JP2008101546A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の運転状態の変化に基づいて、異常が生じている燃料ポンプを識別することが可能な燃料供給装置を提供する。
【解決手段】複数の燃料ポンプ3、4から吐出される燃料を合流させて内燃機関1に供給可能であり、かつ内燃機関1が必要とする量の燃料が供給されるように、複数の燃料ポンプ3、4のそれぞれの作動状態を内燃機関1の運転状態に応じて制御する燃料供給装置2において、燃料供給の異常が検出された場合に、複数の燃料ポンプ3、4から操作対象の燃料ポンプ4(又は3)を選択してその作動状態を変更する。操作対象の選択と、操作対象の作動状態の変更に伴う内燃機関1の運転状態の変化との関係に基づいて、異常が生じている燃料ポンプを識別する。
【選択図】図1
【解決手段】複数の燃料ポンプ3、4から吐出される燃料を合流させて内燃機関1に供給可能であり、かつ内燃機関1が必要とする量の燃料が供給されるように、複数の燃料ポンプ3、4のそれぞれの作動状態を内燃機関1の運転状態に応じて制御する燃料供給装置2において、燃料供給の異常が検出された場合に、複数の燃料ポンプ3、4から操作対象の燃料ポンプ4(又は3)を選択してその作動状態を変更する。操作対象の選択と、操作対象の作動状態の変更に伴う内燃機関1の運転状態の変化との関係に基づいて、異常が生じている燃料ポンプを識別する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の燃料ポンプからの燃料を合流させて内燃機関に供給する燃料供給装置に係り、特に異常検出機能を備えた燃料供給装置に関する。
複数の燃料ポンプからの燃料を合流させて内燃機関に供給する装置においては、一部の燃料ポンプからの燃料供給に異常が生じると、燃料不足による失火、排気浄化触媒の損傷といった不都合が生じるおそれがある。そのため、複数の燃料ポンプのそれぞれの吐出圧を燃料ポンプ毎に別々の圧力センサで検出し、いずれかの圧力センサが検出する吐出圧が所定の設定値以下に低下した場合にはその吐出圧が低下した系統の燃料ポンプが故障したものとみなしてその燃料ポンプを停止させ、他の燃料ポンプの吐出量を増加させて燃料供給不足の回避を図る装置が提案されている(特許文献1参照)。単一の燃料ポンプを使用する燃料供給装置において、空燃比センサがリーン信号を出力した場合に燃料ポンプの吐出量を増大させて故障検出を実行する装置も提案されている(特許文献2参照)。その他に、本願発明に関連する先行技術文献として特許文献3が存在する。
複数の燃料ポンプから吐出される燃料を合流させて内燃機関に供給する燃料供給装置では、燃料の供給異常が発生すると、その影響で内燃機関の運転状態が変化するが、その変化では燃料供給装置に異常が生じていることは判別できても、いずれの燃料ポンプに異常が生じているかを直ちに識別することができない。
本発明は、内燃機関の運転状態の変化に基づいて、異常が生じている燃料ポンプを識別することが可能な燃料供給装置を提供することを目的とする。
本発明の燃料供給装置は、複数の燃料ポンプから吐出される燃料を合流させて内燃機関に供給する燃料供給装置において、前記内燃機関が必要とする量の燃料が供給されるように、前記複数の燃料ポンプのそれぞれの作動状態を前記内燃機関の運転状態に応じて制御するポンプ制御手段と、前記内燃機関の運転状態に基づいて前記燃料供給装置からの燃料供給の異常を検出する異常検出手段と、前記異常が検出された場合、前記複数の燃料ポンプから操作対象の燃料ポンプを選択して該操作対象の燃料ポンプの作動状態を変更するポンプ制御変更手段と、前記ポンプ制御変更手段による前記操作対象の選択と、前記作動状態の変更に伴う前記内燃機関の運転状態の変化との関係に基づいて、異常が生じている燃料ポンプを識別する異常識別手段と、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の燃料供給装置によれば、ポンプ制御手段が内燃機関の運転状態に応じて複数の燃料ポンプのそれぞれの作動状態を制御することにより、内燃機関が必要とする量の燃料が供給される。しかしながら、一部の燃料ポンプからの燃料供給に異常が生じた場合、ポンプ制御手段による制御では正しい量の燃料が供給されず、その影響で内燃機関の運転状態が変化する。従って、まずは、内燃機関の運転状態に基づいて、燃料供給装置からの燃料供給の異常を異常検出手段により検出することができる。但し、この段階ではいずれの燃料ポンプに異常が生じているかまでは識別できない。そこで、異常が検出されたならば、ポンプ制御変更手段により、複数の燃料ポンプから操作対象の燃料ポンプを選択してその作動状態を変更する。正常な燃料ポンプが操作対象として選択されたならば、燃料供給装置から内燃機関に供給される燃料の量が作動状態の変更に応じた量だけ変化し、その影響が内燃機関の運転状態にも反映される。一方、異常が生じている燃料ポンプが操作対象として選択された場合には、作動状態を変更しても燃料供給装置から供給される燃料の量が適正に変化しない。この場合、内燃機関の運転状態には、作動状態の変更に対応して本来生じるべき変化が現れない。このため、ポンプ制御変更手段による操作対象の選択と関連付けて、異常識別手段により、作動状態の変更に伴う内燃機関の運転状態の変化を判別することにより、異常が生じている燃料ポンプを識別することが可能となる。
本発明の燃料供給装置において、前記異常判別手段は前記異常として燃料不足を検出し、前記ポンプ制御変更手段は、前記操作対象の燃料ポンプの吐出量が増加するように当該燃料ポンプの作動状態を変更し、前記異常識別手段は、前記作動状態の変更に伴って、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化したか否かを判別し、その判別結果と前記ポンプ制御変更手段による前記操作対象の選択との関係に基づいて、前記異常が生じている燃料ポンプを識別してもよい(請求項2)。
燃料不足の検出に対応してポンプ制御変更手段が操作対象の燃料ポンプの吐出量を変化させた場合、その燃料ポンプが正常に作動すれば内燃機関に供給される燃料の量が増加し、内燃機関の運転状態は燃料不足が解消する方向に適正に変化する。一方、操作対象の燃料ポンプに異常が生じていれば、燃料の供給量が正しく増加せず、内燃機関の運転状態は燃料不足が解消する方向に適正に変化しない。よって、ポンプ制御変更手段における操作対象の選択と、異常識別手段による判別結果とを関連付けることにより、異常が生じている燃料ポンプを識別することができる。ポンプ制御変更手段が操作対象の燃料ポンプの作動状態をその吐出量が増加するように変更しているから、ポンプ制御変更手段のポンプ操作に起因して燃料不足が生じるおそれがない。
本発明の燃料供給装置においては、前記複数の燃料ポンプとして第1の燃料ポンプと第2の燃料ポンプとが設けられ、前記ポンプ制御手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が所定値よりも小さい小流量域にある場合に、前記第2の燃料ポンプを停止させる一方で前記第1の燃料ポンプを前記内燃機関が必要とする燃料量が供給できるように作動させてもよい。この場合、前記ポンプ制御変更手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域にある状態で燃料不足が検出された場合、前記第2の燃料ポンプを前記操作対象として選択して該第2の燃料ポンプを作動させ、前記異常識別手段は、前記第2の燃料ポンプの作動に伴って、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化した場合、前記第1の燃料ポンプの異常と識別してもよい(請求項3)。
この形態によれば、内燃機関が必要とする燃料量が小流量域にある場合、ポンプ制御手段は第2の燃料ポンプを停止させる。この状態で燃料不足が検出されてポンプ制御変更手段が第2の燃料ポンプを作動させ、その作動に伴って、燃料不足が解消する方向に運転状態が適正に変化すれば、燃料不足が検出された原因は第1の燃料ポンプの側にある、つまり、第1の燃料ポンプに異常があると識別することができる。
本発明の燃料供給装置においては、前記複数の燃料ポンプとして第1の燃料ポンプと第2の燃料ポンプとが設けられ、前記ポンプ制御手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が所定値よりも小さい小流量域にある場合には、前記第2の燃料ポンプを停止させる一方で前記第1の燃料ポンプを前記内燃機関が必要とする燃料量が供給できるように作動させ、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域を超えた場合には前記第1の燃料ポンプを最大吐出量未満で作動させつつ、前記第2の燃料ポンプを最大吐出量で作動させてもよい。この場合、前記ポンプ制御変更手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域を超えている状態で燃料不足が検出された場合、前記第1の燃料ポンプを操作対象として選択して該第1の燃料ポンプの吐出量を増加させ、その吐出量の増加に伴って、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化した場合には、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域へと低下して前記ポンプ制御手段が前記第2の燃料ポンプを停止させていることを条件に、前記第2の燃料ポンプを操作対象として選択して該第2の燃料ポンプを作動させ、前記異常識別手段は、前記ポンプ制御変更手段が前記小流量域にて前記第2の燃料ポンプを作動させても、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化しない場合には、前記第2の燃料ポンプの異常と識別してもよい(請求項4)。
この形態によれば、内燃機関が必要とする燃料量が小流量域を超えた状態で燃料不足が検出された場合、その状態ではポンプ制御手段が第2の燃料ポンプを最大吐出量で作動させるから、まず、第1の燃料ポンプの吐出量を増加させ、それに伴って内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化したか否かを判別する。適正に変化した場合、第1の燃料ポンプは正常と判別してよい。そこで、内燃機関が必要とする燃料量が小流量域に低下してポンプ制御手段が第2の燃料ポンプを停止させるまで待ってから、第2の燃料ポンプを操作対象として選択してその吐出量を増加させる。そして、その第2の燃料ポンプを作動させても燃料不足が解消する方向に運転状態が適正に変化しない場合には第2の燃料ポンプに異常が生じていると識別することができる。
本発明の燃料供給装置においては、前記複数の燃料ポンプとして第1の燃料ポンプと第2の燃料ポンプとが設けられ、前記ポンプ制御手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が所定値よりも小さい小流量域にある場合には、前記第2の燃料ポンプを停止させる一方で前記第1の燃料ポンプを前記内燃機関が必要とする燃料量が供給できるように作動させ、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域を超えている場合には前記第1の燃料ポンプ及び前記第2の燃料ポンプをいずれも作動させてもよい。この場合、前記ポンプ制御変更手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域を超えている状態で前記燃料不足が検出された場合、その検出後に前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域へと低下して前記ポンプ制御手段が前記前記第2の燃料ポンプを停止させていることを条件に前記第2の燃料ポンプを操作対象として選択して該第2の燃料ポンプを作動させ、前記異常識別手段は、前記ポンプ制御変更手段が前記小流量域にて前記第2の燃料ポンプを作動させても、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化しない場合には、前記第2の燃料ポンプの異常と識別してもよい(請求項5)。
さらに、前記ポンプ制御変更手段は、前記小流量域にて前記第2の燃料ポンプを作動させたことにより、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化した場合には、前記第1の燃料ポンプを前記操作対象としてさらに選択して該第1の燃料ポンプの吐出量を増加させ、前記異常識別手段は、前記ポンプ制御変更手段が前記第1の燃料ポンプの吐出量を増加させても、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化しない場合には、前記第1の燃料ポンプの異常と識別してもよい(請求項6)。
上記の形態によれば、内燃機関が必要とする燃料量が小流量域を超えている状態で燃料不足が検出された場合、その状態ではポンプ制御手段が第1及び第2の燃料ポンプをいずれも作動させている。そこで、内燃機関が必要とする燃料量が小流量域へ低下してポンプ制御手段が第2の燃料ポンプを停止させるまで待ってから、第2の燃料ポンプを操作対象として選択してその吐出量を増加させる。そして、第2の燃料ポンプを作動させても燃料不足が解消する方向に運転状態が適正に変化しない場合には第2の燃料ポンプに異常が生じていると識別することができる。一方、小流量域にて第2の燃料ポンプを作動させたことにより燃料不足が解消する方向に運転状態が適正に変化した場合には第2の燃料ポンプが正常に作動していると判別してよい。この場合には、第1の燃料ポンプを操作対象としてさらに選択してその吐出量を増加させる。第1の燃料ポンプの吐出量を増加させても燃料不足が解消する方向に運転状態が適正に変化しない場合には、第1の燃料ポンプが異常と識別することができる。
本発明の燃料供給装置は、互いに異なる気筒に接続された複数の排気通路が設けられ、前記複数の排気通路のそれぞれに排気空燃比に対応した信号を出力する空燃比検出手段が設けられた内燃機関に適用することができる。この場合、複数の排気通路のそれぞれで同時にリーン状態が検出された場合には、気筒間で共用されている燃料供給装置から供給される燃料量に不足が生じている可能性が高い。これに対して、いずれか一方の排気通路の空燃比検出手段のみが空燃比のリーン状態を検出した場合には、その排気通路に固有である燃料噴射弁等に異常が生じている可能性が高い。そこで、前記異常検出手段は前記複数の排気通路のそれぞれの空燃比検出手段が同時に所定のリーン状態を検出した場合に、前記燃料不足が検出されたと判断してもよい(請求項7)。
本発明において、ポンプ制御手段及びポンプ制御変更手段による燃料ポンプの作動状態の制御又はその変更は、燃料ポンプを目標とする吐出量で運転させるための指示をその燃料ポンプに与えることを意味し、燃料ポンプの動作がその指示通りに現実に作動していることまでを要件とするものではない。燃料ポンプの異常の概念は、燃料ポンプの可動部分あるいはその制御回路に異常が生じている場合のみならず、燃料ポンプからの燃料供給が正常に行われない限りにおいて、弁装置等の流体機器、ポンプ駆動回路といった各種の付属機器の異常を含むものである。
以上に説明したように、本発明の燃料供給装置によれば、内燃機関の運転状態の変化に基づいて燃料供給の異常が検出された場合、ポンプ制御変更手段により複数の燃料ポンプから操作対象の燃料ポンプを選択してその作動状態を変更するようにしたので、その操作対象の燃料ポンプの選択と、作動状態の変更に伴う内燃機関の運転状態の変化との関係に基づいて、異常が生じている燃料ポンプを識別することができる。
図1は、本発明の一形態に係る内燃機関用燃料供給装置の一例を示している。燃料供給装置2は、内燃機関の一例としてのV型エンジン(以下、エンジンと略称することがある。)1に適用される。エンジン1は車両に走行用の動力源として搭載されるもので、左右一対のバンク1L、1Rを有している。バンク1L、1Rには適宜数の気筒100が設けられる。図1ではバンク1L、1Rのそれぞれにおいて単一の気筒100のみが示されている。燃料供給装置2は、第1の燃料ポンプ3及び第2の燃料ポンプ4を備えている。それらの燃料ポンプ3、4から吐出される燃料は共通の燃料供給経路5で合流し、さらに、その燃料供給経路5からバンク1L、1Rのそれぞれの高圧燃料配管101L、101Rに導かれる。図1の例では、高圧配管101L、101Rが相互に接続され、燃料供給経路5が左バンク1Lの高圧配管101Lに接続されることにより、燃料ポンプ3、4からの燃料が高圧配管101L、101Rに導かれる。高圧配管101L、101Rに蓄えられた高圧燃料は、気筒100毎に設けられた燃料噴射弁102から各気筒100の内部に噴射される。
エンジン1の運転状態は制御装置6によって制御される。制御装置6は一対のエンジンコントロールユニット(以下、ECUと呼ぶ。)7L、7Rを備えている。ECU7L、7Rは、所定の制御プログラムに従ってエンジン1の運転状態を制御するコンピュータユニットである。ECU7Lは左バンク1Lの燃料噴射弁102L等の制御を担当し、ECU7Rは右バンク1Rの燃料噴射弁102R等の制御を担当する。つまり、本形態では、エンジン1の運転状態がバンク1L、1R毎に区分してECU7L、7Rにより制御される。ECU7L、7Rは所定の通信回線8を介して互いに接続されており、その通信回線8を介して制御に必要な各種の情報を交換することができる。ECU7L、7Rには、エンジン1の運転状態の制御に必要な情報として、例えばクランク角センサ103が検出するクランク角信号等、空燃比センサ104L、104Rがそれぞれ出力する左バンク1L又は右バンク1Rのそれぞれの排気通路105L、105Rの排気空燃比に対応した空燃比信号等が入力される。排気通路105L、105Rは互いに独立している。
ECU7L、7Rは燃料ポンプ3、4の制御も担当する。本形態では、第1の燃料ポンプ3の動作が右バンク1Rに対応するECU7Rにて制御され、第2の燃料ポンプ4の動作が左バンク1Lに対応するECU7Lにて制御される。つまり、第1の燃料ポンプ3とECU7Rとによって一組の制御系統が形成され、第2の燃料ポンプ4とECU7Lとによって他の一組の制御系統が形成される。言い換えれば、燃料ポンプ3、4は2つの制御系統に区分してECU7R、7Lにより制御される。
図2は燃料供給装置2の詳細を示している。燃料供給装置2は燃料タンク10を含み、その燃料タンク10の内部は第1室10a及び第2室10bに区分されている。第1室10aにはサブタンク11が設置され、そのサブタンク11の内部に燃料ポンプ3、4が設置されている。サブタンク11には、第1室10a及び第2室10bに蓄えられた燃料をサブタンク11内にそれぞれ吸い込む第1のジェットポンプ12a及び第2のジェットポンプ12bが設けられている。燃料ポンプ3、4の吸込み側にはサブタンク11の内部の燃料を濾過するサクションフィルタ13が接続されている。上述したように、燃料ポンプ3、4の吐出側は共通の燃料供給経路5に接続されている。燃料供給経路5には燃料フィルタ14が設けられ、その燃料フィルタ14の下流(つまり、エンジン1側)にはプレッシャレギュレータ15が接続されている。プレッシャレギュレータ15は、エンジン1に導かれる燃料の圧力を所定圧力に制限する。プレッシャレギュレータ15にて圧力調整された燃料は燃料供給経路5に設けられた高圧燃料ポンプ(不図示)にてさらに加圧された上で高圧燃料配管101L、101R(図1)に供給される。一方、プレッシャレギュレータ15から排出された余剰の燃料は第2のジェットポンプ12bを介してサブタンク11内に戻される。また、プレッシャレギュレータ15の吐出側にはリリーフ弁16が接続され、そのリリーフ弁16から排出される燃料もサブタンク11に戻される。
燃料ポンプ3、4の燃料吐出能力は、両ポンプ3、4から吐出可能な単位時間当りの最大燃料量(以下、最大吐出量と呼ぶ。)Qa、Qbの合計量Qtが、エンジン1の目標とする運転状態を実現するために必要な単位時間当りの燃料量(以下、燃料必要流量と呼ぶ。)の最大値よりも大きくなる限りにおいて適宜に定めてよい。最大吐出量Qa、Qbは互いに等しくてもよいが、本形態では第1の燃料ポンプ3の最大吐出量Qaが第2の燃料ポンプ4の最大吐出量Qbよりも大きく設定されている。また、第1の燃料ポンプ3の駆動回路(不図示)には可変抵抗が設けられている。その可変抵抗を操作して第1の燃料ポンプ3の駆動電圧を変化させることにより、第1の燃料ポンプ3の作動時の燃料吐出量は、小吐出量及び大吐出量の二段階に切替可能である。大吐出量は第1の燃料ポンプ3の最大吐出量に設定される。一方、第2の燃料ポンプ4の作動時における燃料吐出量は一定値に設定されている。つまり、第2の燃料ポンプ4は電源のオンによって所定量の燃料を吐出し、電源のオフによってその作動を停止する。従って、作動停止時、つまり燃料吐出量が0の状態を含めた場合、第1の燃料ポンプ3の燃料吐出量は三段階に切り替え可能であり、第2の燃料ポンプ4の燃料吐出量は二段階に切り替え可能である。また、第2の燃料ポンプ4に関しては電源オン時の吐出量が第2の燃料ポンプ4の最大吐出量である。ECU7L、7Rは、エンジン1の燃料必要流量に応じて次表に示すように燃料ポンプ3、4の燃料吐出量を切り替える。
さらに、ECU7L、7Rは、図3〜図7に示すポンプ異常検出ルーチンを実行することにより、燃料ポンプ3、4のそれぞれからの燃料供給の異常の有無を識別する。なお、図示のポンプ異常検出ルーチンは、ECU7L、7Rのいずれもが実行可能とされるが、以下では右バンク1RのECU7Rがルーチンを実行する場合を例に挙げて説明する。ECU7Rは第1の燃料ポンプ3を制御可能であるが、第2の燃料ポンプ4は直接的に制御することができない。このため、第2の燃料ポンプ4の動作を変化させる必要が生じた場合、ECU7RはECU7Lへと通信回線8を介して動作変更を指示し、その指示に従ってECU7Lが第2の燃料ポンプ4を制御することになる。以下の説明において、ECU7Rによる第2の燃料ポンプ4の制御はECU7Lを介した間接的な制御を意味する。
図3〜図7のポンプ異常検出ルーチンは、ECU7Rに電源が供給されてECU7Rが正常に動作している限り、所定の周期で繰り返し実行される。ポンプ異常検出ルーチンにおいて、ECU7RはまずステップS1で運転条件Aが成立するか否かを判別する。運転条件Aは、燃料必要流量が小流量域にあり、かつ第2の燃料ポンプ4がオフ、すなわち停止している場合に成立する。運転条件Aが成立しない場合、ECU7RはステップS2に進み、運転条件Bが成立するか否かを判別する。運転条件Bは、燃料必要流量が中流量域にあり、第1の燃料ポンプ3が小吐出量で作動し、かつ第2の燃料ポンプ4がオンの場合に成立する。運転条件Bが成立しない場合、ECU7RはステップS3に進み、運転条件Cが成立するか否かを判別する。運転条件Cは、燃料必要流量が大流量域にあり、第1の燃料ポンプ3が大吐出量で作動し、かつ第2の燃料ポンプ4がオンの場合に成立する。そして、運転条件Cが成立しない場合、ECU7Rは今回のルーチンを終了する。なお、運転条件A〜Cの判断において、ECU7RはECU7Lを介して第2の燃料ポンプ4がオン又はオフのいずれの状態かを検出する。
ステップS1にて運転条件Aが成立している場合、ECU7RはステップS4に進み、第2ポンプチェックフラグがオンされているか否かを判別する。第2ポンプチェックフラグは、第2の燃料ポンプ4に関する異常判別のための処理を実施するか否かを識別するためのフラグである。第2ポンプチェックフラグがオフの場合、ECU7RはステップS5に進み、ポンプチェックフラグがオンされているか否かを判別する。ポンプチェックフラグは、燃料ポンプ3、4のそれぞれに関する異常判別のための処理を実施するか否かを識別するためのフラグである。ポンプチェックフラグがオフの場合、ECU7RはステップS6に進み、燃料不足に起因する異常がエンジン1の運転状態に現れているか否かを判別する。例えば、両バンク1L、1Rの空燃比センサ104R、104Lにてそれぞれ検出される空燃比が同時に所定のリーン状態になった場合に、燃料不足が検出されたと判断する。両バンク1L、1Rの空燃比センサ104L、104Rが同時にリーン状態を検出した場合には、両バンク1L、1Rで共用されている燃料供給系統(つまり燃料ポンプ3、4から高圧配管101L、101Rまで)に何らかの異常が生じている可能性が高いためである。ちなみに、いずれか一方の空燃比センサ104L(又は104R)のみがリーン状態を検出している場合には、バンク毎に独立している燃料噴射弁102L、102Rに異常が生じている可能性が高い。
リーン状態か否かの判定に関しては、理論空燃比から適度な許容範囲を設定し、その許容範囲を超えて空燃比がリーンの値に変化したときに燃料不足に起因するリーン状態が発生していると判定してもよい。あるいは、エンジン1の停止が指示されていないにも拘わらずエンジン1が停止した場合にも燃料不足が検出されたと判断してよい。さらに、クランク角センサ103の出力信号に基づいてエンジン1の始動が失敗し又は始動が不良と判断された回数を記録し、その回数が所定値を超えた場合に燃料不足が検出されたと判断してもよい。
燃料不足が検出された場合、ECU7RはステップS7に進み、第2の燃料ポンプ4をオンする。この場合、ステップS1にて運転条件Aが成立していることから、燃料必要流量は小流量域である。従って、通常制御の状態であれば、第1の燃料ポンプ3は小吐出量で作動し、第2の燃料ポンプ4はオフのはずである。この状態から第2の燃料ポンプ4がオンされて第2の燃料ポンプ4が実際に作動すれば、燃料供給経路5に導かれる燃料量が増加し、燃料不足は解消するはずである。そこで、ECU7Rは第2の燃料ポンプ4をオンした後にステップS8へ進み、ステップS6で検出した燃料不足が解消してエンジン1の運転状態が正常に復帰したか否かを判別する。例えば、第2の燃料ポンプ4のオンに応答して、上述した空燃比のリーン状態が解消した場合には正常に復帰したと判断する。エンジン1の異常な停止、始動不能、始動不調が解消したか否かを判別してもよい。
ステップS8にてエンジン1の運転状態が正常に復帰したと判断された場合、上述したように第2の燃料ポンプ4が正常に作動していると考えられる。従って、ステップS6で検出された異常の原因は、第1の燃料ポンプ3の側にあるとみなしてよい。そこで、ステップS8が肯定判断された場合、ECU7RはステップS9に進み、第1の燃料ポンプ3からの燃料供給に異常が生じていると識別する。識別結果はECU7R、7Lに内蔵された不揮発性のメモリ等に記憶する。ステップS9の処理後、ECU7Rは今回のルーチンを終了する。一方、ステップS6又はS8にて否定判断された場合、ECU7RはステップS9をスキップして今回のルーチンを終了する。
ステップS2で運転条件Bが成立している場合、ECU7Rは図4のステップS11へ進む。ステップS11では、空燃比センサ104R、104Lが検出する空燃比について、燃料不足に起因するリーン状態が発生しているか否かを判別する。リーン状態の判定に関しては上述した許容範囲を設定してもよい。リーン状態でなければ、ECU7Rは今回のルーチンを終了する。この場合、第2ポンプチェックフラグをオフにリセットしてもよい。
一方、ステップS11にてリーン状態が発生している場合、ECU7RはステップS12へ進み、第1の燃料ポンプ3を大吐出量で作動させる。ステップS12へと処理が進む場合には運転条件Bが成立しているから、燃料必要流量は中流量域である。そのため、通常制御の状態であれば、第1の燃料ポンプ3は小吐出量で作動し、第2の燃料ポンプ4はオンのはずである。この状態から第1の燃料ポンプ3を大吐出量の作動状態に切り換えると、第1の燃料ポンプ3が適正に作動していれば、燃料供給経路5に導かれる燃料量が増加し、燃料不足による空燃比のリーン状態は解消するはずである。そこで、ECU7Rは第1の燃料ポンプ3の作動状態を大吐出量に切り換えた後にステップS13へ進み、空燃比が所定レベル以上にリッチ側(つまり、燃料不足が解消する方向)へ変化したか否かを判別する。変化していればステップS14に進み、第2ポンプチェックフラグをオンにして今回のルーチンを終了する。
ステップS14にて第2ポンプチェックフラグがオンされた後、燃料必要流量が小流量域に変化すると第2の燃料ポンプ4がオフされる。この状態でポンプ異常検出ルーチンが開始されると、ステップS1及びS4の条件が肯定され、ECU7Rは図5のステップS21へと進む。ステップS21において、ECU7Rは第2の燃料ポンプ4をオンする。続くステップS22にて、ECU7Rは、空燃比センサ104R、104Lが検出する空燃比が所定レベル以上にリッチ側へ変化したか否かを判別する。変化しない場合には、第2の燃料ポンプ4をオンしたにも拘わらず燃料量が増加していないとみなしてよい。よって、ステップS22が否定判断された場合、ECU7RはステップS23に進み、第2の燃料ポンプ4からの燃料供給に異常が生じていると識別する。つまり、図4のステップS11で発生したリーン状態の原因が、第2の燃料ポンプ4からの燃料供給の異常にあると識別する。識別結果はECU7R、7Lに内蔵された不揮発性のメモリ等に記憶する。ステップS23の処理後、ECU7Rは今回のルーチンを終了する。一方、ステップS22が肯定判断された場合には第2の燃料ポンプ4が正常に動作しているとみなしてよいため、ECU7RはステップS23をスキップしてルーチンを終える。
図3のステップS3にて運転条件Cが成立する場合、ECU7Rは図6のステップS31へ進む。ステップS31では、空燃比センサ104R、104Lが検出する空燃比について、燃料不足に起因するリーン状態が発生しているか否かを判別する。リーン状態の判定は図4のステップS11と同様でよい。リーン状態でなければ、ECU7Rは今回のルーチンを終了する。一方、上述したリーン状態が発生している場合、ECU7RはステップS32へ進み、ポンプチェックフラグをオンにして今回のルーチンを終了する。
ステップS32にてポンプチェックフラグがオンされた後、燃料必要流量が小流量域に変化すると第1の燃料ポンプ3が小吐出量の作動状態へと切り換えられ、第2の燃料ポンプ4がオフされる。この状態でポンプ異常検出ルーチンが開始されると、ステップS1及びS5の条件が肯定され、ECU7Rは図7のステップS41へと進む。ステップS41において、ECU7Rは第2の燃料ポンプ4をオンする。続くステップS42にて、ECU7Rは空燃比センサ104R、104Lが検出する空燃比が所定レベル以上にリッチ側へ変化したか否かを判別する。変化しない場合には、第2の燃料ポンプ4のオンによって燃料量が増加すべきであるにも拘わらず、燃料量が増えていないとみなしてよい。よって、ステップS42が否定判断された場合、ECU7RはステップS43に進み、第2の燃料ポンプ4からの燃料供給に異常が生じていると識別する。つまり、図6のステップS31で発生したリーン状態の原因が、第2の燃料ポンプ4からの燃料供給の異常にあると識別する。
一方、ステップS42で空燃比がリーン側への変化が認められた場合、ECU7RはステップS44に進み、第1の燃料ポンプ3を大吐出量で作動させる。続いて、ECU7RはステップS45に進み、空燃比が所定レベル以上にリッチ側へ変化したか否かを判別する。変化しない場合には、第1の燃料ポンプ3の作動状態の切り換えによって燃料量が増加すべきであるにも拘わらず、燃料量が増えていないとみなしてよい。よって、ステップS45が否定判断された場合、ECU7RはステップS46に進み、第1の燃料ポンプ3からの燃料供給に異常が生じていると識別する。つまり、図6のステップS31で発生したリーン状態の原因が、第1の燃料ポンプ3からの燃料供給の異常にあると識別する。識別結果はECU7R、7Lに内蔵された不揮発性のメモリ等に記憶する。ステップS46の処理後、ECU7Rは今回のルーチンを終了する。一方、ステップS45が肯定判断された場合には第1の燃料ポンプ3が正常に動作しているとみなしてよいため、ECU7RはステップS46をスキップしてルーチンを終える。この場合、ポンプチェックフラグをオフにリセットしてもよい。
以上の形態では、ECU7L、7Rが表1に従って燃料ポンプ3、4を制御することによりポンプ制御手段として機能する。また、ECU7R、7Lのそれぞれは、図3のステップS6、図4のステップS11、及び図6のステップS31を実行することにより異常検出手段として機能し、図3のステップS7、図4のステップS12、図5のステップS21、図7のステップS41、及びステップS44を実行することによりポンプ制御変更手段として機能し、図3のステップS9、図5のステップS23、図7のステップS43及びS46を実行することにより、異常識別手段として機能する。
本発明は上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば、上述した形態では、燃料必要流量が中流量域にある場合に対応して運転条件Bを設定し、大流量域にある場合に対応して運転条件Cを設定しているが、運転条件Cを、燃料必要流量が中流量域又は大流量域にあり、第1の燃料ポンプ3が小吐出量又は大吐出量で作動し、かつ第2の燃料ポンプ4がオンの場合に成立するように設定してもよい。この場合、運転条件Cが成立する状態で空燃比リーンが発生した場合の処理により、第1の燃料ポンプ又は第2の燃料ポンプのいずれに異常が存在するかを識別することができるので、図3のステップS2及びS4を省略して、ステップS1が肯定判断された場合にはステップS1からステップS5へ処理を進め、ステップS1が否定判断された場合にはステップS1からステップS3へと処理を進めるものとし、さらに図4のステップS11〜S14、及び図5のステップS21〜S23を省略してもよい。
本発明ではバンク毎にECU7L、7Rを設けているが、これらを単一のECUに統合し、そのECUで第1のポンプ及び第2のポンプを制御してもよい。本発明の燃料ポンプ制御装置はV型エンジンに限らず、各種の型式の内燃機関に適用することができる。
1 V型エンジン(内燃機関)
2 燃料供給装置
3 第1の燃料ポンプ
4 第2の燃料ポンプ
6 制御装置
7L、7R エンジンコントロールユニット(ポンプ制御手段、異常検出手段、ポンプ制御変更手段、異常識別手段)
104L、104R 空燃比センサ(空燃比検出手段)
105L、105R 排気通路
2 燃料供給装置
3 第1の燃料ポンプ
4 第2の燃料ポンプ
6 制御装置
7L、7R エンジンコントロールユニット(ポンプ制御手段、異常検出手段、ポンプ制御変更手段、異常識別手段)
104L、104R 空燃比センサ(空燃比検出手段)
105L、105R 排気通路
Claims (7)
- 複数の燃料ポンプから吐出される燃料を合流させて内燃機関に供給する燃料供給装置において、
前記内燃機関が必要とする量の燃料が供給されるように、前記複数の燃料ポンプのそれぞれの作動状態を前記内燃機関の運転状態に応じて制御するポンプ制御手段と、
前記内燃機関の運転状態に基づいて前記燃料供給装置からの燃料供給の異常を検出する異常検出手段と、
前記異常が検出された場合、前記複数の燃料ポンプから操作対象の燃料ポンプを選択して該操作対象の燃料ポンプの作動状態を変更するポンプ制御変更手段と、
前記ポンプ制御変更手段による操作対象の選択と、前記作動状態の変更に伴う前記内燃機関の運転状態の変化との関係に基づいて、異常が生じている燃料ポンプを識別する異常識別手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 前記異常判別手段は前記異常として燃料不足を検出し、
前記ポンプ制御変更手段は、前記操作対象の燃料ポンプの吐出量が増加するように当該燃料ポンプの作動状態を変更し、
前記異常識別手段は、前記作動状態の変更に伴って、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化したか否かを判別し、その判別結果と前記ポンプ制御変更手段による前記操作対象の選択との関係に基づいて、前記異常が生じている燃料ポンプを識別する、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。 - 前記複数の燃料ポンプとして第1の燃料ポンプと第2の燃料ポンプとが設けられ、
前記ポンプ制御手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が所定値よりも小さい小流量域にある場合に、前記第2の燃料ポンプを停止させる一方で前記第1の燃料ポンプを前記内燃機関が必要とする燃料量が供給できるように作動させ、
前記ポンプ制御変更手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域にある状態で前記燃料不足が検出された場合、前記第2の燃料ポンプを前記操作対象として選択して該第2の燃料ポンプを作動させ、
前記異常識別手段は、前記第2の燃料ポンプの作動に伴って、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化した場合、前記第1の燃料ポンプの異常と識別する、
ことを特徴とする請求項2に記載の燃料供給装置。 - 前記複数の燃料ポンプとして第1の燃料ポンプと第2の燃料ポンプとが設けられ、
前記ポンプ制御手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が所定値よりも小さい小流量域にある場合には、前記第2の燃料ポンプを停止させる一方で前記第1の燃料ポンプを前記内燃機関が必要とする燃料量が供給できるように作動させ、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域を超えた場合には前記第1の燃料ポンプを最大吐出量未満で作動させつつ、前記第2の燃料ポンプを最大吐出量で作動させ、
前記ポンプ制御変更手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域を超えている状態で前記燃料不足が検出された場合、前記第1の燃料ポンプを操作対象として選択して該第1の燃料ポンプの吐出量を増加させ、その吐出量の増加に伴って、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化した場合には、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域へと低下して前記ポンプ制御手段が前記第2の燃料ポンプを停止させていることを条件に、前記第2の燃料ポンプを操作対象として選択して該第2の燃料ポンプを作動させ、
前記異常識別手段は、前記ポンプ制御変更手段が前記小流量域にて前記第2の燃料ポンプを作動させても、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化しない場合には、前記第2の燃料ポンプの異常と識別する、
ことを特徴とする請求項2に記載の燃料供給装置。 - 前記複数の燃料ポンプとして第1の燃料ポンプと第2の燃料ポンプとが設けられ、
前記ポンプ制御手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が所定値よりも小さい小流量域にある場合には、前記第2の燃料ポンプを停止させる一方で前記第1の燃料ポンプを前記内燃機関が必要とする燃料量が供給できるように作動させ、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域を超えている場合には前記第1の燃料ポンプ及び前記第2の燃料ポンプをいずれも作動させ、
前記ポンプ制御変更手段は、前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域を超えている状態で前記燃料不足が検出された場合、その検出後に前記内燃機関が必要とする燃料量が前記小流量域へと低下して前記ポンプ制御手段が前記前記第2の燃料ポンプを停止させていることを条件に前記第2の燃料ポンプを操作対象として選択して該第2の燃料ポンプを作動させ、
前記異常識別手段は、前記ポンプ制御変更手段が前記小流量域にて前記第2の燃料ポンプを作動させても、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化しない場合には、前記第2の燃料ポンプの異常と識別する、
ことを特徴とする請求項2に記載の燃料供給装置。 - 前記ポンプ制御変更手段は、前記小流量域にて前記第2の燃料ポンプを作動させたことにより、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化した場合には、前記第1の燃料ポンプを前記操作対象としてさらに選択して該第1の燃料ポンプの吐出量を増加させ、
前記異常識別手段は、前記ポンプ制御変更手段が前記第1の燃料ポンプの吐出量を増加させても、前記内燃機関の運転状態が、前記燃料不足が解消する方向に適正に変化しない場合には、前記第1の燃料ポンプの異常と識別する、
ことを特徴とする請求項5に記載の燃料供給装置。 - 前記内燃機関には、互いに異なる気筒に接続された複数の排気通路が設けられ、前記複数の排気通路のそれぞれに排気空燃比に対応した信号を出力する空燃比検出手段が設けられ、
前記異常検出手段は前記複数の排気通路のそれぞれの空燃比検出手段が同時に所定のリーン状態を検出した場合に、前記燃料不足が検出されたと判断することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006285058A JP2008101546A (ja) | 2006-10-19 | 2006-10-19 | 内燃機関の燃料供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006285058A JP2008101546A (ja) | 2006-10-19 | 2006-10-19 | 内燃機関の燃料供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008101546A true JP2008101546A (ja) | 2008-05-01 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009270520A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Denso Corp | 燃圧制御装置、及び燃圧制御システム |
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-
2006
- 2006-10-19 JP JP2006285058A patent/JP2008101546A/ja active Pending
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