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JP2008139660A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2008139660A
JP2008139660A JP2006327045A JP2006327045A JP2008139660A JP 2008139660 A JP2008139660 A JP 2008139660A JP 2006327045 A JP2006327045 A JP 2006327045A JP 2006327045 A JP2006327045 A JP 2006327045A JP 2008139660 A JP2008139660 A JP 2008139660A
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acid
black
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JP2006327045A
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Hideki Tanaka
田中秀樹
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】カラー画像形成装置において、環境負荷を増大させることなく、使用率の高い黒色ステーションのトナーを無駄なく使用する(再利用)と共に、再利用による異常画像の発生を防止し、高品位の画像を提供する。
【解決手段】夫々に像担持体と現像装置と前記像担持体から廃トナーを回収する構造を備える複数の画像形成ステーションを有するカラー画像形成装置において、ブラック用画像形成ステーションでは回収された廃トナーを現像装置に戻す機構が備えられ、モノクロ印字を行う際にブラック用画像形成ステーションのみで画像形成を行い、その像担持体上の残留トナーを現像装置へ戻し、カラー印字を行う際に、ブラック用画像形成ステーションのための一次転写手段を対応する像担持体から遠ざける方向へ退避させ、像担持体と中間転写手段若しくは記録媒体とを離間させ、他の画像形成ステーションのみで画像形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファックスなどの画像形成装置に関する。特にブラックトナーを有効利用できる画像形成置に関するものである。
電子写真方式画像形成装置において、像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写した後に、転写されずに像担持体上に付着して残留する残留トナーはクリーニング手段により除去される。近年、資源の有効利用・環境負荷低減の観点から、除去したトナーについても廃棄せずに再利用することが求められるようになり、クリーニング手段により回収されたトナーを現像装置やトナー補給装置に移送して再利用を図るトナーリサイクル機構が数多く提案されている。モノクロの画像形成装置においては、廃トナーを現像部へ戻して再利用しても問題ないが、カラー機においては、中間転写手段や記録媒体(転写紙、OHP等)からの逆転写トナーがクリーニング手段に侵入することによって、廃トナーが混色してしまい、本来の色を再現できなくなるという問題がある。一般的なカラー画像形成装置における黒色ステーションでのトナーの動きを図11において説明する。中間転写部材又は記録媒体の上に、既に上流側の他色ステーションで転写されたトナーが存在する状態で黒色ステーションにおける感光体と一次転写手段が対向する位置(転写ニップ)に進入してくる。一方、感光体上においては黒色ステーションで現像されたトナー像が、同じく黒色ステーションの転写ニップに進入してくる。この黒色ステーションの転写ニップにおいて、感光体上にあるブラックトナー像が中間転写手段又は記録媒体に転写されるが、その際の電気的な力によって、既に中間転写手段又は記録媒体にあるトナー像の一部が、黒色ステーションの感光体上に逆転写されてしまう。この逆転写トナーは、転写に与える電流値を調整することによって、少なくすることは可能であるが、完全になくすことはできない。こうして、クリーニング部を介して、廃トナー経路から現像に混色したトナーが入っていくことになる。
廃トナーの再利用に関して、特許文献1には、クリーニング部から現像部へ廃トナーを戻す量を検知する手段を設け、それによってトナー補給部からの補給量を補正することが開示されている。この方法は、再利用される廃トナーの量を把握することができるので、量的な点では十分に対応できるが、混色の問題に対しては全く効果がない。
特許文献2に提案された構成は、廃トナーの搬送経路を、現像に戻す経路(再利用)と、廃トナータンクに回収する経路(廃棄)で切り替え可能とするもので、状況に応じて、再利用か廃棄かを選択できるようにしている。これは、混色防止の観点からも非常に有効な手段であるが、経路を切り替えるための構成が必要となり、部品点数が増えてしまい、環境負荷の増大に繋がる可能性がある。
特許文献3の提案は、再利用のために専用のステーションを設け、ブラック単色印字の際には、その専用ステーションで印字しリサイクルするというものである。この方法も、再利用に際して混色という問題は払拭できるが、ステーションを1つ余計に必要とするため、環境負荷の増大に繋がる可能性がある。
特開平8−146852号公報 特開2002−162883号公報 特開2006−106375号公報
本発明の課題は、カラー画像形成装置において、環境負荷を増大させることなく、使用率の高い黒色ステーションのトナーを無駄なく使用する(再利用)と共に、再利用による異常画像の発生を防止し、高品位の画像を提供することにある。
上記課題は、本発明にしたがって、夫々に像担持体と現像装置と前記像担持体から廃トナーを回収する構造を備える複数の画像形成ステーションを有するカラー画像形成装置において、ブラック用画像形成ステーションでは回収された廃トナーを現像装置に戻す機構が備えられており、モノクロ印字を行う際にはブラック用画像形成ステーションのみで画像形成を行い、その像担持体上の残留トナーを現像装置へ戻すようになっており、カラー印字を行う際に、ブラック用画像形成ステーションのための一次転写手段を対応する像担持体から遠ざける方向へ退避させ、像担持体と中間転写手段若しくは記録媒体とを離間させ、他の画像形成ステーションのみで画像形成することで、解決される。
また、カラー印字を行う際に、ブラック用画像形成ステーションの像担持体を中間転写手段若しくは記録媒体から遠ざける方向へ退避・離間させ、他の画像形成ステーションのみで画像形成することによっても、上記課題は解決される。
複数の画像形成ステーションのうちブラック用画像形成ステーションが、中間転写手段又は記録媒体の移動方向における最上流側以外に配置されているのが、好ましい。ブラック用画像形成ステーションが、少なくとも像担持体とクリーニング手段とを一体化したプロセスカートリッジとして構成されているのが、好適である。
請求項1又は2に係る発明によれば、使用率の高いブラックトナーを無駄なく再利用できると共に、再利用に際しての異常画像の発生を防止できる。また請求項3に係る発明によれば、混色の問題解消とファーストコピーの短縮化という二つの効果が同時にもたらされる。請求項4に係る発明によれば、像担持体に対して少なくともクリーニング手段を一体化したので、廃トナー搬送経路からの廃トナー漏れ、廃トナー落ちを防止できる。
本発明に係る画像形成装置の一例を、図1を用いて説明する。
この画像形成装置100は、各色(y:イエロー、m:マゼンタ、c:シアン、k:ブラック)のトナー像を形成するプロセスステーション(90y,90m,90c,90k)と、露光装置30と、各色のトナー像を重ね合わせて搬送する中間転写ベルト6と、記録媒体を収納する用紙収納部P1と、用紙を搬送する用紙搬送部P2と、中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体へ転写する二次転写ローラ62と、記録媒体上の未定着トナー像を定着させるためベルトなどを用い加熱手段を備えた定着部8と、未使用トナーを収納するトナー収納容器(52y,52m,52c,52k)と、図示しない画像処理部などから主に構成されている。プロセスステーションの並びについては、黒色のファーストコピー(ファーストプリント時間)を短縮する狙いから、ブラックステーションを中間転写ベルトの回転方向で最下流に配置される場合が多いが、これらステーションの並びは絶対的なものでなく、相互に入れ替え可能である。ブラックステーションが上流側へ配置されるほど、黒色のファーストコピーが長くなる。
上記プロセスステーションをカートリッジ化したプロセスカートリッジにつき、図2を用いて説明する。プロセスカートリッジ90(簡単のため各カラーを示す英小文字は省略する)は、像担持体である感光体1と、帯電ローラ2と、現像装置4と、転写後の転写残トナーを掻き取るクリーニングブレード7、感光体表面の摩擦係数を低いレベルで安定させるための潤滑剤塗布用ブラシローラ9などから構成されている。
帯電手段としては、ワイヤーによる帯電であるスコロトロン方式、コロトロン方式、中抵抗ゴムローラを用いる接触ローラ帯電方式、非接触ローラ帯電方式がある(本例は接触帯電ローラ帯電方式)。スコロトロン方式は、以前は感光体上をマイナスに帯電させる場合には多く用いられていたが、放電の際にオゾンが発生するため、環境を重視する観点から、現在は限られた機種群でしか使用されていない。また、コロトロン方式は感光体をプラスに帯電させるものであり、オゾンの発生は少ないが、あまり一般的には使用されていない。最近では、オゾンの発生を抑えることができローラ単価も安くなってきたため、ローラ帯電方式がもっとも一般的な帯電手段である。接触式ローラ帯電方式、非接触ローラ帯電方式ともに、直流に対して交流を重畳する方法と、直流のみを印可する方法がある。
非接触帯電ローラ方式の場合は、交流を定電流制御すると、感光体1と帯電ローラ2のギャップ変動の影響で、画像にむらが出てしまうために、直流のみを印加した場合と同様に、印加電圧を補正する手段が必要となる。但し、非接触であるため、帯電ローラの汚れに対しては、接触式より余裕がある。補正の方法としては、帯電ローラ近傍の温度を検知し印可電圧を切り替える方法、感光体上の地汚れを定期的に検知し印可電圧を切り替える方法、フィードバック電流値によって印加電圧を決定する方法などがある。これらの方法を取ることによって、感光体表面を約−500V〜−700V程度に帯電させる。
接触ローラ帯電方式の場合、直流に交流を重畳すると、直流のみに比べて高画質を得ることができるが、感光体のフィルミングという問題に注意が必要となる。また、交流を定電流制御することによって、環境変化による帯電ローラの抵抗値変動によって、表面電位に影響を与えないという利点がある反面、高圧電源のコストが高くなり、また交流高周波の音が問題としてある。直流のみを印加する場合には、環境変化による帯電ローラの抵抗値変動によって、環境変化に対して、表面電位に影響を与えるため、何らかの印可電圧の補正手段が必要となる。
帯電ローラ2に対する駆動方式としては、感光体1に圧接させ、摩擦力で連れ回りさせる方法と、感光体ギヤなどから駆動力をもらう方法がある。低速機では、前者の方法が取られる場合が多いが、高速、高画質を要求される機械では、後者の場合が多い。
図1〜4を用いて画像形成動作について説明する。モノクロ印字を行う場合、不図示のPCやスキャナなどの入力装置から画像出力命令が画像形成装置へ送られると、画像信号が露光装置30へ送られる。露光装置としては、例えばレーザ光源とポリゴンミラーなどを用いたレーザスキャン方式の露光方式などが用いられる。ブラック以外のステーション(90y,90m,90c)では、感光体1に対向して配置された一次転写ローラ61が感光体1から遠ざかる方向へ退避する(図3)か、感光体1が中間転写ベルト6から遠ざかる方向に退避する。退避手段については、既に多くの構成が知られており、そのいずれを用いてもよく、具体的な説明は省略する。その際、感光体1、現像装置4は駆動せず、無駄な駆動による寿命の短縮化を回避する。ブラックステーションでは、感光体1が駆動し、帯電ローラ2により感光体1が一様帯電される。その後、露光装置30より画像信号に応じた露光が行われ、感光体上に静電潜像が形成される。その静電潜像は現像ローラ4により現像されることでトナー像として顕像化される。感光体上のトナー像は転写ローラ61へのバイアス印加により中間転写ベルト6へと転写される。転写後に感光体上に残った転写残トナーは、感光体1に対してカウンター方向にウレタンゴムを当接させたクリーニングブレード7により感光体1から取り除かれ、廃トナー回収コイル10にて搬送され、不図示の搬送経路を経て現像装置4へ戻される。消費され回収分で足りないトナーを補うために、トナー収納容器52から現像装置4へトナー補給手段を用いて補給される。記録媒体は例えば用紙収納部P1より用紙搬送部P2を通り、二次転写ローラ62において、トナー像を転写される。未定着のトナー像をのせた記録媒体が定着部8に進むことで、熱と圧力によりトナーが記録媒体に融着して定着される。そして画像形成装置外へと出力されて画像形成が終了する。
カラー印字を行う場合、不図示のPCやスキャナなどの入力装置から画像出力命令が画像形成装置へ送られると、画像信号は画像処理部にて画像処理されて各色(YMC)の信号に分解された後に露光装置30へ送られる。カラー画像内の黒色部分に関しては、シアン、マゼンタ、イエローを重ねることで調製される。ブラックステーション90kでは、感光体1に対向して配置された一次転写ローラ61が感光体1から遠ざかる方向へ退避する(図4)か、ブラックステーションを構成する部品のうち、少なくとも感光体1が中間転写ベルト6から遠ざかる方向に退避して、感光体1と中間転写ベルトを離間する。これにより、他の色の逆転写トナーがブラックステーションの廃トナーに混ざることを回避でき、リサイクルトナー使用時の混色の問題を防止できる。退避手段については、既に多くの構成が知られており、そのいずれを用いてもよく、具体的な説明は省略する。印字画像がモノクロかカラーかで退避動作するステーションを切り換えること自体が重要であり、退避方法は問わない。また、その際、感光体1、現像装置4は駆動しない。無駄な駆動による寿命の短縮化を回避するだけでなく、カラー印字が連続で起こる場合にブラックステーションの現像装置内のトナーが全く消費されないにもかかわらず、廃トナー経路内に溜まっている廃トナーが現像装置に戻り。現像装置内のトナー濃度が大きくずれてしまう可能性があるからである。他のカラーステーションでは、感光体1が駆動し、帯電ローラ2により感光体1が一様帯電される。その後、露光装置30より画像信号に応じた露光が行われ、感光体上に静電潜像が形成される。その静電潜像は現像ローラ4により現像されることでトナー像として顕像化される。感光体上のトナー像は転写ローラ61へのバイアス印加により中間転写ベルト6へと転写される。転写後に感光体上に残った転写残トナーは、感光体1に対してカウンター方向にウレタンゴムを当接させたクリーニングブレード7により感光体から取り除かれ、廃トナー回収コイル10にて搬送され、不図示の廃トナータンクに収容される。消費されたトナーを補うために、トナー収納容器52から各現像装置4へトナー補給手段を用いて補給される。中間転写ベルト6へのトナー像の転写は、各色のプロセスステーション(90y,90m,90c)から順次行われ、中間転写ベルト上にて各色のトナー像が重ね合わせられる。記録媒体は例えば用紙収納部P1より用紙搬送部P2を通り、二次転写ローラ62において、トナー像を転写される。未定着のトナー像をのせた記録媒体が定着部8に進むことで、熱と圧力によりトナーが記録媒体に融着して定着される。そして画像形成装置外へと出力されて画像形成が終了する。
転写ベルト上を記録媒体が移動し、感光体から直接画像転写される「直接転写方式」の画像形成装置においてカラー印字を行う際の態様を図5に、そのプロセスカートリッジを図6に示す。この方式では、二次転写が不要となる反面、感光体、クリーニングが紙粉の影響を受け易いという短所もある。また回収される廃トナーにも紙粉が混ざるため、既に説明した中間転写方式の画像形成装置に比べて、廃トナーリサイクルという点では適性が劣っている。
ここで、画像形成動作に入るまでのフローを図7に基づいて説明する。印刷実行(PCからの印刷命令、コピー機のスタートボタン押下等)を受けた後、その命令が、モノクロ出力かカラー出力かを判断する。モノクロ出力の場合には、黒色以外のカラーステーションの感光体と対向する一次転写ローラを感光体から遠ざかる方向に退避させるか、カラーステーションを構成する部品のうち、少なくとも感光体を中間転写ベルト又は記録媒体から遠ざかる方向に退避させることによって、カラーステーション(イエロー、マゼンタ、シアン)の感光体を中間転写ベルト又は記録媒体から離間する。逆にカラー出力の場合には、ブラックステーションの感光体と対向する一次転写ローラを感光体から遠ざかる方向に退避させるか、ブラックステーションを構成する部品のうち、少なくとも感光体を中間転写ベルト又は記録媒体から遠ざかる方向に退避させることによって、ブラックステーションの感光体を中間転写ベルト又は記録媒体から離間する。離間したことは、センサなどで検知することが望ましい。離間が確認できた後に、感光体、現像装置を起動させて、印字動作を開始する。
次に帯電ローラ2の汚れに関して述べる。帯電ローラ2の表面が汚れた場合には、汚れの付着した部分の、帯電能力が落ち、感光体1を狙いの電位に帯電させることができなくなる。それによって帯電不良の異常画像となって現れる。それを防止するために、帯電ローラクリーナ(クリーニングローラ11)を当接させる。帯電ローラクリーナとして、金属軸に繊維を静電植毛した、植毛ローラや、金属軸の回りにメラミン樹脂をローラ上に配したメラミンローラなどを用いることができるが、長寿命を達成するために現状ではメラミンローラの使用が推奨される。
クリーニングローラ11と帯電ローラ2の間で、スリップが発生すると、汚れを帯電ローラ表面に擦りつけてしまい、汚れによる異常画像の発生を加速させてしまうことになる。そこで、帯電ローラクリーナに対しては特に駆動を与えずに帯電ローラ2に連れ回りさせることで、帯電ローラ表面の汚れを落とす構成としている。駆動を与えた場合には、帯電ローラ径の公差、帯電ローラクリーナの径の公差から必ずスリップする状態となってしまい、寿命を短くすることになってしまう。理想的には、帯電ローラ2とクリーニングローラ11の接触部分では、その表面移動速度は同一であることが望ましい(スリップなし)。
図2に示すプロセスカートリッジ90では、帯電ローラ2に対してクリーニングローラ11を斜め下方から当接させている。そのため、帯電ローラ用の加圧バネ12と、クリーニングローラ用の加圧バネ13とが存在している。図6のようにプロセスカートリッジの構成が変わる場合、帯電ローラ2の上方からクリーニングローラ11を当接させることになるので、加圧バネを要せず、ローラの自重のみで足りる。
感光体フィルミングの防止のために感光体表面に潤滑剤を塗布する。潤滑剤14は加圧バネ15の作用によって潤滑剤塗布ブラシローラ9に対して圧接しており、潤滑剤塗布ブラシローラ9が回転することによって徐々に削られ、その削られた潤滑剤は感光体表面に塗布されていく。潤滑剤塗布ブラシローラ9によって、感光体表面に塗布された潤滑剤は、潤滑剤塗布ブレード16によって、均一な厚さになって感光体表面に定着する。潤滑剤としては、ZnSt(ステアリン酸亜鉛)が最も一般的に用いられる。ブラシローラ9としては、絶縁PET、導電PET、アクリル繊維などが用いられている。
次に本発明に係る画像形成装置に好適に使用されるトナーの特性について説明する。600dpi以上の微小なドット画像を安定して再現するため、トナーの重量平均粒径は3〜8μmが好ましい。この範囲では、微小な潜像ドットに対して十分に小さな粒径のトナー有していることから、ドット再現性に優れる。一方、重量平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生し易い。重量平均粒径(D4)が8μmを超えると、画像のパイルハイトが大きくなり、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。
また、同時に重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(D4/D1)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また静電転写方式では転写率を高くすることができる。
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を挙げることができる。以下に測定方法について述べる。先ず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)を使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上40.30μm未満の粒子を対象とする。
トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図8、図9は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)…(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)…(2)
SF−2の値が100の場合,トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算する。トナーの形状が球形に近くなると、トナー間あるいはトナーと感光体の接触状態が点接触となるためにトナー同士の吸着力は弱まり、したがって流動性が高くなり、またトナーと感光体の吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
本発明に係るトナーは、トナーの粒子表面に平均一次粒径が50〜500nmで、嵩密度が0.3mg/cm以上の微粒子(以下、単に微粒子という)を付着させたものである。外添加剤として平均一次粒径が50〜500nmで、嵩密度が0.3mg/cm以上の微粒子を用いることにより、クリーニング性が良好であるとともに、特に高画質を達成する小粒径トナーを用いた場合に、現像性および転写性の低下の改善が図られる。なお、通常の流動性向上剤にシリカなどがよく用いられるが、例えば、このシリカの平均一次粒径は通常10〜30nm、嵩密度は0.1〜0.2mg/cmである。
トナーの表面に適切な特性の微粒子が存在することで、トナー粒子と対象体との間に適度な空隙が形成される。また微粒子は、トナー粒子、感光体、帯電付与部材との接触面積が非常に小さく、均等に接触するので、付着力低減効果が大きく、現像・転写効率の向上に有効である。更にコロの役割を果たすため、感光体を摩耗又は損傷させることがなく、クリーニングブレードと感光体との高ストレス(高荷重、高速度など)下でのクリーニングの際も、トナー粒子に埋没し難く、あるいは少々埋没しても離脱、復帰が可能であるので、長期間にわたって安定した特性を得ることができる。更に、トナーの表面から適度に脱離し、クリーニングブレードの先端部に蓄積し、いわゆるダム効果によって、ブレードからトナーが通過する現象を防止する効果がある。これらの特性は、トナー粒子の受けるシェアを低減させる作用を示すので、高速定着(低エネルギー定着)のためトナーに含有されている低レオロジー成分によるトナー自身のフィルミングの低減効果を発揮する。しかも、微粒子として、平均一次粒径が50〜500μmの範囲のものを用いると、十分にその優れたクリーニング性能を活かすことができる上、極めて小粒径であるため、トナーの粉体流動性を低下させることがない。更に、詳細は明らかでないが、表面処理された微粒子はトナーに外部添加されても、仮にキャリアを汚染した場合においても現像剤劣化の度合が少ない。
微粒子の平均一次粒径(以下、平均粒径という)として50〜500nmのものが用いられるが、特に100〜400nmのものが好ましい。50nm未満であると、微粒子がトナー表面の凹凸の凹部分に埋没してしまい付着力低減効果が得られない。一方、500nmよりも大きいと、トナー自体の接触面積と同レベルのオーダーとなり、付着力低減効果が得られず、転写率の向上やストレス低減効果が得られない。嵩密度が0.3mg/cm未満では、流動性向上への寄与はあるものの、トナーや微粒子の飛散性および付着性が高くなるために、付着力低減効果が得られない。
本発明の微粒子において、無機化合物としては、SiO、TiO、Al、MgO、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO(TiO、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO、SrTiOなどを例示することができ、好ましくはSiO、TiO、Alが挙げられる。特にこれら無機化合物は各種のカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、オクチルトリメトキシシランなどで疎水化処理が施されていてもよい。
また,有機化合物の微粒子としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよく、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られ易い点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などが挙げられる。
なお、微粒子の嵩密度は下記の方法により測定した。100mlのメスシリンダーを用いて、微粒子を徐々に加え100mlにした。その際、振動は与えなかった。このメスシリンダーの微粒子を入れる前後の重量差により嵩密度を測定した。
嵩密度(g/cm)=微粒子量(g/100ml)÷100
本発明に係る微粒子をトナー表面に外添加し付着させる方法としては、トナー母体粒子と微粒子を、各種の公知混合装置を用いて、機械的に混合して付着させる方法や、液相中でトナー母体粒子と微粒子を界面活性剤などで均一に分散させ、付着処理後に、乾燥させる方法などがある。
トナー定着性に関連するトナーの特性は多く知られ、特に1/2流出温度(軟化点)が関連することが知られているが、本発明においては、1/2流出温度(軟化点)定着性は関連が見られず、ガラス転移温度が45〜65℃で、流出開始温度が90〜115℃である両特性を満足するトナーを用いることで、良好な定着性が得られることが明かになった。ガラス転移温度が45℃よりも低い場合は、定着時にオフセットが発生する場合があり、逆に65℃よりも高い場合は、十分な定着性が得られず、画像が転写紙から剥がれやすくなる場合がある。流出開始温度が90℃よりも低い場合は、定着時にオフセットが発生する場合があり、逆に115℃よりも高い場合は、十分な定着性が得られず、画像が転写紙から剥がれやすくなる場合がある。
ガラス転移点(Tg)の測定方法について概説する。Tgを測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。先ず試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
トナーの流出開始温度は、フローテスターを用いて測定することができる。フローテスターとしては、例えば島津製作所製の高架式フローテスターCFT500D型がある。このフローテスターのフローカーブは図10(a)及び(b)に示されるデータになり、そこから各々の温度を読み取ることができる。図中、Tfbは流出開始温度であり、1/2法における溶融温度とあるのはT1/2温度のことである。
測定条件:荷重:5kg/cm、昇温速度:3.0℃/min、ダイ口径1.00mm、ダイ長さ10.0mm
また、本発明におけるトナーに用いる結着樹脂としては、本発明におけるトナー特性を満足するものであれば、以下の組成のものを使用することができる。例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、 スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレンーイソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体である。
また以下の樹脂を混合して使用することもできる:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなど。この中で特に、ポリエステル樹脂が十分な定着性を得るために、好ましい。ポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって得られるが、用いられるアルコールとは、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリエキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのエーテル化ビスフェノル類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単体、その他の2価のアルコール単体を挙げることができる。
また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸の2量体、その他の2価の有機酸単量体を挙げることができる。
バインダー樹脂として用いるポリエステル樹脂を得るためには、以上の2官能性単量体のみによる重合体のみでなく、3官能以上の多官能性単量体による成分を含有する重合体を用いることも好適である。かかる多官能性単量体である3価以上の多価アルコール単量体としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−サルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1.3.5−トリヒドロキシメチルベンゼン、その他を挙げることができる。
また3価以上の多価カルボン酸単量体としては、例えば1,2,4−ペンゼントリカルボン酸、1,2,5−ペンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンボール3量体酸、これらの酸無水物、その他を挙げることができる。
また、本発明のトナーには、定着時の定着ベルト表面でのトナーの離型性を向上する目的で、離型剤を含有させることができる。離型剤として、公知のものが全て使用できるが、特に脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックス、エステルワックスを単独又は組み合わせて使用することができる。カルナウバワックスとしては、微結晶のものが良く、酸価が5以下であり、トナーバインダー中に分散した時の粒子径が1μm以下の粒径であるものが好ましい。モンタンワックスについては、一般に鉱物より精製されたモンタン系ワックスを指し、カルナウバワックス同様、微結晶であり、酸価が5〜14であることが好ましい。酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸化したものであり、その酸価は10〜30が好ましい。各ワックスの酸価が各々の範囲未満であった場合、低温定着温度が上昇し低温定着化が不十分となる。逆に酸価が各々の範囲を超えた場合、コールドオフセット温度が上昇し低温定着化が不十分となる。ワックスの添加量としてはバインダー樹脂100重量部に対して1〜15重量部、好ましくは3〜10重量部の範囲で用いられる。1重量部未満では、その離型効果が薄く所望の効果が得られにくい。又15重量部を超えた場合はキャリアへのスペントが顕著になるなどの問題が生じた。
また、トナーに帯電を付与する目的で、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤としては、従来公知のものが全て使用できる。正帯電制御剤としては、ニグロシン、塩基性染料、塩基性染料のレーキ顔料、四級アンモニウム塩化合物他などが挙げられ、負帯電制御剤としては、モノアゾ染料の金属塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の金属錯体他などが挙げられる。本極性制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、バインダー樹脂100重量部に対して0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜2重量部の範囲で用いられる。0.01重量部未満では、環境変動時における帯電量Q/Mの変動に対しその効果が小さく、7重量部を超えると低温定着性が劣る結果となる。
また、使用される含金属モノアゾ染料としては、含クロムモノアゾ染料、含コバルトモノアゾ染料、含鉄モノアゾ染料を単独もしくは組み合わせて使用することができる。これらを添加することにより、現像剤中における帯電量Q/Mの立ち上がり(飽和までの時間)がより優れたものとなる。使用量としては、前記極性制御剤同様にバインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは1〜7重量部の範囲で用いられる。0.1重量部未満では、その効果が薄く、10重量部を超えると帯電量の飽和レベルが低下するなどの欠点が生じる。
また、カラートナーには、サリチル酸誘導体の金属塩を用いることが特に好ましいが、必要に応じてカラートナーの色調を損なうことのない透明もしくは白色の物質を添加して、トナーの帯電性を安定的に付与することができる。具体的には、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩類、カリックスアレン系化合物などが用いられるが、これらに限られるものではない。
更に本発明のトナーは更に磁性材料を含有させ、磁性トナーとしても使用し得る。本発明の磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれら金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金およびその混合物などが挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としては樹脂成分100重量部に対し約20〜200 重量部、特に好ましくは樹脂成分100重量部に対し40〜150重量部である。
着色剤としては、トナー用として公知のものがすべて使用できる。黒色の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラックなどが使用できる。シアンの着色剤としては、例えば、フタロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルーなどが使用できる。マゼンタの着色剤としては、例えば、ローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキなどが使用できる。イエローの着色剤としては、例えば、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジンなどが使用できる。本発明のトナーに用いられる着色剤は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な染料および顔料が使用できる。例えば、カーボンブラック、ランプブラック、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローグミン6G、レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料などの染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用できる。
また、外添加剤として、トナーの流動性を向上させる目的で、疎水性のシリカ、酸化チタン、アルミナ、など、更に必要に応じて脂肪酸金属塩類やポリフッ化ビニリデンなどを添加しても良い。
更に本発明のトナーを2成分現像剤として用いる場合に、使用し得るキャリアとしては、公知のものがすべて使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、ガラスビーズなど及びこれらの表面を樹脂などで処理した物などが挙げられる。
本発明におけるキャリアにコーティングし得る樹脂粉末としては、スチレン−アクリル共重合体、シリコーン樹脂、マレイン酸樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル樹脂エポキシ樹脂などがある。スチレン−アクリル共重合体の場合は、30〜90重量%のスチレン分を有するものが好ましい。この場合スチレン分が30重量%未満だと現像特性が低く、90重量%を越えるとコーティング膜が硬くなって剥離しやすくなり、キャリアの寿命が短くなるからである。また本発明におけるキャリアの樹脂コーティングは、上記樹脂の他に接着付与剤、硬化剤、潤滑剤、導電材、荷電制御剤などを含有してもよい。
本発明においてシリコーン樹脂で被覆するキャリア核体粒子としては、従来から公知のものでよく例えば鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金や化合物;ガラスビーズなどが挙げられる。これら核体粒子の平均粒径は通常10〜1000μm、好ましくは30〜500μmである。なお、シリコーン樹脂の使用量としては、通常キャリア核体粒子に対して1〜10重量%である。
また本発明で用いられるシリコーン樹脂としては従来より知られるいずれのシリコーン樹脂であってもよく、例えば市販品として入手できる信越シリコーン社製のKR261、KR271、KR271、KR272、KR275、KR280、KR282、KR285、KR251、KR155、KR220、KR201、KR204、KR205、KR206、SA−4、ES1001、ES1001N、ES1002T、KR3093や東レシリコーン社製のSR2100、SR2101、SR2107、SR2110、SR2108、SR2109、SR2115、SR2400、SR2410、SR2411、SH805、SH806A、SH840などが用いられる。シリコーン樹脂層の形成法としては、従来と同様、キャリア核体粒子の表面に噴霧法、浸漬法などの手段でシリコーン樹脂を塗布すればよい。
本発明の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、更に好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、更には記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基などと多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、更に好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、更に好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、更に好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、更に好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、更に好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。更にこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、更に好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステルなどの数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、更に好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、更に好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
着色剤としては、公知の染料および顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンおよびそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩および、サリチル酸誘導体の金属塩などである。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩などの官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類およびワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックスなどの植物系ワックス、ミツロウ、ラノリンなどの動物系ワックス、オゾケライト、セルシンなどの鉱物系ワックス、およびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタムなどの石油ワックスなどが挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックスなどの合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテルなどの合成ワックスなどが挙げられる。更に、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素などの脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレートなどのポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体など)など、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子なども用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、更に転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。
しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、更に好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子などの分散剤を適宜加える。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)などがある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなどの無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸などの酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子などの無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサーなどを用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。更に、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、更に、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
中間転写方式の画像形成装置の構成を示した概略図である。 図1の画像形成装置におけるプロセスカートリッジを示した概略図である。 図1の画像形成装置でのモノクロ印字時の態様を示す概念図である。 図1の画像形成装置でのカラー印字時の態様を示す概念図である。 別構成の画像形成装置の概略図である。 図5の画像形成装置におけるプロセスカートリッジを示した概略図である。 印刷に入る際のモノクロ印字とカラー印字での退避ステーション切り換えに関するフロー図である。 形状係数SF-1を説明するためのトナー形状模式図である。 形状係数SF-2を説明するためのトナー形状模式図である。 トナーの流出開始温度を測定するフローテスターにおけるフローカーブである。 従来におけるブラックステーションでのトナーの動きを説明する概念図である。
符号の説明
1 感光体
2 帯電ローラ
4 現像装置
6 中間転写ベルト
7 クリーニングブレード
9 ブラシローラ
10 廃トナー回収コイル
11 帯電クリーナローラ
12 帯電ローラ加圧バネ
13 帯電クリーナローラ加圧バネ
14 潤滑剤
15 潤滑剤加圧バネ
16 潤滑剤塗布ブレード
61 転写ローラ
90 プロセスカートリッジ

Claims (4)

  1. 夫々に像担持体と現像装置と前記像担持体から廃トナーを回収する構造を備える複数の画像形成ステーションを有するカラー画像形成装置において、ブラック用画像形成ステーションでは回収された廃トナーを現像装置に戻す機構が備えられており、モノクロ印字を行う際にはブラック用画像形成ステーションのみで画像形成を行い、その像担持体上の残留トナーを現像装置へ戻すようになっており、カラー印字を行う際に、ブラック用画像形成ステーションのための一次転写手段を対応する像担持体から遠ざける方向へ退避させ、像担持体と中間転写手段若しくは記録媒体とを離間させ、他の画像形成ステーションのみで画像形成することを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 夫々に像担持体と現像装置と前記像担持体から廃トナーを回収する構造を備える複数の画像形成ステーションを有するカラー画像形成装置において、ブラック用画像形成ステーションでは回収された廃トナーを現像装置に戻す機構が備えられており、モノクロ印字を行う際にはブラック用画像形成ステーションのみで画像形成を行い、その像担持体上の残留トナーを現像装置へ戻すようになっており、カラー印字を行う際に、ブラック用画像形成ステーションの像担持体を中間転写手段若しくは記録媒体から遠ざける方向へ退避・離間させ、他の画像形成ステーションのみで画像形成することを特徴とするカラー画像形成装置。
  3. 複数の画像形成ステーションのうちブラック用画像形成ステーションが、中間転写手段又は記録媒体の移動方向における最上流側以外に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置。
  4. ブラック用画像形成ステーションが、少なくとも像担持体とクリーニング手段とを一体化したプロセスカートリッジとして構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105589317A (zh) * 2014-11-10 2016-05-18 株式会社东芝 图像形成装置及图像形成方法

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