JP2008091425A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】極めて簡易にn型トランジスタの素子特性を向上させることのできるポリゲートストレス技術を適用してn型トランジスタの素子特性の特性を改善を実現するも、p型トランジスタの特性劣化を確実に防止し、しかも徒に工程数や製造コストの増加をもたらすことのない信頼性の高いCMOSトランジスタを実現する。
【解決手段】第1のポケット領域となるp型不純物のイオン注入により形成されるアモルファス領域が、多結晶シリコン膜13aの下方においてソース側とドレイン側とで離間するような不純物種及び注入条件を用いる。一方、第2のポケット領域となるn型不純物のイオン注入により形成されるアモルファス領域が、多結晶シリコン膜13bの下方においてソース側とドレイン側とで繋がるような不純物種及び注入条件を用いる。そして、ポリゲートストレス技術を実行する。
【選択図】図5−2
【解決手段】第1のポケット領域となるp型不純物のイオン注入により形成されるアモルファス領域が、多結晶シリコン膜13aの下方においてソース側とドレイン側とで離間するような不純物種及び注入条件を用いる。一方、第2のポケット領域となるn型不純物のイオン注入により形成されるアモルファス領域が、多結晶シリコン膜13bの下方においてソース側とドレイン側とで繋がるような不純物種及び注入条件を用いる。そして、ポリゲートストレス技術を実行する。
【選択図】図5−2
Description
本発明は、相補型の半導体装置及びその製造方法に関し、例えば45nmノード以降の世代における微細なCMOSトランジスタを主な対象とする。
シリコンを用いたCMOSデバイス技術の発展は、現在のエレクトロニクス産業を支えてきており、更なるパフォーマンス向上のため、今なお、これまでを上回るペースで微細化が進められている。テクノロジノードで表されるCMOSデバイスにおける世代は、現在、65nmノードの量産が開始されており、開発段階では、その中心を45nmノードへと移しつつある。このように世代が進み微細化が進むにつれて、MOSトランジスタのゲート長は世代を表すハーフピッチサイズより更に小さなサイズである35nm(65nmノード)、25nm(45nmノード)と縮小されてゆき、MOSトランジスタの動作物理的限界へと急速に近づきつつある。
このように微細化が進行すると、もはや単純なるゲート長のスケーリングだけではCMOSデバイス特性、ひいては回路特性は向上せず、逆に急激に劣化を来す。図6に、オフ電流Ioffを一定としたスケーリングにおける回路特性の変化をシミュレーションにより見積もった結果を示す。ゲート長が40nm程度以下の領域においては、遅延時間が増大することが判る。これは、MOSトランジスタの有する全抵抗に対する寄生抵抗の占める割合が大きくなり、チャネル抵抗と同程度となることにより、寄生抵抗の影響が無視できないことが大きな原因である。しかし、チップサイズの縮小等を考えた時、世代とともにデバイスサイズを縮小してゆくことは必要不可欠である。
以上の背景より、ゲート長のスケーリング時に更なるトランジスタ特性向上技術として所謂テクノロジブースターが導入され始めてきている。そのうち、最も有望な技術として開発が進められているものに、歪シリコン技術が挙げられる。これは、CMOSトランジスタのチャネル領域に歪を印加することにより、キャリアの移動度を向上させ、トランジスタ特性を向上させる技術である。チャネル領域への歪導入方法としては、ソース/ドレイン領域にシリコンと格子定数の異なる物質を埋め込む手法や、特許文献1のようにゲート絶縁膜の形成条件を調節することにより歪を制御する手法等が開発されている。現在では、歪シリコン技術は、低コストによる特性改善技術として必要不可欠なものになってきており、更なるCMOSトランジスタの特性改善のために、歪シリコン技術を向上させることが重要である。
特開2003−45996号公報
ところが、前者の手法ではn型及びp型MOSトランジスタ毎に異なる物質及び条件でエピタキシャル成長する必要があり、後者の手法ではn型及びp型MOSトランジスタ毎に膜材料や積層数を変えて形成する必要がある。即ちこれらの場合、工程数の増加、しかも複雑で手間のかかる工程が付加されるという問題がある。更には、このような工程数の増加を招いて歪を制御しようとしても、n型及びp型MOSトランジスタに適した歪を効果的に導入することは困難である。
そこで、多結晶シリコン膜からなるゲート電極の形成後にこれを覆う被覆膜を形成し、ゲート電極の堆積膨張を利用して、ゲート電極からチャネル領域のチャネル長に垂直な方向(深さ方向)に圧縮歪を加える手法(ポリゲートストレス技術)が研究されている。以下、このポリゲートストレス技術の概要を示す。
テクノロジブースターとして歪シリコンチャネルを用いる場合、歪の効果を端的に示す指標として、図1に示すシリコン(Si)のバルク及び(001)面反転層におけるピエゾ抵抗係数が挙げられる。図1において、正符号は、引っ張り歪を印加した場合に抵抗値が低下する(素子特性が向上する)ことを意味している。同じストレスを印加した時の抵抗変化に対する感度は、ピエゾ抵抗係数の絶対値で表され、これが大きいほど感度が高く、従ってより効果的であるということが言える。
図1から判るように、n型MOSトランジスタにおいては、チャネル領域に深さ方向に圧縮ストレスを加えることにより、チャネル領域に圧縮歪が生じる。この圧縮歪により、n型MOSトランジスタの移動度が向上する。通常、n型MOSトランジスタに対しては、引っ張り応力を有するコンタクトエッチストッパ膜をトランジスタ形成後に堆積し、チャネル長方向に引っ張りストレスを印加して特性向上を図る手法が広く用いられているが、これに加えて、チャネル領域の深さ方向に圧縮ストレスを印加することにより、更なる特性改善が期待できる。
図2に、ポリゲートストレス技術の概要を説明するための模式図を示す。
n型MOSトランジスタについては、先ず、ソース/ドレイン領域101を形成するための不純物のイオン注入を行う前に、ゲート電極102の上部に所定の元素を導入してゲート電極102の上部102aをアモルファス化する。そして、上記した不純物のイオン注入を行った後、このゲート電極102を覆うように被覆膜103を形成してアニール処理を行う。このアニール処理により、不純物が活性化されてソース/ドレイン領域101が形成されるとともに、ゲート電極102のアモルファス化部分である上部102aが結晶化する。この結晶化時において、ゲート電極102が被覆膜で抑えられた状態でゲート電極102が結晶化により堆積膨張し、チャネル領域の深さ方向に圧縮ストレスが印加され、圧縮歪(矢印Aで示す)が生じる。この手法は、特に複雑な工程を付加することなく簡便に、チャネル領域の深さ方向に圧縮歪を導入することが可能となる。
n型MOSトランジスタについては、先ず、ソース/ドレイン領域101を形成するための不純物のイオン注入を行う前に、ゲート電極102の上部に所定の元素を導入してゲート電極102の上部102aをアモルファス化する。そして、上記した不純物のイオン注入を行った後、このゲート電極102を覆うように被覆膜103を形成してアニール処理を行う。このアニール処理により、不純物が活性化されてソース/ドレイン領域101が形成されるとともに、ゲート電極102のアモルファス化部分である上部102aが結晶化する。この結晶化時において、ゲート電極102が被覆膜で抑えられた状態でゲート電極102が結晶化により堆積膨張し、チャネル領域の深さ方向に圧縮ストレスが印加され、圧縮歪(矢印Aで示す)が生じる。この手法は、特に複雑な工程を付加することなく簡便に、チャネル領域の深さ方向に圧縮歪を導入することが可能となる。
しかしながら、ポリゲートストレス技術により、n型MOSトランジスタの素子特性は向上する反面、当該圧縮歪はp型MOSトランジスタに対しては逆の作用をもたらし、素子特性を劣化させる。これは、p型MOSトランジスタ側もソース・ドレイン領域形成時にゲート電極上部が若干アモルファス化されるのを防げないこと、また、不純物が大量にp型MOSトランジスタゲート電極に導入されることに起因する、p型MOSトランジスタゲート電極の堆積膨張が生じるためであり、即ち、CMOSトランジスタにおいて、n型MOSトランジスタとp型MOSトランジスタとで作り分けすることなしに、当該圧縮歪の導入技術を適用すると、p型MOSトランジスタの素子特性を劣化させるという問題がある。
ここで、p型MOSトランジスタの素子特性の劣化を防止するため、n型MOSトランジスタにのみポリゲートストレス技術を適用すべく作り分けを行うことが考えられる。具体的には、図2のように、全面に形成した被覆膜103について、リソグラフィー及びエッチング技術によりp型MOSトランジスタ側を除去し、n型MOSトランジスタ側のみに被覆膜103を残す。この状態で上記のアニール処理を行うことになる。ところがこの場合、当然に工程数の増加を招き、リソグラフィー技術によるマスク形成のために製造コストが上昇する。しかもこの場合、p型MOSトランジスタ側への圧縮歪の防止が不十分となるきらいがあるという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、極めて簡易にn型トランジスタの素子特性を向上させることのできるポリゲートストレス技術を適用してn型トランジスタの素子特性の改善を実現するも、p型トランジスタの特性劣化を確実に防止し、しかも徒に工程数や製造コストの増加をもたらすことのない信頼性の高い相補型の半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の半導体装置は、第1の半導体領域の上方に第1のゲート電極を有するnチャネル型トランジスタと、第2の半導体領域の上方に第2のゲート電極を有するpチャネル型トランジスタとを備えた半導体装置であって、前記nチャネル型トランジスタは、前記第1の半導体領域における前記第1のゲート電極下に相当する第1のチャネル領域の深さ方向に圧縮歪が導入されており、前記pチャネル型トランジスタは、前記第2の半導体領域における前記第2のゲート電極下に相当する第2のチャネル領域の深さ方向に圧縮歪を緩和する残留欠陥領域が一体形成されている。
本発明の半導体装置の製造方法は、nチャネル型トランジスタ及びpチャネル型トランジスタを備えた半導体装置の製造方法であって、前記nチャネル型トランジスタの形成領域である第1の半導体領域の上方に第1のゲート電極を、前記pチャネル型トランジスタの形成領域である第2の半導体領域の上方に第2のゲート電極をそれぞれ形成する工程と、前記第1のゲート電極の少なくとも上部をアモルファス化する工程と、前記第2の半導体領域における前記第2のゲート電極下において、少なくとも前記第2のゲート電極の下面を囲む一連領域をアモルファス化する工程と、前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極を覆うように、被覆膜を形成する工程と、前記被覆膜が形成された状態で熱処理し、前記第1のゲート電極のアモルファス化された部分と、前記第2の半導体領域のアモルファス化された部分とを結晶化する工程とを含む。
本発明によれば、極めて簡易にn型トランジスタの素子特性を向上させることのできるポリゲートストレス技術を適用してn型トランジスタの素子特性の改善を実現するも、p型トランジスタの特性劣化を確実に防止し、しかも徒に工程数や製造コストの増加をもたらすことのない信頼性の高い相補型の半導体装置が実現される。
−本発明の基本骨子−
本発明者は、極めて簡易にn型トランジスタの素子特性を向上させることのできるポリゲートストレス技術を前提として、p型トランジスタの特性劣化を可及的に防止するべく鋭意検討した。その結果、ポリゲートストレス技術の過程において、p型トランジスタの半導体領域のチャネル領域に積極的にアモルファス化部位を形成することに想到した。
本発明者は、極めて簡易にn型トランジスタの素子特性を向上させることのできるポリゲートストレス技術を前提として、p型トランジスタの特性劣化を可及的に防止するべく鋭意検討した。その結果、ポリゲートストレス技術の過程において、p型トランジスタの半導体領域のチャネル領域に積極的にアモルファス化部位を形成することに想到した。
図3は、本発明の主要な技術的着想を説明するための図である。
本発明者は、シリコン半導体基板にゲート長の異なるゲート電極を形成し、イオン注入によりチャネル領域の一部をアモルファス化する実験を行った。図3(a)が大ゲート長(100nm程度)にゲート電極を形成した場合のTEMによる写真、図3(b)が図3(a)の構造物を模式的に示す断面図である。一方、図3(c)が小ゲート長(30nm程度)にゲート電極を形成した場合のTEMによる写真、図3(d)が図3(c)の構造物を模式的に示す断面図である。
本発明者は、シリコン半導体基板にゲート長の異なるゲート電極を形成し、イオン注入によりチャネル領域の一部をアモルファス化する実験を行った。図3(a)が大ゲート長(100nm程度)にゲート電極を形成した場合のTEMによる写真、図3(b)が図3(a)の構造物を模式的に示す断面図である。一方、図3(c)が小ゲート長(30nm程度)にゲート電極を形成した場合のTEMによる写真、図3(d)が図3(c)の構造物を模式的に示す断面図である。
図3(a),(b)の構造物Aでは、ゲート電極112をマスクとしてシリコン半導体基板121にGeをイオン注入したところ、ゲート電極112の両側におけるシリコン半導体基板121の表層には、一対のアモルファス領域113,114が形成された。一対のアモルファス領域113,114は、ゲート電極112のゲート長が大きいためにゲート電極112の下方で離間する状態に形成された。
一方、図3(c),(d)の構造物Bでは、ゲート電極122をマスクとしてシリコン半導体基板121にGeをイオン注入したところ、ゲート電極122の両側におけるシリコン半導体基板121の表層には、一対のアモルファス領域123,124が形成された。一対のアモルファス領域123,124は、ゲート電極122のゲート長が小さいためにゲート電極122の下方で繋がって一体化し、ゲート電極122の下面を囲む一連領域として形成された。
上記のように形成された各構造物A,Bについて、ポリゲートストレス技術を適用し、
ゲート電極112,122の上部をアモルファス化した後に被覆膜で覆い、アニール処理をすることにより、チャネル領域に導入された歪について調べた。その結果を以下の表1に示す。ここで、チャネル長(ゲート長)方向をx方向、チャネル長に垂直な方向をy方向とし、正符号が引張歪、負符号が圧縮歪を示す。ここでは、図3(a),(c)におけるポイント1(ゲート電極112,122の直下の部位),ポイント2(ゲート電極112,122の下方(ポイント1よりも深い部位)),ポイント3(ゲート電極112,122に隣接する表面部位)の位置で応力を調べた。
ゲート電極112,122の上部をアモルファス化した後に被覆膜で覆い、アニール処理をすることにより、チャネル領域に導入された歪について調べた。その結果を以下の表1に示す。ここで、チャネル長(ゲート長)方向をx方向、チャネル長に垂直な方向をy方向とし、正符号が引張歪、負符号が圧縮歪を示す。ここでは、図3(a),(c)におけるポイント1(ゲート電極112,122の直下の部位),ポイント2(ゲート電極112,122の下方(ポイント1よりも深い部位)),ポイント3(ゲート電極112,122に隣接する表面部位)の位置で応力を調べた。
表1に示すように、構造物Aでは、チャネル領域に相当するポイント1及びその下方のポイント2において、y方向に大きな圧縮歪が、x方向に引張歪がそれぞれ確認された。これに対して、構造物Bでは、チャネル領域に相当するポイント1及びその下方のポイント2において、y方向に構造物Aにおけるy方向の圧縮歪よりも絶対値の小さい引張歪が、x方向に構造物Aにおけるx方向の引張歪よりも絶対値の小さい引張歪がそれぞれ確認された。
このことは、ポリゲートストレス技術を採用する場合、チャネル領域にゲート電極の下方で互いに離間するように一対のアモルファス領域を形成する(或いは、チャネル領域のゲート電極の下方部分でアモルファス領域を形成しない)ことにより、ゲート電極の結晶化時の熱膨張で当該ゲート電極からチャネル領域のチャネル長に垂直な方向へ大きな圧縮歪が導入されることを意味する。一方、チャネル領域にゲート電極の下方で当該ゲート電極の下面を囲む一連のアモルファス領域を一体形成することにより、ゲート電極の結晶化時の熱膨張で当該ゲート電極からチャネル領域のチャネル長に垂直な方向へ圧縮ストレスが印加される際に、チャネル長に垂直な方向に生じる圧縮歪が緩和されることを意味する。このように、チャネル領域におけるアモルファス領域の形成状態を制御することにより、チャネル領域に導入される歪を自在に制御することができる。
従って、前者の構造(例えば構造物A)をn型MOSトランジスタに採用することにより、チャネル領域のチャネル長に垂直な方向への圧縮歪が高まり、素子特性を向上させることができる。一方、後者の構造(例えば構造物B)をp型MOSトランジスタに採用することにより、チャネル領域のチャネル長に垂直な方向への圧縮歪が低下し、素子特性の劣化を抑止することができる。なお、n型MOSトランジスタについては、チャネル領域の少なくともゲート電極の下方の部位でアモルファス化されていなければ良いことを考慮し、特に一対のアモルファス領域を形成しない構成も採用できる。
本発明では、当該構造(例えば構造物A,B)を採用し、当該構造を形成した後、ポリゲートストレス技術を行う。このとき、アニール処理により、ゲート電極上部のアモルファス部分の結晶化と共に、チャネル領域のアモルファス領域を結晶化する。チャネル領域では、当該アニール処理により、アモルファス−結晶界面領域が残留欠陥領域となる。このとき、n型MOSトランジスタでは、チャネル領域に対して深さ方向に大きな圧縮歪が導入された状態となるとともに、pMOSトランジスタでは、チャネル領域に対して深さ方向に所望の圧縮歪が十分に緩和された状態となる。
更に本発明では、上記の事実に鑑みて、当該構造(例えば構造物A,B)を採用するにあたり、更に工程数を減少させる観点から、半導体領域(シリコン半導体基板)に形成するポケット領域を利用し、当該ポケット領域を上記のアモルファス領域として兼用することを提案する。
詳細には、n型MOSトランジスタのエクステンション領域及びポケット領域を形成するための不純物導入時において、特に、ポケット領域となるp型不純物のイオン注入により形成されるアモルファス領域が、ゲート電極の下方においてソース側とドレイン側とで繋がらないような不純物種及び注入条件を用いる。現在のn型MOSトランジスタにおいては、ポケット領域形成時にイオン注入する不純物のプロファイルをより急峻にするために、当該不純物としてインジウム(In)等の比較的重い元素が用いられるが、このように重い元素を注入すると、低ドーズ量(1013/cm2台の後半)でも容易にアモルファス化してしまう。これを避けるために、ポケット領域となるp型不純物のイオン注入時には、チャネル領域のゲート電極の下方の部位がアモルファス化されない程度のドーズ量とするか、あるいは、ホウ素(B)等の比較的軽い元素を不純物種として用いる。
一方、p型MOSトランジスタのエクステンション領域及びポケット領域を形成するための不純物導入時において、n型MOSトランジスタとは反対に、アンチモン(Sb)等の比較的重い元素を用いてチャネル領域をアモルファス化するようにして、ソース側とドレイン側とでアモルファス領域がゲート電極の下方で繋がるような不純物種及び注入条件を用いる。または、ゲルマニウム(Ge)又はシリコン(Si)等を用いてプリアモルファス化注入を行っても良い。ここで、明確にアモルファス領域を形成しなくとも、イオン注入によって生じる所謂エンド・オブ・レンジ(end-of-range:EOR)欠陥が残留するような形にしても良い。p型MOSトランジスタのゲート電極の下方における一体化されたアモルファス領域の様子は、図4のようにTEMによる観察より容易に確認することができる。
−本発明を適用した具体的な実施形態−
以下、上述した本発明の基本骨子を踏まえ、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、CMOSトランジスタの構成をその製造方法と共に説明する。
図5−1及び図5−2は、本実施形態によるCMOSトランジスタの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
以下、上述した本発明の基本骨子を踏まえ、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、CMOSトランジスタの構成をその製造方法と共に説明する。
図5−1及び図5−2は、本実施形態によるCMOSトランジスタの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、図5−1(a)に示すように、nMOS領域には、pウェル18a、ゲート絶縁膜12を介してパターン形成された多結晶シリコン膜13aを、pMOS領域には、nウェル18b、ゲート絶縁膜12を介してパターン形成された多結晶シリコン膜13bをそれぞれ形成する。
詳細には、先ずシリコン半導体基板10を用意し、シリコン半導体基板10の素子分離領域に素子分離構造、例えば素子分離領域に形成した溝内を絶縁物で埋設してなるSTI(Shallow Trench Isolation)法等により素子分離構造11を形成し、シリコン半導体基板10上で活性領域を画定する。ここで、当該活性領域として、n型MOSトランジスタの形成領域(nMOS領域)と、p型MOSトランジスタの形成領域(pMOS領域)とが画定される。
次に、nMOS領域とpMOS領域とで不純物を打ち分ける。
nMOS領域には、p型不純物、例えばホウ素(B)を、加速エネルギー150keV、ドーズ量1×1013/cm2の条件でイオン注入する。
一方、pMOS領域には、n型不純物、例えばリン(P)を、加速エネルギー300keV、ドーズ量1×1013/cm2の条件でイオン注入する。
その後、アニール処理を行い、イオン注入された各不純物を活性化し、nMOS領域にはpウェル18aを、pMOS領域にはnウェル18bをそれぞれ形成する。
nMOS領域には、p型不純物、例えばホウ素(B)を、加速エネルギー150keV、ドーズ量1×1013/cm2の条件でイオン注入する。
一方、pMOS領域には、n型不純物、例えばリン(P)を、加速エネルギー300keV、ドーズ量1×1013/cm2の条件でイオン注入する。
その後、アニール処理を行い、イオン注入された各不純物を活性化し、nMOS領域にはpウェル18aを、pMOS領域にはnウェル18bをそれぞれ形成する。
次に、nMOS領域とpMOS領域の各表面を覆う薄い(膜厚10nm程度)の酸化膜(不図示)を除去した後、例えば熱酸化法によりnMOS領域とpMOS領域の各表面にゲート絶縁膜12を膜厚1.5nm程度に形成する。
次に、nMOS領域及びpMOS領域を含む全面に、例えばCVD法により多結晶シリコン膜を膜厚70nm程度に堆積する。
そして、多結晶シリコン膜のnMOS領域の部分には、n型不純物、例えばリン(P+)を、ドーズ量5×1015/cm2だけイオン注入する。
一方、多結晶シリコン膜のpMOS領域の部分には、p型不純物、例えばホウ素(B+)を、ドーズ量5×1015/cm2だけイオン注入する。
その後、この多結晶シリコン膜及びゲート絶縁膜12をnMOS領域及びpMOS領域のそれぞれで電極形状にパターニングし、nMOS領域では多結晶シリコン膜13a、pMOS領域では多結晶シリコン膜13bとする。
そして、多結晶シリコン膜のnMOS領域の部分には、n型不純物、例えばリン(P+)を、ドーズ量5×1015/cm2だけイオン注入する。
一方、多結晶シリコン膜のpMOS領域の部分には、p型不純物、例えばホウ素(B+)を、ドーズ量5×1015/cm2だけイオン注入する。
その後、この多結晶シリコン膜及びゲート絶縁膜12をnMOS領域及びpMOS領域のそれぞれで電極形状にパターニングし、nMOS領域では多結晶シリコン膜13a、pMOS領域では多結晶シリコン膜13bとする。
続いて、図5−1(b)に示すように、nMOS領域に、一対の第1のエクステンション領域となるイオン注入と、一対の第1のポケット領域となるイオン注入とを順次行う。
詳細には、先ず、リソグラフィーによりpMOS領域のみを覆いnMOS領域を露出させるレジストマスク20aを形成する。そして、nMOS領域のみに、一対の第1のエクステンション領域となるn型不純物、例えば砒素(As)を、加速エネルギー2keV、ドーズ量1×1015/cm2の条件でイオン注入する。図5−1(b)には、多結晶シリコン膜13aの両側におけるシリコン半導体基板10の表層の、イオン注入された部位を一対の第1のエクステンション注入領域14aとして示す。
詳細には、先ず、リソグラフィーによりpMOS領域のみを覆いnMOS領域を露出させるレジストマスク20aを形成する。そして、nMOS領域のみに、一対の第1のエクステンション領域となるn型不純物、例えば砒素(As)を、加速エネルギー2keV、ドーズ量1×1015/cm2の条件でイオン注入する。図5−1(b)には、多結晶シリコン膜13aの両側におけるシリコン半導体基板10の表層の、イオン注入された部位を一対の第1のエクステンション注入領域14aとして示す。
次に、引き続きレジストマスク20aを用い、nMOS領域のみに、一対の第1のポケット領域となるp型不純物をイオン注入する。このとき、第1のポケット領域となるp型不純物のイオン注入により形成されるアモルファス領域が、多結晶シリコン膜13aの下方においてソース側とドレイン側とで繋がらない(離間する)ような不純物種及び注入条件を用いる。ここでは例えば、p型不純物としてインジウム(In)等に比べて軽い元素であるホウ素(B)を用い、加速エネルギー5keV、ドーズ量1×1013/cm2の条件でイオン注入する。図5−1(b)には、シリコン半導体基板10の表層にイオン注入されて互いに離間するように形成されたアモルファス領域を、一対の第1のポケット注入領域15aとして示す。なお、第1のポケット領域となるイオン注入の注入条件として、チャネル領域の多結晶シリコン膜13aの下方の部位がアモルファス化されない程度のドーズ量で、所定のp型不純物をイオン注入しても良い。
続いて、図5−1(c)に示すように、pMOS領域に、一対の第2のエクステンション領域となるイオン注入と、一対の第2のポケット領域となるイオン注入とを順次行う。
詳細には、先ず、レジストマスク20aを灰化処理等により除去した後、リソグラフィーによりnMOS領域のみを覆いpMOS領域を露出させるレジストマスク20bを形成する。そして、pMOS領域のみに、一対の第2のエクステンション領域となるp型不純物、例えばBF2を、加速エネルギー2keV、ドーズ量1×1015/cm2の条件でイオン注入する。図5−1(c)には、多結晶シリコン膜13bの両側におけるシリコン半導体基板10の表層の、イオン注入された部位を一対の第2のエクステンション注入領域16aとして示す。
詳細には、先ず、レジストマスク20aを灰化処理等により除去した後、リソグラフィーによりnMOS領域のみを覆いpMOS領域を露出させるレジストマスク20bを形成する。そして、pMOS領域のみに、一対の第2のエクステンション領域となるp型不純物、例えばBF2を、加速エネルギー2keV、ドーズ量1×1015/cm2の条件でイオン注入する。図5−1(c)には、多結晶シリコン膜13bの両側におけるシリコン半導体基板10の表層の、イオン注入された部位を一対の第2のエクステンション注入領域16aとして示す。
次に、引き続きレジストマスク20bを用い、pMOS領域のみに、一対の第2のポケット領域となるn型不純物をイオン注入する。このとき、nMOS領域とは反対に、第2のポケット領域となるn型不純物のイオン注入により形成されるアモルファス領域が、多結晶シリコン膜13bの下方においてソース側とドレイン側とで繋がるような条件で行う。ここでは例えば、n型不純物としてリン(P)や砒素(As)等に比べて比較的重い元素であるアンチモン(Sb)を用い、加速エネルギー60keV、ドーズ量3×1013/cm2の条件でイオン注入する。ここで、アモルファス領域が確実に繋がるように、当該イオン注入を斜め方向から行っても良い。具体的には、シリコン半導体基板10の表面に垂直な法線を基準(0°)として、例えば30°の方向からイオン注入することが好適である。図5−1(c)には、シリコン半導体基板10の表層にイオン注入されて、多結晶シリコン膜13bの下面を囲むように一体化した一連のアモルファス領域を、一対の第2のポケット注入領域17aとして示す。ここで、明確にアモルファス領域を形成しなくとも、イオン注入によって生じるEOR欠陥が残留するような形にしても良い。
続いて、図5−2(a)に示すように、nMOS領域には、サイドウォール絶縁膜19の形成、ポリゲートストレス技術における多結晶シリコン膜13aのアモルファス化、及び一対のソース/ドレイン領域23の形成を順次行う。
一方、pMOS領域には、サイドウォール絶縁膜19の形成、ポリゲートストレス技術における多結晶シリコン膜13bのアモルファス化、及び一対のソース/ドレイン領域25の形成を順次行う。
一方、pMOS領域には、サイドウォール絶縁膜19の形成、ポリゲートストレス技術における多結晶シリコン膜13bのアモルファス化、及び一対のソース/ドレイン領域25の形成を順次行う。
詳細には、先ず、レジストマスク20bを灰化処理等により除去した後、nMOS領域及びpMOS領域を含む全面に絶縁膜、ここではCVD法によりシリコン酸化膜19a及びシリコン窒化膜19bを順次堆積する。このとき、先に形成したアモルファス領域である第1及び第2のポケット注入領域15a,17aが結晶化しないような低温、例えば530℃程度以下の低温でCVDプロセスを行う必要がある。そして、全面をRIEによりエッチバック(全面異方性エッチング)して、多結晶シリコン膜13a,13bの両側面のみにシリコン酸化膜19a及びシリコン窒化膜19bを残して、サイドウォール絶縁膜19を形成する。
次に、ポリゲートストレス技術の一環として、多結晶シリコン膜13aの上部をアモルファス化する。ここでは、nMOS領域にゲルマニウム(Ge)をイオン注入法で導入し(プリアモルファス化注入)、多結晶シリコン膜13aの上部13Aをアモルファス化する。ここで、後述のソース/ドレイン領域形成のためのイオン注入時において、当該イオン注入により多結晶シリコン膜13aの上部13Aがアモルファス化される場合には、このプリアモルファス化注入を行う必要はない。
次に、nMOS領域のみに、一対のソース/ドレイン領域となるn型不純物、例えば砒素(As)を、加速エネルギー20keV、ドーズ量5×1015/cm2の条件でイオン注入する。図5−2(a)には、多結晶シリコン膜13aの両側におけるシリコン半導体基板10の表層の、イオン注入された部位を一対の第1のソース/ドレイン注入領域23aとして示す。
次に、レジストマスクを灰化処理等により除去した後、リソグラフィーによりnMOS領域のみを覆いpMOS領域を露出させるレジストマスク(不図示)を形成する。
次に、ポリゲートストレス技術の一環として、多結晶シリコン膜13bの上部をアモルファス化する。ここでは、pMOS領域にゲルマニウム(Ge)をイオン注入法で導入し(プリアモルファス化注入)、多結晶シリコン膜13bの上部13Bをアモルファス化する。pMOS領域では、このGeの多結晶シリコン膜13bへの導入は、チャネリングを防止するために通常行われている。
次に、pMOS領域のみに、一対のソース/ドレイン領域となるp型不純物、例えばホウ素(B)を、加速エネルギー3keV、ドーズ量5×1015/cm2の条件でイオン注入する。図5−2(a)には、多結晶シリコン膜13bの両側におけるシリコン半導体基板10の表層の、イオン注入された部位を一対の第2のソース/ドレイン注入領域25aとして示す。
続いて、図5−2(b)に示すように、全面を覆う被覆膜26を形成し、アニール処理を施す。
詳細には、先ず、nMOS領域及びpMOS領域を含む全面に、例えば絶縁膜、ここではCVD法によりシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜を膜厚30nm〜70nm程度に堆積し、被覆膜26を形成する。ここで、先に形成したアモルファス領域である第1及び第2のポケット注入領域15a,17aが結晶化しないような低温、例えば530℃程度以下の低温でCVDプロセスを行う必要がある。
詳細には、先ず、nMOS領域及びpMOS領域を含む全面に、例えば絶縁膜、ここではCVD法によりシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜を膜厚30nm〜70nm程度に堆積し、被覆膜26を形成する。ここで、先に形成したアモルファス領域である第1及び第2のポケット注入領域15a,17aが結晶化しないような低温、例えば530℃程度以下の低温でCVDプロセスを行う必要がある。
次に、及び導入された不純物を活性化させるとともに、ポリゲートストレス技術の一環として、アニール処理を行う。ここでは、1000℃以上の温度でスパイク急速アニール(RTA)処理を行う。これにより、導入された不純物が活性化され、nMOS領域には、一対の第1のエクステンション領域14、一対の第1のポケット領域15、一対の第1のソース/ドレイン領域23が形成される。一方、pMOS領域には、一対の第2のエクステンション領域16、一対の第2のポケット領域17、一対の第2のソース/ドレイン領域25が形成される。ここで、第1及び第2のポケット領域15,17は、アモルファス領域とされた第1及び第2のポケット注入領域15a,17aが結晶化されてなるものであり、残留欠陥領域となる。
更に、当該スパイクRTA処理により、被覆膜25により多結晶シリコン膜13a,13bが覆われた状態で、アモルファス化された上部13A,13Bが結晶化し(これにより、多結晶シリコン膜13a,13bが第1及び第2のゲート電極27a,27bとなる。)、体積膨張が起こり、nMOS領域及びpMOS領域の各チャネル領域に深さ方向の圧縮ストレスが印加される。ここで、工程の簡略化及び工程数の削減を考慮して、pMOS領域も被覆膜25で覆われているため、nMOS領域と同様にpMOS領域のチャネル領域にも深さ方向の圧縮ストレスが印加されることになる。ところが、第2のポケット注入領域17aをアモルファス領域として形成して結晶化することにより、pMOS領域におけるチャネル領域の深さ方向の圧縮歪は大幅に緩和される。結果として、nMOS領域のみに選択的に圧縮ストレスが印加され、大きな圧縮歪が導入されることになる。これにより、n型MOSトランジスタの素子特性が大幅に向上するとともに、p型MOSトランジスタの素子特性の劣化が可及的に抑止される。
続いて、図5−2(c)に示すように、被覆膜26を除去し、サリサイド化を行う。
詳細には、先ず、被覆膜26をウェットエッチングにより除去する。そして、全面にシリサイド金属、例えばNi(不図示)をスパッタ法により堆積し、熱処理して第1及び第2のゲート電極27a,27bの上面と第1及び第2のソース/ドレイン領域23,25の上面とNiとが反応し、各シリサイド層28が形成される。その後、未反応のNiをウェットエッチングにより除去する。
詳細には、先ず、被覆膜26をウェットエッチングにより除去する。そして、全面にシリサイド金属、例えばNi(不図示)をスパッタ法により堆積し、熱処理して第1及び第2のゲート電極27a,27bの上面と第1及び第2のソース/ドレイン領域23,25の上面とNiとが反応し、各シリサイド層28が形成される。その後、未反応のNiをウェットエッチングにより除去する。
しかる後、nMOS領域及びpMOS領域にそれぞれ引っ張り、圧縮応力を有するコンタクトエッチストッパ膜の形成、全面を覆う層間絶縁膜の形成、コンタクト孔及びこれを埋め込む配線層の形成等の工程を経て、CMOSトランジスタを完成させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、極めて簡易にn型MOSトランジスタの素子特性を向上させることのできるポリゲートストレス技術を適用してn型MOSトランジスタの素子特性の改善を実現するも、p型MOSトランジスタの特性劣化を確実に防止し、しかも徒に工程数や製造コストの増加をもたらすことのない信頼性の高いCMOSトランジスタが実現される。本実施形態のCMOSトランジスタでは、p型MOSトランジスタを特性劣化させることなくn型MOSトランジスタの素子特性(特にオン電流)を10%以上も改善させることができ、更なるデバイスサイズのスケーリングが可能となる。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)第1の半導体領域の上方に第1のゲート電極を有するnチャネル型トランジスタと、第2の半導体領域の上方に第2のゲート電極を有するpチャネル型トランジスタとを備えた半導体装置であって、
前記nチャネル型トランジスタは、前記第1の半導体領域における前記第1のゲート電極下に相当する第1のチャネル領域の深さ方向に圧縮歪が導入されており、
前記pチャネル型トランジスタは、前記第2の半導体領域における前記第2のゲート電極下に相当する第2のチャネル領域の深さ方向に圧縮歪を緩和する残留欠陥領域が一体形成されていることを特徴とする半導体装置。
前記nチャネル型トランジスタは、前記第1の半導体領域における前記第1のゲート電極下に相当する第1のチャネル領域の深さ方向に圧縮歪が導入されており、
前記pチャネル型トランジスタは、前記第2の半導体領域における前記第2のゲート電極下に相当する第2のチャネル領域の深さ方向に圧縮歪を緩和する残留欠陥領域が一体形成されていることを特徴とする半導体装置。
(付記2)前記nチャネル型トランジスタは、前記第2のチャネル領域に、圧縮歪を付加する一対の残留欠陥領域が互いに離間して形成されていることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3)前記nチャネル型トランジスタの前記一対の残留欠陥領域は、前記第1の半導体領域にp型不純物が導入されてなる第1のポケット領域であることを特徴とする付記2に記載の半導体装置。
(付記4)前記pチャネル型トランジスタの前記残留欠陥領域は、前記第2の半導体領域にn型不純物が導入されてなる第2のポケット領域であることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記5)前記第1のゲート電極は、少なくとも上部がアモルファス化された状態から結晶化する際に前記第1の半導体領域の深さ方向に圧縮歪を印加するものであることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記6)nチャネル型トランジスタ及びpチャネル型トランジスタを備えた半導体装置の製造方法であって、
前記nチャネル型トランジスタの形成領域である第1の半導体領域の上方に第1のゲート電極を、前記pチャネル型トランジスタの形成領域である第2の半導体領域の上方に第2のゲート電極をそれぞれ形成する工程と、
前記第1のゲート電極の少なくとも上部をアモルファス化する工程と、
前記第2の半導体領域における前記第2のゲート電極下において、少なくとも前記第2のゲート電極の下面を囲む一連領域をアモルファス化する工程と、
前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極を覆うように、被覆膜を形成する工程と、
前記被覆膜が形成された状態で熱処理し、前記第1のゲート電極のアモルファス化された部分と、前記第2の半導体領域のアモルファス化された部分とを結晶化する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
前記nチャネル型トランジスタの形成領域である第1の半導体領域の上方に第1のゲート電極を、前記pチャネル型トランジスタの形成領域である第2の半導体領域の上方に第2のゲート電極をそれぞれ形成する工程と、
前記第1のゲート電極の少なくとも上部をアモルファス化する工程と、
前記第2の半導体領域における前記第2のゲート電極下において、少なくとも前記第2のゲート電極の下面を囲む一連領域をアモルファス化する工程と、
前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極を覆うように、被覆膜を形成する工程と、
前記被覆膜が形成された状態で熱処理し、前記第1のゲート電極のアモルファス化された部分と、前記第2の半導体領域のアモルファス化された部分とを結晶化する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記7)前記第2の半導体領域の前記一連領域をアモルファス化する工程の前又は後に、
前記第1の半導体領域における前記第1のゲート電極下において、互いに離間するように一対の領域をアモルファス化する工程を更に含むことを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
前記第1の半導体領域における前記第1のゲート電極下において、互いに離間するように一対の領域をアモルファス化する工程を更に含むことを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)前記第1の半導体領域の前記一対の領域をアモルファス化する工程において、前記第1の半導体領域にp型不純物を導入して、前記第1のゲート電極下で互いに離間する一対の第1のポケット領域を形成し、当該一対の第1のポケット領域を前記一対の領域として兼用することを特徴とする付記7に記載の半導体装置の製造方法。
(付記9)前記第2の半導体領域の前記一連領域をアモルファス化する工程の前又は後に、
前記第1の半導体領域における少なくとも前記第1のゲート電極下の部分がアモルファス化されない条件で前記第1の半導体領域にp型不純物を導入して第1のポケット領域を形成することを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
前記第1の半導体領域における少なくとも前記第1のゲート電極下の部分がアモルファス化されない条件で前記第1の半導体領域にp型不純物を導入して第1のポケット領域を形成することを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
(付記10)前記第2の半導体領域の前記一連領域をアモルファス化する工程において、前記第2の半導体領域にn型不純物を導入して、前記第2のゲート電極下で一体化される第2のポケット領域を形成し、当該第2のポケット領域を前記一連領域として兼用することを特徴とする付記6〜9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)前記第2のポケット領域を形成する際に、当該第2のポケット領域が前記第2のゲート電極下で一体化されるように、前記第2の半導体領域に対して斜め方向から前記n型不純物を導入することを特徴とする付記9に記載の半導体装置の製造方法。
(付記12)前記結晶化の工程の後に、
前記被覆膜を除去する工程を更に含むことを特徴とする付記6〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
前記被覆膜を除去する工程を更に含むことを特徴とする付記6〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
10 シリコン半導体基板
11 素子分離構造
12 ゲート絶縁膜
13a,13b 多結晶シリコン膜
13A,13B 上部
15 第1のポケット領域
15a 第1のポケット注入領域
16 第2のエクステンション領域
16a 第2のエクステンション注入領域
17 第2のポケット領域
17a 第2のポケット注入領域
18a pウェル
18b nウェル
19 サイドウォール絶縁膜
19a シリコン酸化膜
19b シリコン窒化膜
21 第1のバッファ領域
21a 第1のバッファ注入領域
23 第1のソース/ドレイン領域
23a 第1のソース/ドレイン注入領域
25 第2のソース/ドレイン領域
25a 第2のソース/ドレイン注入領域
26 被覆膜
27a,27b ゲート電極
28 シリサイド層
11 素子分離構造
12 ゲート絶縁膜
13a,13b 多結晶シリコン膜
13A,13B 上部
15 第1のポケット領域
15a 第1のポケット注入領域
16 第2のエクステンション領域
16a 第2のエクステンション注入領域
17 第2のポケット領域
17a 第2のポケット注入領域
18a pウェル
18b nウェル
19 サイドウォール絶縁膜
19a シリコン酸化膜
19b シリコン窒化膜
21 第1のバッファ領域
21a 第1のバッファ注入領域
23 第1のソース/ドレイン領域
23a 第1のソース/ドレイン注入領域
25 第2のソース/ドレイン領域
25a 第2のソース/ドレイン注入領域
26 被覆膜
27a,27b ゲート電極
28 シリサイド層
Claims (5)
- 第1の半導体領域の上方に第1のゲート電極を有するnチャネル型トランジスタと、第2の半導体領域の上方に第2のゲート電極を有するpチャネル型トランジスタとを備えた半導体装置であって、
前記nチャネル型トランジスタは、前記第1の半導体領域における前記第1のゲート電極下に相当する第1のチャネル領域の深さ方向に圧縮歪が導入されており、
前記pチャネル型トランジスタは、前記第2の半導体領域における前記第2のゲート電極下に相当する第2のチャネル領域の深さ方向に圧縮歪を緩和する残留欠陥領域が一体形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 前記nチャネル型トランジスタは、前記第2のチャネル領域に、圧縮歪を付加する一対の残留欠陥領域が互いに離間して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記pチャネル型トランジスタの前記残留欠陥領域は、前記第2の半導体領域にn型不純物が導入されてなる第2のポケット領域であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
- nチャネル型トランジスタ及びpチャネル型トランジスタを備えた半導体装置の製造方法であって、
前記nチャネル型トランジスタの形成領域である第1の半導体領域の上方に第1のゲート電極を、前記pチャネル型トランジスタの形成領域である第2の半導体領域の上方に第2のゲート電極をそれぞれ形成する工程と、
前記第1のゲート電極の少なくとも上部をアモルファス化する工程と、
前記第2の半導体領域における前記第2のゲート電極下において、少なくとも前記第2のゲート電極の下面を囲む一連領域をアモルファス化する工程と、
前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極を覆うように、被覆膜を形成する工程と、
前記被覆膜が形成された状態で熱処理し、前記第1のゲート電極のアモルファス化された部分と、前記第2の半導体領域のアモルファス化された部分とを結晶化する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記第2の半導体領域の前記一連領域をアモルファス化する工程の前又は後に、
前記第1の半導体領域における前記第1のゲート電極下において、互いに離間するように一対の領域をアモルファス化する工程を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
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