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JP2008111737A - 回転センサ - Google Patents

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JP2008111737A
JP2008111737A JP2006295269A JP2006295269A JP2008111737A JP 2008111737 A JP2008111737 A JP 2008111737A JP 2006295269 A JP2006295269 A JP 2006295269A JP 2006295269 A JP2006295269 A JP 2006295269A JP 2008111737 A JP2008111737 A JP 2008111737A
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Takashi Iijima
崇 飯島
Shinichiro Iizuka
晋一郎 飯塚
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】部品点数が少なく小型で組み付け性及び検出特性に優れた回転センサを提供する。
【解決手段】回転角度を測定する被測定回転体Shと共に回転するように当該被測定回転体に取り付けられ、被測定回転体の回転角度に応じて当該被測定回転体周囲の磁束密度を変化させる磁石110を備えたロータ120と、被測定回転体の回転とは独立して取り付けられるステータ130と、ステータに固定され、被測定回転体の回転に応じた磁石の磁束密度の変化を検出する検出素子150(151〜154)と、ロータ、ステータ、及び検出素子を収容するケースを備え、被測定回転体の回転に伴う検出素子からの検出信号に応じて被測定回転体の回転角度を検出するようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転体に取り付けてこの回転体の回転角度を検出するのに使用する回転センサに関する。
例えば、自動車のステアリングシャフトなどの回転するシャフトに取り付けて当該シャフトと一体になったハンドルの回転角度を検出する際にいわゆる回転センサが使用される(例えば、特許文献1参照)。ここで、従来の回転センサ5の構成について図面に基づいて具体的に説明する。
従来の回転センサ5は図20及び図21に示すように回転角センサ5Aと回転数センサ5Bを備えている。回転角センサ5Aは、図20に示すようにロータ10とステータ20とを有し、ロータ10はステアリングシャフトShと一体に回転する一方、ステータ20はケース30を介して図示しないコンビネーションスイッチブラケットに固定されている。なお、ケース30は交流磁界の遮蔽性を有するアルミニウム、銅等の金属でできている。
ロータ10は図21に示すようにリング状のロータセンシング部11と段付き円柱状のロータ固定部12とからなる。ロータ固定部12は樹脂でできており、その縮径部がステアリングシャフトShのセレーション(図21では図示せず)に嵌合して当該シャフトShの回転と一体に回転するようになっている。また、ロータセンシング部11は導電性の部材でできた周方向に幅が可変のリング部材からなっている。なお、ロータセンシング部11は、アルミニウム、銅、銀、真鍮等の導電性を有する金属をプレス加工して製造されている。
一方、ステータ20の内壁面側には図20及び図21に示すように4つの固定コア21〜24がロータセンシング部11の周方向に等間隔で固定されている。4つの固定コア21〜24はそれぞれ絶縁磁性材からなるコア本体(図20にはコア本体21aのみ図示)と各コア本体内に保持される励磁コイル(図20には励磁コイル21bのみ図示)とからなる。
また、ケース30の内壁面側にもステータ側の固定コア21〜24と対向する位置に固定コア31〜34(図20には固定コア31のみ図示)がロータセンシング部11を所定間隔隔てて挟むようにしてそれぞれ取り付けられている。ケース側の固定コア31〜34もステータ側の固定コア21〜24と同様に絶縁磁性材からなるコア本体(図20にはコア本体31aのみ図示)と各コア本体内に保持される励磁コイル(図20には励磁コイル31bのみ図示)とからなる。なお、ケース側の固定コア31〜34とステータ側の固定コア21〜24はそれぞれの対がここでは図示しないコイルコアホルダで保持されると共に、コイルコアホルダはケース内のプリント基板に固定されている。これによって、各固定コアの対がロータセンシング部11を所定間隔隔てて対向した状態で挟み込むようになっている。
なお、所定間隔隔てて互いに対向しあう各固定コア21〜24,31〜34は、回転センサ用の特注品として製作され、コア本体は、プラスチックマグネット(例えばPPS(ポリフェニレンスルフィド)にMn−Zn系軟磁性フェライトを混入した混合軟磁性材等)などの絶縁性の軟磁性材でできており、コア本体内に収容される対向する励磁コイル同士は、それぞれ直列に接続され、ケース30内で回転角度検出部の備わったプリント基板と電気的に接続され、交流励磁電流が流されることで周囲に交流磁界を形成し、それぞれ対となっている固定コア間で磁気回路を形成している。
そして、ロータ10と一体となったロータセンシング部11を回転させることで、これら励磁コイルの交流磁界によって発生した渦電流の発生度合いを測定装置を介してコイルインダクタンスの変動に変換してこれを検知し、ロータ10即ちシャフトShの回転角度に換算するようになっている。
特開2004−226382号公報(第4−5頁、図1)
上述のような構成を有する回転センサ5の場合、回転センサ用の特注品である励磁コイルとコア本体を同じく回転センサ用のコイルコアホルダに固定した状態で各対の励磁コイルとコア本体がロータセンシング部11を互いに等間隔だけ隔てるようにプリント基板に配置させなければならないので、組み付け工数が増えると共に部品点数が多くなり、製造コストが嵩む。
また、各対の励磁コイルとコア本体をロータセンシング部11に対向するようにプリント基板に配置させるので、回転センサ5のロータ軸線方向の厚さが厚くなり、回転センサ自体が大型化してしまう。また、特注品である励磁コイルとコア本体をコイルコアホルダを介してケース内のプリント基板に取り付けるので、特別な配線作業を行わなければならず、組付け作業性が低下する。
また、このような複雑な構造を有する回転センサ5の組み付け性向上を図るために、ある程度の部品交差や組み付け後の部品間の組み付け交差をかなり許容しなければならず、このようなことに起因するガタに基づく出力のずれを吸収するために一対の励磁コイルとコア本体を、ロータセンシング部11を挟むように配置する必要がある。そして、一対の励磁コイルとコイルコアをセンシング部を挟むような特別な位置に配置させるために、市販されておらず特注品であるコイルコアホルダが必要となる。その結果、製造コストが嵩むと共に、コイルコアホルダの分だけ、回転センサ自体の厚みが厚くなり、回転センサの小型化を達成し難くなる。
以上の点から、従来の回転センサ5の基本的構造を踏襲する限りにおいて、部品点数が少なく小型で組み付け性及び検出特性に優れた回転センサを実現するのに支障となっている。
本発明の目的は、部品点数が少なく小型で組み付け性及び検出特性に優れた回転センサを提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明にかかる回転センサは、
回転角度を測定する被測定回転体と共に回転するように当該被測定回転体に取り付けられ、前記被測定回転体の回転角度に応じて当該被測定回転体周囲の磁束密度を変化させる磁石を備えたロータと、
前記被測定回転体の回転とは独立して取り付けられるステータと、
前記ステータに固定され、前記被測定回転体の回転に応じた前記磁石の磁束密度の変化を検出する検出素子と、
前記ロータ、ステータ、及び検出素子を収容するケースを備え、
前記被測定回転体の回転に伴う前記検出素子からの検出信号に応じて前記被測定回転体の回転角度を検出するようになったことを特徴としている。
従来のセンシング部とコイルとの組み合わせからなる回転センサによると、この構成部品にコイルやコイルコア、コイルコアホルダ、ローターシールドが含まれ、これらの構成部品が特注品であることと、部品点数が多く複雑なコイル配線処理が必要となることからコスト高を招いていた。また、コイル及びコイルコアがローターシールドを所定間隔隔てた状態で挟むようにコイルコアホルダを介してコイルとコイルコアを配置する必要があるため、回転センサの厚みを薄くし難く、回転センサ自体の小型化が図れなかった。
しかしながら、本発明に係る回転センサによると、ロータと共に回転する磁石の磁束密度の変化を検出するようになっているので、この磁束密度の検出にいわゆるインダクタと呼ばれる市販の小さなコイルからなる検出素子を使用することができ、回転センサ自体の小型化が可能となる。また、インダクタと呼ばれる市販のコイルを検出素子として例えばプリント基板からなるステータに表面実装することができるので、配線処理が不要となり低コスト化を達成できる。また、ローターシールドを挟むようにコイルを配置する必要がないため、従来の回転センサのようにコイルコアホルダを用いなくて済み、その分回転センサの厚みを薄くすることができ、回転センサ自体の小型化が可能となる。
また、本発明の請求項2にかかる回転センサは、請求項1に記載の回転センサにおいて、
前記磁石は、前記被測定回転体の周囲を囲む円環形状を有し、かつ当該円環状の磁石の周方向一方の半分がN極で周方向他方の半分がS極となったことを特徴としている。
このような構成の磁石を利用することで、被測定回転体の回転に伴う磁束密度の変化を検出素子で確実に検出でき、被測定回転体の回転角度の測定精度を高めることができる。
また、本発明の請求項3にかかる回転センサは、請求項1に記載の回転センサにおいて、
前記磁石は、楕円の環形状を有し、かつ当該磁石の内側がN極で外側がS極か、又は内側がS極で外側がN極となったことを特徴としている。
このような構成の磁石を利用することでも、被測定回転体の回転に伴う磁束密度の変化を検出素子で確実に検出でき、被測定回転体の回転角度の測定精度を高めることができる。
また、本発明の請求項4にかかる回転センサは、請求項1に記載の回転センサにおいて、
前記磁石は、楕円の環形状を有し、かつ前記磁石の厚み方向一方の半分がN極で他方の半分がS極となったことを特徴としている。
このような構成の磁石を利用することでも、被測定回転体の回転に伴う磁束密度の変化を検出素子で確実に検出でき、被測定回転体の回転角度の測定精度を高めることができる。
また、本発明の請求項5にかかる回転センサは、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の回転センサにおいて、
前記検出素子は、同一の検出特性を有する一対の検出素子からなり、かつ当該一対の検出素子を前記被測定回転体の中心軸線に対して対称となるように前記ステータに配置したことを特徴としている。
一対の検出素子をステータのこのような位置に配置することで、回転センサの部品公差や組付けに伴って発生するガタに伴う検出素子の信号出力のずれを相殺して吸収し、精度の高い回転角度検出を実現する。
また、本発明の請求項6にかかる回転センサは、請求項5に記載の回転センサにおいて、
前記一対の検出素子を被測定回転体の軸線の周方向異なる位置に少なくとも2組以上設けたことを特徴としている。
回転センサ自体のガタに対する出力特性の安定化を図る一対の検出素子をこのように2組設けることで、回転センサのガタの影響を受けることなく被測定回転体の回転角度を360°に亘って測定することができる。
本発明によると、部品点数が少なく小型で組み付け性及び検出精度に優れた回転センサを提供することができる。
以下、本発明の第1の実施形態にかかる回転センサ1について図面に基いて説明する。なお、この説明においては自動車のステアリング装置においてこの回転センサを被測定回転体であるステアリングシャフト(以下、「シャフトSh」とする)に取り付けてハンドルの回転角度を検出する場合について説明する。
本発明の第1の実施形態にかかる回転センサ1は、回転角度を測定するシャフト(被測定回転体)Shと共に回転するようにシャフトShに取り付けられ、シャフトShの回転角度に応じてシャフト周囲の磁束密度を変化させる磁石110を備えたロータ120と、シャフトShの回転とは独立して固定されたプリント基板(ステータ)130と、プリント基板130に固定されシャフトShと一体に回転するロータ120の回転に応じた磁束密度の変化を検出するインダクタ(検出素子)150(151〜154)と、ロータ周囲に備わった大歯車121と噛合して回転しかつ内側に磁石145を備えた小歯車140と、プリント基板130に固定され小歯車140の回転に応じた磁束密度の変化を検出するインダクタ160(161〜164)と、ロータ120、小歯車140、及びインダクタ150,160、回転角度検出用のワンチップマイコン135やその他の電気部品、電子部品を実装したプリント基板130を収容しかつステータの一部をなすケース170を備えている。
ケース170は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などのプラスチックからなり、そのケース内にプリント基板130が固定された状態で収容されると共に、ロータ120がシャフトShと共に回転可能に収容されている。ケース170は、図示しないブラケットでシャフトShの回転とは独立してシャフト周囲の例えばステアリングコラムやコンビネーションスイッチ等に取り付けられている。
プリント基板130には、同一の検出特性を有する一方の対のインダクタ151,152と他方の対のインダクタ153,154がシャフトShの中心軸線CL1(図2参照)周りであってロータ120の磁石110と同一平面上に位置するように取り付けられている。そして、一方の対のインダクタ151,152は、シャフトShの中心軸線CL1との垂直面上であって中心軸線CL1から直径方向で反対側に等距離だけ隔てるようにプリント基板上に備わると共に、他方の対のインダクタ153,154もシャフトのShの中心軸線CL1との垂直面上であって中心軸線CL1から直径方向で反対側に等距離だけ隔てるようにプリント基板上に備わる。また、各対のインダクタ151(152)とインダクタ153(154)はシャフトShの中心軸線周りにおいて45°の角度を隔ててプリント基板130に配置されている(図2参照)。
各インダクタ150はフェライトコアに銅線からなるコイルが巻かれた構成を有し、市販され容易に入手可能でプリント基板130への表面実装が可能ないわゆるチップインダクタが用いられている。
なお、一方の対のインダクタ151,152は直列接続され、他方の対のインダクタ153,154も直列接続されている。
また、プリント基板130には、シャフトShと一体に回転するロータ120が貫通する貫通孔(図1では図示せず)が設けられ、ロータ120が回転する際にプリント基板130がロータ120に干渉しないようになっている。
ロータ120は、略円筒形状を有し、例えばPOM(ポリアセタール)でできており、内周面が図示しないセレーション等でシャフトShに嵌合してシャフトShと一体に回転可能であると共に、外周面の一部に全周に亘ってギア121aが備わり、ロータ外周部に大歯車121を形成している。また、この大歯車121とはロータ軸線方向にずれた位置であってプリント基板130の各インダクタ150と同一平面上になる位置にロータ120の大歯車121よりさらに大径の円環状の磁石110がロータ120の回転と一体に回転するように取り付けられている。
ロータ120に取り付けられた円環状の磁石110は、シャフトShの周囲を同心をなして囲むと共に上述の通りロータ120の回転と一体となって回転するようになっている。そして、この円環状をなす磁石110の周方向一方の半部(図1では右側半部)がN極で周方向他方の半部(図1では左側半部)がS極となり、磁石110の内側ではS極からN極へ、磁石110の外側ではN極からS極へ、パラレル異方性をもって互いに平行な磁束を発生するようになっている(図3乃至図7の磁束の向きを示す矢印参照)。
プリント基板130にはロータ外周の大歯車121と噛合してロータ120の回転に伴って同時に回転する小歯車140が備わっている。小歯車140は例えばPOM(ポリアセタール)でできている。そして、小歯車140の内側には平面視で一方の半部(図1では右側半部)が半円状のN極をなし他方の半部(図1では左側半部)が半円状のS極をなす円板状の小磁石145が備わっている。また、プリント基板上には一方の対のインダクタ161,162と他方の対のインダクタ163,164も小歯車140の周囲に配置されている。なお、この各インダクタ160は、図10に示すように、一方の対のインダクタ161,162が小歯車140の回転中心CL2に対して互いに90°の角度をなし、他方の対のインダクタ163,164が小歯車140の回転中心CL2に対して互いに90°の角度をなすようにプリント基板上に配置されると共に、一方の対のインダクタ161(162)と他方の対のインダクタ163(164)が小歯車140の回転中心CL2に対して互いに45°の角度をなすようにプリント基板上に配置されている。また、一方の対のインダクタ161,162は並列接続され、他方の対のインダクタ163,164も並列接続されている。
各インダクタ160は、上述したロータ120と一体に回転する磁石110の周囲に配置された各インダクタ150と同様に市販され容易に入手できプリント基板上への表面実装が可能ないわゆるチップインダクタが利用されている。
続いて、このような構成を有する回転センサ1を用いたシャフトShの回転角度の検出方法について説明する。なお、図3乃至図7は、シャフトShの回転に伴ってロータ120及び磁石110が回転した際における磁石周囲の磁束の変化を矢印で模式的に示している。
図3は、N極とS極の境目が他方の対のインダクタ153,154の最も近傍に位置した状態を示している。このシャフトSh(ロータ120)の回転角度では、磁束の向きが図中垂直方向を向いており、一方の対のインダクタ151,152を磁束が45°程度をなして横切るが、他方の対のインダクタ153,154には磁束が全く横切っていないことが分かる。そして、他方の対のインダクタ153,154を横切る磁束の磁束密度がゼロ(最小)となっており、一方の対のインダクタ151,152を横切る磁束の磁束密度が中程度となっている。
図4は、図3の状態よりもシャフトSh(ロータ120)が図中反時計周りに若干回転し、N極とS極の境目が他方の対のインダクタ153,154から反時計方向に僅かに離れた状態を示している。このシャフトSh(ロータ120)の回転角度では、磁束の向きが図中垂直に近い左斜め上方を向いており、一方の対のインダクタ151,152を磁束が60°程度をなして横切ると共に、他方の対のインダクタ153,154を磁束が30°程度をなして横切っていることが分かる。
図5は、図4の状態よりもシャフトSh(ロータ120)が図中反時計周りに更に若干回転し、磁石110のN極とS極の境目が他方の対のインダクタ153,154から反時計方向で45°程度離れた状態を示している。このシャフトSh(ロータ120)の回転角度では、磁束の向きが図中左斜め上方を向いており、一方の対のインダクタ151,152を磁束が垂直に横切ると共に、他方の対のインダクタ153,154を磁束が45°程度をなして横切っていることが分かる。そして、一方の対のインダクタ151,152を横切る磁束の磁束密度が最大となっており、他方の対のインダクタ153,154を横切る磁束の磁束密度が中程度となっている。
図6は、図5の状態よりもシャフトSh(ロータ120)が図中反時計周りに更に若干回転し、磁石110のN極とS極の境目が他方の対のインダクタ153,154から反時計方向で60°程度離れた状態を示している。このシャフトSh(ロータ120)の回転角度では、磁束の向きが図中水平に近い左斜め上方を向いており、一方の対のインダクタ151,152を磁束が30°程度をなして横切ると共に、他方の対のインダクタ153,154を磁束が30°程度をなして横切っていることが分かる。
図7は、図6の状態よりもシャフトSh(ロータ120)が図中反時計周りに更に若干回転し、磁石110のN極とS極の境目が他方の対のインダクタ153,154から反時計方向で90°程度離れた状態を示している。このシャフトSh(ロータ120)の回転角度では、磁束の向きが図中水平方向左側を向いており、一方の対のインダクタ151,152を磁束が45°程度をなして横切ると共に、他方の対のインダクタ153,154を磁束が垂直に横切っていることが分かる。そして、他方の対のインダクタ153,154を横切る磁束の磁束密度が最大となっており、一方の対のインダクタ151,152を横切る磁束の磁束密度が中程度となっている。
以上の説明から明らかなように、一方の対のインダクタ151,152と他方の対のインダクタ153,154を横切る磁束密度の方向と大きさがシャフトSh(ロータ120)の回転に伴い磁束密度が360°周期で変化する。この磁束密度の変化を一方の対のインダクタ151,152及び他方の対のインダクタ153,154を介して接続されたプリント基板上のワンチップマイコン135で信号処理する。この信号処理に際しては、一方の対のインダクタ151,152についてのインダクタンスの合計の出力信号Aを得ると共に、他方の対のインダクタ153,154についてのインダクタンスの合計の出力信号Bを得るようになる。なお、インダクタ151,152或いはインダクタ153,154から検出されるインダクタンスの周期は180°となる。
なお、一方の対のインダクタ151,152はシャフトShの中心軸線CL1に対して直径方向対称となるようにプリント基板130に配置され、かつ他方の対のインダクタ153,154もシャフトShの中心軸線CL1に対して直径方向対称となるようにプリント基板130に配置されているので、180°位相のずれた一方の対のインダクタ151,152のインダクタンス出力を加算すると共に、同じく180°位相のずれた他方のインダクタ153,154のインダクタンス出力を加算することで、ステータをなすプリント基板130とロータ120との間のガタによる各インダクタ150の出力のズレを相殺して吸収することができ、各対のインダクタ150からのインダクタンス出力をシャフトShの回転角度に正確に対応した精度の高いものとしている。
これらの各対のインダクタ150のインダクタンスの出力信号を表したのが図8の出力特性図である。同図から分かるように、一方の対のインダクタ151,152のインダクタンスの合計出力信号Aは各インダクタ151,152のインダクタンスの和としてsin曲線を描くと共に、他方の対のインダクタ153,154のインダクタンス合計出力信号Bもこれと45°の周期だけずれたsin曲線を描くようになる。
このようにして得られた各対のインダクタンスの合計出力信号A,Bのtan−1(A/B)をとることで、図9に示すような鋸波状の出力を得る。これによって、本実施形態の場合、シャフトSh即ちロータ120の回転角度に対応した90°周期のインダクタ150のインダクタンス出力を得ることができる。
一方、図1に示す小歯車140に備わった磁石145と小歯車140の周囲に配置されたインダクタ160も大歯車121に対応して回転する小歯車140の回転角度を測定している。即ち、各インダクタ160は、上述と同様の原理で小歯車140の回転に応じた各インダクタンスを検出する。なお、この場合、上述のロータ周囲に備わったインダクタ150とは異なり、図10に示すように一方の対のインダクタ161,162が小歯車140の回転中心CL2から周方向で90°隔てているので、図11に示すように一方の対のインダクタ161,162におけるインダクタンス出力は位相が90°ずれ、他方の対のインダクタ163,164も小歯車140の回転中心CL2から周方向で90°隔てているので、図11に示すように他方の対のインダクタ163,164のインダクタンス出力も位相が90°ずれている。また、一方の対のインダクタ161,162と他方の対のインダクタ163,164が互いに小歯車140の回転中心CL2に対して周方向に45°隔てて配置されているので、一方の対のインダクタ161,162のインダクタンス出力と他方の対のインダクタ163,164のインダクタンス出力は互いに45°位相がずれている。
ここで、図12に示すように一方の対のインダクタ161,162のインダクタンス出力の差Cをとると共に、他方の対のインダクタ163,164のインダクタンス出力の差Dをとり、tan−1(C/D)を算出すると、図12に示す鋸波の出力が得られる。そして、図9に示す鋸波状の出力と図12に示す鋸波状の出力の組合せから、シャフトSh即ちロータ120が例えば−900°〜+900°の大角度のうち、何回転目であるかをマイコン内のメモリテーブルで一義的に求めると共に、図8のsin曲線からその回転数内の0°〜360°のどの回転角度に当たるかを判断し、最終的に−900°〜+900°の範囲内における絶対回転角度をマイコン内で求める。なお、この絶対回転角度の算出にあたっては、実際には上述の実施形態の大歯車121と小歯車140の歯車比を角度算出に適した歯車比に適宜変更して算出する。
以上説明したように、従来のセンシング部とコイルとの組み合わせからなる回転センサによると、この構成部品にコイルやコイルコア、コイルコアホルダ、ローターシールドが含まれ、これらの構成部品が特注品であることと、部品点数が多く複雑なコイル配線処理が必要となることからコスト高を招いていた。また、コイルとコイルコアがローターシールドを所定間隔隔てた状態で挟むようにコイルコアホルダを介してコイルとコイルコアを配置する必要があるため、回転センサの厚みを薄くし難く、回転センサ自体の小型化が図れなかった。
しかしながら、本発明に係る回転センサ1によると、ロータ120と共に回転する磁石110の磁束密度の変化を検出するようになっているので、この磁束密度の検出にいわゆるチップインダクタと呼ばれる市販の小さなコイルからなる検出素子を使用することができ、回転センサ自体の小型化が可能となる。また、インダクタと呼ばれる市販のコイルを検出素子として例えばプリント基板からなるステータに表面実装することで、配線処理が不要となり低コスト化を達成できる。また、ローターシールドを挟むようにコイルを配置する必要がないため、従来の回転センサのようにコイルコアホルダを用いなくて済み、その分回転センサの厚みを薄くすることができ、回転センサ自体の小型化が可能となる。
続いて、本発明の第2の実施形態に係る回転センサについて図面に基づいて説明する。なお、上述した第1の実施形態にかかる回転センサと同等の構成については対応する符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明の第2の実施形態に係る回転センサ2は、図13及び図14に示すように、回転角度を測定するシャフト(被測定回転体)Shと共に回転するようにシャフトShに取り付けられ、シャフトShの回転角度に応じてシャフト周囲の磁束密度を変化させる磁石210を備えたロータ220と、シャフトShの回転とは独立して固定されたプリント基板(ステータ)230と、プリント基板230に固定されシャフトShと一体に回転するロータ220の回転に応じた磁束密度の変化を検出するインダクタ(検出素子)250(251〜254)と、ロータ周囲の大歯車221と噛合して回転しかつ内側に磁石245を備えた小歯車240と、プリント基板230に固定され小歯車240の回転に応じた磁束密度の変化を検出するインダクタ260(261〜264)と、ロータ220、小歯車240、及びインダクタ250,260、回転角度検出用のワンチップマイコン235やその他の電気部品、電子部品を実装したプリント基板230を収容しかつステータの一部をなすケース270を備えている。
ケース270は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などのプラスチックからなり、そのケース内にプリント基板230が固定された状態で収容されると共に、ロータ220がシャフトShと共に回転可能に収容されている。ケース270は、図示しないブラケットでシャフトShの回転とは独立してシャフト周囲の例えばステアリングコラムやコンビネーションスイッチ等に取り付けられている。
プリント基板230には、同一の検出特性を有する一方の対のインダクタ251,252と同じく同一の検出特性を有する他方の対のインダクタ253,254が取り付けられている。そして、一方の各対のインダクタ251,252は、シャフトShの中心軸線CL3(図14参照)に対して対称となるようにプリント基板230に固定されると共に、他方の対のインダクタ253,254もシャフトShの中心軸線CL3に対して対称となるようにプリント基板230に固定されている。また、一方の対のインダクタ251(252)と他方の対のインダクタ253(254)とはシャフトShの軸線まわりに互いに45°の角度だけずれて配置されている。また、各インダクタ250は、ロータ220の磁石210と同一平面上に位置するようにプリント基板230に取り付けられている。
インダクタ251,252(253,254)はフェライトコアに銅線が巻かれたコイルを備えた構成を有し、市販され容易に入手できプリント基板230への表面実装が可能ないわゆるチップインダクタが用いられている。
なお、一方の対のインダクタ251,252は直列接続され、他方の対のインダクタ253,254についても直列接続されている。
また、プリント基板230には、シャフトShと一体に回転するロータ220が貫通する貫通孔(図13では図示せず)が設けられ、ロータ220が回転する際にプリント基板230がロータ220に干渉しないようになっている。
ロータ220は、略円筒形状を有し、例えばPOM(ポリアセタール)でできており、内周面が図示しないセレーション等でシャフトShに嵌合してシャフトShと一体に回転すると共に、外周面の一部に全周に亘ってギア221aが備わり、ロータ外周部に大歯車221を形成している。また、この大歯車221とはロータ軸線方向にずれた位置であってプリント基板230のインダクタ260と同一平面上になる位置にロータ220の大歯車221よりさらに大径の楕円状の環状の磁石210がロータ220の回転と一体に回転するように取り付けられている。
ロータ220に取り付けられた楕円の環状の磁石210は、シャフトShの周囲を同心をなして囲むと共に、上述の通りロータ220の回転と一体となって回転するようになっている。そして、この円環状をなす磁石210の幅方向外側半分がN極で幅方向内側の半分がS極となり、磁石210の外周面全体から放射方向にラジアル異方性をもって磁束を発生するようになっている。
プリント基板230には上述の通りロータ外周の大歯車221と噛合してロータ220の回転に伴って同時に回転する小歯車240が備わっている。そして、小歯車240の内側には平面視で一方の半部が半円状のN極をなし他方の半部が半円状のS極をなす円板状の小磁石245が備わっている。また、プリント基板上には各インダクタ260が小歯車240の周囲に配置されている。具体的には、図10に示す配置構成を有しており、一方の対のインダクタ261,262がそれぞれ小歯車240の回転中心CL2に対して周方向に90°の角度をなすと共に、他方の対のインダクタ263,264もそれぞれ小歯車の回転中心CL2に対して周方向に90°の角度をなすようにプリント基板上に配置される。また、一方の対のインダクタ261(262)と他方の対のインダクタ263(264)とは小歯車240の回転中心CL2に対して45°の角度をなすようにプリント基板上に配置されている。また、一方の対のインダクタ261,262は並列接続され、他方の対のインダクタ263,264も並列接続されている。
なお、インダクタ260は、上述したロータ220と一体に回転する磁石210の周囲に配置されたインダクタ250と同様に市販され容易に入手できかつプリント基板230への表面実装が可能ないわゆるチップインダクタが利用されている。
続いて、このような構成を有する回転センサ2を用いたシャフトShの回転角度の検出方法について説明する。図15乃至図19は、シャフトShの回転に伴ってロータ220及び磁石210が回転した際における磁石周囲の磁束の変化を矢印で模式的に示している。
図15は、磁石の長軸が図中垂直方向を向いて他方の対のインダクタ253,254と磁石210が離れた状態を示している。このシャフトSh(ロータ220)の回転角度では、一方の対のインダクタ251,252を磁束が中程度の磁束密度で横切るが、他方の対のインダクタ253,254を横切る磁束の磁束密度が小さくなっていることが分かる。
図16は、図15の状態よりもシャフトSh(ロータ220)が図中反時計周りに若干回転し、磁石210の長軸が一方の対のインダクタ251,252にかなり接近した状態を示している。このシャフトSh(ロータ220)の回転角度では、一方の対のインダクタ251,252を横切る磁束の磁束密度がかなり大きくなっており、他方の対のインダクタ253,254を横切る磁束の磁束密度が図15に示す最小値に比べて若干増加していることが分かる。
図17は、図16の状態よりもシャフトSh(ロータ220)が図中反時計周りに更に若干回転し、磁石210の長軸が一方の対のインダクタ251,252に丁度合致した状態を示している。このシャフトSh(ロータ220)の回転角度では、一方の対のインダクタ251,252を横切る磁束の磁束密度が最大となっていると共に、他方の対のインダクタ253,254を横切る磁束の磁束密度が中程度となっていることが分かる。
図18は、図17の状態よりもシャフトSh(ロータ220)が図中反時計周りに更に若干回転し、一方の対のインダクタ251,252と他方の対のインダクタ253,254のほぼ中間に磁石210の長軸が位置する状態を示している。このシャフトSh(ロータ220)の回転角度では、一方の対のインダクタ251,252と他方の対のインダクタ253,254を横切る磁束の磁束密度が最大値から若干小さい程度となっていることが分かる。
図19は、図18の状態よりもシャフトSh(ロータ220)が図中反時計周りに更に若干回転し、磁石210の長軸が図中水平方向を向いた状態を示している。このシャフトSh(ロータ220)の回転角度では、他方の対のインダクタ253,254を横切る磁束の磁束密度が最大となっていると共に、一方の対のインダクタ251,252を横切る磁束の磁束密度が中程度となっていることが分かる。
以上の説明から明らかなように一方の対のインダクタ251,252と他方の対のインダクタ253,254を横切る磁束密度がシャフトSh(ロータ220)の回転角度で360°周期で変化するので、この磁束密度の変化を一方の対のインダクタ251,252及び他方の対のインダクタ253,254に接続された回路基板上のワンチップマイコン235で信号処理する。この信号処理に際しては、一方の対のインダクタ251,252についての各インダクタンスに対応する出力信号を得ると共に、他方の対のインダクタ253,254についての各インダクタンスに対応する出力信号を得る。
なお、一方の対のインダクタ251,252は直列接続され、他方の対のインダクタ253,254についても直列接続されている。
なお、一方の対のインダクタ251,252はシャフトShの中心軸線に対して直径方向対称となるようにプリント基板230に配置されると共に、他方の対のインダクタ253,254もシャフトShの中心軸線に対して直径方向対称となるようにプリント基板230に配置されているので、一方の対のインダクタ251,252のインダクタンス出力は180°位相がずれ、かつ他方の対のインダクタ253,254のインダクタンス出力も180°位相がずれる。そして、このように180°位相のずれた一方の対のインダクタ251,252の出力を加算すると共に、他方の対のインダクタ253,254の出力を加算することで、ステータをなすプリント基板230とロータ220との間のガタによる各インダクタ250の出力のズレを相殺して吸収することができ、各インダクタ250からのインダクタンス出力をシャフトShの回転角度に正確に対応した精度の高いものとすることができる。
また、一方の対のインダクタ251(252)と他方の対のインダクタ253(254)とはシャフトShの中心軸線廻りに互いに45°の角度だけずれて配置されている。
その結果、一方の対のインダクタ251,252のインダクタンス出力Aは各インダクタ251,252のインダクタンスの和として図8に示すようにsin曲線を描くと共に、他方の対のインダクタ253,254のインダクタンス出力Bもこれと45°の周期だけずれたsin曲線を描くようになる。
このようにして得られた各対のインダクタンス出力のtan−1(A/B)をとることで、図9に示すような鋸波状の出力を得ることができる。これによって、本実施形態の場合、シャフトSh即ちロータ220の回転角度に対応した90°周期のインダクタのインダクタンス出力を得ることができる。
一方、図13に示す小歯車240に備わった磁石245と小歯車240の周囲に配置されたインダクタ260も、大歯車221に対応して回転する小歯車240の回転角度を測定する。即ち、各インダクタ260は、第1の実施形態の小歯車140と磁石145、小歯車140の周囲に配置されたインダクタ160と同様の原理で小歯車240の回転に応じた一方の対のインダクタ261,262のインダクタンス出力の差Cと他方の対のインダクタ263,264のインダクタンス出力の差Dを求める。なお、この場合、上述のロータ周囲に備わったインダクタとは異なり、図10に示すように一方の対のインダクタ261,262は、小歯車240の回転中心CL2から周方向で90°隔てており、他方の対のインダクタ263,264も小歯車240の回転中心CL2から周方向で90°隔てているので、図11に示すように一方の対のインダクタ261,262の各インダクタの出力は位相が90°ずれ、他方の対のインダクタ263,264のインダクタンス出力も位相が90°ずれる。また、一方の対のインダクタ261(262)と他方の対のインダクタ263(264)とが互いに小歯車240の中心軸線に対して周方向45°隔てて配置されているので、一方の対のインダクタ261,262と他方の対のインダクタ263,264は互いに45°位相がずれる。ここで、図12に示すように一方の対のインダクタ261,262のインダクタンス出力差Cをとると共に、他方の対のインダクタ263,264のインダクタンス出力差Dをとり、tan−1(C/D)を算出すると図12に示す鋸波の出力が得られる。そして、図9に示す鋸波状の出力と図12に示す鋸波状の出力の組合せから、シャフトSh即ちロータが例えば−900°〜+900°の大角度のうち、何回転目であるかをワンチップマイコン内のメモリテーブルで一義的に求めると共に、図8のsin曲線からその回転数内の0°〜360°のどの回転角度に当たるかを判断し、最終的に−900°〜+900°の範囲内における絶対回転角度をワンチップマイコン内で求める。なお、この絶対回転角度の算出にあたっては、実際には上述の実施形態の大歯車221と小歯車240の歯車比を角度算出に適した歯車比に適宜変更して算出する。
以上説明した各実施形態にかかる回転センサ1,2の組み付けに当たっては、上述したようにその部品点数が少ないことに起因して、回転センサ全体を簡単に組み付けることができる。即ち、従来の回転センサのように、センシング部を挟んでコイルコアホルダを用いてセンシング部と等距離だけ対向するようにコイル及びコイルコアをプリント基板に配置する必要がない。
これによって、コイルとコイルコアをこのようにプリント基板に取り付けるためのコイルコアホルダを必要としなくなり、回転センサ自体の厚さを薄くでき、回転センサ2の小型化を達成する。また、コイルとコイルコアをセンシング部との関係でこのような複雑な位置関係で取り付ける必要がない。即ち、プリント基板230に実装可能かつ容易に入手できる市販のチップインダクタをプリント基板上に実装するだけで済む。そのため、従来のようにプリント基板の回路パターンとコイルとの面倒な配線作業を必要とせず、組み付け工数の低減を図り、回転センサの製造コストを抑えることができる。
なお、第2の実施形態にかかる回転センサにおいて、楕円の環形状を有する磁石は、磁石の内側がS極で外側がN極となっていたが、これとは逆に磁石の内側がN極で外側がS極となっていても良いことは言うまでもない。
また、上述の第2の実施形態の変形例として、磁石が楕円の環形状を有し、かつ磁石の厚み方向で一方の半分がN極で他方の半分がS極となった磁石を用いても、上述の第2の実施形態と同様の作用効果を発揮し得る。
また、上述した各実施形態では、一対のインダクタを二組用意し、これでロータと一体の取り付けられた磁石の周囲に位置するようにプリント基板上に配置していたが、必ずしもこの組数に限定されず、一対のインダクタを一組だけ配置しても良く、三組以上配置しても良い。
また、上述の実施形態では、各インダクタを磁石と同一面上になるようにプリント基板上に配置したが、回転する磁石の磁束密度の変化を各インダクタが正確に検出できれば、必ずしも磁石と同一面上にインダクタを配置する必要はない。
また、シャフトShの回転数には本実施形態では磁石とインダクタとの組合せを用いたが、必ずしもこれに限定されず、磁石とホール素子、磁石とMR素子、その他磁石とゼネバ歯車などの組み合わせも考えられる。
また、上述の各実施形態で紹介した各部材の材質名はそれらに限定されるものではなく、本発明の作用を発揮するものであればどのような材質を用いても良いことは言うまでもない。
本発明にかかる回転センサは、高い回転角度検出精度を要求されると共に、組み付け性向上のためにある程度の部品交差や組み付け状態でのガタを許容せざるを得ない車両用ステアリング装置の回転角度検出に特に適している。しかしながら、本発明にかかる回転センサは、例えば、ロボットアームのように振動しながら回転する回転軸間の相対回転角度や回転トルクを求めるものであれば、どのようなものにも適用可能である。
本発明の第1の実施形態にかかる回転センサの内部構造を示す平面図である。 図1に示した回転センサの一部の基本的構造をより分かり易く示す概略平面図である。 図1に示した回転センサにおいて磁石のN極とS極の境目が他方のインダクタに最も接近した状態の磁束を示す説明図である。 図3に示した状態からロータを反時計方向に僅かに(約30°)回転させたときの磁束の状態を示す説明図である。 図4より更にロータを反時計方向に僅かに回転させ、磁石のN極とS極の継ぎ目が他方の対のインダクタと約45°をなした状態の磁束を示す説明図である。 図5より更にロータを反時計方向に回転させ磁石のN極とS極の継ぎ目が他方の対のインダクタと約60°なした状態の磁束を示す説明図である。 図6より更にロータを反時計方向に回転させ磁石のN極とS極の継ぎ目が他方の対のインダクタと約90°なした状態の磁束を示す説明図である。 図1及び図13に示す回転センサの各対のインダクタの出力特性を表わした図であり、横軸をロータの回転角度とし、縦軸を各対のインダクタのインダクタンス出力A,Bとして示す出力特性図である。 図8の出力特性図にtan−1(A/B)の演算処理を施した出力を重畳して示す出力特性図である。 小歯車に設けられた磁石とその周囲に配置されたインダクタの位置を概略的に示した説明図である。 図10に示した各インダクタのインダクタンスを、横軸を小歯車の回転角度とし、縦軸を各対のインダクタのインダクタンス出力として示す出力特性図である。 図11の出力特性図に一方の対のインダクタのインダクタンス出力の差Cと他方の対のインダクタのインダクタンス出力の差Dとからtan−1(C/D)の演算処理を示した出力を重畳させ、横軸を小歯車の回転角度とし、縦軸を各対のインダクタのインダクタンス出力として示す出力特性図である。 本発明の第2の実施形態にかかる回転センサの内部構造を示す平面図である。 図13に示した回転センサの一部の基本的構造をより分かり易く示す概略平面図である。 図13に示した回転センサの磁石の磁束密度を示す図であり、磁石の長軸が図中垂直方向に位置した状態の磁束を示す説明図である。 図15の状態からロータを約30°反時計方向に回転させた状態の磁束を各インダクタと共に示す説明図である。 図15の状態からロータを約45°反時計方向に回転させた状態の磁束を各インダクタと共に示す説明図である。 図15の状態からロータを約60°反時計方向に回転させた状態の磁束を各インダクタと共に示す説明図である。 図15の状態からロータを約90°反時計方向に回転させた状態の磁束を各インダクタと共に示す説明図である。 従来の回転センサの内部構造を示す断面図である。 図20に備わったセンシング部をコイルコアの配置と共に示す概略平面図である。
符号の説明
1,2,5 回転センサ
5A 回転角センサ
5B 回転数センサ
10 ロータ
11 ロータセンシング部
12 ロータ固定部
20 ステータ
21〜24 固定コア
21a コア本体
21b 励磁コイル
30 ケース
31〜34 固定コア
31a コア本体
31b 励磁コイル
110 磁石
120 ロータ
121 大歯車
121a ギア
130 プリント基板
135 ワンチップマイコン
140 小歯車
145 磁石
150(151〜154) インダクタ
160(161〜164) インダクタ
170 ケース
210 磁石
220 ロータ
221 大歯車
221a ギア
230 プリント基板
235 ワンチップマイコン
240 小歯車
245 磁石
250(251〜254) インダクタ
260(261〜264) インダクタ
270 ケース
A 一方の対のインダクタのインダクタンス出力和
B 他方の対のインダクタのインダクタンス出力和
C 一方の対のインダクタのインダクタンス出力差
D 他方の対のインダクタのインダクタンス出力差
Sh シャフト
CL1,CL3 中心軸線
CL2 回転中心

Claims (6)

  1. 回転角度を測定する被測定回転体と共に回転するように当該被測定回転体に取り付けられ、前記被測定回転体の回転角度に応じて当該被測定回転体周囲の磁束密度を変化させる磁石を備えたロータと、
    前記被測定回転体の回転とは独立して取り付けられるステータと、
    前記ステータに固定され、前記被測定回転体の回転に応じた前記磁石の磁束密度の変化を検出する検出素子と、
    前記ロータ、ステータ、及び検出素子を収容するケースを備え、
    前記被測定回転体の回転に伴う前記検出素子からの検出信号に応じて前記被測定回転体の回転角度を検出するようになったことを特徴とする回転センサ。
  2. 前記磁石は、前記被測定回転体の周囲を囲む円環形状を有し、かつ当該円環状の磁石の周方向一方の半分がN極で周方向他方の半分がS極となったことを特徴とする、請求項1に記載の回転センサ。
  3. 前記磁石は、楕円の環形状を有し、かつ当該磁石の内側がN極で外側がS極か、又は内側がS極で外側がN極となったことを特徴とする、請求項1に記載の回転センサ。
  4. 前記磁石は、楕円の環形状を有し、かつ前記磁石の厚み方向一方の半分がN極で他方の半分がS極となったことを特徴とする、請求項1に記載の回転センサ。
  5. 前記検出素子は、同一の検出特性を有する一対の検出素子からなり、かつ当該一対の検出素子を前記被測定回転体の中心軸線に対して対称となるように前記ステータに配置したことを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の回転センサ。
  6. 前記一対の検出素子を被測定回転体の軸線の周方向異なる位置に少なくとも2組以上設けたことを特徴とする、請求項5に記載の回転センサ。
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