[go: up one dir, main page]

JP2008105599A - サスペンション装置、自動車および車両運動制御方法 - Google Patents

サスペンション装置、自動車および車両運動制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008105599A
JP2008105599A JP2006291430A JP2006291430A JP2008105599A JP 2008105599 A JP2008105599 A JP 2008105599A JP 2006291430 A JP2006291430 A JP 2006291430A JP 2006291430 A JP2006291430 A JP 2006291430A JP 2008105599 A JP2008105599 A JP 2008105599A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle body
wheel
vehicle
motion
suspension
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006291430A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Makita
光弘 牧田
Tetsuro Kamata
鉄郎 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2006291430A priority Critical patent/JP2008105599A/ja
Publication of JP2008105599A publication Critical patent/JP2008105599A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

【課題】車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、車両全体の運動に生ずる変化を抑制すること。
【解決手段】自動車1は、車体1Aと各駆動輪のサブフレームとが、車幅方向および車両前後方向に距離を調節可能であると共に、車体1Aに対するサブフレームの角度を調節可能な構造を有し、車両の走行状態に応じて、4輪に対し、車体1Aをヨー方向に回転させたり、車両前後方向および左右方向に平行移動させたりすることができる。また、4輪に対して車体1Aを運動させる際、この車体運動による慣性力を4輪の転舵(トー角変化)によって打ち消す制御を行う。したがって、車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、車両全体の運動に生ずる変化を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車輪と車体とを連結するサスペンション装置、それを備えた自動車および車両運動制御方法に関する。
従来、曲線路走行時等の車両運動状態に応じて、運転者の視線方向を制御する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、操舵時に運転者が感じる車両の運動感覚に関し、視覚と運動知覚(体感)それぞれの認知特性において車両ヨー運動周波数依存性が異なるという実験的事実に基づき、視覚と運動知覚との間に乖離が生ずると想定される車両運動状態では、運転者の車両運動感覚が向上するよう、運転者の視線方向を誘導する技術が記載されている。
この技術においては、運転席に備えられた可動機構を駆動することによって、運転席をヨー方向に回転させ、運転者の向きを制御している。また、車体やキャビンに可動機構を備え、これらをヨー方向に回転させることによっても運転者の向きを変えることができる。
特開平6−92159号公報
しかしながら、上述のように4輪に対して車体(運転席やキャビン等の車体の一部あるいは車体全体)をヨー方向に回転させる等、4輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させると、その反動が車輪に作用し、車両全体の運動に変化を生じさせる可能性がある。
本発明の課題は、車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、車両全体の運動に生ずる変化を抑制することである。
以上の課題を解決するため、本発明に係るサスペンション装置は、
運転席を有する車体と、車体と車輪とを連結し、車体に対する車輪の前後左右方向の位置および姿勢を変化させる駆動手段を備えたサスペンション機構と、車両の走行状態に応じて、車体のヨー方向の向きを設定する車体姿勢演算手段と、前記サスペンション装置の駆動手段を制御して、設定された車両中心点と各車輪との位置関係を維持しつつ、前記車体姿勢演算手段によって設定されたヨー方向の向きに各車輪に対して車体を回転させると共に、各車輪をその車体の回転運動に応じた反作用力が発生する姿勢に制御するサスペンション制御手段とを備えることを特徴としている。
また、本発明に係る自動車は、
運転席を有する車体と、運転席の前部位置に設置され、操舵操作が入力されるステアリングホイールと、車体と車輪とを連結し、車体に対する車輪の前後左右方向の位置および姿勢を変化させる駆動手段を備えたサスペンション機構と、車両の走行状態に応じて、車体のヨー方向の向きを設定する車体姿勢演算手段と、前記サスペンション装置の駆動手段を制御して、設定された車両中心点と各車輪との位置関係を維持しつつ、前記車体姿勢演算手段によって設定されたヨー方向の向きに各車輪に対して車体を回転させると共に、各車輪をその車体の回転運動に応じた反作用力が発生する姿勢に制御するサスペンション制御手段とを備えることを特徴としている。
また、本発明に係る車両運動制御方法は、
車体を車輪に対して前後左右あるいはヨー方向に相対運動させる車体運動ステップと、車体の相対運動によって各車輪に働く力を打ち消す反作用力を、各車輪において発生させる反作用力発生ステップとを含むことを特徴としている。
本発明に係るサスペンション装置によれば、サスペンション機構に備えられた駆動手段によって、車体に対する車輪の前後左右方向の位置および姿勢が変化可能であり、サスペンション制御手段によって、車体姿勢演算手段が設定した車体のヨー方向の向きに、設定された車両中心点と各車輪との位置関係が維持されつつ、各車輪に対して車体を回転される。また、このとき、サスペンション制御手段によって、各車輪は、車体の回転運動に応じた反作用力を発生する姿勢に制御される。
したがって、車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、その相対運動による慣性力を各車輪において発生される反作用力によって打ち消すことができ、車両全体の運動に生ずる変化を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る自動車によれば、サスペンション機構に備えられた駆動手段によって、車体に対する車輪の前後左右方向の位置および姿勢が変化可能であり、ステアリングホイールに入力された操舵操作に応じて、サスペンション制御手段によって、車体姿勢演算手段が設定した車体のヨー方向の向きに、設定された車両中心点と各車輪との位置関係が維持されつつ、各車輪に対して車体を回転される。また、このとき、サスペンション制御手段によって、各車輪は、車体の回転運動に応じた反作用力を発生する姿勢に制御される。
したがって、各車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、その相対運動による慣性力を各車輪において発生される反作用力によって打ち消すことができ、車両全体の運動に生ずる変化を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る車両運動制御方法によれば、車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、車体が発生する慣性力を車輪において吸収でき、車両全体の運動に変化を生じさせることを抑制できる。
以下、図を参照して本発明を適用した自動車の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る自動車1の構成を示す概略図である。
図1において、自動車1は、前後左右の駆動輪2FL,2FR,2RL,2RRと車体1Aとが、サブフレーム4FL,4FR,4RL,4RRそれぞれを介して連結された構造を有し、サブフレーム4FL,4FR,4RL,4RRと車体1Aとは、後述するように、車体運動用アクチュエータおよび平面摺動機構を介して連結されている。
図2は、自動車1のサスペンション構造の具体例を示す図である。
なお、自動車1のサスペンション構造は、前後左右の駆動輪それぞれにおいて同様であるため、左前輪部分を例に挙げて説明する。
図2において、自動車1のサスペンション構造は、インホイールモータ3FLを備える駆動輪2FLと、駆動輪2FLを駆動するインホイールモータ3FLと、駆動輪2FLの上方に配置される水平板部およびその車両内側端部から車両下方に延びる垂直板部を有するサブフレーム4FLと、駆動ロッドおよびそれを駆動するシリンダを有し、車体1Aとサブフレーム4FLとを連結する車体運動用アクチュエータ5FL−1〜5FL−3と、一端をインホイールモータ3FLの下端に連結され、他端をサブフレーム4FLの垂直板部下端に連結されたロアアーム6FLと、ロアアーム6FLの上面に下端を固定され、サブフレーム4FLの水平板部下面に上端を固定されたストラット7FLと、サブフレーム4FLの垂直板部側面にシリンダを固定され、駆動ロッドの先端をボールジョイントを介してタイロッド9FLの一端に連結された転舵用アクチュエータ8FLと、転舵用アクチュエータ8FLの駆動ロッド先端とボールジョイントを介して連結されると共に、インホイールモータ3FLの車両後方側端部にボールジョイントを介して連結されたタイロッド9FLとを有している。
図2に示す構成のうち、ロアアーム6FLとインホイールモータ3FLとの連結部は、インホイールモータ3FLが垂直軸の周りに回転可能に構成されている。また、ロアアーム6FLとサブフレーム4FLとの連結部は、サブフレーム4FLの垂直板部下端の車両前後方向に沿う軸を中心にロアアーム6FLが車両上下方向に揺動可能に構成されている。
車体運動用アクチュエータ5FL−1〜5FL−3は、車体1Aおよびサブフレーム4FLそれぞれとの連結部において、水平方向に揺動可能な構成とされており、車体運動用アクチュエータ5FL−1,5FL−2は、駆動ロッドの先端をサブフレーム4FLの垂直板部における車両内側面に連結されていると共にシリンダの端部を車体1Aの左側面と連結され、これら車体運動用アクチュエータ5FL−1,5FL−2は、同一の高さ位置で車両前後方向に並べて配設されている。また、車体運動用アクチュエータ5FL−3は、駆動ロッドの先端をサブフレーム4FLの垂直板部における車両前側側面に連結されていると共にシリンダの端部をサブフレーム4FL前方に位置する車体1Aの側面に連結されている。なお、車体運動用アクチュエータ5FL−3も、車体運動用アクチュエータ5FL−1,5FL−2と同一の高さ位置に配設されている。
サブフレーム4FLの水平板部上面と、それに対向する車体1Aの下面との間には、ベアリングを介してサブフレーム4FLと車体1Aとを平面運動させる平面摺動機構が形成されており、この平面摺動機構を介して、サブフレーム4FLが車体1Aの荷重を支持している。
上記の構成により、駆動輪2FLは、インホイールモータ3FLによって駆動されると共に、駆動輪2FLに車両上下方向の外力が入力されると、ロアアーム6FLが車両上下方向に揺動することに対応して、ストラット7FLのコイルスプリングおよびダンパが外力を吸収する。また、転舵用アクチュエータ8FLが駆動ロッドをストロークさせることにより、タイロッド9FLを介してインホイールモータ3FLを垂直軸周りに回転させ、サブフレーム4FLに対して駆動輪2FLが転舵される。さらに、転舵用アクチュエータ8FLの動作により、駆動輪2FLの転舵に加え、駆動輪2FLのトー角調整が行われる。
また、車体運動用アクチュエータ5FL−1,5FL−2が駆動ロッドを軸方向に駆動すると、車体1Aとサブフレーム4FLとの距離が変化し、その変位と対応して車体運動用アクチュエータ5FL−3も駆動ロッドの軸方向距離を変化可能である。さらに、車体運動用アクチュエータ5FL−1〜5FL−3それぞれの駆動ロッドを個別に調整すると、車体1Aに対するサブフレーム4FLの相対角度が変化する。
即ち、各駆動輪のサブフレーム4FL,4FR,4RL,4RRにおける車体運動用アクチュエータを統合して制御することにより、4輪に対して車幅方向に車体1Aを平行移動させたり、4輪に対して車体1Aをヨー方向に回転運動させたりすることができる。
次に、自動車1の制御系統について説明する。
図3は、自動車1の制御系統の構成を示すブロック図である。
図3において、自動車1は、操舵角センサ10と、速度センサ20と、横加速度センサ30と、車体姿勢演算回路40と、サスペンション作動量演算回路50と、アクチュエータ駆動回路60と、車体運動用アクチュエータ5FL−1〜5FL−3,5FR−1〜5FR−3,5RL−1〜5RL−3,5RR−1〜5RR−3とを備えている。なお、図3には図示しないが、自動車1は、操舵角センサ10および速度センサ20の検出結果に基づいて、車両の転舵を制御するECU(Electronic Control Unit)が4輪の転舵角を算出し、その算出結果に応じて、各車輪に設置された転舵用アクチュエータ8FL,8FR,8RL,8RRを駆動することにより、車両の進行方向を制御している。
操舵角センサ10は、ステアリングコラムに設置されたエンコーダあるいはポテンショメータ等によって構成されており、運転者による操舵入力角度を検出し、検出結果を車体姿勢演算回路40に出力する。
速度センサ20は、車軸に設置されたパルス発生器から発生されるパルス信号を検出することにより、自動車1の車速を検出し、検出結果を車体姿勢演算回路40に出力する。
横加速度センサ30は、半導体加速度センサ等を用いて車両の横加速度を検出するセンサであり、検出した横加速度を車体姿勢演算回路40に出力する。
車体姿勢演算回路40は、車両の走行状態、即ち、操舵角センサ10によって入力された操舵入力角度と、速度センサ20によって入力された車速と、横加速度センサ30によって入力された横加速度とから、自動車1の旋回軌跡と、その旋回状態における4輪に対する車体1Aの向き(以下、「ヨー角姿勢」という。)を算出する。このとき、車体姿勢演算回路40は、後述する車体姿勢演算方法に従って、4輪に対する車体1Aの向きを算出する。そして、車体姿勢演算回路40は、算出した旋回軌跡および車体1Aの向き(ヨー角姿勢)をサスペンション作動量演算回路50に出力する。
サスペンション作動量演算回路50は、車体姿勢演算回路40によって入力された旋回軌跡および車体1Aのヨー角姿勢に応じて、駆動輪2FL,2FR,2RL,2RRそれぞれの転舵角および車体1Aとの距離を算出する。このとき、サスペンション作動量演算回路50は、車体姿勢演算回路40と同様に、後述する車体姿勢演算方法に従って、駆動輪2FL,2FR,2RL,2RRそれぞれの転舵角を算出する。そして、サスペンション作動量演算回路50は、算出した駆動輪2FL,2FR,2RL,2RRそれぞれの転舵角および車体1Aとの距離をアクチュエータ駆動回路60に出力する。
アクチュエータ駆動回路60は、サスペンション作動量演算回路50によって入力された駆動輪2FL,2FR,2RL,2RRそれぞれの転舵角および車体1Aとの距離を基に、車体運動用アクチュエータ5FL−1〜5FL−3,5FR−1〜5FR−3,5RL−1〜5RL−3,5RR−1〜5RR−3それぞれの作動量を算出し、各車体運動用アクチュエータを、算出した作動量だけ作動させる。
(車体運動制御方法)
次に、本実施形態における車体運動の制御方法について説明する。
図4は、ドライバの運転制御モデルの概念を示す図である。
図4に示すように、ドライバは、走行コースを視覚認識して車両を操作し、車両運動により自らの視覚情報にフィードバックを受けると共に、車体運動により運動情報にフィードバックを受ける。
したがって、ドライバの運転感覚を向上させるためには、この視覚と運動感覚の調和を維持する必要がある。
図5は、ドライバの前方注視点のイメージを示す図である。
図5に示すように、ドライバは、走行コース上の自車前方に視点を置き、その位置に自車を進行させようとする。この点は前方注視点と呼ばれる。なお、本実施形態においては、自車から前方注視点までの距離を前方注視点距離Lと表す。
前方注視点距離Lは、一般的に速度に比例して増大すると考えられる。したがって、走行速度と走行コースが決まれば、前方注視点を設定することが可能である。そこで、車両の運転感覚を向上させるために、4輪に対し、車体全体を前方注視点方向に回転させ、所定のヨー角を付与することにより、より少ない頭部動作で前方注視点にドライバの視覚を誘導できることとなる。
図6は、車体運動時における車両全体重心と車体重心との関係を示す概念図である。
図6に示すように、路面平面に平行な面内で、車両全体重心に対して車体を相対的に2次元移動させる際には、車体重心が車両全体重心に対して相対加速度をもつために、車輪において矢印で示す方向に加速度が発生する。
例えば、図6(a)の直進状態(車両全体重心に対して車体を2次元移動させない状態)に対して、図6(b)では、車両全体重心に対して、車体を右横方向に並進移動させている。その際、車両全体重心に対して車体の相対加速度を発生させるための作用力は各車輪のアクチュエータによって生成されるが、このアクチュエータの作用力は、各車輪と路面との摩擦によって吸収する必要がある。
図6(c)では、車体を車両全体重心に対して加速させる方向に移動させているが、この場合にも各輪に前後方向の反作用力が作用することになるので、車両全体の運動を変化させないためには、この反作用力分をタイヤの制駆動力として吸収する必要がある。
図6(d)では、後輪付近を中心としてヨー角方向に角加速度を発生させているが、この場合にも、車両全体運動を変化させないためには、前輪に発生するアクチュエータ作用力の反作用力分を前輪と路面との摩擦によって吸収する必要がある。
図7は、車体が車両全体重心に対して運動する際に、その運動が車両運動に与える影響の概念を示す図であり、図7においては、左旋回中の車両において車体が車両全体重心に対して運動する場合の例を示している。
図7に示すように、車両が運動状態にある場合(図7の場合には旋回状態)、各車輪がその運動を維持するために路面との間で力(横力等)を発生している。このとき、車体が車両全体重心に対して運動することにより、車体に慣性力が働くことになるが、この慣性力は車両の内部では打ち消せないため、最終的にはタイヤがその反作用力を受けることになる。すると、本来タイヤが発生している力と、車体運動の慣性力のうち、各車輪における分担分の和が、そのタイヤにおいて車両全体運動に影響することとなる。即ち、車体が車両全体重心に対して運動することにより、本来想定していた車両運動とは異なる挙動を示すことになる。
そこで、本発明においては、車体を車両全体重心に対して運動させる際に、各車輪において、その反作用を吸収させる転舵制御を行うことにより、車両運動を維持しつつ、車体運動を行うものとする。
(車体姿勢演算方法)
以下、車両全体重心に対して車体を運動させるための制御量を具体的に演算する方法について説明する。
図8は、本実施形態において設定する車両の運動中心を示す図である。
上述のように、本実施形態においては、車体を車両全体重心に対して運動させるにあたり、車両の幾何学運動中心を設定し、車体部分での過渡運動の発生に対して、車両の幾何学運動中心の運動が影響を受けないように車輪を制御する。この幾何学運動中心としては、種々の点を設定することが可能であるが、本実施形態では、ホイールベースとトレッドで構成される長方形を想定し、この長方形の面心を仮想の運動中心(幾何学運動中心)とする。
なお、車両の運動中心は、車体上の任意点(例えば運転者の乗車位置等)に設定することができる。
図9は、図8において設定した幾何学運動中心と各車輪との配置関係を相対的に変化させることなく、4輪に対して車体を運動させる場合の制御ロジック示す図である。
上述のように、仮想の運動中心(幾何学運動中心)を基準とした対地車両運動を変化させることなく、4輪に対する車体の運動を実現させるには、車体運動の慣性力を各車輪で打ち消す必要がある。その際、前後輪ともに左右輪が車軸で連結されている場合と同様に、左右輪で車体の慣性力を負担すればよいと考えることができる。これにより、車体は左右輪を連結した仮想の軸線上を移動していくと想定できる。車両を平面モデルとして捉え、操舵による過渡運動時の車体姿勢制御を考えると、車体の運動は、横運動とヨー運動に二分される。
まず、横運動を考えると、このときに車体が発生する慣性力FBYは、
Figure 2008105599
となる。
このとき、前輪および後輪の仮想左右連結軸に加わる慣性力の反作用力は、軸に加わる車体荷重の比率に応じて、
Figure 2008105599
となるように制御すればよい。
次に、ヨー運動について考える。
車体に加わる慣性力によるモーメントは、車体のヨー慣性モーメントと車体の車両仮想中心軸に対する相対角加速度とから、
Figure 2008105599
となる。
このとき、前輪および後輪の仮想左右連結軸に加わる慣性力の反作用力は、
Figure 2008105599
となるように制御すればよい。
したがって、上述の横運動およびヨー運動の合成された慣性力を打ち消すためには、各仮想車軸に作用する力の1/2ずつを左右輪で同方向に分担すればよい。
この際、左右輪が同じ方向に同じ大きさの反作用力を発生させることで、車両全体の運動(仮想中心とタイヤ配置で決定される運動)が、4輪に対する車体の過渡運動の影響を受けることを防止できる。
即ち、タイヤ特性の線形領域においては、必要となるタイヤスリップ角付加分α、αは以下のようになる。
Figure 2008105599
したがって、車両全体の運動に影響を与えることなく、4輪に対して車体を運動させる場合、(7)、(8)式に従うスリップ角を前後輪に付加すればよい。
(制御フローチャート)
次に、自動車1における車体運動制御処理のフローチャートについて説明する。
図10は、自動車1の車体姿勢演算回路40およびサスペンション作動量演算回路50において実行される車体運動制御処理のフローチャートを示す図である。
図10に示す処理は、自動車1のイグニションオンと共に開始される。
図10において、処理が開始されると、車体姿勢演算回路40は、操舵角センサ10、速度センサ20および横加速度センサ30から、操舵入力角度、車速および横加速度をそれぞれ取得する(ステップS1)。
次に、車体姿勢演算回路40は、車両運動から運転者の前方注視点を予測する(ステップS2)。ここで、前方注視点の予測手法は、種々のものを採用可能であるが、例えば、前方注視距離Lを車速Vの関数として表したマップを参照する方法を用いることができる。
そして、車体姿勢演算回路40は、車体1Aを前方注視点側に向けるヨー角姿勢を算出する(ステップS3)。このとき、車体姿勢演算回路40は、図5に示す車体中心方向とステップS2において予測した前方注視点の方向とがなす角を制御量として算出する。
次に、サスペンション作動量演算回路50は、ステップS3において車体姿勢演算回路40が算出したヨー角姿勢とするために、現在の車両全体重心に対して車体1Aを移動させる際に必要となる加速度を算出する(ステップS4)。
そして、サスペンション作動量演算回路50は、ステップS4において算出した加速度が、車体運動用アクチュエータ5FL−1〜5FL−3,5FR−1〜5FR−3,5RL−1〜5RL−3,5RR−1〜5RR−3の駆動力の限界を上回っているか否かの判定を行う(ステップS5)。ステップS4において算出された加速度が車体運動用アクチュエータの駆動力の限界を上回っているか否かは、予め規定した駆動力の限界を表す設定値と、ステップS4において算出された加速度とを比較することにより判定する。
ステップS5において、ステップS4で算出された加速度が車体運動用アクチュエータの駆動力の限界を上回っていると判定した場合、サスペンション作動量演算回路50は、車両全体重心に対して車体1Aを移動させる際の加速度を予め設定した上限値に固定する(ステップS6)。
ステップS6の後、および、ステップS5において、ステップS4で算出された加速度が車体運動用アクチュエータの駆動力の限界を上回っていないと判定した場合、サスペンション作動量演算回路50は、(1)式に従って車両の横加速度に伴う慣性力FBYを算出し、さらに、(2),(3)式に従って前輪および後輪の仮想左右連結軸における反作用力を算出する(ステップS7)。
次いで、サスペンション作動量演算回路50は、車体1Aのヨー角姿勢を変化させる際のヨー角加速度に伴う慣性モーメントNBZを(4)式に従って算出し、さらに、(5),(6)式に従って前輪および後輪の仮想左右連結軸における反作用力を算出する(ステップS8)。
そして、サスペンション作動量演算回路50は、前輪および後輪の仮想左右連結軸それぞれについて、ステップS7において算出した横加速度に関する反作用力とステップS8において算出したヨー運動に関する反作用力とを加算する(ステップS9)。
さらに、サスペンション作動量演算回路50は、(7),(8)式に従って、ステップS9において算出した反作用力を各車輪において分担するためのタイヤスリップ角を算出する(ステップS10)。このとき、本実施形態においては、前輪および後輪それぞれにおいて、算出したタイヤスリップ角を左右の車輪に均等にトー角として付加する。
その後、ステップS10において算出されたタイヤスリップ角を示す信号がサスペンション作動量演算回路50からアクチュエータ駆動回路60に出力され、アクチュエータ駆動回路60が、車体運動用アクチュエータ5FL−1〜5FL−3,5FR−1〜5FR−3,5RL−1〜5RL−3,5RR−1〜5RR−3それぞれを、そのタイヤスリップ角とするための作動量を算出して、各車体運動用アクチュエータを制御する。
ステップS10の後、車体姿勢演算回路40およびアクチュエータ作動量演算回路50は車体運動制御処理を繰り返す。
(動作)
次に、自動車1の動作を説明する。
自動車1がイグニションオン状態とされると、車体運動制御処理が開始され、自動車1の運転中は、常時、車体運動制御処理が実行される。
そして、運転者が自動車1を運転し、例えば、直進状態から旋回状態へと操舵操作を行うと、車体姿勢演算回路40が、その旋回状態に適する前方注視点を予測し、車体1Aをその前方注視点側に向けるためのヨー角姿勢を算出する。
すると、サスペンション作動量演算回路50が、現在の車両全体重心に対して車体1Aを移動させる際に必要となる加速度を算出し、車体運動用アクチュエータ5FL−1〜5FL−3,5FR−1〜5FR−3,5RL−1〜5RL−3,5RR−1〜5RR−3の駆動力の限界を上回っていれば、車体1Aを運動させる際の加速度を上限値に固定し、限界を上回っていなければ、横加速度およびヨー運動に伴う前後輪の仮想左右連結軸における反作用力を算出し、さらに、各車輪のタイヤスリップ角を算出する。
そして、算出したタイヤスリップ角に対応するトー角を前後輪に付加すべく、アクチュエータ駆動回路60が各車体運動用アクチュエータを制御する。
その結果、車体1Aを4輪に対して変化させ、前方注視点側を向かせることができると共に、その際の車体1Aの運動により、車両全体の挙動に変化が生ずることを抑制できる。
以上のように、本実施形態に係る自動車1は、車体1Aと各駆動輪のサブフレームとが、車幅方向および車両前後方向に距離を調節可能であると共に、車体1Aに対するサブフレームの角度を調節可能な構造を有し、車両の走行状態に応じて、4輪に対し、車体1Aをヨー方向に回転させたり、車両前後方向および左右方向に平行移動させたりすることができる。また、4輪に対して車体1Aを運動させる際、この車体運動による慣性力を4輪の転舵(トー角変化)によって打ち消す制御を行う。
したがって、車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、車両全体の運動に生ずる変化を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、車体運動用アクチュエータおよび転舵用アクチュエータが駆動手段を構成し、その車体運動用アクチュエータおよび転舵用アクチュエータと、インホイールモータ、サブフレーム、ロアアームおよびストラットとがサスペンション機構を構成し、車体姿勢演算回路が車体姿勢演算手段を構成し、サスペンション作動量演算回路およびアクチュエータ駆動回路がサスペンション制御手段を構成している。
(第1実施形態の効果)
(1)本発明に係るサスペンション装置によれば、サスペンション機構に備えられた駆動手段によって、車体に対する車輪の前後左右方向の位置および姿勢が変化可能であり、サスペンション制御手段によって、車体姿勢演算手段が設定した車体のヨー方向の向きに、設定された車両中心点と各車輪との位置関係が維持されつつ、各車輪に対して車体を回転される。また、このとき、サスペンション制御手段によって、各車輪は、車体の回転運動に応じた反作用力を発生する姿勢に制御される。
したがって、車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、その相対運動による慣性力を各車輪において発生される反作用力によって打ち消すことができ、車両全体の運動に生ずる変化を抑制することが可能となる。
(2)サスペンション機構が、サブフレームによって車輪を支持し、車体運動用アクチュエータによって、そのサブフレームを車体に対して前後左右方向に移動する構成であるため、従来のサスペンション構造を活用しつつ、簡単な構成を付加することで、本発明の機能を実現することができる。
(3)サスペンション制御手段が、車輪のトー角変化によって車体の回転運動に対する反作用力を発生させるので、転舵制御と同様の機構を用いて、簡単に反作用力を発生させることができる。
(4)車体姿勢演算手段が、車両の走行状態に応じた前方注視点の方向に車体の向きを設定するので、運転者は、より少ない動作で視線を前方注視点に向けることができる。
(5)本発明に係る自動車によれば、サスペンション機構に備えられた駆動手段によって、車体に対する車輪の前後左右方向の位置および姿勢が変化可能であり、ステアリングホイールに入力された操舵操作に応じて、サスペンション制御手段によって、車体姿勢演算手段が設定した車体のヨー方向の向きに、設定された車両中心点と各車輪との位置関係が維持されつつ、各車輪に対して車体を回転される。また、このとき、サスペンション制御手段によって、各車輪は、車体の回転運動に応じた反作用力を発生する姿勢に制御される。
したがって、各車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、その相対運動による慣性力を各車輪において発生される反作用力によって打ち消すことができ、車両全体の運動に生ずる変化を抑制することが可能となる。
(6)本発明に係る車両運動制御方法によれば、車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、車体が発生する慣性力を車輪において吸収でき、車両全体の運動に変化を生じさせることを抑制できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係る自動車2は、第1実施形態に係る自動車1に対し、車体1Aと駆動輪2FL,2FR,2RL,2RRとを連結するサスペンション構造が異なるものであり、車体運動制御方法および車体姿勢演算方法については同様である。
したがって、以下、自動車2のサスペンション構造を主として説明する。
(構成)
図11は、本発明の第2実施形態に係る自動車2の構成を示す概略図である。
図11において、自動車2は、前後左右の駆動輪2FL,2FR,2RL,2RRそれぞれと車体1Aとが複数(ここでは6本)の直動型アクチュエータを介して連結されたサスペンション構造を有し、これら複数のアクチュエータにおける駆動ロッドの伸縮を制御することで、各駆動輪の転舵角、キャンバ角、トー角および車体1Aとの距離を調整することが可能となっている。
図12は、自動車2のサスペンション構造を示す図である。
なお、自動車2のサスペンション構造は、前後左右の駆動輪それぞれにおいて同様であるため、左前輪部分を例に挙げて説明する。
図12において、自動車2のサスペンション構造は、車体1Aに固定された6角形のアクチュエータ支持板1Bと、アクチュエータ支持板1Bの各頂点にボールジョイントを介してシリンダを連結されると共に、インホイールモータ3FLにおいてアクチュエータ支持板1Bの各頂点と対向する位置に、駆動ロッドの先端をボールジョイントを介して連結されたアクチュエータ101FL〜106FLとを有する構成である。
これら6本のアクチュエータ101FL〜106FLはパラレルメカニズムを構成しており、アクチュエータ101FL〜106FLを連動させて制御することにより、それによって支持されているホイールインモータ3FLと駆動輪2FLを3次元的に動かすことが可能になる。
図13は、自動車2のサスペンション構造における動作状態の例を示す図である。
図13(a)においては、アクチュエータ101FL〜106FLを制御して駆動輪3FLが転舵された状態となっており、図13(b)においては、アクチュエータ101FL〜106FLをさらに制御して、キャンバ角も変化された状態となっている。
(動作)
次に、自動車2の動作を説明する。
自動車2がイグニションオン状態とされると、車体運動制御処理が開始され、自動車2の運転中は、常時、車体運動制御処理が実行される。
そして、運転者が自動車2を運転し、例えば、直進状態から旋回状態へと操舵操作を行うと、車体姿勢演算回路40が、その旋回状態に適する前方注視点を予測し、車体1Aをその前方注視点側に向けるためのヨー角姿勢を算出する。
すると、サスペンション作動量演算回路50が、現在の車両全体重心に対して車体1Aを移動させる際に必要となる加速度を算出し、各駆動輪における6本のアクチュエータそれぞれの駆動力の限界を上回っていれば、車体1Aを運動させる際の加速度を上限値に固定し、限界を上回っていなければ、横加速度およびヨー運動に伴う前後輪の仮想左右連結軸における反作用力を算出し、さらに、各車輪のタイヤスリップ角を算出する。
そして、算出したタイヤスリップ角に対応するトー角を前後輪に付加すべく、アクチュエータ駆動回路60がアクチュエータを制御する。
その結果、車体1Aを4輪に対して変化させ、前方注視点側を向かせることができると共に、その際の車体1Aの運動により、車両全体の挙動に変化が生ずることを抑制できる。
図14は、車体1Aを4輪に対してヨー方向へ姿勢変化させることなく、車輪が左に転舵された場合の自動車2の状態を示す図である。
図14においては、例えば、高速道路での車線変更時等、前方注視点が直進状態とほぼ変わらない場合に、車体1Aの向きを維持したまま、4輪を転舵して進路を変更する際の動作を示している。
図15は、車体1Aを4輪に対してヨー方向へ姿勢変化させつつ、車輪が左に転舵された場合の自動車2の状態を示す図である。
図15においては、例えば、街中の交差点における左折時等、前方注視点が直進状態から左方向に大きく変化し、車体1Aの向きを4輪に対して左に回転させつつ、4輪を転舵して進路を変更する際の動作を示している。
ここで、本実施形態に係る自動車2においては、車体1Aを4輪に対してヨー方向に回転させる際に、各駆動輪をトー角方向に変化させて車体運動の反作用力を発生させることの他、キャンバ角を変化させて車体運動の反作用力を発生させることもできる。このように、キャンバ角を変化させて車体運動の反作用力を発生させることによっても、車両全体の運動が、4輪に対する車体の過渡運動の影響を受けることを防止できる。
以上のように、本実施形態に係る自動車2は、4輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、6本のアクチュエータ101FL〜106FLによって構成された6自由度のパラレルメカニズムによって車輪の姿勢を制御し、車体運動の慣性力に対する反作用力を発生させることができる。
そのため、車輪のトー角変化の他、キャンバ角変化といった姿勢変化を利用して、車輪における反作用力を発生させることができ、より適切に車体運動の慣性力を吸収することができる。
即ち、車輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際に、車両全体の運動に生ずる変化をより効果的に抑制することができる。
なお、上記実施形態においては、アクチュエータ支持板と、6本のアクチュエータと、インホイールモータとを1組として6自由度のパラレルメカニズムが構成されている。
(第2実施形態の効果)
(1)6自由度のパラレルメカニズムによって車体と車輪とが連結されているので、車体運動の慣性力をより適切に吸収する車輪姿勢を実現することができる。
(応用例)
上記実施形態においては、転舵角あるいはキャンバ角といった車輪の姿勢変化によって、4輪に対して車体を路面平面と平行に相対運動させる際の、車両全体の運動に生ずる変化を抑制するものとして説明したが、車輪の姿勢変化以外によって、車体運動に対する反作用力を発生することもできる。
例えば、4輪に対して、車体を前後方向に運動させる場合には、駆動力あるいは制動力を用いて、車両全体の運動に生ずる変化を抑制することができる。
即ち、4輪に対して、車体を前方に運動させる場合、車輪には後ろ向きの力が加わるため、これを駆動力によって打ち消し、車両全体の速度が低下することを防止できる。
また、4輪に対して、車体を後方に運動させる場合、車輪には前向きの力が加わるため、これを制動力によって打ち消し、車両全体の速度が上昇することを防止できる。
本発明の第1実施形態に係る自動車1の構成を示す概略図である。 自動車1のサスペンション構造の具体例を示す図である。 自動車1の制御系統の構成を示すブロック図である。 ドライバの運転制御モデルの概念を示す図である。 ドライバの前方注視点のイメージを示す図である。 車体運動時における車両全体重心と車体重心との関係を示す概念図である。 車体が車両全体重心に対して運動する際に、その運動が車両運動に与える影響の概念を示す図である。 本実施形態において設定する車両の運動中心を示す図である。 幾何学運動中心と各車輪との配置関係を相対的に変化させることなく、4輪に対して車体を運動させる場合の制御ロジック示す図である。 自動車1の車体姿勢演算回路40およびサスペンション作動量演算回路50において実行される車体運動制御処理のフローチャートを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る自動車2の構成を示す概略図である。 自動車2のサスペンション構造を示す図である。 自動車2のサスペンション構造における動作状態の例を示す図である。 車体1Aを4輪に対してヨー方向へ姿勢変化させることなく、車輪が左に転舵された場合の自動車2の状態を示す図である。 車体1Aを4輪に対してヨー方向へ姿勢変化させつつ、車輪が左に転舵された場合の自動車2の状態を示す図である。
符号の説明
1,2 自動車、2FL,2FR,2RL,2RR 駆動輪、3FL インホイールモータ、4FL,4FR,4RL,4RR サブフレーム、5FL−1〜5FL−3,5FR−1〜5FR−3,5RL−1〜5RL−3,5RR−1〜5RR−3 車体運動用アクチュエータ、6FL ロアアーム、7FL ストラット、8FL 転舵用アクチュエータ、9FL タイロッド、10 操舵角センサ、20 速度センサ、30 横加速度センサ、40 車体姿勢演算回路、50 サスペンション作動量演算回路、60 アクチュエータ駆動回路、101FL〜106FL アクチュエータ

Claims (7)

  1. 運転席を有する車体と、
    車体と車輪とを連結し、車体に対する車輪の前後左右方向の位置および姿勢を変化させる駆動手段を備えたサスペンション機構と、
    車両の走行状態に応じて、車体のヨー方向の向きを設定する車体姿勢演算手段と、
    前記サスペンション装置の駆動手段を制御して、設定された車両中心点と各車輪との位置関係を維持しつつ、前記車体姿勢演算手段によって設定されたヨー方向の向きに各車輪に対して車体を回転させると共に、各車輪をその車体の回転運動に応じた反作用力が発生する姿勢に制御するサスペンション制御手段と、
    を備えることを特徴とするサスペンション装置。
  2. 前記サスペンション機構は、
    各車輪を支持するサブフレームと、
    前記サブフレームを車体に対して前後左右方向に移動可能に連結する車体運動用アクチュエータと、
    前記車輪を転舵する転舵用アクチュエータと、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のサスペンション装置。
  3. 前記サスペンション機構は、車輪と車体とを並列な複数本のアクチュエータによって連結した6自由度のパラレルメカニズムによって構成されていることを特徴とする請求項1記載のサスペンション装置。
  4. 前記サスペンション制御手段は、各車輪のトー角を変化させることによって、ヨー方向の向きに各車輪に対して車体を回転させる際の回転運動に応じた反作用力を発生させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサスペンション装置。
  5. 前記車体姿勢演算手段は、車両の走行状態に基づいて設定される前方注視点の方向に車体の向きを設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のサスペンション装置。
  6. 運転席を有する車体と、
    運転席の前部位置に設置され、操舵操作が入力されるステアリングホイールと、
    車体と車輪とを連結し、車体に対する車輪の前後左右方向の位置および姿勢を変化させる駆動手段を備えたサスペンション機構と、
    車両の走行状態に応じて、車体のヨー方向の向きを設定する車体姿勢演算手段と、
    前記サスペンション装置の駆動手段を制御して、設定された車両中心点と各車輪との位置関係を維持しつつ、前記車体姿勢演算手段によって設定されたヨー方向の向きに各車輪に対して車体を回転させると共に、各車輪をその車体の回転運動に応じた反作用力が発生する姿勢に制御するサスペンション制御手段と、
    を備えることを特徴とする自動車。
  7. 車体を車輪に対して前後左右あるいはヨー方向に相対運動させる車体運動ステップと、
    車体の相対運動によって各車輪に働く力を打ち消す反作用力を、各車輪において発生させる反作用力発生ステップと、
    を含むことを特徴とする車両運動制御方法。
JP2006291430A 2006-10-26 2006-10-26 サスペンション装置、自動車および車両運動制御方法 Pending JP2008105599A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291430A JP2008105599A (ja) 2006-10-26 2006-10-26 サスペンション装置、自動車および車両運動制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291430A JP2008105599A (ja) 2006-10-26 2006-10-26 サスペンション装置、自動車および車両運動制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008105599A true JP2008105599A (ja) 2008-05-08

Family

ID=39439310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006291430A Pending JP2008105599A (ja) 2006-10-26 2006-10-26 サスペンション装置、自動車および車両運動制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008105599A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013051298A1 (ja) * 2011-05-16 2013-04-11 日本精工株式会社 車両用懸架装置
JP2014189242A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Fuji Heavy Ind Ltd サスペンション装置及び車両
WO2024111013A1 (ja) * 2022-11-21 2024-05-30 株式会社ジェイテクト 懸架装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013051298A1 (ja) * 2011-05-16 2013-04-11 日本精工株式会社 車両用懸架装置
CN103534109A (zh) * 2011-05-16 2014-01-22 日本精工株式会社 车辆用悬架装置
US8944439B2 (en) 2011-05-16 2015-02-03 Nsk Ltd. Suspension for vehicle
CN103534109B (zh) * 2011-05-16 2016-04-13 日本精工株式会社 车辆用悬架装置
JP2014189242A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Fuji Heavy Ind Ltd サスペンション装置及び車両
WO2024111013A1 (ja) * 2022-11-21 2024-05-30 株式会社ジェイテクト 懸架装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6646682B2 (ja) リーン車両
JP5019026B2 (ja) 走行車両
US7762562B2 (en) Vehicle attitude control apparatus
JP4844194B2 (ja) 車両
JP2005162021A (ja) 車両安定化制御装置
JP2008105599A (ja) サスペンション装置、自動車および車両運動制御方法
WO2022130840A1 (ja) 車両運動制御装置、および、車両運動制御方法
JPH1191329A (ja) 接地荷重制御装置
JP2010188781A (ja) 障害物回避支援装置
JP2020117040A (ja) 車両の姿勢制御装置
JP2009073350A (ja) 制御装置
JP2022109414A (ja) 車両用転舵システム
JP7700761B2 (ja) ステアリングシステム
JP2002192930A (ja) サスペンションの制御方法
WO2025022841A1 (ja) 車両運動制御装置、および、車両運動制御方法
JP5162491B2 (ja) 車両の後部座席制御装置
JP2007030566A (ja) 制御装置及び車両
JP5246436B2 (ja) 車両用キャンバ角制御装置
JP2009090972A (ja) 制御装置
JP2010234819A (ja) 車両の後輪操舵制御装置
JP2008081047A (ja) 車両の統合制御装置
JP2009107459A (ja) タイヤ位置可変車両およびタイヤ力変化抑制方法
JP5447189B2 (ja) 車両用制御装置
JP5447156B2 (ja) 車両用制御装置
JP2008260440A (ja) 車両姿勢制御装置及び車両姿勢制御方法