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JP2008105963A - Dna損傷チェックポイント活性化剤 - Google Patents

Dna損傷チェックポイント活性化剤 Download PDF

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JP2008105963A
JP2008105963A JP2006288106A JP2006288106A JP2008105963A JP 2008105963 A JP2008105963 A JP 2008105963A JP 2006288106 A JP2006288106 A JP 2006288106A JP 2006288106 A JP2006288106 A JP 2006288106A JP 2008105963 A JP2008105963 A JP 2008105963A
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group
substituent
dna damage
imidazo
compound
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Application number
JP2006288106A
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English (en)
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Kenichi Kimura
賢一 木村
Hideko Tsuchiya
英子 土屋
Fumitoshi Shibahara
文利 芝原
Toshiaki Murai
利昭 村井
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Hiroshima University NUC
Iwate University
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Hiroshima University NUC
Iwate University
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Abstract

【課題】 抗癌剤として有用な新規なDNA損傷チェックポイント活性化剤を提供すること。
【解決手段】 イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とすることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、抗癌剤として有用な新規なDNA損傷チェックポイント活性化剤に関する。
細胞周期の進行を秩序正しく行うための制御機構の一つであるDNA損傷チェックポイントは、DNAの損傷や複製の遅れを感知し、DNAが正常に修復されるまで細胞周期を一時停止するなどの機能を担っており、その機能の低下や消失は発癌に至る多様な遺伝子変化を引き起こすことが知られている。従って、近年、新たな作用機序を有する抗癌剤としてDNA損傷チェックポイント活性化作用を有する物質が注目されており、これに関連して、非特許文献1では、酵母のG1/S期チェックポイント変異株がDNA損傷に対して高感受性を示すことを利用した、ヒトを含む高等真核細胞のDNA損傷チェックポイントを活性化する物質のスクリーニング方法が提案されている。DNA損傷チェックポイントに関しては未だ完全に解明はされていないが、このスクリーニング方法は、出芽酵母のDNA損傷チェックポイントはRAD9を中心としてMEC1Chk1およびRAD53を介したシグナルにより伝わり、DNA修復系の酵素の転写活性化と細胞周期の停止がなされることに基づき、RAD9遺伝子を破壊した酵母を用いることで、欠損したRAD9をバイパスしてDNA損傷チェックポイントシグナルに関わるChk1RAD53を活性化する物質や、RAD9のかわりに細胞周期を停止できる物質を見出すためのものであり(図1参照)、同文献中では微生物の培養液から得られるDNA損傷チェックポイント活性化作用を有する物質として抗生物質であるボレリディン(Borrelidin)などが示されている。
土屋英子、酵母を利用した制癌剤の開発、平成10〜12年度 醸造微生物機能の高度利用に関する研究((財)広島県産業技術振興機構)、p53〜p60、(2001)
しかしながら、さらなる新規なDNA損傷チェックポイント活性化作用を有する物質の探求は、抗癌剤の研究開発を行う上において非常に重要である。
そこで本発明は、抗癌剤として有用な新規なDNA損傷チェックポイント活性化剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の点に鑑みて鋭意研究を行った結果、有機EL材料などとしてその利用可能性が知られているイミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物が、DNA損傷チェックポイント活性化作用を有することを見出した。
上記の知見に基づいてなされた本発明のDNA損傷チェックポイント活性化剤は、請求項1記載の通り、イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とすることを特徴とする。
また、請求項2記載のDNA損傷チェックポイント活性化剤は、請求項1記載のDNA損傷チェックポイント活性化剤において、イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物が、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を3位に有することを特徴とする。
また、請求項3記載のDNA損傷チェックポイント活性化剤は、請求項2記載のDNA損傷チェックポイント活性化剤において、イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物が、下記の一般式(1)で表されることを特徴とする。
[式中、R1は、水素原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、低級アルケニル基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリール低級アルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、-X-R11(Xは、SまたはSeであり、R11は、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)、-Y-R12R13(Yは、B、N、Pのいずれかであり、R12、R13は、同一または異なって、それぞれ、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)、-Z-R14R15R16(Zは、Si、Ge、Snのいずれかであり、R14、R15、R16は、同一または異なって、それぞれ、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)、-C-R17R18R19(R17、R18、R19は、同一または異なって、それぞれ、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)のいずれかを示す。R2は、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示す。R3、R4、R5、R6は、同一または異なって、それぞれ、水素原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、水酸基、低級アルコキシ基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基のいずれかを示す。]
[式中、R1、R3、R4、R5、R6はそれぞれ上記の同義である。]
また、本発明の抗癌剤は、請求項4記載の通り、イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とすることを特徴とする。
本発明によれば、抗癌剤として有用な新規なDNA損傷チェックポイント活性化剤が提供される。
本発明のDNA損傷チェックポイント活性化剤は、イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とすることを特徴とするものである。イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格は、下記の化学式で表される骨格であることは当業者に周知である。
本発明において、イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物の中で、DNA損傷チェックポイント活性化剤の有効成分として望ましい化合物は、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を3位に有する化合物である。具体的には、例えば、下記の一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
[式中、R1は、水素原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、低級アルケニル基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリール低級アルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、-X-R11(Xは、SまたはSeであり、R11は、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)、-Y-R12R13(Yは、B、N、Pのいずれかであり、R12、R13は、同一または異なって、それぞれ、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)、-Z-R14R15R16(Zは、Si、Ge、Snのいずれかであり、R14、R15、R16は、同一または異なって、それぞれ、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)、-C-R17R18R19(R17、R18、R19は、同一または異なって、それぞれ、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)のいずれかを示す。R2は、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示す。R3、R4、R5、R6は、同一または異なって、それぞれ、水素原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、水酸基、低級アルコキシ基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基のいずれかを示す。]
[式中、R1、R3、R4、R5、R6はそれぞれ上記の同義である。]
ここで、低級アルキル基とは、炭素数が1〜6の直鎖または分岐鎖のアルキル基を意味し、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基などが挙げられる。
低級シクロアルキル基とは、炭素数3〜7のシクロアルキル基を意味し、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
低級アルケニル基とは、炭素数が1〜6の直鎖または分岐鎖のアルケニル基を意味し、具体的には、ビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
置換基を有していてもよいアリール基としては、例えば、置換基を有していてもよいフェニル基やナフチル基などが挙げられる。
置換基を有していてもよいアリール低級アルキル基としては、そのアリール部と低級アルキル部は上記と同義であり、例えば、置換基を有していてもよいベンジル基、フェネチル基、3-フェニルプロピル基、1-ナフチルメチル基、2-ナフチルメチル基などが挙げられる。
置換基を有していてもよいヘテロアリール基としては、例えば、置換基を有していてもよい炭素および1〜4のヘテロ原子(酸素、硫黄、窒素)を有する5〜6員環基、具体的には、置換基を有していてもよいピロリル基、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、1,3,5-オキザジアゾリル基、1,2,4-オキサジアゾリル基、1,2,4-チアジアゾリル基、ピリジル基、ピラニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、1,2,4-トリアジニル基、1,2,3-トリアジニル基、1,3,5-トリアジニル基などが挙げられる。
低級アルコキシ基とは、炭素数が1〜6の直鎖または分岐鎖のアルコキシ基を意味し、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基などが挙げられる。
モノ低級アルキルアミノ基としては、その低級アルキル部は上記と同義であり、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert-ブチルアミノ基などが挙げられる。
ジ低級アルキルアミノ基としては、その低級アルキル部は上記と同義であり、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基などが挙げられる。
低級アルコキシカルボニル基としては、その低級アルコキシ部は上記と同義であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基などが挙げられる。
置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリール低級アルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基における置換基としては、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、水酸基、低級アルコキシ基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、低級アルコキシ基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、ハロゲン原子、低級アルコキシカルボニル基は上記と同義である。
上記の一般式(1)で表される化合物は、例えば、国際公開第2006/088028号パンフレット、日本化学会第85春季年会(神奈川大学)における平成17年3月27日発表の「2B2-10:チオアミドの脱硫化を伴う環化反応によるアザインドリジン類の合成:芝原文利・北川明日美・村井利昭」講演予稿集、日本化学会第86春季年会(日本大学船橋キャンパス)における平成18年3月27日発表の「1J5-44:アザインドリジンの遷移金属触媒反応を利用する共役系の拡張:芝原文利・山口英士・北川明日美・村井利昭」講演予稿集などに記載の化合物であるか、または、これらに記載のN-2-ピリジルメチルカルボチオアミド類(N-2-ピリジルメチルカルボチオアミドにおけるチオカルボニルにR2が結合したもの)をヨウ素などの酸化剤の存在下で環化させることによる製造方法の他、自体公知の製造方法(必要であれば国際公開第2006/088028号パンフレットの明細書段落番号0006を参照のこと)によって製造することができる。なお、上記の一般式(1)で表される化合物が不斉炭素を有する場合、種々の立体異性体や光学異性体が存在し得るが、本発明はそのいずれをも権利範囲に包含するものである。
イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物が塩の形態をとり得る場合、その薬学的に許容される塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどとの無機塩、低級アルキルアミン、低級アルコールアミンなどとの有機塩、リジン、アルギニン、オルニチンなどとの塩基性アミノ酸塩の他、アンモニウム塩などの公知のものが挙げられる。
本発明のイミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物またはその薬学的に許容される塩は、DNA損傷チェックポイント活性化剤の有効成分として用いることができる。医薬品としてヒトや動物に対して投与する場合の投与方法は、経口的な投与方法であってもよいし、非経口的な投与方法であってもよい。非経口的な投与方法としては、例えば、静脈注射、筋肉内注射、皮下注射、腹腔内注射、経皮投与、経肺投与、経鼻投与、経腸投与、口腔内投与、経粘膜投与などが挙げられ、この場合、本発明のDNA損傷チェックポイント活性化剤は、これらの投与方法に適した形態に自体公知の方法で製剤化されて投与される。製剤形態としては、例えば、注射剤、坐剤、エアゾール剤、経皮吸収テープ、点眼剤、点鼻剤などが挙げられる。注射剤を調製する場合、適宜、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、可溶化剤などを添加して注射剤とする。経口投与製剤としては、例えば、錠剤(糖衣錠、コーティング錠、バッカル錠を含む)、散剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、顆粒剤(コーティングしたものを含む)、丸剤、トローチ剤、液剤、これらの製剤学的に許容され得る徐放化製剤などが挙げられる。液剤には、懸濁剤、乳剤、シロップ剤(ドライシロップを含む)、エリキシル剤などを含む。例えば、錠剤は、公知の製剤学的製造法に準じ、薬学的に許容され得る担体、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤などとともに調製することができる。この場合、担体や賦形剤としては、例えば、乳糖、ブドウ糖、白糖、マンニトール、馬鈴薯デンプン、トウモロコシデンプン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、結晶セルロース、カンゾウ末、ゲンチアナ末などを用いることができる。結合剤としては、例えば、デンプン、トラガントゴム、ゼラチン、シロップ、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどを用いることができる。崩壊剤としては、例えば、デンプン、寒天、ゼラチン末、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、アルギン酸ナトリウムなどを用いることができる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、水素添加植物油、マクロゴールなどを用いることができる。着色剤としては、医薬品に添加することが許容されているものを用いることができる。錠剤や顆粒剤は、必要に応じ、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、精製セラック、グリセリン、ソルビトール、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、フタル酸セルロースアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルメタクリレート、メタアクリル酸重合体などで被膜してもよいし、2層以上の層で被膜してもよい。さらにエチルセルロースやゼラチンなどを用いてカプセル化してもよい。
本発明のDNA損傷チェックポイント活性化剤が有効に作用する疾患は癌である。本発明のDNA損傷チェックポイント活性化剤を抗癌剤として患者に投与する場合、その投与量は、患者の年齢や体重、症状の程度、健康状態などの条件によって適宜設定すればよいが、標準的には、成人1日当たり約10mg〜約10gを、経口的または非経口的に1日1回〜数回にて投与すればよい。点眼剤の場合、有効成分の濃度が0.003〜5(w/v)%の点眼剤を、1日数回、1回数滴投与すればよい。
また、本発明のDNA損傷チェックポイント活性化剤は、種々の形態の食品(サプリメントを含む)に、DNA損傷チェックポイント活性化作用を発揮するに足る有効量を添加して食してもよい(体重1kg当たり0.1mg〜100mgの摂取が標準的である)。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、以下の記載に何ら限定して解釈されるものではない。
この実施例において、DNA損傷チェックポイント活性化作用の評価は、非特許文献1に記載の方法に従って行った。使用する酵母は前述の通りRAD9遺伝子を破壊した酵母であるが、この酵母はさらに温度感受性を有するため、37℃で培養するとDNA損傷が誘導され、チェックポイント制御系が働かないために細胞周期を停止できず、異常なまま細胞分裂が起こってしまい急速に死滅する性質を有する特徴がある。これは癌のモデル化の一つと考えられ、培養時に欠損したRAD9をバイパスしてDNA損傷チェックポイントシグナルに関わるChk1RAD53を活性化する物質や、RAD9のかわりに細胞周期を停止できる物質が共存すると、この酵母は37℃における致死効果が抑圧されて生育する(図2参照)。即ち、非特許文献1に記載の評価方法は、抗癌活性をこれまでの癌細胞などを殺すという活性とは逆の、酵母を生育させるという生育円としての表現型(=物質を染み込ませたディスクの周りに酵母が生育する)で検出するポジティブスクリーニング系である。従って、毒性が少なく特異性の高い活性物質を見出すことができる。実際に、抗癌活性を有するヒドロキシウレアやミコフェノール酸が生育円を示すことから、この方法で見出されたDNA損傷チェックポイント活性化作用を有する物質はヒトに対して有効な抗癌剤になり得るものである。今日、臨床の現場で使用されている抗癌剤には副作用や薬剤感受性の低下の問題などがあることから、新たな化学構造と作用機序を有する抗癌剤が求められていることは周知の通りであるが、この方法によれば、既存の抗癌剤とは作用機序が異なる新しい抗癌剤の提供が可能となる。
参考例1:スクリーニング系の詳細
RAD9遺伝子を破壊した酵母(遺伝子破壊酵母:ΔRAD9)の温度感受性変異株をYPD培地(イーストエキストラクト10g/l、ペプトン 20g/l、デキストロース20g/1、pH6.5)で28℃、一晩前培養し、得られたA590=0.8の培養液1.75mlとYPD寒天培地48.25mlをよく懸濁し、シャーレに12.5mlずつ分注した。被験サンプルをペーパーディスク(8mm、thick)にその濃度が40μg/discとなるように40μlしみ込ませて(濃度調整はメタノールによる)シャーレの上に載せ、37℃で6時間DNA損傷を誘導した後、28℃で2日間培養してから生育円の大きさを測定し、DNA損傷チェックポイント活性化作用による上記の変異株を生育させる効果(=抗癌活性)を評価した。ポジティブコントロールは、免疫抑制剤であり抗癌活性を有することが知られているミコフェノール酸(平均生育円17.6mm、50μg/disc)とした。
実施例1:イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物のDNA損傷チェックポイント活性化作用
下記の一般式(3)で表されるイミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物(式中のRaとRbはそれぞれ表1に示す通りである)のDNA損傷チェックポイント活性化作用(遺伝子破壊酵母(ΔRAD9)の温度感受性変異株の生育円の大きさによる評価)を表1に示す。
表1から明らかなように、イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物は、ポジティブコントロールとして用いたミコフェノール酸と同等のDNA損傷チェックポイント活性化作用を発揮することがわかった。
実施例2:イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物の抗癌作用
10%FBS-RPMI1640培地に5×104cells/mlで懸濁したヒト慢性骨髄性白血病細胞K562を96穴のマイクロウエルに100μlまき、そこに各種濃度の下記の一般式(3)で表されるイミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物(式中のRaとRbはそれぞれ表2に示す通りである)を5μl加え(濃度調整はメタノールによる)、37℃、5%CO2存在下で4日間培養し、MTTアッセイにより細胞毒性を調べ、50%阻害濃度(IC50)を求めた。また、10%FBS-RPMI1640培地に1×105cells/mlで懸濁したヒト前立腺癌細胞LNCaPを96穴のマイクロウエルに100μlまき、そこに各種濃度の下記の一般式(3)で表されるイミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物(式中のRaとRbはそれぞれ表2に示す通りである)を5μl加え(濃度調整はメタノールによる)、37℃、5%CO2存在下で4日間培養し、MTTアッセイにより細胞毒性を調べ、50%阻害濃度(IC50)を求めた。結果を表2に示す。
表2から明らかなように、イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物は優れた抗癌作用を有することがわかった。
製剤例1:注射剤
3-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン1.5gを可溶化剤としてエタノールを含有する生理食塩水100mlに溶解し(合計1.5g/100ml)、バイアルに充填した後、加熱殺菌を行って、静注用注射剤を製造した。
製剤例2:錠剤
以下の組成で各成分を混合し、打錠して、3-(2-ピリジル)イミダゾ[1,5-a]ピリジンを50mg含む500mgの錠剤400個を製造した。
3-(2-ピリジル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン ・・・ 20g
馬鈴薯澱粉 ・・・ 6g
ステアリン酸タルク ・・・ 4g
6%HPC乳糖 ・・・ 170g
(合計200g)
製剤例3:顆粒剤
以下の組成で各成分を混合し、圧縮成形し、粉砕し、整粒して、20〜50メッシュの5%顆粒剤を製造した。
3-(2-チエニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン ・・・ 10g
乳糖 ・・・ 187g
ステアリン酸マグネシウム ・・・ 3g
(合計200g)
製剤例4:カプセル剤
以下の組成で各成分をよく混合し、混合物を1号カプセルに充填して、カプセル剤300個を製造した。
3-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン ・・・ 5g
乳糖 ・・・ 40g
馬鈴薯澱粉 ・・・ 50g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース ・・・ 3.5g
ステアリン酸マグネシウム ・・・ 1.5g
(合計100g)
製剤例5:点眼剤
以下の各成分を滅菌精製水100mlに溶解し、常法により点眼剤を製造した。
3-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン ・・・ 5g
塩化ナトリウム ・・・ 0.9g
塩化ベンザルコニウム ・・・ 微量
1N水酸化ナトリウム ・・・ 適量
1N塩酸 ・・・ 適量
エタノール ・・・ 適量
参考例1:実施例1と実施例2に記載のイミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物の物理化学的特性など(製造は国際公開第2006/088028号パンフレットに記載の方法による)
(化合物1)3-フェニルイミダゾ[1,5-a]ピリジン
黄色固体; mp 100-103 ℃; IR (KBr) 3035, 1601, 1505, 1458, 1354, 1002, 807, 769, 752, 688 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 6.57 (td, J = 6.8, 1.0 Hz, 1H, Ar), 6.64 (ddd, J = 9.3, 6.3, 1.0 Hz, 1H, Ar), 7.33-7.49 (m, 5H, Ar), 7.01-7.73 (m, 2H, Ar), 8.18 (dd, J = 7.3, 1.0 Hz, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 113.1, 118.7, 118.8, 120.6, 121.4, 127.9, 128.6, 129.0, 130.4, 131.6, 138.2 (Ar); MS (EI) m/z 194 (M+); HRMS Calcd for C13H10N2: 194.0844; Found: 194.0823.
(化合物2)3-(4-メトキシフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
茶色オイル: IR (KBr) 1612, 1525, 1463, 1357, 1250, 1031, 837 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 3.84 (s, 3H, OMe), 6.49 (td, J = 6.9, 1.0 Hz, 1H, Ar), 6.65 (dd, J = 9.3, 6.3 Hz, 1H, Ar), 7.02 (dq, J = 8.3, 4.7 Hz, 2H, Ar), 7.42 (dd, J = 9.3, 1.0 Hz, 1H, Ar), 7.49 (s, 1H, Ar), 7.68 (dq, J = 8.3, 4.7 Hz, 2H, Ar), 8.13-8.15 (m, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 55.4 (OMe), 112.8, 114.4, 118.4, 118.7, 120.2, 121.3, 122.9, 129.4, 131.3, 138.2, 159.8 (Ar); MS (EI) m/z 224 (M+); HRMS Calcd for C14H12N2O: 224.0950; Found: 224.0955.
(化合物3)3-(4-メチルフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
黄色固体; mp 86-87 ℃; IR (KBr) 3034, 1507, 1354 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 6.63 (t, J = 7.1 Hz, 1H, Ar), 6.82 (dd, J = 7.1, 9.1 Hz, 1H, Ar), 7.21-7.29 (m, 2H, Ar), 7.50 (d, J =9.1 Hz, 1H, Ar), 7.58 (s, 1H, Ar), 7.77-7.82 (m, 2H, Ar), 8.14 (d, J = 7.1 Hz, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 21.4 (Me), 112.9, 118.6, 118.7, 120.2, 121.4, 127.4, 127.8, 129.6, 131.4, 138.3, 138.6 (Ar); MS (EI) m/z 208 (M+); HRMS (EI) Calcd for C14H12N2(M+) 208.1000, Found: 208.0988.
(化合物4)3-(2-ピリジル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
薄黄色固体; mp 99-100 ℃; IR (KBr) 3417, 3114, 1585, 1495, 1419, 1353, 1251, 1146, 1009, 787, 686 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 6.66 (td, J = 5.1, 1.0 Hz, 1H, Ar), 6.79 (ddd, J = 9.3, 6.3, 1.0 Hz, 1H, Ar), 7.13 (ddd, J = 7.3, 4.9, 1.0 Hz, 1H, Ar), 7.46-7.48 (m, 1H, Ar), 7.55 (s, 1H, Ar), 7.72 (td, J = 7.8, 1.0 Hz, 1H, Ar), 8.28-8.30 (m, 1H, Ar), 8.57 (dd, J = 4.9, 1.0 Hz, 1H, Ar), 9.90 (d, J = 7.2 Hz, 1H Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 113.4, 117.9, 120.0, 120.9, 121.5, 121.6, 125.9, 132.8, 135.3, 136.4, 148.0, 151.1 (Ar); MS (EI) m/z 195 (M+); HRMS Calcd for C12H9N3: 195.0796; Found: 195.0777.
(化合物5)1-アリル-3-(2-ピリジル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
茶色オイル: IR (KBr) 1589, 1502, 1424, 1344, 1262, 783, 748 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 3.76 (d, J = 6.4 Hz, 2H, CH2), 5.11 (dd, J = 10.0, 1.7 Hz, 1H, CH=CH 2), 5.20 (dd, J = 17.1, 1.5 Hz, 1H, CH=CH 2), 6.13 (ddt, J = 17.1, 10.2, 6.6 Hz, 1H, CH=CH2), 6.69 (t, J = 7.3 Hz, 1H, Ar), 6.79 (ddd, J = 8.8, 6.3, 1.0 Hz, 1H, Ar), 7.16 (ddd, J = 7.3, 4.9, 1.0 Hz, 1H, Ar), 7.49 (d, J = 9.3 Hz, 1H, Ar), 7.75 (td, J = 7.8, 2.0 Hz, 1H, Ar), 8.33 (d, J = 8.6 Hz, 1H, Ar), 8.62 (d, J = 4.9 Hz, 1H, Ar), 9.89 (d, J = 7.3 Hz, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 32.5 (CH2), 113.4, 115.6 (C=C), 117.5, 118.9, 121.2, 121.6, 125.8, 129.6, 131.2, 133.9, 136.3, 136.3, 148.1, 151.0 (Ar); MS (EI) m/z 235 (M+); HRMS Calcd for C15H13N3: 235.1109; Found: 235.1115.
(化合物6)ビス-[3-(2-ピリジル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン-1-イル]スルフィド
薄黄色固体; mp 161-164 ℃; IR (KBr) 3113, 1586, 1089, 1029 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 6.68 (ddd, J = 9.3, 7.6, 1.2 Hz, 2H, Ar), 6.88 (ddd, J = 8.8, 6.4, 1.2 Hz, 2H, Ar), 7.10 (ddd, J = 7.2, 4.4, 0.8 Hz, 2H, Ar), 7.69 (td, J = 8.0, 2.0 Hz, 2H, Ar), 7.96 (d, J = 8.8 Hz, 2H, Ar), 8.35 (d, J = 8.4 Hz, 2H, Ar), 8.51 (d, J = 7.6 Hz, 2H, Ar), 9.85 (d, J = 7.2 Hz, 2H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 113.9, 118.2, 121.4, 121.7, 122.1, 123.3, 126.3, 134.5, 134.9, 136.4, 147.9, 150.6 (Ar); MS (EI) m/z 420 (M+); HRMS Calcd for C24H16N6S: 420.1157; Found: 420.1154.
(化合物7)3-(2-チエニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
薄灰色固体; mp 106-110 ℃; IR (KBr) 1631, 1505, 1466, 1404, 1351, 1306, 1247, 1224, 999, 839, 794, 729, 690 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 6.56-6.59 (m, 1H, Ar), 6.67-6.69 (m, 1H, Ar), 7.08-7.11 (m, 1H, Ar), 7.32-7.33 (m, 1H, Ar), 7.40-7.43 (m, 2H, Ar), 7.46 (s, 1H, Ar), 8.24 (d, J = 6.8 Hz, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 113.7, 118.8, 118.8, 120.8, 121.7, 124.3, 125.9, 127.6, 131.7, 132.6, 133.0 (Ar); MS (EI) m/z 200 (M+); HRMS Calcd for C11H8N2S: 200.0408; Found: 200.0391.
(化合物8)3-(4-フルオロフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
黄色固体; mp 105-106 ℃; IR (KBr) 3074, 1520, 1230 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 6.63 (t, J = 7.1 Hz, 1H, Ar), 6.82 (dd, J = 7.1, 9.1 Hz, 1H, Ar), 7.21-7.29 (m, 2H, Ar), 7.50 (d, J =9.1 Hz, 1H, Ar), 7.58 (s, 1H, Ar), 7.77-7.82 (m, 2H, Ar), 8.14 (d, J = 7.1 Hz, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 113.2 (Ar), 115.9 (d, J = 21.8 Hz, FCC), 118.7, 118.8, 120.4, 121.0, 126.4, 126.5 (Ar), 129.7 (d, J = 8.8Hz, FCCC), 131.5, 137.2 (Ar), 162.7 (d, J = 249 Hz, FC); 19F NMR (CDCl3): δ -112.7 (CF); MS (EI) m/z 212 (M+); HRMS (EI) Calcd for C13H9FN2(M+) 212.0750, Found: 212.0716.
(化合物9)3-(4-ブロモフェニル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
黄色固体; mp 109-111 ℃; IR (KBr) 1505, 1454, 1434 1399, 1352, 1307, 1249, 1070, 999, 826, 791, 763, 688 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 6.57 (t, J = 6.6 Hz, 1H, Ar), 6.73 (dd, J = 9.0, 6.6 Hz, 1H, Ar), 7.48 (d, J = 9.3 Hz, 1H, Ar), 7.55 (s, 1H, Ar), 7.62-7.68 (m, 4H, Ar), 8.19 (d, J = 7.3 Hz, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 113.4, 118.9, 118.9, 120.9, 121.1, 122.5, 129.2, 129.3, 131.8, 132.1, 137.1 (Ar); MS (EI) m/z 272 (M+), 274 (M++2); HRMS Calcd for C13H9BrN2: 271.9949; Found: 271.9966.
(化合物10)3-(1-フェニルエチル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
1H NMR (CDCl3): δ 1.88 (d, J = 7.32 Hz, 3H, Me), 4.38 (q, J = 7.32 Hz, 1H, CH), 6.69 (dd, J = 6.34, 5.86 Hz, 1H, Ar), 7.07 (dd, J = 9.27, 6.34 Hz, 1H, Ar), 7.14 (d, J = 6.83 Hz 2H, Ar), 7.20 (d, J = 6.90 Hz, 1H, Ar), 7.26 (t, J = 6.84 Hz, 2H, Ar), 7.39 (d, J = 9.27 Hz, 1H, Ar), 7.46 (s, 1H, Ar), 7.47 (d, J = 5.86 Hz, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 21.4 (Me), 38.3 (CH), 112.0, 118.0, 118.4, 118.5, 120.7, 126.8, 127.1, 128.9, 130.8, 140.5, 143.0 (Ar); MS (EI) m/z 222 (M+); HRMS Calcd for C15H14N2: 222.1157; Found: 222.1159.
(化合物11)3-(1-メチルエチル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
茶色オイル; IR (KBr) 1702, 1589, 1463, 1385, 1088, 1028, 745, 696 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 1.44 (d, J = 6.8 Hz, 6H, Me), 3.30 (sep, J = 6.8 Hz, 1H, CH), 6.50-6.53 (m, 1H, Ar), 6.60-6.64 (m, 1H, Ar), 7.35 (s, 1H, Ar), 7.38-7.41 (m, 1H, Ar), 7.74 (d, J = 7.3 Hz, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 20.4 (Me), 26.0 (CH), 112.1, 117.6, 118.2, 118.7, 120.5, 130.3, 143.4 (Ar); MS (EI) m/z 160 (M+); HRMS Calcd for C10H12N2: 160.1000; Found: 160.0993.
(化合物12)1-メチル-3-(2-ピリジル)イミダゾ[1,5-a]ピリジン
薄黄色固体: mp 99-102 ℃; IR (KBr) 1589, 1501, 1415, 1334, 1256, 1074, 783, 746, 683 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ 2.52 (s, 3H, Me),6.58-6.61 (m, 1H, Ar), 6.69 (ddd, J = 8.8, 6.3, 1.0 Hz, 1H, Ar), 7.07 (ddd, J = 7.3, 4.9, 1.0 Hz, 1H, Ar), 7.36-7.39 (m, 1H, Ar), 7.65-7.69 (m, 1H, Ar), 8.22-8.24 (m, 1H, Ar), 8.54 (dq, J = 4.9, 1.0 Hz, 1H, Ar), 9.78-9.80 (m, 1H, Ar); 13C NMR (CDCl3): δ 12.8 (Me), 113.4, 117.5, 118.5, 121.2, 121.5, 125.8, 129.5, 129.6, 133.7, 136.4, 148.2, 151.1 (Ar); MS (EI) m/z 209 (M+); HRMS Calcd for C13H11N3: 209.0953; Found: 209.0928.
本発明は、抗癌剤として有用な新規なDNA損傷チェックポイント活性化剤を提供することができる点において、産業上の利用可能性を有する。
DNA損傷チェックポイント機構の模式図。 遺伝子破壊酵母を用いたDNA損傷チェックポイント活性化作用のスクリーニング原理を示す図。

Claims (4)

  1. イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とすることを特徴とするDNA損傷チェックポイント活性化剤。
  2. イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物が、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を3位に有することを特徴とする請求項1記載のDNA損傷チェックポイント活性化剤。
  3. イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物が、下記の一般式(1)で表されることを特徴とする請求項2記載のDNA損傷チェックポイント活性化剤。
    [式中、R1は、水素原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、低級アルケニル基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリール低級アルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、-X-R11(Xは、SまたはSeであり、R11は、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)、-Y-R12R13(Yは、B、N、Pのいずれかであり、R12、R13は、同一または異なって、それぞれ、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)、-Z-R14R15R16(Zは、Si、Ge、Snのいずれかであり、R14、R15、R16は、同一または異なって、それぞれ、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)、-C-R17R18R19(R17、R18、R19は、同一または異なって、それぞれ、低級アルケニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、下記の一般式(2)で表される基のいずれかである)のいずれかを示す。R2は、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示す。R3、R4、R5、R6は、同一または異なって、それぞれ、水素原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、水酸基、低級アルコキシ基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、トリフルオロメチル基のいずれかを示す。]
    [式中、R1、R3、R4、R5、R6はそれぞれ上記の同義である。]
  4. イミダゾ[1,5-a]ピリジン骨格を持つ化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とすることを特徴とする抗癌剤。
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