JP2008134407A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液晶表示パネルの表示領域を構成する各画素における配線容量のばらつきを低減する。
【解決手段】 保持容量線と、前記保持容量線とは異なる導電層とを有し、前記保持容量線の一部分と前記導電層とを一対の電極とし、前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層を誘電体とする保持容量がマトリクス状に配置された表示パネルを備える表示装置であって、ある1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層の厚さが、他の1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層の厚さよりも薄く、前記ある1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域の面積が、前記他の1つの領域における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域の面積よりも小さい表示装置。
【選択図】 図7(b)
【解決手段】 保持容量線と、前記保持容量線とは異なる導電層とを有し、前記保持容量線の一部分と前記導電層とを一対の電極とし、前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層を誘電体とする保持容量がマトリクス状に配置された表示パネルを備える表示装置であって、ある1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層の厚さが、他の1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層の厚さよりも薄く、前記ある1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域の面積が、前記他の1つの領域における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域の面積よりも小さい表示装置。
【選択図】 図7(b)
Description
本発明は、表示装置に関し、特に、走査信号線とは別の保持容量線を有するアクティブマトリクス型の液晶表示装置に適用して有効な技術に関するものである。
従来、テレビやパーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)向けのディスプレイには、たとえば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を用いたものがある。アクティブマトリクス型の液晶表示装置は、一対の基板の間に液晶材料を封入した液晶表示パネルを有し、前記一対の基板のうちの一方の基板には、TFTなどのアクティブ素子(スイッチング素子)が多数個、マトリクス状に配置されている。
また、前記一対の基板のうちの、多数個のTFTがマトリクス状に配置されている基板(以下、TFT基板という)は、複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記複数本の走査信号線と立体的に交差する複数本の映像信号線を有し、マトリクス状に配置された多数個のTFTは、それぞれ、前記複数本の走査信号線のうちの1本にゲートが接続され、前記複数本の映像信号線のうちの1本にドレインが接続されている。また、前記多数個のTFTは、ソースが画素電極に接続されており、画素電極は、前記液晶材料および共通電極(対向電極ということもある)とともに画素容量(液晶容量ということもある)を形成している。なお、前記多数個のTFTは、ソースが映像信号線に接続され、ドレインが画素電極に接続されていると表現することもある。
また、アクティブマトリクス型の液晶表示装置では、たとえば、各画素における階調表示を1フレーム期間分保持するための保持容量を有する。保持容量は、たとえば、走査信号線と並行して配置した保持容量線と画素電極とを一対の電極とし、保持容量線と画素電極とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層を誘電体とする構成のものがある。また、そのほかにも、たとえば、TFTの半導体層の一部分を導電化した第1の導電層、第1の絶縁層、保持容量線、第2の絶縁層、第1の導電層と電気的に接続している第2の導電層を積層した積層体で構成するものもある。
ところで、前記液晶表示装置では、1枚の液晶表示パネルの表示領域における画質が面内で均一であること重要視されており、たとえば、各画素における保持容量の値が均一であることが望まれる。
しかしながら、従来の一般的なTFT基板の製造方法では、たとえば、保持容量を構成する保持容量線と導電層との間に介在する絶縁層の膜厚に面内分布(ばらつき)が生じ、各画素における保持容量の値にばらつきが生じることがある。そのため、従来の液晶表示装置では、各画素の保持容量のばらつきに起因した画質むらが生じるという問題がある。
このような問題は、特に、大画面または高精細、あるいは高速駆動の液晶表示パネルにおいて顕著になる。
本発明の目的は、たとえば、液晶表示パネルの表示領域を構成する各画素における配線容量のばらつきを低減することが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概略を説明すれば、以下の通りである。
(1)複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記複数本の走査信号線と立体的に交差する複数本の映像信号線と、マトリクス状に配置された複数個のTFTと、前記走査信号線および前記映像信号線とは異なる保持容量線と、前記走査信号線および前記映像信号線ならびに前記保持容量線とは異なる導電層とを有し、前記保持容量線の一部分と前記導電層とを一対の電極とし、前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層を誘電体とする保持容量がマトリクス状に配置された表示パネルを備える表示装置であって、ある1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層の厚さが、他の1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層の厚さよりも薄く、前記ある1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域の面積が、前記他の1つの領域における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域の面積よりも小さい表示装置。
(2)前記(1)の表示装置において、前記保持容量は、第1の導電層、第1の絶縁層、前記保持容量線、第2の絶縁層、第2の導電層の順に積層された積層体で構成されている表示装置。
(3)前記(2)の表示装置において、前記ある1つの保持容量における前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW11およびOLL11とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD11とし、前記他の1つの保持容量における前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW12およびOLL12とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD12としたときに、下記(式1)の関係を満たす表示装置。
(4)前記(2)の表示装置において、前記ある1つの保持容量における前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW11およびOLL11とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD11とし、前記他の1つの保持容量における前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW12およびOLL12とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD12とし、前記表示パネル上の対角に位置する2つの画素における保持容量の距離をLDA[cm]、当該2つの画素におけるエッチング量の誤差をσ[cm]、前記ある1つの保持容量と前記他の1つの保持容量との距離をL12[cm]としたときに、下記(式2)の関係を満たす表示装置。
(5)前記(2)乃至(4)のいずれかの表示装置において、前記ある1つの保持容量における前記第2の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW21およびOLL21とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD21とし、前記他の1つの保持容量における前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW22およびOLL22とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD22としたときに、下記(式3)の関係を満たす表示装置。
(6)前記(2)乃至(4)のいずれかの表示装置において、前記ある1つの保持容量における前記第2の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW21およびOLL21とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD21とし、前記他の1つの保持容量における前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW22およびOLL22とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD22とし、前記表示パネル上の対角に位置する2つの画素における保持容量の距離をLDA[cm]、当該2つの画素におけるエッチング量の誤差をσ[cm]、前記ある1つの保持容量と前記他の1つの保持容量との距離をL12[cm]としたときに、下記(式4)の関係を満たす表示装置。
(7)前記(2)の表示装置において、前記保持容量は、前記第1の導電層および前記第1の絶縁層ならびに前記保持容量線により構成される第1の保持容量と、前記第2の導電層および前記第2の絶縁層ならびに前記保持容量線により構成される第2の保持容量が並列に接続されており、前記ある1つの保持容量における前記第1の保持容量と前記第2の保持容量の和が、前記他の1つの保持容量における前記第1の保持容量と前記第2の保持容量の和と等しい表示装置。
(8)前記(1)乃至(7)のいずれかの表示装置において、前記走査信号線の延在方向に並んだ複数個の保持容量は、当該走査信号線の一端からの距離が長い保持容量ほど、前記導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層が厚くなっている表示装置。
(9)前記(1)乃至(7)のいずれかの表示装置において、前記走査信号線の延在方向に並んだ複数個の保持容量は、当該走査信号線の延在方向でみた中点からの距離が短い保持容量ほど、前記導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層が厚くなっている表示装置。
(10)前記(1)乃至(9)のいずれかの表示装置において、前記映像信号線の延在方向に並んだ複数個の保持容量は、当該映像信号線の一端からの距離が長い保持容量ほど、前記導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層が厚くなっている表示装置。
(11)前記(1)乃至(9)のいずれかの表示装置において、前記映像信号線の延在方向に並んだ複数個の保持容量は、当該映像信号線の延在方向でみた中点からの距離が短い保持容量ほど、前記導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層が厚くなっている表示装置。
(12)前記(1)乃至(11)のいずれかの表示装置において、前記表示パネルは、一対の基板の間に液晶材料を封入した液晶表示パネルである表示装置。
本発明の表示装置によれば、1枚の表示パネルの表示領域を構成する各画素における保持容量の値をほぼ均一な値にすることができる。
また、本発明の表示装置によれば、前記保持容量の誘電体や多数個のTFTのゲート絶縁膜として機能する絶縁層の薄型化が可能になり、表示パネルの製造コストを低減できる。
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1(a)は、本発明による実施例1の液晶表示装置の概略構成の一例を示す模式図である。図1(b)は、図1(a)に示した液晶表示パネルにおける1画素の回路構成の一例を示す模式回路図である。
実施例1では、本発明をアクティブマトリクス型の液晶表示装置に適用した場合を例に挙げ、その構成の一例について説明する。そこで、まず、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の概略構成について簡単に説明する。
アクティブマトリクス型の液晶表示装置は、たとえば、図1(a)に示すように、液晶表示パネル1と、ゲートドライバ2と、データドライバ3とを有する。なお、図1(a)では省略しているが、そのほかに、たとえば、ゲートドライバ2やデータドライバ3の動作を制御する制御回路などを有するのはもちろんである。
液晶表示パネル1は、複数本の走査信号線GLおよび複数本の映像信号線DLと、表示領域DAにマトリクス状に配置された多数個のアクティブ素子(スイッチング素子と呼ぶこともある)とを有する。走査信号線GLと映像信号線DLは、絶縁層を介して形成されており、1本の映像信号線DLは、前記絶縁層を介して複数本の走査信号線GLと立体的に交差している。また、液晶表示パネル1において、前記アクティブ素子は、MIS構造(MOS構造を含む)のTFTである。
液晶表示パネル1の表示領域DAは、走査信号線GLの延在方向および映像信号線DLの延在方向に配置された多数個の画素により構成されており、1つの画素が占める領域は、2本の隣接する走査信号線GLと2本の隣接する映像信号線DLとで囲まれる領域に相当する。
前記アクティブ素子として用いるTFTが、1つの画素に対して1個の割合で配置される場合、たとえば、図1(b)に示すように、2本の隣接する走査信号線GLn,GLn+1(nは1より大きい整数)と、2本の隣接する映像信号線DLm,DLm+1(mは1より大きい整数)とで囲まれる領域(画素)に対して配置されるTFT(Tr)は、ゲート(G)が走査信号線GLn+1に接続し、ドレイン(D)が映像信号線DLmに接続している。また、TFT(Tr)のソース(S)は、画素電極PXおよび保持容量電極層SoLに接続している。このとき、画素電極PXは、共通電極CTおよび液晶層LCとともに画素容量を形成している。またこのとき、保持容量電極層SoLは、たとえば、走査信号線GLnと並行して配置される保持容量線SLの電極部StgLおよび当該電極部StgLと保持容量電極層SoLとの間に介在する絶縁層PASとともに保持容量を形成している。
図2(a)は、液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式平面図である。図2(b)は、図2(a)のA−A’線における模式断面図である。
図3(a)は、液晶表示パネルのTFT基板における1画素の構成の一例を示す模式平面図である。図3(b)は、図3(a)の領域ARの拡大平面図である。図3(c)は、図3(b)のB−B’線における模式断面図である。図3(d)は、図3(a)のC−C’線における模式断面図である。図3(e)は、図3(a)のD−D’線における模式断面図である。図3(f)は、半導体層および第1の保持容量電極層の平面形状の一例を示す模式平面図である。図3(g)は、走査信号線および保持容量線の平面形状の一例を示す模式平面図である。図3(h)は、映像信号線および第2の保持容量電極層の平面形状の一例を示す模式平面図である。
図3(a)は、液晶表示パネルのTFT基板における1画素の構成の一例を示す模式平面図である。図3(b)は、図3(a)の領域ARの拡大平面図である。図3(c)は、図3(b)のB−B’線における模式断面図である。図3(d)は、図3(a)のC−C’線における模式断面図である。図3(e)は、図3(a)のD−D’線における模式断面図である。図3(f)は、半導体層および第1の保持容量電極層の平面形状の一例を示す模式平面図である。図3(g)は、走査信号線および保持容量線の平面形状の一例を示す模式平面図である。図3(h)は、映像信号線および第2の保持容量電極層の平面形状の一例を示す模式平面図である。
液晶表示パネル1は、たとえば、図2(a)および図2(b)に示すように、TFT基板101および対向基板102の一対の基板の間に液晶材料103(液晶層LC)を封入している。このとき、TFT基板101と対向基板102は、表示領域DAを囲む環状のシール材104で接着されており、液晶材料103は、TFT基板101および対向基板102ならびにシール材104で囲まれた空間に封入されている。
また、液晶表示パネル1が透過型または半透過型の場合、TFT基板101および対向基板102の外側を向いた面には、たとえば、一対の偏光板105A,105Bが設けられている。またこのとき、たとえば、TFT基板101と偏光板105Aの間、および対向基板102と偏光板105Bの間に、それぞれ、1層または複数層の位相差板が設けられていることもある。
また、液晶表示パネル1が反射型の場合、一般に、TFT基板101側の偏光板105Aや位相差板は不要である。
液晶表示パネル1が半透過型であり、かつ、横電界駆動方式の場合、TFT基板101には、走査信号線GL、映像信号線DL、TFT、画素電極PX、共通電極CT、保持容量電極層SoL、保持容量線SLおよび電極部StgL、絶縁層PASが形成されている。
このとき、TFT基板101における1画素の構成は、たとえば、図3(a)乃至図3(e)に示したような構成になっており、ガラス基板などの絶縁基板SUBの表面に下地絶縁層PAS0、半導体層SCおよび第1の保持容量電極層SoL1、第1の絶縁層PAS1、走査信号線GLおよび保持容量線SL(保持容量電極部StgLを含む)、第2の絶縁層PAS2、映像信号線ならびに第2の保持容量電極層SoL2、第3の絶縁層PAS3、反射層RFおよび画素電極PXならびに共通電極CTの順に積層している。
下地絶縁層PAS0は、たとえば、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜を続けて成膜して形成した絶縁層である。
下地絶縁層PAS0の上には、たとえば、図3(f)に示すような平面形状の半導体層SCが形成される。半導体層SCは、たとえば、多結晶シリコン(poly−Si)にアクセプターまたはドナーと呼ばれる不純物が注入されており、不純物の種類や濃度が異なるチャネル領域SC1、ドレイン領域SC2、ソース領域SC3、ソースドレイン領域SC4、導電領域SC5の5つの領域に分けられている。また、半導体層SCの導電領域SC5は、たとえば、図3(g)に示すように、半導体層SCの上に第1の絶縁層PAS1を介して形成される保持容量電極部StgLと平面でみて重なる位置に形成されており、第1の保持容量電極層SoL1として機能する。
なお、実施例1で挙げる構成では、半導体層SCの一部(導電領域SC5)を第1の保持容量電極層SoL1として用いるが、これに限らず、導電領域SC5の部分を、半導体層SCとは別の導電層で形成し、それを第1の保持容量電極層SoL1として用いてもよいことはもちろんである。
半導体層SCの上には、第1の絶縁層PAS1を介して走査信号線GLおよび保持容量線SLが形成される。走査信号線GLは、たとえば、図3(g)に示すような平面形状になっており、x方向に長く延び、かつ、半導体層SCのチャネル領域SC1と平面でみて重なるように形成される。また、保持容量線SLは、たとえば、図3(g)に示すような平面形状になっており、走査信号線GLと並行している主線部からy方向に分岐して半導体層SCの導電領域SC5(第1の保持容量電極層SoL1)と平面でみて重なる保持容量電極部StgLを有する。
走査信号線GLおよび保持容量線SL(保持容量電極部StgLを含む)の上には、第2の絶縁層PAS2を介して映像信号線DLおよび第2の保持容量電極層SoL2が形成される。映像信号線DLは、たとえば、図3(h)に示すような平面形状になっており、y方向に長く延び、かつ、半導体層SCのドレイン領域SC2と平面でみて重なるように形成される。このとき、映像信号線DLは、スルーホールTH1により半導体層SCのドレイン領域SC2と接続している。また、第2の保持容量電極層SoL2は、たとえば、図3(h)に示すような平面形状になっており、半導体層SCのソース領域SC3の一部分および導電領域SC5と平面でみて重なるように形成されている。このとき、第2の保持容量電極層SoL2は、スルーホールTH2により半導体層SCのソース領域SC3と接続している。
映像信号線DLおよび第2の保持容量電極層SoL2の上には、第3の絶縁層を介して反射層RFおよび画素電極PXならびに共通電極CTが形成される。反射層RFは、たとえば、図3(a)に示すような平面形状になっており、映像信号線DLおよび保持容量線SLと平面でみて重なるL字型に形成される。また、画素電極PXおよび共通電極CTは、たとえば、図3(a)に示すような櫛歯状と呼ばれる平面形状になっており、1つの画素領域をx方向にみたときに、画素電極PXと共通電極CTが所定の間隔で交互に配置されるように形成される。このとき、画素電極PXは、スルーホールTH3により第2の保持容量電極層SoL2と接続している。
また、図3(b)乃至図3(d)では省略しているが、第3の絶縁層PAS3、反射層RFおよび画素電極PXならびに共通電極CTの上には、配向膜が形成されており、TFT基板101は、前記配向膜が形成された面が、液晶材料103(液晶層LC)を介して対向基板102に対向している。
1画素の構成が、図3(a)乃至図3(h)に示したような構成のTFT基板101を有する液晶表示パネル1では、画素電極PXおよび共通電極CTを一対の電極とし、液晶材料103(液晶層LC)を誘電体とする画素容量が形成される。また、第1の保持容量電極層SoL1と保持容量電極部StgLとが平面でみて重なる領域に、第1の保持容量電極層SoL1と保持容量電極部StgLとを一対の電極とし、第1の保持容量電極層SoL1と保持容量電極部StgLとが平面でみて重なる領域に介在する第1の絶縁層PAS1を誘電体とする第1の保持容量が形成される。同様に、第2の保持容量電極層SoL2と保持容量電極部StgLとが平面でみて重なる領域に、第2の保持容量電極層SoL2と保持容量電極部StgLとを一対の電極とし、第2の保持容量電極層SoL2と保持容量電極部StgLとが平面でみて重なる領域に介在する第2の絶縁層PAS2を誘電体とする第2の保持容量が形成される。
また、従来の一般的なTFT基板101の場合、たとえば、図3(g)に示したような保持容量電極部StgLを形成する場合、保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法(幅)OLW1およびy方向の寸法(長さ)OLL1が、表示領域DAを構成するすべての画素において、同じ寸法になるように形成されている。同様に、図3(h)に示したような第2の保持容量電極層SoL2を形成する場合、保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法(幅)OLW2およびy方向の寸法(長さ)OLL2が、表示領域DAを構成するすべての画素において、同じ寸法になるように形成されている。
図4は、実施例1の液晶表示パネルの特徴を説明するために選択する4つの画素の位置関係の一例を示す模式図である。
図5(a)は、実施例1の液晶表示パネルに用いるTFT基板を製造する工程における第1の絶縁層などの成膜工程で生じる現象の一例を示す模式平面図である。図5(b)は、図5(a)のE−E’線における模式断面図である。
図6は、図4に示した4つの画素の保持容量が形成された領域の関係を示す模式断面図である。
図7(a)は、図4に示した画素SP4の保持容量の構成の一例を示す模式断面図である。図7(b)は、図4に示した画素SP3の保持容量の構成の一例を示す模式断面図である。図7(c)は、図4に示した画素SP2の保持容量の構成の一例を示す模式断面図である。図7(d)は、図4に示した画素SP1の保持容量の構成の一例を示す模式断面図である。
図8は、図4に示した画素SP2の保持容量の構成の変形例を示す模式断面図である。
図5(a)は、実施例1の液晶表示パネルに用いるTFT基板を製造する工程における第1の絶縁層などの成膜工程で生じる現象の一例を示す模式平面図である。図5(b)は、図5(a)のE−E’線における模式断面図である。
図6は、図4に示した4つの画素の保持容量が形成された領域の関係を示す模式断面図である。
図7(a)は、図4に示した画素SP4の保持容量の構成の一例を示す模式断面図である。図7(b)は、図4に示した画素SP3の保持容量の構成の一例を示す模式断面図である。図7(c)は、図4に示した画素SP2の保持容量の構成の一例を示す模式断面図である。図7(d)は、図4に示した画素SP1の保持容量の構成の一例を示す模式断面図である。
図8は、図4に示した画素SP2の保持容量の構成の変形例を示す模式断面図である。
次に、図4に示す4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4の各画素における保持容量の関係を例に挙げ、実施例1の液晶表示パネル1(TFT基板101)の特徴について説明する。図4に示したTFT基板101において、GL1,GLNは、N本(Nは3以上の整数)の走査信号線のうちの最も外側に配置される2本の走査信号線であり、当該2本の走査信号線GL1,GLNの間には、走査信号線GLiおよび図示していない複数本の走査信号線が形成されている。また、DL1,DLMは、M本(Mは4以上の整数)の映像信号線のうちの最も外側に配置される2本の映像信号線であり、当該2本の映像信号線DL1,DLMの間には、映像信号線DLu,DLvおよび図示していない複数本の映像信号線が形成されている。
また、TFT基板101の表示領域DAは、図4に示した4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4および図示していない複数個の画素により構成されており、各画素の構成は、たとえば、図3(a)乃至図3(h)に示したような構成になっている。またこのとき、第1の画素SP1のTFTは、ゲートが走査信号線GLiに接続し、ドレインが映像信号線DL1に接続している。また、第2の画素SP2のTFTは、ゲートが走査信号線GLiに接続し、ドレインが映像信号線DLuに接続している。また、第3の画素SP3のTFTは、ゲートが走査信号線GLiに接続し、ドレインが映像信号線DLvに接続している。また、第4の画素SP4のTFTは、ゲートが走査信号線GLiに接続し、ドレインが映像信号線DLMに接続している。
このようなTFT基板101では、たとえば、前記4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれに形成されている保持容量の値が同じ値になっていることが望ましい。またさらには、表示領域DAを構成するすべての画素について、各画素に形成されている保持容量の値が同じ値になっていることが望ましい。
しかしながら、TFT基板101を形成するときには、たとえば、各画素の保持容量が形成される領域における第1の絶縁層PAS1の膜厚、第2の絶縁層PAS2の膜厚にばらつきが生じ、各画素に形成される保持容量の値にばらつきが生じることが多い。
実施例1の液晶表示パネル1に用いるTFT基板101を製造するときには、まず、ガラス基板などの絶縁基板SUBの表面に下地絶縁層PAS0を形成し、下地絶縁層PAS0の上に半導体層SC(第1の保持容量電極層SoL1を含む)を形成する。
次に、第1の絶縁層PAS1を形成するが、このとき、第1の絶縁層PAS1は、たとえば、CVD法で形成(成膜)する。そのため、たとえば、図5(a)および図5(b)に示すように、形成された第1の絶縁層PAS1のx方向の膜厚が、絶縁基板の1つの辺SUBaから対向する辺SUBbに向かうにつれて徐々に厚くなっていくような分布になることがある。なお、図5(a)において、GLi−1およびGLiは、第1の絶縁層PAS1の上に形成される走査信号線の位置を示している。また、図5(b)では、下地絶縁層PAS0と第1の絶縁層PAS1の間に介在する半導体層SCを省略している。
このように、第1の絶縁層PAS1を形成したときのx方向の膜厚が、図5(b)に示したような分布になる場合、前記4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域での第1の絶縁層PAS1の膜厚をそれぞれPD11,PD12,PD13,PD14とすると、図6に示すように、第1の絶縁層PAS1の膜厚の関係はPD11<PD12<PD13<PD14になる。
第1の絶縁層PAS1を形成したときのx方向の膜厚が、図5(b)に示したような分布になる場合、たとえば、第2の絶縁層PAS2を形成したときのx方向の膜厚も、同様の分布になるのが一般的である。そのため、前記4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域での第2の絶縁層PAS2の膜厚をそれぞれPD21,PD22,PD23,PD24とすると、図6に示すように、第2の絶縁層PAS2の膜厚の関係はPD21<PD22<PD23<PD24になる。
このとき、従来のTFT基板101のように、保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1と平面でみて重なる領域のx方向の寸法OLW1およびy方向の寸法OLL1や、保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法OLW2およびy方向の寸法OLL2が、表示領域DAを構成するすべての画素において同じ寸法になるように形成すると、第1の絶縁層PAS1および第2の絶縁層PAS2の膜厚が厚い画素の保持容量の値が小さくなってしまう。
そこで、実施例1のTFT基板101では、たとえば、第1の絶縁層PAS1の膜厚が厚いところは、保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1と平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL1を大きくし、第1の絶縁層PAS1の膜厚が薄いところは、保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1と平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL1を小さくする。
図4に示した4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4の保持容量に関して、第1の絶縁層PAS1の膜厚の関係が、図6に示したような関係になっている場合、各画素SP1,SP2,SP3,SP4における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL1は、図7(a)乃至図7(d)に示すような寸法にする。すなわち、第4の画素SP4における第1の絶縁層PAS1の膜厚PD14が最も厚いので、図7(a)に示すように、第4の画素SP4における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL14が最も大きくなるようにする。
また、第3の画素SP3における第1の絶縁層PAS1の膜厚PD13は、第4の画素SP4における第1の絶縁層PAS1の膜厚PD14よりも薄いので、図7(b)に示すように、第3の画素SP3における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL13は、第4の画素SP4における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL14よりも小さくする。
また、第2の画素SP2における第1の絶縁層PAS1の膜厚PD12は、第3の画素SP3における第1の絶縁層PAS1の膜厚PD13よりも薄いので、図7(c)に示すように、第2の画素SP2における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL12は、第3の画素SP3における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL13よりも小さくする。
また、第1の画素SP1における第1の絶縁層PAS1の膜厚PD11は、第2の画素SP2における第1の絶縁層PAS1の膜厚PD12よりも薄いので、図7(d)に示すように、第1の画素SP1における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL11は、第2の画素SP2における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL12よりも小さくする。
またこのとき、4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL1は、たとえば、各画素における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積OLS1を、当該領域における第1の絶縁層PAS1の膜厚PD1で除した値(OLS1/PD1)が同じ値になるようにすることが望ましい。
このとき、4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法は、同じ寸法であることが望ましい。そのため、4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法をOLW1とすると、下記(式5)が成り立つようにすることが望ましい。
このようにすることで、4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける、保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1を一対の電極とし、保持容量電極部StgLと第1の保持容量SoL1とが平面でみて重なる領域に介在する第1の絶縁層PAS1を誘電体とする第1の保持容量の値を同じ値にすることができる。
なお、4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL1を、当該領域における第1の絶縁層PAS1の厚さに応じて変える場合、たとえば、各画素における第2の保持容量電極層SoL2を同じ寸法にすると、図7(a)乃至図7(d)に示したように、保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL2も、第2の絶縁層PAS2の膜厚PD2が厚いところでは大きくなり、第2の絶縁層PAS2の膜厚PD2が薄いところでは小さくなる。
このとき、各画素における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域での第2の絶縁層PAS2の膜厚PD2が、第1の絶縁層PAS1の膜厚PD1と概ね同じ厚さであれば、保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2を一対の電極とし、保持容量電極部StgLと第2の保持容量SoL2とが平面でみて重なる領域に介在する第2の絶縁層PAS2を誘電体とする第2の保持容量についても同じ値にすることができる。
しかしながら、TFT基板101の種類によっては、たとえば、各画素における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域での第2の絶縁層PAS2の膜厚PD2が、第1の絶縁層PAS1の膜厚PD1とは異なる厚さになることもある。その場合は、たとえば、図8に示すように、保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL2が、保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL1とは異なる値になるように第2の保持容量電極層SoL2を形成してもよい。
このときも、4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法は、同じ寸法であることが望ましい。そのため、4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法をOLW2とすると、下記(式6)が成り立つようにすることが望ましい。
また、各画素における第1の保持容量と第2の保持容量とは、電気回路的にみると並列に接続されているので、各画素における保持容量は、第1の保持容量と第2の保持容量の和で表される。そのため、実施例1のTFT基板101では、各画素における第1の保持容量と第2の保持容量の和が同じ値になればよい。すなわち、実施例1のTFT基板101では、たとえば、4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1が平面でみて重なる領域の面積が同じ広さになるように、保持容量電極部StgLを形成してもよい。その場合は、各画素における第1の保持容量の差と、第2の絶縁層PAS2の膜厚を考慮し、各画素における第1の保持容量と第2の保持容量の和が同じ値になるように、各画素における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積(y方向の寸法)を変えればよい。
図9(a)は、実施例1の液晶表示パネルに用いるTFT基板を製造する工程における第1の絶縁層などの成膜工程で生じる現象の別の例を示す模式平面図である。図9(b)は、図9(a)のF−F’線における模式断面図である。
上記の説明では、第1の絶縁層PAS1を形成したときに、たとえば、図5(a)および図5(b)に示したように、第1の絶縁層PAS1のx方向の膜厚が変化している場合を例に挙げている。しかしながら、第1の絶縁層PAS1を形成するときには、たとえば、図9(a)および図9(b)に示すように、y方向の膜厚が、絶縁基板の1つの辺SUBcから対向する辺SUBdに向かうにつれて徐々に厚くなっていくような分布になることもある。なお、図9(a)において、DLuおよびDLu+1は、第1の絶縁層PAS1の上に形成される映像信号線の位置を示している。また、図5(b)では、下地絶縁層PAS0と第1の絶縁層PAS1の間に介在する半導体層SCを省略している。
この場合、第1の絶縁層PAS1の上に走査信号線GLや保持容量線SL(保持容量電極部StgLを含む)を形成するときには、たとえば、y方向に並んだ複数の画素のうちの、絶縁基板SUBの前記1つの辺SUBcに最も近い画素における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが重なる領域の寸法OLL1が最も小さくなり、絶縁基板SUBの前記対向する辺SUBdに最も近い画素における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL1が最も大きくなるようにする。同様に、y方向に並んだ複数の画素のうちの、絶縁基板SUBの前記1つの辺SUBcに最も近い画素における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが重なる領域の寸法OLL2が最も小さくなり、絶縁基板SUBの前記対向する辺SUBdに最も近い画素における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法OLL2が最も大きくなるようにする。
このようにすることで、y方向に並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量の値を同じ値にすることができる。
図10(a)は、実施例1のTFT基板における保持容量の関係を詳細に説明するための模式図である。図10(b)は、実施例1のTFT基板における保持容量の面積の関係についてより望ましい例を説明するための模式図である。
実施例1のTFT基板101の構成について、上記の説明では、たとえば、図4に示したように、TFTのゲートが共通の走査信号線GLiに接続されている4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4を挙げ、各画素における保持容量の値が同じ値になるようにしている。
しかしながら、実施例1のTFT基板101では、前記4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のような、ある特定の位置関係にある画素の保持容量に限らず、1つの表示領域DAを構成するすべての画素について、上記のような方法で保持容量の値がほぼ同じ値になるようにする。
すなわち、図10(a)に示すような位置関係にある4つの画素SP1,SP2,SP3,SP4のなかから任意の2つの画素を選び、たとえば、その2つの画素における第1の絶縁層PAS1の膜厚を比較したときに、第1の絶縁層PAS1の膜厚が厚いほうの画素における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積が、第1の絶縁層PAS1の膜厚が薄いほうの画素における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積よりも広くなるようにする。なお、実施例1のTFT基板101を形成する場合、第1の絶縁層PAS1の膜厚、第2の絶縁層PAS2の膜厚の分布には、図5(b)や図9(b)に示したような分布に限らず、後述するようないくつかのパターンが存在する。そのため、たとえば、図10(a)に示した4つの画素のうちの、2つの画素SP1,SP2における第1の絶縁層PAS1の膜厚を比較したときに、第2の画素SP2のほうが薄くなることもある。その場合、2つの画素SP1,SP2における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、第2の画素SP2のほうが広くなる。
また、実施例1のTFT基板101では、たとえば、図4や図10(a)に示したようにある程度離れた位置にある2つの画素における関係だけに限らず、たとえば、図10(b)に示すように、走査信号線GLiの延在方向に隣接する2つの画素SP1,SP2を選択した場合や、映像信号線DLvの延在方向に隣接する2つの画素SP1’,SP2’を選択した場合にも、第1の絶縁層PAS1の膜厚が厚いほうの画素における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積のほうが広くなるようにすることが望ましい。
なお、TFT基板101の上において隣接する2つの交差領域の距離は40μm〜100μm程度と非常に短いので、この程度の距離であれば、2つの画素における第1の絶縁層PAS1の膜厚はほぼ同じ厚さであるとみなすこともできる。そのため、表示領域DAをいくつかのブロックに分割して、1つのブロックのなかに点在する複数の画素については、各画素における第1の絶縁層PAS1の膜厚が一定であるとみなし、各画素における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積がほぼ同じ値になるようにしてもよい。
次に、上記のような特徴を有するTFT基板101の製造方法の一例について説明する。なお、以下の説明では、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成になっているTFT基板101の製造方法を例に挙げ、従来の製造方法と同じ手順の工程については、詳細な説明を省略する。
図11(a)および図11(b)は、実施例1のTFT基板の製造方法の一例を説明するための模式フロー図である。
図11(a)は、実施例1のTFT基板の製造方法のうちの半導体層に不純物を注入する工程までの手順の一例を示すフロー図である。図11(b)は、実施例1のTFT基板の製造方法のうちの第2の絶縁層を形成する工程から画素電極および共通電極を形成する工程までの手順の一例を示すフロー図である。
図11(a)は、実施例1のTFT基板の製造方法のうちの半導体層に不純物を注入する工程までの手順の一例を示すフロー図である。図11(b)は、実施例1のTFT基板の製造方法のうちの第2の絶縁層を形成する工程から画素電極および共通電極を形成する工程までの手順の一例を示すフロー図である。
実施例1のTFT基板101を製造するときには、図11(a)に示すように、まず、ガラス基板などの絶縁基板SUBの表面に、下地絶縁層PAS0を形成する(ステップ401)。次に、たとえば、図3(f)に示したような平面形状の半導体層SCを形成する(ステップ402)。半導体層SCは、たとえば、下地絶縁層PAS0の上に成膜したアモルファスシリコン膜を多結晶シリコン膜にした後、エッチングして、図3(f)に示したような平面形状のパターンに形成する。またこのとき、エッチングした後、たとえば、半導体層SCのチャネル領域SC1を形成するための不純物を注入したり、第1の保持容量電極層SoL1として利用する導電領域SC5を形成するための不純物を注入したりする。
次に、第1の絶縁層PAS1を形成(成膜)し、第1の絶縁層PAS1の膜厚分布を測定する(ステップ403)。第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、たとえば、エリプソメータを用いて測定する。またこのとき、第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、たとえば、表示領域DAに形成するすべての画素における膜厚を測定してもよいし、表示領域DAをいくつかのブロックに分けて、各ブロックにおける代表点の膜厚を測定し、その膜厚を当該ブロック内の各画素における膜厚とみなしてもよい。
次に、ステップ403で測定した第1の絶縁層PAS1の膜厚分布に基づいて、各画素における保持容量電極部StgLの寸法を決定する(ステップ404)。保持容量電極部StgLの寸法は、たとえば、上記説明のように、各画素における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積を、当該領域における第1の絶縁層PAS1の膜厚で除した値が同じ値になるように、保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法を決定する。
次に、走査信号線GLおよび保持容量線SL(保持容量電極部StgLを含む)の形成に用いる第1の導電膜を形成する(ステップ405)。第1の導電膜は、たとえば、ターゲットスパッタリング法でアルミニウムなどの導電膜を成膜して形成する。
次に、第1の導電膜の上に感光性レジストを塗布し、ステップ404で決定した寸法などに基づいて感光性レジストを露光する(ステップ406)。ステップ406で感光性レジストを露光するときには、たとえば、直描露光機と呼ばれる露光機を用いて行う。前記直描露光機は、たとえば、感光性レジストの露光領域を多数の微小領域に分割しておき、CADなどで作成した寸法データ(数値データ)に基づいて各微小領域を露光するか否かを判断し、露光すると判断した微小領域のみを順次または一括して露光する露光装置である。このとき、直描露光機では、たとえば、あらかじめ用意された走査信号線GLおよび保持容量線SLの寸法データと、ステップ406で算出して決定した各保持容量電極部StgLのy方向の寸法データとを使用する。
前記直描露光機を用いた場合、使用する寸法データの数値を変更するだけで露光パターン(露光領域)を変更することができる。そのため、TFT基板101毎に第1の絶縁層PAS1の膜厚分布が異なる場合でも、迅速かつ柔軟に対応することができる。また、前記直描露光機の場合、従来の一般的な露光装置で用いる露光マスクは不要であるため、製造コストを低減できる。
次に、前記露光した感光性レジストを現像した後、第1の導電膜をエッチングして走査信号線GLおよび保持容量線SL(保持容量電極部StgLを含む)を形成する(ステップ407)。
次に、走査信号線GLおよび保持容量線SLの上に残っているレジストを除去する(ステップ408)。
次に、たとえば、走査信号線GLおよび保持容量電極部StgLをマスクにして、半導体層SCのドレイン領域SC2、ソース領域SC3、ソースドレイン領域SC4を形成するための不純物を注入する(ステップ409)。
次に、第2の絶縁層PAS2を形成した後、第2の絶縁層PAS2の膜厚分布を測定する(ステップ410)。第2の絶縁層PAS2の膜厚分布も、たとえば、表示領域DAに形成するすべての画素における膜厚を測定してもよいし、表示領域DAをいくつかのブロックに分けて、各ブロックにおける代表点の膜厚を測定し、その膜厚を当該ブロック内の各画素における膜厚とみなしてもよい。
次に、ステップ410で測定した第2の絶縁層PAS2の膜厚分布と、保持容量電極部StgLの寸法とに基づいて、各画素における第2の保持容量電極層SoL2の寸法を決定する(ステップ411)。第2の保持容量電極層SoL2の寸法は、たとえば、上記説明のように、各画素における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積を、当該領域における第2の絶縁層PAS2の膜厚で除した値が同じ値になるように、保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のy方向の寸法を決定する。
次に、映像信号線DLおよび第2の保持容量電極層SoL2の形成に用いる第2の導電膜を形成する(ステップ412)。第2の導電膜も、たとえば、ターゲットスパッタリング法でアルミニウムなどの導電膜を成膜して形成する。
次に、第2の導電膜の上に感光性レジストを塗布し、ステップ411で決定した寸法などに基づいて感光性レジストを露光する(ステップ413)。ステップ413で感光性レジストを露光するときにも、たとえば、直描露光機と呼ばれる露光機を用いて行う。このとき、直描露光機では、たとえば、あらかじめ用意された映像信号線DLの寸法データと、ステップ411で算出して決定した第2の保持容量電極層SoL2の寸法データとを使用する。
次に、前記露光した感光性レジストを現像した後、第2の導電膜をエッチングして映像信号線DLおよび第2の保持容量電極層SoL2を形成する(ステップ414)。
次に、映像信号線DLなどの上に残っているレジストを剥離して除去する(ステップ415)。
その後、第3の絶縁層PAS3を形成し、反射層RFを形成した後、画素電極PXおよび共通電極CTを形成する(ステップ416,ステップ417,ステップ418)。
以上のような手順でTFT基板101を製造することにより、第1の絶縁層PAS1の膜厚および第2の絶縁層PAS2の膜厚にばらつきがある場合でも、各画素における保持容量の値が同じ値のTFT基板101を得ることができる。
また、上記のような手順でTFT基板101を製造する場合、たとえば、各画素における保持容量の値のばらつきによる画質むらが発生しないように、第1の絶縁層PAS1の膜厚や第2の絶縁層PAS2の膜厚を保持容量のばらつきが無視できるような厚さまで厚く形成(成膜)しなくてもよくなる。つまり、TFT基板101の第1の絶縁層PAS1の膜厚および第2の絶縁層PAS2の膜厚を薄くすることができるので、TFT基板101の製造効率を高くすることができ、TFT基板101(液晶表示パネル1)の製造コストを低減できる。
またさらに、上記のようなTFT基板101の製造方法の場合、たとえば、第1の絶縁層PAS1の膜厚や第2の絶縁層PAS2の膜厚を厚くして形成された保持容量と同程度の値の保持容量を形成するときに、第1の絶縁層PAS1の膜厚や第2の絶縁層PAS2の膜厚を薄くしたぶんだけ、保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積を小さくすることができる。そのため、各画素の開口率を向上させることもできる。
ところで、TFT基板101を製造する際に生じる第1の絶縁層PAS1、第2の絶縁層PAS2などの膜厚分布は、たとえば、TFT基板101毎に無作為な分布になることは非常に少なく、TFT基板101の製造方法により、いくつかのパターンに分類できる。以下、TFT基板101の製造方法と絶縁層の膜厚分布のパターン(傾向)の一例について説明する。
図12(a)は、1枚のマザーガラスから2枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式平面図である。図12(b)は、1枚のマザーガラスから4枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式平面図である。図12(c)は、1枚のマザーガラスから6枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式平面図である。図12(d)は、1枚のマザーガラスから15枚のTFT基板を切り出す場合の絶縁膜の膜厚分布を示す模式図である。
現在、液晶表示パネル1に用いられるTFT基板101は、たとえば、1枚のマザーガラスと呼ばれる大面積のガラス基板から2面(2枚)のTFT基板101を切り出したり、4面(4枚)のTFT基板101を切り出したりして製造されている。
1枚のマザーガラスから2枚のTFT基板101を切り出す、いわゆる2面取りの場合、たとえば、図12(a)に示すように、マザーガラス5には、2個の、TFT基板101として切り出す領域501,502がある。この2個の領域501,502には、それぞれ、たとえば、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101が形成される。そして、TFT基板101を形成した後、マザーガラス5から2個の領域501,502を切り出して、2枚のTFT基板101を得る。
このような2面取りの場合、マザーガラス5の2個の領域501,502に、たとえば、第1の絶縁層PAS1や第2の絶縁層PAS2を形成するときには、通常、マザーガラス6の全面に絶縁膜を形成(成膜)する。このとき、マザーガラス5の全面に形成される絶縁膜の膜厚分布は、たとえば、図12(a)に二点鎖線で示したようなマザーガラス5の中心Pを中心とする同心円で表され、中心Pおよびその近傍が最も厚く、中心Pから遠ざかるにつれて徐々に薄くなっていくような分布になる。これは、絶縁膜を形成するときには、たとえば、プラズマCVD法で成膜しているためである。
1枚のマザーガラスから4枚のTFT基板1を切り出す、いわゆる4面取りの場合、図12(b)に示すように、マザーガラス5には、4個の、TFT基板101として切り出す領域511,512,513,514がある。この4個の領域511〜514にはそれぞれ、たとえば、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101が形成される。そして、TFT基板101を形成した後、マザーガラス5から4個の領域511〜514を切り出して、4枚のTFT基板101を得る。
このような4面取りの場合も、マザーガラス5の4個の領域511〜514に第1の絶縁層PAS1や第2の絶縁層PAS2を形成するときには、通常、マザーガラス5の全面に絶縁膜を形成する。またこのときも、マザーガラス5の全面に形成される絶縁膜の膜厚分布は、たとえば、図12(b)に二点鎖線で示したようなマザーガラス5の中心Pを中心とする同心円で表され、中心Pおよびその近傍が最も厚く、中心Pから遠ざかるにつれて徐々に薄くなっていくような分布になる。
1枚のマザーガラスから6枚のTFT基板101を切り出す、いわゆる6面取りの場合、図12(c)に示すように、マザーガラス5には、6個の、TFT基板101として切り出す領域521,522,523,524,525,526がある。この6個の領域521〜526にはそれぞれ、たとえば、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101が形成される。そして、TFT基板101を形成した後、マザーガラス5から6個の領域521〜526を切り出して、6枚のTFT基板101を得る。
このような6面取りの場合も、マザーガラス5の6個の領域521〜526に第1の絶縁層PAS1や第2の絶縁層PAS2を形成するときには、通常、マザーガラス5の全面に絶縁膜を形成する。またこのときも、マザーガラス5の全面に形成される絶縁膜の膜厚分布は、たとえば、図12(c)に二点鎖線で示したようなマザーガラス5の中心Pを中心とする同心円で表され、中心Pおよびその近傍が最も厚く、中心Pから遠ざかるにつれて徐々に薄くなっていくような分布になる。
1枚のマザーガラスから15枚のTFT基板1を切り出す、いわゆる15面取りの場合、図12(d)に示すように、マザーガラス5には、15個の、TFT基板1として切り出す領域531,532,533,534,535,536,537,538,539,540,541,542,543,544,545がある。この15個の領域531〜545にはそれぞれ、たとえば、1画素の構成が図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101が形成される。そして、TFT基板101を形成した後、マザーガラス5から15個の領域531〜545を切り出して、15枚のTFT基板101を得る。
このような15面取りの場合も、マザーガラス5の15個の領域531〜545に第1の絶縁層PAS1や第2の絶縁層PAS2を形成するときには、通常、マザーガラス5の全面に絶縁膜を形成する。またこのときも、マザーガラス5の全面に形成される絶縁膜の膜厚分布は、たとえば、図12(d)に二点鎖線で示したようなマザーガラス5の中心Pを中心とする同心円で表され、中心Pおよびその近傍が最も厚く、中心Pから遠ざかるにつれて徐々に薄くなっていくような分布になる。
ここで、図12(a)乃至図12(d)に示した1枚のマザーガラス5の上における絶縁膜の膜厚分布と、マザーガラス5から切り出される各領域、すなわち1枚のTFT基板101が形成される領域における絶縁膜の膜厚分布との関係をみると、その関係は、以下の4つのパターンに分類されることがわかる。
1つめのパターンは、絶縁膜の膜厚分布が、図12(a)に示した領域501,502、図12(d)に示した領域537,539のように、TFT基板101の走査信号線の延在方向に沿った1つの辺の中央付近における膜厚が最も厚く、そこから遠ざかるにつれて膜厚が扇状に徐々に薄くなっていくパターンである。この1つめのパターンの特徴について、図13を用いて説明する。
図13は、絶縁膜の膜厚分布の1つめのパターンにおける保持容量の関係の一例を説明するための模式平面図である。
絶縁膜の膜厚分布の1つめのパターンを説明するにあたっては、図13に示すように、2面取りの場合におけるマザーガラス5の1つの領域501を例に挙げる。図13において、GL1,GLNは、表示領域の最も外側に配置されている2本の走査信号線を示しており、DL1,DLMは、表示領域の最も外側に配置されている2本の映像信号線を示している。また、図示は省略しているが、2本の走査信号線GL1,GLNの間には、走査信号線GLiおよび図示していない複数本の走査信号線が配置されている。また、2本の映像信号線DL1,DLMの間には、それらの間のほぼ中間にある映像信号線DLuおよび図示していない複数本の映像信号線が配置されている。
このとき、たとえば、マザーガラス5の領域501に形成された第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、図13に二点鎖線で示したような分布になる。つまり、走査信号線の延在方向(x方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、映像信号線DL1と交差する点から映像信号線DLuと交差する点に向かって単調に厚くなり、映像信号線DLuと交差する点の近傍で最大の膜厚になる。そして、映像信号線DLuと交差する点から映像信号線DLMと交差する点に向かって単調に薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域501に形成されるTFT基板101において、たとえば、走査信号線GLiに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、映像信号線DLuの近傍にある画素における面積が最も広くなり、映像信号線DL1または映像信号線DLMの近傍にある画素における面積が最も狭くなるようにする。
同様に、走査信号線GLiに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積は、映像信号線DLuの近傍にある画素における面積が最も広くなり、映像信号線DL1または映像信号線DLMの近傍にある画素における面積が最も狭くなるようにする。
またこのとき、映像信号線の延在方向(y方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、走査信号線GL1と交差する点から走査信号線GLNと交差する点に向かって単調に厚くなる。そのため、マザーガラス5の領域501に形成されるTFT基板101において、たとえば、映像信号線DLuに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、走査信号線GL1の近傍にある画素における面積が最も狭くなり、走査信号線GLNの近傍にある画素における面積が最も広くなるようにする。
同様に、映像信号線DLuに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、走査信号線GL1の近傍にある画素における面積が最も狭くなり、走査信号線GLNの近傍にある画素における面積が最も広くなるようにする。
このようにすることで、マザーガラス5の領域501に形成されるTFT基板101の表示領域DAを構成する各画素における保持容量のばらつきを低減できる。
なお、図13には、1つめのパターンの例として2面取りの場合のマザーガラス5にある1つの領域501を挙げているが、もう1つの領域502も領域501と同様の関係を持つ構成にすればよいことはもちろんである。また、図12(d)に示した15面取りの場合における領域537,539も、領域501と同様の関係を持つ構成にすればよいことはもちろんである。
次に、2つめのパターンを説明する。2つめのパターンは、絶縁膜の膜厚分布が、図12(c)に示した領域522,525や、図12(d)に示した領域532,535,541,544のように、TFT基板101の映像信号線の延在方向に沿った1つの辺の中央付近における膜厚が最も厚く、そこから遠ざかるにつれて膜厚が扇状に徐々に薄くなっていくパターンである。この2つめのパターンの特徴について、図14を用いて説明する。
図14は、絶縁膜の膜厚分布の2つめのパターンにおける保持容量の関係の一例を説明するための模式平面図である。
絶縁膜の膜厚分布の2つめのパターンを説明するにあたっては、図14に示すように、6面取りの場合におけるマザーガラス5の1つの領域522を例に挙げる。図14において、GL1,GLNは、表示領域の最も外側に配置されている2本の走査信号線を示しており、DL1,DLMは、表示領域の最も外側に配置されている2本の映像信号線を示している。また、2本の走査信号線GL1,GLNの間には、それらの間のほぼ中間にある走査信号線GLiおよび図示していない複数本の走査信号線が配置されている。また、2本の映像信号線DL1,DLMの間には、それらの間のほぼ中間にある映像信号線DLuおよび図示していない複数本の映像信号線が配置されている。
このとき、たとえば、マザーガラス5の領域522に形成された第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、図14に二点鎖線で示したような分布になる。つまり、走査信号線の延在方向(x方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、映像信号線DL1と交差する点から映像信号線DLMと交差する点に向かって単調に厚くなる。そのため、マザーガラス5の領域522に形成されるTFT基板101において、たとえば、走査信号線GLiに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、映像信号線DL1の近傍にある画素における面積が最も狭くなり、映像信号線DLMの近傍にある画素における面積が最も広くなるようにする。
同様に、走査信号線GLiに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積は、映像信号線DL1の近傍にある画素における面積が最も狭くなり、映像信号線DLMの近傍にある画素における面積が最も広くなるようにする。
またこのとき、映像信号線の延在方向(y方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、走査信号線GL1と交差する点から走査信号線GLiと交差する点に向かって単調に厚くなり、走査信号線GLiと交差する点の近傍で最大の膜厚になる。そして、走査信号線GLiと交差する点から走査信号線GLNと交差する点に向かって単調に薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域522に形成されるTFT基板101において、たとえば、映像信号線DLuに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、走査信号線DLiの近傍にある画素における面積が最も広くなり、走査信号線GL1または走査信号線GLNの近傍にある画素における面積が最も狭くなるようにする。
同様に、映像信号線DLuに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積は、走査信号線GLiの近傍にある画素における面積が最も広くなり、走査信号線GL1または走査信号線GLNの近傍にある画素における面積が最も狭くなるようにする。
このようにすることで、マザーガラス5の領域522に形成されるTFT基板101の表示領域DAを構成する各画素における保持容量のばらつきを低減できる。
なお、図14には、2つめのパターンの例として6面取りの場合のマザーガラス5にある1つの領域522を挙げているが、もう1つの領域525も領域522と同様の関係を持つ構成にすればよいことはもちろんである。また、図12(d)に示した15面取りの場合における領域532,535,541,544も、領域522と同様の関係を持つ構成にすればよいことはもちろんである。
次に、3つめのパターンを説明する。3つめのパターンは、絶縁膜の膜厚の分布が、図12(b)に示した領域511,512,513,514、図12(c)に示した領域521,523,524,526、図12(d)に示した領域531,533,534,536,540,542,543,545のように、TFT基板101の1つの角部における膜厚が最も厚く、そこから遠ざかるにつれて膜厚が扇状に徐々に薄くなっていくパターンである。この3つめのパターンの特徴について、図15を用いて説明する。
図15は、絶縁膜の膜厚分布の3つめのパターンにおける保持容量の関係の一例を説明するための模式平面図である。
絶縁膜の膜厚分布の3つめのパターンを説明するにあたっては、図15に示すように、4面取りの場合におけるマザーガラス5の1つの領域511を例に挙げる。図15において、GL1,GLNは、表示領域の最も外側に配置されている2本の走査信号線を示しており、DL1,DLMは、表示領域の最も外側に配置されている2本の映像信号線を示している。また、2本の走査信号線GL1,GLNの間には、走査信号線GLiおよび図示していない複数本の走査信号線が配置されている。また、2本の映像信号線DL1,DLMの間には、映像信号線DLuおよび図示していない複数本の映像信号線が配置されている。
このとき、たとえば、マザーガラス5の領域511に形成された第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、図15に二点鎖線で示したような分布になる。つまり、走査信号線の延在方向(x方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、映像信号線DL1と交差する点から映像信号線DLMと交差する点に向かって単調に厚くなる。そのため、マザーガラス5の領域511に形成されるTFT基板101において、たとえば、走査信号線GLiに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、映像信号線DL1の近傍にある画素における面積が最も狭くなり、映像信号線DLMの近傍にある画素における面積が最も広くなるようにする。
同様に、走査信号線GLiに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積は、映像信号線DL1の近傍にある画素における面積が最も狭くなり、映像信号線DL1または映像信号線DLMの近傍にある画素における面積が最も広くなるようにする。
またこのとき、映像信号線の延在方向(y方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、走査信号線GL1と交差する点から走査信号線GLNと交差する点に向かって単調に薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域511に形成されるTFT基板101において、たとえば、映像信号線DLuに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、走査信号線GL1の近傍にある画素における面積が最も狭くなり、走査信号線GLNの近傍にある画素における面積が最も広くなるようにする。
同様に、映像信号線DLuに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積は、走査信号線GL1の近傍にある画素における面積が最も狭くなり、走査信号線GLNの近傍にある画素における面積が最も広くなるようにする。
このようにすることで、マザーガラス5の領域511に形成されるTFT基板101の表示領域DAを構成する各画素における保持容量のばらつきを低減できる。
なお、図15には、3つめのパターンの例として4面取りの場合のマザーガラス5にある1つの領域511を挙げているが、他の3つの領域512〜514も領域511と同様の関係を持つ構成にすればよいことはもちろんである。また、図12(c)に示した6面取りの場合における領域521,523,524,526や、図12(d)に示した15面取りの場合における領域532,535,541,544も、領域511と同様の関係を持つ構成にすればよいことはもちろんである。
最後に、4つめのパターンを説明する。4つめのパターンは、絶縁膜の膜厚の分布が、図12(d)に示した領域538のように、表示領域の中央付近における膜厚が最も厚く、そこから遠ざかるにつれて膜厚が同心円状に徐々に薄くなっていくパターンである。この4つめのパターンの特徴について、図16を用いて説明する。
図16は、絶縁膜の膜厚分布の4つめのパターンにおける保持容量の関係の一例を説明するための模式図である。
絶縁膜の膜厚分布の4つめのパターンを説明するにあたっては、図16に示すように、15面取りの場合におけるマザーガラス5の1つの領域538を例に挙げる。図16において、GL1,GLNは、表示領域の最も外側に配置されている2本の走査信号線を示しており、DL1,DLMは、表示領域の最も外側に配置されている2本の映像信号線を示している。また、2本の走査信号線GL1,GLNの間には、それらの間のほぼ中間にある走査信号線GLiおよび図示していない複数本の走査信号線が配置されている。また、2本の映像信号線DL1,DLMの間には、それらの間のほぼ中間にある映像信号線DLuおよび図示していない複数本の映像信号線が配置されている。
このとき、たとえば、マザーガラス5の領域538に形成された第1の絶縁層PAS1の膜厚分布は、図16に二点鎖線で示したような分布になる。つまり、走査信号線の延在方向(x方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、映像信号線DL1と交差する点から映像信号線DLuと交差する点に向かって単調に厚くなり、映像信号線DLuと交差する点の近傍で最大の膜厚になる。そして、映像信号線DLuと交差する点から映像信号線DLMと交差する点に向かって単調に薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域538に形成されるTFT基板101において、たとえば、走査信号線GLiに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、映像信号線DLuの近傍にある画素における面積が最も広くなり、映像信号線DL1または映像信号線DLMの近傍にある画素における面積が最も狭くなるようにする。
同様に、走査信号線GLiに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積は、映像信号線DLuの近傍にある画素における面積が最も広くなり、映像信号線DL1または映像信号線DLMの近傍にある画素における面積が最も狭くなるようにする。
またこのとき、映像信号線の延在方向(y方向)にみた第1の絶縁層PAS1の膜厚は、走査信号線GL1と交差する点から走査信号線GLiと交差する点に向かって単調に厚くなり、走査信号線GLiと交差する点の近傍で最大の膜厚になる。そして、走査信号線GLiと交差する点から走査信号線GLNと交差する点に向かって単調に薄くなる。そのため、マザーガラス5の領域538に形成されるTFT基板101において、たとえば、映像信号線DLuに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域の面積は、走査信号線GLiの近傍にある画素における面積が最も広くなり、走査信号線GL1または走査信号線GLNの近傍にある画素における面積が最も狭くなるようにする。
同様に、映像信号線DLuに沿って並んだ複数の画素のそれぞれにおける保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域の面積は、走査信号線GLiの近傍にある画素における面積が最も広くなり、走査信号線GL1または走査信号線GLNの近傍にある画素における面積が最も狭くなるようにする。
このようにすることで、マザーガラス5の領域538に形成されるTFT基板101の表示領域DAを構成する各画素における保持容量のばらつきを低減できる。
なお、図16には、4つめのパターンの例として15面取りの場合のマザーガラス5にある1つの領域538を挙げているが、15面取りに限らず、たとえば、3面×3面の9面取りの場合の中央の領域なども、領域538と同様の関係(特徴)を持つ構成にすればよいことはもちろんである。
以上説明したように、実施例1の液晶表示パネル1によれば、表示領域を構成する複数の画素のそれぞれにおける保持容量のばらつきを低減でき、保持容量のばらつきにより生じる画質むらを低減できる。そのため、液晶表示装置の表示品質を向上させることができる。
また、実施例1のTFT基板101の製造によれば、たとえば、第1の絶縁層PAS1の膜厚や第2の絶縁層PAS2の膜厚を薄くできるので、TFT基板101の製造効率が高まり、TFT基板101(液晶表示パネル1)の製造コストを低減できる。
図17(a)乃至図17(c)は、本発明による実施例2の液晶表示パネル1の概略構成の一例を説明するための模式図である。
図17(a)は、1枚のTFT基板におけるエッチング量のばらつきの見積もり方法の一例を示す模式平面図である。図17(b)は、図17(a)に示した表示領域DAの対角に位置する2つの画素SP3,SP4におけるエッチング量のばらつきの一例を示す模式断面図である。図17(c)は、図17(a)に示した2つの画素SP1,SP2におけるエッチング量のばらつきの一例を示す模式断面図である。
図17(a)は、1枚のTFT基板におけるエッチング量のばらつきの見積もり方法の一例を示す模式平面図である。図17(b)は、図17(a)に示した表示領域DAの対角に位置する2つの画素SP3,SP4におけるエッチング量のばらつきの一例を示す模式断面図である。図17(c)は、図17(a)に示した2つの画素SP1,SP2におけるエッチング量のばらつきの一例を示す模式断面図である。
実施例1で説明した構成のTFT基板101を製造するときには、第1の絶縁層PAS1の膜厚分布や第2の絶縁層PAS2の膜厚分布などの情報に基づいて決定した保持容量電極部StgLの寸法や第2の保持容量電極層SoL2の寸法を利用して感光性レジストを露光している。そのため、たとえば、図11(a)および図11(b)に示したような手順において、たとえば、第1の導電膜や第2の導電膜をエッチングしたときに生じるエッチング量のばらつきにより、実際に形成された保持容量電極部StgLの寸法や第2の保持容量電極層SoL2の寸法が、ステップ404,411で決定した寸法からずれてしまう可能性がある。そこで、実施例2では、上記エッチング量のばらつきを考慮したときの各画素における保持容量の関係について説明する。
第1の導電膜や第2の導電膜をエッチングしたときに、1枚のTFT基板101の上でエッチング量にどの程度のばらつきが生じるかを調べるために、本願発明者らは、まず、たとえば、図17(a)に示すように、表示領域DAの対角に位置する2つの画素SP3,SP4における導電層の寸法のばらつきを調べた。このとき、ガラス基板などの絶縁基板SUBの表面には、まず、たとえば、下地絶縁層PAS0および第1の絶縁層PAS1などを、それぞれの膜厚が均一になるように形成しておき、第1の絶縁層PAS1の上に、第1の導電膜を膜厚が均一になるように成膜した。そして、たとえば、保持容量電極部StgLのx方向の寸法(幅)が均一になるように形成したレジストをマスクにして前記第1の導電膜をエッチングした。
その結果、たとえば、図17(b)に示すように、表示領域DAの1つの角部に位置する画素SP3に形成された保持容量電極部StgLのx方向の寸法がOLW13であったのに対し、もう1つの角部に位置する画素SP4に形成された保持容量電極部StgLのx方向の寸法はOLW13よりも大きいOLW14になった。本願発明者らが調べた例では、表示領域DAの対角の寸法が80cmのときに、2つの画素SP3,SP4における保持容量電極部StgLのx方向の寸法にはOLW14−OLW13=2.6μmの差が生じた。
このことから、表示領域DAの対角の寸法が80cmのTFT基板101を製造した場合、エッチング量のばらつきにより、任意の2つの画素における保持容量電極部StgLのx方向の寸法には最大で2.6μmのばらつきが生じることが予測される。
またこのとき、図17(a)に示した第1の画素SP1における保持容量電極部StgLのx方向の寸法OLW11と、第2の画素SP2における保持容量電極部StgLのx方向の寸法OLW12は、たとえば、図17(c)に示すような関係になる。このとき、表示領域DAの対角に位置する一方の画素SP3に近いほうの第1の画素SP1における保持容量電極部StgLのx方向の寸法OLW11は、画素SP3における保持容量電極部StgLのx方向の寸法OLW13よりも大きく、第2の画素SP2における保持容量電極部StgLのx方向の寸法OLW12よりも小さい。また、表示領域DAの対角に位置する他方の画素SP4に近いほうの第2の画素SP2における保持容量電極部StgLのx方向の寸法OLW12は、画素SP4における保持容量電極部StgLのx方向の寸法OLW14よりも小さい。そのため、2つの画素SP1,SP2のそれぞれにおける保持容量電極部StgLのx方向の寸法の差OLW12−OLW11は、2.6μmよりも小さい。
また、表示領域DAの任意の2つの画素における保持容量電極部StgLのx方向の寸法の差は、当該2つの画素の距離に比例して大きくなることが予測される。そのため、このようなエッチング量のばらつきを考慮すると、下記(式2)を満たしていれば2つの画素SP1,SP2における第1の保持容量の値が等しいとみなすことができる。
なお、上記(式2)において、OLW11およびOLL11はそれぞれ、第1の画素SP1における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法およびy方向であり、PD11は、第1の画素SP1における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域に介在する第1の絶縁層PAS1の膜厚である。また、OLW12およびOLL12はそれぞれ、第2の画素SP2における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法およびy方向であり、PD12は、第2の画素SP2における保持容量電極部StgLと第1の保持容量電極層SoL1とが平面でみて重なる領域に介在する第1の絶縁層PAS1の膜厚である。また、LDAは表示領域DAの対角の距離(単位はcm)であり、σは表示領域DAの対角に位置する2つの画素SP3,SP4においてエッチング量のばらつきにより生じる寸法の差(単位はcm)であり、L12は第1の画素SP1と第2の画素SP2との距離である(単位はcm)。
また、第2の導電層をエッチングして映像信号線および第2の保持容量電極層SoL2を形成するときにも、エッチング量に同様のばらつきが生じることが予測される。そのため、このようなエッチング量のばらつきを考慮すると、下記(式4)を満たしていれば2つの画素SP1,SP2における第2の保持容量の値が等しいとみなすことができる。
なお、上記(式4)において、OLW21およびOLL21はそれぞれ、第1の画素SP1における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法およびy方向であり、PD21は、第1の画素SP1における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域に介在する第2の絶縁層PAS2の膜厚である。また、OLW22およびOLL22はそれぞれ、第2の画素SP2における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域のx方向の寸法およびy方向であり、PD22は、第2の画素SP2における保持容量電極部StgLと第2の保持容量電極層SoL2とが平面でみて重なる領域に介在する第2の絶縁層PAS2の膜厚である。
以上、本発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはもちろんである。
たとえば、実施例1では、本発明を適用した液晶表示パネル1の構成の一例として、1画素の構成が、図3(a)乃至図3(c)に示したような構成のTFT基板101を有する横電界駆動方式の液晶表示パネル1を挙げたが、本発明は、これに限らず、保持容量を有する種々の構成のTFT基板101(液晶表示パネル1)に適用できることはもちろんである。また、本発明は、半透過型に限らず、透過型あるいは反射型の液晶表示パネル1にも適用できることはもちろんである。
また、実施例1では、本発明を適用した液晶表示パネル1の構成の一例として、横電界駆動方式の液晶表示パネル1を挙げたが、本発明は、横電界駆動方式の液晶表示パネルに限らず、縦電界駆動方式の液晶表示パネルにも適用できることはもちろんである。
またさらに、実施例1では、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルを例に挙げたが、これに限らず、表示領域にTFTがマトリクス状に配置された表示パネルであれば本発明を適用できる。本発明を適用できる他の表示パネルとしては、たとえば、有機ELを用いた自発光型の表示パネルがある。
1…液晶表示パネル
101…TFT基板
102…対向基板
103…液晶材料
104…シール材
105A,105B…偏光板
SUB…絶縁基板
GL,GLn,GLn+1,GLi,GLj,GLN−1,GLN…走査信号線
DL,DLm,DLm+1,DLu,DLv,DLM…映像信号線
SD1…ドレイン電極
SD2…ソース電極
SC…半導体層
SC1…チャネル領域
SC2…ドレイン領域
SC3…ソース領域
SC4…ソースドレイン領域
SC5…導電領域
PAS…絶縁層
PAS0…下地絶縁層
PAS1…第1の絶縁層
PAS2…第2の絶縁層
PAS3…第3の絶縁層
PX…画素電極
CT…共通電極
SL…保持容量線
StgL…保持容量電極部
SoL1…第1の保持容量電極層
SoL2…第2の保持容量電極層
TH1,TH2,TH3…スルーホール
LC…液晶層
2…ゲートドライバ
3…データドライバ
5…マザーガラス
101…TFT基板
102…対向基板
103…液晶材料
104…シール材
105A,105B…偏光板
SUB…絶縁基板
GL,GLn,GLn+1,GLi,GLj,GLN−1,GLN…走査信号線
DL,DLm,DLm+1,DLu,DLv,DLM…映像信号線
SD1…ドレイン電極
SD2…ソース電極
SC…半導体層
SC1…チャネル領域
SC2…ドレイン領域
SC3…ソース領域
SC4…ソースドレイン領域
SC5…導電領域
PAS…絶縁層
PAS0…下地絶縁層
PAS1…第1の絶縁層
PAS2…第2の絶縁層
PAS3…第3の絶縁層
PX…画素電極
CT…共通電極
SL…保持容量線
StgL…保持容量電極部
SoL1…第1の保持容量電極層
SoL2…第2の保持容量電極層
TH1,TH2,TH3…スルーホール
LC…液晶層
2…ゲートドライバ
3…データドライバ
5…マザーガラス
Claims (12)
- 複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記複数本の走査信号線と立体的に交差する複数本の映像信号線と、マトリクス状に配置された複数個のTFTと、前記走査信号線および前記映像信号線とは異なる保持容量線と、前記走査信号線および前記映像信号線ならびに前記保持容量線とは異なる導電層とを有し、前記保持容量線の一部分と前記導電層とを一対の電極とし、前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層を誘電体とする保持容量がマトリクス状に配置された表示パネルを備える表示装置であって、
ある1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層の厚さが、他の1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層の厚さよりも薄く、
前記ある1つの保持容量における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域の面積が、前記他の1つの領域における前記保持容量線と前記導電層とが平面でみて重なる領域の面積よりも小さいことを特徴とする表示装置。 - 前記保持容量は、第1の導電層、第1の絶縁層、前記保持容量線、第2の絶縁層、第2の導電層の順に積層された積層体で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記ある1つの保持容量における前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW11およびOLL11とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD11とし、
前記他の1つの保持容量における前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW12およびOLL12とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD12とし、
前記表示パネル上の対角に位置する2つの画素における保持容量の距離をLDA[cm]、当該2つの画素におけるエッチング量の誤差をσ[cm]、前記ある1つの保持容量と前記他の1つの保持容量との距離をL12[cm]としたときに、下記(式2)の関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
- 前記ある1つの保持容量における前記第2の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW21およびOLL21とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD21とし、
前記他の1つの保持容量における前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域の幅および長さをそれぞれOLW22およびOLL22とし、前記第1の導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域における第1の絶縁層の膜厚をPD22とし、
前記表示パネル上の対角に位置する2つの画素における保持容量の距離をLDA[cm]、当該2つの画素におけるエッチング量の誤差をσ[cm]、前記ある1つの保持容量と前記他の1つの保持容量との距離をL12[cm]としたときに、下記(式4)の関係を満たすことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記保持容量は、前記第1の導電層および前記第1の絶縁層ならびに前記保持容量線により構成される第1の保持容量と、前記第2の導電層および前記第2の絶縁層ならびに前記保持容量線により構成される第2の保持容量が並列に接続されており、
前記ある1つの保持容量における前記第1の保持容量と前記第2の保持容量の和が、前記他の1つの保持容量における前記第1の保持容量と前記第2の保持容量の和と等しいことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。 - 前記走査信号線の延在方向に並んだ複数個の保持容量は、当該走査信号線の一端からの距離が長い保持容量ほど、前記導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層が厚くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記走査信号線の延在方向に並んだ複数個の保持容量は、当該走査信号線の延在方向でみた中点からの距離が短い保持容量ほど、前記導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層が厚くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記映像信号線の延在方向に並んだ複数個の保持容量は、当該映像信号線の一端からの距離が長い保持容量ほど、前記導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層が厚くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記映像信号線の延在方向に並んだ複数個の保持容量は、当該映像信号線の延在方向でみた中点からの距離が短い保持容量ほど、前記導電層と前記保持容量線とが平面でみて重なる領域に介在する絶縁層が厚くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記表示パネルは、一対の基板の間に液晶材料を封入した液晶表示パネルであることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2006319988A JP2008134407A (ja) | 2006-11-28 | 2006-11-28 | 表示装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8441587B2 (en) | 2010-02-02 | 2013-05-14 | Samsung Display Co., Ltd. | Display substrate, method of manufacturing the same and display panel having the same |
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2006
- 2006-11-28 JP JP2006319988A patent/JP2008134407A/ja active Pending
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US8441587B2 (en) | 2010-02-02 | 2013-05-14 | Samsung Display Co., Ltd. | Display substrate, method of manufacturing the same and display panel having the same |
US8629946B2 (en) | 2010-02-02 | 2014-01-14 | Samsung Display Co., Ltd. | Display substrate, method of manufacturing the same and display panel having the same |
US8836876B2 (en) | 2010-02-02 | 2014-09-16 | Samsung Display Co., Ltd. | Display substrate, method of manufacturing the same and display panel having the same |
US9030615B2 (en) | 2010-02-02 | 2015-05-12 | Samsung Display Co., Ltd. | Display substrate, method of manufacturing the same and display panel having the same |
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