気ブロアP2、原燃料供給コンプレッサーP3、改質水供給ポンプP4をそれぞれ作動させる。また、燃焼装置22を点火状態とし、配管L8から脱硫装置50によって脱硫された炭化水素類の原燃料を、配管L9から改質水を、それぞれ改質触媒層23へ供給する。
改質触媒層23では、原燃料と改質水とを水蒸気改質反応させて、水素に富む改質ガスを生成させる。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応であることから、点火状態の燃焼装置22に、配管L6から燃焼用空気と、配管L2からオフガスとを供給し、これらを燃焼して改質触媒層23を630〜650℃に加熱して反応熱を供給する。
改質触媒層23で生成された改質ガスは、配管L1から、フィルター25で不純物除去された後、燃料電池本体10のアノード電極12へと供給される。
燃料電池本体10では、アノード電極12に供給された改質ガス中の水素と、カソード電極13に供給された空気中の酸素とを電気化学反応させて発電し、インバータ30にて所定電圧の交流電力に変換して、図示しない電力系統に連係される。
そして、アノード電極12から排出されるオフガスは、配管L2を通して燃焼装置22へと供せられ、上述した燃焼装置22での燃焼ガスとして用いられる。
一方、電力の需要量が低下して、燃料電池発電装置を停止させる必要が生じた場合には、図2に示すフローチャートに基づいて運転を停止する。
すなわち、制御装置60では、燃料電池発電装置の運転停止の指示を受けた後、まず、ステップS1で、燃料電池本体10とインバータ30との接続を切り離し、電力の取り出しを停止させる。
次に、ステップS2で、空気ブロアP1の作動を停止させてカソード電極13への空気の供給を停止する。
そして、ステップS3で、原燃料供給コンプレッサーP3及び改質水供給ポンプP4の駆動負荷を低減させて、改質装置20への原燃料及び改質水の供給量を減少させる。
この実施形態では、配管L2から供給されるオフガスが、燃焼装置22での燃焼ガスである。したがって、改質触媒層23への原燃料の供給量を減少することで、改質ガスの生成量が減少し、その結果、オフガスの排出量も低減するので、燃焼装置22への燃焼ガス(オフガス)の供給量が減少する。このため、燃焼装置22の加熱力が低減し、改質触媒層23の温度が徐々に低下するので、改質反応が抑制されて、改質ガスに含まれる原燃料の未反応物の割合が徐々に多くなり、改質ガス中の水素濃度が低減する。
次いで、ステップS4へと進み、放電抵抗40をONとして、カソード電極13に残存している酸素を電気化学反応によって消費させる。
そして、ステップS5へ進み、燃料電池本体の単セル電圧が設定値(X)を下回っているかどうかの判断が行われ、設定値(X)を下回っていればステップS6へと進み、放電抵抗40がOFFとされる。設定値(X)を上回っている場合、設定値(X)を下回るまで放電抵抗40はON状態とされる。
上記設定値(X)は、500mV/単セル以下とすることが好ましく、10mV/単セルがより好ましい。単セル電圧が、500mV/単セル以下であれば、カソード電極内の酸素濃度は10%以下まで低減している可能性が高く、10mV/単セルを下回っていれば、カソード電極13内の酸素濃度は1%以下にまで低減している可能性が高いので、局所電池の形成を抑制できる。
そして、ステップS7で、単セル電圧が、設定値(Y)を下回っているかどうかの判断が行われ、設定値(Y)を下回っていればステップS8へと進む。一方、設定値(Y)を上回っている場合、ステップS4へと進み、放電抵抗40は、再度ON状態とされる。
燃料電池本体10内の酸素濃度が十分低減されていない場合においては、放電抵抗40をOFF状態とすることで、単セル電圧が上昇してしまう。したがって、放電抵抗40をOFF後の単セル電圧に上昇が認められず、設定値(Y)以下であれば、燃料電池本体10内の酸素濃度は十分低減されているものと判断することができる。
また、放電抵抗40のONとOFFのトリガーとなる単セル電圧は、Y>Xとなるように設定する。設定値(Y)は特に限定されるものではないが、例えば設定値(X)が500mVの場合、設定値(Y)を550mVとすることができる。
ステップS8では、改質触媒層23の温度が、設定範囲内かどうかの判断が行われ、設定範囲内であればステップS9へと進む。一方、改質触媒層23の温度が設定範囲から逸脱している場合は、ステップS10へと進み、原燃料供給コンプレッサーP3及び改質水供給ポンプP4の駆動負荷を調整する。すなわち、改質触媒層23の温度が設定範囲上限を超えている場合は、原燃料供給コンプレッサーP3及び改質水供給ポンプP4の駆動負荷をさらに低下させて、また、設定範囲下限を下回っている場合は、原燃料供給コンプレッサーP3及び改質水供給ポンプP4の駆動負荷を高めて、改質触媒層23の温度が設定範囲内になるように原燃料及び改質水の供給量を調整する。
改質触媒層23の温度は、得られる改質ガスの水素濃度が9.55〜72.4%となるように設定することが好ましく、改質ガスの水素濃度が9.55〜41.7%となるように設定することがより好ましい。改質ガス中の水素濃度が、上記範囲内であれば、アノード電極12の封止時において、アノード電極12側からカソード電極13側に水素が移動しにくいので、アノード電極12側が負圧になりにくく、更には、アノード電極12が水素不足になりにくいので、アノード電極12の触媒層が腐食劣化しにくい。なかでも、改質ガス中の水素濃度が9.55〜41.7%であれば、アノード電極12の封止時において、アノード電極12側からカソード電極13側に水素がより移動しにくくなるので、アノード電極12側の負圧化をより効果的に防止できる。
具体的には、改質触媒層23の温度は、250〜600℃が好ましく、250〜400℃がより好ましい。改質触媒層23の温度に対する、改質ガスのガス組成を表1に示すが、改質触媒層23の温度が250℃を下回ると、改質ガス中の水素濃度は、おおよそ9.55%より低くなり、改質触媒層23の温度が600℃を超えると、改質ガス中の水素濃度は、ほとんど低減できず、72.4%より大きくなる。
そして、ステップS9にて、電磁弁V3を開とすると共に、電磁弁V1,V2,V4を閉として、アノード電極12側の経路を封止する。そして、燃焼空気ブロアP2、原燃料供給コンプレッサーP3及び改質水供給ポンプP4を停止し、燃焼装置22を非点火状態とする。
なお、この実施形態では、放電抵抗40をOFFとした後、アノード電極12を封止する工程としているが、これに限られるものではなく、例えば、ステップS6の工程を省略し、ステップS6とS10の順序を入れ替えて、電磁弁V1,V2を閉じてアノード電極を封止した後、放電抵抗40をOFFにすることとしてもよい。
このように、本発明によれば、燃料電池発電装置の停止時において、改質触媒層23の温度を低下させて改質反応を抑制するので、改質ガスに含まれる原燃料の未反応物の割合が徐々に多くなり、特に複雑な制御を行うことなく容易に改質ガス中の水素濃度を低減できる。そして、上記水素濃度の低減された改質ガスで燃料電池本体のカソード電極を封止するので、燃料電池本体のアノード電極12側からカソード電極13側への水素の拡散量が少なくなり、アノード電極12側が負圧になりにくくなり、外部から酸素が混入しにくくなる。その結果、電極や電解質膜が劣化しにくく、電池特性が低下しにくくなり、長期間安定した発電出力が得られる。
本発明の燃料電池発電装置の概略構成図である。 同燃料電池発電装置の停止時の操作を表すフローチャートである。 従来の燃料電池発電装置の起動停止時に燃料電池本体の各電極間で生じる各反応を示す模式図である。
符号の説明
10:燃料電池本体
11:電解質膜
12:アノード電極
13:カソード電極
20:改質装置
22:燃焼装置
23:改質触媒層
25:フィルター
30:インバータ
40:放電抵抗
50:脱硫装置
60:制御装置
P1:空気ブロア
P2:燃焼空気ブロア
P3:原燃料供給コンプレッサー
P4:改質水供給ポンプ
L1〜L9:配管
V1〜V4:電磁弁
T1:温度計

Claims (7)

  1. 原燃料を水蒸気改質して改質ガスを生成する改質触媒層及びこの改質触媒層に反応熱を供給する燃焼装置を有する改質装置と、この改質装置に接続するアノード電極を有する燃料電池本体とを備えた燃料電池発電装置の停止方法であって、
    前記燃料電池発電装置の停止時に、前記改質触媒層の温度を低下させて、水素濃度の低減した改質ガスを生成させ、この水素濃度の低減された改質ガスをアノード電極側に供給すると共に、所定時間経過後に、前記燃料電池本体のアノード電極の入口側の経路及び出口側の経路を封止することを特徴とする燃料電池発電装置の停止方法。
  2. 前記燃焼装置が、前記アノード電極の出口側の配管及び/又は前記アノード電極の入口側の配管からバイパスして延びたバイパス配管と接続しており、
    前記改質装置への原燃料の供給量を減少させて、前記アノード電極の出口側の配管及び/又は前記アノード電極の入口側の配管からバイパスして延びたバイパス配管を通じて前記燃焼装置に供給される燃焼ガスの供給量を減少させて、前記改質触媒層の温度を低下させる請求項1に記載の燃料電池発電装置の停止方法。
  3. 燃料電池発電装置を停止する際に、前記改質触媒層の温度を250〜600℃とする請求項1又は2に記載の燃料電池発電装置の停止方法。
  4. 燃料電池発電装置を停止する際に、前記改質ガスの水素濃度を9.55〜72.4%とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の燃料電池発電装置の停止方法。
  5. 原燃料を水蒸気改質して改質ガスを生成する改質触媒層及びこの改質触媒層に反応熱を供給する燃焼装置を有する改質装置と、
    前記改質装置で生成された改質ガスの供給配管が接続されたアノード電極を有する燃料電池本体とを備え、
    前記アノード電極の入口側の配管及び出口側の配管には、それぞれ開閉弁が配置され、
    前記燃料電池発電装置の停止時に、前記改質触媒層の温度を所定温度に低下させ、その後、前記開閉弁をそれぞれ閉とする制御装置が設けられていることを特徴とする燃料電池発電装置。
  6. 前記燃焼装置が、前記アノード電極の出口側の配管及び/又は前記アノード電極の入口側の配管からバイパスして延びたバイパス配管と接続されており、
    前記制御装置は、前記燃料電池発電装置の停止時に、前記改質装置への前記原燃料の供給量を減少させて、前記アノード電極の出口側の配管及び/又は前記アノード電極の入口側の配管からバイパスして延びたバイパス配管を通じて前記燃焼装置に供給される燃焼ガスの供給量を減少させ、前記改質触媒層の温度を所定温度に低下させるように構成されている請求項5に記載の燃料電池発電装置。
  7. 前記制御装置は、前記燃料電池発電装置の停止時に、前記改質触媒層の温度が250〜600℃となるように制御する請求項5又は6に記載の燃料電池発電装置。
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