JP2008143132A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】記録素子基板のインク供給口のさらなる狭ピッチ化を可能とする。
【解決手段】本体部と記録素子基板200との間に支持部材300を介在させる。支持部材300には、対向する第1、第2の接合面と、一端が第1の接合面において開口し、他端が第2の接合面において開口し、第1の接合面の開口部を介して本体部のインク供給路250と連通したインク連通路330とを設ける。さらに、インク連通路330の第1の接合面における開口部を第2の接合面における開口部よりも外側に位置させる。
【選択図】図1
【解決手段】本体部と記録素子基板200との間に支持部材300を介在させる。支持部材300には、対向する第1、第2の接合面と、一端が第1の接合面において開口し、他端が第2の接合面において開口し、第1の接合面の開口部を介して本体部のインク供給路250と連通したインク連通路330とを設ける。さらに、インク連通路330の第1の接合面における開口部を第2の接合面における開口部よりも外側に位置させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、記録媒体の記録面に対してインクを吐出して記録画像を得るインクジェット記録ヘッドに関する。
複数のインク吐出口から記録データに基づいてインクを選択的に吐出して画像を記録するインクジェット記録装置が実用に供されている。このようなインクジェット記録装置には、記録媒体の記録面に対向して配され、記録媒体の搬送方向と直交する方向に走査されるキャリッジ部に選択的に搭載されるインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と略す場合もある)が備えられている。
サイドシュータ型と呼ばれる記録ヘッドの一例を図7に示す。この記録ヘッドは、インクタンクITが装着されるインク供給部2Bと、不図示のキャリッジ部に電気的に接続され、キャリッジ部からの駆動制御信号群が入力される入力端子部2Aとからなる本体部2とを有する。また、本体部2のインク供給部2Bにおける被接合面に接合される記録素子基板6と、記録素子基板6に電気的に接続され、入力端子部2Aからの駆動制御信号群を供給するプリント配線基板4とを有する。
インク供給部2Bは、図8(a)に示されるように、例えば、アルミウム合金で作られたブロック片8が樹脂によって一体にモールドされたものである。インク供給部2Bには、インクタンクITからのインクを導入するインク供給路2aが設けられている。インク供給路2aの一方の開口端部は、ブロック片8における外部に露出した部分を含む被接合面2bに開口している。
記録素子基板6は、図8(b)に示されるように、インク供給部2Bにおけるインク供給路2aの開口端部に連通するインク供給開口部10cを有する基板10を有する。また、基板10におけるインク加熱部としてのヒータ10aに対応してそれぞれ設けられる複数のインク分岐供給路12aを形成する隔壁部材12を有する。さらに、基板10における各ヒータ10aに対向して設けられる複数のインク吐出口14aの配列が平行に2列形成されるオリフィスプレート14を有する。
記録素子基板6における基板10には、例えば、厚さ0.5〜1.0mmのシリコン材料で薄膜が形成されている。また、インク供給部2Bの被接合面2bに接着される基板10の一面には、図8(b)および図9(a)に示されるように、オリフィスプレート14に対向し、インク吐出口14aの配列方向に伸びるインク供給開口部10cが設けられている。
さらに、基板10におけるインク供給開口部10cを挟んだ両側部分には、ヒータ10aが所定の相互間隔をもってそれぞれ配されている。隔壁部材12におけるインク分岐供給路12aの一方の端部は、インク供給開口部10cに連通しており、各インク分岐供給路12aは、インク供給開口部10cを通じて供給されるインクをそれぞれのヒータ10aに導く。
記録素子基板6における基板10の各電極10bには、図10に示されるように、プリント配線基板4が電気的に接続されている。プリント配線基板4は、記録素子基板6が配置される記録素子基板収容部4Bと、本体部2における入力端子部2Aに配される端子部4Aとを有している。
プリント配線基板4を通じて記録素子基板6における基板10の各ヒータ10aに駆動制御信号が供給されてヒータ10aが発熱する。このとき、インク分岐供給路12aを通じて導入されたインクが加熱されて膜沸騰現象により気泡が発生し、気泡の膨張に伴ってそのインクがインク吐出口14aから記録媒体の記録面に向けて吐出されることとなる。
上述のように、本体部2の被接合面2bに、記録素子基板6が接着剤により接着されている状況の下で、記録素子基板6が記録動作になると、記録素子基板6の温度が上昇するとともに、被接合面2bにおけるブロック片8の温度が上昇する。これにより、記録素子基板6およびブロック片8がそれぞれ熱膨張する。しかし、シリコンで作られた記録素子基板6の膨張率とアルミウム合金で作られたブロック片8の膨張率との間には差がある。従って、記録素子基板6は、図11(a)(b)に示されるように、中央部付近のインク吐出口14aの配列が直線とならず互いに近接するように湾曲したものとなるように変形する場合、あるいは、破損する場合がある。特に、熱硬化性接着剤が使用された場合においては、変形、あるいは、破損する虞がある。
そこで、特許文献1によって、記録素子基板およびその支持部材の素材における熱的性質を同質とすることによって、上記問題を解決することが提案されている。
特開平10−44420号公報
しかしながらチップの縮小化が進むと、支持部材に形成する連通路のピッチをインク供給口の配列ピッチあるいはチップの配列にあわせて狭くすることができなくなるという問題が生じる。
シリコン基板上に形成される記録素子基板に形成する連通路ピッチは、シリコンが非常に加工しやすい材料であるため狭ピッチ化することは容易である。しかし、それにあわせて支持部材をシリコンで形成したとしても、本体部はモールドなどによって形成されることが多く、形成できる連通路の最小ピッチは、シリコンに比較すると非常に大きくなってしまい、結局はピッチがあわないという問題が生じる。
また、支持部材をアルミナ焼結体などで形成した場合、記録素子基板と同一のピッチで連通路を形成することはできなくなる。例えば、厚さ4mmのアルミナ焼結対の場合、φ0.6mmをインク供給口をピッチ0.6mmで配置するのがほぼ限界である。理由としては、φ0.6よりも小さな穴を形成するために必要なφ0.6よりも細い金型の製作が難しいことと、0.6mmよりも狭い隙間にアルミナ粒子を充填することが、アルミナ粒子の粒径と充填性、及びプレス性の点において困難であることが上げられる。
本発明の目的は、上記課題を解決することにある。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、インク貯留部からのインクを導入するインク供給路の一端部が開口する被接合面を有する本体部と、前記被接合面に接合される支持部材とを有する。支持部材は、前記被接合面に接合される第1の接合面と、該第1の接合面に対向する第2の接合面と、一端が前記第1の接合面において開口し、他端が前記第2の接合面において開口するインク連通路を有する。インク連通路は、前記第1の接合面における開口部を介して前記インク供給路と連通する。さらに、前記支持部材の前記第2の接合面に配され、前記インク連通路の前記第2の接合面における開口部を介して供給されるインクを加熱するインク加熱部と、該インク加熱部により加熱されたインクが吐出するインク吐出口とを有する記録素子基板を有する。そして、前記インク連通路の前記第1の接合面における開口部が、前記第2の接合面における開口部よりも外側に位置している。また、前記記録素子基板、および前記支持部材の素材における熱的性質が同質である。さらに、前記記録素子基板が、該記録素子基板を貫通する電極によって前記支持部材と電気的に接続されている。
本発明のインクジェット記録ヘッドでは、記録素子基板のインク供給口のピッチが支持部材のインク連通路によって実質的に広げられる。よって、記録素子基板のインク供給口のピッチをインク貯留部に形成されるインク連通路のピッチよりも狭くして、チップを縮小化することが可能になる。
また、記録素子基板、および、支持部材の素材における熱的性質が同質であるので記録素子基板が熱膨張したとき、支持部材が記録素子基板と一体となって熱膨張することにより、温度変化に起因する記録素子基板の破損が回避される。
さらに、記録素子基板、および支持部材に表裏を貫通する電極を形成し、電気的に接続することにより、接続部の電極を保護する封止材の高さがより低くなる。よって、記録ヘッドと被記録媒体との間の距離を短くすることが実現され、結果として、画像品位が非常に向上する。
さらに、記録素子基板の表裏面を貫通する電極を用いることにより、基板表面のスペースが縮小され、基板サイズを小さくすることが可能になる。よって、記録素子基板、および支持部材のコストを抑えられる。
(実施形態1)
図1(a)(b)は、本発明のインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」)の実施形態の一例を示す。図示されている記録ヘッドは、サイドシュータ型と呼ばれるタイプの記録ヘッドである。
図1(a)(b)は、本発明のインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」)の実施形態の一例を示す。図示されている記録ヘッドは、サイドシュータ型と呼ばれるタイプの記録ヘッドである。
図中の符号100は、樹脂、金属、シリコン等により形成されるオリフィスプレートを示す。このオリフィスプレート100には、吐出口、ノズルが形成されているが、図1では、詳細を図示していない。
図中の符号200は、シリコン等によって形成される記録素子基板を示す。記録素子基板200上には、インクを吐出させるための発熱抵抗体が形成されている。また、チップ中央部にはインクを発熱抵抗体へ供給するためのインク供給口250が形成されている。記録素子基板200の厚みは、例えば625μmである。なお、本例における記録素子基板200は、1チップ中に複数のインク供給口250を有し、これが一定のピッチで配列されている。
また、記録素子基板200は、該基板の表裏を貫通する貫通電極215により、後述する支持部材300に電気的に接続されている。この時、貫通電極215は、記録素子基板200と支持部材300に塗布した1600封止材により保護されている。
支持部材300は、記録素子基板200に形成されたインク連通路を、後述するチップタンク400に形成されているインク流路まで広げるとともに、記録素子基板200と熱的性質が同質である。記録素子基板200が熱膨張したとき、支持部材300が記録素子基板200と一体となって熱膨張することにより、記録素子基板200の剛性が増し、記録素子基板200の温度変化により該基板200が破損することを防いでいる。図中の符330は、支持部材300に形成されたインク連通路である。
また、記録素子基板200と同様に、表裏を貫通する電極が形成されており、これがプリント配線基板1000に接続されることにより、プリント配線基板1000に設けられた電極パッド1100を通して、記録素子基板200に電力が供給される。この時、支持部材300の裏面電極310は、支持部材300と配線基板1000とに塗布した封止材1600により保護される。
図中の符号400は、チップタンクを示す。このチップタンク400は、ノリルなどの樹脂により形成されている。支持部材300が接着されているとともに、インクを貯留しているインクタンク410を機械的に保持し、各インクタンク410から記録素子へ、チップタンクインク連通路450及びフレキインク連通路1200を通して、インクを連通させる。
次に、支持部材300の製造方法について述べる。図2には、支持部材300の製造工程の一例を示してある。具体的には、デュアルマスク法と呼ばれている方法を用いている。
図2(a)には、記録素子基板200と同じ材質よりなるシリコン基板370に、貫通電極311及び配線350が形成された様子が示されている。貫通電極311は、レーザー、ICPドライエッチング装置などにより、シリコン基板370に貫通口を形成した後、この貫通口表面に絶縁層を形成し、その上に導電層を形成することによって得られる。配線350は、アルミから形成され、スパッタ等によりアルミ膜をシリコン基板370上に成膜した後、フォトリソグラフィーによりパターニングすることにより、形成することが可能である。なお、この時、記録素子基板200(図1)の駆動回路を同時に作り込むことも可能である。
次に、図2(b)に示すように、同図(a)のシリコン基板370の両面にポリイミド膜を形成した後、記録素子を接合する面のポリイミド膜をパターニングしてポリイミドマスク312とする。次いで、フォトレジストを塗布し、これをパターニングし、ポジレジストマスク313とする。ポリイミドとしては、例えば、フォトニース(東レ)などを用いることが可能である。ポジレジストとしては、OFPR800(東京応化)などを用いることができる。尚、基板370の外側のポリイミドマスクは、ポリイミド自体の感光性を利用してパターニングしたものである。一方、基板370の内側のポリイミドパターンは、ポジレジストパターンを形成した後、これをマスクとして、酸素プラズマによりエッチングすることにより形成したものである。
図2(c)には、ポジレジストマスク313を用いて、シリコン基板370の厚さ方向の途中までエッチングし、溝360が形成された状態が示されている。本例では、SF6とO2の混合ガスを用いてドライエッチングを行なった。
図2(d)には、同図(a)〜(c)に示されているポジレジストマスク313が剥離された状態が示されている。剥離にはリムーバー1112A(シプレイファーイースト)を用いた。
図2(e)には、ポリイミドマスク312を用いて、インク連通路330が形成された状態が示されている。具体的には、SF6とO2の混合ガスを用いて、シリコン基板370を貫通するまでドライエッチングを行ってインク連通路330を形成した。尚、ガス組成はこれに限られるものではない。また、シリコン基板370を貫通するまでドライエッチングを行なったが、このドライエッチングにより、ドライエッチングを開始した面と反対側の面に形成したポリイミド膜は、途中までエッチングされることになる。
図2(f)には、シリコン基板370の両面に形成されていたポリイミド膜を、酸素プラズマ等により剥離した後の状態が示されている。以上の工程によって、図1に示す支持部材300が製造される。
尚、インク連通路330からインクへのシリコンの溶出などが懸念される場合には、支持部材300の表面に、プラズマCVD等などを用いて、SiOやSiNなどの保護膜を形成することが可能である。
図3(a)は、上記製造工程を経て完成した支持部材300の平面図であり、(b)は、(a)のA―A断面図である。尚、図示されている裏面電極310、表面電極318、配線350のパターン形状、配置等は、一例である。
上記構成により、狭ピッチで配列された記録素子基板のインク供給口と、該供給口よりも配列ピッチが広いチップタンクのインク連通路とが、両者の間に介在する支持部材に形成されたインク連通路によって接続可能となる。
さらに、記録動作時に記録素子基板が熱膨張した場合であっても支持部材が記録素子基板と一体に膨張するので、記録素子基板の実質的な横断面積が増すこととなり、温度変化によって破損されることが回避される。
また、記録素子基板および支持部材に表裏を貫通する電極を形成し、電気的に接続することにより、TABテープのインナーリード、あるいはワイヤーボンダーのワイヤーを保護するために使用していた封止材を基板表面に塗布する必要がなくなる。従って、接続部の電極を保護する封止材の高さをより低くすることが可能となり、印字ヘッドと被印字物の距離が短くなるため、結果として、画像品位が非常に向上することとなる。
また、基板の表裏面を貫通する電極を用いることにより、基板表面のスペースが縮小し、基板サイズを小さくすることが可能になる。よって、記録素子基板および支持部材のコストを抑えることが可能になり、記録ヘッドのコストを抑えることが可能になる。
さらには、従来、記録素子基板内に形成されていた駆動回路を支持部材に設けることもできる。例えば、記録素子基板には発熱抵抗体のみを形成し、駆動回路は支持部材に設ける。すると、1チップに発熱抵抗体と駆動回路の両方を形成する場合に比較して、電気設計の自由度が大きくなるばかりではなく、製造時において不良が発生した場合の損失が少なくて済む、というメリットが生じる。
(実施形態2)
図4(a)(b)は、本発明の記録ヘッドの実施形態の他例を示す。図示されている記録ヘッドは、サイドシュータ型と呼ばれるタイプの記録ヘッドである。
(実施形態2)
図4(a)(b)は、本発明の記録ヘッドの実施形態の他例を示す。図示されている記録ヘッドは、サイドシュータ型と呼ばれるタイプの記録ヘッドである。
実施形態1と異なり、本例では、支持部材300に複数個の記録素子基板210が接着固定されている。また、インク供給口を1つのみ有する記録素子基板210が支持部材300のインク連通路330の1つに対応する形態になっている。
上記以外の構造および支持部材300の製造方法に関しては、実施形態1で説明した構造および方法と実質的に同一である。
(実施形態3)
図5(a)(b)は、本発明の記録ヘッドの実施形態の他例を示す。図示されている記録ヘッドは、サイドシュータ型と呼ばれるタイプの記録ヘッドである。
(実施形態3)
図5(a)(b)は、本発明の記録ヘッドの実施形態の他例を示す。図示されている記録ヘッドは、サイドシュータ型と呼ばれるタイプの記録ヘッドである。
実施形態1と異なり、本例では、支持部材300に複数個の記録素子基板220が接着固定されている。また、支持部材300の1つのインク連通路330に対してインク供給口250を1つのみ有する記録素子基板220aが対応するとともに、複数のインク連通路330に対してインク供給口を複数有する220bが対応する形態となっている。
上記以外の構造および支持部材300の製造方法に関しては、実施形態1で説明した構造および方法と実質的に同一である。
(比較例)
図6(a)(b)に、本発明の記録ヘッドと対比される比較例としての記録ヘッドを示す。図中の符号500は、樹脂、金属、シリコン等より形成されるオリフィスプレートを示す。オリフィスプレート500には、吐出口、ノズルが形成されているが、図示は省略されている。
(比較例)
図6(a)(b)に、本発明の記録ヘッドと対比される比較例としての記録ヘッドを示す。図中の符号500は、樹脂、金属、シリコン等より形成されるオリフィスプレートを示す。オリフィスプレート500には、吐出口、ノズルが形成されているが、図示は省略されている。
符号600は、記録素子基板であり、シリコン等の基板上に、インクを吐出させるための発熱抵抗体が形成されている。また、チップ中央部にはインクを発熱抵抗体へ供給するためのインク供給口650が形成されている。
符号700は、支持部材であり、アルミナ焼結体などによって作成される。支持部材700は、各インク供給口650に対応したインク連通路710が形成されている。そして、チップタンク800のインク供給路810とインク供給口650とがインク連通路710を介して連通している。
ここで、図6(b)から明らかなように、インク供給路810とインク供給口650とは同ピッチで配置されており、インク連通路710は、両者を最短距離で連通させる直線の通路である。
また、図中の符号1500は、TABテープであり、TABテープのインナーリードが記録素子基板600の表面に設けられたバンプ1550に接続されている。1700は封止材であり、TABテープ1500のインナーリード及びバンプ1550がインクミスト等により腐食するのを防ぐために塗布される。この時、記録素子基板600の表面にバンプ1550が形成されているため、封止材1700はこの上に塗布することとなり、封止材1700の高さは高くなってしまう。そのため、印字の際において、被印字物に封止材1700が接触しないように、記録ヘッドと被印字物とを離さなければならず、その結果、画像品位は悪くなってしまう。
200、210、220a、220b 記録素子基板
215 貫通電極
250 インク供給口
300 支持部材
330 インク連通路
400 チップタンク
410 インクタンク
215 貫通電極
250 インク供給口
300 支持部材
330 インク連通路
400 チップタンク
410 インクタンク
Claims (14)
- インク貯留部からのインクを導入するインク供給路の一端部が開口する被接合面を有する本体部と、
前記被接合面に接合される第1の接合面と、該第1の接合面に対向する第2の接合面と、一端が前記第1の接合面において開口し、他端が前記第2の接合面において開口し、前記第1の接合面における開口部を介して前記インク供給路と連通したインク連通路とが設けられた支持部材と、
前記支持部材の前記第2の接合面に配され、前記インク連通路の前記第2の接合面における開口部を介して供給されるインクを加熱するインク加熱部と、該インク加熱部により加熱されたインクが吐出するインク吐出口とを有する記録素子基板とを備え、
前記インク連通路の前記第1の接合面における開口部が、前記第2の接合面における開口部よりも外側に位置しており、
前記記録素子基板、および前記支持部材の素材における熱的性質が同質であり、
前記記録素子基板が、該記録素子基板を貫通する電極によって前記支持部材と電気的に接続されていることを特徴とする、インクジェット記録ヘッド。 - 前記支持部材に、前記記録素子基板を駆動するための電気回路が組み込まれていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記支持部材が、前記支持部材を貫通する電極を介して、外部より電力供給を受けることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記支持部材上に配設された前記記録素子基板が単数個であり、かつ、前記記録素子基板は複数のインク供給口を有し、このインク供給口の配列ピッチが、前記インク連通路の前記第2の接合面における開口部の配列ピッチと同じであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記記録素子基板上に配設された前記記録素子基板が複数個であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 単数のインク供給口が形成された記録素子基板を複数個有し、それら記録素子基板が、前記インク供給口の配列ピッチが前記インク連通路の前記第2の接合面における開口部の配列ピッチと同一となるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 単数のインク供給口が形成された記録素子基板と、複数のインク供給口が形成された記録素子基板の双方を有し、
単数のインク供給口が形成された記録素子基板は、そのインク供給口の配列ピッチが前記インク連通路の前記第2の接合面における開口部の配列ピッチと同一となるように配置され、
複数のインク供給口を有する記録素子基板においては、それらインク供給口が前記インク連通路の前記第2の接合面における開口部の配列ピッチと同一ピッチで形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。 - 前記記録素子基板、および、前記支持部材の素材における熱的性質は、線膨張率であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記記録素子基板、および、前記支持部材の素材における熱的性質は、熱伝導率であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記記録素子基板、および、前記支持部材の素材における線膨張率が同一であり、かつ、該支持部材の素材における熱伝導率が該記録素子基板の素材の熱伝導率に比して大であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記支持部材に前記インク連通路が複数個設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記支持部材における前記インク連通路の開口面積が、該インク連通路を通じて供給されるインクを導入する前記記録素子基板の前記インク供給口の開口面積に比して小であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記支持部材における前記第1の接合面の面積が前記第2の接合面の面積に比して大であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記記録素子基板、および、前記支持部材の素材がシリコン、アルミナ、窒化アルミウム、炭化珪素、モリブデン、タングステンのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
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-
2006
- 2006-12-13 JP JP2006335787A patent/JP2008143132A/ja active Pending
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