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JP2008134357A - 画像形成装置、プロセスカートリッジ、および補助帯電方法 - Google Patents

画像形成装置、プロセスカートリッジ、および補助帯電方法 Download PDF

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JP2008134357A JP2006319317A JP2006319317A JP2008134357A JP 2008134357 A JP2008134357 A JP 2008134357A JP 2006319317 A JP2006319317 A JP 2006319317A JP 2006319317 A JP2006319317 A JP 2006319317A JP 2008134357 A JP2008134357 A JP 2008134357A
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Norihiko Kubo
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Abstract

【課題】転写残トナーを現像同時クリーニングで長期間に渡って安定して良好に除去・回収できるクリーナレス方式の画像形成装置を提供する。
【解決手段】帯電ローラ2の上流側に配置されたトナー帯電量制御部材6は、感光ドラム1の軸方向にレシプロ移動しつつ感光ドラム1の表面に導電性の毛体を摺擦させて転写残トナーを帯電させる。トナー帯電量制御部材6の毛体に突起体を深く差し込んだフリッカ部材200を、トナー帯電量制御部材6と平行に配置してレシプロ移動させる。画像形成時には、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを同位相同振幅にレシプロ駆動する。100枚プリントするごとに3秒間の画像形成を伴わない復帰モードを実行する。復帰モードでは、帯電ローラ2の帯電バイアス電圧を0Vとし、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを逆位相同振幅にレシプロ駆動させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、現像装置で転写残トナーを回収するクリーナレス方式の画像形成装置、詳しくは、帯電手段の上流でブラシ部材を像担持体に摺擦させて転写残トナーを帯電させる補助帯電方法に関する。
記録材搬送ベルト等に沿って現像色が異なる複数の感光ドラムを配列させたタンデム方式の画像形成装置が実用化されている。中間転写ベルトに現像色が異なる複数のトナー像を一次転写して重ね合わせてフルカラーのトナー像を形成し、その後、記録材に一括二次転写する中間転写方式の画像形成装置も実用化されている。転写後の感光ドラム表面に残った転写残トナーを正規の極性に帯電させる補助帯電により、現像装置にて効率的に現像同時クリーニングを行うクリーナレス方式の画像形成装置も実用化されている。現像色ごとの感光ドラム、現像装置、帯電ローラ等を一体にまとめて着脱可能な筐体に収納したクリーナレス方式のプロセスカートリッジも実用化されている。
特許文献1には、中間転写ベルトの上向き直線区間に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのクリーナレス方式のプロセスカートリッジを配列したタンデム方式のフルカラー画像形成装置が示される。ここでは、帯電電圧を印加されて感光ドラムの表面を一様帯電させる帯電ローラの上流側に、感光ドラムの表面をブラシ部材で摺擦して転写残トナーを帯電電圧と同極性に帯電させる補助帯電装置が配置される。ブラシ部材は、感光ドラムの軸方向に往復移動する移動台上に、感光ドラムの回転方向に間隔を隔てて一対配置されている。そして、上流側のブラシ部材は、交流電圧を印加されて転写残トナーの帯電状態を揃える。下流側のブラシ部材は、帯電電圧の直流成分と同極性の直流電圧を印加されて転写残トナーを正規の極性に帯電させる。このようにして、現像装置による効率的な現像同時クリーニングを可能にしている。
特許文献2には、帯電ローラの上流に配置した一対のブラシ部材を感光ドラムの軸方向にレシプロ移動させて転写残トナーを正規の極性に帯電させる画像形成装置が示される。ここでは、上流側のブラシ部材は、350Vの直流電圧を印加されて転写残トナーを取り込み、トナーの帯電状態を正極性に揃えて少しずつ感光ドラムに戻す。下流側のブラシ部材は、帯電電圧よりも高い−800Vの直流電圧を印加されることにより、感光ドラム表面の転写残トナーを放電を伴って負極性に帯電させる。そして、紙間や電源ON時の初期動作時やプリント動作終了時に、ブラシ回復期間を設けて、ブラシ部材に蓄積したトナーをまとめて感光ドラムの表面へ電気的に移動させて、ブラシ部材をクリーニングしている。
ここで、ブラシ回復期間には、逆極性(正極性)に帯電したトナーや未帯電のトナーがブラシ部材から感光ドラムの表面へ大量に放出されて連れ回りする。このため、帯電ローラに帯電電圧(負極性)を印加したままだと、トナーが帯電ローラに転写されて絶縁層を形成し、帯電ムラの原因となる。そこで、ブラシ回復期間には、帯電ローラに対する帯電電圧の印加を停止して帯電ローラの汚染を防止している。また、転写ローラに通常とは逆極性(負極性)の電圧を印加して、逆極性に帯電したトナーを中間転写ベルト等へ転写させ、ベルトクリーニング装置により回収している。
特許文献3には、帯電ローラの上流に配置した一対のブラシ部材を独立して個別に感光ドラムの軸方向に往復移動させる画像形成装置が示される。
特許文献4には、導電性ロールブラシを用いて感光ドラム表面の転写残トナーを静電吸着する静電ファーブラシ方式のドラムクリーニング装置が示される。ここでは、多数の突起体を導電性ロールブラシの毛体の間隔に差し込んだフリッカ部材が導電性ロールブラシと並列に配置される。そして、画像形成を伴わないブラシ回復期間に、レシプロ駆動機構によってフリッカ部材を感光ドラムの軸方向にレシプロ移動させ、導電性ロールブラシのブラシの奥に蓄積したトナーを梳き出して感光ドラム表面へ機械的に掃い出す。これにより、導電性ロールブラシのクリーニング性能がリフレッシュされる。
特開2003−167477号公報 特開2003−316202号公報 特開2005−208322号公報 特開平5−53489号公報
特許文献2、特許文献3に示される補助帯電装置は、直流電圧を印加された固定系の導電性ブラシを感光ドラムの軸方向に往復移動させて、感光ドラム表面の転写残トナーを正規極性に帯電させている。しかし、固定系の導電性ブラシは、画像形成に伴って逆極性に帯電したトナーを毛体の間隔に次第に堆積してしまい、画像形成時に逆極性に帯電したトナーを吐き出すようになると、現像同時クリーニングがうまく機能しなくなる。
そこで、特許文献2に示される補助帯電装置では、非画像形成時に導電性ブラシから感光ドラムの表面へ電気的にトナーを吐き出させている。しかし、レシプロ移動を伴う摺擦によってブラシの奥側へもトナーが移動して堆積される一方、高電圧を印加しても、感光ドラムの表面に近い毛体の部分でしか、トナーを感光ドラムの表面へ付勢するに足る十分な電界を形成できない。従って、ブラシの少し奥に堆積したトナーについては吐き出し効果が限られてしまい、レシプロ移動を伴う固定系のブラシでは、電気的な方法では十分なリフレッシュ効果が得られない。吐き出し電圧を印加しつつレシプロ移動を継続すれば、濃度拡散によってブラシの奥側から先端側へ次第にトナーが移動して掃い出されるが、十分なリフレッシュ効果を得るためには長時間を要する。
そこで、特許文献2に示される電気的な方法を特許文献4に示されるフリッカ部材に置き換え、固定系のブラシの奥側からも機械的にトナーを梳き出す補助帯電装置が提案された。
しかし、固定系のブラシに深く突起体を侵入させたフリッカ部材を軸方向に往復運動させるという方法だけでは、次のようないくつかの弊害が発生した。
まず、画像形成中にフリッカ部材の突起体とブラシとを干渉させすぎると、ブラシの毛倒れにより、像担持体との接触面積が減少し、像担持体上の転写残トナーの帯電状態を均一に制御できなくなった。
次に、ブラシに保持されていた極性反転トナーや未帯電トナーが画像形成中に像担持体上に落とされ、正規の極性を持たないこれらのトナーは現像器で回収できず、像担持体上を連れ回るようになった。連れ回るトナーが転写部で極性反転して画像形成中に帯電ローラを汚したため、帯電不良やカブリを誘発してしまった。また、突起体とブラシとの常時の過度な干渉により、ブラシが毛倒れした状態に変形してしまう弊害が発生した。
本発明は、上記のような弊害を招くことなく、転写残トナーを現像同時クリーニングで長期間に渡って安定して良好に除去・回収できるクリーナレス方式の画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、移動する表面にトナー像が形成される像担持体と、帯電電圧を印加されて前記表面を帯電させる帯電手段と、転写電圧を印加されて前記表面から前記トナー像を転写させる転写手段と、前記転写手段と前記帯電手段との間の前記表面に導電性の毛体を摺擦させて転写残トナーを帯電させるブラシ部材と、前記ブラシ部材を前記表面に沿って周期移動させるブラシ駆動機構とを備えたものである。多数の突起体を前記毛体の間隔に差し込んで配置されたフリッカ部材と、前記フリッカ部材を周期移動させるフリッカ駆動機構と、前記ブラシ駆動機構と前記フリッカ駆動機構とを制御して前記ブラシ部材と前記フリッカ部材とを移動させる制御手段とを備える。そして、前記制御手段は、画像形成を伴わないブラシ回復期間には、前記ブラシ部材と前記フリッカ部材とを画像形成時よりも大きな振幅で相対移動させる。
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記表面を一様に接触帯電させる帯電手段と、前記帯電手段の上流側で前記表面の移動方向と交差する方向に往復移動して前記表面を摺擦するブラシ部材とを備えたクリーナレス方式のものである。前記ブラシ部材の毛体の間隔に多数の突起体を差し込んだ状態で前記ブラシ部材と平行に往復移動するフリッカ部材を備える。そして、前記フリッカ部材と前記ブラシ部材とは、外部から制御して、同位相同振幅の往復移動と相対移動とを切り替え可能である。
本発明の補助帯電方法は、感光ドラム表面の転写残トナーを、帯電ローラに印加する帯電電圧と同極性に帯電させる方法である。前記帯電ローラに前記帯電電圧を印加した状態で、同極性の補助帯電電圧を印加したブラシ部材を、前記ブラシ部材の毛体の間隔に多数の突起体を差し込んだフリッカ部材と一体に往復移動させる第1工程と、前記帯電ローラに前記帯電電圧を印加しない状態で、前記フリッカ部材と前記ブラシ部材とを前記往復移動の方向に相対移動させる第2工程とを備える。
本発明の画像形成装置では、制御手段が画像形成を伴わないブラシ回復期間を設定して、フリッカ部材によりブラシ部材をクリーニングする。フリッカ部材は、ブラシ回復期間に、ブラシ部材に対して画像形成時よりも大きな振幅の相対移動を行って、ブラシ部材の毛体に突起体をより強く干渉させることにより、毛体から像担持体へトナーを掃い出させる。従って、ブラシ回復期間に比較して圧倒的に長時間に渡る画像形成時には、ブラシ部材の毛体に対する突起体の影響を軽減して、毛倒れ、帯電不良、未帯電トナーの放出と言った弊害を軽減できる。
また、画像形成時もブラシ部材の毛体の間隔にフリッカ部材の突起体を保持したままなので、ブラシ回復期間の前後に毛体の間隔に突起体を抜き差しする必要がなく、直ちに必要な振幅の相対移動を開始できる。従って、ブラシ回復期間の前後に毛体の間隔に突起体を抜き差しする構成よりも、抜き差しする機構が不要な分、補助帯電装置を小型軽量に構成できる。抜き差しに関連する困難が無いので機構の信頼性も高まる。また、短時間でブラシ回復期間に移行して短時間で必要なクリーニングを済ませ、短時間で画像形成に復帰できるので、画像形成の生産性を阻害しない。
本発明のプロセスカートリッジは、本発明の画像形成装置に搭載され、画像形成装置側の制御手段によって画像形成時とブラシ回復期間とを制御される。制御手段は、ブラシ回復期間には、フリッカ部材とブラシ部材とを相対移動させ、一方、画像形成時には、フリッカ部材とブラシ部材とに同位相同振幅の往復移動を行わせる。
本発明の補助帯電方法では、第2工程(ブラシ回復期間)を実行してブラシ部材から滞留トナーを吐き出させることにより、第1工程(画像形成時)における毛倒れ、帯電不良、未帯電トナーの放出と言った弊害を軽減できる。
以下、本発明の一実施形態である画像形成装置について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の画像形成装置は、以下に説明する実施形態の構成には限定されない。往復移動を伴って像担持体を摺擦して転写残トナーを帯電させる限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実現可能である。
本実施形態では、異なる分解色のトナー像を形成する4つのプロセスカートリッジを用いてフルカラー画像形成を行う画像形成装置を説明する。しかし、本発明は、1以上の感光ドラムを配置した画像形成装置、プロセスカートリッジを用いない画像形成装置、感光ドラム以外の像担持体を用いる画像形成装置等で実施してもよい。中間転写ベルト、記録材搬送ベルト、中間転写ドラム、記録材搬送ドラムは、相互に置き換えて実施可能であり、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途に対応させても実施可能である。
なお、特許文献1〜4に示される一般的な画像形成装置の構成、ブラシの往復移動機構の詳細、補助帯電装置の電源構成、制御内容等については、図示を省略して詳細な説明も省略する。
<画像形成装置>
図1は本実施形態の画像形成装置の主要部を断面で示した構成の説明図、図2はプロセスカートリッジを含む部分の拡大図である。図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写方式電子写真プロセス、接触帯電方式、反転現像方式を用いた、最大通紙サイズがA3サイズのカラーレーザープリンタである。画像形成装置100は、現像色の異なる4個のプロセスカートリッジ8Y、8M、8C、8Kを個別交換が可能に装備して、用紙、OHPシート、布等の記録材にフルカラーの画像を形成する。プロセスカートリッジ8Y、8M、8C、8Kは、使用する現像剤が異なる以外は概ね同一に構成されているので、図2では、各色の別を表す添え字Y、M、C、Kを省略して総括的に構成を示している。
画像形成装置100は、中間転写ベルト91の移動方向に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に画像形成部PY、PM、PC、PKを配置している。画像形成部PY、PM、PC、PKには、それぞれプロセスカートリッジ8Y、8M、8C、8Kが装着される。4色フルカラー画像を形成する場合、画像形成装置100と通信可能に接続された外部ホスト装置からの信号に従って、色分解された画像信号が生成される。そして、この信号に応じて、画像形成部PY、PM、PC、PKの各プロセスカートリッジ8Y、8M、8C、8Kにおいて各色のトナー像の形成が行われる。
感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに形成された各色のトナー像は、循環する中間転写ベルト91上に順次重ね合わせて転写される。そして、中間転写ベルト91上に形成されたフルカラーのトナー像は、中間転写ベルト91と二次転写ローラ10とが対向する二次転写部に搬送されてきた記録材P上に一括転写される。次いで、記録材Pは定着装置12に搬送されて加熱加圧によりトナー像を定着された後、機外に排出される。
図2に示すように、プロセスカートリッジ8では、帯電ローラ2によって帯電させた感光ドラム1の表面を露光装置3が走査露光して静電潜像を形成し、現像器4が静電潜像にトナーを供給してトナー像に現像する。回転する感光ドラム1の周囲に、帯電ローラ2、現像器4、一次転写ローラ92、トナー帯電量制御部材6、残留トナー像均一化部材7が配置される。
感光ドラム1は、有機光導電体(OPC)の表面層を形成した回転ドラム型の電子写真感光体であり、外径は30mm、中心支軸を中心に195mm/secのプロセススピード(周速度)で図中矢示方向に回転駆動される。
感光ドラム1は、アルミニウム製シリンダ(導電性ドラム基体)の表面に、光の干渉を抑えて上層の接着性を向上させる下引き層と、光電荷発生層と、電荷輸送層(厚さ20μm)との3層を下から順に塗り重ねた構成をしている。
帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転に従動して回転しつつ感光ドラム1の表面を一様な負極性に帯電させるローラ形状の接触帯電器である。帯電ローラ2は、芯金2aを中心にして下層2b、中間層2c、表層2dを下から順次に積層した3層構成であって、ローラ外径が14mm、長手長さが320mm、ローラ抵抗は10Ω〜10Ωである。下層2bは帯電音を低減するための発泡スポンジ層、中間層2cは帯電ローラ2全体として均一な抵抗を得るための抵抗層である。表層2dは、カーボンを分散させたフッ素樹脂で形成され、感光ドラム1上にピンホールなどの欠陥があってもリークが発生するのを防止する保護層である。芯金2aは、直径6mmのステンレス丸棒を用い、芯金2aの両端部を軸受け部材により回転自在に保持させ、押圧ばねにより付勢して感光ドラム1の表面に所定の押圧力で圧接している。
帯電ローラ2には、帯電電源20から、直流電圧Vdcに所定周波数の交流電圧Vacを重畳した帯電バイアス電圧Vdc+Vacが、芯金2aを介して印加される。帯電ローラ2と感光ドラム1の接触部が帯電部aである。本実施形態では、帯電ローラ2に印加する帯電バイアス電圧は、−500Vの直流電圧と、周波数=1985Hz、ピーク間電圧Vpp=1400V、正弦波の交流電圧とを重畳した振動電圧である。これにより、感光ドラム1の周面は−500V(暗部電位Vd)に一様に帯電される。
帯電ローラ2に接して帯電ローラクリーニング部材2fが設けられている。帯電ローラクリーニング部材2fは、可撓性を持つクリーニングフィルムである。帯電ローラクリーニング部材2fは、帯電ローラ2と平行に配置されて帯電ローラ2の長手方向に往復運動する支持部材2gに一端を固定され、自由端側近傍の面において帯電ローラ2と接触ニップを形成する。支持部材2gが、画像形成装置100の駆動モータによりギア列を介して駆動されて往復運動をすることで、帯電ローラ2の表層2dが帯電ローラクリーニング部材2fで摺擦される。これにより、帯電ローラ2の表層2dの付着汚染物(微粉トナー、外添剤など)が除去される。
露光装置3は、帯電ローラ2により一様に帯電処理された感光ドラム1の表面に画像露光Lを出力して静電潜像を書き込むレーザスキャナである。露光装置3は、半導体レーザーを用いたレーザー光源、結像露光光学系、回転ミラーを用いた走査光学系を含む。露光装置3は、不図示の画像読み取り装置等のホスト装置から送られたカラー原稿画像の色分解・画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザビームを出力して走査露光する。これにより、回転する感光ドラム1の一様帯電面には、画像露光Lで照射された部分の電位が低下して、走査露光した画像情報に対応した色成分ごとの静電潜像が形成される。本実施形態では、露光部電位Vlを−150Vとした。感光ドラム1における画像露光Lの照射位置が露光部bである。
現像器4は、感光ドラム1に形成された静電潜像にトナーを電気的に付着させて現像する二成分接触現像器(二成分磁気ブラシ現像器)である。現像器4は、主に樹脂トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)との混合物である二成分現像剤46を現像容器40に収容し、感光ドラム1側の開口部に現像剤担持体としての現像スリーブ41を配置している。現像スリーブ41に所定間隙を隔てて現像剤規制部材としての現像剤規制ブレード42が対向配置される。
現像スリーブ41は、内部にマグネットローラを固定配置して、対向する感光ドラム1の表面の進行方向とは逆方向に回転駆動される。現像スリーブ41の回転に伴って、現像スリーブ41上には、現像剤規制ブレード42に規制された現像剤薄層が形成される。本実施形態では、現像スリーブ41は、感光ドラム1との最近接距離(S−Dgap)を350μmに保たせて感光ドラム1に対向配設した。感光ドラム1と現像スリーブ41との対向部が現像部cである。現像スリーブ41に担持された現像剤薄層は、現像部cにおいて感光ドラム1の表面に接触して適度に摺擦する。
現像スリーブ41には、不図示の現像電源から所定の現像バイアス電圧が印加される。本実施形態では、現像スリーブ41に印加する現像バイアス電圧は、−350Vの直流電圧(Vdc)と、1800Vpp、周波数=2300Hzの交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧である。従って、回転する現像スリーブ41によって現像剤薄層として現像部cに搬送された現像剤46中のトナーが、現像バイアス電圧による電界によって、感光ドラム1の静電潜像に選択的に付着してトナー像に現像される。本実施形態では、感光ドラム1の露光明部(電位低下部)にトナーが付着して静電潜像が反転現像される。
現像スリーブ41に担持された現像剤薄層は、現像スリーブ41の回転に伴って現像部cを通過して現像容器40内の現像剤溜り部に戻される。現像器4内には、現像剤攪拌部材としての撹拌スクリュー43、44が設けられている。攪拌スクリュー43、44は、現像スリーブ41の回転と同期して回転し、現像剤46に補給されたトナーをキャリアと攪拌・混合して、トナーに所定の帯電電荷を与える。攪拌スクリュー43、44は、それぞれ長手方向において反対方向に現像剤46を搬送し、現像剤46を現像スリーブ41に供給すると共に、現像によりトナー濃度(現像剤中のトナーの割合)が低下した現像剤46を搬送して攪拌し、現像容器40内で循環させる。
現像器4のスクリュー44の上流側壁面には、現像剤46の透磁率変化を検出して現像剤46中のトナー濃度を検知するセンサー45が設けられる。現像剤46の循環方向においてセンサー45の下流側にトナー補給開口47が設けられている。センサー45で検知したトナー濃度の検知結果に応じて、スクリュー51が駆動され、トナー補給ユニット5からトナー補給開口47を通してトナー補給が行われて、現像剤46中のトナー濃度が回復される。補給されたトナーは、攪拌スクリュー44、43により搬送されてキャリアと混ざり合い、適度な帯電電荷を付与された後に、現像スリーブ41に供給されて現像スリーブ41上で再び薄層形成して現像に供される。
本実施形態では、トナーは平均粒径5.5μmのネガ帯電トナーを用い、キャリアは、飽和磁化が205emu/cm、平均粒径35μmの磁性キャリアを用いた。トナーとキャリアとは重量比6:94で混合して現像剤46とした。感光ドラム1上で計測したトナーの帯電量は、−25μC/gであった。
図1に示すように、画像形成部PY、PM、PC、PKに対向させて中間転写ユニット9が設けられ、中間転写ユニット9は、無端状の中間転写ベルト91を感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接させている。中間転写ベルト91は、駆動ローラ94、テンションローラ95及び二次転写対向ローラ96に所定の張力を持って掛け渡されて、図中矢印の方向に循環する。画像形成部PY、PM、PC、PKでは、一次転写ローラ92Y、92M、92C、92Kを制御して中間転写ベルト91にトナー像を一次転写する。中間転写ベルト91には、先ず、1色目(イエロー)の画像形成部PYで、上述の動作により感光ドラム1Yに形成されたイエローのトナー像を転写する。次いで同様の工程を経た各色に対応する感光ドラム1M、1C、1Kより、順次マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナー像を多重転写する。
図2に示すように、感光ドラム1に対向させた中間転写ベルト91の裏側に一次転写ローラ92が配置される。一次転写ローラ92は、軸受け部を押圧ばねにより付勢されて中間転写ベルト92に圧接して、中間転写ベルト91と感光ドラム1との間に転写部(一次転写ニップ部)dを形成する。感光ドラム1に形成されたトナー像は、転写部dへ進入して中間転写ベルト91に転写される。
転写部dでは、一次転写ローラ92には、画像形成部PY、PM、PC、PKごとに調整された独立の一次転写バイアス電圧がそれぞれの一次転写バイアス電源93から印加される。本実施形態では、露光部電位Vl(−150V)の表面に対するトナーの転写効率を考慮して、一次転写バイアス電圧は、1色目〜4色目まですべて+350Vとした。
中間転写ベルト91の材料としては、画像形成部PY、PM、PC、PKでのレジストレーションを良くするため、伸縮する材料は望ましくなく、樹脂系、或いは金属芯体入りのゴムベルト、樹脂及びゴムからなるベルトが望ましい。本実施形態では、PI(ポリイミド)にカーボン分散し、体積抵抗率を10Ωcmオーダーに制御した樹脂ベルトを用い、その厚さは80μm、長手方向320mm、全周は900mmである。一次転写ローラ92としては、導電性スポンジからなるものを用い、その抵抗は10Ω以下、外径は16mm、長手長さは315mmである。
図1に示すように、中間転写ベルト91上に形成された4色フルカラートナー像は、中間転写ベルト91を介して二次転写対向ローラ96に圧接する二次転写ローラ10と中間転写ベルト91との二次転写ニップ部に搬送される。二次転写ニップ部には、4色フルカラートナー像にタイミングを合わせて不図示の記録材送給機構から記録材Pが供給され、二次転写バイアス電圧を印加された二次転写ローラ10により、4色フルカラートナー像が記録材Pに一括二次転写される。
4色フルカラートナー像が二次転写された記録材Pは、次いで定着装置(ローラ定着器)12に搬送され、定着装置12で、加熱・加圧を受けることによりトナー像が記録材Pに溶融定着される。その後、記録材Pは、機外に排出されカラープリント画像が得られる。二次転写ニップ部を通過して中間転写ベルト91上に残留する二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーナ11が備えるクリーニングブレード11aによってクリーニングされ、次の作像工程に備える。
転写残トナーを現像器4において現像同時クリーニングするクリーナレス方式の画像形成装置100では、正規極性とは逆極性に帯電したトナーが帯電ローラ2に付着して帯電不良の原因となってしまう。感光ドラム1上の転写残トナーが感光ドラム1と帯電ローラ2とのニップを通過する際に、転写残トナー中の特に帯電極性が正規極性とは逆極性に反転しているトナーが帯電ローラ2に付着して帯電ローラ2を許容以上にトナー汚染させてしまう。
この原因は、現像剤としてのトナーには、量的には少ないけれども、帯電極性がもともと正規極性とは逆極性に反転しているトナーが混在しているからである。更に、帯電極性が正規極性のトナーであっても一次転写バイアス電圧や剥離放電等に影響されて帯電極性が反転するものや、除電されて帯電量が少なくなるものがあるためである。
つまり、転写残トナーには、帯電極性が正規極性のもの、逆極性の反転トナー、帯電量が少ないものが混在しており、その内の反転トナーや帯電量が少ないトナーが感光ドラム1と帯電ローラ2とのニップを通過する際に帯電ローラ2に付着し易い。
また、感光ドラム1上の転写残トナーを現像器4の現像同時クリーニングにて除去・回収するには、現像器4に持ち運ばれる感光ドラム1上の転写残トナーの帯電極性が正規極性というだけでは十分でない。その帯電量が現像器4によって感光ドラム1の静電潜像を現像できるようなトナーの帯電量であることが必要である。反転トナーや帯電量が適切でないトナーについては、感光ドラム1から現像器4に除去・回収できず、不良画像の原因となってしまう。
<補助帯電装置>
図2に示すように、画像形成部PY、PM、PC、PKには、それぞれトナー帯電量制御部材6と残留トナー像均一化部材7とを設けてある。感光ドラム1の転写部dよりも感光ドラム1の回転方向下流側であって帯電部aよりも上流側に位置させて、感光ドラム1の回転方向上流側から順に、残留トナー像均一化部材7、トナー帯電量制御部材6を配置した。これにより、残留トナー像均一化部材7と感光ドラム1との接触部e、およびトナー帯電量制御部材6と感光ドラム1との接触部fが形成される。
感光ドラム1、帯電ローラ2、帯電ローラクリーニング部材2f、現像器4、残留トナー像均一化部材7、トナー帯電量制御部材6等は、帯電ユニット枠体111、現像枠体112によって一体的にカートリッジ化されてプロセスカートリッジ8を構成する。プロセスカートリッジ8は、画像形成装置(100:図1)の装置本体に設けた装着枠110aに対して取り外し可能に装着される。トナー補給ユニット5は、装置本体の装着枠110bに支持させて、現像器4に対して着脱可能に装着される。
プロセスカートリッジ8が装置本体に装着された状態で、装置本体側の駆動伝達機構とプロセスカートリッジ8側の駆動伝達機構とが連結されて、感光ドラム1、現像器4、帯電ローラ2、トナー帯電量制御部材6等が駆動可能な状態となる。また、プロセスカートリッジ8が装置本体に装着された状態で、プロセスカートリッジ8側の接点と装置本体側の接点とが連絡して、装置本体側からプロセスカートリッジ8内の各電圧印加部材に対して電圧供給可能となる。帯電ローラ2、トナー帯電量制御部材6、残留トナー像均一化部材7に対して、帯電電源20、電源21、22が電気的に接続され、現像スリーブ41への電圧供給も可能となる。
本実施形態では、トナー帯電量制御部材6、残留トナー像均一化部材7は、両者とも導電性の繊維からなるブラシ部材を用いた。トナー帯電量制御部材6は、横長の電極板62にブラシ部61を具備させたものである。残留トナー像均一化部材7についても同様に、電極板72にブラシ部71を具備させてなる。ブラシ部61、71は、感光ドラム1の軸方向(表面の移動方向と略直交する方向)に間隔を持たせて略平行に配設され、それぞれ感光ドラム1の表面に当接している。
ブラシ部61、71は、レーヨン、アクリル、ポリエステルなどの繊維にカーボンや金属粉を含ませて抵抗値を制御したものである。ブラシ部61、71は、感光ドラム1の表面及び転写残トナーに均一に接触できるように、太さとしては30デニール以下、密度としては1〜50万本/inch以上が好ましい。本実施形態では、ブラシ部61、71は、共に、6デニール、10万本/inch、毛足の長さ5mmで、ブラシの体積抵抗率は6×10Ω・cmとした。
そして、トナー帯電量制御部材6、残留トナー像均一化部材7は、ブラシ部61、71が感光ドラム1面に対して侵入量1mmで当接するように配置され、感光ドラム1との当接ニップ部f、eの回転方向長さは5mmとした。
残留トナー像均一化部材7には電源22から、また、トナー帯電量制御部材6には電源21からそれぞれ所定の電圧が印加される。帯電電源20、電源21、22は、画像形成装置(100:図1)の装置本体に設置されて、装置本体の動作を統括制御する制御回路130によって制御される。
転写部dを通過した感光ドラム1の表面には転写残トナーが付着している。転写残トナーには、画像部の負極性トナー、非画像部の正極性トナー、転写時の正極性の一次転写バイアス電圧に影響されて極性が正極性に反転してしまった反転トナーが含まれる。
本実施形態では、このような正規極性、逆極性のトナーに対するトナー回収性を高める電圧条件として、残留トナー像均一化部材7には、画像形成時に、直流電圧が重畳された交流電圧が電源22より印加される。残留トナー像均一化部材7に交流電圧を印加することによって、静電的に感光ドラム1上の転写残トナーを回収する能力を向上させる。更に、残留トナー像均一化部材7に、トナーの正規極性とは逆極性(正極性)の直流電圧を、上記交流電圧に重畳して印加することで、感光ドラム1上の静電潜像を所電してポジゴーストを防止する。
ここで、ポジゴーストとは、転写部dを通過する際に形成される帯電ローラ2では均せないほど大きい感光ドラム1の表面電位ムラである。トナー層が存在する部分と存在しない部分とが転写部dを通過すると、トナー層が存在する部分と存在しない部分とで感光ドラム1に流れ込む転写電流に大きな差が発生して、感光ドラム1の表面電位の段差が形成される。この表面電位の段差が大き過ぎて帯電ローラ2で均せない場合、段差が画像に影響し、これをポジゴーストと呼んでいる。この転写部dでの電位差を解消するために残留トナー像均一化部材7は有効である。
一方、トナー帯電量制御部材6には、画像形成時に、トナーの正規極性と同極性である負極性の直流電圧が電源21から印加される。これは、残留トナー像均一化部材7から僅かながらすり抜けてくるトナーが帯電ローラ2を汚すのを防止するためである。これを避けるために、本実施形態では、放電開始電圧以上である−700V以上の直流電圧を印加して、トナー帯電量制御部材6を通過する転写残トナーに十分な放電を晒して負極性(正規極性)に帯電付与している。その後、帯電部aでは、転写残トナーの上から感光体ドラム1の表面を帯電処理するが、転写残トナーの極性はトナー帯電量制御部材6によって負極性に揃えられているため、トナーの帯電ローラ2への付着はない。そして、帯電ローラ2に印加される交流電圧によって、転写残トナーの帯電電荷は適度に除電される。
続いて、露光部bでは、転写残トナー上から画像露光Lを照射するが、転写残トナーの量は少ないため、実質的な露光量に影響は現れない。
続いて、現像部cでは、現像されるべきではない未露光部(非画像部)に付着している負極性の転写残トナーは、相対的に正極性側へ帯電した現像スリーブ41へ移動して感光ドラム1の表面から除去される。未露光部の転写残トナーは、完全に負極性に揃い、帯電ローラ2により適度に除電されて感光ドラム1との鏡映力を減じている。このため、未露光部の転写残トナーは、感光ドラム1の表面電位(未露光部電位:−500V)と現像バイアスのDC成分(−350V)との関係(かぶり取り電位差Vback)で、確実に現像器4内に回収される。
本実施形態では、現像スリーブ41は、現像部cにおいて、感光ドラム1の表面の移動方向とは逆方法に回転して現像剤層で感光ドラム1を摺擦する接触二成分カウンター現像方式である。これは、感光ドラム1上の転写残トナーの回収に有利となる。
現像同時クリーニングによれば、転写残トナーは、現像器4に回収されて次工程以降の静電潜像の現像に再利用されるため、廃トナーをなくし、メンテナンスに手を煩わせることも少なくなる。廃トナー容器が無いことで画像形成装置(100:図1)の小型化にも有利である。
<フリッカ部材の駆動機構>
図3はフリッカ部材およびトナー帯電量制御部材の駆動機構を感光ドラム側から見た模式図、図4はフリッカ部材およびトナー帯電量制御部材の駆動機構を残留トナー像均一化部材側から見た模式図である。図5はフリッカ部材およびトナー帯電量制御部材の制御のフローチャートである。なお、図3、図4では、図示を簡明にするために、突起体202dの寸法形状、本数、密度等、また、レシプロ駆動機構のレシプロカム203、204等の形状を誇張して概念的に表現している。また、上述した駆動伝達機構を省略してレシプロカム軸205、206に対してそれぞれモータ207、208を直結して図示した。これらの部材には、実際には、構成の説明に従って図3、図4とは異なる最適な設計が施されている。
図2に示すように、トナー帯電量制御部材6の近傍には、像担持体の軸方向に配列した多数の突起体を有するフリッカ部材200が配備される。図3に示すように、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とは、感光ドラム1の軸方向に独立に往復移動が可能なようにそれぞれレシプロ駆動機構を備えている。
図4に示すように、フリッカ部材200の突起体212は、トナー帯電量制御部材6のブラシ部61に深く侵入するように形成され配置されている。突起体212の密度は、100本/cmであり、突起体212の高さは、2〜5mmくらいが適用可能であるが、好ましくは3〜4mm程度が良い。突起体212の太さは、直径0.5〜2mm程度で適用できるが、好ましくは直径1mm程度が良い。
突起体212は、断面が円形のものを使用しているが、四角、ひし形、星型などある程度の剛性を有するものであれば、問題ない。また、侵入量は、4mmの突起体を用いた場合は、3mm侵入させており、突起体212がブラシに侵入していないクリアランスは、1mm程度設けるのが好ましい。
図3に示すように、レシプロカム軸205にはレシプロカム203が固定される。レシプロカム203は、レシプロカム受け201の溝201aによってレシプロカム軸205の軸方向に拘束されている。レシプロカム203には、レシプロカム受け201を軸方向に駆動する案内面が形成されている。制御回路130に制御されてモータ207がレシプロカム軸205を回転させると、レシプロカム203が同期して回転し、レシプロカム受け201とレシプロカム203が干渉する。これにより、レシプロカム受け201に連結されたフリッカ部材200が感光ドラム(1:図2)の軸方向に往復移動する。
同様に、レシプロカム受け202の溝202aは、レシプロカム204をレシプロカム軸206の軸方向に拘束する。レシプロカム204には、レシプロカム受け202をレシプロカム軸206の軸方向に駆動する案内面が形成されている。制御回路130に制御されてモータ208がレシプロカム軸206を回転させると、レシプロカム204が同期して回転し、レシプロカム受け202とレシプロカム204が干渉する。これにより、レシプロカム受け202に連結されたトナー帯電量制御部材6が感光ドラム(1:図2)の軸方向に往復移動する。
画像形成装置(100:図1)の装置本体の動作を統括制御する制御回路130は、モータ207、208の回転のタイミング、及び回転・停止を制御する。これにより、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とは、独立に、または所定の位相差で同期してレシプロ駆動する。
図2を参照して図5に示すように、制御回路130は、画像形成装置(100:図1)を制御して100枚プリントを行うたびに(S11のYES)、ブラシ回復期間としての復帰モードの動作を割り込ませる(S12)。復帰モードでは、画像形成を禁止して強制的に3秒間の後回転処理が入り、その際、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200との間で相対移動を行わせる。これにより、トナー帯電量制御部材6のブラシ部(61:図4)から回転ドラム(1:図2)の表面へトナーを吐き出させる。
復帰モード中は、帯電ローラ2に帯電バイアス電圧は印加されず、一次転写ローラ92にのみ正規のバイアス電圧が印加されるように制御した。ただし、後述する実施例2では逆極性のバイアス電圧を設定した。
一方、100枚に達するまで(S11のNo)、または復帰モードの動作(S12)終了後は、通常のプリント動作を実行する(S13)。通常のプリント動作(S13)では、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200との間で相対移動が発生しないように、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを同期させてレシプロ駆動させる。これにより、感光ドラム1の軸方向にばらつきの無いトナー帯電量制御部材6による帯電制御効果が得られる。
その後、ジョブが終了すると(S14のYes)、通常の後回転を実行して画像形成装置100を停止させ、ジョブの残りがあればS11〜S14の処理を繰り返す。
このようにして、画像形成装置(100:図1)にて、常温、常湿環境下、画像被覆率10%のプリント出力を2枚間欠にて連続5万枚実行する実写テストを行い、5万枚目に得られたプリント画像を目視により評価した。つまり、置数2枚での出力ジョブをトータル5万枚になるまで行った。
そして、復帰モードにおけるトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200との相対移動の設定を変更した実施例1〜7の条件で同様な実験を繰り返して、復帰モードの効果を比較した。また、画像形成時または復帰モードにおけるトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200との相対移動の設定を変更した比較例1〜4の条件でも同様な実験を繰り返して実施例1〜7と比較した。
Figure 2008134357
表1に示すように、画像形成時にトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200との相対移動を禁じて、復帰モードでトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを相対移動させた実施例1〜7では良好な5万枚目の画像が得られた。しかし、復帰モードでもトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200との相対移動を禁止した比較例1では2万枚目で良好な画像が得られなくなった。また、画像形成時にもトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを相対移動させた比較例2〜4では、さらに少ない枚数で良好な画像が得られなくなった。
<実施例1>
図6は実施例1におけるトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との配置の説明図、図7はトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との相対移動の説明図である。
図6に示すように、実施例1では、トナー帯電量制御部材6として、レシプロ駆動機構を有する固定系のブラシ部61を用いた。そして、通常の画像形成時は、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200のレシプロ駆動の駆動の位相は同じにし、復帰モードでは、図7に示すように、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とに位相が180度ずれたレシプロ駆動を行わせた。
実施例1では、画像形成時に、ブラシ部61とフリッカ部材200の突起体212とをあまり干渉しないようにレシプロ駆動を設定したので、ブラシ部61から吐き出されたトナーで、帯電ローラ2が汚染されることはなく、カブリが発生することはなかった。また、復帰モードでは、画像形成以外のタイミングで、ブラシ部61とフリッカ部材の突起体212とを大きく干渉させ、ブラシ部61へのトナーの目詰まりを防止することができた。このため、ブラシ部61のトナー帯電能力は長い間低下することなく、良好にクリーナレスシステムを機能させることができた。よって、5万枚目まで、良好な画像を得続けることができた。
すなわち、画像形成装置100では、ブラシ部材とフリッカ部材とがそれぞれ独立にレシプロ駆動機構を備えているので、それぞれのレシプロ運動の位相を変えてやることが可能となった。ブラシ部材に溜まったトナーを像担持体に吐き出してはいけない画像形成時は、それぞれのレシプロ駆動の位相は変えず、同方向に追従した状態でブラシ部材の毛体とフリッカ部材の突起体とを大きく干渉させないようにレシプロ駆動させる。逆に、画像形成を伴わない復帰モードでは、ブラシ部材の毛体とフリッカ部材の突起体とが大きく干渉するように、それぞれ位相を変えてレシプロ駆動させる。これにより、ブラシ部材の毛体に深く侵入して溜まった転写残トナーは、きれいに像担持体上に吐き出される。
従って、復帰モードによりブラシ部材は完全にトナー詰まりのない状態にリフレッシュされ、長くブラシ部材のトナー帯電能力を維持することが可能となった。
また、復帰モードでのみ、図7に示すように、ブラシ部61の毛体とフリッカ部材200の突起体212とを大きく干渉させて、復帰モードでのみ、極性をもたない、もしくは極性反転したトナーを感光ドラム(1:図2)に吐き出す。このため、画像形成中に、帯電ローラ2をトナーで汚染して画像に影響させることがない。
<実施例2>
実施例2では、実施例1と同様に、固定系のブラシ部61を用いて、通常の画像形成時は、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とのレシプロ駆動の位相を同じにした。また、復帰モードでも第1実施例と同様に、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを180度の位相差でレシプロ駆動させた。しかし、第2実施例では、一次転写ローラに正規とは逆のバイアス電圧が印加されるように制御した。
一次転写ローラに正規とは逆のバイアス電圧を印加する効果について説明する。上述したように、トナー帯電量制御部材6に印加されているバイアス電圧がトナーの帯電極性と同極性(負極性)であるため、トナー帯電量制御部材6のブラシ部61に目詰まりするトナーの極性は、トナーの通常の帯電極性と逆極性(正極性)となっている。従って、このような逆極性の目詰まりトナーがフリッカ部材200によって感光ドラム1の表面に吐き出された場合、これを中間転写ベルト(91:図2)に転写して回収するためには、通常の正極性の転写バイアス電圧では不可能である。そのため、逆極性のバイアス電圧を用いて効果的に回収してやる必要がある。
実施例2でも、画像形成時に、ブラシ部61とフリッカ部材200の突起体212とをあまり干渉しないようにレシプロ駆動を設定したので、ブラシ部61から吐き出されたトナーで、帯電ローラ2が汚染されることはなく、カブリが発生することはなかった。また、復帰モードでは、画像形成以外のタイミングで、ブラシ部61とフリッカ部材の突起体212とを大きく干渉させ、ブラシ部61へのトナーの目詰まりを防止することができた。このため、ブラシ部61のトナー帯電能力は長い間低下することなく、良好にクリーナレスシステムを機能させることができた。よって、5万枚目まで、良好な画像を得続けることができた。
すなわち、画像形成装置100では、復帰モード時に像担持体上に吐き出されたトナーは、ほとんど極性をもたないか、もしくは微小に正規とは逆の反転した極性をもつトナーであることが多い。このため、帯電手段の帯電電圧の極性とは逆の極性を有したトナーということになり、帯電手段に帯電電圧が印加されている状態で、像担持体上に吐き出されたトナーが帯電手段のニップ部を通過してしまうと、帯電手段を汚染してしまい、像担持体の帯電不良が発生して、現像剤のカブリが発生してしまう。従って、復帰モード時に吐き出されたトナーが帯電ニップを通過しているタイミングには、帯電手段に帯電電圧を印加していない状態であることが望ましい。また、復帰モード時に吐き出されたトナーは、前述のように正規とは逆の反転した極性をもつトナーであることが多いので、クリーナレスシステムにおいても、現像手段では回収されにくい性質がある。
従って、吐き出したトナーが像担持体上を連れ回ることのないように、転写手段に電圧が印加されていることが望ましい。さらには、転写手段に印加する電圧は、正規の転写手段の転写電圧とは逆の極性の電圧であることが望ましい。これにより、像担持体上に吐き出された反転トナーが転写手段により、中間転写体、記録材搬送体、あるいは直接記録材に運ばれて、それぞれのクリーニング部材によって除去されることが可能である。
<実施例3>
実施例3では、実施例1と同様に、固定系のブラシ部61を用いて、通常の画像形成時は、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とのレシプロ駆動の位相を同じにした。また、復帰モードでは一次転写ローラに正規のバイアス電圧が印加されるように制御した。しかし、復帰モードにおけるトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200との相対移動を実施例1とは少し異ならせ、90度の位相差でレシプロ駆動させた。
実施例3でも、画像形成時に、ブラシ部61とフリッカ部材200の突起体212とをあまり干渉しないようにレシプロ駆動を設定したので、ブラシ部61から吐き出されたトナーで、帯電ローラ2が汚染されることはなく、カブリが発生することはなかった。また、復帰モードでは、画像形成以外のタイミングで、ブラシ部61とフリッカ部材の突起体212とを大きく干渉させ、ブラシ部61へのトナーの目詰まりを防止することができた。このため、ブラシ部61のトナー帯電能力は長い間低下することなく、良好にクリーナレスシステムを機能させることができた。よって、5万枚目まで、良好な画像を得続けることができた。
<実施例4>
図8は実施例4におけるトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との相対移動の説明図である。実施例4では、実施例1と同様に、固定系のブラシ部61を用いて、通常の画像形成時は、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とのレシプロ駆動の位相を同じにした。また、復帰モードでは一次転写ローラに正規のバイアス電圧が印加されるように制御した。しかし、復帰モードにおけるトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200との相対移動を実施例1とは少し異ならせ、図8に示すように、フリッカ部材200のレシプロ駆動は停止し、トナー帯電量制御部材6のみをレシプロ駆動させた。
実施例4でも、画像形成時に、ブラシ部61とフリッカ部材200の突起体212とをあまり干渉しないようにレシプロ駆動を設定したので、ブラシ部61から吐き出されたトナーで、帯電ローラ2が汚染されることはなく、カブリが発生することはなかった。
また、復帰モードでは、画像形成以外のタイミングで、図8に示すように、ブラシ部61とフリッカ部材の突起体212とを大きく干渉させ、ブラシ部61へのトナーの目詰まりを防止することができた。このため、ブラシ部61のトナー帯電能力は長い間低下することなく、良好にクリーナレスシステムを機能させることができた。よって、5万枚目まで、良好な画像を得続けることができた。
<実施例5>
図9は実施例5におけるトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との相対移動の説明図である。実施例5では、実施例1と同様に、固定系のブラシ部61を用いて、通常の画像形成時は、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とのレシプロ駆動の位相を同じにした。また、復帰モードでは一次転写ローラに正規のバイアス電圧が印加されるように制御した。しかし、復帰モードにおけるトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200との相対移動を実施例1とは少し異ならせ、図9に示すように、トナー帯電量制御部材6のレシプロ駆動は停止し、フリッカ部材200のみをレシプロ駆動させた。
実施例5でも、画像形成時に、ブラシ部61とフリッカ部材200の突起体212とをあまり干渉しないようにレシプロ駆動を設定したので、ブラシ部61から吐き出されたトナーで、帯電ローラ2が汚染されることはなく、カブリが発生することはなかった。
また、復帰モードでは、画像形成以外のタイミングで、図9に示すように、ブラシ部61とフリッカ部材の突起体212とを大きく干渉させ、ブラシ部61へのトナーの目詰まりを防止することができた。このため、ブラシ部61のトナー帯電能力は長い間低下することなく、良好にクリーナレスシステムを機能させることができた。よって、5万枚目まで、良好な画像を得続けることができた。
すなわち、画像形成装置100では、ブラシ部材とフリッカ部材とがそれぞれ独立にレシプロ駆動機構を備えているので、それぞれのレシプロ駆動の作動と停止のタイミングを独立に変えてやることが可能となった。従って、ブラシ部材に溜まったトナーを像担持体に吐き出してはいけない画像形成時は、それぞれのレシプロ駆動の作動と停止のタイミングは変えず、同方向に追従した状態でレシプロ駆動させる。
逆に、画像形成を伴わない復帰モード時は、フリッカ部材は停止させ、ブラシ部材のみをレシプロ駆動させることで、ブラシ部材に深く侵入して溜まったトナーは、きれいに像担持体上に吐き出される。従って、復帰モードによりブラシ部材は完全にトナー詰まりのない状態にリフレッシュされ、長くブラシ部材のトナー帯電能力を維持することが可能となった。また、復帰モード時でのみ、ブラシ部材とフリッカ部材とを大きく干渉させて、復帰モード時でのみ、極性をもたない、もしくは反転したトナーを像担持体上に吐き出すので、画像形成中に帯電手段をトナーで汚染して画像に影響させることがない。
<実施例6>
図10は実施例6におけるトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との配置の説明図、図11はトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との相対移動の説明図である。
図10に示すように、実施例6では、トナー帯電量制御部材300として、レシプロ・回転駆動機構を有する回転式のロール状ブラシを用いた。そして、通常の画像形成時は、トナー帯電量制御部材300とフリッカ部材200のレシプロ駆動の駆動の位相は同じにし、復帰モードでは、図11に示すように、トナー帯電量制御部材300とフリッカ部材200とに位相が180度ずれたレシプロ駆動を行わせた。また、実施例1と同様に、復帰モードでは、帯電ローラ2にバイアス電圧は印加されず、一次転写ローラ(92:図2)にのみ正規のバイアス電圧が印加されるように制御した。
トナー帯電量制御部材300は、直径3mmの金属製丸棒362に、導電性接着剤と共に起毛した導電性繊維としてレーヨンを巻きつけて接着し、ブラシ部361の繊維長を3mmに整えた外径9mmの導電性ファーブラシローラである。体積抵抗率は、10Ωcmに調整してある。金属製丸棒362が電源121に接続されて、画像形成時、負極性のバイアス電圧を供給される。トナー帯電量制御部材300は、感光ドラム1の駆動系から動力を分配されて常時回転しており、感光ドラム1の表面のトナーを負極性に帯電させる役割を担っている。フリッカ部材200の突起体212とブラシ部361との交差角は0度で、ブラシ部361に対する突起体212の侵入量は1.0mmに設定されている。
実施例6でも、画像形成時に、ブラシ部361とフリッカ部材200の突起体212とをあまり干渉しないようにレシプロ駆動させたので、ブラシ部361から吐き出されたトナーで、帯電ローラ2が汚染されることはなく、カブリが発生することはなかった。また、復帰モードでは、画像形成以外のタイミングで、ブラシ部361と突起体212とを大きく干渉させて、ブラシ部361へのトナーの目詰まりを防止することができた。このため、ブラシ部361のトナー帯電能力は長い間低下することなく、良好にクリーナレスシステムを機能させることができた。よって、5万枚目まで、良好な画像を得続けることができた。
画像形成装置100では、ブラシ部材としては、導電性物質を分散した人工繊維で構成された固定系の導電性ブラシに限るものではなく、像担持体と接触しながら一方向へ回転するロール状の導電性ブラシに対しても同じく効果を発揮することが可能である。
<実施例7>
実施例7では、実施例6と同一の構成を用いて、実施例6と同一の電圧印加制御と、画像形成時のレシプロ駆動とを行った。しかし、復帰モードにおけるトナー帯電量制御部材300とフリッカ部材200との相対移動を少し異ならせ、フリッカ部材200のレシプロ駆動は停止して、トナー帯電量制御部材300のみをレシプロ駆動させた。
実施例7でも、画像形成時に、ブラシ部361とフリッカ部材200の突起体212とをあまり干渉しないようにレシプロ駆動させたので、ブラシ部361から吐き出されたトナーで、帯電ローラ2が汚染されることはなく、カブリが発生することはなかった。また、復帰モードでは、画像形成以外のタイミングで、ブラシ部361と突起体212とを大きく干渉させて、ブラシ部361へのトナーの目詰まりを防止することができた。このため、ブラシ部361のトナー帯電能力は長い間低下することなく、良好にクリーナレスシステムを機能させることができた。よって、5万枚目まで、良好な画像を得続けることができた。
<比較例1>
比較例1では、図6に示すように、実施例1と同一の構成を用いて、実施例1と同一の電圧印加制御と、画像形成時のレシプロ駆動とを行った。しかし、復帰モードを挟むことはなく、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とは、終始同じ位相でレシプロ駆動し続けた。
比較例1では、図6に示すように、画像形成時には、ブラシ部61とフリッカ部材200の突起体212とをあまり干渉しないようにレシプロ駆動した。このため、ブラシ部61から吐き出されたトナーで、帯電ローラ2が汚染されることはなく、カブリが発生することはなかった。しかし、ブラシ部61の復帰モードを特に設けることはしていなかったので、ブラシ部61へのトナーの目詰まりがひどくなり始め、ブラシ部61のトナー帯電能力は著しく低下した。従って、良好にクリーナレスシステムを機能させることができなくなり、約2万枚目でカブリが発生した。
すなわち、ブラシ部61のトナー帯電能力が落ちると、通常のトナーの帯電極性とは逆極性、もしくは充分な電荷をもたいないトナーが感光ドラム1上を連れ回り、このトナーが帯電ローラ2に到達すると、帯電ローラを汚染して帯電不良を引き起こしてしまう。従って、帯電電位が設定の対電位よりも小さくなり、現像同時クリーニングに必要なかぶり取り電位差Vbackが小さくなる。そのため、現像のカブリが発生してしまう。
<比較例2>
比較例2では、比較例1と同一の構成を用いて、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを終始180度の位相差でレシプロ駆動し続けた。すなわち、復帰モードを特に設けることなく、画像形成時にも、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とに実施例1における復帰モードと同様な相対移動を行わせた。
比較例2では、ブラシ部61とフリッカ部材200の突起体212とが画像形成中に干渉し過ぎたことにより、画像形成中にブラシ部61から吐き出されたトナーが、バイアス電圧の印加されている帯電ローラ2に付着し続ける。このため、帯電ローラ2が速やかに汚染されて帯電不良が発生してしまい、約5千枚目でカブリが発生した。
<比較例3>
比較例3では、比較例1と同一の構成を用いて、トナー帯電量制御部材6をレシプロ駆動し続ける一方、フリッカ部材200は終始停止させ続けた。すなわち、復帰モードを特に設けることなく、画像形成時にも、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とに実施例5における復帰モードと同様な相対移動を行わせた。
比較例3でも、ブラシ部61とフリッカ部材200の突起体212とが画像形成中に干渉し過ぎたことにより、画像形成中にブラシ部61から吐き出されたトナーが、バイアス電圧の印加されている帯電ローラ2に付着し続ける。このため、帯電ローラ2が速やかに汚染されて帯電不良が発生してしましい、約7千枚目でカブリが発生した。
<比較例4>
比較例4では、図10に示すように、実施例6と同一の構成を用いて、実施例6と同一の電圧印加制御を行った。しかし、復帰モードを挟むことはなく、トナー帯電量制御部材300は終始レシプロ駆動させ続ける一方、フリッカ部材200は、終始レシプロ駆動を停止させ続けた。
比較例4では、図11に示すように、トナー帯電量制御部材300のブラシ部(ロール状ブラシ)361とフリッカ部材200の突起体212とが画像形成中に干渉し過ぎる。これにより、画像形成中にブラシ部(ロール状ブラシ)361から吐き出されたトナーが、バイアス電圧の印加されている帯電ローラ2に付着し続けて帯電ローラ2が速やかに汚染され、帯電不良が発生したことで、約1万枚目でカブリが発生した。
<実施例の効果>
従来から、クリーナレス方式の画像形成装置において、感光ドラム上に残された反転トナーをブラシ部材等のトナー帯電手段により、正規の極性に戻し、現像装置で回収させることは大変重要であった。そして、ブラシ部材にトナーが蓄積してブラシ部材の抵抗が上がることで電流が流れにくくなり、充分にトナーが帯電できなくなるなどの問題が起こっていた。本実施形態では、ブラシ部材に深く侵入した構成のフリッカ部材をブラシ部材に当接させ、ブラシ部材のレシプロ駆動、及び、フリッカ部材のレシプロ駆動を利用して、ブラシ部材とフリッカ部材を干渉させて掻き落す。これにより、ブラシ部材に深く入り込んで溜まったトナーを完全に吐き出せる。また、その際、画像形成を伴わない復帰モードを特別に設け、復帰モード時には、画像形成時よりブラシ部材とフリッカ部材との干渉を強くし、ブラシ部材をより撹乱することとした。これにより、ブラシ部材の毛倒れ、及びカブリの誘発を防止しながら、ブラシ部材に詰まったトナーをきれいに除去してやることが可能になった。
画像形成装置100では、電気的な方法をフリッカ部材200に置き換えたので、100枚プリントするごとにわずか3秒間の復帰モードを挟むだけで、トナー帯電量制御部材6を効率的にクリーニングできる。そして、トナー帯電量制御部材6の毛体とフリッカ部材200の突起部とが干渉する時間をわずか3秒間に止めたので、トナー帯電量制御部材6が長期間毛倒れしない。画像形成時にトナー帯電量制御部材6からトナーが吐き出されることもない。
また、画像形成時もフリッカ部材200の突起体をトナー帯電量制御部材6の毛体に差し込んだままとし、両者の位相と振幅とで画像形成時と復帰モードとを制御する。従って、細長い突起体を密に植毛された柔軟で毛体の間隔に抜き差しする必要が無い。突起体の間隔に等しい量の毛体を確保して、トナー帯電量制御部材6に沿った方向の毛体の密度をばらつかせない。抜き差し等の準備期間を挟むことなく直ちに相対移動を開始できる。言い換えれば、レシプロ駆動されるトナー帯電量制御部材6をフリッカ部材200でクリーニングする制御として、固定のフリッカ部材をトナー帯電量制御部材6に抜き差しする制御よりも好結果が得られる。
また、残留トナー像均一化部材7を設けることにより、トナー帯電量制御部材6へ持ち運ばれる感光ドラム1上のパターン状の転写残トナー像は量が多くても、転写残トナー像が感光ドラム1の表面に分散分布化され、非パターン化される。このため、トナー帯電量制御部材6の一部に転写残トナーが集中することがなくなり、トナー帯電量制御部材6よる転写残トナーの全体的な帯電処理が常に十分になされて、転写残トナーの帯電ローラ2への付着防止が効果的になされる。残留現トナー像パターンのゴースト像の発生も厳に防止される。
そして、トナー帯電量制御部材6が転写残トナーの帯電量を、現像器4によって感光ドラム1の静電潜像を現像できる適切な帯電量に制御するので、現像器4での転写残トナーの回収が効率的になされた。また、トナー帯電量制御部材6が帯電ローラ2の汚染を回避させたので、帯電ローラ2が感光ドラム1を長期間に渡って安定して所定の電位に均一に帯電できた。これにより、ゴーストや帯電不良のない良好な画像が得られた。
<発明との対応>
画像形成装置100は、移動する表面にトナー像が形成される感光ドラム1と、帯電電圧を印加されて前記表面を帯電させる帯電ローラ2と、転写電圧を印加されて前記表面からトナー像を転写させる一次転写ローラ92と、一次転写ローラ92と帯電ローラ2との間の前記表面に導電性の毛体を摺擦させて転写残トナーを帯電させるトナー帯電量制御部材6と、トナー帯電量制御部材6を前記表面に沿って周期移動させるモータ208とを備える。多数の突起体を前記毛体の間隔に差し込んで配置されたフリッカ部材200と、前記フリッカ部材200を周期移動させるモータ207と、モータ208とモータ207とを制御してトナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを移動させる制御回路130とを備える。そして、制御回路130は、画像形成を伴わないブラシ回復期間には、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを画像形成時よりも大きな振幅で相対移動させる。
モータ208は、前記表面の移動方向と交差する方向に配置されたトナー帯電量制御部材6を前記交差する方向に往復移動させ、モータ207は、トナー帯電量制御部材6に沿った方向にフリッカ部材200を往復移動させる。制御回路130は、画像形成時、帯電ローラ2に前記帯電電圧を印加した状態で、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを同位相同振幅で往復移動させる。
制御回路130は、予め定めた通算画像形成量に達すると、画像形成を中断して前記ブラシ回復期間を開始させ、帯電ローラ2に前記帯電電圧を印加しない状態で、トナー帯電量制御部材6とフリッカ部材200とを相対移動させる。前記通算画像形成量は、前回のブラシ回復期間終了後の画像形成出力枚数には限らず、前回のブラシ回復期間終了後の運転時間、またはトナー消費量としてもよい。
トナー帯電量制御部材6は、前記表面を摺擦して一方向へ回転するロールブラシとしてもよい。このとき、前記突起体は、ロールブラシの回転方向と平行に配置されることが望ましい。
前記制御回路130は、前記ブラシ回復期間には、前記転写電圧とは逆極性の電圧を一次転写ローラ92に印加する。
プロセスカートリッジ8は、感光ドラム1の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像器4と、前記表面を一様に接触帯電させる帯電ローラ2と、帯電ローラ2の上流側で前記表面の移動方向と交差する方向に往復移動して前記表面を摺擦するトナー帯電量制御部材6とを備える。トナー帯電量制御部材6の毛体の間隔に多数の突起体を差し込んだ状態でトナー帯電量制御部材6と平行に往復移動するフリッカ部材200を備える。フリッカ部材200とトナー帯電量制御部材6とは、外部から制御して、同位相同振幅の往復移動と相対移動とを切り替え可能である。
画像形成装置100は、感光ドラム1の表面の転写残トナーを、帯電ローラ2に印加する帯電電圧と同極性に帯電させる。画像形成時、帯電ローラ2に前記帯電電圧を印加した状態で、同極性の補助帯電電圧を印加したトナー帯電量制御部材6を、トナー帯電量制御部材6の毛体の間隔に多数の突起体を差し込んだフリッカ部材200と一体に往復移動させる。復帰モード時は、帯電ローラ2に前記帯電電圧を印加しない状態で、フリッカ部材200とトナー帯電量制御部材6とを前記往復移動の方向に相対移動させる。
本実施形態の画像形成装置の主要部を断面で示した構成の説明図である。 プロセスカートリッジを含む部分の拡大図である。 フリッカ部材およびトナー帯電量制御部材の駆動機構を感光ドラム側から見た模式図である。 フリッカ部材およびトナー帯電量制御部材の駆動機構を残留トナー像均一化部材側から見た模式図である。 フリッカ部材およびトナー帯電量制御部材の制御のフローチャートである。 実施例1におけるトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との配置の説明図である。 トナー帯電量制御部材とフリッカ部材との相対移動の説明図である。 実施例4におけるトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との相対移動の説明図である。 実施例5におけるトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との相対移動の説明図である。 実施例6におけるトナー帯電量制御部材とフリッカ部材との配置の説明図である。 トナー帯電量制御部材とフリッカ部材との相対移動の説明図である。
符号の説明
1 像担持体(感光ドラム)
2 帯電手段(帯電ローラ)
3 露光装置
4 現像手段(現像器)
6 ブラシ部材(トナー帯電量制御部材)
7 残留トナー像均一化部材
8 プロセスカートリッジ
61、71 ブラシ部
62、72 電極板
91 中間転写ベルト
92 転写手段(一次転写ローラ)
100 画像形成装置
130 制御回路
200 フリッカ部材
207 フリッカ駆動機構(モータ)
208 ブラシ駆動機構(モータ)
212 突起体
PY、PM、PC、PK 画像形成部
P 記録材

Claims (8)

  1. 移動する表面にトナー像が形成される像担持体と、
    帯電電圧を印加されて前記表面を帯電させる帯電手段と、
    転写電圧を印加されて前記表面から前記トナー像を転写させる転写手段と、
    前記転写手段と前記帯電手段との間の前記表面に導電性の毛体を摺擦させて転写残トナーを帯電させるブラシ部材と、
    前記ブラシ部材を前記表面に沿って周期移動させるブラシ駆動機構と、を備えた画像形成装置において、
    多数の突起体を前記毛体の間隔に差し込んで配置されたフリッカ部材と、
    前記フリッカ部材を周期移動させるフリッカ駆動機構と、
    前記ブラシ駆動機構と前記フリッカ駆動機構とを制御して前記ブラシ部材と前記フリッカ部材とを移動させる制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、画像形成を伴わないブラシ回復期間には、前記ブラシ部材と前記フリッカ部材とを画像形成時よりも大きな振幅で相対移動させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ブラシ駆動機構は、前記表面の移動方向と交差する方向に配置された前記ブラシ部材を前記交差する方向に往復移動させ、
    前記フリッカ駆動機構は、前記ブラシ部材に沿った方向に前記フリッカ部材を往復移動させ、
    前記制御手段は、前記画像形成時、前記帯電手段に前記帯電電圧を印加した状態で、前記ブラシ部材と前記フリッカ部材とを同位相同振幅で往復移動させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、予め定めた通算画像形成量に達すると、画像形成を中断して前記ブラシ回復期間を開始させ、前記帯電手段に前記帯電電圧を印加しない状態で、前記ブラシ部材と前記フリッカ部材とを相対移動させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記通算画像形成量は、前回のブラシ回復期間終了後の画像形成出力枚数、運転時間、またはトナー消費量であることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記ブラシ部材は、前記表面を摺擦して一方向へ回転するロールブラシであって、
    前記突起体は、前記ロールブラシの回転方向と平行に配置されることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記ブラシ回復期間には、前記転写電圧とは逆極性の電圧を前記転写手段に印加することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の画像形成装置。
  7. 像担持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記表面を一様に接触帯電させる帯電手段と、
    前記帯電手段の上流側で前記表面の移動方向と交差する方向に往復移動して前記表面を摺擦するブラシ部材と、を備えたクリーナレス方式のプロセスカートリッジにおいて、
    前記ブラシ部材の毛体の間隔に多数の突起体を差し込んだ状態で前記ブラシ部材と平行に往復移動するフリッカ部材を備え、
    前記フリッカ部材と前記ブラシ部材とは、外部から制御して、同位相同振幅の往復移動と相対移動とを切り替え可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 感光ドラム表面の転写残トナーを、帯電ローラに印加する帯電電圧と同極性に帯電させる補助帯電方法において、
    前記帯電ローラに前記帯電電圧を印加した状態で、同極性の補助帯電電圧を印加したブラシ部材を、前記ブラシ部材の毛体の間隔に多数の突起体を差し込んだフリッカ部材と一体に往復移動させる第1工程と、
    前記帯電ローラに前記帯電電圧を印加しない状態で、前記フリッカ部材と前記ブラシ部材とを前記往復移動の方向に相対移動させる第2工程と、を備えることを特徴とする補助帯電方法。
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