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JP2008127416A - 複合被覆アルミニウム顔料及びその製造方法 - Google Patents

複合被覆アルミニウム顔料及びその製造方法 Download PDF

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JP2008127416A JP2006311323A JP2006311323A JP2008127416A JP 2008127416 A JP2008127416 A JP 2008127416A JP 2006311323 A JP2006311323 A JP 2006311323A JP 2006311323 A JP2006311323 A JP 2006311323A JP 2008127416 A JP2008127416 A JP 2008127416A
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Shuichi Nishikawa
修一 西川
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Showa Aluminum Powder KK
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Abstract

【課題】水性塗料や水性インキ等での貯蔵安定性に優れる(水素ガス発生が少ない)と共に、密着性及び耐電圧性にも優れたアルミニウム顔料及びその製造方法を提供する。
【解決手段】フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等のアリール基含有シラン化合物で表面処理され、シリカ被覆されたた複合被覆アルミニウム顔料、および該アルミニウム顔料を含有する水性塗料、水性インキ。
【選択図】なし

Description

この発明は、例えば水性塗料や水性インキ等に配合されても水素ガスの発生が少なくて貯蔵安定性に優れた複合被覆アルミニウム顔料及びその製造方法に関する。
なお、この明細書及び特許請求の範囲において、「平均粒子径」の語は、レーザー回折法により測定された粒度分布に基づいて求められた累積体積50%粒子径(D50)を意味するものである。
アルミニウム顔料は、例えば塗料、インキ等に配合されて様々な用途で使用されているが、その用途に応じて種々の特性を備えていることが求められている。
アルミニウム顔料は、水性塗料や水性インキ等に配合され貯蔵される場合、含有される水と反応して水素ガスを発生して溶解する性質があり、特にpHが8以上の水性塗料や水性インキではその傾向が顕著になる(水素ガス発生量が多くなる)ので、このような水素ガス発生が少なくて貯蔵安定性に優れていることが求められている。また、電気製品の外装部に塗装が施される場合には、該塗装部位において耐電圧性に優れることが要求される。また、基体上にアルミニウム顔料含有塗料の塗布により形成された塗膜や、基体上にアルミニウム顔料含有インキの印刷により形成された印刷層は、密着性に優れていることが要求される。
このようにアルミニウム顔料には、貯蔵安定性、耐電圧性、密着性に優れていることが求められるが、水性塗料や水性インキ等に配合されるアルミニウム顔料に関し、この顔料が水性塗料や水性インキ等に配合された場合の水素ガスの発生量を低減する技術として次のようなものがこれまでに提案されている。
特許文献1には、アルミニウムフレーク表面上に、アルミニウムに対してMo金属換算量で0.1〜10重量%のモリブデン酸被膜を有し、かつ該被膜の上にアルミニウムに対してP元素換算量で0.05〜1重量%の無機燐酸もしくはその塩類又は燐酸基を1つ有する有機燐酸エステルもしくはその塩類からなる燐酸系被膜を有したアルミニウム顔料を用いることが提案されている。
また、特許文献2には、1)アルミニウム粉末、2)無機リン酸または無機リン酸塩、3)リン酸エステル化合物、4)水および/または親水性溶剤、を必須成分とし、疎水性不活性溶剤の含有量が、アルミニウム粉末に対し、1重量%未満である水性アルミニウム顔料組成物が開示されている。
また、特許文献3には、アルミニウムに対してSi換算で1〜15質量%のシリカ被膜が形成され、かつアルミニウムに対してP換算で0.01〜4質量%のP化合物を含有したシリカ被覆アルミニウム顔料を用いることが提案されている。
また、特許文献4には、フレーク状アルミニウム粉末100重量部に対して0.1〜2.1重量部の樹脂がフレーク状アルミニウム粉末表面に付着したアルミニウム顔料であって、当該樹脂が、(A)ラジカル重合性不飽和カルボン酸、ラジカル重合性二重結合を有するリン酸またはホスホン酸のモノまたはジエステル、及び、ラジカル重合性二重結合を有するカップリング剤から選ばれた少なくとも1種と、(B)ラジカル重合性二重結合を2個以上有する単量体の重合物とからなり、かつ、その重量比A/Bが0.1〜4であるアルミニウム顔料を用いることが提案されている。
また、特許文献5には、シリカ被膜にて被覆されたアルミニウム顔料を、さらにりん含有チタネート化合物で表面処理してなる複合被覆アルミニウム顔料が開示されている。
特許第3403813号公報 特開平10−130545号公報 特開2002−88274号公報 特開2002−226733号公報 特開2005−232316号公報
しかしながら、上記特許文献1〜5に記載の技術では、水性塗料や水性インキ等での貯蔵安定性に優れる(水素ガス発生が少ない)と共に、分散性にも優れ、且つ塗膜の密着性及び耐電圧性にも優れたアルミニウム顔料を得ることは難しかった。特に、平均粒子径が15μm以下のアルミニウム顔料であって、pHが8以上の水性塗料や水性インキ等での貯蔵安定性、密着性及び耐電圧性に優れたものを得ることはできなかった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、水性塗料や水性インキ等での貯蔵安定性に優れる(水素ガス発生が少ない)と共に、密着性及び耐電圧性にも優れた複合被覆アルミニウム顔料及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]シリカ被膜で被覆されたアルミニウム顔料が、アリール基含有シラン化合物を含有した処理剤で表面処理されてなることを特徴とする複合被覆アルミニウム顔料。
[2]前記アリール基含有シラン化合物がフェニル基含有シラン化合物である前項1に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
[3]前記フェニル基含有シラン化合物が、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン及びジフェニルジエトキシシランからなる群より選ばれる1種または2種以上のフェニル基含有シラン化合物である前項2に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
[4]前記アリール基含有シラン化合物の含有量が、アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して0.1〜10質量部である前項1〜3のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
[5]前記シリカ被膜中のケイ素原子の含有量は、アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して1〜10質量部である前項1〜4のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
[6]平均粒子径が15μm以下である前項1〜5のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
[7]前項1〜6のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料を含有してなることを特徴とするペースト。
[8]前項1〜6のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料を含有してなることを特徴とする水性塗料。
[9]50℃の温度条件下で336時間保持した時のアルミニウム顔料中のアルミニウム1g当たりの水素ガス発生量が2cm3以下である前項8に記載の水性塗料。
[10]基体に前項8または9に記載の水性塗料が塗布されてなることを特徴とする塗装物。
[11]前項1〜6のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料を含有してなることを特徴とする水性インキ。
[12]50℃の温度条件下で336時間保持した時のアルミニウム顔料中のアルミニウム1g当たりの水素ガス発生量が2cm3以下である前項11に記載の水性インキ。
[13]前項11または12に記載の水性インキを用いて印刷が施されたことを特徴とする印刷物。
[14]シリカ被膜で被覆されたアルミニウム顔料と、アリール基含有シラン化合物を含有した処理剤とを混合することを特徴とする複合被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[15]前記アルミニウム顔料中のアルミニウム原子100質量部に対して前記アリール基含有シラン化合物0.1〜10質量部の割合で混合する前項14に記載の複合被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[1]の発明に係る複合被覆アルミニウム顔料は、シリカ被膜で被覆されたアルミニウム顔料が、アリール基含有シラン化合物を含有した処理剤で表面処理されてなるものであり、シリカ被膜で被覆されている上にアリール基含有シラン化合物を含有しているので、この複合被覆アルミニウム顔料を、例えば水性塗料や水性インキ等に配合した場合に、水素ガスの発生が少なくて貯蔵安定性に優れている。更に、この複合被覆アルミニウム顔料を含有した水性塗料や水性インキ等で形成された塗膜は、密着性及び耐電圧性に優れている。
[2]の発明では、貯蔵安定性をより向上させることができる。
[3]の発明では、貯蔵安定性をより一層向上させることができる。
[4]の発明では、アリール基含有シラン化合物の含有量が、アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して0.1〜10質量部であるから、貯蔵安定性をさらに向上させることができる。
[5]の発明では、シリカ被膜中のケイ素原子の含有量は、アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して1〜10質量部であるから、より緻密なシリカ被膜を形成できると共にアルミニウム顔料の持つ金属光沢が損なわれることがない。
[6]の発明では、アルミニウム顔料の平均粒子径が15μm以下であるにもかかわらず、貯蔵安定性に優れていると共に、密着性及び耐電圧性にも優れている。即ち、近年では、平均粒子径15μm以下の細かいアルミニウム顔料で、かつ、輝度・光沢の大きいアルミニウム顔料が求められているが、本発明によれば、このようなアルミニウム顔料の平均粒子径が15μm以下である構成においても、優れた貯蔵安定性を確保することができる。
[7]の発明に係るペーストは、例えば水性塗料や水性インキ等に配合した場合において水素ガスの発生が少なくて貯蔵安定性に優れている。また、このペーストを含有した水性塗料や水性インキ等で形成された塗膜は、密着性及び耐電圧性に優れている。
[8]の発明に係る水性塗料は、時間が経過しても水素ガスの発生が少なくて貯蔵安定性に優れている。また、この水性塗料で形成された塗膜は、密着性及び耐電圧性に優れている。
[9]の発明に係る水性塗料は、貯蔵安定性に特に優れている。
[10]の発明に係る塗装物では、塗膜の密着性及び耐電圧性に優れている。
[11]の発明に係る水性インキは、時間が経過しても水素ガスの発生が少なくて貯蔵安定性に優れている。また、この水性インキで形成された塗膜(印刷部)は、密着性及び耐電圧性に優れている。
[12]の発明に係る水性インキは、貯蔵安定性に特に優れている。
[13]の発明に係る印刷物では、塗膜(印刷部)の密着性及び耐電圧性に優れている。
[14]の発明に係る製造方法によれば、本発明の複合被覆アルミニウム顔料を効率良く安定して製造することができる。得られた複合被覆アルミニウム顔料を、例えば水性塗料や水性インキ等に配合した場合に水素ガスの発生が少なくて貯蔵安定性に優れている。また、得られた複合被覆アルミニウム顔料を含有した水性塗料や水性インキ等で形成した塗膜は、密着性及び耐電圧性に優れている。
[15]の発明では、アルミニウム顔料中のアルミニウム原子100質量部に対してアリール基含有シラン化合物0.1〜10質量部の割合で混合するものであるから、貯蔵安定性により優れた複合被覆アルミニウム顔料を製造できる。
以下、本発明に係る複合被覆アルミニウム顔料、その製造方法及びその用途等について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
この発明に係る複合被覆アルミニウム顔料は、シリカ被膜で被覆されたアルミニウム顔料が、アリール基含有シラン化合物(化学構造式中にアリール基を有するシラン化合物)を含有した処理剤で表面処理されてなるものである。
アルミニウム顔料の表面がシリカ被膜で被覆されていることにより水性塗料や水性インキ等に配合した場合の水素ガス発生を低減できるものの、アルミニウム顔料の表面を単にシリカ被膜で被覆しただけではその効果は不十分であったのであるが、本発明の複合被覆アルミニウム顔料では、上記のようにシリカ被覆アルミニウム顔料をアリール基含有シラン化合物を含有した処理剤で表面処理したものであるから、この複合被覆アルミニウム顔料を例えば水性塗料や水性インキ等に配合した場合に水素ガスの発生が少なくて貯蔵安定性に優れたものとなる。このように貯蔵安定性が向上した理由は定かではないが、前記表面処理によって前記アリール基含有シラン化合物がシリカ被覆アルミニウム顔料の表面に存在するものとなり、これにより水性塗料や水性インキ等に配合した場合におけるアルミニウム顔料と水との接触を十分に防止し得て、この結果水素ガス発生を大幅に低減できて貯蔵安定性が向上したものと推測される。
この発明において、シリカ被覆アルミニウム顔料(シリカ被膜で被覆されたアルミニウム顔料)は、以下の原料アルミニウム顔料にシリカ被膜を形成したものである。
<原料アルミニウム顔料>
原料アルミニウム顔料は、特に限定されるものではないが、例えばアルミニウムを溶融し直接粉化させる溶融直接粉化法、機械的粉化法、蒸着法等によって得られる。機械的粉化法としては、例えばボールミル粉砕法、スタンプミル法、アトライター法、振動ミルを用いた粉砕法等が挙げられる。中でも、ボールミル粉砕法によって製造されたアルミニウムが原料として好適に使用される。
また、原料アルミニウム顔料は、アルミニウムのみから構成されていても良いし、或いはアルミニウムを基とした合金から構成されていても良い。また、前記原料アルミニウム顔料におけるアルミニウムの純度は、特に限定されないものの、純度98%以上であるのが好ましい。
原料アルミニウム顔料の形状、大きさ等は特に限定されない。原料アルミニウム粒子の形状としては、涙滴状、球状、針状、不規則形状、フレーク(鱗片)状等があるがいずれも使用できる。また、メタリック塗料として使用される場合にはフレーク状が好ましく、このようなフレーク状のものでは、平均粒子径(累積体積50%粒子径)で3〜50μmのものが好ましく、さらに5〜30μmのものがより好ましく、厚みは1μm以下であるのが好ましく、アスペクト比(粒子径/厚み)は20〜200であるのが好ましい。アスペクト比が200を超えると顔料の機械的強度が低下し、色調が不安定となる場合がある。前記厚みは、電子顕微鏡観察によって求められる厚みである。
原料アルミニウム顔料の表面には、粉砕助剤が付着していてもよい。粉砕助剤としては、通常、脂肪酸が使用されることが多い。前記脂肪酸としては、特に限定されるものではないが、例えばオレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、リノール酸、リノレイン酸、リシノール酸、エライジン酸、ゾーマリン酸、ガドレイン酸、エルカ酸等が挙げられる。
原料アルミニウム顔料は、乾燥粉末にすると粉塵爆発の危険性や取り扱いの困難性等が生じることから、通常は溶媒を含んだペーストの形態である。本発明では、原料アルミニウム顔料はそのままペーストで用いても良いし、あるいは該ペーストを親水性溶媒で洗浄し溶媒置換したペーストにして用いても良い。また、ミネラルスピリット等の疎水性有機溶媒を含むアルミニウムペーストを用いる場合は、ノニオン性やアニオン性の界面活性剤を該ペーストに添加して水に乳化・分散し易くして用いても良い。
<シリカ被膜の形成>
上記原料アルミニウム顔料表面へのシリカ被膜の形成方法としては、例えば特開2002−88274号公報、特開2005−232316号公報に記載されている方法や、他の公知の方法等が挙げられるが、特にこれらの方法に限定されるものではない。
一例について具体的に説明すると、まず、上記原料アルミニウム顔料をアルコール等の親水性有機溶媒に分散させ、必要に応じて、ノニオン性等の界面活性剤を添加する。このように親水性有機溶媒に原料アルミニウム顔料を分散させる際には、一般的な撹拌機を用いることができ、原料アルミニウム顔料が沈降しない速度で撹拌すれば良い。
次に、シリカ被膜を形成させるためのケイ素含有化合物、水、必要に応じて触媒(例えばアンモニア等の塩基性触媒物質)を加えて、ケイ素含有化合物の加水分解によるシリカ生成反応を行い、シリカ被膜を原料アルミニウム顔料表面に析出させる。
前記加水分解の速度は、水とケイ素含有化合物のモル比や濃度、及び必要に応じて加えられる触媒物質のケイ素含有化合物に対するモル比や濃度によって調整される。
ケイ素含有化合物の添加方法としては、例えば、全量を一時に加える方法、前記有機溶媒で希釈して少量ずつ連続的に添加する方法等があるが、後者の有機溶媒で希釈して少量ずつ連続的に添加する方法が好ましい。ケイ素含有化合物の添加時間の目安としては4〜12時間程度であるが、特にこれに限定されない。
前記加水分解によるシリカ生成反応を行う際の反応温度は、好ましくは15〜40℃、より好ましくは20〜35℃であり、また反応時間は、好ましくは0.5〜24時間、より好ましくは4〜12時間である。
反応終了後、得られたシリカ被覆アルミニウム顔料を含む反応混合物は、濾過、溶媒洗浄、乾燥、固形分含有量の調整、混合プロセス等を経て、所望のシリカ被覆アルミニウム顔料として、或いはこのシリカ被覆アルミニウム顔料と溶媒とを含有してなる顔料ペースト等として、次の複合被覆アルミニウム顔料の調製に用いられる。
なお、得られたシリカ被覆アルミニウム顔料を90〜600℃で加熱処理して、シリカ被膜をより緻密にして、貯蔵安定性をより向上させることもできる。前記加熱処理は、液中でも、乾燥顔料状態のいずれでもよい。
前記親水性有機溶媒としては、水と親和性があれば特に制限はないが、好ましい例としてはグリコール類、アルコール類が挙げられ、これらの1種あるいは2種以上を用いることができる。前記グリコール類としては、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。また、前記アルコール類としては、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等が挙げられる。中でも、原料アルミニウム顔料の分散性の観点から、エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが特に好ましい。
前記ケイ素含有化合物としては、特に限定されるものではないが、シリコンアルコキシドが好ましい。シリコンアルコキシドとしては、一般式 Si−(OR)4(Rはアルキル基等)で示されるものや、アルコキシ基の一部をアルキル基に変えたものも用いることができる。また、前記シリコンアルコキシドとしては、モノマーでもよいし、オリゴマーでもよい。また、それらの混合物でもよい。
前記シリコンアルコキシドの具体例としては、特に限定されるものではないが、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等が挙げられる。中でも、適当な加水分解速度を有する点で、テトラエトキシシランが好適に用いられる。
前記ケイ素含有化合物の使用量は、用いる原料アルミニウム顔料の種類等によって異なるため一概には規定できないが、一般にシリカ膜厚が3〜30nmになるようにするのが好ましい。シリカ膜厚が3〜30nmであることが、耐電圧性、金属光沢の観点から好ましい。
前記塩基性触媒物質としては、特に限定されるものではないが、例えばアンモニア、トリエタノールアミン等が挙げられる。中でも、加水分解速度の面からアンモニアが好適に用いられる。
なお、上記の方法で得られたシリカ被覆アルミニウム顔料を高分解能走査型電子顕微鏡で観察することによりシリカ膜厚を測定できる。シリカ被覆アルミニウム顔料を調製するに際して、アルミニウム顔料分散液にケイ素含有化合物を全量一時に添加した場合は、0.01μm以下のシリカ微粒子が原料アルミニウム顔料の表面全体に付着し、被膜を形成しているのが観察される。一方、シリカ被覆アルミニウム顔料を調製するに際して、アルミニウム顔料分散液にケイ素含有化合物を少量ずつ連続的に添加した場合は、緻密な連続したシリカ被膜により原料アルミニウム顔料が被覆されているのが観察される。
前記シリカ被膜中のケイ素原子の含有量は、原料アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して1〜10質量部であるのが好ましい。1質量部以上であることで原料アルミニウム顔料の表面に緻密なシリカ被膜を形成できると共に10質量部以下であることで原料アルミニウム顔料の表面にシリカが付き過ぎることがなくて原料アルミニウム顔料の持つ金属光沢が損なわれることがない。中でも、前記シリカ被膜中のケイ素原子の含有量は、原料アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して2〜8質量部であるのがより好ましく、特に好ましい範囲は3〜6質量部である。
<シリカ被覆アルミニウム顔料の表面処理>
本発明の複合被覆アルミニウム顔料は、上記シリカ被覆の形成により得られたシリカ被覆アルミニウム顔料を、アリール基含有シラン化合物を含有した処理剤で表面処理することにより得られたものである。前記アリール基含有シラン化合物としては、1種を単独で使用しても良いし、或いは2種以上を混合して使用しても良い。
前記「アリール基」の語は、芳香族化合物のベンゼン環の水素原子1個を除いた残りの原子団(残基)を意味し、具体的には、特に限定されるものではないが、例えばフェニル基、キシリル基、クロルフェニル基、ニトロフェニル基等が挙げられる。
中でも、前記アリール基含有シラン化合物としては、フェニル基含有シラン化合物が用いられるのが、貯蔵安定性をより向上させることができる点で、好ましい。これらの中でも、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン及びジフェニルジエトキシシランからなる群より選ばれる1種または2種以上のフェニル基含有シラン化合物が特に好適である。
前記複合被覆アルミニウム顔料において、前記アリール基含有シラン化合物の含有量は、原料アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して0.1〜10質量部であるのが好ましい。0.1質量部以上であることで貯蔵安定性を十分に向上できると共に、10質量部以下であることで材料コストを抑制できるし、また水性塗料や水性インキ等に配合した時に粘度や分散性等の面で悪影響が出る恐れがない。中でも、前記アリール基含有シラン化合物の含有量は、原料アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して0.5〜7質量部であるのがより好ましい。
前記シリカ被覆アルミニウム顔料を前記アリール基含有シラン化合物を含有した処理剤で表面処理する方法としては、例えば、前述したシリカ被覆反応工程に引き続いて液相にアリール基含有シラン化合物を含有した処理剤を添加して液相反応で混合処理する方法、或いはシリカ被覆アルミニウム顔料を含むペーストに、アリール基含有シラン化合物を含有した処理剤を添加して、常温または加熱した状態で混合する方法等が挙げられるが、特にこれらの方法に限定されるものではない。前記混合操作時の温度は10〜120℃であるのが好ましく、中でも20〜90℃であるのが特に好ましい。また、前記混合操作時の混合時間は、0.5〜12時間であるのが好ましく、中でも1〜3時間であるのが特に好ましい。
前者の液相反応での混合方法は、アリール基含有シラン化合物をシリカ被覆アルミニウム顔料の表面に均一に反応させられる点で好ましい。但し、アリール基含有シラン化合物の反応収率は必ずしも100%にならない場合があることを考慮してその添加量を決定する必要がある。
また、後者のペースト混合方法は、アリール基含有シラン化合物の反応収率を100%にすることができる点で優れている。但し、原料アルミニウム顔料やシリカ被膜を破壊するような強いせん断力がかかる混合機や混合条件は避けるように配慮する必要がある。
前記表面処理時には、アルミニウム顔料中のアルミニウム原子100質量部に対してアリール基含有シラン化合物0.1〜10質量部の割合となるように前記処理剤を混合するのが好ましく、この場合には、貯蔵安定性により優れた複合被覆アルミニウム顔料を製造できる。
前記混合方法としては、特に限定されるものではないが、例えばリボンミキサー、双腕型ニーダー等の混合機を用いて混合する方法等が挙げられる。
前記混合プロセスにおいて、ノニオン性等の界面活性剤やシラン系カップリング剤等を配合することで、例えば水性塗料や水性インキ中での分散性を調整することもできる。
上記のようにして得られた本発明の複合被覆アルミニウム顔料は、例えば水性塗料、水性インキ等に配合した場合に水素ガスの発生量が少なく、貯蔵安定性に優れている。更に、この複合被覆アルミニウム顔料を含有した水性塗料や水性インキ等で形成された塗膜は、密着性及び耐電圧性に優れている。
従来では、含有するアルミニウム顔料の平均粒子径が15μm以下であって、pHが8以上の水性塗料や水性インキ等においては、優れた貯蔵安定性を得ることは特に困難であったのであるが、本発明の複合被覆アルミニウム顔料を用いれば、顔料の平均粒子径が15μm以下で、pHが8以上の水性塗料や水性インキとして、50℃の温度条件下で336時間保持した時のアルミニウム顔料中のアルミニウム1g当たりの水素ガス発生量が4cm3以下であるものを得ることが可能になったものである。一般に貯蔵安定性の目安としては前記水素ガス発生量が4cm3以下が好ましく、3cm3以下がより好ましく、2cm3以下が特に好ましいとされているが、本発明によれば、このような優れた貯蔵安定性を実現することが可能になった。
この発明の水性塗料は、前記複合被覆アルミニウム顔料を含有してなるものである。この水性塗料中における前記複合被覆アルミニウム顔料の含有率は、通常、3〜30質量%に設定されるが、特にこのような範囲に限定されるものではない。
また、この発明の水性インキは、前記複合被覆アルミニウム顔料を含有してなるものである。この水性インキ中における前記複合被覆アルミニウム顔料の含有率は、通常、3〜30質量%に設定されるが、特にこのような範囲に限定されるものではない。
前記水性塗料や水性インキには、通常は、塗膜形成用の樹脂分、溶媒、各種添加剤等が配合される。前記樹脂分としては、特に限定されるものではないが、例えばアクリル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、この発明の塗装物は、基体上に前記水性塗料が塗布されてなるものであり、該塗布により形成された塗膜は、密着性に優れている(アルミニウム顔料が引き剥がされ難い)と共に、耐電圧性にも優れている。
また、この発明の印刷物は、基体上に前記水性インキによる印刷が施されてなるものであり、該印刷部は、密着性に優れている(アルミニウム顔料が引き剥がされ難い)と共に、耐電圧性にも優れている。
前記塗布方法及び前記印刷方法としては、特に限定されないが、例えば刷毛塗り、静電塗装、スプレー塗装、エアレス塗装、浸漬、スクリーン印刷、グラビア印刷等が挙げられる。
次に、この発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
アルミペースト(昭和アルミパウダー社製「Sap CS430」、アルミニウム粒子の平均粒子径9μm、アルミニウム分70質量%)285gを、エタノール1300gに分散させ、水を340g添加し、さらに28%アンモニア水60gを添加した。30℃に昇温した後、撹拌下、10時間かけてテトラエトキシシラン50gを添加し、さらに3時間撹拌を続けた(シリカ被覆アルミニウム顔料を得た)。
引き続きフェニルトリメトキシシラン2.5gを添加し、さらに30℃で10時間攪拌を行った(シリカ被覆アルミニウム顔料の表面処理を行った)。
その後、ろ過し、ろ過ケーキをプロピレングリコールモノメチルエーテルで洗浄した後、原料中のアルミニウム100質量部に対し2質量部相当(4g)の分散剤(花王株式会社製「エマルゲン108」)を加えて混合し、さらにアルミニウム含有量が55質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルを加えて、ペースト(複合被覆アルミニウム顔料含有ペースト)を作製した。
得られたペースト中の分散質の電子顕微鏡像では、シリカ微粒子が原料アルミニウム粒子表面全体に付着しているのが観察された。また、シリカ膜厚は約15nmであった。
<実施例2>
フェニルトリメトキシシランに代えて、フェニルトリエトキシシランを用いた以外は、実施例1と同様にして、ペースト(複合被覆アルミニウム顔料含有ペースト)を作製した。
<実施例3>
アルミペースト(昭和アルミパウダー社製「Sap CS430」、アルミニウム粒子の平均粒子径9μm、アルミニウム分70質量%)72gを、エタノール300gに分散させ、イオン交換水を80g添加し、さらに25質量%アンモニア水を20g添加した。35℃に昇温した後、撹拌下、テトラエトキシシラン14.9gをプロピレングリコールモノメチルエーテル14.9gで希釈した液を12時間かけて一定の滴下速度で添加し、さらに30℃で12時間撹拌を続けた(シリカ被覆アルミニウム顔料を得た)。
その後、ろ過し、ろ過ケーキをプロピレングリコールモノメチルエーテルで洗浄後、プロピレングリコールモノメチルエーテル400gに分散させた。
次に、フェニルトリメトキシシラン0.7gを添加し、さらに120℃で3時間攪拌を行った(シリカ被覆アルミニウム顔料の表面処理を行った)。
その後、ろ過し、原料中のアルミニウム100質量部に対し2質量部相当(1.0g)の分散剤(花王株式会社製「エマルゲン108」)を加えて混合し、さらにアルミニウム含有量が55質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルを加えて、ペースト(複合被覆アルミニウム顔料含有ペースト)を作製した。
得られたペースト中の分散質の電子顕微鏡像では、緻密な連続したシリカ被膜によりアルミニウム粒子が被覆されているのが観察された。また、シリカ膜厚は約17nmであった。
<実施例4>
アルミペースト(昭和アルミパウダー社製「Sap CS430」、アルミニウム粒子の平均粒子径9μm、アルミニウム分70質量%)72gを、エタノール300gに分散させ、イオン交換水を80g添加し、さらに25質量%アンモニア水を20g添加した。32℃に昇温した後、撹拌下、テトラエトキシシラン14.9gを12時間かけて一定の滴下速度で添加し、さらに32℃で10時間撹拌を続けた(シリカ被覆アルミニウム顔料を得た)。
その後、ろ過し、ろ過ケーキをプロピレングリコールモノメチルエーテルで洗浄後、プロピレングリコールモノメチルエーテル400gに分散させ、120℃に昇温し2時間反応させた。
その後、ろ過し、原料中のアルミニウム100質量部に対し1.4質量部相当(0.7g)のフェニルトリメトキシシランを加え、さらに60℃で30分間攪拌を行った(シリカ被覆アルミニウム顔料の表面処理を行った)。
冷却後、原料中のアルミニウム100質量部に対し2質量部相当(1.0g)の分散剤(花王株式会社製「エマルゲン108」)を加えて混合し、さらにアルミニウム含有量が55質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルを加えて、ペースト(複合被覆アルミニウム顔料含有ペースト)を作製した。
得られたペースト中の分散質の電子顕微鏡像では、緻密な連続したシリカ被膜によりアルミニウム粒子が被覆されているのが観察された。また、シリカ膜厚は約17nmであった。
<比較例1>
フェニルトリメトキシシラン(アリール基含有シラン化合物)による処理を行わないものとした以外は、実施例1と同様にして、顔料含有ペーストを作製した。
<比較例2>
フェニルトリメトキシシランに代えて、デシルトリメトキシシランを用いた以外は、実施例1と同様にして、顔料含有ペーストを作製した。
上記のようにして得られた各複合被覆アルミニウム顔料含有ペーストについて水素ガス発生量を測定すると共に、該ペーストを用いて形成された塗膜の各種物性を下記評価法に基づいて評価した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2008127416
<水素ガス発生量の測定法>
得られた複合被覆アルミニウム顔料含有ペースト10gとアクリルエマルジョン塗料(東洋インキ製造製の「アクアエースBM」、pH8.5)40gを混合して良く攪拌することによって水性塗料Aを調合した。この水性塗料A20gを試験管に入れ、該試験管にガス捕集管を取り付け、これを50℃の恒温水槽にセットし、336時間(14日間)経過後の水素ガス累積発生量(cm3/アルミニウム1g)を測定した。
<耐電圧の測定法>
得られた複合被覆アルミニウム顔料含有ペースト5.8gと酢酸エチル5.8gを混合して良く攪拌した後、さらにオリジン電気社製の「プラネットSVクリア」37.5g及びオリジン電気社製の「プラネットシンナー#175」70.0gを加えて5分間攪拌することによって、塗料Bを得た。得られた塗料Bをプラスチック板に塗装した。即ち、関西ペイント社製自動塗装機「レシコーター」とイワタ社製スプレーガン「WA−100」を使用して、ABS樹脂板に乾燥膜厚が15μmとなるようにスプレー塗装し、20℃で20分間静置した後、60℃のエアーオーブン中で20分間乾燥し塗装板(塗装物)を得た。
得られた塗装板について耐電圧測定器(多摩電測社製「TW−516」)を使用し、遮断電流0.5mA、電極間隔10mmで、電圧を1kV刻みに最大6kVまで20秒間ずつ各電圧で印加して絶縁破壊(あるいはそれによる回路破壊)の有無を観察し、絶縁破壊により回路が破壊されない最大の電圧を耐電圧とした。
<光沢(メタリック感)評価法>
上記調合した水性塗料Aをアート紙(寸法:210mm×300mm、連量:135kg、製造元:株式会社井上紙店、型番:金藤両面アート)に隙間6ミルのドクターブレード(製造元:太佑機材株式会社)で塗工した後、105℃で5分間乾燥した。その塗膜を目視により観察し、光沢の有無を判定した。
<密着性評価法>
上記光沢の評価に際して作製された塗膜に、幅24mmのニチバン社製のセロファンテープを貼り付けた後、引き剥がした。そのセロファンテープ剥離操作に伴い、引き剥がされた塗膜中のアルミニウム顔料の量により次の3段階で塗膜の密着性を評価した。即ち、全く剥がれないものを「○」とし、わずかに剥がれるものを「△」とし、全面的に剥がれるものを「×」とした。
表から明らかなように、この発明の実施例1〜4の複合被覆アルミニウム顔料は、水性塗料に配合した際の水素ガスの発生量が顕著に少なく、貯蔵安定性に優れていた。また、実施例1〜4の複合被覆アルミニウム顔料を含有する水性塗料を用いて形成された塗膜は、耐電圧性に優れている上に、密着性が良好であり、且つ十分な光沢を有していた。
これに対し、アリール基含有シラン化合物による表面処理を行わなかった比較例1のアルミニウム顔料は、水性塗料に配合した際の水素ガスの発生量が多かった。また、デシルトリメトキシシランによる表面処理を行った比較例2のアルミニウム顔料は、密着性が不十分であった。
この発明の複合被覆アルミニウム顔料は、水性塗料、水性インキ用の顔料として好適に用いられるが、特にこのような用途に限定されるものではない。

Claims (15)

  1. シリカ被膜で被覆されたアルミニウム顔料が、アリール基含有シラン化合物を含有した処理剤で表面処理されてなることを特徴とする複合被覆アルミニウム顔料。
  2. 前記アリール基含有シラン化合物がフェニル基含有シラン化合物である請求項1に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
  3. 前記フェニル基含有シラン化合物が、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン及びジフェニルジエトキシシランからなる群より選ばれる1種または2種以上のフェニル基含有シラン化合物である請求項2に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
  4. 前記アリール基含有シラン化合物の含有量が、アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して0.1〜10質量部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
  5. 前記シリカ被膜中のケイ素原子の含有量は、アルミニウム顔料中のアルミニウム原子の含有量100質量部に対して1〜10質量部である請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
  6. 平均粒子径が15μm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料を含有してなることを特徴とするペースト。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料を含有してなることを特徴とする水性塗料。
  9. 50℃の温度条件下で336時間保持した時のアルミニウム顔料中のアルミニウム1g当たりの水素ガス発生量が2cm3以下である請求項8に記載の水性塗料。
  10. 基体に請求項8または9に記載の水性塗料が塗布されてなることを特徴とする塗装物。
  11. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合被覆アルミニウム顔料を含有してなることを特徴とする水性インキ。
  12. 50℃の温度条件下で336時間保持した時のアルミニウム顔料中のアルミニウム1g当たりの水素ガス発生量が2cm3以下である請求項11に記載の水性インキ。
  13. 請求項11または12に記載の水性インキを用いて印刷が施されたことを特徴とする印刷物。
  14. シリカ被膜で被覆されたアルミニウム顔料と、アリール基含有シラン化合物を含有した処理剤とを混合することを特徴とする複合被覆アルミニウム顔料の製造方法。
  15. 前記アルミニウム顔料中のアルミニウム原子100質量部に対して前記アリール基含有シラン化合物0.1〜10質量部の割合で混合する請求項14に記載の複合被覆アルミニウム顔料の製造方法。
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