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JP2008116961A5 - - Google Patents

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JP2008116961A5
JP2008116961A5 JP2007285870A JP2007285870A JP2008116961A5 JP 2008116961 A5 JP2008116961 A5 JP 2008116961A5 JP 2007285870 A JP2007285870 A JP 2007285870A JP 2007285870 A JP2007285870 A JP 2007285870A JP 2008116961 A5 JP2008116961 A5 JP 2008116961A5
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シラノールを含有するオーバーコーティングされた光伝導体
本開示は、一般に、積層撮像部材、光受容体、光伝導体などに関する。
光導電性撮像部材(photoconductive imaging member)としては、支持基板上に正孔封止層、架橋された電荷発生層、及び電荷輸送層を有し、該電荷発生層が電荷発生成分、塩化ビニル、アリルグルシジルエーテル、ヒドロキシ基含有ポリマーを含有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、正孔封止層、電荷発生層、及び電荷輸送層を有する光導電性画像形成部材であって、該正孔封止層が金属酸化物とフェノール性化合物及びフェノール樹脂の混合物を含有し、該フェノール性化合物が2つ以上のフェノール基を有するものである該光導電性画像形成部材も知られている(例えば、特許文献2参照)。
上記以外にも、積層構成を有し正孔封止層または電荷発生層の成分に特徴を有する光導電性画像形成部材が知られている(例えば特許文献3〜11参照)。
米国特許第7,037,631号 米国特許第6,913,863号 米国特許第6,913,863号 米国特許第4,265,990号 米国特許第3,121,006号 米国特許第4,555,463号 米国特許第4,587,189号 米国特許第4,921,769号 米国特許第5,521,306号 米国特許第5,482,811号 米国特許第5,473,064号
本発明の課題は、より長い運転寿命、良好な電子特性、安定した電気特性等の利点を有す積層撮像部材、光受容体、光伝導体等を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、本発明は、<1>任意で設け得る支持基板;シラノールを含有する電荷発生層;少なくとも1つの電荷輸送成分を含む少なくとも1つの電荷輸送層;及び、該電荷輸送層と接触しかつ連続しており、アクリルポリオール、ポリアルキレングリコール、架橋剤、及び電荷輸送成分を含むオーバーコート層を含む撮像部材であって、該アクリルポリオールに含まれる水酸基の数が約10〜約20,000であること、及び、該アクリルポリオール、該ポリアルキレングリコール、及び該記電荷輸送成分が、酸触媒の存在下で反応して、架橋重合体ネットワークを形成していることを特徴とする、該撮像部材を提供する。
また本発明は、<2>前記オーバーコート層に含まれる前記電荷輸送成分が下記構造を有することを特徴とする、<1>に記載の撮像部材を提供する。
Figure 2008116961
(式中、mは、ゼロまたは1である)上記構造中、Zは下記構造からなる群より選択される構造を有し、
Figure 2008116961
(式中、nは、0または1である)、Arは下記構造からなる群より選択される構造を有し、
Figure 2008116961
(式中、Rは、−CH3、−C25、−C37およびC49からなる群より選択される)、 Ar’ は下記構造からなる群より選択される構造を有し、
Figure 2008116961
Xは下記構造からなる群より選択される構造を有する(式中、Sは、ゼロ、1または2である)。
Figure 2008116961
また本発明は、<3>前記シラノールが下記構造からなる群より選択される構造を有することを特徴とする、<1>または<2>に記載の撮像部材を提供する。
Figure 2008116961
(式中、RおよびR’はそれぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはその置換誘導体である)。
また本発明は、<4>前記電荷輸送層に含まれる前記電荷輸送成分が、下記式で表されるアリールアミン分子を含むことを特徴とする、<1>〜<3>に記載の撮像部材を提供する。
Figure 2008116961
(式中、Xは、アルキル基、アルコキシ基、アリール基およびハロゲンからなる群より選択される)。
また本発明は、<5>前記アクリルポリオールが下記式で表されることを特徴とする、<1>〜<4>に記載の撮像部材を提供する。
(−CH2−Ra−CH2m−(−CO−Rb−CO−)n−(−CH2−Rc−CH2p−(−CO−Rb−CO−)q
(式中、Ra及びRcはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜20の線状アルキル基、炭素原子数1〜20の線状アルコキシ基、炭素原子数1〜20の分岐アルキル基、または炭素原子数1〜20の分岐アルコキシ基を表し;Rb及びRdはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基または炭素原子数1〜20のアルコキシ基を表し;かつm、n、pおよびqはそれぞれ0〜1のモル比を表し、ここでn+m+p+q=1である)。
本発明により開示される撮像部材は、本明細書中に例示される多くの利点、例えば約3,500,000撮像サイクルを越えるようなより長い運転寿命、良好な電子特性、安定した電気特性、画像ゴーストが低いこと、低バックグランドおよび/または電荷欠陥点(CDS)の最小化、ある種の溶媒の蒸気にされられる際の電荷輸送層亀裂に対する耐性、良好な表面特性、改善された摩耗耐性、多数のトナー組成物との適合性、撮像部材傷性の回避または最小化、公知のPIDC(光誘導放電曲線)の発生によって示されるような多数の撮像サイクルに渡って実質的に平坦かまたは変化がない一貫したVr(残留電位)、残留電位のサイクルによる上昇が最小、許容しうるバックグランド電圧(つまり例えば光源に光伝導体を露光した後に約2.6ミリ秒の最小バックグランド電圧)、低残留電圧と高速PIDCとの両立、等を有する。
本発明は、積層撮像部材、光受容体、光伝導体などを提供する。より詳細には、本発明の開示は、多層柔軟性のベルト撮像部材あるいは基板のような任意の支持媒体、疎水性シラノールのようなシラノールを含有する電荷発生層、及び第一電荷輸送層および第二電荷輸送層のような複数の電荷輸送層を含む電荷輸送層を含み、さらに任意の接着剤層、任意の正孔封止層または下塗層、およびオーバーコート層により構成され得る素子に関する。該素子は場合によっては、電荷輸送層のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの電荷輸送成分、重合体または樹脂バインダー、シラノール、および任意の抗酸化剤を含有してもよい。さらに、電荷輸送層のうちの少なくとも1つは、シラノールを含有しなくてもよい。ある実施形態では、電荷発生層は、シラノールを含有し、電荷輸送層は、シラノールを含有しなくてもよい。ある実施形態では、電荷輸送層はシラノールを含有し、電荷発生層はシラノールを含有しなくてもよい。さらに、ある実施形態では、ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZDDP)のような金属ジアルキルジチオホスフェートが、電荷発生層または電荷輸送層に含まれており、これらの層の各々がシラノールを含有しなくてもよい。
ある実施形態において、本明細書中に例示される光受容体は耐摩耗性が良好でありかつ寿命がより長く、部材の単数又は複数の表面層における撮像部材の傷(これは生み出された最終印刷物上で目視できる望ましくない印刷欠陥を生じる)が減少または最小化している。さらにある実施形態において、本明細書中で開示される撮像部材は良好な、そして多くの場合低いVr(残留電位)を有し、適切な場合にはVrがサイクルを経て上昇することを実質的に防止することを可能にし、高感度および低く許容可能な画像ゴースト特性を有し、低バックグランドであり、および/または電荷欠陥スポット(CDS)が最小であり、望ましいトナー清掃性を有する。さらに具体的には、実施形態により本明細書中で撮像部材中への適切なシラノールの組込みが記載されるが、ここでシラノールは少なくとも1つの電荷輸送層もしくは電荷発生層、または少なくとも1つの電荷輸送層および電荷発生層の両方に含まれうる。実施形態中で「少なくとも1つ」は例えば、1つ、1〜約10個、2〜約7個、2〜約4個、2個、等々を指す。さらに、シラノールを、電荷輸送層の内の少なくとも1つに添加でき、それは例えば、電荷輸送層形成用溶液に溶解される代わりに、シラノールをドーパントとして電荷輸送層に添加でき、そしてさらに具体的にはシラノールを最上部の電荷輸送層に添加してもよい。同様に、基板上に電荷発生層を析出させる前にシラノールを電荷発生層分散物に含ませてもよい。理論によって限定されることを意図せず述べれば、シラノールを電荷発生成分と共に混合または粉砕するとき、シラノールが電荷発生色素と反応して色素を疎水性にさせ、バインダーと色素との間の相互作用を介して重合体バインダーにおける色素の分散性を改善すると考えられる。選択された疎水性シラノールは例えば以下の点で安定である:Si−OH基が水を除去してシロキサン(Si−O−Si)連結を形成するが、これは主にシリコンに付着した3つの他の結合の阻害構造のためである。したがって、例えばシラノールはより長期に渡って安定であり、例えばある実施形態では三年のような確定しがたいほど長い保存寿命にわたり安定である。
さらに、本開示の範囲内には、本明細書に例示される光応答または光伝導素子で撮像および印刷する方法が含まれる。これらの方法は、一般に、撮像部材上での静電潜像の形成、続いて例えば熱可塑性樹脂、色素のような着色剤、電荷添加剤、および表面添加剤よりなるトナー組成物を用いて画像を現像すること(米国特許第4,560,635号、第4,298,697号および第4,338,390号参照)、続いて前記画像を適切な基板に転写しそこに画像を恒久的に固定することを含む。素子が印刷モードで使用されるような環境では、撮像方法は、露出がレーザー素子または画像バーで達成されうることを除いて、同じ操作を含む。さらに具体的には、本明細書中に開示される柔軟性ベルトを、型によっては分当たり100コピー以上生みだすゼロックス社(Xerox Corporation)iGEN3(登録商標)機への適用において選択しうる。したがって、撮像の工程、特にデジタルおよび/またはカラー印刷を含めた静電写真撮像および印刷は、本開示に含まれる。撮像部材は、ある実施形態では例えば約400〜約900ナノメートル、特に約650〜約850ナノメートルの波長領域に感度を有し、従ってダイオードレーザーを光源として選択しうる。さらに、本開示の撮像部材は、高解像カラー静電写真用途、特に高速カラーコピーおよび印刷工程に有用である。
さらに本発明は、耐摩耗性かつ耐傷性を有する一つまたは複数の層を含有する積層柔軟性ベルト光受容体を開示する。該部材の硬度は適切なシラノールの添加によって増大されており、また主に膨大な撮像サイクルによる光伝導体老朽化によって引起されるVrサイクル上昇が防止されている。また、適切なシラノールを添加することにより疎水性部分で修飾した電荷発生色素を含有する電荷発生層を含む積層柔軟性ベルト光受容体であって、撮像部材が、低バックグランドおよび/または最小CDSを示すこと、及び膨大な撮像サイクルによる光伝導体老朽化によって引起されるVrサイクル上昇が防止されていることを特徴とする該積層柔軟性ベルト光受容体も開示される。
本開示のある態様は、任意で設け得る支持基板、シラノールを含有する電荷発生層、少なくとも1つの電荷輸送成分より構成される電荷輸送層、およびオーバーコート層を含む撮像部材;支持基板、電荷発生成分およびシラノールにより構成される電荷発生層、少なくとも1つの電荷輸送成分より構成される少なくとも1つの電荷輸送層、及び、架橋されたオーバーコーティングであって、該電荷輸送層と接触しかつ連続しているものであり、電荷輸送化合物、重合体、および架橋成分より構成される該オーバーコーティングを含む光伝導体を開示する。
ここで前記シラノールは、下記式で表されるシラノールよりなる群から選択され得る。
Figure 2008116961
式中、RおよびR’はそれぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはその置換誘導体、およびそれらの混合体から選択される構造を示す。
また前記態様においては、支持基板、少なくとも1つの電荷発生色素およびシラノールより構成される電荷発生層、及び、その上にオーバーコートされた少なくとも1つの電荷輸送成分より構成される電荷輸送層を順に設けてなる光伝導体が開示される。該シラノールは本明細書に示されるものであり、かつ最上部の前記電荷輸送層に接触しかつ連続している層を構成するものである。該層は、アクリルポリオール、アルキレングリコール、架橋剤、および電荷輸送化合物が触媒の存在下で反応し、アクリルポリオール、グリコール、架橋剤、および電荷輸送化合物を主に含有する重合体ネットワークを生じることにより形成されるものであり、ここで前記シラノールは、約0.1〜約40重量パーセントの量で存在する。
前記アクリルポリオールは、下記式で表されるアクリルポリオールよりなる群から選択され得る。
(−CH2−Ra−CH2m−(−CO−Rb−CO−)n−(−CH2−Rc−CH2p−(−CO−Rd−CO−)q
(式中、Ra及びRcはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜20の線状アルキル基、炭素原子数1〜20の線状アルコキシ基、炭素原子数1〜20の分岐アルキル基、または炭素原子数1〜20の分岐アルコキシ基を表し;Rb及びRdはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基または炭素原子数1〜20のアルコキシ基を表し;かつm、n、pおよびqはそれぞれ0〜1のモル比を表し、ここでn+m+p+q=1である。)
また前記態様においては、任意で設け得る基板、電荷発生成分およびシラノールを含有する電荷発生層、少なくとも1つの電荷輸送成分を含有する少なくとも1つの電荷輸送層、及び保護的被覆体(protective overcoat:POC)であり該電荷輸送層と接触している最上部オーバーコート層を含む光伝導体が開示される。また前記態様においては、任意で設け得る支持基板、電荷発生成分およびシラノールを含有する電荷発生層、少なくとも1つの電荷輸送成分を含有する少なくとも1つの電荷輸送層、及び該電荷輸送層と接触している最上部オーバーコート層またはPOCをこの順に含む光伝導体が開示され、ここで該オーバーコート層またはPOCは主にアクリルポリオール、アルキレングリコール(ここで、アルキレンは、例えば、1〜約10の炭素原子を、さらに詳細には、1〜約4の炭素原子を含有する)を含有し、また正孔輸送化合物のような電荷輸送体、および微量の触媒および架橋剤を含有する。また前記態様においては、支持基板、電荷発生層、少なくとも2つの電荷輸送層、及び該電荷輸送層と接触している最上部オーバーコーティング架橋層を含む柔軟性撮像部材が開示され、ここで該電荷発生層及び該電荷輸送層のうち少なくとも一つがシラノールを含有し、該シラノールは多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)シラノールであってもよく、また該最上部オーバーコーティング架橋層はアクリルポリオールおよびアルキレングリコールの混合物のようなポリオール混合物、電荷輸送化合物、架橋剤を含有しかつ酸触媒の存在下で形成されるものである。また前記態様においては、電荷発生層、少なくとも1つの電荷輸送層、及び該電荷輸送層と接触している最上部保護的オーバーコーティング架橋層を含む光伝導体が開示され、ここで該電荷発生層が本明細書に示される少なくとも1つのシラノールを含有するか、該電荷発生層と該少なくとも1つの電荷輸送層との両方が本明細書に示される少なくとも1つのシラノールを含有するか、またはシラノールが該電荷輸送層には含まれず該電荷発生層に含まれる。また前記態様においては、支持基板、その上に設けられる電荷発生層、及び少なくとも1つの電荷輸送成分及び少なくとも1つのシラノールを含有する電荷輸送層を含む、撮像部材が開示され、ここで該シラノールは本明細書で示される式(ここで該式中、RおよびR’はそれぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、またはアリール基、またはその混合体であり、例えばフェニル基、メチル基、ビニル基、アリル基、イソブチル基、イソオクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル−3−エチル基、エポキシシクロヘキシル−4−エチル基、CF3CH2CH2−およびCF3(CF25CH2CH2−等のフッ素化アルキル基、メタクリロプロピル基、ノルボルネニルエチル等である)で表される。また前記態様においては、基板、その上に設けられる電荷発生層、その上に設けられ少なくとも1層〜約3層の電荷輸送層、正孔封止層、接着剤層、及び該電荷輸送層の全表面と接触する最上部保護的オーバーコーティング架橋層を含む光伝導体が開示され、ここである実施形態では、該接着剤層は該電荷発生層と該正孔封止層との間に配置され、該電荷輸送層及び該電荷発生層のうちの少なくとも1つがシラノールを含有するか、またはシラノールは該電荷発生層にのみ含有され、該電荷発生層が電荷発生色素等の電荷発生成分及び樹脂バインダーを含有するものである。
本明細書に示される光伝導体は、前記シラノールの代わりに、電荷発生層または電荷輸送層中に、以下の式/構造によって表されるもののようなジアルキルジチオホスフェートを含み得る。
Figure 2008116961
(式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各々独立に、水素原子、またはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基のような適切な炭化水素を表す。)
ある実施形態では、支持基板、その上に設けられる電荷発生層、電荷輸送層、およびオーバーコーティング重合体層を含む光伝導性撮像部材が開示される。また該態様においては、約1〜約10ミクロンの厚さを有する電荷発生層、及び、各々が約5〜約100ミクロンの厚さを有する少なくとも1つの輸送層を有する光伝導性撮像部材が開示される。また該実施形態においては、荷電要素、現像要素、転写要素、固定要素、及び光伝導体撮像部材を含む静電写真撮像装置が開示され、ここで該光伝導体撮像部材は支持基板、その上に設けられ電荷発生色素を含有する層、一層または複数層の電荷輸送層、及びその上に設けられるオーバーコート層を含み、該電荷輸送層の厚さは約40〜約75ミクロンである。また該実施形態においては、前記シラノールまたはジアルキルジチオホスフェートが、約0.1〜約40重量パーセント、または約6〜約20重量パーセントの量で存在する部材が開示される。また該実施形態においては、前記電荷発生層が約10〜約95重量パーセントまでの量で存在する電荷発生色素を含有する部材が開示される。また該実施形態においては、前記電荷発生層の厚さが約1〜約4ミクロンである部材が開示される。また該実施形態においては、前記電荷発生層が、不活性重合体バインダーを含有する部材が開示される。また該実施形態においては、全ての層成分の総計を約100パーセントとした場合に前記バインダーが約50〜約90重量パーセントの量で存在する部材が開示される。また該実施形態においては、前記電荷発生成分が、約370〜約950ナノメートルの波長の光を吸収するヒドロキシガリウムフタロシアニンである部材が開示される。また該実施形態においては、前記支持基板が金属を含有する伝導性基板を含む撮像部材が開示される。また該実施形態においては、該伝導性基板が、アルミニウム、アルミ化ポリエチレンテレフタレート(aluminized polyethylene terephthalate)またはチタン化ポリエチレンテレフタレート(titanized polyethylene terephthalate)であるを含む撮像部材が開示される。また該実施形態においては、前記電荷発生性の樹脂バインダーが、ポリエステル、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリスチレン−b−ポリビニルピリジン、およびポリビニルホルマールのような既知の適切な重合体からなる群より選択される撮像部材が開示される。また該実施形態においては、前記電荷発生色素が、金属非含有フタロシアニンである撮像部材が開示される。また該実施形態においては、前記電荷輸送層、特に第一電荷輸送層および第二電荷輸送層、または一層の電荷輸送層及びオーバーコート層中の電荷輸送化合物の各々が、下記式で示される化合物を含有する撮像部材が開示される。
Figure 2008116961
(式中、Xは、メチルおよび塩化物のような、アルキル基、アルコキシ基およびハロゲンからなる群より選択される。)
また前記実施形態においては、前記アルキル基およびアルコキシ基が、約1〜約15の炭素原子を含有する撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記アルキルが、約1〜約5の炭素原子を含有する撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記アルキルがメチルである撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記電荷輸送層、特に第一電荷輸送層および第二電荷輸送層、または一層の電荷輸送層およびオーバーコーティング電荷輸送化合物のうちの各々または少なくとも1つが、下記式で示される化合物を含有する撮像部材が開示される。
Figure 2008116961
(式中、XおよびYはそれぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ハロゲン、またはその混合体を現す。)
また前記実施形態においては、前記アルキル基およびアルコキシ基が約1〜約15の炭素原子を含有する撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記アルキル基が約1〜約5の炭素原子を含有するもの撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記樹脂バインダーが、ポリカーボネートおよびポリスチレンからなる群より選択される撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記電荷発生層に存在する前記電荷発生色素が、クロロガリウムフタロシアニン、またはV型ヒドロキシガリウムフタロシアニンを含有する撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記電荷発生成分の量が約0.05重量パーセント〜約20重量パーセントであり、前記電荷発生色素が、約10重量パーセント〜約80重量パーセントの重合体バインダー中に分散されている部材が開示される。また前記実施形態においては、前記電荷発生層の厚さが、約1〜約11ミクロンである部材が開示される。また前記実施形態においては、前記電荷発生層成分および電荷輸送層成分が、重合体バインダー中に含有される部材が開示される。また前記実施形態においては、層成分の総計を約100パーセントとした場合に前記バインダーが約50〜約90重量パーセントの量で存在する部材が開示される。また前記実施形態においては、前記電荷発生樹脂バインダーが、ポリエステル、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリスチレン−b−ポリビニルピリジン、およびポリビニルホルマールにより構成される群から選択される部材が開示される。また前記実施形態においては、前記電荷発生成分が、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニンまたはクロロガリウムフタロシアニンであり、電荷輸送層および/またはオーバーコート層が、N,N’−ジフェニル−N,N−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−p−トリル−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−m−トリル−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−o−トリル−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(4−イソプロピルフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(2−エチル−6−メチルフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(2,5−ジメチルフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−クロロフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン分子の正孔輸送体を含有し、前記正孔輸送樹脂バインダーが、ポリカーボネートおよびポリスチレンからなる群より選択される撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記電荷発生層が、金属非含有フタロシアニンを含有する撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記電荷発生層が、アルコキシガリウムフタロシアニンを含有する撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記基板上に被覆剤として含有される封止層、および該封止層上に被覆された接着剤層を有する光伝導性撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、さらに接着剤層および正孔封止層を含有する撮像部材が開示される。また前記実施形態においては、前記撮像部材上に静電潜像を発生し、該潜像を現像し、転写し、現像した該静電性画像を、適切な基板に固定することを含む着色画像形成方法が開示される。また前記実施形態においては、支持基板、電荷発生層、正孔輸送層、および最上部オーバーコート層を含む光伝導性撮像部材が開示され、ここで該最上部オーバーコート層は該正孔輸送層または該電荷発生層と接触しており、またある態様においては例えば、2〜約10層、さらに詳細には2層であり得る複数の電荷輸送層を備え得る。また前記実施形態においては、任意の支持基板、電荷発生層、および第一電荷輸送層、第二電荷輸送層および第三電荷輸送層を含む光伝導性撮像部材が開示される。
前記シラノールの具体例を以下に示す。
Figure 2008116961
ある実施形態では、選択され得るシラノールにはPOSSが含まれない。このようなシラノールの例としては、ジメチル(チエン−2−イル)シラノール、トリス(イソプロポキシ)シラノール、トリス(tert−ブトキシ)シラノール、トリス(tert−ペントキシ)シラノール、トリス(o−トリル)シラノール、トリス(1−ナフチル)シラノール、トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)シラノール、トリス(2−メトキシフェニル)シラノール、トリス(4−ジメチルアミノ)フェニル)シラノール、トリス(4−ビフェニリル)シラノール、トリス(トリメチルシリル)シラノール、ジシクロヘキシルテトラシラノール(C12265Si2)、その混合物等が挙げられる。
本明細書に示される部材、素子、および光伝導体のために選択されるシラノールは、これらの置換基が、水を排除して、シロキサン、すなわちSi−O−Si連結を形成する点で、主に、Si−OH置換基の点から安定である。理論によって限定されることを意図せず述べれば、シリコンに付着した他の3つの結合でのシラノールヒンダード構造は、それらを、少なくとも1週から2年を越えるところまでのような延長期間安定にさせると考えられる。シラノールは、電荷輸送層形成用の溶液または分散液に含まれ得るか、または例えば、そこに溶解される電荷発生層形成用の溶液または分散液に添加されてもよいし、または形成された電荷輸送層および/または電荷発生層に添加されてもよい。
シラノールの量としては、全固形分の約0.01〜約50重量パーセント、約1〜約30重量パーセント、または約5〜約20重量パーセント等、種々の適切な量を選択し得る。シラノールを、電荷輸送層形成用溶液および電荷発生層形成用溶液に溶解させるか、または代わりに、シラノールを、単に、形成された電荷輸送層および/または形成された電荷発生層に添加し得る。ある実施形態においては、シラノールは、電荷発生層の調製に際して、既知の分散摩砕工程において含まれる。
理論によって限定されることを意図せず述べれば、電荷発生層については、樹脂バインダーと相互作用する残りのシラノールで、電荷発生色素表面上に疎水性シラノールをin situで付着させることにより、該電荷発生色素を疎水性部分構造で修飾し、それにより分散摩砕工程の間に、色素を十分に分散させることを可能とし得る。
光伝導体基板層の厚さは、経済的考慮、電気特性等の多くの因子に依存し、したがってこの層は、かなりの厚さ、例えば3,000ミクロンを越える様な厚さ、約1,000〜約2,000ミクロン、約500〜約900ミクロン、約300〜約700ミクロン、あるいは最小の厚さのものでありうる。ある実施形態では、この層の厚さは約75ミクロン〜約300ミクロン、または約100ミクロン〜約150ミクロンである。
基板は、不透明であっても実質的に透明であってもよく、任意の適切な材料を含みうる。したがって基板は、無機または有機組成物のような電気的に非伝導性または伝導性の材料の層を含みうる。電気的に非伝導性の材料としては、薄層ウェブの形態である場合に柔軟であるポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン等を含めた、この目的のために知られる種々の樹脂が使用されうる。電気的に伝導性の基板としては例えば、アルミニウム、ニッケル、鋼鉄、銅などのあらゆる適切な金属、または上記のとおり、炭素、金属粉などのような電気的に伝導性の物質が充填された重合体材料、または有機の電気的に伝導性の材料が挙げられる。電気的に絶縁または伝導性の基板の形態としては、無端柔軟性ベルト、ウェブ、剛性シリンダー、シートなどが挙げられる。基板層の厚さは、所望の強度および経済的考慮などの多くの因子に依存する。本明細書中で参照される同時係属中の出願で開示されるとおり、ドラムについては、この層はかなりの厚さ、例えば数センチメートル以下でもよく、あるいはミリメートル未満という最小の厚さのものであってもよい。同様に、柔軟性ベルトはかなりの厚さ、例えば約250マイクロメートル、でもよく、あるいは約50マイクロメートル未満という最小の厚さのものであってもよい(ただし最終の電子写真装置に有害な影響がないという条件の下で)。
基板の代表的例は本明細書中に示されるとおりであり、さらに具体的には、本開示の撮像部材について選択され、基板が不透明あるいは実質的に透明でありうる層は、市販されている重合体であるマイラー(MYLAR)(登録商標)やチタンを含有するマイラー(MYLAR)(登録商標)のような無機または有機重合体材料を含めた絶縁材料の層、その上に配列されたインジウム錫オキシドまたはアルミニウムのような半導体表面層を有する有機または無機材料の層、またはアルミニウム、クロム、ニッケル、真鍮などの伝導性材料の層を包含する。基板は、柔軟性で、継ぎ目がないか、または剛性であってもよく、そして例えば、プレート、円筒状ドラム、渦巻き、無端の柔軟性ベルトなどのような多数の異なる形態を有しうる。ある実施形態では、基板は継ぎ目なしの柔軟性ベルトの形態にある。ある種の状況では、特に基板が例えばマクロロン(MAKROLON)(登録商標)として市販されているポリカーボネート材料のような柔軟性の有機重合体材料である場合、ねじれ防止層を基板の裏面に被覆することが望ましい場合がある。
ある実施形態において、電荷発生層は多数の公知の電荷発生色素を含み得る。例えば、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニンまたはクロロガリウムフタロシアニンを約50重量パーセント、およびVMCH(ダウ・ケミカル(Dow Chemical)から入手可能)のようなポリ(ビニルクロリド−コ−ビニルアセテート)共重合体のような樹脂バインダーを約50重量パーセント含み得る。一般に、電荷発生層は公知の電荷発生色素、例えば金属フタロシアニン、金属を含まないフタロシアニン、アルキルヒドロキシガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ペリレン、特にビス(ベンズイミダゾ)ペリレン、チタニルフタロシアニン等、より具体的にはバナジルフタロシアニン、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン、およびセレン、セレン合金および三方晶系セレンのような無機成分などを含有し得る。該電荷発生色素は、電荷輸送層のために選択される樹脂バインダー同様の樹脂バインダー中に分散されてもよく、あるいは樹脂バインダーは存在しなくてもよい。一般に、電荷発生層の厚さは、他の層の厚さおよび電荷発生層に含有される電荷発生材料の量等の多数の因子に依存する。したがってこの層は、例えば電荷発生組成物が約30〜約75体積パーセントの量で存在する場合に、例えば約0.05ミクロン〜約10ミクロン、さらに具体的には約0.25ミクロン〜約2ミクロンの厚さであってもよい。ある実施形態においてこの層の最大厚さは、光感度、電気的特性、および機械的配慮のような因子に主に依存する。電荷発生層バインダー樹脂は、例えば約1〜約50重量パーセント、さらに具体的には約1〜約10重量パーセントの種々の適切な量で存在し、その樹脂はポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルカルバゾール)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(ビニルクロリド)、ポリアクリレートおよびメタクリレート、ビニルクロリドとビニルアセテートの共重合体、フェノール性樹脂、ポリウレタン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリアクリロニトリル、ポリスチレンなどのような多数の公知の重合体から選択されうる。素子中の先に被覆された他の層を実質的に撹乱したり悪影響を及ぼしたりすることのない塗布溶媒を選択することが望ましい。電荷発生層形成に用いられる塗布溶媒の例としては、ケトン、アルコール、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、シラノール、アミン、アミド、エステルなどである。具体的溶媒例は、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ブタノール、アミルアルコール、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、メチレンクロリド、トリクロロエチレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ブチルアセテート、エチルアセテート、メトキシエチルアセテートなどが挙げられる。
電荷発生層は、真空蒸発または真空蒸着によって製造された、セレンのアモルファスフィルムや、セレンとヒ素、テルリウム、ゲルマニウムなどとの合金、水素化アモルファスシリコン、シリコンとゲルマニウム、炭素、酸素、窒素等とからなる化合物、などを含んでいてもよい。電荷発生層は膜形成性重合体バインダーに分散された、例えば結晶性セレンおよびその合金、IIからVI群までの化合物の無機色素、およびキナクリドン、ジブロモアンタンスロン色素、ペリレンおよびペリノンジアミン、多核芳香族キノン等の多環色素、ビス−、トリス−およびテトラキス−アゾを含めたアゾ色素のような有機色素等を含んでいてもよく、溶媒塗布技術によって製造されうる。
選択されたフタロシアニンの吸収スペクトルおよび光感度が、該フタロシアニンの中心金属原子に依存する場合、低費用半導体レーザーダイオード露光素子にさらされる光受容体には赤外線感度があることことが望み得る。例としては、オキシバナジウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン、銅フタロシアニン、オキシチタンフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、マグネシウムフタロシアニン、および金属非含有フタロシアニンが挙げられる。フタロシアニンは、多様な結晶形態で存在し、電荷発生に強力な影響を示す。
電荷発生組成物または色素は、種々の量で既知の樹脂バインダー組成物中に存在するが、一般に、約5重量パーセント〜約90重量パーセントの電荷発生色素を、約10重量パーセント〜約95重量パーセントの樹脂バインダーに分散させるか、または約20重量パーセント〜約50重量パーセントの電荷発生色素を、約80重量パーセント〜約50重量パーセントの樹脂バインダー組成物に分散させる。ある実施形態では、約50重量パーセントの電荷発生色素を、約50重量パーセントの樹脂バインダー組成物に分散させる。
さらに詳細には、例えば、約0.1〜約30ミクロンの厚さの、または約0.5〜約2ミクロンの厚さの電荷発生層を、基板上、または基板と電荷輸送層との間の他の表面上に、塗布または付着させ得る。場合によっては、電荷発生層の塗布の前に、電荷封止層または正孔封止層を、導電性を有する面に塗布し得る。所望される場合には、電荷封止層、正孔封止層または界面層と電荷発生層との間に、接着剤層を含み得る。通常、電荷発生層を、封止層および電荷輸送層の上に塗布するか、または複数の電荷輸送層を、電荷発生層上に形成する。この構造は、電荷輸送層の最上部または下に電荷発生層を有し得る。
電荷輸送層は、一般に、厚さが約5ミクロン〜約75ミクロン、さらに詳細には、約10ミクロン〜約40ミクロンである。その成分および分子としては、多数の既知の材料が挙げられる。例えば、以下の式で表されるアリールアミン:
Figure 2008116961
(式中、Xは、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ハロゲン、またはその混合体であり、各Xは、4つの末端環のいずれにも存在していてもよく、また各Xは特に、ClおよびCH3からなる群より選択される置換基であり得る)、
以下の式で表される分子:
Figure 2008116961
(式中、X、YおよびZのうちの少なくとも1つは、独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ハロゲンまたはその混合体である)、
以下の式で表されるN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン:
Figure 2008116961
および以下の式で表されるテルフェニルアリールアミンが挙げられる:
Figure 2008116961
(R1およびR2はそれぞれ独立に、−H、−OH、−Cn2n+1、アラルキル基およびアリール基からなる群より選択され、ここでnは1〜約12であり、該アラルキル基およびアリール基は、例えば約6〜約36の炭素原子を有する)。
前記ジヒドロキシアリールアミン化合物は、1つ以上の芳香族環を通して、−OH基と最も近い窒素原子との間にいかなる直接共役(direct conjugation)も含まない可能性がある。ここで「直接共役」とは、例えば、−OH基と最も近い窒素原子との間に、直接的に1つ以上の芳香族環中に式−(C=C)n−C=C−を有するセグメントが存在することを指す。1つ以上の芳香族環を通しての−OH基と最も近い窒素原子との間の直接共役の例としては、窒素原子を結合しているフェニレン基を含有する化合物であって該フェニレン基が該窒素原子に対してオルトまたはパラ位(または2または4位)に−OH基を有する該化合物、及び、窒素原子を結合しているポリフェニレン基を含有する化合物であって、該ポリフェニレン基の末端フェニレン基が他のフェニレン基に結合している該窒素原子に対してオルトまたはパラ位(または2または4位)に−OH基を有する該化合物、が挙げられる。アラルキル基の例としては、−Cn2n−フェニル基(nは、約1〜約5、または約1〜約10)が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる。R1が−OHであり、各R2がn−ブチルである実施形態では、得られる化合物は、N,N’−ビス[4−n−ブチルフェニル]−N,N’−ジ[3−ヒドロキシフェニル]−テルフェニル−ジアミンである。さらに、ある実施形態においては、正孔輸送体は、オーバーコート層の形成のために選択される溶媒に溶解性である。
アリールアミンの具体例としては、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(アルキルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシルなどからなる群より選択される)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(ハロフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(ハロ置換基は、クロロ置換基である)、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−p−トリル−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−m−トリル−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−o−トリル−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(4−イソプロピルフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(2−エチル−6−メチルフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(2,5−ジメチルフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−クロロフェニル)−[p−テルフェニル]−4,4’’−ジアミンなどが挙げられる。他の公知の電荷輸送層分子として、文献、例えば米国特許第4,921,773号および第4,464,450号に記載されるものを選択でき、該文献の開示は、参照により本明細書に総体的に組み込まれる。
電荷輸送層成分は、光伝導体最上部オーバーコート層の電荷輸送化合物と同様に選択され得る。
電荷輸送層のために選択されるバインダー材料の例としては、ポリカーボネート、ポリアリレイト、アクリレート重合体、ビニル重合体、セルロース重合体、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(シクロオレフィン)、エポキシ、およびそのランダムまたは代替共重合体のような既知の成分、さらに詳細には、ポリ(4,4’−イソプロピリデンジフェニレン)カーボネート(ビスフェノール−A−ポリカーボネートとも称される)、ポリ(4,4’−シクロヘキシリデンジフェニレン)カーボネート(ビスフェノール−Z−ポリカーボネートとも称される)のようなポリカーボネートが挙げられる。一般に、輸送層は、約10〜約75重量パーセントの電荷輸送材料、さらに詳細には、約35パーセント〜約50パーセントの当該材料を含有する。
正孔を電荷発生層へ高効率で注入させ、電荷輸送層を短時間で通過させ得る(ここで電荷発生層または電荷輸送層がバインダー及びシラノールを含有する)小分子電荷輸送化合物としては、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−p−トリル−[p−ターフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−m−トリル−[p−ターフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ジ−o−トリル−[p−ターフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス−(4−イソプロピルフェニル)−[p−ターフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(2−エチル−6−メチルフェニル)−[p−ターフェニル]−4,4’’−ジアミン、N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(2,5−ジメチルフェニル)−[p−ターフェニル]−4,4’’−ジアミン、およびN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−クロロフェニル)−[p−ターフェニル]−4,4’’−ジアミン、またはその混合物が挙げられる。所望の場合、電荷輸送層での電荷輸送材料は重合体電荷輸送材料、または小型分子電荷輸送材料と重合体電荷輸送材料との組合せを含んでいてもよい。
ある実施形態において、電荷輸送層の各々の厚さは約5〜約75ミクロンであるが、しかし、別の実施形態においては、当該範囲外の厚さも選択され得る。一般に、電荷輸送層と電荷発生層の厚さの比は、約2:1〜200:1まで、ある種の例では、400:1であり得る。電荷輸送層は、意図される用途の範囲内で、可視光または照射に対して実質的に吸収を示さないが、光伝導層または電荷発生層から電荷発生された正孔を注入することを可能にし、これらの正孔を、該電荷輸送層自身を通過させることにより輸送し、活性層の表面上に表面電荷を選択的に放電することを可能にする点で、電気的に「活性」である。
選択された連続的電荷輸送オーバーコート層の厚さは、使用されたシステムにおける帯電部材(バイアス帯電ロール)、清掃部材(ブレードまたはウエブ)、現像部材(ブラシ)、転写部材(バイアス転写ロール)などの摩損性により、この厚さは、約10マイクロメートル以下でありうる。ある実施形態では、各層の厚さは約1マイクロメートル〜約5マイクロメートルである。種々の適切な従来公知の方法を混合して使用可能であり、その後電荷輸送層にオーバーコート層塗布混合物を塗布しうる。典型的な塗布技術としては、スプレー、ディップ塗布、ロール塗布、巻線ロッド塗布などが挙げられる。形成された被覆の乾燥は、オーブン乾燥、赤外線放射乾燥、空気乾燥などのようなあらゆる適切な従来からの技術により実行し得る。本開示の乾燥されたオーバーコート層は、撮像の間に正孔を輸送するが、自由キャリア濃度は高すぎてはならない。
最上部電荷輸送層は電荷輸送層と同じ成分を含んでいてよい。ここで電荷輸送小分子と適切な電気的に不活性な樹脂バインダーの間の重量比は小さく、例えば約0/100〜約60/40、または約20/80〜約40/60である。
ここに開示された光伝導体としては、通常は電荷輸送層と接触し隣接するものである保護的オーバーコート層(POC)が挙げられる。このPOC層は、(i)アクリルポリオール、および(ii)ポリプロピレングリコールのようなアルキレングリコール重合体、少なくとも1つの輸送化合物、および少なくとも1つの架橋剤を含めた成分より構成され、アクリルポリオールとポリプロピレングリコールの比率は例えば、約0.1:0.9〜約0.9:0.1である。オーバーコート組成物は、第一重合体として約10〜約20,000の水酸基数を有するアクリルポリオール、例えば約100〜約20,000の重量平均分子量を有するアルキレングリコールの第二重合体、電荷輸送化合物、酸触媒、および架橋剤を含むことができ、架橋されたオーバーコート層はアクリルポリオールおよびグリコールのようなポリオール、架橋剤残基および触媒残基を含有し、これらは全てが反応して重合体ネットワークを形成している。架橋の百分率を決定することは困難である場合があるので、理論に拘束されることを意図せず述べれば、オーバーコート層は適切な値まで架橋され、それは例えば約5〜約50パーセント、約5〜約25パーセント、約10〜約20パーセント、また実施形態によっては約40〜約65パーセントである。プレポリマー水酸基、ジヒドロキシアリールアミン(DHTBD)の水酸基が、架橋における利用可能なメトキシアルキル(例えばサイメル(CYMEL)(登録商標)部分)より化学量論的に少ないときに、良好な光伝導体電気応答が達成され得る。
光受容体オーバーコートは多数の異なるプロセスによって塗布することができ、例えば溶媒系中にオーバーコート組成物を分散させ、得られたオーバーコート塗布液を被塗布表面、例えば光受容体の最上部電荷輸送層に、例えば約0.5ミクロン〜約10ミクロン、または0.5〜約8ミクロンの厚さに塗布するものでもよい。
種々の実施形態では、オーバーコート層中に存在する架橋可能な重合体はポリオールとアクリルポリオール膜形成樹脂との混合物を含むことができ、ここで例えば、架橋可能な重合体は電気的に絶縁性、半導体性または導体性のいずれでもよく、電荷輸送特性を有しえいても、有さなくてもよい。ポリオールの例としては高度に分岐したポリオールが挙げられ、ここで高度な分岐とは例えば十分量の三官能性アルコール(例えばトリオール)を使用して合成されたプレポリマーあるいは高水酸基数を有する多官能性ポリオールに該当し、重合体主鎖からの多数の分岐有する重合体を形成している。ポリオールは、例えば約10〜約10,000の水酸基数を有してよく、エーテル基を含んでいても含んでいなくてもよい。適切なアクリルポリオールは、例えば、エチレンオキシドで修飾されたプロピレンオキシド、グリコール、トリグリセロールなどの反応産物から産生されるものでもよく、アクリルポリオールは以下の式(2)によって表されうる。
式(2): [Rt−CH2]−[CH2−Ra−CH2p−[−CO−Rb−CO−]n−[−CH2−Rc−CH2p−[−CO−Rd−CO−]q
(Rtは、CH2CR1CO2−を表し;R1はアルキル基を表し、該アルキル基は例えば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ヘプチルなどの、1〜約25の炭素原子を、そしてさらに具体的には1〜約12の炭素原子を有するアルキル基であり;Raおよ
びRcはそれぞれ独立に、線状アルキル基、線状アルコキシ基、分岐アルキル基または分
岐アルコキシ基を表し、ここで該アルキル基およびアルコキシ基は例えば、1〜約20の炭素原子を有し;RbおよびRdはそれぞれ独立にアルキル基またはアルコキシ基を表し、該アルキル基またはアルコキシ基は例えば1〜約20の炭素原子を有し;m、n、pおよびqはそれぞれ独立に0〜1のモル比を表し、ここでn+m+p+q=1である)。市販のアクリルポリオールの例は、ジョンソン・ポリマーズ・インク.(Johnson Polymers Inc.)から入手可能なジョンクリル(JONCRYL)(商標)重合体、およびオーピーシー・ポリマーズ(OPC polymers)から入手可能なポリケム(POLYCHEM)(商標)重合体である。
ある実施形態では、オーバーコート層は架橋剤および触媒を含み、架橋剤は例えばメラミン架橋剤または促進剤であってもよい。架橋剤の組み込みは、分岐、架橋構造を提供する、アクリルポリオールと相互作用する反応部位を提供しうる。そのように組み込まれる場合、例えば、トリオキサン、メラミン化合物およびその混合物のような、あらゆる適切な架橋剤または促進剤を使用しうる。メラミン化合物を選択する場合、それらは官能化されてもよく、その例としては、メラミンホルムアルデヒド、グリコウリル−ホルムアルデヒドおよびベンゾグアナミン−ホルムアルデヒドなどのようなメトキシメチル化メラミン化合物などが挙げられる。ある種の実施形態では、架橋剤は、メチル化、ブチル化メラミン−ホルムアルデヒドを含みうる。適切なメトキシメチル化メラミン化合物としては、式(CH3OCH26333および以下の構造を有するメトキシメチル化メラミンであるサイメル(CYMEL)(登録商標)303(サイテック・インタストリーズ(Cytec Industries)から入手可能)が挙げられるが、該化合物の範囲はこれに限定されない。
Figure 2008116961
触媒の存在下でオーバーコート成分を加熱することによって、架橋を達成しうる。触媒の非限定的な例としては、シュウ酸、マレイン酸、石炭酸、アスコルビン酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸など、およびその混合物が挙げられる。
ブロック剤をオーバーコート層に含有させてもよい。ブロック剤は酸触媒効果を「一時拘束」するかまたは実質的に遮断することができ、それにより酸触媒機能が望まれるまでの間の溶液安定性を与える。したがって、例えば溶液温度が閾値温度より上に上昇するまで、ブロック剤が酸効果を遮断しうる。例えばある種のブロック剤は、その溶液温度が約100℃より上に上昇されるまで、酸効果を遮断するために使用しうる。その時点で、ブロック剤は酸から解離し、気化する。その後、未結合の酸は自由に重合を触媒できる。このような適切なブロック剤の例としては、ピリジン、およびサイテック・インダストリーズ・インク.(Cytec Industries Inc.)から入手可能なサイキャット(CYCAT)(登録商標)4045のようなブロック剤を含有する市販の酸溶液が挙げられるがこれに限定されない。
架橋に使用される温度は、触媒の種類、触媒量、適用される加熱時間、および所望の架橋の程度と共に変化する。一般的に、選択される架橋の程度は、最終光受容体の所望の柔軟性による。例えば、剛性ドラムまたはプレート光受容体の用途においては、完全な、つまり100パーセントの架橋を行い得る。しかし、ウェブまたはベルト構造を有する柔軟性光受容体の用途においては、通常は部分的架橋が選択される。所望の程度の架橋を達成するための触媒の量は、反応に使用されるポリオール/アクリルポリオールのような被覆溶液材料の種類、触媒、温度、および時間によって変化する。特に具体的には、ポリエステルポリオール/アクリルポリオールを、約100℃〜約150℃の温度で架橋する。触媒としてp−トルエンスルホン酸を用いてポリオール/アクリルポリオールを架橋するのに際して使用される典型的な架橋温度は、約140℃、例えば約135℃より低く、約1分〜約40分間適用される。酸触媒の典型的濃度は、ポリオール/アクリルポリオールの重量に対して約0.01〜約5重量パーセントである。架橋の後、オーバーコーティング材は、それが、架橋の前に溶解性であった溶媒に実質的に不溶性であるべきであり、不溶性であることにより、溶媒に浸漬した布で擦ったときに、オーバーコーティング材料で、除去されるものがないことが可能となる。架橋は、架橋重合体ネットワークで輸送分子を保持する三次元ネットワークを発生させる。
オーバーコート層は、オーバーコート層の電荷輸送移動度を改善する電荷輸送材料を含んでいてもよい。種々の実施形態において、電荷輸送材料は、(i)フェノール性置換芳香族アミン、(ii)第一アルコールで置換された芳香族アミン、および(iii)それらの混合物のうちの少なくとも1つからなる群より選択され得る。実施形態では、電荷輸送材料は、例えば、アルコール溶解性ジヒドロキシテルフェニルジアミン、アルコール溶解性ジヒドロキシTPDなどのテルフェニルであり得る。テルフェニル電荷輸送分子の例としては、以下の式によって表されるものが挙げられる。
Figure 2008116961
式中、R1は−OHを表し;R2は−Cn2n+1で示されるアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表す。ここで、ここでnは例えば1〜約10であり、好ましくは1〜約6であり、より好ましくは1〜約5であり、該アラルキル基およびアリール基は、例えば約6〜約36の炭素原子を有し、好ましくは約6〜約20の炭素原子を有する。アラルキル基の好適例としては、−Cn2n−フェニル基(nは、例えば約1〜約5、または約1〜約10)が挙げられる。アリール基の好適例としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる。R1が−OHである実施形態では、得られる化合物はジヒドロキシテルフェニルジアミン正孔輸送分子である。R1が−OHであり各R2が−Hである実施形態では、得られる化合物はN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ[3−ヒドロキシフェニル]−テルフェニル−ジアミンである。さらに、ある実施形態においては、上記に定義されるように、R1が−OHであり、各R2がそれぞれ独立にアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表す。種々の実施形態において、電荷輸送材料は、オーバーコート層の形成のために選択される溶媒に溶解性である。
あらゆる適切な二級または三級アルコール溶媒を、オーバーコート層の架橋重合体組成物を形成する膜の付与のために使用されうる。典型的なアルコール溶媒としては、限定はしないものの、例えばtert−ブタノール、sec−ブタノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールなど、およびその混合物が挙げられる。例えば、テトラヒドロフラン、モノクロロベンゼンおよびその混合物のような他の適切な共溶媒を、オーバーコート層の形成のために選択しうる。これらの共溶媒を、上記アルコール溶媒のための希釈剤として使用してもよく、またはそれらは省略してもよい。しかし、ある種の実施形態では、高沸点アルコール溶媒は効率的な架橋に干渉する可能性があるためそれらを除去すべきであるということから、高沸点アルコール溶媒の使用を最小にするかまたは避けることが有益でありうる。
ある実施形態では、オーバーコート溶液のために利用される架橋性重合体、電荷輸送材料、架橋剤、酸触媒、およびブロック剤などの成分は、溶媒中で可溶性または実質的に可溶性であるか、またはオーバーコートのために使用される溶媒であるべきである。
オーバーコート層の厚さは、使用されるシステムでの帯電(例えば、バイアス帯電ロール)、清掃(例えばブレードまたはウエブ)、現像(例えばブラシ)、転写(例えばバイアス転写ロール)などの研磨性に依存しえ、例えば約1または約2ミクロン以上で、上限は約10ミクロンまたは約15ミクロンあるいはそれより大きい。種々の実施形態では、オーバーコート層の厚さは、約1マイクロメートル〜約5マイクロメートルでありうる。光伝導性層の上にオーバーコート層を塗布するための典型的な塗布技術としては、スプレー、ディップ塗布、ロール塗布、巻線ロッド塗布などが挙げられる。付与されたオーバーコート層の乾燥は、オーブン乾燥、赤外線放射乾燥、空気乾燥などのようなあらゆる適切な従来からの技術によって実行されうる。本開示の乾燥されたオーバーコート層は、撮像の間に電荷を輸送すべきものである。
乾燥したオーバーコート層では、組成物は約40〜約90重量パーセントの膜形成架橋性重合体と、約60〜約10重量パーセントの電荷輸送材料とを含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、電荷輸送材料は約20〜約50重量パーセントの量でオーバーコート層に組込まれてもよい。所望の場合、オーバーコート層は、伝導性フィラー、耐摩耗性フィラーなどのような他の材料を、任意の適切な公知の量で含みうる。
理論によって限定されることを意図せず述べれば、架橋剤は、アクリルポリオール、ポリアルキレングリコールのような重合体と共に中心領域に配置され得、そして電荷輸送成分は、架橋剤に結合しており、実施形態によっては中心領域から延伸する。複数あるいは少なくとも一つの電荷輸送層に場合により組込まれ、例えば横方向電荷移動(LCM)抵抗を改善することができる成分または材料の例としては、テトラキスメチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)メタン(イルガノックス(IRGANOX)(登録商標)1010、チバ・スペシャリティー・ケミカル(Ciba Specialty Chemical)から入手可能)のようなヒンダードフェノール性抗酸化剤、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、およびスミライザー(SUMILIZER)(商標)BHT−R、MDP−S、BBM−S、WX−R、NW、BP−76、BP−101、GA−80、GMおよびGS(スミトモ・ケミカル社(Sumitomo Chemical Company,Ltd.)から入手可能)、イルガノックス(IRGANOX)(登録商標)1035、1076、1098、1135、1141、1222、1330、1425WL、1520L、245、259、3114、3790、5057および565(チバ・スペシャリティーズ・ケミカルズ(Ciba Specialties Chemicals)から入手可能)、およびアデカ・スタブ(ADEKA STAB)(商標)AO−20、AO−30、AO−40、AO−50、AO−60、AO−70、AO−80およびAO−330(アサヒ・デンカ社(Asahi Denka Company,Ltd.)から入手可能)を含めた他のヒンダードフェノール性抗酸化剤、サノール(SANOL)(商標)LS−2626、LS−765、LS−770およびLS−744(サンキョー社(SANKYO CO.Ltd.)から入手可能)、チヌビン(TINUVIN)(登録商標)144および622LD(チバ・スペシャリティーズ・ケミカルズ(Ciba Specialties Chemicals)から入手可能)、マーク(MARK)(商標)LA57、LA67、LA62、LA68およびLA63(アサヒ・デンカ社(Asahi Denka Co.,Ltd.)から入手可能)、およびスミライザー(SUMILIZER)(商標)TPS(スミトモ・ケミカル社(Sumitomo Chemical Co.,Ltd.)から入手可能)のようなヒンダードアミン抗酸化剤、スミライザー(SUMILIZER)(商標)TP−D(スミトモ・ケミカル社(Sumitomo Chemical Co.,Ltd.)から入手可能)のようなチオエーテル抗酸化剤、マーク(MARK)(商標)2112、PEP−8、PEP−24G、PEP−36、329KおよびHP−10(アサヒ・デンカ社(Asahi Denka Co.,Ltd.)から入手可能)のような亜リン酸抗酸化剤、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン(BDETPM)、ビス−[2−メチル−4−(N−2−ヒドロキシエチル−N−エチル−アミノフェニル)]−フェニルメタン(DHTPM)などのような他の分子が挙げられる。電荷輸送層の内の少なくとも1つでの抗酸化剤の重量パーセントは、約0〜約20重量パーセント、約1〜約10重量パーセント、または約3〜約8重量パーセントである。
(実施例1) 3.5ミリの厚さを有する二軸指向性ポリエチレンナフタレート基板(カレデックス(KALEDEX)(商標)2000)上に厚さ0.02マイクロメートルのチタン層を被覆し、その上に、グラビアアプリケーターで、50グラムの3−アミノ−プロピルトリエトキシシラン、41.2グラムの水、15グラムの酢酸、684.8グラムの変性アルコール、および200グラムのヘプタンを含有する溶液を塗布することによって、撮像部材を調製した。次にこの塗布層を、被覆機の強制空気乾燥機中で135℃で、約5分間乾燥させた。得られた封止層は、500オングストロームの乾燥厚さを有した。次にグラビアアプリケーターを使用して封止層上に湿潤被覆剤を塗布することによって、接着剤層を調製した。該接着剤層は、テトラヒドロフラン/モノクロロベンゼン/メチレンクロリドの60:30:10体積比混合物中に、コポリエステル接着剤(トヨタ・ヒスツ社(Toyota Hsutsu Inc.)から入手可能なアルデル(ARDEL)(商標)D100)を、接着剤層溶液の総重量に対して0.2重量パーセント含有する。次にこの接着剤層を、被覆機の強制空気乾燥機中で、135℃で約5分間乾燥させた。得られた接着剤層は、200オングストロームの乾燥厚さを有した。
ミツビシ・ガス・ケミカル社(Mitsubishi Gas Chemical Corporation)から入手可能な20,000の重量平均分子量の既知のポリカーボネート、ルピロン(LUPILON)(商標)200(PCZ−200)またはポリカーボネート(POLYCARBONATE)Z(商標)0.45グラム、およびテトラヒドロフラン50ミリリットルを、4オンスのガラス製ボトルに導入することによって、電荷発生層分散液を調製した。この溶液に、2.4グラムのヒドロキシガリウムフタロシアニン(V型)および300グラムの1/8インチ(3.2ミリメートル)直径のステンレス鋼弾を添加した。次にこの混合液を、8時間、ボールミルに入れた。続いて、2.25グラムのPCZ−200を、46.1グラムのテトラヒドロフランに溶解させ、ヒドロキシガリウムフタロシアニン分散液に添加した。次にこのスラリーを、10分間、振蘯機に入れた。その後、得られた分散液を、バードアプリケーターを用いて、上記接着剤界面に塗布して、0.25ミリの湿潤厚さを有する電荷発生層を形成した。封止層と接着剤層を持つ基板ウェブの一方の末端に沿って約10ミリメートル幅のストリップは、後に塗布されたグランド・ストリップ層により適切に電気的に接触させるため、意図的に電荷発生層材料に被覆されないままとした。電荷発生層を、強制空気オーブン中で1分間、120℃で乾燥させて、0.4マイクロメートルの厚さを有する乾燥電荷発生層を形成した。
次に得られた撮像部材ウェブを、2層構成の電荷輸送層でオーバーコーティングした。特に、電荷発生層を、電荷発生層と接触する電荷輸送層(底部層)でオーバーコーティングした。該電荷輸送層の底部層形成溶液は、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンと、ファルベンファブリケン・バイエル・エイ.ジー.(Farbenfabriken Bayer A.G.)から市販で入手可能な約50,000から約100,000までの分子量平均を有する既知のポリカーボネート樹脂であるマクロロン(MAKROLON)(登録商標)5705とを1:1の重量比で琥珀色ガラス製ボトルに入れ、得られた混合物を、メチレンクロリドに溶解させて、15重量パーセント固形分を含有する溶液を形成することによって調製された。該溶液を、電荷発生層上に塗布して、乾燥(5分間、135℃)することにより、14.5ミクロンの厚さを有する底部層被覆を形成した。この被覆工程の間に、湿度は、15パーセントに等しいか、またはより少なかった。
次に電荷輸送層の底部層を、最上部電荷輸送層でオーバーコーティングした。最上部層の電荷輸送層形成用溶液は上で示される底部層形成用溶液と同様に調製された。最上部層形成用溶液を、電荷輸送層の上記底部層に塗布して、被覆を形成した。上記層の全てを含有する得られた光伝導体素子を5分間、強制空気オーブンで、135℃で焼付けし、次に周囲の室温である約23〜約26℃に冷却し、各々14.5ミクロンの厚さを有する底部電荷輸送層および最上部電荷輸送層を生じた。被覆工程の間に、湿度は、15パーセントに等しいか、またはより少なかった。
(実施例II) 実施例Iで作成される電荷発生層分散液に、0.06グラムのフェニル−POSSトリシラノール(SO1458(商標)、カリフォルニア州ファンテイン・バレイ(Fountain Valley,CA)のハイブリッド・プラスチックス(Hybrid Plastics)から入手可能である)を添加したこと以外は、実施例Iの工程を繰り返すことによって、光伝導体部材を調製した。
(実施例III) 最上部オーバーコート溶液の調製: 60グラムのダウアノール(DOWANOL)(登録商標)PM(ダウ・ケミカル社(DOW Chemical Company)から得た1−メトキシ−2−プロパノール)中に、10グラムのポリケム(POLYCHEM)(登録商標)7558−B−60(オーピーシー・ポリマーズ(OPC Polymers)から得たアクリルポリオール)、4グラムのPPG 2K(シグマ・アルドリッチ(Sigma−Aldrich)から得られるとおり2,000の重量平均分子量を有するポリプロピレングリコール)、6グラムのサイメル(CYMEL)(登録商標)1130(サイテック・インダストリーズ社(Cytec Industries Inc.)から得たメチル化、ブチル化メラミン−ホルムアルデヒド架橋剤)、8グラムのN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ−[3−ヒドロキシフェニル]−テルフェニル−ジアミン(DHTBD)、1.5グラムのシルクリーン(SILCLEAN)(商標)3700(米国(USA)のビーワイケイ−ケミエ(BYK−Chemie)から入手可能なヒドロキシル化シリコン)、および5.5グラム[1重量パーセント]の8パーセントp−トルエンスルホン酸を添加することによってオーバーコーティング被覆剤溶液を形成した。
(実施例IV) 実施例IIの光伝導体に、1/8ミルのバード棒を使用して、上記実施例IIIのオーバーコーティング溶液をオーバーコーティングした。得られた膜を、125℃で、2分間、強制空気オーブンで乾燥させて、非常に架橋された3ミクロンの被覆を得た。該被覆は、メタノールまたはエタノールに実質的に不溶性であった。
電気的特性試験: 上で調製された光伝導体を、スキャナー設備で試験して、1回の荷電−消去サイクル、続いて1回の荷電−露出−消去サイクル(ここで、光強度は、種々の露出強度での光感度および表面電位が測定される一連の光誘導放電特性曲線を生じる周期で一定数の増分で増加される)が続く、光誘導放電サイクルに供した。いくつかの電圧対電荷密度曲線を発生する一定数の増分表面電位を用いた一連の荷電−消去サイクルによって、別の電気的特性についても測定した。スキャナーには、種々の表面電位に対して定常電圧の荷電を生ずるスコロトロン(scorotron)セットが備えられていた。光放出ダイオードへの電流を制御して異なる露出レベルを得るデータ取得システムにより、一定増分で増大した露出光強度を用いて、素子を、−500(ボルト)の表面電位で試験した。露出光源は、780ナノメートル光を発光するダイオードであった。ゼロックス写真シミュレーションは、周囲条件(45パーセント相対湿度および20℃)で、環境的に制御された耐光性チャンバーで達成された。素子を荷電−放電−消去を電気的に示すサイクルに10,000サイクルまでかけた。光誘発放電特性(PIDC)曲線を、サイクルが0回の時点および10,000回の時点で、上記で調製された光伝導体の各々について作成した。結果を表1において要約する。
Figure 2008116961
実施形態においては、上のPIDC曲線の発生によって理解されるように、上記シラノール含有のオーバーコーティング光伝導体において、Vrサイクル上昇の最小化または防止のような、多数の改善された特徴が示される。さらに詳細には、表1では、PIDCを評価するために使用されたV(3.5エルグ/cm2)は、露出が3.5エルグ/cm2(V)であるときの、素子の表面電位を表す。シラノールを電荷発生層に組み込むこと、および、オーバーコート層が存在することにより、V(3.5エルグ/cm2)を、それぞれ
、70と120から、50と30に減じ、それによってサイクルが延長された場合における光伝導体サイクル上昇を実質的に防止する。
室内の電界誘導暗減衰(FIDD)試験は、実施例IVの光伝導体のCDS(電荷欠陥点、画像解像に不利に影響するものである)計数が、実施例Iの光伝導体より明らかに低いことを示しており、それは同時に、電荷発生色素の分散品質が優れていること、および、疎水性シラノールの電荷発生層への組み込みにより、電荷発生色素の表面において優れた疎水性処理がなされ、低CDSを生じたであろうことを示している。

Claims (5)

  1. 任意で設け得る支持基板;
    シラノールを含有する電荷発生層;
    少なくとも1つの電荷輸送成分を含む少なくとも1つの電荷輸送層;及び
    該電荷輸送層と接触しかつ連続しており、アクリルポリオール、ポリアルキレングリコール、架橋剤、及び電荷輸送成分を含むオーバーコート層
    を含む撮像部材であって、
    該アクリルポリオールに含まれる水酸基の数が10〜20,000であること、及び、
    該アクリルポリオール、該ポリアルキレングリコール、及び該記電荷輸送成分が、酸触媒の存在下で反応して、架橋重合体ネットワークを形成していることを特徴とする、該撮像部材。
  2. 前記オーバーコート層に含まれる前記電荷輸送成分が下記構造を有することを特徴とする、請求項1に記載の撮像部材:
    Figure 2008116961

    (式中、mは、ゼロまたは1を表す)
    上記構造中、Zは下記構造からなる群より選択される構造を有し、
    Figure 2008116961

    (式中、nは、0または1を表す)、 Arは下記構造からなる群より選択される構造を有し、
    Figure 2008116961

    (式中、Rは、−CH3、−C25、−C37およびC49からなる群より選択される)、
    Ar’ は下記構造からなる群より選択される構造を有し、
    Figure 2008116961

    Xは下記構造からなる群より選択される構造を有する
    Figure 2008116961

    (式中、Sは、ゼロ、1または2を表す)。
  3. 前記シラノールが下記構造からなる群より選択される構造を有することを特徴とする、請求項1に記載の撮像部材:
    Figure 2008116961

    (式中、RおよびR’はそれぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはその置換誘導体を表す)。
  4. 前記電荷輸送層に含まれる前記電荷輸送成分が、下記式で表されるアリールアミン分子を含むことを特徴とする、請求項1に記載の撮像部材:
    Figure 2008116961

    (式中、Xは、アルキル基、アルコキシ基、アリール基およびハロゲンからなる群より選択される基を表す)。
  5. 前記アクリルポリオールが下記式で表されることを特徴とする、請求項1に記載の撮像部材:
    (−CH2−Ra−CH2m−(−CO−Rb−CO−)n−(−CH2−Rc−CH2p−(−CO−Rb−CO−)q
    (式中、Ra及びRcはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜20の線状アルキル基、炭素原子数1〜20の線状アルコキシ基、炭素原子数1〜20の分岐アルキル基、または炭素原子数1〜20の分岐アルコキシ基を表し;Rb及びRdはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基または炭素原子数1〜20のアルコキシ基を表し;かつm、n、pおよびqはそれぞれ0〜1のモル比を表し、ここでn+m+p+q=1である)。
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